JP2005048115A - 艶消し塗料組成物 - Google Patents

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孝治 河野
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Abstract

【課題】 耐候性に優れた合成樹脂エマルションを結合材とする水性艶消し塗料組成物を提供する。
【解決手段】 下記一般式で表されるヒンダードアミン系化合物からなる光安定剤を合成樹脂エマルションを結合剤とする塗料中に1〜5質量%含有する水性艶消し塗料組成物。
Figure 2005048115

〔式中、R〜Rの置換基のうち、2〜3個の置換基が1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン及び/又は2,2,6,6−テトラメチルピペリジンが反応して形成されている基であり、残りの1〜2個の置換基が炭素数が10〜15のアルキル基から選ばれる基である。〕
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐候性に優れた合成樹脂エマルションを結合材とする水性艶消し塗料組成物に関する。
水性艶消し塗料組成物は、それより形成される塗膜の表面に光を乱反射する微細な凹凸を形成されることを主たる艶消しメカニズムとしている。このような微細な凹凸を形成するためには、塗料組成物中にシリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム等の無機系粉末や有機系粉末を配合することが普通である。
しかし、これらの粉末のうち、無機系粉末は比較的粒度分布が広いため、艶消し塗膜の仕上りにばらつきムラが生じやすい。また、有機系粉末は、比較的粒度分布が狭く調整できるため、艶消し塗膜の仕上りにばらつき、ムラが生じ難く、好ましく用いられるが、有機系粉末を使用した場合は塗膜の耐候性が著しく低下するという性能面での難点がある。
また、有機系、無機系を問わず、艶消し効果をさらに上げる必要が生じた場合には、粉末の使用量を多くすると塗膜の柔軟性が損なわれ、塗装方法によっては艶消し粉末の沈降によって艶むらや色むらが生じる問題もある。
このような艶消し粉末を使用する必要のない、特殊な重合方法を用いて製造されている艶消し塗料用樹脂も知られている(特許文献1)が、耐候性の点で満足できるものではない。他に、艶消し剤を用いることなく艶消し効果のある耐候性にすぐれたシリコン系艶消し剤も知られている(特許文献2:特開平6−107703号公報、特許文献3:特開2000−144013号公報)。しかし、合成樹脂エマルションを結合材とする塗料組成物の艶消し剤としてヒンダードアミン系の化合物を使用した例は見当たらない。
特開平3−81371号公報 特開平6−107703号公報 特開2000−144013号公報
本発明は、艶消し用粉末を使用していないか、又は艶消し用粉末を使用する場合であってもその使用量を低く抑えることができる合成樹脂エマルションを結合材とする水性艶消し塗料組成物を提供することを課題とするものであり、特に、保存安定性に優れ、耐候性、耐水性、耐汚染性に優れており、かつ柔軟性をも備えた塗膜を形成することができる合成樹脂エマルションを結合材とする水性艶消し塗料組成物を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、基本的には、合成樹脂エマルションを結合材とする塗料組成物中に特定のヒンダードアミン系の化合物を添加した水性艶消し塗料組成物に関する発明であり、以下の各発明を包含する。
(1)下記一般式1で表されるヒンダードアミン系化合物からなる光安定剤を合成樹脂エマルションを結合材とする塗料中に1〜5質量%含有する水性艶消し塗料組成物。
Figure 2005048115
〔式中、R〜Rの置換基のうち、2〜3個の置換基が1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン及び/又は2,2,6,6−テトラメチルピペリジンが反応して形成されている基であり、残りの1〜2個の置換基が炭素数が10〜15のアルキル基から選ばれる基である。〕
(2)前記合成樹脂エマルションを結合材とする塗料組成物は、艶消し用粉末を含有する(1)記載の水性艶消し塗料組成物。
(3)前記合成樹脂エマルションは、アクリル系樹脂エマルション、アクリルシリコン系樹脂エマルション及びフッ素系樹脂エマルションから選ばれる少なくとも1種である(1)又は(2)に記載の水性艶消し塗料組成物。
(4)前記ヒンダードアミン系化合物が、全塗料組成物中1〜5質量%、好ましくは1〜3質量%添加されている前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の水性艶消し塗料組成物。
本発明の水性艶消し塗料組成物によれば、前記一般式(1)で表されるヒンダードアミン系化合物が合成樹脂エマルション結合材と共に水性艶消し塗料組成物の成分として存在することにより、水性塗料組成物の塗工層が乾燥されると、塗膜内でヒンダードアミン系化合物が合成樹脂エマルション中の合成樹脂微粒子面を覆うと共に、該粒子間に介在して不透明層を形成し、その結果、塗膜表面に結合材微粒子に対応する不透明な微細凹凸模様が形成されて艶消し表面を有する塗膜層が得られる。
また、塗料組成物が艶消し用粉末を含有する場合は、ヒンダードアミン系化合物の不透明層は、合成樹脂エマルション中の合成樹脂微粒子に対して前述した被覆作用を発揮するので、艶消し用粉末の使用量が少ない場合でも、優れた艶消し効果、耐光性、耐久性を備えた塗膜を形成することができ、その結果、粉末使用量が多くした場合に塗料組成物の粘度が増加することによって生起する取り扱い性の悪さや生成塗膜の耐久性の悪さ等の不都合を生じることがない。
本発明の水性艶消し塗料組成物は、通常の水性塗料組成物に使用される合成樹脂エマルション結合材と特定のヒンダードアミン系化合物を含有するこものであり、必要に応じて顔料、造膜助剤、その他の添加剤等を含むことができる組成物である。
本発明の水性艶消し塗料組成物に使用される前記一般式(1)で示されるヒンダードアミン系化合物は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS、ポリスチレン、ポリウレタン、PVA,エンジニアリングプラスチック等の光安定剤として使用されており、かつ、ある種の光安定性塗膜形成用の塗料組成物における光安定剤として使用されているヒンダードアミン系化合物の中から選ばれた化合物である。
本発明の水性艶消し塗料組成物に使用するヒンダードアミン系化合物は、一般式(1)における置換基R〜Rの中の2個又は3個が1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン及び/又は2,2,6,6−テトラメチルピペリジンが反応して形成されている基、すなわち、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル基及び/又は2,2,6,6−テトラメチルピペリジル基であり、残りの1個又は2個が炭素数10〜15のアルキル基から選ばれた基であることを特徴とする。
このようなヒンダードアミン系化合物は、全塗料組成物中に1〜5質量%、好ましくは1〜3質量%の割合で添加される。該ヒンダードアミン系化合物の添加量が1質量%未満では、艶消し効果が不充分となるし、また、5質量%を超えて添加しても、使用量の増加に見合った作用効果の向上が期待できないのでコスト面で不利となる。
上記ヒンダードアミン系化合物の具体的な例としては、前記一般式(1)における置換基R〜R中のアルキル基がC1327−基であり、他の置換基が1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン由来の置換基である化合物〔商品名「アデカスタブ LA−62」旭電化工業株式会社〕や、前記一般式(1)における置換基R〜R中のアルキル基がC1327−であり、他の置換基が2,2,6,6−テトラメチルピペリジンが反応して形成されている置換基である化合物〔商品名「アデカスタブ LA−67」旭電化工業株式会社〕が特に優れていることが確認されている。
しかし、同種の光安定剤として知られているヒンダードアミン系化合物である、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(CAS No.41556−26−7)やメチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(CAS No.82919−37−7)のような塗膜用光安定剤では、合成樹脂エマルション結合剤系の水性艶消し塗料組成物用の光安定剤として用いても、本発明の水性艶消し塗料組成物で使用される前記特定のヒンダードアミン系化合物によって得られるような艶消し塗膜を得ることはできない。
本発明の水性艶消し塗料組成物に使用する合成樹脂エマルション結合材としては、例えば、アクリル系樹脂エマルション、アクリルシリコン系樹脂エマルション、フッ素系樹脂エマルション等が挙げられる。
アクリル系樹脂エマルションとしては、アクリル系単量体、及びアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体とをラジカル共重合により得られるものが使用できる。
アクリル系単量体は、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させたものであり、特に代表的なもののみを例示するに止めれば、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸等のカルボン酸モノマーや、(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸イソプロピル,(メタ)アクリル酸n−ブチル,(メタ)アクリル酸イソブチル,(メタ)アクリル酸ヘキシル,(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ノニル等の(メタ)アクリル酸エステル類の重合体類、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、等の不飽和モノマーを1種又は2種以上の混合物として使用できる。
さらに得られる共重合体の架橋化ないし高分子量化のために、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート又はグリセリントリ(メタ)アクリレートのごとき、一分子中に不飽和結合を2個以上有するような架橋性単量体などが使用できる。
アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体としては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル単量体;マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、シトラコン酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸などのスルホン酸含有ビニル単量体;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロプレンなどの塩素含有単量体;ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテルなどの水酸基含有アルキルビニルエーテル;エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテルジエチレングリコールモノアリルエーテルなどのアルキレングリコールモノアリルエーテル;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのα−オレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどのビニルエステル;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテル;エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテルなどのアリルエーテル等を使用できる。
アクリルシリコン系樹脂エマルションは、シラン系単量体と共重合可能な他の単量体とをラジカル共重合により得られるものが使用できる。シラン系単量体としてはガンマー(メタ)クリロキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマー(メタ)クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ガンマー(メタ)クリロキシプロピルトリエトキシシラン、ガンマー(メタ)クリロキシプロピルメチルジエトメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、等が挙げられる。
シラン系単量体と共重合可能な他の単量体としては、例えば、前述のアクリル系樹脂エマルションで使用される単量体等を、特に限定されず使用できる。
フッ素系樹脂エマルションは、フッ素含有単量体、及びフッ素含有単量体と共重合可能な他の単量体とをラジカル共重合により得られるものが使用できる。
フッ素含有単量体としては、例えば、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンなどのフルオロオレフィン;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのフッ素含有(メタ)アクリレート等が例示される。
フッ素含有単量体と共重合可能な他の単量体としては、例えば、前述のアクリル樹脂系エマルションで使用される単量体等を、特に限定されず使用できる。
合成樹脂エマルションの中で、カルボニル基とヒドラジド基、カルボン酸と金属イオン、エポキシ基とアミン、エポキシ基とカルボキシル基、カルボン酸とアジリジン、カルボン酸とカルボジイミド、カルボン酸とオキサゾリン、アセトアセテートとケチミンなどを利用した架橋反応を形成するエマルションを使用することも可能である。架橋反応型エマルションは、1液タイプであっても、2成分以上の多成分タイプであってもよい。
合成樹脂エマルションの製造方法は特に限定されないが、例えば、乳化重合法として、バッチ重合、モノマー滴下重合、乳化モノマー滴下重合などの方法により製造することができる。
重合用乳化剤として使用する乳化重合用乳化剤としては従来より一般的に使用されている公知慣用の乳化剤が使用される。
さらに、重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素1ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイドなどの過酸化物、アゾビスイソブチルニトリル等が一般的に用いられるが、特に好ましくは、水溶性開始剤及び水溶性のレドックス型開始剤系が好適である。
また、乳化共重合物の分子量を調整し調節するために、各種のアルコール類(カテコール類)やチオール類などの公知慣用の連鎖移動剤を用いても良い。
本発明における合成樹脂エマルションを得るにあたっては、前記単量体類を乳化剤と開始剤との存在下で公知慣用の乳化重合方法をそのまま使用することができる。例えば、前記単量体類の0.1〜1.0質量%に相当する重合開始剤及び、0.3〜3.0質量%に相当する乳化剤の存在下で単量体類の重合を行い、不揮発分濃度が通常30〜60質量%の合成樹脂エマルションを得ることができる。
水性艶消し塗料組成物に使用される艶消し用粉末としては、無機系及び有機系のいずれも使用可能である。無機系着色粉末としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベンガラ)、黄色酸化鉄、オーカー、群青、コバルトグリーン等、有機系着色顔料としては、例えば、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等が使用できる。
また、例えば、重質炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム等の粉末も使用することができる。
水性艶消し塗料組成物には、上記合成樹脂エマルションの他に、必要に応じて通常塗料に用いられる有機溶剤、無機系着色顔料、有機系着色顔料、体質顔料などを配合することができる。また、本発明に影響しない程度の可塑剤、防腐剤、防黴剤、消泡剤、増粘剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの添加剤を単独あるいは併用して配合することができる。
有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールエタン、グリセリン等の多価アルコール類、セロソルブ、ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート等のエステル類等が使用できる。
前記特定のヒンダードアミン系化合物を含有する本発明の艶消し塗料組成物は、合成樹脂エマルションを結合材とする塗料組成物の調製法として通常採用される方法にしたがって調製することができる。
本発明で使用する特定のヒンダードアミン系化合物は、直接塗料に添加するかもしくは水に分散させた状態で添加することができる。水に分散させる場合は、あらかじめ界面活性剤で乳化して使用することができる。特定のヒンダードアミン系化合物の添加は、塗料製造工程のいずれの段階でもよく、好ましくは塗料製造工程中の合成樹脂エマルションが充分に混合された状態となっている段階で添加される。
本発明の水性艶消し塗料は、建材に通常用いられる被塗物に塗装して、塗膜を形成できる。そのような塗装方法としては、刷毛塗りやスプレー塗装、ローラー塗装、ディップ塗装などの通常の塗装方法が使用できる。前記被塗物としては、コンクリートもしくはセメント系基材、ケイ酸カルシウム及びその他の窯業系基材などが挙げられる。
以下、実施例にしたがって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、各例における「%」及び「部」は「質量%」及び「質量部」を表す。
<水性艶有り塗料(白エナメル)の調製>
表1に示すミルベース配合をディスパーで分散攪拌し、次いで表1に示すレットダウン配合、すなわち、市販品のスチレンアクリル系合成樹脂エマルション〔商品名「ポリゾールAPK−2」、昭和高分子(株)製〕、市販品の成膜助剤〔商品名「CS−12」、チッソ(株)製〕、市販品の粘性調整剤〔商品名「アデカノールUH−420」、旭電化工業(株)製〕、市販品の消泡剤〔商品名「SNデフォーマー397」、サンノプコ(株)製〕を混合して、ガラス板光沢87の水性艶有り塗料を調製した。
Figure 2005048115
実施例1:上記のように調製した水性艶有り塗料(白エナメル)100部に対し、市販品のヒンダードアミン系光安定剤「アデカスタブLA−62」〔旭電化工業(株)製〕を1部配合した。
実施例2:水性艶有り塗料(白エナメル)100部に対し、市販品のヒンダードアミン系光安定剤「アデカスタブLA−62」〔旭電化工業(株)製〕を3部配合した。
実施例3:水性艶有り塗料(白エナメル)100部に対し、市販品のヒンダードアミン系光安定剤「アデカスタブLA−62」〔旭電化工業(株)製〕を5部配合した。
実施例4:水性艶有り塗料(白エナメル)100部に対し、市販品のヒンダードアミン系光安定剤「アデカスタブLA−67」〔旭電化工業(株)製〕を3部配合した。
比較例1:水性艶有り塗料(白エナメル)100部に対し、市販品のヒンダードアミン系光安定剤「チヌビン292」〔チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕を1部配合した。
比較例2:水性艶有り塗料(白エナメル)100部に対し、市販品のヒンダードアミン系光安定剤「チヌビン292」〔チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕を3部配合した。
比較例3:水性艶有り塗料(白エナメル)100部に対し、市販品のヒンダードアミン系光安定剤「チヌビン292」〔チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕を5部配合した。
比較例4:水性艶有り塗料(白エナメル)100部に対し、市販品のヒンダードアミン系光安定剤「アデカスタブLA−62」〔旭電化工業(株)製〕を0.5部配合した。
各実施例1〜4及び比較例1〜4の塗料の組成をまとめて表2に示す。
Figure 2005048115
実施例5:市販品の水性フッ素樹脂塗料「ビフレッシュフッソ」〔恒和化学工業(株)製〕)に市販品のヒンダードアミン系光安定剤「アデカスタブLA−62」〔旭電化工業(株)製〕を3部配合した。
実施例6:市販品の水性ウレタン樹脂塗料「ビフレッシュウレタン」〔恒和化学工業(株)製〕に市販品のヒンダードアミン系光安定剤「アデカスタブLA−62」〔旭電化工業(株)製〕を3部配合した。
実施例7:市販品の水性アクリルシリコン樹脂塗料「パーマルシリコン」〔恒和化学工業(株)製〕に市販品のヒンダードアミン系光安定剤「アデカスタブLA−62」〔旭電化工業(株)製〕を3部配合した。
実施例8:市販品の水性アクリル樹脂塗料「パーマルW」〔恒和化学工業(株)製〕に市販品のヒンダードアミン系光安定剤「アデカスタブLA−62」〔旭電化工業(株)製〕を3部配合した。
比較例5:市販品の水性フッ素樹脂塗料「ビフレッシュフッソ」〔恒和化学工業(株)製〕に市販品のヒンダードアミン系光安定剤「チヌビン292」〔チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕を3部配合した。
比較例6:市販品の水性ウレタン樹脂塗料「ビフレッシュウレタン」〔恒和化学工業(株)製〕に市販品のヒンダードアミン系光安定剤「チヌビン292」〔チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕を3部配合した。
比較例7:市販品の水性アクリルシリコン樹脂塗料「パーマルシリコン」〔恒和化学工業(株)製〕に市販品のヒンダードアミン系光安定剤「チヌビン292」〔チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕を3部配合した。
比較例8:市販品の水性アクリル樹脂塗料「パーマルW」〔恒和化学工業(株)製〕に市販品のヒンダードアミン系光安定剤「チヌビン292」〔チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕を3部配合した。
各実施例5〜8及び比較例5〜8の塗料の組成をまとめて表3に示す。
実施例1〜8、比較例1〜8で得られた塗料についてつぎの評価を行った。結果は表3に示す。
光沢(60°グロス):ガラス板に4mil(100μm)のアプリケーターで塗布し、これを室温で1週間放置後、光沢計〔日本電子(株)製〕を用いて、60°反射の光沢値を測定した。
○:70未満、×:70以上
耐水性:市販品の2液エポキシ樹脂系シーラー「ダイヤシーラーエポ」〔恒和化学工業(株)製)を処理したフレキシブル板にスプレーを用いて塗装し、これを室温で1日放置して試験片とし、水中に1日間浸漬し、塗膜の変化を目視で評価した。
○:変化なし、△:塗膜のフクレ、×:塗膜の溶出
耐候性:キセノンウェザォメーター1000時間後の塗膜外観を目視で評価した。
○:塗膜の表面劣化がほとんど認められない
△:塗膜の表面劣化が認められる
×:著しい表面劣化、及びチョーキングが認められる。
温冷繰り返し抵抗性:市販品の2液エポキシ樹脂系シーラー「ダイヤシーラーエポ」〔恒和化学工業(株)製〕を処理したモルタル板に、市販品の微弾性下地調整材「アクレスフィラー」〔恒和化学工業(株)製〕を砂骨ローラーで塗布したものにスプレーを用いて塗装し、これを室温で14日放置して試験片とし、20±2℃の水中に18時間浸漬させた後、直ちに−20±3℃の恒温器中で3時間冷却し、次いで50±3℃の別の恒温器で3時間加温する24時間を1サイクルとする操作を10回繰り返し、塗膜外観を目視で評価した。
○:塗膜の表面劣化がほとんど認められない
×:塗膜のひび割れ、及び膨れが認められる。
Figure 2005048115
表2及び表3の結果から、本発明で使用する前記一般式で示されるヒンダードアミン系化合物は、合成樹脂エマルションを結合材とする水性塗料組成物用の艶消し剤として、従来光安定剤として知られている類似のヒンダードアミン系化合物にはない優れた作用効果を奏するものである。

Claims (4)

  1. 下記一般式1で表されるヒンダードアミン系化合物からなる光安定剤を合成樹脂エマルションを結合剤とする塗料中に1〜5質量%含有する水性艶消し塗料組成物。
    Figure 2005048115
    〔式中、R1〜R4の置換基のうち、2〜3個の置換基が1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン及び/又は2,2,6,6−テトラメチルピペリジンが反応して形成されている基であり、残りの1〜2個の置換基が炭素数が10〜15のアルキル基から選ばれる基である。〕
  2. 前記合成樹脂エマルションを結合剤とする塗料組成物は、艶消し用粉末を含有する請求項1記載の水性艶消し塗料組成物。
  3. 前記合成樹脂エマルションは、アクリル系樹脂エマルション、アクリルシリコン系樹脂エマルション及びフッ素系樹脂エマルションから選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の水性艶消し塗料組成物。
  4. 前記ヒンダードアミン系化合物が、全塗料組成物中1〜5質量%添加されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の水性艶消し塗料組成物。
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CN113789092A (zh) * 2020-12-25 2021-12-14 优威康涂层科技(青岛)有限公司 一种纳米无机抗菌防霉耐污涂料

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JP2002332354A (ja) * 2001-05-08 2002-11-22 Jsr Corp 水系分散体とその製造方法および塗装体

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