JP2005046075A - シロアリの殺虫、成育抑制方法及びシロアリの殺虫、成育抑制容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 隔壁5によって仕切った別個の部屋6,7を形成し、その隔壁5にシロアリが通過できる小孔5aを穿設した容器1を使用する。一方の部屋6にシロアリを誘引する餌を挿入し、その部屋にシロアリが接近したことを確認した後、他方の部屋7にシロアリを殺虫又は成育抑制する毒餌を挿入して、シロアリを殺虫又は成育抑制する。
【選択図】 図1
Description
このような観点から、シロアリを殺虫又は成育抑制する毒餌として、イエシロアリに対するものは、直径0.5〜1.0mm、望ましくは0.7〜0.8mm、ヤマトシロアリに対するものは、0.4〜1.0mm、望ましくは0.4〜0.8mmとする。
食毒薬剤、キチン合成阻害物質又は成長抑制物質等については、担持材に対して0.001〜0.1重量%、特には、0.01〜3.0重量%含有されるのが望ましい。
ここで、容器本体2は、略直方体状を呈するが、これに限らず、円筒体状等、適宜形状を呈するものとしてもよい。
ここで、通過孔5aの形状は、円形、長方形、スリット状等、シロアリの通過に支障がない限り、適宜形状を採用してよい。
又、側壁8には直径2〜10mm、特に好ましくは、直径3〜7mmの侵入孔8aを多数穿設してあり、これら侵入孔8aを通過することによって、シロアリを誘引、観察する部屋6にシロアリが自由に侵入できるようになっている。尚、側壁8に限らず、底壁9にも上記の如き侵入孔8aを穿設してもよい。
これによって、シロアリが部屋7から逃避し難くなり、毒剤による殺虫又は成育抑制効果を高めることができる。
又、蓋体3を離脱しなくとも、部屋6の内部のシロアリの侵入状況が容易に確認できるように、蓋体3は透明とする必要がある。
又、蓋体4を離脱しなくとも、部屋7の内部のシロアリの侵入状況が容易に確認できるように、蓋体4は透明とするのが好ましい。
しかし、その年の気候、その地域の風土等によっては、特にこのような時期に拘る必要がない場合もある。
、営巣が確認された場合に、その場所の周辺や家屋の周囲に埋設することで、その効果を発揮する。
土壌を掘り起こして、殺虫、成育抑制容器1の上部が地面より1cm以上の深さとなるように埋設する。特には、殺虫、成育抑制容器1の上部が地面から5〜10cmの深さとなるように埋設するのが望ましい。
そして、部屋6には把持部を設置しない蓋体3を、部屋7には把持部を設置した蓋体4を被覆しておく。
ここで、蓋体3は透明としてあるから、蓋体3を容器本体2から離脱しなくとも、部屋6の内部のシロアリ侵入状況が確認でき、シロアリに空気の動き等の刺激を与えないから、シロアリを逃避させることなく観察することができる。
尚、シロアリを誘引する餌にカビが発生したり、変色したり、過剰に吸水していたりして、シロアリの食害を阻害するような状況が確認された場合には、直ちに新しい餌と交換する。
再度観察を実施して、部屋6に挿入された餌の食害状況が概ね30%程度以上になった場合には、直ちに蓋体4を容器本体2から離脱して、部屋7に毒餌を挿入する。
ここで、蓋体4には把持部13を設置してあるから、蓋体4を容器本体2から容易に離脱することができ、殺虫、成育抑制容器1にそれほど振動を与えず、静かに離脱することができる。
又、毒餌を部屋7に挿入する際、部屋7に蓋体4を被覆する際には、部屋6に存在しているシロアリに、容器の振動、空気の流動等の刺激を与えないように、静かに作業を行なう。
部屋6及び部屋7においてシロアリの活動が確認されなくなった場合には、土壌から殺虫、成育抑制容器1を取り出し、部屋6に挿入された餌及び部屋7に挿入された毒餌を綺麗に取り除き、部屋6に新しい餌を挿入して、再度、殺虫、成育抑制容器1を元の場所に埋設する。
このような作業を繰り返すことによって、殺虫、成育抑制容器1を周囲に埋設、設置した家屋から、半永久的にシロアリの被害を除去することができる。
図1に示すように、スチレン樹脂を材料として、縦24cm、横10cm、高さ8cmのシロアリの殺虫、成育抑制容器1を製作した。縦方向8cmの位置に直径3mmの通過孔5aを13個穿設した隔壁5を形成し、広い方の部屋をシロアリの誘引、観察をする部屋6、狭い方の部屋をシロアリの殺虫、成育抑制する部屋7とした。誘引、観察をする部屋6の2つの側壁8,8には直径5mmの侵入孔を20個穿設し、他の1つの側壁8には9個穿設した。
そして、部屋6には15cm×7.5cm、厚さ3cmの2方正クロマツ板を2枚重ねて挿入し、その部屋6には透明の蓋体3を被覆した。
尚、前記殺虫、成育抑制容器1を埋設した時期は、何れについても、4月上旬であった。
そして、観察時における食害量が何れも30%以上と判断されたため、ベイティングを実施した。
先ず、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル(一般名クロロフェナピル)を0.05重量%になるよう、ジプロピレングリコールに溶解させた。
次に、この溶解させたものを、直径0.5mmのシリカ粒子に、1:20(シリカ粒子)重量比になるよう、均一に散布して吸着させた。このようにして製造した薬剤を含有するシリカ粒子を室内にて1週間以上乾燥させた。
次に、K6タイプダンボール紙に、シンナー(特殊色料工業(株)製、商品名VL−0404)にて重量比で2倍に希釈した親水性ポリウレタン樹脂(特殊色料工業(株)製、商品名UP−226)を塗布し、完全に乾燥する直前に、素早く前記薬剤含有シリカ粒子をm2当たり50gになるように散布し、弱い接着力によって固着させたものを毒餌とした。
この毒餌を幅7cm、長さ50cmに切断し、軽く巻き取ったものをベイティングに使用した。
開始から約3週間後に観察した結果、イエシロアリについては、約50%が食害を受けていた。ヤマトシロアリについては、25%程度の食害であった。
そこで、イエシロアリについては、新しい毒餌と交換し、古い毒餌に生息していたシロアリは、新しい毒餌に全て移動させた。ヤマトシロアリについては、そのまま毒餌を交換しないでベイティングを継続した。
そこで、それぞれの誘引する餌を新しいものに交換した後、シロアリの接近を確認したが、全くシロアリの活動が見られなくなった。
さらに、同様の試験を数箇所で実施した結果、何れの場合にあっても優れた効果が確認できた。それら試験結果を表1に示す。
毒餌を除いては、実施例1〜7と同様の殺虫、成育抑制容器1、餌を使用し、同様の手順に従って、ベイティングを実施した。
先ず、毒剤の有効成分としてはヒドラメチルノンを使用し、これを芳香族系溶剤(日本石油化学(株)製、商品名:ハイゾールSAS−296)とポリエチレングリコールとの混合溶剤に溶解させて、3重量%の溶液を作製した。この溶液を界面重合法によって尿素系の樹脂を用いてマイクロカプセル化した。
次に、このマイクロカプセル化したものを十分乾燥し、粉体にした後、0.3〜0.5mmのものを篩別して、これを毒剤とした。
尚、マイクロカプセル内の有効成分内包量は、1.5重量%であった。
このように製造されたマイクロカプセル剤を、平均粒径約2.4mmの天然火山性軽石(大江産業(株)製、商品名:パミスター)に5重量%になるように混合し、これを毒餌として使用した。
2 容器本体
3 蓋体
4 蓋体
5 隔壁
5a 通過孔
6 シロアリを誘引、観察する部屋
7 シロアリを殺虫、成育抑制する部屋
12 把持部
Claims (5)
- 隔壁によって仕切った別個の部屋を形成し、その隔壁にシロアリが通過できる小孔を穿設した容器を使用し、一方の部屋にシロアリを誘引する餌を挿入し、その部屋にシロアリが接近したことを確認した後、他方の部屋にシロアリを殺虫又は成育抑制する毒餌を挿入して、シロアリを殺虫又は成育抑制するようにしたことを特徴とするシロアリの殺虫、成育抑制方法。
- 前記毒餌は、シロアリの行動を妨げない程度の大きさの担持材に毒剤を混合等したものであることを特徴とする請求項1に記載のシロアリの殺虫、成育抑制方法。
- イエシロアリに対する毒餌は、直径が0.5〜1.0mmであることを特徴とする請求項2に記載のシロアリの殺虫、成育抑制方法。
- ヤマトシロアリに対する毒餌は、直径が0.4〜1.0mmであることを特徴とする請求項2に記載のシロアリの殺虫、成育抑制方法。
- 複数の通過孔を穿設した隔壁によって仕切られて、シロアリを誘引、観察する部屋と、シロアリを殺虫、成育抑制する部屋とに区分された容器本体と、前記シロアリを誘引、観察する部屋の上部に被覆される透明な蓋体と、前記シロアリを殺虫、成育抑制する部屋の上部に被覆される把持部を設置した蓋体と、から構成されることを特徴とするシロアリの殺虫、成育抑制容器。
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JP2003282217A JP2005046075A (ja) | 2003-07-29 | 2003-07-29 | シロアリの殺虫、成育抑制方法及びシロアリの殺虫、成育抑制容器 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007053946A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-03-08 | Shinto Fine Co Ltd | シロアリ防除容器、装置およびシロアリ防除方法 |
JP2007326843A (ja) * | 2005-11-01 | 2007-12-20 | Japan Enviro Chemicals Ltd | 硬化性シロアリ防除組成物およびシロアリ防除方法 |
JP2012077054A (ja) * | 2010-10-06 | 2012-04-19 | Bayer Cropscience Kk | シロアリのための易運搬性粒状物、及びこれを用いたシロアリ駆除方法 |
JP2019525775A (ja) * | 2016-07-20 | 2019-09-12 | アザレロ、マーカス | 有害生物の駆除装置及び方法 |
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2003
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