JP2005046075A - シロアリの殺虫、成育抑制方法及びシロアリの殺虫、成育抑制容器 - Google Patents

シロアリの殺虫、成育抑制方法及びシロアリの殺虫、成育抑制容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 経験が浅い作業者が実施する場合にも、外的刺激に敏感なシロアリに対して実施する場合にも、高い成功率をもって、効率的かつ効果的に、シロアリの殺虫、成育抑制を図る。
【解決手段】 隔壁5によって仕切った別個の部屋6,7を形成し、その隔壁5にシロアリが通過できる小孔5aを穿設した容器1を使用する。一方の部屋6にシロアリを誘引する餌を挿入し、その部屋にシロアリが接近したことを確認した後、他方の部屋7にシロアリを殺虫又は成育抑制する毒餌を挿入して、シロアリを殺虫又は成育抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人畜への毒性等の悪影響が極めて低いベイトエ法を適用して、住宅等に使用されている木材や木質材料等のシロアリによる被害を防止するようにしたシロアリの殺虫、成育抑制方法及びシロアリの殺虫、成育抑制容器に関する。
近年、ベイトエ法を適用してシロアリの殺虫又は成育抑制を図る方法は、人畜に安全な方法として、従来の薬剤散布方法に代って採用、利用される機会が多くなってきた(例えば、特許文献1参照。)。このような方法として、例えば、ダウ・エランコ社のセントリコン、石原バイオサイエンス社のファーストライン、BASFアグロ社のサブターフージと称される方法等が挙げられる。
これらのベイトエ法を適用したシロアリの殺虫又は成長抑制方法は、シロアリの誘引手法、モニタリング手法、又は毒餌のベイティング手法等においてそれぞれ特色を有してはいるが、基本的な手法については何れも共通している。すなわち、シロアリの通り道になっている場所、又はシロアリが通り道として選びそうな場所に、モニタリング又は誘引を目的として、予め、木材又、木質材料又は紙等のシロアリが好む餌材を挿入したプラスティック製ケースを埋設しておく。そして、その餌材を定期的に観察して、シロアリの接近が確認された場合には、餌材の一部を毒餌と交換する、又は餌材に隣接させて毒餌を追加して挿入することにより、ベイティングを実施するという点である。
これらの方法は、シロアリに直接毒餌を接触させることができるので、一見、合理的かつ効果的であるように見える。しかし、元来、シロアリは突然の刺激に対しては敏感で、特に、空気の動きに対しては、より敏感に反応して逃避行動にでる。このような外的刺激を与えた場合、暫く時間が経過すると再度戻ってくる場合も多いのではあるが、モニタリング等の段階において一部のシロアリに外傷を与え、致死した個体が多く発生したような場合には、危険を感じて戻ってこないこともよくある。特に、ヤマトシロアリは外的刺激に敏感であり、モニタリング後にベイティングを実施した場合の成功率は、30%にも満たないという状況にある。
よって、ベイトエ法を適用したシロアリの殺虫又は成育抑制方法は、高度な技術を有する熟練した専門家が実施する場合には、比較的高い成功率を示すのではあるが、経験の浅い作業者が実施する場合、又、例え、経験が豊富な作業者であっても、ヤマトシロアリに対して実施する場合には、失敗の確率は極めて高いものとなる。そして、このような実状が、ベイトエ法を信頼性の低いものにしているのである。
特開2001−97808号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みて為されたものであって、経験が浅い作業者が実施する場合にも、又、ヤマトシロアリ等の特に外的刺激に敏感なシロアリに対して実施する場合にも、高い成功率をもって、効率的かつ効果的に、シロアリの殺虫、成育抑制を図ることができる、ベイトエ法を適用したシロアリの殺虫、成育抑制方法及びシロアリの殺虫、成育抑制容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するべく、本発明者等は、種々研究、検討を重ねた結果、以下の点に留意すべきであることを知得した。すなわち、先ず、誘引したシロアリのモニタリングをする際に、できるだけシロアリに刺激を与えないようにして、シロアリの逃避を極力防止することである。一般に、シロアリは、光に関する刺激に対してはそれほど敏感ではなく、空気の動きに対しては敏感に反応することが知られている。次に、シロアリが積極的に毒餌に接触するよう、シロアリの本能等を考慮して、毒餌の形態に配慮することである。
以上の点に留意して、本発明者等は、さらに研究、検討を重ねた結果、隔壁によって仕切った別個の部屋を形成し、その隔壁にシロアリが通過できる小孔を穿設した容器を使用し、一方の部屋にシロアリを誘引する餌を挿入し、その部屋にシロアリが接近したことを確認した後、他方の部屋にシロアリを殺虫又は成育抑制する毒餌を挿入して、シロアリを殺虫又は成育抑制する方法によれば、高い成功率をもって、効率的かつ効果的に、シロアリを殺虫又は成育抑制することができることを見出した。
シロアリを誘引する餌としては、マツ類、スギ類等の針葉樹、カバ類等の広葉樹からなる木材ブロックを使用することができる。又、合板、パーチクルボード、OSB等の木質材料、木粉或いはカンナ屑、セルロースパルプを使用した各種紙製品、ダンボール紙、クラフト紙等を使用してもよい。
シロアリは、種毎に卵の大きさが異なっているが、一般に、自種の卵と同等の大きさの物質を優先的に選択し、運搬するという本能的行動をとる。よって、このような本能的行動を利用することにより、殺虫又は成育抑制する効果をより効率的に発現させることができる。
このような観点から、シロアリを殺虫又は成育抑制する毒餌として、イエシロアリに対するものは、直径0.5〜1.0mm、望ましくは0.7〜0.8mm、ヤマトシロアリに対するものは、0.4〜1.0mm、望ましくは0.4〜0.8mmとする。
又、シロアリを殺虫又は成育抑制する毒餌としては、シロアリの行動を妨げない程度の大きさの担持材に毒剤を混合等したものを使用する。
担持材としては、軽量無機発泡粒状体、一定以上の粒径を有するゼオライト等の天然粉砕石、木材の鋸屑等を使用することができる。軽量無機発泡粒状体、一定以上の粒径を有するゼオライト等の天然粉砕石については、粒径が約1.5mm以下、若しくは、約2.5mm以上のものを選択することにより、シロアリの穿孔を阻害しない。木材の鋸屑については、特に粒径は拘らないが、1mm以上が望ましい。
担持材としては、セルロースを主体とする紙類を使用することもできる。これら紙類に、上記に示すシロアリが本能的に最も好む粒径を有する毒餌を、親水性のウレタン樹脂をベースとする樹脂によって簡易的に接着して、使用するようにしてもよい。
毒剤の有効成分としては、1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン、(E)−N−[(6−クロロ−3−ピリジニル)N’−シアノ−N−メチルエタンイミダミド、5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−シアノ−4−トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル、4−エトキシフェニル−[3−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)プロピル]ジメチルシラン、2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル3−フェノキシベンジルエーテル等、シロアリに対して忌避性がなく、遅効性を有する殺虫剤を使用することができる。
又、毒剤の有効成分としては、ヘキサフルムロン、ジフルベンズロン等のキチン合成阻害物質、ヒドラメチルノン、スルフルアミド、ミレックス、アベルメクチン、ホウ酸、ホウ砂等の食毒薬剤、或いは、ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ等の成長抑制物質等を使用することもできる。
本発明において使用される毒餌は、上記に示す如くシロアリが本能的に最も好む粒径に調製又は篩別されたシリカ、ゼオライト又は火山性発泡軽石等の無機材料に、所定濃度の上記に示す如く毒剤の有効成分を含浸させることによって製造することができる。又、グリコール類等の有機溶剤に溶解させたものをマイクロカプセル化することによっても製造することができる。さらに、有機溶剤に溶解させたものを吸油性を有する高分子物質に吸着させることによって、又は、水に溶解させたものを吸水性を有する高分子物質に吸着させることによっても、製造ることができる。
毒餌に含有させる毒剤の有効成分量は、忌避性を有さない遅効性殺虫剤については、担持材に対して0.0001〜0.01重量%、特には、0.0001〜0.005重量%含有させるのが望ましい。
食毒薬剤、キチン合成阻害物質又は成長抑制物質等については、担持材に対して0.001〜0.1重量%、特には、0.01〜3.0重量%含有されるのが望ましい。
本発明の実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、先ず、本発明のシロアリの殺虫、成育抑制容器について説明する。
本発明のシロアリの殺虫、成育抑制容器1は、図1に示すように、容器本体2と、2つの蓋体3,4とから構成されている。
ここで、容器本体2は、略直方体状を呈するが、これに限らず、円筒体状等、適宜形状を呈するものとしてもよい。
容器本体2は、隔壁5によって仕切られて、シロアリを誘引、観察する部屋6と、シロアリを殺虫、成育抑制する部屋7とに区分される。
隔壁5には直径2〜10mm、特に好ましくは、直径2〜5mm程度の複数の通過孔5aを穿設してあり、これら通過孔5aを通過することによって、シロアリを誘引、観察する部屋6とシロアリを殺虫、成育抑制する部屋7との間をシロアリが自由に往復できるようになっている。
ここで、通過孔5aの形状は、円形、長方形、スリット状等、シロアリの通過に支障がない限り、適宜形状を採用してよい。
シロアリを誘引、観察する部屋6は、シロアリを殺虫、成育抑制する部屋7より大きくするのが好ましく、特には、1.5:1〜3:1の比率とするのが好ましい。
又、側壁8には直径2〜10mm、特に好ましくは、直径3〜7mmの侵入孔8aを多数穿設してあり、これら侵入孔8aを通過することによって、シロアリを誘引、観察する部屋6にシロアリが自由に侵入できるようになっている。尚、側壁8に限らず、底壁9にも上記の如き侵入孔8aを穿設してもよい。
シロアリを殺虫、成育抑制する部屋7は、その側壁10及び底壁11に、上記の如き侵入孔を穿設しない。
これによって、シロアリが部屋7から逃避し難くなり、毒剤による殺虫又は成育抑制効果を高めることができる。
シロアリを誘引、観察する部屋6の上部には蓋体3が被覆されるが、この蓋体3には、容易に離脱しないように、把持部12等は設置しないようにしておく。
又、蓋体3を離脱しなくとも、部屋6の内部のシロアリの侵入状況が容易に確認できるように、蓋体3は透明とする必要がある。
シロアリを殺虫、成育抑制する部屋7の上部には蓋体4が被覆されるが、この蓋体4には、離脱し易いように、把持部13を設置しておくのが好ましい。
又、蓋体4を離脱しなくとも、部屋7の内部のシロアリの侵入状況が容易に確認できるように、蓋体4は透明とするのが好ましい。
次に、前記本発明のシロアリの殺虫、成育抑制容器1を使用して、本発明のシロアリの殺虫、成育抑制方法を実施する場合について説明する。
先ず、シロアリの殺虫、成育抑制容器1を土壌に埋設するのであるが、毒餌に含有される毒剤の有効成分として、キチン合成阻害物質又は成長抑制物質を使用する場合には、3〜8月頃に、それ以外の有効成分を使用する場合には、3月〜11月頃に埋設するのが望ましい。
しかし、その年の気候、その地域の風土等によっては、特にこのような時期に拘る必要がない場合もある。
殺虫、成育抑制容器1は、シロアリの生息、営巣が確認された場所の周辺、シロアリの被害が確認された家屋の周囲、又は、予防の目的から、特にシロアリの被害は受けていないが、近隣にシロアリの被害が確認されたり、シロアリの生息
、営巣が確認された場合に、その場所の周辺や家屋の周囲に埋設することで、その効果を発揮する。
土壌を掘り起こして、殺虫、成育抑制容器1の上部が地面より1cm以上の深さとなるように埋設する。特には、殺虫、成育抑制容器1の上部が地面から5〜10cmの深さとなるように埋設するのが望ましい。
埋設して設置する際、殺虫、成育抑制容器1の部屋6には、予め、木材ブロック、木粉或いはカンナ屑、セルロースパルプを使用した各種紙製品、ダンボール紙、クラフト紙等のシロアリを誘引する餌を挿入しておくが、部屋7には、何も挿入しないようにする。
そして、部屋6には把持部を設置しない蓋体3を、部屋7には把持部を設置した蓋体4を被覆しておく。
殺虫、成育抑制容器1の設置後、1ケ月以内に観察を実施する。観察する際には、殺虫、成育抑制容器1にあまり振動を与えないよう、静かに観察する。又、殺虫、成育抑制容器1に直射日光が当たらないようにするのが望ましい。
ここで、蓋体3は透明としてあるから、蓋体3を容器本体2から離脱しなくとも、部屋6の内部のシロアリ侵入状況が確認でき、シロアリに空気の動き等の刺激を与えないから、シロアリを逃避させることなく観察することができる。
部屋6の内部にシロアリが侵入しているのが確認されない場合には、さらに1ケ月後に観察を実施する。3ケ月経過してもシロアリが侵入しているのが確認されない場合には、殺虫、成育抑制容器1の埋設場所を変更する。
尚、シロアリを誘引する餌にカビが発生したり、変色したり、過剰に吸水していたりして、シロアリの食害を阻害するような状況が確認された場合には、直ちに新しい餌と交換する。
部屋6の内部にシロアリが侵入しているのが確認された場合には、部屋7に毒餌を挿入することになるのであるが、部屋6に挿入された餌の食害状況が概ね30%程度以下である場合には、さらに食害が進行するまで、毒餌を挿入する作業は実行しない。
再度観察を実施して、部屋6に挿入された餌の食害状況が概ね30%程度以上になった場合には、直ちに蓋体4を容器本体2から離脱して、部屋7に毒餌を挿入する。
ここで、蓋体4には把持部13を設置してあるから、蓋体4を容器本体2から容易に離脱することができ、殺虫、成育抑制容器1にそれほど振動を与えず、静かに離脱することができる。
又、毒餌を部屋7に挿入する際、部屋7に蓋体4を被覆する際には、部屋6に存在しているシロアリに、容器の振動、空気の流動等の刺激を与えないように、静かに作業を行なう。
ベイティングは、シロアリが部屋6及び部屋7から確認されなくなるまで、継続する。
部屋6及び部屋7においてシロアリの活動が確認されなくなった場合には、土壌から殺虫、成育抑制容器1を取り出し、部屋6に挿入された餌及び部屋7に挿入された毒餌を綺麗に取り除き、部屋6に新しい餌を挿入して、再度、殺虫、成育抑制容器1を元の場所に埋設する。
このような作業を繰り返すことによって、殺虫、成育抑制容器1を周囲に埋設、設置した家屋から、半永久的にシロアリの被害を除去することができる。
次に、本発明のシロアリの殺虫、成育抑制方法の作用、効果について、具体的な実施例を挙げて説明する。
[実施例1〜7]
図1に示すように、スチレン樹脂を材料として、縦24cm、横10cm、高さ8cmのシロアリの殺虫、成育抑制容器1を製作した。縦方向8cmの位置に直径3mmの通過孔5aを13個穿設した隔壁5を形成し、広い方の部屋をシロアリの誘引、観察をする部屋6、狭い方の部屋をシロアリの殺虫、成育抑制する部屋7とした。誘引、観察をする部屋6の2つの側壁8,8には直径5mmの侵入孔を20個穿設し、他の1つの側壁8には9個穿設した。
そして、部屋6には15cm×7.5cm、厚さ3cmの2方正クロマツ板を2枚重ねて挿入し、その部屋6には透明の蓋体3を被覆した。
前記殺虫、成育抑制容器1を、ヤマトシロアリの被害が確認された家屋、及びイエシロアリの被害が確認された家屋、それぞれの周囲に家屋の外壁から約10cm離した位置に、約2m間隔で複数埋設、設置した。埋設深さは、その上部が地面より10cmに位置するようにした。
尚、前記殺虫、成育抑制容器1を埋設した時期は、何れについても、4月上旬であった。
モニタリングの結果、イエシロアリについては、5月上旬の第1回目の観察において、ヤマトシロアリについては、5月下旬の第2回目の観察において、クロマツ材へのシロアリの接近が確認された。
そして、観察時における食害量が何れも30%以上と判断されたため、ベイティングを実施した。
毒餌としては、以下のようにして製造したものを用意した。
先ず、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル(一般名クロロフェナピル)を0.05重量%になるよう、ジプロピレングリコールに溶解させた。
次に、この溶解させたものを、直径0.5mmのシリカ粒子に、1:20(シリカ粒子)重量比になるよう、均一に散布して吸着させた。このようにして製造した薬剤を含有するシリカ粒子を室内にて1週間以上乾燥させた。
次に、K6タイプダンボール紙に、シンナー(特殊色料工業(株)製、商品名VL−0404)にて重量比で2倍に希釈した親水性ポリウレタン樹脂(特殊色料工業(株)製、商品名UP−226)を塗布し、完全に乾燥する直前に、素早く前記薬剤含有シリカ粒子をm2当たり50gになるように散布し、弱い接着力によって固着させたものを毒餌とした。
この毒餌を幅7cm、長さ50cmに切断し、軽く巻き取ったものをベイティングに使用した。
前記の如く成形した毒餌を部屋7に挿入し、さらに、約10mlの水道水を流入させて、ベイティングを実施した。
開始から約3週間後に観察した結果、イエシロアリについては、約50%が食害を受けていた。ヤマトシロアリについては、25%程度の食害であった。
そこで、イエシロアリについては、新しい毒餌と交換し、古い毒餌に生息していたシロアリは、新しい毒餌に全て移動させた。ヤマトシロアリについては、そのまま毒餌を交換しないでベイティングを継続した。
最終的に、イエシロアリについては、合計4回毒餌を交換した結果、7月中旬には、部屋6においてもシロアリの存在が確認できなくなった。ヤマトシロアリについては、2回毒餌を交換した結果、6月下旬には、部屋6においてもシロアリの存在が確認できなくなった。
そこで、それぞれの誘引する餌を新しいものに交換した後、シロアリの接近を確認したが、全くシロアリの活動が見られなくなった。
さらに、同様の試験を数箇所で実施した結果、何れの場合にあっても優れた効果が確認できた。それら試験結果を表1に示す。
Figure 2005046075
[実施例8〜10]
毒餌を除いては、実施例1〜7と同様の殺虫、成育抑制容器1、餌を使用し、同様の手順に従って、ベイティングを実施した。
毒餌としては、以下のようにして製造したものを用意した。
先ず、毒剤の有効成分としてはヒドラメチルノンを使用し、これを芳香族系溶剤(日本石油化学(株)製、商品名:ハイゾールSAS−296)とポリエチレングリコールとの混合溶剤に溶解させて、3重量%の溶液を作製した。この溶液を界面重合法によって尿素系の樹脂を用いてマイクロカプセル化した。
次に、このマイクロカプセル化したものを十分乾燥し、粉体にした後、0.3〜0.5mmのものを篩別して、これを毒剤とした。
尚、マイクロカプセル内の有効成分内包量は、1.5重量%であった。
このように製造されたマイクロカプセル剤を、平均粒径約2.4mmの天然火山性軽石(大江産業(株)製、商品名:パミスター)に5重量%になるように混合し、これを毒餌として使用した。
さらに、同様の試験を数箇所で実施した結果、何れの場合にあっても優れた効果が確認できた。それら試験結果を表2に示す。
Figure 2005046075
本発明のシロアリ殺虫、成育抑制容器の一実施例を示す斜視図である。
符号の説明
1 殺虫、成育抑制容器
2 容器本体
3 蓋体
4 蓋体
5 隔壁
5a 通過孔
6 シロアリを誘引、観察する部屋
7 シロアリを殺虫、成育抑制する部屋
12 把持部

Claims (5)

  1. 隔壁によって仕切った別個の部屋を形成し、その隔壁にシロアリが通過できる小孔を穿設した容器を使用し、一方の部屋にシロアリを誘引する餌を挿入し、その部屋にシロアリが接近したことを確認した後、他方の部屋にシロアリを殺虫又は成育抑制する毒餌を挿入して、シロアリを殺虫又は成育抑制するようにしたことを特徴とするシロアリの殺虫、成育抑制方法。
  2. 前記毒餌は、シロアリの行動を妨げない程度の大きさの担持材に毒剤を混合等したものであることを特徴とする請求項1に記載のシロアリの殺虫、成育抑制方法。
  3. イエシロアリに対する毒餌は、直径が0.5〜1.0mmであることを特徴とする請求項2に記載のシロアリの殺虫、成育抑制方法。
  4. ヤマトシロアリに対する毒餌は、直径が0.4〜1.0mmであることを特徴とする請求項2に記載のシロアリの殺虫、成育抑制方法。
  5. 複数の通過孔を穿設した隔壁によって仕切られて、シロアリを誘引、観察する部屋と、シロアリを殺虫、成育抑制する部屋とに区分された容器本体と、前記シロアリを誘引、観察する部屋の上部に被覆される透明な蓋体と、前記シロアリを殺虫、成育抑制する部屋の上部に被覆される把持部を設置した蓋体と、から構成されることを特徴とするシロアリの殺虫、成育抑制容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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