JP2005043610A - 電子ビーム描画装置 - Google Patents

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Osamu Masuda
修 増田
Kazumi Furuta
和三 古田
Yasushi Horii
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Abstract

【課題】3次元の描画面を有する基材に対して、電子ビームの照射方向の位置を精度良く測定できる電子ビーム描画装置及び電子ビーム描画方法を提供する。
【解決手段】レーザー出力制御回路134により制御されるレーザ光源LDから出射された光束は、第1コリメートレンズL1で平行光束に変換され、その後ビームスプリッタBSで反射されて1/4波長板WPを通過し、プリズムPで反射されて、電子ビームBの照射方向と平行となり、第1集光レンズL2で集光されて対象物2の描画面に照射される。対象物2の描画面から反射された光は、第1集光レンズL2で平行光束となり、プリズムPで反射された後、1/4波長板WPを通過しビームスプリッタBSを直進して、第2集光レンズL3で集光され、絞りAPを通過し、第2コリメートレンズL4で平行光束とされて受光素子PDに入射する。受光素子PDからの出力信号は、測定算出部140に入力され、それにより電子ビームBの合焦位置を求めることができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば3次元形状の対象物に対し、適切に電子ビーム描画を行える電子ビーム描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、急速に発展している光ピックアップ装置の分野では、極めて高精度な対物レンズなどの光学素子が用いられている。プラスチックやガラスなどの素材を、金型を用いてそのような光学素子に成形すると、均一な形状の製品を迅速に製造することができるため、かかる金型成形は、そのような用途の光学素子の大量生産に適しているといえる。ここで、金型は消耗品であり、また不測の事態による破損なども予想されることから、高精度な光学素子を成形するためには、定期的或いは不定期の金型交換が必要であるといえる。従って、光学素子を成形するための金型(光学素子成形用金型ともいう)も、一定精度のものをある程度の量だけ予め用意しておく必要があるといえる。
【0003】
ここで、単結晶ダイヤモンド工具などを用いた切削加工で金型を製造した場合、手間がかかる上に、全く同一形状の金型を切り出すことは困難といえ、それ故金型交換前後で光学素子製品の形状バラツキが生じる恐れがあり、又製造コストもかかるという問題がある。
【0004】
特に、光ピックアップ装置に用いるある種の光学素子には、収差特性を良好にすべく、光学面の光軸に同心に、断面がブレーズ形状の微細な回折輪帯を設けることが行われている。このような回折輪帯に対応した同心溝を、金型の光学面転写面に形成する場合、切削加工に特に手間と時間がかかるという問題がある。光学素子成形用金型を超鋼などで形成する場合、精度良く所望の光学面転写面形状を得るためには、ダイアモンド工具による切削加工等によらなくてはならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題に対し、例えば光学素子の光学面に対応した母光学面を有する母型に対し、化学反応を通じて電鋳等を成長させることで、金型を製作しようとする試みがある。このような電鋳による金型製作手法を用いると、例えば光学素子の回折輪帯に対応した輪帯を備えた非球面を精度良く形成した母型を一つ用意するだけで、寸法バラツキの少ない光学素子成形用金型を比較的容易に転写形成することができる。
【0006】
特に、サブミクロンオーダーの解像度で微細なパターンを形成する場合、具体的には、例えば回折輪帯に対応する輪帯を形成するために、母型の表面にレジストを被覆し、そこに電子ビーム描画を行い、現像処理し、電鋳処理を行って、光学素子成形用金型を得ることが必要となる。更に、微細な回折輪帯を形成すべき場所は、一般的には光学素子の非球面光学面上であるから、3次元形状の描画面に対して電子ビーム描画を行う必要がある。ところが、電子ビームの焦点深度は、通常数10μmと極めて狭いのに対して、その描画面は、電子ビームの照射方向に数mmにわたって延在していることが多いので、電子ビームの照射方向に描画面を固定した状態では、全範囲にわたって収束された電子ビームを照射できず、適切な描画が行えないという問題がある。
【0007】
このような問題に対し、例えば描画面を、電子ビームの焦点深度範囲内に含まれる小領域に分割し、かかる小領域毎に、描画面と電子銃との位置関係を変更しながら、ステップ・アンド・リピート方式で、電子ビーム描画を行うことが考えられる。かかる場合には、描画面における電子ビームを照射すべき位置を、その照射方向(Z方向とする)において精度良く検出する必要がある。
【0008】
ここで、ウェハなどの平面のZ方向における位置を直接検出する測定装置は広く知られており、図7は、そのような測定装置の原理を示す斜視図である。図7において、検査用光源13Pより射出された光は、コリメートレンズ14Pで平行光とされ、レベリングステージ11P上に載置されたウェハ12Pのレベリング検出面に照射され、その反射光が、集光レンズ15Pを介して、位置検出器16Pに入射される。レベリングステージ11PをZ方向に移動させると、位置検出器16Pにおけるレベリング検出面からの反射光の受光位置が変化するので、それによりウェハ12Pのレベリング検出面のZ方向の位置を検出できる。
【0009】
ところが、図7に示す測定装置を用いて、非球面などの3次元形状の描画面を測定するには、以下のごとき問題がある。まず、図7に示す測定装置では、大きなダイナミックレンジを確保できないということがある。より具体的には、測定のため例えば数mmの範囲にわたって、Z方向に描画面を移動させたとすると、コリメートレンズ14Pから照射され反射された光は、通常の位置検出器16Pで検出できない方向に照射されてしまい、測定が不能となってしまう。そのような場合にも、反射光を適切に受光しようとすると、位置検出器16Pの受光面を極めて大きなものとしなくてはならず、測定精度が低下することになり、非現実的である。又、描画面が3次元形状を有しているとすると、検査用光源13Pの位置によっては、レベリング検出面に直接光を照射することができない場合(特に凹面形状などの曲面)があり、従って測定が不能となる。更に、描画面が3次元形状であると、その法線角度により、反射光の方向が種々の方向となり、位置検出器16Pで検出が困難であるという問題もある。又、測定手段が電子ビームの発生源から対象物の間、又はその近傍にあると、電子ビームの偏向方向、焦点位置の制御において、精密にコントロールされるべき電界、磁場等が影響を受けてしまう。これは、サブミクロンオーダーで描画を行う場合に、大きな障害となる。
【0010】
尚、以下の特許文献1には、光学顕微鏡を用いて焦点合わせを実行する構成が開示されているが、特許文献1の構成では、合焦位置近傍の狭い範囲内に対象物が存在しないと、撮像装置に受光される反射光の量が極端に小さくなってしまい、実質的に測定を行えないという問題がある。
【特許文献1】
特開平7−335169号公報
【0011】
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、3次元の対象物に対して、電子ビームの照射方向の位置を精度良く測定できる電子ビーム描画装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子ビーム描画装置は、電子銃から照射される電子ビームを用いて、対象物に対して描画を行う電子ビーム描画装置において、レーザ光源と、受光素子と、前記レーザ光源から出射された光束を、前記電子ビームの照射方向と平行に前記対象物に導く第1光学系と、前記対象物から反射した光束を、前記受光素子の受光面に導く第2光学系と、を有し、前記第1光学系の光学要素の少なくとも一つには、前記電子ビームが通過する孔が形成されており、前記第2光学系は、前記対象物から反射した光束を収束光に変換する集光レンズと、集光された光の少なくとも一部を通過させる絞りとを有しているので、前記電子ビームの照射方向における前記対象物の位置を精度良く検出することができ、それにより収束された前記電子ビームにより高精度な描画を行える。しかも、前記第2光学系は、前記対象物から反射した光束を収束光に変換する集光レンズと、集光された光の少なくとも一部を通過させる絞りとを有しているので、前記対象物の位置が合焦位置から離れていた場合でも、その離れた距離に応じた量の光が前記第2光学系を介して受光素子に入射されるので、前記対象物を迅速にとらえて描画を行うことができる。
【0013】
更に、前記対象物を前記電子ビームの照射方向に移動させる駆動部を有すると好ましい。
【0014】
更に、前記対象物は3次元形状を有すると好ましい。
【0015】
更に、前記対象物は第1の筐体内に配置され、少なくとも前記レーザ光源と前記受光素子は、前記第1の筐体外に配置されると、前記対象物に照射される電子ビームに対する、前記レーザ光源と前記受光素子から発生する熱の影響を極力抑制できる。又、測定前の調整等も容易になる。
【0016】
更に、前記電子ビームが通過する孔が形成された光学要素には、導電性のコーティングが施されているか、又は導電性の素材から形成されていると、前記光学要素の帯電が抑制され、電子ビームに影響を与える恐れが少ない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。まず、本発明の特徴である3次元の描画面を有する対象物に電子ビームを用いて描画を行う手法の説明に先立って、電子ビーム描画装置の全体の概略構成について、図1を参照して説明する。図1は、本例の電子ビーム描画装置の全体構成を示す説明図である。尚、便宜上、以下に述べる本実施の形態においては、電子ビームの照射方向(重力方向に略一致)をZ方向とし、それに直交する方向をX方向、Y方向というものとする。
【0018】
本例の電子ビーム描画装置1は、図1に示すように、大電流で高解像度の電子線プローブを形成して高速に描画対象の対象物2上を走査するものであり、高解像度の電子線プローブを形成し、電子ビームを生成してターゲットに対してビーム照射を行う電子ビーム生成手段である電子銃12と、この電子銃12からの電子ビームを通過させるスリット14と、スリット14を通過する電子ビームの前記対象物2に対する焦点位置を制御するための電子レンズ16と、電子ビームが出射される経路上に配設されたアパーチャー18と、電子ビームを偏向させることでターゲットである対象物2上の走査位置等を制御する偏向器20と、偏向を補正する補正用コイル22と、を含んで構成されている。なお、これらの各部は、鏡筒10内に配設されて電子ビーム出射時には真空状態に維持される。
【0019】
さらに、電子ビーム描画装置1は、描画対象となる対象物2を載置するための載置台であるXYZステージ30と、このXYZステージ30上の載置位置に対象物2を搬送するためのローダ40と、XYZステージ30上の対象物2の表面の高さを測定するための測定装置80と、XYZステージ30を駆動するためのステージ駆動手段50と、ローダを駆動するためのローダ駆動装置60と、鏡筒10内及びXYZステージ30を含む筐体11内を真空となるように排気を行う真空排気装置70と、これらの制御を司る制御手段である制御回路100と、を含んで構成されている。
【0020】
なお、電子レンズ16は、高さ方向に沿って複数箇所に離間して設置される各コイル17a、17b、17cの各々の電流値によって電子的なレンズが複数生成されることで各々制御され、電子ビームの焦点位置が制御される。
【0021】
図2は、鏡筒10の下部を示す概略拡大図であり、図3は、測定装置80の概略構成図である。図3において、測定装置80は、レーザ光源LDと、第1コリメートレンズL1と、ビームスプリッタBSと、1/4波長板WPと、鏡筒10の下面に取り付けられたプリズムPと、第1集光レンズL2と、第2集光レンズL3と、絞りAPと、第2コリメートレンズl4と、受光素子PDとからなる。尚、プリズムPと、第1集光レンズL2とには、その光軸を中心として、電子ビームBを通過させる円孔(φ2〜3mm)が形成されている。電子ビームが通過する円孔が形成されたプリズムPと、第1集光レンズL2は、その表面に導電性のコーティングが施されているか、又は導電性の素材から形成されていると、帯電が抑制されることで、電子ビームの方向を乱すなどの影響を与える恐れが少ない。
【0022】
尚、図2において、鏡筒10の下部と、プリズムPと、第1集光レンズL2と、対象物2を載置したXYZステージ30とは、真空雰囲気に維持された第1筐体B1内に配置されており、レーザ光源LDと、第1コリメートレンズL1と、ビームスプリッタBSと、1/4波長板WPと、第2集光レンズL3と、絞りAPと、第2コリメートレンズl4と、受光素子PDは、第1の筐体B1に対して隔離された第2筐体B2内に配置されている。第2の筐体B2は、大気圧に維持されていても良いが、かかる場合、測定装置80の測定光が通過できる孔B1aを第1の筐体B1に設け、これを透明な板(1/4波長板WPで兼用してもよい)で遮蔽すればよい。このように、測定装置80の主要部を第2の筐体B2側に配置すれば、鏡筒10の下部の真空雰囲気に関わりなく測定装置80の調整が容易になり、構成も簡素化される。更に、電子ビームを用いて微細パターン描画を行う場合には熱の影響を受けやすいという問題があるが、レーザ光源LDや受光素子PDを第2の筐体B2内に隔離することで、より精度の高い描画が可能となる。
【0023】
レーザー出力制御回路134(図1を参照して後述)により制御されるレーザ光源LDから出射された光束は、第1コリメートレンズL1で平行光束に変換され、その後ビームスプリッタBSで反射されて1/4波長板WPを通過し、プリズムPで反射されて、電子ビームBの照射方向と平行となり、第1集光レンズL2で集光されて対象物2の描画面に照射される。本実施の形態では、第1コリメートレンズL1,ビームスプリッタBS、1/4波長板WP、プリズムP、第1集光レンズL2が第1光学系を構成する。
【0024】
対象物2の描画面から反射された光は、第1集光レンズL2で平行光束となり、プリズムPで反射された後、1/4波長板WPを通過しビームスプリッタBSを直進して、第2集光レンズL3で集光され、絞りAPを通過し、第2コリメートレンズL4で平行光束とされて受光素子PDに入射する。受光素子PDからの出力信号は、測定算出部140(図1を参照して後述)に入力されるようになっている。尚、第1集光レンズL2を介して対象物2の表面に集光された光束が最も小さなスポット径を結ぶとき、電子ビームBの焦点が対象物2の表面に位置するように調整されている。本実施の形態では、第1集光レンズL2,プリズムP、1/4波長板WP、ビームスプリッタBS、第2集光レンズL3,絞りAP、第2コリメートレンズL4が第2光学系を構成する。
【0025】
更に、駆動部であるステージ駆動手段50は、XYZステージ30をX方向に駆動するX方向駆動機構52と、XYZステージ30をY方向に駆動するY方向駆動機構54と、XYZステージ30をZ方向に駆動するZ方向駆動機構56と、XYZステージ30をθ方向に駆動するθ方向駆動機構58と、を含んで構成されている。これによって、XYZステージ30を3次元的に駆動したり、アライメントを行うことができる。
【0026】
制御回路100は、電子銃12に電源を供給するための電子銃電源部102と、この電子銃電源部102での電流、電圧などを調整制御する電子銃制御部104と、電子レンズ16(複数の各電子的なレンズを各々)を動作させるためのレンズ電源部106と、このレンズ電源部106での各電子レンズに対応する各電流を調整制御するレンズ制御部108と、を含んで構成される。
【0027】
さらに、制御回路100は、補正用コイル22を制御するためのコイル制御部110と、偏向器20にて成形方向の偏向を行う成形偏向部112aと、偏向器20にて副走査方向の偏向を行うための副偏向部112bと、偏向器20にて主走査方向の偏向を行うための主偏向部112cと、成形偏向部112aを制御するためにデジタル信号をアナログ信号に変換制御する高速D/A変換器114aと、副偏向部112bを制御するためにデジタル信号をアナログ信号に変換制御する高速D/A変換器114bと、主偏向部112cを制御するためにデジタル信号をアナログ信号に変換制御する高精度D/A変換器114cと、を含んで構成される。
【0028】
さらに、制御回路100は、偏向器20における位置誤差を補正する、乃ち、位置誤差補正信号などを各高速D/A変換器114a、114b、及び高精度D/A変換器114cに対して供給して位置誤差補正を促すあるいはコイル制御部110に対して当該信号を供給することで補正用コイル22にて位置誤差補正を行う位置誤差補正回路116と、これら位置誤差補正回路116並びに各高速D/A変換器114a、114b及び高精度D/A変換器114cを制御して電子ビームの電界を制御する電界制御手段である電界制御回路118と、描画パターンなどを前記対象物2に対して生成するためのパターン発生回路120と、を含んで構成される。
【0029】
またさらに、制御回路100は、レーザ光源LD(図3)のレーザー照射光の出力(レーザーの光強度)を調整制御するためのレーザー出力制御回路134と、受光素子PD(図3)からの出力信号に基づき、対象物2の高さを算出するための測定算出部140と、を含んで構成される。絞りAPを通過した対象物2からの反射光は、電子ビームの焦点位置で最も光強度が高くなり、それから上下に離れるにつれガウス分布に従い光強度が低下するため、これを受光した受光素子PDからの出力信号も、それに応じた波形となる。従って、受光素子PDからの出力信号が最も高くなるとき、対象物2の表面の集光位置が電子ビームBの最良合焦位置となる。
【0030】
さらにまた、制御回路100は、ステージ駆動手段50を制御するためのステージ制御回路150と、ローダ駆動装置60を制御するローダ制御回路152と、上述のレーザー出力制御回路134・測定算出部140・ステージ制御回路150・ローダ制御回路152を制御する機構制御回路154と、真空排気装置70の真空排気を制御する真空排気制御回路156と、測定情報を入力するための測定情報入力部158と、入力された情報や他の複数の情報を記憶するための記憶手段であるメモリ160と、各種制御を行うための制御プログラムを記憶したプログラムメモリ162と、これらの各部の制御を司る例えばCPUなどにて形成された制御部170と、を含んで構成されている。
【0031】
上述のような構成を有する電子ビーム描画装置1において、ローダ40によって搬送された対象物2がXYZステージ30上に載置されると、真空排気装置70によって鏡筒10及び筐体11内の空気やダストなどを排気した後、電子銃12から電子ビームが照射される。
【0032】
電子銃12から照射された電子ビームは、電子レンズ16を介して偏向器20により偏向され、偏向された電子ビームB(以下、この電子レンズ16を通過後の偏向制御された電子ビームに関してのみ「電子ビームB」と符号を付与することがある)は、XYZステージ30上の対象物2の表面、例えば曲面部(曲面)上の描画位置に対して照射されることで描画が行われる。
【0033】
この際に、測定装置80によって、対象物2上の描画位置(描画位置のうち少なくとも高さ位置)が測定され、制御回路100は、当該測定結果に基づき、電子レンズ16のコイル17a、17b、17cなどに流れる各電流値などを調整制御して、電子ビームBの焦点深度の位置、すなわち焦点位置を制御し、当該焦点位置が前記描画位置となるように移動制御される。
【0034】
あるいは、測定結果に基づき、制御回路100は、ステージ駆動手段50を制御することにより、前記電子ビームBの焦点位置が前記描画位置となるようにXYZステージ30を移動させる。
【0035】
また、本例においては、電子ビームの制御、XYZステージ30の制御のいずれか一方の制御によって行っても、双方を利用して行ってもよい(なお、焦点位置の移動制御の詳細については後述する)。
【0036】
次に、電子ビーム描画装置1により対象物2に対して電子ビーム描画を行う場合の概要について、図4を参照して説明する。図4は、電子ビーム描画装置1の描画に関するフローチャート図である。
【0037】
図4のステップS101で、対象物2をXYZステージ30上に載置し、ステップS102で、対象物2の描画面の3次元形状を測定してメモリ160に記憶する。尚、描画面の形状は、設計値を用いてもよい。更に、ステップS103で、XYZステージ30を駆動して、対象物2における最初の描画フィールドに移動させる。その後ステップS104で、測定装置80を用いて、移動後の対象物2の高さを測定する。かかる高さが、最適フォーカス位置、すなわち描画位置として電子ビームの焦点深度内に収まるように対象物2の位置調整を行う。
【0038】
具体的には、図4のステップS104で、描画すべき位置Q1(XYZ)のXY座標に基づいて、電子ビームの焦点深度FZ(ビームウエストBW)の焦点位置を、3次元基準座標系における単位空間の1フィールド内の描画位置になるよう調整制御する(図5参照)。更に、ステップS105で、描画すべき位置Q1(XYZ)のZ座標に従い、XYZステージ30を、測定装置80の測定結果と、メモリ160に記憶されている対象物2の3次元座標とに基づいて、描画すべき位置が、電子ビームの焦点深度FZ(ビームウエストBW)の範囲内に含まれるように移動させる。
【0039】
この制御は、上述したように、電子レンズ16による電流値の調整もしくはXYZステージ30の駆動制御のいずれか一方又は双方によって行われる。なお、本例においては、1フィールドの高さ分を焦点深度FZより長くなるように、フィールドを設定してあるがこれに限定されるものではない。ここで、焦点深度FZとは、図6に示すように、電子レンズ16を介して照射される電子ビームBにおいて、ビームウエストBWが有効な範囲の高さを示す。なお、電子ビームBの場合、図6に示すように、電子レンズ16の幅D、電子レンズ16よりビームウエスト(ビーム径の最も細い所)BWまでの深さfとすると、D/fは、0.01程度であり、例えば50nm程度の解像度を有し、焦点深度は例えば数十μm程度ある。更に、図5に示すように、例えば1フィールド内をY方向にシフトしつつ順次X方向に走査することにより、1フィールド内の描画が行われることとなる。本実施の形態の場合、電子ビームBは、測定装置80のプリズムPと第1集光レンズL2とを通過するが、それらには孔(図3)が形成されているため、電子ビームBの通過を妨げないようになっている。
【0040】
又、ステップS106で、1フィールド内において、焦点深度FZの範囲内で描画が終わったら、現在のフィールド内でまだ描画されていない領域があれば、当該領域についても、焦点深度FZの範囲内に入るように、上述の焦点位置の制御を行いつつZ方向にXYZステージ30を移動させ、同様の走査による描画処理を行うこととなる。
【0041】
次に、図4のステップS107で、1フィールド内の描画が完了したか否か判断される。ここで、1フィールド内の描画が完了していないと判断されたときは、ステップS106の処理を繰り返し、1フィールド内の描画が完了したと判断されたときは、更に、ステップS108で、全てのフィールド内の描画が完了したか否か判断され、全フィールド内の描画が完了していないと判断されたときは、ステップS109で、Q1(XYZ)のXY座標に従い、電子ビームの焦点深度FZの焦点位置を、3次元基準座標系における単位空間の次のフィールド内の描画位置になるよう調整制御する。その後、ステップS105〜S106の処理を繰り返す。このようにして、ステップS108で、全てのフィールドで描画が完了したと判断されると、対象物2の表面における描画処理が終了することとなる。
【0042】
さらに、上述のような各種演算処理、測定処理、制御処理などの処理を行う処理プログラムは、プログラムメモリ162に予め制御プログラムとして格納されることとなる。
【0043】
以上、実施の形態並びに実施例を参照して本発明を説明してきたが、本発明は、上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良(実施の形態の組み合わせを含む)が可能であることは勿論である。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、3次元の描画面を有する基材に対して、電子ビームの照射方向の位置を精度良く測定できる電子ビーム描画装置及び電子ビーム描画方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子ビーム描画装置の全体の概略構成を示す説明図である。
【図2】鏡筒10の下部を示す概略拡大図である。
【図3】測定装置80の概略構成図である。
【図4】電子ビーム描画のフローチャート図である。
【図5】電子ビーム描画を説明するために基材の描画面を拡大して示す図である。
【図6】電子ビーム描画装置におけるビームウエストを説明するための説明図である。
【図7】従来技術の測定装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 電子ビーム描画装置
2 基材
10 鏡筒
12 電子銃
14 スリット
16 電子レンズ
18 アパーチャー
20 偏向器
22 補正用コイル
30 XYZステージ
40 ローダ
50 ステージ駆動手段
60 ローダ駆動装置
70 真空排気装置
80 測定装置
100 制御回路
110 コイル制御部
112a 成形偏向部
112b 副偏向部
112c 主偏向部
116 位置誤差補正回路
118 電界制御回路
120 パターン発生回路
134 レーザー出力制御回路
140 測定算出部
150 ステージ制御回路
152 ローダ制御回路
154 機構制御回路
156 真空排気制御回路
158 測定情報入力部
160 メモリ
162 プログラムメモリ
170 制御部

Claims (5)

  1. 電子銃から照射される電子ビームを用いて、対象物に対して描画を行う電子ビーム描画装置において、
    レーザ光源と、
    受光素子と、
    前記レーザ光源から出射された光束を、前記電子ビームの照射方向と平行に前記対象物に導く第1光学系と、
    前記対象物から反射した光束を、前記受光素子に導く第2光学系と、を有し、
    前記第1光学系の光学要素の少なくとも一つには、前記電子ビームが通過する孔が形成されており、
    前記第2光学系は、前記対象物から反射した光束を収束光に変換する集光レンズと、集光された光の少なくとも一部を通過させる絞りとを有していることを特徴とする電子ビーム描画装置。
  2. 前記対象物を前記電子ビームの照射方向に移動させる駆動部を有することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム描画装置。
  3. 前記対象物は3次元形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子ビーム描画装置。
  4. 前記対象物は第1の筐体内に配置され、少なくとも前記レーザ光源と前記受光素子は、前記第1の筐体外に配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子ビーム描画装置。
  5. 前記電子ビームが通過する孔が形成された光学要素には、導電性のコーティングが施されているか、又は導電性の素材から形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子ビーム描画装置。
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