JP2005045247A - 半導体光増幅器及び光増幅モジュール - Google Patents

半導体光増幅器及び光増幅モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】 増幅される光信号の低雑音指数、大きい飽和出力パワー、及び高い増幅利得を有する半導体光増幅器を提供する。
【解決手段】 基板210と、基板210上に積層された第1のクラッド層220と、長さ方向に沿ってバンドギャップが相異なる複数のセクションS、S、Sを有し、第1のクラッド層220の上に積層された活性層230と、活性層230の上に積層された第2のクラッド層240と、を備える。
【選択図】 図7

Description

本発明は、光信号を増幅するための光増幅器素子に関し、特に、低雑音指数及び高飽和出力を得ることができる半導体光増幅器に関する。
一般に、光増幅器は、その内部に入力された光信号の強度を増幅するための素子として、光信号の伝送のときに発生可能なエラーを最小化させつつ、送信可能な光信号の送信距離を増大させるために使用される。かかる光増幅器は、光信号が増幅される程度を示す利得(Gain)、雑音指数(Noise Figure)、及び飽和出力パワー(saturation output power)などの動作特性を有する。
光増幅器は、光ファイバ増幅器と半導体光増幅器とに区分され、光ファイバ増幅器としては、エルビウム添加光ファイバ増幅器(Erbium doped fiber amplifier)などがある。このエルビウム添加光ファイバ増幅器は、高利得、低雑音指数、及び大きい飽和出力パワーなどの優秀な特徴を有するので、幅広く使用されている。
しかしながら、エルビウム添加光ファイバ増幅器は、高価であり、その大きさが、他の種類の増幅器に比べてかさばるという問題点がある。対照的に、半導体光増幅器は、安価であり、増幅可能な波長帯域が広いという長所がある。
図1は、従来の半導体光増幅器の構造を示し、図2は、図1に示した従来の半導体光増幅器の側断面を示す。図1及び図2に示すように、従来の半導体光増幅器は、基板110、基板110の上に積層された活性層120、活性層120の上に積層されたクラッド層130を備えることによって、活性層120の内部に入力された光信号を増幅する。
基板110は、n−InP材質として、その上面に活性層120が積層され、活性層120より低い屈折率を有する。すなわち、基板110は、活性層120に対するクラッド層としての機能を担う。
図3は、図2に示した半導体光増幅器の活性層120のその長さ方向に亘るバンドギャップを示すグラフである。図3を参照すると、活性層120は、当該半導体光増幅器の長さ方向に沿って一定のバンドギャップを有するように形成される。活性層120は、使用された物質のバンドギャップに従って増幅させることができる光信号の波長帯域が決定され、また、バンドギャップがその長さ方向に沿って一定であるように、InGaAsPなどの物質を使用することができる。
増幅させようとする光信号が入力されない初期状態で、当該半導体光増幅器に駆動電流を印加した場合に、半導体光増幅器の活性層120は自発放出光を生成し、生成された自発放出光の中心波長は、活性層120を構成する物質のバンドギャップの特性によって決定される。クラッド層130は、活性層120の上に積層され、P−InPなどの物質を使用することができる。
従来の半導体光増幅器は、増幅された光信号の雑音指数を低め、利得飽和を向上させるために、その内部で生成される自発放出光の中心波長を増幅しようとする光信号の波長より短波長を有することができるように、高いバンドギャップを有する活性層を使用することが必要である。しかし、前述したような高いバンドギャップを有する活性層を含む半導体光増幅器は、増幅しようとする光信号と自発放出光との間の波長差が大きくなる。
そして、自発放出光と増幅させようとする光信号との間の波長差が大きくなるほど、半導体光増幅器の増幅利得を低下させ、光信号の波長による増幅利得を著しく変化させる要因になる。
上記背景に鑑みて、本発明の目的は、増幅される光信号の低い雑音指数、大きい飽和出力パワー、及び高い増幅利得を有する半導体光増幅器を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の半導体光増幅器は、基板と、前記基板上に積層された第1のクラッド層と、長さ方向に沿ってバンドギャップが相異なる複数のセクションを有し、前記第1のクラッド層の上に積層された活性層と、前記活性層の上に積層された第2のクラッド層と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、光信号を増幅するための光増幅モジュールであって、相互に異なるバンドギャップを有するそれぞれの活性層からなり、第1から第Nまで直列に連結された複数の半導体光増幅器を備え、第1の半導体光増幅器及び第Nの半導体光増幅器は、第2乃至第(N−1)の半導体光増幅器よりも高いバンドギャップを有する活性層を備えることを特徴とする。
バンドギャップが相異なる複数のセクションを含む活性層で構成された本発明の半導体光増幅器では、前記活性層のバンドギャップの分布をその必要に応じて最適化させることによって、増幅された光信号が低雑音指数を有すると同時に、増幅利得及び飽和出力パワーを高めることができ、多様な適用が可能となる。また、増幅させようとする光信号の波長に従う利得変化も抑制することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。下記説明において、本発明の要旨を不明瞭にすると考えられる公知の機能又は構成に対する詳細な説明は省略する。なお、図面中、同一の構成要素及び部分には、可能な限り同一な符号及び番号を共通使用するものとする。
図4は、本発明の第1の実施形態による光増幅モジュールの構成を示す概略図であり、図5は、増幅させようとする光信号と自発放出光との間の雑音指数の関係を示すグラフであり、図6は、増幅させようとする光信号と自発放出光との間の飽和出力パワー関係を示すグラフである。図4乃至図6に示すように、本発明の第1の実施形態による光増幅モジュール400は、第1の半導体光増幅器401、第Nの半導体光増幅器403、第1の半導体光増幅器401と第Nの半導体光増幅器403との間に直列に連結された第2から第(N−1)までの複数の半導体光増幅器402を含み、半導体光増幅器401,402,403のそれぞれは、その必要に応じて相互に異なるバンドギャップを有する活性層を有している。
半導体光増幅器401,402,403の雑音指数は、入力端に入力された光信号の信号対雑音比と増幅された後に出力端に出力される光信号の信号対雑音比との比率で示すことができる。
下記式1は、図4に示した光増幅モジュール400の全体の雑音指数を示す。
Figure 2005045247
前記式1において、NFは雑音指数を示し、NFtotalは光増幅モジュール400の全体の雑音指数を示し、NFは、第Nの半導体光増幅器403の雑音指数を示し、NFは、第1の半導体光増幅器401の雑音指数を示す。Gは、第1の半導体光増幅器401の利得を示し、Gは、第Nの半導体光増幅器403の利得を示す。
式1を参照すると、光増幅モジュール400の全体の雑音指数NFtotalは、増幅させようとする光信号が最初に入力される第1の半導体光増幅器401の雑音指数NFによって決定される。図5を参照すると、前記雑音指数につき、半導体光増幅器から出力される自発放出光の中心波長が増幅させようとする光信号の波長よりも短波長である場合に、増幅された光信号は、低い雑音指数を有する。
すなわち、第1の半導体光増幅器401が第2乃至第(N−1)の半導体光増幅器402よりも高いバンドギャップの活性層で構成されることにより、増幅しようとする光信号よりも短波長の自発放出光を生成し、これによって、光増幅モジュール400の全体の雑音指数を減少させることができる。
利得飽和(Gain Saturation)現象は、光増幅モジュール400の内部に入力された光信号が光増幅モジュール400で増幅させようとする強度を超過して増幅されることによって、当該光増幅モジュールで増幅された光信号の利得が一定に保持されることができない現象を意味する。
このような利得飽和現象は、増幅された光信号が出力される第Nの半導体光増幅器403で発生する。図6を参照すると、第Nの半導体光増幅器403で生成された自発放出光の中心波長が増幅させようとする光信号の波長よりも短波長である場合に、増幅された光信号の飽和出力パワーが高くなり、これによって、上述の利得飽和現象が増加する。
従って、第Nの半導体光増幅器403の活性層が第2乃至第(N−1)の半導体光増幅器402の活性層よりも高いバンドギャップを持つようにすることによって、当該利得飽和現象を減少させることが可能となる。すなわち、これにより、増幅された光信号の利得を保持させ、飽和出力パワーを増加させることができる。
このように、本発明の第1の実施形態による光増幅モジュール400は、増幅させようとする光信号が入力される第1の半導体光増幅器401及び増幅された光信号が出力される第Nの半導体光増幅器403の活性層のそれぞれが前記各光信号の波長より短い中心波長を有する光を出力するように、第2乃至第(N−1)の半導体光増幅器402の活性層よりそのバンドギャップが高い活性層で構成することによって、増幅された光信号の雑音指数を低め、飽和出力パワーを向上させることができる。
そして、光増幅モジュール400は、第2乃至第(N−1)の半導体光増幅器402を第1半導体光増幅器401及び第Nの半導体光増幅器403よりも低いバンドギャップの活性層で構成することによって、光増幅モジュール400で生成された自発放出光と増幅させようとする光信号との間の波長差による利得損失を保存することができる。すなわち、第2から第(N−1)までの半導体光増幅器402から出力される自発放出光と増幅させようとする光信号との間の波長差異を最小化することによって、上述した波長差による利得損失を最小化することができる。
図7は、本発明の第2の実施形態による半導体光増幅器を示す側断面図である。図7に示すように、本発明の第2の実施形態による半導体光増幅器は、基板210と、基板210の上に積層された第1のクラッド層220と、第1のクラッド層220の上に積層された活性層230と、活性層230の上に積層された第2のクラッド層240と、を備えることによって、その内部に入力された光信号を増幅する。
図8は、図7に示した半導体光増幅器の活性層のバンドギャップの分布を示すグラフである。図8に示すように、活性層230は、その長さ方向に沿ってバンドギャップが相異なる複数のセクションS,S,Sを含み、上記光信号が入出力される両端に形成された第1及び第3のセクションS,Sと、第1のセクションSと第3のセクションSとの間に、当該第1及び第3のセクションS,Sよりも低いバンドギャップを有するように形成された第2のセクションSを備えることによって、全体的に凹形のバンドギャップの分布を有する。
かかる構成の半導体光増幅器では、増幅しようとする光信号が入力されない初期状態で駆動電流が印加された場合に、活性層230で自発放出光が生成され、当該自発放出光の中心波長は、活性層230を構成する物質のバンドギャップの特性に従って決定される。すなわち、図7を参照すると、第1及び第3のセクションS、Sは、当該半導体光増幅器で増幅された光信号の雑音指数を低め、飽和出力パワーを向上させることができる。また、第2のセクションSは、光信号の利得を向上させる役割を果たす。
このように、本発明の第2の実施形態による半導体光増幅器は、相互に異なるバンドギャップを有する複数のセクションS,S,Sを有する活性層230を備えることによって、増幅される光信号の利得を向上させると同時に、当該半導体光増幅器の内部で増幅された光信号の飽和出力パワーを向上させ、雑音指数を低めることができる。
例えば、半導体光増幅器で増幅された光信号の雑音指数を低めるためには、活性層230の第1のセクションSを第3のセクションSよりも長く形成する。一方、前記半導体光増幅器の飽和出力パワーを向上させるためには、第3のセクションSを第1のセクションSよりもさらに長く形成する。本実施形態の半導体光増幅器は、活性層230のバンドギャップをその特性に合うように複数のセクションS,S,Sを形成し、各セクションS,S,Sの長さ又はバンドギャップの差異をその必要に応じて調節することによって、所望の特性を得ることができる。
図9は、本発明の第3の実施形態による半導体光増幅器を示す側断面図であり、図10は、図9に示した活性層のバンドギャップの分布を示すグラフである。
図9及び図10に示すように、本発明の第3の実施形態による半導体光増幅器は、基板310、この基板310の上に積層された第1のクラッド層320、この第1のクラッド層320の上に積層され、その長さ方向zに沿ってバンドギャップが相異なる複数のセクションS,Sからなる活性層330、及びこの活性層330の上に積層された第2のクラッド層340を備える。
ここで、基板310は、InPなどの物質を使用することができ、活性層330を基板310の上面に積層することができる。従って、基板310が第1のクラッド層320と置き換えられることもできる。
図9及び図10に示すように、活性層330は、光信号が入力される第1のセクションSと、増幅された光信号を出力するための第2のセクションSからなり、第2のセクションSのバンドギャップが第1のセクションSのバンドギャップよりも低い。すなわち、活性層330は、第2のセクションSよりも大きいバンドギャップを有する第1のセクションSで構成されることにより、増幅される光信号の雑音指数を最小化し、増幅された光信号の利得を一定に保持することができる。
図11は、図9に示した活性層330の他のバンドギャップの分布を説明するためのグラフである。図11に示すように、活性層330は、第1のセクションSよりも第2のセクションSがさらに大きいバンドギャップを有するように構成されることによって、増幅される光信号の飽和出力パワーを向上させ、増幅された光信号の利得を一定に保持することができる。
以上、本発明の詳細について具体的な実施形態に基づき説明してきたが、本発明の範囲を逸脱しない限り、各種の変形が可能なのは明らかである。従って、本発明の範囲は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及びこれと均等なものにより定められるべきである。
従来の半導体光増幅器の構造を示す概略図である。 図1に示した従来の半導体光増幅器の側断面図である。 図2に示した従来の半導体光増幅器の活性層の長さ方向に沿ったバンドギャップを示すグラフである。 本発明の第1の実施形態による、相互に異なるバンドギャップを有する活性層を含む複数の半導体光増幅器を直列に連結した光増幅モジュールの構成を示す概略図である。 半導体光増幅器の内部に入力された増幅させようとする光信号の波長と半導体光増幅器の内部で出力された自発放出光の中心波長との間の雑音指数の相関関係を示すグラフである。 半導体光増幅器の内部に入力された増幅させようとする光信号の波長と半導体光増幅器の内部で出力された自発放出光の中心波長との間の飽和出力パワーの相関関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態による、複数のセクションが形成された活性層を含む半導体光増幅器を示す側断面図である。 図7に示した活性層のバンドギャップの分布を示すグラフである。 本発明の第3の実施形態による半導体光増幅器を示す側断面図である。 図9に示した活性層のバンドギャップの分布を示すグラフである。 図9に示した活性層のバンドギャップの分布を示すグラフである。
符号の説明
400 光増幅モジュール
401,402,403 半導体光増幅器
401 第1の半導体光増幅器
402 第2〜第(N−1)までの複数の半導体光増幅器
403 第Nの半導体光増幅器
210 基板
220 第1のクラッド層
230 活性層
,S,S セクション
240 第2のクラッド層

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板上に積層された第1のクラッド層と、
    長さ方向に沿ってバンドギャップが相異なる複数のセクションを有し、前記第1クラッド層の上に積層された活性層と、
    前記活性層の上に積層された第2のクラッド層と、
    を備えることを特徴とする半導体光増幅器。
  2. 前記活性層は、
    前記光信号を受信するための第1のセクションと、
    前記第1のセクションのバンドギャップよりも低いバンドギャップを有し、増幅された光信号を出力するための第2のセクションと、を備える請求項1記載の半導体光増幅器。
  3. 前記活性層は、
    前記光信号を受信するための第1のセクションと、
    前記第1のセクションのバンドギャップよりも高いバンドギャップを有し、増幅された光信号を出力するための第2のセクションと、を備える請求項1記載の半導体光増幅器。
  4. 前記活性層は、
    両端に形成された第1のセクション及び第3のセクションと、
    前記第1のセクションと第3のセクションとの間に前記第1のセクション及び第3のセクションよりも低いバンドギャップを有する第2のセクションと、
    を備える請求項1記載の半導体光増幅器。
  5. 前記活性層の第1のセクションの長さが前記活性層の第3のセクションよりも長く形成される請求項4記載の半導体光増幅器。
  6. 飽和出力パワーを増加するために、前記活性層の第3のセクションの長さが前記活性層の第1のセクションの長さより長く形成される請求項4記載の半導体光増幅器。
  7. 前記活性層は、
    第1から第Nまで直列に連結され、相互に異なるバンドギャップを有する複数のセクションを含み、
    前記第1のセクション及び第Nのセクションが、第2乃至第(N−1)のセクションのバンドギャップよりも高いバンドギャップを有する請求項1記載の光増幅モジュール。
  8. 光信号を増幅するための光増幅モジュールであって、
    相互に異なるバンドギャップを有するそれぞれの活性層からなり、第1から第Nまで直列に連結された複数の半導体光増幅器を備え、
    第1の半導体光増幅器及び第Nの半導体光増幅器は、第2乃至第(N−1)の半導体光増幅器よりも高いバンドギャップを有する活性層を備えること
    を特徴とする光増幅モジュール。
  9. 雑音指数の上昇を防止するために、前記第1の半導体光増幅器は、前記第2乃至第(N−1)の半導体光増幅器よりも高いバンドギャップを有する活性層を備える請求項8記載の光増幅モジュール。
  10. 増幅された光信号の利得飽和現象の発生を防止するために、前記第Nの半導体光増幅器は、前記第2乃至第(N−1)の半導体光増幅器よりも高いバンドギャップを有する活性層を備える請求項8記載の光増幅モジュール。
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