JP2005053012A - 化粧シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱可塑性樹脂からなる基材シート1上に、プライマー層4を介して、硬化性樹脂からなる表面層5を積層した化粧シート10にて、プライマー層中に帯電防止剤を添加し、更に好ましくは体質顔料である硫酸バリウムも添加する。基材シートの熱可塑性樹脂は少なくともプライマー層側はポリオレフィン系樹脂とするのが好ましく、また、表面層の硬化性樹脂は電離放射線硬化性樹脂とするのが好ましい。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の外装、内装、建具、家具、車両内装等の表面装飾等に用いられる化粧シートに関する。特に、塩化ビニル樹脂シートを使用しない非塩ビ系の化粧シートとして、表面硬度や耐汚染性に優れ、且つ帯電防止性も優れる化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、化粧シートは、その基材シートとして塩化ビニル樹脂が多用されてきた。しかし、近年、地球環境への配慮から、塩化ビニル樹脂製品は避ける様になってきており、その為、塩化ビニル樹脂に替わって、代表的にはポリオレフィン系樹脂等の非塩ビ系樹脂が使用される様になってきた。
例えば、基材シートは第一樹脂層と第二樹脂層の2層構成として、樹脂シートとして用意した第一樹脂層に装飾層を印刷形成後、その上に第二樹脂層とする樹脂シートを積層一体化すると同時にエンボス加工により表面に凹凸模様を賦形した化粧シート等である。また、表面硬度や耐汚染性向上の為に、更にその表面に、ウレタン樹脂や電離放射線硬化性樹脂からなる表面層を設けた化粧シート等である(特許文献1参照)。
【0003】
ただ、ポリオレフィン系樹脂の化粧シートは、塩化ビニル樹脂の化粧シートに比べて、静電気が発生し易く、塵やゴミが付着し易い。そこで、化粧シートの層中に帯電防止剤を添加して帯電防止性を向上させた化粧シートも提案されている。例えば、基材シート中に無機質粒子の導電剤や帯電防止剤を添加したもの、或いは、2層構成の基材シートのうち、表面に露出する第二樹脂層中に、導電剤や帯電防止剤を添加したもの(特許文献2参照)、等である。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−16832号公報(特許請求の範囲、段落0030、図3)
【特許文献2】
特開平10−250013号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2の様に、硬化性樹脂の表面層無しの構成ならば、表面に露出する基材シート中に帯電防止剤を添加すれば帯電防止性は十分に得られるが、表面層が無いので表面強度や耐汚染性等に優れたものはできない。かといって、帯電防止剤を基材シート中に添加しておいて、その上に硬化性樹脂の表面層を設ければ、表面強度や耐汚染性等は優れたものと出来るが、この様な積層体となった化粧シートでは、帯電防止剤が化粧シートの下層に添加した構成となる為に、それによる帯電防止効果は出にくい。それでは、帯電防止剤は表面層に添加すれば良いのではとなるのだが、そうすると、硬化性樹脂からなる表面層の表面強度は得られるが、耐汚染性が低下し、例えば青インキに対してやキッチン周りの使用に対しての耐汚染性が著しく劣ったものとなる。その上、経時的に外観が白化し耐候性も劣るという問題も起きる。
【0006】
そこで、本発明の課題は、基材シートにポリオレフィン系樹脂等の塩化ビニル樹脂以外の樹脂を用いた化粧シートでも、耐汚染性と耐候性を低下させることなく、帯電防止性能を付与することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の化粧シートでは、熱可塑性樹脂からなる基材シート上に、プライマー層を介して、硬化性樹脂からなる表面層が積層されている化粧シートにおいて、前記プライマー層中に帯電防止剤が添加されている構成とした。
【0008】
この様な構成とすることで、硬化性樹脂の表面層によって表面強度が優れる上、帯電防止剤の添加は表面層の下だが基材シートでは無く、より表面に近い基材シートと表面層との間のプライマー層に添加してあるので、帯電防止性を十分に付与できる上、表面の耐汚染性を低下させることもない。しかも、経時的に外観が帯電防止剤のブリードによって白化したり、プライマー層の本来の機能である密着性についてもその経時的性能である耐候密着性が低下したりすることもなく、耐候性も維持できる。
【0009】
また、本発明の化粧シートは、上記構成に於いて、プライマー層中に更に硫酸バリウムが添加されている構成とした。
この様な構成とすることで、帯電防止性がより向上し、帯電防止剤単独の場合に比べて、同程度の帯電防止性を出すのであれば、硫酸バリウム添加の分、帯電防止剤の添加量や樹脂量を減らせるので、低コストで所望の帯電防止性を実現できる。
【0010】
また、本発明の化粧シートは、上記いずれかの構成のより好ましい形態として、基材シートの少なくともプライマー層側の熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂である構成とする。
また、本発明の化粧シートは、上記いずれかの構成のより好ましい形態として、表面層の硬化性樹脂が電離放射線硬化性樹脂である構成とする。
【0011】
この様な構成では、基材シートにポリオレフィン系樹脂が採用されており環境対応型の化粧シートとなり、しかも、従来の塩化ビニル樹脂に比べて静電気が発生し易かったポリオレフィン系樹脂を採用しても、帯電防止性を付与できるので、静電気の問題を改善できる。また、表面層に電離放射線硬化性樹脂を採用した形態では、表面強度や耐汚染性を容易に優れたものとできる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の化粧シートについて、図面を参照しながら実施の形態を説明する。
【0013】
〔概要〕
先ず、図1は本発明の化粧シートをその一形態で例示する断面図である。図1に示す化粧シート10は、ポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂からなる基材シート1が、樹脂層として裏面側(図面下側)とする第一樹脂層1Aと表側とする第二樹脂層1Bとの二層構成の積層体の場合である。また、この基材シート1は、装飾処理として、第一樹脂層1Aと第二樹脂層1Bとの間に、装飾層2を、2液硬化型ウレタン樹脂等からなる接着層3と共に有する。そして、この様な積層体からなる基材シート1の第二樹脂層1B上には、帯電防止剤を含有するプライマー層4、電離放射線硬化性樹脂等の硬化性樹脂からなる表面層5が順次積層され、更に同図の場合では、該表面層5の表面にエンボス加工等による凹凸模様6が賦形された構成の化粧シートである。この様に、帯電防止剤を基材シートや表面層にではなく、これらの間のプライマー層に添加しておくことで、表面強度や耐汚染性を低下させること無く、帯電防止性が十分に得られることを見出したのが本発明である。更に、プライマー層4中には、帯電防止剤と共に充填剤である硫酸カルシウムも添加しておくと、帯電防止性がより向上する。
【0014】
以下、基材シートから順に、詳述する。
【0015】
〔基材シート〕
基材シート1は熱可塑性樹脂からなるシートであり、該熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル樹脂も一応可能では有るが、環境問題を考慮して、できればこの様なハロゲン含有熱可塑性樹脂は避けるのが好ましい。ハロゲンを含有しない非ハロゲンの熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等があり、これら樹脂は、用途、要求特性等に応じて適宜採用すれば良く、なかでもポリオレフィン系樹脂は、代表的であり、またコスト的にも好ましく、なお且つ、塩化ビニル樹脂に比べて静電気帯電が起き易い点でも、帯電防止性能の向上を図った本発明の対象樹脂として好適である。
【0016】
また、樹脂シートは単層の樹脂シートでも良いが、図1で例示の様に、第一樹脂層1Aと第二樹脂層1Bとの2層構成等と、多層構成の積層体でも良い。また、図1の様な2層構成の積層体は、基材シートの代表的な構成例でもある。それは、裏側とする第一樹脂層は着色隠蔽性として、表側とする第二樹脂層は透明として、その間に装飾層を設けて、被着体に対する隠蔽性や、装飾層に対する塗装感や耐摩耗性を付与できるからである。なお、基材シート自体としては、着色乃至は無着色、隠蔽乃至は透明、いずれでも良い。また、多層の基材シートの場合、各層を同じ樹脂組成としても良いし、異なる樹脂組成としても良い。なお、基材シートをポリオレフィン系樹脂で構成し、なお且つ多層構成とする場合、基材シートの全層をポリオレフィン系樹脂としても良いが、少なくともプライマー層側となる層(例えば第二樹脂層1B等)がポリオレフィン系樹脂の場合に、本来密着性に乏しいポリオレフィン系樹脂に対して、プライマー層による密着性向上も効果的となる。多層の基材シートは、適宜ウレタン樹脂等による接着層を介在させて(図1参照)、例えば溶融押出塗工法や、ドライラミネーション法等の公知の手法で積層すれば良い。
なお、基材シートの厚みは、用途等によるが、通常20〜300μm程度である。
【0017】
なお、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(低密度、中密度、又は高密度)、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等の高結晶質の非エラストマーポリオレフィン系樹脂、或いは各種のオレフィン系熱可塑性エラストマーが用いられる。オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば下記のものが使用できる。
【0018】
(1)特公平6−23278号公報記載の、(A)ソフトセグメントとして、数平均分子量Mnが25,000以上、且つ、質量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mn≦7の沸騰ヘプタンに可溶なアタクチックポリプロピレン10〜90質量%と、(B)ハードセグメントとして、メルトインデックスが0.1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性のアイソタクチックポリプロピレン90〜10質量%、との混合物からなる軟質ポリプロピレン。
なお、この種のオレフィン系熱可塑性エラストマーの中でも、所謂「ネッキング」を生じ難く、加熱、加圧により各種形状に成形したりエンボス加工する際に適性良好なものとしては、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンとの混合割合が、アタクチックポリプロピレンの質量比で5質量%以上50質量%以下のものである。
【0019】
(2)特開平9−111055号公報、特開平5−77371号公報、特開平7−316358号公報等に記載のエチレン−プロピレン−ブテン共重合体樹脂からなる熱可塑性エラストマー。ここで、そのブテンとして、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレンの3種の構造異性体のいずれも用いることができる。共重合体としては、ランダム共重合体で、非晶質の部分を一部含むもの等である。
【0020】
(3)特公昭53−21021号公報記載の如き、(A) ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のオレフィン重合体(結晶性高分子)をハードセグメントとし、これに(B) 部分架橋したエチレン−プロピレン共重合体ゴム、不飽和エチレン−プロピレン−非共役ジエン三元共重合体ゴム等のモノオレフィン共重合体ゴムをソフトセグメントとし、これらを均一に配合し混合してなるオレフィン系エラストマー。なお、モノオレフィンゴム/オレフィン重合体=50/50〜90/10(質量比)の割合で混合する。
【0021】
(4)特公昭53−34210号公報等に記載の如き、(B) 未架橋モノオレフィン共重合体ゴム(ソフトセグメント)と、(A) オレフィン系共重合体(結晶性、ハードセグメント)と硬化剤とを混合し、加熱し剪断応力を加えつつ動的に部分架橋させてなるオレフィン系エラストマー。なお、(B) モノオレフィンゴム/(A) オレフィン系共重合体=60/40〜80/20(質量比)である。
【0022】
(5)特公昭56−15741号公報等に記載の如き、(A) アイソタクチックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体等のペルオキシドと混合・加熱すると分子量を減じ、流動性を増すペルオキシド分解型オレフィン重合体(ハードセグメント)と、(B) エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン三元共重合体ゴム等のペルオキシドと混合・加熱することにより、架橋して流動性が減じるペルオキシド架橋型モノオレフィン共重合体ゴム(ソフトセグメント)、(C) ポリイソブチレン、ブチルゴム等のペルオキシドと混合・加熱しても架橋せず、流動性が不変の、ペルオキシド非架橋型炭化水素ゴム(ソフトセグメント兼流動性改質成分)、及び(D) パラフィン系、ナフテン系、芳香族系等の鉱物油系軟化剤、とを混合し、有機ペルオキシドの存在下で動的に熱処理してなるオレフィン系エラストマー。なお、(A) が90〜40質量部、(B) が10〜60質量部で、(A) +(B) =100質量部として、これに、(C) 及び/又は(D) が5〜100質量部の配合比となる。
【0023】
(6)特開平2−139232号公報に記載の如き、エチレン−スチレン−ブチレン共重合体からなるオレフィン系熱可塑性エラストマー。
【0024】
(7)極性基としてヒドロキシル基又は/及びカルボキシル基を持たせた、上記(1)から(6)のオレフィン系熱可塑性エラストマー。例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のグラフト重合でヒドロキシル基を、また、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の共重合体でカルボキシル基を導入したオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いる。極性基がこの様に例えばヒドロキシル基とカルボキシル基の場合、どちらか一方、又は両方を併用してもよい。
【0025】
なお、基材シート中には、必要に応じ、着色剤、充填剤、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、光安定剤(紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤)等の公知の各種の添加剤を添加する。また、化粧シート表面の帯電防止性の点では、プライマー層中への添加程ではないが、基材シート中にも帯電防止剤を添加しても良い。
また、基材シート裏面には、化粧シートと被着体との密着性向上の為に、ウレタン樹脂等による公知のプライマー処理にて裏面プライマー層を設けても良い。
【0026】
〔プライマー層〕
プライマー層4は、基本的には、硬化性樹脂、それも好ましくは電離放射線硬化性樹脂の硬化物からなる表面層5を、基材シート1に密着良く積層する為の層である。そして、本発明では、このプライマー層4中に帯電防止剤を添加することで、耐汚染性、外観白化やプライマー層の耐候密着性等の耐候性を低下させることなく、帯電防止性を付与できる。
【0027】
プライマー層に添加する帯電防止剤としては、イオン種による類別では、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性系等があり、また、分子量による類別では、従来からの所謂低分子型の他に、共重合体等の重合物であり帯電防止性樹脂樹脂等と呼ばれることもある高分子型等がある。そして、これらの従来公知の帯電防止剤を、要求物性、用途等に応じて適宜選択すれば良い。なかでもカチオン系は、強い帯電防止性が得易い等の点で好ましい帯電防止剤の一種である。なお、カチオン系としては、第四級アンモニウム塩等が挙げられる。また、高分子型は低分子型に比べて、例えば共重合モノマーを適宜選択することで、相溶性等の物性を容易に調整できる点で好ましい帯電防止剤である。高分子型の帯電防止剤としては、例えば第四級アンモニウム塩を有するカチオン系の帯電防止剤が挙げられる。
帯電防止剤の添加量は、用途、要求物性、帯電防止剤の種類等に応じて適宜量とすれば良い。添加量としては、一般に低分子型に比べて高分子型はより多く添加する。帯電防止剤の添加量は、条件にもよるが、例えば、樹脂分に対して、30〜120質量%程度である。
【0028】
なお、帯電防止性能を与えるという点では、導電剤もあるが、炭素粉末等は化粧シート外観が黒ずみ意匠性を損なうという問題があり、また、アンチモンドープ酸化スズ(ITO)粉末や、酸化スズ処理酸化チタン粉末等では、白濁やコスト高等の問題がある。従って、これらの無機系の化合物は、化粧シートの帯電防止剤の点では、一般に好ましくない。
【0029】
また、プライマー層中には、帯電防止剤と共に、無機フィラーとして特定の体質顔料を添加すると、帯電防止性を更に向上させる効果が得られる。また、体質顔料を添加した分、同等の帯電防止性能を得るのであれば、帯電防止剤の添加量を減らせる上、樹脂分も減らせるので、より低コストで、所望の性能を実現できるという利点も得られる。体質顔料としては、どれでも良い訳では無く、例えば、炭酸カルシウムは帯電防止性は向上するが、耐候密着性が低下してしまい化粧シートとしては使用できない。ところが、硫酸バリウムは、帯電防止性及び耐候密着性共に好ましい結果が得られる点で、好ましい体質顔料である。なお、硫酸バリウムの添加量は、適宜量とすれば良いが、例えば樹脂分に対して、50〜500質量%等とすれば良い。添加量が多すぎると、プライマー層面を粗面化して、プライマー層本来の密着性を低下させる等の影響が出てきて好ましくない。
【0030】
プライマー層に用いる樹脂としては、基材シートと表面層との密着性が向上する樹脂を適宜選定すれば良く、特に制限は無い。例えば、密着性等の点で、ウレタン樹脂は好ましい樹脂である。ウレタン樹脂としては、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂を用いることができる。また、2液硬化型ウレタン樹脂としては、より好ましくは、そのポリオール成分にアクリル−ウレタンブロック共重合体を用いるのが好ましい。また、2液硬化型ウレタン樹脂としては、そのイソシアネート成分に、脂肪族イソシアネートや脂環式イソシアネートを用いるのが耐候密着性の点で好ましい。また、前記アクリル−ウレタンブロック共重合体についても、そのウレタン部分に於けるイソシアネート成分も、脂肪族イソシアネートや脂環式イソシアネートが耐候密着性の点で好ましい。
【0031】
なお、脂環式イソシアネートと脂肪族イソシアネートとを併用しても良い。脂環式イソシアネートとしては、例えば、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、水素添加MDI(水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート)等を用いることができる。また、脂肪族イソシアネートとしては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を用いることができる。
【0032】
ところで、上記アクリル−ウレタンブロック共重合体とは、アクリル重合体成分とウレタン部分との両ブロックを含む共重合体である。アクリル重合体成分を含むことで、電離放射線硬化性樹脂、具体的にはアクリレート系の電離放射線硬化性樹脂を用いた表面層とプライマー層との密着性が良くなる。また、ウレタン部分を含むことで、2液硬化型ウレタン樹脂を用いた場合の表面層とプライマー層との密着性も良くなり、また、特に、ウレタンアクリレート系の電離放射線硬化性樹脂を用いた表面層とプライマー層との密着性も良くなる。
【0033】
アクリル−ウレタンブロック共重合体としては、例えば、(A)アクリル系単量体を主鎖に含み、末端や側鎖にヒドロキシル基を有するヒドロキシル基含有のアクリル重合体部分、(B)ポリエステル系ウレタン重合体成分、又は/及び、ポリエーテル系ウレタン重合体成分、(C)ジイソシアネート、の3成分の反応生成物からなり、これら3成分を反応させてプレポリマーを製造し、このプレポリマーに更に、ジアミン等の鎖延長剤を反応させて鎖延長することで得られるもの等を好適には使用できる。
【0034】
なお、上記(B)のポリエステル系ウレタン重合体成分、ポリエーテル系ウレタン重合体成分は、それぞれ単体で用いても良いし、併用しても良い。また、ポリエステル系ウレタン重合体成分としては、(1)ポリエステルポリオール成分にジアミン化合物を添加しウレタン骨格の一部をウレア化する、(2)ポリエステルポリオール成分にフェニル基を導入する、(3)アルコール成分をポリカーボネート系としたポリエステルポリオール成分にジアミン化合物を添加しウレタン骨格の一部をウレア化する、などによって作られた重合体等も、用いることが出来る。
【0035】
なお、アクリル−ウレタンブロック共重合体のアクリル重合体成分と、ウレタン重合体成分の比率は、適宜調整すれば良いが、質量比で40/60〜60/40が密着性能が良好である点で好ましい。
【0036】
また、ウレタン重合体成分としては、熱可塑性ウレタン樹脂も使用できる。なお、熱可塑性ウレタン樹脂は、代表的には、ジイソシアネートと、高分子ポリオールと、必要により低分子ジオール等の低分子多官能活性水素化合物と、を反応させて得られる樹脂である。
【0037】
上記ジイソシアネートとしては、例えば、(1)芳香族ジイソシアネート〔例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフタリンジイソシアネート、n−イソシアネートフェニルスルホニルイソシアネート、m−或いはp−イソシアネートフェニルスルホニルイソシアネート等〕、(2)脂肪族ジイソシアネート〔例えば、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等〕、(3)脂環式ジイソシアネート〔例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等〕等が使用される。或いは、これらのジイソシアネートの多量体又は付加体もある。また、これらジイソシアネートは種以上混合使用しても良い。
【0038】
また、上記高分子ポリオール(ここでの高分子とは低分子多官能活性水素化合物に対する対語で分子量1万未満も含む)としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等であり、単独で或いは2種以上混合使用される。なお、耐候密着性の点では、ポリエーテルポリオールよりはポリエステルポリオールの方が好ましい。
【0039】
なお、ポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子ジオールとジカルボン酸とを反応させて得られる縮合ポリエステルジオールや、ラクトンの開環重合により得られるポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオール等がある。
【0040】
また、上記低分子ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、或いは、環状基を有する低分子ジオール類として、ビス(ヒドロキメチル)シクロヘキサン、m或いはp−キシレングリコール、ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−ジフェニルプロパン(ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物)等が、単独で、或いは2種以上混合使用される。
【0041】
また、上記ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸類、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸類、等が単独使用又は2種以上使用される。
また、上記ラクトンには、ε−カプロラクトン等が使用される。
【0042】
そして、ポリエステルポリオールの場合の具体例としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリブチレンヘキサブチレンアジペート、ポリジエチレンアジペート、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペート、ポリエチレンアゼート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレンアゼート、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール等が挙げられ、これらは単独で或いは2種以上混合使用される。
【0043】
なお、プライマー層は、基材シートに対して、ロールコート等の従来公知の塗工法で形成すれば良い。その際、プライマー層を形成する面に、必要に応じ適宜、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面易接着処理を行っても良い。
なお、プライマー層の厚みは、用途等によるが通常1〜10μm程度である。
【0044】
〔表面層〕
表面層5は、表面強度や耐汚染性等の表面物性を与えると共に、必要に応じ、艶調整、塗装感等の意匠性を付与する為にも利用する層であり、本発明では、この表面層を硬化性樹脂の硬化物で構成する。表面層は、硬化性樹脂からなる塗液を用いてグラビアコート、ロールコート等の公知の塗工法で、上記プライマー層を形成した面上に塗布後、該樹脂を硬化させて硬化物とする事で形成できる。なお、表面層は、下方の装飾層が透視可能な様に、通常は透明(無着色透明、着色透明、半透明)である。なお、表面層の厚さは用途等によるが通常1〜10μm程度である。
【0045】
表面層に用いる硬化性樹脂としては、2液硬化型ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂でも良いが、より優れた表面強度、耐汚染性等が得られる点で、より好ましくは、電離放射線硬化性樹脂を用いる。なお、電離放射線硬化性樹脂としては、プライマー層にアクリル−ウレタンブロック共重合体を用いた場合には、特にウレタンアクリレート系の電子線硬化型樹脂が、プライマー層との耐候密着性も含めた密着性の点で、より好ましい。
【0046】
なお、上記電離放射線硬化性樹脂は、電離放射線により硬化可能な組成物であり、具体的には、分子中にラジカル重合性不飽和結合、又はカチオン重合性官能基を有する、プレポリマー(所謂オリゴマーも包含する)及び/又はモノマーを適宜混合した電離放射線により硬化可能な組成物が好ましくは用いられる。これらプレポリマー又はモノマーは単体又は複数種を混合して用いる。なお、硬化反応は、通常、架橋硬化反応となる。
【0047】
上記プレポリマー又はモノマーは、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からなる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましくは用いられる。なお、例えば(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が使用できる。分子量としては、通常250〜100,000程度のものが用いられる。
【0048】
ラジカル重合性不飽和基を有するモノマーの例としては、単官能モノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等がある。また、多官能モノマーとして、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等もある。カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーがある。チオールとしては、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールがある。また、ポリエンとしては、ジオールとジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したもの等がある。
【0049】
なお、紫外線又は可視光線にて硬化させる場合には、上記電離放射線硬化性樹脂に、さらに光重合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル類を単独又は混合して用いることができる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることができる。
【0050】
また、上記電離放射線硬化性樹脂には、更に必要に応じて、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂を添加することもできる。
【0051】
また、上記電離放射線硬化性樹脂には、更に必要に応じ、各種添加剤を添加する事もできる。これらの添加剤としては、炭カルシウム、シリカ等の艶消し剤、アルミナ、シリカ等の減磨剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤等である。
【0052】
なお、電離放射線としては、電離放射線硬化性樹脂(組成物)中の分子を硬化反応させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子が用いられる。通常用いられるものは、紫外線又は電子線であるが、この他、可視光線、X線、イオン線等を用いる事も可能である。紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用される。紫外線の波長としては通常190〜380nmの波長域が主として用いられる。電子線源としては、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、100〜1000keV、好ましくは、100〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射するものが使用される。
【0053】
なお、電離放射線のなかでも、電子線は、紫外線に比べて高速硬化で生産性も良く、シート加熱も少ない点で、優れている。また、耐候性の点で、表面層中に、添加が有利或いは不可欠である紫外線吸収剤を添加しても、硬化には影響せず、紫外線吸収剤を添加する事もできるという利点も得られる。
【0054】
〔装飾処理〕
本発明の化粧シートとしては、上記の如き、基材シート、プライマー層、表面層のみでも良いが、通常は、意匠性を高める為に、何らかの装飾処理が成されたものとする。この装飾処理は、化粧シートに於ける従来公知の処理を適宜採用すれば良い。なかでも、代表的なものは、基材シートへの着色、装飾層の形成、凹凸模様の賦形である。また、これらの装飾処理は、適宜組合わせて使用される。
【0055】
先ず、基材シートへの着色は、既に基材シートのところでも述べた様に、基材シート中への着色剤を添加して着色する処理である。着色剤には、例えば装飾層で列記する様な公知の着色剤を適宜使用すれば良い。
【0056】
次に、装飾層の形成は、代表的には絵柄による意匠表現を行う絵柄層を、印刷等で形成するものである。装飾層は、印刷法或いは塗工法等の公知の方法で形成すれば良く、例えば、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、活版印刷、フレキソ印刷、静電印刷、インクジェット印刷、転写印刷等の公知の印刷法で形成できる。また、装飾層の絵柄が全面ベタの場合には、ロールコート等の公知の塗工法で形成することもできる。
装飾層の形成面は、特に限定されないが、図1に例示の化粧シート10の装飾層2の如く、基材シート1の内面等、化粧シート内面とするのが、装飾層の耐摩耗性等に対する耐久性の点で好ましい。しかし、化粧シート表面に形成しても良い。
【0057】
なお、装飾層の絵柄は、用途に応じて、例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様、或いは全面ベタ等であり、適宜組合わせる。
【0058】
また、装飾層形成に用いるインキ(或いは)塗料は、バインダーの樹脂に、例えば、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、或いは、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン樹脂等を、1種又2種以上混合して用いる。但し、非塩ビ系の化粧シートとしては、塩素化ポリオレフィン樹脂等のハロゲン含有樹脂は使用しない方が好ましい。なかでも、密着性等の点で好ましい樹脂の一つに、ウレタン樹脂が挙げられる。
【0059】
なお、前記インキの着色剤としては、公知の着色剤、例えば、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノンイエロー、ハンザイエローA、キナクリドンレッド、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)、アルミニウム、真鍮、等の金属粉末からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料、蛍光顔料等が、1種又は2種以上混合して用いられる。
【0060】
装飾処理として凹凸模様の賦形は、化粧シートの表面或いは内面に、凹凸模様を形成するものであり、例えば図1に例示の化粧シート10では、化粧シート表面として表面層5の表側面に、凹凸模様6を設けた例であった。また、化粧シート内面の例としては、基材シート1の第一樹脂層1Aと第二樹脂層1Bとの界面等がある。
【0061】
図1の様に、凹凸模様6を表面層5の表側面に設ける場合は、凹凸模様の賦形は、表面層の樹脂を塗布前にしても良いが、表面層の樹脂を塗布し樹脂を硬化させた後にするのが、より好ましい。それは、凹凸模様賦形後に表面層を形成すると、凹凸模様の凹凸が鈍るからである。また、凹凸模様賦形後に表面層を形成すると、表面層が薄膜の場合に、凹凸模様の凹部に表面層用の塗液を均一に塗工できず、化粧シートの耐汚染性等が低下する可能性も高くなるからである。なお、エンボス加工は、熱プレス方式の枚葉又は輪転式エンボス機を用いて、表面層形成済みの加熱軟化させた積層シートの表面にエンボス版を押圧して賦形すれば良い。
【0062】
なお、凹凸模様としては、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。
また、化粧シート表面の凹凸模様等では、その凹部内には、公知のワイピング法(特公昭58−14312号公報等参照)によって、着色インキを充填して着色部を形成しても良い。
【0063】
【実施例】
以下、本発明の化粧シートを実施例及び比較例により更に説明する。なお、文中、「部」とあるのは、「質量部」の意味である。
【0064】
〔実施例1〕
図1に示す如き構成の化粧シート10を、次の様にして作製した。
先ず、基材シート1のベースとなる第一樹脂層1Aとして、着色剤添加で着色隠蔽性とした茶褐色の厚み60μmのポリプロピレン系樹脂フィルムを用意した。そして、この第一樹脂層の樹脂シートの表裏両面をコロナ放電処理した後、表側とする面に、2液硬化型ウレタン樹脂系の着色インキをグラビア印刷して、木目柄の装飾層2を形成して印刷シートを作製した。
【0065】
次に、上記印刷シートの装飾層2の上に、2液硬化型ウレタン樹脂からなる塗液を塗工して厚さ2μmの接着層3を形成後、その上に更に、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体に光安定剤としてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤を添加したポリプロピレン系熱可塑性エラストマーを、Tダイで溶融押出塗工して、厚さ60μmの第二樹脂層1Bを形成して、装飾処理されている基材シート1を作製した。
【0066】
次に、上記基材シートの作製に引き続きインランイで連続して、その第二樹脂層1Bの面に、コロナ放電処理を施して、濡れ指数42mN/m(42dyn/cm)以上とした後、処理面に、アクリル−ウレタンブロック共重合体からなるアクリルウレタンポリオールと、ヘキサメチレンジイソシアネートからなる硬化剤とを用いた2液硬化型ウレタン樹脂を含むインキの該2液硬化型ウレタン樹脂100部に対して、添加物Aとして第四級アンモニウム系化合物で低分子型のカチオン系帯電防止剤(これを以下、帯電防止剤Aとする)を25部添加し、更に無機フィラーとして体質顔料である硫酸バリウム(添加物B)を30部添加した塗液を、グラビア塗工して、厚さ2μmのプライマー層4を形成した。
なお、上記主剤のアクリル−ウレタンブロック共重合体は、ウレタン部分のイソシアネート成分がイソホロンジイソシアネートと水素添加MDIであり、その硬化剤のイソシアネートにはヘキサメチレンジイソシアネート系のものを用いた。
【0067】
次いで、ウレタンアクリレート系の電離放射線硬化性樹脂をグラビアコートで塗布後、電子線照射装置を用い、加速電圧175kV、照射線量50kGy(5Mrad)、酸素濃度200ppm以下の条件で、電子線を照射して塗膜を架橋硬化させて、厚さ6μmの表面層5を形成して積層シートとした。
【0068】
次いで、上記積層シートの表面層側の面に対して、エンボス機にてエンボス加工を施して、木目導管溝模様の凹凸模様6を賦形して、図1の断面図の如き化粧シート10を得た。
なお、エンボス機のエンボス部への積層シートの突入温度は、135〜145℃の間となる様に制御した。ちなみに、該温度が135℃未満であると、賦形があまくなり、凹凸模様の凹凸形状がシャープにできない。また、エンボス堅牢度試験(100℃オイルバス中に30秒間浸漬後、エンボス形状の変形を確認する)にて、エンボスの戻りが発生する。逆に、突入温度が145℃超過であると、エンボス加工時に積層シートに破れが発生する。
【0069】
〔実施例2〕
実施例1に於いて、プライマー層の形成に用いた塗液として、硫酸バリウム(添加物B)の添加量を30部から120部に変更した塗液を用いた他は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0070】
〔実施例3〕
実施例1に於いて、プライマー層の形成に用いた塗液として、帯電防止剤A(添加物A)の添加量を25部から10部に変更し、硫酸バリウム(添加物B)の添加量は30部から120部に変更した塗液を用いた他は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0071】
〔実施例4〕
実施例1に於いて、プライマー層の形成に用いた塗液として、硫酸バリウム(添加物B)の添加を省略した塗液を用いた他は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0072】
〔比較例1〕
実施例1に於いて、プライマー層の形成に用いた塗液として、帯電防止剤(添加物A)の添加量を25部から5部に変更し、硫酸バリウム(添加物B)の添加量は30部から120部に変更した塗液を用いた他は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0073】
〔比較例2〕
実施例1に於いて、プライマー層の形成に用いた塗液として、硫酸バリウム(添加物B)の添加量を30部から130部に変更した塗液を用いた他は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0074】
〔比較例3〕
実施例1に於いて、プライマー層の形成に用いた塗液として、硫酸バリウム(添加物B)に代えて炭酸カルシウムを添加しその添加量を120部に変更した塗液を用いた他は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0075】
〔比較例4〕
実施例4に於いて、プライマー層の形成に用いた塗液として、添加物Aとしての帯電防止剤Aに代えて、アンチモンドープ酸化スズ粉末(導電剤A)を用いて、その添加量を180部に変更した塗液を用いた他は、実施例4と同様にして化粧シートを作製した。
【0076】
〔比較例5〕
比較例4に於いて、プライマー層の形成に用いた塗液として、導電剤A(添加物A)の添加の他に、更に硫酸バリウム(添加物B)を120部添加した塗液を用いた他は、比較例4と同様にして化粧シートを作製した。
【0077】
〔比較例6〕
比較例5に於いて、プライマー層の形成に用いた塗液として、添加物Aである導電剤Aに代えて、導電性酸化スズにて表面処理した酸化チタン(導電剤B)を添加した塗液を用いた他は、比較例5と同様にして化粧シートを作製した。
【0078】
〔比較例7〕
実施例1に於いて、帯電防止剤を添加する層を、プライマー層に代えて表面層とし、表面層中に樹脂分に対して帯電防止剤Aを5部添加(硫酸バリウム添加無し)した他は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0079】
〔比較例8〕
実施例1に於いて、帯電防止剤等の添加物Aを添加する層を、プライマー層に代えて表面層とし、表面層中に樹脂分に対して炭素粉を10部添加(硫酸バリウム添加無し)した他は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0080】
〔性能評価〕
実施例及び比較例の化粧シートについて、帯電防止性と、プライマー層の耐候密着性、表面(層)の耐汚染性等を評価した。結果は、添加内容と共に、表1にまとめて示す。
【0081】
(1)帯電防止性:タバコ灰試験と共に、基本物性として帯電減衰率を測定した。帯電減衰率は、シシド静電気株式会社製の電荷減衰度測定装置「オネストメーター」にて、帯電減衰率(飽和電圧電位と半減期)を測定した。タバコ灰試験は、上記オネストメータで帯電させた試料に、タバコの灰を近づけて、灰の付着具合を目視確認して、付着無きものは良好(○)、若干だが付着するものはやや良好(△)、付着するものは不良(×)として評価した。
【0082】
(2)耐候密着性:化粧シートを、紫外線耐光性試験機(岩崎電気株式会社製「アイスーパーUVテスター」)を用いて促進耐光性試験を200時間行った後、表面層の密着性を、セロハンテープ密着試験で評価した。セロハンテープ密着試験は、化粧シート表面にカータナイフで切り込みを入れて縦横10×10合計100個の枡目を作った後、セロハン粘着テープ(ニチバン株式会社製、「セロテープ」(登録商標))を貼着後、剥がして、枡目の剥がれ具合を見る試験である。剥れなきものは良好(○)、あるものは不良(×)と評価した。
【0083】
(3)耐汚染性:化粧シート表面を青インキで汚し、ガラスカバーで覆い24時間放置後、適宜、水道水、或いは家庭用洗剤乃至はアルコールをしみ込ませた白い布で拭き取り、拭き取った後の表面を目視で観察した。汚れが残らないものは良好(○)、汚れが残るものは不良(×)とした。
【0084】
(4)その他特性:プライマー層を塗工形成時の塗工性、或いは、表面層中に添加した場合は、そのときの塗工性や表面状態等の不具合の発生を、適宜観察評価した。
【0085】
【表1】
【0086】
表1の如く、帯電防止剤(添加物A)を添加し更に硫酸バリウム(添加物B)も添加した実施例1は、タバコ灰試験は良好で、その上、耐汚染性も良好のまま維持できた。しかも、耐候密着性も硫酸バリウムという充填剤を添加しているが良好のまま維持できた。但し、帯電防止剤の添加量(25部)は、後述する比較例7の如く表面層に添加する場合(5部)に比べて、多めにする必要があったが、表面層への添加で問題となる、耐汚染性等の問題は回避できた。
【0087】
また、実施例2の如く、硫酸バリウムの添加量は多いほど良く、タバコ灰試験では良好レベルで有意差が無くても、帯電減衰率では、半減期や飽和電圧電位の減少となって、より有利な性能が得られることが分かる。ただ、あまり多すぎると比較例2の如くプライマー層の塗工面が荒れてしまうので、実施例2及び3の如く120部程度で止めておくのが良いことが分かる。
【0088】
また、実施例3の如く、硫酸バリウムも添加することで、帯電防止剤の添加量を減らしても、タバコ灰試験にて実施例1等と同等の良好レベルを維持できる事も分かった。但し、比較例1の如く、帯電防止剤の添加量(5部)を減らし過ぎると硫酸バリウムを添加しても、タバコ灰試験は不良となり良好な帯電防止性は得られない。
【0089】
また、実施例4の如く、帯電防止剤の添加のみで硫酸バリウムの添加を省略した場合は、耐汚染性や耐候密着性は良好で、これらの性能を低下させることなく帯電防止性が得られたが、タバコ灰試験がやや良好(△)と帯電防止性が、その分低下した。
【0090】
また、比較例3の如く、帯電防止剤と共に添加する体質顔料(添加物B)として、硫酸バリウムの代わりに、同様な体質顔料である炭酸カルシウムを添加してみたところ、帯電防止性は十分に得られるが、耐候密着性が劣り、プライマー層本来の性能を損なってしまうことが分かった。
【0091】
以上の様に、樹脂分23部を含むインキ100部に対して、帯電防止剤の添加量が10〜25部の範囲に収まる実施例に於いて、また、硫酸バリウムはその添加量が30〜120部の範囲に収まる実施例に於いて、耐候密着性を低下させたり耐汚染性を低下させたりすることなく、帯電防止性を付与できることが認められた。
【0092】
一方、比較例4の如く、帯電防止剤の代わりにアンチモンドープ酸化スズ粉末(導電剤A)を添加した場合では、帯電防止性は良好となるが、耐候密着性が得られなかった。また、これに、硫酸バリウムを更に添加した比較例5も同様であった。また、比較例6の如く、帯電防止剤の代わりに酸化スズ処理酸化チタン(導電剤B)を添加した場合では、帯電防止性も耐候密着性も得られなかった。但し、これら、導電剤Aや導電剤Bを添加したものは、添加層が内部のプライマー層であるので、化粧シート表面の耐汚染性は良好であった。
【0093】
次に、比較例7〜比較例9の如く、帯電防止剤等の添加物Aの添加をプライマー層にでは無く、表面層に対して添加した場合は、全ての性能に満足するものは得られなかった。
【0094】
すなわち、比較例7の如く、帯電防止剤Aを表面層に添加した場合では、添加量は5部でタバコ灰試験は良好レベルが得られたが、耐汚染性が劣り、その上、表面層の塗液を層形成時に弾いてしまい、表面に弾き模様が出来てしまった。
また、比較例8の如く、表面層に帯電防止剤Aの代わりに炭素粉を添加した場合は、帯電防止性が劣り、またそのレベルでの添加量で、化粧シート外観が黒ずみ、意匠性を損なう結果となった。
【0095】
【発明の効果】
(1)本発明の化粧シートによれば、表面強度が優れる上、表面の耐汚染性を低下させることなく帯電防止性を付与できる。しかも、経時的に外観が白化したり、プライマー層の耐候密着性が低下したりする耐候性の低下も無く、帯電防止性を付与できる。
(2)更に、プライマー層中に硫酸バリウムを添加することで、帯電防止性がより向上し、帯電防止剤の単独添加の場合に比べて、同程度の帯電防止性を出すのであれば、硫酸バリウム添加の分、帯電防止剤の添加量や樹脂量を減らせるので、低コストで所望の帯電防止性を実現できる。
【0096】
(3)また、基材シートの少なくともプライマー層側の熱可塑性樹脂をポリオレフィン系樹脂とすれば環境対応型の化粧シートとなり、しかも、従来の塩化ビニル樹脂に比べて静電気が発生し易かったポリオレフィン系樹脂を採用しても、帯電防止性を付与でき、静電気による問題を改善できる。
(4)また、表面層に電離放射線硬化性樹脂を採用すれば、表面強度や耐汚染性を容易に優れたものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの一形態を例示する断面図。
【符号の説明】
1 基材シート
1A 第一樹脂層
1B 第二樹脂層
2 装飾層
3 接着層
4 プライマー層
5 表面層
6 凹凸模様
10 化粧シート
Claims (4)
- 熱可塑性樹脂からなる基材シート上に、プライマー層を介して、硬化性樹脂からなる表面層が積層されている化粧シートにおいて、
前記プライマー層中に帯電防止剤が添加されている、化粧シート。 - プライマー層中に更に硫酸バリウムが添加されている、請求項1記載の化粧シート。
- 基材シートの少なくともプライマー層側の熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂である、請求項1又は2記載の化粧シート。
- 表面層の硬化性樹脂が電離放射線硬化性樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項記載の化粧シート。
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