JP2005041305A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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JP2005041305A
JP2005041305A JP2003201759A JP2003201759A JP2005041305A JP 2005041305 A JP2005041305 A JP 2005041305A JP 2003201759 A JP2003201759 A JP 2003201759A JP 2003201759 A JP2003201759 A JP 2003201759A JP 2005041305 A JP2005041305 A JP 2005041305A
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Ryuzo Komatsu
竜三 小松
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

【課題】スチールモノフィラメントからなるベルト層を有するタイヤの運動性能を阻害することなしにベルト層端部におけるセパレーションの発生を効果的に抑制して耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】素線径dが0.15〜0.45mmからなる複数本のスチールモノフィラメントSを配列し、その上下面にゴムを被覆した複数のベルト層6,7を有する空気入りラジアルタイヤ1において、ベルト層6,7の最内層6と最外層7との少なくとも一方の層に配列するスチールモノフィラメントSを、層厚さ方向の中立線Lの位置と該中立線Lから他方の層と反対側に線径の1/2以上偏位した位置とに交互に配置する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気入りラジアルタイヤに関し、さらに詳しくは、スチールモノフィラメントからなるベルト層の耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気入りラジアルタイヤのベルト層の補強コードには複数本のスチールワイヤ素線を撚り合わせた撚りコードを使っていた。しかし、近年、特に乗用車用空気入りタイヤにおいては、軽量化の要請からスチールコードのシンプル化が進み、スチール単線コードを用いることが試みられてきている。
【0003】
しかしながら、スチール単線コードは一本のスチールフィラメントだけで構成されているため、撚り線のスチールコードに使用される素線に比べて太く、その線径の太さによる剛直性、コード表面積の減少による接着面積の減少、さらには打込み本数の増加によりコード間隔が狭くなっていることなどに起因して、ベルト層端部にセパレーションが発生しやすい。このようにベルト層端部に発生したセパレーションは、図5に示すように、ベルト層の厚さ方向の中立線Lを中心として一列に並ぶスチールフィラメントSの側端に接する共通接線Mに沿ってタイヤ周方向に進行する。
【0004】
このような問題点を解消するために、図6に例示するように、ベルト層内のスチールフィラメントSを複数本単位で集束させ、隣接する束間の間隔Nを広く隔てて配置することにより、ベルト層端部のセパレーションを抑制するようにした提案がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−35505号公報(第1−5頁、図1−11)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるスチールフィラメントの配置では、ベルト層の剛性の不均等性からタイヤの運動性能の低下が避けられず、また、各束間のセパレーションの進行を遅らせることはできるが、各束内では各フィラメント間の間隔が狭いため、フィラメント間にセパレーションが発生しやすくなり、そのセパレーションのベルト層内部(ベルトセンター部方向)への進行を容易にしてしまうという欠点がある。したがって、上述したスチールフィラメントの剥離問題を本質的に解決するものではなかった。
【0007】
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解消し、スチールモノフィラメントからなるベルト層を有するタイヤの運動性能を阻害することなしにベルト層端部におけるセパレーションの発生を効果的に抑制して耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、素線径が0.15〜0.45mmからなる複数本のスチールモノフィラメントを配列し、その上下面にゴムを被覆した複数のベルト層を有する空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト層の最内層と最外層との少なくとも一方の層に配列するスチールモノフィラメントを、層厚さ方向の中立線の位置と該中立線から他方の層と反対側に線径の1/2以上偏位した位置とに交互に配置したことを特徴とする。
【0009】
このように、最内層及び最外層の少なくとも一方の層のスチールモノフィラメントの配列を、層厚さ方向の中立線の位置と該中立線から他方の層と反対側に偏位した位置とに交互に配置するようにしたので、層厚さ方向のスチールモノフィラメントの間隔が拡大し、スチールモノフィラメント間のせん断応力が緩和し、ベルト層端末でのセパレーションの発生を抑制する。また、スチールモノフィラメントの配列が層厚さ方向にジグザグ状に分散するため、同一層内のスチールモノフィラメントの間隔が拡大し、セパレーションの隣接スチールモノフィラメントへの進行を抑制することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成につき添付の図面を参照しながら詳細に説明する。各図において共通する構成については同一の符号を付し重複した説明を省略する。
【0011】
図1は本発明の空気入りラジアルタイヤの乗用車用の場合の一例を示す半断面図である。空気入りラジアルタイヤ1は、左右一対のビード部2、2とトレッド部3を有し、左右一対のビードコア4、4の周囲に少なくとも一層のカーカス層5の両端部5aをタイヤ内側から外側に折り返すように装架させて構成されている。トレッド部3におけるカーカス層5の外周には層間でコードが互いに斜めに交差して周方向に延びる二層のベルト層6,7が配置されている。
【0012】
図2は、図1のX−X矢視に相当し、ベルト層6,7の端部6a、7aのタイヤ周方向断面を示す。各ベルト層6,7には素線径dが0.15〜0.45mmのスチールモノフィラメントSが配列するように構成されている。また、ベルト層端部6aと7aとの間にはエッジクッションゴム8が介在させてある。
【0013】
すなわち、ベルト層6,7のうち、外側のベルト層7のスチールモノフィラメントSは、その中心がベルト層7の厚さの中立線Lに位置するものと、その中立線Lからベルト層6と反対側に間隔xだけずれた位置のものとが1本ずつ交互に配列している。これに対して、内側のベルト層6のスチールモノフィラメントSは、全て中立線Lに配列されている。このようにベルト層7のスチールモノフィラメントSを、中立線Lからベルト層6とは反対側に偏位した位置に交互に配置したことにより、層厚さ方向のスチールモノフィラメントSの間隔が中立線L上に一列に配列した場合に比べて広くなるため、コートゴムに対する応力集中を緩和し、ベルト層7の端部におけるセパレーションを抑制することができる。
ここで、間隔xは、ベルト層端部7aにおけるセパレーションを抑制する観点から線径dの1/2以上とする。また、中立線L上に配列するスチールモノフィラメントSの間隔wは線径dの1.5倍以上にすることが好ましい。
【0014】
ベルト層6,7におけるスチールモノフィラメントSの配列は、例えば図3の実施形態のように、内側のベルト層6もベルト層7と同様の配置にしてもよい。ただし、ベルト層6の場合は、厚さ方向の中立線LからずらせるスチールモノフィラメントSの位置が逆方向になっている。すなわち、他方の外側のベルト層7とは反対方向にずらせることが必要である。
【0015】
また、各ベルト層6,7間において中立線L上に位置するスチールモノフィラメントSと中立線Lからずれた位置のスチールモノフィラメントSとの配列方向の相対配置関係は、図4に例示するように相互に対応位置をずらせることができる。
【0016】
本発明において、重荷重用の空気入りラジアルタイヤのようにベルト層を三層以上配置する場合には、最内層と最外層とを除く中間層におけるスチールモノフィラメントSの配置は、図5に示す従来の配置と同様に、隣り合うスチールモノフィラメントSを中立線L上に一列に配置するようにする。
【0017】
【実施例】
タイヤ構造を図1とし、タイヤサイズを155/65R13とする点を共通として、ベルト層6,7に使用したスチールモノフィラメントの素線径及びベルト層の構造を表1のように異ならせた従来タイヤ(従来例)、比較タイヤ(比較例1〜3)及び本発明タイヤ(実施例1〜3)とを製作した。
【0018】
上記7種類のタイヤを下記の試験方法により操縦安定性及びベルト層端部におけるセパレーションの状況を調べ、その結果を表1に記載した。
〔操縦安定性評価試験方法〕
各タイヤをリムサイズ13×4.50Bのリムに装着し、空気圧を200kPaにして、排気量1500ccの乗用車に取り付け、テストコースにおいてテストドライバーによるフィーリングテストを実施し、その結果を従来タイヤを100とする指数で評価した。数値が大きいほど優れていることを示す。。
〔ベルト層端部におけるセパレーション状況評価試験方法〕
各タイヤをリムサイズ13×4.50Bのリムに装着し、空気圧をJATMA最大空気圧の75%とした低圧条件、かつ同最大荷重の140%とした高荷重条件において、速度80km/hで回転するドラム上をベルト部にセパレーションが発生するまで継続して走行させ、その走行距離を測定して、その結果を相対評価して◎(優れる)○(良好)△(普通)×(劣る)の四段階で表示した。
【0019】
【表1】
Figure 2005041305
表1より、本発明タイヤ(実施例1〜3)は従来タイヤ(従来例)及び比較タイヤ(比較例1〜3)に比して操縦安定性を阻害することなくベルト層の端部に発生するセパレーションが抑制されることを確認した。
【0020】
【発明の効果】
上述したように、本発明の空気入りラジアルタイヤは、最内層及び最外層の少なくとも一方の層のスチールモノフィラメントの配列を、層厚さ方向の中立線の位置と該中立線から他方の層と反対側に偏位した位置とに交互に配置するようにしたので、層厚さ方向のスチールモノフィラメントの間隔が拡大し、スチールモノフィラメント間のせん断応力が緩和し、ベルト層端末でのセパレーションの発生を抑制することができる。
【0021】
また、スチールモノフィラメントの配列が層厚さ方向にジグザグ状に分散するため、同一層内のスチールモノフィラメントの間隔が拡大し、セパレーションの隣接スチールモノフィラメントへの進行を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りラジアルタイヤの一例を示す半断面図である。
【図2】図1のX−X矢視によるベルト層の断面図である。
【図3】他の実施形態による図2に相当する断面図である。
【図4】さらに他の実施形態による図2に相当する断面図である。
【図5】従来の空気入りラジアルタイヤのベルト層の構造を示す幅方向の断面図である。
【図6】従来の空気入りラジアルタイヤの改良提案に基づくベルト層の構造を示す幅方向の断面図である。
【符号の説明】
1 空気入りラジアルタイヤ
2 ビード部
3 トレッド部
4 ビードコア
5 カーカス層
6、7 ベルト層
8 エッジクッションゴム
S スチールモノフィラメント

Claims (3)

  1. 素線径が0.15〜0.45mmからなる複数本のスチールモノフィラメントを配列し、その上下面にゴムを被覆した複数のベルト層を有する空気入りラジアルタイヤにおいて、
    前記ベルト層の最内層と最外層との少なくとも一方の層に配列するスチールモノフィラメントを、層厚さ方向の中立線の位置と該中立線から他方の層と反対側に線径の1/2以上偏位した位置とに交互に配置した空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記中立線上に配置されたスチールモノフィラメントの側面相互間の間隔を線径の1.5倍以上にした請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記最内層と最外層との間に、前記スチールモノフィラメントを前記中立線上に一列に配置した中間層を配置した請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012527367A (ja) * 2009-05-20 2012-11-08 コンティネンタル・ライフェン・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 車両空気タイヤのベルト用のスチールコード製の補強層
JP2013035363A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The 乗用車用空気入りラジアルタイヤ

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