JP2005049507A - 電気光学パネルの製造方法および電気光学パネル - Google Patents

電気光学パネルの製造方法および電気光学パネル Download PDF

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Abstract

【課題】表示する画像の品質を向上させ、基板の貼り合わせ装置を簡略化するとともに、処理時間を短縮することができ、必要な位置合わせ精度を得ることができる電気光学パネルの製造方法、それにより製造された電気光学パネルを提供する。
【解決手段】一対の基板10、20が封止部を介して対向配置され、一対の基板10、20と封止部材とによって囲まれた空間内に電気光学材料が封入された電気光学装置の製造方法であって、一対の基板10、20の少なくとも一方の基板10に封入部材を配置する第1工程と、大気圧より圧力の低い第1圧力雰囲気下で一方の基板上10に封止部材を介して他方の基板20を載置する第2工程と、第1圧力より圧力の高い第2圧力雰囲気下で一対の基板10、20の相対位置を調節する第3工程と、を有し、一対の基板のセルギャップの規定が、封止部材に含まれるギャップ制御材によって行われることを特徴とする。
【選択図】 図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学パネルの製造方法および電気光学パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の電子機器におけるカラー画像表示部には、液晶表示装置等の電気光学装置が使用されている。液晶表示装置は、一対の透明基板の間に液晶層が挟持されて構成されている。この液晶表示装置を形成するには、まず一方の基板の表面周縁部にシール剤を塗布する。その際、シール剤の一部に液晶の注入口を形成しておく。次に、シール剤の内側にギャップ制御材として スペーサ材 を散布し、シール剤を介して他方の基板を貼り合わせる。これにより、一対の基板とシール剤とによって囲まれた領域に液晶セルが形成される。次に、真空中で液晶セル内を脱気し、液晶注入口を液晶槽内に浸漬した状態で、全体を大気圧下に戻す。すると、液晶セルと外部との圧力差および表面張力によって、液晶セル内に液晶が充填される。
【0003】
しかしながら、上述した方法で液晶を充填した場合には、充填時間が非常に長くなる。特に、対角1m以上の大型の基板を使用する場合には、液晶の充填に1日以上を要することになる。
【0004】
そこで、インクジェット等の液滴吐出装置を用いて基板上に液晶を塗布する滴下組立法が提案されている(例えば、特許文献1および2参照。)。この方法は、まず一方の基板の表面周縁部にシール剤を塗布して、一方の基板または他方の基板にスペーサ材を散布する。次に、シール剤の内側に液滴吐出装置により規格量の液晶を滴下する。この液晶滴下は、スペーサ材散布と同一工程で行われることもある。そして、減圧雰囲気下において、シール剤を介して一方の基板と他方の基板とを貼り合わせ、両基板の精密位置合わせを行う。位置決めが終了すると、周囲の圧力を大気圧に戻してシール材の硬化を行い、液晶表示装置を形成するというものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−232481号公報 (第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開2000−66163号公報 (第4−6頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の滴下組立法においては、基板間に一定のギャップを形成するためのスペーサ材が表示領域内にも配置されている。そのため、この液晶表示装置を投射型表示装置のライトバルブに用いると、上記スペーサ材の影が拡大投射され、投影された画像中に黒い点として見えてしまうという問題があった。
【0007】
また、精密位置合わせを行う際、減圧雰囲気下における基板の保持方法と基板の材質との組合せによっては(例えば、静電気力による保持方法と石英ガラスとの組合せ)、基板を保持する力がシール材の粘性に負けてしまい、基板がその保持機構の動きに追従しなくなる。そのため、基板同士の必要な位置合わせ精度を得ることが困難となるという問題があった。
【0008】
また、減圧雰囲気から大気圧に移行するときに、シール剤のスプリングバックや両基板を保持する保持機構の振動により、両基板間の位置やセルギャップの均一性が損なわれてしまう恐れがあるという問題があった。
【0009】
減圧雰囲気下で基板の精密な位置合わせを行う工程とともに、接着剤を十分硬化させる工程とを行うと、製造装置全体が複雑になるとともに、処理時間が延びるという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、表示する画像の品質を向上させ、基板の貼り合わせ装置を簡略化するとともに、処理時間を短縮することができ、必要な位置合わせ精度を得ることができる電気光学パネルの製造方法、それにより製造された電気光学パネルを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電気光学パネルの製造方法は、2枚の基板を、封止部材を挟んで対向配置させ、前記基板と前記封止部材とによって囲まれた空間内に電気光学材料を封入する電気光学パネルの製造方法であって、前記2枚の基板の少なくとも一方の基板に前記封止部材を設置する第1工程と、前記封止部材を設置した基板の少なくとも1枚の基板に前記電気光学材料を滴下する第2工程と、前記電気光学材料を滴下した前記一方の基板上に前記封止部材を介して他方の基板を載置する第3工程と、前記2枚の基板の相対位置を調節する第4工程と、を有し、前記第3工程は、大気圧より圧力の低い第1圧力雰囲気下で行い、前記第4工程は、第1圧力より圧力の高い第2圧力雰囲気下で行うことを特徴とする。
【0012】
すなわち、本発明の電気光学パネルの製造方法は、第3工程で一方の基板上に封止部材を介して他方の基板を載置し、第4工程で上記一対の基板の相対位置を調節している。そのため、より圧力の低い第1圧力雰囲気下で行われる第3工程においては、簡単な位置決め機構などの簡略化された装置で基板の貼り合わせを行うことができる。
また、高い相対位置精度が求められないので、貼り合わせに要する処理時間を短縮することができる。
最終的な上記基板の相対位置調整は、第2圧力雰囲気下の第4工程で行われるので、相対位置を調整する装置に求められる制約が緩くなる。そのため、精度の高い位置決め機構のような複雑な装置を用いることができ、必要な相対位置精度を得ることができる。
【0013】
上記の構成を実現するために、より具体的には、第2圧力雰囲気が大気圧雰囲気であることが望ましい。
この構成によれば、上記基板の相対位置調整に用いられる装置に求められる制約がさらに緩くなる。そのため、さらに精度の高い位置決め機構のような複雑な装置を用いることができ、必要な相対位置精度を得ることができる。
【0014】
上記の構成を実現するために、より具体的には、第3工程において、まず各基板の位置データを計測し、2枚の基板の相対位置関係が所定の範囲内に収まるように、一方の基板上に他方の基板を載置することが望ましい。
この構成によれば、第3工程において、まず計測された各基板の位置データに基づいて各基板が所定の相対位置範囲内になるように一方の基板上に他方の基板を載置される。つまり、計測された位置データに基づいて調整されるため、必要な相対位置精度を得やすくなる。
【0015】
上記の構成を実現するために、より具体的には、第3工程において、第3工程から第4工程までの間に発生する2枚の基板の相対位置のズレ量を、あらかじめオフセットして一方の基板上にの基板を載置することが望ましい。
この構成によれば、一方の基板上に他方の基板を載置するときに、あらかじめ上記ズレ量をオフセットして載置しているので、第4工程における一対の基板の相対位置調整時には、上記ズレ量がキャンセルされている。そのため、第4工程の相対位置調整での調整量を最小限に留めることができ、必要な相対位置精度を得やすくなる。
【0016】
上記の構成を実現するために、より具体的には、第4工程において、2枚の基板の相対位置を調節する前に、各基板の位置を計測し、得られた位置データに基づいて調整されることが望ましい。
この構成によれば、2枚の基板の相対位置を調整する前に計測された各基板の位置データに基づいて、2枚の基板の相対位置が調整されるため、必要な相対位置精度を得やすくなる。
【0017】
上記の構成を実現するために、より具体的には、各基板の位置計測はアライメントマークを光学測定手段により画像に取り込み、その後、取り込んだ画像を画像処理部により処理することにより行われることが望ましい。
この構成によれば、各基板の位置計測はアライメントマークを光学測定手段により画像に取り込み、その後、取り込んだ画像を画像処理部により処理することにより行われている。そのため、上記位置データの計測をより正確に、かつ素早く行うことができ、基板の貼り合わせや相対位置調整に要する処理時間を短縮することができる。
【0018】
上記の構成を実現するために、より具体的には、光学測定手段による画像の取り込みが、少なくとも1台のCCDカメラを用いて行われてもよい。
この構成によれば、上記光学測定手段による画像の取り込みが、少なくとも1台のCCDカメラにより行われている。そのため、取り込まれた上記画像はすぐにデータとなり画像処理システムにより処理される。つまり、上記位置データの計測を素早く行うことができ、基板の貼り合わせや相対位置調整に要する処理時間を短縮することができる。
【0019】
上記の構成を実現するために、より具体的には、光学測定手段による画像の取り込みが、各基板に対して少なくとも1台のCCDカメラを用いて行われてもよい。より望ましくは、互いに逆方向に向いた複数の受光部を有するCCDカメラを用いて、2枚の基板の間から各基板の画像を別々に取り込んでもよい。
この構成によれば、上記画像の取り込みが各基板に対して少なくとも1台のCCDカメラを用いて行われているため、上記画像の取り込みをより素早く行うことができる。そのため、基板の貼り合わせや相対位置調整に要する処理時間を短縮することができる。
また、互いに逆方向に向いた複数の受光部を有するCCDカメラを用いることにより、上記画像の取り込みをより素早く行いやすくなる。
【0020】
本発明の電気光学パネルは、上記本発明の電気光学パネルの製造方法で製造されたことを特徴とする。
この構成によれば、安価で品質の良い電気光学パネルを提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態について図1から図13を参照して説明する。
まず、本発明の製造方法により製造される液晶表示装置について説明する。
図1は、本発明に係る液晶表示装置について、各構成要素とともに示す対向基板側から見た平面図であり、図2は図1のH−H’線に沿う断面図である。図3は、液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図で、図4は、液晶表示装置の部分拡大断面図である。なお、以下の説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
【0022】
図1及び図2において、本実施の形態の液晶表示装置(電気光学装置)100は、対をなすTFTアレイ基板10と対向基板20とが光硬化性の封止材であるシール材(封止部材)52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に封入材としての液晶50が封入、保持されている。シール材52は、基板面内の領域において閉ざされた枠状に形成されてなり、液晶注入口を備えず、封止材にて封止された痕跡がない構成となっている。
【0023】
シール材52の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる周辺見切り53が形成されている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路201及び実装端子202がTFTアレイ基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路204が形成されている。TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路204の間を接続するための複数の配線205が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材206が配設されている。
【0024】
なお、データ線駆動回路201及び走査線駆動回路204をTFTアレイ基板10の上に形成する代わりに、例えば、駆動用LSIが実装されたTAB(Tape Automated Bonding)基板とTFTアレイ基板10の周辺部に形成された端子群とを異方性導電膜を介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。なお、液晶表示装置100においては、使用する液晶50の種類、すなわち、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード等の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。
また、液晶表示装置100をカラー表示用として構成する場合には、対向基板20において、TFTアレイ基板10の後述する各画素電極に対向する領域に、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタをその保護膜とともに形成する。
【0025】
このような構造を有する液晶表示装置100の画像表示領域においては、図3に示すように、複数の画素100aがマトリクス状に構成されているとともに、これらの画素100aの各々には、画素スイッチング用のTFT30が形成されており、画素信号S1、S2、…、Snを供給するデータ線6aがTFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画素信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。また、TFT30のゲートには走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmをこの順に線順次で印加するように構成されている。
【0026】
画素電極9は、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオン状態とすることにより、データ線6aから供給される画素信号S1、S2、…、Snを各画素に所定のタイミングで書き込む。このようにして画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号S1、S2、…、Snは、図2に示す対向基板20の対向電極21との間で一定期間保持される。なお、保持された画素信号S1、S2、…、Snがリークするのを防ぐために、画素電極9と対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量60が付加されている。例えば、画素電極9の電圧は、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄積容量60により保持される。これにより、電荷の保持特性は改善され、コントラスト比の高い液晶表示装置100を実現することができる。
【0027】
図4は液晶表示装置100の部分拡大断面図であって、ガラス基板10’を主体として構成されるTFTアレイ基板10上には、ITO(インジウム錫酸化物)を主体とする透明電極にて構成された画素電極9がマトリクス状に形成されており(図3参照)、これら各画素電極9に対して画素スイッチング用のTFT30(図3参照)がそれぞれ電気的に接続されている。また、画素電極9が形成された領域の縦横の境界に沿って、データ線6a、走査線3aおよび容量線3bが形成され、TFT30がデータ線6aおよび走査線3aに対して接続されている。すなわち、データ線6aは、コンタクトホール8を介してTFT30の高濃度ソース領域1aに電気的に接続され、画素電極9は、コンタクトホール15及びドレイン電極6bを介してTFT30の高濃度ドレイン領域に電気的に接続されている。なお、画素電極9の表層にはポリイミド主体として構成される膜に対してラビング処理を行った配向膜12が形成されている。
【0028】
一方、対向基板20においては、対向基板側のガラス基板20’上であって、TFTアレイ基板10上の画素電極9の縦横の境界領域と対向する領域に、ブラックマトリクスまたはブラックストライプと称せられる遮光膜23が形成され、その上層側にはITO膜からなる対向電極21が形成されている。また、対向電極21の上層側には、ポリイミド膜からなる配向膜22が形成されている。そして、TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶50がシール材52(図1参照)により基板内に封入されている。
【0029】
次に、液晶表示装置100の製造の中、シール材の形成から、液晶滴下、基板貼合わせ、シール材硬化に至る工程を行うデバイス製造装置について説明する。
図5は、デバイス製造装置61の概略構成図である。
デバイス製造装置61は、図5に示すように、基板の給材及び除材を行う基板給除部62と材料供給部63と基板貼り合わせ部64と精密アライメント部164とを主体に構成されている。
【0030】
図6は、基板給除部62および材料供給部63の概略構成図である。なお、以下の説明では、基板の表面に沿う方向をX方向(例えば図6中、左右方向)及びY方向(例えば図6中、紙面と垂直な方向)とし、XY平面と直交する方向をZ方向として説明する。
【0031】
材料供給部63は、図6に示すように、基板を保持してX方向、Y方向及びθ方向(Z軸と平行な軸周りの回転方向)に移動自在なテーブル65と、テーブル65の上方に配設され液晶材料を吐出、滴下する液滴吐出ヘッド66と、液滴吐出ヘッド66の近傍に配設されシール材を塗布するシール材塗布部67とを主体に構成されている。
シール材塗布部67から塗布されるシール材には、略球形状のギャップ制御材が含まれており、ギャップ制御材の直径は基板のセルギャップと略同じ寸法(直径略3μm)に形成されている。
なお、液晶材料を滴下させるのに液滴吐出ヘッド66の他に、精密薬液吐出機(計量型ディスペンサ)など、滴下する液晶材料量を制御できるものであればどのような装置を用いてもよい。また、ギャップ制御材は略球形状に形成され、シール材に含まれるものに限られることなく、繊維形状に形成されシール材に含まれるものや、シール材に含まれず基板から柱状に突出して形成されたもの等さまざまなものを使用することができる。
【0032】
また、基板給除部62は、材料供給部63と基板貼り合わせ部64との間、および基板貼り合わせ部64と精密アライメント部164との間で基板を搬送するキャリアを主な構成要素としている。
なお、基板給除部62は、図6に示した構成の他に、搬送ロボットを用いたり、材料供給部63と基板貼り合わせ部64と精密アライメント部164とを接続する搬送機能を有したユニットで構成されたりしてもよい。
【0033】
図7は、基板貼り合わせ部64の概略構成図である。
基板貼り合わせ部64は、図7に示すように、基板を保持してX方向、Y方向及びθ方向に移動自在なテーブル68と、テーブル68上に設置された下チャック部69と、下チャック部69の上方に配置された真空チャンバ70と、真空チャンバ70内に下チャック部69と対向配置された上チャック部71と、上チャック部71をZ方向に移動自在に支持し、且つ下チャック部69に向けて加圧する下降機構72と、から概略構成されている。
真空チャンバ70には、覗き窓70aと排気部76とが設けられている。覗き窓70aの上方には、覗き窓70aを介して基板上のアライメントマークを拡大、観測する貼り合わせ用顕微鏡74が配置され、貼り合わせ用顕微鏡74には、拡大されたアライメントマークの画像を取り込むCCDカメラ(光学測定手段)81が備えられている。排気部76には、収容空間70b内の気体を排気(真空引き)するための真空ポンプ等の吸引装置78が接続されている。
【0034】
また、真空チャンバ70には、シール材52を仮硬化させる紫外線を照射する水銀ランプ等のUVランプからファイバなどを経路として使用したUV照射ユニット82が備えられている。
なお、UV照射ユニット82は、シール材52の粘度を高める程度のエネルギーを供給できればよい。また、シール材52にエネルギーを与える手段は、UVランプに限られることなく、加熱・冷却装置や、可視光照射装置など、シール材52の性質によりさまざまな装置を用いることができる。
【0035】
さらに、基板貼り合わせ部64には、CCDカメラ81により取り込まれた画像を処理する画像処理部83と、画像処理部83により処理されたデータに基づいてテーブル68と下降機構72とを制御する制御部84が設けられている。
また、下チャック部69及び上チャック部71には、互いに対向する保持面69a、71aでそれぞれ基板を保持するための保持機構(図示せず)が備えられている。
なお下チャック部69及び上チャック部71には、静電気力や粘着力を用いたチャック機構、または機械的に基板を保持する機械的保持機構など、略真空雰囲気においても基板を保持できる機構であればどのような機構が備えられていてもよい。
例えば、基板に石英ガラスを用いた場合、静電気力による保持方法を用いると保持力が弱く、基板の相対位置を十分な精度で調整することができない。その一方、接着力、分子間力、真空力、機械式保持等の保持方法であれば、石英ガラスでも十分な保持力を発揮することができるため、下チャック部69及び上チャック部71の保持機構に用いて好適である。
【0036】
図8は、精密アライメント部164の概略構成図である。
精密アライメント部164は、基板を保持してX方向、Y方向及びθ方向に移動自在なテーブル168と、テーブル168上に設置された下チャック部169と、下チャック部169と対向配置された上チャック部171と、上チャック部171をZ方向に移動自在に支持し、且つ下チャック部169に向けて加圧する加圧機構172と、基板上のアライメントマークを拡大、観測するアライメント用顕微鏡174と、シール材52を硬化させる紫外線を照射する水銀ランプ等のUVランプ182とから概略構成されている。
【0037】
アライメント用顕微鏡174には、アライメントマークの画像を取り込むCCDカメラ(光学測定手段)181が備えられている。
さらに、精密アライメント部164には、CCDカメラ181により取り込まれた画像を処理する画像処理部183と、画像処理部183により処理されたデータに基づいてテーブル168を制御する制御部184が設けられている。
【0038】
下チャック部169及び上チャック部171には、互いに対向する保持面169a、171aでそれぞれ基板を真空吸着するための吸着機構(図示せず)が備えられている。
なお下チャック部169及び上チャック部171には、静電気力や粘着力を用いたチャック機構、または機械的に基板を保持する機械的保持機構など、貼り合わされた基板をX軸、Y軸方向に動かすのに十分な保持力を発揮できる機構であれば、どのような機構が備えられていてもよい。
また、精密アライメント部164には、上チャック部171を下チャック部169に向けて加圧する加圧機構172が設けられていなくてもよい。
また、UVランプ182は、シール材52を硬化させることができればよく、UVランプ182の他に、例えば加熱・冷却装置や、可視光照射装置など、シール材52の性質によりさまざまな装置を用いることができる。
【0039】
液滴吐出ヘッド66は、例えばピエゾ素子によって液室を圧縮してその圧力波で液体を吐出させるもので、一列又は複数列に配列された複数のノズル(ノズル孔)を有している。
この液滴吐出ヘッド66の構造の一例を説明すると、液滴吐出ヘッド66は、図9(a)に示すように例えばステンレス製のノズルプレート312と振動板313とを備え、両者を仕切部材(リザーバプレート)314を介して接合したものである。ノズルプレート312と振動板313との間には、仕切部材314によって複数の空間315と液溜まり316とが形成されている。各空間315と液溜まり316の内部は液晶材料で満たされており、各空間315と液溜まり316とは供給口317を介して連通したものとなっている。また、ノズルプレート312には、空間315から液晶材料を噴射するためのノズル318が形成されている。一方、振動板313には、液溜まり316に液晶材料を供給するための孔319が形成されている。
【0040】
また、振動板313の空間315に対向する面と反対側の面上には、図9(b)に示すように圧電素子(ピエゾ素子)320が接合されている。この圧電素子320は、一対の電極321の間に位置し、通電するとこれが外側に突出するようにして撓曲するよう構成されたものである。そして、このような構成のもとに圧電素子320が接合されている振動板313は、圧電素子320と一体になって同時に外側へ撓曲するようになっており、これによって空間315の容積が増大するようになっている。したがって、空間315内に増大した容積分に相当する液晶材料が、液溜まり316から供給口317を介して流入する。また、このような状態から圧電素子320への通電を解除すると、圧電素子320と振動板313はともに元の形状に戻る。したがって、空間315も元の容積に戻ることから、空間315内部の液晶材料の圧力が上昇し、ノズル318から基板に向けて液晶材料の液滴322が吐出される。
なお、液滴吐出ヘッド66のインクジェット方式としては、前記の圧電素子320を用いたピエゾジェットタイプ以外の方式でもよく、例えば、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いた方式を採用してもよい。
【0041】
続いて、上記のデバイス製造装置61により液晶表示装置100を製造する手順について説明する。
まず、図4に示すように、ガラス基板10’上にTFT30を形成し、さらに画素電極9及び配向膜12等を形成してTFTアレイ基板10を得る一方、ガラス基板20’上に遮光膜23、対向電極21、配向膜22等を形成して対向基板20を得る。
なお、以下の説明においては、TFTアレイ基板10を下基板10と称し、対向基板20を上基板20と称して説明する。
【0042】
対向電極等が形成された上基板20は基板給除部62により運搬され、図10(a)に示すように、上チャック部71に給材され、保持機構により上基板20は保持される。
TFT等が形成された下基板10は基板給除部62により運搬され、材料供給部63のテーブル65上に給材される(図6参照)。テーブル65を移動させつつ、下基板10上にシール材塗布部67からシール材が閉ざされた枠状(図1参照、符号52)に塗布される(第1工程)。また、テーブル65を移動させつつ液滴吐出ヘッド66から液晶を吐出、滴下して、図10(b)に示すように、シール材52で囲まれた所定位置に液晶50を配置する(第2工程)。
なお、図10(b)では、液晶50はシール材52で囲まれた領域の1ヶ所に滴下するように図示しているが、1ヶ所に滴下するものに限られることなく、複数ヶ所に滴下してもよい。
【0043】
液晶が滴下された下基板10は基板給除部62により運搬され、図10(c)に示すように、下チャック部69に給材され(なお、以下の説明では便宜上、液晶50及びシール材52の図示を省略する)、保持機構により保持される。
そして、図11(d)に示すように、真空チャンバ70を下降させて下チャック部69に当接させ、収容空間70bを密封状態に閉塞する。収容空間70bが密封状態となったら、排気部76から負圧吸引して収容空間70b内を略真空状態(1.33Pa〜1.33×10−2Pa)とする。
【0044】
収容空間70b内が略真空状態となったら、図11(e)に示すように、上基板20と下基板10とに形成されたアライメントマーク(図示せず)を貼り合わせ用顕微鏡74、74を用いて拡大してCCDカメラ81に取り込む。CCDカメラ81に取り込まれたアライメントマークの画像データは、画像処理部83に入力され上基板20と下基板10との相対位置が検出される。制御部84は、画像処理部83により検出された相対位置に基づき、テーブル68を駆動して上基板20と下基板10との相対位置のズレが±10μm以内になるように粗位置決めする。
【0045】
なお、上記収容空間70b内の真空引きと、基板10、20の粗位置決めとは、同時に併行して実施してもよいし、粗位置決めを先に実施して真空引きを後から実施してもよい。真空引きと粗位置決めとを同時に実施した場合は、製造時間を短縮することができる。
また、上チャック部71には、貼り合わせ用顕微鏡74及び覗き窓70aの直下の位置に貫通孔71bが形成されており、この貫通孔71bを介して各基板10、20のアライメントマークを検出することができる。
【0046】
基板10、20が粗位置決めされたら、図11(f)に示すように、下降機構72により上チャック部71を下降(相対移動)させて対向する基板10、20を貼り合わせる(第3工程)。さらに上チャック部71を下チャック部69に向けて下降させ、基板10、20に加圧してシール材52を押しつぶす。
基板10、20の貼り合わせが完了すると、UV照射ユニット82により紫外線を照射してシール材52を仮硬化させ、シール材の粘度を高める。
【0047】
なお、基板10、20を貼り合わせた後の加圧は、製造のプロセスおよびシール材52などの選択によっては実施しなくてもよい。また、UV照射ユニット82によるシール材52の仮硬化も同様にシール材52によっては実施しなくてもよい。
また、貼り合わせ後から後述する精密位置合わせまでの間に、ズレの発生が予想され、そのズレ量、方向が統計的に予想される場合には、ズレ発生後の基板10、20の位置関係が上述した範囲内に収まるように、あらかじめオフセットさせて粗位置決めしてもよい。
【0048】
この後収容空間70b内に大気が導入され、略真空状態から大気圧に戻される。真空チャンバ70の収容空間70bが大気圧になると、圧力差により両基板10、20は押圧されてシール材52はさらに押しつぶされる。その後、上チャック部71と下チャック部69との保持を解除し、図12(g)に示すように、真空チャンバ70を上昇させる。そして、下チャック部69に非保持状態で載置されている基板(この場合は基板10、20が貼り合わされた液晶表示装置100)を基板給除部62により除材する。
【0049】
貼り合わされた液晶表示装置100は基板給除部62により精密アライメント部164へ運搬され、図13に示すように、上基板20が上チャック部171側に、下基板10が下チャック部169側になるように給材される。上チャック部171と下チャック部169とは、それぞれ設けられた吸着機構により上基板20と下基板10とを真空吸着する。
上基板20と下基板10との保持が完了すると、大気圧下において、両基板10、20に形成されたアライメントマーク(図示せず)をアライメント用顕微鏡174、174を介してCCDカメラ181、181に取り込む。CCDカメラ181に取り込まれたアライメントマークの画像データは、画像処理部183に入力され上基板20と下基板10との相対位置が検出される。制御部184は、画像処理部183により検出された相対位置に基づき、テーブル168を駆動して上基板20と下基板10との相対位置のズレが±1μm以内になるように精密位置決めする(第4工程)。
また、上チャック部171には、アライメント用顕微鏡174の直下の位置に貫通孔171bが形成されており、この貫通孔171bを介して各基板10、20のアライメントマークを検出することができる。
【0050】
基板10、20が精密位置決めされたら、加圧機構172により上チャック部171をさらに下降(相対移動)させて対向する基板10、20を加圧する。すると、シール材52はさらに押しつぶされ、シール材52に含まれるギャップ制御材52aが基板10、20に当接し、基板10、20の間隔が略3μm以下になるように調節される。
なお、加圧機構172による加圧方法は、一括して押圧力を加える加圧方法や、段階的に押圧力を上げる加圧方法、連続的に押圧力を上げる加圧方法、押圧してその押圧力を一時保持しその後押圧力を上げるS字加圧など、さまざまな加圧方法で加圧してもよい。
また、上チャック部171と下チャック部169とが上基板20と下基板10と接触して押圧する領域は、接触している面全体で押圧してもよいし、シール材52に含まれているギャップ制御材52aが配置されている領域のみに接触して押圧してもよい。ギャップ制御材52aが配置されている領域のみを押圧する方法では、ギャップ制御材52aが配置されていない領域を押圧しないので、基板10、20が撓んで基板のギャップが狭くなりすぎることを防ぐことができる。
【0051】
基板10、20のギャップが調節されると、UVランプ182により紫外線をシール材52に照射して硬化させ、基板10、20のギャップを保持させる。
なお、UVランプ182の照射は、加圧機構172の押圧力が所定圧力に到達した直後から照射したり、所定時間放置して液晶が液晶表示装置100のすみずみまで行き渡るまで待ってから照射したりするなど、さまざまなタイミングで照射を行ってもよい。
また、使用するシール材によっては、必要な接着力を得るために、シール材硬化の工程をさらに追加してもよい。
【0052】
シール材52の硬化が完了すると、上チャック部171と下チャック部169とによる保持を上下順次または同時に開放し、下チャック部69に非保持状態で載置されている液晶表示装置100を基板給除部62により除材する。
このようにして、液晶表示装置100の製造が完了する。
【0053】
上記の構成によれば、大気圧雰囲気下で基板10、20の精密位置決めを行っているため、略真空状態での粗位置決めでは位置決め精度が求められない。そのため、基板貼り合わせ部64のテーブル68や下降機構72など位置決めに関する装置を簡略化することができ、基板貼り合わせ部64の簡略化、小型化を図ることができる。また、貼り合わせに求められる位置決め精度が緩くなるので、貼り合わせに要する処理時間を短縮することができる。
【0054】
基板10、20の精密位置決めは、大気圧雰囲気下で行われるので、例えば、略真空雰囲気下でも使用できる部品を用いるとか、真空チャンバ70内に収めるとか等の制約が緩くなる。そのため、精度の高い位置決め機構を用いることができ、十分な精度で相対位置を決めることができる。
【0055】
基板貼り合わせ部64と精密アライメント部164とにおいて、基板10、20の相対位置決めが、各基板10、20に設けられたアライメントマークをCCDカメラ81、181により画像に取り込み、画像処理部83、183により処理したデータに基づいて行われている。そのため、各基板10、20に設けられたアライメントマークの計測をより正確に、かつ素早く行うことができ、基板の粗位置決めや精密位置決めに要する処理時間を短縮することができる。
【0056】
基板の保持方法に真空力および接着力、分子間力、機械式保持を用いているため、例えば、基板に石英ガラスを用いても、静電気力による保持方法のような保持力低下がなく、十分な保持力を発揮することができる。そのため、必要な相対位置精度を得やすくなる。
【0057】
ギャップ制御材52aがシール材52に含まれて配置されているため、ギャップ制御材52aが液晶表示装置100の画像表示領域に配置されることがない。
そのため、例えば液晶表示装置100を投射型表示装置のライトバルブに用いても、投射された画像にギャップ制御材52aの影が映ることを防ぐことができる。
また、ギャップ制御材52aが液晶表示装置100の全面に配置されている場合と比較すると、ギャップ制御材52aが配置されている領域が狭いため、基板10、20を相対移動させやすくなる。つまり、基板貼り合わせ部64と精密アライメント部164とにおける粗位置決め、精密位置決めが行いやすくなり、十分な精度で相対位置を決めることができる。
【0058】
精密位置決めの後に基板10、20を押圧することにより、基板10、20の間隔であるセルギャップを、シール材52に含まれるギャップ制御材52aで規定される間隔にすることができる。
また、基板10、20を押圧する領域をシール材52が配置されている領域とすることにより、基板が撓んでギャップ制御材52aで規制される間隔以下の間隔となることを防ぐことができる。
【0059】
基板貼り合わせ部64において貼り合わせ完了後にシール材52の仮硬化を行っているので、硬化を行うまでに、略真空状態から大気圧に移る時の圧力変化や、基板貼り合わせ部64から精密アライメント部164への搬送時の振動などの力により粗位置決めした基板10、20の相対位置がずれることを防ぐことができる。
【0060】
液晶材料の滴下に液滴吐出ヘッド66を用いることにより、滴下する液晶材料の量を正確に調節することができる。そのため、基板10、20とシール材52に封入される液晶材料量を正確に調節することができ、ひいては基板10、20のセルギャップを正確に制御することができる。
【0061】
〔第1の実施の形態の変形例〕
次に、本発明の第1の実施の形態の変形例について図14を参照しながら説明する。
本変形例のデバイス製造装置の基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、基板貼り合わせ部で精密位置合わせまで行う点が異なっている。よって、本実施の形態においては図14を用いて基板貼り合わせ部周辺のみを説明し、液晶表示装置100等の説明を省略する。
【0062】
本変形例における液晶表示装置100を製造する手順について説明する。
図14は、本変形例における基板貼り合わせ部の概略図である。
上基板20と下基板10との粗位置合わせを行って貼り合わせるまでは第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
上基板20と下基板10との貼り合わせが完了すると、図14に示すように、収容空間70b内に外気を導入して、内部の圧力を略真空状態から、所定の第2圧力雰囲気に調節する。
なお、収容空間70b内の圧力を第2圧力雰囲気に調節する前に、上チャック部71の保持力を解除して、一度上基板20を離し、再び上基板20を保持し直してもよいし、保持し直さずにそのまま第2圧力雰囲気に調節してもよい。
また、所定の第2圧力雰囲気は、大気圧でもよいし、それ以外の圧力であってもよい。第2圧力雰囲気が大気圧の場合には、真空チャンバ70を開放して精密位置決めを行ってもよい。
【0063】
収容空間70b内が第2圧力雰囲気となったら、上基板20と下基板10とに形成されたアライメントマーク(図示せず)を貼り合わせ用顕微鏡74、74を用いて拡大してCCDカメラ81に取り込む。CCDカメラ81に取り込まれたアライメントマークの画像データは、画像処理部83に入力され上基板20と下基板10との相対位置が検出される。制御部84は、画像処理部83により検出された相対位置に基づき、テーブル68を駆動して上基板20と下基板10との相対位置のズレが±1μm以内になるように精密位置決めする。
以降の製造の手順は、第1の実施の形態における製造の手順と同様であるのでその説明を省略する。
【0064】
上記の構成によれば、基板貼り合わせ部64において粗位置決めから精密位置決めまで行っているので、粗位置決め後に基板給除部62で基板10、20を搬送する必要がない。そのため、シール材の粘性変化が早く、次の処理への搬送時間が確保できない場合にも対応することができる。
【0065】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について図15から図17を参照して説明する。
本実施の形態のデバイス製造装置の基本構成は、第1の実施の形態と同様である。よって、本実施の形態においては、図15から図17を用いて基板貼り合わせ部周辺のみを説明し、液晶表示装置100等の説明を省略する。
図15は、第2の実施の形態におけるデバイス製造装置261の概略構成図である。
デバイス製造装置261は、図15に示すように、基板の給材及び除材を行う基板給除部62と材料供給部63と基板貼り合わせ部264と精密アライメント部164とを主体に構成されている。
【0066】
図16は、貼り合わせ部264の概略図である。
貼り合わせ部264は、図16に示すように、基板を保持する下チャック部269と、下チャック部269の上方に配置された真空チャンバ270と、真空チャンバ270内に下チャック部269と対向配置された上チャック部271と、上チャック部271をZ方向に移動自在に支持し、且つ下チャック部269に向けて加圧する加圧機構272と、から概略構成されている。
真空チャンバ270には排気部276と水銀ランプ等のUVランプからファイバなどを経路として使用したUV照射ユニット282とが設けられている。排気部276には、収容空間270b内の気体を排気(真空引き)するための真空ポンプ等の吸引装置278が接続されている。UV照射ユニット282は、シール材にエネルギーを供給して仮硬化または硬化する。
なお、UVランプは、シール材52に仮硬化または硬化するためのエネルギーを供給できればよいため、UVランプに限られることなく、加熱・冷却装置や、可視光照射装置など、シール材52の性質によりさまざまな装置を用いることができる。
【0067】
また、2台のCCDカメラ(光学測定手段)281を背中合わせに配置した測定部280が、XY軸平面上を外部から上チャック部271と下チャック部269との間に移動可能に配置されている。
さらに、貼り合わせ部264には、CCDカメラ281により取り込まれた画像を処理する画像処理部283と、画像処理部283により処理されたデータに基づいて基板給除部62を制御する制御部284が設けられている。
また、下チャック部269及び上チャック部271には、互いに対向する保持面でそれぞれ基板を保持するための保持機構(図示せず)が備えられている。なお下チャック部269及び上チャック部271には、静電気力や粘着力を用いたチャック機構、または機械的に基板を保持する機械的保持機構など、略真空雰囲気においても基板を保持できる機構であればどのような機構が備えられていてもよい。
【0068】
続いて、上記のデバイス製造装置261により液晶表示装置100を製造する手順について説明する。
まず、材料供給部63において液晶が滴下された下基板10は、基板給除部62により運搬され、図16に示すように、下チャック部269に給材され(なお、以下の説明では便宜上、液晶50及びシール材52の図示を省略する)、保持機構により保持される。
そして、対向電極等が形成された上基板20が基板給除部62により運搬され上チャック部271に給材される。
【0069】
上基板20が給材されると、測定部280が基板10、20の間に移動する。そして、上基板20と下基板10とに形成されたアライメントマーク(図示せず)が背中合わせに配置されたCCDカメラ281に取り込まれる。CCDカメラ281に取り込まれたアライメントマークの画像データは、画像処理部283に入力され上基板20と下基板10との相対位置が検出される。制御部284は、画像処理部283により検出された相対位置に基づき、基板給除部62をX、Y軸方向に制御して、上基板20と下基板10との相対位置のズレが±10μm以内になるように粗位置決めする。
【0070】
上基板20と下基板10との粗位置決めが完了すると、上基板20は保持機構により上チャック部271に保持される。
なお、上基板20と下基板10とが上チャック部271と下チャック部269とに保持される順番は上述した順番でも、逆に上基板20が先で下基板10が後に保持される順番でもよい。また、上基板20を先に保持し下基板10を後に保持する場合において、下基板10を保持してから上基板20と下基板10との相対位置の粗位置決めを行ってもよい。
また、測定部がアライメントマークを確実にとらえるために、測定部が先に移動した後、先の基板を給材して、基準位置に位置合わせした後、保持してもよい。
また、貼り合わせ後から精密位置合わせまでの間に、ズレの発生が予想され、そのズレ量、方向が統計的に予想される場合には、ズレ発生後の基板10、20の位置関係が上述した範囲内に収まるように、あらかじめオフセットさせて粗位置決めしてもよい。
【0071】
上基板20と下基板10とが上チャック部271と下チャック部269とに保持されると、測定部280は外側に移動して、図17に示すように、真空チャンバ270を下降させて下チャック部269に当接させ、収容空間270bを密封状態に閉塞する。収容空間270bが密封状態となったら、排気部276から負圧吸引して収容空間270b内を略真空状態(1.33Pa〜1.33×10−2Pa)とする。
以後の製造手順は、第1の実施の形態における手順と同様なので省略する。
【0072】
上記の構成によれば、真空チャンバ270に覗き穴を設ける必要がないため、装置の製造における加工工数が減少させることができる。また、覗き穴からの空気のリークをなくすことができ、収容空間270bの略真空状態を保ちやすくすることができる。
【0073】
真空チャンバ270内の工程を上チャック部271のZ軸移動のみとすることができ、メンテナンスが難しい真空チャンバ270内の機構を減らすことができる。特に、上基板20または下基板10を保持する前に粗位置決めを行うことにより、テーブルを用いた位置合わせ機構をなくし、生産性を向上させることができる。
【0074】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、液晶装置の製造方法に適応して説明したが、液晶装置の製造方法に限られることなく、
エレクトロルミネッセンス装置の製造方法等、その他各種装置の製造方法に適応することができるものである。
また、上基板が対向基板で、下基板がTFTアレイ基板であってもよく、必要に応じて、工程間の基板給除部で上下基板を反転してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置を対向基板の側から見た平面図である。
【図2】図1のH−H’線に沿う断面図である。
【図3】液晶表示装置の等価回路図である。
【図4】同、液晶表示装置の部分拡大断面図である。
【図5】第1の実施の形態のデバイス製造装置の概略構成図である。
【図6】同、基板給除部および材料供給部の概略構成図である。
【図7】同、基板貼り合わせ部の概略構成図である。
【図8】同、精密アライメント部の概略構成図である。
【図9】液滴吐出ヘッドの概略構成図である。
【図10】同、液晶表示装置の製造手順を示す図である。
【図11】同、液晶表示装置の製造手順を示す図である。
【図12】同、液晶表示装置の製造手順を示す図である。
【図13】同、液晶表示装置の製造手順を示す図である。
【図14】第1の実施の形態の変形例における液晶表示装置の製造手順を示す図である。
【図15】第2の実施の形態のデバイス製造装置の概略構成図である。
【図16】同、精密貼り合わせ部の概略図である。
【図17】同、液晶表示装置の製造手順を示す図である。
【符号の説明】
10・・・下基板(基板)、 20・・・上基板(基板)、 52・・・シール材(封止部材)、 52a・・・ ギャップ制御材、 66・・・液滴吐出ヘッド、 81、181、281・・・CCDカメラ(光学測定手段)、 83、183、283・・・画像処理部、100・・・液晶表示装置(電気光学装置)

Claims (10)

  1. 2枚の基板を、封止部材を挟んで対向配置させ、前記基板と前記封止部材とによって囲まれた空間内に電気光学材料を封入する電気光学パネルの製造方法であって、
    前記2枚の基板の少なくとも一方の基板に前記封止部材を設置する第1工程と、
    前記封止部材を設置した基板の少なくとも1枚の基板に前記電気光学材料を滴下する第2工程と、
    前記電気光学材料を滴下した前記一方の基板上に前記封止部材を介して他方の基板を載置する第3工程と、
    前記2枚の基板の相対位置を調節する第4工程と、を有し、
    前記第3工程は、大気圧より圧力の低い第1圧力雰囲気下で行い、前記第4工程は、第1圧力より圧力の高い第2圧力雰囲気下で行うことを特徴とする電気光学パネルの製造方法。
  2. 前記第2圧力雰囲気が大気圧雰囲気であることを特徴とする請求項1記載の電気光学パネルの製造方法。
  3. 前記第3工程において、
    まず、前記各基板の位置を計測し、
    前記2枚の基板の相対位置関係が所定の範囲内に収まるように、前記一方の基板上に前記他方の基板を載置することを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学パネルの製造方法。
  4. 前記第3工程において、
    前記第3工程から前記第4工程までの間に発生する前記2枚の基板の相対位置のズレ量を、あらかじめオフセットして前記一方の基板上に前記他方の基板を載置することを特徴とする請求項3記載の電気光学パネルの製造方法。
  5. 前記第4工程において、
    前記2枚の基板の相対位置を調節する前に、前記各基板の位置を計測し、得られた位置データに基づいて調整することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電気光学パネルの製造方法。
  6. 前記各基板の位置計測は、アライメントマークを光学測定手段により画像に取り込み、その後、取り込んだ画像を画像処理部により処理することにより行われることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の電気光学パネルの製造方法。
  7. 前記光学測定手段による画像の取り込みが、少なくとも1台のCCDカメラを用いて行われることを特徴とする請求項6記載の電気光学パネルの製造方法。
  8. 前記光学測定手段による画像の取り込みが、各基板に対して少なくとも1台のCCDカメラを用いて行われることを特徴とする請求項7記載の電気光学パネルの製造方法。
  9. 前記光学測定手段による画像の取り込みが、互いに逆方向に向いた複数の受光部を有するCCDカメラを用いて、
    前記2枚の基板の間から各基板の画像を別々に取り込むことにより行われることを特徴とする請求項8記載の電気光学パネルの製造方法。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の電気光学パネルの製造方法で製造されたことを特徴とする電気光学パネル。
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