JP2005054138A - 有機質充填材の分離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 有機質充填材を含むフェノール樹脂硬化物から有機質充填材を容易に分離することを提供する。
【解決手段】 有機質充填材を含むフェノール樹脂硬化物を、フェノール類を含む溶液中で分解の処理をし、有機質充填材を分離する方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 有機質充填材を含むフェノール樹脂硬化物を、フェノール類を含む溶液中で分解の処理をし、有機質充填材を分離する方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、電子機器部品 重電機器部品 電気機器部品 車輌部品に用いられている有機質充填材を含むフェノール樹脂硬化物を、フェノール類を含む溶液中で有機質充填材を分解することなく分解の処理することにより、有機質充填材を分離する方法に関する。
フェノール樹脂硬化物複合材料は、優れた電気絶縁性・耐熱性・機械的強度を持つため、工業用プラスチックとして電子機器部品、重電機器部品、電気機器部品、車輌部品等に広く利用されている。しかし、熱硬化性樹脂であるため溶剤に不溶不融であることから、分解するためには高温・高圧条件下の処理が必要となり、構成材を選択的に分解することは、技術的に困難であった。
特開平2001−151933号公報(特許文献1)には、超臨界又は亜臨界状態の単核フェノール類化合物又は水/単核フェノール類化合物混合物の溶液中で、熱硬化性樹脂を可溶化処理することにより、分子量200〜10,000のオリゴマーを主体とする低〜中分子量化合物まで分解する方法が開示されている。この方法は、フェノール樹脂を効率よく分解する方法であるが、フェノール樹脂積層板のような複合材料の場合、樹脂成分だけではなく、紙等の有機質充填材もほとんど完全に分解して、化学原料及び熱回収原料として再利用が難しいガス及び水等になるため、フェノール樹脂積層板の重量あたりのリサイクル率が低下する。また、その反応から分かるように、フェノール樹脂以外の物質も分解されるため、様々な分解物が生成し、再利用可能な資源と分離することが非常に困難になる。
特開平2001−151933号公報(特許文献1)には、超臨界又は亜臨界状態の単核フェノール類化合物又は水/単核フェノール類化合物混合物の溶液中で、熱硬化性樹脂を可溶化処理することにより、分子量200〜10,000のオリゴマーを主体とする低〜中分子量化合物まで分解する方法が開示されている。この方法は、フェノール樹脂を効率よく分解する方法であるが、フェノール樹脂積層板のような複合材料の場合、樹脂成分だけではなく、紙等の有機質充填材もほとんど完全に分解して、化学原料及び熱回収原料として再利用が難しいガス及び水等になるため、フェノール樹脂積層板の重量あたりのリサイクル率が低下する。また、その反応から分かるように、フェノール樹脂以外の物質も分解されるため、様々な分解物が生成し、再利用可能な資源と分離することが非常に困難になる。
フェノール樹脂硬化物複合材料に含まれる樹脂を分解あるいは溶解することにより、得られた分解物あるいは溶解物および不溶物を再利用することを目的とした場合、樹脂以外の構成材が分解されることは好ましくない。
一般的に有機質充填材が高温・高圧条件下で分解された場合、炭素原子並びに水素原子は酸化され二酸化炭素と水が生成する。したがって、樹脂の合成原料として使用することは不可能であり、地球環境の悪化につながる。
一般的に有機質充填材が高温・高圧条件下で分解された場合、炭素原子並びに水素原子は酸化され二酸化炭素と水が生成する。したがって、樹脂の合成原料として使用することは不可能であり、地球環境の悪化につながる。
本発明は以下に記載の各事項に関する。
(1)有機質充填材を含むフェノール樹脂硬化物を、フェノール類を含む溶液中で分解の処理し、有機質充填材を分離する方法。
(2)300℃以下の温度で分解の処理することを特徴とする(1)に記載の有機質充填材を分離する方法。
(3)分解の処理の最高圧力が、10MPa以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の有機質充填材を分離する方法。
(4)フェノール類が、クレゾール類、キシレノール類またはアルキル置換フェノールであることを特徴とする(1)〜(3)に記載の有機質充填材を分離する方法。
(5)有機質充填材が、紙であることを特徴とする(1)〜(4)に記載の有機質充填材を分離する方法。
(1)有機質充填材を含むフェノール樹脂硬化物を、フェノール類を含む溶液中で分解の処理し、有機質充填材を分離する方法。
(2)300℃以下の温度で分解の処理することを特徴とする(1)に記載の有機質充填材を分離する方法。
(3)分解の処理の最高圧力が、10MPa以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の有機質充填材を分離する方法。
(4)フェノール類が、クレゾール類、キシレノール類またはアルキル置換フェノールであることを特徴とする(1)〜(3)に記載の有機質充填材を分離する方法。
(5)有機質充填材が、紙であることを特徴とする(1)〜(4)に記載の有機質充填材を分離する方法。
本発明によれば、有機質充填材を含むフェノール樹脂硬化物から有機質充填材を容易に分離することができる。
本発明は、有機質充填材を含むフェノール樹脂硬化物を、フェノール類を含む溶液中で分解の処理することにより、有機質充填材を分離する方法を提供する。上記方法により、分解あるいは溶解されたフェノール樹脂硬化物は、用いた溶剤に可溶なフェノール類モノマーを主体とするモノマーとなり,再びフェノール樹脂硬化物の原料として再利用可能である。フェノール樹脂硬化物の分解の処理においては、フェノール樹脂硬化物を完全にモノマーまで分解されなくても良く、用いた溶剤に溶解することができる低〜中分子量のオリゴマーでも良い。
分解の処理の対象となるフェノール樹脂硬化物複合材料は、有機質充填材と、シリカ微粒子、ガラス繊維、ガラス布等の無機質充填材を含む成形材料、成型品などであり、積層板やこれに銅箔等の金属箔を張り合わせた金属張り積層板、更には、銅張り積層板などを加工して得られるプリント回路板のようなフェノール樹脂製品等をも含む。
分解の処理の対象となるフェノール樹脂の硬化温度は、硬化反応が進行すればどのような温度でもよい。また硬化の際の圧力は加圧、大気圧、減圧下のいずれでもよい。フェノール樹脂硬化物は必ずしも完全に硬化している必要はなく、常温では流動しない程度に半硬化させたものでもよい。
分解の処理の対象となるフェノール樹脂の硬化温度は、硬化反応が進行すればどのような温度でもよい。また硬化の際の圧力は加圧、大気圧、減圧下のいずれでもよい。フェノール樹脂硬化物は必ずしも完全に硬化している必要はなく、常温では流動しない程度に半硬化させたものでもよい。
本願におけるフェノール樹脂硬化物に含まれる有機質充填材としては、紙、パルプ、木粉、エボナイト粉、リグニンフェノール樹脂、ハイスチレン樹脂セルロース、合成繊維などがあげられ、またこれらの材料を融合したものでもよく、混合したものでもよい。有機質充填材には基材としても用いられているものを含む。本発明にて分離される有機質充填材のうち、紙の種類としては例えば、クラフトパルプを抄造して得られるクラフト紙、コットンリンター紙、リンターとクラフトパルプの混抄紙などがあげられる。前記のような紙は、水溶性フェノール樹脂、メチロールメラミン樹脂等で前処理されたものでも良い。有機質充填材の形状としては、粉末、繊維、ビーズ、箔、シート、線、回路などがある。有機質充填材が樹脂硬化物中に含まれている比率は処理されるものによって様々であり、任意であるが、分離の処理効率を考慮すると、5〜90重量%の範囲が好ましい。
分解の処理の処理温度は、室温以上、300℃以下が好ましく、特に好ましくは150〜250℃である。また、分離の処理反応器内の雰囲気は窒素等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
分解の処理の処理温度は、室温以上、300℃以下が好ましく、特に好ましくは150〜250℃である。また、分離の処理反応器内の雰囲気は窒素等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
分離の処理の圧力は、分離の処理に用いる溶液中のフェノール類が液相に保持される圧力であればよい。反応温度が、使用する溶剤の沸点より高い場合、加熱前に初期圧力として、反応器内を0.0〜3.0MPaとするのが好ましい。また、反応温度が、使用するフェノール類の沸点より低い場合では、その加熱温度において、液相に保持することができれば、初期圧力は特に制限はなく、また、反応器が、密閉又は開放でも問題がない。 反応器内の最高圧力は、10 MPa以下が好ましく、特に好ましくは0.0〜5.0MPaである。これ以上反応器内の圧力が高いと、有機質充填材が分解する恐れがある。 分解の処理の処理時間は、有機質充填材の分解がさほど進行せず、樹脂が十分に分解される程度の時間であればよく、好ましくは、20〜60分程度である。
分解の処理に用いるフェノール類の例としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2、3−キシレノール、2、4−キシレノール、2、5−キシレノール、2、6−キシレノール、3、4−キシレノール、3、5−キシレノール、2、4、6−トリメチルフェノール、2、3、5−トリメチルフェノール、サリゲニン等が挙げられる。これらは1種を用いてもよく、2種以上のフェノール類を適宜の割合で混合して使用してもよい。フェノール樹脂とフェノール類との混合割合は、フェノール樹脂100重量部当たり、フェノール類が10〜1、000重量部、好ましくは50〜500重量部、より好ましくは100〜300重量部である。混合物中に、更に触媒を混合しても良い。
これらの有機質充填材を含むフェノール樹脂複合材料の分解の処理の前工程として、破砕を行ってもよい。最大の破砕片の大きさは、どのような大きさでもよいが、装置の大きさと回収した有機質充填材の用途を考慮した場合、好ましくはその寸法が100mm以下、特に好ましくは5〜50mmが良い。これよりも小さいと回収品の用途が著しく制限され、これよりも大きいと、処理時間が著しく長くなり、また処理装置が著しく大きくなる。
これらの有機質充填材を含むフェノール樹脂複合材料の分解の処理の前工程として、破砕を行ってもよい。最大の破砕片の大きさは、どのような大きさでもよいが、装置の大きさと回収した有機質充填材の用途を考慮した場合、好ましくはその寸法が100mm以下、特に好ましくは5〜50mmが良い。これよりも小さいと回収品の用途が著しく制限され、これよりも大きいと、処理時間が著しく長くなり、また処理装置が著しく大きくなる。
分解の処理において、フェノール樹脂硬化物は低分子量化合物にまで分解されうる。ノボラック樹脂は、フェノール、クレゾール及びジメチルフェノール等にまで、レゾール樹脂は、フェノール、クレゾール及びジメチルフェノール等にまで分解されうる。
次に、分解の処理において得られた分解物から、有機質充填材を分離する。その方法は有機質充填材が分離できる方法であればよい。通常、ろ紙で吸引濾過し、有機質充填材を前記の低分子量化合物の分解物を含む液体生成物から分離する。
この際、有機質充填材をろ紙の上で良く洗浄する。洗浄液は、液体生成物が溶解する溶剤であればよく、好ましくは、テトラヒドロフラン、ヘキサン、メタノールまたは水である。これら洗浄液は1種を用いてもよく、2種以上の洗浄液を適宜の割合で混合して使用してもよい。また、数種の洗浄液を任意の順で用いても良い。
次に、分解の処理において得られた分解物から、有機質充填材を分離する。その方法は有機質充填材が分離できる方法であればよい。通常、ろ紙で吸引濾過し、有機質充填材を前記の低分子量化合物の分解物を含む液体生成物から分離する。
この際、有機質充填材をろ紙の上で良く洗浄する。洗浄液は、液体生成物が溶解する溶剤であればよく、好ましくは、テトラヒドロフラン、ヘキサン、メタノールまたは水である。これら洗浄液は1種を用いてもよく、2種以上の洗浄液を適宜の割合で混合して使用してもよい。また、数種の洗浄液を任意の順で用いても良い。
以下に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
フェノール樹脂硬化物複合材料は、化学的にエッチング処理して銅箔を除いたプリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板(日立化成工業(株)製、商品名:MCL−437F(EX))を試料として用いた。この試料を粉砕して、5〜10mmの破砕品として用い、試料とした。エッチング処理したプリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板は、銅箔12重量%、基材の紙44重量%、フェノール樹脂44重量%の割合で複合化されている。
フェノール樹脂硬化物複合材料は、化学的にエッチング処理して銅箔を除いたプリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板(日立化成工業(株)製、商品名:MCL−437F(EX))を試料として用いた。この試料を粉砕して、5〜10mmの破砕品として用い、試料とした。エッチング処理したプリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板は、銅箔12重量%、基材の紙44重量%、フェノール樹脂44重量%の割合で複合化されている。
温度計、攪拌機を備えた200mlのオートクレーブに粉砕したプリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板22.63g、溶剤のm−クレゾールを57.38gそれぞれ加圧反応器に入れ、混合し、混合物を得た。
上記で得られた混合物を約250℃、初期圧力2.0MPa、攪拌速度1000rpmの条件下、溶液中で60分間、分解の処理して、分解物を得た。加圧反応器内はN2ガス雰囲気とした。次に、前記で得られた分解物をろ紙(東洋濾紙5A)で吸引濾過し、有機質充填材である紙と液体生成物に分離した。分離した紙はオーブンで、120℃、1.3×10−4MPa(1mmHg)で12時間真空加熱乾燥し、乾燥後、紙の重量を測定した。実施例1〜10の結果を表1に示す。表1における紙の重量%は、上記の分解実験で用いたプリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる紙に対する重量の割合で算出した。また、表2に比較例1〜8を示す。
上記で得られた混合物を約250℃、初期圧力2.0MPa、攪拌速度1000rpmの条件下、溶液中で60分間、分解の処理して、分解物を得た。加圧反応器内はN2ガス雰囲気とした。次に、前記で得られた分解物をろ紙(東洋濾紙5A)で吸引濾過し、有機質充填材である紙と液体生成物に分離した。分離した紙はオーブンで、120℃、1.3×10−4MPa(1mmHg)で12時間真空加熱乾燥し、乾燥後、紙の重量を測定した。実施例1〜10の結果を表1に示す。表1における紙の重量%は、上記の分解実験で用いたプリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる紙に対する重量の割合で算出した。また、表2に比較例1〜8を示す。
−:紙を分離できなかったため算出不可
なお、表中の溶剤、触媒の略語、組成式は以下の通りである。
TL:テトラリン
LCO:ライトサイクルオイル
NMP:N−メチルピロリドン
CHO:シクロヘキサノール
GBL:γ−ブチロラクトン
DMSO:ジメチルスルホキシド
なお、表中の溶剤、触媒の略語、組成式は以下の通りである。
TL:テトラリン
LCO:ライトサイクルオイル
NMP:N−メチルピロリドン
CHO:シクロヘキサノール
GBL:γ−ブチロラクトン
DMSO:ジメチルスルホキシド
実施例1〜9に示したように、クレゾール類、キシレノール類を用いた場合には、いずれも高い割合で有機質充填材を分離することができる。
比較例1〜6に示すように、フェノール類以外のTL、LCOでは、フェノール樹脂硬化物が十分に分解することができず、有機質充填材を分離することができない。また、NMP、CHO、GBL、DMSOでは、溶剤のそれ自身が分解し、気化するか、重合反応により、ゲル化するため、取り扱いが困難である。
溶剤にフェノール樹脂の原料であるフェノール類、キシレノール類を用いることで、効率的にフェノール樹脂を分解して、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙を高い割合で分離することができた。
プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板の分解実施例10〜15を以下に示す。
比較例1〜6に示すように、フェノール類以外のTL、LCOでは、フェノール樹脂硬化物が十分に分解することができず、有機質充填材を分離することができない。また、NMP、CHO、GBL、DMSOでは、溶剤のそれ自身が分解し、気化するか、重合反応により、ゲル化するため、取り扱いが困難である。
溶剤にフェノール樹脂の原料であるフェノール類、キシレノール類を用いることで、効率的にフェノール樹脂を分解して、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙を高い割合で分離することができた。
プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板の分解実施例10〜15を以下に示す。
(実施例10)
実施例1における反応温度を、200℃に代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は75.4重量%であった。
(実施例11)
実施例1における反応温度を、150℃に代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は85.3重量%、フェノール樹脂の未分解残渣が8.7重量%であった。(実施例12)
実施例1における初期圧力を、1.0MPaに代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は24.5重量%であった。
(実施例13)
実施例1における初期圧を大気圧に代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は52.4重量%であった。
(実施例14)
実施例1における反応温度を、200℃、初期圧力を1.0MPaに代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は78.4重量%であった。
(実施例15)
実施例1における反応温度を、200℃、初期圧力を大気圧に代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は74.4重量%であった。
実施例1における反応温度を、200℃に代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は75.4重量%であった。
(実施例11)
実施例1における反応温度を、150℃に代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は85.3重量%、フェノール樹脂の未分解残渣が8.7重量%であった。(実施例12)
実施例1における初期圧力を、1.0MPaに代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は24.5重量%であった。
(実施例13)
実施例1における初期圧を大気圧に代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は52.4重量%であった。
(実施例14)
実施例1における反応温度を、200℃、初期圧力を1.0MPaに代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は78.4重量%であった。
(実施例15)
実施例1における反応温度を、200℃、初期圧力を大気圧に代えた以外は、実施例1と同条件で分解の処理を行った。
結果、プリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板に含まれる有機質充填材である紙の回収率は74.4重量%であった。
実施例10〜11より、反応温度200℃、150℃と下げることで、より高い割合でプリント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板含まれる有機質充填材の紙を分離できた。実施例12〜15より、250℃、200℃では、初期圧力を小さくしても、紙の分離が可能であった。特に、実施例15においては、反応温度より溶剤の沸点が低いので、初期圧力が大気圧でも溶剤が液相状態を保つことができるため、実施例10、実施例14と同様の高い割合で紙を分離した。
以上のことから、本発明の方法によれば、有機質充填材を含むフェノール樹脂硬化物を、フェノール類を含む溶液中で有機質充填材を分解することなく容易に分解の処理することができ、有機質充填材を分離することができる。
Claims (5)
- 有機質充填材を含むフェノール樹脂硬化物を、フェノール類を含む溶液中で分解の処理をし、有機質充填材を分離する方法。
- 300℃以下の温度で分解の処理をすることを特徴とする請求項1に記載の有機質充填材を分離する方法。
- 分解の処理の最高圧力が、10MPa以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機質充填材を分離する方法。
- フェノール類が、クレゾール類、キシレノール類またはアルキル置換フェノールであることを特徴とする請求項1〜3に記載の有機質充填材を分離する方法。
- 有機質充填材が、紙であることを特徴とする請求項1〜4に記載の有機質充填材を分離する方法。
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