JP2005054397A - スライドドア - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ドアパネル20の下縁には封止機構50が設けられている。封止機構50は、ドアパネル20の下縁に沿って延びるパッキン65と、沓摺り10上を転動する、パッキン65と連結されたローラ組立体70とを有する。ローラ組立体70は、長孔79で封止機構50に対してドアのスライド方向に移動可能である。沓摺り10上には、ドア閉止時にローラ組立体70のローラ71が落ち込む凹部13が形成されている。ドアや沓摺り10の取付け、加工誤差によって、ローラ71と凹部13の相対位置がずれていた場合でも、ローラ71の位置をドアのスライド方向に調整できるので、ドア閉止時にちょうどローラ71が凹部13に入るようにすることができる。
【選択図】 図1
Description
あるいは、シール枠(シール体)とともに、ドア本体の下縁に、ドアの移動方向に移動可能なスライド枠を設けたものがある(例えば、特許文献2参照)。ドアが閉じられると、スライド枠は床面に立設されたガイドピンに当接して停止し、その後ドア本体とスライド枠とが相対的に移動して、シール枠がカム機構によって下降する。
そこで、本発明は、構造がより簡単であって、ドア枠や沓摺りの加工・取り付け公差があってもドアが完全に閉じられた状態でのみシール体を下降させることができ、より密閉性を高めることのできるスライドドアを提供することを目的とする。
図1は、本発明の実施の形態に係るスライドドアの閉止時の封止機構の状態を示す正面図である。本図は、封止機構部のパネルを破断した状態を見た図である。
まず、スライドドア全体の取り付け状態と構造を簡単に説明する。
図2は、スライドドアが取り付けられた状態を示す図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は断面図である。
パネル状のドア本体(ドアパネル)20は、壁Wの一面(手前側の面、他方の面を奥側の面とする)に設けられた左右のドア枠1L、1R間をスライドして、壁Wに開けられた開口(出入り口)Dを開閉する。開口Dの左右端は、各々左右開口枠2L、2Rで画されており、上下端は、各々上下開口枠で画されている。左開口枠2Lと左ドア枠1Lは、一体に形成されている。これらの枠はスチール鋼板やステンレス鋼板、アルミニウム板で作製される。
左右のドア枠1L、1Rの上端間にはレールカバー3が掛け渡されている。同カバー内には、ドアパネル20のスライド方向に延びるレールが配置されている(詳細後述)。左右のドア枠1L、1Rの下端間の建物床F上には、沓摺り10が敷設されている。
図3は、ドア閉止時のドアパネルの状態を示す平面断面図である。
ドアパネル20は、方形のフレーム23を有し、内部には、ハニカム材や発泡ウレタン等のコア25が充填されている。フレーム23の表面は表面材27で覆われている。ドアパネル20の戸先側(図の左側)の側面には、同パネルの高さ方向にわたって硬質樹脂29が嵌め込まれている。この硬質樹脂29の外側には同パネルの高さ方向にわたって戸当りゴム(軟質樹脂)31が配置されている。戸当りゴム31は、図に示すように断面がほぼ半円形の中空の部材である。ドアが閉められると、戸当りゴム31は左ドア枠1Lに当たる。このとき、戸当りゴム31は押しつぶされるように変形して、ドアが閉められたときの衝撃を吸収するとともに、左ドア枠1Lとドアパネル20の左側面との間をシールする。
また、ドアパネル20の戸じり側(図の右側)の奥側の面には、アルミフラットバー33が、同パネルの高さ方向にわたって固定されている。
最初に、ドアパネル上縁の構造について説明する。
図4は、ドアパネル上縁の構造を示す縦断面図である。
ドアパネル20の上端面の左右端部付近には、2つの戸車取付け用ブラケット35が固定されている。各戸車取付け用ブラケット35は、断面がL字型で、一方の片がドアパネル上端面に高さ調整スペーサ37を介してビス39で固定されており、他方の片がドアパネル20の面と平行に上方に延びている。この上方に延びる片には、上戸車41がボルト43とナット45によって回転可能に取り付けられている。
レールフレーム8及びドアパネル20の上縁はレールカバー3で覆われている。
まず、沓摺り10の構造を説明する。
図5は、沓摺りの構造を示す図であり、図5(A)は平面図、図5(B)は正面図である。
沓摺り10は、コの字型に折り曲げられた中空の部材で、例えばステンレス鋼板等で作製される。沓摺り10は、コの字の開口を下向きとして床面上の左右のドア枠間を延びており、4ないし6箇所でブラケット11によって建物床Fに固定されている。沓摺り10の上面の2箇所には、凹部13−1、13−2が形成されている。この凹部13の位置は、ドアパネル20が完全に閉じられたときに、同パネル20の封止機構のローラ(詳細後述)が達する位置である。凹部13の底面は、沓摺りの長さ方向にやや長い方形であり、底面の周囲の側面は、底面から沓摺りの上面に向かって徐々に上方に傾斜している。一例で、凹部13の深さDは3.5mm、底面のスライド方向長さL1は18mm、スライド方向側の両側面の長さL2は10mmである。
図6は、封止機構単体の構造を説明する図であり、図6(A)は平面図、図6(B)は正面図である。
図7は、図6の封止機構のローラの構造を示す図であり、図7(A)は正面図、図7(B)は側面図である。
図8は、図6の封止機構がドアパネルに取り付けられた状態を説明する図であり、図8(A)はI−I断面図、図8(B)はII−II断面図である。
図8(A)、(B)に示すように、この例のドアにおいては、ドアパネル20が上戸車41でレール9から吊り下げられた状態であり、同パネルの下縁は沓摺り10から浮いた状態である。そして、ドアパネル20の下縁に設けられた封止機構50がドア閉時のみ下がって沓摺り10に当たる。
ドアのスライド時は、図8(A)に示すように、ドアパネル20の下端と沓摺り10の上面との間にはある幅(一例で7mm)のスキマS1が開いている。そして、移動部材53はバネ63で下方向に付勢されており、各ローラ71(図8(A)には図示されず)は沓摺り10の上面に当って、同面上を転動している。このとき、移動部材53の下端面に取り付けられたパッキン65の下面と沓摺り10の上面との間にも、ある幅(一例で2mm)のスキマS2が開いている。スライド動作中、ドアパネル20は、ガイドローラ15によって前後方向にぶれることなくスライド方向にまっすぐにガイドされる。
ドアの閉止位置で、ドアパネル20の2つのローラ71が沓摺り10の各凹部13上に至ると、各ローラ71は各凹部13に落ち込む。すると、図8(B)にも示すように、バネ63で下方向に付勢されている移動部材53は、固定部材51に対して、すなわち、ドアパネル20に対して凹部13の深さだけ下降する。凹部13の深さ(3.5mm)は、移動部材53の下端面に取り付けられているパッキン65の下面と沓摺り10上面とのスキマS2の幅(2mm)よりも大きいため、ローラ71が凹部13に落ち込むと、パッキン65は沓摺り10上面に押し付けられる。するとパッキン65は沓摺り10上面で押しつぶされて変形し、ドアパネル20の下端と沓摺り10の上面との間をシールする。このとき、パッキン65は沓摺り10上面との接触面だけでなく、パッキン65の両突片67も接触面の手前側と奥側で沓摺り10の上面に押し付けられるため、より密閉性が向上する。
3 レールカバー 4 上開口枠
5 弾性部材 6 シール部材
7 突片 8 レールフレーム
9 レール 10 沓摺り
11 ブラケット 13 凹部
15 ガイドローラ 17 軸
20 ドアパネル 21 取っ手
23 フレーム 25 コア
27 表面材 29 硬質樹脂
31 ゴム 33 アルミフラットバー
35 ブラケット 37 高さ調整スペーサ
39 ビス 41 上戸車
43 ボルト 45 ナット
49 チャンネル
50 封止機構 51 固定部材
53 移動部材 55 ビス
57 チャンネル 61 ボルト
63 バネ 65 パッキン
67 突片
70 ローラ組立体 71 ローラ
73 ブラケット 75 軸
77 ケーシング 79 長孔
81 ビス
Claims (1)
- パネル状のドア本体(ドアパネル)と、
該ドアパネルの上部に取り付けられた該ドアパネルを吊ってレール上を移動可能な戸車と、
前記ドアパネルの下縁に対向して延びる、建物床に固定される沓摺りと、
前記ドアパネル下縁部に設けられた、ドア閉止時に該パネル下縁と前記沓摺りとの間を封止するシール機構と、
を具備するエアタイト式(セミエアタイト式含む)のスライドドアであって、
前記シール機構が、
前記ドアパネル下縁部に沿って延びるシール部材(パッキン)と、
該シール部材を上下に案内するとともに下方に付勢する機構と、
前記沓摺り上を転動する、前記シール部材と連結されたローラと、を有し、
前記沓摺り上に、ドア閉止時に前記ローラが落ち込む凹部が形成されており、
前記ドアパネルの閉止時には、前記ローラが前記凹部へ落ち込むとともに前記シール部材が下方に付勢され、該シール部材が前記沓摺りの上面に押し付けられて前記ドアパネルの下縁と前記沓摺りとの間を封止し、
ドアのスライド方向に前記ローラの取り付け位置が調整可能とされていることを特徴とするスライドドア。
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