JP2005051349A - 送信回路及びこれを使用した無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通信品質を劣化させることがないと共に、電力増幅器自身の制御を行うことなく、反射電力による電力増幅器の破壊を防止する送信回路を提供する。
【解決手段】送信信号が入力される電力増幅器2と送信アンテナ5との間にアイソレータ3を介挿すると共に、アイソレータ3の入力側及び出力側間にバイパス路形成部6を設け、送信アンテナ5で反射される反射電力を電力監視回路7で監視し、反射電力が反射電力基準値以下であるときには、バイパス路制御回路8でバイパス路形成部6を閉成してアイソレータ3をシャントし、反射電力が反射電力基準値を超えたときには、バイパス路形成部6を開成してアイソレータ3を電力増幅器2と送信アンテナ5との間に介挿する。
【選択図】 図1
【解決手段】送信信号が入力される電力増幅器2と送信アンテナ5との間にアイソレータ3を介挿すると共に、アイソレータ3の入力側及び出力側間にバイパス路形成部6を設け、送信アンテナ5で反射される反射電力を電力監視回路7で監視し、反射電力が反射電力基準値以下であるときには、バイパス路制御回路8でバイパス路形成部6を閉成してアイソレータ3をシャントし、反射電力が反射電力基準値を超えたときには、バイパス路形成部6を開成してアイソレータ3を電力増幅器2と送信アンテナ5との間に介挿する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば無線LAN装置等の無線通信装置に適用される送信回路及びこれを使用する無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の送信回路としては、例えば電力増幅器、電力増幅器とアンテナとの間に設けられ、アンテナ側から電力増幅器側に反射する反射波を検出する方向性結合器とを備え、反射波のレベルが所定値以上の場合に電力増幅器に印加している電源電圧の供給を絶つようにした送信回路及びその送信回路を備えた送受信装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、高周波信号を電力増幅する電力増幅部と、電力増幅部からアンテナに出力される電力の一部を取り出す結合部と、取り出した電力を電力増幅部の制御に利用する増幅制御部分からなる電力増幅器において、結合部に進行波と反射波それぞれを結合する結合器を有し、結合器より得られる進行波電力と反射波電力から算出される電圧定在波比を用い、送信電力増幅器または送信緩衝増幅器の送信出力の減衰または動作断となるように制御するようにした増幅器制御回路が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、電力増幅回路と送信アンテナとの間に設けられた、進行波を取り出す第1の方向性結合器及び反射波を取り出す第2の方向性結合器と、第1の方向性結合器の出力を検波する第1の検波器と、第2の方向性結合器の出力を検波する第2の検波器と、第2の検波器の出力を切断するスイッチと、外部からの制御信号に基づきスイッチを制御するスイッチ制御部と、第1の検波器の出力とスイッチの出力とを加算する加算器と、加算器の出力に基づき電力増幅器を制御する電力制御部とを備え、低出力時にはスイッチをOFFして反射波による出力制御を行わず、出力低下を防止するようにした送信出力制御装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−284522号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−341145号公報(第1頁、図1)
【特許文献3】
特開平7−202604号公報(第1頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載された従来例にあっては、アンテナからの反射電力を検出して、反射電力が大きいときに、電力増幅器の動作を停止させるか送信電力を低下させるようにしているので、アンテナからの反射電力によって電力増幅器が破壊することを防止することができるが、電力増幅器の破壊を防止するためには電力増幅器の送信電力を低下させるので、通信品質に悪影響を及ぼす可能性が大きいと共に、電力増幅器に対する電力のオン・オフ回路や電圧制御回路等の制御機器を必要とし、送信回路の小型化、軽量化、低コストに寄与しないという未解決の課題がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、通信品質を劣化させることがないと共に、電力増幅器自身の制御を行うことなく、反射電力による電力増幅器の破壊を防止することができる送信回路及びこれを使用した無線送信装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る送信回路は、送信信号を増幅する電力増幅器と、該電力増幅器とアンテナとの間に介挿されたアイソレータと、該アイソレータをバイパスするバイパス路を形成するバイパス路形成手段と、前記アンテナからの反射電力を監視する電力監視手段と、該電力監視手段で検出した反射電力が基準値以下であるときに前記バイパス路を閉成するバイパス路制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】
この第1の発明では、電力監視手段でアンテナからの反射電力を監視し、反射電力が基準値以下であるときにはバイパス路制御手段でバイパス路を閉成することにより、アイソレータをシャントして、送信電力損失を抑制し、アンテナからの反射電力が基準値を越えた場合には、バイパス路制御手段でバイパス路を開成することにより、電力増幅器及びアンテナ間にアイソレータを介挿して、電力増幅器の破壊を抑制すると共に、電力損失もアイソレータの挿入損失だけに抑えることかでき、通信品質の低下を抑制することができる。しかも、電力増幅器に対する電力のオン・オフ回路や増幅制御回路を設ける必要がないので、回路構成が大型化することなく、小型化、軽量化することができる。
【0010】
また、第2の発明に係る送信回路は、第1の発明において、前記電力監視手段は、アンテナに接続される線路に介挿された方向性結合器と、該方向性結合器から出力される反射電力を検波する検波器とで構成され、前記バイパス路制御手段が、前記検波器の検波出力と基準値とを比較する比較器で構成されていることを特徴としている。
【0011】
この第2の発明では、電力監視手段が、方向性結合器及び検波器で構成され、バイパス路制御手段が比較器で構成されているので、電力監視手段及びバイパス路制御手段を簡易な構成とすることができ、送信回路全体の小型化、軽量化、低コスト化を図ることができる。
さらに、第3の発明に係る送信回路は、送信信号を増幅する電力増幅器と、該電力増幅器とアンテナとの間に介挿されたアイソレータと、該アイソレータをバイパスするバイパス路を形成するバイパス路形成手段と、前記アンテナ及び増幅器間の送信電力及び反射電力を監視する電力監視手段と、前記電力監視手段で検出した送信電力が基準値以上で且つ反射電力が基準値以上であるときに前記バイパス路を開成するバイパス路制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0012】
この第3の発明では、電力監視手段で送信電力と反射電力とを監視し、送信電力が送信電力基準値以上で且つ反射電力が反射電力基準値以上であるときにのみバイパス路制御手段でバイパス路形成手段を開成するので、アイソレータを挿入状態とすることを、実際に電力増幅器が破壊される可能性がある場合のみに限定することにより、アイソレータによる電力損失を確実に抑制することができ、良好な通信品質を確保することができる。
【0013】
さらにまた、第4の発明に係る送信回路は、第3の発明において、前記電力監視手段は、アンテナに接続される線路に介挿された方向性結合器と、該方向性結合器から出力される送信電力を検波する送信電力検波器と、前記方向性結合器から出力される反射電力を検波する反射電力検波器とで構成され、前記バイパス路制御手段は、前記送信電力検波器の検波出力と送信電力基準値とを比較する送信電力比較器と、前記反射電力検波器の検波出力と反射電力基準値とを比較する反射電力比較器と、送信電力比較器及び反射電力比較器の比較結果が共に基準値以上であるときにバイパス路を開成する制御信号を出力する制御信号形成回路とを備えていることを特徴としている。
【0014】
この第4の発明では、電力監視手段を方向性結合器、送信電力検波器、反射電力検波器とで構成し、バイパス路制御手段を送信電力比較器、反射電力比較器及び制御信号形成回路で構成することができ、これらの構成を簡易小型化することができると共に、低コスト化することができ、送信回路全体の構成も小型化、低コスト化することができる。
【0015】
なおさらに、第5の発明に係る送信回路は、第1乃至第4の何れかの発明において、前記バイパス路形成手段は、アイソレータの入力側及び出力側に接続されるバイパス路に制御信号の入力によって開成及び閉成されるスイッチング素子を介挿した構成を有することを特徴としている。
この第5の発明では、アイソレータをバイパスするバイパス路にスイッチング素子を介挿し、このスイッチング素子を制御信号によって開成及び閉成するようにしたので、バイパス路形成手段を簡易な構成とすることができる。
【0016】
また、第6の発明に係る無線通信装置は、第1乃至第5の何れかの発明に係る送信回路を含んで構成されている。
この第6の発明では、送信品質の低下を抑制した送信回路を含んで無線通信装置が構成されているので、送信品質を確保しながら低消費電力化を図る無線通信装置を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示すブロック図であり、図中、1は送信回路である。この送信回路1は、送信信号が入力されてこれを増幅する電力増幅器2と、この電力増幅器2の出力側に接続されたアイソレータ3と、アイソレータ3の出力側に方向性結合器4を介して接続された送信アンテナ5と、アイソレータ3の入力側出力側間に接続されたバイパス路形成手段としてのバイパス路形成部6と、送信アンテナ5から反射される反射電力を監視する電力監視手段としての電力監視回路7と、この電力監視回路7で検出した反射電力に基づいてバイパス路形成部6を制御するバイパス路制御手段としてのバイパス路制御回路8とを備えている。
【0018】
ここで、バイパス路形成部6は、アイソレータ3の入力側及び出力側間に接続されたバイパス路11と、このバイパス路11に介挿された例えばスイッチングトランジスタで構成されるスイッチング素子12とで構成され、スイッチング素子12がバイパス路制御回路8から入力される制御信号CSがハイレベルであるときにオフ状態となってバイパス路11が開成され、制御信号CSがローレベルであるときにオン状態となってバイパス路11が閉成される。
【0019】
電力監視回路7は、前述した方向性結合器4を含み、この方向性結合器4から出力される送信アンテナ5で反射される反射電力を検波する反射電力検波器15を備えている。
バイパス路制御回路8は、電力監視回路7の反射電力検波器15で検波された反射電力と、反射電力基準値設定回路21で設定された反射電力基準値と入力される反射電力比較器22とで構成されている。そして、反射電力比較器22では、反射電力検波器15で検波された反射電力が反射電力基準値を越えているときにハイレベルとなり、反射電力が反射電力基準値以下であるときにローレベルとなる比較出力が制御信号CSとしてバイパス路形成部6のスイッチング素子12に出力される。
【0020】
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
今、電力増幅器2に送信信号が入力されていないときには、電力増幅器2から出力される送信電力が零となり、送信アンテナ5での反射電力も零となるので、方向性結合器4から出力される反射電力が反射電力検波器15に入力されたときに、この反射電力検波器15で検波した反射電力も略零となり、反射電力基準値設定回路21で設定された反射電力基準値以下の値となるので、反射電力比較器22からローレベルの比較出力が制御信号CSとしてバイパス路形成部6のスイッチング素子12に供給される。
【0021】
このため、スイッチング素子12がオン状態となって、バイパス路11が閉成されることにより、アイソレータ3をシャントして、電力増幅器2から出力される送信電力がバイパス路形成部6を介し、方向性結合器4を介して送信アンテナ5に供給される送信系統が形成される。
このため、電力増幅器2に送信信号が入力されると、この電力増幅器2から出力される送信電力がバイパス路形成部6を介し、方向性結合器4を介して送信アンテナ5に供給されて送信される。
【0022】
このとき、送信系統にアイソレータ3が介挿されていないので、アイソレータ3での挿入損失を生じることがなく、電力増幅器2から出力される送信電力がそのまま送信アンテナ5に供給されるので、最適な送信状態を確保することができる。
この送信信号の送信状態で、送信アンテナ5に導電性物体が近づいたり、送信アンテナ5が折れたりして、送信アンテナ5の負荷が変化する状態となると、送信アンテナ5からの反射電力が増加する。
【0023】
この反射電力は方向性結合器4を介して反射電力検波器15で検波され、この反射電力検波器15で検波された反射電力が反射電力基準値設定回路21で設定された反射電力基準値を超える状態となると、反射電力比較器22から出力される制御信号CSがローレベルからハイレベルに反転する。この制御信号CSがバイパス路形成部6のスイッチング素子12に供給されることにより、このスイッチング素子12がオフ状態となって、バイパス路11が開成され、これによって送信系統即ち電力増幅器2及び送信アンテナ5間にアイソレータ3が介挿される状態となる。
【0024】
このように、送信アンテナ5からの反射電力が反射電力基準値を超える状態となると、パイバス路形成部6が開成されて、送信系統にアイソレータ3が介挿されることにより、このアイソレータ3によって反射電力が電力増幅器2に入力されることが確実に阻止され、反射電力による電力増幅器2の破壊を確実に防止することができる。
【0025】
このように、送信アンテナ5からの反射電力が反射電力基準値を超える状態となっても、電力増幅器2自身は通常の増幅状態を維持し、増幅された送信電力がアイソレータ3を介して送信アンテナ5に供給されるので、アイソレータ3の挿入損失によって多少パワー損失が生じるが送信アンテナ5に大きな送信電力を供給する状態を維持することができ、送信品質が低下することを確実に抑制することができる。
【0026】
このように、上記第1の実施形態によれば、電力増幅器2の電力制御を行うことなく、送信アンテナ5からの過大な反射電力が電力増幅器2に入力されることを阻止するようにしたので、反射電力が過大となっても必要な送信電力を確保して、送信品質の低下を防止することができる。しかも、電力増幅器2の電力制御を行うための回路を設けることなく、アイソレータ3のバイパス路形成部6と、反射電力を監視する電力監視回路7と、バイパス路形成部6を制御するバイパス路制御回路8とを設けるだけでよいので、送信回路全体の回路構成を簡易小型化することができる。さらに、常時アイソレータ3を介挿する場合に比較して、アイソレータ3の挿入損失に相当する分だけ電力増幅器2の消費電力を低下させることができ、送信回路の消費電力を低減させることができる。
【0027】
なお、上記第1の実施形態では、バイパス路制御回路8で反射電力が反射電力基準値を超えたときにハイレベルとなる制御信号CSを出力する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、反射電力が反射電力基準値を超えたときにローレベルとなる制御信号CSを出力するようにしてもよく、この場合には、バイパス路形成部6のスイッチング素子12を制御信号CSがローレベルとなったときにオフ状態となってバイパス路11を開成するようにすればよく、要は反射電力が反射電力基準値を超えたときにバイパス路11を開成できればよいものである。
【0028】
また、上記第1の実施形態においては、バイパス路形成部6のスイッチング素子としてスイッチングトランジスタを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の任意のアナログスイッチを適用することができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図2について説明する。
【0029】
この第2の実施形態は、反射電力が大きいときに常にアイソレータを介挿する場合に代えて、反射電力が大きく且つ電力増幅器から出力される送信電力も大きいときにのみアイソレータを介挿するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態では、図2に示すように、反射電力監視回路7は、反射電力を出力する出力端子と送信電力を出力する出力端子とを備える方向性結合器31と、この方向性結合器31の反射電力出力端子から出力される反射電力を検波する反射電力検波器15と、方向性結合器31の送信電力出力端子から出力される送信電力を検波する送信電力検波器32とで構成され、また、バイパス路制御回路8が前述した第1の実施形態における反射電力基準値設定回路21、反射電力比較器22に加えて、送信電力検波器32で検波した送信電力と送信電力基準値設定回路33で設定した送信電力基準値とを比較する送信電力比較器34と、反射電力比較器22及び送信電力比較器34の比較出力が入力されるアンド回路35とで構成されていることを除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有し、図1との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
【0030】
この第2の実施形態によると、電力増幅器2に送信信号が入力されていない状態では、送信アンテナ5に供給される送信電力が零であると共に、送信アンテナ5で反射される反射電力も零であるので、方向性結合器31から反射電力及び送信電力が反射電力検波器15及び送信電力検波器32に供給されたときに、これら検波器15及び32で検波された反射電力及び送信電力が反射電力基準値設定回路21で設定された反射電力基準値及び送信電力基準値設定回路33で設定された送信電力基準値より小さい状態となるので、反射電力比較器22及び送信電力比較器34から共にローレベルの比較信号がアンド回路35に出力される。
【0031】
このため、アンド回路35からローレベルの制御信号CSがバイパス路形成部6のスイッチング素子12に出力され、このスイッチング素子12がオン状態となって、バイパス路11が閉成されることにより、アイソレータ3がシャントされ電力増幅器2から出力される送信電力がバイパス路形成部6を介し、方向性結合器31を介して送信アンテナ5に供給される。
【0032】
したがって、この状態で、電力増幅器2に送信信号が入力されると、この電力増幅器2から出力される送信電力が、アイソレータ3を介することなく、バイパス路形成部6を介し、方向性結合器31を介して送信アンテナ5に供給されるので、前述した第1の実施形態と同様に、電力増幅器2から出力される送信電力を、アイソレータ3による挿入損失を生じることなく、送信アンテナ5に供給して、高通信品質で無線送信を行うことができる。
【0033】
この反射電力が小さい状態から、送信アンテナ5に導電性物質が近づいたり、送信アンテナ5が折れたりすることにより、送信アンテナ5の負荷が変化して、反射電力が大きくなったときには、前述した第1の実施形態と同様に反射電力検波器15で検波した反射電力が反射電力基準値設定回路21で設定した反射電力基準値を超える状態となると、反射電力比較器22の比較出力がハイレベルとなる。
【0034】
しかしながら、この反射電力が大きい状態でも、電力増幅器2から出力される送信電力が小さい状態では、送信電力検波器32で検波された送信電力が送信電力基準値設定回路33で設定された送信電力基準値以下であるときには、送信電力比較器34から出力される送信電力比較出力がローレベルを維持することにより、アンド回路35から出力される制御信号CSはローレベルを維持し、バイパス路形成部6のスイッチング素子12がオン状態を継続して、バイパス路11が閉成状態を継続し、アイソレータ3がシャントされた状態を継続する。
【0035】
この反射電力が大きい状態で、電力増幅器2から出力される送信電力も大きい状態となって、送信電力検波器32で検波された送信電力が送信電力基準値設定回路33で設定された送信電力基準値を超える状態となると、送信電力比較器34からハイレベルの比較信号が出力される。
このため、アンド回路35から出力される制御信号CSがハイレベルとなり、これに応じてバイパス路形成部6のスイッチング素子12がオフ状態となって、バイパス路11が開成される。これに応じて、電力増幅器2の出力側にアイソレータ3が介挿されることになり、このアイソレータ3によって送信アンテナ5から反射される反射電力が電力増幅器2に入力されることが確実に阻止されて、電力増幅器2の破壊を確実に防止することができる。
【0036】
この第2の実施形態では、送信アンテナ5で反射される反射電力が大きい値である場合でも、電力増幅器2から出力される送信電力が送信電力基準値以下であるときには、反射電力が入力されても電力増幅器2が破壊される恐れがないので、バイパス路形成部6でアイソレータ3をシャントするバイパス路を形成した状態を維持することができ、電力増幅器2から出力される送信電力が送信電力基準値を超えており、且つ反射電力が反射電力基準値を超えているときにのみバイパス路11を開成して、電力増幅器2と送信アンテナ5との間にアイソレータ3を介挿して、電力増幅器2の反射電力による破壊を確実に防止し、アイソレータ3の介挿を必要最小限とすることができる。
【0037】
なお、上記第2の実施形態においても、バイパス路形成部6のスイッチング素子12は任意のアナログスイッチで構成することができると共に、反射電力比較器22及び送信電力比較器34から出力される比較信号を、反射電力が反射電力基準値を超えたとき及び送信電力が送信電力基準値を超えたときにハイレベルとする場合に代えてローレベルとすることもでき、この場合にはアンド回路35の入力側を反転入力端子とすればよく、要は反射電力が反射電力基準値を超え且つ送信電力が送信電力基準値を超えたときに、バイパス路形成部6のバイパス路11を開成状態にできればよいものである。
【0038】
また、上記第2の実施形態においては、電力監視回路7で、常時反射電力及び送信電力を監視する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、反射電力のみを常時監視し、反射電力が反射電力基準値を超えたときに初めて送信電力を監視するようにしてもよく、さらには第1の実施形態と同様に1組の検波器15を設け、反射電力及び送信電力を時分割に検波器15に供給すると共に、バイパス路制御回路8の基準値設定回路21で反射電力基準値及び送信電力基準値を時分割に比較器22に供給するようにしてもよく、この場合には電力監視回路7及びバイパス路制御回路8の構成を簡略化することができる。
【0039】
次に、本発明の第3の実施形態を図3について説明する。
この第3の実施形態は、本発明による送信回路を携帯型無線通信機器としての無線LAN装置に適用したものである。
すなわち、第3の実施形態では、図3に示すように、送受信アンテナ51が送受切換回路52に接続され、この送受切換回路52の受信側出力端子が受信回路53に接続され、送信側入力端子が送信回路54に接続されている。
【0040】
受信回路53は、送受切換回路52から出力される受信信号が入力されるローノイズアンプ(LNA)55と、このローノイズアンプ55の増幅出力信号が入力されるバンドパスフィルタ56と、このバンドパスフィルタ56のフィルタ出力が入力されると共に、発振器57から出力される局部発振信号が入力され、フィルタ出力をダウンコンバートして中間周波信号IFに変換するミキサ58と、このミキサ58から出力される中間周波信号IFが入力されるバンドパスフィルタ59とを備えており、バンドパスフィルタ59のフィルタ出力が受信データとしてベースバンド信号処理回路60に入力される。
【0041】
一方、送信回路54は、ベースバンド信号処理回路60から出力される送信信号が入力されると共に、前述した発振器57から出力される局部発振信号が入力され、送信信号をアップコンバートして出力するミキサ61と、このミキサ61から出力される送信信号が入力されるバンドパスフィルタ62と、このバンドパスフィルタ62のフィルタ出力を増幅して送受切換回路52に出力する電力増幅器63とを備えている。この電力増幅器63と送受切換回路52との間に前述した第1の実施形態と同様の構成を有するアイソレータ64、バイパス路形成部65、電力監視回路66、バイパス路制御回路67が配設されている。
【0042】
この第3の実施形態では、ベースバンド信号処理回路60で送信信号が存在しないときには、送受切換回路52を受信回路53側に切換えて受信状態となり、他のアクセスポイント等から送信された送信信号を送受信アンテナ51で受信すると、これが送受切換回路52を介してローノイズアンプ55に供給して、このローノイズアンプ55で増幅してからミキサ58で中間周波信号にダウンコンバートし、バンドパスフィルタ59でフィルタ処理した受信データをベースバンド信号処理回路60に入力することにより、受信データ処理が行われる。
【0043】
また、ベースバンド信号処理回路60で他のアクセスポイント等に対する送信データが存在する場合には、送受切換回路52を送信回路54側に切換えて、送信データをミキサ61に出力することにより、このミキサ61でアップコンバートしてからバンドパスフィルタ62でフィルタ処理し、最後にパワーアンプ63で増幅して送受切換回路52を介して送受信アンテナ51に供給して、他のアクセスポイント等に送信する。
【0044】
この無線LAN装置でも、送信回路54の電力増幅器63と送受切換回路52との間にアイソレータ64、バイパス路形成部65、電力監視回路66、バイパス路制御回路67が設けられているので、送受切換回路52が送信回路54に切換えられた送信時に、送受信アンテナ51からの反射電力が過大となって電力増幅器63を破壊する恐れがある場合に、これを電力監視回路66の反射電力検波器15で検出し、バイパス路制御回路67でバイパス路形成部65のスイッチング素子12をオフ状態としてバイパス路11を開成し、送受切換回路52と電力増幅器63との間にアイソレータ64を介挿して、過大な反射電力が電力増幅器63に入力されることを確実に阻止することができると共に、送信電力の低下がアイソレータ64の挿入損失分だけで済み、送信品質の低下を確実に抑制することができる。また、無線LAN装置の小型・軽量化に寄与する。
【0045】
なお、上記第3の実施形態では、バイパス路制御回路67を前述した第1の実施形態と同様の構成とした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、バイパス路制御回路67を第2の実施形態と同様の構成とすることもできる。
また、上記第3の実施形態では、本発明を無線LAN装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、2.4GHz帯のISMバンドを用いて周波数ホッピング方式で無線通信を行う近距離無線通信機器や、携帯電話機等の移動無線通信機器に適用することができ、その他任意の通信機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…送信回路、2…電力増幅器、3…アイソレータ、4…方向性結合器、5…送信アンテナ、6…バイパス路形成部、7…電力監視回路、8…バイパス路制御回路、11…バイパス路、12…スイッチング素子、15…反射電力検波器、21…反射電力基準値設定回路、22…反射電力比較器、31…方向性結合器、32…送信電力検波器、33…送信電力基準値設定回路、34…送信電力比較器、35…アンド回路、51…送受信アンテナ、52…送受切換回路、53…受信回路、54…送信回路、55…ローノイズアンプ、56…バンドパスフィルタ、57…発振器、58…ミキサ、59…バンドパスフィルタ、60…ベースバンド信号処理回路、61…ミキサ、62…バンドパスフィルタ、63…電力増幅器、64…アイソレータ、65…バイパス路形成部、66…電力監視回路、67…バイパス路制御回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば無線LAN装置等の無線通信装置に適用される送信回路及びこれを使用する無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の送信回路としては、例えば電力増幅器、電力増幅器とアンテナとの間に設けられ、アンテナ側から電力増幅器側に反射する反射波を検出する方向性結合器とを備え、反射波のレベルが所定値以上の場合に電力増幅器に印加している電源電圧の供給を絶つようにした送信回路及びその送信回路を備えた送受信装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、高周波信号を電力増幅する電力増幅部と、電力増幅部からアンテナに出力される電力の一部を取り出す結合部と、取り出した電力を電力増幅部の制御に利用する増幅制御部分からなる電力増幅器において、結合部に進行波と反射波それぞれを結合する結合器を有し、結合器より得られる進行波電力と反射波電力から算出される電圧定在波比を用い、送信電力増幅器または送信緩衝増幅器の送信出力の減衰または動作断となるように制御するようにした増幅器制御回路が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、電力増幅回路と送信アンテナとの間に設けられた、進行波を取り出す第1の方向性結合器及び反射波を取り出す第2の方向性結合器と、第1の方向性結合器の出力を検波する第1の検波器と、第2の方向性結合器の出力を検波する第2の検波器と、第2の検波器の出力を切断するスイッチと、外部からの制御信号に基づきスイッチを制御するスイッチ制御部と、第1の検波器の出力とスイッチの出力とを加算する加算器と、加算器の出力に基づき電力増幅器を制御する電力制御部とを備え、低出力時にはスイッチをOFFして反射波による出力制御を行わず、出力低下を防止するようにした送信出力制御装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−284522号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−341145号公報(第1頁、図1)
【特許文献3】
特開平7−202604号公報(第1頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載された従来例にあっては、アンテナからの反射電力を検出して、反射電力が大きいときに、電力増幅器の動作を停止させるか送信電力を低下させるようにしているので、アンテナからの反射電力によって電力増幅器が破壊することを防止することができるが、電力増幅器の破壊を防止するためには電力増幅器の送信電力を低下させるので、通信品質に悪影響を及ぼす可能性が大きいと共に、電力増幅器に対する電力のオン・オフ回路や電圧制御回路等の制御機器を必要とし、送信回路の小型化、軽量化、低コストに寄与しないという未解決の課題がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、通信品質を劣化させることがないと共に、電力増幅器自身の制御を行うことなく、反射電力による電力増幅器の破壊を防止することができる送信回路及びこれを使用した無線送信装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る送信回路は、送信信号を増幅する電力増幅器と、該電力増幅器とアンテナとの間に介挿されたアイソレータと、該アイソレータをバイパスするバイパス路を形成するバイパス路形成手段と、前記アンテナからの反射電力を監視する電力監視手段と、該電力監視手段で検出した反射電力が基準値以下であるときに前記バイパス路を閉成するバイパス路制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】
この第1の発明では、電力監視手段でアンテナからの反射電力を監視し、反射電力が基準値以下であるときにはバイパス路制御手段でバイパス路を閉成することにより、アイソレータをシャントして、送信電力損失を抑制し、アンテナからの反射電力が基準値を越えた場合には、バイパス路制御手段でバイパス路を開成することにより、電力増幅器及びアンテナ間にアイソレータを介挿して、電力増幅器の破壊を抑制すると共に、電力損失もアイソレータの挿入損失だけに抑えることかでき、通信品質の低下を抑制することができる。しかも、電力増幅器に対する電力のオン・オフ回路や増幅制御回路を設ける必要がないので、回路構成が大型化することなく、小型化、軽量化することができる。
【0010】
また、第2の発明に係る送信回路は、第1の発明において、前記電力監視手段は、アンテナに接続される線路に介挿された方向性結合器と、該方向性結合器から出力される反射電力を検波する検波器とで構成され、前記バイパス路制御手段が、前記検波器の検波出力と基準値とを比較する比較器で構成されていることを特徴としている。
【0011】
この第2の発明では、電力監視手段が、方向性結合器及び検波器で構成され、バイパス路制御手段が比較器で構成されているので、電力監視手段及びバイパス路制御手段を簡易な構成とすることができ、送信回路全体の小型化、軽量化、低コスト化を図ることができる。
さらに、第3の発明に係る送信回路は、送信信号を増幅する電力増幅器と、該電力増幅器とアンテナとの間に介挿されたアイソレータと、該アイソレータをバイパスするバイパス路を形成するバイパス路形成手段と、前記アンテナ及び増幅器間の送信電力及び反射電力を監視する電力監視手段と、前記電力監視手段で検出した送信電力が基準値以上で且つ反射電力が基準値以上であるときに前記バイパス路を開成するバイパス路制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0012】
この第3の発明では、電力監視手段で送信電力と反射電力とを監視し、送信電力が送信電力基準値以上で且つ反射電力が反射電力基準値以上であるときにのみバイパス路制御手段でバイパス路形成手段を開成するので、アイソレータを挿入状態とすることを、実際に電力増幅器が破壊される可能性がある場合のみに限定することにより、アイソレータによる電力損失を確実に抑制することができ、良好な通信品質を確保することができる。
【0013】
さらにまた、第4の発明に係る送信回路は、第3の発明において、前記電力監視手段は、アンテナに接続される線路に介挿された方向性結合器と、該方向性結合器から出力される送信電力を検波する送信電力検波器と、前記方向性結合器から出力される反射電力を検波する反射電力検波器とで構成され、前記バイパス路制御手段は、前記送信電力検波器の検波出力と送信電力基準値とを比較する送信電力比較器と、前記反射電力検波器の検波出力と反射電力基準値とを比較する反射電力比較器と、送信電力比較器及び反射電力比較器の比較結果が共に基準値以上であるときにバイパス路を開成する制御信号を出力する制御信号形成回路とを備えていることを特徴としている。
【0014】
この第4の発明では、電力監視手段を方向性結合器、送信電力検波器、反射電力検波器とで構成し、バイパス路制御手段を送信電力比較器、反射電力比較器及び制御信号形成回路で構成することができ、これらの構成を簡易小型化することができると共に、低コスト化することができ、送信回路全体の構成も小型化、低コスト化することができる。
【0015】
なおさらに、第5の発明に係る送信回路は、第1乃至第4の何れかの発明において、前記バイパス路形成手段は、アイソレータの入力側及び出力側に接続されるバイパス路に制御信号の入力によって開成及び閉成されるスイッチング素子を介挿した構成を有することを特徴としている。
この第5の発明では、アイソレータをバイパスするバイパス路にスイッチング素子を介挿し、このスイッチング素子を制御信号によって開成及び閉成するようにしたので、バイパス路形成手段を簡易な構成とすることができる。
【0016】
また、第6の発明に係る無線通信装置は、第1乃至第5の何れかの発明に係る送信回路を含んで構成されている。
この第6の発明では、送信品質の低下を抑制した送信回路を含んで無線通信装置が構成されているので、送信品質を確保しながら低消費電力化を図る無線通信装置を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示すブロック図であり、図中、1は送信回路である。この送信回路1は、送信信号が入力されてこれを増幅する電力増幅器2と、この電力増幅器2の出力側に接続されたアイソレータ3と、アイソレータ3の出力側に方向性結合器4を介して接続された送信アンテナ5と、アイソレータ3の入力側出力側間に接続されたバイパス路形成手段としてのバイパス路形成部6と、送信アンテナ5から反射される反射電力を監視する電力監視手段としての電力監視回路7と、この電力監視回路7で検出した反射電力に基づいてバイパス路形成部6を制御するバイパス路制御手段としてのバイパス路制御回路8とを備えている。
【0018】
ここで、バイパス路形成部6は、アイソレータ3の入力側及び出力側間に接続されたバイパス路11と、このバイパス路11に介挿された例えばスイッチングトランジスタで構成されるスイッチング素子12とで構成され、スイッチング素子12がバイパス路制御回路8から入力される制御信号CSがハイレベルであるときにオフ状態となってバイパス路11が開成され、制御信号CSがローレベルであるときにオン状態となってバイパス路11が閉成される。
【0019】
電力監視回路7は、前述した方向性結合器4を含み、この方向性結合器4から出力される送信アンテナ5で反射される反射電力を検波する反射電力検波器15を備えている。
バイパス路制御回路8は、電力監視回路7の反射電力検波器15で検波された反射電力と、反射電力基準値設定回路21で設定された反射電力基準値と入力される反射電力比較器22とで構成されている。そして、反射電力比較器22では、反射電力検波器15で検波された反射電力が反射電力基準値を越えているときにハイレベルとなり、反射電力が反射電力基準値以下であるときにローレベルとなる比較出力が制御信号CSとしてバイパス路形成部6のスイッチング素子12に出力される。
【0020】
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
今、電力増幅器2に送信信号が入力されていないときには、電力増幅器2から出力される送信電力が零となり、送信アンテナ5での反射電力も零となるので、方向性結合器4から出力される反射電力が反射電力検波器15に入力されたときに、この反射電力検波器15で検波した反射電力も略零となり、反射電力基準値設定回路21で設定された反射電力基準値以下の値となるので、反射電力比較器22からローレベルの比較出力が制御信号CSとしてバイパス路形成部6のスイッチング素子12に供給される。
【0021】
このため、スイッチング素子12がオン状態となって、バイパス路11が閉成されることにより、アイソレータ3をシャントして、電力増幅器2から出力される送信電力がバイパス路形成部6を介し、方向性結合器4を介して送信アンテナ5に供給される送信系統が形成される。
このため、電力増幅器2に送信信号が入力されると、この電力増幅器2から出力される送信電力がバイパス路形成部6を介し、方向性結合器4を介して送信アンテナ5に供給されて送信される。
【0022】
このとき、送信系統にアイソレータ3が介挿されていないので、アイソレータ3での挿入損失を生じることがなく、電力増幅器2から出力される送信電力がそのまま送信アンテナ5に供給されるので、最適な送信状態を確保することができる。
この送信信号の送信状態で、送信アンテナ5に導電性物体が近づいたり、送信アンテナ5が折れたりして、送信アンテナ5の負荷が変化する状態となると、送信アンテナ5からの反射電力が増加する。
【0023】
この反射電力は方向性結合器4を介して反射電力検波器15で検波され、この反射電力検波器15で検波された反射電力が反射電力基準値設定回路21で設定された反射電力基準値を超える状態となると、反射電力比較器22から出力される制御信号CSがローレベルからハイレベルに反転する。この制御信号CSがバイパス路形成部6のスイッチング素子12に供給されることにより、このスイッチング素子12がオフ状態となって、バイパス路11が開成され、これによって送信系統即ち電力増幅器2及び送信アンテナ5間にアイソレータ3が介挿される状態となる。
【0024】
このように、送信アンテナ5からの反射電力が反射電力基準値を超える状態となると、パイバス路形成部6が開成されて、送信系統にアイソレータ3が介挿されることにより、このアイソレータ3によって反射電力が電力増幅器2に入力されることが確実に阻止され、反射電力による電力増幅器2の破壊を確実に防止することができる。
【0025】
このように、送信アンテナ5からの反射電力が反射電力基準値を超える状態となっても、電力増幅器2自身は通常の増幅状態を維持し、増幅された送信電力がアイソレータ3を介して送信アンテナ5に供給されるので、アイソレータ3の挿入損失によって多少パワー損失が生じるが送信アンテナ5に大きな送信電力を供給する状態を維持することができ、送信品質が低下することを確実に抑制することができる。
【0026】
このように、上記第1の実施形態によれば、電力増幅器2の電力制御を行うことなく、送信アンテナ5からの過大な反射電力が電力増幅器2に入力されることを阻止するようにしたので、反射電力が過大となっても必要な送信電力を確保して、送信品質の低下を防止することができる。しかも、電力増幅器2の電力制御を行うための回路を設けることなく、アイソレータ3のバイパス路形成部6と、反射電力を監視する電力監視回路7と、バイパス路形成部6を制御するバイパス路制御回路8とを設けるだけでよいので、送信回路全体の回路構成を簡易小型化することができる。さらに、常時アイソレータ3を介挿する場合に比較して、アイソレータ3の挿入損失に相当する分だけ電力増幅器2の消費電力を低下させることができ、送信回路の消費電力を低減させることができる。
【0027】
なお、上記第1の実施形態では、バイパス路制御回路8で反射電力が反射電力基準値を超えたときにハイレベルとなる制御信号CSを出力する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、反射電力が反射電力基準値を超えたときにローレベルとなる制御信号CSを出力するようにしてもよく、この場合には、バイパス路形成部6のスイッチング素子12を制御信号CSがローレベルとなったときにオフ状態となってバイパス路11を開成するようにすればよく、要は反射電力が反射電力基準値を超えたときにバイパス路11を開成できればよいものである。
【0028】
また、上記第1の実施形態においては、バイパス路形成部6のスイッチング素子としてスイッチングトランジスタを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の任意のアナログスイッチを適用することができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図2について説明する。
【0029】
この第2の実施形態は、反射電力が大きいときに常にアイソレータを介挿する場合に代えて、反射電力が大きく且つ電力増幅器から出力される送信電力も大きいときにのみアイソレータを介挿するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態では、図2に示すように、反射電力監視回路7は、反射電力を出力する出力端子と送信電力を出力する出力端子とを備える方向性結合器31と、この方向性結合器31の反射電力出力端子から出力される反射電力を検波する反射電力検波器15と、方向性結合器31の送信電力出力端子から出力される送信電力を検波する送信電力検波器32とで構成され、また、バイパス路制御回路8が前述した第1の実施形態における反射電力基準値設定回路21、反射電力比較器22に加えて、送信電力検波器32で検波した送信電力と送信電力基準値設定回路33で設定した送信電力基準値とを比較する送信電力比較器34と、反射電力比較器22及び送信電力比較器34の比較出力が入力されるアンド回路35とで構成されていることを除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有し、図1との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
【0030】
この第2の実施形態によると、電力増幅器2に送信信号が入力されていない状態では、送信アンテナ5に供給される送信電力が零であると共に、送信アンテナ5で反射される反射電力も零であるので、方向性結合器31から反射電力及び送信電力が反射電力検波器15及び送信電力検波器32に供給されたときに、これら検波器15及び32で検波された反射電力及び送信電力が反射電力基準値設定回路21で設定された反射電力基準値及び送信電力基準値設定回路33で設定された送信電力基準値より小さい状態となるので、反射電力比較器22及び送信電力比較器34から共にローレベルの比較信号がアンド回路35に出力される。
【0031】
このため、アンド回路35からローレベルの制御信号CSがバイパス路形成部6のスイッチング素子12に出力され、このスイッチング素子12がオン状態となって、バイパス路11が閉成されることにより、アイソレータ3がシャントされ電力増幅器2から出力される送信電力がバイパス路形成部6を介し、方向性結合器31を介して送信アンテナ5に供給される。
【0032】
したがって、この状態で、電力増幅器2に送信信号が入力されると、この電力増幅器2から出力される送信電力が、アイソレータ3を介することなく、バイパス路形成部6を介し、方向性結合器31を介して送信アンテナ5に供給されるので、前述した第1の実施形態と同様に、電力増幅器2から出力される送信電力を、アイソレータ3による挿入損失を生じることなく、送信アンテナ5に供給して、高通信品質で無線送信を行うことができる。
【0033】
この反射電力が小さい状態から、送信アンテナ5に導電性物質が近づいたり、送信アンテナ5が折れたりすることにより、送信アンテナ5の負荷が変化して、反射電力が大きくなったときには、前述した第1の実施形態と同様に反射電力検波器15で検波した反射電力が反射電力基準値設定回路21で設定した反射電力基準値を超える状態となると、反射電力比較器22の比較出力がハイレベルとなる。
【0034】
しかしながら、この反射電力が大きい状態でも、電力増幅器2から出力される送信電力が小さい状態では、送信電力検波器32で検波された送信電力が送信電力基準値設定回路33で設定された送信電力基準値以下であるときには、送信電力比較器34から出力される送信電力比較出力がローレベルを維持することにより、アンド回路35から出力される制御信号CSはローレベルを維持し、バイパス路形成部6のスイッチング素子12がオン状態を継続して、バイパス路11が閉成状態を継続し、アイソレータ3がシャントされた状態を継続する。
【0035】
この反射電力が大きい状態で、電力増幅器2から出力される送信電力も大きい状態となって、送信電力検波器32で検波された送信電力が送信電力基準値設定回路33で設定された送信電力基準値を超える状態となると、送信電力比較器34からハイレベルの比較信号が出力される。
このため、アンド回路35から出力される制御信号CSがハイレベルとなり、これに応じてバイパス路形成部6のスイッチング素子12がオフ状態となって、バイパス路11が開成される。これに応じて、電力増幅器2の出力側にアイソレータ3が介挿されることになり、このアイソレータ3によって送信アンテナ5から反射される反射電力が電力増幅器2に入力されることが確実に阻止されて、電力増幅器2の破壊を確実に防止することができる。
【0036】
この第2の実施形態では、送信アンテナ5で反射される反射電力が大きい値である場合でも、電力増幅器2から出力される送信電力が送信電力基準値以下であるときには、反射電力が入力されても電力増幅器2が破壊される恐れがないので、バイパス路形成部6でアイソレータ3をシャントするバイパス路を形成した状態を維持することができ、電力増幅器2から出力される送信電力が送信電力基準値を超えており、且つ反射電力が反射電力基準値を超えているときにのみバイパス路11を開成して、電力増幅器2と送信アンテナ5との間にアイソレータ3を介挿して、電力増幅器2の反射電力による破壊を確実に防止し、アイソレータ3の介挿を必要最小限とすることができる。
【0037】
なお、上記第2の実施形態においても、バイパス路形成部6のスイッチング素子12は任意のアナログスイッチで構成することができると共に、反射電力比較器22及び送信電力比較器34から出力される比較信号を、反射電力が反射電力基準値を超えたとき及び送信電力が送信電力基準値を超えたときにハイレベルとする場合に代えてローレベルとすることもでき、この場合にはアンド回路35の入力側を反転入力端子とすればよく、要は反射電力が反射電力基準値を超え且つ送信電力が送信電力基準値を超えたときに、バイパス路形成部6のバイパス路11を開成状態にできればよいものである。
【0038】
また、上記第2の実施形態においては、電力監視回路7で、常時反射電力及び送信電力を監視する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、反射電力のみを常時監視し、反射電力が反射電力基準値を超えたときに初めて送信電力を監視するようにしてもよく、さらには第1の実施形態と同様に1組の検波器15を設け、反射電力及び送信電力を時分割に検波器15に供給すると共に、バイパス路制御回路8の基準値設定回路21で反射電力基準値及び送信電力基準値を時分割に比較器22に供給するようにしてもよく、この場合には電力監視回路7及びバイパス路制御回路8の構成を簡略化することができる。
【0039】
次に、本発明の第3の実施形態を図3について説明する。
この第3の実施形態は、本発明による送信回路を携帯型無線通信機器としての無線LAN装置に適用したものである。
すなわち、第3の実施形態では、図3に示すように、送受信アンテナ51が送受切換回路52に接続され、この送受切換回路52の受信側出力端子が受信回路53に接続され、送信側入力端子が送信回路54に接続されている。
【0040】
受信回路53は、送受切換回路52から出力される受信信号が入力されるローノイズアンプ(LNA)55と、このローノイズアンプ55の増幅出力信号が入力されるバンドパスフィルタ56と、このバンドパスフィルタ56のフィルタ出力が入力されると共に、発振器57から出力される局部発振信号が入力され、フィルタ出力をダウンコンバートして中間周波信号IFに変換するミキサ58と、このミキサ58から出力される中間周波信号IFが入力されるバンドパスフィルタ59とを備えており、バンドパスフィルタ59のフィルタ出力が受信データとしてベースバンド信号処理回路60に入力される。
【0041】
一方、送信回路54は、ベースバンド信号処理回路60から出力される送信信号が入力されると共に、前述した発振器57から出力される局部発振信号が入力され、送信信号をアップコンバートして出力するミキサ61と、このミキサ61から出力される送信信号が入力されるバンドパスフィルタ62と、このバンドパスフィルタ62のフィルタ出力を増幅して送受切換回路52に出力する電力増幅器63とを備えている。この電力増幅器63と送受切換回路52との間に前述した第1の実施形態と同様の構成を有するアイソレータ64、バイパス路形成部65、電力監視回路66、バイパス路制御回路67が配設されている。
【0042】
この第3の実施形態では、ベースバンド信号処理回路60で送信信号が存在しないときには、送受切換回路52を受信回路53側に切換えて受信状態となり、他のアクセスポイント等から送信された送信信号を送受信アンテナ51で受信すると、これが送受切換回路52を介してローノイズアンプ55に供給して、このローノイズアンプ55で増幅してからミキサ58で中間周波信号にダウンコンバートし、バンドパスフィルタ59でフィルタ処理した受信データをベースバンド信号処理回路60に入力することにより、受信データ処理が行われる。
【0043】
また、ベースバンド信号処理回路60で他のアクセスポイント等に対する送信データが存在する場合には、送受切換回路52を送信回路54側に切換えて、送信データをミキサ61に出力することにより、このミキサ61でアップコンバートしてからバンドパスフィルタ62でフィルタ処理し、最後にパワーアンプ63で増幅して送受切換回路52を介して送受信アンテナ51に供給して、他のアクセスポイント等に送信する。
【0044】
この無線LAN装置でも、送信回路54の電力増幅器63と送受切換回路52との間にアイソレータ64、バイパス路形成部65、電力監視回路66、バイパス路制御回路67が設けられているので、送受切換回路52が送信回路54に切換えられた送信時に、送受信アンテナ51からの反射電力が過大となって電力増幅器63を破壊する恐れがある場合に、これを電力監視回路66の反射電力検波器15で検出し、バイパス路制御回路67でバイパス路形成部65のスイッチング素子12をオフ状態としてバイパス路11を開成し、送受切換回路52と電力増幅器63との間にアイソレータ64を介挿して、過大な反射電力が電力増幅器63に入力されることを確実に阻止することができると共に、送信電力の低下がアイソレータ64の挿入損失分だけで済み、送信品質の低下を確実に抑制することができる。また、無線LAN装置の小型・軽量化に寄与する。
【0045】
なお、上記第3の実施形態では、バイパス路制御回路67を前述した第1の実施形態と同様の構成とした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、バイパス路制御回路67を第2の実施形態と同様の構成とすることもできる。
また、上記第3の実施形態では、本発明を無線LAN装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、2.4GHz帯のISMバンドを用いて周波数ホッピング方式で無線通信を行う近距離無線通信機器や、携帯電話機等の移動無線通信機器に適用することができ、その他任意の通信機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…送信回路、2…電力増幅器、3…アイソレータ、4…方向性結合器、5…送信アンテナ、6…バイパス路形成部、7…電力監視回路、8…バイパス路制御回路、11…バイパス路、12…スイッチング素子、15…反射電力検波器、21…反射電力基準値設定回路、22…反射電力比較器、31…方向性結合器、32…送信電力検波器、33…送信電力基準値設定回路、34…送信電力比較器、35…アンド回路、51…送受信アンテナ、52…送受切換回路、53…受信回路、54…送信回路、55…ローノイズアンプ、56…バンドパスフィルタ、57…発振器、58…ミキサ、59…バンドパスフィルタ、60…ベースバンド信号処理回路、61…ミキサ、62…バンドパスフィルタ、63…電力増幅器、64…アイソレータ、65…バイパス路形成部、66…電力監視回路、67…バイパス路制御回路
Claims (6)
- 送信信号を増幅する電力増幅器と、該電力増幅器とアンテナとの間に介挿されたアイソレータと、該アイソレータをバイパスするバイパス路を形成するバイパス路形成手段と、前記アンテナからの反射電力を監視する電力監視手段と、該電力監視手段で検出した反射電力が基準値以下であるときに前記バイパス路を閉成するバイパス路制御手段とを備えたことを特徴とする送信回路。
- 前記電力監視手段は、アンテナに接続される線路に介挿された方向性結合器と、該方向性結合器から出力される反射電力を検波する検波器とで構成され、前記バイパス路制御手段は、前記検波器の検波出力と基準値とを比較する比較器で構成されていることを特徴とする請求項1記載の送信回路。
- 送信信号を増幅する電力増幅器と、該電力増幅器とアンテナとの間に介挿されたアイソレータと、該アイソレータをバイパスするバイパス路を形成するバイパス路形成手段と、前記アンテナ及び増幅器間の送信電力及び反射電力を監視する電力監視手段と、前記電力監視手段で検出した送信電力が基準値以上で且つ反射電力が基準値以上であるときに前記バイパス路を開成するバイパス路制御手段とを備えたことを特徴とする送信回路。
- 前記電力監視手段は、アンテナに接続される線路に介挿された方向性結合器と、該方向性結合器から出力される送信電力を検波する送信電力検波器と、前記方向性結合器から出力される反射電力を検波する反射電力検波器とで構成され、前記バイパス路制御手段は、前記送信電力検波器の検波出力と送信電力基準値とを比較する送信電力比較器と、前記反射電力検波器の検波出力と反射電力基準値とを比較する反射電力比較器と、送信電力比較器及び反射電力比較器の比較結果が共に基準値以上であるときにバイパス路を開成する制御信号を出力する制御信号形成回路とを備えていることを特徴とする請求項3記載の送信回路。
- 前記バイパス路形成手段は、アイソレータの入力側及び出力側に接続されるバイパス路に制御信号の入力によって開成及び閉成されるスイッチング素子を介挿した構成を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の送信回路。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の送信回路を含む無線通信装置。
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JP2003203777A Pending JP2005051349A (ja) | 2003-07-30 | 2003-07-30 | 送信回路及びこれを使用した無線通信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005051349A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8462883B2 (en) | 2010-05-14 | 2013-06-11 | Nec Corporation | Transmission apparatus and method of controlling the same |
-
2003
- 2003-07-30 JP JP2003203777A patent/JP2005051349A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8462883B2 (en) | 2010-05-14 | 2013-06-11 | Nec Corporation | Transmission apparatus and method of controlling the same |
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