JP2005047481A - インホイールモータシステム - Google Patents

インホイールモータシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2005047481A
JP2005047481A JP2003363221A JP2003363221A JP2005047481A JP 2005047481 A JP2005047481 A JP 2005047481A JP 2003363221 A JP2003363221 A JP 2003363221A JP 2003363221 A JP2003363221 A JP 2003363221A JP 2005047481 A JP2005047481 A JP 2005047481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damper
spring
spring element
wheel motor
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003363221A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Nagaya
豪 長屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2003363221A priority Critical patent/JP2005047481A/ja
Publication of JP2005047481A publication Critical patent/JP2005047481A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】 車輪部に配設されたインホイールモータを、緩衝部材または緩衝装置を介して車両バネ下部に取付けて、モータの質量をダイナミックダンパのウェイトとして作用させる構造を改良して、ロードホールディング性を更に向上させる。
【解決手段】 インホイールモータ3の回転側ケース3bを、中空円盤状のプレート11A〜11Cと直動ガイド12A,12Bとを備えたフレキシブルカップリング10により結合し、非回転側ケース3aを、直動ガイド21を介して互いに車両の上下方向に作動方向が限定されかつ車両の上下方向に作動する第1のバネ要素22と、上記第1のバネ要素22と並行して配置された、ダンパ23と第2のバネ要素24を直列に連結したスプリング要素付きダンパ25とにより結合された2枚のプレート26,27を備え、上記非回転側ケース3aとナックル5とを連結する緩衝機構20により連結する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ダイレクトドライブホイールを駆動輪とする車両において用いられるインホイールモータシステムに関するものである。
近年、電気自動車などのモータによって駆動される車両においては、スペース効率や駆動力の伝達効率の高さから、モータを車輪に内蔵するインホイールモータシステムが採用されつつある。従来のインホイールモータでは、モータ部が車両の足回りを構成する部品の一つであるアップライトまたはナックルと呼ばれる部品に接続するスピンドル軸に固定され、モータロータ及びホイールが回転可能な構造となっている。図58は、従来のインホイールモータの一構成例を示す図で、このインホイールモータ50は、ホイール51に固定されたハウジング52の内側に、磁気手段(永久磁石)50Mを有するロータ50Rを搭載し、上記磁気手段50Mの内側に、コイル50Cを有するステータ50Sを配置し、このステータ50Sをナックル53に連結された中空状のシャフト54に固定的に取付けるとともに、上記ハウジング52の内側及び外側の側壁52a,52bを、軸受け54a,54bを介して上記ステータ50Sと結合することにより、ロータ50Rを、ステータ50Sに対して回転可能に結合するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
一般に、足回りにバネ等のサスペンション機構を備えた車両においては、ホイールやナックル、サスペンションアームといったバネ下に相当する部品の質量、いわゆるバネ下質量が大きい程、凹凸路を走行したときにタイヤの接地荷重変動が増大し、ロードホールディング性が悪化することが知られている。
従来のインホイールモータでは、上記のように、モータ部が車両の足回りを構成する部品の一つであるアップライトまたはナックルと呼ばれる部品に接続するスピンドル軸に固定されるため、上記のバネ下質量がインホイールモータの分だけ増加し、その結果、タイヤ接地力変動が増大し、ロードホールディング性が悪化してしまうといった問題点があった。
そこで、上記のような問題を解決するために、図59に示すように、中空形状のインホイールモータ3のロータ3Rを支持する回転側ケース3bとホイール2とを、複数枚の中空円盤状のプレート11A〜11Cと、中央の中空円盤状のプレート11Bの表裏に、作動方向が互いに直交するように配置された直動ガイド12A,12Bとを備えたフレキシブルカップリング10により結合するとともに、ステータ3Sを支持する非回転側ケース3aとナックル5とを、車両の上下方向に案内する直動ガイド61に取付けられたダンパ62と、このダンパ62に並列配置され、上記直動ガイド61の稼動方向に伸縮するバネ部材63とを備えた緩衝機構60、あるいは、図60に示すような、直動ガイド21を介して互いに車両の上下方向に作動方向が限定され、かつ、車両の上下方向に作動するバネ22及びダンパ23により結合された2枚のプレート26,27を備えた緩衝機構20Kによって連結したインホイールモータシステムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このような構成を採ることにより、インホイールモータ3を車両の足回り部品であるナックル5に対してフローティングマウントすることができるので、モータ軸と車輪軸とは別々に径方向に揺動可能となる。すなわち、モータ質量は、車両のバネ下質量相当分から切り離され、いわゆるダイナミックダンパのウェイトとして作用するので、バネ下質量を増やさず、ダイナミックダンパ効果だけが追加される。したがって、タイヤの接地荷重変動が大幅に低減され、車両のロードホールディング性が飛躍的に向上する。
特表平9−506236号公報 国際公開第02/83446号パンフレット
しかしながら、上記のような、並列配置されたダンパ62及びバネ部材63によりインホイールモータ3を上下方向に支持した構成では、インホイールモータ50をバネ下質量相当部分に装着した上記従来構成に比較して、タイヤの接地荷重変動が大幅に低減されてはいるものの、バネ下共振付近の接地荷重変動の低減については必ずしも十分とはいえなかった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、上記従来の、モータ質量をダイナミックダンパのウェイトとして作用させる構造を更に改良して、ロードホールディング性により一層優れたインホイールモータシステムを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、車輪部に配設された、ホイールを駆動するインホイールモータを、緩衝部材または緩衝装置を介して車両バネ下部に取付けて成るインホイールモータシステムにおいて、上記モータをバネ要素とダンパ要素とが直列に連結された少なくとも1個のスプリング要素付きダンパ、及び、並列に連結されたバネ要素とダンパ要素とがバネ要素と直列に連結された少なくとも1個の複合連結ダンパの少なくとも一方を備えた緩衝部材を介して車両バネ下部に取付けたことを特徴とするものである。
ここで、車両バネ下部とは、ホイール、ナックル、サスペンションアーム等の車両の足回り部を構成する部材を指す。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータを中空形状のモータとしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータを、バネ要素、及び、バネ要素とダンパ要素とが直列に連結されたスプリング要素付きダンパを介して、車両バネ下部に対して上下方向に支持したことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータのステータ側を、ナックルに対して、バネ要素により上下方向に支持するとともに、上記バネ要素と並列して配置された、バネ要素とダンパ要素とを直列に連結したスプリング要素付きダンパにより、上記ステータ側と上記車両バネ下部とを連結したことを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータを、上下方向に加えて、前後方向に対しても、バネ及びスプリング要素付きダンパにより支持したことを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータを、第1のバネ要素と、この第1のバネ要素に並列に配置された第1のダンパ要素と、上記第1のバネ要素及び第1のダンパ要素に並列に配置された、第2のバネ要素と第2のダンパ要素とが直列に連結されたスプリング要素付きダンパとを介して、車両バネ下部に対して上下方向に支持したことを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータのステータ側を、ナックルに対して、並列に配置された第1のバネ要素と第1のダンパ要素により上下方向に支持するとともに、上記第1のバネ要素と第1のダンパ要素とに並列に配置された、第2のバネ要素と第2のダンパ要素とを直列に連結したスプリング要素付きダンパにより、上記ステータ側と上記車両バネ下部とを連結したことを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項6または請求項7に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータを、上下方向に加えて、前後方向に対しても、バネ、ダンパ、及び、スプリング要素付きダンパにより支持したことを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載のインホイールモータシステムにおいて、上記スプリング要素付きダンパのシリンダボディを、スプリング要素付きダンパを構成するダンパ要素とバネ要素との間に直列に配置したものである。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれかに記載のインホイールモータシステムにおいて、上記スプリング要素付きダンパを構成するバネ要素を金属バネまたは空気バネまたはゴムバネから構成したものである。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項10のいずれかに記載のインホイールモータシステムにおいて、上記スプリング要素付きダンパを構成するバネ要素を、スプリング要素付きダンパのピストンの軸方向の両側に装着したものである。
請求項12に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータを、並列に連結されたバネ要素とダンパ要素とがバネ要素と直列に連結された複合連結ダンパにより車両バネ下部に対して上下方向に支持したことを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記複合連結ダンパと、この複合連結ダンパに並列に配置されたダンパ要素とを介して、車両バネ下部に対して上下方向に支持したものである。
請求項14に記載の発明は、請求項12に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記複合連結ダンパを第1の複合連結ダンパとし、並列に連結されたバネ要素とダンパ要素とがダンパ要素と直列に連結された複合連結ダンパを第2の複合連結ダンパとするとともに、上記モータを、並列配置された上記第1の複合連結ダンパと上記第2の複合連結ダンパとを介して、車両バネ下部に対して上下方向に支持したものである。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記第2の複合連結ダンパのダンパ要素とバネ要素とに直列に配置されたダンパ要素と上記バネ要素との間に、上記バネ要素と並列に配置されたダンパ要素のシリンダボディを配置したものである。
請求項16に記載の発明は、請求項12〜請求項15のいずれかに記載のインホイールモータシステムにおいて、上記複合連結ダンパのダンパ要素と並列に配置されたバネ要素の他端に、上記ダンパ要素のシリンダボディを配置したものである。
請求項17に記載の発明は、請求項12〜請求項16のいずれかに記載のインホイールモータシステムにおいて、上記複合連結ダンパを構成するバネ要素を金属バネまたは空気バネまたはゴムバネから構成したものである。
請求項18に記載の発明は、請求項12〜請求項17のいずれかに記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータを、上下方向に加えて、前後方向に対しても、ダンパ及び上記複合連結ダンパ、あるいは、複数個の複合連結ダンパにより支持したものである。
本発明によれば、インホイールモータを、緩衝部材または緩衝装置を介して車両バネ下部に取付けて成るインホイールモータシステムにおいて、上記モータを、バネ要素と、このバネ要素に並列に配置された、バネ要素とダンパ要素とが直列に連結されたスプリング要素付きダンパとを備えた緩衝部材を介して車両バネ下部に取付ける構成としたので、従来のダイナミックダンパ型インホイールモータシステムに対して、タイヤの接地荷重変動を小さくすることができ、ロードホールディング性を向上させることができる。
また、上記モータを、バネ要素と、ダンパ要素と、上記バネ要素と上記ダンパ要素とに並列に配置された、バネ要素とダンパ要素とが直列に連結されたスプリング要素付きダンパを介して、車両バネ下部に取付けるようにすれば、ロードホールディング性を更に向上させることができる。
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
最良の形態1.
図1は、本最良の形態1に係るインホイールモータシステムの構成を示す図で、同図において、1はタイヤ、2はリム2aとホイールディスク2bとから成るホイール、3は半径方向に対して内側に設けられた非回転側ケース3aに固定されたモータステータ(以下、ステータという)3Sと、半径方向に対して外側に設けられ、軸受け3jを介して上記非回転側ケース3aに対して回転可能に接合された回転側ケース3bに固定されたモータロータ(以下、ロータという)3Rとを備えたアウターロータ型のインホイールモータである。
4はホイール2とその回転軸において連結されたハブ部、5は車軸6に結合されるナックル、7はショックアブゾーバ等から成るサスペンション部材、8は上記ハブ部4に装着された制動装置、10は複数枚の中空円盤状のプレート11A〜11Cと、隣接する上記プレート11A,11B、及び、プレート11B,11C間を結合するとともに、上記隣接するプレート11A,11B及びプレート11B,11Cを互いに円盤のラジアル方向に案内する直動ガイド12A,12Bとを備えたフレキシブルカップリング、20は直動ガイド21を介して互いに車両の上下方向に作動方向が限定され、かつ、車両の上下方向に作動する第1のバネ要素22と、上記第1のバネ要素22と並行して配置された、ダンパ23と第2のバネ要素24を直列に連結したスプリング要素付きダンパ25とにより結合された2枚のプレート26,27を備え、モータ3の非回転側ケース3aと車両の足回り部品であるナックル5とを連結する緩衝機構である。
上記緩衝機構20は、図2にも示すように、ナックル5に結合された車軸6に連結され、サスペンション部材7側に位置する第1のプレート(以下、ナックル取付けプレートという)26の4隅に、車両の上下方向に伸縮する第1のバネ要素22をそれぞれ取付け、その中央部に設けられた車軸6との連結孔26kの両側に、車両の上下方向に伸縮するダンパ23と第2のバネ要素24とを直列に連結したスプリング要素付きダンパ25をそれぞれ取付け、モータ3側に位置するプレート(以下、モータ取付けプレートという)27の上記第1のバネ要素22の上部あるいは下部に対応する位置にバネ受け部22nを、上記ダンパ25の上部に対応する位置、すなわち、車軸6との連結孔27kの両側の上部に、ダンパ取付け部23nを取付けるとともに、上記プレート26,27を、プレートの中心に対して対称な位置に配置された4個の直動ガイド21により結合したものである。
上記図59に示した従来のインホイールモータシステムでは、ステータ3Sを支持する非回転側ケース3aが、ナックル5に対して、並列配置されたダンパ62及びバネ部材63により上下方向に支持された構造となっているが、本例は、上記のように、第1のバネ要素22と、ダンパ23及びこのダンパ23に直列に連結される第2のバネ要素24とから成るスプリング要素付きダンパ25とにより上記非回転側ケース3aをナックル5に対して上下方向に支持する構成とすることにより、減衰力の発生タイミングを変化させるようにしている。したがって、バネ下共振付近の接地荷重変動を、上記従来例に対して更に低減することができ、車両のロードホールディング性を更に向上させることができる。
ところで、上記第2のバネ要素24は、詳細には金属バネから成り、図3に示すように、一端側がダンパ23のシリンダボディ(ダンパ本体)23Bのほぼ中央部に設けられたスプリング取付け部24mに取付けられ、他端側が上記ナックル取付けプレート26に設けられたバネ受け部24nに取付けられている。上記従来のインホイールモータシステムでは、モータ3を支持するダンパ62の、比較的重量のあるシリンダがバネ下部(ナックル5)に対して固定された構造であったため、バネ下質量が若干増加してしまっていたが、本例では、上記シリンダボディ23Bを、上記ダンパ23と上記第2のバネ要素24との間に直列に配置することにより、上記の重いシリンダボディ23Bを上記第2のバネ要素24によってバネ下質量から分離することができる。したがって、バネ下質量を更に軽量化することができ、車両のロードホールディング性を更に向上させることができる。
このように、本最良の形態1では、モータ3の回転側ケース3bを、複数枚の中空円盤状のプレート11A〜11Cと、上記隣接するプレート11A,11B及びプレート11B,11Cを互いに円盤のラジアル方向に案内する直動ガイド12A,12Bとを備えたフレキシブルカップリング10により結合し、モータ3の非回転側ケース3aを、直動ガイド21を介して互いに車両の上下方向に作動方向が限定され、かつ、車両の上下方向に作動する第1のバネ要素22と、上記第1のバネ要素22と並行して配置された、ダンパ23と第2のバネ要素24を直列に連結したスプリング要素付きダンパ25とにより結合された2枚のプレート26,27を備え、モータの非回転側ケース3aと車両の足回り部品であるナックル5とを連結する緩衝機構20により連結するようにしたので、モータ3の駆動力をホイール2に確実に伝達させることができるとともに、バネ下質量を増やすことなく、タイヤの接地荷重変動を大幅に低減して、車両のロードホールディング性を更に向上させることができる。
なお、上記最良の形態1では、上記第2のバネ要素24を金属バネとしたが、これに限るものではなく、空気バネとしてもよいし、図4に示すように、ゴム材料からなるブッシュ状のもの(同図のゴムブッシュ28)をブッシュ取付け部28nに取付けて、上記シリンダボディ23Bを支持するようにしてもよい。
また、上記第2のバネ要素24を、ダンパ23とモータ3の非回転側ケース3aとの間や、ダンパ23とバネ下部との間、または、ダンパ23の図示しないピストン側取付け部やシリンダ側取付け部に設けるようにしても、同様の効果を得ることができる。
あるいは、図5(a)に示すように、第2のバネ要素24をダンパ23内部のピストン23Pに設けてもよい。具体的には、油圧シリンダ23V内にフリーピストン23Kを設けて、このフリーピストン23K内にダンパロッド23Lに連結されたピストン23Pを収納し、このピストン23Pの軸方向の前後に第2のバネ要素24を配置して、この第2のバネ要素24がダンパロッド23Lをその軸方向に対してスライド可能に支持することにより、上記第2のバネ要素24が上記ダンパ23に対して直列に連結される構成となる。なお、同図において、23a,23bはそれぞれ、オリフィス23c及びオイルライン23dを介して連結された、油圧シリンダ23Vの第1室及び第2室である。
また、第2のバネ要素24をダンパ23内部の作動油流路空気バネとして設けても同様の効果がある。具体的には、図5(b)に示すように、ダンパ23の作動油流路であるオイルライン23dの途中に、ピストン24pにより圧縮空気室24qと作動油室24rとが隔離された構成のチャンバー24M,24Mを配設することでバネ効果を持たせ、スプリング要素付きダンパ25のショックアブゾーバとしての減衰力の発生タイミングを、上記ダンパ23のみの場合の減衰力の発生タイミングよりも遅らせることができる。なお、上記チャンバー24Mの個数は、上記ダンパ23の特性やモータ3の大きさ等により適宜決定されるもので、1個でもよいし、3個以上であってもよい。
また、上記例では、車両の上下の振動を低減する場合について説明したが、上下方向に加えて、前後方向に対してもバネ及びスプリング要素付きダンパによりモータ3を支持する構成とすることができる。具体的には、図6に示すように、上記最良の形態1のナックル取付けプレート26とほぼ同様の構成で、車軸6との連結孔26kに代えて、車軸6の径よりも大きい孔36kを設けた中間プレート36Mを準備し、この中間プレート36Mのモータ取付けプレート27側に、車両の前後方向に作動する第3のバネ要素32と、上記第3のバネ要素32と並行して配置された、ダンパ33と第4のバネ要素34,34を直列に連結したスプリング要素付きダンパ35とを備えたプレート36Nを配置し、このプレート36Nと上記中間プレート36Mとをプレートの中心に対して対称な位置に配置された、前後方向に案内する4個の直動ガイド31にて結合するとともに、このプレート36Nをナックル5に連結された車軸6に取付ける。このとき、上記中間プレート36Mには、上記ダンパ33を取付けるためのダンパ取付け部33nを設けるようにする。
一般に、バネ下部分が重い場合には、バネ下の前後振動が大きくなるので、上記のように、車両の上下方向に加えて、前後方向にもダイナミックダンパ効果を持たせるようにすれば、バネ下部分の振動を大幅に低減することができる。
<実施例1−1>
図7の表は、車両が悪路を走行する際にタイヤに生じる接地荷重変動を解析するための、車両の上下方向の特性を表わすパラメータを示す表で、図8(a),(b)及び図9〜図11はその振動モデル、図12は上記振動モデルにより解析した結果を示すグラフである。
比較例1は、図8(a)の振動モデルで表わせる、通常のインホイールモータシステムを採用していない電気自動車の例で、ここでは、モータは車体側に搭載されるため、モータ質量はバネ上質量mに相当する。
比較例2は、図8(b)の振動モデルで表わせる、従来のモータバネ下搭載のインホイールモータ車であり、図58に相当する。
また、比較例3は、図9の振動モデルで表わせる、モータをダイナミックダンパとして作用させる、ダイナミックダンパ型インホイールモータ車で、比較例4は、この比較例3のモータ上下支持バネのバネ定数kを高めたもので、この比較例3,4は図59,図60に相当する。
実施例1は、図10の振動モデル(基本モデル)で表わせる、本発明によるバネ要素付きダンパを搭載したインホイールモータ車である。
実施例2は、図11の振動モデルで表わせる、本発明によるバネ要素付きダンパを搭載したインホイールモータ車であり、上記図10の基本モデルに対して、ダンパのシリンダボディmを別体としたものである。この実施例2は図1及び図2に相当する。
また、実施例3は、上記実施例2のモータ上下支持バネのバネ定数kを弱くし、ダンパの減衰力cを強くしたものである。
比較例2にように、モータを、ホイール、ナックル等のバネ下質量相当部分にそのまま装着すると、バネ下質量が増大するため、図12に示すように、バネ下質量の軽い比較例1に比べ、タイヤの接地荷重変動が増大しロードホールディング性が悪化する。
これを、比較例3のように、ダイナミックダンパとして搭載すれば、バネ下からモータ質量がなくなるため、バネ下質量は上記比較例1と同等まで軽くすることができる上、ダイナミックダンパの作用でバネ下振動が抑制される。したがって、図12に示すように、タイヤの接地荷重変動を、上記比較例1に示した、通常のインホイールモータシステムを採用していない電気自動車に比べて大幅に低減することができる。また、比較例4のように、モータ上下支持バネのバネ定数kを大きくとれば、図12に示すように、比較的低い周波数でのタイヤの接地荷重変動はやや大きくなるが、バネ下共振付近の周波数帯域ではタイヤの接地荷重変動を大幅に低減することができるので、ロードホールディング性を更に向上させることができる。
一方、本発明によるバネ要素付きダンパを搭載したインホイールモータ車(実施例1)においては、上記比較例3,4のモータに繋がるダンパとバネ下部品との間、または、ダンパとモータとの間にバネ要素kが追加されるので、図12に示すように、ダイナミックダンパの共振周波数である7Hz付近でのタイヤの接地荷重変動はやや大きくなるものの、7Hzからバネ下共振周波数である16Hzの間でのタイヤの接地荷重変動を小さくすることができる。
また、上記実施例1では、ダンパのシリンダボディmがバネ下に取付けられているためバネ下重量が若干増加するが、上記シリンダボディmを第2のバネ要素に相当するバネ要素kで浮かせてしまえば、実施例2のようにバネ下重量を低減できるので、図12に示すように、バネ下共振点付近のタイヤの接地荷重変動を更に低減することができる。
更に、実施例3のように、上記実施例2に比べて、第1のバネ要素に相当するモータ上下支持バネのバネ定数kを弱くし、ダンパの減衰力cを強くすれば、比較例1に比べて7Hzからバネ下共振周波数にかけてのタイヤの接地荷重変動を幅広く低減することができる。
<実施例1−2>
図13の表は、車両が悪路を走行する際にタイヤに生じる前後力変動を解析するための、車両の前後方向の特性を表わすパラメータを示す表で、図14(a),(b)及び図15〜図17はその振動モデル、図18は上記振動モデルにより解析した結果を示すグラフである。
比較例1は、図14(a)の振動モデルで表わせる、通常のインホイールモータシステムを採用していない電気自動車の例で、ここでは、モータは車体側に搭載されるため、モータ質量はバネ上質量mに相当する。
比較例2は、図14(b)の振動モデルで表わせる、従来のモータバネ下搭載のインホイールモータ車であり、図58に相当する。
また、比較例3は、図15の振動モデルで表わせる、前後方向にもモータをダイナミックダンパとして作用させる、ダイナミックダンパ型インホイールモータ車である。比較例4は、この比較例3のモータ前後支持バネのバネ定数kを高めたものである。
実施例1は、図16の振動モデル(基本モデル)で表わせる、本発明によるバネ要素付きダンパを搭載したインホイールモータ車である。
実施例2は、図17の振動モデルで表わせる、本発明によるバネ要素付きダンパを搭載したインホイールモータ車であり、上記基本モデルに対してダンパのシリンダボディmを別体としたものである。この実施例2は、図6に相当する。
また、実施例3は、上記実施例2のモータ前後支持バネのバネ定数kを弱くし、ダンパの減衰力cを強くしたものである。
比較例2のように、モータを、ホイール、ナックル等のバネ下質量相当部分にそのまま装着すると、バネ下質量が増大するため、図18に示すように、バネ下質量の軽い比較例1に比べ、タイヤの前後力変動が増大し前後方向のグリップが悪化する。
これを、比較例3のように、ダイナミックダンパとして搭載すれば、バネ下からモータ質量がなくなるため、バネ下質量は上記比較例1と同等まで軽くすることができる上、ダイナミックダンパの作用でバネ下振動が抑制される。したがって、図18に示すように、タイヤの前後力変動を、上記比較例1に示した、通常のインホイールモータシステムを採用していない電気自動車に比べて大幅に低減することができる。また、比較例4のように、モータ前後支持バネのバネ定数kを大きくとれば、図18に示すように、比較的低い周波数でのタイヤの前後力変動はやや大きくなるが、バネ下共振付近の周波数帯域ではタイヤの前後力変動を大幅に低減することができ、前後方向のグリップが更に向上する。
一方、本発明によるバネ要素付きダンパを搭載したインホイールモータ車(実施例1)においては、上記比較例3,4のモータに繋がるダンパとバネ下部品との間、または、ダンパとモータとの間にバネ要素kが追加されるので、図18に示すように、ダイナミックダンパの共振周波数である10Hz付近でのタイヤの前後力変動はやや大きくなるものの、10Hzからバネ下共振周波数である20〜25Hzの間でのタイヤの前後力変動を小さくすることができる。
また、上記実施例1では、ダンパのシリンダボディmがバネ下に取付けられているため、バネ下重量が若干増加するが、上記シリンダボディmを第2のバネ要素に相当するバネ要素kで浮かせてしまえば、実施例2のようにバネ下重量を低減できるので、図18に示すように、バネ下共振点付近のタイヤの前後力変動を更に低減することができる。
更に、実施例3のように、上記実施例2に比べて、第2のバネ要素に相当するモータ前後支持バネのバネ定数kを弱くし、ダンパの減衰力cを強くすれば、比較例1に比べて10Hzからバネ下共振周波数にかけてのタイヤの前後力変動を幅広く低減することができる。
最良の形態2.
上記最良の形態1では、上記図59に示した従来のインホイールモータシステムのダンパ62に代えて、ダンパ23及びこのダンパ23に直列に連結される第2のバネ要素24とから成るスプリング要素付きダンパ25とによりインホイールモータ3の非回転側ケース3aをナックル5に対して上下方向に支持する構成とすることにより、減衰力の発生タイミングを変化させるようにしたが、図19及び図20に示すように、インホイールモータ3の非回転側ケース3aをバネ要素22とダンパ23Zとによりナックル5に対して上下方向に支持するとともに、インホイールモータ3の非回転側ケース3aを、更に、上記スプリング要素付きダンパ25によりナックル5に対して上下方向に支持する構成の緩衝機構20Zによりモータ3の非回転側ケース3aとナックル5とを連結するようにすれば、バネ下共振付近の接地荷重変動を更に低減することができ、車両のロードホールディング性を更に向上させることができる。なお、図21において、24zは上記ダンパ23Zを取付けるためのダンパ取付け部である。
上記第59図に示した従来のインホイールモータシステムでは、モータ3は並列配置されたバネ部材63とダンパ62により車両バネ下部に対して支持されているが、本最良の形態2の緩衝機構20Zでは、上記バネ部材63に相当する第1のバネ要素22と上記ダンパ62に相当する第1のダンパ要素であるダンパ23Zとに加え、第1のバネ要素22とダンパ23Zとに並列に配置された、第2のダンパ要素であるダンパ23と第2のバネ要素24とが直列に連結されたスプリング要素付きダンパ25が追加された構成となっている。
これにより、悪路走行時に路面からの振動入力によってモータ3がホイール2内部で振動した場合、モータ3とナックル5を連結する上記緩衝機構20Zの応答としては、その振動周波数が高くなるほど作動速度が速くなる。すなわち、上記第2のダンパ要素であるダンパ23Z単体のみではどの周波数にもダンパとして作用する。一方、スプリング要素付きダンパ25は、作動速度の遅い低周波帯域ではダンパとして作用し、作動速度の速い高周波帯域では第2のダンパ要素であるダンパ23の減衰力が高まって第2のバネ要素24を動かすため、バネとしての作用が強くなる。これに対して、本最良の形態2のように、上記スプリング要素付きダンパ25に上記第1のバネ要素22と上記ダンパ23Zとが並列配置された場合には、比較的周波数の高いバネ下共振周波数付近の振動をより効果的に抑えることが可能となる。
なお、上記例では、車両の上下の振動を低減する場合について説明したが、上下方向に加えて、前後方向に対してもバネ、ダンパ、及び、スプリング要素付きダンパによりモータ3を支持する構成とすることができる。具体的には、図21に示すように、上記最良の形態1の中間プレート36Mに取付けられるスプリング要素付きダンパ25の一方を上記第1のダンパ要素であるダンパ23Zとし、プレート36Nに取付けられるスプリング要素付きダンパ35の一方を上記ダンパ23Zと同様の構成のダンパ33Zとすることにより、車両の上下方向に加えて、前後方向に対してもダイナミックダンパ効果を有効に持たせることができる。したがって、タイヤの接地荷重変動を更に低減することができるとともに、タイヤの前後力変動を更に低減することができる。
また、上記最良の形態1,2では、緩衝機構20あるいは緩衝機構20Zを介して車両バネ下部に取付けるモータとして中空形状のアウターロータ型のインホイールモータ3を用いた場合について説明したが、これに限るものではなく、本発明は、中空形状のインナーロータ型のインホイールモータや、中空形状のインナーロータ型モータと減速ギヤを組合わせたギヤードモータを取付ける場合にも適用可能である。なお、上記ギヤードモータの場合には、その非回転側ケースまたは上記非回転側ケースが取付けられたモータケースが、上記緩衝機構20,20Zを介して車両の足回り部品であるナックルに結合される構成となる。
<実施例2−1>
図22の表は、車両が悪路を走行する際にタイヤに生じる接地荷重変動を解析するための、車両の上下方向の特性を表わすパラメータを示す表で、図23(a),(b)及び図24〜図26はその振動モデル、図27は上記振動モデルにより解析した結果を示すグラフである。
比較例1は、図23(a)の振動モデルで表わせる、通常のインホイールモータシステムを採用していない電気自動車の例で、ここでは、モータは車体側に搭載されるため、モータ質量はバネ上質量mに相当する。
比較例2は、図23(b)の振動モデルで表わせる、従来のモータバネ下搭載のインホイールモータ車であり、図58に相当する。
また、比較例3は、図24の振動モデルで表わせる、モータをダイナミックダンパとして作用させる、ダイナミックダンパ型インホイールモータ車で、この比較例3は図59,図60に相当する。
実施例1は、図25の振動モデルで表わせる、本発明によるバネ、ダンパ、及び、バネ要素付きダンパが並列配置された緩衝装置によりモータをダイナミックダンパとして作用させるインホイールモータ車である。
実施例2は、図26の振動モデルで表わせる、本発明によるバネ要素付きダンパを搭載したインホイールモータ車であり、上記図25の振動モデルに対して、ダンパのシリンダボディmを別体としたものである。
比較例2のように、モータを、ホイール、ナックル等のバネ下質量相当部分にそのまま装着すると、バネ下質量が増大するため、図27に示すように、バネ下質量の軽い比較例1に比べ、タイヤの接地荷重変動が増大しロードホールディング性が悪化する。
これを、比較例3のように、ダイナミックダンパとして搭載すれば、バネ下からモータ質量がなくなるため、バネ下質量は上記比較例1と同等まで軽くすることができる上、ダイナミックダンパの作用でバネ下振動が抑制される。したがって、図27に示すように、タイヤの接地荷重変動を、上記比較例1に示した、通常のインホイールモータシステムを採用していない電気自動車に比べて大幅に低減することができる。
一方、本発明によるバネ、ダンパ、及び、バネ要素付きダンパが並列配置されたインホイールモータ車(実施例1)においては、上記比較例3のダンパ要素cとバネ要素kとに並列に、ダンパ要素cとバネ要素kとが直列に接続されたスプリング要素付きダンパが設けられているので、図27に示すように、ダイナミックダンパの共振周波数である7Hz付近でのタイヤの接地荷重変動はやや大きくなるものの、7Hzからバネ下共振周波数である16Hzの間でのタイヤの接地荷重変動を上記比較例3よりも小さくすることができる。
また、上記実施例1では、ダンパのシリンダボディmがバネ下に取付けられているため、バネ下重量が若干増加するが、実施例2のように、上記シリンダボディmを第2のバネ要素に相当するバネ要素kで浮かせてしまえば、バネ下重量を低減できるので、図27に示すように、上記実施例1よりも、バネ下共振点付近のタイヤの接地荷重変動を更に低減することができる。
また、通常の車両のサスペンションは、図28(a)の振動モデルで表わせるように、前後方向にもバネ下が振動するため、悪路を走行するとタイヤの前後力変動が生じる。従来のインホイールモータ車では、図28(b)の振動モデルで表わせるように、モータがバネ下部に搭載されるためバネ下質量が大きくなり、、悪路走行時におけるタイヤの前後力変動が増大しタイヤの発生力(推進力)が減少する。
この問題は、図29の振動モデルに示すように、前後方向にもモータをダイナミックダンパとして作用させる構成とすることで、上記バネ下振動を低減してタイヤの前後力変動を抑制することができるが、図21に示したような、本最良の形態2の上下方向の構造体を前後方向に適用することで、振動モデルは図30に示すようになるので、上記実施例1−2と同様に、タイヤの前後力変動を更に抑制することができる。また、図31に示すように、ダンパのシリンダボディmを第2のバネ要素に相当するバネ要素kで浮かせることにより、バネ下共振点付近のタイヤの前後力変動を更に低減することができる。
最良の形態3.
上記最良の形態1,2では、インホイールモータ3の非回転側ケース3aをダンパ23及びこのダンパ23に直列に連結される第2のバネ要素24とから成るスプリング要素付きダンパ25によりナックル5に対して上下方向に支持する構成としたが、図32に示すように、インホイールモータ3の非回転側ケース3aを、並列に連結されたバネ要素23sとダンパ要素24sとがバネ要素25sと直列に連結された複合連結ダンパ25Sと、この複合連結ダンパ25Sに並列に配置されたダンパ要素23Zとを介してナックル5に対して上下方向に支持する構成の緩衝機構20Xによりモータ3の非回転側ケース3aとナックル5とを連結する構成としても、上記バネ下共振付近の接地荷重変動を低減することができる。
図33は、上記複合連結ダンパ25Sの一構成例を示す図で、モータ3またはナックル5に連結される金属バネから成るバネ要素23sの他端側に上記ダンパ要素24sのシリンダボディ24bを配置することにより上記バネ要素23sと上記ダンパ要素24sとを並列配置するとともに、このシリンダボディ24bとナックル5との間に金属バネから成るバネ要素25sを配置することにより、上記バネ要素25sを上記バネ要素23s及び上記ダンパ要素24sに直列に連結する。なお、同図において、25mは上記バネ要素25sをナックル側プレート26に取付けるための取付け部で、25zは上記バネ要素25sをシリンダボディ24bに取付けるための取付け部である。
また、上記構成により、モータ3を支持するダンパ要素24sの比較的重量のあるシリンダ部分をバネ要素23sとバネ要素25s間とのに配置することができるので、バネ下質量を軽量化でき、車両のロードホールディング性を向上させることができる。
本例の緩衝機構20Xでは、悪路走行時に路面からの振動入力によってモータ3がホイール2内部で振動した場合、モータ3とナックル5を連結する複合連結ダンパ25Sは、その振動周波数が高くなるほど作動速度が速くなる。すなわち、上記図59で示した従来の従来のインホイールモータシステムでは、第1のバネ要素22はどの周波数にも一定のバネ定数ダンパとして作用するが、上記構成の複合連結ダンパ25Sでは、バネ要素25sが並列に連結されたバネ要素23sとダンパ要素24sとに直列に連結されているので、作動速度の遅い低周波帯域ではダンパ要素24sの減衰力が低く、上記複合連結ダンパ25Sはバネ要素23sとバネ要素25sとが直列に連結した弱いバネとして作用する。一方、作動速度の速い高周波帯域では上記ダンパ要素24sの減衰力が高まって、上記ダンパ要素24sに並列に配置された上記バネ要素23sを固定するため、上記複合連結ダンパ25Sはバネ要素25sのみの硬いバネとして作用する。このような複合連結ダンパ25Sをダンパ要素23Zと並列に配置することにより、比較的周波数の高いバネ下共振周波数付近の振動をより効果的に抑えることが可能となる。したがって、バネ下共振周波数付近のタイヤの接地荷重変動を小さくすることができ、車両のロードホールディング性を更に向上させることができる。
また、上記のような構成にすることにより、減衰力の大部分を複合連結ダンパ25Sのダンパ要素24sが発生することになるので、ダンパ要素23Zの減衰力は小さくてすむ。したがって、図34に示すように、上記ダンパ要素23Zを省略して、複合連結ダンパ25Sのみを用いた構成とすることも可能である。
なお、上記例では、車両の上下の振動を低減する場合について説明したが、図35に示すように、中間プレート36Mを準備し、この中間プレート36Mのモータ取付けプレート27側に、上記複合連結ダンパ25Sと同様の構成の複合連結ダンパ35Sとダンパ要素33Zとを並列に配置したプレート36Nを配置し、このプレート36Nと上記中間プレート36Mとをプレートの中心に対して対称な位置に配置された、前後方向に案内する4個の直動ガイド31にて結合するとともに、このプレート36Nをナックル5に連結された車軸6に取付けることにより、車両の上下方向に加えて、前後方向に対してもダイナミックダンパ効果を有効に持たせることができる。したがって、タイヤの接地荷重変動を更に低減することができるとともに、タイヤの前後力変動を更に低減することができる。
また、上記例では、上記バネ要素25sを金属バネとしたが、これに限るものではなく、空気バネとしてもよいし、図36に示すように、ゴム材料からなるブッシュ状のもの(同図のゴムブッシュ25g)をブッシュ取付け部28tを介して中間プレート36Mに取付けて、上記シリンダボディ24bを支持するようにしてもよい。
最良の形態4.
上記最良の形態3では、複合連結ダンパ25Sと、この複合連結ダンパ25Sに並列に配置されたダンパ要素23Zとによりインホイールモータ3をナックル5に対して上下方向に支持するようにしたが、図37に示すように、並列に連結されたバネ要素23tとダンパ要素24tとがダンパ要素25tと直列に連結された第2の複合連結ダンパ25Tを準備し、上記複合連結ダンパ25Sと、この複合連結ダンパ25Sに並列に上記第2の複合連結ダンパ25Tを配置した構成の緩衝機構20Yによりモータ3の非回転側ケース3aとナックル5とを連結する構成としても、上記バネ下共振付近の接地荷重変動を低減することができる。
図38は、第2の複合連結ダンパ25Tの一構成例を示す図で、この第2の複合連結ダンパ25Tは、ダンパ要素25tのシリンダボディ25bに、ゴムブッシュ25Gを取り付けたもので、このゴムブッシュ25Gがナックル側プレート26に取付けられる。ゴム弾性体から成るゴムブッシュ25Gはバネ・ダンパ要素であるので、これにより、バネ要素23tとダンパ要素24tとを並列に連結した部材を構成することができる。なお、上記構成により、ダンパ要素25tのシリンダ部分をバネ要素23tとダンパ要素25tとの間に配置することができるので、バネ下質量を軽量化でき、車両のロードホールディング性を向上させることができる。なお、28tはブッシュ取付け部である。
上記第2の複合連結ダンパ25Tは、低周波帯域では、上記ダンパ要素25tの作動速度が遅いので減衰力が低く、上記第2の複合連結ダンパ25Tはダンパとして作用し、高周波帯域では上記ダンパ要素25tの減衰力が高まって、上記ゴムブッシュ25Gのバネ要素23tが作動するので、上記第2の複合連結ダンパ25Tは減衰力の発生タイミングが遅れバネのような特性となる。すなわち、上記第2の複合連結ダンパ25Tも上記複合連結ダンパ25Sと同様に、周波数によって全体のバネ定数を変化させることができるような構成となっている。したがって、図36に示すように、上記図38に示した第2の複合連結ダンパ25Tと上記図33に示した複合連結ダンパ25Sとを用いてインホイールモータ3を支持すれば、バネ下共振周波数付近のタイヤの接地荷重変動を更に小さくすることができる。
なお、上記例では、車両の上下の振動を低減する場合について説明したが、図39に示すように、中間プレート36Mを準備し、この中間プレート36Mのモータ取付けプレート27側に、上記複合連結ダンパ25Sと同様の構成の複合連結ダンパ35Sと上記第2の複合連結ダンパ25Tと同様の構成の第2の複合連結ダンパ35Tとを並列に配置したプレート36Nを配置し、このプレート36Nと上記中間プレート36Mとをプレートの中心に対して対称な位置に配置された、前後方向に案内する4個の直動ガイド31にて結合するとともに、このプレート36Nをナックル5に連結された車軸6に取付けることにより、車両の上下方向に加えて、前後方向に対してもダイナミックダンパ効果を有効に持たせることができる。したがって、タイヤの接地荷重変動を更に低減することができるとともに、タイヤの前後力変動を更に低減することができる。
また、本例の緩衝機構20X,20Yについても、中空形状のアウターロータ型のインホイールモータ3に限るらず、中空形状のインナーロータ型モータと減速ギヤを組合わせたギヤードモータを取付ける場合にも適用可能である。
<実施例3−1>
図40の表は、車両が悪路を走行する際にタイヤに生じる接地荷重変動を解析するための、車両の上下方向の特性を表わすパラメータを示す表で、図41(a),(b)及び図42〜図46はその振動モデル、図47及び図48は上記振動モデルにより解析した結果を示すグラフである。
また、上記表において、
はホイール等のバネ下質量
はボディ等のバネ上質量
はダイナミックダンパとなるモータ質量
はダイナミックダンパとなるシリンダ質量(第2の複合連結ダンパ)
はダイナミックダンパとなるシリンダ質量(複合連結ダンパ)
はタイヤ縦バネ定数
はサスペンション上下方向バネ定数
はモータ支持バネ定数
はダンパ支持バネ定数
はモータ支持バネに直列のダンパ+バネ並列ユニットを構成するバネのバネ定数
はタイヤ上下方向減衰係数
はサスペンション上下方向減衰係数
はモータ支持ダンパ上下方向減衰係数
はモータ支持ダンパに直列のダンパ支持上下方向減衰係数
はモータ支持バネに直列のダンパ+バネ並列ユニットを構成するダンパのダンパ支持上下方向減衰係数
である。
比較例1は、図41(a)の振動モデルで表わせる、通常のインホイールモータシステムを採用していない電気自動車の例で、ここでは、モータは車体側に搭載されるため、モータ質量はバネ上質量mに相当する。
比較例2は、図41(b)の振動モデルで表わせる、従来のモータバネ下搭載のインホイールモータ車であり、図58に相当する。
また、比較例3は、図42の振動モデルで表わせる、モータをダイナミックダンパとして作用させる、従来のダイナミックダンパ型インホイールモータ車で、この比較例3は図59,図60に相当する。
実施例1は、図43の振動モデルで表わせる、本発明によるバネ要素と複合連結ダンパとを並列配置した緩衝装置によりモータをダイナミックダンパとして作用させるインホイールモータ車で、図32に相当する。
実施例2は、図44の振動モデルで表わせる、本発明による複合連結ダンパを2個並列に配置した緩衝装置によりモータをダイナミックダンパとして作用させるインホイールモータ車である。
実施例3は、図45の振動モデルで表わせる、本発明による複合連結ダンパと第2の複合連結ダンパとを並列に配置した緩衝装置によりモータをダイナミックダンパとして作用させるインホイールモータ車である。
実施例4は、図46の振動モデルで表わせる、本発明による複合連結ダンパと第2の複合連結ダンパとを並列に配置した緩衝装置によりモータをダイナミックダンパとして作用させるインホイールモータ車で、図37に相当する。
比較例2のように、モータを、ホイール、ナックル等のバネ下質量相当部分にそのまま装着すると、バネ下質量が増大するため、図47に示すように、バネ下質量の軽い比較例1に比べ、タイヤの接地荷重変動が増大しロードホールディング性が悪化する。
これを、比較例3のように、ダイナミックダンパとして搭載すれば、バネ下からモータ質量がなくなるため、バネ下質量は上記比較例1と同等まで軽くすることができる上、ダイナミックダンパの作用でバネ下振動が抑制される。したがって、図47に示すように、タイヤの接地荷重変動を、上記比較例1に示した、通常のインホイールモータシステムを採用していない電気自動車に比べて大幅に低減することができる。
しかし、実施例1のように、図43に示すような振動モデルを構成すれば、図47に示すように、ダイナミックダンパの共振周波数である7Hz付近でのタイヤの接地荷重変動はやや大きくなるものの、7Hzからバネ下共振周波数である16Hzの間でのタイヤの接地荷重変動を上記比較例3よりも小さくすることができる。
また、上記実施例2のように、図44に示すような振動モデルを構成すれば、図47に示すように、上記実施例1に比べて、バネ下共振周波数付近の接地荷重変動を更に低減することができる。
更に、上記実施例3のように、図45に示すような振動モデルを構成すれば、図48に示すように、バネ下共振周波数付近の接地荷重変動を更に低減することができる。
実施例4のように、図46に示すような振動モデルを持ち、シリンダ質量がバネ下からもモータ側からも浮いているため、図48に示すように、バネ下共振周波数付近の接地荷重変動が上記実施例3よりもを更に小さくなっている。
<実施例3−2>
図49の表は、車両が悪路を走行する際にタイヤに生じる前後力変動を解析するための、車両の前後方向の特性を表わすパラメータを示す表で、図50(a),(b)及び図51〜図55はその振動モデル、図56及び図57は上記振動モデルにより解析した結果を示すグラフである。
また、上記表において、
はホイール等のバネ下質量
はボディ等のバネ上質量
はダイナミックダンパとなるモータ質量
はダイナミックダンパとなるシリンダ質量(第2の複合連結ダンパ)
はダイナミックダンパとなるシリンダ質量(複合連結ダンパ)
はタイヤ前後バ
ネ定数
はサスペンション前後方向バネ定数
はモータ支持バネ定数
はダンパ支持バネ定数
はモータ支持バネに直列のダンパ+バネ並列ユニットを構成するバネのバネ定数
はタイヤ前後方向減衰係数
はサスペンション前後方向減衰係数
はモータ支持ダンパ前後方向減衰係数
はモータ支持ダンパに直列のダンパ支持前後方向減衰係数
はモータ支持バネに直列のダンパ+バネ並列ユニットを構成するダンパのダンパ支持上下方向減衰係数
である。
比較例1は、図50(a)の振動モデルで表わせる、通常のインホイールモータシステムを採用していない電気自動車である。
比較例2は、図50(b)の振動モデルで表わせる、従来のモータバネ下搭載のインホイールモータ車である。
また、比較例3は、図51の振動モデルで表わせる従来のダイナミックダンパ型インホイールモータ車である。
実施例1は、図52の振動モデルで表わせる、本発明によるダイナミックダンパ型インホイールモータ車で、図35に相当する。
実施例2は、図53の振動モデルで表わせる、本発明によるダイナミックダンパ型インホイールモータ車である。
実施例3は、図54の振動モデルで表わせる、本発明によるダイナミックダンパ型インホイールモータ車である。
実施例4は、図55の振動モデルで表わせる、本発明によるダイナミックダンパ型インホイールモータ車で、図37に相当する。
比較例2のように、モータを、ホイール、ナックル等のバネ下質量相当部分にそのまま装着すると、図56に示すように、バネ下質量の軽い比較例1に比べ、タイヤの前後力変動が増大しロードホールディング性が悪化する。
これを、比較例3のように、ダイナミックダンパとして搭載すれば、バネ下からモータ質量がなくなるため、バネ下質量は上記比較例1と同等まで軽くすることができる上、ダイナミックダンパの作用でバネ下振動が抑制される。したがって、図56に示すように、タイヤの前後力を、上記比較例1に示した通常のインホイールモータシステムを採用していない電気自動車に比べて大幅に低減することができる。
しかし、実施例1のように、図52に示すような振動モデルを構成すれば、図56に示すように、ダイナミックダンパの共振周波数である10Hz付近での前後力変動はやや大きくなるものの、10Hzからバネ下共振周波数である22Hzの間での前後力変動を上記比較例3よりも小さくすることができる。
また、上記実施例2のように、図53に示すような振動モデルを構成すれば、図56に示すように、上記実施例1に比べて、バネ下共振周波数付近の前後力変動を更に低減することができる。
更に、上記実施例3のように、図54に示すような振動モデルを構成すれば、図57に示すように、バネ下共振周波数付近の前後力変動を更に低減することができる。
実施例4のように、図55に示すような振動モデルを持ち、シリンダ質量がバネ下からもモータ側からも浮いているため、図57に示すように、バネ下共振周波数付近の前後力変動が上記実施例3よりも更に小さくなっている。
以上説明したように、本発明によれば、従来のダイナミックダンパ型インホイールモータシステムに対して、タイヤの接地荷重変動及び前後力変動を小さくすることができ、ロードホールディング性を向上させることができるので、スペース効率や駆動力の伝達効率に優れ、かつ、乗り心地性のよいインホイールモータ車を実現することが可能となる。
本発明の最良の形態1に係るインホイールモータシステムの構成を示す縦断面図である。 本最良の形態1に係る緩衝機構の構成を示す図である。 本最良の形態1に係るスプリング要素付きダンパの構成を示す図である。 スプリング要素付きダンパの他の構成を示す図である。 スプリング要素付きダンパの他の構成を示す図である。 上下方向に加え、前後方向に対してもバネ及びスプリング要素付きダンパによりモータを支持した構成のインホイールモータを示す図である。 車両の上下方向の特性を表わすパラメータを示す表である。 従来のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 従来のダイナミックダンパ型インホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 車両振動モデル(接地荷重変動)の解析結果を示す図である。 車両の前後方向の特性を表わすパラメータを示す表である。 従来のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 従来のダイナミックダンパ型インホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 車両振動モデル(前後力変動)の解析結果を示す図である。 本発明の最良の形態2に係るインホイールモータシステムの構成を示す縦断面図である。 本最良の形態2に係る緩衝機構の構成を示す図である。 上下方向に加え、前後方向に対してもバネ、ダンパ、及びスプリング要素付きダンパによりモータを支持した構成のインホイールモータを示す図である。 車両の上下方向の特性を表わすパラメータを示す表である。 従来のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 従来のダイナミックダンパ型インホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 車両振動モデル(接地荷重変動)の解析結果を示す図である。 従来のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 前後方向にモータをダイナミックダンパとして作用させる構成のインホイールモータシステムにおける車両振動モデルを示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 本最良の形態3に係る複合連結ダンパを用いた緩衝機構の構成を示す図である。 複合連結ダンパの一構成例を示す図である。 本発明に係る複合連結ダンパを用いた緩衝機構の他の構成を示す図である。 上下方向に加え、前後方向に対しても複合連結ダンパによりモータを支持した構成のインホイールモータを示す図である。 本発明による複合連結ダンパの他の構成を示す図である。 本最良の形態4に係る複合連結ダンパ及び第2の複合連結ダンパを用いた緩衝機構の構成を示す図である。 第2の複合連結ダンパの一構成例を示す図である。 上下方向に加え、前後方向に対しても複合連結ダンパ及び第2の複合連結ダンパを用いた緩衝機構によりモータを支持した構成のインホイールモータを示す図である。 車両の上下方向の特性を表わすパラメータを示す表である。 従来のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 従来のダイナミックダンパ型インホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(接地荷重変動)を示す図である。 車両振動モデル(接地荷重変動)の解析結果を示す図である。 車両振動モデル(接地荷重変動)の解析結果を示す図である。 車両の前後方向の特性を表わすパラメータを示す表である。 従来のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 従来のダイナミックダンパ型インホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 本発明のインホイールモータシステムにおける車両振動モデル(前後力変動)を示す図である。 車両振動モデル(前後力変動)の解析結果を示す図である。 車両振動モデル(前後力変動)の解析結果を示す図である。 従来のインホイールモータの構成を示す図である。 従来のダイナミックダンパ型インホイールモータの構成を示す縦断面図である。 従来のダイナミックダンパ型のインホイールモータの他の構成を示す縦断面図である。
符号の説明
1 タイヤ、2 ホイール、2a リム、2b ホイールディスク、
3 インホイールモータ、3R モータロータ、3S モータステータ、
3a 非回転側ケース、3b 回転側ケース、3j 軸受け、4 ハブ部、
5 ナックル、6 車軸、7 サスペンション部材、8 制動装置、
10 フレキシブルカップリング、11A〜11C 中空円盤状のプレート、
12A,12B 直動ガイド、20 緩衝機構、21 直動ガイド、
22 第1のバネ要素、23 ダンパ、23P ピストン、
23V 油圧シリンダ、23K フリーピストン、23L ダンパロッド、
23a 第1室、23b 第2室、23c オリフィス、23d オイルライン、
24 第2のバネ要素、24m スプリング取付け部、24n バネ受け部、
25 スプリング要素付きダンパ、26 ナックル取付けプレート、
27 モータ取付けプレート、28 ゴムブッシュ。

Claims (18)

  1. 車輪部に配設された、ホイールを駆動するインホイールモータを、緩衝部材または緩衝装置を介して車両バネ下部に取付けて成るインホイールモータシステムにおいて、上記モータを、バネ要素とダンパ要素とが直列に連結された少なくとも1個のスプリング要素付きダンパ、及び、並列に連結されたバネ要素とダンパ要素とがバネ要素と直列に連結された少なくとも1個の複合連結ダンパの少なくとも一方を備えた緩衝部材を介して車両バネ下部に取付けたことを特徴とするインホイールモータシステム。
  2. 上記モータを中空形状のモータとしたことを特徴とする請求項1に記載のインホイールモータシステム。
  3. 上記モータを、バネ要素、及び、バネ要素とダンパ要素とが直列に連結されたスプリング要素付きダンパを介して、車両バネ下部に対して上下方向に支持したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインホイールモータシステム。
  4. 上記モータのステータ側を、ナックルに対して、バネ要素により上下方向に支持するとともに、上記バネ要素と並列して配置された、バネ要素とダンパ要素とを直列に連結したスプリング要素付きダンパにより、上記ステータ側と上記車両バネ下部とを連結したことを特徴とする請求項3に記載のインホイールモータシステム。
  5. 上記モータを、上下方向に加えて、前後方向に対しても、バネ及びスプリング要素付きダンパにより支持したことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のインホイールモータシステム。
  6. 上記モータを、第1のバネ要素と、この第1のバネ要素に並列に配置された第1のダンパ要素と、上記第1のバネ要素及び第1のダンパ要素に並列に配置された、第2のバネ要素と第2のダンパ要素とが直列に連結されたスプリング要素付きダンパとを介して、車両バネ下部に対して上下方向に支持したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインホイールモータシステム。
  7. 上記モータのステータ側を、ナックルに対して、並列に配置された第1のバネ要素と第1のダンパ要素により上下方向に支持するとともに、上記第1のバネ要素と第1のダンパ要素とに並列に配置された、第2のバネ要素と第2のダンパ要素とを直列に連結したスプリング要素付きダンパにより、上記ステータ側と上記車両バネ下部とを連結したことを特徴とする請求項6に記載のインホイールモータシステム。
  8. 上記モータを、上下方向に加えて、前後方向に対しても、バネ、ダンパ、及び、スプリング要素付きダンパにより支持したことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のインホイールモータシステム。
  9. 上記スプリング要素付きダンパのシリンダボディを、スプリング要素付きダンパを構成するダンパ要素とバネ要素との間に直列に配置したことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のインホイールモータシステム。
  10. 上記スプリング要素付きダンパを構成するバネ要素を金属バネまたは空気バネまたはゴムバネから構成したことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のインホイールモータシステム。
  11. 上記スプリング要素付きダンパを構成するバネ要素を、スプリング要素付きダンパのピストンの軸方向の両側に装着したことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載のインホイールモータシステム。
  12. 上記モータを、並列に連結されたバネ要素とダンパ要素とがバネ要素と直列に連結された複合連結ダンパにより車両バネ下部に対して上下方向に支持したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインホイールモータシステム。
  13. 上記複合連結ダンパと、この複合連結ダンパに並列に配置されたダンパ要素とを介して、車両バネ下部に対して上下方向に支持したことを特徴とする請求項12に記載のインホイールモータシステム。
  14. 上記複合連結ダンパを第1の複合連結ダンパとし、並列に連結されたバネ要素とダンパ要素とがダンパ要素と直列に連結された複合連結ダンパを第2の複合連結ダンパとするとともに、上記モータを、並列配置された上記第1の複合連結ダンパと上記第2の複合連結ダンパとを介して、車両バネ下部に対して上下方向に支持したことを特徴とする請求項12に記載のインホイールモータシステム。
  15. 上記第2の複合連結ダンパのダンパ要素とバネ要素とに直列に配置されたダンパ要素と上記バネ要素との間に、上記バネ要素と並列に配置されたダンパ要素のシリンダボディを配置したことを特徴とする請求項14に記載のインホイールモータシステム。
  16. 上記複合連結ダンパのダンパ要素と並列に配置されたバネ要素の他端に、上記ダンパ要素のシリンダボディを配置したことを特徴とする請求項12〜請求項15のいずれかに記載のインホイールモータシステム。
  17. 上記複合連結ダンパを構成するバネ要素を金属バネまたは空気バネまたはゴムバネから構成したことを特徴とする請求項12〜請求項16のいずれかに記載のインホイールモータシステム。
  18. 上記モータを、上下方向に加えて、前後方向に対しても、ダンパ及び上記複合連結ダンパ、あるいは、複数個の複合連結ダンパにより支持したことを特徴とする請求項12〜請求項17のいずれかに記載のインホイールモータシステム。

JP2003363221A 2003-01-21 2003-10-23 インホイールモータシステム Pending JP2005047481A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003363221A JP2005047481A (ja) 2003-01-21 2003-10-23 インホイールモータシステム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003011860 2003-01-21
JP2003196922 2003-07-15
JP2003363221A JP2005047481A (ja) 2003-01-21 2003-10-23 インホイールモータシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005047481A true JP2005047481A (ja) 2005-02-24

Family

ID=34279482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003363221A Pending JP2005047481A (ja) 2003-01-21 2003-10-23 インホイールモータシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005047481A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006320057A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電気自動車用電動機
JP2008230526A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Bridgestone Corp インホイールモータシステム
JP2010269665A (ja) * 2009-05-20 2010-12-02 Aisin Seiki Co Ltd 車輪支持装置
KR101269928B1 (ko) 2008-11-10 2013-05-31 주식회사 만도 휠 내장형 모터를 갖춘 차량
CN107877311A (zh) * 2017-11-08 2018-04-06 镇江市丹徒区顺发船舶螺旋桨有限公司 一种用于螺旋桨打磨设备的打磨装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006320057A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電気自動車用電動機
JP2008230526A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Bridgestone Corp インホイールモータシステム
KR101269928B1 (ko) 2008-11-10 2013-05-31 주식회사 만도 휠 내장형 모터를 갖춘 차량
JP2010269665A (ja) * 2009-05-20 2010-12-02 Aisin Seiki Co Ltd 車輪支持装置
CN107877311A (zh) * 2017-11-08 2018-04-06 镇江市丹徒区顺发船舶螺旋桨有限公司 一种用于螺旋桨打磨设备的打磨装置
CN107877311B (zh) * 2017-11-08 2024-03-12 镇江市丹徒区顺发船舶螺旋桨有限公司 一种用于螺旋桨打磨设备的打磨装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3638586B2 (ja) インホイールモータの取付方法及びインホイールモータシステム
US7766110B2 (en) Vehicle having in-wheel motors
JP4139353B2 (ja) 車輪支持装置
JP4113506B2 (ja) 車輪支持装置
US7287611B2 (en) In-wheel motor system
JP2007161022A (ja) インホイールモータシステム
EP1547843A1 (en) In-wheel motor system for steering wheel
EP1733911A1 (en) In-wheel motor system
WO2007069567A1 (ja) インホイールモータシステム
WO2006030715A1 (ja) フレキシブルカップリング、及び、インホイールモータシステム
WO2019151131A1 (ja) インホイールモータ駆動装置用サスペンション構造
JP4607603B2 (ja) 車輪支持装置
JP4694148B2 (ja) モータの部品
JP2007196697A (ja) インホイールモータシステム
JP2005047481A (ja) インホイールモータシステム
JP2007230546A (ja) 動的吸振装置及びインホイールモータの取付方法と取付構造
JP2007191027A (ja) インホイールモータシステム
JP4213028B2 (ja) インホイールモータシステム
JP4789628B2 (ja) インホイールモータシステム
JP4312078B2 (ja) 電動輪
JP4133125B2 (ja) インホイールモータシステム
JP2005104166A (ja) 車輪構造
JP2007283987A (ja) インホイールモータシステム
JP4350591B2 (ja) インホイールモータシステム
JP4279213B2 (ja) インホイールモータシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060608

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090609