JP2005049726A - 光学システムの心立ち調整方法及びその調整システム - Google Patents

光学システムの心立ち調整方法及びその調整システム Download PDF

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Abstract

【課題】容易に光学システムの心立ちを調整できて、低コストで高性能な光学システムを製造すること。
【解決手段】第1の工程において光学素子1の1つ以上の面の表面形状を測定し、この光学素子1の表面形状測定の結果を用いて光学システムを実際に組み上げたときに発生する心立ちをシミュレーションにより予測し、第2の工程において光学素子1の表面形状を測定した1つ以上の面を被修正加工面としてシミュレーションにより予測した心立ちを補正するための表面形状又は表面形状の変化量を算出し、第3の工程において心立ちが補正可能な被修正加工面となる光学素子1の表面形状又は表面形状の変化量を基に光学素子1の表面に修正加工を施し、第4の工程において修正加工を施した光学素子1及び第1の工程で表面形状の測定に用いた光学素子1を含む光学システムを組み上げ調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、少なくとも1つの光学レンズ等の光学素子からなる光学システムに生じる心立ちを補正する光学システムの心立ち調整方法及びそのシステムに関する。
光学レンズなどの少なくとも1又は複数の光学素子を組み合わせてなる高い光学性能を要求される光学システムがある。このような光学システムでは、光学素子の製造誤差により生じる光学性能の劣化及び光学素子を組み上げて製造する際に生じる光学性能の劣化を最小にしている。
光学性能の劣化を最小にする調整方法としては、特許文献1中に開示されているように既存の方法として、例えば光学素子を保持する鏡筒間のワッシャの厚みを変更して各光学素子間の空気間隔を調整する方法と、光学素子を光軸に対して垂直方向にシフトする方法と、光学素子を光軸に対して垂直方向を軸にティルトする方法と、光学素子を光軸を中心に回転させる方法となどがある。
特開平8−203805号公報
しかしながら、上記各調整方法では、光学性能を劣化させる要因のうち無くしきれない心立ちが残存する。この心立ちとは、光学システムの光軸上に存在する有限遠の物点からの光(球面波)又は無限遠からの光学システムの光軸に平行な光(平面波)が光学システムを透過したとき、光学システムから出射した透過光の波面(透過波面)において無収差の理想波面との差が光学システムの光軸を中心に回転対称にみなせる凸形状又は凹形状になる現象である。
図13は光学素子1に生じる心立ちを説明するための図であって、簡単な平行平面板の光学素子1により構成された光学システムのモデルを示す。この光学素子1は、心立ち調整前であって、心立ちを生じている。光学素子1の一方の面Sには、均一な屈折率nを有する領域から平面波Wの光が垂直方向から入射する。光学素子1内の屈折率は、均一のnである。ここで、領域の屈折率nと光学素子1内の屈折率nとは、n<nの関係にある。光学素子1の一方の面Sに対して垂直方向に入射した平面波Wの光は、各屈折率n<nによる屈折作用の影響を受けずに平面波Wのまま波面に変化を生じることなく直進する。
平面波Wの光が光学素子1内を透過した後、他方の面Saに到達する。ここで、この面Saの表面形状が例えば光軸Oに対して回転対称で下方に垂れ下がった凸形状に形成されていると、この凸形状の部分において、屈折率nの光学素子1内を進む光の距離が光軸Oに近いほど長くなり、光軸Oから離れる程短くなる。これにより、他方の面Saから射出した光は、光軸Oに近い程光路長が長くなり、かつ光学素子1から出射する波面Waは、光路長の伸び分だけ進行が遅れる。又、光学素子1から出射する光は、屈折作用の影響を受けて収束光になる。波面の評価位置Hにおいて出射波面Waは、光軸Oに対して回転対称な上方に向いた凸形状になる。
平行平面板の光学素子1に平面波Wの光を入射したときに、光学素子1から出射する光の理想波形は平面波である。理想波形である平面波Wと透過波面Waとの差における光軸O近傍での光軸Oに対して回転対称な上向きに凸の形状の波面Waが心立ちである。
この心立ちの光軸Oの位置における高さPは、光学素子1内の屈折率nと面Saの光軸Oの位置での凸形状の高さlとの積であるn×lになる。心立ちの範囲の径qは、面Saから出射される光が収束光であるので、面Saでの凸形状の直径をmとすると、q<mの関係になる。
又、屈折率の関係がn>nの場合、若しくは面Saの表面形状が光軸Oに対して回転対称な上向きに凸の形状(窪み形状)の場合には、図13に示す心立ちとは逆方向に凸形状となる波面Waが心立ちになる。
このような心立ちの主原因は、光学システムを構成する光学レンズ等の光学素子の製造誤差を含む面形状にある。光学レンズ等の光学素子は、ある曲率半径を有する曲面又は平面に対して硝材を用いて研磨して製造される。この研磨工程中に光軸近傍又は外周近傍などが過剰又は過少研磨されると、面の有効径(光が透過する範囲の径)よりも狭い範囲で光軸を中心に回転対称な凸又は凹形状の表面形状に研磨されることが多々ある。
この面の有効径(光が透過する範囲の径)よりも狭い範囲で光軸を中心に回転対称な凸又は凹形状の表面形状を有する光学素子を光学システムに組み込むと、心立ちが生じ、光学システムの光学性能を劣化させる。心立ちは、面の有効径より狭い範囲で表面形状の影響を受け、光軸近傍又は外周近傍などに回転対称に発生することが多く、上述した既存の光学性能の劣化を最小にする各調整方法では、心立ちを補正することが困難である。
本発明は、少なくとも1つの光学素子からなる光学システムを組み上げたときに発生する心立ちを予測する第1の工程と、第1の工程により予測した心立ちを補正するための光学素子の表面形状及びその変化量を算出する第2の工程と、光学素子の表面形状及びその変化量を基に光学素子の表面に対して修正加工を施す第3の工程と、修正加工を施した光学素子及び第1の工程で心立ちを予測した光学素子を含む光学システムを組み上げ調整する第4の工程とを有する光学システムの心立ち調整方法である。
本発明の光学システムの心立ち調整方法における第1の工程は、光学システムを構成する少なくとも1つの光学素子の1つ以上の面の表面形状を測定する工程と、この工程による光学素子の表面形状の測定結果を用いて光学システムを実際に組み上げたときに発生する心立ちをシミュレーションにより予測する。
本発明の光学システムの心立ち調整方法における第1の工程は、3次元測定機又は干渉計測機を用いて光学素子の表面形状を測定する。
本発明の光学システムの心立ち調整方法におけるリアルレイトレーシングでは、光学システムにおける心立ちを評価する心立ち評価面での波面と理想波面との差である光学システムの諸収差の和において光学システムの光軸位置を中心に回転対称な凸形状又は凹形状を有する成分を心立ちと判断する。
本発明の光学システムの心立ち調整方法における第2の工程は、光学素子の表面形状を測定した1つ以上の面を被修正加工面としてシミュレーションにより予測した光学システムの心立ちを補正するための光学素子の表面形状及びその変化量を算出する。
本発明の光学システムの心立ち調整方法における第2の工程は、光学素子の表面形状及びその変化量の算出に最適化処理を用いる。
本発明は、少なくとも1つの光学素子からなる光学システムの組立、調整を行った後に、光学システムに発生する心立ちを計測する第1の工程と、光学システムの心立ちの発生している被修正加工面の表面形状を計測し、心立ちを補正するための被修正加工面の表面形状及びその変化量を算出する第2の工程と、被修正加工面の表面形状及びその変化量に基づいて光学素子の被修正加工面に対して修正加工を施して心立ちを補正する第3の工程と、修正加工を施した光学素子及び第1の工程で心立ちの計測を行った光学素子を含む光学システムを組み上げ調整する第4の工程とを有する光学システムの心立ち調整方法である。
本発明の光学システムの心立ち調整方法における第1の工程は、光学素子を保持する鏡筒間のワッシャの厚みを変更して各光学素子間の空気間隔を調整する方法、光学素子を光軸に対して垂直方向にシフトする方法、光学素子を光軸に対して垂直方向を軸にティルトする方法、又は光学素子を光軸を中心に回転させる方法のうちいずれかの方法を用いて光学システムの組立・調整を行い、この後に、光学システムに発生する心立ちを干渉計を用いて計測する。
本発明の光学システムの心立ち調整方法における第2の工程は、光学システムを構成する光学素子の1つ以上の面の表面形状を計測する工程と、表面形状の計測結果に基づいて最適化処理により光学システムの心立ちを補正するための被修正加工面の表面形状及びその変化量を算出する。
本発明は、少なくとも1つの光学素子からなる光学システムに発生する心立ちを計測する第1の工程と、光学システム内の光学素子のうち交換可能とする複数の被交換光学素子の表面形状を計測し、心立ちを補正可能とする被交換光学素子の表面形状及びその変化量を算出する第2の工程と、複数の被交換光学素子の中から心立ちを補正可能とする被交換光学素子を選択する第3の工程と、第3の工程により選択された被交換光学素子を用いて光学システムの組み上げ調整を行う第4の工程とを有する光学システムの心立ち調整方法である。
本発明は、少なくとも1つの光学素子からなる光学システムに発生する心立ちを計測する第1の工程と、光学システム内の光学素子のうち交換可能とする複数の被交換光学素子の表面形状を計測し、心立ちを補正可能とする被交換光学素子の表面形状及びその変化量を算出する第2の工程と、複数の被交換光学素子の中から心立ちを補正可能とする被交換光学素子を選択する第3の工程と、第2の工程により算出した被交換光学素子の表面形状及びその変化量に基づいて第3の工程により選択した被交換光学素子の表面形状を修正加工する第4の工程と、修正加工された被交換光学素子を用いて光学システムの組み上げ調整を行う第5の工程とを有する光学システムの心立ち調整方法である。
本発明の光学システムの心立ち調整方法における第3の工程は、光学システムに発生する心立ちの高さ及び範囲のバラツキに応じて補正可能な表面形状を有する被交換光学素子を複数用意し、第2の工程で算出した被交換光学素子の表面形状及びその変化量に近似する光学素子を複数の被交換光学素子の中から選択する。
本発明の光学システムの心立ち調整方法における光学システムに発生する心立ちの高さ及び範囲のバラツキは、光学素子の表面形状と理想面との差を多項式の関数により近似したとき、心立ちに影響する多項式中の2次成分を除く回転対称成分を表わす項の係数にバラツキを持たせた。
本発明の光学システムの心立ち調整方法において、複数の被交換光学素子を心立ちの高さと範囲とに対する各発生頻度の分布により複数のクラスに分けて管理し、これらクラスの中から被交換光学素子を選択する。
本発明の光学システムの心立ち調整方法におけるクラス分けは、各クラスの確立密度を同一にする。
本発明の光学システムの心立ち調整方法においてクラス分けに対応して用意する被交換光学素子の表面形状も心立ち補正可能な表面形状でクラス分けする。
本発明は、少なくとも1つの光学素子からなる光学システムを組み上げたときに発生する心立ちを予測する予測手段と、予測手段により予測した心立ちを補正するための光学素子の表面形状及びその変化量を算出する表面・変化演算手段と、光学素子の表面形状及びその変化量を基に光学素子の表面に対して修正加工を施す修正加工手段とを具備し、修正加工を施した光学素子及び予測手段で心立ちを予測した光学素子を含む光学システムを組み上げ調整する光学システムの心立ち調整システムである。
本発明の光学システムの心立ち調整システムにおける予測手段は、光学システムを構成する少なくとも1つの光学素子の1つ以上の面の表面形状を測定する3次元測定機又は干渉計測機と、光学素子の表面形状の測定結果を用いて光学システムを実際に組み上げたときに発生する心立ちをシミュレーションにより予測するシミュレーション手段とを有する。
本発明の光学システムの心立ち調整システムにおけるシミュレーション手段は、光学システムにおける心立ちを評価する心立ち評価面での波面と理想波面との差である光学システムの諸収差の和において光学システムの光軸位置を中心に回転対称な凸形状又は凹形状を有する成分を心立ちと判断する。
本発明の光学システムの心立ち調整システムにおける表面・変化演算手段は、光学素子の表面形状を測定した1つ以上の面を被修正加工面としてシミュレーションにより予測した光学システムの心立ちを補正するための光学素子の表面形状及びその変化量を最適化処理を用いて算出する。
本発明は、少なくとも1つの光学素子からなる光学システムの組立、調整を行った後に、光学システムに発生する心立ちを計測する計測手段と、光学システムの心立ちの発生に影響している光学素子の被修正加工面の表面形状を計測し、心立ちを補正するための被修正加工面の表面形状及びその変化量を算出する表面・変化演算手段と、被修正加工面の表面形状及びその変化量に基づいて光学素子の被修正加工面に対して修正加工を施して心立ちを補正する修正加工手段とを具備し、修正加工を施した光学素子及び第1の工程で心立ちの計測を行った光学素子を含む光学システムを組み上げ調整する光学システムの心立ち調整システムである。
本発明は、少なくとも1つの光学素子からなる光学システムに発生する心立ちを計測する計測手段と、光学システム内の光学素子のうち交換可能とする複数の被交換光学素子の表面形状を計測し、心立ちを補正可能とする被交換光学素子の表面形状及びその変化量を算出する表面・変化演算手段と、複数の被交換光学素子の中から心立ちを補正可能とする被交換光学素子を選択する選択手段とを具備し、選択手段により選択された被交換光学素子を用いて光学システムの組み上げ調整を行う光学システムの心立ち調整システムである。
本発明は、少なくとも1つの光学素子からなる光学システムに発生する心立ちを計測する計測手段と、光学システム内の光学素子のうち交換可能とする複数の被交換光学素子の表面形状を計測し、心立ちを補正可能とする被交換光学素子の表面形状及びその変化量を算出する表面・変化演算手段と、複数の被交換光学素子の中から心立ちを補正可能とする被交換光学素子を選択する選択手段と、表面・変化演算手段により算出した被交換光学素子の表面形状及びその変化量に基づいて選択手段により選択した被交換光学素子の表面形状を修正加工する修正加工手段とを具備し、修正加工された被交換光学素子を用いて光学システムの組み上げ調整を行う光学システムの心立ち調整システムである。
本発明の光学システムの心立ち調整システムにおける選択手段は、複数の被交換光学素子を心立ちの高さと範囲とに対する各発生頻度の分布により各確立密度を同一にして複数のクラスに分けて管理し、これらクラスの中から被交換光学素子を選択する。
本発明の光学システムの心立ち調整システムにおける修正加工手段は、修正加工機により光学素子の被修正加工面上の指定した位置において指定した量を研磨する。
本発明によれば、容易に光学システムの心立ちを調整できて、低コストで高性能な光学システムを製造できる光学システムの心立ち調整方法及びその調整システムを提供できる。
本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は光学システムの心立ち調整方法を示す工程図であり、図2は同心立ち調整方法のフローチャートである。光学システムの組み上げラインにおいて光学レンズ等の光学素子1が組み上げられる。この光学素子1は、心立ち調整前であり、凸形状の面Saを有する。
先ず、第1の工程である。第1の工程#1−1において、光学素子1の1つ以上の面の表面形状が測定される。この表面形状の測定は、3次元測定機又は干渉計測機2などを用いる。この表面形状の測定では、心立ちの発生に少なからず影響を与える全ての光学素子における全ての面を被測定面としてもよいし、心立ちの発生の影響度の高い面を被測定面として選択してもよい。心立ちの発生の影響度の高い面は、例えば統計的に面の光軸付近の表面形状が研磨加工により理想面と比較して凸形状又は凹形状になり易いと考えられる。
次に、第1の工程#1−2において、光学素子1の表面形状測定の結果を用いて光学システムを実際に組み上げたときに発生する心立ちを演算処理装置3に有するシミュレーション装置4のシミュレーション処理により予測する。このシミュレーション処理は、例えば光学素子1の被測定面の表面形状を測定結果に基づいて得られた表面形状に置き換え、リアルレイトレーシングにより心立ち評価面までの光の光路長、例えば図13に示す光学素子1の一方の面Sから入射して他方の面(心立ち評価面)Saから出射する光の光路長を演算し求める。
リアルレイトレーシングは、実光線追跡とも呼ばれ、屈折及び反射の法則を厳密に計算して光線の位置及びその方向等を求める方法である。このリアルレイトレーシングは、光学系の偏心量、非球面を考慮した光線追跡を可能とし、計算機を用いた光学系の設計、評価等に広く利用される。
リアルレイトレーシングでは、以下の処理を行う。図3に示すように光学素子1に入射する光線10の位置ベクトルP、方向ベクトルRから光学素子1のk面との交点Pを求め、この交点Pでのk面の法線ベクトルHから光線10の入射角θikを決定する。
又、入射側の屈折率nと出射側の屈折率nとによりスネルの法則
・sinθik=n・sinθ0k …(1)
を用いてk面における出射角θ0k、出射光線の方向ベクトルPを決定する。
これ以降、k面における交点Pの位置ベクトルをPとし、出射光線の方向ベクトルRをk+1面への入射光線11として、k+1面との交点Pk+1、出射光線の方向ベクトルRk+1を繰り返し求める。
光学素子1の被測定面の表面形状は、3次元測定機又は干渉計測機2などによる測定結果により図4に示すように関数Z=S(X,Y)により表わす。これにより、リアルレイトレーシングにおける各光線10、11とk面、k+1面との各交点P、Pk+1の計算及びこの交点位置Pでのk面の法線ベクトルHの計算の各処理効率を向上できる。
リアルレイトレーシング処理では、光学システムに入射した光線10が光学システム内を如何に透過し、出射されるかを計算できる。光線10とk面、k+1面との各交点P、Pk+1の長さtに対して屈折率n(図3ではn)を乗算した値の光源から心立ち評価面までの和により光線10の光路長が算出できる。心立ち評価面までの光束内の光線の光路長のうち光学システムの光軸と一致する光線(主光線)の光路長を基準に他の光線の光路長との差を求めると、心立ち評価面での波面を求めることができる。
この波面と理想波面との差が光学システムの諸収差の和である。諸収差の和において例えば図13に示すように光軸Oの位置を中心に回転対称な凸形状又は凹形状を有する波面の成分が心立ちである。
なお、後述する第4の工程では、光学性能の劣化を最小にする調整方法として既知である例えば光学素子を保持する鏡筒間のワッシャの厚みを変更して各光学素子間の空気間隔を調整する方法、光学素子を光軸に対して垂直方向にシフトする方法、光学素子を光軸に対して垂直方向を軸にティルトする方法、光学素子を光軸を中心に回転させる方法などを実施する。このためにリアルレイトレーシング処理では、これら調整方法のいずれかを済ませた状態(光学素子1の製造誤差、間隔、偏心、回転などを調整した状態)を考慮した光学システムのモデルを作成してリアルレイトレーシングを行う。これにより、シミュレーションによる心立ちの予測精度が高くなる。
光学システムの諸収差の和である波面と理想波面との差から心立ちを算出する方法には、例えば次の方法がある。波面と理想波面との差を例えば式(2)のZernike(ツェルニケ)多項式に示すように各項が独立した形状成分を表わす関数に近似する。次に、この関数の2次成分を除く式(3)に示す回転対称成分を表わす項の和W(X,Y)から心立ちの大きさ及び範囲を求める。
次に、6次までの項を用いたZernike多項式の列を示す。
Figure 2005049726
上記式(2)から例えば光軸Oの位置で心立ちの大きさは、X=0,Y=0とすることでW(0,0)により求められる。心立ちの範囲は、X方向又はY方向に座標位置をシフトさせながら心立ちの大きさを求めていき、光軸Oの位置を中心とした凸形状又は凹形状となる径の範囲から求められる。心立ちは、輪帯状に生じる場合もあり、この場合には内径と外径とが範囲となる。
一方、リアルレイトレーシング処理を用いずに心立ちの大きさ、範囲を簡略的に求めるシミュレーション処理の一例について説明する。
光学素子1のk面(被測定面)の形状測定において、測定したk面と理想面との差を求め、上記波面の場合と同様に、例えば上記式(2)に示すZernike多項式のように各項が独立した形状成分を表わす関数に近似する。
次に、関数の回転対称成分を表わす項の和である上記式(3)を用いてW(x,y)を求める。心立ち評価面での位置を(X,Y)とすると、X,Yは例えば
=(E/E)・X …(4)
=(E/E)・Y …(5)
とする。ここで、Eは心立ち評価面での光束径、Eはk面(被測定面)での光束径である。
次に、全てのk面(被測定面)において上記Wを求め、それぞれの光学素子1の屈折率nを乗算した和が式(6)に示す心立ち評価面での心立ちの大きさW’(X,Y)と表わす。
W’(X,Y)=Σ[W(x,y)]・n …(6)
この簡略的に求めるシミュレーション処理の場合、光学システム内の光線の屈折作用などによる影響は、殆ど無視しているので、リアルレイトレーシングを用いたシミュレーションに比べて精度が低くなるものの、上記式(6)を用いた光軸Oの位置での心立ち高さW’(0,0)の算出値に関しては、リアルレイトレーシングによる精度と同等レベルであり、リアルレイトレーシングを用いない分だけ処理が容易になり、かつ処理時間を短縮できる。
次に、第2の工程#2である。第1の工程#1−1、#1−2において光学素子1の表面形状を測定した1つ以上の面を被修正加工面として、演算処理装置3のシミュレーションにより予測した光学システムを組み立て調整したときの心立ちを補正するための表面形状又は表面形状の変化量を算出する。
ここで、被修正加工面となる光学素子1の表面形状又は表面形状の変化量の算出方法について説明する。この算出方法では、例えば最適化処理を用いる。
図5は最適化処理を用いた被修正加工面となる光学素子1の表面形状又は表面形状の変化量を算出するフローチャートを示す。評価関数F(X,X,X,…,X:i=1,2,3,…,m)として例えば心立ち評価面のi番目の位置での心立ちの高さと、変数X(j=1,2,3,…,n)として例えば被修正加工面となる光学素子1の表面形状と理想面との差を上記式(2)に示すZernike多項式などの関数に近似したときの回転対称成分の項の係数値(C,C16など)とし、次式(7)に示す連立方程式を立てる。
Figure 2005049726
なお、Aij=δF/δXであって、これは偏微分値である。
第1の工程で予測した心立ち評価面のi番目の位置での心立ちの高さを評価関数値Fi0とし、第1の工程で測定した修正加工面となる光学素子1の表面形状と理想面との差をZernike多項式などの関数に近似したときの回転対称成分のj番目の項の係数値をXj0とする。ここでの評価関数値Fi0は、図5中に示すステップSにおける初期状態での心立ちの高さが求められることになる。例えば、光学素子1の表面形状と理想面との差を近似した多項式を上記式(2)としたとき、心立ちに影響する回転対称成分は上記式(3)で表わされる。このとき、変数Xは、C及びC16となる。
高次項までの多項式を用いた場合、用いる変数の個数を増やすことができ、光学システムの心立ちを補正可能な被修正加工面となる光学素子1の表面形状又は表面形状の変化量をより高精度に算出できる。この場合、心立ちの形状などに応じて必要な次数の回転対称成分を選択してもよい。
偏微分値Aijは、ステップSにおいて、1つの変数Xを微小に変化させ、その状態でステップSにおいて心立ちを第1の工程と同様にシミュレーションする。偏微分値Aijは、ステップSにおいて、1つの被修正加工面となる光学素子1の表面形状と理想面との差を多項式の関数に近似したときの回転対称成分のj番目の項の係数値の単位変化量に対する心立ち評価面のi番目の位置でのシミュレーション結果である心立ちの高さ評価関数Fの変化量
ΔF/ΔX(=(F−Fi0)/ΔX …(7)
を求めることにより算出する。
次に、ステップSにおいて、上記式(7)に示す連立方程式の解法には、最小自乗法などによる最適化処理を行って変数Xを求める。
次に、ステップSにおいて、変数Xを用いて新たな被修正加工面となる光学素子1の表面形状を形成し、心立ちFをシミュレーションする。このシミュレーションでは、ステップSにおいて、上記式(6)を充分満足するまで、つまり心立ちFが充分0.0に近付くまで最適化を行う。
次に、ステップSの判断により最適化後の心立ちFが充分0.0でない場合、ステップSにおいて、シミュレーション結果FをFi0に代入し、さらに、最適化により算出された変数Xを変数Xj0に置き換え、偏微分値Aijを求め直し、再度最適化処理を繰り返し行う。この最適化処理により算出された変数Xは、心立ちが補正可能な被修正加工面となる光学素子1の表面形状と理想面との差を多項式の関数に近似したときの回転対称成分の項の係数値である。回転対称成分の項による関数を基に光学素子1の表面形状の任意位置における被修正加工面となる光学素子1の表面形状又は表面形状の変化量が算出できる。
次に、第3の工程#3である。第2の工程#2で算出した心立ちが補正可能な被修正加工面となる光学素子1の表面形状又は表面形状の変化量を基に光学素子1の表面に修正加工を施す。この修正加工に用いる修正加工機5は、光学素子1の表面上に指定した位置において指定した加工修正量を研磨可能とするものである。光学素子1の表面の修正加工後、修正加工した光学素子1の表面上に反射防止膜などの蒸着を必要に応じて施す。
次に、第4の工程#4である。この工程は、第3の工程#3で心立ちが補正可能な表面形状に修正加工を施した光学素子1、及び第1の工程で表面形状の測定に用いた光学素子1を含む光学システムを組み上げ調整する。この調整は、光学性能の劣化を最小にする調整方法として既知である例えば光学素子1を保持する鏡筒間のワッシャの厚みを変更して各光学素子1間の空気間隔を調整する方法、光学素子1を光軸Oに対して垂直方向にシフトする方法、光学素子1を光軸Oに対して垂直方向を軸にティルトする方法、光学素子1を光軸Oを中心に回転させる方法などにより行う。
例えば、図13に示す心立ちの生じている光学素子1は、図6に示すように修正加工される。これにより、光学素子1は、光の出射面Saから出射面Sbの発生した心立ちに対して補正可能な表面形状になる。そして、この光学素子1を含む光学システムが組み上げ調整される。
この結果、光が光学素子1内を透過した後に出射面Sbに到達しようとするとき、出射面Sbの表面形状が平面に形成されているので、屈折率nの光学素子1の平行平面板内を進行する距離は、光軸Oに近い光も又光軸Oから離れた光も全て等しくなる。これにより、光は、屈折作用の影響を受けずに入射した平面波と同等な平面波で出射される。従って、出射した平面波Wbと理想波面とは一致する。
このように第1の実施の形態であれば、第1の工程#1−1、#1−2において光学素子1の1つ以上の面の表面形状を測定し、この光学素子1の表面形状測定の結果を用いて光学システムを実際に組み上げたときに発生する心立ちをシミュレーションにより予測し、第2の工程#2において光学素子1の表面形状を測定した1つ以上の面を被修正加工面としてシミュレーションにより予測した心立ちを補正するための表面形状又は表面形状の変化量を算出し、第3の工程#3において心立ちが補正可能な被修正加工面となる光学素子1の表面形状又は表面形状の変化量を基に光学素子1の表面に修正加工を施し、第4の工程#4において修正加工を施した光学素子1及び第1の工程で表面形状の測定に用いた光学素子1を含む光学システムを組み上げ調整する。これにより、容易に光学システムの心立ちを調整できて、低コストで高性能な光学システムを製造できる。
又、上記第1の実施の形態であれば、シミュレーションで光学システムの心立ちを求めるので、実際に光学システムを組み立て調整する回数を1回で済ませることができる。そして、新たに心立ち調整用の光学素子を光学システムに加えるものでなく、元々光学システムを構成している光学素子に有する表面形状に修正加工を施して心立ちを補正するので、光学素子1の個数を増加することなく高コストにならない。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図7は光学システムの心立ち調整方法のフローチャートである。
第1の工程#1において、光学素子1の組み立てを行う。この組み立ての後、光学素子1の光学性能の劣化を最小にする調整を行う。この調整は、既知である例えば光学素子1を保持する鏡筒間のワッシャの厚みを変更して各光学素子1間の空気間隔を調整する方法、光学素子1を光軸Oに対して垂直方向にシフトする方法、光学素子1を光軸Oに対して垂直方向を軸にティルトする方法、光学素子1を光軸Oを中心に回転させる方法などにより行う。
光学素子1の組立調整を行った後、心立ちの計測を行う。この心立ちの計測は、干渉計(例えば上記干渉計測機2)を用いて光学システムを透過した波面を計測するもので、参照波面を光学システムの透過波面の理想波面に設定し、光学システムの透過波面と干渉させる。この干渉により発生した干渉縞の像を解析することにより、光学システムの透過波面と理想波面との差を算出する。次に、例えば上記式(2)に示すZernike多項式のように各項が独立した成分を表わす関数に近似する。次に、上記式(3)に示すようにこの関数の2次成分を除く回転対称成分を表わす項の和W(X,Y)により心立ちの大きさ、範囲を求める。
次に、第2の工程#2−1、#2−2である。第2の工程#2−1では、演算処理装置3により光学システムを構成するレンズ等の光学素子1の1つ以上の面の心立ちを補正するための被修正加工面の表面形状を計測する。
次に、第2の工程#2−2では、演算処理装置3により心立ちの補正を行う被修正加工面の表面形状及びその変化量を算出する。これら被修正加工面の表面形状及びその変化量の算出は、上記第1の工程で求めた上記式(3)及び工程#2−1での計測結果から上記第1の実施の形態で説明した第2の工程#2と同様に、上記式(6)に示す連立方程式を例えば最小自乗法などによる最適化処理より解くことにより算出する。なお、被修正加工面の表面形状を計測は、第1の工程#1の光学システムを組み立てる前に実施してもよい。
次の第3及び第4の工程#3、#4は、上記第1の実施の形態と同様である。
このように上記第2の実施の形態によれば、光学素子1の組み立ての後に光学素子1の光学性能の劣化を最小にする調整を行って心立ちの計測を行い、次に、光学素子1の心立ちを補正するための被修正加工面の表面形状を計測し、この心立ちの補正を行う被修正加工面の表面形状及びその変化量を算出する。これにより、実際に組み立て調整した光学システムの心立ちを計測するものとなり、シミュレーションにより求めた値を用いるよりも心立ち補正可能な被修正加工面の表面形状を精度高く算出できる。又、光学素子1の表面形状の計測は、少なくとも被修正加工面を行うだけでよい。さらに、上記第1の実施の形態と同様に、元々光学システムを構成している光学素子1の有する表面形状に対して修正加工を施して心立ちを補正するので、光学素子1の個数を増加しなくて補正でき、高コストにならない。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図8は光学システムの心立ち調整方法のフローチャートである。
この第3の実施の形態は、光学素子1の被修正加工面に対して修正加工することなく、光学システム内の1つ以上の光学素子1を交換可能とする(以下、この光学素子を被交換光学素子と称する)。
第1の工程#1−3では、演算処理装置3によるシミュレーション又は計測により光学システムの心立ちを調べる。この第1の工程#1−3では、上記第1又は第2の実施の形態で説明した第1の工程#1−1、#1−2又は第1の工程#1のうちいずれか一方を実施する。
次に、第2の工程#2−1では、被交換光学素子の表面形状を計測する。この場合、光学システムを構成する複数又は1つの光学素子1のうち1つ以上の光学素子1を被交換光学素子とする。この被交換光学素子の表面形状の計測は、第1の工程#1−3におけるシミュレーションにより心立ちを予測する場合などでは、当該第1の工程#1−3中で行ってもよい。
第2の工程#2−2では、演算処理装置3により心立ち補正可能な被交換光学素子の表面形状又は表面形状の変化量を算出する。この算出方法は、上記第1又は第2の実施の形態で説明した第2の工程#2又は第2の工程#2−1、#2−2と同様に最適化等を用い上記式(7)に示す連立方程式を解く。
次に、第3の工程#3−1である。この第3の工程#3−1では、演算処理装置3により被交換光学素子の替わりに光学システムに組み込むことで光学システムの心立ちが補正可能になる光学素子1を、1つ以上の被交換光学素子の中から選択する。
1つ以上の被交換光学素子の心立ちに影響する面の表面形状は、予め計測されていることが前提である。これにより、発生する心立ちの高さ、範囲のバラツキに応じて補正可能な表面形状を有する被交換光学素子が存在するようにする。例えば、上記式(3)に示すように被交換光学素子の表面形状と理想面との差を近似する項の和W(X,Y)の係数Cにバラツキを持たせる。
被交換光学素子の選択方法は、第2の工程#2−2で算出した心立ち補正可能な被交換光学素子の表面形状又は表面形状の変化量を用い、心立ち補正可能な被交換光学素子の表面形状に近い表面形状を有する光学素子1を被交換光学素子の中から選択する。
次の工程に移る前に、上記第1の実施の形態で説明した第1の工程#1−1、1−2と同様に、選択した光学素子1を光学システムに組み込んだ場合に発生する心立ちをシミュレーションにより予測し、この心立ちが良好に補正可能であるかの確認を行う。又、光学システムを量産する場合には、光学システムの心立ちの発生を統計的に把握し、心立ちをその高さ及びその範囲の発生頻度の分布によりクラス分けする。このクラス分けは、例えば各クラスの確立密度が同一になるように分ければよい。各クラスに対応して用意する複数の被交換光学素子の表面形状も心立ち補正可能な表面形状でクラス分けを行う。
このようにクラス分けを行って、心立ちの大きさに応じた補正可能な表面形状を対応させることで、複数の被交換光学素子の中からの光学素子の選択が容易になる。
さらに、各クラス内の被交換光学素子の個数、番号付け、表面形状のデータなどを管理する。表面形状のデータは、例えば理想面と測定した表面形状との差を上記式(2)に示すZernike多項式のように各項が独立した形状成分を表わす関数に近似したときの各項の係数、上記式(3)に示すように関数の回転対称成分を表わす項の和W(X,Y)である。
図9乃至図12は複数の被交換光学素子のクラス分けと表面形状のデータ管理とを示す。このうち図9は光学システムを組み立てたときの光軸Oの位置での心立ちの高さの発生頻度を示すグラフである。同図おいて被交換光学素子の例えば各クラスは、発生する心立ちの高さの幅を確立密度がそれぞれ等しくなるように例えば5分割(A1〜A5)する。
図10は光学システムを組み立てたときの心立ちの範囲の発生頻度を示すグラフであるる。クラス分けする発生する心立ちの範囲の各幅は、確立密度が等しくなるように例えば各クラスB1〜B5の5分割している。
このようなクラス分けにより被交換光学素子は、図11に示すような各クラスA1〜A5、B1〜B5によりなる5×4のマトリクスで表わされる。被交換光学素子が5×4のマトリクスのいずれかのクラスに入るかは、例えば上記式(7)に示す連立方程式の解法によるか、又は上記第1の実施の形態で説明した工程と同様にシミュレーションにより心立ちの補正のかかり具合を調べる。例えばマトリクス中のクラスA3−B2に入るか否かを調べる場合、図9に示すように被交換光学素子の光軸位置での心立ちの高さがクラスA3の中心値Faで補正されるか、心立ち範囲内すなわち図10に示すようにクラスB2における光軸位置からの長さがクラスB2の中心値Rb2の2分の1(=Rb2/2)以内の任意の位置で補正できるか否かを確認する。このとき、補正のかかり具合Dを次式(8)に示すように定義し、この補正のかかり具合Dが一定量以下の場合、良好に補正がかかると判断し、被交換光学素子のクラスを決定する。
D=Σ|F・w| …(8)
なお、Fはi番目の心立ち高さであり、wはi番目の心立ち高さのウェイトである。
クラス分けは、必要に応じて光軸位置以外の心立ちの高さにおいても行い、マトリクスの次数を増やすことで、被交換光学素子の中から心立ちを良好に補正する光学素子の選択精度を高めることができる。
又、光学システムの心立ちに対する被交換光学素子の表面形状と理想形状との差を上記式(2)に近似したときの各係数C9、C16の補正係数Aijが予め確認できている場合には、各係数C9、C16の値の大きさでクラス分けを行ってもよい。
さらに、図12に示すようにクラス分けされた各被交換光学素子は、番号Nが付けられ、表面形状の測定結果などから算出された上記式(2)に示すZernike多項式に近似した係数C、上記式(3)に示す任意位置の値、上記式(6)に示す任意位置W’(x,y)の値などにより管理される。
このように被交換光学素子のクラス分け及び表面形状のデータ管理を行うことにより、発生する心立ちに対して被交換光学素子から良好に心立ち補正が可能となり、過剰補正、補正不足などに陥ること確率が低く抑えることができる。これによって、光学システムを効率よく量産できる。
次に、第4の工程#4である。この第4の工程#4では、第3の工程#3−1で選択した光学素子と被交換光学素子とを入れ換えて上記第1又は第2の実施の形態で説明した心立ち調整法における第4の工程#4と同様に光学システムを組み立て調整する。この心立ち調整法では、心立ちを補正可能な表面形状に修正加工する代わりに、心立ちを補正可能な表面形状を有する光学素子1と交換する。これにより、光学システムの心立ちが良好に調整することができる。
このように上記第3の実施の形態によれば、光学素子1の表面形状の修正加工を行わないので、被修正加工面に対して再度反射防止膜などの蒸着を行う必要がない。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
例えば、上記第3の実施の形態における心立ち調整法は、次のように変形してもよい。
被交換光学素子の心立ちに応じた補正可能な表面形状は離散的である。このため、第3の工程#3−1で選択した光学素子を被交換光学素子と入れ換えても、心立ちを良好に補正しきれない場合が発生する。
上記第1又は第2の実施の形態の演算処理装置3の心立ち調整法のシミュレーションによる心立ちの予測又は光学システムの組立調整後の心立ちの計測により、心立ちが良好に補正できるか否かを調べることができる。
心立ちを良好に補正しきれない場合、第3の工程#3−1において、第2の工程#2−2で算出した補正可能な表面形状又は表面形状の変化量を基に上記第1又は第2の実施の形態で説明した心立ち調整法における第3の工程#3と同様に選択した光学素子の表面形状に修正加工する。修正加工を施した光学素子を光学システムに組み込み、組立調整することにより、心立ちをさらに良好に補正することができる。
又、選択された光学素子は、補正可能な表面形状に近い表面形状を有しているので、修正加工し易い。上記第1又は第2の実施の形態で説明した心立ち調整法における第3の工程#3と比較して修正加工量が少なく、加工時間を短縮できる。
このように選択された光学素子の表面形状を修正加工することを前提に、修正加工し易い表面形状を有する光学素子を選択し、心立ちを補正可能な表面形状に修正加工を施した光学素子を被交換光学素子と入れ替えて光学システムを組立調整するので、心立ち調整工程にかかる時間を短縮でき、高性能な光学システムを製造できる。
又、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
以下、本発明の他の特徴とする部分について説明する。
本発明におけるシミュレーションは、リアルレイトレーシングを用いることを特徴とする請求項2記載の光学システムの心立ち調整方法である。
本発明における光学素子に対する修正加工は、修正加工機により光学素子の被修正加工面上の指定した位置において指定した量を研磨することを特徴とする請求項1、8又は12のうちいずれか1項記載の光学システムの心立ち調整方法である。
本発明における光学素子を含む光学システムの組み上げ調整は、全光学素子を所定位置に配置した後、光学素子を保持する鏡筒間のワッシャの厚みを変更して各光学素子間の空気間隔を調整する方法、光学素子を光軸に対して垂直方向にシフトする方法、光学素子を光軸に対して垂直方向を軸にティルトする方法、又は光学素子を光軸を中心に回転させる方法のうちいずれかの方法を用いることを特徴とする請求項1、8、11又は12のうちいずれか1項記載の光学システムの心立ち調整方法である。
本発明に係る光学システムの心立ち調整方法の第1の実施の形態を示す工程図。 同心立ち調整方法における光学システムの心立ち調整方法を示すフローチャート。 同心立ち調整方法におけるリアルレイトレーシングの処理を説明するための模式図。 同心立ち調整方法におけるリアルレイトレーシングの処理を説明するための模式図。 同心立ち調整方法における最適化処理を用いた被修正加工面の表面形状又は表面形状の変化量を算出するフローチャート。 同心立ち調整方法により心立ち補正した結果の光学素子を示す図。 本発明に係る光学システムの心立ち調整方法の第2の実施の形態を示すフローチャート。 本発明に係る光学システムの心立ち調整方法の第3の実施の形態を示すフローチャート。 同心立ち調整方法における光学システムを組み立てたときの光軸Oの位置での心立ちの高さの発生頻度のグラフを示す図。 同心立ち調整方法における光学システムを組み立てたときの心立ちの範囲の発生頻度のグラフを示す図。 同心立ち調整方法において被交換光学素子をクラス分けしたマトリクスを示す図。 同心立ち調整方法においてマトリクス中の各クラスのデータ管理を示す図。 光学素子に生じる心立ちを説明するための図。
符号の説明
1:光学素子、2:3次元測定機又は干渉計測機、3:演算処理装置、4:シミュレーション装置、5:修正加工機。

Claims (25)

  1. 少なくとも1つの光学素子からなる光学システムを組み上げたときに発生する心立ちを予測する第1の工程と、
    前記第1の工程により予測した前記心立ちを補正するための前記光学素子の表面形状及びその変化量を算出する第2の工程と、
    前記第2の工程で算出した前記光学素子の表面形状及びその変化量を基に前記光学素子の表面に対して修正加工を施す第3の工程と、
    前記第1の工程で前記心立ちを予測した前記光学素子に前記第3の工程で修正加工を施した少なくとも前記光学素子を用いて前記光学システムを組み上げ調整する第4の工程と、
    を有することを特徴とする光学システムの心立ち調整方法。
  2. 前記第1の工程は、光学システムを構成する少なくとも1つの光学素子の1つ以上の面の表面形状を測定する工程と、
    前記工程による前記光学素子の表面形状の測定結果を用いて前記光学システムを実際に組み上げたときに発生する前記心立ちをシミュレーションにより予測する工程と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の光学システムの心立ち調整方法。
  3. 前記第1の工程は、3次元測定機又は干渉計測機を用いて前記光学素子の表面形状を測定することを特徴とする請求項1記載の光学システムの心立ち調整方法。
  4. 前記シミュレーションに用いるリアルレイトレーシングでは、前記光学システムにおける前記心立ちを評価する心立ち評価面での波面と理想波面との差である前記光学システムの諸収差の和において前記光学システムの光軸位置を中心に回転対称な凸形状又は凹形状を有する成分を前記心立ちと判断することを特徴とする請求項1記載の光学システムの心立ち調整方法。
  5. 前記第2の工程は、前記光学素子の表面形状を測定した1つ以上の面を被修正加工面としてシミュレーションにより予測した前記光学システムの心立ちを補正するための前記光学素子の表面形状及びその変化量を算出することを特徴とする請求項1記載の光学システムの心立ち調整方法。
  6. 前記第2の工程は、前記光学素子の表面形状及びその変化量の算出に最適化処理を用いることを特徴とする請求項5記載の光学システムの心立ち調整方法。
  7. 少なくとも1つの光学素子からなる光学システムの組立、調整を行った後に、前記光学システムに発生する心立ちを計測する第1の工程と、
    前記光学システムの心立ちの発生している被修正加工面の表面形状を計測し、前記心立ちを補正するための前記被修正加工面の表面形状及びその変化量を算出する第2の工程と、
    前記被修正加工面の表面形状及びその変化量に基づいて前記光学素子の前記被修正加工面に対して修正加工を施して前記心立ちを補正する第3の工程と、
    前記修正加工を施した前記光学素子及び前記第1の工程で前記心立ちの計測を行った前記光学素子を含む前記光学システムを組み上げ調整する第4の工程と、
    を有することを特徴とする光学システムの心立ち調整方法。
  8. 前記第1の工程は、前記光学素子を保持する鏡筒間のワッシャの厚みを変更して前記各光学素子間の空気間隔を調整する方法、前記光学素子を光軸に対して垂直方向にシフトする方法、前記光学素子を光軸に対して垂直方向を軸にティルトする方法、又は前記光学素子を光軸を中心に回転させる方法のうちいずれかの方法を用いて前記光学システムの組立・調整を行い、この後に、前記光学システムに発生する心立ちを干渉計を用いて計測することを特徴とする請求項7記載の光学システムの心立ち調整方法。
  9. 前記第2の工程は、前記光学システムを構成する前記光学素子の1つ以上の面の表面形状を計測する工程と、
    前記表面形状の計測結果に基づいて最適化処理により前記光学システムの心立ちを補正するための前記被修正加工面の表面形状及びその変化量を算出する工程と、
    を有することを特徴とする請求項7記載の光学システムの心立ち調整方法。
  10. 少なくとも1つの光学素子からなる光学システムに発生する心立ちを計測する第1の工程と、
    前記光学システム内の前記光学素子のうち交換可能とする複数の被交換光学素子の表面形状を計測し、前記心立ちを補正可能とする前記被交換光学素子の表面形状及びその変化量を算出する第2の工程と、
    前記複数の被交換光学素子の中から前記心立ちを補正可能とする前記被交換光学素子を選択する第3の工程と、
    前記第3の工程により選択された前記被交換光学素子を用いて前記光学システムの組み上げ調整を行う第4の工程と、
    を有することを特徴とする光学システムの心立ち調整方法。
  11. 少なくとも1つの光学素子からなる光学システムに発生する心立ちを計測する第1の工程と、
    前記光学システム内の前記光学素子のうち交換可能とする複数の被交換光学素子の表面形状を計測し、前記心立ちを補正可能とする前記被交換光学素子の表面形状及びその変化量を算出する第2の工程と、
    前記複数の被交換光学素子の中から前記心立ちを補正可能とする前記被交換光学素子を選択する第3の工程と、
    前記第2の工程により算出した前記被交換光学素子の表面形状及びその変化量に基づいて前記第3の工程により選択した前記被交換光学素子の表面形状を修正加工する第4の工程と、
    前記修正加工された前記被交換光学素子を用いて前記光学システムの組み上げ調整を行う第5の工程と、
    を有することを特徴とする光学システムの心立ち調整方法。
  12. 前記第3の工程は、前記光学システムに発生する前記心立ちの高さ及び範囲のバラツキに応じて補正可能な表面形状を有する前記被交換光学素子を複数用意し、
    前記第2の工程で算出した前記被交換光学素子の表面形状及びその変化量に近似する前記光学素子を前記複数の被交換光学素子の中から選択することを特徴とする請求項10又は11記載の光学システムの心立ち調整方法。
  13. 前記光学システムに発生する前記心立ちの高さ及び範囲のバラツキは、前記光学素子の表面形状と理想面との差を多項式の関数により近似したとき、前記心立ちに影響する前記多項式中の2次成分を除く回転対称成分を表わす項の係数にバラツキを持たせたものであることを特徴とする請求項12記載の光学システムの心立ち調整方法。
  14. 前記複数の被交換光学素子を前記心立ちの高さと前記範囲とに対する各発生頻度の分布により複数のクラスに分けて管理し、これらクラスの中から前記被交換光学素子を選択することを特徴とする請求項12記載の光学システムの心立ち調整方法。
  15. 前記クラス分けは、当該各クラスの確立密度を同一にすることを特徴とする請求項14記載の光学システムの心立ち調整方法。
  16. 前記クラス分けに対応して用意する前記被交換光学素子の表面形状も前記心立ち補正可能な表面形状でクラス分けすることを特徴とする請求項15記載の光学システムの心立ち調整方法。
  17. 少なくとも1つの光学素子からなる光学システムを組み上げたときに発生する心立ちを予測する予測手段と、
    前記予測手段により予測した前記心立ちを補正するための前記光学素子の表面形状及びその変化量を算出する表面・変化演算手段と、
    前記表面・変化演算手段により算出した前記光学素子の表面形状及びその変化量を基に前記光学素子の表面に対して修正加工を施す修正加工手段とを具備し、
    前記予測手段で前記心立ちを予測した前記光学素子に前記修正加工手段で修正加工を施した少なくとも前記光学素子を用いて前記光学システムを組み上げ調整することを特徴とする光学システムの心立ち調整システム。
  18. 前記予測手段は、光学システムを構成する少なくとも1つの光学素子の1つ以上の面の表面形状を測定する3次元測定機又は干渉計測機と、
    これら3次元測定機又は干渉計測機による前記光学素子の表面形状の測定結果を用いて前記光学システムを実際に組み上げたときに発生する前記心立ちをシミュレーションにより予測するシミュレーション手段と、
    を有することを特徴とする請求項17記載の光学システムの心立ち調整システム。
  19. 前記シミュレーション手段は、前記光学システムにおける前記心立ちを評価する心立ち評価面での波面と理想波面との差である前記光学システムの諸収差の和において前記光学システムの光軸位置を中心に回転対称な凸形状又は凹形状を有する成分を前記心立ちと判断することを特徴とする請求項18記載の光学システムの心立ち調整システム。
  20. 前記表面・変化演算手段は、前記光学素子の表面形状を測定した1つ以上の面を被修正加工面として前記シミュレーションにより予測した前記光学システムの心立ちを補正するための前記光学素子の表面形状及びその変化量を最適化処理を用いて算出することを特徴とする請求項18記載の光学システムの心立ち調整システム。
  21. 少なくとも1つの光学素子からなる光学システムの組立、調整を行った後に、前記光学システムに発生する心立ちを計測する計測手段と、
    前記光学システムの心立ちの発生に影響している前記光学素子の被修正加工面の表面形状を計測し、前記心立ちを補正するための前記被修正加工面の表面形状及びその変化量を算出する表面・変化演算手段と、
    前記被修正加工面の表面形状及びその変化量に基づいて前記光学素子の前記被修正加工面に対して修正加工を施して前記心立ちを補正する修正加工手段とを具備し、
    前記修正加工を施した前記光学素子及び前記第1の工程で前記心立ちの計測を行った前記光学素子を含む前記光学システムを組み上げ調整することを特徴とする光学システムの心立ち調整システム。
  22. 少なくとも1つの光学素子からなる光学システムに発生する心立ちを計測する計測手段と、
    前記光学システム内の前記光学素子のうち交換可能とする複数の被交換光学素子の表面形状を計測し、前記心立ちを補正可能とする前記被交換光学素子の表面形状及びその変化量を算出する表面・変化演算手段と、
    前記複数の被交換光学素子の中から前記心立ちを補正可能とする前記被交換光学素子を選択する選択手段とを具備し、
    前記選択手段により選択された前記被交換光学素子を用いて前記光学システムの組み上げ調整を行うことを特徴とする光学システムの心立ち調整システム。
  23. 少なくとも1つの光学素子からなる光学システムに発生する心立ちを計測する計測手段と、
    前記光学システム内の前記光学素子のうち交換可能とする複数の被交換光学素子の表面形状を計測し、前記心立ちを補正可能とする前記被交換光学素子の表面形状及びその変化量を算出する表面・変化演算手段と、
    前記複数の被交換光学素子の中から前記心立ちを補正可能とする前記被交換光学素子を選択する選択手段と、
    前記表面・変化演算手段により算出した前記被交換光学素子の表面形状及びその変化量に基づいて前記選択手段により選択した前記被交換光学素子の表面形状を修正加工する修正加工手段とを具備し、
    前記修正加工された前記被交換光学素子を用いて前記光学システムの組み上げ調整を行うことを特徴とする光学システムの心立ち調整システム。
  24. 前記選択手段は、前記複数の被交換光学素子を前記心立ちの高さと前記範囲とに対する各発生頻度の分布により各確立密度を同一にして複数のクラスに分けて管理し、これらクラスの中から前記被交換光学素子を選択することを特徴とする請求項23記載の光学システムの心立ち調整システム。
  25. 前記修正加工手段は、修正加工機により前記光学素子の被修正加工面上の指定した位置において指定した量を研磨することを特徴とする請求項17、21又は23のうちいずれか1項記載の光学システムの心立ち調整システム。
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