JP2005044027A - 製品の種類別生産数計画の立案装置と立案方法とプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】計算手段10が計算した車両ライン別/車種/仕様別の生産必要台数に基づき、記憶手段36〜48を参照して、計算手段12がユニットライン別/ユニット機能/種類別の生産計画個数を計算する。計算手段14は、ユニット機能/種類別の生産必要個数が生産可能個数を超過する場合に、そのユニット機能/種類の減産調整の影響を受けるどの車両ラインでどれだけ減産するのか計算する。計算手段14の計算結果を反映して計算手段12が再計算した結果に基き、計算手段16が車種/仕様別・ユニット機能/種類別生産の生産計画数を計算する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、製品の種類別生産数計画を立案する技術に関する。特に、複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、製品生産ラインでは機能が異なる複数の部品を組合せて製品を生産する生産系のために、製品の種類別生産数計画を立案する技術に関する。この生産系では、同一機能を有する複数の部品種類を用意し、そのなかから使用する部品種類を選択し、部品種類の組合せを変えることによって製品種類を作り分ける。
【0002】
本明細書中で使用する主要な用語についての説明をする。
この技術で立案する生産数計画は最終的な計画に限られない。最終的な生産数計画を確定する途中段階で立案される生産数計画案を含む。生産数計画案(ないしは素案)が立案できると、その後の検討過程が簡単化され、合理的な生産数計画が短期間で得られるようになる。大規模生産系では、生産数計画案を立案する技術が必要とされている。
機能が同じ部品群を集合的に同一機能部品という。これとは機能が異なる部品を他の機能部品という。例えば排気量の異なる複数種類のエンジン群は同一機能部品であり、トランスミッションは他の機能部品である。
同一機能部品には複数の種類が存在する。排気量が異なる複数種類のエンジンが存在していれば、排気量毎に「種類」が存在する。オートマチックトランスミッションとマニュアルトランスミッションが存在すれば、2つの「種類」が存在する。2WDの駆動部品と4WDの駆動部品が存在すれば、2つの「種類」が存在する。
製品の種類は、機能部品毎の種類の組合せによって分類される。例えば、第1機能部品に2種類(A1,A2)が存在し、第2機能部品に2種類(B1,B2)が存在し、第3機能部品に2種類(C1,C2)が存在し、全ての組合せで製品が生産されていれば、A1−B1−C1,A1−B1−C2,A1−B2−C1,A1−B2−C2,A2−B1−C1,A2−B1−C2,A2−B2−C1,A2−B2−C2の8種類の製品が存在する。この場合、社会通念上の製品の種類とは相違することがある。例えば社会通念では、A1−B1−C1,A1−B1−C2のいずれの製品も種類としては同一であって仕様が異なるに過ぎないと理解されていても、本明細書では種類が異なるとする。
部品種類の組合せという場合、機能部品毎の部品種類の組合せをいう。前記の例でいえば、第1機能部品についてはA1とA2のいずれかであり、A1−A2という組合せは存在しない。製品が3種類の機能を必要とする場合、3種類の機能部品が利用されることから、製品種類は3つの部品種類の組合せで特定される。先の例の場合、第1機能部品についての種類(A1,A2のいずれか)と第2機能部品についての種類(B1,B2のいずれか)と第3機能部品についての種類(C1,C2のいずれか)によって部品種類の組合せが特定される。
期間とは、製品や部品の生産数を管理する単位の期間をいう。計画期間とは、生産数計画を立案する期間をいう。1つの計画期間には複数の期間が含まれることがある。例えば1日を単位にして1ヶ月間の生産数計画を立案する場合、「期間」は1日であり、「計画期間」は1ヶ月である。
【0003】
【従来の技術】例えば自動車という製品の生産会社の生産部門では、各所の販売部門からオーダを受付ける。生産部門ではオーダを集計し、製品種類別のオーダ数を整理する。整理した製品種類別のオーダ数に基づき、生産工場の生産能力等の制約を勘案した上で、製品種類別の生産数計画を立案する。生産工場の生産能力等の制約により、オーダされた製品数の全てを生産する生産数計画を立案できない場合は、生産できない製品種類と数を明らかにして販売部門へフィードバックする。販売部門では、フィードバック結果を参照して、製品種類別のオーダ数を変更する。販売部門では販売施策等を見直し、生産可能なオーダ数となるようにしてオーダ数を変更する。
【0004】
製品種類別の生産数計画を立案するためには、対象製品種類に使用する部品を生産する部品生産ラインの生産能力を勘案する必要がある。複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインが存在し、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、一つの製品生産ラインで使用する同一種類の部品を複数の部品生産ラインから入手する場合、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せによって、製品生産ラインが部品生産ラインに部品をオーダし、部品生産ラインで部品を生産し、生産された部品を製品生産ラインに納入するまでに要するリードタイムが異なるために、そのリードタイムを一律にして部品生産ラインの生産能力を検討することはできない。部品生産ラインの生産能力を勘案する際には、リードタイムの違いも考慮に入れる必要がある。
【0005】
特許文献1には、部品、あるいは、製品を生産する複数の拠点を有する製造システムのために、製品の生産数計画を立案する技術が開示されている。この技術では、製品の生産要求情報に基づいて、部品生産拠点の生産能力や、部品生産拠点と製品生産拠点間のリードタイムの違いを考慮して、どの部品拠点でいつどの部品種類をどれだけ生産するのかを計算する。この計算結果から、各拠点についての生産数計画を立案する。
また、特許文献2〜4にも、製品に使用される部品を考慮して、製品の生産数計画を立案する技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−10606号公報
【特許文献2】
特開平9−81633号公報
【特許文献3】
特開2002−123310号公報
【特許文献4】
特開平11−207574号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインが存在するとき、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給して使用する場合がある。例えば、部品生産ラインにAとBが存在し、製品生産ラインにaとbが存在するときに、部品生産ラインAで生産した部品を製品生産ラインaとbで使用し、部品生産ラインBで生産した部品を製品生産ラインaとbで使用する場合がある。この場合、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せは複数あり、組合せ毎にリードタイムが異なることがある。例えば、部品生産ラインAから製品生産ラインaまでは2日、部品生産ラインAから製品生産ラインbまでは4日、部品生産ラインBから製品生産ラインaまでは3日、部品生産ラインBから製品生産ラインbまでは3日といったように、リードタイムがそれぞれ異なることがある。この場合、期間別に異なる部品の生産必要数に対して、部品生産ラインの生産能力が十分であるか否かを検討する必要がある。例えば、部品生産ラインAについては、製品生産日の2日前に製品生産ラインaの製品生産必要数に対して部品生産能力は十分であるか否かの検討を行なう必要があり、製品生産日の4日前に製品生産ラインbの製品生産必要数に対して部品生産能力は十分であるか否かの検討を行なう必要がある。また、部品生産ラインBについては、製品生産日の3日前に製品生産ラインaの製品生産必要数に対して部品生産能力は十分であるか否かの検討を行う必要があり、同じ3日前に製品生産ラインbの製品生産必要数に対して部品生産能力は十分であるか否かの検討を行なう必要がある。特に、部品生産ラインBについては、製品生産ラインaのために必要な部品種類と製品生産ラインbのために必要な部品種類が同一であれば、製品生産日の3日前において、これらを合計した製品生産必要数に対して部品生産能力の検討をしなければならない。
【0008】
前記したように、多くの製品は機能部品を組合せて生産する。例えば3種類の機能部品の種類の組合せを代える場合、A1−B1−C1が取付けられる製品種類と、A1−B1−C2が取付けられる製品種類等を作り分ける。この場合、第3機能部品C1の生産能力からA1−B1−C1の組合せで生産される製品種類の生産がオーダ数に満たないとき、第3機能部品の種類をC1からC2に変更すれば、オーダ数に不足している分を生産できることがある。A1−B1−C1の製品種類とA1−B1−C2の製品種類は、第3機能部品の種類のみが相違しており、他の機能部品の種類は共通しており、製品全体としては類似性の高い製品ということができる。この場合、オーダされたA1−B1−C1の製品種類については、第3機能部品C1の生産能力からオーダ数を満たすことができない代わりに、それに類似するA1−B1−C2の製品種類であれば生産できることになる。
最初のオーダ数のままでは生産能力の制約によって生産できない場合に、最初のオーダ数に基づいて、そのオーダ内容にできるだけ近い内容(A1−B1−C1の製品種類が部品C1の不足によって生産できなければ、生産できない製品に類似するA1−B1−C2の製品種類でオーダに応えることがオーダ内容に近いことに相当する)の生産数計画を立案することができる。このときに、製品種類を通算した総オーダ数を減少させない生産数計画を立案することができる。
部品生産能力の制約によってオーダされたようには生産できない場合、オーダ内容にできるだけ近い内容で、しかも製品種類を通算した総生産計画数が総オーダ数未満にならない生産数計画を立案して販売部門に提示することができれば、販売部門はそれを参照し、製品種類別のオーダ数を修正することができる。オーダした製品の中には販売部門が見込みでオーダした製品が含まれていることが多く、販売戦略の変更等によって、製品種類別の販売数計画を増減修正可能なことが多いからである。
オーダ内容にできるだけ近い内容で、しかも製品種類を通算した総生産計画数が総オーダ数未満にならない生産数計画を立案する場合、生産能力の制約によって生産計画数を生産必要数(オーダに対応する部品必要数のことをいう)以下に減少させる部品生産ライン、あるいは、その代わりになる部品の生産計画数を生産必要数以上に増加させる部品生産ラインと、これらの部品を使用する製品生産ライン間のリードタイムの違いを考慮に入れて、部品種類別の生産計画数を調整しなければならない。
【0009】
製品に取付けられる機能部品の組合せのうち、一つの機能部品の生産計画数を生産必要数よりも増減させれば、その機能部品を使用する製品種類の生産計画数も連動して増減することになる。上記の例では、A1−B1−C1の製品に使用される第3機能部品C1の生産計画数を生産必要数未満に減少させた場合は、A1−B1−C1の製品の生産計画数はオーダ数未満に減少することになる。この場合、A1−B1−C1の製品に使用される第3機能部品C1以外の部品、即ち、第1機能部品A1や第2機能部品B1の生産計画数も連動して減少させる必要がある。また、第3機能部品C1の生産計画数を減少させたのを補償して第3機能部品の他種類C2の生産計画数を増加させた場合は、第3機能部品C2を使用する製品種類の生産計画数も連動して増加させる必要がある。例示している場合、第3機能部品の種類C2の生産計画数を増加させた分だけ、A1−B1−C2の製品種類に使用する第1機能部品の種類A1や第2機能部品の種類B1の生産計画数を連動して増加させる必要がある。
この場合、第1機能部品の種類A1や第2機能部品の種類B1の生産可能数を考慮して増加させなければならない。第3機能部品の種類C1の生産能力の不足分を第3機能部品の他の種類C2の増産で補償するときは、増産する第3機能部品の種類C2を使用する製品種類が使用する第1機能部品の種類A1や第2機能部品の種類B1の生産可能数までも考慮する必要がある。
この場合においても、連動して減少させたり増加させたりする部品を生産する部品生産ラインと、これらの部品を使用する製品生産ライン間のリードタイムの違いを考慮に入れなければならない。
【0010】
特許文献1〜4では、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せ毎にリードタイムが相違することを考慮していない。また、製品に取付けられる機能部品毎の種類の組合せを考慮し、1種類の部品の生産計画数を生産必要数未満に減少させた場合は、その部品が使用される製品が使用する他の部品の生産計画数も連動して減少させる必要があること、逆に、1種類の部品の生産計画数を生産必要数以上に増加させた場合は、その部品が使用される製品が使用する他の部品の生産計画数も連動して増加させる必要があることを開示していない。
【0011】
本発明は、複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、機能が異なる複数の部品を組合せて製品を生産し、同一機能を有する複数の部品種類のなかから使用する部品種類を選択することによって部品種類の組合せを変えて製品種類を作り分ける生産系のために、製品の種類別生産数計画を立案する技術を提案する。
本技術では、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せ毎にリードタイムが相違することを考慮する。その上で、部品生産能力からオーダに対応できるか否かを検討する。部品生産能力からオーダに対応できない場合には、オーダ内容に近似し、しかも製品種類を通算した総生産計画数が製品種類を通算した総オーダ数未満とならない製品種類別の生産数計画を立案する。このときに、製品の生産計画数に対して過不足のない部品の生産計画数が立案され、必要な部品の全てについて生産可能数の制約を満たす生産計画数が立案されるようにする。ここでも、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せ毎にリードタイムが相違することを反映した部品の生産計画数と製品の生産計画数が得られるようにする。
本技術によって生産数計画が立案されると、生産能力の制約によって、製品の販売機会が失われる程度を最小限に留めることが可能となり、販売目標を達成しやすくする。
【0012】
【課題を解決するための手段と作用と効果】本発明は、下記の生産系、即ち、複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、製品生産ラインでは機能が異なる複数の部品を組合せて製品を生産するにあたって同一機能を有する複数の部品種類のなかから使用する部品種類を選択することによって機能部品毎の部品種類の組合せを変えて製品種類を作り分ける生産系のために、製品の種類別生産数計画を立案する装置を提供する。
この装置は、オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段と、製品種類別にその製品種類に使用する部品種類の組合せを記憶している「製品種類/部品種類の組合せ」記憶手段と、製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を記憶している「製品生産ライン/製品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段と、部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を記憶している「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを記憶している「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段とを備える。
さらに、「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段が集計したオーダ元別/製品種類別のオーダ数と、「製品生産ライン/製品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段と、「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段が計算した製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、「製品種類/部品種類の組合せ」記憶手段が記憶している製品種類と部品種類の組合せと、「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段が記憶している各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する「期間/部品生産ライン/部品種類/生産必要数」計算手段とを備える。
さらに、「期間/部品生産ライン/部品種類/生産必要数」計算手段が計算した期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、同一機能部品の他の部品種類の生産計画数を生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段を備える。
この「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」算出手段には、
(1)生産必要数よりも生産計画数を減少させた部品種類を「製品種類/部品種類の組合せ」に含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、減少させた期間に対応する期間において、連動して減少させ、
(2)生産必要数よりも生産計画数を増加させた部品種類を「製品種類/部品種類の組合せ」に含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、増加させた期間に対応する期間において、その部品種類を生産する部品生産ラインの生産可能数を上限として連動して増加させる処理を実行する連動調整手段が付加されている。
さらに、「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段が計算した期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、「製品種類/部品種類の組合せ」記憶手段が記憶している製品種類と部品種類の組合せと、「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段が記憶している各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する「製品種類/生産計画数」計算手段を備える。
【0013】
「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段は、オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する。図14(1)に、販売部門から送られてきたオーダに基づいて集計されたオーダ元別/製品種類別のオーダ数が例示されている。この例では日別(期間別)にオーダ数が集計されており、オーダ元aからのオーダ数は製品種類αがN日に40、N+1日に40、オーダ元bからのオーダ数は製品種類βがN日に60、N+1日に60であり、N日のオーダ数の合計は100、N+1日のオーダ数の合計は100と集計されている。ここでN日やその翌日を意味するN+1日は、集計日よりも将来を言い、オーダ元は将来の日を指定してその日に入手したい製品数をオーダ数を指定する。
【0014】
「製品種類/部品種類の組合せ」記憶手段は、製品種類別にその製品種類に使用する部品種類の組合せを記憶している。図14(2)に、製品種類と部品種類の組合せが例示されており、製品種類α1には、機能部品Eについては種類E1の部品、機能部品Mについては種類M1の部品、機能部品Pについては種類P1の部品が組合されて取付けられる。製品種類α2には、機能部品Eについては種類E2の部品、機能部品Mについては種類M2の部品、機能部品Pについては種類P1の部品が組合されて取付けられる。
【0015】
「製品生産ライン/製品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段は、製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を記憶している。図14(3−1)に、製品生産ラインとその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位の対応付けが例示されている。製品生産ラインLaで生産可能な製品種類はα1とα2であり、生産可能数はそれぞれ30であり、オーダ元aに対する優先順位は1位であり、オーダ元bに対する優先順位は2位であることが例示されている。この場合、オーダ元aからオーダされた製品については優先順位が1位である製品生産ラインLaで優先して生産するべき関係であることがわかる。オーダ元bからオーダされた製品については優先順位が1位である製品生産ラインで生産することができないときに、優先順位が2位である製品生産ラインLaで生産するべき関係であることがわかる。同様に、製品生産ラインLbで生産可能な製品種類はα1とα2であり、生産可能数はそれぞれ30であり、オーダ元bに対する優先順位は1位であり、オーダ元aに対する優先順位は2位であることが例示されている。オーダ元に対する優先順位は、製品生産ラインからオーダ元に製品を納入するのに要する時間の短さや輸送コストの低さ等の条件で決定される。なおこの例では、生産可能数を日別(期間別)で示している。
「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段は、部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を記憶している。図15(1−1)、(2−1)、(3−1)に、部品生産ラインとその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位の対応付けが例示されている。(1−1)では、機能部品Eを生産可能な部品生産ラインを例示しており、部品生産ラインLAで生産可能な部品種類はE1であり、生産可能数は50であり、製品生産ラインLaに対する優先順位は1位であり、製品生産ラインLbに対する優先順位は2位であることが例示されている。同様に、機能部品Eを生産可能な部品生産ラインLBで生産可能な部品種類はE2であり、生産可能数は50であり、製品生産ラインLbに対する優先順位は1位であり、製品生産ラインLaに対する優先順位は2位であることが例示されている。(2−1)では、機能部品Mを生産可能な部品生産ラインを例示しており、部品生産ラインLCで生産可能な部品種類はM1であり、生産可能数は60であり、製品生産ラインLaに対する優先順位は1位であり、製品生産ラインLbに対する優先順位は2位であることが例示されている。機能部品Mを生産可能な部品生産ラインLDで生産可能な部品種類はM2であり、生産可能数は60であり、製品生産ラインLbに対する優先順位は1位であり、製品生産ラインLaに対する優先順位は2位であることが例示されている。(3−1)では、機能部品Pを生産可能な部品生産ラインを例示しており、部品生産ラインLEで生産可能な部品種類はP1であり、生産可能数は100であり、製品生産ラインLaに対する優先順位は1位であり、製品生産ラインLbに対する優先順位は2位であることが例示されている。製品生産ラインに対する優先順位は、部品生産ラインから製品生産ラインまでのリードタイムの短さ等の条件で決定される。この例でも、生産可能数を日別(期間別)で示している。
なお、図14(3−1)と図15(1−1)、(2−1)、(3−1)の例では日別の製品種類別、部品種類別の生産可能数が変動しないとしているが、生産設備、作業人員数、作業時間の変更等によって、日別/製品種類別、あるいは日別/部品種類別の生産可能数が変動する場合もある。
【0016】
「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段は、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを記憶している。図14(4)では、例えば、部品生産ラインLAから製品生産ラインLaまでのリードタイムは3日であり、部品生産ラインLAから製品生産ラインLbまでのリードタイムは4日であることが示されている。同様に、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムが示されている。
【0017】
「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段は、例えば、図14(1)に示されたオーダ元別/製品種類別のオーダ数と、(3−1)に示された製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、(3−2)に例示するように、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する。
製品生産ラインLaでは、優先順位1位のオーダ元aからオーダされた製品種類α1を優先して生産するが、生産可能数以上には生産することができない。そこで、N日に30の製品種類α1、N+1日に30の製品種類α1を生産する必要があることが計算されている。優先順位1位の製品生産ラインLaで生産できない10の製品種類α1は、オーダ元aに対する優先順位が2位の製品生産ラインLbで生産する必要がある。そこで、製品生産ラインLbでは、N日に10の製品種類α1、N+1日に10の製品種類α1を生産する必要があることが計算されている。また、製品生産ラインLbでは、優先順位1位のオーダ元bからオーダされた製品種類α2を優先して生産するが、生産可能数以上には生産することができない。そこで、N日に30の製品種類α2、N+1日に30の製品種類α2を生産する必要があることが計算されている。オーダ元bに対する優先順位が1位の製品生産ラインLbで生産できない30の製品種類α2は、オーダ元bに対する優先順位が2位の製品生産ラインLbで生産する必要がある。そこで、製品生産ラインLbでは、N日に30の製品種類α2、N+1日に30の製品種類α1を生産する必要があることが計算されている。
【0018】
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産必要数」計算手段は、例えば図14(3−2)に示された製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、図14(2)に示された製品種類と部品種類の組合せと、図15(1−1)、(2−1)、(3−1)に示された部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、図14(4)に示された各部品生産ラインから各生産ラインまでのリードタイムとを参照して、図15(1−2)、(2−2)、(3−2)に例示するように、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する。例えば、図14(4)では、部品生産ラインLAから製品生産ラインLaまでのリードタイムが3日であることから、製品生産ラインLaで製品種類α1を生産する3日前に、部品生産ラインLAで部品種類E1を生産しておく必要があることが計算される。製品生産ラインLaでN日に30の製品種類α1を生産するためには、図15(1−2)に例示するように、部品生産ラインLAでN−3日に30の部品種類E1を生産しておく必要があることが計算される。同様に、部品生産ラインLAから製品生産ラインLbまでのリードタイムが4日であることから、製品生産ラインLbで製品種類α1を生産する4日前に、部品生産ラインLAで部品種類E1を生産しておく必要があることが計算される。製品生産ラインLbでN日に10の製品種類α1を生産するためには、図15(1−2)に例示するように、部品生産ラインLAでN−4日に10の部品種類E1を生産しておく必要があることが計算される。
同様のアルゴリズムによって、各製品生産ラインで製品を生産するためには、どの期間にどの部品生産ラインでどの部品種類をどれだけ生産する必要があることがわかるため、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算することができる。図15(2−2)、(3−2)にも、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が計算されている。
【0019】
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段は、例えば図15(1−2)、(2−2)、(3−2)に示された期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、図15(1−1)、(2−1)、(3−1)に示した部品種類別生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させる。例えば、(1−2)では、N−3日の部品種類E2の生産必要数が合計で60であり(破線の下線が付与されている)、(1−1)に示された生産可能数50を超過している。この場合には、図16(1)に示すように、部品種類E2の生産計画数を生産可能数の50に減少させる(破線の下線が付与されている)。この例では、図15(1−2)で示された製品生産ラインLaのための生産必要数(30)と製品生産ラインLbのための生産必要数(30)の比例配分に従って、それぞれの製品生産ラインのための生産計画数を減少させている。
それと共に、「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段は、上記減少数10の範囲内で、減少させた期間(N−3日)に対応する期間において、他の部品種類E1の生産計画数を生産可能数の50の範囲内で増加させる。ここで、減少させた期間(N−3日)に部品生産ラインLBで生産する部品種類E2が製品生産ラインLaで利用される期間はN+1日であり、N+1日に製品生産ラインLaで利用される部品種類E1が部品生産ラインLBで生産されるのはN−2日である。このN−2日が、減少させた期間(N−3日)に対応する期間となる。また、減少させた期間(N−3日)に部品生産ラインLBで生産する部品種類E2が製品生産ラインLbで利用される期間はN日であり、N日に製品生産ラインLbで利用される部品種類E1が部品生産ラインLAで生産されるのはN−4日である。このN−4日が減少させた期間(N−3日)に対応する期間となる。したがって、部品種類E1については、製品生産ラインLaで利用される分をN−2日に増加させ、製品生産ラインLbで利用される分をN−4日に増加させる。図16(1)では、図15(1−2)に示される製品生産ラインLaのための生産必要数と製品生産ラインLbのための生産必要数を、対応する期間で部品種類E2が減少した分だけ増加させている(丸印が付与されている)。この結果、図16(1)では、製品生産ラインLaで利用される分がN−2日に35となり、製品生産ラインLbで利用される分がN−4日に15に増やされている。いずれの期間においても部品種類E1の生産可能数以下であり、実行可能な生産計画数となっている。
【0020】
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」算出手段には、連動調整手段が付加されている。この連動調整手段は、例えば、(1)生産必要数よりも生産計画数を減少させた部品種類E2を「製品種類/部品種類の組合せ」に含む製品種類α2に含まれる他の機能部品の部品種類M2,P1の生産計画数を、減少させた期間に対応する期間において、減少させた数だけ連動して減少させる。図16(2)に示すように、部品種類M2の生産計画数のうち、製品生産ラインLaで利用される分を対応する期間のN−3日に25に減少させ、製品生産ラインLbで利用される分を対応する期間のN−3日に25に減少させる(破線の下線が付与されている)。また、(3)では、部品種類P1の生産計画数のうち、製品生産ラインLaで利用される分を対応する期間のN−2日に55に減少させ、製品生産ラインLbで利用される分を対応する期間のN−4日に35に減少させている(但し、以下の増加処理によって減少分が相殺されており、数字に変更は現れていない)。
それと共に、(2)生産必要数よりも生産計画数を増加させた部品種類E1を「製品種類/部品種類の組合せ」に含む製品種類α1に含まれる他の機能部品の部品種類M1,P1の生産計画数を、増加させた期間に対応する期間において、その部品生産ラインの生産可能数を上限として連動して増加させる。図16(2)に示すように、部品種類M1の生産計画数のうち、製品生産ラインLaで利用される分を対応する期間のN−2日に35に増加させ、製品生産ラインLbで利用される分を対応する期間のN−4日に15に増加させる(丸印が付与されている)。また、(3)では、部品種類P1の生産計画数のうち、製品生産ラインLaで利用される分を対応する期間のN−2日に60に増加させ、製品生産ラインLbで利用される分を対応する期間のN−4日に40に増加させている。
部品P1については、オーダ数よりも減産する製品種類α2と増産する製品種類α1に共通に使用されるために、製品種類α2の減産に連動して生産計画数が減少され(この時点で部品生産ラインLEのN−2日の製品生産ラインLa向けの生産計画数が5減らされて55とされ、N−4日の製品生産ラインLb向けの生産計画数が5減らされて35とされる)、製品種類α1の増産に連動して生産計画数が増加される(このときに、部品生産ラインLEのN−2日の製品生産ラインLa向けの生産計画数が5増やされて60とされ、N−4日の製品生産ラインLb向けの生産計画数が5増やされて40とされる)。図15(3−1)と図16(3)を比較すると、減少分と増加分が相殺されて変化していない。
【0021】
「製品種類/生産計画数」算出手段は、例えば、図16(1)、(2)、(3)に示す期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、図14(2)に示す製品種類と部品種類の組合せと、図14(4)に示す各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する。
計算結果が図14(5)に例示されている。図16(1)で示すように、部品生産ラインLAでN−2日に部品種類E1を35生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLaで使用されることがわかる。部品生産ラインLCでN−2日に部品種類M1を35生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLaで使用されることがわかる。部品生産ラインLEでN−2日に部品種類P1を60生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLaで使用されることがわかる。N日に製品生産ラインLaで使用される35のE1と35のM1と60のP1のうちの35のP1を使用して、製品生産ラインLaでN+1日に35の製品種類α1を生産することが計算される。同様に、部品生産ラインLBでN−3日に部品種類E2を製品生産ラインLa向けに25生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLaで使用されることがわかる。部品生産ラインLDでN−3日に部品種類M2を25生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLaで使用されることがわかる。部品生産ラインLEでN−2日に部品P1を60生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLaで使用されることがわかる。N+1日に製品生産ラインLaで使用される25のE5と25のM1と60のP1のうちの25のP1を使用して、製品生産ラインLaでN+1日に25の製品種類α2を生産することが計算される。製品生産ラインLaではN+1日に35の製品種類α1と25の製品種類α2を生産する計画であることが計算される。
同様の計算が製品生産ラインLbの実行できる。図16(1)が示すように、部品生産ラインLAでN−3日に製品生産ラインLb向けに部品種類E1を10生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLbで使用されることがわかる。部品生産ラインLCでN−3日に製品生産ラインLb向けに部品種類M1を10生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLbで使用されることがわかる。部品生産ラインLEでN−3日に製品生産ラインLb向けに部品種類P1を40生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLbで使用されることがわかる。N+1日に製品生産ラインLbで使用される10のE1と10のM1と40のP1のうちの10のP1を使用して、製品生産ラインLbでN+1日に10の製品種類α1を生産することが計算される。同様に、部品生産ラインLBでN−2日に部品種類E2を製品生産ラインLb向けに30生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLbで使用されることがわかる。部品生産ラインLDでN−2日に部品種類M2を30生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLbで使用されることがわかる。部品生産ラインLEでN−3日に部品P1を40生産するので、図14(4)のリードタイムからそれがN+1日に製品生産ラインLbで使用されることがわかる。N+1日に製品生産ラインLbで使用される30のE2と30のM2と40のP1のうちの30のP1を使用して、製品生産ラインLbでN+1日に30の製品種類α2を生産することが計算される。製品生産ラインLbではN+1日に10の製品種類α1と30の製品種類α2を生産する計画であることが計算される。
結局、N+1日には、製品生産ラインLaで35の製品種類α1と25の製品種類α2を生産し、製品生産ラインLbで10の製品種類α1と30の製品種類α2を生産する計画であることが計算され、あわせて、45の製品種類α1と55の製品種類α2を生産されることが計算される。
製品種類α1と製品種類α2のそれぞれの生産計画数はそれぞれのオーダ数から変更されているが、製品種類α1と製品種類α2の総生産計画数は100であり総オーダ数と一致している。
【0022】
以上のように、本種類別の生産数計画立案装置は、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せ毎のリードタイムの違いを考慮して、オーダで要求された製品種類を生産可能か否かを検討する。しかも、製品に取付けられる複数の機能部品の全てについて種類別の生産可能数の制約の範囲内で、製品種類を通算した総オーダ数を減少させない製品種類別の生産数計画を立案する。
【0023】
「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段は、所定期間毎にオーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計し直し、
「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段は、所定期間毎に製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算し直し、
生産必要数が生産可能数を超過する部品種類を使用する製品種類の製品生産ライン別の生産計画数を、前回に計算された製品生産ライン別/製品種類別の生産計画数と、今回に計算された製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数との差異比率が、全製品生産ラインの差異比率の合計に占める割合に応じて、当該製品種類の製品生産ライン別の生産必要数から減少させる「製品生産ライン/生産計画数」減少調整手段が付加されており、
「製品種類/生産計画数」計算手段は、所定期間毎に製品種類別の生産計画数を計算し直すことが好ましい。
例えば、数ヶ月後のN日についてのオーダ数が、所定期間毎(1日、1週、1月毎)に更新されて販売部門から送られてくる場合がある。これは、日々の販売業務で実際の顧客の受注が確定する度に販売部門の販売計画(需要予測)が更新され、最新の販売計画に基づいたオーダ数が送られてくるためである。「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段は、所定期間毎に送られてきた最新のオーダ数に基づいて、N日の製品種類別のオーダ数を計算し直す。次の所定期間には、その所定期間に送られてきた最新のオーダ数に基づいて、N日の製品種類別のオーダ数を更新して計算し直すことができる。これに伴って、「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段は、所定期間毎に製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算し直すことができる。
この場合、生産必要数が生産可能数を超過する部品種類を使用する製品種類の製品生産ライン別の生産計画数を、前回に計算された製品生産ライン別/製品種類別の生産計画数と、今回に計算された製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数との差異比率が、全製品生産ラインの差異比率の合計に占める割合に応じて、当該製品種類の製品生産ライン別の生産必要数から減少させる「製品生産ライン/生産計画数」減少調整手段が付加されていることが好ましい。
例えば、部品種類E1の生産必要数が生産可能数を10だけ超過しているときに、部品種類E1を使用する製品生産ラインLaと製品生産ラインLbの生産計画数を減少させる場合を考える。この場合、前回に計算された製品生産ラインLaの製品種類α1の生産計画数が60であり、今回に計算された製品生産ラインLaの製品種類α1の生産計画数が40であると、その差異比率は60−40/60≒0.33である。また、前回に計算された製品生産ラインLbの製品種類α1の生産計画数が80であり、今回に計算された製品生産ラインLbの製品種類α1の生産計画数が60であると、その差異比率は80−60/80=0.25である。部品種類E1の超過分10を、製品生産ラインLaの差異比率0.33と製品生産ラインLbの差異比率0.25の合計に占める割合に応じて減少させる。製品生産ラインLaの差異比率が占める割合は0.33/0.33+0.25≒0.57であり、製品生産ラインLbの差異比率が占める割合は0.25/0.33+0.25≒0.43である。したがって、製品生産ラインLaの製品種類α1の生産計画数から0.57×10≒6だけ減少させ、製品生産ラインLbの製品種類α1の生産計画数から0.43×10≒4だけ減少させる。
この結果に基づいて、「製品種類/生産計画数」計算手段は、所定期間毎に更新して、製品種類別の生産計画数を計算することが好ましい。
前回に計算された生産計画数は、今回に最も近い所定期間の最新のオーダ数を基にしている。今回に最も近い過去の傾向がわかる生産計画数に基づいて、各製品生産ラインの生産計画数を減少させる割合を求めることで、できるだけ現実に即した減少数を計算することができる。
【0024】
生産必要数が生産可能数を超過する部品種類を使用する製品種類の製品生産ライン別の生産計画数を、当該部品種類を使用する製品種類の製品生産ライン別の生産必要数が当該部品種類の総生産必要数に占める割合に応じて、当該製品種類の製品生産ライン別の生産必要数から、当該部品種類の生産必要数と生産計画数の差を按分した数だけ減少させる「製品生産ライン/生産計画数」減少調整手段が付加されていることが好ましい。
例えば、部品種類E1の生産必要数が生産可能数を10だけ超過しているときに、部品種類E1を使用する製品生産ラインLaと製品生産ラインLbの生産計画数を減少させる場合を考える。この場合、製品生産ラインLaの製品種類α1の生産計画数が40であれば、製品生産ラインLaで使用する部品種類E1は40である。製品生産ラインLbの製品種類α1の生産計画数が60であれば、製品生産ラインLbで使用する部品種類E1は60である。部品種類E1の総生産必要数は40+60=100であるので、製品生産ラインLaで使用する部品種類E1が占める割合は40/100=0.4であり、製品生産ラインLbで使用する部品種類E1が占める割合は60/100=0.6である。したがって、製品生産ラインLaの製品種類α1の生産計画数40から0.4×10=4だけ減少させ、製品生産ラインLbの製品種類α1の生産計画数60から0.6×10=6だけ減少させる。
製品生産ラインで必要とされる部品種類が部品種類別の総生産必要数に占める割合は、その部品種類への寄与率と考えることができる。この寄与率に基づいて、各製品生産ラインの生産計画数を減少させる割合を求めることで、初めに計算されていた製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数の寄与率を維持することができる。
【0025】
本発明によって、複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、機能が異なる複数の部品を組合せて製品を生産し、同一機能を有する複数の部品種類のなかから選択することによって部品種類の組合せを変えて製品種類を作り分ける生産系のために、製品の種類別生産数計画を立案する方法が創作された。この方法は、コンピュータによって下記の工程、即ち、
・オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する工程と、
・製品種類別にその製品種類に使用する部品種類の組合せを読取る工程と、
・製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を読取る工程と、
・部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を読取る工程と、
・各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを読取る工程と、
・オーダ元別/製品種類別のオーダ数と、製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する工程と、
・製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、製品種類と部品種類の組合せと、部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する工程と、
・期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、同一機能部品の他の部品種類の生産計画数を生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する工程と、
・期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、製品種類と部品種類の組合せと、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する工程とを備え、
・期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する工程では、
(1)生産必要数よりも生産計画数を減少させた部品種類を部品種類の組合せに含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、減少させた期間に対応する期間において、連動して減少させ、
(2)生産必要数よりも生産計画数を増加させた部品種類を部品種類の組合せに含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、増加させた期間に対応する期間において、その部品生産ラインの生産可能数を上限として連動して増加させる処理を実行する。
【0026】
また本発明によって、複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、機能が異なる複数の部品を組合せて製品を生産し、同一機能を有する複数の部品種類のなかから選択することによって部品種類の組合せを変えて製品種類を作り分ける生産系のために、製品の種類別生産数計画を立案するためのプログラムが創作された。このプログラムは、コンピュータに下記の処理、即ち、
・オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する処理と、
・製品種類別にその製品種類に使用する部品種類の組合せを読取る処理と、
・製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を読取る処理と、
・部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を読取る処理と、
・各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを読取る処理と、
・オーダ元別/製品種類別のオーダ数と、製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する処理と、
・製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、製品種類と部品種類の組合せと、部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する処理と、
・期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、同一機能部品の他の部品種類の生産計画数を生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する処理と、
・期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、製品種類と部品種類の組合せと、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する処理とを実行させ、
・期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する処理では、
(1)生産必要数よりも生産計画数を減少させた部品種類を部品種類の組合せに含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、減少させた期間に対応する期間において、連動して減少させ、
(2)生産必要数よりも生産計画数を増加させた部品種類を部品種類の組合せに含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、増加させた期間に対応する期間において、その部品生産ラインの生産可能数を上限として連動して増加させる処理を実行させる。
【0027】
本製品の種類別生産数計画立案方法とそのためのプログラムでは、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せ毎に相違するリードタイムを考慮してオーダで要求された製品種類を生産可能か否かを検討する。しかも、製品に取付けられる複数の機能部品の全てについて種類別の生産可能数の制約の範囲内で、製品種類を通算した総オーダ数を減少させない製品種類別の生産数計画を立案することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】上記した各請求項に記載の発明は、以下に示す形態で好適に実施することができる。
(形態1)「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段は、他の部品生産ラインで生産する部品種類の生産計画数を生産必要数よりも増加させても、その部品種類が供給される製品生産ラインの生産計画数が生産可能数を超過しないという条件に従う。
(形態2)「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段は期間別にオーダ元別/製品種類別のオーダ数を計算し、「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段は期間別に部品種類別の生産可能数を記憶しており、
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段に、
(1)生産必要数よりも生産計画数を減少させた部品種類についてはその減少分を補償して他の期間の生産計画数を増加させ、
(2)生産必要数よりも生産計画数を増加させた部品種類についてはその増加分を補償して他の期間の生産計画数を減少させる処理を実行することによって複数期間に亘る生産計画数を調整する手段が付加することができる。
【0029】
【実施例】最初に、本発明が適用される実施例における製品種類と機能部品と部品種類との関係について、図1を参照して説明をする。
製品(自動車)には(I)のボックス(1)が対応する。ボックス(1)では、上段で自動車の車種、下段で仕様を示している。ここでは1の車種に含まれる仕様の数はiとされている。例えば(II)に示すように、車種αに含まれる仕様の数はi=3であり、α1,α2,α3の仕様が存在する。車種βに含まれる仕様の数はi=2であり、β1,β2の仕様が存在する。本実施例においては、仕様が「製品種類」に相当するものとする。
部品(ユニット)には(I)のボックス(2)〜(4)が対応する。自動車には必ずこれらのボックス(2)〜(4)のユニットが取付けられる。ボックス(2)では、上段で機能E(エンジン)のユニット、下段で種類を示している。例えば(II)に示すように、車種αに使用される機能Eのユニットの種類の数はj=3であり、E1,E2,E3の種類が使用される。車種βに使用される機能Eのユニットの種類の数はj=2であり、E3,E4の種類が使用される。ボックス(3)では、上段で機能M(トランスミッション)のユニット、下段で種類を示している。例えば(II)に示すように、車種αに使用される機能Mのユニットの種類の数はk=2であり、M1,M2の種類が使用される。車種βに使用される機能Mのユニットの種類の数はk=2であり、M3,M4の種類が使用される。ボックス(4)では、上段で機能P(駆動装置)のユニット、下段で種類を示している。例えば(II)に示すように、車種αに使用される機能Pのユニットの種類の数はl=2であり、P1,P2の種類が使用される。車種βに使用される機能Pのユニットの種類の数はl=1であり、P2の種類が使用される。
自動車の仕様(「製品種類」に相当する)は、その自動車に取付けられる各機能のユニットの種類の組合せから決定される。例えば(II)に示すように、車種αの仕様α1の自動車にはE1とM1とP1の組合せが取付けられ、仕様α2の自動車にはE2とM2とP2の組合せが取付けられ、仕様α3の自動車はE3とM2とP2の組合せが取付けられる。また、車種βの仕様β1の自動車にはE3とM3とP2の組合せが取付けられ、仕様β2の自動車にはE4とM4とP2の組合せが取付けられる。仕様α3と仕様β1に取付けられるE3や、仕様α2と仕様α3と仕様β1と仕様β2に取付けられるP2のように、車種が異なる自動車に共通に取付けられるユニット種類もある。
ボックス(5)では、上段で車種の月別の台数を示し、下段で仕様の月別の台数を示している。本実施例においては月が「計画期間」に相当する。
後述するように、販売部門からのオーダ情報や、販売部門への生産計画数回答情報では、ボックス(1)から(5)を対応付けた形で報告される。
【0030】
次に、図2を参照して、製品種類別の生産数計画を立案する装置(以下では簡単に生産数計画立案装置という)のシステム構成を説明する。
生産数計画立案装置6は、データを入力し、記憶し、演算し、演算結果を出力し、演算結果に基づいて周辺装置を機能させるコンピュータであり、純然たるハードウエアの説明は省略する。生産数計画立案装置6は一台のコンピュータで構成してもよいし、必要に応じて入力、記憶、演算、出力の各機能を複数のコンピュータに分散して持たせ、各コンピュータをネットワークで接続し、複数台のコンピュータで一つの生産数計画立案装置6として作動するように構成してもよい。
本実施例では、生産数計画立案装置6は、月別(計画期間別)の生産数計画を複数月分一度にまとめて立案する(例えばN月の生産数計画と、N+1月の生産数計画と、N+2月の生産数計画を一度にまとめて計算する)。これらの複数月(例えばN月〜N+2月)を、以下では「4半期」という。
生産数計画立案装置6は、販売部門からオーダを受付けて自動車の生産数計画を立案する生産部門に設置されている。生産数計画立案装置6は、コンピュータネットワークを介して、自動車をオーダする側の販売部門の統括コンピュータ2,4と相互に通信可能に接続されている。
海外販売部門統括コンピュータ2は海外の各販売代理店と相互に通信可能に接続され、国内販売部門統括コンピュータ4は国内の各販売店と相互に通信可能に接続されている。例えば4半期の最初の月(例えばN月)が1ヶ月後であれば、販売部門の所定受付期間内(例えばN月の2月前のN−2月の間)に、各海外販売代理店、あるいは、各国内販売店から、4半期中にどの車種のどの仕様を何台オーダするのか(車種/仕様/オーダ台数)を、月別に記述したオーダ情報が送られてくる。販売部門統括コンピュータ2,4は、これらのオーダ情報を集約し、オーダ情報での生産要望が4半期に設定された販売計画から逸脱していないかを査定する。販売部門統括コンピュータ2,4の査定に通り確定されたオーダ情報は、生産部門の所定受付期間内(例えばN月の1月前のN−1月の間)に生産数計画立案装置6に送られる。
生産数計画立案装置6に送られたオーダ情報は、オーダ情報受信・集計手段8によって受信されて集計され、オーダ情報記憶手段32に記憶される。
図3(1)に、a国とb国とc国からの4半期(N月〜N+2月)の車種αについてのオーダ情報のデータ構成例を示す。本実施例では生産部門はa国に配置されており、a国は国内、b国とc国は海外であるとする。例えば、国内のa国からは、仕様α1がN月に350台、N+1月に500台、N+2月に350台オーダされ、仕様α2がN月に150台、N+1月に500台、N+2月に150台オーダされ、仕様α3がN月に150台、N+1月に150台、N+2月に150台オーダされたことが示されている。以下同様に、各オーダ国からオーダされた車種αの仕様とN月〜N+2月のオーダ台数の情報が示されている。また、(2)には、月別に仕様別でまとめたオーダ台数の合計が示されている。
なお、ここでは車種αについてのオーダ情報に限って示しているが、車種β、車種γ等についても同様にオーダされている。以下では簡便のため、車種αに限って説明を行なう。
【0031】
生産数計画立案装置6は、車両ライン情報記憶手段34を備えている。車両ライン情報記憶手段34は、自動車を生産する車両ラインとその車両ラインが存在する国と生産可能な車種と月別の生産可能台数とオーダ国の優先順位を対応付けて記憶している。
図4に、生産会社が保有する全ての自動車生産工場についての車両ライン情報のデータ構成例を示す。1つの車両ラインは1つの国に存在するために、車両ラインと車両生産国を対応付けて示している。例えば、車両ラインLa(a国)の車種αの生産可能台数はN月、N+1月、N+2月とも800台、オーダ国の優先順位は1位がa国、2位がb国、3位がc国であり、車両ラインLb(b国)の車種αの生産可能台数はN月、N+1月、N+2月とも1200台、オーダ国の優先順位は1位がb国、2位がa国、3位がc国である。一方、車両ラインLc(c国)の車種αの生産可能台数はN月、N+1月、N+2月とも1000台である一方、N+2月は1200台となっている。これは、生産設備、作業人員数、作業時間の変更等によって、生産可能台数が増加する予定となっているためである。
【0032】
生産数計画立案装置6は、車両ライン/車種/仕様/生産必要台数計算手段10を備えている。車両ライン/車種/仕様/生産必要台数計算手段10は、オーダ情報記憶手段32の情報と、車両ライン情報記憶手段34の情報に基づいて、月別に、各車両ラインで生産する車種と仕様と生産必要台数を計算する。
車両ライン/車種/仕様/生産必要台数計算手段10は、この計算処理によって、月別の全車種の総生産必要台数が、生産会社が保有する全車両ラインの総生産可能台数を超過すると判定したときは、車両ラインが超過分を増産可能か否かを判定する。増産不能と判定した場合は、回答情報送信手段18から、超過した車種のオーダ情報の送信元の販売部門統括コンピュータ2または4へ、その旨を回答する。販売部門統括コンピュータ2または4は、回答を参照して車両ラインの生産可能台数以下になるようにオーダ台数を調整した上で、再度オーダ情報を生産数計画立案装置6に送る。車両ライン/車種/仕様/生産必要台数計算手段10は、再送信された後にオーダ情報記憶手段32に記憶されたオーダ情報に基づいて、改めて、月別に、各車両ラインで生産する車種と仕様と生産必要台数を計算する。
【0033】
車両ライン/車種/仕様/生産必要台数計算手段10の計算結果は、車両ライン/車種/仕様/生産必要台数情報記憶手段36に記憶される。
図5に、車両ライン/車種/仕様/生産必要台数情報記憶手段36に記憶された車種αについての計算結果を示す。(1)では、車両ライン別にまとめた生産必要台数を示し、例えば、車両ラインLa(a国)では車種αの仕様α1をN月に350台、N+1月に500台、N+2月に350台生産する必要があり、仕様α2をN月に150台、N+1月に150台、N+2月に150台生産する必要があり、仕様α3をN月に150台、N+1月に150台、N+2月に150台生産する必要があることが示されている。以下同様に、各車両ラインで生産する必要がある車種/仕様とN月〜N+2月の生産必要台数の情報が示されている。また、(2)には、月別に仕様別でまとめた生産必要台数の合計が示されている。さらに、(3)では、月別に仕様別車両ライン別でまとめた生産必要台数が示されている。
【0034】
生産数計画立案装置6は、車種/仕様/ユニット種類組合せ情報記憶手段38を備えている。車種/仕様/ユニット種類組合せ情報記憶手段38は、図1(II)で示したような各車種の各仕様に取付けられる各ユニットの種類の組合せの情報を記憶している。
【0035】
生産数計画立案装置6は、ユニットライン情報記憶手段40を備えている。ユニットライン情報記憶手段40は、ユニットを生産するユニットラインとそのユニットラインが存在する国と生産可能なユニット機能とその種類と月別の生産可能個数と車両ラインの優先順位を対応付けて記憶している。
図6に、生産会社が保有する全てのユニット生産工場についてのユニットライン情報のデータ構成例を示す。1つのユニットラインは1つの国に存在するために、ユニットラインとユニット生産国を対応付けて示している。例えば、ユニットラインLA(A国)、ユニットラインLB(B国)ユニットラインLC(C国)は、機能Eのユニットを生産するためのラインであり、ユニットラインLAでは種類E1をN−2月〜N+2月とも850個生産可能であり、車両ラインの優先順は1位がLa、2位がLb、3位がLcである。ユニットラインLBでは種類E2をN−2月〜N+2月とも1200個生産可能であり、車両ラインの優先順は1位がLb、2位がLa、3位がLcである。ユニットラインLCでは種類E3をN−2月〜N+2月とも1200個生産可能であり、車両ラインの優先順は1位がLa、2位がLb、3位がLcである。ここでは、製品ラインの優先順位は部品ラインから製品ラインまでのリードタイムに基づいて決定されている。以下同様に、各ユニットラインについて、生産可能なユニット機能と種類と生産可能台数と車両ラインの優先順位が示されている。
【0036】
生産数計画立案装置6は、リードタイム情報記憶手段42を備えている。リードタイム情報記憶手段42は、各ユニットライン(各ユニット生産国)から各車両ライン(各車両生産国)までのリードタイムを記憶している。リードタイムは、(1)ユニットラインに生産指示が入ってから、ユニットがユニット生産工場から出荷されるまでの所要日数と、(2)ユニットがユニット生産工場から出荷されて港に搬入されるまでの所要日数と、(3)ユニットがユニット生産国で船積みされてから車両生産国に着港するまでの所要日数と、(4)ユニットが港から車両生産工場に搬入されるまでの所要日数と、(5)ユニットが車両生産工場に搬入されてから車両ラインに搬送されるまでの所要日数の、全ての所要日数を積算することで算出される。
図7に、リードタイム情報のデータ構成例を示す。例えば、ユニットラインLA(A国)から車両ラインLa(a国)までのリードタイムは0日とされている。これは、ユニット生産国Aと車両生産国aは同一国であり、ユニットラインLAから車両ラインLaまでの距離が短いためである。また、ユニットラインLA(A国)から車両ラインLb(b国)までのリードタイムは15日とされている。以下同様に、各ユニットライン(各ユニット生産国)から各車両ライン(各車両生産国)までのリードタイムが示されている。
【0037】
生産数計画立案装置6は、出荷・配船頻度情報記憶手段44と、ライン稼働日情報記憶手段46と、車両ライン/ユニット機能/種類/安全在庫個数情報記憶手段48を備えている。出荷・配船頻度情報記憶手段44は、ユニットがユニット生産工場から出荷される曜日と、ユニットがユニット生産国で船積みされる曜日を記憶している。ライン稼働日情報記憶手段46は、各車両ライン及び各ユニットラインの稼働日を記憶している。車両ライン/ユニット機能/種類/安全在庫個数情報記憶手段48は、車両ライン別に、その車両ラインで生産する車種/仕様に必要なユニット機能/種類別の安全在庫個数を記憶している。安全在庫個数は、1日に車両ラインで使用される個数のユニットを差引いても、ユニットの納入の遅れ等によっても欠品しないだけのユニットを在庫しておく個数である。例えば、1日に車両ラインで使用される20個のユニットを差引いても、安全在庫個数が100個であればその日の稼働終了時には80個のユニットが残っており、最大4日の納入遅れに対処することができる。
【0038】
生産数計画立案装置6は、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12を備えている。ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12は、まず(1)車両ライン/車種/仕様/生産必要台数情報記憶手段36の情報と、車種/仕様/ユニット種類組合せ情報記憶手段38の情報と、ユニットライン情報記憶手段40の情報に基づいて、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報と、車両ライン/ユニット機能/種類/安全在庫個数情報記憶手段48の情報を参照して、ユニット機能/種類別に、車両ライン別、車種/仕様別の生産必要台数を満たすだけの生産必要個数を計算する。このように計算されたユニットライン/ユニット機能/種類/生産必要個数が、ユニットライン情報記憶手段40に記憶されたユニットライン/ユニット機能/種類/生産可能個数を超過する場合は、(2)後に説明する車両ライン/車種/仕様/生産計画台数減算調整手段14が減産調整を行なった後に、裏目調整を行い、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数を計算する。さらに、(3)裏目調整されたユニット種類と同じ仕様の自動車に取付けられる他の機能/種類のユニットについても、連動して生産計画個数を増減させる。(1)〜(3)の計算処理については、後に詳細な説明をする。
【0039】
生産数計画立案装置6は、ユニットライン/ユニット機能/種類/在庫個数情報記憶手段50を備えることもできる。ユニットライン/ユニット機能/種類/在庫個数情報記憶手段50は、ユニットライン別に、日別(期間別)のユニット機能/種類別の在庫個数を記憶している。ユニットラインでは、突発的な事故によってユニットが出荷不能になる事態を避けるために、実生産計画数よりも所定個数多く予備生産しており、これが日々累積して在庫となる。在庫ユニットが安全在庫個数以上に過剰に滞留していれば、過剰在庫ユニットを優先的に出荷すればよい。また、ユニットラインで生産されたユニットは、すぐには出荷されずにユニット生産工場で出荷待ちとなって在庫する。ユニットライン/ユニット機能/種類/在庫個数情報記憶手段50は、これらの在庫ユニットを全て記憶しており、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12は、このうち過剰在庫ユニットを考慮して、正味の生産必要個数を計算することができる。
なお、このユニットライン/ユニット機能/種類/在庫個数情報記憶手段50は、生産数計画立案装置6の必須の構成ではない。
【0040】
生産数計画立案装置6は、車両ライン/車種/仕様/生産計画台数減算調整手段14を備えている。車両ライン/車種/仕様/生産計画台数減算調整手段14は、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12によるユニット機能/種類別の生産必要個数が、ユニットラインの生産可能個数を超過する場合に、まず(1)そのユニットラインで生産するユニット種類の減産をする。そして、(2)ユニット種類の減産調整の影響を受ける仕様を生産する車両ラインのうち、どの車両ラインでどれだけの減産するのかの調整を行なう。この調整処理については、後に詳細な説明をする。
【0041】
減産調整の際には、先回車両ライン/車種/仕様/生産計画台数情報記憶手段52の情報を参照することができる。先回車両ライン/車種/仕様/生産計画台数情報記憶手段52は、先回のオーダ所定受付期間内(例えばN−1月の2月前のN−3月の間)に受付けた4半期(N−1月〜N+1月)のオーダ情報に基づいて立案された生産計画に従った車両ライン別車種別の生産計画台数の情報を記憶している。
【0042】
減産調整処理の結果はユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12に戻され、これに基づいて上記の裏目調整、連動調整が行なわれる。ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が裏目調整、連動調整を行なった計算結果は、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数情報記憶手段54に記憶される。
図9(2)に、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数情報が、ユニット別に月別に例示されている。例えば、ユニットラインLA(A国)では、ユニットE1を、N−1月に225個、N月に850個、N+1月に850個、N+2月に525個生産する計画であると計算されている。
【0043】
生産数計画立案装置6は、車種/仕様別・ユニット機能/種類別生産計画数計算手段16を備えている。車種/仕様別・ユニット機能/種類別生産計画数計算手段16は、ユニットライン/ユニット機能/種類生産計画個数情報記憶手段54の情報に基き、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報とを参照し、車両ライン情報記憶手段34の情報と、車種/仕様/ユニット種類組合せ情報記憶手段38の情報とを利用して、月別に、車種/仕様別の生産計画台数及びユニット機能/種類別の生産計画個数を計算する。この計算処理については、後に詳細な説明をする。
【0044】
車種/仕様別・ユニット機能/種類別生産計画数計算手段16の計算結果は、車種/仕様別・ユニット機能/種類別生産計画数情報記憶手段56に記憶され、回答情報送信手段18から販売部門統括コンピュータ2,4に送信される。
図10に車種/仕様別生産計画数情報が例示されており、(1)では、月別に車両ライン別にまとめた生産計画台数を示し、例えば、車両ラインLa(a国)では車種αの仕様α1をN月に350台、N+1月に387台、N+2月に350台生産する計画であり、仕様α2をN月に150台、N+1月に206台、N+2月に206台生産する計画であり、仕様α3をN月に150台、N+1月に206台、N+2月に150台生産する計画であると計算されている。以下同様に、各車両ラインで生産する計画の車種/仕様とN月〜N+2月の生産計画台数の情報が示されている。(2)には、月別に仕様別でまとめた生産計画台数の合計が示されている。(3)では、月別に仕様別車両ライン別でまとめた生産計画台数が示されている。
また、図9(2)は、ユニット機能/種類別生産計画数情報を例示しており、月別にユニットライン別にまとめられている。
【0045】
次に、図11から図13のフローチャートを参照して、生産数計画立案装置6が、月別(計画期間別)に車種/仕様別の生産数計画を立案する処理について説明をする。本実施例においては、N−1月の間に販売部門から送信されたオーダ情報に基づいて、N月〜N+2月の4半期の月別の生産数計画を立案する場合について説明をする。
【0046】
まず、図11のフローチャートを参照して、どの車両ラインでどの車種/仕様をどれだけ生産する必要があるのかの生産必要台数を計算する手順について説明をする。
最初にオーダ情報受信・集計手段8が、販売部門統括コンピュータ2,4で査定を通り確定したオーダ情報を受信してオーダ数をオーダ国別に月別、車種別、仕様別に集計する(ステップS2)。集計結果は、オーダ情報記憶手段32に記憶される。図3に、オーダ情報記憶手段32に記憶された集計結果が例示されている。
【0047】
次に、車両ライン/車種/仕様/生産必要台数計算手段10が、オーダ情報記憶手段32の情報と、車両ライン情報記憶手段34の情報に基づいて、月別に、その車両ラインでどの車種のどの仕様をどれだけ生産する必要があるのかの台数を計算する。例えば、図3(1)のオーダ情報では、a国からの車種α(仕様α1,α2,α3)の総オーダ台数は、N月に650台、N+1月に1150台、N+2月に650台であるのに対し、図4の車両ライン情報では、車両ラインLa(a国)ではN月、N+1月、N+2月とも800台しか生産できない。したがって、図5(1)では、車両ラインLa(a国)のN+1月の仕様α2の生産必要数を350台減算して150台とし、N+1月では車種αを合計で800台生産すると計算している。また、車両ラインLaでN+1月に生産しきれない仕様α2の350台を車両ラインLb(b国)に加算して500台とし、N+1月では車種αを合計1150台生産すると計算している。車両ラインLa,Lbのいずれも生産可能台数の範囲内となっている。このように、ある車両ラインで生産できない分をどの車両ラインで替りに生産させるかは、車両ラインに設定されているオーダ国の優先順位に基づいて決定される。
【0048】
図11のステップS6では、車両ライン/車種/仕様/生産必要台数計算手段10が、上記計算処理によって、月別の車種別の総生産必要台数が、生産会社が保有する全車両ラインの車種別の総生産可能台数を超過すると判定したときは、車両ラインが超過分を増産可能か否かを判定する。例えば、図5(2)の車両ライン/車種/仕様/生産必要台数情報では、車種α(仕様α1,α2,α3)の総生産必要台数は、N月で2650台、N+1月で2600台、N+2月で2350台である。図4の車両ライン情報では、車種αの総生産可能台数は、N月で3000台、N+1月で3000台、N+2月で3200台である。車種別の総生産必要台数は、生産会社が保有する全車両ラインの車種別の総生産可能台数を超過しない。したがって、NOと判定され、ステップS10に移行する。
一方、YESと判定された場合は、ステップS8に移行して、生産必要台数が超過した仕様を生産可能な車両ラインが、超過分を増産可能か否かを判定する。増産可能と判定した場合(YESの場合)は、ステップS10に移行する。一方、増産不能と判定した場合(NOの場合)は、ステップS9に移行して、回答情報送信手段18から、超過した車種と仕様のオーダ情報の送信元の販売部門統括コンピュータ2または4へ、その旨を回答する。販売部門統括コンピュータ2または4は、回答を参照して車両ラインの生産可能台数以下になるようにオーダ台数を調整した上で、再度オーダ情報を生産数計画立案装置6に送る。
車両ライン/車種/仕様/生産必要台数計算手段10は、再送信された後にオーダ情報記憶手段32に記憶されたオーダ情報に基づいて、改めて、月別に、各車両ラインで生産する車種と仕様と生産必要台数を計算する。
【0049】
ステップS10では、ここまでの処理で計算された月別の車両ライン/車種/仕様/生産必要台数を、日別に配分する。本実施例では、月内の稼働日が25日として月別の必要台数を配分する。例えば、図5(1)の車両ライン/車種/仕様/生産必要台数情報では、N月に車両ラインLaで生産する仕様α1が350台であることから、日別の必要生産個数は14台となる。
【0050】
以上のように、どの車両ラインでどの車種のどの仕様をどれだけ生産する必要があるのかの台数を計算したら、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、車両ライン/車種/仕様/生産必要台数情報記憶手段36の情報と、車種/仕様/ユニット種類組合せ情報記憶手段38の情報と、ユニットライン情報記憶手段40の情報に基づいて、日別に、各ユニットラインで生産するユニット機能/種類と個数を計算する。この際、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報と、車両ライン/ユニット機能/種類/安全在庫個数情報記憶手段48の情報を参照する。
【0051】
図12と図13のフローチャートを参照して、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算処理の手順について説明をする。
まず、図12のステップS12において、最初に処理対象とする車両ラインiとユニットラインjを選択する。ユニットラインjは任意に選択することができ、ここではユニットラインLAを選択する。車両ラインiは、ユニットライン記憶手段情報記憶手段40に記憶されている製品ラインの優先順位において1位とされている車両ラインから順に選択される。ここでは図6より、車両ラインLaが選択される。
【0052】
続くステップS14では、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、車両ライン/車種/仕様/生産必要台数情報記憶手段36の情報と、車種/仕様/ユニット種類組合せ情報記憶手段38の情報とに基づいて、車両ラインiで生産する車種/仕様に必要な日別のユニット機能/種類の個数を計算する。上記の例では、N月には車両ラインLaで車種αの仕様α1を14台/日生産する必要があることから、ユニットラインLAで生産するユニットE1のうち仕様α1に必要な生産必要個数は14個/日であることを計算する。
【0053】
ステップS16では、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報を参照して、ユニットラインjにユニットの生産指示が入ってから、車両ラインiに搬送されるまでのタイムラインを設定する。
図7を参照して、タイムラインの設定方法を説明する。説明の便宜のため、ユニットラインLA(A国)〜車両ラインLb(b国)のリードタイムが15日とされている例を取り上げる。このリードタイムは、(1)ユニットラインLAにユニットの生産指示が入ってからユニットが出荷されるまでの所要日数(2日)と、(2)ユニットが出荷されて港に搬入されるまでの所要日数(2日)と、(3)ユニットがユニット生産国aで船積みされてから車両生産国bに着港するまでの所要日数(7日)と、(4)ユニットが港から車両生産工場に搬入されるまでの所要日数(2日)と、(5)ユニットが車両生産工場に搬入されてから車両ラインLbに搬送されるまでの所要日数(2日)の、全ての所要日数を足し合せたものである。したがって、例えば、生産指示日がN月1日であれば、出荷日はN月3日、船積み日はN月5日、着港日はN月12日、車両生産工場搬入日はN月14日、車両ライン搬送日はN月16日という各タイムラインを設定することができる。
なお、ここでは図12のステップS12で最初に選択されたユニットラインLAに生産指示が入ってから、車両ラインLaに搬入されるまでのリードタイムは0日であるため、タイムラインは全て同一日に設定される。
【0054】
続く図12のステップS18では、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、車両ライン/ユニット機能/種類/安全在庫個数情報記憶手段48から、車両ラインiでのユニット機能/種類別の安全在庫個数を取得する。ステップS12で最初に選択された車両ラインLaでは仕様α1を生産し、ステップS12で最初に選択されたユニットラインLAではユニットE1を生産するため、ユニットE1についての安全在庫個数100が取得される。
【0055】
ステップS20では、ユニットライン/ユニット機能/種類の生産計画個数計算手段12が、ユニットラインjの日別のユニット機能/種類の生産必要個数を計算する。まず、1日の稼働開始時に車両ラインiが有するユニットが安全在庫個数を下回ることがないように、ステップS16で設定したタイムラインを逆に辿って、ユニットラインjでどの日にどのユニット機能/種類をどれだけ生産する必要があるのかを計算する。例えば、ステップS14において、N月に車両ラインLaではユニットE1は1日に14個使用されると計算された。1日につき14個ずつ減少するとしても、車両ラインLa側で安全在庫個数100個を下回ることがないように、タイムラインを逆に辿って、ユニットラインLAでどの月のとの日にユニットE1をどれだけ生産する必要があるのかを計算する。
ここで、ユニットライン/ユニット機能/種類/在庫個数情報記憶手段50が備えられていれば、ユニットライン側でのユニット在庫個数を取得して、在庫個数を減算した正味の生産必要個数を計算してもよい。
図8(1)に、ユニットラインLAが車両ラインLaのために生産する日別のユニット機能/種類の生産必要個数を、月別でまとめた例を示している。ここでは、ユニットラインLA側でのユニットの過剰在庫個数が0であるものとして正味の生産必要個数を計算している。ユニットラインLAから車両ラインLaまでのリードタイムが0日であることから、車両ラインLaのためのユニットE1をN月に14個/日(350個/月)、N+1月に20個/日(500個/月)、N+2月に14個/日(350個/月)を生産する必要があると計算している。
【0056】
ステップS22では、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、ユニットラインjで生産するユニットを使用する次の車両ラインがあるか否かを判定する。最初に選択されたユニットラインLAで生産するユニットE1を使用する車両ラインLb,Lcが残存しているためYESと判定され、ステップS24で優先順位が2位の車両ラインLbを選択し、ステップS14に戻ってステップS22までの一連の処理を繰り返す。車両ラインLbについて一連の処理を繰り返した後は、ステップS24で優先順位が3位の車両ラインLcを選択し、ステップS14に戻ってステップS22までの一連の処理を繰り返す。
図8(1)に、一連の処理によって計算された、ユニットラインLAが車両ラインLb,Lcのために生産する日別のユニット機能/種類の生産必要個数を、月別でまとめた例を示している。ユニットラインLAから車両ラインLbまでのリードタイムが15日であることから、車両ラインLbのためのユニットE1をN−1月の後半に6個/日(75個/後半月)、N月に6個/日(150個/月)、N+1月の前半に6個/日(75個/前半月)、N+1月の後半に14個(175個/後半月)、N+2月の前半に14個/日(175個/前半月)を生産する必要があると計算している。車両ラインLcまでのリードタイムが30日であることから、車両ラインLbのためのユニットE1をN−1月に6個/日(150個/月)、N月に14個/日(350個/月)、N+1月に14個/日(350個/月)を生産する必要があると計算している。
【0057】
上記のように、ユニットラインjで生産されるユニットを使用する全ての車両ラインについて一連の処理が行なわれたら、ステップS26に移行して、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、ユニットラインLAの生産必要個数を、日別に積算する。
図8に(2)に、ユニットラインLAの生産必要個数を、日別に積算した例が示されている。N−1月の後半に車両ラインLbのためのユニットを6個/日生産する必要があり、N−1月を通して車両ラインLcのためのユニットを6個/日生産する必要があるために、N−1月の前半では6個/日、後半では12個/日生産する必要があると積算している(N−1月の合計では225個と計算されている)。同様に、N月〜N+2月の生産必要個数を、日別に積算している。
【0058】
続く図12のステップS28では、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、次のユニットラインがあるか否かを判定する。未だユニットラインLB,LC,LD,LE,LF,LGが残存しているためYESと判定され、ステップS30で次のユニットラインLBを選択し、また、優先順位が1位の車両ラインLbを選択し、ステップS14に戻ってステップS28までの一連の処理を繰り返す。
【0059】
ユニットラインLB,LCについてステップS14からステップS26までの一連の処理を繰り返すと、図8(2)で示されるように、ユニットラインLB,LCについての生産必要個数が、日別に積算される。
残りのユニットラインLD,LE,LF,LGについてもステップS14からステップS26までの一連の処理を繰り返すと、ステップS28ではNOと判定され、図13のステップS32に移行する。
【0060】
ステップS32では、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、ステップS26で積算処理を行なった結果、日別の生産必要個数が各ユニットラインのライン負荷を超過しないか否か(各ユニットラインの生産可能個数を超過しないか否か)を判定する。全てのユニットラインがライン負荷を超過しないと判定されれば、ここまでの計算結果がユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数情報記憶手段54に記憶されて、ステップS46に移行する。
一方、例えば、図8(2)では、ユニットラインLAのユニットE1の生産必要個数(1100)がN月+1の全日において生産可能個数(横方向の点線で示される850)を250超過している。このような場合は、図13のステップS32ではNOと判定され、ステップS34に移行する。
【0061】
ステップS34では、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、ステップS32でライン負荷を超過すると判定されたユニットラインが超過分を増産可能か否かを判定する。増産可能であれば(判定でYES)ここまでの計算結果がユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数情報記憶手段54に記憶されて、ステップS46に移行する。一方、増産不能であれば(判定でNO)ステップS36に移行する。
【0062】
ステップS36では、車両ライン/車種/仕様/生産計画台数減産調整手段14が、ステップS34で増産不能と判定されたユニットラインで生産するユニットを使用する車両ラインの生産計画台数を減産調整する。例えば、図8(2)で、ユニットラインLAでライン負荷を超過していたN+1月の各日のユニットE1を使用する車両ラインLa,Lb,Lcの生産計画台数を、ユニットE1の超過分だけ減産させるように調整する。
この場合、まず(1)ユニットラインLAでライン負荷を超過していたN+1月の各日のユニットE1の超過分が、どの車両ライン(仕様α1を生産する車両ライン)でいつ使用される分であるかを認識する。これは、ステップS16で設定したタイムラインを辿ることで、図9(1)に示すように、車両ラインLaでN+1月の各日に使用される分であり、車両ラインLbでN+1月の後半からN+2月の前半までの各日に使用される分であり、車両ラインLcでN+2月の各日に使用される分であると認識できる。
このように超過分のユニットを使用する車両ラインと使用時期を認識できたら次に、(2)ユニットE1の超過分を、どの車両ラインでどのような比率で割振って減産させるかを決定する。この割振りの比率の決定方法として、例えば次の二通りが考えられる。
一つの方法は、(a)ユニットE1を利用する車両ラインLa,Lb,Lcについて、先回車両ライン/車種/仕様/生産計画台数情報記憶手段52に記憶されている先回の生産計画台数と、今回の生産必要台数の差異比率を車両ライン毎に計算する。そして、全車両ラインの差異比率の合計に占める各車両ラインの差異比率の割合を求め、これを割振りの比率とする。例えば、車両ラインLaの先回のN+1月の各日の生産計画台数が25個/日、今回の生産必要台数が20個/日であれば、差異比率は(25−20)/25=0.2である。車両ラインLbの先回のN+1月の後半からN+2月の前半の各日の生産計画台数が15個/日であり、今回の生産必要台数が10個/日であれば、差異比率は(15−10)/15=0.33である。車両ラインLcの先回のN+2月の各日の生産計画台数が21個/日であり、今回の生産必要台数が14個/日であれば、差異比率は(21−14)/14=0.5である。これらの差異比率の合計に占める各車両ラインの差異比率の割合を求め、これを割振りの比率とする。車両ラインLa差異比率が占める割合を0.2/(0.2+0.33+0.5)=0.19、車両ラインLbの差異比率が占める割合を0.33/(0.2+0.33+0.5)=0.32、車両ラインLcが占める割合を0.5/(0.2+0.33+0.5)=0.49と求め、これを割振りの比率とする。
他の一つの方法は、(b)ユニット種類の生産必要個数に占める各車両ラインでの使用個数の割合を求め、これを割振りの比率とする。例えば、ユニットラインLAのN+1月の各日のユニットE1の生産必要個数が44個/日であり、44個のうち車両ラインLaでのN+1月の使用個数が20個/日であれば、車両ラインLaでの使用個数の割合は20/44=0.45である。車両ラインLbでのN+1月の後半からN+2月の前半の各日の使用個数が10個/日であれば、車両ラインLbでの使用個数の割合は10/44=0.23である。車両ラインLcでのN+2月の使用個数が14個/日であれば、車両ラインLcでの使用個数の割合は14/44=0.32である。これらの使用個数の割合を、割振りの比率とする。
このようにどの車両ラインでどのような比率で割振って減産させるかを決定したら、(3)各車両ラインの割振りの比率に、ユニットの超過分250を乗算して、各車両ラインでの減産分を算出する。これにより、例えば、ユニットE1を利用する車両ラインLa,Lb,Lcで、仕様α1をどれだけ減産するのかが決定される。例えば、上記(b)の割振りの比率を採用すると、車両ラインLaで0.45×250≒113台、車両ラインLbで0.23×250≒58台、車両ラインLcで0.32×250=80台の仕様α1を減産すると決定される。すなわち、車両ラインLaではN+1月に500−113=387台、車両ラインLbではN+1月の後半からN+2月の前半に250−58=192台、車両ラインLcではN+2月に350−80=270台を生産するように調整される。
この減産調整処理の結果は、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12に戻される。戻された結果、図9(2)に示すように、N+1月のユニットラインLAでのユニットE1の生産計画個数が計算される。車両ラインLa用に387個、車両ラインLb用に75+118=193個、車両ラインLc用に270個、合計で850個と計算されており、生産可能個数の850個と一致することとなった。
【0063】
続く図13のステップS38では、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、ユニット種類の裏目調整が可能であるか否かを判定する。裏目調整とは、車種の総生産必要台数を減少させないために、ライン負荷を超過するとされたユニット種類の減産分を、同一機能のユニットのうち生産可能個数まで余裕がある他のユニット種類を増産するように調整することである。裏目調整を行なうと各ユニット種類の生産計画個数がオーダ数から変更されるため、各仕様の生産計画台数もオーダ数から変更される。しかし、車種の総生産計画台数は車種の総オーダ数を維持できる。総オーダ数が維持されていれば、車種全体の販売機会の損失を最小限に留めることができる。
例えば、図8(2)で、ユニットラインLAでライン負荷を超過していたN+1月の各日のユニットE1の超過分を、ユニットラインLBでユニットE2を増産するか、ユニットラインLCでユニットE3を増産するように調整する。この場合まず、(1)ユニットラインLAでライン負荷を超過していたN+1月の各日のユニットE1の超過分が各車両ラインで使用される日を認識する。図9(1)に示したように、車両ラインLaではN+1月の各日、車両ラインLbではN+1月の後半からN+2月の前半の各日、車両ラインLcではN+2月の各日を認識する。
このように車両ラインでの使用日を認識できたら、次に(2)これらの使用日でユニットE2を使用して生産される仕様α2の生産計画台数と、ユニットE3を使用して生産される仕様α3の生産計画台数との比率で、ユニットE1の超過分の250個を、ユニットE2を生産するユニットラインLBとユニットE3を生産するユニットラインLCに配分して、それぞれのユニットラインの増産分とする。例えば、図9(1)より、上記の使用日でユニットE2を使用して生産される仕様α2は、車両ラインLaでのN+1月の生産計画台数150と、車両ラインLbでのN+1月の後半からN+2月の前半までの生産計画台数325と、車両ラインLcでのN+2月の生産計画台数350を合算して510となる。ユニットE3を使用して生産される仕様α3は、車両ラインLaでのN+1月の生産計画台数150と、車両ラインLbでのN+1月の後半からN+2月の前半までの生産計画台数325と、車両ラインLcでのN+2月の生産計画台数350を合算して510となる。したがって、仕様α2と仕様α3の生産計画台数の比率は1:1となり、ユニットE1の超過分250個をこの比率でユニットラインLBとユニットラインLCに配分して、ユニットE2の増産分を125個、ユニットE3の増産分を125個とする。
次に(3)上記車両ラインでの使用日に使用されるユニットE2がユニットラインLBでいつ生産されるのか、ユニットE3がユニットラインLCでいつ生産されるのかを認識する。これは、タイムラインを逆に辿ることで、認識することができる。例えば、図9(1)で仕様α2に使用されるユニットE2のうち、車両ラインLaでN+1月の各日に使用されるものが、ユニットラインLBでN月の後半からN月の前半の各日に生産されることを認識する。車両ラインLbでN+1月の後半からN+2月の前半の各日に使用されるものが、ユニットラインLBでN+1月の後半からN+2月の前半の各日に生産されることを認識する。車両ラインLcでN+2月の各日に使用されるものが、ユニットラインLBでN+1月の各日に生産されることを認識する。仕様α3に使用されるユニットE3のうち、車両ラインLaでN+1月の各日に使用されるものが、ユニットラインLCでN月の後半からN月の前半の各日に生産されることを認識する。車両ラインLbでN+1月の後半からN+2月の前半の各日に使用されるものが、ユニットラインLCでN+1月の後半からN+2月の前半の各日に生産されることを認識する。車両ラインLcでN+2月の各日に使用されるものが、ユニットラインLCでN+1月の各日に生産されることを認識する。
このように他の種類のユニットの生産日を認識できたら、(4)当該他のユニットラインでその日に減産分を増産すると、そのユニットラインのライン負荷を超過するか否かを判定する。すなわち、図9(2)に示すように、ユニットラインLBで上記の認識された日に減産分を増産すると、ユニットラインLBの生産可能個数1200個/月(=48個/日)を超過するか否かを判定する。図9(2)では、ユニットラインLBでN月、N+1月、N+2月に減産分を増産する部分を斜線で示している。このように増産してもユニットラインLBの生産可能数1200個/月を超過しないため、否と判定される。同様に、ユニットラインLCでN月、N+1月、N+2月に減産分を増産する部分を斜線で示している。このように増産してもユニットラインLCの生産可能数1200個/月を超過しないため、否と判定される。
この判定でユニットラインのライン負荷を超過しないと判定されたら最後に、(5)当該他のユニットラインで当該日に増産すると、増産した分のユニットを使用して車両を生産する車両ラインが、対応する日でライン負荷を超過するか否かを判定する。上記の例では、ユニットラインLBでユニットE2をN月、N+1月、N+2月に増産すると、増産した分のユニットE2を使用して仕様α2を生産する車両ラインLaがN+1月においてライン負荷を超過するか否か、車両ラインLbがN+1月の後半からN+2月の前半においてライン負荷を超過するか否か、車両ラインLcがN+2月にライン負荷を超過するか否かを判定する。ユニットラインLCでユニットE3をN月、N+1月、N+2月に増産すると、増産した分のユニットE3を使用して仕様α3を生産する車両ラインLaがN+1月においてライン負荷を超過するか否か、車両ラインLbがN+1月の後半からN+2月の前半においてライン負荷を超過するか否か、車両ラインLcがN+2月にライン負荷を超過するか否かを判定する。この例では、増産調整される仕様α2と仕様α3が、減産調整される仕様α1と同じ車両ラインで生産されるため、車両ラインLa,Lb,Lcともライン負荷を超過することはないと判定される。
(5)で車両ラインLa,Lb,Lcがライン負荷を超過しないと判定されると、図13のステップS38ではYESと判定されることとなり、ステップS40で上記の裏目調整が行なわれる。一方、(4)または(5)でライン負荷を超過すると判定されると、ステップS38ではNOと判定されることとなり、ステップS40での裏目調整や、以下のステップS42とステップS44での連動調整は行なわれず、ステップS46に移行する。
【0064】
ステップS40で裏目調整が行なわれ、ステップS42に移行すると、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段12が、関連ユニット機能の連動調整が可能であるか否かを判定する。各仕様はユニットEの種類とユニットMの種類とユニットPの種類の組合せによって決定されるため、上記のようにユニットEの種類の生産計画個数が減産、あるいは、裏目調整で増産されると、その種類から決定される仕様に取付けられるユニットMとユニットPの種類の対応する期間の生産計画個数も連動して変更できるか否かを判定する。
この場合、まず(1)減産されたユニット種類、あるいは、裏目調整で増産されたユニット種類と連動して調整する必要がある他のユニット機能の種類と調整期間を認識する。上記の例では、ユニットラインLAでN+1月の各日に生産されるユニットE1が減産されたため、ユニットE1から決定される仕様α1に取付けられるユニットM1とユニットP1も対応する期間で連動して減産する必要があることを認識する。例えば、N+1月の各日にユニットラインLAで生産されたユニットE1を使用して、車両ラインLaで仕様α1を生産するのは、図9(1)に示すように、N+1月の各日である。車両ラインLaでN+1月の各日に使用するためのユニットM1とユニットP1も、連動して減産する必要があることを認識する。また、N+1月の各日にユニットラインLAで生産されたユニットE1を使用して、車両ラインLbで仕様α2を生産するのはN+1月の後半からN+2月の前半の各日であり、N+1月の後半からN+2月の前半の各日に使用するためのユニットM1とユニットP1も、連動して減産する必要があることを認識する。さらに、車両ラインLcで、N+1月の各日にユニットラインLAで生産されたユニットE1を使用して仕様α3を生産するのはN+2月の各日であり、N+2月の各日に使用するためのユニットM1とユニットP1も、連動して減産する必要があることを認識する。一方において、ユニットラインLBでN月、N+1月、N+2月に生産されるユニットE2が増産されため、ユニットE2から決定される仕様α2に取付けられるユニットM2とユニットP2も対応する期間で連動して増産する必要があることを認識する。ユニットラインLCでN月、N+1月、N+2月に生産されるユニットE3が増産されため、ユニットE3から決定される仕様α3に取付けられるユニットM2とユニットP2も対応する期間で連動して増産する必要があることを認識する。
このように連動調整する必要があるユニット種類と調整期間を認識できたら、次に(2)連動して増産調整する必要があるユニット種類を生産するユニットラインが、調整期間でライン負荷を超過するか否かを判定する。上記の例では、ユニットE2と連動して増産調整する必要があるユニットM2やユニットP2を生産するユニットラインが、調整期間でライン負荷を超過するか否かを判定する。ユニットE3と連動して増産調整する必要があるユニットM2やユニットP2を生産するユニットラインが、調整期間でライン負荷を超過するか否かを判定する。
(2)でユニットM2やユニットP2を生産するユニットラインが、調整期間でライン負荷を超過しないと判定されると、図13のステップS42ではYESと判定されることとなり、ステップS44で上記の連動調整が行なわれる。一方、(2)でライン負荷を超過すると判定されると、ステップS42ではNOと判定されることとなり、ステップS38に戻ってユニット種類の裏目調整はできないと判定され、ステップS46に移行する。
【0065】
なお、ステッップS42でYESと判定されてもNOと判定されても、ステップS46に移行する前に、ここまでに計算された各ユニットラインで生産するユニット機能/種類の個数は、生産計画個数とされ、一旦ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数情報記憶手段54に記憶される。
【0066】
ステップS46では、車種/仕様別・ユニット機能/種類別生産計画数計算手段16が、日別/月別に、各車種/仕様の生産計画台数と各ユニット機能/種類の生産計画個数を計算する。
まず、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数情報記憶手段54の情報に基づいて、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報とに基づいてタイムラインを辿り、車両ライン情報記憶手段34の情報と、車種/仕様/ユニット種類組合せ情報記憶手段38の情報とを利用すれば、どの月のどの日にどの車両ラインでどの車種/仕様を何台生産する計画とされたのが明らかとなる。日別の車種/仕様別生産計画台数を積算していけば、月別の車種/仕様別生産計画台数も計算することができる。
また、ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数情報記憶手段54の情報から、どの月のどの日にどのユニットラインでどのユニット機能/種類を何個生産するのかが明らかとなる。日別のユニット機能/種類別生産計画個数を積算していけば、月別のユニット機能/種類別の生産計画個数も計算することができる。
【0067】
以上のように計算された日別/月別の車種/仕様別生産計画台数とユニット機能/種類別生産計画個数は、車種/仕様別・ユニット機能/種類別生産計画数情報記憶手段56に記憶される。図10に車種/仕様別生産計画台数の情報が例示されており、(1)では、月別に車両ライン別にまとめた生産計画台数を示している。車両ラインLaの生産計画台数を、図5(1)で示された車両ラインLaの月別の車種αの総生産必要台数(N月は650台、N+1月は800台、N+2つきは650台)と比較してみると、月別の車種αの総生産産計画台数(N月は650台、N+1月は799台、N+2月は650台)はほぼ一致している。また、図10(2)では、月別に仕様別でまとめた生産計画台数の合計を示している。さらに、(3)では、月別に仕様別車両ライン別でまとめた生産計画台数を示している。
一方、図9(2)では、ユニット機能/種類生産計画個数の情報を、月別にユニットライン別にまとめた例も示している。
【0068】
車種/仕様別・ユニット機能/種類別生産計画数情報に基づいて、各オーダ国別に車種/仕様別生産計画台数とユニット機能/種類別生産計画個数を配分して回答情報(図1のボックス(1)から(5)を対応付けた情報)を作成する。作成された回答情報は、回答情報送信手段18から販売部門統括コンピュータ2,4に送信される。販売部門からの生産要望(車種/仕様/オーダ数)を満たすことができない場合は、その原因(例えば、どのユニットのどの種類が何個生産できないためである等)や、代替案(他の仕様なら生産できる、他の期間なら生産できる等)も回答される。すなわち、図13のステップS36での減産調整や、ステップS40での裏目調整を行った場合は、オーダ数から変更された車種/仕様別生産計画台数とユニット機能/種類別生産計画個数が送信され、不足分や変更分について販売部門に理解を求めることができる。
販売部門統括コンピュータ2,4は、生産数計画立案装置6から送信された回答情報を、各海外販売代理店、あるいは、各国内販売店へ送る。各海外販売代理店や各国内販売店は回答情報に基づいて、回答情報に沿うように車種/仕様別のオーダ数を調整して改めてオーダ情報を販売部門統括コンピュータ2,4に送信する。販売部門統括コンピュータ2,4は、新たなオーダ情報を生産部門へ返信する。生産部門はこのように返信されたオーダ情報に基づいて、正式な生産数計画を立案する。
【0069】
以上のように、本実施例では、取付けられる部品種類の組合せによって製品種類が決定される場合に、各部品種類の生産可能数の制約下においても、車種別の総オーダ数を確保できる総生産計画数を算出することができる。
【0070】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
・本実施例においては、自動車を「製品」としていたが、これに限られるものではない。
・本実施例においては、自動車の仕様が「製品種類」に相当するとしていたが、これに限られるものではない。例えば、車種やグレードが「製品種類」に相当するとすることができる。あるいは、製品の品目が「製品種類」に相当するとすることもできる。
・本実施例においては、一つの車両生産国には一つの車両ラインしか存在せず、一つのユニット生産国には一つのユニットラインしか存在しないこととしていたが、これに限られるものではない。
・本実施例においては、一つの車両ラインでは複数の仕様を生産していたが、これに限られるものではなく、一つの仕様のみを生産する車両ラインに本発明を適用することも可能である。また、一つの車両ラインでは一つの車種のみを生産していたが、これに限られるものではなく、複数の車種を生産する車両ラインに本発明を適用することも可能である。
・本実施例においては、一つのユニットラインでは一つのユニット種類しか生産しないこととしていたが、これに限られるものではなく、複数種類のユニットを生産するユニットラインに本発明を適用することも可能である。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】製品種類と機能部品と部品種類との関係を示す図である。
【図2】生産数計画立案装置のシステム構成を示す図である。
【図3】オーダ情報のデータ構成例を示す図である。
【図4】車両ライン情報のデータ構成例を示す図である。
【図5】車両ライン/車種/仕様/生産必要台数情報のデータ構成例を示す図である。
【図6】ユニットライン情報のデータ構成例を示す図である。
【図7】リードタイム情報のデータ構成例を示す図である。
【図8】裏目調整例を説明する図である。
【図9】減算調整例を説明する図である。
【図10】車種/仕様別生産計画数数情報のデータ構成例を示す図である。
【図11】生産数計画立案処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】生産数計画立案処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】生産数計画立案処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】発明の概要を説明する図である。
【図15】発明の概要を説明する図である。
【図16】発明の概要を説明する図である。
【符号の説明】
2 :海外販売部門統括コンピュータ、
4 :国内販売部門統括コンピュータ、
6 :生産数計画立案装置、
8 :オーダ情報受信・集計手段、
10:車両ライン/車種/仕様/生産必要台数計算手段、
12:ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数計算手段、
14:車両ライン/車種/仕様/生産計画台数減算調整手段、
16:車種/仕様別・ユニット機能/種類別生産計画数計算手段、
18:回答情報送信手段、
32:オーダ情報記憶手段、
34:車両ライン情報記憶手段、
36:車両ライン/車種/仕様/生産必要台数情報記憶手段、
38:車種/仕様/ユニット種類組合せ情報記憶手段:
40:ユニットライン情報記憶手段、
42:リードタイム情報記憶手段、
44:出荷・配船頻度情報記憶手段、
46:ライン稼働日情報記憶手段、
48:車両ライン/ユニット機能/種類/安全在庫個数情報記憶手段、
50:ユニットライン/ユニット機能/種類/在庫個数情報記憶手段、
52:先回車両ライン/車種/仕様/生産計画台数情報記憶手段、
54:ユニットライン/ユニット機能/種類/生産計画個数情報記憶手段、
56:車種/仕様別・ユニット機能/種類別生産計画数情報記憶手段、
Claims (5)
- 複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、機能が異なる複数の部品を組合せて製品を生産し、同一機能を有する複数の部品種類のなかから選択することによって部品種類の組合せを変えて製品種類を作り分ける生産系のために、製品の種類別生産数計画を立案する装置であって、
オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段と、
製品種類別にその製品種類に使用する部品種類の組合せを記憶している「製品種類/部品種類の組合せ」記憶手段と、
製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を記憶している「製品生産ライン/製品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段と、
部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を記憶している「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段と、
各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを記憶している「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段と、
「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段が集計したオーダ元別/製品種類別のオーダ数と、「製品生産ライン/製品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段と、
「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段が計算した製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、「製品種類/部品種類の組合せ」記憶手段が記憶している製品種類と部品種類の組合せと、「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段が記憶している各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する「期間/部品生産ライン/部品種類/生産必要数」計算手段と、
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産必要数」計算手段が計算した期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、同一機能部品の他の部品種類の生産計画数を生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段と、
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段が計算した期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、「製品種類/部品種類の組合せ」記憶手段が記憶している製品種類と部品種類の組合せと、「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段が記憶している各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する「製品種類/生産計画数」計算手段とを備え、
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」算出手段に、
(1)生産必要数よりも生産計画数を減少させた部品種類を「製品種類/部品種類の組合せ」に含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、減少させた期間に対応する期間において、連動して減少させ、
(2)生産必要数よりも生産計画数を増加させた部品種類を「製品種類/部品種類の組合せ」に含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、増加させた期間に対応する期間において、その部品種類を生産する部品生産ラインの生産可能数を上限として連動して増加させる処理を実行する連動調整手段が付加されていることを特徴とする製品の種類別生産数計画の立案装置。 - 「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段は、所定期間毎にオーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計し直し、
「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段は、所定期間毎に製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算し直し、
生産必要数が生産可能数を超過する部品種類を使用する製品種類の製品生産ライン別の生産計画数を、前回に計算された製品生産ライン別/製品種類別の生産計画数と、今回に計算された製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数との差異比率が、全製品生産ラインの差異比率の合計に占める割合に応じて、当該製品種類の製品生産ライン別の生産必要数から減少させる「製品生産ライン/生産計画数」減少調整手段が付加されており、
「製品種類/生産計画数」計算手段は、所定期間毎に製品種類別の生産計画数を計算し直すことを特徴とする請求項1の立案装置。 - 生産必要数が生産可能数を超過する部品種類を使用する製品種類の製品生産ライン別の生産計画数を、当該部品種類を使用する製品種類の製品生産ライン別の生産必要数が当該部品種類の総生産必要数に占める割合に応じて、当該製品種類の製品生産ライン別の生産必要数から、当該部品種類の生産必要数と生産計画数の差を按分した数だけ減少させる「製品生産ライン/生産計画数」減少調整手段が付加されていることを特徴とする請求項1の立案装置。
- 複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、機能が異なる複数の部品を組合せて製品を生産し、同一機能を有する複数の部品種類のなかから選択することによって部品種類の組合せを変えて製品種類を作り分ける生産系のために、製品の種類別生産数計画を立案する方法であって、コンピュータによって下記の工程、即ち、
オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する工程と、
製品種類別にその製品種類に使用する部品種類の組合せを読取る工程と、
製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を読取る工程と、
部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を読取る工程と、
各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを読取る工程と、オーダ元別/製品種類別のオーダ数と、製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する工程と、
製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、製品種類と部品種類の組合せと、部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する工程と、
期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、同一機能部品の他の部品種類の生産計画数を生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する工程と、
期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、製品種類と部品種類の組合せと、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する工程とを備え、
期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する工程では、
(1)生産必要数よりも生産計画数を減少させた部品種類を部品種類の組合せに含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、減少させた期間に対応する期間において、連動して減少させ、
(2)生産必要数よりも生産計画数を増加させた部品種類を部品種類の組合せに含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、増加させた期間に対応する期間において、その部品生産ラインの生産可能数を上限として連動して増加させる処理を実行することを特徴とする製品の種類別生産数計画の立案方法。 - 複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、機能が異なる複数の部品を組合せて製品を生産し、同一機能を有する複数の部品種類のなかから選択することによって部品種類の組合せを変えて製品種類を作り分ける生産系のために、製品の種類別生産数計画を立案するためのプログラムであって、コンピュータに下記の処理、即ち、
オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する処理と、
製品種類別にその製品種類に使用する部品種類の組合せを読取る処理と、
製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を読取る処理と、
部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を読取る処理と、
各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを読取る処理と、
オーダ元別/製品種類別のオーダ数と、製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する処理と、
製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、製品種類と部品種類の組合せと、部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する処理と、
期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、同一機能部品の他の部品種類の生産計画数を生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する処理と、
期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、製品種類と部品種類の組合せと、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する処理とを実行させ、
期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する処理では、
(1)生産必要数よりも生産計画数を減少させた部品種類を部品種類の組合せに含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、減少させた期間に対応する期間において、連動して減少させ、
(2)生産必要数よりも生産計画数を増加させた部品種類を部品種類の組合せに含む製品種類に含まれる他の機能部品の部品種類の生産計画数を、増加させた期間に対応する期間において、その部品生産ラインの生産可能数を上限として連動して増加させる処理を実行させることを特徴とする製品の種類別生産数計画を立案するためのプログラム。
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