JP2005054289A - 製織時の重量情報検出方法、製織時の重量情報検出装置、および製織時の重量制御装置 - Google Patents

製織時の重量情報検出方法、製織時の重量情報検出装置、および製織時の重量制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製織過程での織布の長さと重量との関係および織布の長さと織布重量との関係を正確に検出できるようにするとともに、織布の長さと重量との関係および織布の長さと織布重量との関係を目標の範囲に制御できるようにする。
【解決手段】製織過程で、織機1に搭載された布巻きロール14の重量または経糸送り出しビーム3(50、64)の重量を計測期間に計測して、布巻きロール14または経糸送上記計測期間での製織長さ情報とから織布8の長さと重量との関係および織布の長さと織布重量との関係を求める。織布8を巻き取る布巻きロール14の重量を検出する重量計測装置30と、製織長さを検出する製織長測定装置32と、重量計測装置30により計測期間に検出した布巻きロール14の変化重量と製織長測定装置32により計測期間に検出した製織長さ情報とから織布8の長さと重量との関係を求める重量検出装置33と、を具備する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、製織過程で、織布の長さと重量との関係や織布の長さと経糸重量との関係を検出する方法、その装置、さらに織布重量や経糸重量を検出して、それらの重量を目標の範囲に制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平4−289242号公報
特許文献1は、パイル織機において、地経糸の送り量、パイル経糸の送り量からパイル倍率を(パイル重さ)を求め、これと目標のパイル倍率とを比較し、その偏差に応じてパイル操作手段を制御すること、を開示している。
【0003】
織布、特にタオルなどのパイル織物では、上記特許文献1に見られるように、その重量により品質が管理されている。このため、織機の稼働中、所定長さ当たりの織布重量は、下記の計算式を用い、演算により検出される。
所定長さ当たりの織布重量=(経糸重量+緯糸重量)/織布長さ
経糸重量:所定の期間中の経糸消費長さを計測し、番手やデニール等の糸長さと糸重量に関する規格を取り入れた計算式に基づいて算出される。
緯糸重量:所定の期間中のピック数を計測して織布幅から緯糸消費長さを計測し、番手やデニール等の糸長さと糸重量に関する規格を取り入れた計算式に基づいて算出される。
織布長さ:所定の期間中のピック数等の製織長さ情報から検出する。ピック数の場合、織布長さ=(ピック数/緯入れ密度)=(ピック数×単位織布長さ)/緯入れ数となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の計算式による演算によると、糸品質にばらつきがあって、糸が必ずしも規格通りの番手やデニールに製造されていないときに、例えば所定の長さに対して、糸が規格よりも軽いか、もしくは重い、または所定の重量に対して、糸が規格よりも短いもしくは長いときに、上記計算式で経糸重量および緯糸重量が糸長さから演算されるため、上記計算式により求められる所定長さ当たりの織布重量は、実際の重量と異なり、正確に検出できないことになる。
【0005】
したがって、本発明の目的は、製織過程で、織布の長さと重量との関係や織布の長さと経糸重量との関係を正確に検出できるようにすること、特に織布の所定長さ当たりの織布重量や、織布の所定長さ当たりの経糸重量を正確に検出できるようにするとともに、織布の長さと重量との関係や織布の長さと経糸重量との関係を目標の範囲に制御できるようにすること、特に織布の所定長さ当たりの織布重量、または織布の所定長さ当たりの経糸重量を目標の範囲に制御できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的のもとに、本発明は、製織過程で、布巻きロールの重量または経糸送り出しビームの重量を計測期間に計測して、布巻きロールまたは経糸送り出しビームの変化重量を検出し、検出した上記変化重量と上記計測期間での製織長さ情報とから織布の長さと重量との関係、または織布の長さと経糸重量との関係を求めるようにしている。
【0007】
上記の布巻きロールまたは経糸送り出しビームの変化重量は、計測期間に製織した織布重量、または計測期間に消費した経糸重量となる。ここでの織布重量または経糸重量は、従来の計算方式つまり糸長さと糸重量とに関する規格を取り入れた計算式にもとづいて算出した計算値でなく、実際に計測した重量値であるから、糸が規格と異なっても、計測した重量値は、正確な値となる。
【0008】
布巻きロールの変化重量は、計測期間に製織した織布重量に直接に対応している。しかし、経糸送り出しビームの変化重量は、計測期間に消費した経糸重量であるから、織布の長さと重量との関係求めるほか、さらに織布の長さと重量との関係を求める場合、計測期間に製織した織布重量は、計測期間に消費した経糸重量に、計測期間に緯入れした緯糸重量を加算して求める。ここで、計測期間に緯入れした緯糸重量は、ピック数等から検出した緯糸長さから、糸長さと糸重量とに関する計算式に基づいて演算により求められる。この場合、緯糸が規格からずれているとき、そのずれ量によって計算値に誤差が生じるものの、経糸重量は、実測値であるから、計算結果の織布重量は、従来よりも可能な範囲で正確に検出できることになる。
【0009】
布巻きロールまたは経糸送り出しビームは、製織時に、織機に直接に搭載されるか、またはその織機から離れて別巻きとして別の装置に搭載され、それらの重量の計測は、織機または別の装置に搭載されている状態で行われる。織機を停止させて計測する場合は、モータの逆転や電磁クラッチの切断等の電気的な動作により、織布の巻き取り張力や経糸の張力が解放された状態であっても、布巻きロールまたは経糸送り出しビームの機械的な駆動系は、稼働時の状態にある。
【0010】
布巻きロールの重量または経糸送り出しビームの重量の計測は、ロードセル(歪みセンサー)等の重量検出センサーからなる重量計測装置によって、計測期間の最初とその計測期間の最後とに、作業者の操作によりまたは自動的に織機を停止して行われる。この計測態様によると、開口運動等の製織動作による織布の巻き取り張力や経糸の張力の変動が計測値に影響することを排除できる。
【0011】
布巻きロールの重量の計測は、織機の稼働中に、織布の巻き取り張力を解放した状態で、行われる。この計測態様によると、織布の巻き取り張力の影響のない状態で、布巻きロールの重量の計測ができる。織布の巻き取り張力の解放は、布巻きロールを専用の巻き取りモータによって駆動する場合に、巻き取りモータを逆転することによって、また、織機モータや巻き取りモータによりクラッチを介して布巻きロールを駆動される場合に、クラッチを切ることにより行われる。計測後、クラッチは、再連結され、織布の巻き取り張力は、徐々に所定の張力値に復帰する。なお、巻き取り張力の解放時に、服巻きロール表面での織布のスリップ防止のために、服巻きロール表面に針状突起などが施されるので、経糸は弛まない。
【0012】
また、布巻きロールの重量または経糸送り出しビームの重量の計測は、巻き取り張力および経糸張力を維持した状態で、布巻きロールの重量または経糸送り出しビームの重量を計測するとともに、布巻きロールの巻径または経糸送り出しビームの巻き径を検出し、検出した巻き径から織布の巻き取り張力の重力方向成分または経糸張力の重力方向成分を求め、計測した布巻きロールの重量または経糸送り出しビームの重量にそれぞれ巻き取り張力の重力方向成分、経糸張力の重力方向成分を加減して、織布の長さと織布の重量との関係、または織布の長さと経糸の重量との関係を求める。
【0013】
上記の巻き径検出は、光学式のセンサーや超音波式等のセンサーによって、センサーの位置から巻き取り物までの距離を検出して、巻き取り物の巻き径を検出するか、または布巻きロールまたは経糸送り出しビームの回転速度および巻き取り速度を検出して計算式から演算により求める。また、織布の巻き取り張力の重力方向成分または経糸張力の重力方向成分は、それらの張力を重力方向および水平方向に分解したときの重力方向成分から三角関数の式から計算できる。
【0014】
織布の変化重量または経糸の変化重量は、それらの張力の重力方向成分の変化量を算出し、検出した変化重量に加減して演算する。また、変化重量は、計測期間の最初と最後との計測重量に、それぞれの重力方向成分を加減算して、張力の影響を排除してから、演算することもできる。
【0015】
なお、布巻きロールの変化重量または経糸送り出しビームの変化重量の検出は布巻きロールの巻き径や経糸送り出しビームの巻き径、および織布の巻き取り張力や経糸張力の重力方向成分を考慮せずに行うこともでき、それらを考慮しないときには、重量計測装置は、十分な感度のものを採用し、かつ計測期間中の製織時間は、短く設定される。
【0016】
また製織長さ情報は、直接に織布長を測定して、またはピック(緯入れ)数、織機の稼働時間、製織枚数、経糸長さの測定からも得られる。織布長さは、巻き取りモータ、布巻ロール、ガイドローラ、服巻きローラなどの回転量を検出し、所定の係数や円周率(π)を乗算して算出できる。ピック数は、緯入れの回数であるが、緯入れ密度(目標値)の逆数とピック数との乗算は、製織長さに対応する。製織長さは、織機の稼働時間と単位時間当たりの製織長さ(織機の回転速度と緯入れ密度とから決まる所定値)とを乗算しても求められる。また、タオルなどのパイル製織では、ボーダ組織とパイル組織のように異なる組織がそれそれ所定長さで交互に繰り返されていることから、その製織での製織長さは、組織の繰り返し数(製織枚数)を計測し、計測した繰り返し数(製織枚数)に組織の単位製品長さを乗算することことにより、検出することもできる。さらに、経糸長さは織布長さに比例するから、製織長さは、経糸長さに、織り組織に関する要素、例えば、緯入れ密度や緯糸太さなどによって予め求められる係数を乗算しても求められる。なお、経糸は、織布の組織に屈曲して織り込まれるので、上記係数は1よりも小さい。具体的には、経糸長さは、経糸のガイドローラなどの回転量を検出し、所定の係数やπを乗算して算出するか、または経糸送り出しビームの巻き径と回転量とを検出して所定の係数やπを乗算して計算する。
【0017】
なお、製織長さ情報は、直接に織長さを測定して、またはピック数、織機の稼働時間、製織枚数等の測定からも得られる。従って、織布の長さと重量との関係や織布の長さと経糸重量との関係を求めるのに、織布の所定長さ当たりの織布重量や織布の所定長さ当たりの経糸重量として求めるほか、所定ピック数当たりの織布重量や所定ピック数当たりの経糸重量、所定稼働時間当たりの織布重量や所定稼働時間当たりの経糸重量、所定製織枚数当たりの織布重量や所定製織枚数当たりの経糸重量等として求めてもよく、またそれらの係数倍や逆数を求めてもよい。
【0018】
本発明は、製織時の重量情報検出装置としても構成される。製織時の重量情報検出装置は、基本的には、布巻きロールの重量または経糸(地経糸・パイル経糸)送り出しビームの重量を検出する重量計測装置と、製織長さを検出する製織長測定装置と、重量計測装置により計測期間に検出した布巻きロールまたは経糸送り出しビームの変化重量と製織長測定装置により計測期間に検出した製織長さ情報とから、織布の長さと重量の関係、織布の長さと経糸重量との関係を求める重量検出装置とを具備する。
【0019】
また、製織時の重量情報検出装置は、上記の基本的な構成事項のほかに、重量検出装置により求められた織布の長さと重量の関係、織布の長さと経糸重量との関係を表示する表示器を具備し、さらに許容重量を設定する設定器を有する。重量検出装置は、求めた織布の長さと重量の関係、織布の長さと経糸重量との関係の許容範囲からの逸脱を検出したときに、警音、警告光の点灯、点滅などの警報を出力する。
【0020】
さらに、製織時の重量情報検出装置は、製織時の重量制御装置の構成事項ともなる。製織時の重量制御装置は、製織時の重量情報検出装置のほかに、重量制御装置を有する。重量制御装置は、織布の長さと重量の関係、織布の長さと経糸重量との関係と対応の許容範囲とを比較し、織布の長さと重量の関係、織布の長さと経糸重量との関係と対応の許容範囲からの逸脱を検出したときに、比較時の偏差に対応する補正出力を発生し、この補正出力により織布の長さと重量の関係、織布の長さと経糸重量との関係に関連する少なくとも1つの製織条件のパラメータを補正することにより、製織過程で織布の長さと重量の関係、織布の長さと経糸重量との関係を許容範囲内に収める。
【0021】
製織条件のパラメータとしては、経糸張力、織布の巻取張力、緯糸張力、緯糸打ち込み密度が考えられる。経糸張力は、経糸の送り出しモータの回転速度、テンションロールの付勢力により加減でき、また織布の巻き取り張力は、布巻きロールのトルクの補正、例えば布巻きロールの駆動経路中のクラッチの摩擦力を加減して調整する。さらに、緯糸張力は、緯入れ時に、緯糸張力付与装置により、緯糸を屈曲させな、飛走状態の緯糸に張力を付与する過程で、緯糸屈曲量を調整することにより加減できる。なお、緯糸打ち込み密度は、織物規格を逸脱しない範囲で、服巻きロールの回転速度を微調整することにより調節できる。
【0022】
織機は、パイル織機でもよく、パイル織機での補正制御は、織布の長さとパイル経糸重量との関係、および織布の長さと地経糸重量との関係に関連する少なくとも1つの製織条件のパラメータについて行われる。製織条件のパラメータの制御は、緯糸打ち込み密度の補正、地経糸送り出しビームの回転速度の調節による地経糸張力の補正、テンションロールの付勢力の調節によるパイル経糸張力の補正、布移動式における布移動量の補正や筬打ち変更式におけるルーズピックまたはファーストピックの筬打ち量の調節によるテリー動作量の補正により実行される。
【0023】
なお、パイル織物は、製織時に重量により品質管理され、従来は重量管理の1つの方法として長さに基づくパイル倍率が用いられている。すでに記載したように、経糸が規格と異なっていると、上記パイル倍率は、経糸の重量比を反映しなくなり、重量管理が損なわれる。本発明では、パイル経糸重量または地経糸重量を求めることにより、あえて重量比に基づくパイル倍率を求めなくても、重量による品質管理が可能となる。このようて、パイル倍率は、製織長をあえて求めなくても、パイル経糸と地経糸との重量比から検出可能なため、本発明において求める必要はない。ただし、パイル経糸と地経糸の一方と他方の重量、または前記一方と織布の重量を計測してもよく、これにより両経糸の重量比から長さでなく重量に基づくパイル倍率を求めることができる。
【0024】
また、本発明は、経糸送り出しビームの重量を計測して上記ビームの経糸重量を演算すると共に、上記ビームの巻径を計測し、上記ビームの重量計測以後の製織過程で、上記ビームの巻径を計測期間に計測して、上記ビームの変化重量を演算し、演算した上記変化重量と、上記計測期間での製織長さ情報とから織布の長さと経糸重量との関係を求めるようにしている。
【0025】
経糸送り出しビームの変化重量は、計測期間に消費した経糸重量ΔWであり、この計測期間に消費した経糸重量ΔWは、計測した経糸送り出しビームの重量と該ビームの巻径とから、次式のように演算される。
【0026】
【数1】
Figure 2005054289
【0027】
このように、経糸送り出しビームの総重量から、既知である経糸送り出しビームの正味重量を減算して、経糸重量W0を演算する。さらに、巻き径を計測し、計測した巻径と既知である経糸送り出しビームの胴径とから、ビーム重量計測時の経糸の体積を演算する。計測開始時と計測終了時の巻き径を計測して、計測期間に消費された経糸の体積を演算する。計測期間に消費した経糸重量ΔWは、経糸重量W0に、ビーム重量計測時の経糸体積に対する消費された経糸体積の比を乗算することにより求められる。
【0028】
計測期間に消費した経糸重量ΔWは、従来の計算方式つまり糸長さと糸重量に関する規格を取り入れた計算式に基づいて算出した計算値でなく、経糸送り出しビームの総重量を実際に計測して求め、かつ巻き径を実測して求め、これらの実測値を基に、糸長さと糸重量とに関する規格を取り入れた計算式を用いることなく演算したものであるから、糸が規格と異なっても、正確な値となる。
【0029】
さらに、本発明は、経糸送り出しビームの重量を計測して上記ビームの経糸重量を演算し、上記ビームの重量計測以後の製織過程で、上記ビームからの経糸送り出し長さを計測期間に計測して、上記ビームの整経長さ情報から上記ビームの変化重量を演算し、演算した上記変化重量と、上記計測期間での製織長さ情報とから織布の長さと経糸重量の関係を求めるようにしている。
【0030】
経糸送り出しビームの変化重量は、計測期間に消費した経糸重量であり、計測期間に消費した経糸重量ΔWは、計測した経糸送り出しビームの重量と該ビームの巻径から、次式のように演算される。
【0031】
【数2】
Figure 2005054289
【0032】
このように、経糸送り出しビームの総重量から、既知である経糸送り出しビームの正味重量を減算して、経糸重量W0を演算する。計測期間に消費した経糸重量ΔWは、経糸重量W0に、ビーム重量計測時の巻かれている経糸長さに対する計測期間中の経糸送り出し長さの比を乗算することにより求められる。
【0033】
計測期間に消費した経糸重量ΔWは、従来の計算方式つまり糸長さと糸重量に関する規格を取り入れた計算式に基づいて算出した計算値でなく、経糸送り出しビームの総重量を実際に計測して求め、かつ経糸送り出し長さを実測して求め、これらの実測値を基にして、糸長さと糸重量に関する規格を取り入れた計算式を用いることなく演算したものであるから、糸が規格と異なっても、正確な値となる。
【0034】
【発明の実施の形態1】
図1および図2の実施の形態1は、織機1の稼働中に、所定の計測期間ごとに布巻きロール14の重量を計測すると同時に、重量の計測時に布巻きロール14の巻き径を検出し、この巻き径に基づいて布巻きロール14の近くで織布8の張力の重力方向成分を演算し、計測した布巻きロール14の重量に織布8の張力の重力方向成分を加算して、布巻きロール14の真の重量を求め、計測期間の前後において布巻きロール14の真の重量差から、計測期間での布巻きロール14の変化重量、つまり織布8の変化重量を検出する例である。
【0035】
図1は、本発明の前提となる織機1の要部を示している。この図1において、経糸2は、経糸送り出しビーム3の巻き胴の外周に織り幅にわたって巻き付けられており、経糸送り出しビーム3の回転によりシート状として送り出され、バックロール4を経て綜絖5および筬6に通され、開口7を形成しながら織り前9に達している。
【0036】
一方、緯糸10は、上下の経糸2の開口7内に緯入れされた後、筬6により織り前9に筬打ちされて織布8となる。織布8は、テイクアップロール11、服巻きロール12、2つのガイドロール13を経て、布巻きロール14の巻き胴の外周に巻き取られる。
【0037】
経糸送り出しビーム3は、経糸送り出しモータ15および経糸送り出し制御装置16により送り出し方向に駆動され、経糸2を送り出す。経糸送り出し制御装置16は、公知の制御方式、例えばバックロール4の位置で経糸張力検出器27により経糸2の張力を検出し、検出した経糸2の張力値と目標張力設定器19により設定されている目標値とを比較し、そのときの偏差に基づいて、経糸2の張力を所定の目標値に維持するように、経糸送り出しモータ15を送り出し方向または反送り出し方向に回転させる。
【0038】
なお、バックロール4は、バックロールレバー18の一端に取付けられ、バックロールレバー18のレバー軸20により織機フレーム17と一体のブラケットに支持され、バックロールレバー18の端部と織機フレーム17との間に取付けられたスプリング21により付勢されている。製織時に、バックロール4は、スプリング21の弾性力を受けて、経糸2に接し、経糸2に所定の張力を掛けるとともに、経糸2に接しながら変位することにより、主運動に伴う経糸2の張力の急激な変動を吸収する。
【0039】
綜絖5および筬6は、織機1の主軸22と連動して、それぞれ開口運動、筬打ち運動を行う。なお、主軸22は、主軸モータ40により駆動され、主軸モータ40は、主制御装置102により制御される。また、服巻きロール12は、巻き取りモータ23および巻き取り制御装置24により駆動される。巻き取り制御装置24は、製織時に、織り密度設定器39により設定されている目標の織り密度に対応する速度で巻き取りモータ23を駆動し、服巻きロール12を巻き取り方向に必要な回転量だけ回転させることにより、織布8を巻き取り方向に送る。
【0040】
巻き取りモータ23は、電磁式のクラッチ25、適当なギヤ比のギヤ26を介して、布巻きロール14を駆動し、布巻きロール14を織布8の巻き取り方向に回転させ、その外周に織布8を巻き取らせる。服巻きロール12の回転は、製織時にほぼ一定であるが、布巻きロール14の回転は、製織の進行によって、巻き付けられた織布8の巻き径の増大に伴い次第に遅くなる。
【0041】
クラッチ25は、トルクリミッタの機能を有しており、布巻きロール14の駆動の初期に、織布8の巻き取りに必要な速度で回転しているが、布巻きロール14の巻き径の増大にともない滑りによって入力側の巻き取りモータ23の回転を出力側となるギヤ26に完全に伝達しなくなり、その結果、布巻きロール14の巻き径の増大に伴い、布巻きロール14の回転速度を次第に低下させていく。なお、クラッチ25の伝達トルク(滑り発生時のトルク)は、布巻きロール14の巻き径の増大に比例して大きくなるように、巻き径検出器29の出力を利用して制御することもできる。
【0042】
布巻きロール14の巻き径は、巻き径検出器29により検出される。巻き径検出器29は、光学式のセンサーや超音波式等のセンサーによって構成され、巻き径検出器29の設置位置から布巻きロール14での織布8の外周面までの距離を検出し、その距離から布巻きロール14(巻き付け状態の織布8)の巻き径を検出する。もちろん、この巻き径検出方式は、公知の接触式として構成し、織布8の外周面の増加を検出して、これに伴うレバー角の変化から布巻きロール14(巻き付け状態の織布8)の巻き径を検出するものでもよく、また布巻ロール14の回転速度および巻き取り速度を検出して計算式から演算により求めることもできる。
【0043】
巻き径検出器29の出力は、布巻きロール14の回転による織布8の巻き取り過程において、織布8の巻き取り張力T0からその重力方向成分T1を計算するときにも利用される。すなわち、織布8の巻き取り張力T0とその重力方向成分T1とのなす角度θは、布巻きロール14の巻き径の関数となっており、重力方向成分T1は、計算式T1=T0・cosθから求められる。巻き取り張力T0は、例えばガイドロール13の位置で張力検出器38により検出される。なお、巻き取り張力T0の水平方向成分T2は、計算式T2=T0・sinθとして表される。
【0044】
布巻きロール14の重量は、織布8の重量を含んでおり、布巻きロール14の軸14aを支える軸受け装置31の内部で、ロードセルなどの重量計測装置30により電気信号として検出される。なお、軸受け装置31は、織機フレーム17に取付けられている。織布8の重量は、〔(織布8の巻き付け状態の布巻きロール14の重量)−(布巻きロール14の単体の重量)+(重力方向成分T1)〕の計算から求められる。
【0045】
次に、図2は、本発明による製織時の重量情報検出装置100および製織時の重量制御装置101を示している。図2において、製織時の重量情報検出装置100は、前記の巻き径検出器29、重量計測装置30のほかに、製織長測定装置32、重量検出装置33、設定器34、表示器35、警報器36などにより構成されている。
【0046】
また、製織時の重量制御装置101は、織布重量情報検出装置100の他に、重量制御装置37などにより構成されている。ここでの重量制御装置37は、経糸送り出し制御装置16、経糸張力検出器27および目標張力設定器19により構成されている。なお、主制御装置102は、織機1の運転の制御と連動して、重量検出装置33に対して計測開始の信号および計測終了の信号を送る。この計測開始から計測終了までの時間は、所定の計測期間に対応している。
【0047】
重量計測装置30は、計測期間の開始時および終了時に、織機1に搭載された布巻きロール14の重量を検出し、検出した重量の信号を重量検出装置33に送る。重量検出装置33は、計測期間の開始時および終了時に、張力検出器38から織布8の張力の信号を、また巻き径検出器29から布巻きロール14の巻き径の信号をそれぞれ取り込み、各時点で前記式により重力方向成分T1を演算してから、〔(計測期間の開始時における織布8の巻き付け状態の布巻きロール14の重量)−(布巻きロール14の単体の重量)+(計測期間の開始時における重力方向成分T1)〕−〔(計測期間の終了時における織布8の巻き付け状態の布巻きロール14の重量)−(布巻きロール14の単体の重量)+(計測期間の開始時における重力方向成分T1)〕の計算から、織布8の変化重量を求める。
【0048】
上記の計算式の引き算の過程で(布巻きロール14の単体の重量)が消えるから、その項を省略してもよく、布巻きロール14の変化重量つまり織布8の変化重量は、正確に求められる。
【0049】
一方、製織長測定装置32は、回転検出器28からの回転量の信号から計測期間に製織された織布8の製織長さを検出し、製織長さの信号を重量検出装置33に送る。製織長さの検出は、すでに記載したように、製織長さそのものの測定のほか、織機1の稼働時間、ピック数、製織枚数、経糸消費長さなどから求められる。
【0050】
重量検出装置33は、織布8の変化重量と製織長測定装置32により計測期間の開始時および計測期間の終了時に検出した製織長さ情報とから織布8の長さと重量との関係として、織布8の所定長さ当たりの織布重量を求め、必要に応じ、求めた織布8の所定長さ当たりの織布重量を表示するための信号を発生するとともに、求めた織布8の所定長さ当たりの織布重量と、設定器34により予め設定されている所定長さ当たりの織布重量の許容重量とを比較し、許容重量からの所定長さ当たりの織布重量の逸脱を検出したときに、警報の信号を発生する。
【0051】
ここで、布巻きロール14の変化重量つまり織布8の変化重量は、計測期間の開始から終了までの時間での増加した重量をいう。したがって、各計測期間における単位長さ当たりの織布重量は、〔(織布8の変化重量)/(織布8の製織長さ)〕の計算から求められる。
【0052】
表示器35は、重量検出装置33から織布重量またはその重量の関連情報の信号を受けて、表示画面にそれらの数値を表示し、管理者などに視認できるようにする。また、警報器36は、重量検出装置33から警報の信号を受けたときに、光、音などの警報を発し、管理者などに許容重量からの所定長さ当たりの織布重量の逸脱を知らせる。
【0053】
また、重量検出装置33は、織布8の所定長さ当たりの織布重量と、設定器34により予め設定されている所定長さ当たりの織布重量の目標値、この目標値の許容重量とを比較し、許容重量からの所定長さ当たりの織布重量の逸脱を検出したときに、比較時の偏差に対応する補正出力を発生し、この補正出力を重量制御装置37内の経糸送り出し制御装置16に送る。このとき、経糸送り出し制御装置16は、製織条件の1つのパラメータとして経糸張力の制御を行うために、補正出力(偏差)の正負符号、補正出力(偏差)の大きさに応じて、目標張力設定器19により設定されている経糸張力の目標値を増加方向または減少方向に変更することによって、経糸送り出しモータ15の回転速度を加減する。
【0054】
所定長さ当たりの織布重量が目標値を上まわり上限の許容重量よりも大きいとき、経糸張力の目標値は、今までよりも小さい値に変更されて、筬打ち時の緯糸10の移動が抑えられ、逆に、所定長さ当たりの織布重量が目標値を下まわり下限の許容重量よりも小さいとき、経糸張力の目標値は、今までよりも大きい値に変更されて、筬打ち時の緯糸10の移動が容易となる。このような制御は、織機1の稼働中に、計測期間ごととに実行されるため、これにより、製織は、織布8の重量を目標値に近づけ、その許容重量を保ちつつ進行することになる。
【0055】
布巻きロール14の重量計測は、織機1の稼働中に織機1を回転したまま、または織機1の稼働中に必要に応じて織機1を停止して、しかも、布巻きロール14の位置で織布8の巻き取り張力を維持した状態で行われている。そして、布巻きロール14の巻き径の検出は、織布8の巻き取り張力を維持したことによる織布8の張力の重力方向成分の影響をなくするために行われている。
【0056】
【発明の実施の形態2】
次に、図3の実施の形態2は、図1の織機1において、織機1の稼働中に、布巻きロール14の位置で織布8の巻き取り張力を一時的に解放した状態で、布巻きロール14の重量を計測する例である。この実施の形態2によると、織布8の巻き取り張力の影響のない状態で、布巻ロール14の重量の計測ができるため、巻き径検出器29や張力検出器38は、不要となる。
【0057】
図3において、織布8の巻き取り張力の解放は、織機1の稼働中に、主制御102により行われる。主制御装置102は、計測期間に張力解放の指令信号により電磁式のクラッチ25を切って、巻き取りモータ23の回転力の伝達経路を遮断し、布巻きロール14を一時的に止める。その遮断後の製織の進行により、織布8は、次第に弛められるため、織布8の巻き取り張力は、最終的に0となって解放状態となる。この間に、布巻きロール14の重量計測が実行される。
【0058】
計測後、電磁式のクラッチ25は、再連結されるため、織布8の巻き取り張力は、製織の進行に伴って徐々に所定の張力値に復帰することになる。なお、織布8のスリップ防止のために、服巻きロール12の表面に針状突起などが施されるので、織布8は、巻き取り張力の解放時に、服巻きロール12から進行方向の上流側で弛まないから、その後の製織に悪影響はない。
【0059】
なお、織布8の巻き取り張力の解放は、織機1を停止し、布巻きロール14のみを少し逆回転させることによっても実行できる。この逆回転は、巻き取りモータ23を利用しないで、図示しない専用のモータにより直接に布巻きロール14を逆回転させるか、または服巻きロール12と巻き取りモータ23との間に図示しないクラッチを介在させ、そのクラッチで回転伝達経路を遮断してから、巻き取りモータ23を逆回転させ、布巻きロール14を戻し方向に回転させることにより行う。
【0060】
【発明の実施の形態3】
次に、図4および図5の実施の形態3は、織機1をパイル織機として構成し、織布8の所定長さ当たりの経糸重量を経糸2すなわち地経糸2aの重量およびパイル経糸2bの重量を検出するとともに、それらの重量に関連する少なくとも1つの製織条件のパラメータを変更することにより、織布8の所定長さ当たりの地経糸2aの重量およびパイル経糸2bの重量をともに制御する例である。この例での製織条件のパラメータは、地経糸2aの張力およびパイル経糸2bの張力となっている。
【0061】
図4において、織機1は、布移動式のパイル織機であり、パイル経糸2bによるパイル形成のために、周期的にパイル組織の織布8の織り前9を前後方向に移動させることにより、筬6による筬打ち位置と織布8の織り前9との距離を相対的に変化させている。
【0062】
多数のパイル経糸2bは、パイル経糸送り出しビーム50の外周に織り幅にわたって、シート状に巻き付けられており、パイル経糸送り出しモータ51の回転により積極的に送り出され、ガイドロール52およびテンションロール53の外周に巻き掛けられた後、織布8の織り前9の方向に供給される。ガイドロール52は、織機フレーム17に対し、定位置で支持されている。
【0063】
また、テンションロール53は、織機フレーム17に対し、機械的な支持系としてのテンションレバー54および支点軸55によって、前後方向に回動自在に支持されている。テンションレバー54は、支点軸55によって織機フレーム17の定位置で回動自在に支持されており、必要に応じて図示しないスプリングによりパイル経糸2bに対し常に一定の張力を掛ける方向に付勢されている。
【0064】
支点軸55は、2つのギヤ56により例えばACサーボモータやトルクモータなどの電動アクチュエータ57によって駆動されるようになっている。この電動アクチュエータ57は、パイル経糸張力制御装置60により制御される。このパイル経糸張力制御装置60は、織布8および織り前9の前後方向の移動を許容しながらパイル経糸2bの張力を制御するために、パイル経糸2bに対する張力制御系およびテンションロール53に対する位置制御系を内蔵している。
【0065】
パイル経糸張力制御装置60は、主軸モータ40の回転検出器41からの信号を入力として、パイル製織と同期して、2つの制御系を切り換え、織布8および織り前9の前進・後退の期間で、テンションロール53を移動させるために、位置制御系を動作させ、電動アクチュエータ57の回転方向・回転角度を変え、またパイル形成の期間で、張力制御系を動作させ、パイル経糸2bにパイル形成に適切な張力を付与する。
【0066】
制御系の切り換えによって、織布8および織り前9の前後方向の移動時に、パイル経糸張力制御装置60は、テンションロール53に対する位置制御を実行して、目標位置設定器58からの目標位置の信号に基づいて、電動アクチュエータ57を所定量回転させることにより、テンションレバー54を所定量だけ変位させ、テンションロール53を所定の位置に移動させる。また、織布8および織り前9の移動しない時で、パイル形成の期間で、パイル経糸張力制御装置60は、目標張力設定器59からの目標張力の信号に基づいて、パイル経糸2bに対する張力制御を実行し、電動アクチュエータ57を電流値に比例した所定のトルクにより駆動することにより、テンションレバー54を介してテンションロール53に所定のトルクを作用させ、パイル経糸2bに所定の張力を掛ける。この所定の張力は、パイル形成時にパイル抜けをなくするために低く設定される。
【0067】
パイル経糸2bのパイル経糸張力は、織布8の移動や製織運動により変動するが、パイル経糸張力の平均値は、パイル経糸2bの消費量に関係する。その平均値が高いとき、パイルが小さく形成されるため、パイル組織の織布8の単位長さ当たりの重量は、軽くなり、逆にその平均値が低いとき、パイルが大きく形成されるため、パイル組織の織布8の単位長さ当たりの重量は、重くなる。
【0068】
パイル経糸送り出しモータ51は、パイル経糸送り出し制御装置61により制御される。パイル経糸送り出し制御装置61は、所定のサンプリング周期で、例えばテンションレバー54の近傍に配置される変位検出器63によりテンションレバー54の位置を検出し、検出した位置の平均値と目標送り出し張力設定器62からの目標の位置とを比較し、その位置偏差に応じた回転数(回転速度)を基本の回転数(回転速度)に加算することにより、製織の進行にともなうパイル経糸2bの消費量に応じて、パイル経糸送り出しモータ51を送り出し方向に回転させる。これによりパイル経糸2bは、製織の進行にともなって送り出されている。
【0069】
一方、多数の地経糸2aは、地経糸送り出しビーム64にシート状に巻き付けられており、そこから引き出されてバックロール4に巻き掛けられ、前方の綜絖5に通され、それらの綜絖5の上下運動によって、パイル経糸2bとともに開口7を形成する。地経糸2aおよびパイル経糸2bは、開口7の位置で、緯入れされた緯糸10と交錯し、筬6によって筬打ちされた緯糸10とともに、パイル組織の織布8となる。
【0070】
地経糸送り出しビーム64は、地経糸送り出しモータ66により送り出し方向に駆動され、地経糸送り出しモータ66は、地経糸送り出し制御装置65により制御される。地経糸送り出し制御装置65は、例えばバックロール4の位置で張力検出器67によって地経糸2aの張力を検出し、検出した張力と目標張力設定器68により設定されている目標の張力とを比較し、その張力の偏差に応じた回転数(回転速度)で地経糸送り出しモータ66を駆動することにより、製織の進行にともなう地経糸2aの消費量に応じて、地経糸送り出しビーム64を送り出し方向に回転させ、地経糸2aを送り出す。
【0071】
織布8は、前後方向に変位可能なテイクアップロール11、服巻きロール12および2つのガイドロール13を経て織布8の布巻きロール14の外周に巻き取られていく。図1の織機1と同様に、服巻きロール12は、巻き取りモータ23および巻き取り制御装置24により駆動され、布巻きロール14は、巻き取りモータ23、クラッチ25、ギヤ26により駆動されるようになっている。巻き取り制御装置24は、製織時に、織り密度設定器39により設定されている目標の織り密度に対応する速度で巻き取りモータ23を駆動し、服巻きロール12を巻き取り方向に必要な回転量だけ回転させることにより、織布8を巻き取り方向に送る。
【0072】
既述の通り、織機1が布移動式のパイル織機であるため、バックロール4は、支点軸69に対し回動自在の地経糸テンションレバー70によって、上下方向に変位自在に支持されており、張力スプリング71によって地経糸2aに所定の張力を与える方向に付勢されている。しかも、地経糸テンションレバー70の支点軸69は、支持アーム72によって織機フレーム17に対し支軸73により前後方向に揺動可能な状態で支持されている。
【0073】
また、テークアップロール11は、レバー74、レバー軸75により前後方向に揺動可能な状態で支持されており、リンク76により支持アーム72に連結され、主軸22により駆動されるテリーモーション機構77によって前後方向に移動する。このようにして、バックロール4およびテークアップロール11は、ともにパイル形成周期に対応して前後方向に揺動し、織布8および織り前9を前後に移動させる。
【0074】
さて、パイル経糸送り出しビーム50の重量は、パイル経糸2bの重量を含んでおり、しかも、製織された所定長さ当たりのパイル組織の織布8の重量は、その製織にともなって消費されたパイル経糸2bの重量と比例関係にある。また、同様に、地経糸送り出しビーム64の重量は、地経糸2aの重量を含んでおり、しかも、製織された所定長さ当たりの織布重量は、その製織にともなって消費された地経糸2aの重量と比例関係にある。従って、所定の長さのパイル組織の織布8の重量は、所定の長さのパイル組織の織布8を製織するのに消費された地経糸2aおよびパイル経糸2bの重量を計測し、それに所定の長さのパイル組織の織布8を製織するのに消費された緯糸10の消費重量を加算するか、緯糸10の消費重量を加算する代わりに、所定の係数を掛けることにより、求められることになる。
【0075】
そこで、地経糸2aの重量は、地経糸送り出しビーム64の軸64aを支える軸受け装置78の内部で、ロードセルなどの重量計測装置80により電気信号として検出される。また、パイル経糸2bの重量は、パイル経糸送り出しビーム50の軸50aを支える軸受け装置79の内部で、ロードセルなどの重量計測装置81により電気信号として検出される。なお、軸受け装置78、79は、織機フレーム17に取付けられている。
【0076】
布移動式によるパイル製織過程において、筬打ち位置は、常に一定であるが、織布8および織り前9は、前後方向に移動する。織布8に対するテークアップロール11および地経糸2aに対するバックロール4は、ともに前後方向に変位可能な状態で支持されている。テリーモーション機構77は、例えば3本緯タオルのパイル組織の製織のために、主軸22の回転と同期した状態で、1回のファーストピックの完全な筬打ち後に、テークアップロール11およびバックロール4を前方向に移動することによって、織り前9を前(布巻き取り側)方向に移動させ、2回のルーズピックの期間で、織り前9と不完全な筬打ち位置との間に適当な筬逃げ量を与える。すでに記載したように、織布8および織り前9の前後方向の移動に同期して、テンションロール53も前後方向に移動する。
【0077】
なお、「ファーストピック」は、緯糸10を織り前9まで完全に筬打ちすることをいい、「ルーズピック」は、緯糸10をを織り前9まで完全に筬打ちせず、織り前9から筬逃げ量に相当する位置までだけ筬打ちすることにより、いわば不完全な状態で筬打ちすることをいう。
【0078】
パイル経糸2bの送り出しは、バックロール4やテークアップロール11の前後方向の動きと直接に関係せず、前記のように基本速度で送り出しを行いつつ、テンションロール53の動きに応動して、送り量を増加または減少させる制御により行われる。これに対して、地経糸送り出しビーム64は、対応の地経糸送り出しモータ66により駆動され、地経糸送り出し制御装置65により張力制御のもとに駆動される。
【0079】
次に、図5は、製織時の重量情報検出装置100および製織時の重量制御装置101を示している。図5において、製織時の重量情報検出装置100は、重量計測装置80、81、製織長測定装置32、重量検出装置33、設定器34、表示器35、警報器36などにより構成されている。
【0080】
また、製織時の重量制御装置101は、織布重量情報検出装置100の主要部分の他に、重量制御装置37により構成されている。ここでの重量制御装置37は、目標位置設定器58、目標張力設定器59、パイル経糸張力制御装置60、地経糸送り出し制御装置65、目標張力設定器68により構成されている。なお主制御装置102は、織機1の運転の制御と連動して、重量検出装置33に対して計測開始の信号および計測終了の信号を送る。この計測開始から計測終了までの時間は、所定の計測期間に対応している。
【0081】
重量計測装置80は、計測期間の開始時および終了時に、織機1に搭載された地経糸送り出しビーム64の重量を検出し、その信号を重量検出装置33に送っており、また同様に、重量計測装置81は、計測期間の開始時および終了時に、織機1に搭載されたパイル経糸送り出しビーム50の重量を検出し、その重量の信号を重量検出装置33に送っている。なお、ここでの計測では、それらの張力の重力方向成分を考慮ぜず、充分な感度の重量計測装置80、81を用い、かつ計測期間における実際の製織時間を短くしている。この計測は、織機1の稼働中に織機1を回転したまま、または織機1の稼働中に必要に応じて織機1を停止して行う
【0082】
なお、前記の実施の態様1と同様に、地経糸送り出しビーム64や、パイル経糸送り出しビーム50の重量の計測時に、地経糸2aの張力の重力方向成分、パイル経糸2bの張力の重力方向成分を考慮することもできる。地経糸2aの張力の重力方向成分は、地経糸送り出しビーム64の計測重量に対して加算することになるが、パイル経糸2bの張力の重力方向成分は、パイル経糸送り出しビーム50の計測重量に対して減算することになる。
【0083】
重量検出装置33は、地経糸送り出しビーム64について計測期間の開始時の重量と終了時の重量との差から、この計測期間に消費された地経糸2aの変化重量を求めるとともに、パイル経糸送り出しビーム50について計測期間の開始時の重量と終了時の重量との差から、この計測期間に消費されたパイル経糸2bの変化重量を求める。
【0084】
一方、製織長測定装置32は、織布8の製織長さを検出し、製織長さの信号を重量検出装置33に送る。製織長さの検出は、既に記載したように、製織長さそのものの測定のほか、織機1の稼働時間、ピック数、製織枚数、経糸消費長さなどから求められる。
【0085】
ここで、重量検出装置33は、求めた織布8の変化重量と製織長測定装置32により計測期間の開始時および終了時に検出した製織長さ情報とから織布8の所定長さ当たりの織布重量を求め、必要に応じて、求めた織布8の所定長さ当たりの織布重量を表示するための信号を発生するとともに、求めた織布8の所定長さ当たりの織布重量と、設定器34により予め設定されている所定長さ当たりの織布重量の許容重量(許容範囲)とを比較し、許容重量からの所定長さ当たりの織布重量の逸脱を検出したときに、警報の信号を出力する。
【0086】
織布8の所定長さ当たりの織布重量は、計算式1〔計測期間中に製織されるパイル組織の織布重量=(計測期間中のビームに巻かれている地経糸2aの変化重量)+(計測期間中のビームに巻かれているパイル経糸2bの変化重量)+(緯糸10の計測期間中の消費重量)〕を、計測期間中の製織長さで除算することによって計算できる。この計算式1のために、地経糸2aの変化重量およびパイル経糸2bの変化重量の双方の計測が必要となる。なお計測期間中の消費重量は、前記のように〔(計測期間中のピック数)×(1ピックの緯糸10の重量)〕から計算できる。
【0087】
表示器35は、重量検出装置33から織布重量またはその重量の関連情報の信号を受けて、表示画面にそれらの数値を表示する。また、警報器36は、重量検出装置33から警報の信号を受けたときに、光、音などの警報を発し、管理者などに知らせる。
【0088】
また、重量検出装置33は、パイル組織の織布8の所定長さ当たりの織布重量と、設定器34により予め設定されている所定長さ当たりの織布重量の目標値、この目標値の許容重量とを比較し、許容重量からの所定長さ当たりの織布重量の逸脱を検出したときに、比較時の偏差に対応する補正出力を発生し、この補正出力を重量制御装置37内のパイル経糸張力制御装置60および地経糸送り出し制御装置65のいずれか1つのもの、この例では双方のものに送る。
【0089】
補正出力は、重量制御装置37内のパイル経糸張力制御装置60および地経糸送り出し制御装置65の双方に送られている。このため、地経糸送り出し制御装置65は、製織条件の1つのパラメータとして地経糸2aの張力の制御を行うために、補正出力(偏差)の正負符号、補正出力(偏差)の大きさに応じて、目標張力設定器68により設定されている地経糸2aの張力の目標値を増加方向または減少方向に変更することによって、地経糸送り出しモータ66の回転速度を加減する。また同時に、パイル経糸張力制御装置60は、補正出力(偏差)の正負符号、補正出力(偏差)の大きさに応じて、目標張力設定器59により設定されているパイル経糸2bの張力の目標値を増加方向または減少方向に変更することによって、張力制御の期間で電動アクチュエータ57のトルクを加減することにより、パイル形成期間でのパイル経糸2bの張力を増減させる。
【0090】
所定長さ当たりの織布重量が目標値を上まわり上限の許容重量よりも大きいとき、地経糸2aおよびパイル経糸2bの張力の目標値は、それぞれ今までよりも小さい値および大きい値に変更され、逆に、所定長さ当たりの織布重量が目標値を下まわり下限の許容重量よりも小さいとき、地経糸2aおよびパイル経糸2bの張力の目標値は、今までよりも大きい値および小さい値に変更される。このような制御は、織機1の稼働中に計測期間ごととに実行されるため、これにより、製織は、織布8の重量を目標値に近づけ、その許容重量を保ちつつ進行することになる。
【0091】
【発明の実施の形態4】
つぎに、図6の実施の形態4は、地経糸送り出しビーム64に巻かれている地経糸2aの変化重量のみを計測し、下記の計算式2を用いて、織布8の所定長さ当たりの織布重量を計算し、地経糸2aの張力を制御する例である。
【0092】
織布8の所定長さ当たりの織布重量は、前記の計算式1から計算できるほか、計算式2〔計測期間中に製織されるパイル組織の織布重量=(計測期間中のビームにビームに巻かれている地経糸2aの変化重量)×(所定の係数ka)〕を、計測期間中の製織長さで除算することによって計算できる。通常、パイル組織では、緯入れ密度、緯糸種、パイル経糸種および地経糸種等の製織条件によって、緯糸、パイル経糸、および地経糸の重量比は、決まっているので、係数kaは、製織しようとしているパイル組織の織布8に固有の数値として与えられる。
【0093】
計算式1では、地経糸2aの変化重量およびパイル経糸2bの変化重量の双方の計測が必要であるが、計算式2では、地経糸2aの変化重量のみが計測されればよい。計算式1では、実測が多いため、織布重量も正確となるが、計算式2では、一部に係数kaによる予測計算が入るため、織布重量の精度が計算式1よりもやや低くなるが、実用上利用可能である。
【0094】
なお、織機1がパイル織機でないとき、地経糸2aが経糸2に相当することになる。もちろん、ここでも地経糸送り出しビーム64の重量計測時に、地経糸2aの張力の重力方向成分を考慮してもよい。
【0095】
図6において、重量検出装置33は、図5の実施の形態3と同様に、パイル組織の織布8の所定長さ当たりの織布重量と、設定器34により予め設定されている所定長さ当たりの織布重量の目標値、この目標値の許容重量(許容範囲)とを比較し、許容重量からの所定長さ当たりの織布重量の逸脱を検出したときに、比較時の偏差に対応する補正出力を発生し、この補正出力を地経糸送り出し制御装置65に送る。そこで、地経糸送り出し制御装置65は、補正出力(偏差)の正負符号、補正出力(偏差)の大きさに応じて、目標張力設定器68により設定されている地経糸2aの張力の目標値を増加方向または減少方向に変更することによって、地経糸送り出しモータ66の回転速度を加減する。なお、表示器35および警報器36は、図5のものと同様に動作する。
【0096】
所定長さ当たりの織布重量が目標値を上まわり上限の許容重量よりも大きいとき、経糸2(地経糸2a)張力の目標値は、今までよりも小さい値に変更され、逆に、所定長さ当たりの織布重量が目標値を下まわり下限の許容重量よりも小さいとき、経糸2(地経糸2a)張力の目標値は、今までよりも大きい値に変更される。このような制御は、織機1の稼働中に計測期間ごととに実行されるため、これにより、製織は、織布8の重量を目標値に近づけ、その許容重量を保ちつつ進行することになる。
【0097】
【発明の実施の形態5】
つぎに、図7の実施の形態5は、パイル経糸2bの変化重量のみを計測し、下記の計算式3を用いて、織布8の所定長さ当たりの織布重量を計算し、パイル経糸2bの張力を制御する例である。
【0098】
織布8の所定長さ当たりの織布重量は、前記の計算式1、前記の計算式2のほかに、計算式3〔計測期間中に製織されるパイル組織の織布重量=(計測期間中のビームにに巻かれているパイル経糸2bの変化重量)×(所定の係数kb)〕からも計算できる。もちろん、パイル経糸送り出しビーム50の重量計測時にパイル経糸2bの張力の重力方向成分を考慮してもよい。
【0099】
通常、パイル組織では、緯入れ密度、緯糸種、パイル経糸種および地経糸種等の製織条件によって、緯糸、パイル経糸、および地経糸の重量比は、決まっている。このため、計算式3での係数kbは、製織しようとしているパイル組織の織布8に固有の数値として与えられる。
【0100】
前記のように、計算式1では、地経糸2aの変化重量およびパイル経糸2bの変化重量の双方の計測が必要であるが、計算式3では、パイル経糸2bの変化重量のみが計測されればよい。計算式1では、実測が多いため、織布重量も正確となるが、計算式3では、一部に係数kbによる予測計算が入るため、織布重量の精度は、計算式1よりもやや低くなる。
【0101】
図7において、重量検出装置33は、図5と同様に、パイル組織の織布8の所定長さ当たりの織布重量と、設定器34により予め設定されている所定長さ当たりの織布重量の目標値、この目標値の許容重量とを比較し、比較の結果、許容重量からの所定長さ当たりの織布重量の逸脱を検出したときに、比較時の偏差に対応する補正出力を発生し、この補正出力を重量制御装置37内のパイル経糸張力制御装置60に送る。なお、表示器35および警報器36は、図5のものと同様に動作する。
【0102】
そこで、パイル経糸張力制御装置60は、目標張力設定器59により設定されているパイル経糸2bの張力の目標値を増加方向または減少方向に変更することによって、張力制御の期間で電動アクチュエータ57のトルクを加減することにより、パイル形成期間でのパイル経糸2bの張力を増減させる。
【0103】
所定長さ当たりの織布重量が目標値を上まわり上限の許容重量よりも大きいときに、パイル経糸2bの張力の目標値は、今までよりも大きい値に変更され、逆に、所定長さ当たりの織布重量が目標値を下まわり下限の許容重量よりも小さいとき、パイル経糸2bの張力の目標値は、今までよりも小さい値に変更される。このような制御は、織機1の稼働中に計測期間ごととに実行されるため、これにより、製織は、織布8の重量を目標値に近づけ、その許容重量を保ちつつ進行することになる。
【0104】
【発明の実施の形態6】
つぎに、図8および図9の実施の形態6は、経糸送り出しビーム3の重量を計測して経糸送り出しビーム3の経糸重量を演算すると共に、経糸送り出しビーム3の巻き径を計測し、経糸送り出しビーム3の重量計測以後の製織過程で、経糸送り出しビーム3の巻き径を計測期間に計測して、経糸送り出しビーム3の変化重量を演算し、演算した上記変化重量と、上記計測期間での製織長さ情報とから織布8の長さと経糸重量との関係を求め、経糸2の張力を制御する例である。
【0105】
経糸送り出しビーム3が織機1に搭載される前に、その重量が計測され、計測した重量は、入力器104から重量検出装置33に入力される。また、経糸送り出しビーム3の正味重量、および胴径は、製作時等、経糸2が製織準備工程で巻かれる前に計測されており、経糸送り出しビーム3に付随した情報として、入力器104から重量検出装置33に入力される。
【0106】
つぎに、図9は、本発明による製織時の重量情報検出装置100および製織時の重量制御装置101を示している。この図9において、製織時の重量情報検出装置100は、巻き径検出器29のほかに、製織長測定装置32、重量検出装置33、設定器34、入力器104、表示器35、警報器36などにより構成されている。
【0107】
また、製織時の重量制御装置101は、織布重量情報検出装置100の他に、重量制御装置37などにより構成されている。ここでの重量制御装置37は、経糸送り出し制御装置16、経糸張力検出器27、および目標張力設定器19により構成されている。なお、主制御装置102は、重量検出装置33に対して、製織開始時に巻き径計測信号を送ると共に、織機1の運転の制御と連動して、計測開始の信号および計測終了の信号を送る。この計測開始から計測終了までの時間は、所定の計測期間に対応している。
【0108】
巻径検出器29は、実施の形態1と同様に、光学式のセンサーや超音波式等のセンサーによって構成される。
【0109】
製織が開始されると、巻き径検出器29は、重量検出装置33からの検出指令信号に基づき、製織開始時、計測期間の開始時および終了時に、織機1に搭載された経糸送り出しビーム3の巻き径を検出し、検出した巻き径の信号を重量検出装置33に送る。製織長測定装置32は、実施の形態1と同様に、重量検出装置33からの検出指令信号に基づき、回転検出器28の回転量の信号から計測期間に製織された織布8の製織長さを演算し、演算した製織長さの信号を重量検出装置33に送る。製織長さの検出は、既に記載したように、製織長さそのものの測定のほかに、織機1の稼働時間、ピック数、製織枚数、経糸消費長さなどから求められる。
【0110】
重量検出装置33は、経糸送り出しビーム3の総重量と正味重量から、製織開始時の経糸重量を演算すると共に、経糸送り出しビーム3の胴径と製織開始時の巻き径から、製織開始時の経糸体積を演算する。重量検出装置33は、計測期間の開始時および終了時に、巻き径検出器29から経糸送り出しビーム3の巻き径の信号を取り込み、計測期間に消費された経糸2の経糸送り出しビーム3に巻かれた状態での体積を演算する。さらに、重量検出装置33は、計測期間に消費した経糸重量を、製織開始時の経糸重量に、製織開始時の経糸体積に対する消費された経糸体積の比を乗算して求めると共に、計測期間の終了時に、製織長測定装置32からの製織長さの信号を取り込む。重量検出装置33は、演算した計測期間の消費経糸重量と取り込んだ計測期間の製織長さとから、織布8の長さと経糸重量の関係として、織布8の所定長さ当たりの経糸重量を演算して求める。
【0111】
さらに重量検出装置33は、必要に応じて、求めた織布8の所定長さ当たりの経糸重量またはその重量の関連情報を表示するための信号を発生するとともに、求めた織布8の所定長さ当たりの経糸重量と、設定器34により予め設定されている、織布8の所定長さ当たりの経糸重量の許容重量とを比較し、経糸重量の許容重量(許容範囲)からの逸脱を検出したときに、警報の信号を発生する。
【0112】
表示器35は、重量検出装置33から経糸重量の信号を受けて、表示画面に数値を表示し、管理者などに視認できるようにする。また、警報器36は、重量検出装置33から警報の信号を受けたときに、光、音などの警報を発し、管理者などに許容重量(許容範囲)からの経糸重量の逸脱を知らせる。
【0113】
また、重量検出装置33は、織布8の所定長さ当たりの経糸重量と、設定器34により予め設定されている所定長さ当たりの経糸重量の目標値、この目標値の許容重量とを比較し、許容重量からの経糸重量の逸脱を検出したときに、比較時の偏差に対応する補正出力を発生し、この補正出力を重量制御装置37内の経糸送り出し制御装置16に送る。このとき、経糸送り出し制御装置16は、製織条件の1つのパラメータとして経糸張力の制御を行うために、補正出力(偏差)の正負符号、補正出力(偏差)の大きさに応じて、目標張力設定器19により設定されている経糸張力の目標値を増加方向または減少方向に変更することにより、経糸送り出しモータ15の回転速度を加減する。
【0114】
織布8の所定長さ当たりの経糸重量が目標値を上まわり上限の許容重量(許容範囲)よりも大きいとき、経糸張力の目標値は、今までよりも大きい値に変更されて経糸2の製織による屈曲を小さくし、経糸重量を軽くする。逆に、所定長さ当たりの織布重量が目標値を下まわり下限の許容重量(許容範囲)よりも小さいとき、経糸張力の目標値は、今までよりも小さい値に変更され、製織による経糸2の屈曲を大きくし、経糸重量を重くする。このような制御は、織機1の稼働中に、計測期間毎に実行されるため、これにより、製織は、経糸重量を目標値に近づけ、その許容重量を保ちつつ進行することになる。
【0115】
本実施の形態では、織機1には経糸送り出しビーム3の重量計測装置が設けられていないが、設けてもよい。その場合、経糸送り出しビーム3の重量を、製織開始後に計測してもよい。経糸送り出しビーム3の巻き径は、製織開始時に計測されたが、製織開始前に計測されてもよく、さらには織機1に搭載される前に円周長さを計測する等により、製織開始時の巻き径を求められてもよい。
【0116】
経糸送り出しビーム3の巻き径Dは、巻き径検出器29により検出されたが、経糸送り出しモータ15に回転検出器を設け、計測期間における経糸送り出しモータ15の回転量θと、製織長測定装置32からの計測期間における製織長さAと、送り出しモータ15に対する経糸送り出しビーム3の回転比Bと、緯入れ密度等の製織条件により決定される既知の係数Kcとから演算して求めてもよい。経糸送り出しビーム3の巻径Dは、下記の式により演算できる。なお、経糸2は製織によって屈曲するので、係数Kcは1より大きな値である。
【0117】
【数3】
Figure 2005054289
【0118】
また、経糸2は、経糸送り出しビーム3に密度一定の状態で巻かれているとして、計測期間中の消費経糸体積から計測期間中の消費経糸重量が演算されたが、経糸種、経糸本数や巻取張力等の整経条件によっては、外層が内層よりも密度が低い場合があり、同じ消費経糸体積でも、製織開始直後と製織終了直前では、実際の消費経糸重量が異なる場合がある。その対策の1つとして、予め一定の巻き径間隔で経糸送り出しビーム3の重量を計測して、所定の巻き径間における密度を求め、平均の密度に対する所定の巻き径間おける密度の比を各種の経糸条件毎にデータとして蓄積してもよい。消費経糸体積に、検出した巻き径が属する巻き径間の比を乗算することにより、正確な消費経糸重量を得ることができる。
【0119】
実施の形態1と同様に、織布長さの検出は、製織長さそのものの測定のほか、織機1の稼働時間、ピック数、製織枚数、経糸消費長さなどから求められてもよい。重量検出装置33は、主制御装置102からの検出開始信号に基づ計測を開始し、検出終了信号に基づき計測を終了してもよく、また重量検出装置33は、主制御装置102からの検出開始信号に基づき、所定の製織長さ、所定の稼働時間、所定のピック数、所定の製織枚数、所定の経糸長さの計測を開始し、所定の長さ、時間、数に達したら計測を終了してもよい。後者の場合、織布の長さと経糸重量の関係として、織布の所定長さ当たりの経糸重量、所定ピック数当たりの経糸重量、所定製織枚数当たりの経糸重量等を直接求めることができる。また、主制御装置102からの検出終了信号を必要としない。
【0120】
【発明の実施の形態7】
次に、図10および図11の実施の形態7は、パイル経糸送り出しビーム50の重量を計測して、パイル経糸送り出しビーム50のパイル経糸重量を演算し、パイル経糸送り出しビーム50の重量計測以後の製織過程で、パイル経糸送り出しビーム50からの経糸送り出し長さを計測期間に計測して、パイル経糸送り出しビーム50の経糸長さ情報からパイル経糸送り出しビーム50の変化重量を演算し、演算した上記変化重量および上記計測期間での製織長さ情報から織布8の長さとパイル経糸重量との関係を求め、パイル経糸2bの張力を制御する例である。
【0121】
パイル経糸送り出しビーム50の総重量は、これを織機1に搭載される前に計測され、入力器104から重量検出装置33に入力される。また、経糸送り出しビーム3の正味重量は、製作時等、経糸2が製織準備工程で巻かれる前に計測されており、経糸送り出しビーム3に付随した情報として、入力器104から重量検出装置33に入力される。さらに、パイル経糸2bの経糸長さ、すなわちパイル経糸2bの糸長が、製織準備工程でのパイル経糸送り出しビーム50への巻き取時に計測されており、入力器104から重量検出装置33に入力される。重量検出装置33は、入力されたパイル経糸送り出しビーム50の総重量と正味重量から、パイル経糸重量を演算し、さらに演算したパイル経糸重量と入力されたパイル経糸2bの整経長さとから、パイル経糸2bの単位長さ当たりの重量を演算して求める。
【0122】
次に、図11は、本発明による製織時の重量情報検出装置100および製織時の重量制御装置101を示している。図11において、製織時の重量情報検出装置100は、回転検出器103のほかに、製織長測定装置32、重量検出装置33、設定器34、入力器104、表示器35、警報器36などにより構成されている。
【0123】
また、製織時の重量制御装置101は、織布重量情報検出装置100の他に、重量制御装置37などにより構成されている。ここでの重量制御装置37は、パイル経糸張力制御装置60、目標位置設定器58、および目標張力設定器59により構成されている。なお、主制御装置102は、重量検出装置33に対して、製織開始時に巻き径計測信号を送ると共に、織機1の運転の制御と連動して、計測開始の信号および計測終了の信号を送る。この計測開始から計測終了までの時間は、所定の計測期間に対応している。
【0124】
製織が開始されると、重量検出装置33は、主制御装置102からの計測開始の信号および計測終了の信号に基づき、ガイドロール52に設けられた回転検出器103からの回転量信号によって、計測期間中のガイドロール52の回転量を検出し、パイル経糸2bの計測期間中におけるパイル経糸送り出しビーム50からの送り出し長さを演算する。さらに、製織開始前に求めたパイル経糸2bの単位長さ当たりの重量に基づき、演算したパイル経糸2bの送り出し長さの重量換算を行い、計測期間中のパイル経糸2bのパイル経糸送り出しビーム50からの送り出重量、すなわち計測期間中のパイル経糸2bの消費重量を求める。製織長測定装置32は、実施の形態1と同様に、重量検出装置33からの検出指令信号に基づき、回転検出器28の回転量の信号から計測期間に製織された織布8の製織長さを演算し、製織長さの信号を重量検出装置33に送る。この製織長さの検出は、すでに記載したように、製織長さそのものの測定のほか、織機1の稼働時間、ピック数、製織枚数などから求められる。
【0125】
重量検出装置33は、演算した計測期間中の消費パイル経糸重量と検出した製織長さとから、織布8の長さとパイル経糸重量との関係として、織布8の所定長さ当たりのパイル経糸重量を演算して求める。
【0126】
図11において、重量検出装置33は、織布8の所定長さ当たりのパイル経糸重量と、設定器34により予め設定されている織布8の所定長さ当たりのパイル経糸重量の目標値、この目標値の許容重量(許容範囲)とを比較し、この比較の結果、許容重量からの逸脱を検出したときに、比較時の偏差に対応する補正出力を発生し、この補正出力を重量制御装置37内のパイル経糸張力制御装置60に送る。なお、表示器35および警報器36は、図5のものと同様に動作する。
【0127】
そこで、パイル経糸張力制御装置60は、目標張力設定器59により設定されているパイル経糸2bの張力の目標値を増加方向または減少方向に変更することによって、張力制御の期間で電動アクチュエータ57のトルクを加減することにより、パイル形成期間でのパイル経糸2bの張力を増減させる。
【0128】
織布8の所定長さ当たりのパイル経糸重量が目標値を上まわり上限の許容重量よりも大きいときに、パイル経糸2bの張力の目標値は、今までよりも大きい値に変更されてパイル長さを短くし、パイル経糸重量を軽くする。逆に、目標値を下まわり下限の許容重量よりも小さいとき、パイル経糸2bの張力の目標値は、今までよりも小さい値に変更されてパイル長さを長くし、パイル経糸重量を重くする。このような制御は、織機1の稼働中に計測期間ごととに実行されるため、これにより、製織は、織布8の重量を目標値に近づけ、その許容重量を保ちつつ進行することになる。
【0129】
以上のすべての実施の態様において、重量検出装置33は、織布8の長さと重量との関係、および織布8の長さと経糸重量との関係として、織布8の所定長さ当たりの織布重量、または織布8の所定長さ当たりの経糸重量(地経糸重量・パイル経糸重量)を検出しているが、これらの重量に関連する情報を求めるものであってもよい。したがって、織布重量や経糸重量(地経糸重量・パイル経糸重量)は、それぞれの重量の関連情報を含む意味で用いられている。もちろん、織布8の所定長さ当たりの経糸重量(地経糸重量・パイル経糸重量)は、最終的に織布8の所定長さ当たりの織布重量やその品質を評価するために利用される。
【0130】
【発明の効果】
請求項1の製織時の重量情報検出方法によれば、製織過程で、織機に搭載され織布を巻き取る布巻きロールの重量を計測期間に計測して、布巻きロールの変化重量を検出し、これから計測期間に製織した織布重量が求められ、この織布重量と上記計測期間での製織長さ情報とから織布の長さと重量との関係が求められる。ここでの織布重量は、従来の計算方式つまり糸長さと糸重量とに関する規格を取り入れた計算式にもとづいて算出した計算値でなく、実際に計測した重量値であるから、仮に糸が規格と異なっても、計測した重量値は、正確な値となる。
【0131】
請求項2の製織時の重量情報検出方法によれば、織機を停止して、布巻きロールの重量を計測するから、製織中の織機の振動、開口運動による織布の巻き取り張力や経糸の張力による布巻きロールの重量の変動が計測値に影響することを排除できる。
【0132】
請求項3の製織時の重量情報検出方法によれば、織機の稼働中に、織布の巻き取り張力を解放した状態で、布巻きロールの重量を計測するから、織布の巻き取り張力が布巻きロールの重量に影響せず、その分、計算が簡略化でき、重量の計測値も正確になる。
【0133】
請求項4の製織時の重量情報検出方法によれば、織布の巻き取り張力を維持した状態で、布巻きロールの重量を計測すると共に、布巻きロールの巻き径から織布の巻き取り張力の重力方向成分を求め、計測した布巻きロールの重量に巻き取り張力の重力方向成分を加減算して、織布の長さと重量との関係を求めるから、織布の巻き取り張力を維持した状態でも、織布の張力の影響が除去できる。
【0134】
請求項5の製織時の重量情報検出方法によれば、製織過程で、織機に搭載され経糸(地経糸・パイル経糸)を送り出す経糸送り出しビームの重量を計測期間に計測して、経糸送り出しビームの変化重量を検出している。この経糸送り出しビームの変化重量は、計測期間に消費した経糸重量となり、検出した経糸重量と、上記計測期間での製織長さ情報とから織布の所定長さ当たりの経糸重量を求めている。ここでの経糸重量は、従来の計算方式つまり糸長さと糸重量とに関する規格を取り入れた計算式にもとづいて算出した計算値でなく、実際に計測した重量値であるから、糸が規格と異なっても、計測した重量値は、正確な値となる。
【0135】
請求項6の製織時の重量情報検出方法によれば、織機を停止して、経糸送り出しビームの重量を計測するから、製織中の織機の振動、開口運動による織布の巻き取り張力や経糸の張力による経糸送り出しビームの重量の変動が計測値に影響することを排除できる。
【0136】
請求項7の製織時の重量情報検出方法によれば、織機の稼働中に、経糸(地経糸・パイル経糸)の張力を解放した状態で、経糸送り出しビームの重量を計測するから、経糸(地経糸・パイル経糸)の張力が布巻きロールの重量に影響せず、計算が簡略化でき、重量の計測値も正確になる。
【0137】
請求項8の製織時の重量情報検出方法によれば、経糸の張力を維持した状態で経糸送り出しビームの重量を計測するとともに、経糸送り出しビームの巻き径を検出し、検出した巻き径から経糸の張力の重力方向成分を求め、計測した経糸送り出しビームの重量に経糸の張力の重力方向成分を加減算して、織布の所定長さ当たりの経糸重量を求めるから、経糸の張力を維持した状態でも、経糸の張力の影響が除去できる。
【0138】
請求項9の製織時の重量情報検出装置によれば、この装置によって請求項1の製織時の重量情報検出方法が実施でき、これにより請求項1の上記方法と同様の効果が得られる。
【0139】
請求項10の製織時の重量情報検出装置によれば、請求項9の効果のほかに、重量検出装置により求められた織布の長さと重量との関係が表示器により表示されるから、織布の長さと重量との関係が容易に視認でき、そのデータが製織状況の管理に利用できる。
【0140】
請求項11の製織時の重量情報検出装置によれば、請求項9の効果のほかに、求めた織布の長さと重量との関係の許容範囲からの逸脱を検出したときに警報器が警報を発生するから、織布の長さと重量との関係の許容範囲から逸脱した状態がただちに知ることができ、速やかな対応が可能となる。
【0141】
請求項12の製織時の重量情報検出装置によれば、請求項9の効果のほかに、求めた織布の長さと重量との関係が許容範囲から逸脱したときに、重量検出装置が比較時の偏差に対応する補正出力を発生し、重量制御装置が補正出力により織布の長さと重量との関係に関連する少なくとも1つの製織条件のパラメータを補正するから、織布の長さと重量との関係が許容範囲に収まるように自動的に制御される。
【0142】
請求項13の製織時の重量情報検出装置によれば、この装置により請求項5と同様の効果が得られる。
【0143】
請求項14の製織時の重量情報検出装置によれば、請求項13の効果のほか、重量検出装置により求められた織布の長さと経糸(地経糸・パイル経糸)の重量との関係が表示器により表示されるから、織布の長さと経糸(地経糸・パイル経糸)の重量との関係が容易に視認でき、そのデータが製織状況の管理に利用できる。
【0144】
請求項15の製織時の重量情報検出装置によれば、請求項13の効果のほか、織布の長さと経糸(地経糸・パイル経糸)の重量との関係が経糸重量の許容範囲から逸脱したときに、警報器が警報を発生するから、その逸脱状態がただちに知ることができ、速やかな対応が可能となる。
【0145】
請求項16の製織時の重量情報検出装置によれば、織布の長さと経糸重量との関係が許容範囲から逸脱したときに、重量検出装置が比較時の偏差に対応する補正出力を発生し、重量制御装置が補正出力により織布の長さと経糸重量との関係に関連する少なくとも1つの製織条件のパラメータを補正するから、織布の長さと経糸重量との関係が許容範囲に収まるように自動的に制御される。
【0146】
請求項17の製織時の重量制御装置によれば、パイル織機においても、織布の長さと地経糸重量との関係および織布の長さとパイル経糸重量との関係に関連する少なくとも1つの製織条件のパラメータを補正制御することにより、適用が可能となる。
【0147】
請求項18の製織時の重量検出方法によれば、経糸送り出しビームの重量を計測して、上記ビームの経糸重量を演算するとともに、上記ビームの巻き径を計測し、上記ビームの重量計測以後の製織過程で、上記ビームの巻き径を計測期間に計測して上記ビームの変化重量を演算し、演算した上記変化重量と、上記計測期間での製織長さ情報とから織布の長さと経糸重量との関係を求めている。ここでの経糸重量は、従来の計算方式つまり糸長さと糸重量とに関する規格を取り入れた計算式にもとづいて算出した計算値でなく、経糸送り出しビームの総重量を実際に計測して求め、かつ巻き径を実測して求め、これらの実測値を基に演算したものであるから、糸長さと糸重量に関する規格を取り入れた計算式を用いるものに比較して、糸が規格と異なっても正確な値となる。
【0148】
請求項19の製織時の重量検出方法によれば、経糸送り出しビームの重量を計測して上記ビームの経糸重量を演算し、上記経糸送り出しビームの重量計測以後の製織過程で、上記ビームからの経糸送り出し長さを計測期間に計測して、上記ビームの経糸長さ情報から上記ビームの変化重量を演算し、演算した上記変化重量と、上記計測期間での製織長さ情報とから、織布の長さと経糸重量との関係を求めている。ここでの経糸重量は、従来の計算方式つまり糸長さと糸重量とに関する規格を取り入れた計算式にもとづいて算出した計算値でなく、経糸送り出しビームの総重量を実際に計測して求め、かつ経糸送り出し長さを実測して求め、これらの実測値を基に演算するから、糸長さと糸重量に関する規格を取り入れた計算式を用いるものと比較して、糸が規格と異なっても、正確な値となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】織機の要部の側面図である。
【図2】実施の態様1による織布重量情報検出装置および織布重量情報検出装置のブロック線図である。
【図3】実施の態様2による織布重量情報検出装置および織布重量情報検出装置のブロック線図である。
【図4】織機としてのパイル織機の要部の側面図である。
【図5】実施の態様3による織布重量情報検出装置および織布重量情報検出装置のブロック線図である。
【図6】実施の態様4による織布重量情報検出装置および織布重量情報検出装置のブロック線図である。
【図7】実施の態様5による織布重量情報検出装置および織布重量情報検出装置のブロック線図である。
【図8】実施の態様6による織機の要部の側面図である。
【図9】実施の態様6による織布重量情報検出装置および織布重量情報検出装置のブロック線図である。
【図10】実施の態様7による織機としてのパイル織機の要部の側面図である。
【図11】実施の態様7による織布重量情報検出装置および織布重量情報検出装置のブロック線図である。
【符号の説明】
1 織機
2 経糸 2a 地経糸 2b パイル経糸
3 経糸送り出しビーム
4 バックロール
5 綜絖
6 筬
7 開口
8 織布
9 織り前
10 緯糸
11 テイクアップロール
12 服巻きロール
13 ガイドロール
14 布巻きロール 14a 軸
15 経糸送り出しモータ
16 経糸送り出し制御装置
17 織機フレーム
18 バックロールレバー
19 目標張力設定器
20 レバー軸
21 スプリング
22 主軸
23 巻き取りモータ
24 巻き取り制御装置
25 クラッチ
26 ギヤ
27 経糸張力検出器
28 回転検出器
29 巻き径検出器
30 重量計測装置
31 軸受け装置
32 製織長測定装置
33 重量検出装置
34 設定器
35 表示器
36 警報器
37 重量制御装置
38 張力検出器
39 織り密度設定器
40 主軸モータ
41 回転検出器
50 パイル経糸送り出しビーム 50a 軸
51 パイル経糸送り出しモータ
52 ガイドロール
53 テンションロール
54 テンションレバー
55 支点軸
56 ギヤ
57 電動アクチュエータ
58 目標位置設定器
59 目標張力設定器
60 パイル経糸張力制御装置
61 パイル経糸送り出し制御装置
62 目標送り出し張力設定器
63 変位検出器
64 地経糸送り出しビーム 64a 軸
65 地経糸送り出し制御装置
66 地経糸送り出しモータ
67 張力検出器
68 目標張力設定器
69 支点軸
70 地経糸テンションレバー
71 張力スプリング
72 支持アーム
73 支軸
74 レバー
75 レバー軸
76 リンク
77 テリーモーション機構
78 軸受け装置
79 軸受け装置
80 重量計測装置
81 重量計測装置
100 製織時の重量情報検出装置
101 製織時の重量制御装置
102 主制御装置
103 回転検出器
104 入力器

Claims (19)

  1. 製織過程で、織布(8)を巻き取る布巻きロール(14)の重量を計測期間に計測して、布巻きロール(14)の変化重量を検出し、検出した上記変化重量と、上記計測期間での製織長さ情報とから織布(8)の長さと重量との関係を求めることを特徴とする製織時の重量情報検出方法。
  2. 織機(1)を停止して、布巻きロール(14)の重量を計測することを特徴とする請求項1記載の製織時の重量情報検出方法。
  3. 織機(1)の稼働中に、織布(8)の巻き取り張力を解放した状態で、布巻きロール(14)の重量を計測することを特徴とする請求項1記載の製織時の重量情報検出方法。
  4. 織布(8)の巻き取り張力を維持した状態で、布巻きロール(14)の重量を計測するとともに、布巻きロール(14)の巻き径を検出し、検出した巻き径から織布(8)の巻き取り張力の重力方向成分を求め、計測した布巻きロール(14)の重量に上記巻き取り張力の重力方向成分を加減算して、織布(8)の長さと重量との関係を求めることを特徴とする請求項1、2または3記載の製織時の重量情報検出方法。
  5. 製織過程で、織機(1)に搭載され経糸(2、2a、2b)を送り出す経糸送り出しビーム(3、50、64)の重量を計測期間に計測し、経糸送り出しビーム(3、50、64)の変化重量を検出し、検出した上記変化重量と、上記計測期間での製織長さ情報とから織布(8)の長さと経糸重量との関係を求めることを特徴とする製織時の重量情報検出方法。
  6. 織機(1)を停止して、経糸送り出しビーム(3、50、64)の重量を計測することを特徴とする請求項5記載の製織時の重量情報検出方法。
  7. 織機(1)の稼働中に、経糸(2、2a、2b)の張力を解放した状態で、経糸送り出しビーム(3、50、64)の重量を計測することを特徴とする請求項5記載の製織時の重量情報検出方法。
  8. 経糸(2、2a、2b)の張力を維持した状態で、経糸送り出しビーム(3、50、64)の重量を計測するとともに、経糸送り出しビーム(3、50、64)の巻き径を検出し、検出した巻き径から経糸(2、2a、2b)の張力の重力方向成分を求め、計測した経糸送り出しビーム(3、50、64)の重量に上記経糸(2、2a、2b)の張力の重力方向成分を加減算して、織布(8)の長さと経糸重量との関係を求めることを特徴とする請求項5、6または7記載の製織時の重量情報検出方法。
  9. 織布(8)を巻き取る布巻きロール(14)の重量を検出する重量計測装置(30)と、製織長さを検出する製織長測定装置(32)と、重量計測装置(30)により計測期間に検出した布巻きロール(14)の変化重量と製織長測定装置(32)により計測期間に検出した製織長さ情報とから織布(8)の長さと重量との関係を求める重量検出装置(33)と、を具備することを特徴とする製織時の重量情報検出装置(100)。
  10. 織布(8)を巻き取る布巻きロール(14)の重量を検出する重量計測装置(30)と、製織長さを検出する製織長測定装置(32)と、重量計測装置(30)により計測期間に検出した布巻きロール(14)の変化重量と製織長測定装置(32)により計測期間に検出した製織長さ情報とから織布(8)の長さと重量との関係を求める重量検出装置(33)と、重量検出装置(33)により求められた織布(8)の長さと重量との関係を表示する表示器(35)と、を具備することを特徴とする製織時の重量情報検出装置(100)。
  11. 織布(8)を巻き取る布巻きロール(14)の重量を検出する重量計測装置(30)と、製織長さを検出する製織長測定装置(32)と、重量計測装置(30)により計測期間に検出した布巻きロール(14)の変化重量と製織長測定装置(32)により計測期間に検出した製織長さ情報とから織布(8)の長さと重量との関係を求め、求めた織布(8)の長さと重量との関係の許容範囲からの逸脱を検出したときに、警報の出力を発生する重量検出装置(33)と、重量検出装置(33)からの警報の出力を受けたときに警報を発生する警報器(36)と、を具備することを特徴とする製織時の重量情報検出装置(100)。
  12. 織布(8)を巻き取る布巻きロール(14)の重量を検出する重量計測装置(30)と、製織長さを検出する製織長測定装置(32)と、重量計測装置(30)により計測期間に検出した布巻きロール(14)の変化重量と製織長測定装置(32)により計測期間に検出した製織長さ情報とから織布(8)の長さと重量との関係を求め、求めたこれら織布(8)の長さと重量との関係の許容範囲からの逸脱を検出したときに、比較時の偏差に対応する補正出力を発生する重量検出装置(33)と、重量検出装置(33)からの補正出力により織布(8)の所定長さ当たりの織布重量に関連する少なくとも1つの製織条件のパラメータを補正する重量制御装置(37)と、を具備することを特徴とする製織時の重量制御装置(101)。
  13. 織機(1)に搭載され経糸(2、2a、2b)を送りだす経糸送り出しビーム(3、50、64)の重量を検出する重量計測装置(80)と、製織長さを検出する製織長測定装置(32)と、重量計測装置(80)により計測期間に検出した経糸送り出しビーム(3、50、64)の変化重量と製織長測定装置(32)により計測期間に検出した製織長さ情報とから織布(8)の長さと重量との関係を求める重量検出装置(33)と、を具備することを特徴とする製織時の重量情報検出装置(100)。
  14. 織機(1)に搭載され経糸(2、2a、2b)を送りだす経糸送り出しビーム(3、50、64)の重量を検出する重量計測装置(80)と、製織長さを検出する製織長測定装置(32)と、重量計測装置(80)により計測期間に検出した経糸送り出しビーム(3、50、64)の変化重量と製織長測定装置(32)により計測期間に検出した製織長さ情報とから織布(8)の長さと重量との関係を求める重量検出装置(33)と、重量検出装置(33)により求められた織布(8)の長さと重量との関係を表示する表示器(35)と、を具備することを特徴とする製織時の重量情報検出装置(100)。
  15. 織機(1)に搭載され経糸(2、2a、2b)を送りだす経糸送り出しビーム(3、50、64)の重量を検出する重量計測装置(80)と、製織長さを検出する製織長測定装置(32)と、重量計測装置(80)により計測期間に検出した経糸送り出しビーム(3、50、64)の変化重量と製織長測定装置(32)により計測期間に検出した製織長さ情報とから織布(8)の長さと重量との関係を求め、求めた長さと重量との関係の許容範囲からの逸脱を検出したときに警報の出力を発生する重量検出装置(33)と、重量検出装置(33)からの警報の出力を受けたときに警報を発生する警報器(36)と、を具備することを特徴とする製織時の重量情報検出装置(100)。
  16. 織機(1)に搭載され経糸(2、2a、2b)を送りだす経糸送り出しビーム(14)の重量を検出する重量計測装置(80)と、製織長さを検出する製織長測定装置(32)と、重量計測装置(80)により計測期間に検出した経糸送り出しビーム(3、50、64)の変化重量と製織長測定装置(32)により計測期間に検出した製織長さ情報とから織布(8)の長さと重量との関係を求め、求めた長さと重量との関係の許容範囲からの逸脱を検出したときに、比較時の偏差に対応する補正出力を発生する重量検出装置(33)と、重量検出装置(33)からの補正出力により織布(8)の長さと重量との関係に関連する少なくとも1つの製織条件のパラメータを補正する重量制御装置(37)と、を具備することを特徴とする製織時の重量制御装置(101)。
  17. 織機(1)をパイル織機とし、上記重量制御装置(101)は、織布(8)の長さとパイル経糸重量との関係および織布(8)の長さと地経糸重量との関係に関連する少なくとも1つの製織条件のパラメータを補正制御することを特徴とする請求項16記載の製織時の重量制御装置(101)。
  18. 経糸送り出しビーム(3)の重量を計測して経糸送り出しビーム(3)の経糸重量を演算すると共に経糸送り出しビーム(3)の巻き径を計測し、上記ビームの重量計測以後の製織過程で、経糸送り出しビーム(3)の巻き径を計測期間に計測して経糸送り出しビーム(3)の変化重量を演算し、演算した上記変化重量と、上記計測期間での製織長さ情報とから織布の長さと経糸重量との関係を求めることを特徴とする製織時の重量情報検出方法。
  19. 経糸送り出しビーム(3)の重量を計測して経糸送り出しビーム(3)の経糸重量を演算し、経糸送り出しビーム(3)の重量計測以後の製織過程で、経糸送り出しビーム(3)からの経糸送り出し長さを計測期間に計測して上記経糸送り出しビーム(3)の経糸長さ情報から上記経糸送り出しビーム(3)の変化重量を演算し、演算した上記変化重量と、上記計測期間での製織長さ情報とから織布(8)の長さと経糸重量との関係を求めることを特徴とする製織時の重量情報検出方法。
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