JP2736771B2 - 金 型 - Google Patents

金 型

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JP2736771B2
JP2736771B2 JP61241293A JP24129386A JP2736771B2 JP 2736771 B2 JP2736771 B2 JP 2736771B2 JP 61241293 A JP61241293 A JP 61241293A JP 24129386 A JP24129386 A JP 24129386A JP 2736771 B2 JP2736771 B2 JP 2736771B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金型とりわけ強度や耐摩耗性向上のための硬
質薄膜を有する金型に関するものである。 〔従来の技術とその問題点〕 半導体モジュールや樹脂、セラミックスの成形、抜き
打ち、曲げ等のための金型類においては、生産コストの
低減や高精度化の要求から、硬質化、熱伝導性、耐摩耗
性の向上を図ることが急務とされており、その対策とし
て、スパッタリングや真空蒸着により母材表面に雰囲気
として真空を利用した硬質薄膜を生成させる方法が注目
を集めている。 この薄膜コーティングは母材との密着性に優れ、化学
的に安定で強度も高いという性質がある。しかしなが
ら、通常の金属製品と異なり、金型は型合わせ(ダイス
ポッテイング)を行い、その当たり具合に応じて細部の
修正や調整を行ったり、型合わせ後実際に試し打ちやト
ライ成形を行い、さらに修正、調整を重ねることが不可
欠である。このような修正等を行うには、表面の薄膜コ
ーテイングを母材から剥離することが必要であるが、前
記のような膜特性から逆に母材から容易に剥離すること
ができないという問題があった。 すなわち、生成薄膜の強度が大きいため、これを機械
的に剥離するには極めて手間と時間がかかり、また薄膜
は化学的に安定しているため、この薄膜を剥離できるよ
うな強い薬液で処理すると母材や母地そのものも侵食、
損傷し、その結果折角加工した型が使用不能となり、金
型製作費の上昇をもたらす。 一方、修正の加わることを前提として、薄膜コーティ
ングを処理せず、母地ままで型合わせやトライを行い、
その後に薄膜を処理すると、その後の薄膜を均一に処理
することが困難となったり、膜厚の生成具合いかんでか
えって片当たりが生ずるなどの問題があり、この手法も
採用しがたい。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は前記のような問題点を解決するために研究し
て創案されたもので、その目的とするところは、成形、
打抜き曲げなどの使用時には表面に施した硬質薄膜の特
性を十分に発揮することができ、しかも硬質薄膜が不要
となったときには金型母材を損傷することなく、簡単に
硬質剥離することができ、修正や変更が容易な硬質薄膜
付き金型を提供することにある。 この目的を達成するため本発明は、金型母材の表面に
母材および硬質薄膜となじみがよくしかも酸類との反応
で剥離するめっき膜を形成し、該めっき膜の上に硬質薄
膜を形成し、金型修整時にめっき膜を酸類で溶解剥離す
ることで硬質薄膜を金型母材から除去するようにした構
成としたものである。 〔実 施 例〕 以下本発明の実施例を添付図面に基き説明する。 第1図と第1a図は本発明による金型の一実施例を示す
もので、a金型であり、所望の加工法により所要の形
状、寸法に作られている。1は金型母材、2はこの金型
母材1の全部または所要範囲に処理されためっき膜、た
とえば1〜3μmの膜厚となっている。3はこのめっき
膜2の上に形成された真空方式による硬質薄膜で、たと
えば1〜5μmの膜厚となっている。 硬質薄膜3は、具体的には高周波スパッタリング、3
極スパッタリング、イオンプレーテイングなどのスパッ
タリング法、抵抗加熱式または電子衝撃加熱式の真空蒸
着法など真空条件で生成される薄膜であり、代表的な材
質としてはTiN膜、TiC膜があるが、そのほかダイヤモン
ドカーボン膜など目的に応じた各種金属や非金属、化合
物が使用される。 めっき膜2は、金型母材1や前記硬質薄膜3となじみ
がよく、金型母材1の使用に際して影響を与えることが
なく、しかも薬液との反応で溶解剥離する性質を備えた
ものであり、代表的なものとしては、硬質クロムメッ
キ、硬質アルマイト、無電解ニッケル等の各種めっき膜
があり、それぞれ目的金型母材や硬質薄膜の材質に応じ
たものが組合せ使用される。鉄系金型の場合には、たと
えば硬質クロムメッキとTiN膜の組合せが好適であり、
これら両膜は密着性が良く、硬質クロムメッキ膜と金型
母材との密着性も優れており、下膜の硬度、耐摩耗性が
良好なため硬質薄膜3の特性を十分に発揮させることが
できる。その他、無電解ニッケル膜も好適である。 〔実施例の作用〕 本発明は上記のように金型母材1の表面に硬質薄膜3
を直接施すのでなく、めっき膜2を介在させて硬質薄膜
3を形成している。しかもこのめっき膜2は金型母材1
および硬質薄膜3となじみがよく、密着性が良いため、
かかる金型aを樹脂やセラミックスの成形、打抜き、曲
げなどの加工具として使用したときには、強度、耐摩耗
性など硬質薄膜3の特徴を十分に発揮させることができ
る。 しかも、金型aで型合わせやトライを行い、金型aの
修正を行う必要が生じた場合には、第2図(a)のよう
に、まず、硬質薄膜3や金型母材1とは全く反応せずめ
っき膜2とだけ反応するかあるいは少なくともめっき膜
2との反応速度が硬質薄膜3や金型母材1との反応速度
に比べ著しく早くなるような成分組成又は/及び濃度に
調整した薬液4を用意して容器5に満たす。この薬液と
しては具体的には、酸類が挙げられる。めっき膜2が硬
質クロムメッキの場合は塩酸を、無電解ニツケルメッキ
の場合は硝酸を主成分とするものを用いる。 ついでこの薬液4に金型aを所要時間浸漬する。硬質
薄膜3が金型母材全面に形成されている場合には、この
浸漬に先立って少なくとも一部の膜端面が露出するよう
に削ることが好ましい。この薬液4への浸漬により金型
母材1と硬質薄膜3の双方と結合していためっき膜2は
薬液4と接触反応を起こし、時間の経過と共に第2図
(b)(c)のように薬液4に徐々に溶解され始め、こ
の中間結合部材としてのめっき膜2の金型母材1および
硬質薄膜3からの消失現象(痩せ)により硬質薄膜3は
金型母材1から遊離され始まる。 そして、所定時間の浸漬でめっき膜2の全部が溶解消
失することにより硬質薄膜3は金型母材1から完全に独
立した膜あるいはかけらとして剥離される。硬質薄膜材
質によっては、剥離状態で薬液4と反応し溶解する。そ
のため、金型母材1に要求される精度、面粗度を何ら傷
めることなくして、強度が高く化学的に安定したコーテ
ィングを確実容易に除去でき、金型母材1に必要な修正
を迅速、的確に施すことができる。 なお、型合わせやトライが複数回必要な場合には、修
正後、再びめっき膜を処理し、その上に硬質薄膜を施せ
ばよく、規定のトライと修正の完了後はめっき膜の厚さ
分だけ膜厚を増して硬質薄膜を処理すればよい。 〔具体例〕 次に本発明の具体例を示す。 半導体モジュール金型に本発明を適用した。金型母材
はSKD−11、寸法100×200×30mmで、所定の機械加工
後、これの表面に厚さ1μmの硬質クロムメッキを施
し、ついでそのうえにスパッタリングにより厚さ1.3μ
mのTiN膜を処理した。 硬質クロムメッキは、温度:50℃、浴組成:CrO3250g/
、H2SO42.5g/、電流密度:40A/dm2、処理時間:5min
の条件で形成した。 TiN膜はイオンプレーティング法を用い、処理条件
は、アルゴンガズによるスパッタ洗浄後、圧力:2×101P
a、高周波電圧:50V、蒸発源180℃でTi膜を生成後、窒素
ガスによりガス粒子をTi膜表面に散乱することで得た。
生成速度は0.15μm/minである。膜硬度はHv約2000であ
った。 この金型を装置に組込み、試験打ちを行ったところ修
正の必要が生じた。そこで、金型の必要でない角を削っ
て膜端面を一部表出させ、塩酸10wt%に腐食抑制剤とし
て界面活性剤を添加した組成を薬液として用い、これに
金型を常温で4時間浸漬した。その結果、TiN膜は金型
母材から完全に剥離され、金型母材は表面は機械加工ま
まの表面に戻された。 〔発明の効果〕 以上説明した本発明によるときには、真空式による硬
質薄膜を金型母材の表面に直接形成するのでなく、金型
母材の表面に該金型母材および硬質薄膜となじみがよく
かつ酸類との反応で剥離するめっき膜を形成してから、
その上に硬質薄膜を形成しているので、金型としての使
用時には強度、耐摩耗性など硬質膜膜形成の特徴を発揮
させることができ、また、型合わせトライなどによって
金型修整の必要があるときには硬質薄膜と金型母材間に
介在しているめっき膜を溶解剥離することで修正加工時
にも金型母材を傷めずに、化学的に安定し強度の高い硬
質薄膜を簡単に剥離することができ、したがって精度の
良く耐久性もすぐれた金型とすることがきるなどの効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明を適用した金型の断面図、第1図(a)
は同じくその局部拡大図、第2図(a)(b)(c)は
本発明の金型の使用法を模式的に示す説明図である。 1……金型母材、2……めっき膜、3……硬質薄膜、4
……薬液

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.金型母材の表面に母材および硬質薄膜となじみが良
    くしかも酸類との反応で剥離するめっき膜を形成し、該
    めっき膜の上に硬質薄膜を形成し、金型修整時にめっき
    膜を酸類で溶解剥離することで硬質薄膜を金型母材から
    除去するようにしたことを特徴とする金型。
JP61241293A 1986-10-13 1986-10-13 金 型 Expired - Lifetime JP2736771B2 (ja)

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