JP2005048434A - トンネル監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トンネル火災時に放水対象区画を決定するトンネル管制員の負担を軽減する。
【解決手段】 複数の放水弁が区画対応に設置されたトンネル内で火災が発生したとき放水対象とする区画を手操作選択させる放水区画の選択手段54a〜54eと、選択手段54a〜54eで選択された前記放水区画に属する前記放水弁から消火液を放水させる放水開始指示手段52と、前記トンネル内で火災が発生したとき前記トンネル内の情報に基づき放水対象とする区画をどの区画にするかを演算処理により求める制御手段と、前記制御手段の演算処理によって求められた放水対象の区画を前記手操作選択の前に報知する放水区画推奨手段(図示の例では選択手段54b、54cに付設)とを備える。これにより、管制員は自身による区画決定前に制御手段の推奨する放水区画を参考にすることが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、火災発生時に消火用の放水制御を管制員の手動操作の指示に基づいて行うトンネル監視装置に係り、特に、管制員の手動操作の指示入力を支援し管制員の負担を軽減するのに好適なトンネル監視装置に関する。
自動車用のトンネルには、下記特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載されている様に、トンネル内で発生した渋滞や火災、事故等の異常を迅速に検出することができるように、各種センサや監視カメラが設置されている。
そして、これらセンサの検出信号や監視映像は、遠隔地に設けられた中央監視制御室に送信され、管制員が異常発生現場の撮影映像をモニタ画面で監視し、必要なときは制御指令信号を出力してトンネル設置の放水弁から火災地点に放水できる様になっている。
トンネル内で消火のための放水を行う場合、例えば火災現場の対向車線を通過して火災から逃げる車両があったときにこの車両のフロントガラスに多量の水を予告無しに放水してしまうと、車両を運転するドライバの視界を遮り、運転に支障を来して事故の原因になってしまう。このため、従来から、放水するか否かや放水開始時点の判断は、トンネル監視を行っている管制員に委ね、自動制御で放水を行わないようになっている。
特開平11―120457号公報 特開平2000―99851号公報 特開2000―271243号公報
しかしながら、管制員が放水指示を手動で入力するとき、単に放水するか否かや、放水開始時点だけを判断すればよいのではなく、その他にも、下記の様な放水区画の判断も瞬時に行う必要がある。
トンネルには、火災消火用の水を貯めておく貯水槽や、トンネル内の各所に設置された放水弁や、貯水槽の水を加圧して各放水弁に圧送する消火ポンプが併設されるが、近年の様に長大化したトンネルでは、トンネルの全区間で一斉に放水することができる吐出容量を持った消火ポンプや貯水槽を併設することは困難である。このため、管制員には、トンネル内の風向きや火災発生地点とトンネル出入り口との関係等に鑑み、どの区画で放水を開始し、放水する区画をどの様に移動させれば良いかという判断が要求される。
この判断は、火災発生という緊急事態が生じたときに、錯綜する様々な情報や警報の下で行わなければならず、管制員の負担を増大させる一因になっている。
本発明の目的は、管制員の判断を支援し、火災発生時の管制員の負担を軽減することができるトンネル監視装置を提供することにある。
本発明のトンネル監視装置は、放水弁が所定の区画毎に設置されたトンネル内で火災が発生したとき放水対象とする区画を手操作選択させる放水区画の選択手段と、前記選択手段で選択された前記放水区画に属する前記放水弁から消火液を放水させる放水開始指示手段と、前記トンネル内で火災が発生したとき前記トンネル内の情報に基づき放水対象とする区画をどの区画にするかを演算処理により求める制御手段と、前記制御手段の演算処理によって求められた放水対象の区画を前記手操作選択の前に報知する放水区画推奨手段とを備えることを特徴とする。
この構成により、管制員は、放水区画を決定するときに、制御手段が演算処理によって求めた推奨区画を参考にすることができるため、管制員の負担が軽減し、放水区画の決定を慌てること無く冷静に行うことが可能となる。
本発明のトンネル監視装置は、放水弁が所定の区画毎に設置されたトンネル内で火災が発生したとき前記トンネル内の情報に基づき放水対象とする区画をどの区画にするかを演算処理により求める制御手段と、前記演算処理により求められた区画を自動選択すると共に前記自動選択された区画を手動により変更可能とする区画選択手段と、前記自動選択の対象となった区画を報知する放水区画推奨手段と、前記区画選択手段により選択された前記区画に属する前記放水弁から消火液を放水させる放水開始の手操作指示手段とを備えることを特徴とする。
この構成によっても、管制員は、放水区画を決定するとき制御手段が演算処理によって求めた推奨区画を参考にすることができ、管制員の負担が軽減する。更に、推奨区画が自動選択されるため、自動選択された区画を放水区画として管制員が決定するときの手操作を省くことができ、火災に対する迅速な対応が可能となる。しかも、この場合でも、放水開始の指示は手操作入力であるため、放水開始前に放水区画の手操作による変更が可能であり、管制員の判断が制御手段より優先される。
本発明によれば、火災発生時に管制員が放水区画の決定を行うとき、制御装置が放水最適区画として算出した区画を管制員に推奨する構成としたため、制御装置の算出した区画を参考にして管制員が実際に放水する区画を決定することができるトンネル監視装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、自動車用の複数のトンネルを集中的に監視する中央監視制御室に設置される本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置の構成図である。このトンネル監視装置10は、管制員11が操作する管制卓12と、管制卓12上に並べて設けられた3台の映像監視用のモニタ13a、13b、13cと、1台の設備表示用のモニタ14と、1台のガイダンス表示用のモニタ15と、管制卓12内に設置され映像監視用のモニタ13a、13b、13cを制御する映像制御ユニット16と、管制卓12内に設置され映像制御ユニット16と連携して設備表示用のモニタ14及びガイダンス表示用のモニタ15を制御すると共にトンネル監視制御を統括する制御手段としての演算ユニット17とを備える。管制卓12上には、管制員用の操作パネル19が設けられている。
監視対象とするトンネルとして、Aトンネル、Bトンネル、Cトンネル、…、Nトンネルがあり、図1には、Aトンネル、Bトンネルの2つのトンネルのみを図示している。Aトンネル、Bトンネル、…、Nトンネルには、夫々、複数の火炎検出用のセンサ20と水噴霧放水弁21とが所定間隔毎に設置されている。また、Aトンネル、Bトンネル、…、Nトンネルは夫々所要区画毎に区分され、各区画毎に工業用の監視カメラ(ITV)22が設置されている。
Aトンネル、Bトンネル、…、Nトンネルの各監視カメラ22は、トンネル監視装置10の映像制御ユニット16と信号線25により接続され、各センサ20及び水噴霧放水弁21は、トンネル監視装置10の演算ユニット17に制御線26により接続されている。
図1には、異常検出用のセンサとして火炎検出用のセンサ20のみを図示したが、その他の異常検出用センサとして、例えば、トンネル内に所定間隔で設置された非常押しボタンや消火栓起動ボタンの夫々の押下を検出するセンサ、消火器設置場所の扉の開閉検出センサ、避難路の扉の開閉検出センサ、非常電話のオフフック検出用センサ等が設けられており、これらのセンサも制御線26に接続されている。
また、本実施形態の演算ユニット17は、各監視カメラ22からの映像信号を映像制御ユニット16から取り込んで画像処理し、映像中の車両の車速が所定速度以下になったことを検出する図示しない画像処理装置を有する。この画像処理装置は、所定速度以下の低速車両(停止車両を含む。)を検出したとき、検出した低速車両の発生場所を警報発生場所として低速車両発生の警報を出力する。
図2は、操作パネル19の一例を示す図である。この操作パネル19には、制御トンネル用パネル30と、異常判定用パネル40と、水噴霧制御用パネル50と、模擬訓練時に使用する模擬訓練用スイッチ60と、制御モードを半自動とするか手動とするかを入力する制御モードスイッチ70と、運用制御権を選択する運用制御権スイッチ80とが設けられている。
制御トンネル用パネル30には、監視対象とする各トンネルの「上り」「下り」毎に選択表示用ランプ31が配列されている。いずれかのトンネルで異常が発生し演算ユニット17がそのトンネル及び異常発生区画を特定したとき、該当の選択表示用ランプ31を点灯すると共に、映像監視用のモニタ13a、13b、13cに、異常の発生したトンネルに設置されている監視カメラの撮影映像を表示する。これにより、管制員は、映像監視用のモニタ13a、13b、13cに映っている映像がどのトンネルの「上り」車線あるいは「下り」車線の映像であるかを判断することができる。尚、選択表示用ランプ31に夫々選択スイッチを併設し、監視するトンネルを手動選択できる構成としてもよい。
異常判定用パネル40には、トンネル内で異常が発生したとき異常発生の区画番号を表示する表示部41と、異常発生が誤報であったと管制員が判断したとき管制員が押す誤報スイッチ42と、管制員が火災発生を認知したとき押す火災認知スイッチ43と、火災が鎮火したと管制員が判断したとき押す火災鎮火スイッチ44と、火災から復旧したと管制員が判断したとき押す火災復旧スイッチ45と、管制員が事故発生を認知したとき押す事故スイッチ46と、事故から復旧したと管制員が判断したとき押す事故復旧スイッチ47と、管制員が防災盤が復旧したと判断したとき押す防災盤復旧スイッチ48とが設けられている。
この異常判定用パネル40には、更に、複数火災用パネル49が設けられている。この複数火災用パネル49には、複数火災が発生したとき、例えば、Aトンネルで火災が発生している時にBトンネルでも火災が発生したとき、この複数火災の発生を管制員に報知する複数火災発生表示ランプ49aと、複数火災が発生したとき各火災現場順にモニタ画面の表示切り替えを指示する複数火災表示切替スイッチ49bとが設けられている。
水噴霧制御用パネル50は、水噴霧放水弁21を手操作指示で施錠する鎖錠スイッチ51と、この施錠を解除して放水開始を手操作で指示入力する鎖錠解スイッチ52と、放水する水噴霧放水弁21を手操作で選択指示する選択放水スイッチ54aと、放水停止を手操作で選択する放水停止スイッチ53aと、区画番号を表示する表示部55aとを備える。
この実施形態では、トンネル内のある区画で火災が発生したとき、その前後2区画分づつ合計5区画分の放水選択指示を直ぐに行える様に、5区画分の選択放水スイッチ54a、54b、54c、54d、54eと、5区画分の放水停止スイッチ53a、53b、53c、53d、53eと、5区画分の表示部55a、55b、55c、55d、55eが水噴霧制御用パネル50に用意されており、更にその前後の区画で放水する必要があったときは、矢印キー56、57で区画移動ができるようになっている。また、この水噴霧制御用パネル50には、放水時間表示用の表示部58も設けられている。
本実施形態の各選択放水スイッチ54a、54b、54c、54d、54eには、詳細は後述する放水区画推奨手段としてのLED等の発光手段が付設される。この発光手段は、選択放水スイッチのオンオフ状態を表示する発光手段とは別に設けられ、両発光手段による発光の有無は、発光色の違い、発光手段の取付位置等によって容易に識別可能となっている。
図3は、Aトンネルに設けられている換気設備や消火設備等の設備配置図の一例を示す図であり、管制卓12内に設けられた図示しない大容量記憶装置には、監視対象となっているAトンネル、Bトンネル、…、Nトンネル毎の設備配置データが予め格納されており、例えばAトンネルに設置されたセンサ20が火災発生を検知したとき、この火災発生の検知信号を受信した演算ユニット17がAトンネルの設備配置データを大容量記憶装置から読み出し、図1の設備表示用のモニタ14に表示する。
図4は、Aトンネルに設けられている設備の運用ガイダンスを示す図である。Aトンネルで火災が発生したとき、火災が消火されるまでの設備運用のガイダンスをモニタ画面に表示することで、管制員を支援する。
Aトンネル、Bトンネル、…Nトンネル毎に設置設備の種類や数等が異なるため、設備運用のガイダンスデータは、Aトンネル、Bトンネル、…、Nトンネル毎に大容量記憶装置に予め格納されており、異常が発生したとき異常発生トンネルの運用ガイダンスデータが演算ユニット17によって大容量記憶装置から読み出され、図1のガイダンス表示用のモニタ15に表示される。
演算ユニット17は、この図4の運用ガイダンスをガイダンス表示用のモニタ15に表示したとき、先ず、事象検出処理手順で「警報ベル鳴動」「トンネル選択」「事象判定」の各処理ステップを演算ユニット17が自動的に実行していることを管制員に報知するため、例えばこれらを赤色表示する。そして、これらの処理後に赤色表示を例えば緑色表示に変えて各処理が終わったことを管制員に知らせ、次に行うべき処理を赤色表示する。
図4の例では、次に行うべき処理は「火災認定」処理であり、この火災認定は管制員が行うため、管制員に火災認定を促すために、「火災認定」を点滅表示する。
Aトンネルの或る区画で火災が発生したことを演算ユニット17が検出したとき、演算ユニット17は、図4の運用ガイダンスをモニタ15に表示し、図3の設備配置図をモニタ14に表示する。このとき同時に、Aトンネルの火災発生区画に設置されている監視カメラ22の撮影映像が映像監視用のモニタ13aに表示され、更に、この区画に関連する区画たとえば隣接区画に設置されている監視カメラの撮影映像が監視モニタ13b、13cに表示される。
管制員がこれらの監視モニタ13a、13b、13cの映像を見て火災発生を認知したとき、図2に示す火災認知スイッチ43を押下する。これにより、「火災認知」処理ステップが終了して、次の火災初期制御手順に進む。あるいは、管制員が監視モニタ13a、13b、13cの映像を見て火災発生が誤報であると認定したときは、図2の誤報スイッチ42を押下し、以後の火災処理のステップを終了させる。
トンネル監視装置10は、火災が誤報でなく、実際に火災が発生していると管制員が認知したとき、図4に示す処理ステップのうち必要な処理ステップを自動的に順に実行し、管制員の判断を仰ぐ処理ステップに来たとき、管制員が操作パネル19から入力する指示を待機する。
演算ユニット17は、管制員からの入力指示を待機するとき、操作パネル19上で操作可能なスイッチのみを点滅表示して操作可能なスイッチがどれであるかを管制員に知らせ、それ以外のスイッチは、誤操作防止のためにロックしてしまう。更に、ロックしたスイッチを管制員が誤って押下しても、その入力信号はエラー扱いにして、無効とする。
管制員の判断を仰ぐ処理には、異常発生が誤報であるか否かの判断や、水噴霧および換気制御の要不要の判断、並びにこれら制御を行う区画の判断等があり、夫々人命に関わる。このため、管制員は、トンネルの長さや設置設備、その時の交通量に応じて臨機応変に対応する必要があるが、本実施形態の様に、管制員が重要判断を行うときに、管制員が採り得る選択肢に対応するスイッチが操作パネル19上で明示されることで、管制員は他の選択肢を考慮する必要がなくなり、更に、他のスイッチがロックされることで誤操作の心配がなくなり、より沈着な判断が可能になる。
次に、上述した構成のトンネル監視装置で、例えばAトンネルのある区画で火災が発生したときの演算ユニット17の動作を説明する。
図5は、火災が発生したときに演算ユニット17が実行する制御手順を示すフローチャートである。尚、このフローチャート中で、二重線枠で囲まれた処理は管制員(人)による処理である。
演算処理ユニット17は、事故等の異常が発生していない状態では平常の運用処理を行っており、異常事象が発生すると、この異常事象の検出処理(ステップS1)に入る。異常事象の検出処理は、トンネル設置のいずれかのセンサが異常の発生を検知し或いは上述した画像処理装置が低速車両を検出して演算ユニット17に警報を通報したとき開始されるが、その他に、管制員がモニタ画面を監視している最中に異常発生を発見して異常発生を手操作入力したときにも開始される。
異常事象が検出されたとき、演算ユニット17は、その異常が発生した区画を検出(ステップS2)する。各センサからの警報には、各センサ設置場所を示すコードが付加されており、警報を受信した演算ユニット17は、警報のデータ解析を行うことで、警報発生場所すなわち異常事象の発生区画を検出する。
この異常事象の区画検出処理(ステップS2)と同時に、異常事象が検出された区画の監視カメラ及び隣接区画の監視カメラを選択(ステップS3)すると共に、アラーム音を中央監視制御室内に出力(ステップS4)する。
この結果、図6に示す様に、映像監視用のモニタ13a、13b、13cには異常発生区画及び隣接区画に設置されている監視カメラの撮影映像が表示されると共に、設備表示用のモニタ14にはAトンネルの設備データが表示され、その設備の運用ガイダンスがガイダンス表示用のモニタ15に表示される。
次に、管制員は、映像監視用のモニタ13a、13b、13cを見ながら異常事象の状況確認を行い(ステップS5)、パトロールカー等への緊急指示などを行う。その後、管制員は、異常事象の判定処理(ステップS6)を行う。
管制員が異常事象の判定を行った結果、異常事象が火災である場合には図2の火災認知スイッチ43を押下して火災認定処理(ステップS7)を行い、異常事象が事故である場合には図2の事故スイッチ46を押下して事故認定処理(ステップS8)を行い、異常の通報が誤報である場合には図2の誤報スイッチ42を押下して誤報処理(ステップS9)を行う。
図5では、異常事象の判定の結果、「火災」「事故」「誤報」の3つの処理に進む例を述べたが、その他にも、「故障車」「落下物」等の処理に進む手順を設けても良い。このとき、ガイダンス表示用のモニタ15には、図4の設備運用ガイダンスが表示されており、今の例では、「火災認定」、「事故」、「故障車」「落下物」「誤報」の処理ステップが点滅表示され、管制員による手操作入力を待機する。
管制員が火災認知スイッチ43を押下すると、次に、演算ユニット17は、火災初期制御処理を自動的実行する。火災初期制御処理として、本実施形態では、照明制御処理(ステップS10)と、換気制御処理(ステップS11)と、警告表示処理(ステップS12)と、消火ポンプ起動処理(ステップS13)とが設けられている。
照明制御処理では、Aトンネル内に設置されている照明具を増灯制御してトンネル内を明るくし、換気制御ではAトンネル内に設置されている各換気装置を制御して火災鎮火に適切となる風量制御を行う。警告表示処理では、トンネル入口やトンネル内に設置されている警告表示板に、例えは「Aトンネルの第20区画で火災発生」という表示を行い、消火ポンプ起動処理では、貯水層内の水を消火ポンプで吸い込み、何時でも放水弁から水噴霧放水ができるように準備する。
これらの火災初期制御処理が行われた後、管制員は、状況確認処理を行う(ステップS14)。火災現場及びその近辺の撮影映像をモニタ画面で監視している管制員が、火災現場から避難する人を発見した場合には、この状況確認処理において、トンネル内設置の拡声器を用いて避難誘導を行う。
状況確認処理(ステップS14)の後、詳細は図7で説明する火災消火制御処理(ステップS15)を行い、鎮火した後に火災復旧制御(ステップS16)を行い、平常の運用処理に戻る。火災復旧制御とは、例えば、照明を通常の照明に戻したり、排煙運転を行ったり、消火ポンプを停止させたりする制御である。
図7は、上述した火災消火制御処理の詳細処理手順を示すフローチャートである。この火災消火制御処理に入ったとき、管制員は、先ず、放水を行うか否かを判断する(ステップS21)。放水を行う必要があると判断した場合には、次に、管制員は、放水する区画を決定する(ステップS22)。
このとき、本実施形態では、管制員による放水区画の決定に先立ち、演算ユニット17が、その時点における火災発生地点の他、延焼範囲、火炎温度、Aトンネル内での風向等の情報を収集し、放水するのに最適と考えられる区画を演算して求め、例えば図2に示す様に、放水区画に該当する選択放水スイッチ54b、54cに付設された発光手段(本実施形態における放水区画推奨手段)を点灯することで、管制員に放水区画を推奨する。この例では、消火ポンプの性能の関係で2区画分の放水弁にしか消火水を供給できないため、2区画分の選択放水スイッチを点灯している。
管制員は、点灯された選択放水スイッチがどのスイッチであるかを参考にして、選択放水スイッチ54a、54b、54c、54d、54eのいずれかを押下することで、放水区画を決定する。あるいは、点灯された選択放水スイッチ54b、54cは点灯と同時に自動的に選択状態になる様にしてもよい。この場合、管制員が選択状態を変更したいと判断したときは、この放水区画決定処理(ステップS22)で、演算ユニット17が自動決定した選択状態を一旦解除して選択放水スイッチのいずれかを押下し、放水区画の決定を行う。
放水区画を決定した後は、トンネル内に放水することを予告する放送をAトンネル付設の拡声器から放送し(ステップS23)、その後、鎖錠解スイッチ52を押下する。この鎖錠解スイッチ52は放水開始スイッチであり、これにより、選択された放水区画の各放水弁から水噴霧放水が実行される(ステップS24)。
そして、水噴霧放水を行っている旨の放送を自動的に開始し(ステップS25)、管制員は、鎮火したか否か及び放水区画を移動して放水を継続するか否かを判断する(ステップS26)。未だ鎮火しておらず追加放水が必要と判断した場合には、前述のステップS21に戻って放水判断を行い、その後の放水区画決定処理(ステップS22)で放水区画を移動し、移動距離が大きい場合には図2の矢印キー56、57で区画移動を行い、放水区画の再決定を行う。
演算ユニット17は、火災の延焼範囲や火炎温度、風向等の情報を常時取得してその時点時点における最適な放水区画を演算により求めており、放水最適区画を該当選択放水スイッチの点灯等により管制員に知らせている。管制員は、この情報に基づき、区画移動を行うか否かを的確且つ迅速に行うことが可能となる。
管制員が鎮火したと判断したときは、放水中の選択スイッチに対応する放水停止スイッチ53a、53b、53c、53d、53eのいずれかを押下して放水を停止させ(ステップS27)、これにより放水放送が自動終了される(ステップS28)。そして、管制員は、現場の消防隊からの鎮火の通報を待ってから図2の火災鎮火スイッチ44を押下する(ステップS29)。これにより、この火災消火制御処理が終了し、図5の火災復旧処理に進む。
上述したステップS21における放水を行うか否かの判断処理で、管制員が放水不要と判断した場合には、上述したステップS29に進み、現場にいる消防隊からの鎮火の通報を待って、火災鎮火スイッチ44を押下する。
この様に、管制員が放水区画の判断を行う時、演算ユニット17が演算して求めた放水区画を管制員に事前に知らせて管制員の判断に資する構成とすることで、管制員の負担が軽減し、火災発生という非常事態下においても冷静な判断が可能となる。
管制員による放水区画の判断は、火災発生時の火災状況に対応して行う必要があるが、トンネル火災という異常事象の発生は滅多に起こるものではないため、管制員は、定期的に、コンピュータシミレーションによる模擬訓練を受けることになる。
この模擬訓練を行う場合、図2の模擬訓練スイッチ60を用いて模擬訓練モードに入る。この模擬訓練モードに入り、例えばAトンネルでの火災発生が指定されると、演算ユニット17は、乱数等で火災発生区画を決定すると共に火災状況を設定する。火災状況として、例えば多重衝突によって数10m内で複数の火災が点々と発生した場合とか、可燃物を積載したトラックが横転した状況で火災が発生した場合とかが予め用意されており、そのいずれかの火災状況が自動的に選択され、あるいは手動選択される。
そして、演算ユニット17は、予め用意された火災現場の映像を映像監視用のモニタ13a、13b、13cに表示すると共に、Aトンネルの設備データ(図3)をモニタ14に表示すると共に、その運用ガイダンス(図4)をガイダンス表示用のモニタ15に表示する。
以下、上述した様に実際に火災が発生したときと同様の処理手順を実行して、図5、図7で説明した管制員による判断処理や操作処理を実際に行わせる。勿論、模擬訓練モードであるから、この模擬訓練モード下で操作パネル19から入力された指示信号は、演算ユニット17が受信するだけであり、実際の端末装置である放水弁や消火ポンプ等には出力されない。
尚、当然のことながら、模擬訓練中に実際に異常事象が発生した場合には、実際の異常発生を訓練中の管制員に報知して各モニタ13a、13b、13c、14、15の表示画面を実際の異常事象に対応した画面に切り替え、異常事象に即応できる体制にする。
本発明に係るトンネル監視装置は、制御装置が放水最適区画として算出した区画を管制員に推奨するためこの推奨区画を参照して管制員が実際に放水する区画を決定することができるという効果を奏し、トンネル監視装置として有用である。
本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置の構成図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置の操作パネルを示す図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で表示する設備配置図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で表示する設備運用ガイダンス図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で実行される制御手順のフローチャート 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で異常警報を受信したときの動作説明図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で実行される火災消火制御処理手順のフローチャート
符号の説明
10 トンネル監視装置
11 管制員
12 管制卓
13a、13b、13c 映像監視用のモニタ
14 設備表示用のモニタ
15 ガイダンス表示用のモニタ
16 映像制御ユニット
17 演算ユニット(制御手段)
19 操作パネル
20 火炎検出用のセンサ
21 水噴霧放水弁
22 監視カメラ
30 制御トンネル用パネル
40 異常判定用パネル
49 複数火災用パネル
49a 複数火災発生表示ランプ
49b 複数火災表示切替スイッチ
50 水噴霧制御用パネル
51 鎖錠スイッチ(放水停止スイッチ)
52 鎖錠解スイッチ(放水開始スイッチ)
53a、53b、53c、53d、53e 放水停止スイッチ
54a、54b、54c、54d、54e 選択放水スイッチ
55a、55b、55c、55d、55e 表示部

Claims (2)

  1. 放水弁が所定の区画毎に設置されたトンネル内で火災が発生したとき放水対象とする区画を手操作選択させる放水区画の選択手段と、前記選択手段で選択された前記放水区画に属する前記放水弁から消火液を放水させる放水開始指示手段と、前記トンネル内で火災が発生したとき前記トンネル内の情報に基づき放水対象とする区画をどの区画にするかを演算処理により求める制御手段と、前記制御手段の演算処理によって求められた放水対象の区画を前記手操作選択の前に報知する放水区画推奨手段とを備えることを特徴とするトンネル監視装置。
  2. 放水弁が所定の区画毎に設置されたトンネル内で火災が発生したとき前記トンネル内の情報に基づき放水対象とする区画をどの区画にするかを演算処理により求める制御手段と、前記演算処理により求められた区画を自動選択すると共に前記自動選択された区画を手動により変更可能とする区画選択手段と、前記自動選択の対象となった区画を報知する放水区画推奨手段と、前記区画選択手段により選択された前記区画に属する前記放水弁から消火液を放水させる放水開始の手操作指示手段とを備えることを特徴とするトンネル監視装置。
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