JP5143398B2 - 経糸準備機械 - Google Patents

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Description

この発明は、複数のセクショナルビームから経糸シートを引出して巻取ビームに巻取る経糸準備機械に関するものであり、より詳しくは、セクショナルビームから引き出される糸シートに対して張力を付与するために設けられるパウダーブレーキの使用状況を、各パウダブレーキ毎に管理する技術に関する。
経糸準備機械の1つである経糸巻返し機においては、数本ないし十数本のセクショナルビームから経糸シートを引出して、これを合体して1枚の経糸シートとした上に、1本の巻取ビームに巻取って経糸ビームを作ることが行われる。そのような巻返し機等においては、巻取ビームに巻取られる糸シートの張力、すなわち巻取張力の管理は重要であって、従来から種々の張力制御装置が提案されている。中でも、個々のセクショナルビームに対してパウダブレーキ等のアクチュエータを含む引出張力付与手段を設けることによって各糸シートに引出張力を与える一方、巻取ビームは、所定の走行速度を実現するように回転数制御を行い、またテークアップロールでは、それぞれのアクチュエータによって与えられる各引出張力を等しく設定した上で、各セクショナルビームの引出張力設定値の総和に対する補正張力を経糸シートに付与するトルク付与手段を経由することにより所望の巻取張力を実現する装置が知られている。(例えば特許文献1参照。)
特公昭57-33267号(第1頁−第2頁)
経糸巻返し機には、想定される経糸ビームの仕様、具体的には経糸種類、太さ、および経糸の最大糸本数などを考慮して装着可能なセクショナルビームの本数が予め定められており、その数に対応される複数のビームスタンドが用意されている。しかし、製織される織物仕様(経糸ロット)の都合上、経糸ロットの変更によってセクショナルビームの数が増減されるため、常に全てのビームスタンドが使用されることは滅多になく、その一部のビームスタンドが使用されるケースがほとんどである。この結果、使用頻度の多いビームスタンドと、そうでないビームスタンドとが存在することになる。
引出張力付与手段としてのパウダブレーキは、内部構造的には、例えば鉄粉などで構成される磁性粉体が封入されており、励磁電流が供給されている状況下で入力軸が回転されると、その入力軸に対し磁性粉体の摩擦によって制動力を作用させるものである。そしてパウダブレーキは、その制動仕事量(言い換えれば制動状態にある期間)が増大されるにつれて、磁性粉体が摩耗が進行し、パウダブレーキの制動力が劣化する。
使用頻度の多いビームスタンドでは、パウダブレーキの磁性粉体の摩耗が進み、そうでないビームスタンドでは、パウダブレーキの摩耗はあまり進まない。一方、パウダブレーキで磁性粉体の摩耗がかなり進むと、パウダブレーキの制動力が急激に低下し、やがて励磁電流をいくら増大させても所望の制動力を発生しない状態になる。そのように摩耗がかなり進んだパウダブレーキによって引出張力が付与される糸シートは、設定値よりも低い張力が付与されることになる。一方、作業者は、そのような状況に気づかずに巻返し機の運転を継続することがあり、その結果経糸張力が不均一になり、製造される経糸ビームの品質が著しく低下するという問題が生じる。予防保全的な対策として、巻返し機の運転期間が所定期間経過する毎に、全てのパウダブレーキで磁性粉体を交換することも考えられるが、劣化のさほど進んでいないものまで交換することになり、作業時間や維持費用の面で無駄が多いという問題も生じる。
従って、複数のセクショナルビームから引き出される糸シートに引出張力を付与するために複数のパウダブレーキが設けられ、しかも経糸ロットの変更によってセクショナルビームの数が増減される経糸準備機械では、パウダブレーキの劣化状況をパウダブレーキ毎に把握することは、製造される経糸ビームの品質を良好に維持する上で重要である。しかし、そのような情報を把握して作業者に報知する技術は、経糸準備機械の分野ではこれまで知られていない。
課題を解決するための手段、発明の効果
本発明は、そのような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、経糸ロット変更によって装着されるセクショナルビームの数が増減される経糸準備機械で、工場側では管理が難しい各ビームスタンドの稼働状況(言い換えればパウダブレーキの抗力が作用した期間)を、経糸準備機械側で各パウダブレーキ毎に正確に把握して、経糸準備工場側の作業者に提供することにより、劣化の進行度合いが異なる複数のパウダブレーキに対して適切な対応を行えるようにすることにある。
そこで本発明の経糸準備機械は、セクショナルビームが載置される複数のビームスタンドに対応して設けられ、セクショナルビームの回転方向に対して抗力を作用させる複数のパウダブレーキと、各セクショナルビームから引出されて合体された経糸シートを巻取ビームに巻取る巻取り手段と、運転ボタン信号の入力により、前記巻取り手段を運転させるとともに前記各パウダブレーキに発生させる抗力に対応する信号を出力する制御器とを備えることをその前提とする。
そして本発明では、その特徴的事項として、パウダブレーキの前記抗力が作用している期間を前記したパウダブレーキのうち1以上に対して積算する機能を備えた積算器と、この積算器によって積算された前記抗力が作用した期間を予め決定された閾値と比較して前記抗力が作用した期間がこの閾値を超えたときに当該パウダブレーキに対する警報情報を出力する機能を備えた警報器とを有すること、又は、前記積算器と、前記抗力が作用している期間を表示する情報表示機能を備えた設定器とを有することをその要旨とする。
前記した要旨によれば、前記積算器では、1以上のパウダブレーキに対し、抗力が作用している期間は当該パウダブレーキ毎に積算される。このように積算された抗力が作用した期間は、パウダブレーキの劣化状況に関連性の高い情報であるから、これに基づき警報器から警報情報を出力する、或いは、抗力が作用した期間を情報表示機能を備えた設定器に表示することによって、パウダブレーキの劣化状況に関連する情報を作業者に報知することで、作業者は、それらから各パウダブレーキの劣化の進行状況を推定できる。
その結果、作業者は、劣化の進んだパウダブレーキに対してのみ磁性粉体の交換を行うことができるから、従来のように全台交換する場合に比べ、作業時間や維持費用の面で効率的である。従来発生していたパウダブレーキの劣化に気づかずに巻取り運転をすることで経糸ビームの品質を損なうといった事故が防止され、巻取り張力が均一化された良質の経糸ビームを長期的に生産することができる。また作業者は、パウダブレーキの劣化が偏らないようにビームスタンドを選択使用することで、パウダブレーキの磁性粉体の交換時期を全体的に遅らせることことも可能である。
抗力が作用している期間の積算対象とするパウダブレーキについて、好ましくは、ビームスタンドに取付けられた全てのパウダブレーキをその積算対象としてもよい。しかし、より簡略化されたものとしては、全ビームスタンドを複数のグループに分割する、すなわち互いに隣接される数個程度のビームスタンドを1グループとし、各グループのビームスタンドが互いに重複されないようにして各グループを構成しておき、選択した各グループを代表するパウダブレーキをその積算対象とすることも可能である。そのような形態では、セクショナルビームを載置するに際し、セクショナルビームの本数を考慮して複数グループの中から1以上のグループを選択使用することになるが、そのグループでは、代表されるパウダブレーキの抗力が作用している期間の積算結果により、そのグループに属するパウダブレーキの劣化の進行状況を把握すればよい。
本発明では、パウダブレーキの抗力が作用した期間は、適用対象の経糸準備機械が運転状態にあるときに、パウダブレーキの抗力が作用している状態にあるときの期間(運転時間)を積算することによって求められる。そのようにパウダブレーキの抗力が作用している状態を判定する具体的な形態について、例えばセクショナルビームが装着される際に、必ず引出張力などの運転条件がビームスタンド毎に設定される点に着目し、引出張力設定値の有無により、各ビームスタンドにおけるパウダブレーキの抗力が作用している状態を判定するようにし、運転信号の発生により、上記判定結果によって抗力が作用している期間を積算するようにしてもよい。そのような積算器が有する機能を設定器に持たせることが考えられる。しかし本発明の経糸準備機械について、より好ましくは、各パウダブレーキの抗力が作用している状態に対応される信号に基づいて、前記抗力が作用している期間を、対象とするパウダブレーキ毎に積算する。
パウダブレーキの抗力が作用している状態に対応される信号としては、パウダブレーキの抗力の作用状態が直接的に反映される信号のほか、パウダブレーキの抗力の作用状態にあると推定可能な信号がある。具体的には、前者の信号としては、例えば実測される糸シートの張力信号やパウダブレーキの反力を検出する検出信号のほかパウダブレーキへのトルク指令信号(励磁電流)などがあり、積算器では、これらの信号を大小判別して当該パウダブレーキの抗力が作用している状態にあるか否かを判定する。また後者の信号としては、例えばセクショナルビームが所定角度回転する度に発生される信号があり、積算器では、巻返し機が運転状態にあるとき上記信号の入力論理の反転が周期的に発生していれば、当該パウダブレーキの抗力が作用している状態にあるものとして判定することができる。また後者の他の信号としては、ビームスタンドにおけるセクショナルビームの装着の有無を検出するセンサからのビーム装着検出信号を採用し、制御器では、その検出信号が出力されているとき当該パウダブレーキの抗力が作用している状態にあるものとして判定してもよい。そしていずれの場合も、制御器は、それらの判定結果に従って、抗力が作用している期間を当該パウダブレーキに対しそれぞれ積算する。そのような抗力が作用している状態に対応される信号に基づいて抗力が作用している期間を積算することで、期間の積算結果の精度がより向上される。
前記積算器で求めた抗力が作用した期間は、パウダブレーキの稼働時間としてそのまま設定器等に出力して表示させるようにしてもよいし、磁性粉体の摩耗を考慮して予め決定された閾値(すなわちパウダブレーキの運転許容期間)と比較し、前記抗力が作用した期間がその閾値を超えたとき、当該パウダブレーキ対する警報情報を出力するようにしてもよい。より好適には、情報表示機能を有する設定器が、前記積算器および前記警報器のうち1以上に接続されており、前記設定器は、前記抗力が作用した期間および前記警報情報のうち1以上を当該パウダブレーキ番号に対応させて表示する。このように全てのパウダブレーキの情報を同一画面上に並べて表示すれば、作業者は全パウダブレーキの劣化状況、あるいは警報情報を容易に把握できる。しかし、そのような表示に限らず、画面操作に対応して順次表示する表示態様としても良い。
経糸準備機械について、上記した経糸巻返し機に限らず、引出された経糸シートに糊付したあと乾燥させて巻取ビームに巻取る経糸糊付装置も含まれる。
本発明の実施例について、以下図面を用いて詳説する。図1には、経糸巻返し機10の一例を示す。巻取機11の前方の架台13には、n個(ただしnは2以上の整数)のセクショナルビーム19a1,19a2…19anをそれぞれ回転自在に支承するビームスタンド15a1,15a2…15anが、経糸走行方向上流側に向かって順に並設される。
ビームスタンド15a1,15a2…15anは、巻取機11から遠くなるにつれて(つまり図1の紙面左側に進むにつれて)各セクショナルビーム19a1,19a2…19anの軸位置が徐々に高くなるように、かつ水平方向1列に並ぶようにそれぞれ設けられている。そして各セクショナルビーム19a1,19a2…19anの近傍には、各ビーム軸に沿って平行に延びるガイドロール17a1,17a2…17anが、ビームスタンド15a1,15a2…15anの場合と同様に、巻取機11から遠くなるにつれて軸位置が徐々に高くなるようにされる図示しない支持部材にそれぞれ横架されて配置される。各セクショナルビーム19a1,19a2…19anには、ビームギア20a1,20a2…20anがこれと同軸に取付けられる。他方、ビームスタンド15a1,15a2…15anには、パウダブレーキ33a1,33a2…33anがそれぞれ設けられる。そして、パウダブレーキ33a1,33a2…33anの入力軸に取付けられるドリブンギア34a1,34a2…34anが、各ビームギア20a1,20a2…20anに噛合するように図示しない取付具を介して各ビームスタンド15a1,15a2…15anにそれぞれ取付けられて、各セクショナルビームの回転方向に対して抗力としての制動トルクを作用可能に設けられる。
各セクショナルビーム19a1,19a2…19anから引き出された経糸シート31は、各セクショナルビームの上方にシート状に引き出され、対応する各ガイドロール17a1,17a2…17anをそれぞれ経由したのち合体されて巻取機11に導かれる。
パウダブレーキ33a1,33a2…33anは、その内部構造について図示しないが、入力軸と一体に回転可能に設けられる円筒状のドライブメンバと、上記ドライブメンバに対してその内側に嵌り合うドリブンメンバと、ドライブメンバの外側に環状に設けられる励磁コイルとを、ケースの内部に同軸的に配置するものである。そして、ドライブメンバとドリブンメンバとの間に設けられる空間には、鉄粉などの磁性粉体が封入されており、励磁コイルへの通電によって上記空間に磁性粉体が集められることにより、ドライブメンバに対して摩擦力を作用させるものであって、励磁電流の大きさに対応する制動力が発生する公知のパウダブレーキである。
巻取機11は、図1に示すように、図示しない左右1対のフレームに回転自在に支承されている各ロール、すなわち第1プッシングロール21、テークアップロール23、第2プッシングロール25、テンションロール27、および着脱自在な巻取ビーム29とを有している。より詳しくは、テークアップロール23には、所定の回転トルクを発生可能な補助モータ24が連結されており、テークアップロール23に対し、第1プッシングロール21および第2プッシングロール25がシート状の経糸31をテークアップロール23との間で挟持すべくそれぞれ配置される。一方、テンションロール27には、巻掛けられる経糸31の張力を検出して電気的な張力信号qsを発生する張力センサ28が設けられる。他方、巻取ビーム29は、図示しない連結機構を介して巻取モータ30の出力軸に連結される。そして、巻取機11に導かれた経糸31は、ジグザグ筬32および上記した各ロールを順に経由して巻取ビーム29に導かれる。
巻取機11には、補助モータ24,巻取モータ30等を制御するための制御装置40が設けられる。制御装置40は、張力センサ28からの張力信号Tが入力される一方、その出力は、パウダブレーキ33a1,33a2…33an、補助モータ24および巻取モータ30に接続されている。
図2には、そのような制御装置40の内部構成をブロック図として示す。制御装置40は、大まかに言えば、制御器41と、巻取モータ30に電流を供給する巻取駆動回路43と、各パウダブレーキ33a1,33a2…33anに対して励磁電流を供給する制動回路45a1,45a2…45anと、補助モータ24に電流を供給する補助モータ駆動回路47とを含み、また制御器41には、表示器48を備える設定器49が、制御器41との間で双方向に情報送受可能に接続されている。
設定器49は、例えば公知のタッチパネルなどで構成され、情報表示機能および情報入力機能とを兼ね備える表示器48が設けられる。作業者は、表示器48に表示された入力欄に触れて画面を切り換えることで、運転開始時からの巻取長、現在の巻取張力、ビームの巻径等の経糸巻返し機の制御情報を表示させたり、経糸巻返し機の運転条件である糸速、巻取張力、各セクショナルビームに付与する引出張力や、巻取カウンタのプリセット長などの設定値を、表示されるテンキー等に触れることにより数値入力可能であるほか、経糸巻返し機でトラブルや運転中の糸切れなどが発生するとその旨の情報を表示可能にされている。設定器49は、上記した運転条件の設定値を制御器41に送り込み、また画面操作によって表示すべき制御情報やトラブル情報などは、制御器41から読み出すことができる。
制御器41には、運転ボタン56,停止ボタン58などの操作ボタンが接続される一方、巻取駆動回路43,制動回路45a1,45a2…45anおよび補助モータ駆動回路47にも接続されている。制御器41は、運転ボタン56からの運転操作信号S1,停止ボタン58からの停止操作信号S2などの入力により、経糸巻返し機の全体的な動作を制御するとともに、設定器49から受ける運転条件の設定値に従って、接続されるアクチュエータを制御する。制御器41が有する制御機能としては、具体的には以下があり、接続される各回路の機能を含めて以下詳説する。
(1)糸速制御
経糸巻返し機の運転中に実行される制御であって、運転条件である糸速設定値に対応する速度で経糸シート31が走行されるように、巻取モータ30の速度を制御する。具体的には、巻取モータ30は、例えば誘導電動機で構成され、巻取駆動回路43は、速度指令信号に対応する可変周波数可変電圧の交流電力を誘導電動機に供給する公知のインバータ装置で構成される。制御器41は、運転ボタン56からの操作信号S1が入力されると、速度指令信号sp1を出力し、巻取駆動回路43はこれに対応される速度で巻取モータ30を回転させる。また制御器41は、テークアップロール23に取付けられたパルス発生器37からのパルス信号sp0が入力され、制御器41は、単位時間あたりのパルス信号sp0の入力数をもとに経糸シート31の走行速度の実測値を算出し、経糸シート31が糸速設定値に対応する速度で走行するように速度指令信号sp1を補正する。
(2)引出張力指令
運転条件として設定される引出張力設定値に基づいて、各パウダブレーキ33a1,33a2…33anのトルク指令値i1,i2…inを出力する。セクショナルビーム19a1,19a2…19anの各巻径を検出するために、ドリブンギア34a1,34a2…34anの歯を検出して論理信号を出力する近接センサ50a1,50a2…50anが設けられる。それらの出力信号g1,g2…gnが制御器41に入力され、制御器41は、時間あたりの出力信号g1,g2…gn の入力数をもとにセクショナルビームの回転量を算出し、さらに上記求めた糸速の実測値との関係から、セクショナルビーム19a1,19a2…19anの巻径d1,d2…dnをそれぞれ算出する。さらに制御器41は、セクショナルビーム19a1,19a2…19anから引き出される各糸シート31に対して引出張力設定値の張力が与えられるように、上記求めた巻径値d1,d2…dnをもとにトルク指令値i1,i2…inをそれぞれ補正して、制動回路45a1,45a2…45anに出力する。制動回路45a1,45a2…45anでは、入力されるトルク指令値i1,i2…inに対応される励磁電流を各パウダブレーキ33a1,33a2…33anの励磁コイルにそれぞれ供給して、対応される制動トルクをパウダブレーキ33a1,33a2…33anにそれぞれ発生させる。引出張力の付与について、より好ましくは、実張力を検出する張力センサをセクショナルビーム毎に設け、目標となる引出張力に対する偏差が解消されるようにトルク指令値i1,i2…inを補正するように構成することも可能である。(例えば、特開2005-120492号を参照。)なお、引出張力の設定について、例えば全セクショナルビームで同じ値が設定される場合もあれば、各セクショナルビーム毎に異なる値が設定される場合も考えられる。
(3)巻取張力制御
巻取運転中に、巻取ビーム29に巻取られる際の経糸シート31の巻取張力が運転条件として設定される巻取張力設定値を維持するように、補助モータ24のトルク指令値tqを出力する。巻取張力は、張力センサ28によって検出されて、張力信号qsとして制御器41に入力される。テークアップロール23に連結される補助モータ24は、供給される電流に応じたトルクを出力軸に作用させる公知のトルクモータで構成され、補助モータ駆動回路47は、入力されるトルク指令値に対応する電流を補助モータ24に供給する公知の回路で構成される。経糸シート31が巻掛けられるテークアップロール23は、補助モータ24を介して付勢されるトルクを合体されてなる経糸シート31に付与しつつ、走行される経糸シート31とほぼ同じ速度で回転される。制御器41は、巻取張力設定値に対応するトルク指令値tqを出力するとともに、張力センサ28によって検出された巻取張力をもとに、巻取張力設定値に対する張力偏差を解消するようにトルク指令値tqを補正する。このようにして、経糸シート31を巻取張力設定値に対応する巻取張力で巻取ビーム29に巻取ることができる。
(4)運転制御機能
糸切れなどの異常発生、停止ボタン58からの停止操作信号S2の発生時、あるいは巻取ビーム29に経糸シート31が所定長巻取られたときなど、経糸巻返し機10の停台要因が発生されたとき、制御器41は、巻取モータ30を停止させて経糸巻返し機10を停止状態にする。また運転ボタン56の操作により、制御器41は、まず巻取モータ30を低速正転させ、その後運転条件としての高速運転時の糸速設定値に向けて所定の加速度で巻取モータ30を加速し、やがて高速運転に移行する。
(5)パウダブレーキの抗力が作用している期間の積算機能、ならびに警報機能
制御器41は、各セクショナルビームの巻径を検出する際に用いられる近接センサ50a1,50a2…50anからの出力信号g1,g2…gnを利用可能である。巻返し機が運転状態にあるとき、ビームスタンド15a1,15a2…15anに、セクショナルビーム19a1,19a2…19anが装着されていれば、近接センサ50a1,50a2…50anからの信号g1,g2…gnが必ずオンオフされる。一方、セクショナルビームの慣性量があるため、巻取運転および停止に対してセクショナルビーム側にもいくらかの制動力が必要であり、セクショナルビームが載置される場合、当該糸シートに対する引出張力の設定値が必ず設定されていると考えることができる。本発明ではこの点に着目し、本実施例では、制御器41は、経糸巻返し機10が運転状態にあるとき、入力される信号g1,g2…gnが所定時間内にオンオフされるか否かを検出し、オンオフされていることを検出したとき、対応するパウダブレーキが抗力を作用している状態と判定して、当該パウダブレーキの抗力が作用している期間を積算する。さらに制御器41は、そのように各パウダブレーキ毎に積算された抗力が作用した期間を、磁性粉体の摩耗を考慮して予め決定された閾値(すなわちパウダブレーキの運転許容期間)とそれぞれ比較し、前記抗力が作用した期間がその閾値を超えたとき、当該パウダブレーキに対する警報情報を出力する機能を備える。つまり本実施例は、本件発明として上記した積算器および警報器の機能を、制御器41に組み込まれる実施例である。
経糸巻返し機10の制御機能について、上記以外にもいくつか存在するが、都合上それらの説明を省略する。このような経糸巻返し機10の制御機能を有する制御器41は、アナログ信号、論理信号などを入出力可能に、また設定器49との間で情報を送受可能に接続され、かつ上記した制御機能を処理するためのソフトウエアを含む制御プログラムによって演算を実行して、接続されるアクチュエータを制御可能であり、例えばプログラマブルコントローラなどの公知の制御器によって構成される
さて、制御器41が上記した(5)の制御機能、すなわちパウダブレーキの抗力が作用している期間の積算機能、ならびに警報機能について、より詳しくは、図3に示される処理フローによって実現される。この処理フローは、パウダブレーキの抗力が作用している期間の積算機能、ならびに警報機能に関する処理フローであって、経糸巻返し機10が運転状態にあるときに、装着されるn0個の全パウダブレーキに対し、所定時間(例えば数秒〜十数秒)を周期として時分割処理的に実行され、しかも運転状態にある間は繰り返し実行されるものである。なお、巻返し機の運転中には、例えば、上記した(1)ないし(4)の制御機能およびそれ以外の制御機能に対して実行される処理フローや、運転ボタンが操作されたときの始動処理フローなどのいくつか存在するが、説明の都合上、それらの詳細説明を省略する。また以降の説明では、説明の都合上、パウダブレーキの番号「1」のものを一例として説明するが、これ以外の番号のパウダブレーキについても同様である。
制御器41は、まず最初に、番号「1」のパウダブレーキ33a1の抗力が作用している状態であるかの判定を実行する(ST001)。具体的には、近接センサ50a1からの信号g1が、例えば数秒を周期とする期間内にオンオフ入力されるか否かを検出することで、セクショナルビーム19a1が回転状態にあるか否かを検出し、検出結果に対応してフラグA1を所定の状態にする。制御器41は、番号「1」のパウダブレーキ33a1について、期間内に信号g1がオンオフ入力されたことを検出したとき、フラグA1がオン状態にされ、逆に信号g1がオンオフ入力しなかったことを検出したとき、フラグA1がオフ状態にして、次処理ステップST002に進む。セクショナルビーム19a1の回転状態の検出結果は、上記したように当該糸シートに対する引出張力の設定値が必ず設定されることから考えれば、パウダブレーキの抗力が作用している状態に対応する情報である。
分岐処理ステップST002では、フラグA1の状態を判定し、フラグA1がオン状態であるとき(すなわち判定結果がyesのとき)、パウダブレーキ33a1の抗力が作用している期間の加算を実行する処理ステップST003に分岐する。処理ステップST003では、当該パウダブレーキ33a1に対応する期間のカウント値Tm1を+1する加算処理を行って、次処理ステップST004に進む。一方、処理ステップST002において、フラグA1がオフ状態であるとき(すなわち判定結果がnoのとき)、当該パウダブレーキ33a1の抗力が作用していないものとして、そのまま次処理ステップST004に進む。
処理ステップST004では、積算結果であるカウント値Tm1と予め設定された閾値TS1 とを比較し、比較結果に対応する処理ステップに分岐する。制御器41には、パウダブレーキに封入される磁性粉体の寿命や、本処理フローが実行される時間周期などを考慮して定められる閾値TS1が、予め図示しない記憶器に記憶されている。そこで制御器41は、カウント値Tm1と上記した閾値TS1とを比較し、仮にカウント値Tm1が閾値TS1を超えたとき、処理ステップST005に分岐し、番号「1」のパウダブレーキ33a1に対応する警報フラグB1をオン状態にして、次処理ステップST006に進む。これに対しカウント値Tm1が閾値TS1に満たないとき、そのまま処理ステップST006に進む。
処理ステップST006では、経糸巻返し機10の運転状態を継続するか否かを判定する。経糸の糸切れ、巻返し機のトラブル、経糸の巻取長がプリセット長に達した等の停台要因が発生しなければ、運転継続と判定して(つまり判定結果がyesとなって)、処理ステップST001に戻る。以降、パウダブレーキの抗力が作用している期間の積算機能ならびに警報機能を、番号「2」以降のパウダブレーキ33a2…33anに対しても時分割処理的に実行し、またこれら一連の処理を経糸巻返し機10の運転が終了されるまで継続的に行うことになる。これに対し、停止要因が発生したことにより、処理ステップST006では運転継続不能と判定して(つまり判定結果がnoとなって)、これら一連の処理を終了する。制御器41では、経糸巻返し機10を停止させるための図示しない処理を実行して、巻取モータ30を減速停止させ、経糸巻返し機を停止状態にするとともに、これまで積算したカウント値Tm1、Tm2…Tmn、ならびに警報フラグB1、B2…Bnは、制御器41の内部に設けられる記憶器に、次回の運転に備えて記憶される。
図4には、パウダブレーキの抗力が作用した期間の積算結果であるパウダブレーキの稼働時間、およびそれに基づいて検出された警報状態を、設定器49の表示器48に、パウダブレーキ番号に対応させて表示させる例である。
表示器48に表示される画面53は、表示画面の種類を表わすタイトル欄70と、対応する詳細情報を表示するための詳細表示欄72とで構成される。そして、タイトル欄70には、表示欄72に表示されている情報が、「パウダブレーキの稼働時間」である旨文字表示されており、表示欄72には、列表示される情報がパウダブレーキ番号、時間を尺度とするパウダブレーキの稼働時間を表示する旨を表わす「PB番号」、「稼働時間[h]」の文字表示がされるとともに、その列の下には、パウダブレーキの番号と、稼働時間(カウント値Tm1、Tm2…Tmnを時間に換算した値)とが並べて表示されている。この実施例では、経糸巻返し機全体でビームスタンドが14組設けられる例であり、その画面構成の都合上、全パウダブレーキの稼働時間情報が、8個毎に2列に分けて表示されている。
さらに、この実施例では、パウダブレーキの運転許容時間が8000時間に設定され、いくつかのパウダブレーキでは、稼働時間がこれを超えている状態(すなわち警報状態)を示している。より具体的には、表示欄72において、パウダブレーキ番号PB1,PB3〜PB5の稼働時間の数値全体が、符号76に示すように囲み表示となっていわゆる警報状態にあることを示しており、その囲み表示欄76の横には、当該パウダブレーキの稼働時間(抗力が作用した期間)を初期値ゼロに戻すためのリセットキー78が表示されている。作業者は、適切な時期に当該番号「n」のパウダブレーキの磁性粉体を交換したあと、表示器48に表示されている当該番号「n」に対応する欄のリセットキー78を操作することで、制御器41では対応する積算結果のカウント値Tmn がゼロ戻しされ、警報フラグBnがオフ状態にセットされる。
このように、経糸巻返し機10を制御する機能と、積算器および警報器の各機能とを兼ね備える制御器41では、パウダブレーキ33a1,33a2…33anの抗力が作用している期間の積算結果であるパウダブレーキの稼働時間(言い換えればカウント値Tm1、Tm2…Tmn)が、各パウダブレーキ毎に積算される。そして作業者は、必要に応じ設定器49のパウダブレーキの稼働時間の表示により、作業者は稼働時間の大きさから各パウダブレーキの磁性粉体の摩耗状況(劣化状況)を把握することができるから、作業者は、表示される稼働時間あるいは警報表示によって、劣化の進んだパウダブレーキのみ磁性粉体の交換を行うことができるから、従来のように一斉に磁性粉体を交換するようなことをしなくても済む分、メンテナンス費用、作業時間を削減可能であり、また長期的に巻取張力が安定した良質の経糸ビームを生産することができる。また、例えば劣化状況が一様になるように、載置するビームスタンドを選択することが可能になり、パウダブレーキの磁性粉体の交換時期を全体的に遅らせるといった工夫も可能になる。
上記実施例について、以下変形することができる。
上記実施例では、パウダブレーキの抗力が作用している状態、言い換えればセクショナルビームの回転を検出するために、ドリブンギアの歯を検出する近接スイッチを用いているが、検出対象としてはドリブンギアに限らず、ビームギアの歯を検出対象としても良いし、ギア歯の代わりに、パウダブレーキあるいはセクショナルビームのいずれかに取付けられて一体に回転される近接体を検出対象としても良い。また上記実施例では、制御器41は、抗力が作用している期間の積算機能の処理フローを、経糸巻返し機の運転状態のみで行うようにしているが、経糸巻返し機が停止中には、セクショナルビームが回転しない、(言い換えれば上記近接センサ50a1,50a2…50anからの信号g1,g2…gn の論理の反転が発生せず、カウント値Tm1、Tm2…Tmn、 の加算が実質的に行われない)ことから考えれば、運転以外の状態で上記積算機能の処理フロー処理を実行する実施形態も可能である。
また、セクショナルビームの回転を検出する代わりに、セクショナルビームの装着の有無を検出するセンサからのビーム装着検出信号を用いるようにしてもよい。そのようなセンサを各ビームスタンドにそれぞれ設け、経糸巻返し機が運転状態にあり、かつビーム装着の検出信号が出力されているとき(つまりビームが装着されているとき)、当該パウダブレーキの抗力が作用した状態にあるものとして判定してもよい。運用として、現在の経糸ロットに使用していないセクショナルビームは、ビームスタンドに絶対に載置しないようにルール化されていれば、ビーム装着検出信号をパウダブレーキの抗力が作用している状態に対応される信号と見ることができる。上記列記した判定に用いるいずれの信号も、パウダブレーキの抗力が作用している状態に対応される信号である。そのような抗力が作用している状態に対応される信号に基づいて、抗力が作用している期間を加算することで、積算された期間の精度がより向上される。
また上記対応される信号には、直接的に反映される信号として、パウダブレーキに対するトルク指令信号(励磁電流)を用いることができる。この場合には、経糸準備工場の運用として、セクショナルビームが載置されるビームスタンド(言い換えれば対応されるパウダブレーキ)に対してのみ引出張力設定値を設定するものとし、装着されないビームスタンドに対しては、引出張力設定値がゼロに設定される、あるいは励磁電流が供給されないようにルール化されていれば、トルク指令信号(励磁電流)は、パウダブレーキの抗力が作用している状態に対応される信号と見ることができる。また、上記直接的に反映される他の信号としては、実測される糸シートの張力信号やパウダブレーキの反力を検出する検出信号としてもよい。そのような信号を用いる場合、これらの信号値を、その作用が実質的に不作用である状態を考慮して定められる所定の閾値と比較する大小判別を行って、当該パウダブレーキの抗力が作用している状態にあるか否かを判定すればよい。例えば、特開2005-120492号公報に開示される技術のように、引出される糸シートの実張力を検出する張力センサをセクショナルビーム毎に設け、パウダブレーキへのトルク指令値を張力偏差に応じて補正する形式の経糸巻返し機では、そのような張力制御に用いられる検出信号を用いることで実現できる。以上のように他の用途(具体的には、セクショナルビームの巻径検出や引出張力の制御)の信号を、本発明の抗力作用状態を検出するために利用することで、専用のセンサを設けずに済む点で、コスト的により有利である。
抗力が作用している状態を判定する際に、そのような信号を用いることなく、より簡略化した構成も考えられる。例えば、装着されるセクショナルビームに対してパウダブレーキを介して付与する張力が1対1に設定される場合、言い換えればセクショナルビームが装着されないとき引出張力設定値が必ずゼロ入力される場合には、各引出張力設定値がゼロに設定されているかそうでないかを判定することで、パウダブレーキの抗力が作用している状態を判定できる。このような場合には、抗力が作用している期間を積算する機能および警報機能を、上記実施例のように制御器41に行わせる代わりに、設定器49で行うようにしても良い。
上記実施例では、パウダブレーキの磁性粉体の摩耗が、稼働期間に依存する点に着目したものである。しかしより正確には、パウダブレーキによる制動力の大きさによっても磁性粉体の摩耗が左右されると考えることができ、例えば制動力が小さい状況下では、磁性粉体の摩耗が進みにくいと考えられる。従って、より好適には、パウダブレーキの仕事量を構成する他の要素(抗力の大きさ、糸速)を加味することが望ましく、具体的には、そのような稼働期間を積算する際に、抗力(引出張力の設定値)の大きさに対応する係数k1、糸速に対応する係数k2(ただし係数k1,k2は、0≦k1≦1,0≦k2≦1であって、係数k1,k2は対応する要素である、抗力または糸速の値によって連続的あるいは段階的に適宜設定可能)を乗じて加算する期間を重み付けし、そのような重み付けされ積算された積算結果を、上記パウダブレーキの抗力が作用した状態の期間として取り扱うようにしても良い。これにより、より精度の高いパウダブレーキの劣化状況に関する情報が得られる。例えば、パウダブレーキの仕事量を構成する要素の1つである糸速に着目して、磁性粉体の摩耗に影響度の高い高速運転される期間のみを、抗力が作用している期間を積算する対象とすることも可能であり、このような場合には、糸速が高速時の係数を1としこれ以外時を0とする係数を乗じて、カウント値Tm1、Tm2…Tmnの加算を行うことで実現可能である。これに対し、低速運転も含めて、抗力が作用している期間を積算する場合には、糸速に対応して選択される係数を乗じてカウント値の加算を行うことで実現可能である。
上記実施例は、パウダブレーキの抗力が作用している期間を積算する機能、これに基づく警報機能を制御器41に持たせた例であるが、そのような機能を有する積算器および警報器を、制御器41とは別回路に構成し、制御器あるいは設定器との間で、それら判定処理に必要な電気信号を入出力可能に接続したり、それら積算器および警報器の内部に判定処理に必要な論理回路などを設けることで実現される。またそのような積算器、積分器は、全パウダブレーキに対して兼用可能に1つ設けてもよいし、各パウダブレーキ毎にそれぞれ設けても良い。
また図4に示したように、上記実施例では、パウダブレーキの抗力が作用している期間の積算結果である稼働時間は、数値で表示されているが、稼働時間を例えば横軸を時間として棒グラフや折れ線グラフなどにより表示したり、パウダブレーキの警報状況を色彩表示するなどより視認性を高めた表示としても良い。あるいは、設定器49の故障時に緊急避難的に使用される緊急用設定器のように、表示器の情報表示量が制限される場合には、画面操作することにより、パウダブレーキの稼働時間、警報情報を、パウダブレーキ番号に対応させて順次表示する形態も考えられる。あるいは、これらの情報を機上の設定器49に表示させるほか、別室に設置される管理コンピュータに送信し、これらの情報を管理レポートとして出力させる形態も考えられる。
上記実施例では、パウダブレーキの抗力が作用した期間に対する警報を、単に設定器49に表示するのみとしている。そして、作業者の監視下のもとで、巻取運転を継続し、経糸ロットの変更時など好適な時期に当該パウダブレーキの磁性粉体を行うようにしている。しかし、警報の発生により、連続運転中の経糸巻返し機を直ちに停止させ、作業者に速やかな対応を促すことも可能である。
上記した経糸巻返し機に限らず、引出されたシートを糊付したあと乾燥させて巻取ビームに巻取る経糸糊付装置など、これ以外の経糸準備機械に適用することができる。
経糸巻返し機の全体を示す図である。 経糸巻返し機を制御する制御装置周辺の要部ブロック図である。 本発明のパウダブレーキの抗力が作用している期間を積算する際、制御器で実行される処理フロー図である。 本件発明で積算されたパウダブレーキの抗力が作用した期間およびその警報状態を表示する画面の一例である。
10 経糸巻返し機
11 巻取機
13 架台
15a1,15a2…15an ビームスタンド
17a1,17a2…17an ガイドロール
19a1,19a2…19an セクショナルビーム
20a1,20a2…20an ビームギア
21 第1のプッシングロール
23 テークアップロール
24 補助モータ
25 第2のプッシングロール
27 テンションロール
28 張力センサ
29 巻取ビーム
30 巻取モータ
31 経糸(経糸シート)
32 ジグザグ筬
33a1,33a2…33an パウダブレーキ
34a1,34a2…34an ドリブンギア
37 パルス発生器
40 制御装置
41 制御器
43 巻取駆動回路
45a1,45a2…45an 制動回路
47 補助モータ駆動回路
48 表示器
49 設定器
50a1,50a2…50an 近接センサ
53 画面
56 運転ボタン
58 停止ボタン
70 タイトル欄
72 詳細表示欄
76 表示欄
78 リセットキー
S1 運転操作信号
S2 停止操作信号
T 張力信号
TS1 閾値
Tm1、Tm2…Tmn カウント値
g1,g2…gn 信号
i1,i2…in トルク指令値
qs 張力信号
sp0 パルス信号
sp1 速度指令信号
tq トルク指令値

Claims (5)

  1. セクショナルビームが載置される複数のビームスタンドに対応して設けられ、セクショナルビームの回転方向に対して抗力を作用させる複数のパウダブレーキと、各セクショナルビームから引出されて合体された経糸シートを巻取ビームに巻取る巻取り手段と、運転ボタン信号の入力により前記巻取り手段を運転させるとともに前記各パウダブレーキに発生させる抗力に対応する信号を出力する制御器とを有してなる経糸準備機械において、
    パウダブレーキの前記抗力が作用している期間を前記したパウダブレーキのうち1以上に対して積算する機能を備えた積算器と、
    前記積算器によって積算された前記抗力が作用した期間を予め決定された閾値と比較して前記抗力が作用した期間が前記閾値を超えたときに当該パウダブレーキに対する警報情報を出力する機能を備えた警報器と
    を有することを特徴とする、経糸準備機械。
  2. 情報表示機能を備えた設定器を有し
    前記設定器は、前記抗力が作用した期間および前記警報情報のうち1以上を当該パウダブレーキの番号に対応させて表示することを特徴とする、請求項に記載の経糸準備機械。
  3. セクショナルビームが載置される複数のビームスタンドに対応して設けられ、セクショナルビームの回転方向に対して抗力を作用させる複数のパウダブレーキと、各セクショナルビームから引出されて合体された経糸シートを巻取ビームに巻取る巻取り手段と、運転ボタン信号の入力により前記巻取り手段を運転させるとともに前記各パウダブレーキに発生させる抗力に対応する信号を出力する制御器とを有してなる経糸準備機械において、
    パウダブレーキの前記抗力が作用している期間を前記したパウダブレーキのうち1以上に対して積算する機能を備えた積算器と、
    前記抗力が作用している期間を表示する情報表示機能を備えた設定器と
    を有することを特徴とする、経糸準備機械。
  4. 前記設定器は、前記抗力が作用した期間を当該パウダブレーキの番号に対応させて表示することを特徴とする、請求項3に記載の経糸準備機械。
  5. 前記積算器は、パウダブレーキの抗力が作用している状態に対応される信号に基づいて、前記作用している期間を積算することを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の経糸準備機械。
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