以下、発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、会員登録を行った会員遊技者を個々に特定可能な会員IDと対応付けて、該会員遊技者に関する会員情報を管理する管理装置50と、該管理装置50と通信可能であり、前記会員IDが記録された会員カード6を受け付けて、該受け付けた会員カード6から会員IDを読み取り、該読み取った会員IDから特定される会員情報を利用した取引の処理を行う遊技用装置であるカードユニット20,情報表示端末30,及びPOS装置40とからなり、会員カード6から読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を不可とする使用不可設定,及び該使用不可設定が設定された会員カード6から読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を再び可能とする使用可能設定が設定可能なものである。
ここで「会員情報を利用した取引」としては、カードユニット20における、会員カード6の会員IDと対応付けて管理されている残度数を利用した玉貸処理,会員カード6の会員IDと対応付けて管理されている残度数に対する価値加算処理,及び会員カード6の会員IDと対応付けて管理されている貯玉数を利用した貯玉再プレイ処理と、情報表示端末30における、会員カード6の会員IDと対応付けて管理されている会員遊技情報の表示処理と、POS装置40における、会員カード6の会員IDと対応付けて管理されている貯玉数や貯メダル数を利用した貯玉景品交換処理である。なお残度数とは、遊技に使用可能な遊技価値の大きさであり、遊技媒体(ここではパチンコ玉)の購入金額が所定の割合で度数に換算されたもの(例えば100円で1度数)である。また、貯玉数及び貯メダル数とは、遊技者が遊技の結果として獲得した遊技価値の大きさ(ここではパチンコ玉又はメダル)が貯蓄されてなる貯蓄価値の大きさである。
また遊技用システム1では、図2(b)に示すように、会員カード6と、プリペイドカード7と、貨幣8が使用される。会員カード6は、会員遊技者特定記録媒体の一例であって、会員登録を行った会員遊技者を個々に特定可能な会員遊技者特定情報である会員IDが記録されたものであり、ここではセキュリティコード等も記録されている。この会員カード6は、会員登録を行った会員遊技者に対して発行される。プリペイドカード7は、遊技用記録媒体の一例であって、該プリペイドカード7を個々に識別可能な情報であるプリペイドカードIDが記録されたものであり、ここではセキュリティコード等も記録されている。このプリペイドカード7は、プリペイドカード会社において発行されて、カード発券機(図示外)にセットされ、該カード発券機から遊技者に対して発券される。これら会員カード6及びプリペイドカード7は、例えば長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に記録領域が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。貨幣8は、ここでは1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類の紙幣である。以下、本発明に係る遊技用システム1の構成を、図1〜図5を参照して説明する。なお、以下においては、データベースを「DB」と略記する。
図1に示すように、カードユニット20は、遊技用装置の一例であって、遊技場2内の遊技島(図示外)に配置されるパチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、後述する会員遊技者特定記録媒体処理手段,確認要求手段,使用停止手段,留保手段,及び報知手段等を備えるものである。パチンコ機10は遊技機の一例であって、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここではカードユニット20と通信可能であり、該カードユニット20とパチンコ機10との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われることにより該パチンコ機10の内部からパチンコ玉が払い出されて貸与される、いわゆるCR式のパチンコ機10である。
このカードユニット20の前面には、図2(a)に示すように、多機能ランプ25,貨幣挿入口27a,タッチパネル式のディスプレイ26,及びカード挿入口22a等が設けられている。またカードユニット20の内部には、図2(b)に示すように、貨幣識別機27,制御部21,通信部23,カードリーダ22,カード回収ボックス24等が設けられている。これらカードユニット20に設けられる各機器は、図2(c)に示すように接続されている。
制御部21は、CPU,RAM,及びROM等を備え、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20に設けられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
カードリーダ22は、会員カード6を受け付けて該会員カード6の記録情報を読み取るものであり、ここではカード挿入口22aから挿入された会員カード6から記録情報である会員ID,及びセキュリティコード等を読み取るものである。またカードリーダ22は、カード挿入口22aから挿入されたプリペイドカード7からプリペイドカードID,及びセキュリティコード等を読み取るものである。
ここで、制御部21及びカードリーダ22は、会員遊技者特定記録媒体処理手段の一例であって、会員遊技者特定情報(ここでは会員ID)が記録された会員遊技者特定記録媒体(ここでは会員カード6)を受け付けて、該受け付けた会員遊技者特定記録媒体から前記会員遊技者特定情報を読み取り、該読み取った会員遊技者特定情報から特定される会員情報を利用した取引の処理を行うものである。具体的には、カードリーダ22に会員カード6が挿入されると、カードリーダ22が受け付けた該会員カード6から会員IDを読み取って、制御部21に送信し、制御部21が該読み取った会員IDから特定される会員情報を利用して前記玉貸処理,価値加算処理,及び貯玉再プレイ処理を行う。これらの各処理については後述する。
また、制御部21は、使用停止手段の一例であって、後述する管理装置50の判定結果送信手段(場内通信部55)から使用不可設定が設定されている旨の情報を受信したときに、会員遊技者特定記録媒体処理手段であるカードリーダ22にて受け付けられている会員カード6から読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を実行させないものであり、その具体的な作用については後述する。
通信部23は、通信回線を介して管理装置50の場内通信部55と通信可能に接続され、カードユニット20と管理装置50との間の通信を司るものである。この通信部23は、確認要求手段の一例であって、会員遊技者特定記録媒体処理手段であるカードリーダ22により読み取られた会員IDから特定される会員カードが後述する使用不可設定手段により使用不可設定が設定されているか否かの確認を管理装置50に対して要求するものである。この要求処理については後述する。
カード回収ボックス24は、留保手段の一例であって、後述する管理装置50の判定結果送信手段(場内通信部55)から使用不可設定が設定されている旨の情報を受信したときに、会員遊技者特定記録媒体処理手段であるカードリーダ22にて受け付けられている会員遊技者特定記録媒体(会員カード6)をカードユニット20の内部に留保するためのものである。多機能ランプ25は、報知手段の一例であって、留保手段であるカード回収ボックス24により会員遊技者特定記録媒体が留保されている旨を報知するものであり、カード回収ボックス24に会員カード6が回収されたときに、所定の態様で発光する。
タッチパネル式のディスプレイ26は、後述する図8及び図9に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の情報の入力を受け付けるための入力デバイスである。このタッチパネル式のディスプレイ26は、多機能ランプ25と共に、報知手段の一例であって、留保手段であるカード回収ボックス24により会員遊技者特定記録媒体が留保されている旨を報知するものであり、カード回収ボックス24に会員カード6が回収されたときに、所定のメッセージを表示する(例えば図9のD31を参照)。
貨幣識別機27は、遊技価値を購入するための貨幣8を受け付けるものであり、ここでは貨幣挿入口27aから挿入された貨幣8の金額を識別する。なお貨幣識別機27により受け付けられた貨幣8は、カードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた図示しない貨幣搬送機構により搬送されて図示しない金庫に回収される。
次に遊技用装置である情報表示端末30について、図1及び図3を用いて説明する。情報表示端末30は、図1に示すように遊技場2内の所定の箇所(例えば景品カウンタの近傍等)に設けられ、会員遊技者が会員カード6をカードリーダ32に挿入して操作することにより、ディスプレイ36に該会員遊技者の会員情報や会員遊技情報を表示させることが可能なものであり、前記カードユニット20と同じく会員遊技者特定記録媒体処理手段,確認要求手段,使用停止手段,留保手段,及び報知手段等を備えるものである。
この情報表示端末30の外部には、図3(a)に示すように、パトライト35,タッチパネル式のディスプレイ36,及びカード挿入口32a等が設けられている。また情報表示端末30の内部には、図3(a),(b)に示すように、制御部31,通信部33,カードリーダ32,及びカード回収ボックス34等が設けられている。これら情報表示端末30に設けられる各機器は、図3(b)に示すように接続されている。
制御部31は、CPU,RAM,及びROM等を備え、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、情報表示端末30に設けられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。カードリーダ32は、会員カード6を受け付けて該会員カード6の記録情報を読み取るものであり、ここではカード挿入口32aから挿入された会員カード6から記録情報である会員ID,及びセキュリティコード等を読み取る。
ここで、制御部31及びカードリーダ32は、会員遊技者特定記録媒体処理手段の一例であって、会員遊技者特定情報(ここでは会員ID)が記録された会員遊技者特定記録媒体(ここでは会員カード6)を受け付けて、該受け付けた会員遊技者特定記録媒体から前記会員遊技者特定情報を読み取り、該読み取った会員遊技者特定情報から特定される会員情報を利用した取引の処理を行うものである。具体的には、カードリーダ32に会員カード6が挿入されると、該カードリーダ32が受け付けた会員カード6から会員IDを読み取って、制御部31に送信し、制御部31が該読み取った会員IDから特定される会員情報,及び会員遊技情報をディスプレイ36に表示する(例えば図10のD43を参照)。この表示内容は後述する図5に示すものであり、会員情報DB及び会員遊技情報DBが管理する情報である。
また、制御部31は、使用停止手段の一例であって、後述する管理装置50の判定結果送信手段(場内通信部55)から使用不可設定が設定されている旨の情報を受信したときに、会員遊技者特定記録媒体処理手段であるカードリーダ32にて受け付けられている会員カード6から読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を実行させないものである。即ち使用不可設定が設定されている旨の情報を受信したときには、会員情報及び会員遊技情報をディスプレイ36に表示しない。
通信部33は、通信回線を介して管理装置50の場内通信部55と通信可能に接続され、情報表示端末30と管理装置50との間の通信を司るものである。この通信部33は、確認要求手段の一例であって、会員遊技者特定記録媒体処理手段であるカードリーダ32により読み取られた会員IDから特定される会員カード6が後述する使用不可設定手段により使用不可設定が設定されているか否かの確認を管理装置50に対して要求するものである。この要求処理については後述する。
カード回収ボックス34は、留保手段の一例であって、後述する管理装置50の判定結果送信手段(場内通信部55)から使用不可設定が設定されている旨の情報を受信したときに、会員遊技者特定記録媒体処理手段であるカードリーダ32にて受け付けられている会員遊技者特定記録媒体(会員カード6)を情報表示装置30の内部に留保するためのものである。パトライト35は、報知手段の一例であって、留保手段であるカード回収ボックス34により会員遊技者特定記録媒体が留保されている旨を報知するものであり、カード回収ボックス34に会員カード6が回収されたときに、所定の態様で発光する。
タッチパネル式のディスプレイ36は、図10に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の情報の入力を受け付けるための入力デバイスである。このタッチパネル式のディスプレイ36は、パトライト35と共に、報知手段の一例であって、留保手段であるカード回収ボックス34により会員遊技者特定記録媒体が留保されている旨を報知するものであり、カード回収ボックス34に会員カード6が回収されたときに、所定のメッセージを表示する(例えば図10のD41を参照)。
次に遊技用装置であるPOS装置40について、図4を用いて説明する。POS装置40は、会員遊技者が会員カード6をカードリーダ42に挿入して操作することにより、ディスプレイ45に該会員遊技者の貯玉数や貯メダル数を表示させ、操作部47によって該表示された貯玉数や貯メダル数に基づく景品交換が可能なものである。このPOS装置40は、前記カードユニット20や情報表示端末30と同じく会員遊技者特定記録媒体処理手段,確認要求手段,使用停止手段,留保手段,及び報知手段等を備えるものである。なおPOS装置40は、計数レシートを受け付けて、該受け付けた計数レシートのバーコードから特定される計数玉数を貯玉(貯メダル)する処理を行うものでもある。
このPOS装置40は、図4に示すように、操作部47,バーコードリーダ48,及び遊技者操作用端末49等からなり、該遊技者操作用端末49の箱状の筐体において、上面にディスプレイ45,及びテンキー46,前面にカード挿入口42a,内部に通信部43(図4(b)を参照),制御部41(図4(b)を参照),カードリーダ42,及びカード回収ボックス44等を備えており、例えば遊技場2の所定の箇所(例えば景品カウンタ等)に設置されるものである。これらPOS装置40に設けられる各機器は、図4(b)に示すように接続されている。
制御部41は、CPU,RAM,及びROM等を備え、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、POS装置40に設けられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。カードリーダ42は、会員カード6を受け付けて該会員カード6の記録情報を読み取るものであり、ここではカード挿入口42aから挿入された会員カード6から記録情報である会員ID,及びセキュリティコード等を読み取る。
ここで、制御部41及びカードリーダ42は、会員遊技者特定記録媒体処理手段の一例であって、会員遊技者特定情報(ここでは会員ID)が記録された会員遊技者特定記録媒体(ここでは会員カード6)を受け付けて、該受け付けた会員遊技者特定記録媒体から前記会員遊技者特定情報を読み取り、該読み取った会員遊技者特定情報から特定される会員情報を利用した取引の処理を行うものである。具体的には、カードリーダ42に会員カード6が挿入されると、カードリーダ42が受け付けた該会員カード6から会員IDを読み取って、制御部41に送信し、制御部41が該読み取った会員IDから特定される貯玉数及び貯メダル数をディスプレイ45に表示する(例えば図11のD53を参照)。
通信部43は、通信回線を介して管理装置50の場内通信部55と通信可能に接続され、POS装置40と管理装置50との間の通信を司るものである。この通信部43は、確認要求手段の一例であって、会員遊技者特定記録媒体処理手段であるカードリーダ42により読み取られた会員IDから特定される会員カード6が後述する使用不可設定手段により使用不可設定が設定されているか否かの確認を管理装置50に対して要求するものである。この要求処理については後述する。
カード回収ボックス44は、留保手段の一例であって、後述する管理装置50の判定結果送信手段(場内通信部55)から使用不可設定が設定されている旨の情報を受信したときに、会員遊技者特定記録媒体処理手段であるカードリーダ42にて受け付けられている会員遊技者特定記録媒体(会員カード6)を該遊技用装置の内部に留保するためのものである。
操作部47は、図4に示すように、貯玉(貯メダル)景品交換処理,又は貯玉処理の各モードの選択を受け付けるためのものであり、例えばタッチパネル式のディスプレイにより構成され、遊技場2の店員により操作されるものである。この操作部47は、遊技者操作用端末49のディスプレイ45と共に、報知手段の一例であって、留保手段であるカード回収ボックス44により会員遊技者特定記録媒体が留保されている旨を報知するものであり、カード回収ボックス44に会員カード6が回収されたときに、所定のメッセージを表示する。バーコードリーダ48は、計数レシートに記録された計数玉数を表すバーコードや、所定の景品に付された景品玉数を表すバーコード等を読み取るためのものであり、遊技場2の店員により操作されるものである。
ディスプレイ45は、バーコードリーダ48により読み取られたバーコードから特定される計数玉数,及びカードリーダ42により読み取られた会員IDから特定される貯玉数や貯メダル数を表示するための部位であり、上述したように報知手段として機能する(例えば図11のD51を参照)。テンキー46は会員カード6を使用するための暗証番号を入力するためのものであり、0〜9までの数値を入力するための数値キーと、入力した数値をクリアするためのクリアキーとからなる。
次に管理装置50について、図1を用いて説明する。この管理装置50は、会員カード6から読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を不可とする使用不可設定,及び該使用不可設定が設定された会員カード6から読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を再び可能とする使用可能設定が設定可能であり、図1に示すようにハードディスク51,入力装置52,ディスプレイ53,制御部54,及び場内通信部55を備えるものである。
ハードディスク51は、会員情報管理手段の一例であって、会員登録を行った会員遊技者を個々に特定可能な会員遊技者特定情報と対応付けて、該会員遊技者に関する会員情報を管理するものであり、ここでは会員IDと対応付けて、会員情報及び会員遊技情報をそれぞれ図5に示す会員情報DB及び会員遊技情報DBにより管理している。
この会員情報DBには、図5に示すように各会員IDと対応付けて、該会員IDに対応する会員カード6を使用するための暗証情報である「暗証番号」,該会員IDの会員遊技者の「氏名」,同「性別」,同「住所」,同「電話番号」,該会員カード6の残度数である「残度数」,該会員IDの会員遊技者が所有する「貯玉数」,同「貯メダル数」,該会員カード6の使用の可不可の設定である「使用可不可設定」,該会員カード6の使用の可不可を設定した日付である「設定日」が管理されている。なお、会員カード6の発行時には使用可と設定されており、設定日は該会員カード6の発行日である。
また、会員遊技情報DBには、図5に示すように各会員IDと対応付けて、該会員IDの会員遊技者が前回遊技をした日付である「遊技日」,前回遊技を行った機種である「遊技機種」,前回遊技のときの差玉数(または差枚数)である「差玉数(差枚数)」,前回遊技のときの大当り回数である「大当り(B.B)」,前回遊技のときの確率変動を伴う大当りの回数である「確変大当り」,前回遊技を行った時間である「遊技時間」,前回遊技中のスタート回数(ゲーム数)の合計である「総スタート(総ゲーム)」,前回の大当りの間のゲーム数の平均値である「平均TS」が管理されている。
入力装置52は、各種の情報の入力を受け付けるための入力デバイスであり、例えばキーボードやマウス等である。ディスプレイ53は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、例えば液晶表示器である。この入力装置52及びディスプレイ53は、使用不可設定手段の一例であって、会員カードから読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を不可とする使用不可設定を設定するものである。また、入力装置52及びディスプレイ53は、使用可能設定手段の一例であって、使用不可設定手段により使用不可設定が設定された会員カードから読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を再び可能とするものでもある。
制御部54は、CPU,RAM,及びROM等を備え、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、管理装置50に設けられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部54は、会員遊技者特定記録媒体受付確認手段,遊技用装置特定手段,会員遊技者特定記録媒体情報抹消手段,判定手段として機能するが、これらの処理については後述する。
場内通信部55は、通信回線を介して各遊技用装置の通信部23,33,43と通信可能に接続され、管理装置50と各遊技用装置との間の通信を司るものである。この場内通信部55は、判定結果送信手段の一例であって、判定手段(ここでは制御部54)による判定結果(ここでは受け付けられている会員カード6が使用不可設定されているか否かの判定結果)を要求元の遊技用装置(ここではカードユニット20,情報表示端末30,及びPOS装置40)に対して送信するものである。
以上に説明した管理装置50の作用について図6及び図7を用いて説明する。最初に、会員カード6の使用可不可の設定方法について図6を用いて説明する。まず、会員遊技者が会員カード6を紛失した旨を遊技場2の店員に伝えると、店員が該紛失した会員カード6の使用停止をするための操作を行う。図6のD11に示す会員カード使用可不可設定画面においては、会員遊技者の氏名又は会員IDを、氏名欄又は会員ID欄に入力装置52により入力して(ここでは氏名が入力されている)、「検索」をクリックする。このとき該入力された氏名又は会員IDから特定される会員カード6(ここでは会員IDが0001の会員カード6)の「使用可不可」の設定情報が図5の会員管理DBから検索される。
ここで該検索の結果、会員カード6が使用可と設定されているときにはD12に示す画面が表示され、該会員カード6(ここでは会員IDが0001の会員カード6)が現在使用可に設定されている旨と、該会員カード6を使用不可に設定するか否かの判断を促す旨が表示される。ここで「設定」にマウスのポインタを合わせてクリックすると、該会員カード6(ここでは会員IDが0001の会員カード6)が使用不可に設定される。
なお、前記検索の結果、会員カード6が使用不可と設定されているときにはD13に示す画面が表示され、該会員カード(ここでは会員IDが0001の会員カード6)が現在使用不可に設定されている旨と、該会員カード6を使用可に設定するか否かの判断を促す旨が表示される。ここで「設定」にマウスのポインタを合わせてクリックすると、該会員カード6(ここでは会員IDが0001の会員カード6)が使用可に設定される。従って、紛失した会員カード6を一時使用不可に設定し、該紛失した会員カード6が出てきたことにより、再度該会員カード6を使用可に設定できるので、遊技場は会員カード6の再発行にかかる無駄なコストを低減することができる。
また、図6のD12において、「設定」をクリックし会員カード6を使用不可に設定したときに、制御部54は、各遊技用装置の会員遊技者特定記録媒体処理手段(カードリーダ22,32,42)に使用不可に設定された会員カード6が受け付けられているか否かを確認する。ここでは、前記各遊技用装置の会員遊技者特定記録媒体処理手段が会員カード6を受け付けると、各遊技用装置の制御部21,31,41が通信部23,33,43を介して管理装置50に該会員カードから読み取られた会員IDを特定可能な情報が送信されると共に、該遊技用装置の装置IDを特定可能な情報が送信され、制御部54のRAMに前記情報が記憶される。制御部54は該RAMに記憶された会員IDに、前記使用不可に設定された会員カード6に対応する会員IDが存在しているか否かを確認し、存在していると確認したときには、該会員IDに対応する装置IDを特定する。これに基づいてディスプレイ53には、図7のD14に示すように、前記会員ID(ここでは会員IDが0001)の会員カード6が現在遊技用装置で使用されている旨が表示され、該遊技用装置の種別(ここではカードユニット20)と該遊技用装置を特定可能な装置ID(ここでは353)が併せて表示される。従って、使用不可と設定された会員カード6が受け付けられている遊技用装置を特定することができるので、確実に使用不可と設定された会員カード6を回収することができる。
即ち、制御部54は、会員遊技者特定記録媒体処理手段(ここではカードリーダ22,32,42)に、使用不可設定手段(ここでは入力装置52及びディスプレイ53)により使用不可設定が設定された会員カード6が受け付けられているか否かを確認する会員遊技者特定記録媒体受付確認手段として機能し、該会員遊技者特定記録媒体受付確認手段(制御部54)により、該使用不可設定が設定された会員カード6が受け付けられていると確認されたときに、該使用不可設定が設定された会員カード6が受け付けられている遊技用装置を特定する遊技用装置特定手段として機能するものである。また、ディスプレイ53は、遊技用装置特定手段(ここでは制御部54)により特定された遊技用装置を特定可能な情報(ここでは装置種別,装置ID)を表示する表示手段として機能する。
また、図7のD15に示すように、図5に示した会員情報DBから使用不可と設定されている会員カード6の会員IDを、制御部54が抽出してディスプレイ53に一覧表示することが可能である。このときディスプレイ53は、使用不可設定手段により使用不可設定が設定されている会員カード6を特定可能な情報(ここでは会員ID)を一覧表示する会員遊技者特定記録媒体表示手段として機能する。従って、使用不可と設定された会員カード6を特定可能な情報を管理してその一覧を表示することができるので、一見して使用不可と設定された会員カード6を把握することができる。
また、制御部54は、会員遊技者特定記録媒体情報抹消手段の一例であって、使用不可設定手段(入力装置52及びディスプレイ53)により使用不可設定が設定されている会員遊技者特定記録媒体(会員カード6)に代わる会員遊技者特定記録媒体の発行が行われたときに、前記使用不可設定手段により使用不可設定が設定されている会員遊技者特定記録媒体から特定される会員遊技者に関する情報を抹消するものである。図7のD16に示す例では、使用不可に設定されている会員IDが0002の会員カード6に代わる会員IDが1002の会員カード6の発行が行われたときに、制御部54によって会員IDが0002の会員カード6のデータが抹消されると共に、ディスプレイ53に、会員IDが1002の会員カードが再発行された旨と、現在使用不可に設定されている該会員IDが0002の会員カード6のデータを抹消する旨が表示される。従って、使用不可と設定された会員カード6は、これに代わる会員カード6の発行が行われたことに基づいて、該使用不可と設定された会員カード6に対応する情報が抹消されるので、遊技場は会員カード6を複数管理する必要がなくなる。
さらに、制御部54は、判定手段の一例であって、確認要求手段からの要求に応じて、使用不可設定手段による設定に基づいて、会員遊技者特定記録媒体処理手段にて受け付けられている会員遊技者特定記録媒体が前記使用不可設定手段により使用不可設定が設定されているか否かを判定するものであり、ここでは遊技用装置の通信部23,33,43から送信されてきた確認要求に応じて、使用不可設定手段(ここでは入力装置52及びディスプレイ53)による設定に基づいて、カードリーダ22,32,42に受け付けられている会員カード6が使用不可設定手段により使用不可の設定が行われているか否かを判定する。この判定結果は、判定結果送信手段である場内通信部55によって、要求元の遊技用装置(ここではカードユニット20,情報表示端末30,及びPOS装置40)に対して送信される。
以上に説明した管理装置50と遊技用装置(カードユニット20,情報表示端末30,及びPOS装置40)を含む遊技用システム1の作用について図8〜図11を用いて説明する。まず最初に管理装置50とカードユニット20の作用について図2,図8,及び図9を用いて説明する。
ここで、カードユニット20は、遊技場2の外部のカードデータ管理端末と通信可能に接続されているものとする。このカードデータ管理端末は、プリペイドカード7に関するカードデータとして、プリペイドカードIDと対応付けて、前記残度数,該プリペイドカード7の発券に供された遊技価値の大きさである発券度数,該プリペイドカード7の記録情報から特定される遊技価値の大きさに対する価値加算に供された遊技価値の大きさである加算度数,及び遊技に使用された遊技価値の大きさである使用度数が管理されている。
まずカードユニット20の稼働中には、図8のD21に示す画面がディスプレイ26に表示される。このD21では、会員カード6又はプリペイドカード7の挿入を促す旨が表示される。なお以下に説明するディスプレイ26に表示される各画面において、遊技者又は会員遊技者により「返却」ボタンが押圧操作されると、カードリーダ22により受け付けられている会員カード6又はプリペイドカード7がカード挿入口22aから排出されて、このD21に戻る。
このD21で、遊技者が所有しているプリペイドカード7がカード挿入口22aから挿入されて、カードリーダ22により該プリペイドカード7の記録情報が読み取られると、プリペイドカード7から読み取られたプリペイドカードIDが、図示しないカードデータ管理端末に対して送信され、該カードデータ管理端末において、該プリペイドカードIDが照合され、照合OKであれば、照合OKである旨と、該カードデータ管理端末にて管理されている該プリペイドカードIDに対応する残度数を示す情報がカードデータ管理端末からカードユニット20に対して送信される。該照合OKである旨と、前記残度数を示す情報を受信したカードユニット20のディスプレイ26においては、図8のD22に示す画面が表示される。このD22では、前記カードデータ管理端末から送信された残度数,及び予め設定されている玉貸単位度数が表示される。この玉貸単位度数は、遊技者が「設定」ボタンを押圧操作することにより設定変更可能である。
このD22で、遊技者により「玉貸」ボタンが押圧操作されると、カードユニット20とパチンコ機10との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、玉貸単位度数分のパチンコ玉がパチンコ機10の内部から払い出されて貸与され、該玉貸単位度数がディスプレイ26に表示されている残度数から減算更新される。
なお前記D22におけるパチンコ玉の貸与の終了後には、カードユニット20からプリペイドカードID,及びパチンコ玉の貸与に供された度数を示す情報が、カードデータ管理端末に対して送信される。そしてカードデータ管理端末においては、カードユニット20から受信したプリペイドカードIDと対応付けて管理されているカードデータのうちの前記使用度数に対して該受信した度数が加算更新されると共に、該更新後の使用度数に基づいて前記残度数が算出されて更新される。
一方、D22で、遊技者により「価値加算」ボタンが押圧操作されると、図8のD23に示す画面がディスプレイ26に表示される。このD23では、貨幣8の挿入を促す旨が表示される。このD23で、遊技者により貨幣8が貨幣挿入口27aから挿入されて、貨幣識別機27により該貨幣8の金額が識別されると、該貨幣8の金額に相当する残度数がディスプレイ26に表示されている残度数に加算更新されて、図8のD24に示す画面がディスプレイ26に表示される。このD24では、貨幣識別機27により識別された貨幣8の金額である加算金額,前記加算更新後の残度数,及び予め設定されている玉貸単位度数が表示される。そして所定時間(例えば5秒間)の経過後に、前記D22に戻る。
なお前記D23における価値加算の終了後には、プリペイドカードID,及び価値加算に供された度数を示す情報が、カードユニット20から前記カードデータ管理端末に対して送信される。そしてカードデータ管理端末においては、カードユニット20から受信したプリペイドカードIDと対応付けて管理されているカードデータのうち、前記残度数に対して該受信した度数が加算更新されると共に、前記加算度数に対して該受信した度数が加算更新される。
D21に戻り、会員遊技者が所有している会員カード6がカード挿入口22aから挿入されて、カードリーダ22により該会員カード6の記録情報が読み取られると、まず確認要求として、該読み取られた会員IDが通信部23から管理装置50の場内通信部55に送信されると共に、カードユニット20の装置IDを特定可能な情報が送信され、前述したように制御部54のRAMに記憶される。
判定手段である制御部54が会員情報DBを参照して該会員IDから特定される会員カード6の使用の可不可を判定し、該判定結果を場内通信部55から装置IDにより特定される要求元のカードユニット20の通信部23に送信する。
その結果、使用不可であったときには、制御部21はカードリーダ22を制御して受け付けた会員カード6をカード回収ボックス24に回収すると共に、前記読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を実行させない。
即ち該読み取られた会員IDと対応付けて管理されている残度数を利用した玉貸処理,同残度数に対する価値加算処理,及び同貯玉数を利用した貯玉再プレイ処理が実行不可能になる。また、図9のD31に示すようにディスプレイ26に受け付けた会員カード6が使用不可である旨と、該カードを回収する旨が表示される。また、このとき多機能ランプ25が所定の態様で発光することによって前記会員カード6を回収したことを店員に報知する。従って、カードユニット20で、使用不可と設定された会員カード6が確認された場合、その会員カード6が留保され、該留保されている旨が報知されるので、使用不可である会員カード6を確実に回収することができる。
なお、上記確認要求の結果、受け付けた会員カード6が使用可であったときには、図9のD32に示す画面がディスプレイ26に表示される。このD32では、暗証番号の入力を促す旨が表示されると共に、該入力をするための「テンキー」が表示される。ここでテンキーによって暗証番号を入力して「OK」を押すと、会員ID及び該暗証番号を示す情報が管理装置50に送信され、会員情報DBにより管理されている該会員IDと対応する暗証番号との照合が行われる。この照合が合致したときには、管理装置50からカードユニット20に照合が合致した旨を示す情報と、該会員IDに対応する残度数及び貯玉数を示す情報が送信される。カードユニット20の制御部21は、前記情報を受信したことに基づいて、残度数及び貯玉数をRAMに記憶すると共に、ディスプレイ26にD33に示す画面を表示する。
このD33においては、前述した図8のD22に示した画面における操作と同様の操作が可能である他、貯玉の使用が選択できる(ここでは左下の「貯玉使用」を押すことにより選択される)。図9のD33において貯玉の使用を選択したときには、D34に示す貯玉再プレイ画面に移る。ここでは、貯玉数(ここでは1088発)に応じた再プレイ回数(ここでは7回)が表示されていて、「貯玉再プレイ」を押す毎に貯玉125発が再プレイ用として遊技者に供給され、該貯玉再プレイ1回に必要な貯玉数(ここでは、再プレイ用貯玉125発+手数料25発=150発)が貯玉数から減算されてディスプレイ26の表示が更新される(D35)。このとき、カードユニット20から、会員ID及び使用した貯玉数を示す情報が管理装置50に送信される。管理装置50においては、前記情報に基づいて会員情報DBが管理している該会員IDに対応する貯玉数から前記使用した貯玉数を減算して更新する。なお、D35の画面で左下の「プリペイド」を押すとD33の画面に戻り残度数を利用することが可能になる。
次に、管理装置50と情報表示端末30の作用について図3及び図10を用いて説明する。まず情報表示端末30の稼働中には、図10のD40に示す画面がディスプレイ36に表示される。このD40では、会員カード6の挿入を促す旨が表示される。会員遊技者により該会員遊技者が所有している会員カード6がカード挿入口32aから挿入されて、カードリーダ32により該会員カード6の記録情報が読み取られると、まず確認要求として、該読み取られた会員IDが通信部33から管理装置50の場内通信部55に送信されると共に、情報表示端末30の装置IDを特定可能な情報が送信され、前述したように制御部54のRAMに記憶される。判定手段である制御部54が会員情報DBを参照して該会員IDから特定される会員カード6の使用の可不可を判定し、該判定結果を場内通信部55から装置IDにより特定される要求元の情報表示端末30の通信部33に送信する。
その結果、使用不可であったときには、制御部31はカードリーダ32を制御して受け付けた会員カード6をカード回収ボックス34に回収すると共に、前記読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を実行させない。。即ち該読み取られた会員IDと対応付けて管理されている会員遊技情報の表示処理が実行不可能になる。また、図10のD41に示すようにディスプレイ36に受け付けた会員カード6が使用不可である旨と、該会員カード6を回収する旨が表示される。また、このときパトライト35が所定の態様で発光することによって前記会員カード6を回収したことを店員に報知する。従って、情報表示端末30で、使用不可と設定された会員カード6が確認された場合、その会員カード6が留保され、該留保されている旨が報知されるので、使用不可である会員カード6を確実に回収することができる。
なお、上記確認要求の結果、受け付けた会員カード6が使用可であったときには、図10のD42に示す画面がディスプレイ36に表示される。このD42では、暗証番号の入力を促す旨が表示されると共に、該入力をするための「テンキー」が表示される。ここでテンキーによって暗証番号を入力して「OK」押すと会員ID及び該暗証番号を示す情報が管理装置50に送信され、会員情報DBにより管理されている該会員IDと対応する暗証番号との照合が行われる。この照合が合致したときには、管理装置50から情報表示端末30に照合が合致した旨を示す情報と、該会員IDに対応する情報であって、会員情報DBにより管理される「残度数」,「貯玉数」,「貯メダル数」,会員遊技情報DBにより管理される「遊技日」,「遊技機種」,「差玉」,「大当り」,「確変大当り」,「遊技時間」,「総スタート」,「平均TS」を示す情報が送信される。情報表示端末30の制御部31は、通信部33が、前記情報を受信したことに基づいて、ディスプレイ36にD43に示す画面を表示する。
最後に管理装置50とPOS装置40の作用について図4及び図11を用いて説明する。まずPOS装置40の稼働中には、図11のD50に示す画面がディスプレイ45に表示される。このD50では、会員カード6の挿入を促す旨が表示される。会員遊技者により該会員遊技者が所有している会員カード6がカード挿入口42aから挿入されて、カードリーダ42により該会員カード6の記録情報が読み取られると、まず確認要求として、該読み取られた会員IDが通信部43から管理装置50の場内通信部55に送信されると共に、POS装置40の装置IDを特定可能な情報が送信され、前述したように制御部54のRAMに記憶される。判定手段である制御部54が会員情報DBを参照して該会員IDから特定される会員カード6の使用の可不可を判定し、該判定結果を場内通信部55から装置IDにより特定される要求元のPOS装置40の通信部43に送信する。
その結果、使用不可であったときには、制御部41はカードリーダ42を制御して受け付けた会員カード6をカード回収ボックス44に回収すると共に、前記読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を実行させない。。即ち該読み取られた会員IDと対応付けて管理されている貯玉数や貯メダル数を利用した貯玉景品交換処理が実行不可能になる。また、図11のD51に示すようにディスプレイ45に受け付けた会員カード6が使用不可である旨と、該会員カード6を回収する旨が表示され、操作部47にも同様に会員カード6を回収する旨が表示される。従って、POS装置40で、使用不可と設定された会員カード6が確認された場合、その会員カード6が留保され、該留保されている旨が報知されるので、使用不可である会員カード6を確実に回収することができる。
なお、上記確認要求の結果、受け付けた会員カード6が使用可であったときには、図11のD52に示す画面がディスプレイ45に表示される。このD52では、暗証番号の入力を促す旨が表示される。ここでテンキー46によって暗証番号を入力して「OK」押すと、会員ID及び該暗証番号を示す情報が管理装置50に送信され、会員情報DBにより管理されている該会員IDと対応する暗証番号との照合が行われる。この照合が合致したときには、管理装置50からPOS装置40に照合が合致した旨を示す情報と、該会員IDに対応する貯玉数及び貯メダル数を示す情報が送信される。POS装置40の制御部41は、通信部43が前記情報を受信したことに基づいてディスプレイ45にD53に示す画面を表示する。このD53においては、受け付けた会員カード6から読み取られた会員IDに対応する貯玉数及び貯メダル数が表示される。会員遊技者はこのD53に表示される貯玉数や貯メダル数に基づいて、貯玉(貯メダル)による景品交換を行うことができる。
例えば、会員遊技者が貯玉を景品に交換したいときには、D53の状態で遊技場の店員が図4(a)に示す操作部47の「貯玉(貯メダル)景品交換」を選択し、バーコードリーダ48によって、所定の景品に付された景品玉数を表すバーコードを読み取ることにより該景品玉数に対応する貯玉数が減算更新される。店員は該バーコードを読み取らせた景品を会員遊技者に渡すことで景品交換が終了する。なお、会員遊技者が貯玉(貯メダル)を行いたいときには、D53の状態で、遊技場の店員が図4(a)に示す操作部47の「貯玉(貯メダル)」を選択し、バーコードリーダ48によって計数レシートのバーコードを読み取ることにより、該読み取られた計数玉数が、現在の貯玉数に加算される。
最後に、本発明に係る遊技用システム1の変形例について説明する。
上記の実施形態では、図1に示すように、遊技場2に、遊技用装置として、カードユニット20と、情報表示端末30と、POS装置40が設けられる例について説明したが、これに限らず、該遊技用装置はこれらのうちの一以上であれば良い。また、遊技用装置は、ここに挙げたものに限らず、会員カードを受け付けて、該受け付けた会員カードから会員遊技者特定情報を読み取り、該読み取った会員遊技者特定情報から特定される会員情報を利用した取引の処理を行うものであれば良い。
上記の実施形態では、会員登録を行った会員遊技者を個々に特定可能な会員遊技者特定情報が会員IDである例について説明したが、これに限らず、各会員カード6毎に割り振られた会員カードIDでも良い。また、会員IDと会員カードIDの両方を用いても良い。
上記の実施形態では、会員遊技者特定記録媒体(会員カード6)又は遊技用記録媒体(プリペイドカード7)がICカードである例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は磁気カード等であっても良く、また、カード型ではなくメダル型の媒体であっても良い。また上記の実施形態では、貨幣8が4種類の紙幣である例について説明したが、これに限らず、該貨幣8は、前記4種類の紙幣のうちの一又は二以上の紙幣であっても良く、また硬貨であっても良い。
上記の実施形態では、会員カード6の暗証情報が遊技者がテンキーによって入力する暗証番号である例について説明したが、これに限らず、暗証情報は、指紋,声紋,虹彩,筆跡等の個人を認識可能な情報であっても良い。
上記の実施形態では、遊技機が、パチンコ玉が外部に払い出される通常のパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えばパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,メダルやパチンコ玉が外部に払い出されるスロットマシンやパチロット,メダルが外部に払い出されることなく遊技可能なクレジット式のスロットマシン等であっても良く、さらにはパチンコ玉やメダル等を用いずにデータ等により遊技可能な遊技機,遊技盤やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良く、その種類や形態は特に限定されない。またパチンコ機10はCR式のパチンコ機10には限られず、いわゆる現金式のパチンコ機であっても良い。
上記の実施形態では、カードユニット20が、パチンコ機10との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りを行うことにより遊技媒体の貸与を行うCRユニットである例について説明したが、これに限らず、該カードユニットは、自ら玉払出装置を備えて遊技媒体の貸与を行うものでも良い。また上記の実施形態では、カードユニット20が、遊技媒体としてパチンコ玉を貸与するための玉貸処理を行うものである例について説明したが、これに限らず、該カードユニットは、遊技媒体としてメダルを貸与するためのメダル貸与処理を行うものでも良く、また遊技機が前記封入式のパチンコ機や前記クレジット式のスロットマシンである場合には、それら遊技機での遊技に使用される遊技媒体である得点・持点を加算する処理を行うものでも良い。
上記の実施形態では、会員カード6をカードリーダ22,32,42に挿入した際に、該会員カード6の使用の可不可の確認を管理装置50に要求する例について説明したが、これに限らず、会員カード6の挿入時には使用の可不可の確認を要求せずに、該会員カード6の暗証番号の照合をする際に使用の可不可の確認要求を併せて行うものでも良い。
上記の実施形態では、留保手段(カード回収ボックス24)により会員カード6が留保されている旨を報知する報知手段がカードユニット20が備える多機能ランプ25である例について説明したが、これに限らずパチンコ機10に対応して設けられた呼出ランプ装置の呼出ランプでも良く、遊技島毎に設けられた代表ランプであっても良い。また、これら多機能ランプ25,呼出ランプ,及び代表ランプを任意に組み合わせて報知手段としても良い。なお、呼出ランプ及び代表ランプは、多機能ランプ25と同様に所定の発光態様で発光することにより留保手段により会員カード6が留保されている旨を報知するものである。
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20,情報表示端末30,及びPOS装置40)において会員カード6の記録情報が読み取られると、該読み取られた会員IDが管理装置50に送信されると共に、該遊技用装置の装置IDが送信され、管理装置50において使用の可不可が判定される例について説明したが、これに限らず、管理装置50から所定期間毎(例えば5分毎)に遊技用装置に対して前記会員IDと装置IDを送信する旨を示す命令信号を送信し、該命令信号に応じて遊技用装置が、受け付けている会員カード6から読み取った会員IDと該遊技用装置の装置IDを管理装置50に対して送信し、該管理装置50において同様に使用の可不可が判定されるものでも良い。
上記の実施形態では、受け付けた会員カード6が使用不可であったときには、遊技用装置が会員カード6をカード回収ボックス24,34,44に回収すると共に、読み取られた会員IDから特定される会員情報を利用した取引を実行させない例について説明したが、これに限らず使用不可である会員カード6を回収せずに、該会員IDから特定される会員情報を利用した取引を実行させないようにしても良い。