JP2005048204A - 横型気相薄膜製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】汚染が少なく、かつ、膜質及び膜厚が均一な高品質の成膜を可能とする横型気相薄膜製造装置の提供。
【解決手段】側壁の対向する位置に原料ガスGの給気口2及び排気口3を設けたリアクタ1と、リアクタに収容され、基板Sを水平に保持するサセプタ4と、サセプタに保持される基板の裏面側に設置され、基板を加熱するメインヒータ5と、基板の表面と対向してリアクタの外部に設置され、リアクタ内を加熱するサブヒータ6と、メインヒータ及びサブヒータの出力を個別に制御する出力制御手段とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】側壁の対向する位置に原料ガスGの給気口2及び排気口3を設けたリアクタ1と、リアクタに収容され、基板Sを水平に保持するサセプタ4と、サセプタに保持される基板の裏面側に設置され、基板を加熱するメインヒータ5と、基板の表面と対向してリアクタの外部に設置され、リアクタ内を加熱するサブヒータ6と、メインヒータ及びサブヒータの出力を個別に制御する出力制御手段とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコン(Si)やサファイア(Al2 O3 )等の基板に気相成長により薄膜を形成するための横型気相薄膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
横型気相薄膜製造装置は、基板周辺全体を加熱するホット・ウォールタイプと基板のみを加熱するコールド・ウォールタイプに大別される。
従来のホット・ウォールタイプの横型気相薄膜製造装置は、図5、図6に示すように、側壁の対向する位置に原料ガスGの給気口31及び排気口32を設けた箱形のリアクタ(反応器)33内に、カーボン等からなり、基板Sを保持するサセプタを兼ねる角筒状の高周波誘導発熱体34を収容し、この高周波誘導発熱体34をリアクタ33の外部に設置した高周波コイル35により高周波誘導加熱して基板S周辺全体を加熱するように構成されている。
この装置では、基板Sの保持には、基板S周辺全体が加熱されるため大きな制約はなく(図5では膜成長面である表面を上にしたフェイス・アップ方式の基板保持を示す)、かつ、基板Sの加熱は、原料ガスGの給、排気口31,32の2方向を除く全ての方向からとなる。
【0003】
一方、コールド・ウォールタイプの横型気相薄膜製造装置は、図7に示すように、側壁の対向する位置に原料ガスGの給気口36及び排気口37を設けた箱形のアリクタ38内の下部に、カーボン等からなり、基板Sをフェイス・アップ方式で保持するサセプタを兼ねる円板状の高周波誘導発熱体39を収容し、この高周波誘導発熱体39をリアクタ38の外部に設置した高周波コイル40により高周波誘導加熱して基板Sを直接加熱するように構成されたり、又は図8に示すように、側壁の対向する位置に原料ガスGの供給口41及び排気口42を設けた箱形のリアクタ43内の上部に、基板Sをその膜成長面である表面を下にしたフェイス・ダウン方式で保持するサセタプ44を設けると共に、サセプタ44に保持された基板Sの裏面側に抵抗加熱方式の円形のホットプレート45を設置し、基板Sを裏面側から加熱するように構成されている。
これらの装置では、基板Sの加熱は、一方向からとなる。
図7において46は原料ガスGの流れを整流する隔壁である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の横型気相薄膜製造装置におけるホット・ウォールタイプのものでは、基板S周辺に温度差が少ないため、原料ガスGが基板Sに平行な層流で供給され、流れに従って原料ガス濃度(境界層)Gpが薄くなるものの基板Sの回転により均一な成膜が可能となる反面、リアクタ33内全般に温度が高くなるため、基板S以外の高周波誘導発熱体33等への原料ガスGによる析出物が多く、特に基板Sの保持がフェイス・アップ方式の場合、パーティクルPによる汚染が激しくなる不具合がある。
【0005】
一方、コールド・ウォールタイプのものでは、基板Sの加熱がそれのみ又は一方向からとなるため、基板S周辺以外には原料ガスGによる析出物がないように制御可能である反面、基板S付近での急激な温度差の発生に伴って原料ガスGの流れに乱流が発生し易く、形成される薄膜の膜質及膜厚が不均一となる不具合がある。
【0006】
そこで、本発明は、汚染が少なく、かつ、膜質及び膜厚が均一な高品質の成膜を可能とする横型気相薄膜製造装置の提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の横型気相薄膜製造装置は、側壁の対向する位置に原料ガスの給気口及び排気口を設けたリアクタと、リアクタに収容され、基板を水平に保持するサセプタと、サセプタに保持される基板の裏面側に設置され、基板を加熱するメインヒータと、基板の表面と対向してリアクタの外部に設置され、リアクタ内を加熱するサブヒータと、メインヒータ及びサブヒータの出力を個別に制御する出力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
一方、前記メインヒータがセンターを給気口側へずらして設置されていることが好ましい。
又、前記メインヒータ及びサブヒータがそれぞれ給気口側から排気口側へ複数のセグメントに分割されている一方、それぞれの出力制御手段が各セグメントの出力を個別に制御可能に設けられていることが好ましい。
更に、前記サセプタによる基板の保持がフェイス・ダウン方式であることが好ましい。
【0009】
【作用】
本発明の横型気相薄膜製造装置においては、基板のみが裏面側からメインヒータにより主に、又、表面側から基板付近における原料ガスの流れの層流強化機能を兼ね備えるサブヒータにより補助的に加熱される。
【0010】
メインヒータ及びサブヒータとしては、抵抗加熱、赤外線輻射加熱又は高周波誘導加熱のいずれの方式によるものであってもよい。
なお、高周波誘導加熱方式のものによる場合、メイン、サブヒータ相互が影響を受けないようにする必要がある。
サブヒータの出力は、メインヒータの出力の10〜40%程度とすることが好ましい。
【0011】
一方、メインヒータがセンターを給気口側へずらして設置されていることにより、リアクタ内における給気口側の原料ガスの温度差が緩和される。
又、メインヒータ及びサブヒータがそれぞれ給気口側から排気口側へ複数のセグメントに分割されている一方、それぞれの出力制御手段が各セグメントの出力を個別に制御可能に設けられていることにより、基板の面内温度差を小さくし、原料ガス濃度(境界層)の変化(広がり)を抑制することが可能となる。
更に、サセプタによる基板の保持がフェイス・ダウン方式であることにより、パーティクルの堆積が抑制される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る横型気相薄膜製造装置の第1の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【0013】
図中1は石英ガラス等からなる箱形のリアクタで、このリアクタ1の側壁の対向する位置には、原料ガスGの給気口2及び排気口3が設けられている。
サセプタ1内の上部には、基板Sをその膜成長面である表面(図1においては下面)を下にしたフェイス・ダウン方式で水平に保持するサセプタ4が収容されており、このサセプタ4は、リアクタ1と同様に石英ガラス等からなる。
又、リアクタ1内には、基板Sより適宜大径の円板状をなす抵抗加熱方式のメインヒータ5が、基板Sを主として加熱すべく、センターを基板Sのそれより給気口2側へずらし、サセプタ4に保持された基板Sの裏面側に基板Sと平行に設置されており、このメインヒータ5の出力は、図示しない出力制御手段によって制御可能に設けられている。
一方、基板Sの表面と対向するリアクタ1の外部には、基板Sより適宜大径の円板状をなす抵抗加熱方式のサブヒータ6が、リアクタ1内の原料ガスGを主として加熱すべく、センターを基板Sのそれに合わせて基板と平行に設置されており、このサブヒータ6の出力は、図示しない出力制御手段によってメインヒータ5の10〜40%の出力でメインヒータ5とは別個に制御可能に設けられている。
【0014】
上記横型気相薄膜製造装置において基板Sに薄膜を形成するには、サセプタ4に基板Sを保持した後、給気口2からパージガス(図示せず)を供給しながら、メインヒータ5及びサブヒータ6の出力を徐々に高め、パージガスを原料ガスGと置換する。
給気口2から供給された原料ガスGは、基板Sに層流となって到達し、基板Sに膜質及び膜厚の均一な薄膜を形成し、基板S周辺以外に析出することがなく、残余の原料ガスGが排気口3から排出される。
ここで、上記装置によって成膜した基板S上のパーティクル数は、従来のコールド・ウォールタイプのものによるものと同等であり、かつ、薄膜の膜質及び膜厚の均一性は、従来のホット・ウォールタイプのものによるものと同程度であった。
【0015】
図2は本発明に係る薄型気相薄膜製造装置の第2の実施の形態を示す模式的な断面図である。
なお、以下の説明において、図1のもの同一の構成部材等には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0016】
この横型気相薄膜製造装置は、第1の実施の形態のものが、メインヒータ5及びサブヒータ6をそれぞれ1枚のものとしたのに対し、メインヒータ5及びサブヒータ6をそれぞれ給気口2側から排気口3側へ複数のセグメント5a,5b,5c及び6a,6bに分割し、かつ、メインヒータ5及びサブヒータ6の出力制御手段(図示せず)を、各セグメント5a,5b,5c、6a,6bの出力を個別に制御可能に設けたものである。
上記メインヒータ5の出力制御手段による各セグメント5a,5b,5cの出力を、図3に示すように、給気口2側から排気口3側へかけて段階的に低くする一方、サブヒータ6の出力制御手段による各セグメント6a,6bの出力を、図4に示すように、給気口2側から排気口3側へかけて段階的に高くすることにより、リアクタ1内における原料ガスGによる温度低下を緩和する一方、原料ガス濃度Gpの変化を抑制することができる。
【0017】
なお、上述した両実施の形態においては、基板Sをフェイス・ダウン方式で保持する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、基板Sをフェイス・アップ方式で保持するようにしてもよい。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の横型気相薄膜製造装置によれば、基板のみが裏面側からメインヒータにより主に、又、表面側から基板付近における原料ガスの流れの層流強化機能を兼ね備えるサブヒータにより補助的に加熱されるので、汚染が少なく、かつ、膜質及び膜厚が均一な高品質の成膜を行うことができる。
【0019】
一方、メインヒータがセンターを給気口側へずらして設置されていることにより、リアクタ内における給気口側の原料ガスの温度差が緩和されるので、サブヒータの層流強化機能と相俟って、基板へ到達する原料ガス流の層流化を高めることができる。
又、メインヒータ及びサブヒータがそれぞれ給気口側から排気口側へ複数のセグメントに分割されている一方、それぞれの出力制御手段が各セグメントの出力を個別に制御可能に設けられていることにより、基板の面内温度差を小さくし、原料ガス濃度(境界層)の変化(広がり)を抑制することが可能となるので、一層高品質な成膜を行うことができる。
更に、サセプタによる基板の保持がフェイス・ダウン方式であることにより、パーティクルの堆積が抑制されるので、パーティクル汚染を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る横型気相薄膜製造装置の第1の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明に係る横型気相薄膜製造装置の第2の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図3】図2の装置におけるメインヒータの出力の一例を示す説明図である。
【図4】図2の装置におけるサブヒータの出力の一例を示す説明図である。
【図5】従来のホット・ウォールタイプの横型気相薄膜製造装置の模式的な断面図である。
【図6】図5の装置における要部の側面図である。
【図7】従来のコールド・ウォールタイプの横型気相薄膜製造装置の模式的な断面図である。
【図8】従来の他のコールド・ウォールタイプの横型気相薄膜製造装置の模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 リアクタ
2 給気口
3 排気口
4 サセプタ
5 メインヒータ
5a セグメント
5b セグメント
5c セグメント
6 サブヒータ
6a セグメント
6b セグメント
G 原料ガス
S 基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコン(Si)やサファイア(Al2 O3 )等の基板に気相成長により薄膜を形成するための横型気相薄膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
横型気相薄膜製造装置は、基板周辺全体を加熱するホット・ウォールタイプと基板のみを加熱するコールド・ウォールタイプに大別される。
従来のホット・ウォールタイプの横型気相薄膜製造装置は、図5、図6に示すように、側壁の対向する位置に原料ガスGの給気口31及び排気口32を設けた箱形のリアクタ(反応器)33内に、カーボン等からなり、基板Sを保持するサセプタを兼ねる角筒状の高周波誘導発熱体34を収容し、この高周波誘導発熱体34をリアクタ33の外部に設置した高周波コイル35により高周波誘導加熱して基板S周辺全体を加熱するように構成されている。
この装置では、基板Sの保持には、基板S周辺全体が加熱されるため大きな制約はなく(図5では膜成長面である表面を上にしたフェイス・アップ方式の基板保持を示す)、かつ、基板Sの加熱は、原料ガスGの給、排気口31,32の2方向を除く全ての方向からとなる。
【0003】
一方、コールド・ウォールタイプの横型気相薄膜製造装置は、図7に示すように、側壁の対向する位置に原料ガスGの給気口36及び排気口37を設けた箱形のアリクタ38内の下部に、カーボン等からなり、基板Sをフェイス・アップ方式で保持するサセプタを兼ねる円板状の高周波誘導発熱体39を収容し、この高周波誘導発熱体39をリアクタ38の外部に設置した高周波コイル40により高周波誘導加熱して基板Sを直接加熱するように構成されたり、又は図8に示すように、側壁の対向する位置に原料ガスGの供給口41及び排気口42を設けた箱形のリアクタ43内の上部に、基板Sをその膜成長面である表面を下にしたフェイス・ダウン方式で保持するサセタプ44を設けると共に、サセプタ44に保持された基板Sの裏面側に抵抗加熱方式の円形のホットプレート45を設置し、基板Sを裏面側から加熱するように構成されている。
これらの装置では、基板Sの加熱は、一方向からとなる。
図7において46は原料ガスGの流れを整流する隔壁である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の横型気相薄膜製造装置におけるホット・ウォールタイプのものでは、基板S周辺に温度差が少ないため、原料ガスGが基板Sに平行な層流で供給され、流れに従って原料ガス濃度(境界層)Gpが薄くなるものの基板Sの回転により均一な成膜が可能となる反面、リアクタ33内全般に温度が高くなるため、基板S以外の高周波誘導発熱体33等への原料ガスGによる析出物が多く、特に基板Sの保持がフェイス・アップ方式の場合、パーティクルPによる汚染が激しくなる不具合がある。
【0005】
一方、コールド・ウォールタイプのものでは、基板Sの加熱がそれのみ又は一方向からとなるため、基板S周辺以外には原料ガスGによる析出物がないように制御可能である反面、基板S付近での急激な温度差の発生に伴って原料ガスGの流れに乱流が発生し易く、形成される薄膜の膜質及膜厚が不均一となる不具合がある。
【0006】
そこで、本発明は、汚染が少なく、かつ、膜質及び膜厚が均一な高品質の成膜を可能とする横型気相薄膜製造装置の提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の横型気相薄膜製造装置は、側壁の対向する位置に原料ガスの給気口及び排気口を設けたリアクタと、リアクタに収容され、基板を水平に保持するサセプタと、サセプタに保持される基板の裏面側に設置され、基板を加熱するメインヒータと、基板の表面と対向してリアクタの外部に設置され、リアクタ内を加熱するサブヒータと、メインヒータ及びサブヒータの出力を個別に制御する出力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
一方、前記メインヒータがセンターを給気口側へずらして設置されていることが好ましい。
又、前記メインヒータ及びサブヒータがそれぞれ給気口側から排気口側へ複数のセグメントに分割されている一方、それぞれの出力制御手段が各セグメントの出力を個別に制御可能に設けられていることが好ましい。
更に、前記サセプタによる基板の保持がフェイス・ダウン方式であることが好ましい。
【0009】
【作用】
本発明の横型気相薄膜製造装置においては、基板のみが裏面側からメインヒータにより主に、又、表面側から基板付近における原料ガスの流れの層流強化機能を兼ね備えるサブヒータにより補助的に加熱される。
【0010】
メインヒータ及びサブヒータとしては、抵抗加熱、赤外線輻射加熱又は高周波誘導加熱のいずれの方式によるものであってもよい。
なお、高周波誘導加熱方式のものによる場合、メイン、サブヒータ相互が影響を受けないようにする必要がある。
サブヒータの出力は、メインヒータの出力の10〜40%程度とすることが好ましい。
【0011】
一方、メインヒータがセンターを給気口側へずらして設置されていることにより、リアクタ内における給気口側の原料ガスの温度差が緩和される。
又、メインヒータ及びサブヒータがそれぞれ給気口側から排気口側へ複数のセグメントに分割されている一方、それぞれの出力制御手段が各セグメントの出力を個別に制御可能に設けられていることにより、基板の面内温度差を小さくし、原料ガス濃度(境界層)の変化(広がり)を抑制することが可能となる。
更に、サセプタによる基板の保持がフェイス・ダウン方式であることにより、パーティクルの堆積が抑制される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る横型気相薄膜製造装置の第1の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【0013】
図中1は石英ガラス等からなる箱形のリアクタで、このリアクタ1の側壁の対向する位置には、原料ガスGの給気口2及び排気口3が設けられている。
サセプタ1内の上部には、基板Sをその膜成長面である表面(図1においては下面)を下にしたフェイス・ダウン方式で水平に保持するサセプタ4が収容されており、このサセプタ4は、リアクタ1と同様に石英ガラス等からなる。
又、リアクタ1内には、基板Sより適宜大径の円板状をなす抵抗加熱方式のメインヒータ5が、基板Sを主として加熱すべく、センターを基板Sのそれより給気口2側へずらし、サセプタ4に保持された基板Sの裏面側に基板Sと平行に設置されており、このメインヒータ5の出力は、図示しない出力制御手段によって制御可能に設けられている。
一方、基板Sの表面と対向するリアクタ1の外部には、基板Sより適宜大径の円板状をなす抵抗加熱方式のサブヒータ6が、リアクタ1内の原料ガスGを主として加熱すべく、センターを基板Sのそれに合わせて基板と平行に設置されており、このサブヒータ6の出力は、図示しない出力制御手段によってメインヒータ5の10〜40%の出力でメインヒータ5とは別個に制御可能に設けられている。
【0014】
上記横型気相薄膜製造装置において基板Sに薄膜を形成するには、サセプタ4に基板Sを保持した後、給気口2からパージガス(図示せず)を供給しながら、メインヒータ5及びサブヒータ6の出力を徐々に高め、パージガスを原料ガスGと置換する。
給気口2から供給された原料ガスGは、基板Sに層流となって到達し、基板Sに膜質及び膜厚の均一な薄膜を形成し、基板S周辺以外に析出することがなく、残余の原料ガスGが排気口3から排出される。
ここで、上記装置によって成膜した基板S上のパーティクル数は、従来のコールド・ウォールタイプのものによるものと同等であり、かつ、薄膜の膜質及び膜厚の均一性は、従来のホット・ウォールタイプのものによるものと同程度であった。
【0015】
図2は本発明に係る薄型気相薄膜製造装置の第2の実施の形態を示す模式的な断面図である。
なお、以下の説明において、図1のもの同一の構成部材等には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0016】
この横型気相薄膜製造装置は、第1の実施の形態のものが、メインヒータ5及びサブヒータ6をそれぞれ1枚のものとしたのに対し、メインヒータ5及びサブヒータ6をそれぞれ給気口2側から排気口3側へ複数のセグメント5a,5b,5c及び6a,6bに分割し、かつ、メインヒータ5及びサブヒータ6の出力制御手段(図示せず)を、各セグメント5a,5b,5c、6a,6bの出力を個別に制御可能に設けたものである。
上記メインヒータ5の出力制御手段による各セグメント5a,5b,5cの出力を、図3に示すように、給気口2側から排気口3側へかけて段階的に低くする一方、サブヒータ6の出力制御手段による各セグメント6a,6bの出力を、図4に示すように、給気口2側から排気口3側へかけて段階的に高くすることにより、リアクタ1内における原料ガスGによる温度低下を緩和する一方、原料ガス濃度Gpの変化を抑制することができる。
【0017】
なお、上述した両実施の形態においては、基板Sをフェイス・ダウン方式で保持する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、基板Sをフェイス・アップ方式で保持するようにしてもよい。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の横型気相薄膜製造装置によれば、基板のみが裏面側からメインヒータにより主に、又、表面側から基板付近における原料ガスの流れの層流強化機能を兼ね備えるサブヒータにより補助的に加熱されるので、汚染が少なく、かつ、膜質及び膜厚が均一な高品質の成膜を行うことができる。
【0019】
一方、メインヒータがセンターを給気口側へずらして設置されていることにより、リアクタ内における給気口側の原料ガスの温度差が緩和されるので、サブヒータの層流強化機能と相俟って、基板へ到達する原料ガス流の層流化を高めることができる。
又、メインヒータ及びサブヒータがそれぞれ給気口側から排気口側へ複数のセグメントに分割されている一方、それぞれの出力制御手段が各セグメントの出力を個別に制御可能に設けられていることにより、基板の面内温度差を小さくし、原料ガス濃度(境界層)の変化(広がり)を抑制することが可能となるので、一層高品質な成膜を行うことができる。
更に、サセプタによる基板の保持がフェイス・ダウン方式であることにより、パーティクルの堆積が抑制されるので、パーティクル汚染を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る横型気相薄膜製造装置の第1の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明に係る横型気相薄膜製造装置の第2の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図3】図2の装置におけるメインヒータの出力の一例を示す説明図である。
【図4】図2の装置におけるサブヒータの出力の一例を示す説明図である。
【図5】従来のホット・ウォールタイプの横型気相薄膜製造装置の模式的な断面図である。
【図6】図5の装置における要部の側面図である。
【図7】従来のコールド・ウォールタイプの横型気相薄膜製造装置の模式的な断面図である。
【図8】従来の他のコールド・ウォールタイプの横型気相薄膜製造装置の模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 リアクタ
2 給気口
3 排気口
4 サセプタ
5 メインヒータ
5a セグメント
5b セグメント
5c セグメント
6 サブヒータ
6a セグメント
6b セグメント
G 原料ガス
S 基板
Claims (4)
- 側壁の対向する位置に原料ガスの給気口及び排気口を設けたリアクタと、リアクタに収容され、基板を水平に保持するサセプタと、サセプタに保持される基板の裏面側に設置され、基板を加熱するメインヒータと、基板の表面と対向してリアクタの外部に設置され、リアクタ内を加熱するサブヒータと、メインヒータ及びサブヒータの出力を個別に制御する出力制御手段とを備えることを特徴とする横型気相薄膜製造装置。
- 前記メインヒータがセンターを給気口側へずらして設置されていることを特徴とする請求項1記載の横型気相薄膜製造装置。
- 前記メインヒータ及びサブヒータがそれぞれ給気口側から排気口側へ複数のセグメントに分割されている一方、それぞれの出力制御手段が各セグメントの出力を個別に制御可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の横型気相薄膜製造装置。
- 前記サセプタによる基板の保持がフェイス・ダウン方式であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の横型気相薄膜製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003203244A JP2005048204A (ja) | 2003-07-29 | 2003-07-29 | 横型気相薄膜製造装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003203244A JP2005048204A (ja) | 2003-07-29 | 2003-07-29 | 横型気相薄膜製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005048204A true JP2005048204A (ja) | 2005-02-24 |
Family
ID=34262683
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003203244A Pending JP2005048204A (ja) | 2003-07-29 | 2003-07-29 | 横型気相薄膜製造装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005048204A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110835725A (zh) * | 2018-08-17 | 2020-02-25 | 中智(泰兴)电力科技有限公司 | 用于太阳电池制造的7腔体卧式hwcvd-pvd一体化设备 |
CN110835727A (zh) * | 2018-08-17 | 2020-02-25 | 中智(泰兴)电力科技有限公司 | 用于太阳电池制造的8腔体卧式pecvd-pvd一体化设备 |
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2003
- 2003-07-29 JP JP2003203244A patent/JP2005048204A/ja active Pending
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