以下、図面を参照して本発明に係る遊技用システムを実施するための形態を説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1は、本発明の実施の形態の遊技用システムの全体像を示すシステム構成図である。遊技用システムは、遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に並設される遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2と、パチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技機に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、遊技機における遊技に使用される遊技媒体であるパチンコ玉を貸し出すための処理や、対応するパチンコ機2における遊技にて獲得されたパチンコ玉を計数するとともに、該計数済みのパチンコ玉数の範囲内のパチンコ玉の払出し(返却)を行うカードユニット3と、カードユニット3にて使用されるビジターカードや会員カード並びにカードユニット3の管理等を行うシステムコントローラ100と、各カードユニット3において計数された計数済玉数(「自台計数玉数」ともいう)を持玉数として管理する持玉数管理や、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する貯蓄玉数(持玉数と貯玉数)やビジターカードに記録された持玉数の管理を行う管理コンピュータ150と、遊技場内に設置された各パチンコ機2の台データ等の遊技情報を管理する遊技情報管理装置となるホールコンピュータ140と、遊技場内の景品カウンタに設けられて景品交換を行うための景品交換用POS端末170と、から主に構成されている。
そして、これら本実施の形態の遊技用システムを構成する各装置は、図1に示すように、ハブ(HUB)7並びに通信ケーブル8を介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているこれら各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置(ユニット)IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルや後述するユニット管理テーブル(図17(a)参照)等を有することで、該装置(ユニット)IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信することにより、互いにデータの送受を実施できるようになっている。
尚、本実施の形態のシステムコントローラ100は、上述したように、各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)を管理しているとともに、通信回線11を介して、これら会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された管理サーバ12と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、これら管理サーバ12に対してシステムコントローラ100から、各種の管理情報が送信されることにより、カード管理会社は、該管理サーバ12にて各遊技場の会員カード並びにビジターカードによる売り上げ等を把握できるようになっている。
また、本実施の形態のホールコンピュータ140には、図1に示すように、遊技場内を監視するための監視カメラシステムが接続されており、該監視カメラシステムにて撮像された遊技場内の監視画像が、各パチンコ機2の台データ等とともに記憶、管理されるようになっている。尚、これらホールコンピュータ140にて管理される各パチンコ機2の台データ等の遊技情報は、後述するように、各パチンコ機2に対応するカードユニット3から送信される送信データにより最新の情報に更新されるようになっている。
また、カードユニット3とパチンコ機2とは、図3に示すように、払出単位として予め定められた複数個(本実施の形態では25個)のパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号、具体的には、パチンコ機2から出力される台端末貸出完了信号(EXS)や台READY信号(PRDY)、制御ユニット328より出力されるカードユニットREADY信号(BRDY)や台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)を送受可能に接続されているとともに、該パチンコ機2から出力される後述する大当り信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号が入力可能に接続されている。
はじめに、本実施の形態に用いた遊技機であるパチンコ機2について、以下に簡単に説明すると、該パチンコ機2は、図2に示すように、額縁状に形成されたガラス扉枠22を有し、該ガラス扉枠22の下部表面には打球供給皿23がある。打球供給皿23の上面所定箇所には、操作部14が設けられているとともに、打球供給皿(上皿)23の下部には、打球供給皿23から溢れたパチンコ玉を貯留する下皿24と打球を発射する打球操作ハンドル(以下操作ノブ)25とが設けられている。
ガラス扉枠22の後方には、遊技盤26が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤26の前面には遊技領域27が設けられている。この遊技領域27の向かって右側の下方領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される特図可変表示部28と、その中央付近には、「演出図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示されるとともに演出映像が表示される演出可変表示部29と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示装置30とが設けられている。また遊技盤26には、複数の入賞口44や通過ゲート31、始動入賞口34、可変入賞球装置36が設けられているとともに、遊技領域27の下部には、入賞しなかった打込玉を回収するアウト口46が形成されている。
これら各入賞口に打玉が入賞した場合には、各入賞口に応じた賞球が図示しない玉切り払い出し装置により払い出されるとともに、該玉切り払い出し装置により払い出された賞球数に応じた賞球信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、賞球数が外部に通知される。
打球操作ノブ25の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域27に入り、その後、遊技領域27を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域27に達しなかったパチンコ玉は、環流経路(図示略)を通じて下皿24に環流されるようになっている。
また、遊技領域27に打ち込まれた打込玉が通過ゲート31を通過すると、可変表示装置30に停止表示されている普通図柄が可変開始する。
可変表示装置30の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(たとえば○)となった場合に、始動入賞口34に設けられた可動片35が所定時間開成して遊技者にとって有利な状態となる。
また、始動入賞口34にパチンコ玉が入賞すると、特図可変表示部28において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始するとともに、演出可変表示部29において演出表示が開始される。そして、その後、特図可変表示部28における特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合には、演出可変表示部29における左、中、右の演出図柄の可変表示も停止し、その演出図柄の表示態様も予め定められた特定の表示態様(たとえば777)とされることで、特定遊技状態(大当り状態)が発生するとともに、大当り中信号が出力状態とされることで、該大当りの発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28における特別図柄が停止したときに、所定パルス幅の始動信号が出力され、特図可変表示部28における特別図柄の可変表示(変動表示)が実施されたことが外部に通知される。
このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置36に設けられた開閉板40が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
そして該第1の状態となっている可変入賞球装置36の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して図示しないVカウントスイッチにより検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って前記第2の状態から前記第1の状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
特図可変表示部28の表示結果並びに演出可変表示部29の演出図柄の表示結果が予め定められた大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、これら大当り図柄に停止表示される以前の状態において、リーチ状態が発生する場合がある。
特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄の種類に一致した図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、再度大当りとなる確率が通常の確率状態よりも高い確率状態となる確率変動状態となるようになっており、これら確率変動図柄での大当りを通常の大当りと区別して「確変大当り」と呼称し、これら確変大当り終了後における確率変動状態中において、確変中信号が出力状態とされることで、該確率変動状態の発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄以外の図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示が所定回数に達するか或いは次の大当りが発生するまでの間、特図可変表示部28における特別図柄および演出可変表示部29における演出図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される時短状態となるようになっており、これら時短状態中において、時短中信号が出力状態とされることで、該時短状態の発生が外部に通知される。
本実施の形態のパチンコ機2には、これら各信号を外部出力するための図示しない情報出力基板が搭載されており、該情報出力基板とカードユニット3とが、図示しない信号ケーブルを介して接続されており、情報出力基板からは、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号からなる外部出力信号が、信号ケーブルを介してカードユニット3に出力される。
ここで、大当り中信号は大当り状態の期間中において出力状態とされる信号であり、確変中信号は確変状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、時短中信号は時短状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、始動信号は、特図可変表示部28の表示結果が全て導出表示されて可変表示が終了した際に出力される所定幅のパルス信号であり、賞球信号は、所定玉数(本実施の形態では10玉)が払い出される毎に出力される所定幅のパルス信号である。
本実施の形態のパチンコ機2には、該パチンコ機2における遊技を制御する遊技制御基板から、入賞に基づいて出力される賞球信号に基づいて所定数の賞球を計数して払出す制御を行うとともに、通常のCR機と同じく、カードユニット3より入出力される信号に基づいて、払出単位である25球のパチンコ玉を計数して貸出す制御を行う図示しない賞球制御基板を備えており、該払出単位である25球の倍数にてパチンコ玉の貸出を実施できるようになっている。
次に、本実施の形態にて使用されるビジターカードと会員カードとについて、簡潔に説明すると、本実施の形態に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KCで始まる会員カードID(単に「カードID」ともいう)が予め書き換え不能に記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データや、テストモードにおいて使用されたことを示すテストフラグ(「1」がフラグ有り、「0」がフラグ無しを示す)等の各種データが記憶されている。
尚、会員カードは、遊技場に会員登録を実施した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員IDが書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、後述するように、一度獲得して計数したパチンコ玉を、当日再度遊技に使用できる持玉として、あるいはその翌日以降においても再度遊技に使用できる貯玉として、遊技場に預けることができるようになっているが、これら会員カードには、該持玉のデータである持玉数および貯玉のデータである貯玉数は直接記録されておらず、これら持玉数および貯玉数は、後述するように、管理コンピュータ150において、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるようになっている。
また、ビジターカードは、遊技場内に設置された図示しないカード発行・入金機にて、購入、発行されるとともに、カードユニット3においても発行される。尚、ビジターカードには、該ビジターカードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数と日付とが記憶されており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット3において使用できるようになっている。
尚、本実施の形態では、上述したように、ビジターカードのみに持玉数を書き込み記録するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら持玉数や貯玉数のデータを、ビジターカードと同じく、会員カードに記録するようにしても良い。
次に、本実施の形態のカードユニット3について、図2〜図10、図25に基づいて以下に説明すると、本実施の形態のカードユニット3の前面には、図2に示すように、フルカラーLEDにより構成されて複数の色に点灯することでカードユニット3の状態等を報知可能とされた多機能ランプ301等の各種表示部、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305、計数済玉数を払出すための計数払出操作を受付けるための払出ボタン311、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、該カード挿入口309に対応する位置に内蔵されるカードリーダライタ327(図7参照)のカードスロット392に連設されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロット392に挿入可能とされている。
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、図2並びに図5に示すように、各種情報を表示可能な表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタン316と、台データを表示させるための台データボタン318と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、再プレイボタン319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部320と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)からの赤外線信号を受信して電気信号に変換して出力するIR受光ユニット315とが設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
また、該突出部305内部には、表示部312を成す後述する液晶表示器313や各ボタンに対応するスイッチが設けられており、これらが、図7に示すように、該突出部305に対応する装置内位置に設けられた表示制御基板329に接続されることで、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル314による入力位置検出等が、該表示制御基板329によって実施される。
カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット321が設けられており、該紙幣識別ユニット321にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
また、カードユニット3の略中央部位置には、該カードユニット3を構成する各部と接続しやすいように該カードユニット3の動作を制御する制御ユニット328が設けられており、後述するように、該制御ユニット328によって該カードユニット3の各種の動作が制御されている。
また、カードユニット3の最下方位置には、図7に示すように、カードユニット3の前方側から後方(内方)側に傾斜する回収流路を内在する回収流路ボックス348が設けられているとともに、該回収流路ボックス348の前面側となるカードユニット3の前面下方端部位置には、パチンコ機2の下皿24の下方位置に配置されることで、該下皿24から排出されるパチンコ玉を計数するとともに、払出単位数未満の端数のパチンコ玉の払出しを行う箱状の計数・端数払出ユニット340から排出されるパチンコ玉をカードユニット3内に流入させるための連結樋344が装着される連結樋装着口348’が設けられており、該連結樋344を流下して連結樋装着口348’から回収流路ボックス348に流入してきたパチンコ玉が、回収流路ボックス348をカードユニット3の前方側から後方(内方)側に流下していき、カードユニット3の後方下端から遊技島内の図示しない回収樋に排出される。
尚、本実施の形態のカードユニット3は、図7に示すように、カードユニット3本体が、その上下位置に形成されたユニットホルダ31’に係合し、該カードユニット3本体を前面方向に引き出し可能に保持するユニットホルダ31を介して遊技島に設置されており、カードユニット3の前面下方所定位置には、図示しないシリンダ錠が設けられていて、係員等が所持する解錠キーにより施錠を解除することでカードユニット3が引き出しできるようになっている。また、該ユニットホルダ31には、各種接続ケーブルを中継するためのコネクタが設けられており、制御ユニット328に接続される通信ケーブル等が、該ユニットホルダ31を介して中継接続されていて、これら通信ケーブル等が前記カードユニット3本体の引き出し時に絡まって、カードユニット3本体が引き出せなくなってしまうことがないように工夫されている。
図3は、本実施の形態のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、上述したように、主には、紙幣識別ユニット321と、カードリーダライタ327と、表示制御基板329と、計数・端数払出ユニット340と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328とから構成されており、紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327、計数・端数払出ユニット340および表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。なお、プリペイド残額は、会員カード並びにビジターカードに記録させることなく、システムコントローラ100などがカードIDに対応付けて記憶し、カードに対応するプリペイド残額を当該カードのカードIDから検索できるように管理してもよい。
本実施の形態に用いたカードリーダライタ327の構成を、図4を用いてより詳細に説明すると、該カードリーダライタ327の内部には、前記カード挿入口309からの会員カードやビジターカードの挿入並びに会員カードやビジターカードが挿入中であることを検知する挿入センサ397や、カード挿入口309からの新たな会員カードやビジターカードの挿入を阻止するためのシャッタの出没を行うシャッタ用ソレノイド399や、カード挿入口309から延設され、会員カードやビジターカードがスライド可能とされたガイドレール398と、該ガイドレール398を挟むように配設されてカードスロット392に挿入された会員カードやビジターカードを、カードスロット392の内方側に取り込むとともに、会員カードやビジターカードをカード挿入口309から排出する取込・排出ローラ387’並びに該取込・排出ローラ387’を駆動する駆動モータ386’と、取込・排出ローラ387’によりカードスロット392の内方側に取り込まれた会員カードやビジターカードのガイドレール398上の移動を、駆動モータ386、393にて駆動回転されることにより実施する搬送ローラ387、388と、前記搬送ローラ387、388の一方側に張架された搬送ベルト391と、から成る搬送機構や、該搬送される会員カードやビジターカードを所定位置に停止させるストップピンの出没を行うソレノイド389や、所定位置に停止された会員カードやビジターカードへの給電やデータ通信を行う通信ヘッド390や、該通信ヘッド390に接続されて会員カードやビジターカードとのデータ送受の制御を行う通信基板327aと、が設けられており、挿入されている会員カードやビジターカードからのデータの読み出しおよび会員カードやビジターカードへの書き込みが非接触状態にて可能とされている。
本実施の形態のカードリーダライタ327に設けられた搬送機構を構成する搬送ローラ387は、カード挿入口309から、1枚の会員カードやビジターカードの長さ寸法とほぼ等しい距離だけ、離間されて設けられており、カード挿入口309と搬送ローラ387との間に、1枚の会員カード或いはビジターカードを滞留(保持)させたまま、通信ヘッド390に対応する所定位置に他の会員カード或いはビジターカードを停止させてデータの読み取りおよび書き込みを実施できるようになっており、必要時に発行されるビジターカードと受付け中の会員カードとをほぼ同時に連続してカード挿入口309から排出できる。
本実施の形態のカードリーダライタ327に設けられている搬送ベルト391のカードユニット3の内方側終端部位置には、ビジターカードを最大10枚まで貯留できるカード貯留部370が設けられており、新規のビジターカードを発行可能とされている。
この本実施の形態のカード貯留部370の内部には、図4に示すように、駆動モータ373にて駆動回転される1対の搬送ローラ371と、該搬送ローラ371に張架された搬送ベルト372と、から成るビジターカードの移動(収納、排出)を実施する搬送機構が設けられるとともに、カード貯留部370内に貯留されているビジターカードを、支持板377を介して搬送ベルト372側に押圧する押圧ばね376が設けられている。
そして、搬送機構における搬送ベルト372の略中央部には、ソレノイド374によって揺動する揺動ローラ375が設けられている。ビジターカードをカード貯留部370の内部に取り込むときに、揺動ローラ375がソレノイド374によって揺動して搬送ベルト372と当接することで、搬送ベルト372の中央部が突出し、既に貯留されているビジターカード若しくは支持板377を押圧することにより、搬送ベルト372とビジターカード若しくは支持板377との間に、新たにビジターカードを受け入れるための間隙が形成される。そのため挿入されたビジターカードをスムーズにカード貯留部370内に貯留することができるようになっており、これらビジターカードの取り込み後に揺動ローラ375が搬送ベルト372と当接しない位置まで戻ることにより、搬送ベルト372の中央部の突出が解消されて、搬送ベルト372がビジターカードの全面に当接する状態にてビジターカードが貯留され、該ビジターカードを排出するときには、搬送ベルト372に当接しているビジターカードが、搬送ベルト372を取り込みとは逆方向に移動することによって、搬送ベルト391へ排出される。
また、カード貯留部370内には、該カード貯留部370内に貯留されるビジターカードの枚数が1枚以下になったことを検出する光学センサによるカード補給検知センサ378が設けられているとともに、カード貯留部370内に貯留されるビジターカードの枚数が10枚(満タン)になったことを検出する光学センサによるカード満タン検知センサ379が設けられている。カード補給検知センサ378がビジターカードの枚数が1枚以下になったことを、ビジターカードからの光反射がないことによって検出すると、該検出信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328によりカード補給を要求する所定の点灯態様にて多機能ランプ301が点灯されることにより、ビジターカードが足りなくなったことが店員に報知されるとともに、カード満タン検知センサ379がビジターカードの枚数が10枚(満タン)になったことを、ビジターカードからの光反射が有ることによって検出した場合には、該検出信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328が、カード貯留部370内にビジターカードが満タンになったことを認識できるようになっており、この場合には、ビジターカードの回収を実施することなく該ビジターカードはカード挿入口309から排出される。
このカード貯留部370にビジターカードを補充する場合には、係員がリモコンを操作することによりカード補充モード(図11参照)に移行させた状態において、残額が0のビジターカードをカード挿入口309に順次挿入することで、これら挿入されたビジターカードが、カード貯留部370に順次貯留されるようになる。
次に、本実施の形態の制御ユニット328について説明すると、制御ユニット328は、図3に示すように、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持玉数、貯玉数、来店ポイント数、対応するパチンコ機2の台データ、遊技中の会員の遊技情報、計数・端数払出ユニット340に貯留されているパチンコ玉数である貯留玉数データ等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、中央演算処理回路(CPU)328aが実行する制御プログラムや、当該カードユニット3の装置IDを含む設定情報や、離席中の(会員)カードID等の各種のデータを書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)328dを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
本実施の形態の制御ユニット328は、前述したようにパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている図示しない賞球制御基板との間において実施可能に接続されているとともに、前述のように、信号ケーブルを介して、パチンコ機2の情報出力基板と接続されることで、大当り中信号等の各種の外部出力信号が入力可能とされている。
また、制御ユニット328は、対応するパチンコ機2の下方位置に設けられているアウト玉計数器16に接続されて該アウト玉計数器16による各計数信号が入力可能とされており、これらアウト玉計数器16からの計数信号の入力に応じて、後述する遊技情報テーブル(図9(b)参照)の総打込玉数の値に該計数信号に応じた所定数を加算更新する。
また、制御ユニット328は、計数・端数払出ユニット340と接続されており、後述するように、該計数・端数払出ユニット340から出力されてくる計数情報の受信に応じて、表示部312の下部位置に表示している計数済玉数(図5参照)の値(カードテーブルの持玉数)を更新することで、計数・端数払出ユニット340にて計数された玉数の総数(その時点前に既にその当日に計数された玉数が存在する場合には、その合計となる持玉数)が計数済玉数として表示される。
また、制御ユニット328は、装置前面の突出部305の下方位置に設けられた払出ボタン311に対応する払出ボタンスイッチ311’に接続されており、払出ボタン311の操作に応じた信号が、該払出ボタンスイッチ311’から入力されることにより、払出ボタン311の操作の有無を把握し、払出ボタン311の操作があったときには後述する払出処理を実施することで、払出単位数のパチンコ玉の払出しを対応するパチンコ機2から実施させるとともに、払出単位数未満の端数のパチンコ玉の払出しを計数・端数払出ユニット340から実施させる。
本実施の形態のRAM328bに記憶されているカードテーブルには、図9(a)に示すように、カードリーダライタ327に挿入されたビジターカードや会員カードから読み出した(会員)カードIDや会員ID(会員カードのみ)、(会員)カードID並びにプリペイド残額データに基づくプリペイド残額、カードID若しくは(会員)カードIDと会員IDから特定される持玉数若しくは計数された持玉数、(会員)カードIDと会員IDから特定される貯玉数(会員のみ)、会員IDから特定される来店ポイント数(会員のみ)が記憶されるようになっている。
また、RAM328bに記憶されている本実施の形態の遊技情報テーブルには、図9(b)に示すように、本日を含む3日間の遊技情報、つまり、本日データ、前日データ、前々日データが記憶されている。尚、前日データ、前々日データは、EEPROM328cにも記憶されているが、これら前日データ、前々日データを表示する際に、EEPROM328cから読み出すよりも高速に処理できるようにするために、本実施の形態では、予めEEPROM328cより読み出した前日データ、前々日データをRAM328bに記憶されている遊技情報テーブルに記憶しておくようにしている。
この本実施の形態の遊技情報テーブルには、対応するパチンコ機2から出力される前述した大当り中信号、確変中信号、時短中信号の図示しない入力端子1〜3への入力状態に基づく現在の遊技状態(本日のみ)と、最新の遊技状態データ(左のビットから順に入力端子1〜入力端子3の入力状態、0:LOW/未接続、1:HIGH、本日のみ)並びに前回の遊技状態データ(最新の遊技状態データに更新される前の遊技状態データ、本日のみ)、営業開始時点からの総打込玉数、総賞球数、差玉数(総打込玉数−総賞球数)、総始動回数、大当り状態の発生が識別される毎にリセットされて大当りの発生後からの始動回数である当り後始動回数、営業開始時点からの大当りの発生回数である大当り回数、営業開始時点からの確変状態の発生回数である確変回数と、営業開始時点からの時短状態の発生回数である時短回数と、通常遊技状態において発生した大当りから次に通常遊技状態となるまでに発生した大当りの回数である連荘回数からなる遊技情報が格納されており、これら遊技情報は、入力端子に入力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号に基づいて最新の情報に更新される。
尚、これら遊技情報テーブルにおいて集計、管理されている本日の台データは、図10に示すように、その先頭に台データを含む送信データであることを示す特定のデータヘッダと、当該カードユニット3の装置IDと、モードの種別(後述する通常モード、テストモード、消去モード)を特定可能なモードフラグとが付与された所定フォーマットの送信データ列として、ホールコンピュータ140からの送信要求の受信に応じて(遊技状態の変更時には、その時点で)送信される。尚、図10のECCは、エラー訂正用コードである。
また、RAM328bに記憶されている本実施の形態の会員遊技情報テーブルには、図9(c)に示すように、カードリーダライタ327に会員カードが挿入された時点からの遊技情報、つまり、該挿入された会員カードを所持する会員の遊技に関する遊技情報が格納されている。
具体的には、会員が遊技を開始した開始時間(会員カードの受付け時刻)、会員が遊技を終了した終了時間(会員カードの返却時刻)、会員の遊技時間、会員が遊技を開始してからの始動回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した確変回数、会員が遊技を開始してから獲得した獲得玉数(遊技開始時の計数済玉数からの差数)、会員が遊技に使用した支出金額と、会員が遊技を開始してから再プレイに使用した再プレイ玉数と、会員が遊技を開始してから使用した持玉数とが更新記憶されており、対応するパチンコ機2で遊技中の会員遊技者が遊技を開始してからの遊技情報(台データ)を把握できるようになっている。
また、RAM328bの所定領域には、図9(d)に示すように、貯留玉数データが記憶されており、計数・端数払出ユニット340内部の後述する貯留部に、該計数・端数払出ユニット340において計数がなされることによって流入したパチンコ玉数が該貯留玉数データに加算更新される一方、計数・端数払出ユニット340から払出しされた端数のパチンコ玉数が該貯留玉数データから減算更新されることにより、現時点において貯留部に貯留されているパチンコ玉数が貯留玉数データにより特定できるようになっている。
また、制御ユニット328には、前述したように、対応するパチンコ機2の操作部14に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付け中の会員カードやビジターカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されており、貸出ボタンの操作や返却ボタンの操作を検知できるとともに、これら残額表示器の表示制御を実施する。
制御ユニット328は、リモコンからの送信に応じたIR受光ユニット315からの出力や突出部305に設けられている各種ボタンの操作やタッチパネルの操作に応じて表示制御基板329から入力される各種情報や、紙幣識別ユニット321による貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報やビジターカードの貯留状態情報等を受けて、制御ユニット328に接続されている前記多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LEDの点灯制御、カードリーダライタ327、表示制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びに図20に示すように、カード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードの利用の可/不可を判別するカード受付け処理や、受付け中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データに基づくプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸出処理や、返却ボタンの操作により受付け中の会員カードやビジターカードの返却する返却処理や、貨幣の受付けに応じて、受付け中の会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額への入金、或いは新たなビジターカードにプリペイド残額を書き込んで発行する発行・入金処理や、貯玉数を用いた再プレイ処理、払出ボタン311の操作の受付けによって計数済玉数(挿入されたビジターカード並びに会員カードにより特定されるものを含む)から払出し(返却し)て該払出した玉数を計数済玉数から減算更新する払出処理、リモコンにおける離席操作に基づく信号の受信により離席モードに移行するための離席処理等の各種処理を実行する。
また、制御ユニット328は、通信部334並びにHUB7を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている前述のシステムコントローラ100、ホールコンピュータ140並びに管理コンピュータ150等とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部334を通じて可能とされている。
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、表示部312を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、各種スイッチ類(メニューボタン316に対応するメニュースイッチ316a、台データボタン318に対応する台データスイッチ318a、再プレイボタン319に対応する再プレイスイッチ319a)や、IR受光ユニット315、前述した再プレイ表示部320内に設けられたLED320a等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、各種スイッチ類の操作情報、IR受光ユニット315から出力された出力信号に基づく情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット328に出力される。
本実施の形態の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット328から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を、表示部312を成す液晶表示器313に表示可能とされている。
ここで、本実施の形態のカードユニット3における各種動作モードについて図11に基づき説明すると、カードユニット3は、大きくは、営業中における各種処理を実施する際に移行される通常モードと、これら営業中における各種処理の動作確認(テスト)を行う際に移行されるテストモードと、これらテストモードにおいて使用されたビジターカードに記録された記録データを消去する際に移行される消去モードの3つのモードを有しており、これら各モードへの移行は、図12に示すように、管理コンピュータ150からの各種モード移行要求の受信に応じてモード移行制御処理が実施されることにより、受信したモード移行要求が該当する各モードに移行するようになっている。
また、これらのモードに加えて、遊技者が遊技を中断して離席する際に移行される離席モードや、係員がビジターカードをカードリーダライタ327のカード貯留部370に補充する際に移行されるカード補充モードや、後述する計数・端数払出ユニット340内の貯留部338にパチンコ玉を補充する際に移行される加算留保モードを有しており、これらの各種モードは、通常モードとテストモードの双方において移行可能とされている。
つまり、離席モード、カード補充モード、加算留保モードは、基本モードとなる通常モード中でもテストモード中でも移行される下位モードであり、これらのモードへの移行並びに終了は、後述するように、係員が所持する図示しないリモコンの操作によって実施される。
具体的に、通常モードにおいては、図11に示すように、多機能ランプ301の点灯状態は、無点灯状態とされ、動作については全ての動作が実施可能とされ、会員カードまたはビジターカードに記録されるデータとしては、通常のデータ(追加データなし)が記録され、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信される。
また、テストモードにおいては、図11に示すように、多機能ランプ301の点灯状態は、赤色の連続点灯状態とされ、動作については全ての動作が実施可能とされ、会員カードまたはビジターカードに記録されるデータとしては、テストフラグが追加記録され、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、テストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、消去モードにおいては、図11に示すように、多機能ランプ301の点灯状態は、赤色の点滅点灯状態とされ、図29に示す消去モード処理に関する動作のみが実施可能とされ、テストフラグが記録されているビジターカードについては、記録されているデータのうち消去対象のデータが全て消去され、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、消去モードを示す消去フラグ(11)を含む送信データが送信される。
また、離席モードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は、離席中を示す黄色の点灯状態とされるとともに、表示部312に「離席中」の表示が実施され、動作としては、一時返却した会員カードまたはビジターカードの受付け並びに照合のみが可能とされ、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、該離席モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該離席モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、カード補充モードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は変化せずに、表示部312に「補充可」の表示が実施され、動作としては、補充するビジターカードの受付けとカード貯留部370への収納動作等のカードの補充に係わる動作のみが可能とされ、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、該カード補充モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該カード補充モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、加算留保モードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は変化せずに、表示部312に「投入可」の表示が実施され、動作としては、補充するパチンコ玉の投入と該投入されたパチンコ玉の貯留部338への収納操作等のパチンコ玉の補充に係わる動作のみが可能とされ、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、該加算留保モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該加算留保モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、制御ユニット328は、後述するように、管理コンピュータ150から定期的(本実施の形態では約10秒毎)に送信されてくるオンライン確認要求の受信の有無により、管理コンピュータ150との通信状態がオンライン状態であるかオフライン(通信不能)状態であるかを検知できるようになっているとともに、これらオンライン確認要求の受信に応じて装置IDを含むオンライン確認応答を管理コンピュータ150に返信することで、管理コンピュータ150においても各カードユニット3のオンライン・オフライン状態を検知できるようになっている。尚、これらオンライン確認要求としては、他のデータ送信要求にて代用される場合がある。
これらオフラインの検知として制御ユニット328は、オンライン確認要求の受信が所定時間を経過しても無い場合には、管理コンピュータ150に対してオンライン確認要求を送信し、該オンライン確認要求を送信に応じたオンライン確認応答の返信がないときに、オフライン状態が発生したと判定する。
同様に、管理コンピュータ150においても、オンライン確認応答が返信されないカードユニット3に対して再度オンライン確認要求を送信し、該再度のオンライン確認要求に対してもオンライン確認応答が返信されてこないときに、オフライン状態が発生したと判定するようになっている。
また、制御ユニット328は、計数・端数払出ユニット340と計数情報や端数払出要求等の各種のデータを、少ない通信線数にてデータの送受が可能なシリアル通信により送受可能に接続されている。
ここで、本実施の形態の計数・端数払出ユニット340について、詳細に説明すると、本実施の形態の計数・端数払出ユニット340は、図2並びに図6に示すように、パチンコ機2の下皿24と、遊技島の前板1との間に配置された横長の箱状とされており、カードユニット3の最も下方位置に設けられている回収流路ボックス348に連結樋344を介して連結されている。
つまり、カードユニット3の本体の前面下方に設けられた回収流路ボックス348に繋がる連結樋装着口348’に、図6に示すように、直角に屈曲された連結樋344の端部を装着することで、計数・端数払出ユニット340が下皿24の直下に位置するようになっている。
そして、計数・端数払出ユニット340の上面には、下皿24から排出されるパチンコ玉が投入されるホッパ形状とされた投入部345が形成されているとともに、その前面のカードユニット3本体側(向かって左側)には、払出し(返却)された端数のパチンコ玉が取り出し可能に貯留される返却貯留部342が設けられている。
また、本実施の形態の計数・端数払出ユニット340の打球操作ハンドル25側には、段部が設けられているとともに、該段部に、弾性部材を上面に有して該弾性部材の高さ位置を調節可能な手置き部材343が配置されており、遊技者は、該打球操作ハンドル25を操作する際に、手の手首近傍の部位を、該手置き部材343上に置くことができるようになっていて、長時間の遊技において、打球操作ハンドル25の操作により手が疲れることを防止できるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら段部や手置き部材343を有しないようにしても良い。
計数・端数払出ユニット340は、主に、ユニットの上部を構成する上部ユニット340aと、ユニットの下部を構成する下部ユニット340bとから成っていて、下部ユニット340bに対して上部ユニット340aが着脱自在とされている。
上部ユニット340aの上部は、下皿24から排出されたパチンコ玉を一時貯留可能な凹状とされた投入部345とされている。
そして、投入部345の底面の最も低い位置には、下部ユニット340b内に形成された計数流路347に繋がる流入口346が設けられている。計数流路347は、後述するように、連結樋344の方向に向けて、該連結樋344側が下方となるように傾斜して形成されているとともに、流入口346は、該計数流路347の傾斜方向に対して直角方向となる、計数・端数払出ユニット340の後方側に向けて開口するように設けられている。
よって、投入部345に投入されたパチンコ玉は、該流入口346から計数流路347に流入して該計数流路347上を連結樋344の方向に向けて流下し、該計数流路347の下流部に設けられている後述する計数センサ356にて計数されるようになっている(図8参照)。
つまり、これら流入口346並びに計数流路347によって計数通路が形成され、流入口346の向きが、計数流路347における通路の向きに直角となるように設けられていることで、計数通路が1つの屈曲部を有することになり、これら流入口346から棒状の金属部材が挿入されて計数センサ356に到達してしまうことを防止できるようになっている。
尚、計数流路347の上部には、計数・端数払出ユニット340の前側に傾斜するように形成された傾斜カバー部345’が設けられており、該傾斜カバー部345’上のパチンコ玉は、投入部345の前方側に流下するようになっている。つまり、投入部345に投入されたパチンコ玉は、該投入部345の前側位置に一旦集められた後、該投入部345の前側の底部が、流入口346が穿設されている投入部345の手置き部材343側(向かって右側)に向かって傾斜していることで、流入口346に向かって流下して、該流入口346から計数・端数払出ユニット340の後方に向けて流入するようになっている。
このように、下皿24から投入されたパチンコ玉を投入部345の前方側に一旦集めるようにすることにより、投入部345内のパチンコ玉を、下皿24に邪魔されることなく容易に取り出すことができるようになるので好ましい。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、投入されたパチンコ玉を投入部345の前方側に集めないようにしても良い。
尚、流入口346には、該流入口346からのパチンコ玉の流入を遮断するための流入口シャッタ352が設けられていて、該流入口シャッタ352が開放されることにより、投入部345内のパチンコ玉が流入口346から計数流路347へ流入するようになっている。
また、上部ユニット340aの連結樋344側(向かって左側)の側面には、計数を行う際に遊技者により操作される計数操作部355が設けられており、該計数操作部355における操作により、該計数操作部355に内在されている計数スイッチ355’が作動することに応じて、流入口シャッタ352が開放されるようになっている。
一方、下部ユニット340bの前面には、図2、図6に示すように、連結樋344側端部位置に、有底箱状の返却貯留部342が設けられている。返却貯留部342の前方部分は、下部ユニット340bの前面から突出するように設けられているとともに、上部ユニット340a前面の、該返却貯留部342の上部位置となる部分には、取り出し凹部342’が設けられており、該返却貯留部342に払出しされた端数のパチンコ玉を該返却貯留部342から容易に取り出すことができるようになっている。
次に、本実施の形態の下部ユニット340bの構造について図8に基づいて説明する。図8は、上部ユニット340aを取外した際の計数・端数払出ユニット340を上方から見た平面図、つまり、下部ユニット340bを上方から見た平面図を示すものであり、下部ユニット340bは、図8に示すように、主に、計数流路347、計数モジュール330、流入路339、貯留部338、排出流路337、返却通路335、並びに返却貯留部342とから構成されている。
計数流路347は、傾斜カバー部345’の直下位置となる計数・端数払出ユニット340の後方部に、下部ユニット340bを横断する形成された2条の流路であり、流入口346から流入したパチンコ玉が、連結樋344側に向けて整列して流下する。
計数モジュール330は、計数流路347の下流側に設けられており、該計数流路347を流下してきたパチンコ玉を検知して計数するための計数センサ356を有している。
この計数流路347の前方側には、払出単位数未満の端数のパチンコ玉の払出しに使用するパチンコ玉を貯留するための貯留部338が、該貯留部338の前方側の高さが後方側の高さよりも若干低くなるように傾斜して形成されているとともに、該貯留部338と計数モジュール330の下流部とが、貯留部338側に傾斜する流入路339にて接続されていることにより、計数センサ356にて計数済みとなったパチンコ玉を、該流入路339を通じて貯留部338内に流入させて貯留できるようになっている。
尚、貯留部338の前側方位置には、該貯留部338内に貯留されているパチンコ玉の流出口338’が設けられているとともに、貯留部338内には、該流出口338’に向けて蛇行するように形成された図示しないガイド溝が設けられており、貯留部338内に流入したパチンコ玉は、流入した順に該ガイド溝上に整列した状態にて貯留されるようになっていて、先に貯留されたパチンコ玉から順に、流出口338’から流出するようになっている。
また、計数モジュール330内にも2条の流路が形成されており、この2条の流路の内、前側の1条の流路については、計数モジュール330の下流端位置に流路変更シャッタ351が設けられていて、該流路変更シャッタ351が出没することによって、パチンコ玉の流下方向を、連結樋344側或いは流入路339側に切り替えることが可能とされている。
尚、流入路339への分流部近傍位置には、図8に示すように、該流入路339を流下して貯留部338に貯留されるパチンコ玉を検出して計数するための貯留玉センサ357が設けられている。
また、流出口338’は、貯留部338内に貯留されているパチンコ玉が該流出口338’に向けて自然流下するように、その高さ位置が、貯留部338において最も低い位置とされていて、該流出口338’は、図8に示すように、排出流路337に接続されている。
この排出流路337内の流出口338’の近傍位置には、図8に示すように、払出モータ353の回転軸に装着され、外周に1つのパチンコ玉を収容可能な凹部が形成された払出スプロケット353’が配置されていて、該払出スプロケット353’によって流出口338’からのパチンコ玉の自然流出が規制されているとともに、払出モータ353を作動させて払出スプロケット353’を回転させることにより、流出口338’に流出したパチンコ玉が、1つずつ、払出スプロケット353’に形成された凹部に取り込まれるとともに、払出スプロケット353’が回転することによって排出流路337内に排出され、該排出流路337を流下して連結樋344に合流して、カードユニット3内に回収されるようになっている。
この排出流路337の途中には、返却貯留部342に繋がる返却通路335への分流口336と、装着されている流路切替板を進退させることにより該排出流路337を流下してきたパチンコ玉の流路を、連結樋側または返却通路側に切り替え可能とされた流路切替ソレノイド358が設けられているとともに、排出流路337の該分流口336の上流位置には、払出スプロケット353’により該排出流路337に持ち上げられて供給されたパチンコ玉を検出して計数するための払出センサ354が設けられており、該払出センサ354により、返却通路335を通じて遊技者に払出し(返却)するパチンコ玉数を計数できるとともに、貯留部337から連結樋344を通じてカードユニット3内に回収(排出)させたパチンコ玉を計数できるようになっている。
尚、手置き部材343が設けられている前述した段部の下方の位置する下部ユニット340bの内部には、計数・端数払出ユニット340の制御を行う制御部350となる制御マイコン等が搭載された制御基板341が内蔵されている。
この制御基板341には、図3に示すように、計数・端数払出ユニット340に内蔵されている前述した流路変更シャッタ351、流入口シャッタ352、払出モータ353、払出センサ354、計数スイッチ355’、計数センサ356、貯留玉センサ357並びに流路切替ソレノイド358が接続されていて、該制御基板341にて計数・端数払出ユニット340の各機能が形成されるように制御される。
また、制御基板341は、カードユニット3の本体と連結樋344を介して電気的に接続されている。
具体的には、連結樋344の内部には、計数・端数払出ユニット340から連結樋装着口348’に向けて傾斜するように形成された連結流路が設けられているとともに、該連結流路の上部を連結樋カバー344’が覆うように装着されており、該連結樋カバー344’内に、連結ケーブルが架設されている。
そして、カードユニット3本体内部の回収流路ボックス348の前方側上部位置には、制御ユニット328や図示しない電源回路に接続ケーブルを介して接続された所定数の金属製の接続端子ピン349’を有する接続端子部349が設けられている。
そして、これら接続端子ピン349’は、連結樋344に装着される連結樋装着口348’の上部位置に臨むように設けられている。
一方、連結樋カバー344’の連結樋装着口348’への装着端部には、連結樋カバー344’内の連結ケーブルに接続された端子挿入部材が設けられている。
よって、連結樋344を連結樋装着口348’へ装着すると、接続端子ピン349’が端子挿入部材に挿入して、これら接続端子ピン349’と端子挿入部材とが導通することによって、カードユニット3本体内部の制御ユニット328と制御基板341とが通信可能に接続されるとともに、これら制御基板341にカードユニット3本体から動作電力が供給される。
ここで、計数・端数払出ユニット340におけるパチンコ玉の流れについて、図25を用いて説明すると、貯留部338内にパチンコ玉が貯留されていない状態において、パチンコ玉を計数した場合には、図25(a)に示すように、流路変更シャッタ351により、流入路339側に流路が変更されることにより、計数センサ356により計数された計数済みのパチンコ玉が流入路339を通じて貯留部338内に流入して貯留されていく。
尚、この際、流入路339並びに貯留部338内に流入するパチンコ玉は、貯留玉センサ357により検出されていき、1球のパチンコ玉が検出される毎に制御基板341(制御部350)に対して検出信号が出力されていくことにより、制御基板341(制御部350)において貯留部338内並び流入路339内に流入したパチンコ玉数である補充玉数が計数されるようになっていて、これら計数された補充玉数を含む補充玉数情報が、制御ユニット328に送信されることで、貯留玉数データに該補充玉数が加算更新される。尚、これら補充玉数情報には、制御ユニット328にてカードユニット3の装置IDが付与されて管理コンピュータ150に送信されることにより、該補充玉数情報に基づいて、貯留・払出履歴テーブルにおいて、該装置IDに対応する貯留・払出履歴として、「貯留」の種別と該補充玉数とを含む貯留・払出履歴が登録される。
具体的には、貯留玉センサ357による新たなパチンコ玉の検出に応じた検出信号の入力の開始から、貯留部338内並び流入路339内がパチンコ玉により満たされることにより、貯留玉センサ357によってパチンコ玉が所定時間以上連続して検出されるか、或いは、所定時間以上連続してパチンコ玉の検出がなされなくなるまでに入力された検出信号の数をカウントし、該カウント数を補充玉数情報として制御ユニット328に送信することにより、制御ユニット328は、補充玉数情報に含まれるカウント数を貯留玉数データに加算更新する。
このようにして貯留部338内並び流入路339内がパチンコ玉により満たされた後は、図25(b)に示すように、流路変更シャッタ351による流入路339側への流路変更が解除されることで、計数センサ356により計数された計数済みのパチンコ玉は全て、連結樋344を流下してカードユニット3内部の回収流路ボックス348を介して遊技島内に回収される。
そして、このように貯留部338にパチンコ玉が貯留されている状態において、払出単位未満の端数のパチンコ玉数、例えば、端数として20玉の払出し(返却)がなされる場合、つまり、後述するように、制御ユニット328から払出し(返却)する端数である20玉を含む端数払出要求を受信した場合には、図25(c)に示すように、流路を流路切替ソレノイド358により返却通路335へ切り替えるとともに、該受信した端数払出要求に含まれる払出玉数(端数)である20の検出信号が払出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該払出玉数(端数)である20個のパチンコ玉を排出流路337に供給することで、これら排出流路337に供給された20個のパチンコ玉が、分流口336から返却通路335に流入して、返却貯留部342に返却されて貯留されるようになる。
尚、これら端数に相当する数の検出信号が払出センサ354から入力されてきた際には、端数払出要求の応答として、端数払出完了通知が制御ユニット328に対して送信されることにより、制御ユニット328は、端数払出要求に含めて送信した端数である20を貯留玉数データから減算更新するとともに、後述するように、管理コンピュータ150に対して払出完了通知を送信する。
また、管理コンピュータ150からの排出指示の受信に応じて制御ユニット328から送信される排出する排出玉数、例えば、55玉を含む排出要求を受信した場合には、図25(d)に示すように、流路の返却通路335への切り替えを実施せずに、該受信した排出要求に含まれる排出玉数である55の検出信号が払出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該排出玉数である55個のパチンコ玉を排出流路337に供給することで、これら排出流路337に供給された55個のパチンコ玉が、連結樋344並びにカードユニット3本体内部の回収流路ボックス348を通じて遊技島内に回収されるようになる。
尚、これら排出玉数に相当する数の検出信号が払出センサ354から入力されてきた際には、排出要求の応答として、排出完了通知が制御ユニット328に対して送信されることにより、制御ユニット328においては、排出要求に含めて送信した排出玉数である55が貯留玉数データから減算更新される。
また、排出要求に含まれる排出玉数が全数である場合には、払出センサ354からのパチンコ玉の検出信号の入力が無くなるまで払出モータ353を作動させることにより、貯留部338並びに流入路339に貯留されている全てのパチンコ玉が連結樋344に排出され、貯留部338並びに流入路339は空状態となる。
次に、本実施の形態のシステムコントローラ100について、図13に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いたシステムコントローラ100は、図13に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス101に、該システムコントローラ100が実施する各種処理を行うCPU102、ワークメモリ等として使用されるRAM103、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC104、ハードディスク等からなる記憶装置105、キーボードやマウス等の入力装置106、各種の画面を表示出力する表示装置107、各種情報をプリント出力するプリンタ108、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3(制御ユニット328)やカード発行・入金機等の各装置とのデータ通信を行う通信部109、カード会社に設置された管理サーバ12とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)110が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置105には、システムコントローラ100において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードに残存するプリペイド残額を管理するための会員カードテーブル(図14(a)参照)と、ビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するためのビジターカードテーブル(図14(b)参照)とが記憶されている。
会員カードテーブルには、図14(a)に示すように、各会員カードを個々に識別可能な会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者の会員IDと、プリペイド残額と、当該会員カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、プリペイド残額や当該会員カードの使用可否を特定できるようになっている。
また、ビジターカードテーブルには、図14(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの状況(利用中であるか保管中であるか)と、当該プリペイドカードが発行された最新の日時である最新発行日時と、プリペイド残額と、当該カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、プリペイド残額や当該ビジターカードの使用可否、並びに最新発行日時を特定できるようになっている。
尚、記憶装置105には、図13に示すように、カードユニット3のテストモード中におけるカード利用に関する情報の管理に使用される会員カードテーブルとビジターカードテーブルとが格納されているテストモード用記憶領域と、カードユニット3の通常モード中におけるカード利用に関する情報の管理に使用される会員カードテーブルとビジターカードテーブルとが格納されている通常モード用記憶領域とが個別に設けられており、カードユニット3から送信される各種の要求や通知等の送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグがテストモードに該当するフラグである場合には、テストモード用記憶領域の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルが更新される一方、送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグが通常モードに該当するフラグである場合には、通常モード用記憶領域の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルが更新されることにより、テストモード中における情報と通常モード中における情報とが個別に記憶、管理されるようになっている。
本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における会員カードまたはビジターカードの受付けに応じて各カードユニット3から送信される、該カードユニット3の装置ID並びに該受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した(会員)カードID並びにプリペイド残額を含むカード受付け通知の受信に応じて、該会員カードまたはビジターカードの使用の可否を判定してカードユニット3に返信するカード受付け処理を実施する。
また、本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における貸出処理の実施に伴い送信される後述の貸出完了通知の受信に応じて、該受信した貸出完了通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から、該貸出完了通知に含まれる税込使用額を減算更新する減算更新処理を行う。
また、本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3或いはカード発行・入金機における発行・入金処理の実施に伴い送信される後述のカード入金通知の受信に応じて、該受信したカード入金通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に、該カード入金通知に含まれる入金金額を加算更新する入金更新処理を行う。
また、本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3におけるビジターカードの発行に伴って該カードユニット3から送信される発行通知の受信に応じて、該受信した発行通知に含まれるカードIDに対応してビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に「0」を記憶するとともに、状況と最新発行日時のデータを更新する更新処理を行う。
次に、本実施の形態の管理コンピュータ150について、図15に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いた管理コンピュータ150は、図15に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス151に、該管理コンピュータ150が実施する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)152、ワークメモリ等として使用されるRAM153、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)154、ハードディスク等からなる記憶装置155、キーボードやマウス等の入力装置156、各種の画面を表示出力する表示装置157、各種情報をプリント出力するプリンタ158、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3や景品交換用POS端末170とのデータ通信を行う通信部159が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置155には、管理コンピュータ150において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所持する会員遊技者が所有する貯蓄玉数である当日において当該会員遊技者により獲得された持玉数並びに当日前に当該会員遊技者により獲得された貯玉数を管理するための会員貯蓄管理テーブル(図16(a)参照)と、ビジターカードに記録されている該ビジターカードを所持する遊技者により当日において獲得された持玉数を管理するためのビジター貯蓄管理テーブル(図16(b)参照)と、遊技場内の各カードユニット3におけるその時点の計数済玉数と各カードユニット3に受付け中のカードとを管理するためのユニット管理テーブル(図17(a)参照)と、各カードユニット3の貯留部338にその時点において貯留されている現存貯留数と貯留部338からの貯留履歴並びに払出し履歴とを管理するための貯留・払出履歴テーブル(図17(b)参照)と、会員カードを所有する会員遊技者に関する会員情報が格納される会員情報テーブル(図18(a)参照)と、会員遊技者を特定可能な会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技情報を含む遊技履歴が格納される会員別遊技履歴テーブル(図18(b)参照)とが記憶されている。
尚、記憶装置155には、図15に示すように、カードユニット3のテストモード中における情報の管理に使用される上記した各種テーブルが格納されているテストモード用記憶領域と、カードユニット3の通常モード中における情報の管理に使用される上記した各種テーブルが格納されている通常モード用記憶領域とが個別に設けられており、カードユニット3から送信される送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグがテストモードに該当するフラグである場合には、テストモード用記憶領域の該当データが更新される一方、送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグが通常モードに該当するフラグである場合には、通常モード用記憶領域の該当データが更新されることにより、テストモード中における情報と通常モード中における情報とが個別に記憶、管理されるようになっている。但し、図17(a)、(b)に示すユニット管理テーブルと貯留・払出履歴テーブルについては、各モードで共通とされている。
会員貯蓄管理テーブルには、図16(a)に示すように、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員IDと、当該会員遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数と、当該会員遊技者がその当日前において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である貯玉数とが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、当該会員遊技者が所有する貯蓄玉数である持玉数や貯玉数を特定できるようになっている。
尚、会員貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、その当日のみ持玉数として管理されており、営業終了後の営業終了時処理(データ更新処理)において会員貯蓄管理テーブルに存在する持玉数は、貯玉数に加算更新された後、全てリセットされる。
さらに、この会員貯蓄管理テーブルには、各会員カードIDに対応付けて紛失フラグが記憶される。この紛失フラグは、当該会員カードの紛失等により遊技者から失効届け(失効要求)があったか否かを区別するためのものであり、後述する図27で説明するように、会員カードの失効要求に基づいて遊技場の係員が紛失カード(「失効カード」ともいう)の入力操作を行ったときに、対応する会員カードIDの「紛失フラグ」のデータが「0」から「1」に更新されて紛失解除がなされる。
図16(a)に示す会員貯蓄管理テーブルにおいては、会員IDがK−00001の会員から失効届(失効要求)があってその会員に対応する会員カードIDがKC−00001の紛失フラグが「1」に更新されている。そして、その会員IDがK−00001の会員が遊技場に出向いて本人確認を行なった上で当該会員に対して新たな会員カードが新規発行されている。その新規発行の会員カードの会員カードIDは、新規発行時に会員貯蓄管理テーブルに既に記憶されている会員カードIDの最後の番号の次の番号であるKC−29035が割り振られて新規発行される。そして、その新規発行時において、失効届(失効要求)のあった会員カードの会員カードIDであるKC−00001に対応付けて記憶されていた持玉数のデータと貯玉数のデータとが新規発行された会員カードの会員カードIDの持玉数と貯玉数とに移行されて記憶される。図16(a)では、貯玉数として、5000、持玉数として1000が、それぞれ移行されて記憶されている。
また、図16(a)の会員貯蓄管理テーブルにおいては、会員IDがK−00003の会員が所持していたKC−00003の会員カードに対して失効届(失効要求)がなされて紛失フラグが「1」となっている。しかし、このK−00003の会員は、未だ失効届(失効要求)のあった会員カードの代わりとなる新規会員カードの発行を行なっていない。したがって、会員IDがK−00003の会員カードとしては、KC−00003の会員カードIDの紛失カードしか存在しない。
次に、会員IDがK−00004の会員の場合には、図示するように、会員カードIDがKC−00004の紛失カードとKC−29036の新規発行カードとを所持している。そして、後に詳しく説明するが、紛失カードにプリペイド残額が記憶されている場合には、たとえ紛失カードであってもそのプリペイド残額を使用した玉貸が行なわれて遊技が可能となる。
このプリペイド残額は、遊技場側の不正防止の観点から、システムコントローラ100を経由して遊技場外の第三者管理機関であるカード会社が管理することになっているため、そのプリペイド残額に関しては、遊技場側において勝手に新規発行カードの方に移行することができない。したがって、失効された会員カードに記録されているプリペイド残額に関しては、当該失効された会員カードをカードユニット3に挿入する等して、そのまま使用できるようになっているのである。
そして、そのプリペイド残額を本日以前において使用して遊技を行なった結果10000玉獲得したために、その10000玉を一旦会員カードIDがKC−00004の紛失カードの持玉数のエリアに記憶させた後、その持玉数を新規発行カードであるKC−29036の会員カードIDの方に移行させて記憶させている。
さらに、このK−00004の会員IDの会員の場合には、本日においても、その紛失カードのプリペイド残額を使用して遊技を行ない5000玉獲得し、その5000玉をKC−00004の紛失カードの貯玉数の記憶エリアに記憶させている。
また、ビジター貯蓄管理テーブルには、図16(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの最新発行日時と、該ビジターカードを所持する遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数とが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、当該遊技者が所有する持玉数を特定できるようになっている。
尚、ビジター貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、該持玉数が計数されたその当日のみ有効とされており、後述する営業終了後の営業終了時処理においてビジター貯蓄管理テーブルに存在する持玉数が全てリセットされることにより無効化される。また、ビジターカードに当日前の持玉数が記録されている場合には、該持玉数は無効として消去される。
ユニット管理テーブルには、図17(a)に示すように、遊技場内に設置された各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて、カードユニット3のローカルIPアドレスが格納されるローカルIPと、当該カードユニット3が設置されている遊技島の島番号が格納される設置島と、当該カードユニット3がカードの受付中であるか待機中であるかが格納される状況と、当該カードユニット3が対応するパチンコ機2の台番号が格納される対応台番号と、受付け中の会員カードまたはビジターカードのカードIDが格納される受付IDと、その時点における各カードユニット3の計数済玉数とが記憶されており、これら計数済玉数のデータは、管理コンピュータ150からの送信要求の受信に応じて定期的に各カードユニット3から送信されるとともに、計数済玉数の変更後の所定時間後(例えば5秒後)に、各カードユニット3から送信されることで、最新の計数済玉数が管理されるようになっている。尚、これら「状況」と、「受付ID」と、「計数済玉数」のデータは、通常モードまたはテストモードに移行する際にリセットされる。
貯留・払出履歴テーブルには、図17(b)に示すように、遊技場内に設置された各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて、当該カードユニット3に連結されている計数・端数払出ユニット340内部の貯留部338に、その時点において貯留されているパチンコ玉数が格納される現在貯留数とともに、日付、貯留或いは払出し(排出を含む)であるかの種別、貯留または払出しされた玉数、当該種別が貯留である場合において該貯留された玉数の内で貯留部338に残存するパチンコ玉数である存在数とから成る貯留・払出履歴が記憶されていて、その時点において各カードユニット3の貯留部338に貯留されているパチンコ玉数を特定できるとともに、何時にパチンコ玉が貯留または払出されたかを特定できるようになっている。
尚、種別が「払出」の貯留・払出履歴が新規に登録された場合には、該新規に登録された「払出」の貯留・払出履歴に含まれる玉数を、最も古い種別が「貯留」の貯留・払出履歴の存在数から減算更新(存在数が少ない場合には、次に古い履歴から順に、順次減算更新)していき、存在数が0となった履歴と、当該存在数が0となった履歴前の全ての履歴を削除するようになっており、このようにすることにより、最も古い種別が「貯留」の貯留・払出履歴によって、最も長く貯留部338に貯留されているパチンコ玉の貯留期間を特定できるとともに、貯留部338に存在するパチンコ玉のそれぞれの貯留期間についても特定できるようになっている。
会員情報テーブルには、図18(a)に示すように、会員カードを所持する会員遊技者の会員IDに対応付けて、本人確認のための暗証番号と、会員カードの受付けに応じて一日に1回所定の来店ポイントが加算更新される来店ポイントと、来店状況等に基づくランクと、会員の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報(個人情報)とが登録されている。
また、会員別遊技履歴テーブルには、図18(b)に示すように、会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技履歴、具体的には、来店日、遊技を行ったパチンコ機2の台番号、機種名、遊技開始時間(時刻)、遊技終了時間(時刻)、遊技開始から終了までの間の遊技時間、始動回数、大当回数、確率変動回数(確変回数)、獲得玉数、支出金額、再プレイ玉数、使用持玉数からなる遊技履歴が格納されている。会員別遊技履歴テーブルの来店日には、RTC154から出力されるカレンダ情報に基づく当該遊技履歴の記憶時点の年月日が格納されるとともに、遊技開始時間、遊技終了時間、遊技時間、始動回数、大当回数、確変回数、獲得玉数、支出金額の遊技履歴は、計数・払出ユニット4を介して会員カードの返却時にカードユニット3から送信される会員遊技履歴データに基づいて記憶される。
また、本実施の形態の管理コンピュータ150は、各カードユニット3の貯留部338に、予め設定された上限期間を過ぎて貯留されているパチンコ玉を排出させる機能を有しており、これらパチンコ玉を排出させるための上限期間等の設定を、図19に示す貯留玉排出設定画面において、通常モードとテストモードとで個別に実施可能とされている。
本実施の形態の貯留玉排出設定画面には、図19に示すように、上限期間を指定するための貯留上限期間の設定項目と、上限期間を超過しているか否かの判定を実施する時期を指定するための判定時期の項目と、上限期間を超過しているパチンコ玉のみを排出する形態或いは貯留部338に貯留されている全てのパチンコ玉を排出する形態のいずれの排出形態とするかを指定するための排出形態の項目と、排出を実施した場合において、排出が実施されることで貯留部338へのパチンコ玉の補充が必要であることを、該排出を実施したカードユニット3において報知する排出報知を実施するか否かを指定するための排出報知の項目と、これら排出報知を実施する実施時期を指定するための報知時期の項目とが設けられている。
これらの各項目について、所望する内容を選択した後、該貯留玉排出設定画面の下方に設けられている「設定」の選択入力部を選択入力することで、該貯留玉排出設定画面の設定内容が更新記憶される。尚、該貯留玉排出設定画面の下方に設けられている「リセット」の選択入力部を選択入力した場合には、画面の各項目の内容が所定のデフォルト状態に初期化される。
ここで、これら貯留玉排出設定画面に、例えば、図19に示すように設定された場合を例に、各カードユニット3の貯留部338に貯留されているパチンコ玉の排出が実施される流れについて、簡単に説明すると、管理コンピュータ150は、該貯留玉排出設定画面の判定時期となった時点、つまり、営業終了時処理の実施時において、図26(b)に示す貯留玉排出処理を実施して、該貯留玉排出設定画面に設定されている貯留上限期間である3日を超えて、パチンコ玉が貯留されているカードユニット3を、貯留・払出履歴テーブル(図17(b)参照)に記憶されているデータに基づいて特定して、該貯留上限期間を超えて貯留されているパチンコ玉の排出を実施する。
具体的には、現存貯留数が存在するとともに、種別が「貯留」である最も古い貯留・払出履歴の日付が、貯留上限期間の項目に設定されている上限期間である「3日」よりも前のものであるか否か、つまり、3日前の日付よりも古い日付を含むとともに種別が「貯留」である貯留・払出履歴が記憶されているカードユニット3の装置IDを、排出指示の送信対象として全て抽出する。
そして、排出形態として「全部」が選択されている場合には、抽出した全ての装置IDのカードユニット3に対して、排出玉数として全数を含む排出指示を送信する。
この排出指示の受信に応じてカードユニット3においては、前述したように、制御ユニット328から計数・端数払出ユニット340の制御基板341(制御部350)に対して排出玉数である全数を含む排出要求が送信されることにより、貯留部338並びに流入路339に貯留されている全てのパチンコ玉が、連結樋344に排出されて、貯留部338並びに流入路339が空とされる。尚、この排出によって現存貯留数が「0」となることに応じて、これら排出を実施した各カードユニット3の装置IDに対応して記憶されている全ての貯留・払出履歴が消去される。
また、排出形態として「期間超過玉のみ」が選択されている場合には、抽出した各装置IDのカードユニット3のそれぞれについて、期間超過をしているパチンコ玉数(期間超過玉数)を特定し、該特定した期間超過玉数を排出玉数として含む排出指示を送信する。
これら期間超過玉数は、抽出した各装置IDに対応して記憶されている貯玉の種別を含む貯留・払出履歴の内、上限期間である「3日」よりも前の日付を含む履歴を全て特定し、該特定した貯留・払出履歴における存在数を合計することで特定される。
そして、該特定された期間超過玉数を排出玉数として含む排出指示が当該カードユニット3に対して送信されることに応じて該カードユニット3においては、前述したように、制御ユニット328から計数・端数払出ユニット340の制御基板341(制御部350)に対して排出玉数である期間超過玉数を含む排出要求が送信されることにより、流入路339並びに貯留部338のガイド溝上に、古い順に整列した状態にて貯留されているパチンコ玉のうち、先頭部分となる流出口338’に近い領域に貯留されている期間超過玉数のみが計数されて、連結流路344に排出される。尚、この排出により、当該日付と該排出された期間超過玉数と種別である「払出」とを含む貯留・払出履歴が新規に登録されることにより、前述したように、上限期間よりも前の日付を含む種別が貯留の貯留・払出履歴における存在数が「0」となることで、該存在数が「0」となった貯留・払出履歴とともに、これら「0」となった貯留・払出履歴よりも古い種別が払出しの貯留・払出履歴が全て消去される。
そして、排出指示の送信対象として抽出された装置IDは、排出報知対象のカードユニット3として登録され、貯留玉排出設定画面における報知時期となった時点、つまり、営業開示前(開店処理)の実施時において、排出報知対象として登録されている装置IDのカードユニット3に対して排出報知指示を送信することによって、該排出報知指示を受信したカードユニット3の表示部312に、貯留されているパチンコ玉の排出が実施されて貯留部338へのパチンコ玉の補充が必要である旨の排出報知メッセージが表示されることにより、貯留されているパチンコ玉の排出が実施されたことが報知される。
これら排出報知メッセージの表示に応じて遊技場の係員は、携行している図示しないリモコンを操作して加算留保モード操作を実施することにより、カードユニット3を加算留保モードに移行させ、補充するパチンコ玉を投入部345に投入した後、計数操作部355を操作することで、該投入したパチンコ玉が計数済玉数に加算されることなく、貯留部338に貯留されてパチンコ玉の補充が実施される。これら補充の実施後において係員は、リモコンを再度操作して加算留保モードを解除して通常モードに戻しておく。
尚、この排出報知メッセージとともに、補充に必要とされるパチンコ玉数、つまり、新たに貯留可能な玉数を、その時点の貯留玉数と最大貯留玉数との差から特定して表示するようにしても良い。
また、本実施の形態の管理コンピュータ150は、会員情報テーブルに記憶されている来店ポイント等の会員情報等をシステムコントローラ100やホールコンピュータ140に送信する情報提供機能を有しており、遊技場の係員等が、遊技場内のパチンコ機2の遊技情報の確認や監視カメラの映像の確認において利用するホールコンピュータ140において、これらの会員情報を確認できるようになっている。
以下、本実施の形態のカードユニット3の動作について、図20〜図34を用いて説明する。
まず、カードユニット3の制御ユニット328は、カードユニット3への電源投入により起動されることで、Sb1の起動処理を実施して、各種テーブルの初期化並びに各部の接続状況の確認や、システムコントローラ100やホールコンピュータ140、管理コンピュータ150への接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じてシステムコントローラ100、ホールコンピュータ140、管理コンピュータ150から返信される設定情報に基づく各設定データに初期値等の設定等を実施する。
そして、該起動処理の完了後においてSb2〜Sb10の処理を巡回実施することで、カード挿入口309への会員カード或いはビジターカードの挿入であるカード受付け、遊技者(会員またはビジター)による貸出ボタンの操作、紙幣挿入口302からの紙幣の投入による現金受付け、遊技者による返却ボタンの操作、再プレイボタン319の操作(表示制御基板329からの再プレイ操作情報の受信)、払出ボタン311の操作、係員が所持するリモコンにおける離席操作(表示制御基板329からの離席操作情報の受信)、メニューボタン316の操作(表示制御基板329からのメインメニュー表示操作情報の受信)、を検知する待機状態となる。
尚、制御ユニット328は、Sb1の起動処理の後、これら図20に示す通常処理と平行して、計数・端数払出ユニット340から送信されてくる計数情報の受信を監視する図21に示す計数情報処理や、リモコンにおける加算留保モード操作に応じて該リモコンから送信される加算留保要求の受信を監視する処理や、対応するパチンコ機2やアウト玉計数器16から出力される、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号の入力や変化を監視する図示しない割込監視処理を、これら通常処理を実施する処理タスクとは個別の処理タスクに基づいて実施することで、各対象状態の発生を監視し、計数済玉数への加算更新や、加算留保モードへの移行やその解除、遊技情報の更新処理を、逐次実施できるようになっている。
ここで、カードユニット3においてパチンコ玉が計数される流れについて説明すると、パチンコ玉の計数を実施する場合には、まず、遊技者は、パチンコ機2から払出しされて下皿24に貯留されているパチンコ玉を、該下皿24に設けられているレバーを操作して投入部345に投入する。
そして、計数したい量のパチンコ玉を投入部345に投入した後に、計数操作部355を操作して計数流路347への流入口346に設けられている流入口シャッタ352を開放させる。これにより、投入部345に一時貯留されているパチンコ玉が、流入口346から計数流路347へ流入し、該計数流路347を流下して計数センサ356により検出され、各条について1球のパチンコ玉が検出される毎に、所定パルスの計数センサ信号が制御基板341(制御部350)に対して出力される。
制御基板341(制御部350)は、計数センサ356から所定数(例えば10)の計数センサ信号が、予め設定されている所定時間(例えば1秒)以内に入力された時には、10個の玉数が計数されたことを示す定数計数コマンドを含む計数情報を、所定数の計数センサ信号がカウントされる毎に制御ユニット328に送信する一方、予め設定されている所定時間(例えば1秒)以内に所定数(例えば10)の計数センサ信号が入力されない場合には、所定時間(例えば1秒)となった時点において入力されてカウントしている計数センサ信号の数に該当する端数計数コマンドを含む計数情報を送信する。尚、これら端数計数コマンドとしては、所定数未満の数に相当する種類のコマンドを予め決めておけば良く、所定数が10であれば、1に対応する端数計数コマンドから9に対応する端数計数コマンドまでの9種類の端数計数コマンドとすれば良い。
これら計数情報の受信は、制御ユニット328が実施する図21に示す計数情報処理におけるSS1のステップにて計数情報の受信ありと判定されてSS2のステップに進み、計数・端数払出ユニット340に対して計数禁止指示を出力している計数禁止状態であるか否かを判定する。
計数禁止中である場合には、SS5のステップに進んで、計数エラーが発生したことを表示部312に表示するとともに、多機能ランプ301の点灯状態にて報知するエラー報知処理に移行する一方、計数禁止中でない場合には、SS3のステップに進んで、係員が所持するリモコンによる加算留保モード中であるか否かを判定する。
尚、これら計数禁止中に受信した計数情報に含まれるコマンドから特定される玉数を、端数の払い出しと同じく、貯留部338の貯留されているパチンコ玉を使用して払い出することで、返却貯留部342に返却するようにしても良い。
加算留保モード中でない場合には、SS4のステップに進んでカードテーブルの持玉数と表示部312の計数済玉数に、受信した計数情報に含まれるコマンドの種別に応じた玉数を加算更新してSS1のステップに戻る一方、加算留保モード中である場合には、SS4のステップを実施することなくSS1のステップに戻る。
つまり、投入部345から流入口346を通じて計数流路347に流入したパチンコ玉は、1個づつ計数センサ356により検出されて持玉数と計数済玉数に加算されていく。
尚、これら加算においては、加算終了を検知するための加算終了検知タイマ(本実施の形態では5秒が設定されている)が、加算の都度毎にリセットされ、該加算終了検知タイマがタイムアップした時点、つまり、最後の加算が実施されてから加算終了検知タイマに設定されている所定時間が経過した時点において、該カードユニット3の装置IDと、受付け中のカードのカードIDと該加算後の計数済玉数とを含む持玉数更新要求が管理コンピュータ150に送信されることで、これら加算後の持玉数が管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルの持玉数と、ユニット管理テーブルの計数済玉数とが、該持玉数更新要求に含まれる計数済玉数に遅滞なく更新される。
次に、上記したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が、ビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309に挿入した場合には、該ビジターカード或いは会員カードの挿入に伴う挿入検知情報がカードリーダライタ327から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2においてカード受付け有りと判断してSb20のステップに進み、カード受付け処理を実施する。
このSb20における本実施の形態のカード受付け処理においては、カード挿入口309に挿入された会員カードまたはビジターカードの取り込み指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードをカードリーダライタ327のカードスロット392内に取り込んで、該会員カード或いはビジターカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ、持玉数データ(ビジターカードのみ)、テストフラグ等を読み出す。
そして制御ユニット328は、その時点のモードが通常モードであるときに、読み出したテストフラグが「1」であって、受付けたカードが会員カードであると読み出したカードIDから特定される場合には、該会員カードを排出して返却する。つまり、テストモードで使用できるように、テストモード用記憶領域の会員貯蓄管理テーブルや会員情報テーブルに記憶(登録)されている会員カードについては、通常モードでは受付けられることなく返却されテストモードのみにて使用されるようになっている。
尚、これらテストフラグが「1」が記録されている会員カードのプリペイド残額の消去は、後述する消去モードにおいてのみ可能とされているとともに、プリペイド残額以外の記録データであるテストフラグの消去や、当該会員カードの会員カードIDに対応付けて会員貯蓄管理テーブルや会員情報テーブルに記憶(登録)されている情報の消去については、管理コンピュータ150において、所定の操作を実施することにより可能とされている。
また、制御ユニット328は、その時点のモードが通常モードであるときに、読み出したテストフラグが「1」であって、受付けたカードがビジターカードであると読み出したカードIDから特定される場合には、後述する消去モードと同じく、これら受付けたビジターカードに記録されている記録データ(プリペイド残額、持玉数、テストフラグ)のデータの消去要求を管理コンピュータ150に送信し、消去許諾の受信に応じて記録データの消去を行う。
具体的には、受付けたビジターカードにプリペイド残額が存在する場合には、システムコントローラ100に対し、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと、消去するプリペイド残額と、テストモードを示すモードフラグとを含む残額消去要求を送信することに応じて返信される残額消去許諾を受信したことにより、プリペイド残額を消去する。尚、残額消去許諾を受信しないとき(残額消去不可を受信したとき)には、プリペイド残額の消去は行わず、プリペイド残額エラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともに、該ビジターカードを排出する。
尚、システムコントローラ100は、残額消去要求を受信したときには、該残額消去要求にテストモードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモード用記憶領域に記憶されているビジターカードテーブルに、該残額消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額と該残額消去要求に含まれるプリペイド残額とが一致することを条件に、該プリペイド残額を消去(「0」に更新)するともに残額消去許諾を返信し、一致しないときには残額消去不可を返信する。
また、受付けたビジターカードに持玉数が存在する場合には、管理コンピュータ150に対し、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと、持玉数、テストモードを示すモードフラグとを含む消去要求を送信することに応じて返信される消去許諾を受信したことにより、持玉数を消去する。尚、消去許諾を受信しないとき(消去不可を受信したとき)には、記録データの消去は行わず、記録データエラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともに、該ビジターカードを排出する。
尚、管理コンピュータ150は、消去要求を受信したことに応じて、該消去要求にテストモードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモード用記憶領域に記憶されているビジター貯蓄管理テーブルに、該消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されている持玉数が、該消去要求に含まれる持玉数に一致するか否かを判定し、持玉数が一致していることを条件に該持玉数を消去するとともに消去許諾を返信し、持玉数が不一致である場合には、消去不可を返信する。
また、通常モード中において制御ユニット328は、読み出したテストフラグが「0」であるビジターカード並びに会員カードを受付けた場合には受付けを継続する。
また、制御ユニット328は、その時点のモードがテストモードであるときに、読み出したテストフラグが「0」であって、受付けたカードが会員カードであると読み出したカードIDから特定される場合には、該会員カードを排出して返却する。つまり、テストモード中に誤って正規の会員カードが受付けられた場合に、該会員カードのプリペイド残額や貯玉数や持玉数が使用されてしまうことを防止できるようになっている。
また、制御ユニット328は、その時点のモードがテストモードであるときに、読み出したテストフラグが「0」であって、受付けたカードがビジターカードであると読み出したカードIDから特定される場合には、プリペイド残額並びに持玉数が存在しない(0である)場合には受付けを継続する一方、プリペイド残額或いは持玉数が存在する(0でない)場合には、会員カードと同じく、該ビジターカードを排出して返却する。
尚、本実施の形態では、テストフラグが「0」であるビジターカードをテストモード中に受付けたときには、カードリーダライタ327の所定の読み取り位置に該ビジターカードを保持して受付けを継続するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらテストフラグが「0」であるビジターカードを、カード貯留部370に回収することで、受付けを継続する、つまり、テストモードにて使用できるようにしても良い。
また、テストモード中において制御ユニット328は、読み出したテストフラグが「0」であるビジターカード並びに会員カードを受付けた場合には受付けを継続する。
つまり、制御ユニット328は、受付けた会員カードまたはビジターカードのテストフラグとその時点のモードとが一致(テストフラグが「1」であればテストモード中、テストフラグが「0」であれば通常モード中)する場合、並びにテストモード中にプリペイド残額並びに持玉数が存在せず、テストフラグが「0」であるビジターカードを受付けた場合に受付けを継続する一方、テストモード中にテストフラグが「0」である会員カード或いはビジターカード(プリペイド残額または持玉数のいずれかが存在)を受付けた場合には、記録されているデータを消去することなく受付けた会員カード或いはビジターカードを返却し、通常モード中にテストフラグが「1」である会員カードを受付けた場合にはデータを消去することなく受付けた会員カードを返却し、通常モード中にテストフラグが「1」であるビジターカードを受付けた場合には、記録されているデータを消去して受付けたビジターカードを排出(返却)する。
すなわち、本実施の形態の通常モードは、後述するように、テストモードにて使用されたビジターカードの記録データを消去する消去モードの機能を有し、これら消去モードを兼ねたモードとされており、このようにすることで、これらテストモードにて使用されたビジターカードの記録データの消去を、遊技場内の全てのカードユニット3を後述するように消去モードに移行させることなく実施できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら通常モードが消去モードを兼ねていない構成としても良い。
尚、これら通常モードと後述する消去モードにおいては、テストフラグが「1」である会員カードを受付けた場合の処理内容が異なるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員カードについて消去モードにおける処理(プリペイド残額の消去)を同様に実施するようにしても良い。
そして制御ユニット328は、受付けを継続すると判定した場合(テストモード中にプリペイド残額並びに持玉数がないビジターカードを受付けた場合を除く)には、該受付けた会員カード又はビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとモードフラグとを含む認証要求をシステムコントローラ100に送信し、システムコントローラ100からの認証結果を受信するカード認証処理を実施する。
この認証要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDが、受信した認証要求に含まれるモードフラグに対応する会員カードテーブル又はビジターカードテーブル(モードフラグが通常モードに該当する値であれば通常モード用記憶領域の会員カードテーブル又はビジターカードテーブル、モードフラグがテストモードに該当する値であればテストモード用記憶領域の会員カードテーブル又はビジターカードテーブル)に存在するか否かとともに、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されているか否かを判定し、存在するとともに利用不可「1」が記憶されていない、つまり利用不可フラグに「0」が記憶されている場合には、該(会員)カードIDに対応付けて会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに記憶、管理されているプリペイド残額が、該受信した認証要求に含まれるプリペイド残額データ、すなわち、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に一致するか否かを判定し、一致することを条件に、認証結果として「認証OK」を返信する一方、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに当該(会員)カードIDが存在しない場合や、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されている場合並びにプリペイド残額が一致しない場合には「認証NG」を返信する。但し、プリペイド残額が一致しない場合であって、認証要求に含まれるプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額の方が少額の場合には、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルにおけるプリペイド残額を、該少額の金額に更新するとともに、「認証OK」を返信して、当該会員カード又はビジターカードの利用を許諾する。
尚、以下の説明においては、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150における各テーブルが通常モード用記憶領域のものであるか、テストモード用記憶領域のものであるかについては、特に明記しない場合には、送信される送信データ中のモードフラグに対応する記憶領域のものが使用されるものとする。
システムコントローラ100から返信された認証結果が「認証NG」である場合にカードユニット3は、受付けた会員カード或いはビジターカードの排出指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」である場合には、受付けたカードから読み出した(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)とプリペイド残額とをカードテーブルに格納するとともに、図29に示すように、管理コンピュータ150に対して、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出した(会員)カードIDと装置IDと持玉数(ビジターカードのみ)とモードフラグとを含むカード受付け通知を送信する。
このカード受付け通知の受信に応じて管理コンピュータ150は、まず、受信したカード受付け通知に含まれる持玉数が存在するか否かを判定し、存在する場合には、該持玉数を照合する照合処理を行う。
具体的には、ビジター貯蓄管理テーブルに、該カード受付け通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数と、受信したカード受付け通知に含まれる持玉数とが一致するか否かを判定する。
該照合判定において一致しない場合には、受信したカード受付け通知の送信元のカードユニット3に対し、持玉数の照合がNGである旨の照合エラー情報を返信することで、カードユニット3において該ビジターカードが返却される。
一方、該照合判定において一致する場合、或いは、受信したカード受付け通知に持玉数が含まれていない場合(会員カードの場合)には、通常受付け処理に進む。
通常受付け処理において管理コンピュータ150は、まず、ユニット管理テーブルにおいて、該カード受付け通知に含まれる装置IDに対応する「状況」のデータを「受付中」に更新するとともに、該カード受付け通知に含まれる(会員)カードIDをユニット管理テーブルの「受付ID」の項目に格納する。
次いで、受信したカード受付け通知に含まれる(会員)カードIDに対応する持玉数、貯玉数(会員のみ)を、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されている各データから特定するとともに、該カードIDが会員カードIDである場合には、該会員カードIDに対応して会員情報テーブルに記憶されている暗証番号と来店ポイントを更に特定し、これら特定した持玉数、貯玉数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)と、(会員)カードIDとを含む受付け処理完了通知を、受信したカード受付け通知の送信元のカードユニット3に対して返信する。
この受付け処理完了通知の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受信した受付け処理完了通知に含まれる持玉数、貯玉数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)を、カードテーブルに格納した後、カードテーブルに記憶されているプリペイド残額を対応するパチンコ機2の残額表示器に表示するとともに、カードテーブルに記憶されている持玉数を計数済玉数として表示部312に表示してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。尚、該受付け処理完了通知の受信時において、カードテーブルに持玉数が既に記憶されている場合、つまり、カードを使用せずに遊技を実施してパチンコ玉を獲得して計数した後にカードを挿入した場合(会員カードやビジターカードを挿入し忘れた場合等)には、受付け処理完了通知に含まれる持玉数が、既に記憶されている持玉数に加算更新される。
これら残額表示器にプリペイド残額が表示された後、遊技者が貸出ボタンの操作を実施した場合には、該遊技者による貸出ボタンの操作を検知するための貸出ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2〜Sb10の待機状態におけるSb3のステップにおいて貸出ボタンの操作有りと判断してSb21のステップに進み、貸出処理を実施する。
この貸出処理においては、図22に示すように、まず、S001で、挿入された会員カード或いはビジターカード(紙幣挿入により発行されたビジターカードを含む)から読み出してRAM328b(カードテーブル)に記憶しているプリペイド残額が、対応するパチンコ機2における払出単位である25球に相当する1度数(=100円)未満であるか否かを判定し、プリペイド残額が1度数(=100円)未満である(YES)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が1度数(=100円)以上である(NO)と判定された場合には、S002で、プリペイド残額が本実施の形態において貸出処理の使用度数として設定されている5度数(=500円)以上であるか否かを判定する。
ここで、プリペイド残額が使用度数である5度数(=500円)以上である(YES)と判定された場合には、S003で、使用金額玉貸処理を実施する一方、使用度数である5度数(=500円)未満である(NO)と判定された場合には、S013で、表示金額玉貸処理を実施して、S004に進む。
このS003の使用金額玉貸処理においては、使用度数となる5度数(=500円)に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的には、1度数である25玉の払出を指示する払出信号(BRQ)を5回出力して、5度数(=500円)分に相当する125玉の払出を、対応するパチンコ機2に実施させる。
具体的には、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがHIGHである場合には、所定のエラー処理を実施し、貸出処理を終了する。
また、前記PRDYがLOWである場合には、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ちの状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替え、EXSのHIGHの検出待ちの状態となる。
次いで、パチンコ機2における1度分の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、残額表示器に表示されているプリペイド残額と、カードテーブルのプリペイド残額データ並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額データから該1度分に相当する100円を減算更新し、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を使用度数である5度数に相当する5回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が5度数に一致しない場合には、再び前述の1度数分の払出処理を実施するようになっており、前記した使用度数との比較においてカウントしたBRQの回数が5度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとして、S003の使用金額玉貸処理を終了する。
そして、S004で、システムコントローラ100に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードのカードIDと、使用度数に相当する使用額(500円)とモードフラグとを含む貸出完了通知を送信して、S005で、システムコントローラ100から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。貸出完了通知を受信したシステムコントローラ100は、該貸出完了通知に含まれるカードIDに対応付けて会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から該貸出完了通知に含まれる使用額を減算更新して、更新完了通知をカードユニット3に対して返信する。
システムコントローラ100から更新完了通知を受信すると(S005でYES)、S006で、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを判定し、ビジターカードでない(NO)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、ビジターカードである(YES)と判定された場合には、S007で、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)が零であるか否かを判定する。
ここで、プリペイド残額が零でない(NO)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が零である(YES)と判定された場合には、S008で、RAM328bのカードテーブルで記憶している持玉数が零であるか否かを判定する。
ここで、持玉数が零でない(NO)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、持玉数が零である(YES)と判定された場合には、S009で、システムコントローラ100に対して、当該ビジターカードのカードIDを含む取込通知を送信し、S010で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDとを含む取込通知を送信して、S011で、システムコントローラ100および管理コンピュータ150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記取込通知を受信したシステムコントローラ100は、ビジターカードテーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応する「状況」を「保管中」に変更して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
また、前記取込通知を受信した管理コンピュータ150は、ビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を零に更新するとともに、ユニット管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
S011で、システムコントローラ100および管理コンピュータ150から更新完了通知を受信が有った(YES)と判定すると、S012で、受付中のビジターカードを取込んでカード貯留部370に貯留する取込処理を行なって、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、前記S013の表示金額玉貸処理においては、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)を1度数に相当する100円で除した度数分の払出指示、例えば、プリペイド残額が400円であれば、1度数である25玉の払出を指示する払出信号(BRQ)を4回出力して、400円分に相当する4度数(=100玉)の払出を、上述した使用度数の払出の場合と同様にして対応するパチンコ機2に実施させるとともに、残額表示器に表示されているプリペイド残額と、カードテーブルのプリペイド残額データ並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記録されているプリペイド残額データをパチンコ玉の玉貸に使用した4度数分に相当する400円が減算更新された金額、つまり「0」に更新して、前記S004に進む。この場合には、該S004から進んだ前記S007で必ずYESと判定される。
以上に説明したように、S003の使用金額玉貸処理では、使用金額(ここでは5度数(=500円))が使用され、またS013の表示金額玉貸処理でも、表示金額(即ち1度数(=100円)の整数倍)が使用されるので、この貸出処理において使用されるプリペイド残額は、必ず1度数(=100円)の整数倍である。従って、カードに記録されたプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額も、必ず1度数(=100円)の整数倍であって、100円未満の端数は生じない。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が紙幣挿入口302から現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット321から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb4のステップにおいて現金の受付け有りと判断してSb22のステップに進み、発行・入金処理を実施する。
この発行・入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定する。
そして、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しないとの判定の場合に制御ユニット328は、カード貯留部370に収納されているビジターカードをカードスロット392上の所定の読み取り位置に移動させて、当該ビジターカードのカードIDを読み出し、該読み出したカードIDと、投入金額と、モードフラグと、当該カードユニット3の装置IDとを含む発行要求をシステムコントローラ100に送信する。
この発行要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、受信した発行要求に含まれるカードIDが、ビジターカードテーブル(この場合には、通常モード用記憶領域またはテストモード用記憶領域のいずれであっても良い)に存在するか否かを判定し、存在する場合には、該カードIDに対応するビジターカードテーブルの「状況」を「利用中」に更新し、RTC104から出力されるその時点の日時を最新発行日時に格納するとともに、受信した投入金額を「残存金額」にプリペイド残額として格納して、「発行許諾」を該発行要求の送信元のカードユニット3に対して返信する。尚、受信したカードIDが、ビジターカードテーブルに存在しない場合には、「発行不可」が返信される。
但し、発行要求に含まれるカードIDが、モードフラグに対応する記憶領域と異なる記憶領域のビジターカードテーブルに記憶されている場合には、当該カードIDの記憶を、モードフラグに対応する記憶領域のビジターカードテーブルに移行して、移行元の記憶領域のビジターカードテーブルの記憶が削除される。
また、「発行許諾」の送信に伴いシステムコントローラ100は、管理コンピュータ150に対して、格納した最新発行日時と受信した発行要求に含まれるカードIDと装置IDと、受信した発行要求に含まれていたモードフラグと、を含む発行通知を管理コンピュータ150に通知することで、管理コンピュータ150は、受信した発行通知に含まれるカードIDに対応するビジター貯蓄管理テーブルの最新発行日時に、該受信した発行通知に含まれる最新発行日時を格納するとともに、受信した発行通知に含まれる装置IDに対応するユニット管理テーブルの「状況」を「受付け中」に更新するとともに、「受付ID」に当該受信したカードIDを格納してユニット管理テーブルを更新する。
上記した「発行許諾」の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、カードスロット392に移動させたビジターカードに、投入金額に相当するプリペイド残額とテストフラグ(テストモード中のみ)を書き込み記憶するとともに、カードテーブルに、該ビジターカードのカードIDと投入金額に相当するプリペイド残額とを記憶、並びに残額表示器に該プリペイド残額を表示した後、該発行・入金処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、システムコントローラ100から「発行不可」を受信した場合、並びに、カード貯留部370にビジターカードが収納されていない場合には、紙幣挿入口302から投入された現金(紙幣)を返却するとともに、多機能ランプ301を所定のエラー報知態様にて点灯させるエラー報知処理を、該エラー状態が解消されるまで実施することで、エラーの発生を報知する。
一方、現金(紙幣)の投入時においてカードスロット392に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在する場合には、上記にて特定した投入金額を、受付け中の会員カード或いはビジターカード並びにカードテーブルに記憶されているプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に加算して、これら各プリペイド残額データを加算後の新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、該入金金額(投入金額に同じ)と当該カードユニット3の装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、モードフラグとを含むカード入金通知をシステムコントローラ100に送信して、該システムコントローラ100の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されているプリペイド残額に該入金金額を加算更新させる。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額を、加算更新後の新たな金額に更新表示して、該入金処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が返却ボタンの操作を実施した場合には、遊技者による返却ボタンの操作を検知するための返却ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb5において返却ボタンの操作有りと判断してSb23に進み、返却処理を実施する。
この返却処理においては、図23に示すように、まず、S201で、カードリーダライタ327に受付け中のカード(会員カード或いはビジターカード)が有るか否かを判定する。受付中のカードが無い(NO)と判定された場合には、S202で、前記Sb5で受け付けた返却操作を無効にして、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、S201でカードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが有る(YES)と判定された場合には、S203で、払出ボタン311の操作を無効とするとともに、計数・端数払出ユニット340に対して計数禁止指示を出力して、新たな計数を禁止する。
この計数禁止指示の出力によって計数・端数払出ユニット340においては、計数操作部355の操作が無効とされることにより、流入口シャッタ352の開放が禁止されることで、新たなパチンコ玉の計数が禁止される。
次にS204で、カードリーダライタ327にて受付中のカードが会員カードであるか否かを判定する。このS204で受付中のカードが会員カードである(YES)と判定された場合には、S210で、ホールコンピュータ140に対して、当該会員カードの会員カードIDと、会員遊技情報テーブルに記憶されている会員遊技情報データとを含む会員カード返却通知を送信するとともに、S211で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、返却するカードのカードIDと、カードテーブルに記憶されている持玉数および貯玉数(会員のみ)と、モードフラグとを含む返却通知を送信して、S212で、ホールコンピュータ140および管理コンピュータ150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記会員カード返却通知を受信したホールコンピュータ140は、会員別遊技履歴テーブルにおいて、受信した会員カード返却通知に含まれる会員カードIDに対応付けて、該会員カード返却通知に含まれる会員遊技情報データを記憶して、会員カード返却通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
また、前記会員カード返却通知を受信した管理コンピュータ150は、会員貯蓄管理テーブルにおいて、受信した会員カード返却通知に含まれる(会員)カードIDに対応して記憶されている持玉数並びに貯玉数を、受信した会員カード返却通知に含まれる持玉数並びに貯玉数に更新するとともに、ユニット管理テーブルにおいて、受信した会員カード返却通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されている会員カードIDを削除して、該会員カード返却通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
S212で、ホールコンピュータ140および管理コンピュータ150から更新完了通知を受信した(YES)と判断すると、S213で、該会員カードにテストフラグ(テストモード中のみ)を記録した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カードをカード挿入口309から排出して返却し、S214で、カードテーブルおよび会員遊技情報テーブルをリセットし、S215で、払出ボタン311の操作無効と計数・端数払出ユニット340における計数禁止とを解除して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
すなわち、カードユニット3にて受付中の会員カードは、後述するビジターカードの場合とは異なり、プリペイド残額が零であるか否か、および持玉数が単位未満端数であるか否かに拘わらず、常に返却される。そして、該返却された会員カードのプリペイド残額が零でなければ、該プリペイド残額は、精算装置180において精算可能である。
なお、返却するカードが会員カードである場合に制御ユニット328は、会員遊技情報テーブルに記憶されている会員遊技情報データとモードフラグとを含む返却通知を送信して該会員遊技情報テーブルをリセットすることで、該会員遊技情報データが会員別遊技履歴テーブルに登録される。
前記S204で受付中のカードがビジターカードである(NO)と判定された場合には、S220で、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額(即ち該ビジターカードに記録されているプリペイド残額)が零であるか否かを判定する。このS220でプリペイド残額が零でない(NO)と判定された場合には、S221で、カードテーブルで記憶している持玉数が単位未満端数(本例では24玉以下)であるか否かを判定する。このS221で持玉数が単位未満端数でない(NO)、即ち持玉数が払出単位以上であると判定された場合には、S222で、該持玉数とテストフラグ(テストモード中のみ)をビジターカードに記録して、S216に進む。一方、S221で持玉数が単位未満端数である(YES)と判定された場合には、S223で、該単位未満端数のパチンコ玉を玉貯留部355に貯留されているパチンコ玉から払い出して遊技者に返却するための単位未満払出処理を行い、持玉数(ここでは零)とテストフラグ(テストモード中のみ)をビジターカードに記録して、S216に進む。この玉貯留部355に貯留されているパチンコ玉の払出の詳細については、図26のSh5で詳述する。なおS221で持玉数が零であると判定された場合には、S223の処理を行わずに、S216に進む。
次にS216で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDと、カードテーブルに記憶されている持玉数とを含むビジターカード返却通知を送信して、S217で、管理コンピュータ150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記ビジターカード返却通知を受信した管理コンピュータ150は、モードフラグに対応する記憶領域のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信したビジターカード返却通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を、受信したビジターカード返却通知に含まれる持玉数に更新し、RTC104から出力されるその時点の日時を最新発行日時に格納するとともに、モードフラグに対応する記憶領域のユニット管理テーブルにおいて、受信したビジターカード返却通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、ビジターカード返却通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
管理コンピュータ150から更新完了通知を受信すると(S217でYES)、S218で、排出支持をカードリーダライタ327に出力して受付中のビジターカードをカード挿入口309から排出して返却し、S219で、カードテーブルをリセットして、前記S215に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零でない場合には、常に返却される。そして該返却されたビジターカードのプリペイド残額は、精算装置180において精算可能である。
前記S220でプリペイド残額が零である(YES)と判定された場合には、S231で、前記S221と同様に、カードテーブルで記憶している持玉数が単位未満端数(本例では24玉以下)であるか否かを判定する。このS231で持玉数が単位未満端数でない(NO)、即ち持玉数が払出単位以上であると判定された場合には、S232で、前記S222と同様に、該持玉数をビジターカードに記録して、前記S216に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零である場合には、持玉数が零でないことを条件として、返却される。ここで返却されたビジターカードのプリペイド残額は零であるので、精算装置180において精算不能である。
一方、S231で持玉数が単位未満端数である(YES)と判定された場合には、S233で、前記S223と同様に、該単位未満端数のパチンコ玉を玉貯留部355に貯留されているパチンコ玉から払い出して遊技者に返却するための単位未満払出処理を行って、S240に進む。なおS231で持玉数が零であると判定された場合には、S233の処理を行わずに、S240に進む。
S240では、システムコントローラ100に対して、当該ビジターカードのカードIDを含む取込通知を送信し、S241で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDとを含む取込通知を送信して、S242で、システムコントローラ100および管理コンピュータ150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記取込通知を受信したシステムコントローラ100は、ビジターカードテーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応する「状況」を「保管中」に変更して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。また前記取込通知を受信した管理コンピュータ150は、ビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を零に更新すると共に、ユニット管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
システムコントローラ100および管理コンピュータ150から更新完了通知を受信すると(S242でYES)、S243で、受付中のビジターカードを取り込んでカード貯留部370に貯留する取込処理を行って、前記S219に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零であり、かつ持玉数が単位未満端数である場合には、返却されずに取り込まれる。これによれば、少ない持玉数が記録されたビジターカードが返却されて捨てられることによる遊技場の損失を防止できる。
図21に戻り、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が再プレイボタン319の操作を実施した場合には、該再プレイボタン319の操作を検知した表示制御基板329から再プレイ操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb6において再プレイボタン319の操作有りと判断してSb24に進み、再プレイ処理を実施する。
この再プレイ処理においては、まず、持玉数が「0」であるか否かを判定し、持玉数が「0」でない場合には、該操作を無効とするとともに、「持玉数が有りますので、払出ボタンを操作して下さい。」のメッセージを表示部312に表示した後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、持玉数が「0」である場合には、更に、RAM328b内に記憶されている暗証番号の照合済みの有無を示す照合済みフラグが、照合済みを示す「1」であるか否かを判定し、「1」でない場合(照合済みでない場合)には、暗証番号の受付け処理を実施する。
このように、本実施の形態では、当日において会員遊技者が獲得した持玉数は、貯玉数と異なり、手数料を必要とせずに払出しが実施されることから、これら手数料がかからない持玉数が存在する場合において再プレイ操作を無効とすることで、手数料がかからない持玉数が存在するにもかかわらず、手数料のかかる貯玉数が使用されてしまうことによる会員遊技者の不利益の発生を解消することができるようになっている。
本実施の形態の暗証番号の受付け処理においては、まず、テンキーを含む暗証番号の受付け画面並びに暗証番号の入力を促すアナウンス表示を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを行う。
そして、受付けた暗証番号とカードテーブルに格納している暗証番号とを比較し、双方が一致した場合において、RAM328b内の所定領域の照合済みフラグを、照合済みを示す「1」に更新するとともに、カードテーブルに格納している貯玉数が所定の再プレイ単位玉数(135玉)以上であることを条件に、再プレイ玉貸処理を実施する。
一方、照合済みを示す「1」である場合には、さらに、LED320aが点灯状態であるか否か、つまり、貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であるか否かを判定し、LED320aが点灯状態である場合には、カードテーブルに記憶されている貯玉数から、再プレイ単位数である135玉を減算更新し、再プレイ表示部320(LED320a)を消灯した後、再プレイ玉貸処理を実施する。この本実施の形態の再プレイ玉貸処理においては、再プレイ単位数(135玉)に対応するパチンコ玉数、具体的には、再プレイ単位数(135玉)から手数料10玉を除いた125玉のパチンコ玉の払出しを、上述した貸出処理の場合と同様に、対応するパチンコ機2における払出単位である25玉の払出を指示する信号を5回出力することでパチンコ機2に実施させる。
尚、再プレイ単位玉数の減算更新後の貯玉数が、再プレイ単位玉数以上である場合には、再プレイ玉貸処理の終了後において、再度、再プレイ表示部320(LED320a)が点灯状態とされる。
そして、管理コンピュータ150に対して、カードテーブルに記憶されている会員カードID並びに会員IDと、貯玉数から減算した再プレイ単位数(135玉)と、モードフラグとを含む再プレイ完了通知を送信した後、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、再プレイ完了通知を受信した管理コンピュータ150は、会員貯蓄管理テーブルにおいて、該再プレイ完了通知に含まれる会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている貯玉数から再プレイ単位数(135玉)を減算更新する。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、払出ボタン311を操作した場合には、払出ボタンスイッチ311’からの操作信号が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb7において払出ボタン311の操作有りと判断してSb25に進み、図24に示す払出処理を実施する。尚、払出操作が無効とされている場合には、Sb25に進むことなく、Sb2〜Sb10の待機状態を継続する。
本実施の形態の払出処理においては、まず、図24に示すように、計数済玉数、つまり、カードテーブルの持玉数が存在するか否かを判定する(Sh1)。
このSh1のステップにおける判定において、計数済玉数(持玉数)が存在しない場合には、Sh6のステップに進んで、表示部312に、例えば、「計数済玉数がありません。」のエラーメッセージを表示して、計数済玉数(持玉数)が存在しないことを遊技者に報知した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、計数済玉数(持玉数)が存在する場合にはSh2のステップに進み、計数済玉数が、予め設定されている所定の払出設定数である5度数に相当する125玉以上であるか否かを判定する。
該判定において125玉以上である場合には、Sh8に進み、払出設定数払出処理を実施する。
具体的に、該払出設定数払出処理においては、前述した使用度数貸出処理の場合と同じく、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがLOWであることを条件に、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ちの状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替えることにより、1払出単位である1度数に相当する25玉のパチンコ玉の払出しを実施させ、EXSのHIGHの検出待ちの状態となる。
次いで、パチンコ機2における1払出単位の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を払出設定数である5度数に相当する5回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が5度数に一致しない場合には、再び前述の1度分の払出処理を実施するようになっており、前記した比較においてカウントしたBRQの回数が払出設定数である5度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとする。
そして、制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから125玉の玉数を減算更新するとともに、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、払出した玉数(125玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から払出した玉数(125玉)を減算更新させた後、Sh20のカード回収判定処理に進む。
このカード回収判定処理においては、受付け中のカードが、減算更新後の計数済玉数(持玉数)が「0」であるビジターカードであるか否かを判定し、計数済玉数(持玉数)が「0」であるビジターカードである場合には、さらに、プリペイド残額も「0」であることを条件に、前述の貸出処理におけるプリペイド残額が「0」である場合と同じく、当該ビジターカードを回収した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、Sh2のステップにおける判定結果が、払出設定数以上でないとの判定結果である場合には、Sh3のステップに進んで、計数済玉数が対応するパチンコ機2における払出単位数である25玉以上であるか否かを判定する。
該判定において25玉以上でないと判定された場合、例えば、計数済玉数が20玉である場合には、Sh4のステップに進んで、貯留玉数データから特定される貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が、該計数済玉数である20玉以上であるか否か、つまり、計数済玉数である20玉の払出しが可能であるか否かを判定する。
該判定において、貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が、該計数済玉数である20玉以上でないと判定した場合、つまり、20玉のパチンコ玉の払出しが不能である場合には、Sh7のステップに進んで、表示部312に、「玉不足のため払出しができません。係員を呼んで下さい。」のメッセージを表示するとともに、多機能ランプ301の点灯状態を、貯玉残数エラーが発生したことを報知する所定の点灯態様にて点灯させる貯玉残数エラー報知処理を実施する。
この報知により貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が少ないことを把握した係員は、前述したように、リモコンを用いて、加算留保モードに移行して玉貯留部338にパチンコ玉を補充することで、貯留部338からのパチンコ玉の払出しが可能とされる。
一方、Sh4のステップにおける判定において、貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が、該計数済玉数である20玉以上であると判定した場合にはSh5のステップに進んで、該計数済玉数である20玉の払出玉数を含む端数払出要求を計数・端数払出ユニット340に対して送信する。
この端数払出要求の受信に応じて計数・端数払出ユニット340は、流路切替ソレノイド358によって流路を返却通路335へ切り替えるとともに、該受信した端数払出要求に含まれる払出玉数(端数)である20の検出信号が出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該払出玉数(端数)である20個のパチンコ玉が、排出流路337上の分流口336から返却通路335に流入して、返却貯留部342に返却されて貯留されることで、遊技者は、これら払出しされた20玉のパチンコ玉を該返却貯留部342から取り出すことができる。
そして、端数払出要求に基づく20玉のパチンコ玉の払出しが完了した段階において計数・端数払出ユニット340の制御部350は、制御ユニット328に対して端数払出完了通知を送信する。
この端数払出完了通知の受信に応じて制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから、払出した玉数を減算更新する。これにより、計数済玉数および持玉数は「0」となる。
そして、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、返却した払出玉数(20玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から返却した払出玉数(20玉)を減算更新させて「0」とした後、上述したSh20のカード回収判定処理を実施した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、これら払出完了通知を受信した際には、該払出完了通知に基づいて、貯留・払出履歴テーブルにおいて、該装置IDに対応する貯留・払出履歴として、「払出」の種別と該払出玉数(20玉)とを含む貯留・払出履歴が登録される。
つまり、計数済玉数(持玉数)が払出単位である1度数に対応する25玉未満の端数である場合には、遊技者が払出ボタン311を操作することにより、該端数のパチンコ玉が計数・端数払出ユニット340内の貯留部338に貯留されているパチンコ玉から払出されることで遊技者に返却されるようになっている。
一方、Sh3における判定において、計数済玉数(持玉数)が25玉以上であると判定された場合には、Sh9のステップに進んで、該計数済玉数の範囲において払出が可能な最大払出単位と払出単位未満の端数とを特定した後、Sh10のステップに進むことで、該特定した最大払出単位の玉数を対応するパチンコ機2から払出させるとともに、上述したSh4とSh5のステップを実施することで、特定した端数のパチンコ玉が計数・端数払出ユニット340において返却貯留部342に払出される。
具体的に、例えば、持玉数(計数済玉数)が110玉である場合であれば、Sh9のステップにおいては、持玉数である110玉を払出単位である25玉で除した値の整数値である4を最大払出単位に相当する払出度数として特定するとともに、該払出単位である25玉で除した値の余りとなる払出単位未満の10玉を端数として特定する。
そして、Sh10において、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがLOWであることを条件に、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ち状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替えることにより、1払出単位である1度数に相当する25玉のパチンコ玉の払出しを実施させ、EXSのHIGHの検出待ち状態となる。
次いで、パチンコ機2における1払出単位の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を、Sh8のステップにて特定した払出度数である4度数に相当する4回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が4度数に一致しない場合には、再び前述の1度分の払出処理を実施する一方、前記した比較においてカウントしたBRQの回数が払出設定数である4度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとする。
そして、制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから、払出した4度数に相当する100玉を減算更新するとともに、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、払出した玉数(100玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から払出した玉数(100玉)を減算更新させた後、Sh4とSh5のステップを実施することで、残りの端数である10玉のパチンコ玉が、計数・端数払出ユニット340において返却貯留部342に払出されるとともに、これら払出された端数の玉数が減算更新されて、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)が全て「0」とされるとともに、管理コンピュータ150における当該受付け中のカードの持玉数も「0」とされる。
つまり、計数済玉数(持玉数)が、払出単位である1度数に相当する25玉以上であって、払出設定数に対応する125玉未満であり、端数が存在する場合には、これら端数の払出すために、個別に払出ボタン311を操作することなく、該端数のパチンコ玉が計数・端数払出ユニット340内の貯留部338に貯留されているパチンコ玉から払出されることで遊技者に返却されるようになっている。尚、これら端数の払出しが実施された場合にも、前述したように、該端数の払出玉数を含む払出完了通知が管理コンピュータ150に送信されることにより、該払出完了通知に基づいて、貯留・払出履歴テーブルにおいて、該装置IDに対応する貯留・払出履歴として、「払出」の種別と該払出玉数(10玉)とを含む貯留・払出履歴が登録される。
また、遊技者が所用で離席したい場合には、係員を呼んで、該係員が所持するリモコンにおいて離席操作を実施してもらい、離席モードに移行させることが必要となる。
このリモコンにおいて離席操作があった場合には、該リモコンから離席操作に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて離席操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、離席操作があった旨の離席操作情報が出力される。
この離席操作情報の出力は、前述したSb2〜Sb10の待機状態におけるSb8において検知されることで離席操作有りと判断され、Sb26に進んで離席処理を実施する。
この離席処理において制御ユニット328は、まず、全ての操作を無効とするとともに、計数・端数払出ユニット340(制御部350)に対して計数禁止指示を出力して、新たなパチンコ玉の計数を禁止する。
そして制御ユニット328は、カードリーダライタ327に受付け中の(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数とを、長い電源遮断等によりRAM328bのカードデータが消失しても、これらの(会員)カードID並びに会員IDの記憶が残るように、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カード或いはビジターカードをカード挿入口309から排出させ、機能ランプ301の点灯状態を、離席中を示す黄色の点灯状態とし、表示部312に「離席中」の表示と経過時間(所定の離席時間の残り時間)の表示を開始するとともに、カード挿入可能化指示をカードリーダライタ327に出力することにより、該排出に伴って、シャッタ用ソレノイド399によりカード挿入口309のシャッタが没状態とされることで、カード挿入口309からのカード挿入のみを許可する離席モードに移行する。
尚、本実施の形態では、前述したように、制御ユニット328のRAM328bは、電池によりバックアップされているため、(会員)カードID並びに会員ID(会員のみ)を離席モードの解消対象とするカードの情報として、RAM328b内の所定領域に改めて記憶しても良いし、或いは、本実施の形態のように、会員カード或いはビジターカードの受付け時においてカードテーブルに(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が既に記憶されている場合には、これら新たな(会員)カードID並びに会員IDの記憶の実施を省略して、該カードテーブルに既に記憶されている(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を利用するようにしても良い。
遊技者は、カード挿入口309から排出された会員カード或いはビジターカードを持参して離席すれば良い。
尚、上述した離席モードへの移行に際して制御ユニット328は、装置IDと排出したカードの(会員)カードIDとモードフラグとを含む離席通知をシステムコントローラ100並びに管理コンピュータ150に送信することで、これら(会員)カードIDが離席カードとして登録されることにより、これら排出したカードが他のカードユニット3や景品交換用POS端末170において受付けられても、該カードに使用が不可とされて返却されるようになっている。
そして、遊技者が所用を終えて遊技を再開する場合には、離席時に排出された会員カードまたはビジターカードをカード挿入口309に挿入すれば良く、該会員カードまたはビジターカードの挿入があった場合に制御ユニット328は、挿入された会員カードまたはビジターカードから(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を読み出して、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と一致するか否かを判定する。
(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致しない場合には、挿入された該会員カードまたはビジターカードを排出して離席モードを継続する一方、(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致した場合には、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を消去するとともに、該離席モードの移行において実施した操作の禁止と計数禁止とを解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、離席した遊技者が所定の離席時間を経過しても戻らない場合等においては、離席モードを強制的に解除することができるようになっており、このように、離席モードの強制解除を行う場合において係員は、所持しているリモコンに設けられている強制解除ボタンを操作すれば良く、該強制解除ボタンの操作により、該リモコンから強制解除ボタンの操作(強制解除操作)に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて該強制解除操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、強制解除操作があった旨の強制解除操作情報が出力される。
これら離席モード中において該強制解除操作情報の入力があった場合において制御ユニット328は、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数のデータを、強制解除履歴データとしてEEPROM328cの他の所定領域に記憶した後、該データを消去するとともに、カードテーブルをリセットする。
そして、離席モードの移行において実施した操作の禁止と計数禁止を解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻り、新たな会員カード或いはビジターカード並びに紙幣の受付けが可能とされる。
また、強制解除履歴データは、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150からの送信要求に応じて、或いは営業終了時の締め関連処理(図26(a))においてシステムコントローラ100並びに管理コンピュータ150の双方に送信され、該システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150にて記憶・管理されることで、離席者によるクレームがあった場合でも、これらシステムコントローラ100或いは管理コンピュータ150に記憶・管理されている強制解除履歴データにより、システムコントローラ100或いは管理コンピュータ150のいずれかに障害が発生しても、当該離席者が所有する持玉数を確実に保証することができるようになっている。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者がメニューボタン316の操作を実施した場合には、該メニューボタン316の操作を検知した表示制御基板329からメインメニュー表示操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb10においてメニューボタン316の操作有りと判断してSb28に進み、図示しないメニュー表示処理を実施する。
このメニュー表示処理において制御ユニット328は、まず、カードテーブルに記憶されているデータに基づいて、対応するパチンコ機2で遊技中の遊技者が会員であるか否か(会員IDが記憶されているか否か)を判定し、遊技者が会員でない場合(会員IDが記憶されていない場合)には、会員固有のメニュー項目を含まない「台データ」、「ランキング」、「お知らせ」の各メニュー項目のみを含むビジターメインメニュー(図5参照)を、ビジターメインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより、表示部312に表示させる一方、遊技者が会員である場合には、会員固有のメニュー項目である「ポイント表示」、「再プレイ」のメニュー項目とをさらに含む、図5に示す会員メインメニューを、会員メインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより表示部312に表示させる。
これら表示部312に表示された各メニュー項目は、遊技者が選択操作可能とされており、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択されない場合には、メニュー表示終了指示を表示制御基板329に出力することでメインメニューの表示を終了させた後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択された場合には、該選択されたメニュー項目に該当する処理を実行した後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、メインメニュー中の「再プレイ」メニューが選択された場合には、前述したSb24の再プレイ処理が実行される。
また、「台データ」のメニューが選択された場合には、遊技情報テーブルに記憶されている本日の各データが表示され、「ランキング」のメニューが選択された場合には、ランキングの種別、具体的には、出玉ランキング、大当りランキング、連荘ランキング等を選択するサブメニュー画面が表示され、該サブメニュー画面にて選択された種別のランキングデータがホールコンピュータ140から取得されて表示部312に表示される。
また、「ポイント表示」のメニューが選択された場合には、カードテーブルに記憶されている来店ポイントのポイント数(来店ポイントの記憶がない場合には、来店ポイント取得要求を管理コンピュータ150に対して送信することにより、該管理コンピュータ150から来店ポイント数を取得する)が表示部312に表示され、「お知らせ」のメニューが選択された場合には、RAM328b内に記憶されているお知らせ情報が表示部312に表示される。
尚、表示部312の下方の「計数済玉数」の表示は、メインメニューとは異なり、常に表示部312の下方において表示されることで、遊技者は、常時、計数済玉数の数値を確認できるようになっている。
次に、営業終了時における処理の流れについて、図12並びに34に基づいて説明すると、まず、営業終了時における営業終了時処理の起動は前記システムコントローラ100にて実施され、該システムコントローラ100からカードユニット3に対して動作停止要求が送信されることにより、カードユニット3(制御ユニット328)は、貸出操作や払出操作等の各種の操作受付けや、カードリーダライタ327への新たな会員カードやビジターカードの挿入受付けや、遊技情報テーブル等の各種遊技情報データや貯留玉数データの更新を禁止するとともに、システムコントローラ100に対して動作停止状態に移行した旨の動作停止通知を返信した後、管理コンピュータ150からの営業終了時処理要求の受信待ち状態へ移行する。
動作停止通知を受信したシステムコントローラ100は、管理コンピュータ150に対し、会員カードやビジターカードの各処理が完了していることを示す営業終了通知を送信することで、管理コンピュータ150はシステムコントローラ100が営業終了に移行したことを検知して各カードユニット3の制御ユニット328へ営業終了時処理要求を送信する。
該営業終了時処理要求を受信した制御ユニット328は、図26(a)に示す営業終了時処理を開始する。この営業終了時処理においては、図26(a)に示すように、計数無効化処理(Sk1)、データ更新処理(Sk2)、貯留玉排出処理(Sk3)、締め関連処理(Sk4)が実施される。
Sk1のステップにおける計数無効化処理においては、図26(b)に示すように、まず、カードリーダライタ327に受付け中のカード(ビジターカードまたは会員カード)が存在するか否かを判定する(Sd1)。
受付け中のカードが存在しない場合にはSd2のステップに進む一方、受付け中のカードが存在する場合にはSd5のステップに進み、該受付け中のカードがビジターカードであるか否かを、カードテーブルのカードIDの項目に格納されている該受付け中のカードから読み出したカードIDから判定する。
受付け中のカードがビジターカードであるときにはSd5の判定において「Yes」と判定されてSd6のステップに進み、さらに、記録されている持玉数が存在するか否か(持玉数の記録が存在するか否か)を判定する一方、受付け中のカードが会員カードであるときにはSd5の判定において「No」と判定されてSd9のステップに進んで返却処理が実施される。
受付け中のビジターカードに記録されている持玉数が存在する場合には、Sd7のステップに進んで、該存在する持玉数の記録と該持玉数が計数された日付の記録とを、カードリーダライタ327に指示して消去させた後Sd8のステップに進む一方、受付け中のビジターカードに記録されている持玉数が存在しない場合には、Sd7のステップを経由することなく、Sd8のステップに進んで、受付け中のビジターカードのプリペイド残額が存在するか否か、つまり、カードテーブルにおけるプリペイド残額が存在するか否かを判定する。尚、Sd7において消去した持玉数の記録と該持玉数が計数された日付の記録を、Sd3のステップと同様に、カードID並びに当該装置IDと、モードフラグとを含むカード無効化情報として管理コンピュータ150に対して送信することで、これらビジターカードにて消去された記録データを、管理コンピュータ150にて管理するようにしても良い。
プリペイド残額が存在しない、つまり「0」で有る場合には、Sd12のステップに進んで、受付け中のビジターカードをカードリーダライタ327のカード貯留部370に回収した後、Sd2のステップに進む一方、プリペイド残額が存在する、つまり「0」でない場合には、Sd9のステップに進んで、返却処理を実施する。
このステップSd9の返却処理においては、受付け中のビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309から排出する。尚、この際、テストモード中である場合には、テストフラグが記録されて排出される。
また、排出されるカードが会員カードである場合には、カードユニット3の装置IDと返却するカードの会員カードIDとカードテーブルに記憶されている持玉数と貯玉数と、モードフラグとを含む返却通知が管理コンピュータ150に対して送信されることで、会員貯蓄管理テーブルにおいて、受信した返却通知に含まれる会員カードIDに対応して記憶されている持玉数並びに貯玉数が、受信した返却通知に含まれる持玉数並びに貯玉数に更新されるとともに、ユニット管理テーブルにおいて受信した装置IDに対応する「受付けID」に格納されている会員カードIDが削除される。尚、排出されるカードがビジターカードである場合には、ビジター貯蓄管理テーブルの更新を後述する更新処理にてまとめて実施するために、返却通知は送信しないようになっている。
そして、Sd10のステップに進み、排出したカードの種別(ビジター・会員)に応じた報知態様にて、カードの排出を該カードが抜き取りされるか又は所定時間が経過するまで報知する。具体的には、ビジターカードを排出した場合には、多機能ランプ301の点灯状態を黄色の高速点滅状態として該ビジターカードの排出を報知する一方、会員カードを排出した場合には、多機能ランプ301の点灯状態を青色の高速点滅状態として該会員カードの排出を報知する。
このようにして排出されたカードは、係員により、カードの種別毎、つまりビジターカードまたは会員カード毎に個別にまとめて分別回収されて、正規の所有者が申し出るまで、保管されるようになっており、これら係員が分別回収する際に、どのカードユニット3でどの種別のカードが排出されているのかを、該カードユニット3まで出向くことなく遠方からでも確認できるので、これら排出されたカードの種別毎の分別回収作業の作業性が向上する。
そして、これら排出したカードの(会員)カードIDと装置IDとを含む排出履歴情報を管理コンピュータ150に対して送信した後(Sd11)、Sd2のステップに進む。
このようにしてカードユニット3から送信されてくる各排出履歴情報は全て、その当日の日付が付加された排出履歴ファイルとして管理コンピュータ150にて所定期間に亘って記憶されることで、営業終了時にカードユニット3に受付けられていたカード、つまり、遊技者が取り出し忘れた各ビジターカードまたは会員カードが、どの日付においてどのカードユニット3に挿入されていた(排出された)のかを、後述においても管理コンピュータ150において特定(確認)でき、これらの情報をビジターカードまたは会員カードの正規の持ち主を特定する際の重要情報とすることができるので、これらカードの正規の持ち主への返却を容易化できる。
次いで、Sd2のステップにおいては、計数済玉数(カードテーブルにおける持玉数)が存在するか否かを判定する。
計数済玉数が存在しない場合にはSd2のステップにおいて「No」と判定されて当該計数無効化処理を終了する一方、計数済玉数が存在する場合には、Sd3のステップに進み、当該装置IDと、計数済玉数(持玉数)と、モードフラグとを含む無効化情報を管理コンピュータ150に対して送信した後、計数済玉数(カードテーブルにおける持玉数)を消去して(Sd4)、該計数無効化処理を終了する。尚、これら送信された無効化情報を受信した管理コンピュータ150は、該受信した無効化情報を、その当日の無効化履歴として記憶、管理する。
次いで、制御ユニット328は、Sk2のデータ更新処理を実施する。このデータ更新処理においては、上記にて更新を禁止した遊技情報テーブルの本日データにおける各遊技情報データを装置IDとともにホールコンピュータ140に送信して、ホールコンピュータ140の遊技情報を最終データに更新させるとともに、前日データを前々日に、本日データを前日に、本日データをリセットする更新を実施した後、カードテーブル並びに会員遊技情報テーブルをリセットしてデータ更新処理を終了する。
次に、制御ユニット328は、Sk3の貯留玉排出処理を実施する。該貯留玉排出処理では、管理コンピュータ150から送信される排出指示の受信待ち状態となる。この排出指示の受信待ち状態において管理コンピュータ150からの前述した排出指示を受信した場合には、排出玉数(例えば全数)を含む排出要求を計数・端数払出ユニット340の制御基板341(制御部350)に対して送信して、貯留部338に貯留上限期間を超えて貯留されているパチンコ玉を含む全てのパチンコ玉を貯留部338から排出させて回収するとともに、貯留玉数データを「0」に更新する。
次に、制御ユニット328は、Sk4の締め関連処理を実施する。この締め関連処理においては、プリペイド残額の利用履歴等の情報をシステムコントローラ100に送信するとともに、前述したように、離席における強制解除履歴データ等のデータを、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150の双方に送信して記憶させる。
尚、本実施の形態では、前述した排出履歴情報を管理コンピュータ150のみに送信しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記した強制解除履歴データと同じく、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150の双方に送信して記憶させておくことで、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150のいずれかに不具合を生じても、排出履歴情報を確認できるようにしても良い。
これらSk4の締め関連処理を終了したことに応じて制御ユニット328は、装置IDを含む処理終了通知を管理コンピュータ150に対して送信する。
管理コンピュータ150は、図12に示すように、全てのカードユニット3からの処理終了通知の受信したことに応じてデータ更新処理を実施する。
このデータ更新処理においては、カードユニット3から受信した無効化情報(無効化履歴として記憶)に含まれる装置IDに対応付けてユニット管理テーブルに記憶されているカードIDを全て抽出し、該抽出したカードIDに対応付けてビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数を、無効化処理済みとしてリセット(消去)するとともに、ビジター貯蓄管理テーブルに持玉数が存在する場合には、該持玉数、つまり、ビジターカードに記録されたがその当日に使用されなかった持玉数とカードIDとを無効化履歴に追加した後、これら存在する持玉数を全てリセットすることで、その営業当日においてビジター貯蓄管理テーブルに記憶された持玉数が全て無効化される。
これら各無効化履歴に含まれる計数済玉数(持玉数)を合計することで、ビジターカードに記録されて発行されていない状態で、カードユニット3において無効化された計数済玉数(持玉数)を含む無効化された正確な計数済玉数(持玉数)を集計することができるようになっており、これら集計された無効化持玉総数並びに無効化履歴の情報は、図12に示すように、システムコントローラへの終了完了通知の送信後にホールコンピュータ140に対して送信されて、会計処理用のデータとして利用、保管される。
これらデータ更新処理における最後の処理として、ユニット管理テーブルにおける「状況」、「受付けID」、「計数済玉数」のデータを全てリセットしてユニット管理テーブルを更新し、該ユニット管理テーブルの更新後において、システムコントローラに終了完了通知を送信する。
この管理コンピュータ150からの終了完了通知の受信により、システムコントローラ100は、管理コンピュータ150において終了準備が完了したことを検知して、所定の終了処理に移行する。
図27は、管理コンピュータ150によるカード情報の入力設定の処理動作を示す図であり、(a)はそのカード情報入力設定のフローチャートであり、(b)は管理コンピュータ150の表示装置157によるカード情報設定操作画面である。管理コンピュータ150は、遊技場の係員の入力設定操作に応じ、カード情報を入力設定できるように構成されている。
まず、図27(b)の表示装置157のカード情報設定の操作画面図を参照し、この操作画面には、入力メニューの設定項目と、会員IDを入力するエリアと、「リセット」の選択入力部と、「設定」の選択入力部とが表示される。
入力メニューの項目は、プルダウンメニューで構成されており、プルダウンすることにより、紛失カードの入力、紛失フラグの消去、新規カードの発行、新規カードへの移行の各メニュー項目が表示される。遊技場の係員がこれら4つのメニュー項目のうちの1つを選択した後、会員IDを入力し、「設定」の選択入力部を選択入力することで、選択された入力メニューの項目に対応したカード情報の設定が実行される。
なお、「リセット」の選択入力部を選択入力した場合には、画面の各項目の内容が所定のデフォルト状態に初期化される。
入力メニュー項目の「紛失カードの入力」が選択されて会員IDが入力されて設定が選択入力された場合には、図27(a)のSm1により、紛失カードの入力操作があったか否かの判断がなされ、あったと判断されて制御がSm2へ進む。Sm2では、入力された会員IDに対応する会員カードIDを会員貯蓄管理テーブルから検索する処理がなされる。たとえば、会員IDとしてK−00001が入力された場合は、会員カードIDとしてKC−00001のエリアのデータが会員貯蓄管理テーブル(図16(a)参照)から検索される。そして、Sm3により、その検索されたカードIDに対応する紛失フラグを「1」に更新する処理がなされる。その状態が、図16(a)に示されている。
次に、入力メニュー項目のうちの「紛失フラグの消去」の項目が選択されて会員IDが入力された状態で設定が選択入力された場合には、Sm4により紛失フラグ消去操作があったか否かの判断がなされてYESの判断がなされ、制御がSm5へ進む。Sm5では、入力された会員IDに対応するカードIDを会員貯蓄管理テーブルから検索する処理がなされ、次にSm6により、その検索されたカードIDに対応する紛失フラグを「0」に更新する処理がなされる。この紛失フラグ消去操作は、会員である遊技者が一旦失効届を行なって紛失カードの入力を済ませた後、その紛失した会員カードが出てきたために、その紛失カードを遊技場に持参して本人確認を行なった上で、その紛失カードの紛失フラグを「0」に更新して元に戻してもらい、通常の会員カードとして再び使用できるようにするためのものである。
遊技場の係員が入力メニューのうちの新規カードの発行の項目を選択して会員IDを入力した上で設定の選択入力を行なった場合には、Sm7により新規カードの発行操作があったか否かの判断がなされ、YESの判断がなされて制御がSm8へ進む。Sm8では、入力された会員ID用の新規発行カードのデータを作製して会員貯蓄管理テーブルに記憶する処理がなされる。たとえば会員IDとしてK−00001が入力された場合には、図16(a)の会員貯蓄管理テーブルを参照して、新規発行カードとして、カードIDがKC−29035、会員IDがK−00001の新規発行カードのデータが記憶される。この状態が、図28の前半に示されている。
次にSm9へ進み、会員貯蓄管理テーブルを検索して、入力された会員IDに対応する紛失カードのカードIDを特定し、その持玉数,貯玉数を新規発行カードの持玉数,貯玉数に移行させる処理が行なわれる。たとえば図16(a)の会員貯蓄管理テーブルにおいては、紛失カードであるKC−00001のカードIDに記憶されていた貯玉数5000が新規発行カードであるKC−00004のカードIDの貯玉数のエリアに移行されて記憶されている。この状態が、図28の後半に示されている。つまり、Sm9の処理により、図28の矢印で示すように、KC−00001のカードIDの持玉数1000と貯玉数1000とが、KC−29035のカードIDの持玉数と貯玉数とに移行されて記憶される。
紛失カードに記憶されているプリペイド残額を使用して玉貸を行なって遊技を行なった結果、獲得した景品玉を一旦その紛失カードの持玉数や貯玉数として記憶させており、その遊技者が当該紛失カードを遊技場の係員に提示して蓄積されている紛失カードの持点数や貯玉数を自己が所有する新規発行カードの方に移行させる移行処理を行なって欲しい旨、伝えたときには、その遊技場の係員が入力メニューのうちの新規カードへの移行の項目を選択して、当該遊技者の会員IDを入力して設定を選択入力する。すると、Sm10により新規発行カードへの移行操作があったか否かの判断がなされ、YESの判断がなされ、制御がSm11へ進む。Sm11では、会員貯蓄管理テーブルを検索して、入力された会員IDに対応する紛失カードと新規発行カードとのカードIDを特定し、紛失カードの持玉数,貯玉数を新規発行カードの持玉数,貯玉数に移行させる処理がなされる。
図16(a)の会員貯蓄管理テーブルにおいては、たとえば、新規発行カードへの移行が選択されて会員IDとしてK−00004が入力された場合に、その紛失カードに記憶されていた持玉数1000と貯玉数5000とが新規発行カードであるKC−029036のカードIDの持玉数と貯玉数とのエリアに移行されて記憶されている。
図29は、紛失カードでない正常な会員カードが使用された場合の、管理コンピュータ、カードユニット、システムコントローラの間において送受信される情報およびそれに基づいた処理を示すフロー図である。
図29を参照して、まずカードユニット3において、St1により、挿入された会員カードを取込む処理がなされ、St2により、その取込んだ会員カードの記憶データを読取る処理がなされる。次にSt3により、そのカードユニット3から、カード挿入通知が、管理コンピュータ150とシステムコントローラ100とに送信される。管理コンピュータ150へは、カード挿入通知とともに、St2により読取った会員カードの会員IDが送信される。一方、システムコントローラ100へは、カード挿入通知とともに、St2により読取ったカードIDとプリペイド残額とが送信される。
管理コンピュータ150では、そのカード挿入通知とカードIDとを受信した場合に、St4により、使用可否の判断処理が実行される。この使用可否の判断処理は、挿入された会員カードIDに基づいて当該会員カードが使用可能なものであるか否かを判断する処理であり、その判断結果をカードユニット3へ返信する。その判断結果としては、何ら異常のない会員カードの場合に返信されるカード挿入結果OK(持玉数,貯玉数)、その会員カードが会員貯蓄管理テーブルに登録されていない等の全く使用できない会員カードである場合のカード挿入結果NG(カード排出)、その会員カードが紛失カードの場合のカード挿入結果NG(プリペイド残額のみ使用可)の3種類がある。図28においては、管理コンピュータ150は、St6により、カード挿入結果OK(持玉数,貯玉数)をカードユニット3へ返信する場合が示されている。この持玉数,貯玉数とは、カードユニット3から送信されてきた会員カードIDに対応する当該会員カードの持玉数と貯玉数のデータのことである。
一方、システムコントローラ100においては、カードID,プリペイド残額と共にカード挿入通知をカードユニット3から受信した場合には、St5により、当該会員カードIDに対応する会員カードのプリペイド残額を会員カードテーブル(図14(a)参照)から検索して、その検索されたプリペイド残額が0のときには、St7によりそのプリペイド残額が0である旨をカードユニット3へ通知する処理が行なわれる。なお、プリペイド残額が0でないときには、システムコントローラ100は、St7による通知処理は行なわない。
次に、カードユニット3においては、St8による入金処理、St9によるプリペイド残額を使用しての貸出処理、St10による再プレイ処理(自台計数玉,持玉数,貯玉数の優先順序で引落して玉払出)、St11による計数処理、St12による返却操作があったか否かの判断の各処理を行ない、カードの返却操作があるまでこのSt8〜St12の処理が繰返し実行される。
ここで、入金処理とは、遊技者がカードユニット3の紙幣挿入口302に紙幣を挿入して入金操作することにより、現在受付けられている会員カードのプリペイド残額を加算更新するための処理である。プリペイド残額を使用しての貸出処理とは、遊技者の操作に応じて、現在受付けられている会員カードのプリペイド残額(図14(a)参照)を使用して玉の貸出処理を行なうことである。この処理の具体的な制御内容は、前述の図22のS001〜S006である。再プレイ処理とは、遊技者の操作に応じて、計数・端数払出ユニット240により取込まれた景品玉の自台計数玉、現在受付けられている会員カードの持玉数、貯玉数(図16(a)参照)の優先順序で引落して遊技媒体としての玉を払出して遊技できるようにするための処理である。計数処理とは、遊技者が遊技の結果獲得した遊技媒体である景品玉を計数・端数払出ユニット340により取込ませて計数するための処理である。これらの処理が、カードの返却操作があるまで繰返し実行される。
カードの返却操作があった段階で、カードユニット3は、St13により、カードIDとSt11により計数した計数玉数とともにカード排出通知を管理コンピュータ150へ送信するとともに、カードIDとSt8やSt9により変動したプリペイド残額の変動後の額とともにカード排出通知をシステムコントローラ100へ送信する。
管理コンピュータ150では、カードIDと計数玉数とともにカード排出通知を受信すれば、St14により、会員貯蓄管理テーブルのデータを更新する処理を行なった後に、St16によりカード排出結果OKをカードユニット3へ返信する。
一方、システムコントローラ100では、カードIDとプリペイド残額とともにカード排出通知を受信すれば、St15により、会員カードテーブルのデータ更新処理を行ない、St17によりカード排出結果OKをカードユニット3へ返信する。カードユニット3では、それらカード排出結果OKを受信したことを条件として、St18により、カードを返却する処理を行なう。
図29のSt10により示した再プレイ処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを、図30に基づいて説明する。
まず、カードユニット3において、St35により、再プレイ操作を受付ける。具体的には、遊技者が再プレイボタン319(図5参照)を操作したときの再プレイスイッチ319aによる再プレイ操作検出信号を受付ける。次にSt36により、自台計数玉数が再プレイ引落数以上であるか否か判断する。ここに再プレイ引落数とは、1回の再プレイ操作によって引落される予め定められた玉数であり、たとえば本実施の形態においては125玉である。自台計数玉数が再プレイ引落数以上であると判断された場合には、制御がSt37へ進み、自台計数玉から引落して玉を払出す処理が行なわれ、St38により、自台計数玉を再プレイ引落数だけ減算更新する処理が行なわれる。
一方、St36により、自台計数玉数が再プレイ引落数以上ではないと判断された場合には、制御がSt39へ進み、N=再プレイ引落数−自台計数玉数 の計算を行ない、St40により、その計算結果であるNの値を管理コンピュータ150へ通知して持玉数や貯玉の引落しを要求する処理が行なわれる。
管理コンピュータ150では、その要求を受けて、St41により、持玉数,貯玉数の優先順序でNだけ引落す処理を行ない、St42により引落し結果の通知をカードユニット3へ返信する。この結果通知は、受信したNの値が該当する会員カードの持玉数と貯玉数との合計よりも上回っている場合には、引落すことができないために再プレイ不能の通知が返信され、持玉数と貯玉数との合計がNを上回っている場合にはNだけ減算更新した新たな持玉数や貯玉数をカードユニット3へ返信する処理が行なわれる。カードユニット3では、その結果通知を受けて、St43により、結果通知が持玉数または貯玉数の通知であったか否かの判断がなされ、NOの場合すなわち結果通知が再プレイ不能通知であった場合には、St45により、再プレイ不能の報知を行なう。一方、結果通知が持玉数または貯玉数の通知であった場合には、制御がSt44へ進み、再プレイ引落数の玉を払出して、自台計数玉数を0に更新する処理が行なわれる。つまり、自台計数玉に相当する玉をすべて払出すとともに、それでは足らない不足分の玉を会員貯蓄管理テーブル(図16(a)参照)を検索して該当する持玉数や貯玉数から引落して不足分を払出すのである。
図31は、図30のSt41に示した引落処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。St50により、持玉数がN以上であるか否かの判断が行なわれる。この持玉数は、図29のSt3によりカードユニット3から管理コンピュータ150へ送信されてきたカードIDに対応する持玉数を会員貯蓄管理テーブルから検索したものである。持玉数がN以上である場合には、制御がSt51に進み、その持点数をN減算更新し、St52により、新たな持玉数をカードユニット3へ通知する処理が行なわれる。
一方、持玉数がN未満であった場合には、制御がSt53へ進み、I=N−持玉数 の計算を行ない、St54により、貯玉数がI以上であるか否かの判断を行なう。この貯玉数は、図29のSt3によりカードユニット3から管理コンピュータ150へ送信されてきたカードIDに対応する貯玉数を会員貯蓄管理テーブルから検索したものである。貯玉数がI以上である場合には、制御がSt55へ進み、貯玉数をI減算更新し持玉数を0に更新する処理が行なわれ、St56により、新たな貯玉数と持点数0とをカードユニット3へ通知する処理が行なわれる。
一方、貯玉数がI未満であった場合には、制御がSt57へ進み、再プレイ不能である旨をカードユニット3へ通知する処理が行なわれる。
図32は、紛失フラグが「1」となっている紛失カードがカードユニット3に挿入された場合の、管理コンピュータ、カードユニット、システムコントローラの間において送受信される情報およびそれら情報に基づいて行なわれる処理の内容を示すフロー図である。
この図32において、図29と同じ処理のステップは、同じステップ番号が付されており、ここでは、主に異なるステップの処理について説明する。管理コンピュータ150は、St3によりカードユニット3から送信されてきたカードIDに基づいてSt4により使用可否の判断処理を行なう。具体的には、受信したカードIDに基づいて会員貯蓄管理テーブルを検索し、紛失フラグが「1」になっているか否か判断する。この図32の場合には、紛失フラグがカードユニット3に挿入された場合であるために、会員貯蓄管理テーブルを検索すれば対応する紛失フラグの記憶エリアが「1」になっている。その結果、管理コンピュータ150は、St6により、カード挿入結果NG(プリペイド残額のみ使用可)をカードユニット3へ返信する。このようなカード挿入結果を受信したカードユニット3は、St25により、システムコントローラからプリペイド残額0を受信したか否かの判断を行なう。プリペイド残額のみを使用可能であるにもかかわらずシステムコントローラからプリペイド残額0を受信している場合には、当該会員カードは使用できないために、制御がSt26へ進み、会員カードを返却する処理を行ない、St27により、多機能ランプを点滅させて遊技場の係員に報知する処理が行なわれる。遊技場の係員は、返却された紛失カードがプリペイド残額0になっている旨を遊技者に通知して、それ以上使用できない旨を遊技者に伝える。また、遊技者の承諾の下当該紛失カードを回収するようにしてもよい。
一方、St25によりNOの判断がなされた場合には制御がSt28へ進み、在席交換禁止フラグをONにする処理が行なわれる。この在席交換禁止フラグとは、自台計数玉や持玉あるいは貯玉を使用してドリンク等のワゴンサービス(在席交換)を行なうことを禁止するためのフラグである。この在席交換禁止フラグがONの場合には後述するようにワゴンサービス(在席交換)が禁止される。次に、図29のSt9〜St11で説明したように、遊技者の操作に応じて、St9〜St10aの各処理が実行される。St9により、プリペイド残額を使用しての貸出処理を行ない、St11により、計数処理を行ない、St10aにより、自台計数玉から引落しての玉払出しを行ない、St12によりカードの返却操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはSt9に戻り、St9〜St12の処理を繰返し実行する。この点において、図29ではSt8により入金処理が行なわれていたが、紛失カードの挿入時においてはその入金処理が行なわれない。これは、入金処理が行なわれることによる紛失カードの使用という不安定な状態が長引くことを防止するためである。
そして、カードユニット3においては、St18によりカード返却した後、St19により、在席交換禁止フラグをOFFにする処理がなされる。
この図32に示す紛失カードがカードユニット3に挿入された場合の制御では、図29に示す紛失カードでない正常なカードがカードユニット3に挿入された場合の制御と比較して、自台計数玉から引落しての玉払出しは実行可能であるが(図32のSt10a参照)、持玉数や貯玉数から引落しての玉払出し(図29のSt10参照)は、実行が禁止されている。
図33は、図29および図32のSt4に示した使用可否の判定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。まずSc1により、受信したカードIDのデータを会員貯蓄管理テーブルから検索する処理がなされ、Sc2により、受信した当該カードIDが会員貯蓄管理テーブルに未登録であるか否かの判断がなされ、未登録の場合にはSc3により、カード挿入結果NG(カード排出)をカードユニット3へ返信する処理がなされる。一方、未登録でない場合には制御がSc4へ進み、受信したカードIDに対応する紛失フラグが「1」であるか否かの判断がなされる。紛失フラグが「1」の場合には、Sc5により、カード挿入結果OK(持玉数,貯玉数)を返信する処理が行なわれる。このカード挿入結果OK(持玉数,貯玉数)を返信する処理が、図29のSt6である。
一方、紛失フラグが「1」の場合には、Sc6へ進み、紛失カードに対応する新規発行カードを会員貯蓄管理テーブルから検索し、Sc7により、対応する新規発行カードがあるか否かの判断がなされ、ある場合にはSc8により、カード挿入結果NG(プリペイド残額のみ使用可)を返信する処理が行なわれる。この返信が図32のSt6である。
一方、Sc7により、対応する新規発行カードがないと判断された場合には、Sc9により、エラー報知を行ない、Sc10により、カード挿入結果NG(カード保持)をカードユニット3へ返信する処理が行なわれる。Sc9によるエラー報知は、当該紛失カードが挿入されたカードIDが挿入されたカードユニット3を特定するための情報(たとえばカードユニットのID番号等)も報知される。これを見た遊技場の係員が当該カードユニット3のところに行くことができる。また、Sc10によりカード挿入結果NG(カード保持)の返信を受けたカードユニット3は、挿入されている紛失カードを取込んだ状態で保持する処理を行なう。この状態で、遊技場の係員が当該カードユニット3のところに来て、リモコン操作により保持されている紛失カードを返却させ、当該紛失カードを所持している会員の遊技者の本人確認をした上で、紛失フラグを消して「0」にする処理(図27のSm4〜Sm6の処理)を行なう。
なお、Sc8とSc10の返信処理において、両者ともに「カード挿入結果NG(プリペイド残額のみ使用可)」を返信するようにしてもよい。その場合には、図33のSc10を削除するとともに、Sc8のステップをSc6とSc7との間に移動させる。
図34は、図29および図32のSt14に示したデータ更新処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。Sy1により、受信したカードIDに対応するデータを会員貯蓄管理テーブルから検索し、Sy2により、その検索されたカードIDの持玉数に対し受信した計数玉数を加算更新する処理が行なわれる。
たとえば、カードIDがKC−00001の紛失カードの場合には、図16(a)の会員貯蓄管理テーブルを参照して、会員IDがK−00001、持玉数および貯玉数が共に0、紛失フラグが「1」となっている。この状態で、計数玉数5000を受信した場合には、その計数玉数5000が貯玉数として加算更新される。その結果、図34に示すように、KC−00001のカードIDに対応した貯玉数が「5000」に更新される。
なお、この紛失カードの持玉数や貯玉数に加算更新された玉数データは、当該紛失カードをカードユニット3に挿入したとしてもそのままでは使用することができない。なぜならば、紛失カードをカードユニット3に挿入した場合には、図32のSt6で説明したように、管理コンピュータ150からカード挿入結果NG(プリペイド残額のみ使用可)が返信されてくるために、当該紛失カードのプリペイド残額は使用できるものの当該紛失カードの持玉数や貯玉数や使用が禁止されるためである。この紛失カードの持玉数や貯玉数を使用するためには、本実施の形態においては、図27のSm10、Sm11で示した、新規発行カードへの移行操作を行ない、移行した後の新規発行カードをカードユニット3へ挿入する必要がある。
図35は、会員カードを使用しての在席交換処理を示すフローチャートである。まずSr1により、カード挿入中の処理が行なわれ、Sr2により、在席交換処理を行なうべくリモコン使用が行なわれ、Sr3により、在席交換禁止フラグがONになっているか否かの判断がなされる。前述した図32のSt28により在席交換禁止フラグをONにする処理が行なわれている場合には、Sr3によりYESの判断がなされて制御がSr4へ進み、在席交換できない旨の報知を行なう処理がなされる。この報知は、たとえば液晶表示器313により「紛失カードのため在席交換できません」等のメッセージ表示を行なう。
在席交換禁止フラグがONになっていない場合には制御がSr5へ進み、たとえば100玉使用してドリンクを在席交換する場合に、100玉引落処理(自台計数玉のみからの引落し、または貯玉のみからの引落し、または自台計数玉と貯玉の双方からの引落し)を行なう処理がなされる。引落しの優先順序としては、自台計数玉が最優先であり、自台計数玉で不足する場合にはその不足分を貯玉から引落す。また自台計数玉が全くなかった場合には、貯玉のみからすべて引落す。次に、カードユニット3は、Sr6により、在席交換情報(100玉)を管理コンピュータ150へ通知する処理を行なう。それを受けた管理コンピュータ150は、Sr7により、在席交換情報更新処理を行なう。これは、在席交換業者との決済のためのみの更新処理であり、カード情報の更新は全く行なわない。そして管理コンピュータ150は、Sr8により、在席交換情報の応答をカードユニット3へ返信する。
図36は、POS端末170における制御動作を示すフロー図である。まずSe1により、カードが挿入されて景品交換操作があったか否かの判断がなされ、あった場合にはSe2に進み、挿入されたカードの記憶データの読取処理が行なわれ、Se3に進み、当該カードが紛失カード(紛失フラグが1の会員カード)であるか否かの判断がなされる。この判断は、POS端末170が管理コンピュータ150に問合せてその応答結果により判断する。紛失カードでない場合にはSe4により景品交換処理を行なうが、紛失カードの場合には、制御がSe5へ進み、紛失カードで景品交換できない旨を報知し、Se6によりカード返却がなされる。
[第2の実施の形態]
次に、図37、図38に基づいて、第2の実施の形態を説明する。前述した第1の実施の形態では、紛失カードを使用して遊技を行なった結果遊技者が獲得した景品玉等の遊技媒体を当該紛失カードのカードIDに対応付けて管理コンピュータ150が加算記憶していたが、この第2の実施の形態においては、紛失カードを使用して遊技をした結果遊技者が獲得した景品玉等の遊技媒体を、当該紛失カードに対応して発行された新規発行カードのカードIDに対応付けて管理コンピュータ150が累積記憶する。
図37は、管理コンピュータでのカード情報の設定処理の処理内容を示すフロー図である。図27(a)との相違点を主に説明する。この図37においては、第1の実施の形態における図27(a)に示したSm10とSm11との各ステップが存在しない。これは、第2の実施の形態においては、紛失カードのプリペイド残額を使用して遊技をした結果遊技者が獲得した景品玉等の遊技媒体が自動的に当該紛失カードに対応して発行された新規発行カードのカードIDに対応付けて管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブルに加算記憶されるために、わざわざ新規発行カードの移行操作を行なう必要がないためである。
図38(a)は、管理コンピュータにおいて実行されるデータ更新処理のサブルーチンプログラムを示すフロー図である。Sy5により、受信したカードIDに対応する会員IDを会員貯蓄管理テーブルから検索する処理がなされ、Sy6により、検索された会員IDに対応する新規発行会員カードのデータを会員貯蓄管理テーブルから検索する処理が行なわれる。次にSy7により、検索された新規発行会員カードの持玉数に対し受信した計数玉数を加算更新する処理が行なわれる。たとえば、紛失カードとしてカードIDがKC−00001のものがカードユニット3に挿入された場合には、Sy5の検索処理の結果、図38(b)に示すように、カードIDがKC−00001のカードデータが検索され、Sy6の新規発行会員カードの検索の結果、図38(b)に示すように、カードIDがKC−29035のカードデータが検索される。そして、Sy7の加算更新処理の結果、計数玉数15000がKC−29035のカードIDの持玉数として加算更新されている状態が、図38(b)に示されている。
[第3の実施の形態]
図39は、第3の実施の形態における会員貯蓄管理テーブルを示す図である。この図39に示す第3の実施の形態における会員貯蓄管理テーブルは、データ構造として、会員別に持玉数と貯玉数との累積記憶エリアが設けられており、各会員IDに対応した複数のカードのカードIDと紛失フラグとが対応付けられて記憶される構成となっている。
たとえば、会員IDがK−00001に対応して、持玉数5000、貯玉数1000が記憶されており、その会員IDがK−00001の会員が、カードIDとしてKC−00001とKC−29035との2つの会員カードを所持している。KC−00001の会員カードは、紛失フラグが「1」となっているために、紛失カードである。
また、会員IDがK−00003の会員の場合には、会員IDがKC−00003の紛失フラグ「1」の紛失カード1枚のみ所持している。つまり、失効届(失効要求)を行なったが未だ新たな新規発行カードが発行されていない状態である。
そして、たとえばK−00001の会員IDの会員が、カードIDとしてKC−00001あるいはKC−29035のいずれのカードを使用して遊技を行なって獲得した景品玉等の遊技媒体を貯玉したとしても、K−00001の会員IDに対応付けられた持玉数あるいは貯玉数の記憶エリアに加算記憶されるように制御される。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について、図40(a)に基づいて以下に説明する。上記の実施の形態1〜3では、貸与処理において消費税を徴収せず、パチンコ玉1個あたりの貸与単価が4円であるため、使用金額(500円)又は表示金額(100円の整数倍)を該貸与単価で除算した貸与玉数に払出単位(25玉)未満の単位未満端数が生じない例について説明したが、本第4の実施の形態では、貸与処理において消費税5%を徴収し、貸与単価を税込み4.2円とすることにより、貸与玉数に単位未満端数が生ずるため、前記カードユニット3は、前記図22で説明したS003の使用金額玉貸処理およびS013の表示金額玉貸処理に代えて、図40(a)に示す使用金額玉貸処理および表示金額玉貸処理を行う。
ここでプリペイド残額が500円以上である場合に行われる使用金額玉貸処理では、まずS301で、使用金額500円を税込み貸与単価4.2円で除算することにより、貸与玉数(ここでは119玉)を特定する。なお除算した商の小数点以下を切り捨てるか切り上げるかは、任意に設定可能であるが、以下においては切り捨てて貸与玉数を特定するものとして説明する。次にS302で、該特定した貸与玉数が払出単位(25玉)以上であるか否かを判定する。ここでは貸与玉数が払出単位以上である(YES)と判定されるので、S303で、前記払出信号(BRQ)を4回出力することにより、貸与玉数のうち払出単位の4倍の100玉をパチンコ機2から払い出して遊技者に返却するための単位払出処理を行い、S304で、貸与玉数から単位払出処理で払い出された玉数を減算した残存玉数(ここでは19玉)が単位未満端数であるか否かを判定する。ここでは残存玉数が単位未満端数である(YES)と判定されるので、S305で、該単位未満端数をRAM328bのカードテーブルで記憶している持玉数に加算する単位未満加算処理を行って、使用金額玉貸処理を終了する。なおS302で貸与玉数が払出単位未満である(NO)と判定された場合には、S305に進み、またS304で単位未満端数が無い(NO)と判定された場合には、処理を終了するが、本例ではこれらは生じない。
またプリペイド残額が500円未満である場合に行われる表示金額玉貸処理でも、前記S301〜S305と同様の処理を行うが、表示金額に応じて進路が異なる。具体的には、表示金額が400円である場合には、S301で貸与玉数が95玉と特定されるので、S302でYES→S303で払出信号を3回出力することによる75玉の単位払出処理→S304でYES→S305で単位未満端数20玉の単位未満加算処理と進む。また表示金額が300円である場合には、S301で貸与玉数が71玉と特定されるので、S302でYES→S303で払出信号を2回出力することによる50玉の単位払出処理→S304でYES→S305で単位未満端数21玉の単位未満加算処理と進む。また表示金額が200円である場合には、S301で貸与玉数が47玉と特定されるので、S302でYES→S303で払出信号を1回出力することによる25玉の単位払出処理→S304でYES→S305で単位未満端数22玉の単位未満加算処理と進む。さらに表示金額が100円である場合には、S301で貸与玉数が23玉と特定されるので、S302でNO→S305で単位未満端数23玉の単位未満加算処理と進む。
これら使用金額玉貸処理および表示金額玉貸処理を行うカードユニット3において、貸与処理手段として機能する制御ユニット328は、プリペイド残額のうち、予め定められた単位貸与価値(単位払出価値)の大きさ(使用金額又は表示金額)に相当するパチンコ玉を遊技者に貸与する(払出す)ための単位払出処理を行うときに、該単位貸与価値の大きさに相当する貸与玉数(払出玉数)のうち、予め定められた一単位の玉数(ここでは払出単位(=25玉)の整数倍)を払い出すための単位払出処理(S303)と、該一単位未満の玉数を持玉数に加算する単位未満加算処理(S305)とを行うものである。これによれば、プリペイド残額からは常に1度数単位で減算されるので、プリペイド残額には1度数未満の端数が生じない。つまり、パチンコ機2からは単位未満端数のパチンコ玉を払い出すことができないので、単位払出処理のみを行うこととすると、プリペイド残額には1度数未満の端数が生じてしまうところ、該1度数未満の端数に相当するパチンコ玉である単位未満端数を持玉数に加算することにより、当該端数が生じないようにしたものである。従って、実施の形態1〜3と同様に、プリペイド残額を精算する精算装置180を、1度数未満の貨幣が払出可能なものにする必要がない。
次に、本第4の実施の形態の変形例(以下「変形例4」と称する)について説明する。この変形例4では、払出を許容する前記一単位の玉数として、パチンコ機2の上皿23に貯留可能な上皿許容数(本例では125玉)を設定し、貸与された玉が上皿23から溢れないようにしている。この変形例4では、前記カードユニット3は、前記図23で説明したS003の使用金額玉貸処理およびS013の表示金額玉貸処理に代えて、図40(b)に示す使用金額玉貸処理および表示金額玉貸処理を行う。そして本例では、貸与単価が税込み1.05円であり、予め定められた使用金額が2度数(=200円)である例について説明する。
ここで使用金額玉貸処理では、まずS301で、使用金額200円を税込み貸与単価1.05円で除算することにより、貸与玉数(ここでは190玉)を特定する。次にS301’で、該特定した貸与玉数が上皿許容数(125玉)以上であるか否かを判定する。ここでは貸与玉数が上皿許容数以上である(YES)と判定されるので、S302’で、前記払出信号(BRQ)を5回出力することにより、貸与玉数のうち払出単位の5倍の125玉をパチンコ機2から払い出して遊技者に返却するための単位払出処理を行い、S303’で、貸与玉数から単位払出処理で払い出された玉数を減算した残存玉数(ここでは65玉)をRAM328bのカードテーブルで記憶している持玉数に加算する処理を行って、使用金額玉貸処理を終了する。
この使用金額玉貸処理を行うカードユニット3において、貸与処理手段として機能する制御ユニット328は、プリペイド残額のうち、予め定められた単位貸与価値(単位払出価値)の大きさ(使用金額又は表示金額)に相当するパチンコ玉を遊技者に払出すための単位払出処理を行うときに、該単位貸与価値(単位払出価値)の大きさに相当する貸与玉数(払出玉数)のうち、予め定められた一単位の玉数(ここでは上皿許容数=125玉)を払い出すための単位払出処理(S302’)と、該一単位未満の玉数を持玉数に加算する処理(S303’)とを行うものである。これによれば、一単位の玉数は払い出される一方で、一単位未満の玉数は持玉数に加算されるので、一単位の玉数を超えて払い出されることによる不都合(本例では上皿許容数の125玉を超えて上皿23に払い出されることによって該上皿23から玉が溢れてしまうこと)を防止できる。
また表示金額玉貸処理では、使用金額以下の表示金額は常に100円となることから、S301では、該表示金額100円を税込み貸与単価1.05円で除算することにより、貸与玉数が95玉と特定され、前記S301’では、該特定した貸与玉数が上皿許容数(125玉)以下である(NO)と判定されるので、前記S302〜S305に進む。
次に、第4の実施の形態に係る発明の、技術分野、背景技術、解決しようとする課題、課題を解決するための手段、効果の順に、説明する。
第4の実施の形態に係る発明は、遊技媒体の貸与に使用可能な有価価値の大きさのうち、予め定められた単位貸与価値(単位払出価値)の大きさ(1度数(=100円)の整数倍)に相当する遊技媒体を遊技者に払出すための単位払出処理を行うと共に、遊技媒体を計数して取り込み、該計数した計数遊技媒体数の範囲内の遊技媒体を払い出して遊技者に返却するための払出処理を行う遊技用装置に関する。
従来より、特開2004−135810号公報に示すように、遊技媒体の貸与に使用可能なプリペイド残額が記録された遊技用記録媒体を発行する際に、発行金額(例えば2000円)から消費税額(例えば96円)を特定して、プリペイド残額のうちの該特定された消費税額を使用禁止とし、該使用禁止にした消費税額を除いたプリペイド残額に基づいて、予め定められた単位貸与価値(単位払出価値)の大きさである1度数(=100円)に相当する遊技媒体(パチンコ玉1個あたりの税抜き貸与単価が4円であれば25玉,税抜き貸与単価が1円であれば100玉)を貸与すると共に、精算装置においてプリペイド残額(例えば100円)を精算する際に、該プリペイド残額から使用禁止にした消費税額を減算した分(ここでは4円)の貨幣を払い出すことにより、消費税を徴収するシステムが知られている。また精算装置においてプリペイド残額を精算する際に、貨幣を払い出す代わりに、該貨幣に相当する遊技媒体を払い出すものも知られている。
しかしながら、上記の特開2004−135810号公報に示したシステムにおいては、発行金額から消費税額を減算した後のプリペイド残額を精算するために、精算装置を1度数(=100円)未満の貨幣が払出可能なものにしなければならないという問題があった。
第4の実施の形態に係る発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、遊技媒体の貸与を行っても、残存する有価価値の大きさに単位貸与価値(単位払出価値)の大きさ未満の端数が生じないような、遊技用装置を提供することにある。
第4の実施の形態に係る発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための形態の説明および図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
第4の実施の形態に係る発明は、
各遊技機に対応して配置される遊技用手段(たとえば、カードユニット3)と、該遊技用手段と通信可能であり、遊技者が獲得した遊技媒体の数を特定可能な獲得価値を遊技用記録媒体(たとえば、会員カード)の識別情報に対応づけて管理する管理手段(たとえば、管理コンピュータ150)と、を備えた遊技用システムであって、
前記遊技用手段は、
遊技者が獲得した遊技媒体を計数する計数手段(たとえば、計数・端数払出ユニット340)と、
固有の識別情報が記録されているとともに、貨幣の支払いに応じた価値であって遊技に使用可能な支払価値の大きさ(たとえば、プリペイド残額)を特定可能な遊技用記録媒体を、受付ける受付手段(たとえば、カードリーダライタ327)と、
該受付手段が受け付けた前記遊技用記録媒体から特定した支払価値の範囲内で遊技媒体を払い出すための第1払出処理を実行する第1払出制御手段(たとえば、図29と図32のSt9)と、
前記受付手段が受け付けた前記遊技用記録媒体の識別情報に対応する獲得価値から特定される遊技媒体数の範囲内で遊技媒体を払い出すための第2払出処理を実行する第2払出制御手段(たとえば、図30のSt44)と、
を備え、
前記第1払出制御手段は、前記第1払出処理として、支払価値(プリペイド残額)の大きさのうち、予め定められた単位払出価値の大きさ(1度数(=100円)の整数倍)に相当する遊技媒体を遊技者に払い出すための単位払出処理を行い(図22の貸出処理)、
前記遊技用手段は、
前記計数手段により計数された遊技媒体の数である計数遊技媒体数を記憶する計数遊技媒体数記憶手段(RAM328b、図9(d))と、
該計数遊技媒体数の範囲内の遊技媒体を払い出して遊技者に返却するための払出処理を行う払出処理手段(Sb25の払出処理)と、
該払出処理にて払出された遊技媒体数を、前記計数遊技媒体数記憶手段にて記憶されている計数遊技媒体数から減算更新する減算更新手段(図29のSt10における自台計数玉から引落としての玉払出し、図32のSt10a)と、をさらに備え、
前記第1払出制御手段は、前記単位払出処理を行うときに、前記単位払出価値の大きさに相当する遊技媒体(貸与玉数)のうち、予め定められた一単位(払出単位=25玉,又は上皿許容数=125玉)の遊技媒体数を払い出すための処理(図40(a)のS303または図40(b)のS302’)と、該一単位未満の遊技媒体数を前記計数遊技媒体数に加算する処理(図40(a)のS305または図40(b)のS303’)とを行うことを特徴とする。
第4の実施の形態の発明によれば、単位払出処理を行うときに、単位貸与価値(単位払出価値)の大きさに相当する遊技媒体のうち、予め定められた一単位の遊技媒体数が払い出されると共に、該一単位未満の遊技媒体数が計数遊技媒体数に加算されることにより、残存する有価価値の大きさからは常に単位貸与価値(単位払出価値)の大きさが減算されるので、該残存する有価価値の大きさには単位貸与価値(単位払出価値)の大きさ未満の端数が生じない。従って、該残存する有価価値の大きさを精算する精算装置を、単位貸与価値(単位払出価値)の大きさ未満の貨幣が払出可能なものにする必要がない。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
たとえば、前述した実施の形態においては、システムコントローラ100が、会員カードテーブルを記憶してプリペイド残額を管理し、管理コンピュータ150が、会員貯蓄管理テーブルを記憶して持玉数や貯玉数を管理しているものを説明した。
しかし、これらシステムコントローラと管理コンピュータとを1台のコンピュータで構成し、当該1台のコンピュータにより、会員カードテーブルを記憶してプリペイド残額を管理するとともに、会員貯蓄管理テーブルを記憶して持玉数や貯玉数を管理するように構成してもよい。
また、前述した実施の形態においては、会員カードテーブルにより、カードIDに基づいて対応するプリペイド残額を検索して特定できるようにしたものを示したが、それに代えて、プリペイド残額を会員カードのみに記憶させ、会員カードテーブルにはプリペイド残額を記憶させないようにしてもよい。さらには、プリペイド残額および持玉数や貯玉数の両者が、共通のカードIDにより検索されて特定できるように構成したものを示したが(図14(a)、図16(a)参照)、それに代えて、プリペイド残額を特定するためのプリペイド残額専用カードIDと、持玉数や貯玉数を特定するための持玉貯玉専用カードIDの2種類のカードIDを会員カードに記憶させ、プリペイド残額専用カードIDによりプリペイド残額が検索されて特定され、持玉貯玉専用カードIDにより対応する持玉数や貯玉数が検索されて特定できるように構成してもよい。
また、前述した実施の形態においては、1台のカードユニット3により、プリペイド残額の遊技への使用処理および変動するプリペイド残額のシステムコントローラ100への通知処理と、自台計数玉の集計管理や自台計数玉の管理コンピュータ150への通知処理および管理コンピュータ150に記憶されている持玉数,貯玉数の遊技使用のための処理とを、実行するものを説明した。つまり、1台のカードユニット3に計数・端数払出ユニット340とカードリーダライタ327とが設けられていた。
しかし、本発明はこれに限定されず、次のように構成してもよい。カードユニット3は、プリペイド残額管理用の第1カードユニットと、自台計数玉および持玉数,貯玉数管理用の第2カードユニット(端数払出ユニット340を備えている)とで構成し、両者互いに通信できるようにし、第1カードユニットまたは第2カードユニットのいずれか一方にカード挿入口を設ける。このカード挿入口に挿入されたカードのプリペイド残額を遊技に使用する場合には、第1カードユニットの方がシステムコントローラ100と通信して挿入されたカードのプリペイド残額の遊技使用のための処理を実行する。一方、カード挿入口に挿入されたカードのカードIDにより特定される持玉数や貯玉数を遊技に使用する場合には、第2カードユニットの方が管理コンピュータ150と通信して挿入されたカードのカードIDにより特定される持玉数や貯玉数の遊技使用のための処理を実行する。さらに、自台計数玉を貯玉する場合も、第2カードユニットの方が管理コンピュータ150と通信して挿入されたカードのカードIDにより特定される持玉数に自台計数玉が加算更新されるように処理する。また、第1カードユニットにカード挿入口およびカードリーダライタ327を設けた場合には、計数・端数払出ユニット340とカードリーダライタ327とが別々のカードユニットに設けられることとなる。
また、前述した実施の形態においては、カードユニット3において、プリペイド残額が0の失効カードの受付の禁止および失効カードのプリペイド残額への入金処理の禁止を行なうものを説明したが、これに代えてまたはこれに加えて、たとえば遊技機設置島の端部や遊技場内の適所に配置されたカード処理機により、これら禁止処理を行なうようにしてもよい。
また、前述した実施の形態においては、会員貯蓄管理テーブルが玉数単位で持玉数と貯玉数とを記憶するものを説明したが、これに代えて、持玉数と貯玉数との記憶エリアに、たとえば金額単位や所定の度数単位等の玉数単位以外の形で記憶させるようにしてもよい。
また、前述した実施の形態においては、図27および37のSm4〜Sm6で説明したように、遊技場の係員が紛失カードの紛失解除を行なうものを示したが、それに代えてまたはそれに加えて、遊技者自身が紛失解除を実行できるようにしてもよい。
また、前述した実施の形態においては、図23のS221でYESと判定された場合には、S223による単位未満払出処理を行なうものを示したが、S221でYESと判定された場合に単位未満払出処理を行なうことなく待機状態となるようにし、その待機状態の間払出ボタン311の操作を受付けるようにし、払出ボタン311の操作があれば払出処理に移行するようにしてもよい。
また、前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、図27および図37のSm9で実行される処理である、紛失カードのカードIDに対応するの持玉数,貯玉数を新規発行カードの持玉数,貯玉数に移行させる処理(図28にし示した処理)を、新規発行カードの操作時(Sm7でYESと判断されたとき)に実行していた。しかし、その代わりに、遊技場において、定期的に(たとえば、1日に1回または数回)実行するようにしてもよい。
また、前述した実施の形態においては、プリペイド残額をカードに記録させるとともにシステムコントローラ100にも記憶させておき、カードユニット3に挿入されたカードのカードIDに基づいて対応するプリペイド残額をシステムコントローラ100が検索し、検索されたプリペイド残額が0の場合にその旨がカードユニット3に返信されるものを示した(St2、St3、St5、St7参照)。しかし、それに代えて、プリペイド残額をカードに記録させることなくシステムコントローラ100のみに記憶させ、カードユニット3に挿入されたカードのカードIDに基づいて対応するプリペイド残額をシステムコントローラ100が検索し、検索されたプリペイド残額がSt7で返信され、St8による入金処理が行なわれれば、その入金額データがシステムコントローラ100に送信されて対応するプリペイド残額に加算更新されようにし、システムコントローラ100からの応答により、カードユニット3でプリペイド残額が使用可能となるようにしてもよい。
また、前述した実施の形態においては、図16の会員貯蓄テーブルにおいて、たとえばK00001の会員IDの会員に対応して紛失カード(カードIDがKC−00001)と新規発行カード(カードIDがKC−29035)とを記憶する場合には、同じK00001の会員IDが用いられるものを示した。しかし、それに代えて、通し番号の会員IDにしてもよい。
また、前述した実施の形態においては、計数操作部355における操作により、該計数操作部355に内在されている計数スイッチ355’が作動することに応じて、流入口シャッタ352が開放されるようにした。しかし、これに限定されず、加えて、入金またはカード挿入などの操作があると流入口シャッタ352が開放されるようにしてもよいし、さらに、一定時間、入金または払出などの操作がないと流入口シャッタを閉鎖するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、カードユニットにおいて、カードが挿入されていない状態において紙幣を受付けた際に、必ずビジターカードを発行してプリペイド残額を記録するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、低額紙幣である1000円を受付けた場合には、該1000円に相当するパチンコ玉を全て、対応するパチンコ機2から払出させるようにすることで、ビジターカードを発行しないようにしても良い。
また、前記実施の形態では、管理コンピュータ150において、会員の管理も実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員の管理については、個別のコンピュータにおいて実施するようにしても良い。
また、前記実施の形態では、会員の貯蓄玉数として、当日に獲得した持玉数と当日前に獲得した貯玉数とを個別に管理する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら、当日に獲得した玉数も一元的に貯玉数として管理するものであっても良い。
また、前記実施の形態では、基本モードである通常モード、テストモード、消去モードへの移行を、管理コンピュータ150からのモード移行要求の受信により実施する、つまり、各カードユニット3のモード移行を、管理コンピュータ150にて一斉に実施できるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら基本モードである通常モード、テストモード、消去モードへの移行を、離席モード等への移行と同じく、場内の係員等が所持するリモコンにおいて所定の移行操作を実施することにより、カードユニット3から管理コンピュータ150に装置IDを含む移行許諾要求を送信して、該管理コンピュータ150からの移行許諾の返信に応じて移行することで、個々のカードユニット3毎にモードを移行できるようにしても良い。
また、前記実施の形態では、終了処理時処理の計数無効化処理において、Sd2並びにSd6において計数済玉数や持玉数が有るか否かを判定して、これら計数済玉数や持玉数が有る場合においてのみ、計数済玉数の無効化(リセット)や持玉数並びに日付の消去を実施するようにしており、このようにすることは、計数済玉数や持玉数が無い場合において不必要に無効化(リセット)や消去が実施されることにより無駄に処理時間や処理負荷が消費されてしまうとともに、カードの書き換え回数も無駄に消費されてしまうことを防止できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらSd2並びにSd6において計数済玉数や持玉数が有るか否かを判定することなく、計数済玉数や持玉数が0であっても無効化(リセット)や消去を実施する、すなわち、営業終了時処理要求を受信したことに基づいて計数遊技媒体数を無効とするための無効化処理や、ビジターカードに記録されている持玉数の消去処理を、一義的に実施するようにしても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。