JP2005042903A - アーム回転支持装置 - Google Patents

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Takeshi Yamane
孟士 山根
Tokuzo Kobayashi
徳三 小林
Kadohisa Ishimura
門久 石村
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Abstract

【課題】小形軽量でしかも低コストとなして生産性に優れたものとなす。
【解決手段】 筒状内輪10と、内周面の周方向上に複数の傾斜カム部gを形成された筒状外輪11とを設け、これら筒状内輪と筒状外輪との間に形成された環状空間に筒状外輪と連係して回転されるリテーナ12により前記傾斜カム部のそれぞれに対応した位置に位置保持される複数の回転体部材13と、前記リテーナを前記筒状外輪と同心の正転方向f1へ付勢するバネ部材20とを備えたものであって、前記筒状外輪と同体状に形成された第一位置規制部材18eと、前記リテーナと同体状に形成された第二位置規制部16とを有する回転状態切換手段を前記筒状外輪の外周面の径方向外方に張り出させないで形成してある構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車用シートのアームレスト装置などに実施されるアーム回転支持装置に関する。
図1は自動車用のシートを示しているが、座部1と背もたれ部2を備え、背もたれ部2の側面個所に着座者の腕を支持するためのアームレスト装置3を設けたものがあり、該アームレスト装置3ではアームレスト本体部4がアーム回動支持装置5を介して背もたれ部2に矢印方向f1、f2の揺動操作可能に装着されている。
従来の上記アーム回転支持装置として、例えば特許文献1に示すようなものが存在しているのであって、具体的な逆転防止機構は次のようなものとなされている。即ち、外輪と、外周面の周方向上に複数の傾斜カム部を適当に離間して形成された内輪とを同心状に設け、これら外輪と内輪との間に形成された環状空間に内輪と連動して回転されるリテーナにより前記傾斜カム部のそれぞれに対応した位置に位置保持される複数の回転体部材と、前記リテーナを前記内輪と同心の特定回転方向へ付勢するバネ部材とを備えたものとなされている。
このアーム回転支持装置においては、荷重を点や線状等小面積での当接で受ける為高強度の合金材料等が用いられ、前記内輪の前記特定回転方向の逆向きへの回転を規制する回転規制状態と、該回転規制状態を解除した回転規制解除状態とを一方から他方へ切り換えるための回転状態切換手段が比較的部材数が多く複雑で大きな構造となされており、また該回転状態切換手段の操作においてはアームとは別個に設けた操作部材を操作することが必要となるほか、生産に手間がかかるものとなっている。
特開2002−346643号公報
本発明は、上記の逆転防止構造と回転状態切換手段を小形軽量でしかも低コストとなして生産性に優れるものとなすことのできるアーム回転支持装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、請求項1に記載したように、筒状内輪と、内周面の周方向上に複数の傾斜カム部を適当に離間されて形成された筒状外輪とを同心状に設け、これら筒状内輪と筒状外輪との間に形成された環状空間に筒状外輪と連動して内輪に対し特定角度範囲内で回動されるリテーナにより前記傾斜カム部のそれぞれに対応した位置に位置保持される複数の回転体部材と、前記リテーナを正転方向へ付勢するバネ部材とを備えたものであって、前記筒状内輪に対する前記筒状外輪の逆転方向の回転を規制する逆転規制状態と、該逆転規制状態を解除した逆転規制解除状態とをリテーナーが回転規制された時点に、前記筒状外輪に形成された第一位置規制部と、前記リテーナに形成された第二位置規制部とを介して切り換えるものとした回転状態切換手段を前記筒状外輪の外周面の径方向外方に張り出させないで形成してある構成を特徴とするものである。
これによれば、簡略な構造で部材数が少なく、回転状態切換手段が前記筒状外輪の外周面の径方向外方に張り出さないため、小形軽量且つ低コストとなって生産性に優れるものとなる。また前記筒状外輪又は前記筒状内輪に固定される前記アームのみの揺動操作により前記回転状態切換手段が切り換えられるようになる。
上記発明は次のように具体化することができる。
即ち、請求項2に記載したように、前記筒状内輪又は前記筒状外輪の何れか一方は支持軸部材を介して固定部に固定され、他方にはアームを固定させた構成となす。これにより、前記アームはこれの固定された前記筒状内輪又は前記筒状外輪と同体状に変位されるものとなり、自動車のアームレスト本体部等として機能させることができる。
また請求項3に記載したように、前記支持軸部材をベース部材を介して固定部に固定させてあり、この際、前記支持軸部材を筒部材となしてこれの基端部が漏斗状に拡開されてベース部材の孔周辺の板材部分で包まれる形態のかしめ結合で該筒部材と前記ベース部材とを結合させている構成となす。これによれば、前記支持軸部材と前記ベース部材が溶接やネジ機構によらなくても強固に結合されるのであり、このことが生産性の向上に寄与する。
また請求項4に記載したように、前記支持軸部材を筒部材となし、該筒部材の内方を通じることにより背もたれ部に組み込まれたランバサポート機構を該背もたれ部の外方から操作可能となしてある構成となす。これによれば、ランバサポート機構を操作するための筒部材を別途に設けないでよいものとなる。
また請求項5に記載したように、前記支持軸部材を前記固定部側の軸部材と前記固定部から離れる側の軸部材とで形成し、何れか一方の軸部材を他方の軸部材に二重管状に嵌挿すると共に、これら軸部材をキーにより又はスプライン嵌合により相対回転の規制された状態に結合させている構成となす。このようにすれば、前記固定部側の軸部材と前記固定部から離れる側の軸部材との分離や相対変位が可能となって組付けなどが容易となる。
また請求項6に記載したように、固定部に真円外周面を具備した筒状内輪を設け、アームには内周面の周方向上に複数の傾斜カム部を適当に離間されて形成された筒状外輪を設け、これら筒状内輪と筒状外輪との間には該筒状外輪上でこれと同心の正転方向へバネで付勢されたリテーナにより位置保持される複数の回転体部材を設け、前記筒状外輪と同体状に第一位置規制部を設けると共に前記筒状内輪と同体状に第二位置規制部を設け、前記アームを前記正転方向へ特定角度に変位させリテーナーが正転規制されたときに第二位置規制部が第一位置規制部を乗り越えて前記傾斜カム部に対する前記回転体部材の位置を変更させ密着挿入を拒む状態となって前記筒状外輪は前記筒状内輪に対して相対回転変位自在となり、一方、前記アームを逆転方向へ特定角度に変位させたときにバネに逆らって逆転しているリテーナーが回転規制され、第二位置規制部が第一位置規制部を逆側へ乗り越えて正転方向へは自在に相対回転されるが逆転方向への回転を規制される元の状態となす。
これによれば、請求項1記載の発明と同様な作用の合理的な構造のアームレストが得られる。
また請求項7に記載したように、前記第一位置規制部と前記第二位置規制部の何れか一方が突起部となされており、他方が前記突起部に圧接される弾性変形可能な当て部材で形成されている構成となす。これによれば、前記筒状外輪と前記筒状内輪とが、簡易に手段により、任意方向の相対回転変位自在な状態から一方へのみ相対回転自在な状態へ円滑に切り換えられるものとなる。、
また請求項8に記載したように、前記筒状内輪の開放側の内側に他部材を回動自在且つ密状に勘合されており、また前記筒状外輪の開放側の外側に他部材を密状に嵌着されているプレス加工による補強構成となす。この構造は板厚を減らし、部材数を減らし、前記筒状内輪及び前記筒状外輪からなる構造体の剛性を増大される生産性に優れたものとなる。
また請求項9に記載したように、前記筒状外輪の逆転方向への回転を規制されるその中心線回りの角度範囲が凡そ60度程度であり、また硬質の前記回転体部材の総数が8〜10個であり、これら回転体部材のうち4〜5個が前記筒状外輪の逆転方向への回転規制に寄与する構成となす。これによれば、シートのアームレスト装置を適度な寸法形状と性能及びコストで形成することを可能となすものである。
以上に説明した本発明によれば、アーム回転支持装置を小形軽量でしかも低コストとなして生産性に優れたものとなすことができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について説明する。
図2は本発明に係るアーム回転支持装置などの第一実施例を示す正面視断面図、図3は該第一実施例を示す側面図(側断面図)、図4は該第一実施例の筒状内輪を示す図である。
これら図2及び図3において、6は固定部としての前記背もたれ部2の側面部に固定されたベース部材であり、7は該ベース部材6に結合された支持軸部材で筒部材からなるものである。
ベース部材6は帯状金属板を門形に形成したもので、中央面部6aに円孔6bを形成されており、該円孔6bに支持軸部材7の基端を内挿されて溶接或いはかしめ結合により一体状に固定されている。
かしめ結合kaは次のように成っている。即ち、支持軸部材7の基端部7aを漏斗状に拡開させ、該漏斗状の先端縁をベース部材6の円孔6bの周辺部の板部材で包んだ形態となし、さらにこのように包んだ個所の中心線c1回りの等角配置個所(図示例では4つの個所)のそれぞれの半径線部分を、比較的小さな曲げ半径の円弧断面に屈曲された溝部となされている。
支持軸部材7は第一段周面部7a、第二段周面部7b及び第三段周面部7cからなっており、第二段周面部7bの直径方向の対向個所のそれぞれを該支持軸部材7の中心線方向に向かう溝状部a1、a1となされている。
図3中の支持軸部材7は単一部材で形成されているが、背もたれ部2側である基端側の軸部材と先側の軸部材とに二分し、何れか一方の軸部材を他方の軸部材に二重管状に外挿すると共に、これらをキーにより或いはスプライン嵌合により相対回転の規制された状態に結合させることも差し支えない。
何れにしても組み付け(取付け)は、二部材に分割されていて打ち込みで簡単である。この際、2つの軸部材が抜け外れるのを規制するための適宜な抜け止め手段(ピン挿入構造など)を形成する必要がある。
10は支持軸部材7の第二周面部7bに外嵌された金属板製の筒状内輪であって、図4に示すようなものとなされている。該筒状内輪10は小径筒部10aと半径面部10bと大径筒部10cとからなっている。小径筒部10aの周壁には直径方向で対向した2個所に該筒状内輪10の中心線方向に向かう凸状部a2、a2が形成されており、打ち込み取付け(組み付け)る場合に該凸状部a2、a2は先の溝状部a1、a1に密状に嵌合結合できるものとなされている。また小径筒部10aと半径面部10bとの連続個所の直径方向の対向個所には第一突起部b1及び第二突起部b2が形成されている。
11は支持軸部材7の第一周面部7aに外嵌された金属板製の筒状外輪であって、該筒状外輪11は第一半径面部11a、内側筒部11b、第二半径面部11c及び外側筒部11dを備えるほか円孔e1及び半径方向延長部11eを形成されている。そして、外側筒部11dの周方向の適当間隔ごとに半径方向内側へ突出されて内周面上に複数(図示例では4つ)の傾斜カム部gを形成している。
内側筒部11bは筒状内輪10の大径筒部10cの内周面に回動可能且つ密状に内挿していて、筒状内輪10の内側への変形を防ぐ補強となり、内輪の板厚を下げる事を可能にしている。
また、筒状外輪の開放側はアーム4Aで覆って外側への変形を防ぐ補強とし、外輪の板厚を下げる事を可能に高強度でありながら軽量化を可能している。
尚、第一半径面部11aの中心個所の円孔e1は支持軸部材7の第一周面部7aに相対回転可能な密状に外嵌されている。
12は筒状内輪10に外嵌されたリテーナであって、図5は該リテーナ12の詳細を示している。円環部12aの図中の左側の端面kの周方向の適当範囲個所(図5Cに斜線で示す個所)k1を図3中の右側へ適当深さに切除されて該範囲個所k1の半径面部の周方向両端個所に右側へ切り込まれた半径方向の細巾溝k2、k2を形成されると共に弾性変形可能な金属板からなる後述の当て部材16(図6参照)を嵌合状に配置される嵌合個所を形成されたものとなされている。
当て部材16は、図5Cに示す細巾溝k2、k2に嵌挿されて前記範囲個所k1に嵌合状に装着されることにより第二位置規制部として作用するものである。
そして回転体保持部12bは、円環部12aからこれの中心線方向へ突出させた腕部、即ち、周方向へ比較的長いものとなされた4つの第一腕部17aと、半径方向突起個所w1を具備し周方向へ比較的短いものとなされた4つの第二腕部17bとを備え、図5Dに示すように第一腕部17aと第二腕部17bの比較的広い間隔個所w2には2つの円柱状の回転体部材13、14を配置され、比較的狭い間隔個所w3には1つの円柱状の回転体部材15を配置されるものとなされている。
ここに、回転体部材13、15は同一径で金属の硬質材で形成される。
回転体部材14はこれらとほぼ同径でゴムなどの軟弾性材となっていて、多数個所に設けた外輪傾斜カム部と内輪で形成する隙間とそれに夫々対応して密着する回転部材13との寸法のバラツキを吸収し全ての個所の回転体部材13を満遍なく密着さす役割のものである。
20はリテーナ12の内周面内に配設された捩りコイルバネであって、図7は該捩りコイルバネ20を示している。該捩りコイルバネ20の一端部20aは該捩りコイルバネ20の半径方向へ突出され、他端部20bは該捩りコイルバネ20の中心線方向へ突出されている。そして、一端部20aは本体基礎部4Aの係止突起部18f(図8及び図9参照)に掛け止められ、他端部20bはリテーナ12の一方の円弧状凹み部j2の端面個所p1(図5C参照)に掛け止められている。
背もたれ部2の内方にはランバーサポート機構R(図1参照)を設けることがあるが、この場合には図3に示すようにベース部材6及び支持軸部材7の内方に該ランバーサポート機構R用の操作中間機構25を設けることができる。このようにすれば、アームレスト本体部4に適宜に設けた図示しない操作部の操作により該操作中間機構25を介してランバーサポート機構R(図1参照)の状態を変更させることができるようになる。
次に上記したアーム回転支持装置の使用例及び各部の作動について説明する。
リテーナ12が捩りコイルバネ20で矢印方向(正転方向)f1へ付勢されて各回転体部材13が傾斜カム部gに押し付けられている状態の下で、アームレスト本体部4を図1に示すような略水平位置から矢印方向(正転方向)f1へ引き上げると、筒状外輪11は支持軸部材7回りへアームレスト本体部4と同体状に回転変位する。このとき、筒状内輪10は固定されているから、各回転体部材13は筒状外輪のカム斜面部gから離れる方向であり食い込み状態で両者の相対変位を規制するものとはならない。一方、各回転体部材13、15は筒状内輪10と筒状外輪11との間にほぼ密接しているため筒状内輪10に対して筒状外輪11を、体重などの荷重を受けて半径方向に遊動のない丈夫で円滑な回転に寄与する。
一方、リテーナ12が捩りコイルバネ20で矢印方向(正転方向)f1へ付勢されて各回転体部材13が傾斜カム部gに押し付けられており、アームレスト本体部4が最下位置(例えば水平)から特定角度範囲内(例えば45度)で引き上げられている状態の下で、アームレスト本体部4を矢印方向(逆転方向)f2へ押し下げると、リテーナ12が捩りコイルバネ20で回転体部材13を矢印方向(正転方向)f1へ付勢しているため、各回転体部材13はカム斜面部gへ密着挿入され食い込み状態で筒状外輪11と筒状内輪10との相対変位を規制するものとなる。したがってアームレスト本体部4は支持軸部材7回りの任意位置で下方への変位を規制されるものとなり、シートの座部1に座した者の体格の相違に拘わらず最適高さ状態で自身の腕をアームレスト本体部4上に載せることができるのである。
そして、リテーナ12が捩りコイルバネ20で矢印方向(正転方向)f1へ付勢されて各回転体部材13が傾斜カム部gに押し付けられている状態の下で、アームレスト本体部4を矢印方向(正転方向)f1へ特定高さ(例えば45度)に引き上げると、筒状内輪10の第一突起部b1及び第二突起部b2が円弧状凹み部J1、j2の端面p2、p3(図5C参照)に衝接してリテーナ12の回転変位を規制した状態となり、該状態の下でアームレスト本体部4及び筒状外輪11を矢印方向(正転方向)f1へさらに回転(例えば60度)させると、リテーナ12と同体状に形成された第二位置規制部である当て部材16の突起部16bがアームレスト本体部4の第一位置規制部である突起部18eを乗り越えリテーナの回動を規制する。この規制状態では、回転体部材13が傾斜カム部gから離れる方向であるため、筒状外輪11と筒状内輪10との相対変位を規制するものとならず、筒状外輪11と筒状内輪10とは回転体部材13、15の案内作用により上下何れの方向へも半径方向の遊動少なく円滑に相対変位されるものとなり、したがってアームレスト本体部4は支持軸部材7回りへ自由に回転変位されるものとなる。
このように自由に回転変位される状態のアームレスト本体部4を支持軸部材7回りの矢印方向(逆転方向)f2へ回転変位させてその最低高さ(例えばアームの水平状態)位置近傍に位置させると、筒状内輪10の突起部b1が円弧状凹み部j1の他方の端面p6に衝接する。この時点からさらにアームレスト本体部4を矢印方向(逆転方向)f2へ幾分押し下げると、リテーナ12が突起部b1で回転を規制されている状態の下で、アームレスト本体部4が矢印方向(逆転方向)f2へ回転変位されるため、第二位置規制部である当て部材16の突起部16bは第一位置規制部をなす突起部18eをこれらの圧接による抵抗に打ち勝って乗り越え位置p5から位置p4へ移動されるのである。このとき係止突起部18fが円弧状凹み部j2の他方の端面部p3に衝接してアームレスト本体部4はそれ以上の過度な降下変位を確実に規制されるのであり、またリテーナ12は捩りコイルバネ20の付勢力で回転体部材13を筒状外輪11のカム斜面部gに押し付ける状態となり、先に説明したようにアームレスト本体部4は矢印方向(正転方向)f1へは任意に回転変位させ得るが、特定角度範囲(例えば0から45度)内において、矢印方向(逆転方向)f2への回転変位は規制される状態となる。
図10は先の実施例の第一変形例を一側から見た図である。図中、先の実施例と実質的に同一部位には同一符号が付してある。
先の実施例と異なる点について説明すると、該第一変形例では捩りコイルバネ20の一端部20bを筒状内輪10に掛け止め、他端部20aをリテーナ12に掛け止めており、また本体基礎部4Aに第一位置規制部としての弾性金属部材からなる当て部材16を固定して該当て部材16に突起部16bを形成し、一方、リテーナ12に第二位置規制部としての突起部12eを形成している。この際、突起部16bが先の実施例の突起部18eとして機能し、突起部12eが先の実施例の突起部16bとして機能する。このようにすれば、捩りコイルバネ20の組み付けが容易に行えるようになる。尚、該実施例もアームレスト本体部4をこれの最大高さ方向から最低高さ方向へ逆転回動操作するとき、この回動操作中において、常に、捩りコイルバネ20の付勢力に抗しつつ変位させるものとなるのである。その他の構成は先の実施例に準じたものとなされている。
図11は先の実施例の第二変形例を示す正面図、図12は該第二変形例を示す左側面図である。これらの図中、先の実施例と実質的に同一部位には同一符号が付してある。
先の実施例と異なる点について説明すると、該第二変形例では先の実施例の円弧状凹み部j2に代えて、リテーナ12の半径面部12cに円弧状透孔12dを設け、また捩りコイルバネ20に代わる圧縮スプリング20Aを前記円弧状透孔12d内に設け、該圧縮スプリング20Aの一端を本体基礎部4Aと同体状に形成した突起部18eで支持すると共にその他端部を円弧状透孔12dの端面部p7に支持させ、また本体基礎部4Aの横向き側壁面部19に第一位置規制部である突起部18gを、そしてリテーナ12の外周面部に第二位置規制部である当て部材16の突起部16bを形成している。26は抜け止め部材であり、支持軸部材7の先端に嵌着されて筒状外輪11が支持軸部材7から抜け出るのを規制している。アームレスト本体部4の作動は先の実施例と実質的に変わりないものである。
自動車用のシートを示す図である。 発明に係るアーム回転支持装置などの第一実施例を示す正面視断面図である。 前記第一実施例を示す側面視断面図である。 前記第一実施例の筒状内輪を示し、Aは側面図でBは固定部側から見た図である。 前記第一実施例のリテーナを示し、Cは固定部側から見た図でDは回転体部材を含めた正面図である。 前記第一実施例の当て板を示し、Aは側面図でBは固定部側から見た図である。 前記第一実施例の捩りコイルバネを示し、Aは正面図でBは側面視断面図である。 前記第一実施例のアームレスト本体部を示す正面図である。 図8のx2−x2部を示す断面図である。 先の実施例の第一変形例の側面視断面図である。 先の実施例の第二変形例を示す正面図である。 前記第二変形例を示す側面視断面図である。
符号の説明
1 背もたれ部(固定部)
4 アーム(アームレスト本体部)
6 ベース部材
7 支持軸部材
10 筒状内輪
11 筒状外輪
12 リテーナ
13 回転体部材
14 回転体部材
15 回転体部材
16 第二位置規制部(当て部材)
18e 第一位置規制部(突起部)
20 バネ部材
f1 正転方向
f2 逆転方向
g 傾斜カム部
ka かしめ結合
R ランバサポート機構

Claims (9)

  1. 筒状内輪と、内周面上の周方向に適当に離間された複数の傾斜カム部が形成された筒状外輪とを同心状に設け、これら筒状内輪と筒状外輪との間に形成された環状空間に特定角度範囲内で回動するリテーナにより前記傾斜カム部のそれぞれに対応した位置に保持される複数の回転体部材と、前記リテーナを正転方向へ回動付勢するバネ部材とを備えたものであって、前記筒状内輪に対する前記筒状外輪の逆転方向の回転を規制する逆転規制状態と、該逆転規制状態を解除した逆転規制解除状態とを、リテーナが回転規制された時点に前記筒状外輪に形成された第一位置規制部と、前記リテーナに形成された第二位置規制部とを介して切り換えるものとした回転状態切換手段を前記筒状外輪の外周面の径方向外方に張り出させないで形成してある構成を特徴とするアーム回転支持装置。
  2. 前記筒状内輪又は前記筒状外輪の何れか一方が支持軸部材を介して固定部に固定され、他方にはアームを固定させたことを特徴とする請求項1記載のアーム回転支持装置。
  3. 前記支持軸部材をベース部材を介して固定部に固定させてあり、この際、前記支持軸部材を筒部材となしてこれの基端部を漏斗状に拡開させ、該漏斗状個所をベース部材の孔周辺の板材部分で包む形態のかしめ結合で該漏斗状個所と前記ベース部材とを結合させている構成を特徴とする請求項2記載のアーム回転支持装置。
  4. 前記支持軸部材を筒部材となし、該筒部材の内方を通じることにより、前記固定部をなす背もたれ部に組み込まれたランバサポート機構を該背もたれ部の外方から操作可能となしてある構成を特徴とする請求項2記載のアーム回転支持装置。
  5. 前記支持軸部材を前記固定部側の軸部材と前記固定部から離れる側の軸部材とで形成し、何れか一方の軸部材を他方の軸部材に二重管状に嵌挿すると共に、これら軸部材をキーにより又はスプライン嵌合により相対回転の規制された状態に結合させていることを特徴とする請求項2、3又は4記載のアーム回転支持装置。
  6. 固定部に真円内周面を具備した筒状内輪を設け、アームにはこれの内周面の周方向上に複数の傾斜カム部を適当に離間して形成された筒状外輪を設け、これら筒状内輪と筒状外輪との間には該筒状内輪上でバネで付勢され特定角度まで正転方向へ回転するリテーナにより位置保持され前記傾斜カム部に密着挿入される複数の回転体部材を設け、前記筒状外輪に第一位置規制部を設けると共に前記筒状内輪に第二位置規制部を設け、前記アームを前記正転方向へ特定角度に変位させたときには第二位置規制部が第一位置規制部を乗り越えて相対回転変位自在となり、前記アームを逆転方向へ特定角度に元の位置まで変位させたときには第二位置規制部が第一位置規制部を逆側へ乗り越えて元の状態に戻り正転方向へは自在に回転されるが逆転方向への回転を規制される構成としたことを特徴とするアーム回転支持装置。
  7. 前記第一位置規制部と前記第二位置規制部の何れか一方が突起部となされ、他方が前記突起部に圧接される弾性変形可能な当て部材で形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のアーム回転支持装置。
  8. 前記筒状内輪の開放側の内側に他部材を回動自在且つ密状に勘合され、また前記筒状外輪の開放側の外側に他部材を密状に嵌着されて補強しているプレス加工してなることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のアーム回転支持装置。
  9. 前記筒状外輪の逆転方向への回転を規制されるその中心線回りの角度範囲が凡そ60度程度であり、また硬質の前記回転体部材の総数が8〜10個であり、これら回転体部材のうち4〜5個が前記筒状外輪の逆転方向への回転規制に寄与するものであることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のアー厶回転支持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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