JP2005042049A - 整髪用樹脂組成物およびその製造法 - Google Patents

整髪用樹脂組成物およびその製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】 整髪性、液化石油ガス等の噴射剤に対する溶解性及び洗髪性に優れ、髪に艶を与え、フレーキングを抑制しうる整髪用樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 一般式(I):
【化1】
Figure 2005042049

で表されるベタイン系単量体3〜25重量%、一般式(II):
【化2】
Figure 2005042049

で表される3級アミノ基含有単量体15〜60重量%、一般式(III):
【化3】
Figure 2005042049

で表される(メタ)アクリレート系単量体15〜55重量%、及び一般式(IV):
【化4】
Figure 2005042049

で表されるアルケニルエーテル単量体0〜30重量%を含有するモノマー組成物(式中、R1 は水素原子又はメチル基、R2 は炭素数4〜36のアルキル基、R3 及びR4 は、それぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基、R5 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基、Aは酸素原子又は−NH−基、Bは酸素原子又は−NH−基、nは2又は3、p及びqは、オキシアルキレン基の平均重合度であり、独立して0〜50の数を示し、pとqの和は1〜100 である)を共重合させてなる共重合体を含有する整髪用樹脂組成物、並びにその製造法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、整髪用樹脂組成物およびその製造法に関する。さらに詳しくは、例えば、ヘアスプレー、セットローション、ジェル、シャンプー、リンスなどの毛髪化粧料などに好適に使用しうる整髪用樹脂組成物およびその製造法に関する。
整髪用樹脂組成物には、ノニオン系樹脂、アニオン系樹脂、カチオン系樹脂または両性樹脂が用いられている(例えば、特許文献1〜4参照)。
しかし、ノニオン系樹脂としてビニルピロリドン系樹脂が用いられた整髪用樹脂組成物には、形成される被膜が硬く、フレーキング(被膜がフケ状にはがれ落ちる現象)が起こりやすく、高湿度下では被膜が吸湿して軟化するため、整髪効果が著しく低下するという欠点がある。
アニオン系樹脂として(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体をアルカノールアミンで中和した樹脂が用いられた樹脂組成物には、ノニオン系樹脂と比べて湿度による影響が小さいが、アニオン性であることに起因して毛髪に対する親和性が低く、また整髪性を高めるために被膜を硬くする必要があるため、フレーキングが起こりやすいという欠点がある。
カチオン系樹脂としてビニルピロリドン−N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体のジメチル硫酸塩が用いられた樹脂組成物には、毛髪に対する親和力が高く、フレーキングが起こりにくい反面、ノニオン系樹脂と同様に湿度による影響を受けやすいという欠点がある。
両性系樹脂としてN−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体が用いられた樹脂組成物には、カチオン系樹脂と同様に毛髪との親和力が比較的高く、フレーキングが起こりにくく、整髪性に優れている反面、毛髪に形成された被膜の感触や質感は充分に満足しうるものではなく、またイオン化されているベタイン部分の含有量が多い場合には、エアゾール製品に噴射剤として用いられている極性が小さい揮発性有機化合物との相溶性が充分ではないという欠点がある。
以上のように、水溶性が良好な樹脂は、高湿度下で非常に吸湿しやすいため、べたつきが生じるという欠点があるため、高湿度下でべたつかないという要件および洗髪洗浄性に優れるという要件を同時に満足させることができない。
したがって、従来の整髪用樹脂組成物は、洗髪洗浄性を断念してべたつきを低減させたり、高湿度下でのべたつきを抑制するためにシリコーン油などの油剤を添加するという対応策がとられているものの、吸湿によって毛髪上の被膜が軟化するため、高湿度下ではセットしたヘアスタイルを十分に保持することができないという欠点がある。また、この整髪用樹脂をエアゾール製品に用いた場合、液化石油ガス(LPG)などの噴射剤に対する溶解度が小さため、エタノール、イソプロピルアルコールなどの溶媒を増量させる必要があることから、噴射されるミストの粒径が大きくなり、美しい整髪が困難になるとともに、ブラッシングなどによってフレーキングが生じ、髪の艶が悪くなることがある。
特開平10−87946号公報 特開平7−82118号公報 特開平7−309726号公報 特開平8−48617号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、整髪性、液化石油ガス(LPG)などの噴射剤に対する溶解性および洗髪性に優れ、髪に艶を与え、フレーキングを抑制しうる整髪用樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明は、
(1)(A) 一般式(I):
Figure 2005042049
(式中、R1 は水素原子またはメチル基、Aは酸素原子または−NH−基、nは2または3を示す)
で表されるベタイン系単量体(以下、単に「ベタイン系単量体」という)3〜25重量%、
(B) 一般式(II):
Figure 2005042049
(式中、R1 およびnは前記と同じ。Bは酸素原子または−NH−基を示す)
で表される3級アミノ基含有単量体(以下、単に「3級アミノ基含有単量体」という)15〜60重量%、
(C) 一般式(III):
Figure 2005042049
(式中、R1 は前記と同じ。R2 は炭素数4〜36のアルキル基を示す)
で表される(メタ)アクリレート系単量体(以下、単に「(メタ)アクリレート系単量体」という)15〜55重量%、および
(D) 一般式(IV):
Figure 2005042049
(式中、R1 は前記と同じ。R3 およびR4 は、それぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基、R5 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基またはフェニル基、pおよびqは、オキシアルキレン基の平均重合度であって、それぞれ独立して0〜50の数を示し、pとqの和は1〜100である)
で表されるアルケニルエーテル単量体(以下、「アルケニルエーテル単量体」という)0〜30重量%
を含有するモノマー組成物を共重合させてなる共重合体(以下、「共重合体X」という)を含有する整髪用樹脂組成物、ならびに
(2)(A) ベタイン系単量体3〜25重量%、(B) 3級アミノ基含有単量体15〜60重量%、(C) (メタ)アクリル系単量体15〜55重量%、および(D) アルケニルエーテル単量体0〜30重量%を含有するモノマー組成物を親水性溶媒中で共重合させることを特徴とする整髪用樹脂組成物の製造法
に関する。
本発明の整髪用樹脂組成物は、整髪性、液化石油ガス(LPG)などの噴射剤に対する溶解性および洗髪性に優れ、髪に艶を与え、フレーキングを抑制するという効果を奏する。
ベタイン系単量体は、分子内にベタイン構造を有するので、アニオン性基を有する樹脂を用いたときのように酸性で不溶化することがなく、幅広いpH領域で、本発明の整髪用樹脂組成物に含有されている共重合体Xに水溶性を付与する成分である。
ベタイン系単量体としては、例えば、3級アミノ基含有単量体をベタイン化させたものが挙げられる。
3級アミノ基含有単量体の例としては、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどが挙げられる。
3級アミノ基含有単量体のベタイン化は、例えば、3級アミノ基含有単量体とハロ酢酸化合物とを反応させることによって行うことができる。
ハロ酢酸化合物としては、例えば、一般式(V):
X−CH2 −COOM (V)
(式中、Xはハロゲン原子、Mは水素原子またはアルカリ金属原子を示す)
で表されるハロ酢酸化合物などが挙げられる。
Xの例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。また、Mにおいて、アルカリ金属原子の例としては、ナトリウム原子、カリウム原子などが挙げられる。
ハロ酢酸化合物の具体例としては、モノクロロ酢酸カリウム、モノクロロ酢酸ナトリウム、モノブロモ酢酸カリウム、モノブロモ酢酸ナトリウム、モノクロロ酢酸、モノブロモ酢酸などが挙げられる。
3級アミノ基含有単量体とハロ酢酸化合物との反応は、例えば、非水系溶媒中で、65〜100℃に加熱することによって行うことができる。非水系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール溶媒などが挙げられる。
なお、反応終了後には、生成した無機塩の沈殿を必要に応じて濾過により、除去してもよい。また、本発明の樹脂組成物がエアゾール製品に用いられる場合には、金属製エアゾール容器の腐食やノズルの目詰まりを防止する観点から、例えば、イオン性不純物をイオン交換樹脂を用いたり、電気透析することによって除去することが好ましい。
ベタイン系単量体の具体例としては、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどの3級アミノ基含有単量体をモノクロロ酢酸カリウム、モノクロロ酢酸ナトリウム、モノブロモ酢酸カリウム、モノブロモ酢酸ナトリウム、モノクロロ酢酸またはモノブロモ酢酸でベタイン化したものが挙げられる。これらの中では、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートまたはN,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドをモノクロロ酢酸カリウム、モノクロロ酢酸ナトリウムまたはモノクロロ酢酸(ハロ酢酸化合物)でベタイン化したものが、工業的に安価に製造しうる観点から好ましい。
なお、前記ベタイン系単量体は、それぞれ単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
モノマー組成物におけるベタイン系単量体の含有量は、毛髪との親和性を高め、フレーキングを阻止する観点から、3重量%以上、好ましくは8重量%以上であり、また得られる共重合体XとLPGガスやフロンガスなどとの相溶性を高め、気温が低いときでもエアゾール製品のノズル詰まりを防止する観点から、25重量%以下、好ましくは20重量%以下である。これらの観点から、モノマー組成物におけるベタイン系単量体の含有量は、3〜25重量%、好ましくは8〜20重量%である。
3級アミノ基含有単量体は、本発明の整髪用樹脂組成物からなる被膜に柔軟性を付与する成分である。また、3級アミノ基含有単量体は、ベタイン系単量体よりもLPGやフロンガスなどに対する相溶性を向上させる効果がある。
3級アミノ基含有単量体は、前記ベタイン系単量体の原料として用いられる3級アミノ基含有単量体と同様であればよい。
3級アミノ基含有単量体の具体例としては、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどが挙げられ、これらは、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよびN,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドが工業的に安価に入手しうる観点から、好ましい。
共重合体Xにおいて、3級アミノ基含有単量体に由来する3級アミノ基は、中和してもよく、あるいは中和しなくてもよい。
3級アミノ基含有単量体に由来する3級アミノ基を中和しない場合には、本発明の整髪用樹脂組成物の整髪力を高めることができるという利点がある。
一方、3級アミノ基含有単量体に由来する3級アミノ基を中和を中和した場合には、得られる共重合体Xに水溶性を付与することができる。また、3級アミノ基含有単量体を中和させることによって得られるアンモニウム塩は、毛髪との親和性が強く、フレーキングを抑制するという優れた性質を有する。したがって、これらの性質を発現させる場合には、3級アミノ基含有単量体に由来する3級アミノ基を中和することが好ましい。
3級アミノ基含有単量体に由来する3級アミノ基の中和率は、共重合体Xに水溶性を付与し、本発明の樹脂組成物の被膜を毛髪上に形成させた被膜の光沢、艶および自然な風合いを向上させる観点から、好ましくは3モル%以上、より好ましくは4モル%以上、さらに好ましくは5モル%以上であり、得られる樹脂組成物に含有されている共重合体Xの水溶性が高め、洗髪性を向上させるとともに、高湿度下における整髪力が低下するのを抑制する観点から、好ましくは8モル%以下、より好ましくは7モル%以下、さらに好ましくは6モル%以下である。これらの観点から、3級アミノ基含有単量体に由来する3級アミノ基の中和率は、好ましくは3〜8モル%、より好ましくは4〜7モル%、さらに好ましくは5〜6モル%である。
3級アミノ基含有単量体に由来する3級アミノ基の中和は、モノマー組成物の重合反応前に行ってもよく、モノマー組成物の重合反応中に行ってもよく、あるいはモノマー組成物の重合反応後に行ってもよい。
3級アミノ基の中和には、有機酸または無機酸を用いることができる。無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸などが挙げられる。有機酸としては、例えば、酢酸、グリコール酸、乳酸、ジメチロールプロピオン酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、リンゴ酸などが挙げられる。これらの中では、整髪時の風合いを向上させる有機酸が好ましい。また、有機酸の中では、グリコール酸および乳酸は、より柔軟な被膜を形成することから好ましい。
モノマー組成物における3級アミノ基含有単量体の含有量は、樹脂組成物からなる被膜の柔軟性を高め、フレーキングを抑制するとともに、樹脂組成物に含有されている共重合体Xに水溶性を付与し、毛髪からの除去を容易にするとともに、LPGガスやフロンガスなどに対する相溶性を高める観点から、15重量%以上、好ましくは25重量%以上、より好ましくは40重量%以上であり、また毛髪に形成される樹脂組成物の被膜の滑り性を向上させ、その被膜が柔らかくなり過ぎるのを防ぎ、毛髪への塗布時にブロッキング感をなくする観点から、60重量%以下、好ましくは55重量%以下、より好ましくは50重量%以下である。これらの観点から、モノマー組成物における3級アミノ基含有単量体の含有量は、15〜60重量%、好ましくは25〜55重量%、より好ましくは40〜50重量%である。
(メタ)アクリル系単量体は、樹脂組成物からなる被膜に耐水性を付与し、高湿度下でも整髪力を高めることができる成分である。また、(メタ)アクリル系単量体が有するアルキル基の炭素数が多い場合には、得られる樹脂組成物に含有されている共重合体XのLPGやフロンガスなどに対する相溶性が良好となる。
(メタ)アクリル系単量体の具体例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの(メタ)アクリル系単量体の中では、R2 の炭素数が4〜36である(メタ)アクリル系単量体は、得られる樹脂組成物からなる被膜の耐水性およびLPGなどとの相溶性を向上させるので好ましく、R2 の炭素数が18〜36である(メタ)アクリル系単量体は、得られる樹脂組成物の整髪力を向上させるので、好ましい。
モノマー組成物における(メタ)アクリル系単量体の含有量は、得られる樹脂組成物に含有されている共重合体XのLPGなどに対する相溶性を高める観点から、15重量%以上、好ましくは25重量%以上であり、得られる樹脂組成物に含有されている共重合体Xに水溶性を付与し、毛髪に付着した被膜の除去を容易にする観点から、55重量%以下、好ましくは50重量%以下である。これらの観点から、モノマー組成物における(メタ)アクリル系単量体の含有量は、15〜55重量%、好ましくは25〜50重量%である。
アルケニルエーテル単量体は、必要により用いることができる任意成分である。得られる樹脂組成物に滑り感や柔軟性を付与する場合には、アルケニルエーテル単量体を用いることが好ましい。
アルケニルエーテル単量体の具体例としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、ポリオキシアルキレン鎖は、炭素数が2〜4のアルキレンオキシドのホモポリマーまたはコポリマーであり、コポリマーの場合にはエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのブロック共重合体であってもよく、あるいはランダム共重合体であってもよい。アルキレンオキシドの重合度は、ガスクロマトグラフィーで分析することができる。オキシアルキレン基の平均重合度〔一般式(IV)において、pとqとの和〕は、1〜100であることが好ましい。
また、pおよびqは、整髪力(カールリテンション)およびLPGとの相溶性の観点から、それぞれ独立して、0〜50、好ましくは5〜15であり、pとqとの和は、1〜100、好ましくは5〜50である。
モノマー組成物におけるアルケニルエーテル単量体の含有量は、滑り感や柔軟性を付与する観点から、0重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは3重量%以上であり、LPGなどとの相溶性を向上させる観点から、30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは12重量%以下である。これらの観点から、モノマー組成物におけるアルケニルエーテル単量体の含有量は、0〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは3〜12重量%である。
なお、モノマー組成物には、被膜に適度な柔軟性や適度な高度を与えたり、他の特性を与えるために、本発明の目的が阻害されない範囲内で、他の重合性ビニル系単量体を添加してもよい。
前記モノマー組成物に含まれているベタイン系単量体を均一に溶媒に溶解させる観点から、重合の際には、親水性溶媒を用いることが好ましい。
親水性溶媒としては、ベタイン系単量体を均一に溶解させる観点から、例えば、炭素数1〜4のアルコール、炭素数3〜4のケトン、これらと水との混合物が好ましい。炭素数1〜4のアルコールおよび炭素数3〜4のケトンの具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。これらの中では、エタノールまたは水とエタノールとの混合液(例えば、水5〜30重量%とエタノール70〜95重量%との混合液)が、本発明の樹脂組成物の用途である化粧料に使用されることから好ましい。
親水性溶媒の量は、樹脂組成物の整髪力を高める観点から、モノマー組成物の濃度が好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上であり、得られる樹脂組成物を均一に溶解させる観点から、モノマー組成物の濃度が好ましくは70重量%以下、より好ましくは65重量%以下となるように調整することが好ましい。
また、モノマー組成物の重合法としては、通常の溶液重合法、例えば、モノマー組成物を溶媒に溶解し、重合開始剤を添加し、チッ素気流下で加熱撹拌する方法などが挙げられる。
重合条件は、適宜選択すればよい。例えば、重合温度は、通常、40〜120℃であり、使用する溶媒の種類や重合開始剤の種類に応じて適宜調整することが好ましい。
重合開始剤としては、例えば、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカネートなどの過酸化物、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などのアゾ化合物などが挙げられる。重合開始剤の量は、通常、モノマー組成物100重量部あたり0.01〜5重量部程度である。
また、モノマー組成物は、その全量を重合当初から系内に存在させていてもよく、あるいはそのモノマー組成物に用いられる単量体の種類ごとにまたは少量ずつ分割添加してもよい。
かくして、モノマー組成物を重合させることにより、本発明の共重合体Xを含有する樹脂組成物が得られる。樹脂組成物に含有されている共重合体Xの粘度平均分子量は、好ましくは3000〜100万、より好ましくは3万〜15万である。
本発明の整髪用樹脂組成物は、共重合体Xを含有し、さらに水、親水性溶媒または水と親水性溶媒との混合溶媒を含有する組成物である。
なお、本発明の樹脂組成物には、モノマー組成物の重合時に使用した溶媒が含有されていてもよい。また、本発明の樹脂組成物は、その使用状態によっては、他の溶媒でさらに希釈されていてもよく、あるいは含有されている溶媒が他の溶媒で置換されていてもよい。また、本発明の樹脂組成物は、通常、共重合体Xの濃度が2〜60重量%程度となるように調整して用いることができることのほか、必要により、溶媒を除去した固形分で用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、例えば、ヘアスプレー、セットローション、ジェル、シャンプー、リンスなどの毛髪化粧料として用いることができる。これらの毛髪化粧料は、本発明の樹脂組成物を水溶液、水性アルコール溶液、乳濁液、クリーム、ゲルなどの各種剤型に調製することによって得ることができる。
本発明の整髪用樹脂組成物は、優れた整髪性を発現するので、特に、ヘアスプレー、セットローションなどに好適に用いることができる。特に、本発明の樹脂組成物を親水性溶媒、例えば、炭素数1〜4のアルコールまたは炭素数3〜4のケトンなどに溶解し、噴射剤とともに容器内に加圧封入してエアゾール型整髪剤として好適に用いることができる。
噴射剤としては、例えば、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、フロンガスなどが挙げられる。
また、本発明の整髪用樹脂組成物をエアゾール型整髪剤として用いる場合、イオン性不純物によるエアゾール缶の腐食およびノズルなどの目詰まりを防ぐために、あらかじめ樹脂組成物に脱塩処理を施した後に用いることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、両性の水溶性の共重合体Xが含まれているので、添加剤による共重合体Xまたは添加物の変質が起りにくいという性質を有する。したがって、本発明の樹脂組成物には、添加剤としては、例えば、高級アルコールエステル、グリセリン、ポリエチレングリコールなどの可塑剤、シリコーンオイルなどの艶出剤、その他適宜、香料、着色剤、毛髪栄養剤などを添加することができる。
本発明の整髪用樹脂組成物の実施態様としては、例えば、噴射剤(LPG)45〜60重量%、本発明の整髪用樹脂組成物(固形分)2〜10重量%、エタノール30〜50重量%、艶出剤0.1〜1重量%および可塑剤1〜3重量%からなるヘアスプレー;本発明の整髪用樹脂組成物(固形分)2〜10重量%、エタノール20〜40重量%、精製水50〜70重量%、艶出剤0.1〜1重量%および可塑剤1〜3重量%からなるセットローションなどが挙げられるが、本発明は、かかる態様のみに限定されるものではない。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
製造例1
クロロ酢酸47.3部(重量部、以下同様)(0.5mol)をエタノール100部に溶解させた溶液に、水酸化カリウム(純度:85重量%)33部(0.5mol)をエタノール150部に溶解させた溶液を氷冷下(10℃以下)で撹拌しながら滴下した。滴下と同時に、クロロ酢酸カリウムの沈殿が生成した。この沈殿を減圧濾過し、イソプロピルアルコールですすぎ洗いしたものを次の反応に用いた。
先に調製しておいたクロロ酢酸カリウム(イソプロピルアルコールの湿結体)の全量を、コンデンサー、温度計および撹拌器を装備した反応器に加え、さらに、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート78.5部(0.5mol)およびイソプロピルアルコール50部を加えて撹拌し、クロロ酢酸カリウムを均一に分散させた後、大気中で75℃で10時間反応させた。反応後、反応混合物を氷冷し、加圧濾過により、副生した塩化カリウムを除去した。
次に、副生した塩化カリウムを除去した反応混合物を濃縮器に入れ、大気中で充分に撹拌しながらイソプロピルアルコールを除去した。イソプロピルアルコールを除去した後、しばらく放置すると、白色の粗結晶(融点79.5℃)が得られた。
得られた粗結晶の収量は、111.1部であり、 1H−NMRおよび13C−NMRをJOEL−GSX−270FT−NMRスペクトルメーター〔日本電子(株)製〕で分析したところ、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタインであることが確認された。また、化粧品原料基準の強熱残分試験法(第1法)により、強熱残分を測定したところ、灰分の含有量は1.1重量%であった。
次に、得られた粗結晶の脱塩処理を行った。まず、得られた粗結晶100部をイソプロピルアルコール400部に溶解し、不溶分を濾過により取り除いた溶液を、再生済みカチオン交換樹脂〔オルガノ(株)製のアンバーリスト15E、再生後系内をイソプロピルアルコール洗浄したもの〕100mLを充填したカラムに通し、さらに再生済みアニオン交換樹脂〔オルガノ(株)製のアンバーリストA−21、再生後系内をイソプロピルアルコール洗浄したもの〕100mLを充填したカラムに通して処理した。
処理した溶液を濃縮器に入れ、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.5部を加え、大気雰囲気下で濃縮した後、アセトン200部を加えて晶析を行い、得られた結晶を濾過し、ついで乾燥することにより、白色の結晶83部を得た。
かくして得られた結晶をベタイン系単量体Aとして用いた。なお、前記で得られた結晶を110℃の雰囲気中で3時間放置すると7.7重量%の重量を減ずるものであり、灰分の含有量は0.1重量%以下で、塩素イオン濃度は60ppmであった。
実施例1
コンデンサー、温度計、チッ素導入管および撹拌器を装備した反応器に、製造例1で得られたベタイン系単量体A26部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート48部、ステアリルメタクリレート26部、エタノール233部および2,2´−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2部を加え、チッ素気流下、75℃で18時間重合反応を行い、共重合体Xを含有する樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物における共重合体Xの含量を減圧濃縮またはエタノールで希釈することにより調整し、未中和の共重合体Xを30重量%含む樹脂組成物とした。
前記樹脂組成物に含まれている共重合体Xの粘度平均分子量をウベローデ粘度計で測定したところ、57000(ポリビニルピロリドン換算)であった。
前記樹脂組成物を蒸留水で10倍に希釈することにより希釈液を調製し、その希釈液の外観、pHおよび感触を以下の方法に基づいて評価した。その結果を表1に示す。
また、前記と同様にして、希釈液を調製し、その希釈液に含まれている共重合体Xの3級アミン部分の5モル%を表1に示す中和剤で中和した後、得られた中和溶液の外観、pHおよび感触を以下の方法に基づいて評価した。その結果を表1に示す。
〔pH〕
pH測定計〔(株)横河製作所製〕を用いてpHを測定した。
〔外観〕
外観を目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:透明である。
B:ほぼ透明である。
C:やや濁りがある。
D:濁りがある。
〔感触〕
希釈溶液または中和溶液に、長さ25cm、重さ2gの毛髪の束を浸し、過剰の溶液を指でしごき除去し、まっすぐにして乾燥させた。乾燥した毛髪の束の感触を指で下記の基準で判定した。
(評価基準)
A:しなやかで滑り感のある被膜が形成されている。
B:やや硬く、滑り感のある被膜が形成されている。
C:硬く、滑り感のある被膜が形成されている。
D:硬く、きしみ感のある被膜が形成されている。
実施例2
コンデンサー、温度計、チッ素導入管および撹拌器を装備した反応器に、製造例1で得られたベタイン系単量体A15部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート52部、ステアリルメタクリレート33部、エタノール233部および2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.2部を加え、チッ素気流下70℃で18時間重合反応を行い、共重合体Xを含有する樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物における共重合体Xの含量を減圧濃縮またはエタノールで希釈することにより調整し、未中和の共重合体Xを30重量%含む樹脂組成物とした。
前記樹脂組成物に含まれている共重合体Xの粘度平均分子量をウベローデ粘度計で測定したところ、50000(ポリビニルピロリドン換算)であった。
次に、前記樹脂組成物を蒸留水で10倍に希釈することにより希釈液を調製し、その希釈液の外観、pHおよび感触を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
また、前記と同様にして、希釈液を調製し、その希釈液に含まれている共重合体Xの3級アミン部分の5モル%を表1に示す中和剤で中和した後、得られた中和溶液の外観、pHおよび感触を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2005042049
表1に示された結果から、中和前の樹脂組成物のpHは8.0付近であり、またその外観が良好であった。また、中和後においては、樹脂組成物のpHが小さくなるが、その外観が良好であった。
実施例3
コンデンサー、温度計、チッ素導入管および撹拌器を装備した反応器に、製造例1で得られたベタイン系単量体A15部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート20部、ステアリルメタクリレート40部、アルケニルエーテル単量体(E-1)25部、エタノール233部および2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.2部を加え、チッ素気流下70℃で18時間重合反応を行い、共重合体Xを含有する樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物における共重合体Xの含量を減圧濃縮またはエタノールで希釈することにより調整し、未中和の共重合体Xを30重量%含む樹脂組成物とした。
前記樹脂組成物に含まれている共重合体Xの粘度平均分子量をウベローデ粘度計で測定したところ、50000(ポリビニルピロリドン換算)であった。
実施例4〜13および比較例1〜2
コンデンサー、温度計、チッ素導入管および撹拌器を装備した反応器に、表2に示す量で、ベタイン系単量体A、3級アミノ基含有単量体、アルケニルエーテル単量体としてポリエチレングリコールA(数平均分子量:400)またはポリエチレングリコールB(数平均分子量:1000)、エタノールおよび2,2´−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を加え、チッ素気流下で70〜80℃で18時間加熱することにより重合反応を行い、共重合体Xを含有する樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物における共重合体Xの含量を減圧濃縮またはエタノールで希釈することにより調整し、未中和の共重合体Xを30重量%含む樹脂組成物とした。
得られた樹脂組成物を乳酸で中和したものも用意した。このとき、共重合体Xが有する3級アミノ基の中和率(モル%)および要した乳酸の量(部)を表2に示す。
中和後の樹脂組成物に含まれている共重合体Xの粘度平均分子量を、ウベローデ粘度計を用いてポリビニルピロリドン換算で求めた。その結果を表2に示す。
また、中和後の樹脂組成物を水で10倍に希釈し、得られた水溶液の外観、pH、整髪力、フレーキング、LPGとの相溶性、髪の艶および洗髪性を以下の方法によって評価した。その結果を表2に示す。
(1) 外観
前記水溶液の外観を目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:透明で良好である。
B:ほぼ透明である。
C:ややカスミがある。
D:濁りがある。
(2) pH
前記水溶液のpHをpH測定計〔(株)横河製作所製〕を用いて測定した。
(3) 整髪力(カールリテンション)
中和後の樹脂組成物10gをエタノール50gで希釈し、試験液を調製した。この試験液を長さ25cm、重量2gの毛髪の束に均一に塗布し、軽くしごき、直径が1.2cmのカーラーに巻きつけて24時間自然乾燥させた後、温度が30℃で相対湿度が90%となるように調湿された雰囲気中に3時間吊るし(調湿処理)、式:
〔カールリテンション(%) 〕=(25−L1)×100÷(25−L0)
(式中、L0 は調湿処理前のカールの全長、L1 は調湿処理後のカールの全長を示す)
に基づいてカールリテンションを測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:カールリテンションが90%以上(良好)
B:カールリテンションが85%以上90%未満(ほぼ良好)
C:カールリテンションが80%以上85%未満(やや不良)
D:カールリテンションが80%未満(不良)
(4) フレーキング
前記整髪力を調べる際に毛髪の束を作製したのと同様にして毛髪の束を作製し、その毛髪の束をまっすぐに乾燥させ、黒色板の上で櫛で毛髪の束をといたときのフレーキングを目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:粉噴きが観察されない。
B:わずかに粉噴きが観察される。
C:粉噴きが目立つ。
D:著しく粉噴きが目立つ。
(5) LPGとの相溶性
樹脂組成物をエタノールで希釈することによって得られたエタノール溶液(樹脂固形分:10重量%)を原液とし、この原液を室温で圧力ビンに入れた後、この圧力ビン内に噴射剤(LPG)を濁りが生じるまで圧入し、濁りが生じはじめたときの噴射剤の重量を計量し、式:
〔LPGとの相溶性〕
=〔(噴射剤の重量)÷(噴射剤の重量+原液の重量)〕×100
に基づいて、LPGとの相溶性を調べた。
(6) 髪の艶
樹脂組成物をエタノールで希釈することによって得られたエタノール溶液(樹脂固形分量:4.5重量%)を原液とし、この原液3.0gを満注量が100mLのエアゾール容器内に充填した後、噴射剤としてLPG2.0gを充填することによって製造した整髪用エアゾール製品からミストを実験用人頭モデル(ウィッグ)に噴射した後、髪のつやを目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。その結果を表2に示す。
(評価基準)
A:髪の艶に優れている。
B:髪の艶が良好である。
C:髪の艶が普通である。
D:髪の艶が悪い。
(7) 洗髪性
前記(6) 髪の艶で髪の艶を調べた後の髪を水道水またはシャンプー水で洗った後、原液の落ち具合を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。その結果を表2に示す。
(評価基準)
AA:水道水のみで簡単に洗い流せる。
A:水道水のみで洗い流せる。
B:シャンプー水で洗い流せる。
C:シャンプー水でも洗い流せない。
Figure 2005042049
表2に示された結果から、実施例において、ベタイン系単量体の含量が少ない場合には、フレーキングの発生がやや認められるが実用上支障がなく、またLPGとの相溶性に優れることがわかる。また、アルケニルエーテル単量体の含量が多い場合には、フレーキングが抑制されるとともに、髪の艶がよくなることがわかる。
本発明の整髪用樹脂組成物は、優れた整髪性を発現するとともに、LPGなどの噴射剤との相溶性および洗髪性に優れ、髪に艶を与え、しかもフレーキングの発生が抑制されるので、整髪剤に好適に使用しうるものである。

Claims (4)

  1. (A) 一般式(I):
    Figure 2005042049
    (式中、R1 は水素原子またはメチル基、Aは酸素原子または−NH−基、nは2または3を示す)
    で表されるベタイン系単量体3〜25重量%、
    (B) 一般式(II):
    Figure 2005042049
    (式中、R1 およびnは前記と同じ。Bは酸素原子または−NH−基を示す)
    で表される3級アミノ基含有単量体15〜60重量%、
    (C) 一般式(III):
    Figure 2005042049
    (式中、R1 は前記と同じ。R2 は炭素数4〜36のアルキル基を示す)
    で表される(メタ)アクリル系単量体15〜55重量%、および
    (D) 一般式(IV):
    Figure 2005042049
    (式中、R1 は前記と同じ。R3 及びR4 は、それぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基、R5 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基またはフェニル基、p及びqは、オキシアルキレン基の平均重合度であって、それぞれ独立して0〜50の数を示し、pとqとの和は1〜100である)
    で表されるアルケニルエーテル単量体0〜30重量%
    を含有するモノマー組成物を共重合させてなる共重合体を含有する整髪用樹脂組成物。
  2. 一般式(II)で表される3級アミノ基含有単量体に由来する3級アミノ基を3〜8モル%中和してなる請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 一般式(III) で表される(メタ)アクリル系単量体において、R2 が炭素数18〜36のアルキル基である請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. (A) 一般式(I):
    Figure 2005042049
    (式中、R1 は水素原子またはメチル基、Aは酸素原子または−NH−基、nは2または3を示す)
    で表されるベタイン系単量体3〜25重量%、
    (B) 一般式(II):
    Figure 2005042049
    (式中、R1 およびnは前記と同じ。Bは酸素原子または−NH−基を示す)
    で表される3級アミノ基含有単量体15〜60重量%、
    (C) 一般式(III):
    Figure 2005042049
    (式中、R1 は前記と同じ。R2 は炭素数4〜36のアルキル基を示す)
    で表される単量体15〜55重量%、および
    (D) 一般式(IV):
    Figure 2005042049
    (式中、R1 は前記と同じ。R3 及びR4 は、それぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基、R5 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基またはフェニル基、p及びqは、オキシアルキレン基の平均重合度であって、それぞれ独立して0〜50の数を示し、pとqの和は1〜100である)
    で表されるアルケニルエーテル単量体0〜30重量%
    を含有するモノマー組成物を親水性溶媒中で共重合させることを特徴とする整髪用樹脂組成物の製造法。
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