JP2005049980A - ネットワーク印刷システム及びネットワーク印刷プログラム、並びにネットワーク印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クライアント装置10から印刷要求を受信したときに、印刷処理に要する各データが印刷装置20内に保存されているかどうかを調査し、その全てが保存されているときはそれを用いて印刷処理を実行し、保存されていないデータがあるときは、そのデータをクライアント装置から取得して印刷処理を実行する。これによって、印刷処理毎にデータを全てのデータを転送する必要がなくなるため、ネットワークトラフィックの軽減やファーストプリントアウトまでの時間短縮を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書の印刷要求を送信するクライアント装置と、この印刷要求に応じて印刷を実行する印刷装置とをネットワークで接続したネットワーク印刷システム及びネットワーク印刷プログラム、並びにネットワーク印刷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、多くの企業や官庁のオフィス等においては、各職員(ユーザ)毎に配布されたパソコン等のクライアント装置と、カラープリンタやレーザープリンタ等の印刷装置とをLAN等のネットワークで接続して共用する形態が一般的となっているが、このような形態では印刷処理要求が集中する等によってネットワークトラフィックが高くなったり、あるいは、カラー写真等を含む膨大な印刷データを流したりする等によってデータ転送時間が長くなったりして、いわゆるファーストプリントアウト(First Print Out)まで長時間待たされることがある。
【0003】
そのため、従来では、例えば以下の特許文献1,2等に示すように、印刷装置内に記憶手段を設け、その記憶手段にその印刷装置で印刷を行った印刷データを保存しておき、次回以降に同じ印刷要求があったときは、その記憶手段に保存された印刷データを利用して印刷処理を行うことで、ネットワーク上に流すデータ転送量を減らしてファーストプリントアウトまでの時間短縮を図るようにした方法等が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−278862号公報
【特許文献2】
特開平11−305974号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の印刷処理方法では、同じ内容の印刷物を印刷する場合には顕著な効果を得ることができるが、印刷データのうち一部のデータ、例えば文書の書式やレイアウトに関する文書データや、その文書データに組み合わされる画像データやテキストデータが一部でも異なっている場合には、再度、その異なったデータ部分を含めた全ての印刷データを転送しなければならず、ほんの一部での印刷処理でしか、前記のようなネットワークトラフィックの軽減やファーストプリントアウトまでの時間短縮といった効果を享受することができなかった。
【0006】
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、殆どの印刷処理についてネットワークトラフィックの軽減やファーストプリントアウトまでの時間短縮を図ることができる新規なネットワーク印刷システム及びネットワーク印刷プログラム、並びにネットワーク印刷方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔発明1〕
前記課題を解決するために発明1のネットワーク印刷システムは、
文書の印刷データを保持するクライアント装置と、前記印刷データの印刷を実行する印刷装置とをネットワークで接続したネットワーク印刷システムであって、
前記クライアント装置は、
前記印刷データを、処理内容を構成する各構成要素ごとに区分した部分データとして管理するデータ管理部と、前記部分データをデータ単位で転送するデータ転送部と、を有し、
前記印刷装置は、
前記部分データをデータ単位で保存可能なデータ保存部と、前記部分データの印刷の実行にあたって、必要とする前記部分データが前記データ保存部に有りか無しかを確認する保存データ検索部と、前記保存データ検索部にて前記データ保存部に無しと判断された不足部分データを前記クライアント装置に転送要求するデータ転送要求部と、を有することを特徴とするものである。
【0008】
このような構成としたことにより、先ず、任意の文書の印刷処理を所望するユーザが、そのクライアント装置から印刷要求を行うと、そのクライアント装置側に設けられたデータ管理部がその文書の印刷データを少なくとも1つ以上の部分データに分けて識別・管理すると共に、印刷装置側の保存データ検索部がその印刷要求を解析してそれら各部分データがデータ保存部に保存されているか否か確認する。
【0009】
次に、このようなデータ保存の有無の確認作業の結果、その印刷要求を満たす全ての印刷データが保存されていれば、その印刷データを利用して印刷処理を実行するが、その部分データの全て、あるいはその一部が保存されていない場合には、印刷装置側のデータ転送要求部が、その保存されていない部分データの転送を前記クライアント装置に要求する。
【0010】
すると、クライアント装置側のデータ転送部がその要求に応じてその部分データを印刷装置に転送することになるため、これを受信した印刷装置はそのデータを組み合わせて印刷データを完成させて要求のあった文書の印刷処理を実行することになる。
すなわち、本発明のネットワーク印刷システムは、文書の印刷データをレイアウトデータや画像データ、テキストデータ等といった部分データに分けて識別する共に、このように分けて識別された部分データ単位で印刷装置内に保存されているか否かを確認し、保存されていない部分データがある場合にはその部分データのみをクライアント装置から印刷装置へ転送して印刷処理を実行するようにしたものである。
【0011】
これによって、保存されていない部分のデータのみを転送するだけで、所望の文書の印刷を実行できるため、データ転送時間が短くなってファーストプリントアウトまでの時間を短縮できると共に、その文書を構成する全ての印刷データを転送する必要がなくなってデータ転送量も減るため、ネットワークトラフィックの軽減を達成することができる。
【0012】
また、転送された部分データを適宜データ保存部が印刷装置内へ保存するようになっていることから、その後、その部分データを利用する印刷要求を行った場合には、再度その部分データを転送する必要がなくなるため、さらなるファーストプリントアウトまでの時間短縮と、ネットワークトラフィックの軽減を達成することが可能となる。
【0013】
尚、本発明でいう部分データは、ビットマップやjpeg等の画像データ、文字情報からなるテキスト(text)データ、これらのレイアウト情報の他に、文書や部分データを識別するための識別子、使用状況属性情報といった各データから構成されているものとする。
〔発明2〕
発明2のネットワーク印刷システムは、
発明1に記載のネットワーク印刷システムにおいて、前記データ保存部における保存動作の是非を判別する保存動作判別部をさらに有することを特徴とするものである。
【0014】
すなわち、本発明は転送された全ての部分データをそのまま印刷装置側へ保存するのではなく、所定の判別基準によって判別された部分データのみを保存するようにしたものである。これによって、保存動作の是非を正確に判別することができるため、無駄のない的確なデータ保存を実行することができる。
すなわち、実際に印刷装置内に印刷データを保存するには、印刷装置内あるいはこれとケーブル等で接続されたハードディスク装置やテープ記憶装置、半導体記憶装置等からなるストレージ(外部記憶装置)を利用することになるが、当然のことながら、これらストレージの記憶容量には限度があるため、実際に印刷した全てのデータをそのまま無条件で保存してしまうと短期間で容量が満杯になってそれ以上の保存ができなくなる。
【0015】
そのため、本発明では、データ保存部に保存動作判別部を設け、これらによって以下の発明3〜5に規定するような判別基準で保存するデータを判別するようにしたため、無駄な保存が回避されて効率的な保存を行うことができる。
〔発明3〕
発明3のネットワーク印刷システムは、
発明2に記載のネットワーク印刷システムにおいて、前記保存動作判別部は、該当する前記部分データを作成又は編集、あるいは印刷指示をしたユーザが保存動作の是非を指定する保存動作指定部を有し、この指定に従って保存動作の是非を判別することを特徴とするものである。
【0016】
これによって、部分データを作成又は編集、あるいは印刷指示をしたユーザが指定した部分データのみを保存することができるため、印刷装置を利用するユーザの嗜好に的確に合致した部分データのみを効率的に保存することができる。
〔発明4〕
発明4のネットワーク印刷システムは、
発明2に記載のネットワーク印刷システムにおいて、前記保存動作判別部は、前記部分データ毎の参照回数を計数する参照回数計数部を有し、この参照回数に応じて保存動作の是非を判別することを特徴とするものである。
【0017】
このような構成としたことにより、参照回数計数部がその印刷装置で実際に印刷処理に利用された部分データ毎の印刷実行回数を計数し、保存動作判別部がこの印刷実行回数に応じてそのデータを保存すべきか否かを的確に判別することができる。
これによって、頻繁に利用される印刷データのみを保存できるため、印刷装置内の限られた保存容量を有効活用することができる。
【0018】
〔発明5〕
発明5のネットワーク印刷システムは、
発明2に記載のネットワーク印刷システムにおいて、前記保存動作判別部は、前記部分データ毎の参照頻度を計測する参照頻度計測部を有し、この参照頻度に応じて保存動作の是非を判別することを特徴とするものである。
【0019】
すなわち、本発明は発明4のように印刷データの参照回数ではなく、その参照頻度に基づいて保存動作の是非を判別するようにしたものである。
これによって、今後頻繁に使用されると思われる印刷データを優先的に保存することができるため、効率的な保存を行うことができる。
〔発明6〕
発明6のネットワーク印刷システムは、
発明1に記載のネットワーク印刷システムにおいて、前記データ転送部におけるデータ転送制御方法を規定するデータ転送方法判別部をさらに有することを特徴とするものである。
【0020】
これによって、ネットワークの混雑状況や使用状況等に応じて最適な方法でデータ転送を制御することができる。
〔発明7〕
発明7のネットワーク印刷システムは、
発明6に記載のネットワーク印刷システムにおいて、前記データ転送方法判別部は、該当する前記部分データを作成又は編集、あるいは印刷指示をしたユーザがデータ転送方法を指定するデータ転送方法指定部を有することを特徴とするものである。
【0021】
これによって、ユーザが指定するデータ転送方法に従って部分データのデータ転送を行うことができる。
〔発明8〕
発明8のネットワーク印刷システムは、
発明6に記載のネットワーク印刷システムにおいて、前記データ転送方法判別部は、前記部分データ毎の参照回数を計数する参照回数計数部を有し、この参照回数に応じて保存動作の是非を判別することを特徴とするものである。
【0022】
これによって、部分データ毎の参照回数に従って部分データのデータ転送を行うことができる。
〔発明9〕
発明9のネットワーク印刷システムは、
発明6に記載のネットワーク印刷システムにおいて、前記データ転送方法判別部は、前記部分データ毎の参照頻度を計測する参照頻度計測部を有し、この参照頻度に応じて保存動作の是非を判別することを特徴とするものである。
【0023】
これによって、部分データ毎の参照頻度に従って部分データのデータ転送を行うことができる。
〔発明10〕
発明10のネットワーク印刷システムは、
発明6〜9のいずれかに記載のネットワーク印刷システムにおいて、前記データ転送方法判別部は、データ転送を行う際に使用するネットワーク帯域、ネットワーク経路、ネットワークプロトコル、データ転送を許可する時間帯のいずれか1つ以上を規定することを特徴とするものである。
【0024】
これによって、ネットワークの状況に応じた最適な条件でデータ転送を行うことができる。
〔発明11〕
発明11のネットワーク印刷プログラムは、
ネットワークを介して印刷装置に送るための文書の印刷データを保持するクライアント装置のコンピュータを、
前記印刷データを処理内容を構成する各構成要素ごとに区分した部分データとして管理するデータ管理部と、前記部分データを前記クライアント装置から印刷装置へデータ単位で転送するデータ転送部と、して機能させることを特徴とするものである。
【0025】
これによって、発明1と同様にファーストプリントアウトまでの時間短縮とネットワークトラフィックの軽減を達成できることは勿論、ソフトウェアでその機能を達成することができるため、専用のハードウェアを用意して実現する場合に比べて経済的に実現することができる。
また、通常、ネットワーク印刷システムを構成するクライアント装置はパソコン等の汎用のコンピュータが用いられるため、このようなコンピュータシステムを利用することにより、別個新たなコンピュータシステムを用意して実現する場合に比べて大幅なコストダウンが可能となる。
【0026】
〔発明12〕
発明11のネットワーク印刷プログラムは、
クライアント装置からネットワークを介して送られる印刷データを処理する印刷装置のコンピュータを、
前記印刷データを処理内容を構成する各構成要素ごとに区分した部分データ単位で前記印刷装置内へ保存可能なデータ保存部と、前記印刷データの印刷の実行にあたって、必要とする前記部分データが前記データ保存部に有りか無しかを確認する保存データ検索部と、前記保存データ検索部にて前記データ保存部に無しと判断された不足部分データを前記クライアント装置に転送要求するデータ転送要求部と、して機能させることを特徴とするものである。
【0027】
これによって、発明1と同様にファーストプリントアウトまでの時間短縮とネットワークトラフィックの軽減を達成できることは勿論、ソフトウェアでその機能を達成することができるため、専用のハードウェアを用意して実現する場合に比べて経済的に実現することができる。
また、通常、ネットワーク印刷システムを構成する印刷装置には印刷制御用のコンピュータシステムが備えられているのが一般的であるため、このようなコンピュータシステムを利用することにより、別個新たなコンピュータシステムを用意して実現する場合に比べて大幅なコストダウンが可能となる。
【0028】
〔発明13〕
発明13のネットワーク印刷方法は、
ネットワークを介してクライアント装置から印刷装置に印刷要求を送信して所望の文書の印刷処理を実行するようにしたネットワーク印刷方法において、
前記クライアント装置は、印刷処理を実行する文書を複数の部分データに分けて識別・管理してからその印刷要求をその部分データの識別子と共に前記印刷装置に送信し、
一方、その印刷要求を受信した印刷装置は、それら各部分データが前記印刷装置内に保存されているかどうかを探索し、その部分データの全てが保存されているときはその保存データを用いて印刷処理を実行し、他方、保存されていない部分データがあるときは、その部分データを前記印刷要求を行ったクライアント装置に対して転送要求を行い、転送された部分データを用いて印刷処理を実行するようにしたことを特徴とするものである。
【0029】
これによって、発明1と同様に印刷装置側に保存されていない部分データのみを転送するだけで、所望の文書の印刷を実行することができるため、転送時間が短くなってファーストプリントアウトまでの時間を短縮することができると共に、その文書を構成する全ての印刷データを転送する必要がなくなるため、ネットワークトラフィックの軽減を達成することができる。
【0030】
〔発明14〕
発明14のネットワーク印刷方法は、
発明13に記載のネットワーク印刷方法において、前記クライアント装置から転送された部分データを所定の判別基準に基づいて保存するようにしたことを特徴とするものである。
【0031】
これによって、発明2と同様に無駄のない効率的な保存を行うことが可能となる。
すなわち、転送要求のあった印刷データをそのまま所定の判別基準に基づいて印刷装置へ保存しておけば、その後、その部分データを利用する印刷要求を行った場合には、再度そのデータを転送する必要がなくなるため、さらなるファーストプリントアウトまでの時間短縮と、ネットワークトラフィックの軽減を達成することが可能となる。
【0032】
〔発明15〕
発明15のネットワーク印刷方法は、
発明14に記載のネットワーク印刷方法において、前記転送後の部分データの保存は、その部分データを作成又は編集、あるいは印刷指示をしたユーザの指定に従うにしたことを特徴とするものである。
【0033】
これによって、発明3と同様に印刷装置を利用するユーザの嗜好に的確に合致した部分データのみを効率的に保存することができる。
〔発明16〕
発明16のネットワーク印刷方法は、
発明14に記載のネットワーク印刷方法において、前記転送後の部分データの保存は、その部分データ毎の参照回数が所定回数に達した時に行うようにしたことを特徴とするネットワーク印刷方法。
【0034】
これによって、発明4と同様に、頻繁に利用される印刷データのみを保存できるため、印刷装置内の限られた保存容量を有効活用することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明に係るネットワーク印刷システムの実施の一形態を示したものである。
図示するように、このネットワーク印刷システムは、ユーザが操作するクライアント装置10と、このクライアント装置10からの印刷要求を受けて印刷処理を行う印刷装置20とをそれぞれ少なくとも1台以上、ネットワークNで相互に情報通信可能に接続してなるものである。
【0036】
先ず、クライアント装置10は、キーボードやマウス等からなる入力部11と、CRTや液晶ディスプレイ等のモニタ等からなる表示部12と、CPUやDRAM及び各種制御用ソフトウェア(OS等)等からなる制御部13と、任意の文書を作成・編成する文書編成部14と、ハードディスク等から記憶部15と、通信用インターフェースとなる通信部16とが備えられており、ユーザがこれら各部11、12、13、14、15、16等の機能を利用して任意の文書を作成・編集してその文書を印刷装置10で印刷して作成できるようになっている。
【0037】
具体的には、このクライアント装置10は、任意の文書作成・編成用のアプリケーションソフトウェアをインストールしたパソコン(PC)等の汎用コンピュータからなっている。
すなわち、このクライアント装置10の制御部13は、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPUと、制御プログラム等を格納しているROMと、このROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/Fとで構成されており、これらはデータを転送するための信号線であるバスで相互にかつデータ授受可能に接続されている。
【0038】
また、さらにこのクライアント装置10は、データ転送部17と、データ管理部18とが備えられている。
このデータ管理部18は、このクライアント装置10の文書編成部14で作成・編集された文書の印刷データを、レイアウト及び文書上の意味的なまとまりである少なくとも1つ以上の部分データに分けて識別する機能を提供するようになっており、後述するように、これらの各部分データの識別情報はその文書の印刷要求と共に、ネットワークNを介して印刷装置20側へ送信されるようになっている。
【0039】
例えば、図4に示すように、1枚の印刷用紙30上に3つの画像1、A、Bと、4つのテキスト(文章)1、2、A、Bとを図示するようなレイアウトで配置した文書100の場合は、その文書100自体の識別情報やその文書100のレイアウト情報等からなるレイアウトデータと、その文書100に実際にレイアウトされる各部分データ(画像1、A、B、テキスト1、2、A、B)とに分けて識別・管理されるようになっている。
【0040】
尚、図5の文書200は、図4に示す文書100と比較すると、レイアウトは同じであるが、これに実際にレイアウトされる各部分データの一部(画像C、D、テキストC、D)が異なっている。また、図6に示す文書300は、図4に示す文書100と比較すると、一部の部分データ(画像1、テキスト1)のみが共通するだけで、他の部分データは勿論、そのレイアウトデータも大きく異なるため、当然に図4の文書100とは違った文書200として取り扱われる。また、画像データはGFI(Graphics Interchange Format)やTIFF(Tagged Image File Format)、ビットマップ(BMP)やJPEG(Joint Photographic Cording Experts Group)等の画像フォーマット、テキストデータはESP等のページ記述言語によるデータ、レイアウトはXML(Extensible Markup Language)によるレイアウト記述等である。
【0041】
一方、データ転送部18は、後述するように、印刷装置20からの要求に応じて印刷要求を行った文書の印刷データの部分データの全てあるいはその一部をその印刷装置20側へデータ単位で転送する機能を提供するようになっている。
例えば、図6の例でいえば、いずれか一つの部分データのみ、あるいは任意の複数の部分データを組み合わせてその印刷装置20側へ転送するようになっている。
【0042】
次に、印刷装置20は、図1に示すように、例えばハードディスク装置やテープ記憶装置、半導体メモリ等からなる記憶部(ストレージ)21と、印刷ヘッドや紙送り機構等からなる印刷機能部22と、強制排紙やリセット等の操作を行う設定・操作部23と、エラー情報等を通知すべく液晶パネル等からなる表示部24と、CPUやDRAM及び制御用ソフトウェア等からなる制御部25と、通信用インターフェースとなる通信部26等といった標準的な印刷装置(カラープリンタやレーザープリンタ)として必要な構造の他に、データ保存部27と、保存データ検索部28と、データ転送要求部29とが新たに備えられた構造となっている。
【0043】
すなわち、この印刷装置20の制御部25は、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPUと、制御プログラム等を格納しているROMと、このROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/Fとで構成されており、これらはデータを転送するための信号線であるバスで相互にかつデータ授受可能に接続されている。
【0044】
このデータ保存部27は、受信した部分データの全てあるいはその一部の部分データを部分データ単位で前記印刷装置20内へ保存しておく機能を提供するものであり、具体的には、実際に印刷処理がなされた部分データは勿論、後述するデータ転送要求部29の要求に応じて転送されてきた部分データ、並びに印刷処理に伴って予め転送されてきた新たな部分データを前記データ管理部17で付された識別子と共に、データベースとなる記憶部21に検索可能(読込み可能)に保存するようになっている。
【0045】
例えば、図4に示すような文書100の印刷データを保存する場合は、図7に示すように一つのレコードRの先頭に先ずそのレイアウトデータを記録して同じレコードにそのレイアウトデータと組み合わされる画像データやテキストデータ等の各部分データを順次記録することになる。また、このレイアウトデータは、具体的には、そのレイアウトデータを識別するデータ識別子やそのレイアウトデータ毎の使用状況、例えば使用された回数や割合、頻度等を属性データとして記録しておく使用状況属性情報、これに組み合わされる画像1のデータ識別子及びその配置位置情報である座標(x、y)情報、同じくテキスト1、画像Aのデータ識別子及びその座標情報が順次記録されるようになっている。
【0046】
保存データ検索部28は、前記クライアント装置10からの印刷要求を解析してその部分データの保存の有無を確認する機能を提供するものであり、具体的には、データ保存部27によって保存データが保存された記憶部21にアクセスして所定のデータを検索してこれを制御部25のメモリ(DRAM)上に読み出してくるようになっている。
【0047】
データ転送要求部29は、この保存データ検索部28による検索の結果、保存されていない部分データの転送を前記クライアント装置10に要求する機能を提供するものである。
尚、これらデータ保存部27、保存データ検索部28、データ転送要求部29は、専用のハードウェアによって実現可能であるが、それぞれ専用の制御プログラムと前記のように印刷装置20に備え付けのCPU、RAM、ROM等のコンピュータシステムからなる制御部25等によってソフトウェアで実現可能となっている。
【0048】
また、この印刷装置20は、印刷要求を受けてから直ちに印刷可能となるウォームアップ完了状態と、ウォームアップ完了状態よりも低消費電力であるが、印刷要求を受けてから印刷可能になるまで所定時間を要するスリープ状態とのいずれかに動作状態が切り替え可能である。この動作切り替えは、遠隔操作によって行うことも可能である。
【0049】
他方、ネットワークNとしては、クライアント装置10と印刷装置20間で相互に情報通信可能な環境であれば、特に限定されるものではなく、有線LAN(イーサネット(登録商標)等)や無線LAN(IEEE802.11b、11a等)、Bluetooth等の閉鎖されたネットワークの他に、ISDN(Integrated Service Digital Network)やATM(Asynchronous Transfer Mode)、STM(Synchronous Transfer Mode)、フレームリレー、DDX−P等の専用サービス網、インターネット等の広域ネットワーク等、あるいはそれらが混在したものであっても良い。
【0050】
次に、このような構成をした本発明のネットワーク印刷システムを利用したネットワーク印刷方法について主に図2及び図3のフローチャート図を参照しながら説明する。尚、ここで図2はクライアント装置10側における処理の流れを、また、図3は印刷装置20側における処理の流れの一例をそれぞれ示したものである。
【0051】
先ず、図2に示すように、クライアント装置10は、所定の文書の作成・編集作業終了後からユーザからの印刷要求送信の指示待ち状態となっている(ステップS500)。そして、ユーザから実際に印刷要求送信の指示があったとき(YES)は、次のステップS502に移行して印刷要求を行う印刷装置20を選択すると共に、その文書の印刷データのデータ構造を解析してこれをレイアウトデータや画像データ、テキストデータ等の部分データに分けて識別(ステップS504)し、その後、その文書に関する印刷要求をその文書の印刷データの識別情報と共に印刷装置20へ送信する。
【0052】
例えば、このクライアント装置10において、図4に示すような文書100が作成・編集されて、この文書100についての印刷指示がなされた場合には、この文書100のレイアウトに関する部分データの識別子情報のみが先ずその印刷要求と共に印刷装置20へ送信されることになる。
尚、前記ステップS502において、使用する印刷装置20が1台しかない場合や、デフォルト値として所定の印刷装置20が自動的に設定されていて特に変更する必要がない場合には、ステップS502をジャンプして直ちにステップS504に移行することは勿論である。
【0053】
一方、印刷装置20は、原則としてこのクライアント装置10が起動しているときは常に起動しており、図3に示すように、いつでも印刷処理が行えるようにクライアント装置10からの印刷要求待ち状態となっている(ステップS600)。
そして、同図に示すように、この印刷要求待ち状態から前記の如くクライアント装置10から実際に印刷要求を受信したとき(YES)は、その保存データ検索部28がその印刷要求と共に転送されたきたレイアウトデータの識別子情報から該当するレイアウトデータが既に記憶部21内に保存されているか否かを判断すべく直ちにその記憶部21内のデータ検索を行って確認する(ステップS602)。
【0054】
このような検索の結果(ステップS604)、該当するレイアウトデータが見つかった場合(YES)は、ステップS612までジャンプしてそのレイアウトデータを制御部25のメモリ(図示しない)上に読み出してくることになるが、反対に、該当するレイアウトデータが記憶部21内に保存されていないとき(YES)は、データ転送要求部29がその印刷要求を行ったクライアント装置10に対し、ネットワークNを介してそのレイアウトデータの転送要求を行う(ステップS606)。その後、要求したレイアウトデータが送られてくるまで待って(ステップS608)、要求したレイアウトデータが送られてきたとき(YES)は、データ保存部27がそのレイアウトデータを記憶部21内に保存すると共に、そのレイアウトデータを制御部25のメモリ(図示しない)上に読み込んで再生する。
【0055】
引き続き、この印刷装置20は、このレイアウトデータのデータ識別子を解析してこれに合成される具体的な部分データを識別(ステップS614)し、保存データ検索部28がその全ての部分データについて記憶部21に保存されているか否かを確認する(ステップS618)。
この確認作業の結果(ステップS620)、全ての部分データが保存されていると判断したとき(YES)は、そのままその全ての部分データを記憶部21から読み出してくることになる(ステップS628)が、反対に保存されていない部分データがあると判断したとき(NO)は、データ転送要求部29がクライアント装置10に対してその部分データの転送を要求する(ステップS622)。
【0056】
そのまま一定時間待機(ステップS624)し、要求した部分データを受信したと判断したとき(YES)は、前記ステップS610,612と同様に、その部分データを記憶部21に保存すると共に、その部分データを制御部25のメモリ上に読み込む(ステップS626,S628)。
この結果、レイアウトデータは勿論、これに組み合わされる全ての部分データが揃うことになるため、その後、この印刷装置20は、そのレイアウトデータと全部分データを合成して(ステップS630)、合成されたその印刷データの印刷を実行することで所望の文書をユーザに提供することになる。
【0057】
これによって、印刷装置20側に保存されている印刷データの一部が異なっていた場合には、その異なっている部分のデータのみを転送するだけで、所望の文書の印刷を実行することができるため、転送時間が短くなってファーストプリントアウトまでの時間を短縮することができると共に、その文書を構成する全ての印刷データを転送する必要がなくなるため、ネットワークトラフィックの軽減を達成することができる。
【0058】
また、データ保存部27が受信した部分データ単位で前記印刷装置20内へ保存しておくようになっていることから、その後、そのデータを利用する印刷要求を行った場合には、再度そのデータを転送する必要がなくなるため、さらなるファーストプリントアウトまでの時間短縮と、ネットワークトラフィックの軽減を達成することが可能となる。
【0059】
例えば、図4に示すような文書100を印刷した後に、図5に示すような文書200を印刷する場合は、その部分データのうちのレイアウトデータ、画像1、テキスト1、テキスト2の各データは、既に記憶部21に保存されていることから、新たに転送するデータは、画像C、DとテキストC、Dのデータのみとなり、転送するデータを最小限に抑えることができる。
【0060】
また、図6に示すような文書300を印刷する場合には、画像1とテキスト1は既に保存されていることから、新たに転送するデータは、その文書300のレイアウトデータと、画像E、FとテキストE、F、3のデータだけということになる。
また、このレイアウトデータの中に下位のレイアウトデータを配置することもある。例えば、新聞の紙面のように、紙面全体の中に各記事のレイアウトがあり、各記事の中には文章と写真のレイアウトがある場合などである。
【0061】
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。
前記の実施の形態では、データ保存部27は、原則としてデータ転送要求部29が要求して受信したデータはすべて記憶部21に保存するようにしたものであるが、図1の破線に示すように、そのデータ保存部27に、保存動作判別部30を設け、その保存動作判別部30によって部分データ毎の保存動作の是非を判別するようにしても良い。
【0062】
例えば、この保存動作判別部30に、実際に印刷時に参照した部分データ毎の参照回数(転送回数)を計数する参照回数計数部30aを設け、この参照回数計数部30aで計測された参照回数が一定数に達したときにそのデータを保存する。
これによって、頻繁に利用されるデータのみを保存して、滅多に利用されないデータを保存することがなくなるため、印刷装置20の記憶部21の限られた保存容量を有効活用することができる。
【0063】
すなわち、前述したように、記憶部21として実際に利用される記憶装置としてはハードディスク装置やテープ記憶装置、半導体記憶装置等からなるストレージであり、当然のことながら、これらストレージの記憶容量には限度があるため、実際に印刷した全てのデータを保存しておくと短期間で容量が満杯になってそれ以上の保存ができなくなるからである。
【0064】
また、図示するようにこのような参照回数計数部30aに代えて(あるいはこの参照回数計数部30aと共に)部分データ毎の参照頻度を計数する参照頻度計数部30bや、部分データを作成又は編集、あるいは印刷指示をしたユーザが保存動作の是非を指定する保存動作指定部30cを備え、参照頻度やユーザの指定に応じて保存動作の判別を行うようにすれば、より的確な保存を実行することができる。例えば、流行や季節的な変動等により、実施する印刷内容がある時期を境に大きく変化するような形態の場合、過去に頻繁に利用した部分データよりも、今後頻繁に利用される印刷データを優先的に保存することが好ましい。そして、このような将来の動向を的確に判別する方法としてユーザによる直接指定や参照頻度を計数することで将来の動向に適合した保存動作の判別を的確に行うことが可能となる。尚、この参照回数や参照頻度は絶対的な回数や頻度の他に、全ての印刷指示のうちで該当する部分データが使用された割合や、使用された印刷装置の数を考慮しても良い。
【0065】
さらに、前記の実施の形態では、保存データ検索部28が印刷要求を解析して必要な印刷データを検索するようにしているが、例えば、その印刷装置20があるクライアント装置10専用のものであって他のクライアント装置10からの印刷指示を一切受け付けないようなものである場合には、クライアント装置10側で、その印刷装置20内に保存されているデータを正確に把握することが可能となる。
【0066】
そのため、このような場合では、データ転送要求を待ってデータを転送するのではなく、印刷装置20に印刷要求を送信する際にその印刷装置20内に保存されていないデータも併せて転送するようにすれば、前記と同様に、転送時間が短くなってファーストプリントアウトまでの時間を短縮することができると共に、ネットワークトラフィックの軽減を達成することができる。
【0067】
さらに本実施の形態にあっては、原則としてデータの転送要求等がなくなるため、さらなるファーストプリントアウトまでの時間短縮と、ネットワークトラフィックの軽減を達成することができる。
また、既に記憶部21に保存されたデータの一部を削除するデータ削除部をさらに設け、実際に保存された文書データ及び部分データ毎の利用回数や利用頻度等を計測し、それらに基づいて保存された部分データの一部を削除するようにすれば、一旦保存された部分データでも長期間使用されていない部分データや利用頻度の少ない部分データが印刷装置20内から自動的に削除されることになるため、前記と同様に、頻繁に利用されるデータのみが残って印刷装置20内の限られた保存容量を有効活用することができる。
【0068】
また、クライアント装置10で印刷データを作成したときは、そのデータが前記印刷装置20内に保存されているかどうかを調査し、保存されていないときは、その印刷要求を行う以前の適当な時期に適当な方法で予めその新たなデータのみを前記印刷装置に転送して保存しておくようにすれば、仮にそのデータを利用する印刷要求を送信したときに、そのネットワークトラフィックが高い状態であっても、その印刷装置20は直ちに印刷処理を実行することが可能となり、ファーストプリントアウトまでの時間短縮を達成することができる。
【0069】
ここで、このように予めデータを転送するに際しては、ネットワークが空いている時間帯(例えば、夜中や早朝、昼休み時間、休日等)やネットワークトラフィックが一定量以下の時を見計らって行うようにすれば、ネットワークの混雑を回避して他の通信に影響を与えることがなくなると共に、大量の印刷データでも短時間で効率的に印刷装置20側へ転送することができる。
【0070】
そのため、図1の破線に示すようにデータ転送部18にデータ転送判別部19を設け、ユーザが予め指定した転送方法を記憶するデータ転送方法指定部19aに従ってデータを転送したり、又は、参照回数計数部19bで計測された部分データが所定回数を超えたときに転送するようにしたり、あるいは、参照頻度計数部で頻繁に部分データが参照されると判断したとき等に自動的に印刷装置10側に該当する部分データを転送するようにしても良い。
【0071】
例えば、図8に示すように、同じネットワークNに接続された各クライアント装置や印刷装置の履歴情報を各装置が把握しておけば、保存データの共有やネットワークNの使用状況、各装置やデータの利用頻度を的確に把握することができ、効率的なデータ転送制御管理を実施することができる。
また、このデータ転送を、一定のネットワーク帯域を利用して行うようにすればネットワークの負荷が均一化でき、これによって、他の通信に対する影響を少なくすることができる。
【0072】
特に、本発明は印刷装置のみならず各種サーバや機器が同一のネットワークに混在して様々な通信が常時行われているネットワークの場合では特に顕著な効果を発揮することが期待できる。
さらに、転送すべきデータを複数に分割して分割されたデータ単位で行うようにすれば、同じくネットワークの負荷が均一化でき、これによって、他の通信に対する影響を少なくすることができる。
【0073】
特に、本発明はインターネット等のデータをパケット化して転送するネットワーク環境下よりも、原則として一つのデータ通信中には他の通信が行えないようなネットワーク、例えばCSMA/CD(Carrier Sence Multiple Access with Collision Detection)方式を採用するLAN等の環境下で適用すればより顕著な効果を発揮することができる。
【0074】
他方、ネットワークNが複数の経路を有するものであって、それらの経路の中から適当な経路を選択して印刷要求及びデータの転送を行うようにすれば、通常の通信経路が通信不能であったり、混雑している場合には、適宜、他の経路を選択すればクライアント装置10と印刷装置20間で確実な通信を実現することが可能となる。
【0075】
また、前記実施の形態では、クライアント装置10と印刷装置20との通信に用いるプロトコルについては特に限定するものでなく、インターネットを経由するものであれば、インターネットでスタンダードなTCP/IPプロトコルが必然的に利用され、また、ある特定のベンダーで統一されたLANであれば、AppleTalk/EtherTalk(登録商標)やNetBEUI/NetBIOS(登録商標)、SPX/IPX(登録商標)等の特定のプロトコルを利用することができる。
【0076】
例えば、TCP/IPであれば、プロトコルクライアント装置10と印刷装置20間でコネクションを確立して信頼性のある通信を確保するためのTCP(Transmission Control Protocol)や効率的な通信を提供すべくコネクションレス型のプロトコルであるUDP(User Datagram Protocol)、多数の経路の中から所定の宛先にパケットを送り届けるためのプロトコルであるIP(Internet Protocol)の他、ネットワークを介して他方の端末をリモートコントロールするためのプロトコルであるTelnet(Telecommunication Network)、Telnetを利用してファイル転送を実行するプロトコルであるFTP(File Transfer Protocol)、クライアント装置10等に印刷装置20等の他のコンピュータに対する透過的なファイルアクセス機能を提供するためのプロトコルであるNFS(Network File System)、故障情報やトラフィック情報などのネットワーク管理情報をやりとりするためのプロトコルであるSNMP(Simple Network Management Protocol)、ARPandRARP(Address Resolution Protocol,Reverse ARP)、SLIPandPPP(Serial Line Protocol, Point to Point Protocol)、RIPandOSPF(Routing Information Protocol,Open Shortest Path First)、RSVP(Resource Reservation Protocol)、IPsec(IP security Protocol)、IGMP(Internet Group Management Protocol)、NTP(Network Time Protocol)等が多用されるものと考えられる。
【0077】
また、クライアント装置10として汎用コンピュータであるパソコン以外に、携帯電話やPHS(Personal Handyphon System:登録商標)、PDA(Personal Digital Assistant)、交換機、NCU(Network Control Unit)、ルータ、ハブ、ブリッジ、ゲートウェイ、POS(Point Of Sale)端末等のネットワーク対応の機器を用いることも可能である。
【0078】
また、制御プログラムや各種データを保存する記憶部21等としては、ハードディスク装置や半導体記憶媒体以外に、適宜交換・流通可能な記憶媒体、例えば、FD、HD、MD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気・光学的記憶媒体等のコンピュータ読み取り可能な媒体であれば容易に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ネットワーク印刷システムの実施の一形態を示すブロック図。
【図2】クライアント装置側における処理の流れを示すフローチャート図。
【図3】印刷装置側における処理の流れを示すフローチャート図。
【図4】文書の印刷データの文書データ及び部分データの関係を示す図。
【図5】文書の印刷データの文書データ及び部分データの関係を示す図。
【図6】文書の印刷データの文書データ及び部分データの関係を示す図。
【図7】文書のデータ構造を示す概念図。
【図8】データの流れ及び印刷処理の履歴情報を示す図。
【符号の説明】
10…クライアント装置、17…データ識別部、18…データ転送部、19…データ転送方法判別部、19a…データ転送方法指定部、19b…参照回数計数部、19c…参照頻度計数部、20…印刷装置、21…記憶部、27…データ保存部、27a…印刷回数計数部、27b…保存動作判別部、28…保存データ検索部、29…データ転送部、30…保存動作判別部、30a…参照回数計数部、30b…参照頻度計数部、30c…保存動作指定部、100〜300…文書、N…ネットワーク。
Claims (16)
- 文書の印刷データを保持するクライアント装置と、前記印刷データの印刷を実行する印刷装置とをネットワークで接続したネットワーク印刷システムであって、
前記クライアント装置は、
前記印刷データを、処理内容を構成する各構成要素ごとに区分した部分データとして管理するデータ管理部と、
前記部分データをデータ単位で転送するデータ転送部と、を有し、
前記印刷装置は、
前記部分データをデータ単位で保存可能なデータ保存部と、
前記印刷データの印刷の実行にあたって、必要とする前記部分データが前記データ保存部に有りか無しかを確認する保存データ検索部と、
前記保存データ検索部にて前記データ保存部に無しと判断された不足部分データを前記クライアント装置に転送要求するデータ転送要求部と、
を有することを特徴とするネットワーク印刷システム。 - 請求項1に記載のネットワーク印刷システムにおいて、
前記データ保存部における保存動作の是非を判別する保存動作判別部をさらに有することを特徴とするネットワーク印刷システム。 - 請求項2に記載のネットワーク印刷システムにおいて、
前記保存動作判別部は、該当する前記部分データを作成又は編集、あるいは印刷指示をしたユーザが保存動作の是非を指定する保存動作指定部を有することを特徴とするネットワーク印刷システム。 - 請求項2に記載のネットワーク印刷システムにおいて、
前記保存動作判別部は、前記部分データ毎の参照回数を計数する参照回数計数部を有し、この参照回数に応じて保存動作の是非を判別することを特徴とするネットワーク印刷システム。 - 請求項2に記載のネットワーク印刷システムにおいて、
前記保存動作判別部は、前記部分データ毎の参照頻度を計測する参照頻度計測部を有し、この参照頻度に応じて保存動作の是非を判別することを特徴とするネットワーク印刷システム。 - 請求項1に記載のネットワーク印刷システムにおいて、
前記データ転送部におけるデータ転送制御方法を規定するデータ転送方法判別部をさらに有することを特徴とするネットワーク印刷システム。 - 請求項6に記載のネットワーク印刷システムにおいて、
前記データ転送方法判別部は、該当する前記部分データを作成又は編集、あるいは印刷指示をしたユーザがデータ転送方法を指定するデータ転送方法指定部を有することを特徴とするネットワーク印刷システム。 - 請求項6に記載のネットワーク印刷システムにおいて、
前記データ転送方法判別部は、前記部分データ毎の参照回数を計数する参照回数計数部を有し、この参照回数に応じて保存動作の是非を判別することを特徴とするネットワーク印刷システム。 - 請求項6に記載のネットワーク印刷システムにおいて、
前記データ転送方法判別部は、前記部分データ毎の参照頻度を計測する参照頻度計測部を有し、この参照頻度に応じて保存動作の是非を判別することをすることを特徴とするネットワーク印刷システム。 - 請求項6〜9のいずれかに記載のネットワーク印刷システムにおいて、
前記データ転送方法判別部は、データ転送を行う際に使用するネットワーク帯域、ネットワーク経路、ネットワークプロトコル、データ転送を許可する時間帯のいずれか1つ以上を規定することを特徴とするネットワーク印刷システム。 - ネットワークを介して印刷装置に送るための文書の印刷データを保持するクライアント装置のコンピュータを、
前記印刷データを処理内容を構成する各構成要素ごとに区分した部分データとして管理するデータ管理部と、
前記部分データを前記クライアント装置から印刷装置へデータ単位で転送するデータ転送部と、
して機能させることを特徴とするネットワーク印刷プログラム。 - クライアント装置からネットワークを介して送られる印刷データを処理する印刷装置のコンピュータを、
前記印刷データを処理内容を構成する各構成要素ごとに区分した部分データ単位で前記印刷装置内へ保存可能なデータ保存部と、
前記印刷データの印刷の実行にあたって、必要とする前記部分データが前記データ保存部に有りか無しかを確認する保存データ検索部と、
前記保存データ検索部にて前記データ保存部に無しと判断された不足部分データを前記クライアント装置に転送要求するデータ転送要求部と、
して機能させることを特徴とするネットワーク印刷プログラム。 - ネットワークを介してクライアント装置から印刷装置に印刷要求を送信して所望の文書の印刷処理を実行するようにしたネットワーク印刷方法において、
前記クライアント装置は、印刷処理を実行する文書の印刷データを複数の部分データに分けて識別してからその印刷要求をその部分データの識別子と共に前記印刷装置に送信し、
一方、その印刷要求を受信した印刷装置は、それら各部分データが前記印刷装置内に保存されているかどうかを探索し、その部分データの全てが保存されているときはその保存データを用いて印刷処理を実行し、他方、保存されていない部分データがあるときは、その部分データを前記印刷要求を行ったクライアント装置に転送要求を行い、転送された部分データを用いて印刷処理を実行するようにしたことを特徴とするネットワーク印刷方法。 - 請求項13に記載のネットワーク印刷方法において、
前記クライアント装置から転送された部分データを所定の判別基準に基づいて保存するようにしたことを特徴とするネットワーク印刷方法。 - 請求項14に記載のネットワーク印刷方法において、
前記転送後の部分データの保存動作は、その部分データを作成又は編集、あるいは印刷指示をしたユーザの指定に従うにしたことを特徴とするネットワーク印刷方法。 - 請求項14に記載のネットワーク印刷方法において、
前記転送後の部分データの保存動作は、その部分データ毎の参照回数が所定回数に達した時に行うようにしたことを特徴とするネットワーク印刷方法。
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