JP2005040729A - 二重遮水シートおよびその施工方法 - Google Patents

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秀樹 宮地
Takashi Nakanishi
隆 仲西
Toshiya Taniguchi
俊哉 谷口
Yuzo Nanbu
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Abstract

【課題】廃棄物貯留施設において、壁面に敷設する遮水シートの施工能率の著しい施工方法を提供する。
【解決手段】廃棄物の埋立て処分場11の壁面13に、二重遮水シート12の固定位置よりも上側にナットアンカー等の保持金具19を打設し、アイボルト20を取り付ける。アイボルト20には、二重遮水シート12を吊り下げるための仮固定用ロープ21を取り付ける。次に、二重遮水シート12は、敷設する壁面13に、予め取り付けたカラビナ14で仮固定用ロープ21に引っ掛けて吊り下げる。これにより、二重遮水シート12は、仮固定用ロープを伝って左右方向への微調整が可能となり、隣り合う遮水シート12同士を接合するための位置合わせや、弛み皺の補正作業等が容易に行うことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、廃棄物貯留施設において、貯留部の汚水が地盤へ漏れるのを防止するために敷設される二重遮水シートおよびその施工方法に関するものである。
一般に、廃棄物処分場は、山間の凹所になっている地形などを利用して整地するとともに壁面をコンクリート製などにした上に遮水シートを敷設して形成されている。この形成された処分場に、次々に上から廃棄物を投棄し、廃棄物が処分場の容積に対していっぱいになった時点で、上から覆土や遮水シートなどで覆って、中の廃棄物が無害化するまで放置するという形態が採られている。
近年、廃棄物処分場における遮水をより確実にすべく、遮水シートを二重構造にするようにとの関係省庁からの通達がなされ、二重構造の遮水シートが用いられるようになったが、二重構造シートを施工する場合、
1)従来は一枚ずつシートを敷設し固定していたので、現場における施工工数が極めて 多い。
2)シートを敷設する場合、最上段部をコンクリート壁に固定したのとシートパネル同 士を接合するために、位置あわせが非常に困難である。
等の問題点があり、そのため、コンクリート壁面に敷設する遮水シートの施工能率の著しい低下及び施工費用の増大を招いていた。
なお、この分野の技術としては、二重構造の遮水シートの間に、不織布からなる保護マットを敷設した多層構造であって、上側遮水シートおよび下側遮水シートを耐衝撃性および耐候性に優れたポリエチレン性にすると、それ自体が滑りやすい材料であるために、遮水シートや保護マット間において層の滑り落ちが生じる問題点があり、その解決方法として、構成シートの面を粗面にした遮水シートが開示されている(特許文献1)。
特開平10−99809号(段落0007〜段落0010、図2)
そこで、本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたもので、壁面に敷設する遮水シートの施工能率の著しい向上及び施工費用の低減が図れるだけでなく、隣接して敷設された遮水シート同士を、従来からも使用されている自走式熱融着機等を用いて能率よく接合することができ、さらに、弛み皺の補正が容易に行うことができる二重遮水シートおよび施工方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、鋭意研究した結果、次の発明を完成した。
すなわち、本発明に係る遮水シートは、
1.二つのシートを積み重ねてなる二重シートであって、一方のシートを他方に対し下及び右または左方向にずらした形状にして、他方のシートの上端部と左端部(または右端部)及び一方のシートの右端部(または左端部)に一定幅の積み重ねのない単一シート部分を設けると共に積み重ね部分の一部を接合したことを特徴とする二重遮水シートであり、
2.前記積み重ね部分の一部の接合が該積み重ね部分の上端部で行われ、かつその左右両端部の一定幅が未接合となるように行われていることを特徴とする1記載の二重遮水シートであり、
3.1または2記載の二重シートの複数からなり、一つの二重シートの右端部(または左端部)の単一シート部分と別の二重シートの左端部(または右端部)の単一シート部分を相互に重ね合わせて、重ね合わせ部分の一部または全部を接合して液密に連結したことを特徴とする二重遮水シートである。
4.1または2記載の二重遮水シートの複数からなり、一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の単一シート部分を別の二重遮水シートの左端部(または右端部)の積み重ね部分の間に、該別の二重遮水シートの左端部(または右端部)の単一シート部分を前記一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の積み重ね部分の間に、互いに挿入し、形成された三層部分の一部または全部を接合して液密に連結したことを特徴とする二重遮水シートである。
ここで、「接合」とは、接着、融着、貼着、貼付などを含む概念であり、接着剤による接着、シート同士の融着等が例示される(以下、同じ。)。
以上の各二重遮水シートは、予め二重構造のシートを形成しているので、壁面等の施工において遮水シート同士が滑落してしまうことがなく、簡易的に敷設作業を施工できるばかりでなく、後述する本発明に係る施工方法を用いれば、廃棄物貯留施設において、貯留部の汚水が地盤へ漏れるのを確実に防止できる。
また、本発明に係る遮水シートの施工方法は、
5.廃棄物貯留施設等の貯留部の中の水が地盤へ漏れるのを防止するために敷設される遮水シートの施工方法であって、廃棄物貯留施設に設けられたコンクリートの壁面に遮水シートを設置する場合において、前記1または2記載の二重遮水シートの複数を、それぞれの上端部単一シート部分を介してコンクリート壁面に吊り下げることにより、移動可能にでき、一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の単一シート部分と別の二重遮水シートの左端部(または右端部)の単一シート部分を相互に重ね合わせ、重ね合わせ部分の一部または全部を接合して液密に連結し、複数枚分の広幅な二重シートを形成することを特徴とする二重遮水シートの施工方法であり、
6.廃棄物貯留施設等の貯留部の中の水が地盤へ漏れるのを防止するために敷設される遮水シートの施工方法であって、廃棄物貯留施設に設けられたコンクリートの壁面に遮水シートを設置する場合において、1または2記載の二重遮水シートの複数を、それぞれの上端部単一シート部分を介してコンクリート壁面に吊り下げることにより、移動可能に用い、一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の単一シート部分を別の二重遮水シートの左端部(または右端部)の積み重ね部分の間に、該別の二重シートの左端部(または右端部)の単一シート部分を前記一つのシートの右端部(または左端部)の積み重ね部分の間に、互いに挿入し、形成された三層部分の一部または全部を接合して液密に連結し、複数枚分の広幅二重シートを形成することを特徴とする二重遮水シートの施工方法であり、
7.コンクリート壁面への前記二重シートの吊り下げが、コンクリート壁面に複数の保持金具を固定し、該保持金具にて保持したロープに、該シート上端部の単一シート部分に取り付けられた輪状の吊り下げ金具を用いて吊り下げることにより、行われることを特徴とする5または6記載の二重遮水シートの施工方法である。
上記構成において、二重遮水シートの複数を、それぞれの上端部単一シート部分を介してコンクリート壁面に吊り下げることにより、移動可能にするためには、廃棄物貯留施設に設けられたコンクリートの壁面にアイボルト等の保持金具を打ち込み、その保持金具にワイヤーロープ等の仮固定用ロープを張り、さらに、カラビナ等の鉄製の輪である吊下げ具を移動可能にロープに設置し、その吊り下げ具で、シート上端部の単一シート部分に設けたはと目を介して遮水シートを仮固定用ロープに吊り下げることにより、遮水シートを移動可能に仮止めする方法が例示される。5、6または7の方法により施工された二重遮水シートは、そのまま使用することができるが、その後さらに、前記上端部の単一シート部分の吊り下げに用いた部分を切断し、残りを折り返して、該折り返し部分を前記上端部積層部分に接合すれば、二重遮水シートの施工は完成する。
上記構成において、隣り合う遮水シートの接合方法は、一つのシートと他のシートの左右の単一シート部分を重ね合わせ、或いは一つのシートと他のシートの左右の単一シート部分を互いに自己のシートの積み重ね部分に挟み込んで接合しているので液密になり、汚水の漏れを確実に防止できる。
以上のように、本発明によると、予め二重構造の遮水シートを工場等で加工し、さらに、該二重遮水シートを敷設する壁面の最上部に仮固定用ロープに吊り下げることにより移動可能に設置できるようにして、施工現場に持ち込むことができる。その結果、二重遮水シートは施工の際にカーテンのように移動することができ、隣り合う遮水シート同士を接合するための位置合わせや、弛み皺の補正作業等が容易に行うことができるので、現地における施工時間の大幅な短縮や大幅なコスト削減が実現できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る廃棄物の埋立て処分場の全体構造図、図2は本発明の実施形態の遮水シートの全体構成図、図3は遮水シートのはと目部の詳細図、図4は廃棄物の埋立て処分場での施工手順のフローチャート図、図5は遮水シートの仮固定部の側面詳細図、図6は遮水シートの仮固定部の正面詳細図、図7は隣り合う遮水シートの接合部の上面詳細図、図8は隣り合う遮水シートの接合部の正面詳細図、図9は壁面での遮水シートの上部固定個所の断面詳細図、図10は壁面での遮水シートの中間部固定個所の断面詳細図を示す。
廃棄物の埋立て処分場11の断面構造は、図1に示すように、本発明の実施形態の二重遮水シート12を壁面13に施工したものである。この廃棄物の埋立て処分場11は、山間部の谷間等を開削して形成されており、例えば、数百メートル単位の凹所に施工される。凹所は、図1に示すように、ほぼ平坦な底面と、その周囲の方面からなり、山間の下腹部側に方面の上部と同等の高さまでの壁面13となるコンクリート壁が打設されている。なお、図1に記載する30は、法面に敷設した二重遮水シートを示しており、31は底面に敷設した二重遮水シートをします。
このコンクリート製の壁面13には、例えば、ポリエステル長繊維不織布よりなる保護マットあるいは樹脂補強ネットと反毛フェルトを積層してなる保護マットが敷設されるとともに、この保護マットの表面上に、線膨張係数が小さく、かつ、熱融着可能な材料、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマーや、カーボンブラックを均一に分散させた高密度ポリエチレン樹脂、ポリエステル基布を芯材としたゴム等からシート状に構成された二重遮水シート12が重ね敷設され、これら二重遮水シート12及び保護マットを壁面13の上部、法面及び底盤部に敷設することにより、廃棄物の埋立て処分場11の表面遮水工が施工されている。このような廃棄物の埋立て処分場11の遮水工の具体的な施工方法について以下、詳細に説明する。
図2、図3は、オレフィン系熱可塑性エラストマーやポリエステル基布を芯材としたゴム等から生成された定尺幅の定尺シートをつなぎ合わせて一つのシートに形成した広幅シートを二重に重ね合わせ、下側シート12bの上端部にカラビナ14等の鉄製の輪を保持するためのはと目15を形成した二重構造の遮水シート12を示す。はと目15は、図3に示すように、下側シート12bの上端部に左右方向で等間隔、例えば50cm間隔で複数形成する。この二重構造の遮水シート12の形成方法は、先ず、定尺幅でロール状の定尺シートを、必要とする長さ、例えば、図2では680cmで切断し、切断した定尺シートの左右端辺を複数枚つなぎ合わす。例えば、6m幅の広幅シートの場合は、2m幅の定尺シートを3枚(図2参照)、または、3m幅の定尺シートを2枚をつなぎ合わせて作成する。なお、広幅シートの幅はこの限りではない。施工する現場によって様々に設定することができる。
次に、この広幅シートを2枚重ね合わせて二重構造を形成する。このとき、重ね合わせた広幅シートである上側シート12aと下側シート12bは、ずらして重ね合わせる。すなわち、上側シート12aと下側シート12bとは、上側シート12aを右方向と下方向に一定幅、例えば、左方向に30cm、下方向に50cmずらして配置する。なお、右方向と下方向のずらし幅はこの限りではない。施工する現場によって様々に設定することができる。
このとき、形成される下側シート12bの上端部単一シート部分16aの上下幅は、最低でも二重遮水シート12を壁面13に固定したときに、遮水シート12を壁面13に固定する固定金具22を下側シート12bの上辺を折り返して包み込み、上側シート12aの上面積み重ね部分に届く長さとするのが好ましい。また、このとき、形成される下側シート12bの左端部の単一シート部分16bの左右の幅は、自走式熱融着機で融着可能な10cm〜15cmを確保して、遮水シート12を重ね合わせて接合することができる程度であればよい。なお、図2では30cm幅としている。
上側シート12aと下側シート12bを接合する部分は、図2に示すように、上側シート12aと下側シート12bとの積み重ね部分の上端部17で、その左右両端部に未接合部18を設けた残りの部分を接合する。その場合、上側シート12aの右端部の未接合部18と単一シート部分の合計幅は下側シート12bの単一シート部分16bの2倍の幅になるようにしておくのが好ましい。
次に、図4のフローチャート図に示すような手順により、壁面13に二重遮水シート12を施工するとよい。先ず、二重遮水シート12は、工場等で加工し、ロール状に丸めて施工現場に持ち込む。遮水シート12を敷設する壁面13は、図5に示すように、二重遮水シート12の固定位置よりも上側にナットアンカー等の保持金具19を打設し、アイボルト20を取り付け、そのアイボルト20には、二重遮水シート12を吊り下げるためのワイヤーロープ等の仮固定用ロープ21を取り付ける。次に、図5(A)、(B)、図6に示すように、二重遮水シート12は、クレーン等の吊具で吊り上げ、予め二重遮水シート12に取り付けてあるカラビナ14を仮固定用ロープ21に引っ掛けて吊り下げる。これによって、遮水シート12は左右方向への移動が可能となり遮水シート同士を連結する場合の微調整が容易にできる。このとき、二重遮水シート12を壁面13に接合するまでの間は、風によって飛ばされないように、底面部に土豪等で仮押えする。また、二重遮水シート12は、敷設時に形状や外観等を目視でチェックし、異常のないものを使用する。
吊り下げられた二重遮水シート12は、隣り合う遮水シート12同士を接合する。接合方法は、一つの二重遮水シート12の両端部に設けた未接合部18の一方に別の二重遮水シート12の単一シート片16を挿入して三層からなる重ね合わせ部分を形成して接合する。図7、図8には、コンクリート壁面13に吊り下げた二重遮水シート12を図示しており、(1)は、正面向かって左側に吊り下げた二重遮水シート12で、(2)は正面向かって右側につり下げた遮水シート12を示す。隣り合う二重遮水シート12は、左側に吊り下げた一つの二重遮水シート(1)の上側シート12aの右端部単一シート片16cを、右側に吊り下げた別の二重遮水シート(2)の左側の未接合部18に挿入して挟み込み、該別の二重遮水シート(2)の下側シート12bの左端部単一シート部分16bを、前記一つの遮水シート(1)の右側の未接合部18に挟みこむ。挟みこんだ接合面は、自走式熱融着機やハンドライスター等を用いて接合する。
なお、自走式熱融着機やハンドライスター等を用いた融着方法は、従来から行われている方法であり、詳細な説明を省略するが、この融着方法により隣り合う遮水シート12同士を挟み込み接合すると、その接合強度も大きくなり、接合面からの漏水を確実に防止できるばかりでなく、気密性も確保することができる。
さらに、図8に示すように、隣り合う二重遮水シート(1)と(2)の前記三層からなる重ね合わせ部の境界部29では、肉盛融着(境界部に溶融接着剤を塗布して接着)を行い、この部分での遮水性も確実にしている。このような接合に際しては、本発明の二重遮水シート12は、仮固定用ロープ21に吊り下げているので、多少の左右のずれがあっても微調整して接合面を合わせて接合することができ、更に接合するときは、遮水シート12に弛み皺がないように微調整しながら接合できるメリットがある。
隣り合う二重遮水シート12同士が接合できたら、仮固定されている二重遮水シート12の上部(上端部の単一シート部分16aまたは上端部の積み重ね部分17等)を壁面13に固定する。固定方法は、図9に示すように、二重遮水シート12のはと目15の下方に遮水シート12をコの字型の固定金具22で押さえ込み、ナットアンカー19を打設する。そして、打設したナットアンカー19の先端には、ねじ山が設けられているので、そこにワッシャー23とナット24を配設し、二重遮水シート12を押さえ込む。このとき、二重遮水シート12と壁面13との間、二重遮水シート12と固定金具22との間には、ゴム系のパッキング等の緩衝材25を挟みこむ。これにより、二重遮水シート12は、ドリル等による固定作業での破損や敷設後の使用時における壁面13との磨耗による破損等を防止することができる。また、緩衝材25により、固定金具22を使用する際のコンクリート壁面13との不陸調整も行うことができる。
なお、二重遮水シート12と壁面13との間に設けた緩衝材25には、片面、もしくは、両面に非加硫性のブチルテープ等の粘着テープ26が設けられている。そのため、緩衝材25は、遮水シート12、もしくは、壁面13に予め貼り付けて固定しておくことができるので、作業効率がよくなる。また、固定金具22のコの字部には、樹脂やゴム等の養生材27をはめ込む。これによって、ナットアンカー19やワッシャ-23、ナット24等の錆を防止すると共に、遮水シート12を折り返した際に、コの字部に当たり磨耗等による破損をしないように保護することができる。
固定した二重遮水シート12は、仮固定用ロープ21に吊り下げているカラビナ14を取り外すために、下側シート12bのはと目15の下側接線で切断する。切断した下側シート12bの上辺は、固定金具22を包み込むように折り返し、上側シート12aの上辺に合わさるようにする。折り返した上辺を押出式接合機で肉盛溶接を行う。また、折り返した上部には、上から壁面13に浸水しないようにシーリング材28でコーティングする。
次に、二重遮水シート12の下側シート12bおよび上側シート12aの下端部、左右端部を夫々処分場11の凹所の底面、法面の遮水シートに接合して施工を完了する。
以上はコンクリート壁13の壁面高さが低い場合の施工方法である。壁面高さが例えば数十メートルと高い場合には、一旦、中間高さ位置で二重遮水シート12を固定する方が施工上からも好ましい。この場合、工場出荷時の二重遮水シート12の長さを凹所の底面から中間位置高さまでの寸法に設定したものと、中間高さ位置から上端位置までの寸法に設定した二重遮水シート12とを夫々用意する。そして、図10に示すように、まず、コンクリート壁面13下方側の二重遮水シート12を中間高さ位置で固定し、次に壁面13上方側の二重遮水シート12をその下端部が、壁面13下方側の二重遮水シート13の上端部と重なるように固定すればよい。
このようなコンクリート壁13への二重遮水シート12の固定方法は基本的には上記した施工方法と同様であるが、中間高さ位置での二重遮水シート12の上端部は、壁面13上方側の二重遮水シート12の下端部で覆われるので、シーリング材28のコーティングは省略することができる。
このように、本実施形態では、二重遮水シート12を予め二重構造にして工場から出荷することで、施工現場での作業量を減らすことができ、さらに、二重遮水シート12を仮固定用ロープ21に吊り下げることで、左右方向の調整が可能となり、隣り合う遮水シート12を接合する際に弛み皺等がないように接合することが容易に行うことができる。それによって、施工作業において、作業時間を短縮することができるので、廃棄物の埋立て処分場11等の施工作業の安全性や経済性に優れた施工方法を提供することができる。
以上の実施形態では、二重構造の遮水シートに適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、三重またはそれ以外の任意の枚数の遮水シートにも適用できる。また、遮水シートも矩形形状以外に、正方形、楕円形等の遮水シートにも適用できる。また、吊り下げるカラビナも、鉄製の輪状だけでなくかぎ状のフック等にしてもよい。仮固定用ロープの材料は、ワイヤーロープだけでなく、網紐や真鍮等の鉄材であって、遮水シートを支えられる強度があればよい。
本発明に係る廃棄物の埋立て処分場の全体構造図 実施形態の遮水シートの全体構成図 遮水シートのはと目部の詳細図 廃棄物の埋立て処分場での施工手順のフローチャート図 遮水シートの仮固定部の側面詳細図で、(a)は取り付ける前の状態図で、(b)は取り付けた状態図 遮水シートの仮固定部の正面詳細図 隣り合う遮水シートの接合部の上面詳細図 隣り合う遮水シートの接合部の正面詳細図 壁面での遮水シートの上部固定個所の断面詳細図 壁面での遮水シートの中間部固定個所の断面詳細図
符号の説明
11 埋め立て処分場
12 壁面に敷設した二重遮水シート
13 壁面
14 カラビナ
15 はと目
16 単一シート部分
17 融着部
18 未接合部
19 保持金具
20 アイボルト
21 仮固定用ロープ
22 固定金具
23 ワッシャー
24 ナット
25 緩衝材
26 粘着テープ
27 養生材
28 シーリング材
29 隣り合う二重遮水シートの三層からなる重ね合わせ部の境界部
30 法面に敷設した二重遮水シート
31 底面に敷設した二重遮水シート

Claims (7)

  1. 二つのシートを積み重ねてなる二重シートであって、一方のシートを他方のシートに対し、下及び右または左方向にずらした形状にして、他方のシートの上端部と左端部(または右端部)及び一方のシートの右端部(または左端部)に一定幅の積み重ねのない単一シート部分を設けると共に、積み重ね部分の一部を接合したことを特徴とする二重遮水シート。
  2. 前記積み重ね部分の一部の接合が、該積み重ね部分の上端部で行われ、かつ、その左右両端部の一定幅が未接合となるように接合されていることを特徴とする請求項1記載の二重遮水シート。
  3. 請求項1または2記載の二重遮水シートの複数からなり、一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の単一シート部分と、別の二重遮水シートの左端部(または右端部)の単一シート部分を相互に重ね合わせ、重ね合わせ部分の一部または全部を接合して液密に連結したことを特徴とする二重遮水シート。
  4. 請求項1または2記載の二重遮水シートの複数からなり、一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の単一シート部分を別の二重遮水シートの左端部(または右端部)の積み重ね部分の間に、該別の二重シートの左端部(または右端部)の単一シート部分を前記一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の積み重ね部分の間に、互いに挿入し、形成された三層部分の一部または全部を接合して液密に連結したことを特徴とする二重遮水シート。
  5. 廃棄物貯留施設等の貯留部の中の水が地盤へ漏れるのを防止するために敷設される遮水シートの施工方法であって、廃棄物貯留施設に設けられたコンクリートの壁面に遮水シートを設置する場合において、請求項1または2記載の二重遮水シートの複数を、それぞれの上端部単一シート部分を介してコンクリート壁面に吊り下げることにより、移動可能に用い、一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の単一シート部分と別の二重遮水シートの左端部(または右端部)の単一シート部分を相互に重ね合わせ、重ね合わせ部分の一部または全部を接合して液密に連結し、複数枚分の広幅な二重シートを形成することを特徴とする二重遮水シートの施工方法。
  6. 廃棄物貯留施設等の貯留部の中の水が地盤へ漏れるのを防止するために敷設される遮水シートの施工方法であって、廃棄物貯留施設に設けられたコンクリートの壁面に遮水シートを設置する場合において、請求項1または2記載の二重遮水シートの複数を、それぞれの上端部単一シート部分を介してコンクリート壁面に吊り下げることにより、移動可能に用い、一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の単一シート部分を別の二重遮水シートの左端部(または右端部)の積み重ね部分の間に、該別の二重遮水シートの左端部(または右端部)の単一シート部分を前記一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の積み重ね部分の間に、互いに挿入し、形成された三層部分の一部または全部を接合して液密に連結し、複数枚分の広幅二重シートを形成することを特徴とする二重遮水シートの施工方法。
  7. コンクリート壁面への前記二重シートの吊り下げが、コンクリート壁面に複数の保持金具を固定し、該保持金具にて保持したロープに、該シート上端部の単一シート部分に取り付けられた輪状の吊り下げ金具用いて吊り下げることにより、行われることを特徴とする請求項5または6記載の二重遮水シートの施工方法。

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011104544A (ja) * 2009-11-19 2011-06-02 Kfc Ltd 廃棄物処分場の遮水構造及びその施工方法
JP2020157220A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 鹿島建設株式会社 防水シートの敷設方法

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