JP2005053676A - 吊下げ搬送機 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造の簡略化を図るとともに、汎用性が高くかつ搬送時の位置ずれを適正に防止できる吊下げ搬送機を提供すること。
【解決手段】吊下げ搬送機1において、平坦状の支持面を有する3箇所以上に設けられたワーク支持部16と、ワークWの外周輪郭縁部と当接してワークWの吊下げ搬送機1への移載位置を設定する複数の移載位置設定手段20と、当該移載位置設定手段20に対して所定の位置関係で配設されるとともに上記移載位置に配置されるワークWと当接してワークWの位置ずれを防止する位置ずれ防止手段30とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ワークを支持して搬送路に沿って走行する吊下げ搬送機に関し、特に複数種類のワークを混流させて搬送する吊下げ搬送機に関する。
従来、自動車製造におけるワーク搬送装置として、ハンガー式のアームでワークを支持した吊下げ搬送機が所定の搬送経路に沿って走行移動する方式のワーク搬送装置(オーバーヘッドコンベヤ)が広く利用されてきた。オーバーヘッドコンベヤでワークを搬送する場合は、所定の積込ステーションにおいてワークを吊下げ搬送機で支持し、当該吊下げ搬送機がワークを支持したまま搬送経路に沿って走行移動し、降ろしステーションでワークを降ろすという一連の搬送作業を行っている。ワークの搬送作業は、搬送途中でワークの支持位置がずれると降ろしステーションで適正にワークを降ろす事ができず、次の組立作業に移行できないという不具合が生じる。故に搬送途中でワークの位置ずれを起こさないようにする必要があり、そのために様々な工夫がなされてきた。
例えば、図12〜図14に示すように、ワーク支持部上に搬送するワークの特定箇所に合致する形状のアタッチメントを配設して、当該ワークの特定箇所(図12〜図14に示す例では4箇所)がアタッチメントに嵌まり込んで位置ずれ防止された状態でワークを搬送する吊下げ搬送機が採用されてきた。この吊下げ搬送機は、進行方向に対して左右両側に一対の開閉式のハンガー15’を備えている。ハンガー15’は各々鉛直方向に伸びる前方アーム15a’と後方アーム15b’とを備え、これら両アーム15a’,15b’を連結アーム15c’で連結して一体となっている。前方アーム15a’と後方アーム15b’の各々の先端には、ワークを下方から支持するワーク支持部16’が設けられ、ワーク支持部16’上には、形状の異なる2種類のワークに対応するアタッチメントa,bが、吊下げ搬送機の進行方向と直交する方向に並列して配設されている。ハンガー15’は、吊下げ搬送機の進行方向に沿う方向を軸心として回動自在に構成され、ワークの積込の際は一旦開き姿勢(図13において破線で示された状態)とし、ロボットなどを用いたり、搬送機本体が昇降したりして、ワークを支持可能に配置した後に閉じ姿勢に切り替える。図13に示すように、ワークWAに対しては外側のアタッチメントaに嵌まるように一対のハンガー15’を接近させ、図14に示すように、ワークWBに対しては内側のアタッチメントbに嵌まるように一対のハンガー15’を離間させてハンガー15’の位置を制御している。
このような吊下げ搬送機を用いると、2種類のワークを位置ずれ防止状態で搬送するのに兼用できる。しかし、上述の方法によると、ワークとアタッチメントの両方ともが所定の位置に配置されている場合に限り、ワークを適正に支持することができるので、ワークあるいはアタッチメントのいずれか一方の配置が少しでもずれるとワークの特定箇所がアタッチメントに嵌まらずに、位置ずれ防止の機能が損なわれる。そのため、ロボットによるワークの配置およびアタッチメントを含む吊下げ搬送機の配置について、高い位置決め精度を必要とし、その結果、搬送設備費の高騰化を招く傾向にある。さらに、3種類以上のワークの搬送を考慮すると、アタッチメントを追加する空間的余地が残されていない。アタッチメント自体を適宜交換することも考えられるが、交換作業や調整のために搬送ラインを長時間停止する必要があり、生産性が著しく低下する。つまり、事実上3種類以上のワークの混流には対応できず、汎用性に乏しい。
そこで、ハンガーに第1の回転部材を回転自在に設けるとともに当該第1の回転部材に複数の第2の回転部材を回転自在に設け、当該第2の回転部材上に複数のアタッチメントを配置し、搬送対象となるワークの種類に応じて第1および第2の回転部材を選択的に回転させて何れかのアタッチメントをワークの供給位置に待機させる搬送機が公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−189321号公報
特許文献1に開示されている搬送機によると、アタッチメントの切り替えを2段階の回転機構を介在させて行うので、3種類以上のワークへの対応が可能となり、汎用性が高められる。
しかしながら、特許文献1に開示されている搬送機では、汎用性が高められる一方で、アタッチメントを切替えるための駆動装置や切替装置を必要とし、その構造が複雑となるので設備投資が嵩む傾向にある。また、アタッチメントを回転部材上に配置する関係上、アタッチメントの配置数に限界があるとういう問題があった。
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、構造の簡略化を図るとともに、汎用性が高くかつ搬送時の位置ずれを適正に防止できる吊下げ搬送機を提供することを課題とする。
本発明によると、ワークを支持して搬送路に沿って走行する吊下げ搬送機であって、平坦状の支持面を有する3箇所以上に設けられたワーク支持部と、ワークの外周輪郭縁部と当接してワークの吊下げ搬送機への移載位置を設定する複数の移載位置設定手段と、当該移載位置設定手段に対して所定の位置関係で配設されるとともに上記移載位置に配置されるワークと当接してワークの位置ずれを防止する位置ずれ防止手段とを備えることを特徴とする、吊下げ搬送機が提供される。
このような構成の吊下げ搬送機を用いると、ワーク支持部とワークの位置ずれ防止手段を各別に設けるため、多種類のワークに対して搬送時の位置ずれを適正に防止することができる。具体的には、ワーク支持部は、大きさや形状の異なるワークに幅広く対応できるように、所定の幅と長さを有する平坦状の支持面を形成するとともに、当該ワーク支持部が3箇所以上に設けられているので、多種類のワークを確実に支持することができる。また、複数の移載位置設定手段を用いて吊下げ搬送機へのワークの移載位置を設定しておくことにより、同一種類のワークは常に吊下げ搬送機に対して同一位置(移載位置)に配置されることが保証される。そしてワークの種類が異なっても同一の移載位置設定手段を用いてワークの吊下げ搬送機に対する位置を設定し、同一の位置ずれ防止手段でその設定位置を固定することができる。さらに、位置ずれ防止手段は、当該移載位置設定手段に対して所定の位置関係で配設されていることにより、移載位置に配置されるワークと確実に当接して、搬送途中のワークの位置ずれを適正に防止することができる。このように複雑な切替手段などを別途必要とせずに多種類のワークに対応できるので、搬送機全体の構造を簡略化しつつ汎用性を高めることができる。
好ましくは、上記移載位置設定手段は、水平面内において少なくとも互いに略直交する2方向よりワークの外周輪郭縁部と当接する第1移載位置設定手段と第2移載位置設定手段とを備えている。
このような構成によると、第1移載位置設定手段と第2移載位置設定手段は互いに略直交する2方向よりワークと当接するので、略矩形形状のワーク(例えば、車体のサイドメンバやドア)に対しては異なる2側面において、第1移載位置設定手段と第2移載位置設定手段とが各々、ワークと当接することになる。よって、水平面内におけるワークの位置割出し精度を高めることができる。
好ましくは、上記移載位置設定手段は、上記吊下げ搬送機の本体フレームより垂下し、ワークの外周輪郭縁部と当接する移載位置基準面を有する。
このような構成によると、吊下げ搬送機の本体フレームより垂下する移載位置基準面が設けられているので、移載位置設定手段の構造を簡略化できるとともに、本体フレームに対する移載位置基準面の配置場所は不変となり、移載位置を適正に設定できる。
好ましくは、上記位置ずれ防止手段は、上記2方向と略同一方向への位置ずれを防止する第1位置ずれ防止機構と第2位置ずれ防止機構とを備えている。
このような構成によると、水平面内において略直交する2方向への位置ずれを各々防止するので、位置ずれ防止を確実にできる。
好ましくは、上記各位置ずれ防止機構は、一対の支持板の貫通孔に上下移動可能に嵌入され、且つ上記ワークの上面に当接することで上昇方向への退避移動可能な複数のピンを備えるとともに、当該複数のピンが上記2方向と略同一方向に沿って配列されたピン群を形成する。
このような構成によると、ワークの凹凸形状に応じてワークと当接するピンが一対の支持板に対して持ち上げられ、持ち上げられたピンやその持ち上げられたピンに隣接するピンが協働して、ワークの位置ずれを適正に防止することができる。また、複数のピンが略直交する2方向と略同一方向に沿って配列されたピン群を形成するので、上記ピン群は互いに略直交する2方向へのワークの位置ずれを効果的に防止できる。
好ましくは、上記一対の支持板は、上記一対の支持板を吊下げるプレートに対して昇降自在に構成されている。
このような構成によると、ピン自体の支持板に対する退避移動と、支持板のプレートに対する昇降移動の2段階の移動が可能になるので、ピンの強度不足による変形などの不具合を効果的に抑制しつつ、ワークの種々な厚みや凹凸に対応することができる。詳述すると、吊下げ搬送機の汎用性を高めるためには、ワークの厚み(鉛直方向長さ)に大きな融通を持たせることが望まれる。このとき、ピンを長尺としてピンの退避移動量を大きく確保する方法も考えられるが、ピンを長尺とするとピンが位置ずれ防止として機能する際に作用する曲げモーメントが増大し、強度不足によるピンの変形などの不具合を生じやすい。ピンの径を大きくして強度不足を補う方法も考えられるが、周辺機具の大型化を要し、設備投資額が嵩むので得策ではない。そこで、本発明ではピン自体の支持板に対する退避移動量を増大させずに、支持板自体を上昇移動させられる機構を備えることとした。こうすることで、ピンの支持板に対する退避移動と支持板のプレートに対する上昇移動の2段階の移動が可能となり、ピンの退避移動量と支持板の上昇移動量の合計がワークの厚み方向の許容寸法として確保できる。その結果、ピンの強度不足を防ぎながらワークの種々な厚みや凹凸に対応することができるので、異なる種類のワークに対しても同一の位置ずれ防止手段をもって幅広く適用できる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図9は、本発明にかかる吊下げ搬送機をオーバーヘッドコンベヤ式のワーク搬送装置に適用した例を示す。ワーク搬送装置2は、搬送路3に沿って走行移動する複数の吊下げ搬送機1と、搬送路3の途中に設けられたワークWを積み込む積込ステーション4と、同じく搬送路3の途中に設けられたワークWを降ろす降ろしステーション5を備えている。なお、搬送対象であるワークWは様々な種類に及ぶが、本実施形態においてはサイドメンバを搬送する場合について説明する。
図1〜図3に示すように、吊下げ搬送機1は、搬送路3に沿って設けられた搬送レール6に支持案内された状態で走行する移動体10を有している。移動体10は、駆動モータ12の駆動力により搬送レール6上を転動する走行駆動輪11Aと、転動自在な従動輪11Bと、搬送レール6の両側面を挟む状態に配設される回転自在なガイド輪13とを備えているとともに、本体フレーム14を吊下げた状態で連結固定している。本体フレーム14は、吊下げ搬送機1の進行方向(図1および図2に示す方向。以下、「進行方向」とする。)に対して左右両側に設けられた側部ビーム14a,14aと、進行方向と直交する方向に延設する前方ビーム14bと、中間ビーム14d,14eと、後方ビーム14cとを一体的に連結固定して構成されている。本体フレーム14には開閉可能な一対のハンガー15,15が進行方向に対して左右両側に設けられている。
ハンガー15は、鉛直方向に伸びる前方アーム15aと後方アーム15bとを備え、両アーム15a,15bの中間を連結アーム15cで連結して一体となっている。前方アーム15aと後方アーム15bの各々の先端(4箇所)には、ワークWを下方から支持するとともに、支持面が平坦状のワーク支持部16が設けられている。ワーク支持部16は、大きさや形状の異なるワークに幅広く対応できるように所定の幅と長さを有している。なお、上述の「平坦状」とは図1〜図3に示すような平面に限定されず、吊下げ搬送機1の内側に向かって水平かつ直線状に延びてワークWを支持できるような構成であれば、例えば丸棒などの曲面により形成されていても構わない。また、ハンガー15は、ワークの搬送途中においては図3に示すように閉じ姿勢を保持しているが、積込ステーション4および降ろしステーション5においてはシリンダなどを利用した開閉装置(図示せず)によって、本体フレームの前後2箇所に設けられた進行方向に沿うハンガー支軸17を軸心として回動操作されて、開き姿勢に姿勢変更できるように構成されている。
図2に示すように、移載位置設定手段20は、吊下げ搬送機1の3箇所に配設された、第1移載位置設定手段21〜第3移載位置設定手段23より構成されている。第1移載位置設定手段21は、前方ビーム14bより進行方向に沿う方向に延出する第1補助バー14fに連結固定され、第2移載位置設定手段22は、第1補助バー14fより進行方向と直交する方向に延出する第2補助バー14gに連結固定されている。さらに第3移載位置設定手段23は、側部フレーム14aより進行方向と直交する方向に延出する第3補助バー14hに連結固定されている。
図4に示すように、第1移載位置設定手段21は、第1補助バー14fの先端に固設される固定部材24と、当該固定部材24の先端より鉛直下方向に連設される板状の当接部材25とを備えている。当接部材25には、進行方向と直交し、かつ吊下げ搬送機1の内側を向く移載位置基準面25aが形成されている。移載位置基準面25aは、多種類のワークと当接するようにあらかじめ設定された鉛直方向長さを有しており、進行方向に沿う方向よりワークの外周輪郭縁部と当接してワークの移載位置を設定する基準となる。移載位置基準面25aの下方には、先端に向けて吊下げ搬送機1の外側に拡がるガイド面25bが形成されている。
第2移載位置設定手段22は、同じく図4に示すように、第2補助バー14gの先端に固設される固定部材24と、当該固定部材24の先端より鉛直下方向に連設される板状の当接部材25とを備えている。当接部材25には、進行方向に平行な垂直面であり、かつ吊下げ搬送機1の内側を向く移載位置基準面25aが形成されている。移載位置基準面25aは、多種類のワークと当接するようにあらかじめ設定された鉛直方向長さを有しており、進行方向と直交する方向よりワークの外周輪郭縁部と当接してワークの移載位置を設定する基準となる。移載位置基準面25aの下方には、第1移載位置設定手段21と同様にガイド面25bが形成されている。
第3移載位置設定手段23も、同じく図4に示すように、第3補助バー14hの先端に固設され、固定部材24、当接部材25、移載位置基準面25a、ガイド面25bを備えているが、第2移載位置設定手段22と同様の構成であるために、これ以上の説明は省略する。
図2に示すように、位置ずれ防止手段30は、第1移載位置設定手段21〜第3移載位置設定手段23に対応して配設され、第1位置ずれ防止機構31〜第3位置ずれ防止機構33より構成されている。図5〜図7に示すように、第1位置ずれ防止機構31は、第1補助バー14fに対してブラケット34を介して連結固定されており、プレート35、ガイド棒36、一対の支持板38,39、複数のピン40を備えている。プレート35は、ブラケット34に連結され、プレート35の両端付近に形成されたガイド孔35aには、2本のガイド棒36が垂下する状態で昇降移動自在に嵌入されている。ガイド棒36の上部には、ガイド孔35aよりも大径な係止部36aが一体形成され、係止部36aがプレート35に当接することにより、ガイド棒36の脱落が防止されている。ガイド棒36の下部には、第1支持板38が連結固定されている。この第1支持板38には、所定の間隔を維持した状態で、ボルト・ナットなどの締結手段50により第2支持板39が締め付け固定されている。また両支持板38,39には、対向する位置にピン40を移動可能に嵌入する複数の貫通孔38a,39aが、進行方向と略平行に2列に形成されている。ピン40は、両支持板38,39の貫通孔38a,39aに嵌入された状態において、貫通孔38aに対して昇降移動自在な上方軸部40Aと、貫通孔39aに対して昇降移動自在な下方軸部40Bと、上方軸部40Aと下方軸部40Bの中間に形成されたフランジ状のストッパ40Cにより構成されているとともに、下方軸部40Bの先端は球形をなしている。そして両支持板38,39のすべての貫通孔38a,39aにそれぞれピン40が嵌入され、2列に配列されたピン群41を形成している。ピン40は、自由状態において自重により、ストッパ40Cが支持板39の上面39bに当接して、ピン40の脱落が防止されている。なお、吊下げ搬送機1でワークWを支持するときは、あらかじめ教示(ティーチング)されたハンドリングロボット(図示せず)がワークWを所定の高さ(移載位置)まで上昇移動させることにより、ワークWの上面と下方軸部40Bの先端が当接し、位置ずれ防止がなされる。また、ピン群41は2列に配列されているが、ピン群の配列数はこれに限定されず、1列あるいはマトリックス状に配列するなど、種々の形態をとり得る。
次に、第1位置ずれ防止機構31の作用状態について、さらに詳しく説明する。一般的に、搬送するワークの種類が異なるとその厚みや凹凸も様々である。例えば、図8に示すように、厚みが小さいワークW1と、厚みが大きいワークW2との2通りの場合について、対比して説明する。図8(イ)に示すように、ワークW1の上面と当接した際のピンの最大上昇移動量H1が、ピンの許容退避ストロークST以下(H1≦ST)の場合には、ピンが両支持板38,39に対して退避移動するのみである。本実施形態において許容退避ストロークSTは、ピン40が位置ずれ防止として機能する際に作用する曲げモーメントなどによっても変形しない値に設定されている。図8(ロ)に示すように、ワークW2の上面と当接した際のピンの最大移動量H2が、ピンの許容退避ストロークSTを超える(H2>ST)場合には、ピンが退避移動するのに加えて両支持板38,39が上昇移動する。このようにワークの厚みが大きい場合においても、ピン40の退避移動と両支持板38,39の上昇移動の2段階の移動が可能であるので、ピン40の許容退避ストロークSTと支持板の上昇移動量の合計がワークの高さ方向の許容寸法として確保できる。その結果、厚みの異なる様々なワークに対しても、第1位置ずれ防止機構31をもって幅広く兼用して使用できる。なお、本実施形態においては両支持板38,39の上昇移動を規制する手段を設けていないが、ガイド棒36の任意箇所にフランジ状のストッパ部を設けるなどの方法により、両支持板38,39の上昇移動量を所定範囲内に設定してもよい。また、ワークの形状に応じて、第1補助バー14fに対する第1位置ずれ防止機構31の取り付け位置を、適宜変更できるように構成されている。
第2位置ずれ防止機構32は、第2補助バー14gに対して取り付け位置を変更可能に連結固定され、第3位置ずれ防止機構33は、第3補助バー14hに対して取り付け位置を変更可能に連結固定されている。第2位置ずれ防止機構32および第3位置ずれ防止機構33の構成は、進行方向と直交する方向にピン群41が配列される点を除き第1位置ずれ防止機構31と同様であるために、その説明は省略する。
以上の構成を有する吊下げ搬送機1を用いたワークWの搬送方法について、図1〜図3および図9〜図11を参照して説明する。
まず、ワークWの移載位置の設定方法について説明する。前もってハンガー15を開き姿勢に姿勢変更するとともに第1位置ずれ防止機構31〜第3位置ずれ防止機構33の各々の両支持板38,39を上昇移動させ(例えば作業者が手動で行う)、ワークWとの干渉を回避しておく。設定対象となるワークWをハンドリングロボット(図示せず)に保持させて、移載位置基準面25aと当接可能で、かつハンガー15の閉じ姿勢におけるワーク支持部によりワークWを支持可能な高さに配置する。第1移載位置設定手段21〜第3移載位置設定手段23の各々に設けられた3箇所の移載位置基準面25aのすべてに対して、ワークWの外周輪郭縁部が当接するように、ワークWを水平方向に移動させる。そして3箇所の移載位置基準面25aのすべてとワークWの外周輪郭縁部とが当接したときのワークWの位置(吊下げ搬送機1に対する三次元空間における所定位置)を、当該ワークWの移載位置として設定し、ハンドリングロボットに当該移載位置を教示する。このように吊下げ搬送機1への移載位置を設定しておくことにより、同一種類のワークは常に吊下げ搬送機1の同一位置(移載位置)に配置されることが保証される。他の種類のワークに対しても、同様の方法にて同一の移載位置基準面25aを基準として当該ワークについての移載位置を設定し、ハンドリングロボットに移載位置を教示しておく。そうすると、搬送するワークの種類に対応させてハンドリングロボットを制御することにより、多種類のワークを混流させて搬送することもできる。
次に、ワークWの搬送手順について説明する。図9に示すように、吊下げ搬送機1は搬送路3に沿って走行移動し、積込ステーション4に進入する。積込ステーション4内には、あらかじめ教示されたハンドリングロボット(図示せず)がワークWを保持して待機しており、積込ステーション4内に進入した吊下げ搬送機1は、ワークWを積み込むことができる所定の積込位置で停止する(図1〜図3参照)。次に、図10に示すように、ハンガー15を開閉装置(図示せず)によって開き姿勢に回動操作するとともに、ハンドリングロボットによりワークWを移載位置まで上昇移動させる。このときガイド面25bの案内作用により、設定された移載位置よりもワークWが吊下げ搬送機1の外側に若干変位した場合でも、適正な位置に補正される。
そして、ワークWが移載位置に到達したときに、第1位置ずれ防止機構31〜第3位置ずれ防止機構33のそれぞれにおいて、ワークWの上面と当接するピン40は支持板39に対して上面に押し上げられ、ワークWの位置ずれが防止された状態となる。
次に、ハンガー15を開閉装置(図示せず)によって回動操作して、ハンガー15を閉じ姿勢に姿勢変更させる。そしてハンドリングロボット(図示せず)にてワークWの下面をワーク支持部16に当接させる。続いてハンドリングロボット(図示せず)がワークWを解放する。するとワークWは、4箇所のワーク支持部16で支持され、かつ第1位置ずれ防止機構31〜第3位置ずれ防止機構33の位置ずれ防止作用により、ワーク支持部16上におけるワークWの水平方向への位置ずれが適正に防止されている(図11参照)。具体的には、互いに離隔する位置に設けられた第1位置ずれ防止機構31および第2位置ずれ防止機構32が、水平面上において直交する2方向へのワークWの位置ずれを防止するので、ワークWの搬送中に吊下げ搬送機1の振動によりワークWに作用する水平方向の直線的な慣性力などに対し、適正に位置ずれを防止することができる。さらに第3位置ずれ防止機構33が設けられているので、水平面上でワークWに対して回転の慣性力などが作用した場合でも、ワークWの位置ずれを確実に防止できる。
こうして積込ステーション4において吊下げ搬送機1にワークWを積み込み、当該ワークWを支持したまま吊下げ搬送機1は搬送路3に沿って走行移動する。搬送途中に吊下げ搬送機1が振動しても、ワークWは適正に位置ずれ防止されているので、ワーク支持部16に対して変位しない。吊下げ搬送機1は、降ろしステーション5内の所定の降ろし位置に到達した時点で停止する。そして積込ステーション4でワークWを積み込んだ手順と逆の手順で、ワークWを降ろしステーション5に適正に降ろすことができる。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。例えば、移載位置設定手段20を構成する当接部材25として平板状のものを用いたが、移載位置の基準となるものであればいかなる形状のものでもよく、円柱状や角柱状に形成してもよい。
本発明によると、ワークWを支持して走行する吊下げ搬送機1において、大きさや形状の異なるワークに対しても、ワークの種類毎に移載位置を設定できるので、汎用性を高めながら搬送時の位置ずれを適正に防止することができる。また、本発明は吊下げ搬送機1に移載位置設定手段20と位置ずれ防止手段30を付加するだけの改造でよく、既存のワーク搬送装置に適用できるので、コスト的にも有利である。
本発明に係る吊下げ搬送機を示す側面図である。 図1におけるA−A線矢視図である。 本発明に係る吊下げ搬送機を示す正面図である。 本発明に係る移載位置設定手段を示す側面図である。 本発明に係る位置ずれ防止手段の要部を示す正面図(図2におけるB−B線矢視図)である。 本発明に係る位置ずれ防止手段の要部を示す側面図(図2におけるC−C線矢視図)である。 図5におけるD−D線矢視図である。 (イ)はワークの厚みが小さい場合の位置ずれ防止状態を示す図5と同様の図、(ロ)はワークの厚みが大きい場合の位置ずれ防止状態を示す図5と同様の図である。 本発明に係る吊下げ搬送機をワーク搬送装置に適用した例を示す全体構成図である。 本発明に係る吊下げ搬送機の使用状態を示す正面図である。 本発明に係る吊下げ搬送機の使用状態を示す正面図である。 従来の吊下げ搬送機を示す平面図である。 従来の吊下げ搬送機を示す正面図である。 従来の吊下げ搬送機を示す正面図である。
符号の説明
1 吊下げ搬送機
3 搬送路
14 本体フレーム
16 ワーク支持部
20 移載位置設定手段
21 第1移載位置設定手段
22 第2移載位置設定手段
25a 移載位置基準面
30 位置ずれ防止手段
31 第1位置ずれ防止機構
32 第2位置ずれ防止機構
35 プレート
38 支持板(第1支持板)
39 支持板(第2支持板)
38a,39a 貫通孔
40 ピン
41 ピン群
W,W1,W2 ワーク

Claims (6)

  1. ワークを支持して搬送路に沿って走行する吊下げ搬送機であって、平坦状の支持面を有する3箇所以上に設けられたワーク支持部と、ワークの外周輪郭縁部と当接してワークの吊下げ搬送機への移載位置を設定する複数の移載位置設定手段と、当該移載位置設定手段に対して所定の位置関係で配設されるとともに上記移載位置に配置されるワークと当接してワークの位置ずれを防止する位置ずれ防止手段とを備えることを特徴とする、吊下げ搬送機。
  2. 上記移載位置設定手段は、水平面内において少なくとも互いに略直交する2方向よりワークの外周輪郭縁部と当接する第1移載位置設定手段と第2移載位置設定手段とを備えている、請求項1に記載の吊下げ搬送機。
  3. 上記移載位置設定手段は、上記吊下げ搬送機の本体フレームより垂下し、ワークの外周輪郭縁部と当接する移載位置基準面を有する、請求項1または2に記載の吊下げ搬送機。
  4. 上記位置ずれ防止手段は、上記2方向と略同一方向への位置ずれを防止する第1位置ずれ防止機構と第2位置ずれ防止機構とを備えている、請求項2に記載の吊下げ搬送機。
  5. 上記各位置ずれ防止機構は、一対の支持板の貫通孔に上下移動可能に嵌入され、且つ上記ワークの上面に当接することで上昇方向への退避移動可能な複数のピンを備えるとともに、当該複数のピンが上記2方向と略同一方向に沿って配列されたピン群を形成する、請求項4に記載の吊下げ搬送機。
  6. 上記一対の支持板は、上記一対の支持板を吊下げるプレートに対して昇降自在に構成されている、請求項5に記載の吊下げ搬送機。
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