JP2005054304A - ゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードおよびゴムホース - Google Patents

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Yoshiji Suzuki
芳史 鈴木
Masatsugu Furukawa
雅嗣 古川
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Abstract

【課題】耐疲労性と熱膨張性に優れ、ゴムホース製造時の熱変形が少ないゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードの提供。
【解決手段】ポリエステル繊維表面にゴム用接着剤が付着したポリエステル繊維コードであって、該繊維コードの撚り数が0.5〜25ターン/10cmであり、該コードの強度が5cN/dtex以上、伸度が10〜20%、荷重2cN/dtex時の中間伸度が3%以下、150℃、30分における乾熱収縮率が0.5〜7%、かつ該中間伸度と該乾熱収縮率の和が4〜7%であることを特徴とする。さらには該コードの総繊度が500〜3000dtexであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴムホースの補強用のポリエステル接着処理コードに関し、さらに詳しくは、圧力流体の流路に用いられるブレーキホースなどのゴムホースの製造に適したゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードに関する。
ゴムホース内を圧力流体が通過し動力伝達をつかさどるブレーキホースなどのゴムホースは、高圧に耐える強度が要求され、ゴムを補強するために繊維が用いられている。加えてホースの耐膨張性が強く要求され、重要課題となっている。ゴムホースが圧力や熱によって膨張しホース内の体積を増加させると、例えばブレーキホースでは、ペダルを踏んだ力と制動力の発生がリニアにならず、ブレーキフィーリングが低下し、適確なブレーキ操作が行えないからである。
そこで従来このような用途には、特に低温時の耐膨張性が優れているポリビニルアルコール繊維等が用いられることが多かった。しかし、ポリエステル繊維は耐疲労性や、温度によるモジュラス変化が少なく、信頼性が高いことから適用が増えてきている。特に中間伸度の低い高モジュラスのポリエステル繊維が開発されてきたことから、このようなゴムホースへの適用が増加していた(特許文献1など)。
しかし、ゴムホース用の接着処理コードは、最終製品のゴムホースを製造する工程で加硫等の熱処理が行われるため、繊維の加熱時の収縮率等によって、製造工程で熱変形が起こる。したがってモジュラスに関連する中間伸度の値だけでは、最適な接着処理繊維コードが得られないという問題があった。特に、モジュラスを高くするために、高テンション下で熱処理を行った場合、モジュラスは高くなるものの加熱時の収縮率が大きくなるという問題があった。
特開平5−248571号公報
耐疲労性と熱膨張性に優れ、ゴムホース製造時の熱変形が少ないゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードを提供することにある。
本発明のゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードは、ポリエステル繊維表面にゴム用接着剤が付着したポリエステル繊維コードであって、該繊維コードの撚り数が0.5〜25ターン/10cmであり、該コードの強度が5cN/dtex以上、伸度が10〜20%、荷重2cN/dtex時の中間伸度が3%以下、150℃、30分における乾熱収縮率が0.5〜7%、かつ該中間伸度と該乾熱収縮率の和が4〜7%であることを特徴とする。さらには該コードの総繊度が500〜3000dtexであることが好ましい。
もう一つの本発明のゴムホースは、本発明のゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードを用いることを特徴とする。
本発明によれば、耐疲労性と熱膨張性に優れ、ゴムホース製造時の熱変形が少ないゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードが提供される。
本発明のゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードは、ポリエステル繊維表面にゴム用接着剤が付着したポリエステル繊維コードである。
本発明で用いられるポリエステル繊維としては、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートである繊維である。主たるとは全繰り返し単位の90モル%以上、好ましくは95モル%以上であることであり、中でもポリエチレンテレフタレート繊維であることが特に好ましい。少量なら共重合可能な他の成分としては、イソフタル酸、オキシ安息香酸、ジエチレングリコール等の二官能性化合物が挙げられる。また、安定剤、着色剤等の添加剤が配合されていても差し支えない。
ゴムホース用接着剤としては、通常ゴム繊維用接着剤として用いられるものなら特に制限は無いが、レゾルシン、フォルマリン初期縮合物とゴムラテックスよりなるRFL接着剤が最も好ましい。さらに接着を強化する目的でポリエポキシド化合物や、特殊クロロフェノール化合物を含有することも好ましい。
本発明の繊維コードはその撚り数が0.5〜25ターン/10cmの範囲のものである。さらには2〜20ターン/10cmであることが好ましい。撚り数が大きすぎると捲縮が発生し最終製品のホースの体積膨張率が高くなる問題が発生する。撚り数が少なすぎると加工性が低下し、またその繊維コードの強力を有効に利用できない。またもろ撚りよりも片撚りであることが好ましい。繊維コードの形状は扁平性があることが好ましく、扁平でなくなるとホースの外観形状が悪くなる傾向にある。
また繊維コードの強力はゴムホースを補強するために5cN/dtex以上であることが必要であり、6〜10cN/dtex、さらには6.5cN/dtex以上であることが好ましい。繊維コードの伸度は10〜20%である必要がある。該ポリエステル繊維コードの総繊度としては500〜3000dtexであることが好ましい。
本発明のゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードの最も特徴的な点は、荷重2cN/dtex時の中間伸度が3%以下、150℃30分における乾熱収縮率が0.5〜7%、かつ該中間伸度と該乾熱収縮率の和が4〜7%であることである。さらには乾熱収縮率は3〜7%、特に3.5〜6%の範囲であることが好ましい。また中間伸度と乾熱収縮率の和は5.5〜7%の範囲であることが好ましい。中間伸度が小さいことによって、ホースに成型した際の膨張性を良好に保つことが出来る。また、乾熱収縮率は小さすぎたり、伸長したりした場合にはゴムホースを、加硫等するために高温、低圧で加工した際にゴムへの繊維のくいこみが阻害され、接着力が低下する傾向にある。逆に乾熱収縮率が大きすぎる場合には、加工時に変形が発生し、ホースの外観、形状が悪化する。
このような本発明のポリエステル接着処理繊維コードは例えば下記のような方法で製造される。
ポリエステル繊維としては高モジュラスタイプのものが好ましく、例えば2cN/dtex荷重時の中間伸度が6.5%以下、150℃30分の乾熱収縮率は5.5%以下のものが好ましい。また接着性を向上させるために製糸段階でエポキシ処理を行うことが好ましい。エポキシ処理は、通常ポリエポキシド化合物を含む処理剤で処理され、該ポリエポキシド化合物はポリエステル繊維の製糸工程において紡糸油剤等と共に付与することも可能である。この際の該ポリエポキシド化合物の付着量は、0.1〜5重量%の範囲で使用するものが好ましく、さらに好ましくは、0.1〜0.5重量%の範囲である。該ポリエポキシド化合物の付着量が少ないと、ポリエポキシド化合物の効果が十分に発揮されず、対象ゴムとの間で満足できる接着性が得られないおそれがある。一方、該ポリエポキシド化合物の付着量が多すぎると、繊維が非常に硬くなり、製糸工程において付与することが困難であるだけでなく、次工程以降で処理する処理剤の浸透性が低下する結果、接着性能が低下するので好ましくない場合が多い。
製糸した繊維はこの段階で、ゴムホース用として0.5〜25ターン/10cm、好ましくは2〜20ターン/10cmの撚りを行うことが好ましい。もろ撚りよりも片撚りである方が好ましく用いられる。
ポリエステル繊維は次いで、レゾルシン、フォルマリン初期縮合物とゴムラテックスよりなるRFL接着剤で処理することが好ましい。通常RFL接着剤は、レゾルシン・ホルマリン(RF)をアルカリ又は酸性触媒下で反応させて得られる初期縮合物とゴムラテックスの混合物である。RFL接着剤には特殊クロロフェノール化合物、ブロックドポリイソシアネート化合物を添加することが好ましい。接着剤をポリエステル繊維コードへ付着せしめるには、ローラーとの接触もしくはノズルからの噴霧による塗布、または処理剤中への浸漬などの任意の方法を採用することができる。ポリエステル繊維に対する固形分付着量は0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%付着せしめるのが好適である。該繊維に対する固形分付着量を制御するために圧接ローラーによる絞り、スクレイパー等によるかき落とし、空気吹き付けによる吹き飛ばし等の手段を用いても良い。
接着処理においては、接着剤で処理した後、50〜180℃で30秒〜300秒間、好ましくは30〜180秒間乾燥し、ついで該ポリエステル繊維の融点より10℃低い温度、好ましくは200〜240℃の温度で30〜300秒間熱処理を行う。このとき温度が高すぎるとポリエステル繊維が溶融、融着したり著しく硬くなったり、強力劣化を起こし実用に供し得なくなる。温度が低すぎるとゴムとの接着が不十分となる。またこのとき、張力、ストレッチ率等をコントロールし、最終的な物性を調整する。
本発明のゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードは、ゴムホースの補強用に好適に用いることができる。また、もう一つの本発明のゴムホースは、本発明のゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードを用いたものであるが、このゴムホースは、例えば本発明の接着処理繊維コードを、交差角108度でブレードし未加硫ゴムを用いてホースに成型し、ついで150℃下、40分蒸気加硫して得ることが出来る。さらにはホースとしては内層ゴム層とカバーゴム層を備え、それぞれのゴム層間に下糸層と上糸層から成る2層の補強繊維層を持つことが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するがこれに限定されるものではない。また、実施例における特性の評価は下記の方法に従った。
(1)強度、伸度、中間伸度
JIS L1017の方法に準拠した。なお中間伸度は2cN/dtex負荷時の伸度とした。
(2)乾熱収縮率
JIS L1017に準拠した。
[実施例1]
予め製糸工程でポリエポキシ化合物を含む製糸処理剤で処理された1220dtex/500フィラメントからなるエポキシ前処理ポリエステル繊維を用いた。この繊維は強度5.9cN/dtex、伸度16.2%、49N荷伸時の伸度6.3%、150℃30分の乾熱収縮率4.6%の高モジュラス糸であった。
この繊維にS方向に8T/10cmの撚りをかけて生コードとした。コード処理機を用いて得られた生コードをRFL接着処理液に1.5cN/dtexのテンション下で浸漬した後、150℃で34秒間、コードストレッチ率0%として乾燥させた。次いで240℃で120秒間、コードストレッチ率3.0%で熱処理を施した。なお、接着剤の付着量は2.5重量%になるように調整した。また、処理コードに柔軟性を付与するために柔軟化ナイフ装置により柔軟化させ接着処理繊維コードを得た。
さらに接着処理繊維コードを、交差角108度でブレードし未加硫ゴムを用いてホースに成型し、ついで150℃下、40分蒸気加硫してブレーキホースを得た。ゴムホース加硫時の熱変形も無く、耐疲労性、体積膨張率も良好であった。
得られた繊維コード等の物性を表1に示す。
[比較例1]
予め製糸工程でポリエポキシ化合物を含む製糸処理剤で処理された1122dtexのエポキシ前処理ポリエステル繊維を用いた。この繊維は強度7.3cN/dtex、伸度11.8%、44N荷伸時の伸度5.4%の繊維であった。
この繊維を実施例1と同様に処理し、接着処理繊維コードとゴムホースを得た。
ゴムホース加硫時の熱変形が若干発生したほか、耐疲労性は良好であったものの、体積膨張率が若干大きかった。
得られた繊維コード等の物性を表1に併せて示す。
Figure 2005054304

Claims (3)

  1. ポリエステル繊維表面にゴム用接着剤が付着したポリエステル繊維コードであって、該繊維コードの撚り数が0.5〜25ターン/10cmであり、該コードの強度が5cN/dtex以上、伸度が10〜20%、荷重2cN/dtex時の中間伸度が3%以下、150℃、30分における乾熱収縮率が0.5〜7%、かつ該中間伸度と該乾熱収縮率の和が4〜7%であることを特徴とするゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コード。
  2. 該コードの総繊度が500〜3000dtexである請求項1記載のゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コード。
  3. 請求項1又は2記載のゴムホース補強用ポリエステル接着処理繊維コードを用いてなるゴムホース。
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