JP2005041112A - 成形用金型、成形製品の成形方法、および成形用金型により成形された車両外板 - Google Patents

成形用金型、成形製品の成形方法、および成形用金型により成形された車両外板 Download PDF

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和弘 吉本
Takeshi Matsuoka
武司 松岡
Yuka Wakamatsu
由香 若松
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Abstract

【課題】 意匠面が部分的に異なる成形製品を容易に成形することができる成形用金型、成形製品の成形方法、および成形用金型により成形された車両外板を提供する。
【解決手段】 成形用金型は、成形製品である自動車の樹脂製バンパの、意匠面PDとなる表側を成形する型1が、成形される樹脂製バンパの長手方向(車幅方向)に関して分割された複数の型10、11…により構成され、この長手方向に分割された型1を拘束して保持する保持手段3を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、成形用金型、成形製品の成形方法、および成形用金型により成形された車両外板に関するものである。
例えば、車両における樹脂製のリヤバンパを形成する場合においては、同一車種であっても、その仕様などにより排気管の配設位置が異なる場合があり、これに伴って排気管のテールパイプ部分を挿通させるためにリヤバンパに形成する切り欠きの配置も異なることとなる。従来では、この切り欠きの配置に応じてそれぞれ成形用金型を起こさなければならないという問題があった。
このような問題を解決するための従来の技術としては、スカート一体形リヤバンパ成形方法として開示された特許文献1が知られている。
特許第2748499号公報
特許文献1は、スカート一体形のプラスチック製リヤバンパの成形方法であって、同リヤバンパの車幅方向の中心に関して左右対称位置に成形変更部を設定し、同各成形変更部毎に、同成形変更部に排気管挿通用の切欠きを形成すべきか、あるいは同成形変更部に同排気管挿通用の切欠きを形成すべきでないかを決定し、上記リヤバンパの成形型として、同リヤバンパの外面側の形状を成形するように配置されるキャビ型と、同リヤバンパの内面側の形状を成形するように配置されるコア型とを用い、さらに上記成形変更部に上記排気管挿通用切欠きを形成する場合には切欠き部成形用入子を選択的に採用して上記キャビ型及び上記コア型の少なくとも一方に配設し、また上記成形変更部に上記排気管挿通用切欠きを形成しない場合には同切欠が成形されない閉塞用入子を選択的に採用して上記キャビ型及び上記コア型の少なくとも一方に配設してスカート一体形のリヤバンパを成形することを特徴とするものである。
すなわち、特許文献1では、リヤバンパに設定される成形変更部は、排気管挿通用の切欠きを形成するか否かに応じて決定されるものであり、したがって、かかる成形変更部はリヤバンパの高さ方向(幅方向)に関して下方に部分的に設定される。
ところで、特許文献1には、成形変更部に設けられる切欠き部成形用入子や閉塞用入子(以下、両方をまとめて単に入子と称する)をコア型やキャビ型に如何にして取付けるかは開示されていない。入子をコア型やキャビ型に単に取付け配設しただけで成形を行うと、キャビティ内に射出・充填される樹脂圧や熱膨張などによって入子とコア型またはキャビ型との間に隙間が生じ、かかる隙間の中に樹脂などの成形材料が入り込んで接合線が不用意に転写され突条が形成されることとなる。リヤバンパ(成形製品)の裏側を成形するコア型に入子を配設する場合にはその転写される接合線が人目につかないために見栄えに関して問題とはならないが、リヤバンパの意匠面となる外面側の形状を成形するキャビ型に入子を配設する場合には意匠面にその接合線が不用意に転写されて見栄えが悪くなるという問題が発生する。
解決しようとする問題点は、上記特許文献1にあっては、意匠面を成形するキャビ型に入子を配設する場合に、接合線が目立たないようにキャビ型と配設入子との接合部分をデザイン溝の中に配置する必要があり、設計の自由度が制限されることにある。
本発明は、このような問題点の解決を図るもので、意匠面が部分的に異なる成形製品を容易に成形することができる成形用金型、成形製品の成形方法、および成形用金型により成形された車両外板を提供することを解決しようとする課題とするものである。
請求項1の成形用金型に係る発明は、成形製品の意匠面を成形する型が、成形製品の長手方向で分割されてなることを特徴とするものである。
請求項2の成形用金型に係る発明は、請求項1に記載の発明において、成形時に受ける応力が比較的低い箇所で分割したことを特徴とするものである。
請求項3の成形用金型に係る発明は、請求項1または2に記載の発明において、分割された型を拘束して保持する保持手段を有することを特徴とするものである。
請求項4の成形用金型に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、分割された型間に隙間が生じないようにする開き防止機構を有することを特徴とするものである。
請求項5の成形用金型に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、分割された型間の隙間を調整する調整機構を有することを特徴とするものである。
また、請求項6の成形製品の成形方法に係る発明は、意匠面を成形する型が長手方向で分割されてなる成形用金型を用いて成形製品を成形する方法であって、内部の圧力に応じて、前記分割された型間の隙間を調整することを特徴とするものである。
さらに、請求項7の車両外板に係る発明は、成形用金型を用いて成形された車両外板であって、長手方向で分割されてなる型によって意匠面が形成されていることを特徴とするものである。
請求項8の車両外板に係る発明は、請求項7に記載の発明において、意匠面に成形用金型の分割線が転写されていることを特徴とするものである。
請求項9の車両外板に係る発明は、請求項8に記載の発明において、分割された型の間隔を調整することにより、所望の幅の分割線が転写されてなることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、成形製品の意匠面を成形する型が、成形製品の長手方向で分割されていることにより、成形製品の長手方向の部分によって形状変更された部分を成形する型のみが入れ替えられることによって異なる形状の成形製品を容易に成形することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の発明において、成形製品の意匠面を成形する型を、CAEなどのシミュレーション解析結果に基づいて成形時に受ける応力が比較的低い箇所で分割することにより、各型が変形することなく精度よく成形製品の意匠面を成形することができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2に記載の発明において、形状の異なる成形製品を成形するときに、長手方向で分割された型を保持手段によって保持してユニット化した状態とし、成形機外の場所へ移動させ、所定の型に交換し、再び保持手段によって保持し保持した状態で成形機内へ移動させて取付ける。長手方向で分割された型を保持手段によって保持してユニット化した状態で移動させることができるため、型を容易に交換することができ、また成形時には各型を拘束することができるため、成形製品を精度よく成形することができる。
請求項4の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、開き防止機構によって分割された型間に隙間が生じないようにするため、分割された型の間に隙間が生じて接合線が不用意に転写されることを防止することができ、したがって、見栄えのよい成形製品を成形することができる。
請求項5の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、調整機構によって分割された型間の隙間を任意に調整することができるため、成形製品の意匠面に任意の接合線を転写させて意匠上の特徴部分(特徴線)であるキャラクタラインとするなど、見栄えよく成形することができ、あるいは、分割された型の間に隙間が生じて接合線が不用意に転写されることを防止することもできる。なお、調整機構は、成形材料の充填機構の駆動源によって駆動されるものとすることにより、キャビティ内の圧力と対応して型間の間隙を調整することができる。
また、請求項6の発明によれば、長手方向で分割された型間の隙間をキャビティ内部の圧力に応じて調整することにより、意匠面に接合線が転写されることなく、または、任意の幅の接合線が転写されたキャラクタラインを有する成形製品を容易に且つ確実に成形することができる。
さらに、請求項7の発明によれば、長手方向で分割されてなる型によって形成されていることにより、異なる意匠面が容易に成形される車両外板を提供することができる。
請求項8の発明によれば、請求項7に記載の発明において、意匠面に成形用金型の分割線を転写させることにより、たとえば意匠面の一部を構成するキャラクタラインが形成された車両外板を提供することができる。
請求項9の発明によれば、請求項8に記載の発明において、分割された型の間隔を調整することにより、所望の幅のキャラクタライン等が形成された車両外板を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を、成形製品として自動車の樹脂製バンパPを射出成形する場合により、主に図1および図2に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態において成形される自動車の樹脂製バンパPはその長手方向の中央から両端部に向かって左右対称であり、したがって、この実施の形態における成形用金型および保持手段も左右対称であるため、図では成形用金型などを、樹脂製バンパPの一方のコーナ部P1を成形するための部分から中央部分P0近傍を成形するための部分のみを示している。図において、同一符号は同様の部分または相当する部分に付すものとする。
本発明の成形用金型は、概略、成形製品である自動車のバンパPの、意匠面PDとなる表側を成形する型1が、成形される樹脂製バンパの長手方向(車幅方向)で複数に分割して構成された型10、11…により構成されてなるもので、この長手方向で分割された型1を拘束して保持する保持手段3を備えている。
そして、意匠面となる表側面PDを成形する型1を分割する位置は、成形時に受ける応力が低い箇所に設定されている。
成形用金型は、公知の通り、射出成形機の固定盤とこの固定盤と相対向して配置された可動盤との対向面にそれぞれ取付けられる一対からなるもので(固定盤に取付けられる方の金型を固定金型1と、可動盤に取付けられる方の金型を可動金型2と称する)、固定金型1のゲートには計量された所定量の溶融樹脂を射出・充填する射出装置のノズルが当接され、また、可動金型2は型締装置よって固定金型に対して近接・遠退駆動される。なお、この実施の形態では、固定金型1が本発明において意匠面となる表側面PDを成形する型1を構成している。
型締装置の駆動により固定金型1と可動金型2(図3および図4を参照)との衝合面にキャビティCを形成し、このキャビティC内に射出装置によつて所定量の溶融樹脂を射出・充填すると、その射出・充填圧力によって固定金型1が受ける応力は、コーナ部P1を成形する部分が中央部P0など他の部分と比較して大きいことがCAEのシミュレーションなどによる解析結果によって判明している。そのため、図1に示すように、本発明の成形用金型では、CAEなどのシミュレーション解析結果に基づいて、樹脂製バンパPの表側の面PDを成形する固定金型1が、コーナ部P1で分割することなく、その中央部P0を成形するために形成された部分(中央部成形入子10)と、コーナ部P1を成形するために一体に形成された部分(コーナ部成形入子11)との間で分割して構成されている。樹脂製バンパPの形状変更部分は、いずれかの入子10、11に設定される。したがって、成形材料を所定の圧力でキャビティC内に射出・充填することによって各入子10、11が変形することはなく、しかも、形状変更部分が設定された入子10または11を交換するだけで、異なる形状の樹脂バンパPを形成することができる。固定金型1の各入子10、11には、温調流体を流通させる通路を形成するための溝12と、この溝12に蓋をする板状でシール部材を有する蓋部材13と、を有する温調手段が設けられている。
保持手段3は、固定金型1の各入子10、11が整列した状態で載置されるバックアップ部材30と、固定金型1の各入子10、11が固定されたバックアップ部材30を取付け保持すると共に一方の台盤(この実施の形態では固定盤)に取付け固定される取付け固定部材31と、を備えており、この取付け固定部材31は、成形圧力によって各入子10、11の間が開かないように、バックアップ部材30に固定された固定金型1の各入子10、11の少なくとも長手方向への移動を規制し拘束する拘束部32が形成されてなるものである。
バックアップ部材30は、略板状に成形されてなるもので、射出成形機外で固定金型1の各入子10、11が取付けられ、クレーンによって吊り下げるなどして移動可能とされており、取付け固定部材31に対して着脱される。
取付け固定部材30の拘束部32は、バックアップ部材30に取付けられた固定金型1の各入子10、11を位置決め保持すべく取り囲むように形成されており、その拘束部32のコーナ部成形入子11の端面と対応する面には熱膨張などによる変形を防止するためのアタリ面32aが形成されている。これにより、成形製品である樹脂製バンパの長手方向で分割された各入子10、11は、成形材料の射出・充填圧力に抗して離間し互いの間に間隙が形成されることがないように、拘束される。そして、各入子10、11をバックアップ部材30と一体にユニット化した状態で取付け固定部材31から取外して射出成形機外へ搬出し、射出成形機外の広いスペースで所定の入子10または11をバックアップ部材30に対して交換し、再び一体にユニット化した状態として取付け固定部材31に取付けることが可能となる。
次に、本発明の成形用金型の第2の実施の形態を図3に基づいて説明する。上述した実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみを説明することとする。
この実施の形態における成形用金型は、固定金型1を長手方向で分割してなる各入子10、11の間に隙間が生じないように押圧する開き防止機構5を備えている。開き防止機構5は、コーナ部成形入子11の先端部(図3では下端部)と可動金型2とに互いに対向するように形成された傾斜面50a、50bと、コーナ部成形入子11の側面と可動金型のホルダとに互いに対向するように設けられたコッタ51a、51bと、により構成されている。これら傾斜面50やコッタ51は、成形材料の射出・充填圧力やその温度、成形製品の大きさ、成形金型の温度による変形などに基づいて設定することができる。なお、開き防止機構5は、傾斜面50とコッタ51に限定されることはなく、他の構造の機構を採用することもでき、また、成形用金型の剛性やキャビティC内への成形材料の射出・充填圧力などに応じて、傾斜面50やコッタ51などのうちの一つのみを採用することもできる。
型締装置の駆動により固定金型1に対して可動金型2を近接させて型閉めすると、傾斜面50aと50b、コッタ51aとが51bがそれぞれ衝合されて、キャビティC内に射出・充填される成形材料の圧力によって中央部成形入子10に対してコーナ部成形入子11が離れるように移動したり傾いて両者10、11の接合部に段差が生じることなどを防止する。
次に、本発明の成形用金型の第3の実施の形態を図4に基づいて説明する。上述した第1および第2の実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみを説明することとする。
この実施の形態における成形用金型は、固定金型1を分割してなる各入子10、11の間に所定の隙間を形成するように押圧する隙間調整機構6を備えている。
隙間調整機構6は、コーナ部成形入子11の側面と取付け固定部材31の拘束部32の対向する面との間に介装された拡縮手段60と、コーナ部成形入子11に設けられた長さ調整可能な締結手段61とにより構成されている。
拡縮手段60は、たとえば、可撓性、耐圧性などを備えた金属性の風船状のものの内部に、油などの作動流体を所定の圧力で供給・排出することができるよう構成したものとすることができる。そして、拡縮手段60には、その内部に作動流体を供給するために、成形材料の射出装置の駆動源を接続することができる。このように構成することにより、拡縮手段60は、射出装置による成形材料の射出・充填と連動してその内部に作動流体が供給され、したがって、キャビティC内に射出・充填される成形材料の圧力と対応して膨張してコーナ部成形入子11を中央部成形入子10に向かって押圧し、その離間量を調整することができる。
長さ調整可能な締結手段61としては、たとえばボルトを採用することができる。ボルト61は、図4に示した実施の形態の場合、取付け固定部材31の底面(図4では上面)の中央部成形入子10に隣接する位置に形成された段付孔35からバックアップ部材30の孔36に挿通されて、コーナ部成形入子11の中央部成形入子10と隣接する位置に形成されためねじ孔37に螺合されている。ボルト61を軸周りに回動させることにより、コーナ部成形入子11の取付け固定部材31に対する可動量を所望の量に調整することができる。なお、締結手段61は、中央部成形入子10とコーナ部成形入子11にそれぞれブラケットを設け、両ブラケットの間隔をボルトにより調整可能に締結する構成とすることもできる。
型締装置の駆動により固定金型1に対して可動金型2を近接させて型閉めし、キャビティC内に成形材料を所定の圧力で射出・充填すると、コーナ部成形入子11は成形材料の射出・充填圧力により中央部成形入子10から離れるように、あるいは中央部成形入子10に対して傾くように移動させようとする力が加わることとなる。その結果、両入子10、11の間に隙間が生じて成形材料が流入し、成形製品の意匠面に分割線が意図的に転写されることとなる。
しかしながら、コーナ部成形入子11は、隙間調整機構6の拡縮手段60および締結手段61によって中央部成形入子10との間の隙間を規制するよう調整されている。しかも、拡縮手段60は、キャビティC内に成形材料を射出・充填する射出装置と連動されていることにより、キャビティC内に射出・充填される成形材料の圧力に応じて膨張するため、コーナ部成形入子11の先端部(図4では下端部)が開くように倒れることなく、また、中央部成形入子10との間の間隔が適切に調整される。そのため、成形製品の意匠面に所望の突条を形成することができる。この突条は、成形製品として樹脂製バンパなどのような車両外板である場合には、キャラクタラインL(図6を参照)を構成することができる。
なお、この実施の形態における隙間調整機構6の拡縮手段60と締結手段61は、コーナ部成形入子11の中央部成形入子10に対する間隔をゼロに調整することもでき、従って、上述した第2の実施の形態における開き防止機構5としても機能させることができる。
次に、本発明の成形製品の成形方法を、上述の第3の実施の形態で説明したように構成された成形用金型を用いる場合によって、図5に基づいて詳細に説明する。
本発明の成形製品の成形方法は、概略、意匠面PDを成形する型1が長手方向で分割されてなる入子10、11を用いて成形製品を成形する方法であって、キャビティCの内部に作用する圧力に応じて、前記分割された入子10、11間の隙間を調整するものである。
成形製品を成形するに際しては、最初に型締装置の駆動により可動金型2を固定金型1に近接させて型閉めを行い互いの衝合面にキャビティCを形成する(S1)。そして型閉めが完了した信号が発せられると(S2)、拡縮手段60内へ作動流体を供給しつつ(S3)、キャビティC内へ成形材料を射出・充填する(S4)。このとき、射出装置による成形材料の射出・充填と連動して作動流体が拡縮手段60内にも供給されるため、キャビティC内に射出・充填される成形材料の圧力と対応して拡縮手段60が膨張してコーナ部成形入子11を中央部成形入子10に向かって押圧し、その離間量をゼロから所定の量までの範囲で調整することができる。
キャビティC内に所定量の成形材料を射出・充填するのが完了してその完了信号が発せられると(S5)、拡縮手段60に供給された作動流体を減圧し(S6)、型開きして(S7)成形製品Pを取出し、1成形サイクルが完了する。異なる形状の樹脂バンパを成形する場合には、型開きした状態で、保持手段3の取付け固定部材31から各入子10、11が取付けられているバックアップ部材30を取外してクレーンによって吊り下げるなどして成形機外に搬出し、広いスペースでバックアップ部材30に対して所定の入子10または11を取外してから別の入子10または11を取付け、再び成形機内に搬入してバックアップ部材30を保持手段3の取付け固定部材31に取付けることにより、容易に所定の入子10または11を交換することができる。
次に、本発明の車両外板を、上述した実施の形態1〜3のように構成された成形用金型を用い、上述した成形方法に従って成形された自動車の樹脂製バンパPである場合により説明する。
本発明の車両外板は、概略、成形用金型を用いて成形された車両外板であって、その意匠面が長手方向で分割されてなる型10、11によって形成されたものである。
そして、本発明の車両外板は、意匠面に成形用金型の分割線が転写されることによってキャラクタラインLが形成されており、しかも、そのキャラクタラインLは、分割された型10、11の間隔を調整することにより、所望の幅に形成されたものである。
上述したよう実施の形態1〜3のように構成された成形金型では、樹脂性バンパの意匠面となる外側面は固定金型1によって成形されるが、固定金型1は、樹脂製バンパPの長手方向で、少なくともコーナ部成形入子11と中央部成形入子10に分割された構成とされている。そして、少なくともコーナ部成形入子11と中央部成形入子10のいずれか一方は、異なる形状の意匠面を成形することができるよう複数用意されている。このような成形金型では、所定の入子10または11を交換するだけで、異なる形状の樹脂製バンパPが成形される。
ここで、取付け固定部材31の拘束部32や、開き防止機構5の傾斜面50およびコッタ51、あるいは、隙間調整機構60の拡縮手段60および締結手段61などによって、コーナ部成形入子11が中央部成形入子10から離間しないように拘束または押圧されている場合には、実際に成形材料である溶融樹脂をキャビティ内に射出・充填すると、両入子10、11の間に僅かに成形材料が進入して接合線が転写されることになるが、図7に示すように、かかる転写された接合線Sの突出する高さは例えば2〜3μm程度のわずかなものであり、見た目にはほとんど目立つものではなく、特に表面を塗装して塗料層Tを形成する場合には接合線Sが塗料層Tに埋没するため、見栄えが良好な樹脂製バンパPとなる。
一方、隙間調整機構6の拡縮手段60や締結手段61によってコーナ部成形入子11が所定量の移動を許容されるように設定されている場合には、キャビティーC内に射出・充填される成形材料の圧力によってコーナ部成形入子11が中央部成形入子10から離間して両入子10、11の間にわずかな隙間が形成され、かかる隙間に成形材料が流入して、図6に示したように分割線がコーナ部P1と中央部P0との間に意図的に所定の高さおよび幅で転写され、図8に鎖線で示すように、表面に塗料を塗布する場合であっても所定の幅や高さとなって現れるキャラクタラインLが形成されることとなる。そして、隙間調整機構6の拡縮手段60や締結手段61によるコーナ部成形入子11の許容される移動量を調整することによって両入子10、11の間に形成される隙間が調整されて、所望の幅や高さを有するキャラクタラインLとなる接合線が形成された樹脂製バンパPが得られることとなる。
以上説明した実施の形態では、本発明の応用例を射出成形により成形製品として樹脂バンパを成形した場合によって説明したが、この実施の形態に限定されることなく、例えばダイカストマシンにおける成形金型など、他の目的に使用される成形金型に適用させることができ、また、成形製品として樹脂製バンパだけではなく、他の自動車の外板となる成形製品に適応させることもできる。
本発明の成形用型の第1の実施の形態における固定金型を部分的に示した断面図である。 本発明の成形用型の第1の実施の形態における保持手段を部分的に示した斜視図である。 本発明の成形用型の第2の実施の形態を部分的に示した断面図である。 本発明の成形用型の第3の実施の形態を部分的に示した断面図である。 本発明の成形製品の成形方法の実施の形態を説明するためのフローチャートである。 本発明の車両外板の実施の形態として成形される樹脂製バンパの一部示す斜視図である。 本発明の樹脂製バンパの意匠面に成形用金型の分割線が僅かに転写された状態を拡大して示した断面図である。 本発明の樹脂製バンパの意匠面に成形用金型の分割線を意図的に転写させてキャラクタラインを形成した状態を拡大して示した断面図である。
符号の説明
1:固定金型(意匠面を成形する型)、 10:中央部成形入子、 11:コーナ部成形入子、 2:可動金型、 3:保持手段、 5:開き防止機構、 50:傾斜面、 51:コッタ、 6:調整機構、 60:拡縮手段、 61:長さ調整可能な締結手段、 P:樹脂製バンパ(成形製品)、 P0:中央部、 P1:コーナ部、 PD:意匠面となる表面、 L:キャラクタライン

Claims (9)

  1. 成形製品の意匠面を成形する型が、成形製品の長手方向で分割されてなることを特徴とする成形用金型。
  2. 成形時に受ける応力が低い箇所で分割したことを特徴とする請求項1に記載の成形用金型。
  3. 分割された型を拘束して保持する保持手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の成形用金型。
  4. 分割された型間に隙間が生じないようにする開き防止機構を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成形用金型
  5. 分割された型間の隙間を調整する調整機構を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成形用金型。
  6. 意匠面を成形する型が長手方向で分割されてなる成形用金型を用いて成形製品を成形する方法であって、
    内部の圧力に応じて、前記分割された型間の隙間を調整することを特徴とする成形製品の成形方法。
  7. 成形用金型を用いて成形された車両外板であって、
    長手方向で分割されてなる型によって意匠面が形成されていることを特徴とする車両外板。
  8. 意匠面に成形用金型の分割線が転写されていることを特徴とする請求項7に記載の車両外板。
  9. 分割された型の間隔を調整することにより、所望の幅の分割線が転写されてなることを特徴とする請求項8に記載の車両外板。
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