JP2005048028A - 固形描画材 - Google Patents

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Abstract

【課題】鱗片状粒子を使用するにあたり、ヘンシルミキサーやロールミルなどの分散混練機で処理しても、粒子が微細化して細密充填効果で芯体が硬くなることがなく、発色性が良好な固形描画材を提供する。
【解決手段】鱗片状低結晶性シリカ含有することを特徴とする固形描画材。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレヨン、パステル、固形修正具、色鉛筆芯など、着色材、結合材、体質材などと混練、成形して得られる固形描画材に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にクレヨン、パステル、固形修正具、色鉛筆芯などの固形描画材には、有機系顔料、無機系顔料などの着色剤、粘土、有機ベントナイト、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン樹脂などの結合剤、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等の体質材、およびカルナバワックス、ポリエチレンワックス、油脂類を混練、必要に応じて水、メチルエチルケトン(MEK)等の溶剤を使用し成形して得られている。
【0003】
このような固形描画材は、固形描画材自身が紙面に対して摩耗により付着もしくは定着させて発色させるもので、着色成分をより多く固形描画材から摩耗させれば良好な発色が得られるが、摩耗を促進する事は成形品としての強度(折れ強度)が弱くなるという問題を抱えるものであった。例えば、色鉛筆芯で発色性を向上させる方法としては、樹脂やワックスの使用量を抑えて色鉛筆芯自身を軟らかく摩耗し易くする方法が知られているが、得られる色鉛筆芯の発色性は向上しても、強度が弱くなり折れ易くなると言う現象が生じる。
【0004】
強度(折れ強度)を損ねることなく発色性を備える固形描画材を得るために、例えば特許文献1には板状アルミナを使用することで強度を損ねることなく発色性を備えるとの記載があり、同公報には、板状アルミナの粒子径が1〜20μmで、粒子の直径を粒子の厚さで徐して表されるアスペクト比が2〜50であるものを使用することが好ましいと記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−235026公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1で述べられている低いアスペクト比を有する板状アルミナを使用することは、筆記時に空滑りを起こし易く、ヘンシルミキサーやロールミルなどの分散混練機で処理した際に、特に粒子の端部が欠けたり潰されて粒子が微細化する傾向があり、板状粒子であることの特性が失われ、微細化により凝集して固形描画材が硬くなり書き味が悪くなる傾向があり、強度を備えながら発色性を得る固形描画材として十分なものとはいえなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、鱗片状低結晶性シリカを含有する固形描画材を要旨とする。
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる鱗片状低結晶性シリカの製造方法は、脱アルカリ処理したシリカゾルを出発原料にして、オートクレーブなどの加熱圧力容器中で150℃から250℃で5〜50時間加熱する水熱処理を行うなどして得ることが出来る。
【0009】
この鱗片状低結晶性シリカの平均粒子径は50μm以下で、下限は特に限定されるものではないが、平均粒子径が過度に小さすぎると、微細化して細密充填効果で固形描画材が硬くなり発色性が低下していまうので5μm以上が好ましい。
【0010】
また、この鱗片状低結晶性シリカのアスペクト比は、鱗片状シリカ粒子の長径を厚みで徐してあらわした比を表すもので、従来のタルクや雲母などの鱗片状粒子に比べて十分に大きいことが一つの特徴で、アスペクト比が10〜300であることが好ましい。
【0011】
更にこの鱗片状低結晶性シリカの粒子表面にはシラノール基(−SiOH)が存在していることが好ましいもので、このシラノール基の存在が、ヘンシルミキサーやロールミルでの分散混練の過程で顔料粒子などと強く結ばれて、筆記時に鱗片状低結晶シリカが摩耗する際に顔料粒子を紙面に分散させる効果を発現するものと推察される。
【0012】
上記製法で得られる鱗片状低結晶性シリカは、洞海化学工業(株)製造、旭硝子(株)販売より商品名サンラブリーシリーズとして上市されており、水系スラリー品としてサンラブリーLFS(固形分15%)、粉末品としてサンラブリーC、サンラブリーTZ−824がある。これら鱗片状低結晶性シリカの使用量は、特に限定されないが、揮発溶剤分を除く固形描画材全量に対して2〜30重量%で、より好ましくは5〜20重量%が用いられる。使用量が2重量%未満のときは、実用強度は得られるものの発色性が得られなかったり、また、30重量%を超えたときは、発色性は得られるものの、強度の低下が大きかったりする場合がある。
【0013】
本発明で使用する固形描画材の材料としては、鱗片状低結晶性シリカの他に、賦形させるための樹脂などの結合剤、タルク、マイカ等の体質剤、着色剤などと紙面に塗布するための各種ワックス、ステアリン酸などの油脂類を配合し使用することができる。
【0014】
結合剤としては特に限定されず、具体的には、硝化綿、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリスチレンブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、アクリル−スチレン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、マレイン酸重合物、ポリエステルポリオール樹脂、ポリエステルポリエーテル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用しても構わない。
【0015】
体質材としては特に限定されず、タルク、マイカ、アルミナ、窒化ホウ素、カオリンクレー、ベントナイト、Nε−ラウロイルリジン、N−ラウロイル−β−アラニンの各種金属塩などを任意に使用でき、これらは単独で用いても、2種以上を併用しても構わない。また本発明の効果を損なわない範囲であるならば、従来公知の体質顔料の黒鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、板状アルミナ水和物や繊維状物としてチタン酸カリウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、二酸化チタンウィスカー、硫酸マグネシウムウィスカー、硫酸カルシウムウィスカー、硫酸アルミニウムウィスカー等を併用しても何ら差し支えない。
【0016】
着色剤としては、特に限定されず、天然系、合成系各種染料や無機系、有機系各種顔料を任意に使用することができる。染料としては、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォーターブラック200−L(同19)、ウォーターブラック♯7(同19)、カヤセットブラックW9(同19)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクトディープブラック(同38類似品)、ダイレクトファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同71)、カヤクダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー)、ダイレクトファストエロー5GL(同26)、アイゼンプリムラエローGCLH(同44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同23)、アイゼンダイレクトデュリンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、アイゼンプリムラビンコンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B(同80)、アイゼンプリムラレッド4BH(同81)、カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライトローズFR(同227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、ベンゾブリリアントスカイブルー8GS(同41)、スミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブルー♯3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同86)、ダイワブルー215H(同87)、カヤラススプラルブルーFFRL(同108)、カヤラススプラルブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラクターコイズブルーFBL(同199)等の直接染料やアシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、ウォーターブラックR455(同2)、ウォーターブラックR510(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、カヤノールミリングブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラウニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)、アシッドイエロー♯10(C.I.アシッドエロー1)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(同7:1)、カヤシルエローCG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ウォーターイエロー♯1(同23)、ダイワダートラジン(同25)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエロー0(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォーターイエロー♯6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、ウオータースカーレット(同18)、ダイワ赤色102号(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、ダイワ赤色106号(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アリザリンルビノール5G(同83)、アイゼネオシンGH(同87)、ウオーターレッド♯2(同87)、ダイワ赤色103WB(同87)、ウオーターピンク♯2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ダイワ赤色104号(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(同17)、ウォーターバイオレット♯1(同49)、インキバイオレットL10(同49)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー♯106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー♯9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、インキブルーL20(同9)、スプラノールブルーB(同15)、ウォーターブルー♯116(同15)、オリエントスルブルブルーOBX(同22)、スミノールレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーR(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/e(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー♯105(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スプラノールシアニン7BF(同100)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、アシッドブルー(同103)、アシランブリリアントブルーFFR(同104)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパールシアニン2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アッシッドブリリアントミリンググリーン(同9)、ダイワグリーン♯70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)、ウォーターオレンジ♯17(C.I.アシッドオレンジ56)等の酸性染料、ウオーターイエロー♯2(C.I.フードエロー3)、食品用黄色5号(C.I.フードエロー3)、食品用赤色3号(C.I.フードレッド14)、食品用青色2号(C.I.アシッドブルー74)、食品用緑色2号(C.I.アシッドグリーン5)等の食用染料、マラカイトグリーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、メチルバイオレットFN(C.I.42535)、ローダミンF4G(C.I.45160)、ローダミン6GCP(C.I.45160)等の塩基性染料が挙げられる。
【0017】
顔料としてはSpecial Black6、同S170、同S610、同5、同4、同4A、同550、同35、同250、同100、Printex 150T、同U、同V、同140U、同140V、同95、同90、同85、同80、同75、同55、同45、同P、同XE2、同L6、同L、同300、同30、同3、同35、同25、同200、同A、同G(以上、デグサ・ジャパン(株)製)、♯2400B、#2350、#2300、#2200B、#1000、#950、#850、#MCF88、MA600、MA100、MA7、MA11、#50、#52、#45、#44、#33、#32、#30、CF9、#20B、#4000B(以上、三菱化成(株)製)、MONARCH 1300、同1100、同1000、同900、同880、同800、同700、MOGUL L、REGAL 400R、同660R、同500R、同330R、同300R、同99R、ELFTEX 8、同12、BLACK PERALS 2000(以上、米国、キャボットCo.LTD製)、Raven7000、同5750、同5250、同5000、同3500、同2000、同1500、同1255、同1250、同1200、同1170、同1060、同1040、同1035、同1020、同1000、同890H、同890、同850、同790、同780、同760、同500、同450、同430、同420、同410、同22、同16、同14、同825Oil Beads、同H20、同C、Conductex 975、同900、同SC(以上、コロンビヤン・カーボン日本(株)製)などのカーボンブラック、KA−10、同10P、同15、同20、同30、同35、同60、同80、同90、KR−310、同380、同460、同480(以上、チタン工業(株)製)、P25(日本アエロジル(株)製)などの酸化チタン、BS−605、同607(以上、東洋アルミ(株)製)、ブロンズパウダーP−555、同P−777(以上、中島金属箔工業(株)製)、ブロンズパウダー3L5、同3L7(以上、福田金属箔工業(株)製)などの金属粉顔料、また、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロム等の無機顔料、ハンザエロー−10G、同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジンエロー、パーマネントエローNCCG、タートラジンレーキ、キノリンエロー、スダーン1、パーマネントオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネントブラウンFG、パラブラウン、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオインジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサンバイオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシアニングリーン等の有機顔料などが挙げられる。また、この他に硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、タングステン酸カルシウム等の無機蛍光顔料が挙げられる。
【0018】
本発明においては、上記の他にカルナバワックス、密ろう、木ろう等の天然系ワックス群、ポリエチレンワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、ジンクステアリルケトン、マイクロクリスタリンワックス等の合成系ワックス群、ステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸各種金属塩や、必要に応じてフタル酸ジアリル、フタル酸ジメチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、プロピレンカーボネート等の可塑剤類などを使用することができる。
【0019】
本発明において、上記材料を固形描画材として成形するに際して、これら配合材料を任意に配合し、使用する結合剤の特性によっては水、メチルエチルケトン(MEK)、アルコール等の極性溶剤や、トルエン等の無極性溶剤を任意に使用しながら、ヘンシルミキサー、ボールミル、ロールミル等の攪拌、粉砕、分散機により混練を行い、クレヨンやパス等は加熱溶融しながら型入れした後、冷却し成形する方法が採用できる。更に、色鉛筆芯などの場合には、若干溶剤分を残存させた材料を縦型押し出し機用のシリンダーに装填し、油圧ピストンでシリンダー内材料を押し出し成形し、含まれる有機溶剤については乾燥機を利用して強制乾燥する等、既存の方法を採用することができる。
【0020】
【作用】
本物件で使用される鱗片状低結晶性シリカは、鱗片状粒子が成型時の圧力で押出方向に配向する。そして低結晶体であるので粒子自身に柔軟性があると考えられ、粒子間の隙間を塞ぐように配向するので固形描画材の緻密性が格段に向上して曲げ強さを得ることが出来ると推察される。そして筆記時にはこの柔軟性がワックスの様な柔らかい摩耗を発現することで発色性を得て、更には粒子の厚みが薄い高アスペクト比を有する鱗片状粒子面が劈開して摩耗するので滑らかな書き味を得る。また、特に、粒子表面にシラノール基を有しているものでは、シラノール基が活性点となり顔料粒子などの着色材や、黒鉛、タルクやマイカなどの体質材を鱗片状低結晶性シリカ粒子近傍に捉えて複合板状物を構成し、筆記した際に得られた描画線の下地を隠蔽するので更なる発色性を得るものと推察する。
【0021】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0022】
<実施例1>
Figure 2005048028
【0023】
上記材料を配合して、ヘンシルミキサーで分散後、3本ロールで混練およびさらなる分散を行い、溶剤分を調整しながら縦型押し出し機で成形後、残存溶剤分を完全に除くため80℃で8時間乾燥して、直径2mmの青色の色鉛筆芯を得た。
【0024】
<比較例1>
実施例1においてサンラブリーCを板状アルミナに変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、青色の色鉛筆芯を得た。
【0025】
<実施例2>
Figure 2005048028
【0026】
上記配合組成物をヘンシルミキサーで混合分散し、ロ−ルで混練した後、細線状に押し出し成形し、空気中180℃で熱処理し、残留する可塑剤を除去し、更に窒素雰囲気中1000℃で処理して、樹脂成分が炭化した焼成芯体(ア)を得た。
【0027】
この焼成芯体(ア)を空気中700℃で熱処理して、残留している炭化した樹脂成分を除去して白色の焼成芯体(イ)(気孔率47.8%)を得た。この焼成芯体(イ)をペルヒドロポリシラザン含有キシレン溶液(ペルヒドロポリシラザンの含有量20wt%)中に浸漬させた後に、窒素雰囲気500℃で焼成して焼成芯体(ウ)を得た。更にこの焼成芯体(ウ)を、再度ペルヒドロポリシラザン含有溶液中に含浸させ、その後、窒素雰囲気中500℃で焼成して焼成芯体(エ)を得た。得られた焼成芯体(エ)を、円筒状のアルミナ容器に充填して窒素雰囲気1250℃で熱処理し、直径0.57mmの白色の焼成芯体(オ)(気孔率21.3%)を得た。白色の焼成芯体(オ)において、樹脂の炭化物を除去した際に生成した気孔中に、ペルヒドロポリシラザン含有液により生成した窒化ケイ素は、比重換算で約26.5gであった。次いで、ローダミン赤色インキ(ローダミンG15 30部、エチレングリコールフェニルエーテル 50部、ベンジルアルコール 20部)中に焼成芯体(オ)を浸し、70℃で24時間静置したのちアルコールで洗浄して、直径0.57mmの赤色の色鉛筆芯を得た。
【0028】
<比較例2>
実施例2においてサンラブリーCを板状アルミナに変更した以外は実施例2と同様の操作を行い、赤色の色鉛筆芯を得た。
【0029】
<実施例3>
Figure 2005048028
上記材料を配合物として、ニーダ及び2本ロールにより十分に混練後、細線状に押出成形し、空気中300℃まで加熱し、更に、不活性雰囲気中で1000℃まで加熱し、直径0.570mmの焼成芯体を得た。これに100℃に加熱したスピンドル油に16時間浸漬後、表面上の余剰な油を除去して鉛筆芯を得た。
【0030】
<比較例3>
実施例3においてサンラブリーCを板状アルミナに変更した以外は実施例3と同様の操作を行い、直径0.570mmの鉛筆芯を得た。
【0031】
以上の実施例および比較例において、得られた色鉛筆芯の曲げ強さ(単位;MPa)と発色性の代用特性としての濃度(単位;D)とをJIS S 6005に基づいて測定した結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 2005048028
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明の鱗片状低結晶性シリカを使用することにより、強度の低下が少なく発色性を向上させた固形描画材を得ることが出来る。

Claims (3)

  1. 鱗片状低結晶性シリカを含有する固形描画材。
  2. 前記鱗片状低結晶性シリカの平均粒子径が50μm以下で、アスペクト比が10〜300である請求項1に記載の固形描画材。
  3. 前記鱗片状低結晶性シリカ粒子表面にシラノール基を有する請求項1又は請求項2に記載の固形描画材。
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