JP2005048174A - ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定低級脂肪族アルデヒド含有量の少ないポリウレタンフォームの製造方法。
【解決手段】ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとを発泡剤の存在下反応させてポリウレタンフォームを製造する方法であって、ポリエーテルポリオール中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量が8ppm以下であることを特徴とする、ポリウレタンフォームの製造方法。特に特定低級アルデヒド含有量の少ない軟質ポリウレタンフォームの製造方法として好適である。
【選択図】なし
【解決手段】ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとを発泡剤の存在下反応させてポリウレタンフォームを製造する方法であって、ポリエーテルポリオール中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量が8ppm以下であることを特徴とする、ポリウレタンフォームの製造方法。特に特定低級アルデヒド含有量の少ない軟質ポリウレタンフォームの製造方法として好適である。
【選択図】なし
Description
本発明はポリウレタンフォームの製造方法に関する。
ポリウレタン樹脂、なかでもポリウレタンフォームは工業的に広く用いられている。ポリウレタンフォームは軟質ポリウレタンフォームおよび硬質ポリウレタンフォームに大別される。軟質ポリウレタンフォームは一般に優れた弾性を有しており、自動車用シート、家具および寝具等に広く用いられている。また、硬質ポリウレタンフォームは、一般に優れた断熱性能を有しており、冷蔵庫、ショーケース、保温用倉庫、および冷凍倉庫等の断熱材として幅広く使われている。
ところで、最近、室内や自動車内などの生活環境中に存在するガス状汚染物質が人体に及ぼす影響について社会の関心が高まっており、生活環境中に存在する汚染物質の除去方法が検討されている。上記ガス状汚染物質としては、塩基性ガスおよび酸性ガスなどがあるが、酸性ガスとしてはホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドなどの低級脂肪族アルデヒドが例示でき、生活環境中に存在する低級脂肪族アルデヒドを除去または減少させることが望まれている。なお、以下、本明細書中において、ホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドをあわせて、「特定アルデヒド」とも記す。
上述したポリウレタンフォームも特定アルデヒドを微量含む場合がある。ポリウレタンフォームから生活環境中に揮散する特定アルデヒドの量を低減する方法としては、これまでに特定アルデヒドを無機多孔質体へ物理的に吸着させる方法、特定アルデヒドとアミン化合物との化学的反応によって不揮発性の化合物に変換する化学吸着法などの方法が提案されている(たとえば、特許文献1)。しかし、物理的吸着方法では除去効果が不充分であり、また、化学吸着法では、有効性が長く持続せず、吸着性能の経時劣化が大きい、長期間の保存や使用に耐えない、または吸着性能が低い等の問題があり、ポリウレタンフォームから揮散する特定アルデヒド量を充分満足できる低い量とすることは困難であった。
本発明は上述の課題を解決するものであり、特定アルデヒドの含有量の少ないポリウレタンフォームの製造方法を提供する。
本発明は上記課題を解決する発明であり、すなわち、ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとを発泡剤の存在下反応させてポリウレタンフォームを製造する方法であって、ポリエーテルポリオール中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量を8ppm以下とすることを特徴とする、ポリウレタンフォームの製造方法、である。
本発明の製造方法によれば、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の少ないポリウレタンフォームを提供できる。
本発明におけるポリエーテルポリオールは、ヒドロキシ化合物等の開始剤およびアルキレンオキシド開環重合触媒の存在下、アルキレンオキシドを開環重合させることにより製造できる。開始剤としては、活性水素原子を2〜8個有する化合物が好ましく、ジプロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ショ糖、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、トリレンジアミン、ビスフェノールA、またはこれらに少量のアルキレンオキシドを付加して得られる比較的低分子量のポリエーテルポリオール等が挙げられ、これらを任意の割合で組合せて用いることができる。また、ポリカーボネートポリオールやポリエステルポリオールを開始剤として使用することもできる。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシド、ブチレンオキシド等が挙げられ、任意の組合せで用いることができる。炭素数3以上のアルキレンオキシドとエチレンオキシドの組合せが好ましく、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの組合せが特に好ましい。ポリエーテルポリオールの反応性を高める点で末端にエチレンオキシドを重合して得られるオキシエチレンブロック鎖を有するものが特に好ましい。プロピレンオキシドを開環重合した後、エチレンオキシドを順次開環重合して得られるものが特に好ましい。この場合末端のオキシエチレンブロック鎖はポリエーテルポリオール中1〜20質量%であることが好ましい。
アルキレンオキシド開環重合触媒としては、公知のもの全てが使用でき、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの汎用アルカリ触媒、水酸化セシウム等のセシウム系アルカリ触媒、ホスファゼン化合物触媒、複合金属シアン化物錯体触媒などが挙げられる。
また、ポリエーテルポリオールの水酸基価は600mgKOH/g以下が好ましく、官能基数は2〜8が好ましい。さらに好ましい水酸基価、官能基数は、製造するポリウレタンフォームによって選択される。軟質ポリウレタンフォームの場合は、官能基数2〜8、好ましくは2〜4であり、水酸基価が5〜100mgKOH/g、さらには7〜60mgKOH/g、特に10〜35mgKOH/gのものを使用することが好ましい。また、硬質ポリウレタンフォームの場合は、官能基数2〜8、水酸基価が100〜600mgKOH/g、特に150〜500mgKOH/gのものを使用することが好ましい。
本発明では、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量が8ppm以下のポリエーテルポリオールを使用する。ポリエーテルポリオール中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量は5ppm以下が好ましく、3ppm以下がより好ましく、1ppm以下が最も好ましい。
ポリエーテルポリオールに含有される特定アルデヒドは、ポリエーテルポリオールの製造の工程または精製の工程等で生成すると考えられる。特にポリエーテルポリオールの総不飽和度が高いと酸化を受けやすくなり、特定アルデヒドの生成が促進されると考えられる。したがって、本発明におけるポリエーテルポリオールは、総不飽和度が低いことが好ましい。
本発明におけるポリエーテルポリオールは総不飽和度が0.04meq/g以下が好ましく、0.02meq/g以下がより好ましい。0.01meq/g以下が特に好ましく、0.006meq/g以下が最も好ましい。
総不飽和度の低いポリエーテルポリオールを製造できることから、アルキレンオキシド開環重合触媒としては、複合金属シアン化物錯体触媒、セシウム系アルカリ触媒、ホスファゼン触媒の使用が好ましく、複合金属シアン化物錯体触媒の使用が特に好ましい。ただし、複合金属シアン化物錯体触媒を使用した場合には、エチレンオキシドの単独重合は困難であるため、アルカリ触媒の使用によるエチレンオキシドの重合を併用することが好ましい。
本発明におけるポリエーテルポリオールは、すなわち、開始剤および複合金属シアン化物錯体触媒の存在下炭素数3以上のアルキレンオキシドを開環重合させた後、アルカリ触媒の存在下エチレンオキシドを開環重合させて得られたポリエーテルポリオールであることが好ましい。
複合金属シアン化物錯体触媒は、代表的には式(1)で表される。
M1 a[M2 b(CN)c]de(M1 fXg)h(H2O)i(R)・・・(1)
(M1、M2は金属、Xはハロゲン原子、Rは有機配位子、a、b、c、d、e、f、g、h、i、は金属の原子価や有機配位子の配位数などによりかわりうる数を表す。)。
(M1、M2は金属、Xはハロゲン原子、Rは有機配位子、a、b、c、d、e、f、g、h、i、は金属の原子価や有機配位子の配位数などによりかわりうる数を表す。)。
M1としてはZn(II)、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Ni(II)、Mo(IV)、Mo(VI)、Al(III)、V(V)、Sr(II)、W(IV)、W(VI)、Mn(II)、Cr(III)、Cu(II)、Sn(II)、およびPb(II)から選ばれる金属が好ましく、Zn(II)またはFe(II)が特に好ましい。
M2としては、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)、およびV(V)から選ばれる金属が好ましく、Co(III)またはFe(III)が特に好ましい。
Rは有機配位子であり、アルコール、エーテル、ケトン、エステル、アミンおよびアミドから選ばれる化合物が好ましい。
具体的には、tert−ブチルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、イソペンチルアルコール、N,N−ジメチルアセトアミド、グライム(エチレングリコールジメチルエーテル)、ジグライム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)、トリグライム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、イソプロピルアルコール、およびジオキサンから選ばれる1種または2種以上の化合物が挙げられる。ジオキサンとしては、1,4−ジオキサンでも1,3−ジオキサンでもよく、1,4−ジオキサンが好ましい。
Rはtert−ブチルアルコールまたはtert−ブチルアルコールと、tert−ペンチルアルコールもしくはエチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルとの組合せが好ましい。有機配位子Rがこのような化合物である場合、複合金属シアン化物錯体触媒の活性が高くなるため、ポリエーテルポリオールを製造する場合に使用する触媒量を減らすことができる、その結果、触媒除去の操作が容易になる。また、総不飽和度の低いポリエーテルポリオールを製造できる。
さらに、本発明におけるポリエーテルポリオールは、上記ポリエーテルポリオールであって、複合金属シアン化物錯体触媒由来の金属の含有量がポリエーテルポリオールに対して30ppm以下であることが特に好ましい。複合金属シアン化物錯体触媒由来の金属の含有量は20ppm以下が好ましく、10ppm以下が特に好ましい。
本発明における特定アルデヒドの含有量が少ないポリエーテルポリオールは、前述のとおり、総不飽和度の低いポリエーテルポリオールを製造できる触媒を用いて製造することが好ましい。また、得られたポリエーテルポリオールをさらに特定の精製方法で精製することによって、特定アルデヒドの含有量がさらに少ないポリエーテルポリオールを得ることができる。通常、ポリエーテルポリオールの製造においては、重合終了後に触媒を中和、分解、吸着などで取除く精製操作を行う。本発明においては、その精製工程の後に、または精製工程の途中段階で、アルデヒドを化学反応で還元する、および/または選択された吸着剤で吸着処理を行う等の方法(物理吸着法)により、ポリエーテル中の特定アルデヒドの含有量を低減することが好ましい。
アルデヒドの化学反応による除去方法としては、還元剤で処理する方法が挙げられる。還元剤としては、NaBH4、LiAlH4などの金属水素化物、無機水素アンモニウム化合物、MHSO3(Mはアルカリ金属)が好ましい。
また、物理吸着法における吸着剤としては、1族、2族、13族金属の酸化物、水酸化物、合成珪酸マグネシウム、合成珪酸アルミニウムなどが挙げられる。しかしながら、物理吸着法では、通常の条件では、特定アルデヒド除去効果は充分ではないので、多量の吸着剤を使う、複数回行う、塩基性の吸着剤を使う等が必要である。さらには、高排気能力下での減圧脱気してもよい。この場合、有機溶媒や水と混合後、減圧脱気してもよい。
本発明は、上記ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとを発泡剤の存在下反応させてポリウレタンフォームを製造する方法であって、ポリエーテルポリオール中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量を8ppm以下とすることを特徴とする、ポリウレタンフォームの製造方法である。
ポリウレタンフォームには軟質ポリウレタンフォームと硬質ポリウレタンフォームがあるが、本発明は軟質ポリウレタンフォームの製造方法として特に適している。
本発明において、上記ポリエーテルポリオールと他の活性水素化合物を併用してもよい。そのような活性水素化合物としては、ポリエーテルポリオール以外のポリオールや架橋剤が挙げられる。
ポリエーテルポリオール以外のポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。このようなポリオールを使用する場合、ポリエーテルポリオール100質量部に対し20質量部以下が好ましく、10質量部以下が特に好ましく、実質的に使用しないことが好ましい。
架橋剤は、水酸基価600超のヒドロキシ化合物、分子量600以下のポリアミン、アルカノールアミンなどをいう。前記ヒドロキシ化合物としては、低分子量ポリエーテルポリオール、多価アルコール、などが挙げられる。架橋剤の使用量はポリエーテルポリオール100質量部に対し、50質量部以下が好ましく、20質量部以下が好ましい。
また、上記ポリエーテルポリオールは、ポリマー微粒子を含むポリマー分散ポリエーテルポリオールであってもよい。ポリマー分散ポリオールは、上記ポリエーテルポリオール中で、重合性モノマーを重合する方法などによって製造できる。
ポリイソシアネートとしては、公知のもの全てを使うことができるが、イソシアネート基を2個以上有する芳香族系、脂肪族系および脂環族系のポリイソシアネートおよびそれられらを変性して得られる変性体がある。具体的には、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(通称:クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどのポリイソシアネートやそれらのプレポリマー型変性体、イソシアヌレート型変性体、ウレア型変性体などがある。
本発明において発泡剤を使用する。発泡剤としては、水、液化二酸化炭素、ヒドロフルオロカーボン、ヒドロフルオロエーテルおよび炭素数4〜6の炭化水素などが挙げられる。発泡剤としては水が特に好ましい。水の使用量は全活性水素化合物(水を除く)100質量部に対し0.5〜10質量部が好ましく、1〜6質量部が特に好ましい。
ヒドロフルオロカーボンとしては1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタン(HFC−356mff)、1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HFC−245eb)、1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245ca)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、1,1,1,3−テトラフルオロプロパン(HFC−254fb)などがある。沸点や低熱伝導率の観点から選ぶとすれば、HFC−245fa、HFC−134aが好ましい。ヒドロフルオロカーボンの使用量はポリオール100質量部に対し10〜50質量部が好ましい。
炭素数4〜6の炭化水素としてはブタン、n−ペンタン、ネオペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等がある。低熱伝導率の観点からシクロペンタンが好ましい。炭化水素の使用量は通常、ポリオール100質量部に対し5〜30質量部である。
本発明において整泡剤を使用することが好ましい。整泡剤としては、例えばシリコーン系整泡剤や含フッ素化合物系整泡剤など公知のものを使用できる。本発明においては、その他の配合剤として、必要に応じて充填剤、安定剤、着色剤、難燃剤などを使用できる。またウレタン化反応を促進する有機スズ化合物などの金属化合物やトリエチレンジアミンなどのアミン系の触媒や、カルボン酸金属塩などのイソシアネート基どうしを反応させる多量化触媒も目的に応じて使用できる。
ポリウレタンフォームの製造においては、通常、ポリエーテルポリオール、発泡剤、整泡剤および任意に他の配合剤を混合して製造したポリオール液とポリイソシアネートの2成分を混合させる。または、ポリオールと、発泡剤、触媒、整泡剤およびその他の配合剤の混合物と、ポリイソシアネートの3成分に分けてこれらを混合する形態も採用できる。具体的には例えば、触媒、整泡剤および液化炭酸ガスの混合物、ポリオール、およびポリイソシアネートを混合させる方法が採用できる。
ポリウレタンフォームは、2成分または3成分の各原料を発泡装置を用い混合し、得られる反応性混合物を直接成形型に注入する方法(すなわち、反応射出成型方法)、または、前記発泡装置を用いて得られた反応性混合物を開放状態の成形型に注入し、注入後、成形型を密閉する方法などによって行われる。2成分の混合は、通常の低圧発泡装置または高圧発泡装置を用いて高圧撹拌(衝突撹拌)により行うことができる。上記に従って例えば反応性混合物を混合して得られる反応性混合物を20〜70℃程度に予熱された成形型中で数秒〜数分間程度放置することにより、ポリウレタンフォーム成形体が得られる。
本発明において製造されるポリウレタンフォーム中のホルムアルデヒド、アセトアルデヒドの含有量は0.008μg/cm3以下が好ましく、0.004μg/cm3以下がより好ましく、0.002μg/cm3以下がさらに好ましく、0.0008μg/cm3以下が最も好ましい。
本発明において、ポリエーテルポリオールのホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量が8ppm以下である。このようなポリエーテルポリオールは、ポリウレタンフォーム中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量が0.008μg/cm3以下となるポリウレタンフォームの製造の原料に用いることが好適である。ポリウレタンフォーム中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量はポリエーテルポリオール中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の量によると考えられる。ポリエーテルポリオール中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量が5ppm以下の場合ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドの含有量は0.004μg/cm3以下となり、ポリエーテルポリオール中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量が3ppm以下の場合、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量は0.002μg/cm3以下となり、ポリエーテルポリオール中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量が1ppm以下の場合、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量は0.0008μg/cm3以下となると考えられる。
本発明において、ポリエーテルポリオール中の特定アルデヒド含有量は、以下のように測定した。まず、30〜200mgのポリエーテルポリオールをフラスコにとり、アセトニトリル2mLを加えて溶解し、2,4−ジニトロフェニルヒドラジンの2N塩酸溶液(ヒドラジン濃度は0.2質量%である。)2mLを加えて、1時間放置して反応させた。このとき用いる試料の量は、試料に含まれるアルデヒド含有量を考慮し、含まれる特定アルデヒドが少ない場合は、試料の量を多くして測定誤差を少なくすることが好ましい。反応後、それぞれ4mL、2mL、2mLのトルエンを用いて3回抽出し、有機層(トルエン・アセトニトリル溶液)を合わせた。室温で窒素パージすることによって、このトルエン・アセトニトリル溶液から溶媒を揮発させ、得られた残留物をアセトニトリル2mLに再溶解した。このアセトニトリル溶液中に含まれる、特定アルデヒドと2,4−ジニトロフェニルヒドラジンとの反応によって生成したヒドラゾン化合物を、液体クロマトグラフィーで定量分析することによって特定アルデヒドを定量した。
試料中の特定アルデヒド濃度の定量は以下のように行った。予めホルムアルデヒドと2,4−ジニトロフェニルヒドラジンとの反応物、およびアセトアルデヒドと2,4−ジニトロフェニルヒドラジンとの反応物を調製し、それぞれの反応生成物であるヒドラゾン化合物の濃度を変えた数種の標準溶液を調製し、この標準溶液の液体クロマトグラフィーを測定して、それぞれのヒドラゾン化合物と液体クロマトグラフィーのピーク面積強度との関係を示す検量線を作成した。次に、実際の試料について測定した液体クロマトグラフィーのヒドラゾン化合物に対応するピーク面積強度から、試料に含まれるヒドラゾン化合物の濃度をこの検量線を用いて算出した。なお、実際の試料の液体クロマトグラフィーを測定する場合、特定アルデヒドを全く含まない試料であっても、ヒドラゾン化合物に対応するピーク面積強度はゼロにはならない場合がある。そのため、この特定アルデヒドを全く含まない試料をブランクとして用い、特定アルデヒド含有量を測定したい試料の液体クロマトグラフィーのピーク面積強度からブランクのピーク強度面積を差し引いた値をもとに、特定アルデヒド濃度を算出した。液体クロマトグラフィー分析は、東ソー社製HPLC8020を用い、カラム:Inertsil ODS−3、移動相:アセトニトリル/水(体積比)=50/50、流速:0.2mL/分、検出器:UV−360nm、注入量:10μL、カラム温度:40℃、で行った。
また、本発明において、ポリウレタンフォーム中に含有される特定アルデヒドの含有量は、下記の方法で測定した。すなわち、ガス捕集用の10Lの密閉容器(GLサイエンス社製、商品名:テドラーバックAAK−10)内に試料フォームを充填し、次いで密閉容器内を減圧にした後窒素ガスを供給する工程を繰返し、密閉容器内を充分に窒素ガス置換した。再度減圧にした後、4Lの窒素を充填した。その後、密閉容器ごと加熱器内に入れて放置した。一定時間後に密閉容器内に発生した低級脂肪族アルデヒドを含むガスを減圧ポンプで脱気し、アルデヒド吸収管(ウォータース社製、商品名:Sep−Pak DNPH−Silica(long body)、2,4−ジニトロフェニルヒドラジンをコーティングしたシリカゲルからなるカートリッジ)に通した。アルデヒド吸収管を取り外し、アセトニトリルを流してアルデヒドとヒドラジンとの反応生成物であるヒドラゾン化合物を抽出し、前記の方法と同様に液体クロマトグラフィーで定量分析した。
本発明で定義するポリウレタンフォーム中の特定アルデヒドの含有量は、液体クロマトグラフィーで分析されたホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの質量(μg)の総量を試料フォームの体積(cm3)で徐したものである。ただし、試料フォームの大きさは10cm×20cm×5cm、加熱温度は65℃、加熱時間は2時間とした。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
ポリオールPは、KOH触媒を用いてグリセリンにプロピレンオキシド(以下、POという)を付加重合して製造した数平均分子量が1000のポリオキシプロピレンポリオールである。
(参考例1)「DMC触媒Aの製造」
500mLのフラスコに入れた塩化亜鉛10.2gと水10gの混合水溶液に、カリウムヘキサシアノコバルテート(K3Co(CN)6)4.2gと水75gの混合水溶液を30分間かけて滴下した。滴下の間、フラスコは40℃に保温しつつ、300rpmで撹拌し、滴下終了後、さらに30分撹拌した。次にt−ブチルアルコール(以下、TBAという)80g、水80gおよび0.6gのポリオールPからなる混合物をフラスコ内に添加し、得られた混合液を40℃で30分、さらに60℃で1時間撹拌した。得られた反応混合液を、その後、直径125mmの円形ろ板と微粒子用の定量ろ紙(ADVANTEC社製のNo.5C(商品名))とを用い、加圧下(0.25MPa)でろ過し、複合金属シアン化物錯体を含むケーキを分離した。
500mLのフラスコに入れた塩化亜鉛10.2gと水10gの混合水溶液に、カリウムヘキサシアノコバルテート(K3Co(CN)6)4.2gと水75gの混合水溶液を30分間かけて滴下した。滴下の間、フラスコは40℃に保温しつつ、300rpmで撹拌し、滴下終了後、さらに30分撹拌した。次にt−ブチルアルコール(以下、TBAという)80g、水80gおよび0.6gのポリオールPからなる混合物をフラスコ内に添加し、得られた混合液を40℃で30分、さらに60℃で1時間撹拌した。得られた反応混合液を、その後、直径125mmの円形ろ板と微粒子用の定量ろ紙(ADVANTEC社製のNo.5C(商品名))とを用い、加圧下(0.25MPa)でろ過し、複合金属シアン化物錯体を含むケーキを分離した。
次いで、得られたケーキに36gのTBAおよび84gの水からなる混合物を添加して30分撹拌後、加圧ろ過を行った。こうして得られた複合金属シアン化物錯体を含むケーキに、さらに108gのTBAおよび12gの水からなる混合物を添加して30分撹拌し、スラリーを得た。
このスラリーに120gのポリオールPを混合し、減圧下、80℃で3時間、さらに115℃で3時間揮発成分を留去し、触媒スラリー(DMC触媒A)を得た。触媒スラリー中の触媒成分の濃度は3.8質量%であった。
(参考例2)「DMC触媒Bの製造」
TBAの代わりにグライムを用いた以外は参考例1と同様にして触媒スラリー(DMC触媒B)を得た。触媒スラリー中の触媒成分の濃度は3.5質量%であった。
TBAの代わりにグライムを用いた以外は参考例1と同様にして触媒スラリー(DMC触媒B)を得た。触媒スラリー中の触媒成分の濃度は3.5質量%であった。
(実施例1)「ポリエーテルポリオールの製造」
(1)(POの重合)
500gのポリオールPと3.95gのDMC触媒A(触媒成分として0.15g)を反応器内に投入した。ここでポリオールPは開始剤として用いている。反応器内を窒素置換した後、反応器内温を120℃に昇温し、75gのPOを反応器内に投入して反応させた。POを投入したときに一旦上昇した反応器内の圧力が下がったら、次に20g/分の速度で1450gのPOを反応器内に供給し、さらにその後10g/分の速度で1000gのPOを反応器内に供給した。POを反応器内に供給している間、反応器の内温を120℃、撹拌速度を220rpmに保ち重合反応を進行させた。反応終了後、120℃でさらに1時間加熱して反応器内のPOをできるだけ反応させた後、100℃で1時間減圧脱気を行ってポリエーテルポリオールを得た。得られたポリエーテルポリオールにさらに以下のようにエチレンオキシド付加を行った。
(1)(POの重合)
500gのポリオールPと3.95gのDMC触媒A(触媒成分として0.15g)を反応器内に投入した。ここでポリオールPは開始剤として用いている。反応器内を窒素置換した後、反応器内温を120℃に昇温し、75gのPOを反応器内に投入して反応させた。POを投入したときに一旦上昇した反応器内の圧力が下がったら、次に20g/分の速度で1450gのPOを反応器内に供給し、さらにその後10g/分の速度で1000gのPOを反応器内に供給した。POを反応器内に供給している間、反応器の内温を120℃、撹拌速度を220rpmに保ち重合反応を進行させた。反応終了後、120℃でさらに1時間加熱して反応器内のPOをできるだけ反応させた後、100℃で1時間減圧脱気を行ってポリエーテルポリオールを得た。得られたポリエーテルポリオールにさらに以下のようにエチレンオキシド付加を行った。
(2)(末端水酸基へのエチレンオキシド付加および精製)
次に、上記工程で得られたポリエーテルポリオール100質量部に対して0.3質量部に相当するKOHを含む50%KOH水溶液を添加し、120℃で脱水してポリエーテルポリオールの水酸基をカリウムアルコラート化し、その後20g/分の速度で529gのエチレンオキシド(以下、EOという)を反応器内に供給した。重合反応終了後、さらに120℃で1時間加熱して未反応EOをできるだけ反応させてから、70℃で減圧脱気を30分行った。反応器内において、上記ポリエーテルポリオールに対して、中和剤である酸性ピロリン酸ナトリウム(KOHに対して1当量(81ミリモル))と水4gとを添加し、すぐに窒素ガスで中和槽を置換した後、70℃で1時間撹拌した。
次に、上記工程で得られたポリエーテルポリオール100質量部に対して0.3質量部に相当するKOHを含む50%KOH水溶液を添加し、120℃で脱水してポリエーテルポリオールの水酸基をカリウムアルコラート化し、その後20g/分の速度で529gのエチレンオキシド(以下、EOという)を反応器内に供給した。重合反応終了後、さらに120℃で1時間加熱して未反応EOをできるだけ反応させてから、70℃で減圧脱気を30分行った。反応器内において、上記ポリエーテルポリオールに対して、中和剤である酸性ピロリン酸ナトリウム(KOHに対して1当量(81ミリモル))と水4gとを添加し、すぐに窒素ガスで中和槽を置換した後、70℃で1時間撹拌した。
次に、反応器内のポリエーテルポリオール100質量部に対して吸着剤として3質量部の合成珪酸マグネシウム(協和化学工業社製、商品名KW600、以下同じ)を添加した。さらにポリオールに対して500ppmとなる量の2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(以下、BHTという。)を添加し、70℃で1時間撹拌し、さらに120℃で減圧脱気を2時間行い、その後、ろ過分離器を使用してポリエーテルポリオールから吸着剤等を分離して精製ポリエーテルポリオールを得た。上記BHTは抗酸化剤である。
(3)(NaBH4処理)
次に、ろ過分離されたポリエーテルポリオール100質量部に対して0.5質量部のNaBH4粉体を添加し、室温で8時間撹拌し、さらにポリエーテルポリオール100質量部に対して2質量部の合成珪酸マグネシウムを添加し、2時間撹拌し、次いで、再度ろ過分離器を使用してポリエーテルポリオールから吸着剤等を分離して精製ポリエーテルポリオールを得た。
次に、ろ過分離されたポリエーテルポリオール100質量部に対して0.5質量部のNaBH4粉体を添加し、室温で8時間撹拌し、さらにポリエーテルポリオール100質量部に対して2質量部の合成珪酸マグネシウムを添加し、2時間撹拌し、次いで、再度ろ過分離器を使用してポリエーテルポリオールから吸着剤等を分離して精製ポリエーテルポリオールを得た。
(4)最終的に得られたポリオールの、オキシエチレン含有量(質量%、ポリオール全体における割合)、水酸基価(mgKOH/g)、ポリオール中のDMC触媒由来の金属であるZn原子とCo原子の含有量(表中、(Zn+Co)含有量(単位:ppm))、不飽和度(meq/g)、および、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量(ppm)を表1に示す。
なお、ポリオール中の金属分析は原子吸光光度計を用いて行った。すなわち、約20gのポリオールを白金皿に秤量し、燃焼させた後に、残渣を塩酸水溶液(6N)に溶解し、その溶液の発光スペクトルを測定した。ZnとCoの標準水溶液の測定値からそれらのポリオール中の含有量を求めた。
(比較例1)
次の工程を変える以外は実施例1と同様に行った。すなわち、(2)(末端水酸基へのEO付加および精製)において、中和槽の窒素ガス置換を行わず、合成珪酸マグネシウム(KW600)の使用量をポリオール100質量部に対して0.5質量部とした。また、BHTの添加を、合成珪酸マグネシウム(KW600)の添加直後に行わず、70℃で1時間の加熱および120℃で2時間の加熱減圧脱気の直後に行った。そして、(3)のNaBH4処理を行わなかった。最終的に得られたポリオールの性状を表1に示す。
次の工程を変える以外は実施例1と同様に行った。すなわち、(2)(末端水酸基へのEO付加および精製)において、中和槽の窒素ガス置換を行わず、合成珪酸マグネシウム(KW600)の使用量をポリオール100質量部に対して0.5質量部とした。また、BHTの添加を、合成珪酸マグネシウム(KW600)の添加直後に行わず、70℃で1時間の加熱および120℃で2時間の加熱減圧脱気の直後に行った。そして、(3)のNaBH4処理を行わなかった。最終的に得られたポリオールの性状を表1に示す。
(実施例2)
500gのポリオールPと17.1gのDMC触媒B(触媒成分として0.60g)を反応器内に投入した。反応器内を窒素置換した後反応器内温を120℃に昇温し、75gのPOを反応器内に投入して反応させた。POを投入したときに一旦上昇した反応器内の圧力が下がったら、次に20g/分の速度で2550gのPOを反応器内に供給した。POを反応器内に供給している間、反応器の内温を120℃、撹拌速度を220rpmに保ち重合反応を進行させた。反応終了後、120℃でさらに1時間加熱して反応器内のPOをできるだけ反応させた後、100℃で1時間減圧脱気を行ってポリエーテルポリオールを得た。得られたポリエーテルポリにさらに、(2)末端水酸基へのEO付加および精製、ならびに(3)NaBH4処理を実施例1と同様に行いポリオールを製造した。最終的に得られたポリオールの性状を表1に示す。
500gのポリオールPと17.1gのDMC触媒B(触媒成分として0.60g)を反応器内に投入した。反応器内を窒素置換した後反応器内温を120℃に昇温し、75gのPOを反応器内に投入して反応させた。POを投入したときに一旦上昇した反応器内の圧力が下がったら、次に20g/分の速度で2550gのPOを反応器内に供給した。POを反応器内に供給している間、反応器の内温を120℃、撹拌速度を220rpmに保ち重合反応を進行させた。反応終了後、120℃でさらに1時間加熱して反応器内のPOをできるだけ反応させた後、100℃で1時間減圧脱気を行ってポリエーテルポリオールを得た。得られたポリエーテルポリにさらに、(2)末端水酸基へのEO付加および精製、ならびに(3)NaBH4処理を実施例1と同様に行いポリオールを製造した。最終的に得られたポリオールの性状を表1に示す。
(実施例3)
500gのポリオールPに対して、9g(1.8質量%に相当する)のKOHを含む50%KOH水溶液を添加し、120℃で脱水してポリエーテルポリオールの水酸基をカリウムアルコラート化し、その後110℃で4300gのPOを反応器内に供給した。重合反応終了後、さらに110℃で1時間加熱して未反応POをできるだけ反応させてから、70℃で減圧脱気を30分行った。続いて、120℃で816gのEOを反応器内に供給した。重合反応終了後、さらに120℃で1時間加熱して未反応EOをできるだけ反応させてから、70℃で減圧脱気を30分行った。中和精製以降は実施例1と同様に行いポリオールを製造した。最終的に得られたポリオールの性状を表1に示す。
500gのポリオールPに対して、9g(1.8質量%に相当する)のKOHを含む50%KOH水溶液を添加し、120℃で脱水してポリエーテルポリオールの水酸基をカリウムアルコラート化し、その後110℃で4300gのPOを反応器内に供給した。重合反応終了後、さらに110℃で1時間加熱して未反応POをできるだけ反応させてから、70℃で減圧脱気を30分行った。続いて、120℃で816gのEOを反応器内に供給した。重合反応終了後、さらに120℃で1時間加熱して未反応EOをできるだけ反応させてから、70℃で減圧脱気を30分行った。中和精製以降は実施例1と同様に行いポリオールを製造した。最終的に得られたポリオールの性状を表1に示す。
(実施例4)
KOHの代わりにCsOHを用い、3100gのPOを反応器内に供給し、その後612gのEOを反応器内に供給した以外は、実施例3と同様に行い、ポリオールを製造した。最終的に得られたポリオールの性状を表1に示す。
KOHの代わりにCsOHを用い、3100gのPOを反応器内に供給し、その後612gのEOを反応器内に供給した以外は、実施例3と同様に行い、ポリオールを製造した。最終的に得られたポリオールの性状を表1に示す。
(実施例5〜8)「ポリウレタンフォームの製造」
前記、実施例1〜4で得られた250gの各ポリエーテルポリオール、架橋剤として7.5gのトリエタノールアミン、整泡剤として3.8gのSF−2962(商品名、東レダウコーニングシリコーン社製)、触媒として1.25gのTEDA L33(トリエチレンジアミンのジプロピレングリコール溶液、商品名、東ソー社製)および0.13gのTOYOCAT ET(ビス−[(2−ジメチルアミノ)エチル]エーテルのジプロピレングリコール溶液、商品名、東ソー社製)、ならびに、発泡剤として6.25gの水を原料調製容器に秤量し、30秒間撹拌混合し、ポリエーテルポリオール液を調製した。
前記、実施例1〜4で得られた250gの各ポリエーテルポリオール、架橋剤として7.5gのトリエタノールアミン、整泡剤として3.8gのSF−2962(商品名、東レダウコーニングシリコーン社製)、触媒として1.25gのTEDA L33(トリエチレンジアミンのジプロピレングリコール溶液、商品名、東ソー社製)および0.13gのTOYOCAT ET(ビス−[(2−ジメチルアミノ)エチル]エーテルのジプロピレングリコール溶液、商品名、東ソー社製)、ならびに、発泡剤として6.25gの水を原料調製容器に秤量し、30秒間撹拌混合し、ポリエーテルポリオール液を調製した。
もう一つの原料調製容器にポリイソシアネート液として商品名コロネート1021[商品名、日本ポリウレタン工業社製造、TDI−80(2,4−トリレンジイソシアネート/2,6−トリレンジイソシアネートが80/20質量%の混合物)と、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネートの80/20質量%の混合物。イソシアネート基含有量44.8%]を86.5g秤量した。
次に、上記のポリエーテルポリオール液が入った原料調製容器にポリイソシアネート液を移し、直ちに5秒間撹拌混合した。混合物を成形型に移し、自由発泡を行った。得られたポリウレタンフォームは、分析までは密閉容器に入れ、冷蔵庫内に保存した。得られたポリウレタンフォームから、10cm×20cm×5cm(体積1000cm3)の試験片を切り出し、前記の方法で特定アルデヒド量の測定を行った。結果を表2に示す。
本発明の製造方法により、アルデヒドの含有量が少ないポリウレタンフォームを得ることができる。このようなポリウレタンフォームは室内や社内の生活環境下で使用されるポリウレタンフォームとして最適である。自動車用シート、家具、寝具等の軟質ポリウレタンフォームとして、冷蔵庫、ショーケース、保温用倉庫、冷凍倉庫等の断熱材用の硬質ポリウレタンフォームとして有用である。
Claims (4)
- ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとを発泡剤の存在下反応させてポリウレタンフォームを製造する方法であって、ポリエーテルポリオール中のホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの含有量の総量を8ppm以下とすることを特徴とする、ポリウレタンフォームの製造方法。
- ポリエーテルポリオールの総不飽和度が0.04meq/g以下である請求項1に記載の製造方法。
- ポリエーテルポリオールが、開始剤および複合金属シアン化物錯体触媒の存在下炭素数3以上のアルキレンオキシドを開環重合させた後、アルカリ触媒の存在下エチレンオキシドを開環重合させて得られたポリエーテルポリオールである、請求項1または2に記載の製造方法。
- ポリウレタンフォームが軟質ポリウレタンフォームである、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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JP2004207320A JP2005048174A (ja) | 2003-07-15 | 2004-07-14 | ポリウレタンフォームの製造方法 |
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WO2012133812A1 (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-04 | 旭硝子株式会社 | ポリエーテルポリオールおよび軟質ポリウレタンフォームの製造方法、ならびにシート |
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-
2004
- 2004-07-14 JP JP2004207320A patent/JP2005048174A/ja not_active Withdrawn
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