JP2005050513A - 光ディスクスタンパ製造用電鋳治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光ディスクスタンパ製造工程においてスタンパを電鋳し、マスタースタンパからマザースタンパを、または、マザースタンパからサンスタンパを剥離させてこれらを複製するスタンパ複製工程に用いる電鋳治具であって、マスタースタンパ15またはマザースタンパの外径より大径のOリング13と小径のOリング14の2つの同心円状のOリングとを有し、2つのOリングのうち、小径のOリング14のマスタースタンパまたはマザースタンパとの接触部分に導体化物質を設ける。
【選択図】 図1
Description
さらに、このマザースタンパの表面に、上記と同様に剥離処理を施した後、ニッケルメッキを施し、これを剥離させて複製スタンパ(マスタースタンパ等から複製されたスタンパ)を形成する(これはマスタースタンパに対してポジ型になる。通常これは「サン」、又は「サンスタンパ」と称されるものである)。この複製スタンパ(サンスタンパ)をプラスチック射出成形機の金型に取り付けて、ポリカーボネートやアクリル樹脂製の光ディスクの基板を量産する。これらの 「マスタースタンパからマザースタンパ」を、あるいは「マザースタンパからサンスタンパ」をそれぞれ剥離させるためには、両者の重合面の周縁にカッタ等の鋭利な刃物で切れ目を入れ、両者を手で引き離すようにしていた。
カバーリング12を被せてマスタースタンパ15の外周部をOリング14で押えた状態で、電鋳治具Gが電鋳槽に装着され、マスタースタンパ15の上面にニッケル金属膜を形成(析出による)させる。マスタースタンパ15の上面に形成されるニッケル金属膜の厚さは均一であるが、上記Oリング14の近傍においては当該Oリング14に近いほど薄く、Oリング14と接するところで厚さがゼロであることは良く知られたことである。
架台21の上面に固定台28が固着され、固定台28の上には下部クランプ部材29が載置され、適宜の取付け金具により上部クランプ部材25の真下に固定される。下部クランプ部材29の上面に水平な載置面30があり、この載置面30に環状の磁石31が埋設されている。
上部クランプ部材25の外径寸法は、マスタースタンパ(原盤)AとスタンパBとの重合体の直径よりも小さく、また、下部クランプ部材29の外径寸法も重合体の直径よりも小さい。
以上のものは、マスタースタンパAとスタンパBを電鋳治具から取り外してこれを下部クランプ部材29に装着してスタンパBの剥離操作に備えるものである。
(a)マスタースタンパ又はマザースタンパの外径より大径のOリングと小径のOリングの2つの同心円状のOリングを具備し、
(b)上記2つのOリングのうち、小径のOリングがマスタースタンパ又はマザースタンパとの接触部分において導体化物質を有すること.
電鋳治具を分解するとき、複製スタンパの外周端がOリング14(図1参照)によって引っ張られ、これによってその外周端に微小剥離を生じている。この外周端に高圧ガスが吹き付けられると、複製スタンパの外周端とマスタースタンパ外周端との間に吹き込んだ高圧ガスが楔として作用し、複製スタンパ外周端を弾性変形させて浮かせながら所定幅剥離させ、複製スタンパ外周端に所要の「浮き」が形成される。
なお、剥離装置に装着した状態で上記のガスブローによって「浮き」を形成させても差支えないが、ガスブローによる「浮き」についての目視検査を経てから剥離装置に装着することが実際上は望ましい場合は、剥離装置に装着する前にガスブローによって「浮き」を形成すればよい。
スタンパ外周端に高圧ガスを均一に吹き付けること(以下これを「ガスブロー」という)は容易であり、その制御は正確になされるから、このガスブローによるスタンパ外周端の剥離幅は容易、かつ正確に均一化される。
なお、Oリングの上記金属面を耐酸性が高いものにすれば電鋳液による浸食が避けられるのであるから、この目的に適う程度の耐酸性を有することが望ましい。
実施態様1は、解決手段において、Oリング表面に金属粒子を埋め込んで金属表面を形成したことである。
実施態様2は、解決手段において、Oリング表面にスパッタリングによって金属表面を形成したことである。
実施態様3は実施態様2におけるスパッタリングによる金属層の厚さを20〜100μmとしたことである。
スパッタリングによる金属層の厚さにつては、所要の導電性を確保し、実用可能な耐久性を確保する上でこの程度の厚さにすることが必要である。
実施態様4は、Oリング表面に金属面を形成する金属材料を銅、チタン、ニッケル、又はステンレス鋼としたことである。
これらの金属は比較的安価で、導電性に優れ、耐酸性にすぐれ、かつ、比較的容易に上記金属面を形成することができる。
ブローガスを窒素ガスとし、マスタースタンパ、マザースタンパの接合境界面付近にノズルを配置し、回転軸に支持されたスタンパ保持部材を毎分20〜40回の速さで回転させる。
スタンパ保持部材にスタンパを保持させたとき、ノズル先端とスタンパ外周との間隔は5mm程度にする。
ブローノズルの孔径は4.57mmであり、ガス圧力を2Kg/平方センチメートルに調整する。このときのガス吹き出し速度は約8m/秒である。
スタンパを約1回転させることによって、厚さ0.1mm複製スタンパの外周部に1〜5mmの幅の「浮き」を均一に形成することができる。
Oリング14の素材に、平均粒径0.01mmの銅粉末を90重量%の割合で混入し、これによって上記Oリングの表層を形成する。この場合、Oリングの表面には表面密度80%以上で金属面が分布することになる。金属粉末の混入割合は上記の表面密度が80%以上になるものでなければ、所期の機能を奏することができない。
マスタースタンパからマザースタンパを、あるいはマザースタンパからサンスタンパを剥ぎとって分離させる剥離作業は、例えば上記の特開平8ー235646号公報に記載された剥離装置又は、マスタースタンパあるいはマザースタンパを吸着する磁石を備えたクランプ部材と、マザースタンパあるいはサンスタンパを吸着する磁石を備えたクランプ部材とを有するその他の剥離装置を用いて行うのであるが、この剥離作業は真空中で行う。剥離作業においてはマスタースタンパとマザースタンパとの、あるいはマザースタンパとサンスタンパとの転写界面の真空度が高いので大気圧が抵抗になり、また転写界面の真空破壊によってマザースタンパ、あるいはサンスタンパが局部的に激しく振動して情報記録ビットが損傷する危険があるが、真空中で剥離装置を用いてこの剥離作業を行うことによって剥離作業を容易に行うことができ、また、上記危険を可及的に低減することができる。また、真空中で剥離させる際には、剥離装置の上下両クランプ部材のうち少なくとも何れか一方を鉛直方向に昇降させて、マスタースタンパ、マザースタンパとマザースタンパ、サンスタンパとをこれらスタンパの水平面に対して鉛直方向に引き離して分離させる。これによって剥離操作中に、互いに分離されるスタンパが転写界面で擦り合ってスタンパの情報記録ビットが傷付くことが回避される。
11:マウンティングプレート
12:カバーリング
13:Oリング
14:Oリング
15:マスタースタンパ
16:複製されたスタンパ
Claims (6)
- 光ディスクスタンパ製造工程においてスタンパを電鋳し、マスタースタンパからマザースタンパを、又は、マザースタンパからサンスタンパを剥離させてこれらを複製するスタンパ複製工程において用いる電鋳治具であって、マスタースタンパ又はマザースタンパの外径より大径のOリングと小径のOリングの2つの同心円状のOリングを具備し、上記2つのOリングのうち、小径のOリングがマスタースタンパ又はマザースタンパとの接触部分において導体化物質を有することを特徴とする光ディスクスタンパ製造用電鋳治具。
- 請求項1記載の電鋳治具において、上記2つのOリングのうち、小径のOリングがマスタースタンパ又はマザースタンパとの接触部分に、導体化物質が埋め込まれていることを特徴とする光ディスクスタンパ製造用電鋳治具。
- 請求項1記載の電鋳治具において、上記2つのOリングのうち、小径のOリングがマスタースタンパ又はマザースタンパとの接触部分に埋め込まれている導体化物質が銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼等の金属材料であることを特徴とする光ディスクスタンパ製造用電鋳治具。
- 請求項1記載の電鋳治具において、上記2つのOリングのうち、小径のOリングがマスタースタンパ又はマザースタンパとの接触部分に、導体化物質が全周もしくは1部に埋め込まれていることを特徴とする光ディスクスタンパ製造用電鋳治具。
- 請求項1記載の電鋳治具において、上記2つのOリングのうち、小径のOリングがマスタースタンパまたはマザースタンパとの接触部分に、導体化スパッタ薄膜が形成されていることを特徴とする光ディスクスタンパ製造用電鋳治具。
- 請求項1記載の電鋳治具において、上記2つのOリングのうち、小径のOリングのマスタースタンパ又はマザースタンパとの接触部分に形成されている導体化スパッタ薄膜が、銀、銅、チタン等の金属材料であることを特徴とする光ディスクスタンパ製造用電鋳治具。
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