JP4206007B2 - シロアリの殺虫、成育抑制方法及びシロアリの殺虫、成育抑制容器 - Google Patents

シロアリの殺虫、成育抑制方法及びシロアリの殺虫、成育抑制容器 Download PDF

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本発明は、環境への毒性等の悪影響が極めて低い土壌処理工法を適用して、住宅等に使用されている木材や木質材料等のシロアリによる被害を防止するようにしたシロアリの殺虫、成育抑制方法及びシロアリの殺虫、成育抑制容器に関する。
従来、住宅に対するシロアリによる被害を防止する方法としては、主として、床下の土壌表面に乳剤、粉粒剤又は水分散剤等を散布して土壌処理をするとともに、木材表面に油剤、乳剤又は塗膜形成剤等を塗布して木材処理をする方法が実施されている。
かかる従来の方法は、先ず、土壌を処理することによって、土壌を介してシロアリが侵入するのを防止し、万一、シロアリが土壌を突破したとしても、次に、シロアリが食料源とする木材を処理することによって、シロアリが木材に接触した時点で根絶させる、という2段階防除を実施するものである。そして、かかる方法は、シロアリを防除するのに有効であるとともに、特別な技術を必要としない汎用的な方法であると言える。
尚、かかる防除方法に使用される薬剤は、特に、限定されるものではなく、市販のあらゆる有効成分を含有するものを使用することができる。
しかし、近年、シロアリ薬剤を大量に散布することによって惹起される環境汚染問題、防蟻又は/及び防腐有効成分が蒸散することによって、又は、これら有効成分を溶解させるために使用される各種有機溶媒が蒸散することによって惹起される居住者の健康棄損(VOC)問題、シロアリの防除作業中に、故意であるか否かに係わらず、防除薬剤が水系に流出することによって惹起される水系汚染問題等、従来の防除方法には多くの問題点が指摘されている。
そこで、従来の防除薬剤に代わるものとして、天然精油或いは天然存在成分、又は無機成分を有効成分とする防除薬剤が開発され、その一部は既に市販されている。このような天然精油或いは天然存在成分、又は無機成分を有効成分とする防除剤は、現在において主流となっている有機合成化合物を有効成分とする防除剤と比較して、人畜に対する毒性、影響が比較的少ないことから、将来を有力視されているものである。
一方において、毒餌又は/及びシロアリに対する生理阻害物質を使用するベイト工法も一部において実施されている(例えば、特許文献1参照。)。かかるベイト工法は、人畜に対してより安全性が高い物質を、できるだけ少ない量をもって、しかも、直接人畜には接触させないようにして使用することにより、人畜に対する毒性、影響をより低減したものである。
特開2001−97808号公報
しかし、天然精油或いは天然存在成分、又は無機成分を有効成分とする防除剤を使用する防除方法にあっては、天然精油又は天然存在成分は、一般に、蒸気圧が高く、容易に蒸散してしまうことから、シロアリを防除する効力が長期的に持続することを期待できない。又、無機成分は、重金属又は/及び水溶解性のものがほとんどであり、環境中に大量に散布された場合には、その非分解性によって、広範囲に亘る土壌汚染又は水系汚染を惹起する虞がある。
一方、ベイトエ法にあっても、1)シロアリの喫食性によって、防除効果が大きく左右されること、2)シロアリの接近を確認し、ベイト剤に交換する作業であるモニタリングを実施することによって、折角接近したシロアリが刺激を受けて逃避し、二度と戻ってこない場合もあること、3)ベィト剤がベイティング中に水分を吸収したり、カビその他の微生物により汚染されることによって、シロアリがベイト剤に対して忌避性を示すこともよくあること、等の問題点が指摘されている。
本発明は、かかる従来の問題点を解決すべく為されたものであり、土壌処理工法における利点とベイトエ法における利点を有効に組み合わせて利用することによって、さらに効果的にシロアリを防除することができる、シロアリの殺虫又は成育抑制方法を提供することを目的とする。すなわち、本発明は、土壌処理工法において使用される防除薬剤を使用しながら、人畜、環境に対する悪影響を極力少なく、しかも、それら防除薬剤の利点である高い防除効果と長い持続性を十分に確保し得る、シロアリの殺虫、成育抑制方法及びシロアリの殺虫、成育抑制容器を提供することを目的とする。そして、その目的を達成するために、本発明においては、ベイトエ法の概念を有効に利用している。
上記目的を達成するべく、本発明者等は、長年に亘って種々研究、検討を重ねた結果、シロアリ防除に関して最も有効かつ安価な従来の土壌処理薬剤を、従来の如く床下の土壌表面に大量に散布するのではなく、土壌処理薬剤を含有させた土壌を所定形状を有する容器に充填して、直接周辺の土壌、人畜に接触させないようにすれば、人畜、環境に対する悪影響を極力小さくしつつ、土壌処理薬剤の高い防除効果と長い持続性を十分に発揮できることを見出した。
ここで、土壌処理薬剤を含有させる土壌としては、通常の床下等に存在するものではなく、有効態リン酸又は/及び有機物の豊當な土壌を使用した。これによって、シロアリの有機合成薬剤に対する感受性を低下させ、シロアリの薬剤に対する忌避性を阻止することができた。
又、土壌処理薬剤を含有させる土壌中に、シロアリの体形寸法より大きな障害物を混入させた。これによって、薬剤処理した土壌中に侵入したシロアリは、この障害物を避け、迂回して穿孔するために、シロアリの薬剤に対する接触時間を増大させることができた。
尚、薬剤処理した土壌中へシロアリを誘引する手法としては、従来公知の手法を応用して、薬剤処理した土壌の周囲にシロアリの嗜好する材料を配置するという手法を採用した。
薬剤処理する土壌としては、シロアリを防除するための土壌処理用薬剤のシロアリに対する効果発現を遅らせ、シロアリヘの刺激を極力低減させるために、有効態リン酸又は/及び有機物、植物栄養要素を多く含む土壌を使用する。
具体的には、園芸用栄養素配合土壌、腐植土、水溶性肥料又は水に分散溶解させた有機或いは無機肥料を混合した土壌等が好ましい。特には、リン酸を含有する肥料を混合した土壌が好ましい。
シロアリ防除用薬剤、すなわち土壌処理用防蟻薬剤としては、特に限定されるものではなく、現在市販されているものを使用することができる。又、将来において土壌処理用薬剤として販売されるものを使用してもよい。
具体的に土壌処理用薬剤に含有される有効成分としては、クロルピリホス、フェニトロチオン、ピリダフェンチオン、ホキシム、プロペタンホス等に代表される有機リン系化合部、フェノブカルブ、カルバリル、プロポキシル等に代表されるカーバメート系化合物、ピレトリン、ペルメトリン、アレスリン、ビフェントリン、トラロメトリン、アクリナトリン、シペルメトリン等に代表される天然又は合成ピレスロイド系化合物、シラフルオフェン、エトフェンプロックス等に代表されるピレスロイド様化合物、イミダクロピリド、アセタミプリド等に代表されるクロロニコチニル系化合物、クロチアニジン等に代表されるネオニコチノイド系化合物、その他クロロフェナピル、フィプロニル等に代表されるその他の構造を有する化合物を挙げることができる。
又、ホウ酸、ホウ砂等に代表される無機系化合物を、有効成分として使用することもできる。
通常、これらの有効成分を使用した土壌用防蟻薬剤は、有機溶剤に界面活性剤と共に溶解し、使用時に水で希釈して乳剤として調製し、これを土壌に混合する他、水に分散させて水和剤、フロアブル剤として使用することもできる。又、適当な微粉体又は顆粒体に吸着又は混合させることで、粉剤、粒剤として使用することもできる。さらに、水溶性のものにあっては、水に溶解させて使用することもできる。
特には、水和剤、フロアブル剤又は粉剤として使用すれば、シロアリの溶媒等に対する忌避性をさらに低下させることができる。
土壌処理用防蟻剤を土壌に混合する場合には、通常、その有効成分が0.01〜10.0重量%となるようにする。特には、0.05〜1.0重量%とするのが好ましい。
誘蟻材料としては、特に限定されるものではなく、シロアリが好むものであれば何でも使用することができる。片ダンボール紙、キッチンペーパー、クラフト紙等の天然植物繊維材料が取扱い上において好ましいが、木材又は木質材料の切片、カンナ屑等を使用することもできる。又、木粉、ノコ屑、木繊維等も、紙等のシロアリが好む材料で作製された袋に詰める等して使用することができる。
誘蟻材料は、使用時において特に水分を付与する必要はないが、好ましくは、3〜30重量%、特に好ましくは、3〜15重量%の水を添加するのがよく、これによって、さらにシロアリの誘引を促進することができる。
本発明の実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、先ず、本発明のシロアリの殺虫、成育抑制容器について説明する。
図1は、本発明のシロアリの殺虫、成育抑制容器の一実施例の斜視図であり、図2は、図1に示すシロアリの殺虫、成育抑制容器の側面図である。
本発明のシロアリの殺虫、成育抑制容器1は、図1及び図2に示すように、内側容器2、外側容器3、外側蓋体4及び内側蓋体5とから構成される。
内側容器2は、土壌処理薬剤によって処理された土壌を充填するための容器であって、その側面部21には通過孔6が多数穿設されている。
ここで、通過孔6の形状及び寸法は、特に限定されるものではないが、シロアリが容易に通過することができる一方、充填した土壌が容易には零れ落ちない程度の寸法のものが好ましい。具体的には、通過孔6の直径は、3〜15mmが好ましく、特には、3〜7mmが好ましい。
但し、薬剤処理した土壌が零れ出ないようするため、底面部22には通過孔6を穿設しない方が好ましい。
外側容器3は、前記内側容器2を挿入できる寸法に形成し、内側容器2の外面と外側容器3の内面とによって画成される空間に、シロアリが好む材料(誘蟻材料)を充填するための容器である。
ここで、内側容器2及び誘蟻材料を支持するため、外部の土壌から水分を吸収して効果が低下しないよう、外部の土壌と接触させないようにするため、又、薬剤処理した土壌から防蟻有効成分が流出しないようにするため、外側容器3の底面部31には支持台7を配設するのが好ましい。
内側容器2及び外側容器3の大きさは、特に限定するものではないが、内側容器2の直径又は一辺の長さは、5〜20cmが好ましく、特には、5〜12cmが好ましい。外側容器3の直径又は一辺の長さは、8〜30cmが好ましく、特には、8〜20cmが好ましい。
内側容器2と外側容器3との直径又は一辺の長さの比は、1:1.5〜1:4が好ましく、特には、1:1.5〜1:2が好ましい。
又、内側容器2及び外側容器3の高さは、何れについても、10〜30cmが好ましく、特には、10〜20cmが好ましい。
外側蓋体4は、外側容器3の上部を被覆するための蓋体であり、外側蓋体4の
直径又は一辺の長さは、外側容器3の直径又は一辺の長さはより大きくするのが好ましく、10〜40cm、特には、10〜25cmとするのが好ましい。
又、外側蓋体4の中央部には、土壌処理薬剤を投入するための投入口7を形成してある。
内側蓋体5は、その直径又は一辺の長さを前記外側蓋体4に形成した投入口7の直径又は一辺の長さと略同一としてあり、投入口7に嵌合できるようになっている。
内側蓋体5と投入口7との嵌合形態は、互いの当接面にネジ、鍵溝等を形成して、内側蓋体5を所定角度回転することによって、嵌合自在となっているのが好ましい。
尚、内側蓋体5の中央部には、切欠溝8を形成しておけば、これに工具、硬貨等を係合することによって、内側蓋体5を容易に着脱することができる。
次に、本発明のシロアリの殺虫、成育抑制容器1を使用して、本発明のシロアリの殺虫、成育抑制方法を実施する場合について説明する。
先ず、図1に示すように、外側容器2内に内側容器3を挿入し、外側容器2の内面と内側容器3の外面とによって画成された空間に誘蟻材料を充填する。
そして、外側容器2の上部に外側蓋体4を被覆し、内側蓋体5を外側蓋体4の投入口7に嵌合させて、シロアリの殺虫、成育抑制容器1を使用状態とする。
次に、シロアリの接近又は被害が確認されている家屋の周辺、又は、シロアリの接近又は被害が予想される家屋の周辺の土壌に埋設穴を穿って、シロアリの殺虫、成育抑制容器1を埋設する。
ここで、埋設穴は、殺虫、成育抑制容器1の外形寸法と略同等程度のものを穿てばよいが、地面から浸透した雨水等が外側容器2の底部より内部に侵入するのを防止するため、外側容器2の高さよりも1〜5cm程度、好ましくは、1〜3cm程度深く穿つのがよい。
その後、内側蓋体5を取り外し、外側蓋体4の投入口7から内部を観察し、内側容器3内にシロアリが侵入しているのを確認したら、内側容器3内に薬剤処理土壌を充填する。
尚、予め、内側容器3内に薬剤処理土壌を充填して、殺虫、成育抑制容器1を埋設してもよいが、その場合でも、投入口7から薬剤処理土壌にシロアリが侵入しているのを確認するのが好ましい。
本発明のシロアリの殺虫、成育抑制方法を実施する時期としては、シロアリが活動を開始する時期の前、すなわち、地域によって若干異なるが、概ね3月〜4月に開始することが望ましい。
しかし、既にシロアリが家屋へ侵入しているのが確認されている場合、又は、家屋へ侵入する虞が高いと予想される場合においては、即時に実施するのが好ましい。
図3に示すものは、本発明のシロアリの殺虫、成育抑制容器の他実施例の縦断面図であって、このシロアリの殺虫、成育抑制容器51も、シロアリの殺虫、成育抑制容器1と同様に、内側容器52、外側容器53、外側蓋体54及び内側蓋体55とから構成される。
内側容器52は、外径34mm、高さ160mm、厚さ2mmのアクリル樹脂製の円筒状部材521の底面部に、直径34mm、厚さ2mmの円板状部材522を貼着してなる。
そして、内側容器52の側面部には、直径7mmの通過孔56を42個穿設してある。
外側容器53は、外径76mm、高さ180mm、厚さ3mmのアクリル樹脂製の円筒状部材531の下端部に、直径70mm、厚さ2mmのアクリル樹脂製の円板状部材532を内設し、この円板状部材532を支持するために、外径70mm、高さ5mm、厚さ2mmのアクリル樹脂製の円環状部材533を嵌着してなる。
そして、円板状部材532には、直径10mmの通過孔を17個穿設し、外側容器53の側面部には、直径7mmの通過孔56を80個穿設してある。
ここで、内側容器52の上端には、内側容器52を外側容器53の略中央部に保持するために、支持板57を配設してあり、さらに、この支持板57を内側容器52に固定する際の補強のために、外径38mm、高さ5mm、厚さ2mmのアクリル樹脂製の円環状部材58を配設してある。
又、外側容器53の上部内面には、外側容器53の上端から8mmの位置が内側容器52の上端になるべく、支持板57を支持するために、外径70mm、高さ5mm、厚さ2mmのアクリル樹脂製の円環状部材59を固着してある。
外側蓋体54は、直径135mm、厚さ2mmのアクリル樹脂製であり、外側容器53の上端に載置される。そして、外側蓋体54の略中央部には、直径38mmの投入口60を穿設してある。
又,外側蓋体54の下面には、外径70mm、高さ5mm、厚さ2mmのアクリル樹脂製の円環状部材61を固着し、外側蓋体54を外側容器52に密嵌できるようにしてある。
さらに、外側蓋体54の下面には、投入口60に突出して、内側蓋体55を装着するために、長さ10mm、幅10mm、厚さ2mmのアクリル樹階製の支持部材61を4個固着してある。
内側蓋体55は、直径38mm、厚さ2mmのアクリル樹脂製であり、前記外側蓋体54に穿設された投入口60に着脱自在となっている。
又、内側蓋体55の上面には、投入口60に容易に着脱できるように、摘み部62を固着してある。
かかる構成のシロアリの殺虫、成育抑制容器51にあっても、前記シロアリの殺虫、成育抑制容器51と同様の作用、効果を奏する。
次に、本発明のシロアリの殺虫、成育抑制方法の作用、効果について、具体的な実施例を挙げて説明する。
[実施例1〜48]
前記シロアリの殺虫、成育抑制容器1を使用し、内側容器3内に充填する土壌として、石英砂(粒径0.3〜0.5mmの海砂:キシダ化学(株)社製)、砂(ホームセンターコーナン社製)、真正土(ホームセンターコーナン社製)及び培養土(ホームセンターコーナン社製)を使用した。砂、真正土及び培養土については
、篩によって粒径0.85mm以下に篩別したものを使用した。
前記各々の砂又は土を60℃で48時間オーブン乾燥させた後、クロルピリホス(有機リン系防蟻薬剤)、パーメスリン(合成ピレスロイド系防蟻薬剤)、クロロフェナピル(新ピロール系防蟻薬剤)、イミダクロプリド(クロロニコチニル系防蟻薬剤)によって処理した。
クロルピリホスについては、乳剤(クロルピリホス濃度40重量%)を水で希釈して、1.0、0.5及び0.025重量%としたものを使用した。パーメスリンについては、乳剤(パーメスリン濃度10重量%)を水で希釈して、0.2、0.1及び0.05重量%としたものを使用した。クロロフェナピルについては、フロアブル剤(クロロフェナピル濃度21.44重量%)を水で希釈して、0.1、0.05及び0.025重量%としたものを使用した。イミダクロプリドについては、フロアブル剤(イミダクロプリドとして20重量%)を水で希釈して0.1、0.05および0.025重量%として使用した。
各々の砂又は土への各種防蟻薬剤の処理方法及び防蟻効力試験方法は、社団法人日本木材保存協会規格第13号(土壌処理用防蟻薬剤の防蟻効力試験方法及び性能基準(I))に準拠して実施した。
その試験結果は、表1、表2及び表3に示した通りである。
Figure 0004206007
Figure 0004206007
Figure 0004206007
表1、表2及び表3に示した通り、何れの薬剤についても、有機物が豊富な培養土に処理した場合には、シロアリに対する薬剤効力の発現は、遅滞することが判明した。しかし、効力の発現が遅滞するのみであって、シロアリを殺滅させる効力に何等問題はなかった。
[実施例49〜60]
前記シロアリの殺虫、成育抑制容器1を使用し、内側容器3内に充填する土壌として、石英砂(粒径0.3〜0.5mmの海砂:キシダ化学(株)社製)、砂(ホームセンターコーナン社製)、真正土(ホームセンターコーナン社製)及び培養土(ホームセンターコーナン社製)を使用した。砂、真正土及び培養土については
、篩によって粒径0.85mm以下に篩別したものを使用した。
前記各々の砂又は土を60℃で48時間オーブン乾燥させた後、分量を略三等分して、一つはそのまま、他の二つには直径5mmのプラスチック製ボールを10又は30容量%になるように混合した。
そして、防蟻薬剤としてクロロフェナピルを使用し、そのフロアブル剤(クロロフェナピル濃度21.44重量%)を水で希釈して、0.1重量%としたもので処理した。
各々の砂又は土へのクロロフェナピルの処理方法及び防蟻効力試験方法は、社団法人日本木材保存協会規格第13号(土壌処理用防蟻薬剤の防蟻効力試験方法及び性能基準(I))に準拠して実施した。
そして、土壌中でのシロアリの貫通状況を観察するとともに、貫通に要する時間を測定した。その試験結果は、表4に示した通りである。
Figure 0004206007
表4に示した通り、何れの土壌についても、土壌中にプラスチック製ボールを混入させることによって、シロアリの土壌穿孔速度を抑制でき、又、プラスチック製ボールの量を増加させることによって、シロアリの土壌穿孔速度をより抑制できることが判明した。
従って、実施例1〜48に示した各薬剤等によって処理した土壌に混入させることによっても、シロアリの薬剤に対する接触時間を延長させ、薬剤による防蟻効力をより効果的に発現させることが可能であることが判明した。
[実施例61〜64]
前記シロアリの殺虫、成育抑制容器51を使用し、誘蟻材料として、片ダンボール紙を使用し、これを内側容器53に巻き付けるようにして、充填した。
そして、この殺虫、成育抑制容器51を、イエシロアリ及びヤマトシロアリによる被害が確認されている住宅周辺の土壌中に、住宅壁面から10cm以内で、2〜3m間隔で5箇所に設置した。
何れも4月下旬に設置し、外側蓋体54、内側蓋体55を除いて、外側容器52、内側容器53は土壌中に完全に埋設した。
設置後1〜1.5ケ月目に、誘蟻材料としての片ダンボール紙にシロアリが相当数接近しているのが確認できたので、直ちに、内側容器53にクロロフェナピルで処理した培養土(ホームセンターコーナン社製)を充填して、そのまま試験を続行した。
ここで、クロロフェナピルとしては、フロアブル剤(クロロフェナピル濃度21.44重量%)を水で希釈して、0.1重量%としたものを使用した。
その結果は、表5に示した通りである。
Figure 0004206007
表5に示した通り、本発明のシロアリ殺虫、成育抑制方法は、極めて殺虫効果の高い方法であることが証明された。
本発明のシロアリの殺虫、成育抑制容器の一実施例の斜視図である。 図1に示すシロアリの殺虫、成育抑制容器の側面図である。 本発明のシロアリの殺虫、成育抑制容器の他実施例の縦断面図である。
符号の説明
1 シロアリの殺虫、成育抑制容器
2 内側容器
3 外側容器
4 外側蓋体
5 内側蓋体
6 通過孔
7 投入口

Claims (5)

  1. 側面部にシロアリが通過できる小孔を穿設した内側容器と、その内側容器を挿入できる外側容器とから成るシロアリの殺虫、成育抑制容器を使用し、前記内側容器内に防蟻薬剤で処理した土壌を充填し、前記内側容器の外面と前記外側容器の内面とによって画成される空間内に誘蟻材料を充填し、シロアリを前記防蟻薬剤で処理した土壌中に誘引して、シロアリを殺虫又は成育抑制することを特徴とするシロアリの殺虫、成育抑制方法。
  2. 前記防蟻薬剤で処理した土壌は、有効態リン酸又は/及び有機物、植物栄養要素を多く含む富栄養土壌であることを特徴とする請求項1に記載のシロアリの殺虫、成育抑制方法。
  3. 前記防蟻薬剤で処理した土壌中に、シロアリの体長より大きな障害物を混入させることを特徴とする請求項1又は2に記載のシロアリの殺虫、成育抑制方法。
  4. 側面部にシロアリが通過できる小孔を穿設した内側容器と、その内側容器を挿入できる外側容器とから成り、前記内側容器内に防蟻薬剤で処理した土壌を充填し、前記内側容器の外面と前記外側容器の内面とによって画成される空間内に誘蟻材料を充填したことを特徴とするシロアリの殺虫、成育抑制容器。
  5. さらに、前記外側容器の上部を被覆し、中央部に防蟻薬剤で処理した土壌を投入するための投入口を形成した外側蓋体と、この外側蓋体に形成した投入口に着脱自在とした内側蓋体と、を配設したことを特徴とする請求項4に記載のシロアリの殺虫、成育抑制容器。
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