以下、図面を参照して本発明に係る遊技用装置および遊技用システムを実施するための形態を説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1は、本発明の実施の形態の遊技用システムの全体像を示すシステム構成図である。遊技用システムは、遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に並設される遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2と、パチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技機に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、遊技機における遊技に使用される遊技媒体であるパチンコ玉を貸し出すための処理や、対応するパチンコ機2における遊技にて獲得されたパチンコ玉を計数するとともに、該計数済みのパチンコ玉数の範囲内のパチンコ玉の払出し(返却)を行うカードユニット3と、カードユニット3にて使用されるビジターカードや会員カード並びにカードユニット3の管理等を行うシステムコントローラ100と、各カードユニット3において計数された計数済玉数を持玉数として管理する持玉数管理や、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する貯蓄玉数(持玉数と貯玉数)やビジターカードに記録された持玉数の管理を行う管理コンピュータ150と、遊技場内に設置された各パチンコ機2の台データ等の遊技情報を管理する遊技情報管理装置となるホールコンピュータ140と、遊技場内の景品カウンタに設けられて景品交換を行うための景品交換用POS端末170と、から主に構成されている。
そして、これら本実施の形態の遊技用システムを構成する各装置は、図1に示すように、ハブ(HUB)7並びに通信ケーブル8を介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているこれら各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置(ユニット)IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルや後述するユニット管理テーブル(図17(a)参照)等を有することで、該装置(ユニット)IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信することにより、互いにデータの送受を実施できるようになっている。
尚、本実施の形態のシステムコントローラ100は、上述したように、各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)を管理しているとともに、通信回線11を介して、これら会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された管理サーバ12と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、これら管理サーバ12に対してシステムコントローラ100から、各種の管理情報が送信されることにより、カード管理会社は、該管理サーバ12にて各遊技場の会員カード並びにビジターカードによる売り上げ等を把握できるようになっている。
また、本実施の形態のホールコンピュータ140には、図1に示すように、遊技場内を監視するための監視カメラシステムが接続されており、該監視カメラシステムにて撮像された遊技場内の監視画像が、各パチンコ機2の台データ等とともに記憶、管理されるようになっている。尚、これらホールコンピュータ140にて管理される各パチンコ機2の台データ等の遊技情報は、後述するように、各パチンコ機2に対応するカードユニット3から送信される送信データにより最新の情報に更新されるようになっている。
また、カードユニット3とパチンコ機2とは、図3に示すように、払出単位として予め定められた複数個(本実施の形態では25個)のパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号、具体的には、パチンコ機2から出力される台端末貸出完了信号(EXS)や台READY信号(PRDY)、制御ユニット328より出力されるカードユニットREADY信号(BRDY)や台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)を送受可能に接続されているとともに、該パチンコ機2から出力される後述する大当り信号、確変中信号、時短中信号、賞球信
号、始動信号が入力可能に接続されている。
はじめに、本実施の形態に用いた遊技機であるパチンコ機2について、以下に簡単に説明すると、該パチンコ機2は、図2に示すように、額縁状に形成されたガラス扉枠22を有し、該ガラス扉枠22の下部表面には打球供給皿23がある。打球供給皿23の上面所定箇所には、操作部14が設けられているとともに、打球供給皿(上皿)23の下部には、打球供給皿23から溢れたパチンコ玉を貯留する下皿24と打球を発射する打球操作ハンドル(以下操作ノブ)25とが設けられている。
ガラス扉枠22の後方には、遊技盤26が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤26の前面には遊技領域27が設けられている。この遊技領域27の向かって右側の下方領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される特図可変表示部28と、その中央付近には、「演出図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示されるとともに演出映像が表示される演出可変表示部29と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示装置30とが設けられている。また遊技盤26には、複数の入賞口44や通過ゲート31、始動入賞口34、可変入賞球装置36が設けられているとともに、遊技領域27の下部には、入賞しなかった打込玉を回収するアウト口46が形成されている。
これら各入賞口に打玉が入賞した場合には、各入賞口に応じた賞球が図示しない玉切り払い出し装置により払い出されるとともに、該玉切り払い出し装置により払い出された賞球数に応じた賞球信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、賞球数が外部に通知される。
打球操作ノブ25の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域27に入り、その後、遊技領域27を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域27に達しなかったパチンコ玉は、環流経路(図示略)を通じて下皿24に環流されるようになっている。
また、遊技領域27に打ち込まれた打込玉が通過ゲート31を通過すると、可変表示装置30に停止表示されている普通図柄が可変開始する。
可変表示装置30の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(たとえば○)となった場合に、始動入賞口34に設けられた可動片35が所定時間開成して遊技者にとって有利な状態となる。
また、始動入賞口34にパチンコ玉が入賞すると、特図可変表示部28において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始するとともに、演出可変表示部29において演出表示が開始される。そして、その後、特図可変表示部28における特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合には、演出可変表示部29における左、中、右の演出図柄の可変表示も停止し、その演出図柄の表示態様も予め定められた特定の表示態様(たとえば777)とされることで、特定遊技状態(大当り状態)が発生するとともに、大当り中信号が出力状態とされることで、該大当りの発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28における特別図柄が停止したときに、所定パルス幅の始動信号が出力され、特図可変表示部28における特別図柄の可変表示(変動表示)が実施されたことが外部に通知される。
このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置36に設けられた開閉板4
0が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
そして該第1の状態となっている可変入賞球装置36の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して図示しないVカウントスイッチにより検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って前記第2の状態から前記第1の状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
特図可変表示部28の表示結果並びに演出可変表示部29の演出図柄の表示結果が予め定められた大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、これら大当り図柄に停止表示される以前の状態において、リーチ状態が発生する場合がある。
特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄の種類に一致した図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、再度大当りとなる確率が通常の確率状態よりも高い確率状態となる確率変動状態となるようになっており、これら確率変動図柄での大当りを通常の大当りと区別して「確変大当り」と呼称し、これら確変大当り終了後における確率変動状態中において、確変中信号が出力状態とされることで、該確率変動状態の発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄以外の図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示が所定回数に達するか或いは次の大当りが発生するまでの間、特図可変表示部28における特別図柄および演出可変表示部29における演出図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される時短状態となるようになっており、これら時短状態中において、時短中信号が出力状態とされることで、該時短状態の発生が外部に通知される。
本実施の形態のパチンコ機2には、これら各信号を外部出力するための図示しない情報出力基板が搭載されており、該情報出力基板とカードユニット3とが、図示しない信号ケーブルを介して接続されており、情報出力基板からは、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号からなる外部出力信号が、信号ケーブルを介してカードユニット3に出力される。
ここで、大当り中信号は大当り状態の期間中において出力状態とされる信号であり、確変中信号は確変状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、時短中信号は時短状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、始動信号は、特図可変表示部28の表示結果が全て導出表示されて可変表示が終了した際に出力される所定幅のパルス信号であり、賞球信号は、所定玉数(本実施の形態では10玉)が払い出される毎に出力される所定幅のパルス信号である。
本実施の形態のパチンコ機2には、該パチンコ機2における遊技を制御する遊技制御基板から、入賞に基づいて出力される賞球信号に基づいて所定数の賞球を計数して払出す制御を行うとともに、通常のCR機と同じく、カードユニット3より入出力される信号に基づいて、払出単位である25球のパチンコ玉を計数して貸出す制御を行う図示しない賞球
制御基板を備えており、該払出単位である25球の倍数にてパチンコ玉の貸出を実施できるようになっている。
次に、本実施の形態にて使用されるビジターカードと会員カードとについて、簡潔に説明すると、本実施の形態に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KCで始まる会員カードID(単に「カードID」ともいう)が予め書き換え不能に記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データや、テストモードにおいて使用されたことを示すテストフラグ(「1」がフラグ有り、「0」がフラグ無しを示す)等の各種データが記憶されている。
尚、会員カードは、遊技場に会員登録を実施した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員IDが書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、後述するように、一度獲得して計数したパチンコ玉を、当日再度遊技に使用できる持玉として、あるいはその翌日以降においても再度遊技に使用できる貯玉として、遊技場に預けることができるようになっているが、これら会員カードには、該持玉のデータである持玉数および貯玉のデータである貯玉数は直接記録されておらず、これら持玉数および貯玉数は、後述するように、管理コンピュータ150において、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるようになっている。
また、ビジターカードは、遊技場内に設置された図示しないカード発行・入金機にて、購入、発行されるとともに、カードユニット3においても発行される。尚、ビジターカードには、該ビジターカードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数と日付とが記憶されており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット3において使用できるようになっている。
尚、本実施の形態では、上述したように、ビジターカードのみに持玉数を書き込み記録するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら持玉数や貯玉数のデータを、ビジターカードと同じく、会員カードに記録するようにしても良い。
次に、本実施の形態のカードユニット3について、図2〜図10、図25に基づいて以下に説明すると、本実施の形態のカードユニット3の前面には、図2に示すように、フルカラーLEDにより構成されて複数の色に点灯することでカードユニット3の状態等を報知可能とされた多機能ランプ301等の各種表示部、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305、計数済玉数を払出すための計数払出操作を受付けるための払出ボタン311、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、該カード挿入口309に対応する位置に内蔵されるカードリーダライタ327(図7参照)のカードスロット392に連設されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロット392に挿入可能とされている。
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、図2並びに図5に示すように、各
種情報を表示可能な表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタン316と、台データを表示させるための台データボタン318と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、再プレイボタン319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部320と、遊技場の店員や販売員が所持するリモコン(図示略)からの赤外線信号を受信して電気信号に変換して出力するIR受光ユニット315とが設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
また、該突出部305内部には、表示部312を成す後述する液晶表示器313や各ボタンに対応するスイッチが設けられており、これらが、図7に示すように、該突出部305に対応する装置内位置に設けられた表示制御基板329に接続されることで、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル314による入力位置検出等が、該表示制御基板329によって実施される。
カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット321が設けられており、該紙幣識別ユニット321にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
また、カードユニット3の略中央部位置には、該カードユニット3を構成する各部と接続しやすいように該カードユニット3の動作を制御する制御ユニット328が設けられており、後述するように、該制御ユニット328によって該カードユニット3の各種の動作が制御されている。
また、カードユニット3の最下方位置には、図7に示すように、カードユニット3の前方側から後方(内方)側に傾斜する回収流路を内在する回収流路ボックス348が設けられているとともに、該回収流路ボックス348の前面側となるカードユニット3の前面下方端部位置には、パチンコ機2の下皿24の下方位置に配置されることで、該下皿24から排出されるパチンコ玉を計数するとともに、払出単位数未満の端数のパチンコ玉の払出しを行う箱状の計数・端数払出ユニット340から排出されるパチンコ玉をカードユニット3内に流入させるための連結樋344が装着される連結樋装着口348’が設けられており、該連結樋344を流下して連結樋装着口348’から回収流路ボックス348に流入してきたパチンコ玉が、回収流路ボックス348をカードユニット3の前方側から後方(内方)側に流下していき、カードユニット3の後方下端から遊技島内の図示しない回収樋に排出される。
尚、本実施の形態のカードユニット3は、図7に示すように、カードユニット3本体が、その上下位置に形成されたユニットホルダ31’に係合し、該カードユニット3本体を前面方向に引き出し可能に保持するユニットホルダ31を介して遊技島に設置されており、カードユニット3の前面下方所定位置には、図示しないシリンダ錠が設けられていて、店員等が所持する解錠キーにより施錠を解除することでカードユニット3が引き出しできるようになっている。また、該ユニットホルダ31には、各種接続ケーブルを中継するためのコネクタが設けられており、制御ユニット328に接続される通信ケーブル等が、該ユニットホルダ31を介して中継接続されていて、これら通信ケーブル等が前記カードユニット3本体の引き出し時に絡まって、カードユニット3本体が引き出せなくなってしまうことがないように工夫されている。
図3は、本実施の形態のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、上述したように、主には、紙幣識別ユニット321と、カードリーダライタ327と、表示制御基板329と、計数・端数払出ユニット340と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328とから構成されており、紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327、計数・端数払出ユニット340および表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。なお、プリペイド残額は、会員カード並びにビジターカードに記録させることなく、システムコントローラ100などがカードIDに対応付けて記憶し、カードに対応するプリペイド残額を当該カードのカードIDから検索できるように管理してもよい。
本実施の形態に用いたカードリーダライタ327の構成を、図4を用いてより詳細に説明すると、該カードリーダライタ327の内部には、前記カード挿入口309からの会員カードやビジターカードの挿入並びに会員カードやビジターカードが挿入中であることを検知する挿入センサ397や、カード挿入口309からの新たな会員カードやビジターカードの挿入を阻止するためのシャッタの出没を行うシャッタ用ソレノイド399や、カード挿入口309から延設され、会員カードやビジターカードがスライド可能とされたガイドレール398と、該ガイドレール398を挟むように配設されてカードスロット392に挿入された会員カードやビジターカードを、カードスロット392の内方側に取り込むとともに、会員カードやビジターカードをカード挿入口309から排出する取込・排出ローラ387’並びに該取込・排出ローラ387’を駆動する駆動モータ386’と、取込・排出ローラ387’によりカードスロット392の内方側に取り込まれた会員カードやビジターカードのガイドレール398上の移動を、駆動モータ386、393にて駆動回転されることにより実施する搬送ローラ387、388と、前記搬送ローラ387、388の一方側に張架された搬送ベルト391と、から成る搬送機構や、該搬送される会員カードやビジターカードを所定位置に停止させるストップピンの出没を行うソレノイド389や、所定位置に停止された会員カードやビジターカードへの給電やデータ通信を行う通信ヘッド390や、該通信ヘッド390に接続されて会員カードやビジターカードとのデータ送受の制御を行う通信基板327aと、が設けられており、挿入されている会員カードやビジターカードからのデータの読み出しおよび会員カードやビジターカードへの書き込みが非接触状態にて可能とされている。
本実施の形態のカードリーダライタ327に設けられた搬送機構を構成する搬送ローラ387は、カード挿入口309から、1枚の会員カードやビジターカードの長さ寸法とほぼ等しい距離だけ、離間されて設けられており、カード挿入口309と搬送ローラ387との間に、1枚の会員カード或いはビジターカードを滞留(保持)させたまま、通信ヘッド390に対応する所定位置に他の会員カード或いはビジターカードを停止させてデータの読み取りおよび書き込みを実施できるようになっており、必要時に発行されるビジターカードと受付け中の会員カードとをほぼ同時に連続してカード挿入口309から排出できる。
本実施の形態のカードリーダライタ327に設けられている搬送ベルト391のカードユニット3の内方側終端部位置には、ビジターカードを最大10枚まで貯留できるカード貯留部370が設けられており、新規のビジターカードを発行可能とされている。
この本実施の形態のカード貯留部370の内部には、図4に示すように、駆動モータ3
73にて駆動回転される1対の搬送ローラ371と、該搬送ローラ371に張架された搬送ベルト372と、から成るビジターカードの移動(収納、排出)を実施する搬送機構が設けられるとともに、カード貯留部370内に貯留されているビジターカードを、支持板377を介して搬送ベルト372側に押圧する押圧ばね376が設けられている。
そして、搬送機構における搬送ベルト372の略中央部には、ソレノイド374によって揺動する揺動ローラ375が設けられている。ビジターカードをカード貯留部370の内部に取り込むときに、揺動ローラ375がソレノイド374によって揺動して搬送ベルト372と当接することで、搬送ベルト372の中央部が突出し、既に貯留されているビジターカード若しくは支持板377を押圧することにより、搬送ベルト372とビジターカード若しくは支持板377との間に、新たにビジターカードを受け入れるための間隙が形成される。そのため挿入されたビジターカードをスムーズにカード貯留部370内に貯留することができるようになっており、これらビジターカードの取り込み後に揺動ローラ375が搬送ベルト372と当接しない位置まで戻ることにより、搬送ベルト372の中央部の突出が解消されて、搬送ベルト372がビジターカードの全面に当接する状態にてビジターカードが貯留され、該ビジターカードを排出するときには、搬送ベルト372に当接しているビジターカードが、搬送ベルト372を取り込みとは逆方向に移動することによって、搬送ベルト391へ排出される。
また、カード貯留部370内には、該カード貯留部370内に貯留されるビジターカードの枚数が1枚以下になったことを検出する光学センサによるカード補給検知センサ378が設けられているとともに、カード貯留部370内に貯留されるビジターカードの枚数が10枚(満タン)になったことを検出する光学センサによるカード満タン検知センサ379が設けられている。カード補給検知センサ378がビジターカードの枚数が1枚以下になったことを、ビジターカードからの光反射がないことによって検出すると、該検出信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328によりカード補給を要求する所定の点灯態様にて多機能ランプ301が点灯されることにより、ビジターカードが足りなくなったことが店員に報知されるとともに、カード満タン検知センサ379がビジターカードの枚数が10枚(満タン)になったことを、ビジターカードからの光反射が有ることによって検出した場合には、該検出信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328が、カード貯留部370内にビジターカードが満タンになったことを認識できるようになっており、この場合には、ビジターカードの回収を実施することなく該ビジターカードはカード挿入口309から排出される。
このカード貯留部370にビジターカードを補充する場合には、店員がリモコンを操作することによりカード補充モード(図11参照)に移行させた状態において、残額が0のビジターカードをカード挿入口309に順次挿入することで、これら挿入されたビジターカードが、カード貯留部370に順次貯留されるようになる。
次に、本実施の形態の制御ユニット328について説明すると、制御ユニット328は、図3に示すように、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持玉数、貯玉数、来店ポイント数、対応するパチンコ機2の台データ、遊技中の会員の遊技情報、計数・端数払出ユニット340に貯留されているパチンコ玉数である貯留玉数データ等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、中央演算処理回路(CPU)328aが実行する制御プログラムや、当該カードユニット3の装置IDを含む設定情報や、離席中の(会員)カードID等の各種のデータを書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)328dを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間にお
いて記憶されているデータが保持される。
本実施の形態の制御ユニット328は、前述したようにパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている図示しない賞球制御基板との間において実施可能に接続されているとともに、前述のように、信号ケーブルを介して、パチンコ機2の情報出力基板と接続されることで、大当り中信号等の各種の外部出力信号が入力可能とされている。
また、制御ユニット328は、対応するパチンコ機2の下方位置に設けられているアウト玉計数器16に接続されて該アウト玉計数器16による各計数信号が入力可能とされており、これらアウト玉計数器16からの計数信号の入力に応じて、後述する遊技情報テーブル(図9(b)参照)の総打込玉数の値に該計数信号に応じた所定数を加算更新する。
また、制御ユニット328は、計数・端数払出ユニット340と接続されており、後述するように、該計数・端数払出ユニット340から出力されてくる計数情報の受信に応じて、表示部312の下部位置に表示している計数済玉数(図5参照)の値(カードテーブルの持玉数)を更新することで、計数・端数払出ユニット340にて計数された玉数の総数(その時点前に既にその当日に計数された玉数が存在する場合には、その合計となる持玉数)が計数済玉数として表示される。
また、制御ユニット328は、装置前面の突出部305の下方位置に設けられた払出ボタン311に対応する払出ボタンスイッチ311’に接続されており、払出ボタン311の操作に応じた信号が、該払出ボタンスイッチ311’から入力されることにより、払出ボタン311の操作の有無を把握し、払出ボタン311の操作があったときには後述する払出処理を実施することで、払出単位数のパチンコ玉の払出しを対応するパチンコ機2から実施させるとともに、払出単位数未満の端数のパチンコ玉の払出しを計数・端数払出ユニット340から実施させる。
本実施の形態のRAM328bに記憶されているカードテーブルには、図9(a)に示すように、カードリーダライタ327に挿入されたビジターカードや会員カードから読み出した(会員)カードIDや会員ID(会員カードのみ)、(会員)カードID並びにプリペイド残額データに基づくプリペイド残額、カードID若しくは(会員)カードIDと会員IDから特定される持玉数若しくは計数された持玉数、(会員)カードIDと会員IDから特定される貯玉数(会員のみ)、会員IDから特定される来店ポイント数(会員のみ)が記憶されるようになっている。
また、RAM328bに記憶されている本実施の形態の遊技情報テーブルには、図9(b)に示すように、本日を含む3日間の遊技情報、つまり、本日データ、前日データ、前々日データが記憶されている。尚、前日データ、前々日データは、EEPROM328cにも記憶されているが、これら前日データ、前々日データを表示する際に、EEPROM328cから読み出すよりも高速に処理できるようにするために、本実施の形態では、予めEEPROM328cより読み出した前日データ、前々日データをRAM328bに記憶されている遊技情報テーブルに記憶しておくようにしている。
この本実施の形態の遊技情報テーブルには、対応するパチンコ機2から出力される前述した大当り中信号、確変中信号、時短中信号の図示しない入力端子1〜3への入力状態に基づく現在の遊技状態(本日のみ)と、最新の遊技状態データ(左のビットから順に入力端子1〜入力端子3の入力状態、0:LOW/未接続、1:HIGH、本日のみ)並びに前回の遊技状態データ(最新の遊技状態データに更新される前の遊技状態データ、本日のみ)、営業開始時点からの総打込玉数、総賞球数、差玉数(総打込玉数−総賞球数)、総
始動回数、大当り状態の発生が識別される毎にリセットされて大当りの発生後からの始動回数である当り後始動回数、営業開始時点からの大当りの発生回数である大当り回数、営業開始時点からの確変状態の発生回数である確変回数と、営業開始時点からの時短状態の発生回数である時短回数と、通常遊技状態において発生した大当りから次に通常遊技状態となるまでに発生した大当りの回数である連荘回数からなる遊技情報が格納されており、これら遊技情報は、入力端子に入力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号に基づいて最新の情報に更新される。
尚、これら遊技情報テーブルにおいて集計、管理されている本日の台データは、図10に示すように、その先頭に台データを含む送信データであることを示す特定のデータヘッダと、当該カードユニット3の装置IDと、モードの種別(後述する通常モード、テストモード、消去モード)を特定可能なモードフラグとが付与された所定フォーマットの送信データ列として、ホールコンピュータ140からの送信要求の受信に応じて(遊技状態の変更時には、その時点で)送信される。尚、図10のECCは、エラー訂正用コードである。
また、RAM328bに記憶されている本実施の形態の会員遊技情報テーブルには、図9(c)に示すように、カードリーダライタ327に会員カードが挿入された時点からの遊技情報、つまり、該挿入された会員カードを所持する会員の遊技に関する遊技情報が格納されている。
具体的には、会員が遊技を開始した開始時間(会員カードの受付け時刻)、会員が遊技を終了した終了時間(会員カードの返却時刻)、会員の遊技時間、会員が遊技を開始してからの始動回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した確変回数、会員が遊技を開始してから獲得した獲得玉数(遊技開始時の計数済玉数からの差数)、会員が遊技に使用した支出金額と、会員が遊技を開始してから再プレイに使用した再プレイ玉数と、会員が遊技を開始してから使用した持玉数とが更新記憶されており、対応するパチンコ機2で遊技中の会員遊技者が遊技を開始してからの遊技情報(台データ)を把握できるようになっている。
また、RAM328bの所定領域には、図9(d)に示すように、貯留玉数データが記憶されており、計数・端数払出ユニット340内部の後述する貯留部に、該計数・端数払出ユニット340において計数がなされることによって流入したパチンコ玉数が該貯留玉数データに加算更新される一方、計数・端数払出ユニット340から払出しされた端数のパチンコ玉数が該貯留玉数データから減算更新されることにより、現時点において貯留部に貯留されているパチンコ玉数が貯留玉数データにより特定できるようになっている。
また、制御ユニット328には、前述したように、対応するパチンコ機2の操作部14に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付け中の会員カードやビジターカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されており、貸出ボタンの操作や返却ボタンの操作を検知できるとともに、これら残額表示器の表示制御を実施する。
制御ユニット328は、リモコンからの送信に応じたIR受光ユニット315からの出力や突出部305に設けられている各種ボタンの操作や透明タッチパネルの操作に応じて表示制御基板329から入力される各種情報や、紙幣識別ユニット321による貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報やビジターカードの貯留状態情報等を受けて、制御ユニット328に接続されている前記多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LEDの点灯制御、カードリーダライタ327、表示
制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びに図20に示すように、カード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードの利用の可/不可を判別するカード受付け処理や、受付け中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データに基づくプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸出処理や、返却ボタンの操作により受付け中の会員カードやビジターカードの返却する返却処理や、貨幣の受付けに応じて、受付け中の会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額への入金、或いは新たなビジターカードにプリペイド残額を書き込んで発行する発行・入金処理や、貯玉数を用いた再プレイ処理、払出ボタン311の操作の受付けによって計数済玉数(挿入されたビジターカード並びに会員カードにより特定されるものを含む)から払出し(返却し)て該払出した玉数を計数済玉数から減算更新する払出処理、リモコンにおける離席操作に基づく信号の受信により離席モードに移行するための離席処理、メニューボタン316の操作に基づいて、メインメニューを表示するメニュー表示処理、メインメニューにおける共有ボタンの操作に基づいて持玉数のうち指定した玉数分を他の遊技者と共有する(他のビジターカードIDに関連づける)ための共有処理、ワゴンサービスボタンの操作等に基づいて、販売額相当の玉数を販売員のビジターカードIDに関連付けるための在席交換処理、販売員のリモコンから「払戻し」を示す信号を受信したことに基づいて、前記販売員のビジターカードIDに関連付けた玉数を遊技者に払戻すための払戻し処理等の各種処理を実行する。
また、制御ユニット328は、通信部334並びにHUB7を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている前述のシステムコントローラ100、ホールコンピュータ140並びに管理コンピュータ150等とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部334を通じて可能とされている。
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、表示部312を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、各種スイッチ類(メニューボタン316に対応するメニュースイッチ316a、台データボタン318に対応する台データスイッチ318a、再プレイボタン319に対応する再プレイスイッチ319a)や、IR受光ユニット315、前述した再プレイ表示部320内に設けられたLED320a等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、各種スイッチ類の操作情報、IR受光ユニット315から出力された出力信号に基づく情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット328に出力される。
本実施の形態の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類や透明タッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット328から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を、表示部312を成す液晶表示器313に表示可能とされている。
ここで、本実施の形態のカードユニット3における各種動作モードについて図11に基づき説明すると、カードユニット3は、大きくは、営業中における各種処理を実施する際に移行される通常モードと、これら営業中における各種処理の動作確認(テスト)を行う際に移行されるテストモードと、これらテストモードにおいて使用されたビジターカードに記録された記録データを消去する際に移行される消去モードの3つのモードを有しており、これら各モードへの移行は、図12に示すように、管理コンピュータ150からの各種モード移行要求の受信に応じてモード移行制御処理が実施されることにより、受信したモード移行要求が該当する各モードに移行するようになっている。
また、これらのモードに加えて、遊技者が遊技を中断して離席する際に移行される離席モード、店員がビジターカードをカードリーダライタ327のカード貯留部370に補
充する際に移行されるカード補充モード、後述する計数・端数払出ユニット340内の貯留部338にパチンコ玉を補充する際に移行される加算留保モード、ワゴンサービスを利用する際に移行されるオーダーモード、及びワゴンサービスで一旦注文をしたが使用しなかった玉数を遊技者に返却する際に移行される払戻しモードを有しており、これらの各種モードは、通常モードとテストモードの双方において移行可能とされている。
つまり、離席モード、カード補充モード、加算留保モード、オーダーモード、及び払戻しモードは、基本モードとなる通常モード中でもテストモード中でも移行される下位モードであり、これらのモードへの移行並びに終了は、後述するように、店員や販売員が所持する図示しないリモコンの操作によって実施される。また、オーダーモードに関しては、カードユニット3の表示部312に表示される「ワゴンサービス」ボタンの操作によっても当該モードに移行する。
具体的に、通常モードにおいては、図11に示すように、多機能ランプ301の点灯状態は、無点灯状態とされ、動作については全ての動作が実施可能とされ、会員カードまたはビジターカードに記録されるデータとしては、通常のデータ(追加データなし)が記録され、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信される。
また、テストモードにおいては、図11に示すように、多機能ランプ301の点灯状態は、赤色の連続点灯状態とされ、動作については全ての動作が実施可能とされ、会員カードまたはビジターカードに記録されるデータとしては、テストフラグが追加記録され、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、テストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、消去モードにおいては、図11に示すように、多機能ランプ301の点灯状態は、赤色の点滅点灯状態とされ、消去モード処理に関する動作のみが実施可能とされ、テストフラグが記録されているビジターカードについては、記録されているデータのうち消去対象のデータが全て消去され、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、消去モードを示す消去フラグ(11)を含む送信データが送信される。
また、離席モードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は、離席中を示す黄色の点灯状態とされるとともに、表示部312に「離席中」の表示が実施され、動作としては、一時返却した会員カードまたはビジターカードの受付け並びに照合のみが可能とされ、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、該離席モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該離席モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、カード補充モードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は変化せずに、表示部312に「補充可」の表示が実施され、動作としては、補充するビジターカードの受付けとカード貯留部370への収納動作等のカードの補充に係わる動作のみが可能とされ、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、該カード補充モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該カード補充モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、加算留保モードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は変化せずに、表示部312に「投入可」の表示が実施され、動作としては、補充するパチンコ玉の投入と該投入されたパチンコ玉の貯留部338への収納操作等のパチンコ玉の補充に係わる動作のみ
が可能とされ、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、該加算留保モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該加算留保モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、オーダーモードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は変化せずに、表示部312に「オーダー可」の表示が実施され、動作としては、後述する在席交換処理に係わる動作のみが可能とされ、管理コンピュータ150等に送信される送信データのモードフラグとしては、該加算留保モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該加算留保モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。また、オーダーモード中にカードユニット3から排出されるビジターカードであって、販売金額に相当する交換玉数が書き込まれるものに関しては、当該交換玉数と共に、販売員のカードであることを示す交換フラグが書き込まれる。本実施形態においては、交換フラグが記録されたビジターカードは、払戻しモードでのみ受付可能である。
また、払戻しモードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は変化せずに、表示部312に「払戻し可」の表示が実施され、動作としては、後述する払戻し処理に係わる動作のみが可能とされ、管理コンピュータ150等に送信される送信データのモードフラグとしては、該加算留保モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該加算留保モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。また、払戻しモード中は、交換フラグが記録されたビジターカードのみカードユニット3で受付可能であり、交換フラグが記録されていないビジターカード及び会員カードは挿入しても受け付けられずに返却される。
また、制御ユニット328は、後述するように、管理コンピュータ150から定期的(本実施の形態では約10秒毎)に送信されてくるオンライン確認要求の受信の有無により、管理コンピュータ150との通信状態がオンライン状態であるかオフライン(通信不能)状態であるかを検知できるようになっているとともに、これらオンライン確認要求の受信に応じて装置IDを含むオンライン確認応答を管理コンピュータ150に返信することで、管理コンピュータ150においても各カードユニット3のオンライン・オフライン状態を検知できるようになっている。尚、これらオンライン確認要求としては、他のデータ送信要求にて代用される場合がある。
これらオフラインの検知として制御ユニット328は、オンライン確認要求の受信が所定時間を経過しても無い場合には、管理コンピュータ150に対してオンライン確認要求を送信し、該オンライン確認要求を送信に応じたオンライン確認応答の返信がないときに、オフライン状態が発生したと判定する。
同様に、管理コンピュータ150においても、オンライン確認応答が返信されないカードユニット3に対して再度オンライン確認要求を送信し、該再度のオンライン確認要求に対してもオンライン確認応答が返信されてこないときに、オフライン状態が発生したと判定するようになっている。
また、制御ユニット328は、計数・端数払出ユニット340と計数情報や端数払出要求等の各種のデータを、少ない通信線数にてデータの送受が可能なシリアル通信により送受可能に接続されている。
ここで、本実施の形態の計数・端数払出ユニット340について、詳細に説明すると、本実施の形態の計数・端数払出ユニット340は、図2並びに図6に示すように、パチンコ機2の下皿24と、遊技島の前板1との間に配置された横長の箱状とされており、カードユニット3の最も下方位置に設けられている回収流路ボックス348に連結樋344を介して連結されている。
つまり、カードユニット3の本体の前面下方に設けられた回収流路ボックス348に繋がる連結樋装着口348’に、図6に示すように、直角に屈曲された連結樋344の端部を装着することで、計数・端数払出ユニット340が下皿24の直下に位置するようになっている。
そして、計数・端数払出ユニット340の上面には、下皿24から排出されるパチンコ玉が投入されるホッパ形状とされた投入部345が形成されているとともに、その前面のカードユニット3本体側(向かって左側)には、払出し(返却)された端数のパチンコ玉が取り出し可能に貯留される返却貯留部342が設けられている。
また、本実施の形態の計数・端数払出ユニット340の打球操作ハンドル25側には、段部が設けられているとともに、該段部に、弾性部材を上面に有して該弾性部材の高さ位置を調節可能な手置き部材343が配置されており、遊技者は、該打球操作ハンドル25を操作する際に、手の手首近傍の部位を、該手置き部材343上に置くことができるようになっていて、長時間の遊技において、打球操作ハンドル25の操作により手が疲れるこ
とを防止できるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら段部や手置き部材343を有しないようにしても良い。
計数・端数払出ユニット340は、主に、ユニットの上部を構成する上部ユニット340aと、ユニットの下部を構成する下部ユニット340bとから成っていて、下部ユニット340bに対して上部ユニット340aが着脱自在とされている。
上部ユニット340aの上部は、下皿24から排出されたパチンコ玉を一時貯留可能な凹状とされた投入部345とされている。
そして、投入部345の底面の最も低い位置には、下部ユニット340b内に形成された計数流路347に繋がる流入口346が設けられている。計数流路347は、後述するように、連結樋344の方向に向けて、該連結樋344側が下方となるように傾斜して形成されているとともに、流入口346は、該計数流路347の傾斜方向に対して直角方向となる、計数・端数払出ユニット340の後方側に向けて開口するように設けられている。
よって、投入部345に投入されたパチンコ玉は、該流入口346から計数流路347に流入して該計数流路347上を連結樋344の方向に向けて流下し、該計数流路347の下流部に設けられている後述する計数センサ356にて計数されるようになっている(図8参照)。
つまり、これら流入口346並びに計数流路347によって計数通路が形成され、流入口346の向きが、計数流路347における通路の向きに直角となるように設けられていることで、計数通路が1つの屈曲部を有することになり、これら流入口346から棒状の金属部材が挿入されて計数センサ356に到達してしまうことを防止できるようになっている。
尚、計数流路347の上部には、計数・端数払出ユニット340の前側に傾斜するように形成された傾斜カバー部345’が設けられており、該傾斜カバー部345’上のパチンコ玉は、投入部345の前方側に流下するようになっている。つまり、投入部345に投入されたパチンコ玉は、該投入部345の前側位置に一旦集められた後、該投入部345の前側の底部が、流入口346が穿設されている投入部345の手置き部材343側(向かって右側)に向かって傾斜していることで、流入口346に向かって流下して、該流入口346から計数・端数払出ユニット340の後方に向けて流入するようになっている。
このように、下皿24から投入されたパチンコ玉を投入部345の前方側に一旦集めるようにすることにより、投入部345内のパチンコ玉を、下皿24に邪魔されることなく容易に取り出すことができるようになるので好ましい。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、投入されたパチンコ玉を投入部345の前方側に集めないようにしても良い。
尚、流入口346には、該流入口346からのパチンコ玉の流入を遮断するための流入口シャッタ352が設けられていて、該流入口シャッタ352が開放されることにより、投入部345内のパチンコ玉が流入口346から計数流路347へ流入するようになっている。
また、上部ユニット340aの連結樋344側(向かって左側)の側面には、計数を行う際に遊技者により操作される計数操作部355が設けられており、該計数操作部355
における操作により、該計数操作部355に内在されている計数スイッチ355’が作動することに応じて、流入口シャッタ352が開放されるようになっている。
一方、下部ユニット340bの前面には、図2、図6に示すように、連結樋344側端部位置に、有底箱状の返却貯留部342が設けられている。返却貯留部342の前方部分は、下部ユニット340bの前面から突出するように設けられているとともに、上部ユニット340a前面の、該返却貯留部342の上部位置となる部分には、取り出し凹部342’が設けられており、該返却貯留部342に払出しされた端数のパチンコ玉を該返却貯留部342から容易に取り出すことができるようになっている。
次に、本実施の形態の下部ユニット340bの構造について図8に基づいて説明する。図8は、上部ユニット340aを取外した際の計数・端数払出ユニット340を上方から見た平面図、つまり、下部ユニット340bを上方から見た平面図を示すものであり、下部ユニット340bは、図8に示すように、主に、計数流路347、計数モジュール330、流入路339、貯留部338、排出流路337、返却通路335、並びに返却貯留部342とから構成されている。
計数流路347は、傾斜カバー部345’の直下位置となる計数・端数払出ユニット340の後方部に、下部ユニット340bを横断する形成された2条の流路であり、流入口346から流入したパチンコ玉が、連結樋344側に向けて整列して流下する。
計数モジュール330は、計数流路347の下流側に設けられており、該計数流路347を流下してきたパチンコ玉を検知して計数するための計数センサ356を有している。
この計数流路347の前方側には、払出単位数未満の端数のパチンコ玉の払出しに使用するパチンコ玉を貯留するための貯留部338が、該貯留部338の前方側の高さが後方側の高さよりも若干低くなるように傾斜して形成されているとともに、該貯留部338と計数モジュール330の下流部とが、貯留部338側に傾斜する流入路339にて接続されていることにより、計数センサ356にて計数済みとなったパチンコ玉を、該流入路339を通じて貯留部338内に流入させて貯留できるようになっている。
尚、貯留部338の前側方位置には、該貯留部338内に貯留されているパチンコ玉の流出口338’が設けられているとともに、貯留部338内には、該流出口338’に向けて蛇行するように形成された図示しないガイド溝が設けられており、貯留部338内に流入したパチンコ玉は、流入した順に該ガイド溝上に整列した状態にて貯留されるようになっていて、先に貯留されたパチンコ玉から順に、流出口338’から流出するようになっている。
また、計数モジュール330内にも2条の流路が形成されており、この2条の流路の内、前側の1条の流路については、計数モジュール330の下流端位置に流路変更シャッタ351が設けられていて、該流路変更シャッタ351が出没することによって、パチンコ玉の流下方向を、連結樋344側或いは流入路339側に切り替えることが可能とされている。
尚、流入路339への分流部近傍位置には、図8に示すように、該流入路339を流下して貯留部338に貯留されるパチンコ玉を検出して計数するための貯留玉センサ357が設けられている。
また、流出口338’は、貯留部338内に貯留されているパチンコ玉が該流出口338’に向けて自然流下するように、その高さ位置が、貯留部338において最も低い位置
とされていて、該流出口338’は、図8に示すように、排出流路337に接続されている。
この排出流路337内の流出口338’の近傍位置には、図8に示すように、払出モータ353の回転軸に装着され、外周に1つのパチンコ玉を収容可能な凹部が形成された払出スプロケット353’が配置されていて、該払出スプロケット353’によって流出口338’からのパチンコ玉の自然流出が規制されているとともに、払出モータ353を作動させて払出スプロケット353’を回転させることにより、流出口338’に流出したパチンコ玉が、1つずつ、払出スプロケット353’に形成された凹部に取り込まれるとともに、払出スプロケット353’が回転することによって排出流路337内に排出され、該排出流路337を流下して連結樋344に合流して、カードユニット3内に回収されるようになっている。
この排出流路337の途中には、返却貯留部342に繋がる返却通路335への分流口336と、装着されている流路切替板を進退させることにより該排出流路337を流下してきたパチンコ玉の流路を、連結樋側または返却通路側に切り替え可能とされた流路切替ソレノイド358が設けられているとともに、排出流路337の該分流口336の上流位置には、払出スプロケット353’により該排出流路337に持ち上げられて供給されたパチンコ玉を検出して計数するための払出センサ354が設けられており、該払出センサ354により、返却通路335を通じて遊技者に払出し(返却)するパチンコ玉数を計数できるとともに、貯留部337から連結樋344を通じてカードユニット3内に回収(排出)させたパチンコ玉を計数できるようになっている。
尚、手置き部材343が設けられている前述した段部の下方の位置する下部ユニット340bの内部には、計数・端数払出ユニット340の制御を行う制御部350となる制御マイコン等が搭載された制御基板341が内蔵されている。
この制御基板341には、図3に示すように、計数・端数払出ユニット340に内蔵されている前述した流路変更シャッタ351、流入口シャッタ352、払出モータ353、払出センサ354、計数スイッチ355’、計数センサ356、貯留玉センサ357並びに流路切替ソレノイド358が接続されていて、該制御基板341にて計数・端数払出ユニット340の各機能が形成されるように制御される。
また、制御基板341は、カードユニット3の本体と連結樋344を介して電気的に接続されている。
具体的には、連結樋344の内部には、計数・端数払出ユニット340から連結樋装着口348’に向けて傾斜するように形成された連結流路が設けられているとともに、該連結流路の上部を連結樋カバー344’が覆うように装着されており、該連結樋カバー344’内に、連結ケーブルが架設されている。
そして、カードユニット3本体内部の回収流路ボックス348の前方側上部位置には、制御ユニット328や図示しない電源回路に接続ケーブルを介して接続された所定数の金属製の接続端子ピン349’を有する接続端子部349が設けられている。
そして、これら接続端子ピン349’は、連結樋344に装着される連結樋装着口348’の上部位置に臨むように設けられている。
一方、連結樋カバー344’の連結樋装着口348’への装着端部には、連結樋カバー344’内の連結ケーブルに接続された端子挿入部材が設けられている。
よって、連結樋344を連結樋装着口348’へ装着すると、接続端子ピン349’が端子挿入部材に挿入して、これら接続端子ピン349’と端子挿入部材とが導通することによって、カードユニット3本体内部の制御ユニット328と制御基板341とが通信可能に接続されるとともに、これら制御基板341にカードユニット3本体から動作電力が供給される。
ここで、計数・端数払出ユニット340におけるパチンコ玉の流れについて、図25を用いて説明すると、貯留部338内にパチンコ玉が貯留されていない状態において、パチンコ玉を計数した場合には、図25(a)に示すように、流路変更シャッタ351により、流入路339側に流路が変更されることにより、計数センサ356により計数された計数済みのパチンコ玉が流入路339を通じて貯留部338内に流入して貯留されていく。
尚、この際、流入路339並びに貯留部338内に流入するパチンコ玉は、貯留玉センサ357により検出されていき、1球のパチンコ玉が検出される毎に制御基板341(制御部350)に対して検出信号が出力されていくことにより、制御基板341(制御部350)において貯留部338内並び流入路339内に流入したパチンコ玉数である補充玉数が計数されるようになっていて、これら計数された補充玉数を含む補充玉数情報が、制御ユニット328に送信されることで、貯留玉数データに該補充玉数が加算更新される。尚、これら補充玉数情報には、制御ユニット328にてカードユニット3の装置IDが付与されて管理コンピュータ150に送信されることにより、該補充玉数情報に基づいて、貯留・払出履歴テーブルにおいて、該装置IDに対応する貯留・払出履歴として、「貯留」の種別と該補充玉数とを含む貯留・払出履歴が登録される。
具体的には、貯留玉センサ357による新たなパチンコ玉の検出に応じた検出信号の入力の開始から、貯留部338内並び流入路339内がパチンコ玉により満たされることにより、貯留玉センサ357によってパチンコ玉が所定時間以上連続して検出されるか、或いは、所定時間以上連続してパチンコ玉の検出がなされなくなるまでに入力された検出信号の数をカウントし、該カウント数を補充玉数情報として制御ユニット328に送信することにより、制御ユニット328は、補充玉数情報に含まれるカウント数を貯留玉数データに加算更新する。
このようにして貯留部338内並び流入路339内がパチンコ玉により満たされた後は、図25(b)に示すように、流路変更シャッタ351による流入路339側への流路変更が解除されることで、計数センサ356により計数された計数済みのパチンコ玉は全て、連結樋344を流下してカードユニット3内部の回収流路ボックス348を介して遊技島内に回収される。
そして、このように貯留部338にパチンコ玉が貯留されている状態において、払出単位未満の端数のパチンコ玉数、例えば、端数として20玉の払出し(返却)がなされる場合、つまり、後述するように、制御ユニット328から払出し(返却)する端数である20玉を含む端数払出要求を受信した場合には、図25(c)に示すように、流路を流路切替ソレノイド358により返却通路335へ切り替えるとともに、該受信した端数払出要求に含まれる払出玉数(端数)である20の検出信号が払出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該払出玉数(端数)である20個のパチンコ玉を排出流路337に供給することで、これら排出流路337に供給された20個のパチンコ玉が、分流口336から返却通路335に流入して、返却貯留部342に返却されて貯留されるようになる。
尚、これら端数に相当する数の検出信号が払出センサ354から入力されてきた際には
、端数払出要求の応答として、端数払出完了通知が制御ユニット328に対して送信されることにより、制御ユニット328は、端数払出要求に含めて送信した端数である20を貯留玉数データから減算更新するとともに、後述するように、管理コンピュータ150に対して払出完了通知を送信する。
また、管理コンピュータ150からの排出指示の受信に応じて制御ユニット328から送信される排出する排出玉数、例えば、55玉を含む排出要求を受信した場合には、図25(d)に示すように、流路の返却通路335への切り替えを実施せずに、該受信した排出要求に含まれる排出玉数である55の検出信号が払出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該排出玉数である55個のパチンコ玉を排出流路337に供給することで、これら排出流路337に供給された55個のパチンコ玉が、連結樋344並びにカードユニット3本体内部の回収流路ボックス348を通じて遊技島内に回収されるようになる。
尚、これら排出玉数に相当する数の検出信号が払出センサ354から入力されてきた際には、排出要求の応答として、排出完了通知が制御ユニット328に対して送信されることにより、制御ユニット328においては、排出要求に含めて送信した排出玉数である55が貯留玉数データから減算更新される。
また、排出要求に含まれる排出玉数が全数である場合には、払出センサ354からのパチンコ玉の検出信号の入力が無くなるまで払出モータ353を作動させることにより、貯留部338並びに流入路339に貯留されている全てのパチンコ玉が連結樋344に排出され、貯留部338並びに流入路339は空状態となる。
次に、本実施の形態のシステムコントローラ100について、図13に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いたシステムコントローラ100は、図13に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス101に、該システムコントローラ100が実施する各種処理を行うCPU102、ワークメモリ等として使用されるRAM103、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC104、ハードディスク等からなる記憶装置105、キーボードやマウス等の入力装置106、各種の画面を表示出力する表示装置107、各種情報をプリント出力するプリンタ108、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3(制御ユニット328)やカード発行・入金機等の各装置とのデータ通信を行う通信部109、カード会社に設置された管理サーバ12とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)110が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置105には、システムコントローラ100において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードに残存するプリペイド残額を管理するための会員カードテーブル(図14(a)参照)と、ビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するためのビジターカードテーブル(図14(b)参照)とが記憶されている。
会員カードテーブルには、図14(a)に示すように、各会員カードを個々に識別可能な会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者の会員IDと、プリペイド残額と、当該会員カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、プリペイド残額や当該会員カードの使用可否を特定できるようになっている。
また、ビジターカードテーブルには、図14(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの状況(利用中であるか
保管中であるか)と、当該プリペイドカードが発行された最新の日時である最新発行日時と、プリペイド残額と、当該カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、プリペイド残額や当該ビジターカードの使用可否、並びに最新発行日時を特定できるようになっている。
尚、記憶装置105には、図13に示すように、カードユニット3のテストモード中におけるカード利用に関する情報の管理に使用される会員カードテーブルとビジターカードテーブルとが格納されているテストモード用記憶領域と、カードユニット3の通常モード中におけるカード利用に関する情報の管理に使用される会員カードテーブルとビジターカードテーブルとが格納されている通常モード用記憶領域とが個別に設けられており、カードユニット3から送信される各種の要求や通知等の送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグがテストモードに該当するフラグである場合には、テストモード用記憶領域の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルが更新される一方、送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグが通常モードに該当するフラグである場合には、通常モード用記憶領域の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルが更新されることにより、テストモード中における情報と通常モード中における情報とが個別に記憶、管理されるようになっている。
本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における会員カードまたはビジターカードの受付けに応じて各カードユニット3から送信される、該カードユニット3の装置ID並びに該受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した(会員)カードID並びにプリペイド残額を含むカード受付け通知の受信に応じて、該会員カードまたはビジターカードの使用の可否を判定してカードユニット3に返信するカード受付け処理を実施する。
また、本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における貸出処理の実施に伴い送信される後述の貸出完了通知の受信に応じて、該受信した貸出完了通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から、該貸出完了通知に含まれる税込使用額を減算更新する減算更新処理を行う。
また、本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3或いはカード発行・入金機における発行・入金処理の実施に伴い送信される後述のカード入金通知の受信に応じて、該受信したカード入金通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に、該カード入金通知に含まれる入金金額を加算更新する入金更新処理を行う。
また、本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3におけるビジターカードの発行に伴って該カードユニット3から送信される発行通知の受信に応じて、該受信した発行通知に含まれるカードIDに対応してビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に「0」を記憶するとともに、状況と最新発行日時のデータを更新する更新処理を行う。
次に、本実施の形態の管理コンピュータ150について、図15に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いた管理コンピュータ150は、図15に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス151に、該管理コンピュータ150が実施する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)152、ワークメモリ等として使用されるRAM153、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)154、ハードディスク等からなる記憶装置155、キーボードやマウス等の入力装置156、各種の画面を表示出力する表示装置157、各種情報をプリント出力するプリンタ15
8、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3や景品交換用POS端末170とのデータ通信を行う通信部159が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置155には、管理コンピュータ150において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所持する会員遊技者が所有する貯蓄玉数である当日において当該会員遊技者により獲得された持玉数並びに当日前に当該会員遊技者により獲得された貯玉数を管理するための会員貯蓄管理テーブル(図16(a)参照)と、ビジターカードに記録されている該ビジターカードを所持する遊技者により当日において獲得された持玉数を管理するためのビジター貯蓄管理テーブル(図16(b)参照)と、遊技場内の各カードユニット3におけるその時点の計数済玉数と各カードユニット3に受付け中のカードとを管理するためのユニット管理テーブル(図17(a)参照)と、各カードユニット3の貯留部338にその時点において貯留されている現存貯留数と貯留部338からの貯留履歴並びに払出し履歴とを管理するための貯留・払出履歴テーブル(図17(b)参照)と、会員カードを所有する会員遊技者に関する会員情報が格納される会員情報テーブル(図18(a)参照)と、会員遊技者を特定可能な会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技情報を含む遊技履歴が格納される会員別遊技履歴テーブル(図18(b)参照)とが記憶されている。
尚、記憶装置155には、図15に示すように、カードユニット3のテストモード中における情報の管理に使用される上記した各種テーブルが格納されているテストモード用記憶領域と、カードユニット3の通常モード中における情報の管理に使用される上記した各種テーブルが格納されている通常モード用記憶領域とが個別に設けられており、カードユニット3から送信される送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグがテストモードに該当するフラグである場合には、テストモード用記憶領域の該当データが更新される一方、送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグが通常モードに該当するフラグである場合には、通常モード用記憶領域の該当データが更新されることにより、テストモード中における情報と通常モード中における情報とが個別に記憶、管理されるようになっている。但し、図17(a)、(b)に示すユニット管理テーブルと貯留・払出履歴テーブルについては、各モードで共通とされている。
会員貯蓄管理テーブルには、図16(a)に示すように、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員IDと、当該会員遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数と、当該会員遊技者がその当日前において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である貯玉数とが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、当該会員遊技者が所有する貯蓄玉数である持玉数や貯玉数を特定できるようになっている。
尚、会員貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、その当日のみ持玉数として管理されており、営業終了後の営業終了時処理(データ更新処理)において会員貯蓄管理テーブルに存在する持玉数は、貯玉数に加算更新された後、全てリセットされる。
会員貯蓄管理テーブルには、図16(a)に示すように、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員IDと、当該会員遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数と、当該会員遊技者がその当日前において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である貯玉数とが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、当該会員遊技者が所有する貯蓄玉数である持玉数や貯玉数を特定できるようになっている。
尚、会員貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、その当日のみ持玉数として管理されており、営業終了後の営業終了時処理(データ更新処理)において会員貯蓄管理テーブルに存在する持玉数は、貯玉数に加算更新された後、全てリセットされる。
また、ビジター貯蓄管理テーブルには、図16(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの最新発行日時と、該ビジターカードを所持する遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数とが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、当該遊技者が所有する持玉数を特定できるようになっている。
尚、ビジター貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、該持玉数が計数されたその当日のみ有効とされており、後述する営業終了後の営業終了時処理においてビジター貯蓄管理テーブルに存在する持玉数が全てリセットされることにより無効化される。また、ビジターカードに当日前の持玉数が記録されている場合には、該持玉数は無効として消去される。
ユニット管理テーブルには、図17(a)に示すように、遊技場内に設置された各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて、カードユニット3のローカルIPアドレスが格納されるローカルIPと、当該カードユニット3が設置されている遊技島の島番号が格納される設置島と、当該カードユニット3がカードの受付中であるか待機中であるかが格納される状況と、当該カードユニット3が対応するパチンコ機2の台番号が格納される対応台番号と、受付け中の会員カードまたはビジターカードのカードIDが格納される受付IDと、その時点における各カードユニット3の計数済玉数とが記憶されており、これら計数済玉数のデータは、管理コンピュータ150からの送信要求の受信に応じて定期的に各カードユニット3から送信されるとともに、計数済玉数の変更後の所定時間後(例えば5秒後)に、各カードユニット3から送信されることで、最新の計数済玉数が管理されるようになっている。尚、これら「状況」と、「受付ID」と、「計数済玉数」のデータは、通常モードまたはテストモードに移行する際にリセットされる。
貯留・払出履歴テーブルには、図17(b)に示すように、遊技場内に設置された各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて、当該カードユニット3に連結されている計数・端数払出ユニット340内部の貯留部338に、その時点において貯留されているパチンコ玉数が格納される現在貯留数とともに、日付、貯留或いは払出し(排出を含む)であるかの種別、貯留または払出しされた玉数、当該種別が貯留である場合において該貯留された玉数の内で貯留部338に残存するパチンコ玉数である存在数とから成る貯留・払出履歴が記憶されていて、その時点において各カードユニット3の貯留部338に貯留されているパチンコ玉数を特定できるとともに、何時にパチンコ玉が貯留または払出されたかを特定できるようになっている。
尚、種別が「払出」の貯留・払出履歴が新規に登録された場合には、該新規に登録された「払出」の貯留・払出履歴に含まれる玉数を、最も古い種別が「貯留」の貯留・払出履歴の存在数から減算更新(存在数が少ない場合には、次に古い履歴から順に、順次減算更新)していき、存在数が0となった履歴と、当該存在数が0となった履歴前の全ての履歴を削除するようになっており、このようにすることにより、最も古い種別が「貯留」の貯留・払出履歴によって、最も長く貯留部338に貯留されているパチンコ玉の貯留期間を特定できるとともに、貯留部338に存在するパチンコ玉のそれぞれの貯留期間についても特定できるようになっている。
会員情報テーブルには、図18(a)に示すように、会員カードを所持する会員遊技者
の会員IDに対応付けて、本人確認のための暗証番号と、会員カードの受付けに応じて一日に1回所定の来店ポイントが加算更新される来店ポイントと、来店状況等に基づくランクと、会員の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報(個人情報)とが登録されている。
また、会員別遊技履歴テーブルには、図18(b)に示すように、会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技履歴、具体的には、来店日、遊技を行ったパチンコ機2の台番号、機種名、遊技開始時間(時刻)、遊技終了時間(時刻)、遊技開始から終了までの間の遊技時間、始動回数、大当回数、確率変動回数(確変回数)、獲得玉数、支出金額、再プレイ玉数、使用持玉数からなる遊技履歴が格納されている。会員別遊技履歴テーブルの来店日には、RTC154から出力されるカレンダ情報に基づく当該遊技履歴の記憶時点の年月日が格納されるとともに、遊技開始時間、遊技終了時間、遊技時間、始動回数、大当回数、確変回数、獲得玉数、支出金額の遊技履歴は、計数・払出ユニット4を介して会員カードの返却時にカードユニット3から送信される会員遊技履歴データに基づいて記憶される。
また、本実施の形態の管理コンピュータ150は、各カードユニット3の貯留部338に、予め設定された上限期間を過ぎて貯留されているパチンコ玉を排出させる機能を有しており、これらパチンコ玉を排出させるための上限期間等の設定を、図19に示す貯留玉排出設定画面において、通常モードとテストモードとで個別に実施可能とされている。
本実施の形態の貯留玉排出設定画面には、図19に示すように、上限期間を指定するための貯留上限期間の設定項目と、上限期間を超過しているか否かの判定を実施する時期を指定するための判定時期の項目と、上限期間を超過しているパチンコ玉のみを排出する形態或いは貯留部338に貯留されている全てのパチンコ玉を排出する形態のいずれの排出形態とするかを指定するための排出形態の項目と、排出を実施した場合において、排出が実施されることで貯留部338へのパチンコ玉の補充が必要であることを、該排出を実施したカードユニット3において報知する排出報知を実施するか否かを指定するための排出報知の項目と、これら排出報知を実施する実施時期を指定するための報知時期の項目とが設けられている。
これらの各項目について、所望する内容を選択した後、該貯留玉排出設定画面の下方に設けられている「設定」の選択入力部を選択入力することで、該貯留玉排出設定画面の設定内容が更新記憶される。尚、該貯留玉排出設定画面の下方に設けられている「リセット」の選択入力部を選択入力した場合には、画面の各項目の内容が所定のデフォルト状態に初期化される。
ここで、これら貯留玉排出設定画面に、例えば、図19に示すように設定された場合を例に、各カードユニット3の貯留部338に貯留されているパチンコ玉の排出が実施される流れについて、簡単に説明すると、管理コンピュータ150は、該貯留玉排出設定画面の判定時期となった時点、つまり、営業終了時処理の実施時において、図26(b)に示す貯留玉排出処理を実施して、該貯留玉排出設定画面に設定されている貯留上限期間である3日を超えて、パチンコ玉が貯留されているカードユニット3を、貯留・払出履歴テーブル(図17(b)参照)に記憶されているデータに基づいて特定して、該貯留上限期間を超えて貯留されているパチンコ玉の排出を実施する。
具体的には、現存貯留数が存在するとともに、種別が「貯留」である最も古い貯留・払出履歴の日付が、貯留上限期間の項目に設定されている上限期間である「3日」よりも前のものであるか否か、つまり、3日前の日付よりも古い日付を含むとともに種別が「貯留」である貯留・払出履歴が記憶されているカードユニット3の装置IDを、排出指示の送信対象として全て抽出する。
そして、排出形態として「全部」が選択されている場合には、抽出した全ての装置IDのカードユニット3に対して、排出玉数として全数を含む排出指示を送信する。
この排出指示の受信に応じてカードユニット3においては、前述したように、制御ユニット328から計数・端数払出ユニット340の制御基板341(制御部350)に対して排出玉数である全数を含む排出要求が送信されることにより、貯留部338並びに流入路339に貯留されている全てのパチンコ玉が、連結樋344に排出されて、貯留部338並びに流入路339が空とされる。尚、この排出によって現存貯留数が「0」となることに応じて、これら排出を実施した各カードユニット3の装置IDに対応して記憶されている全ての貯留・払出履歴が消去される。
また、排出形態として「期間超過玉のみ」が選択されている場合には、抽出した各装置IDのカードユニット3のそれぞれについて、期間超過をしているパチンコ玉数(期間超過玉数)を特定し、該特定した期間超過玉数を排出玉数として含む排出指示を送信する。
これら期間超過玉数は、抽出した各装置IDに対応して記憶されている貯玉の種別を含む貯留・払出履歴の内、上限期間である「3日」よりも前の日付を含む履歴を全て特定し、該特定した貯留・払出履歴における存在数を合計することで特定される。
そして、該特定された期間超過玉数を排出玉数として含む排出指示が当該カードユニット3に対して送信されることに応じて該カードユニット3においては、前述したように、制御ユニット328から計数・端数払出ユニット340の制御基板341(制御部350)に対して排出玉数である期間超過玉数を含む排出要求が送信されることにより、流入路339並びに貯留部338のガイド溝上に、古い順に整列した状態にて貯留されているパチンコ玉のうち、先頭部分となる流出口338’に近い領域に貯留されている期間超過玉数のみが計数されて、連結流路344に排出される。尚、この排出により、当該日付と該排出された期間超過玉数と種別である「払出」とを含む貯留・払出履歴が新規に登録されることにより、前述したように、上限期間よりも前の日付を含む種別が貯留の貯留・払出履歴における存在数が「0」となることで、該存在数が「0」となった貯留・払出履歴とともに、これら「0」となった貯留・払出履歴よりも古い種別が払出しの貯留・払出履歴が全て消去される。
そして、排出指示の送信対象として抽出された装置IDは、排出報知対象のカードユニット3として登録され、貯留玉排出設定画面における報知時期となった時点、つまり、営業開示前(開店処理)の実施時において、排出報知対象として登録されている装置IDのカードユニット3に対して排出報知指示を送信することによって、該排出報知指示を受信したカードユニット3の表示部312に、貯留されているパチンコ玉の排出が実施されて貯留部338へのパチンコ玉の補充が必要である旨の排出報知メッセージが表示されることにより、貯留されているパチンコ玉の排出が実施されたことが報知される。
これら排出報知メッセージの表示に応じて遊技場の店員は、携行している図示しないリモコンを操作して加算留保モード操作を実施することにより、カードユニット3を加算留保モードに移行させ、補充するパチンコ玉を投入部345に投入した後、計数操作部355を操作することで、該投入したパチンコ玉が計数済玉数に加算されることなく、貯留部338に貯留されてパチンコ玉の補充が実施される。これら補充の実施後において店員は、リモコンを再度操作して加算留保モードを解除して通常モードに戻しておく。
尚、この排出報知メッセージとともに、補充に必要とされるパチンコ玉数、つまり、新たに貯留可能な玉数を、その時点の貯留玉数と最大貯留玉数との差から特定して表示する
ようにしても良い。
また、本実施の形態の管理コンピュータ150は、会員情報テーブルに記憶されている来店ポイント等の会員情報等をシステムコントローラ100やホールコンピュータ140に送信する情報提供機能を有しており、遊技場の店員等が、遊技場内のパチンコ機2の遊技情報の確認や監視カメラの映像の確認において利用するホールコンピュータ140において、これらの会員情報を確認できるようになっている。
以下、本実施の形態のカードユニット3の動作について、図20〜図26を用いて説明する。
まず、カードユニット3の制御ユニット328は、カードユニット3への電源投入により起動されることで、Sb1の起動処理を実施して、各種テーブルの初期化並びに各部の接続状況の確認や、システムコントローラ100やホールコンピュータ140、管理コンピュータ150への接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じてシステムコントローラ100、ホールコンピュータ140、管理コンピュータ150から返信される設定情報に基づく各設定データに初期値等の設定等を実施する。
そして、該起動処理の完了後においてSb2〜Sb13の処理を巡回実施することで、カード挿入口309への会員カード或いはビジターカードの挿入であるカード受付け、遊技者(会員またはビジター)による貸出ボタンの操作、紙幣挿入口302からの紙幣の投入による現金受付け、遊技者による返却ボタンの操作、再プレイボタン319の操作(表示制御基板329からの再プレイ操作情報の受信)、払出ボタン311の操作、店員が所持するリモコンにおける離席操作(表示制御基板329からの離席操作情報の受信)、メニューボタン316の操作(表示制御基板329からのメインメニュー表示操作情報の受信)、メインメニューにおける共有ボタンの操作(表示制御基板329からの共有操作情報の受信)、ワゴンサービスボタンの操作(表示制御基板329からのワゴンサービス操作情報の受信)、販売員が所持するリモコンにおける払戻し操作(表示制御基板329から払戻し操作情報の受信)を検知する待機状態となる。
尚、制御ユニット328は、Sb1の起動処理の後、これら図20に示す通常処理と平行して、計数・端数払出ユニット340から送信されてくる計数情報の受信を監視する図21に示す計数情報処理や、リモコンにおける加算留保モード操作に応じて該リモコンから送信される加算留保要求の受信を監視する処理や、対応するパチンコ機2やアウト玉計数器16から出力される、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号の入力や変化を監視する図示しない割込監視処理を、これら通常処理を実施する処理タスクとは個別の処理タスクに基づいて実施することで、各対象状態の発生を監視し、計数済玉数への加算更新や、加算留保モードへの移行やその解除、遊技情報の更新処理を、逐次実施できるようになっている。
ここで、カードユニット3においてパチンコ玉が計数される流れについて説明すると、パチンコ玉の計数を実施する場合には、まず、遊技者は、パチンコ機2から払出しされて下皿24に貯留されているパチンコ玉を、該下皿24に設けられているレバーを操作して投入部345に投入する。
そして、計数したい量のパチンコ玉を投入部345に投入した後に、計数操作部355を操作して計数流路347への流入口346に設けられている流入口シャッタ352を開放させる。これにより、投入部345に一時貯留されているパチンコ玉が、流入口346から計数流路347へ流入し、該計数流路347を流下して計数センサ356により検出され、各条について1球のパチンコ玉が検出される毎に、所定パルスの計数センサ信号が制御基板341(制御部350)に対して出力される。
制御基板341(制御部350)は、計数センサ356から所定数(例えば10)の計数センサ信号が、予め設定されている所定時間(例えば1秒)以内に入力された時には、10個の玉数が計数されたことを示す定数計数コマンドを含む計数情報を、所定数の計数センサ信号がカウントされる毎に制御ユニット328に送信する一方、予め設定されている所定時間(例えば1秒)以内に所定数(例えば10)の計数センサ信号が入力されない場合には、所定時間(例えば1秒)となった時点において入力されてカウントしている計数センサ信号の数に該当する端数計数コマンドを含む計数情報を送信する。尚、これら端数計数コマンドとしては、所定数未満の数に相当する種類のコマンドを予め決めておけば良く、所定数が10であれば、1に対応する端数計数コマンドから9に対応する端数計数コマンドまでの9種類の端数計数コマンドとすれば良い。
これら計数情報の受信は、制御ユニット328が実施する図21に示す計数情報処理におけるSS1のステップにて計数情報の受信ありと判定されてSS2のステップに進み、計数・端数払出ユニット340に対して計数禁止指示を出力している計数禁止状態であるか否かを判定する。
計数禁止中である場合には、SS5のステップに進んで、計数エラーが発生したことを表示部312に表示するとともに、多機能ランプ301の点灯状態にて報知するエラー報知処理に移行する一方、計数禁止中でない場合には、SS3のステップに進んで、店員が所持するリモコンによる加算留保モード中であるか否かを判定する。
尚、これら計数禁止中に受信した計数情報に含まれるコマンドから特定される玉数を、端数の払い出しと同じく、貯留部338の貯留されているパチンコ玉を使用して払い出することで、返却貯留部342に返却するようにしても良い。
加算留保モード中でない場合には、SS4のステップに進んでカードテーブルの持玉数と表示部312の計数済玉数に、受信した計数情報に含まれるコマンドの種別に応じた玉数を加算更新してSS1のステップに戻る一方、加算留保モード中である場合には、SS4のステップを実施することなくSS1のステップに戻る。
つまり、投入部345から流入口346を通じて計数流路347に流入したパチンコ玉は、1個づつ計数センサ356により検出されて持玉数と計数済玉数に加算されていく。
尚、これら加算においては、加算終了を検知するための加算終了検知タイマ(本実施の形態では5秒が設定されている)が、加算の都度毎にリセットされ、該加算終了検知タイマがタイムアップした時点、つまり、最後の加算が実施されてから加算終了検知タイマに設定されている所定時間が経過した時点において、該カードユニット3の装置IDと、受付け中のカードのカードIDと該加算後の計数済玉数とを含む持玉数更新要求が管理コンピュータ150に送信されることで、これら加算後の持玉数が管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルの持玉数と、ユニット管理テーブルの計数済玉数とが、該持玉数更新要求に含まれる計数済玉数に遅滞なく更新される。また、ビジターカードの場合には、加算終了検知タイマがタイムアップした時点で加算後の計数済玉数が持玉数としてカード自体にも記録される。
次に、上記したSb2〜Sb13の待機状態において、遊技者が、ビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309に挿入した場合には、該ビジターカード或いは会員カードの挿入に伴う挿入検知情報がカードリーダライタ327から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2においてカード受付け有りと判断してSb20のステップに進み、カード受付け処理を実施する。
このSb20における本実施の形態のカード受付け処理においては、カード挿入口309に挿入された会員カードまたはビジターカードの取り込み指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードをカードリーダライタ327のカードスロット392内に取り込んで、該会員カード或いはビジターカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ、持玉数データ(ビジターカードのみ)、テストフラグ等を読み出す。
そして制御ユニット328は、その時点のモードが通常モードであるときに、読み出したテストフラグが「1」であって、受付けたカードが会員カードであると読み出したカードIDから特定される場合には、該会員カードを排出して返却する。つまり、テストモードで使用できるように、テストモード用記憶領域の会員貯蓄管理テーブルや会員情報テーブルに記憶(登録)されている会員カードについては、通常モードでは受付けられることなく返却されテストモードのみにて使用されるようになっている。
尚、これらテストフラグが「1」が記録されている会員カードのプリペイド残額の消去は、後述する消去モードにおいてのみ可能とされているとともに、プリペイド残額以外の記録データであるテストフラグの消去や、当該会員カードの会員カードIDに対応付けて会員貯蓄管理テーブルや会員情報テーブルに記憶(登録)されている情報の消去については、管理コンピュータ150において、所定の操作を実施することにより可能とされている。
また、制御ユニット328は、その時点のモードが通常モードであるときに、読み出したテストフラグが「1」であって、受付けたカードがビジターカードであると読み出したカードIDから特定される場合には、後述する消去モードと同じく、これら受付けたビジターカードに記録されている記録データ(プリペイド残額、持玉数、テストフラグ)のデータの消去要求を管理コンピュータ150に送信し、消去許諾の受信に応じて記録データの消去を行う。
具体的には、受付けたビジターカードにプリペイド残額が存在する場合には、システムコントローラ100に対し、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと、消去するプリペイド残額と、テストモードを示すモードフラグとを含む残額消去要求を送信することに応じて返信される残額消去許諾を受信したことにより、プリペイド残額を消去する。尚、残額消去許諾を受信しないとき(残額消去不可を受信したとき)には、プリペイド残額の消去は行わず、プリペイド残額エラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともに、該ビジターカードを排出する。
尚、システムコントローラ100は、残額消去要求を受信したときには、該残額消去要求にテストモードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモード用記憶領域に記憶されているビジターカードテーブルに、該残額消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額と該残額消去要求に含まれるプリペイド残額とが一致することを条件に、該プリペイド残額を消去(「0」に更新)するともに残額消去許諾を返信し、一致しないときには残額消去不可を返信する。
また、受付けたビジターカードに持玉数が存在する場合には、管理コンピュータ150に対し、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと、持玉数、テストモードを示すモードフラグとを含む消去要求を送信することに応じて返信される消去許諾を受信したことにより、持玉数を消去する。尚、消去許諾を受信しないとき(消去不可を受信したとき)には、記録データの消去は行わず、記録データエラーを表示部312に表示してエ
ラーを報知するとともに、該ビジターカードを排出する。
尚、管理コンピュータ150は、消去要求を受信したことに応じて、該消去要求にテストモードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモード用記憶領域に記憶されているビジター貯蓄管理テーブルに、該消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されている持玉数が、該消去要求に含まれる持玉数に一致するか否かを判定し、持玉数が一致していることを条件に該持玉数を消去するとともに消去許諾を返信し、持玉数が不一致である場合には、消去不可を返信する。
また、通常モード中において制御ユニット328は、読み出したテストフラグが「0」であるビジターカード並びに会員カードを受付けた場合には受付けを継続する。
また、制御ユニット328は、その時点のモードがテストモードであるときに、読み出したテストフラグが「0」であって、受付けたカードが会員カードであると読み出したカードIDから特定される場合には、該会員カードを排出して返却する。つまり、テストモード中に誤って正規の会員カードが受付けられた場合に、該会員カードのプリペイド残額や貯玉数や持玉数が使用されてしまうことを防止できるようになっている。
また、制御ユニット328は、その時点のモードがテストモードであるときに、読み出したテストフラグが「0」であって、受付けたカードがビジターカードであると読み出したカードIDから特定される場合には、プリペイド残額並びに持玉数が存在しない(0である)場合には受付けを継続する一方、プリペイド残額或いは持玉数が存在する(0でない)場合には、会員カードと同じく、該ビジターカードを排出して返却する。
尚、本実施の形態では、テストフラグが「0」であるビジターカードをテストモード中に受付けたときには、カードリーダライタ327の所定の読み取り位置に該ビジターカードを保持して受付けを継続するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらテストフラグが「0」であるビジターカードを、カード貯留部370に回収することで、受付けを継続する、つまり、テストモードにて使用できるようにしても良い。
また、テストモード中において制御ユニット328は、読み出したテストフラグが「0」であるビジターカード並びに会員カードを受付けた場合には受付けを継続する。
つまり、制御ユニット328は、受付けた会員カードまたはビジターカードのテストフラグとその時点のモードとが一致(テストフラグが「1」であればテストモード中、テストフラグが「0」であれば通常モード中)する場合、並びにテストモード中にプリペイド残額並びに持玉数が存在せず、テストフラグが「0」であるビジターカードを受付けた場合に受付けを継続する一方、テストモード中にテストフラグが「0」である会員カード或いはビジターカード(プリペイド残額または持玉数のいずれかが存在)を受付けた場合には、記録されているデータを消去することなく受付けた会員カード或いはビジターカードを返却し、通常モード中にテストフラグが「1」である会員カードを受付けた場合にはデータを消去することなく受付けた会員カードを返却し、通常モード中にテストフラグが「1」であるビジターカードを受付けた場合には、記録されているデータを消去して受付けたビジターカードを排出(返却)する。
すなわち、本実施の形態の通常モードは、後述するように、テストモードにて使用されたビジターカードの記録データを消去する消去モードの機能を有し、これら消去モードを兼ねたモードとされており、このようにすることで、これらテストモードにて使用されたビジターカードの記録データの消去を、遊技場内の全てのカードユニット3を後述するように消去モードに移行させることなく実施できることから好ましいが、本発明はこれに限
定されるものではなく、これら通常モードが消去モードを兼ねていない構成としても良い。
尚、これら通常モードと後述する消去モードにおいては、テストフラグが「1」である会員カードを受付けた場合の処理内容が異なるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員カードについて消去モードにおける処理(プリペイド残額の消去)を同様に実施するようにしても良い。
そして制御ユニット328は、受付けを継続すると判定した場合(テストモード中にプリペイド残額並びに持玉数がないビジターカードを受付けた場合を除く)には、該受付けた会員カード又はビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとモードフラグとを含む認証要求をシステムコントローラ100に送信し、システムコントローラ100からの認証結果を受信するカード認証処理を実施する。
この認証要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDが、受信した認証要求に含まれるモードフラグに対応する会員カードテーブル又はビジターカードテーブル(モードフラグが通常モードに該当する値であれば通常モード用記憶領域の会員カードテーブル又はビジターカードテーブル、モードフラグがテストモードに該当する値であればテストモード用記憶領域の会員カードテーブル又はビジターカードテーブル)に存在するか否かとともに、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されているか否かを判定し、存在するとともに利用不可「1」が記憶されていない、つまり利用不可フラグに「0」が記憶されている場合には、該(会員)カードIDに対応付けて会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに記憶、管理されているプリペイド残額が、該受信した認証要求に含まれるプリペイド残額データ、すなわち、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に一致するか否かを判定し、一致することを条件に、認証結果として「認証OK」を返信する一方、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに当該(会員)カードIDが存在しない場合や、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されている場合並びにプリペイド残額が一致しない場合には「認証NG」を返信する。但し、プリペイド残額が一致しない場合であって、認証要求に含まれるプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額の方が少額の場合には、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルにおけるプリペイド残額を、該少額の金額に更新するとともに、「認証OK」を返信して、当該会員カード又はビジターカードの利用を許諾する。
尚、以下の説明においては、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150における各テーブルが通常モード用記憶領域のものであるか、テストモード用記憶領域のものであるかについては、特に明記しない場合には、送信される送信データ中のモードフラグに対応する記憶領域のものが使用されるものとする。
システムコントローラ100から返信された認証結果が「認証NG」である場合にカードユニット3は、受付けた会員カード或いはビジターカードの排出指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」である場合には、受付けたカードから読み出した(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)とプリペイド残額とをカードテーブルに格納するとともに、図27に示すように、管理コンピュータ150に対して、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出した(会員)カードIDと装置IDと持玉数(ビジターカードのみ)とモードフラグとを含むカード挿入通知を送信する。
このカード挿入通知の受信に応じて管理コンピュータ150は、まず、受信したカー
ド受付け通知に含まれる持玉数が存在するか否かを判定し、存在する場合には、該持玉数を照合する照合処理を行う。
具体的には、ビジター貯蓄管理テーブルに、該カード挿入通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数と、受信したカード受付け通知に含まれる持玉数とが一致するか否かを判定する。
該照合判定において一致しない場合には、受信したカード挿入通知の送信元のカードユニット3に対し、持玉数の照合がNGである旨の照合エラー情報を返信することで、カードユニット3において該ビジターカードが返却される。
一方、該照合判定において一致する場合、或いは、受信したカード受付け通知に持玉数が含まれていない場合(会員カードの場合)には、通常受付け処理に進む。
通常受付け処理において管理コンピュータ150は、まず、ユニット管理テーブルにおいて、該カード受付け通知に含まれる装置IDに対応する「状況」のデータを「受付中」に更新するとともに、該カード挿入通知に含まれる(会員)カードIDをユニット管理テーブルの「受付ID」の項目に格納する。
次いで、受信したカード挿入通知に含まれる(会員)カードIDに対応する持玉数、貯玉数(会員のみ)を、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されている各データから特定するとともに、該カードIDが会員カードIDである場合には、該会員カードIDに対応して会員情報テーブルに記憶されている暗証番号と来店ポイントを更に特定し、これら特定した持玉数、貯玉数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)と、(会員)カードIDとを含むカード挿入結果を、受信したカード挿入通知の送信元のカードユニット3に対して返信する。
このカード挿入結果の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受信したカード挿入結果に含まれる持玉数、貯玉数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)を、カードテーブルに格納した後、カードテーブルに記憶されているプリペイド残額を対応するパチンコ機2の残額表示器に表示するとともに、カードテーブルに記憶されている持玉数を計数済玉数として表示部312に表示してSb2〜Sb13の待機状態に戻る。
これら残額表示器にプリペイド残額が表示された後、遊技者が貸出ボタンの操作を実施した場合には、該遊技者による貸出ボタンの操作を検知するための貸出ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2〜Sb13の待機状態におけるSb3のステップにおいて貸出ボタンの操作有りと判断してSb21のステップに進み、貸出処理を実施する。
この貸出処理においては、図22に示すように、まず、S001で、挿入された会員カード或いはビジターカード(紙幣挿入により発行されたビジターカードを含む)から読み出してRAM328b(カードテーブル)に記憶しているプリペイド残額が、対応するパチンコ機2における払出単位である25球に相当する1度数(=100円)未満であるか否かを判定し、プリペイド残額が1度数(=100円)未満である(YES)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が1度数(=100円)以上である(NO)と判定された場合には、S002で、プリペイド残額が本実施の形態において貸出処理の使用度数として設定されている5度数(=500円)以上であるか否かを判定する。
ここで、プリペイド残額が使用度数である5度数(=500円)以上である(YES)と判定された場合には、S003で、使用金額玉貸処理を実施する一方、使用度数である5度数(=500円)未満である(NO)と判定された場合には、S013で、表示金額玉貸処理を実施して、S004に進む。
このS003の使用金額玉貸処理においては、使用度数となる5度数(=500円)に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的には、1度数である25玉の払出を指示する払出信号(BRQ)を5回出力して、5度数(=500円)分に相当する125玉の払出を、対応するパチンコ機2に実施させる。
具体的には、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがHIGHである場合には、所定のエラー処理を実施し、貸出処理を終了する。
また、前記PRDYがLOWである場合には、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ちの状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替え、EXSのHIGHの検出待ちの状態となる。
次いで、パチンコ機2における1度分の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、残額表示器に表示されているプリペイド残額と、カードテーブルのプリペイド残額データ並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額データから該1度分に相当する100円を減算更新し、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を使用度数である5度数に相当する5回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が5度数に一致しない場合には、再び前述の1度数分の払出処理を実施するようになっており、前記した使用度数との比較においてカウントしたBRQの回数が5度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとして、S003の使用金額玉貸処理を終了する。
そして、S004で、システムコントローラ100に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードのカードIDと、使用度数に相当する使用額(500円)とモードフラグとを含む貸出完了通知を送信して、S005で、システムコントローラ100から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。貸出完了通知を受信したシステムコントローラ100は、該貸出完了通知に含まれるカードIDに対応付けて会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から該貸出完了通知に含まれる使用額を減算更新して、更新完了通知をカードユニット3に対して返信する。
システムコントローラ100から更新完了通知を受信すると(S005でYES)、S006で、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを判定し、ビジターカードでない(NO)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る一方、ビジターカードである(YES)と判定された場合には、S007で、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)が零であるか否かを判定する。
ここで、プリペイド残額が零でない(NO)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が零である(YES)と判定された場合には、S008で、RAM328bのカードテーブルで記憶している持玉数が零であるか否かを判定する。
ここで、持玉数が零でない(NO)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る一方、持玉数が零である(YES)と判定された場合には、S009で、システムコントローラ100に対して、当該ビジターカードのカードIDを含む取込通知を送信し、S010で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDとを含む取込通知を送信して、S011で、システムコントローラ100および管理コンピュータ150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記取込通知を受信したシステムコントローラ100は、ビジターカードテーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応する「状況」を「保管中」に変更して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
また、前記取込通知を受信した管理コンピュータ150は、ビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を零に更新するとともに、ユニット管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
S011で、システムコントローラ100および管理コンピュータ150から更新完了通知を受信が有った(YES)と判定すると、S012で、受付中のビジターカードを取込んでカード貯留部370に貯留する取込処理を行なって、該貸出処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る。なお、S012においてビジターカードが取り込まれる際、カードに記録される持玉数は零となる。
一方、前記S013の表示金額玉貸処理においては、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)を1度数に相当する100円で除した度数分の払出指示、例えば、プリペイド残額が400円であれば、1度数である25玉の払出を指示する払出信号(BRQ)を4回出力して、400円分に相当する4度数(=100玉)の払出を、上述した使用度数の払出の場合と同様にして対応するパチンコ機2に実施させるとともに、残額表示器に表示されているプリペイド残額と、カードテーブルのプリペイド残額データ並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記録されているプリペイド残額データをパチンコ玉の玉貸に使用した4度数分に相当する400円が減算更新された金額、つまり「0」に更新して、前記S004に進む。この場合には、該S004から進んだ前記S007で必ずYESと判定される。
以上に説明したように、S003の使用金額玉貸処理では、使用金額(ここでは5度数(=500円))が使用され、またS013の表示金額玉貸処理でも、表示金額(即ち1度数(=100円)の整数倍)が使用されるので、この貸出処理において使用されるプリペイド残額は、必ず1度数(=100円)の整数倍である。従って、カードに記録されたプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額も、必ず1度数(=100円)の整数倍であって、100円未満の端数は生じない。
また、前述したSb2〜Sb13の待機状態において、遊技者が紙幣挿入口302から
現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット321から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb4のステップにおいて現金の受付け有りと判断してSb22のステップに進み、発行・入金処理を実施する。
この発行・入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定する。
そして、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しないとの判定の場合に制御ユニット328は、カード貯留部370に収納されているビジターカードをカードスロット392上の所定の読み取り位置に移動させて、当該ビジターカードのカードIDを読み出し、該読み出したカードIDと、投入金額と、モードフラグと、当該カードユニット3の装置IDとを含む発行要求をシステムコントローラ100に送信する。
この発行要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、受信した発行要求に含まれるカードIDが、ビジターカードテーブル(この場合には、通常モード用記憶領域またはテストモード用記憶領域のいずれであっても良い)に存在するか否かを判定し、存在する場合には、該カードIDに対応するビジターカードテーブルの「状況」を「利用中」に更新し、RTC104から出力されるその時点の日時を最新発行日時に格納するとともに、受信した投入金額を「残存金額」にプリペイド残額として格納して、「発行許諾」を該発行要求の送信元のカードユニット3に対して返信する。尚、受信したカードIDが、ビジターカードテーブルに存在しない場合には、「発行不可」が返信される。
但し、発行要求に含まれるカードIDが、モードフラグに対応する記憶領域と異なる記憶領域のビジターカードテーブルに記憶されている場合には、当該カードIDの記憶を、モードフラグに対応する記憶領域のビジターカードテーブルに移行して、移行元の記憶領域のビジターカードテーブルの記憶が削除される。
また、「発行許諾」の送信に伴いシステムコントローラ100は、管理コンピュータ150に対して、格納した最新発行日時と受信した発行要求に含まれるカードIDと装置IDと、受信した発行要求に含まれていたモードフラグと、を含む発行通知を管理コンピュータ150に通知することで、管理コンピュータ150は、受信した発行通知に含まれるカードIDに対応するビジター貯蓄管理テーブルの最新発行日時に、該受信した発行通知に含まれる最新発行日時を格納するとともに、受信した発行通知に含まれる装置IDに対応するユニット管理テーブルの「状況」を「受付け中」に更新するとともに、「受付ID」に当該受信したカードIDを格納してユニット管理テーブルを更新する。
上記した「発行許諾」の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、カードスロット392に移動させたビジターカードに、投入金額に相当するプリペイド残額とテストフラグ(テストモード中のみ)を書き込み記憶するとともに、カードテーブルに、該ビジターカードのカードIDと投入金額に相当するプリペイド残額とを記憶、並びに残額表示器に該プリペイド残額を表示した後、該発行・入金処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る。
尚、システムコントローラ100から「発行不可」を受信した場合、並びに、カード貯留部370にビジターカードが収納されていない場合には、紙幣挿入口302から投入された現金(紙幣)を返却するとともに、多機能ランプ301を所定のエラー報知態様にて点灯させるエラー報知処理を、該エラー状態が解消されるまで実施することで、エラーの発生を報知する。
一方、現金(紙幣)の投入時においてカードスロット392に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在する場合には、上記にて特定した投入金額を、受付け中の会員カード或いはビジターカード並びにカードテーブルに記憶されているプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に加算して、これら各プリペイド残額データを加算後の新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、該入金金額(投入金額に同じ)と当該カードユニット3の装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、モードフラグとを含むカード入金通知をシステムコントローラ100に送信して、該システムコントローラ100の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されているプリペイド残額に該入金金額を加算更新させる。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額を、加算更新後の新たな金額に更新表示して、該入金処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb13の待機状態において、遊技者が返却ボタンの操作を実施した場合には、遊技者による返却ボタンの操作を検知するための返却ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb5において返却ボタンの操作有りと判断してSb23に進み、返却処理を実施する。
この返却処理においては、図23に示すように、まず、S201で、カードリーダライタ327に受付け中のカード(会員カード或いはビジターカード)が有るか否かを判定する。受付中のカードが無い(NO)と判定された場合には、S202で、前記Sb5で受け付けた返却操作を無効にして、Sb2〜Sb13の待機状態に戻る。
一方、S201でカードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが有る(YES)と判定された場合には、S203で、払出ボタン311の操作を無効とするとともに、計数・端数払出ユニット340に対して計数禁止指示を出力して、新たな計数を禁止する。
この計数禁止指示の出力によって計数・端数払出ユニット340においては、計数操作部355の操作が無効とされることにより、流入口シャッタ352の開放が禁止されることで、新たなパチンコ玉の計数が禁止される。
次にS204で、カードリーダライタ327にて受付中のカードが会員カードであるか否かを判定する。このS204で受付中のカードが会員カードである(YES)と判定された場合には、S210で、ホールコンピュータ140に対して、当該会員カードの会員カードIDと、会員遊技情報テーブルに記憶されている会員遊技情報データとを含むカード排出通知を送信するとともに、S211で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、返却するカードのカードIDと、カードテーブルに記憶されている持玉数および貯玉数(会員のみ)と、モードフラグとを含むカード排出通知を送信して、S212で、ホールコンピュータ140および管理コンピュータ150から送信されてくるカード排出結果の受信を待機する。
前記カード排出通知を受信したホールコンピュータ140は、会員別遊技履歴テーブルにおいて、受信したカード排出通知に含まれる会員カードIDに対応付けて、該カード排出通知に含まれる会員遊技情報データを記憶して、カード排出通知の送信元のカードユニット3に対してカード排出結果を送信する。
また、前記カード排出通知を受信した管理コンピュータ150は、会員貯蓄管理テーブルにおいて、受信したカード排出通知に含まれる(会員)カードIDに対応して記憶されている持玉数並びに貯玉数を、受信したカード排出通知に含まれる持玉数並びに貯玉数に更新するとともに、ユニット管理テーブルにおいて、受信したカード排出通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されている会員カードIDを削除して、該カード排出通知の送信元のカードユニット3に対してカード排出結果を送信する。
S212で、ホールコンピュータ140および管理コンピュータ150からカード排出結果を受信した(YES)と判断すると、S213で、該会員カードにテストフラグ(テストモード中のみ)を記録した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カードをカード挿入口309から排出して返却し、S214で、カードテーブルおよび会員遊技情報テーブルをリセットし、S215で、払出ボタン311の操作無効と計数・端数払出ユニット340における計数禁止とを解除して、Sb2〜Sb13の待機状態に戻る。
すなわち、カードユニット3にて受付中の会員カードは、後述するビジターカードの場合とは異なり、プリペイド残額が零であるか否か、および持玉数が単位未満端数であるか否かに拘わらず、常に返却される。そして、該返却された会員カードのプリペイド残額が零でなければ、該プリペイド残額は、精算装置180において精算可能である。
なお、返却するカードが会員カードである場合に制御ユニット328は、会員遊技情報テーブルに記憶されている会員遊技情報データとモードフラグとを含む返却通知を送信して該会員遊技情報テーブルをリセットすることで、該会員遊技情報データが会員別遊技履歴テーブルに登録される。
前記S204で受付中のカードがビジターカードである(NO)と判定された場合には、S220で、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額(即ち該ビジターカードに記録されているプリペイド残額)が零であるか否かを判定する。このS220でプリペイド残額が零でない(NO)と判定された場合には、S221で、カードテーブルで記憶している持玉数が単位未満端数(本例では24玉以下)であるか否かを判定する。このS221で持玉数が単位未満端数でない(NO)、即ち持玉数が払出単位以上であると判定された場合には、S222で、該持玉数とテストフラグ(テストモード中のみ)をビジターカードに記録して、S216に進む。一方、S221で持玉数が単位未満端数である(YES)と判定された場合には、S223で、該単位未満端数のパチンコ玉を玉貯留部355に貯留されているパチンコ玉から払い出して遊技者に返却するための単位未満払出処理を行い、持玉数(ここでは零)とテストフラグ(テストモード中のみ)をビジターカードに記録して、S216に進む。この玉貯留部355に貯留されているパチンコ玉の払出の詳細については、図26のSh5で詳述する。なおS221で持玉数が零であると判定された場合には、S223の処理を行わずに、S216に進む。
次にS216で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDと、カードテーブルに記憶されている持玉数とを含むカード排出通知を送信して、S217で、管理コンピュータ150から送信されてくるカード排出結果の受信を待機する。
前記カード排出通知を受信した管理コンピュータ150は、モードフラグに対応する記憶領域のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信したカード排出通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を、受信したカード排出通知に含まれる持玉数に更新し、RTC104から出力されるその時点の日時を最新発行日時に格納するとともに、モードフラグに対応する記憶領域のユニット管理テーブルにおいて、受信したカード排出通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、カード排出通知の送信元のカードユニット3に対してカード排出結果を送信する。
管理コンピュータ150からカード排出結果を受信すると(S217でYES)、S218で、排出支持をカードリーダライタ327に出力して受付中のビジターカードをカード挿入口309から排出して返却し、S219で、カードテーブルをリセットして、前記S215に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零でない場合には、常に返却される。そして該返却されたビジターカードのプリペイド残額は、精算装置180において精算可能である。
前記S220でプリペイド残額が零である(YES)と判定された場合には、S231で、前記S221と同様に、カードテーブルで記憶している持玉数が単位未満端数(本例では24玉以下)であるか否かを判定する。このS231で持玉数が単位未満端数でない(NO)、即ち持玉数が払出単位以上であると判定された場合には、S232で、前記S222と同様に、該持玉数をビジターカードに記録して、前記S216に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零である場合には、持玉数が零でないことを条件として、返却される。ここで返却されたビジターカードのプリペイド残額は零であるので、精算装置180において精算不能である。
一方、S231で持玉数が単位未満端数である(YES)と判定された場合には、S233で、前記S223と同様に、該単位未満端数のパチンコ玉を玉貯留部355に貯留されているパチンコ玉から払い出して遊技者に返却するための単位未満払出処理を行って、S240に進む。なおS231で持玉数が零であると判定された場合には、S233の処理を行わずに、S240に進む。
S240では、システムコントローラ100に対して、当該ビジターカードのカードIDを含むカード排出通知を送信し、S241で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDとを含むカード排出通知を送信して、S242で、システムコントローラ100および管理コンピュータ150から送信されてくるカード排出結果の受信を待機する。
前記カード排出通知を受信したシステムコントローラ100は、ビジターカードテーブルにおいて、受信したカード排出通知に含まれるカードIDに対応する「状況」を「保管中」に変更して、カード排出通知の送信元のカードユニット3に対してカード排出結果を送信する。また前記カード排出通知を受信した管理コンピュータ150は、ビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信したカード排出通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を零に更新すると共に、ユニット管理テーブルにおいて、受信したカード排出通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、カード排出通知の送信元のカードユニット3に対してカード排出結果を送信する。
システムコントローラ100および管理コンピュータ150からカード排出結果を受信すると(S242でYES)、S243で、受付中のビジターカードを取り込んでカード貯留部370に貯留する取込処理を行って、前記S219に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零であり、かつ持玉数が単位未満端数である場合には、返却されずに取り込まれる。これによれば、少ない持玉数が記録されたビジターカードが返却されて捨てられることによる遊技場の損失を防止できる。なお、S243においてビジターカードが取り込まれる際、カードに記録される持玉数は零となる。
図21に戻り、前述したSb2〜Sb13の待機状態において、遊技者が再プレイボタン319の操作を実施した場合には、該再プレイボタン319の操作を検知した表示制御
基板329から再プレイ操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb6において再プレイボタン319の操作有りと判断してSb24に進み、再プレイ処理を実施する。
この再プレイ処理においては、まず、持玉数が「0」であるか否かを判定し、持玉数が「0」でない場合には、該操作を無効とするとともに、「持玉数が有りますので、払出ボタンを操作して下さい。」のメッセージを表示部312に表示した後、Sb2〜Sb13の待機状態に戻る一方、持玉数が「0」である場合には、更に、RAM328b内に記憶されている暗証番号の照合済みの有無を示す照合済みフラグが、照合済みを示す「1」であるか否かを判定し、「1」でない場合(照合済みでない場合)には、暗証番号の受付け処理を実施する。
このように、本実施の形態では、当日において会員遊技者が獲得した持玉数は、貯玉数と異なり、手数料を必要とせずに払出しが実施されることから、これら手数料がかからない持玉数が存在する場合において再プレイ操作を無効とすることで、手数料がかからない持玉数が存在するにもかかわらず、手数料のかかる貯玉数が使用されてしまうことによる会員遊技者の不利益の発生を解消することができるようになっている。
本実施の形態の暗証番号の受付け処理においては、まず、テンキーを含む暗証番号の受付け画面並びに暗証番号の入力を促すアナウンス表示を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを行う。
そして、受付けた暗証番号とカードテーブルに格納している暗証番号とを比較し、双方が一致した場合において、RAM328b内の所定領域の照合済みフラグを、照合済みを示す「1」に更新するとともに、カードテーブルに格納している貯玉数に手数料率(たとえば、0.63)を乗じたデータであるα貯玉数が所定の再プレイ単位玉数(125玉)以上であることを条件に、再プレイ玉貸処理を実施する。
一方、照合済みを示す「1」である場合には、さらに、LED320aが点灯状態であるか否か、つまり、α貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であるか否かを判定し、LED320aが点灯状態である場合には、カードテーブルに記憶されている貯玉数から、再プレイ単位数/α玉を減算更新し、再プレイ表示部320(LED320a)を消灯した後、再プレイ玉貸処理を実施する。この本実施の形態の再プレイ玉貸処理においては、再プレイ単位数(125玉)に対応するパチンコ玉数の払出しを、上述した貸出処理の場合と同様に、対応するパチンコ機2における払出単位である25玉の払出を指示する信号を5回出力することでパチンコ機2に実施させる。
尚、再プレイ単位玉数の減算更新後のα貯玉数が、再プレイ単位玉数以上である場合には、再プレイ玉貸処理の終了後において、再度、再プレイ表示部320(LED320a)が点灯状態とされる。
そして、管理コンピュータ150に対して、カードテーブルに記憶されている会員カードID並びに会員IDと、貯玉数から減算した(再プレイ単位数/α)と、モードフラグとを含む再プレイ完了通知を送信した後、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る。
尚、再プレイ完了通知を受信した管理コンピュータ150は、会員貯蓄管理テーブルにおいて、該再プレイ完了通知に含まれる会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている貯玉数から再プレイ単位数/αを減算更新する。
また、前述したSb2〜Sb13の待機状態において、払出ボタン311を操作した場合には、払出ボタンスイッチ311’からの操作信号が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb7において払出ボタン311の操作有りと判断してSb25に進み、図24に示す払出処理を実施する。尚、払出操作が無効とされている場合には、Sb25に進むことなく、Sb2〜Sb13の待機状態を継続する。
本実施の形態の払出処理においては、まず、図24に示すように、計数済玉数、つまり、カードテーブルの持玉数が存在するか否かを判定する(Sh1)。
このSh1のステップにおける判定において、計数済玉数(持玉数)が存在しない場合には、Sh6のステップに進んで、表示部312に、例えば、「計数済玉数がありません。」のエラーメッセージを表示して、計数済玉数(持玉数)が存在しないことを遊技者に報知した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る。
一方、計数済玉数(持玉数)が存在する場合にはSh2のステップに進み、計数済玉数が、予め設定されている所定の払出設定数である5度数に相当する125玉以上であるか否かを判定する。
該判定において125玉以上である場合には、Sh8に進み、払出設定数払出処理を実施する。
具体的に、該払出設定数払出処理においては、前述した使用度数貸出処理の場合と同じく、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがLOWであることを条件に、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ちの状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替えることにより、1払出単位である1度数に相当する25玉のパチンコ玉の払出しを実施させ、EXSのHIGHの検出待ちの状態となる。
次いで、パチンコ機2における1払出単位の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を払出設定数である5度数に相当する5回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が5度数に一致しない場合には、再び前述の1度分の払出処理を実施するようになっており、前記した比較においてカウントしたBRQの回数が払出設定数である5度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとする。
そして、制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから125玉の玉数を減算更新するとともに、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、払出した玉数(125玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から払出した玉数(125玉)を減算更新させた後、Sh20のカード回収判定処理に進む。
このカード回収判定処理においては、受付け中のカードが、減算更新後の計数済玉数(持玉数)が「0」であるビジターカードであるか否かを判定し、計数済玉数(持玉数)が「0」であるビジターカードである場合には、さらに、プリペイド残額も「0」であることを条件に、前述の貸出処理におけるプリペイド残額が「0」である場合と同じく、当該ビジターカードを回収した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る。
一方、Sh2のステップにおける判定結果が、払出設定数以上でないとの判定結果である場合には、Sh3のステップに進んで、計数済玉数が対応するパチンコ機2における払出単位数である25玉以上であるか否かを判定する。
該判定において25玉以上でないと判定された場合、例えば、計数済玉数が20玉である場合には、Sh4のステップに進んで、貯留玉数データから特定される貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が、該計数済玉数である20玉以上であるか否か、つまり、計数済玉数である20玉の払出しが可能であるか否かを判定する。
該判定において、貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が、該計数済玉数である20玉以上でないと判定した場合、つまり、20玉のパチンコ玉の払出しが不能である場合には、Sh7のステップに進んで、表示部312に、「玉不足のため払出しができません。店員を呼んで下さい。」のメッセージを表示するとともに、多機能ランプ301の点灯状態を、貯玉残数エラーが発生したことを報知する所定の点灯態様にて点灯させる貯玉残数エラー報知処理を実施する。
この報知により貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が少ないことを把握した店員は、前述したように、リモコンを用いて、加算留保モードに移行して玉貯留部338にパチンコ玉を補充することで、貯留部338からのパチンコ玉の払出しが可能とされる。
一方、Sh4のステップにおける判定において、貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が、該計数済玉数である20玉以上であると判定した場合にはSh5のステップに進んで、該計数済玉数である20玉の払出玉数を含む端数払出要求を計数・端数払出ユニット340に対して送信する。
この端数払出要求の受信に応じて計数・端数払出ユニット340は、流路切替ソレノイド358によって流路を返却通路335へ切り替えるとともに、該受信した端数払出要求に含まれる払出玉数(端数)である20の検出信号が出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該払出玉数(端数)である20個のパチンコ玉が、排出流路337上の分流口336から返却通路335に流入して、返却貯留部342に返却されて貯留されることで、遊技者は、これら払出しされた20玉のパチンコ玉を該返却貯留部342から取り出すことができる。
そして、端数払出要求に基づく20玉のパチンコ玉の払出しが完了した段階において計数・端数払出ユニット340の制御部350は、制御ユニット328に対して端数払出完了通知を送信する。
この端数払出完了通知の受信に応じて制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから、払出した玉数を減算更新する。これにより、計数済玉数および持玉数は「0」となる。
そして、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、返却した払出玉数(20玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピ
ュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から返却した払出玉数(20玉)を減算更新させて「0」とした後、上述したSh20のカード回収判定処理を実施した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb13の待機状態に戻る。
尚、これら払出完了通知を受信した際には、該払出完了通知に基づいて、貯留・払出履歴テーブルにおいて、該装置IDに対応する貯留・払出履歴として、「払出」の種別と該払出玉数(20玉)とを含む貯留・払出履歴が登録される。
つまり、計数済玉数(持玉数)が払出単位である1度数に対応する25玉未満の端数である場合には、遊技者が払出ボタン311を操作することにより、該端数のパチンコ玉が計数・端数払出ユニット340内の貯留部338に貯留されているパチンコ玉から払出されることで遊技者に返却されるようになっている。
一方、Sh3における判定において、計数済玉数(持玉数)が25玉以上であると判定された場合には、Sh9のステップに進んで、該計数済玉数の範囲において払出が可能な最大払出単位と払出単位未満の端数とを特定した後、Sh10のステップに進むことで、該特定した最大払出単位の玉数を対応するパチンコ機2から払出させるとともに、上述したSh4とSh5のステップを実施することで、特定した端数のパチンコ玉が計数・端数払出ユニット340において返却貯留部342に払出される。
具体的に、例えば、持玉数(計数済玉数)が110玉である場合であれば、Sh9のステップにおいては、持玉数である110玉を払出単位である25玉で除した値の整数値である4を最大払出単位に相当する払出度数として特定するとともに、該払出単位である25玉で除した値の余りとなる払出単位未満の10玉を端数として特定する。
そして、Sh10において、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがLOWであることを条件に、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ち状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替えることにより、1払出単位である1度数に相当する25玉のパチンコ玉の払出しを実施させ、EXSのHIGHの検出待ち状態となる。
次いで、パチンコ機2における1払出単位の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を、Sh8のステップにて特定した払出度数である4度数に相当する4回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が4度数に一致しない場合には、再び前述の1度分の払出処理を実施する一方、前記した比較においてカウントしたBRQの回数が払出設定数である4度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとする。
そして、制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから、払出した4度数に相当する100玉を減算更新するとともに、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、払出した玉数(100玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から払出した玉数(100玉)を減算更新させた後、Sh4とSh5のステップを実施することで、残りの端数である10玉のパチンコ玉が、計数・端数払出ユニット340において返却貯留部342に払出されるとともに、これら払出された端数の玉数が減算更新されて、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)が全て「0」とされるとともに、管理コンピュータ150における当該受付け中のカードの持玉数も「0」とされる。
つまり、計数済玉数(持玉数)が、払出単位である1度数に相当する25玉以上であって、払出設定数に対応する125玉未満であり、端数が存在する場合には、これら端数の払出すために、個別に払出ボタン311を操作することなく、該端数のパチンコ玉が計数・端数払出ユニット340内の貯留部338に貯留されているパチンコ玉から払出されることで遊技者に返却されるようになっている。尚、これら端数の払出しが実施された場合にも、前述したように、該端数の払出玉数を含む払出完了通知が管理コンピュータ150に送信されることにより、該払出完了通知に基づいて、貯留・払出履歴テーブルにおいて、該装置IDに対応する貯留・払出履歴として、「払出」の種別と該払出玉数(10玉)とを含む貯留・払出履歴が登録される。
また、遊技者が所用で離席したい場合には、店員を呼んで、該店員が所持するリモコンにおいて離席操作を実施してもらい、離席モードに移行させることが必要となる。
このリモコンにおいて離席操作があった場合には、該リモコンから離席操作に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて離席操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、離席操作があった旨の離席操作情報が出力される。
この離席操作情報の出力は、前述したSb2〜Sb13の待機状態におけるSb8において検知されることで離席操作有りと判断され、Sb26に進んで離席処理を実施する。
この離席処理において制御ユニット328は、まず、全ての操作を無効とするとともに、計数・端数払出ユニット340(制御部350)に対して計数禁止指示を出力して、新たなパチンコ玉の計数を禁止する。
そして制御ユニット328は、カードリーダライタ327に受付け中の(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数とを、長い電源遮断等によりRAM328bのカードデータが消失しても、これらの(会員)カードID並びに会員IDの記憶が残るように、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カード或いはビジターカードをカード挿入口309から排出させ、機能ランプ301の点灯状態を、離席中を示す黄色の点灯状態とし、表示部312に「離席中」の表示と経過時間(所定の離席時間の残り時間)の表示を開始するとともに、カード挿入可能化指示をカードリーダライタ327に出力することにより、該排出に伴って、シャッタ用ソレノイド399によりカード挿入口309のシャッタが没状態とされることで、カード挿入口309からのカード挿入のみを許可する離席モードに移行する。
尚、本実施の形態では、前述したように、制御ユニット328のRAM328bは、電池によりバックアップされているため、(会員)カードID並びに会員ID(会員のみ)を離席モードの解消対象とするカードの情報として、RAM328b内の所定領域に改めて記憶しても良いし、或いは、本実施の形態のように、会員カード或いはビジターカードの受付け時においてカードテーブルに(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が既に記憶されている場合には、これら新たな(会員)カードID並びに会員IDの
記憶の実施を省略して、該カードテーブルに既に記憶されている(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を利用するようにしても良い。
遊技者は、カード挿入口309から排出された会員カード或いはビジターカードを持参して離席すれば良い。
尚、上述した離席モードへの移行に際して制御ユニット328は、装置IDと排出したカードの(会員)カードIDとモードフラグとを含む離席通知をシステムコントローラ100並びに管理コンピュータ150に送信することで、これら(会員)カードIDが離席カードとして登録されることにより、これら排出したカードが他のカードユニット3や景品交換用POS端末170において受付けられても、該カードに使用が不可とされて返却されるようになっている。
そして、遊技者が所用を終えて遊技を再開する場合には、離席時に排出された会員カードまたはビジターカードをカード挿入口309に挿入すれば良く、該会員カードまたはビジターカードの挿入があった場合に制御ユニット328は、挿入された会員カードまたはビジターカードから(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を読み出して、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と一致するか否かを判定する。
(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致しない場合には、挿入された該会員カードまたはビジターカードを排出して離席モードを継続する一方、(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致した場合には、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を消去するとともに、該離席モードの移行において実施した操作の禁止と計数禁止とを解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb13の待機状態に戻る。
尚、離席した遊技者が所定の離席時間を経過しても戻らない場合等においては、離席モードを強制的に解除することができるようになっており、このように、離席モードの強制解除を行う場合において店員は、所持しているリモコンに設けられている強制解除ボタンを操作すれば良く、該強制解除ボタンの操作により、該リモコンから強制解除ボタンの操作(強制解除操作)に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて該強制解除操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、強制解除操作があった旨の強制解除操作情報が出力される。
これら離席モード中において該強制解除操作情報の入力があった場合において制御ユニット328は、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数のデータを、強制解除履歴データとしてEEPROM328cの他の所定領域に記憶した後、該データを消去するとともに、カードテーブルをリセットする。
そして、離席モードの移行において実施した操作の禁止と計数禁止を解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb13の待機状態に戻り、新たな会員カード或いはビジターカード並びに紙幣の受付けが可能とされる。
また、強制解除履歴データは、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150からの送信要求に応じて、或いは営業終了時の締め関連処理(図26(a))においてシステムコントローラ100並びに管理コンピュータ150の双方に送信され、該システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150にて記憶・管理されることで、離
席者によるクレームがあった場合でも、これらシステムコントローラ100或いは管理コンピュータ150に記憶・管理されている強制解除履歴データにより、システムコントローラ100或いは管理コンピュータ150のいずれかに障害が発生しても、当該離席者が所有する持玉数を確実に保証することができるようになっている。
また、前述したSb2〜Sb13の待機状態において、遊技者がメニューボタン316の操作を実施した場合には、該メニューボタン316の操作を検知した表示制御基板329からメインメニュー表示操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb10においてメニューボタン316の操作有りと判断してSb28に進み、図示しないメニュー表示処理を実施する。
このメニュー表示処理において制御ユニット328は、まず、カードテーブルに記憶されているデータに基づいて、対応するパチンコ機2で遊技中の遊技者が会員であるか否か(会員IDが記憶されているか否か)を判定し、遊技者が会員でない場合(会員IDが記憶されていない場合)には、会員固有のメニュー項目を含まない「台データ」、「ランキング」、「お知らせ」、「共有」、「ワゴンサービス」の各メニュー項目のみを含むビジターメインメニュー(図5参照)を、ビジターメインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより、表示部312に表示させる一方、遊技者が会員である場合には、会員固有のメニュー項目である「ポイント表示」、「再プレイ」のメニュー項目とをさらに含む、図5に示す会員メインメニューを、会員メインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより表示部312に表示させる。
これら表示部312に表示された各メニュー項目は、遊技者が選択操作可能とされており、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択されない場合には、メニュー表示終了指示を表示制御基板329に出力することでメインメニューの表示を終了させた後、Sb2〜Sb13の待機状態に戻る一方、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択された場合には、該選択されたメニュー項目に該当する処理を実行した後、Sb2〜Sb13の待機状態に戻る。
尚、メインメニュー中の「再プレイ」メニューが選択された場合には、前述したSb24の再プレイ処理が実行される。
また、「台データ」のメニューが選択された場合には、遊技情報テーブルに記憶されている本日の各データが表示され、「ランキング」のメニューが選択された場合には、ランキングの種別、具体的には、出玉ランキング、大当りランキング、連荘ランキング等を選択するサブメニュー画面が表示され、該サブメニュー画面にて選択された種別のランキングデータがホールコンピュータ140から取得されて表示部312に表示される。
また、「ポイント表示」のメニューが選択された場合には、カードテーブルに記憶されている来店ポイントのポイント数(来店ポイントの記憶がない場合には、来店ポイント取得要求を管理コンピュータ150に対して送信することにより、該管理コンピュータ150から来店ポイント数を取得する)が表示部312に表示され、「お知らせ」のメニューが選択された場合には、RAM328b内に記憶されているお知らせ情報が表示部312に表示される。
「共有」のメニューが選択された場合には、遊技者の持玉数を他の遊技者に分けるための共有処理が実行される。共有処理については、図28で後述する。
「ワゴンサービス」のメニューが選択された場合には、ワゴンサービスの要求があったことが多機能ランプ301により報知され、ワゴンサービス用の係がリモコンを所持して
当該遊技者のところに来る。
尚、表示部312の下方の「計数済玉数」の表示は、メインメニューとは異なり、常に表示部312の下方において表示されることで、遊技者は、常時、計数済玉数の数値を確認できるようになっている。
次に、営業終了時における処理の流れについて、図12並びに図26に基づいて説明すると、まず、営業終了時における営業終了時処理の起動は前記システムコントローラ100にて実施され、該システムコントローラ100からカードユニット3に対して動作停止要求が送信されることにより、カードユニット3(制御ユニット328)は、貸出操作や払出操作等の各種の操作受付けや、カードリーダライタ327への新たな会員カードやビジターカードの挿入受付けや、遊技情報テーブル等の各種遊技情報データや貯留玉数データの更新を禁止するとともに、システムコントローラ100に対して動作停止状態に移行した旨の動作停止通知を返信した後、管理コンピュータ150からの営業終了時処理要求の受信待ち状態へ移行する。
動作停止通知を受信したシステムコントローラ100は、管理コンピュータ150に対し、会員カードやビジターカードの各処理が完了していることを示す営業終了通知を送信することで、管理コンピュータ150はシステムコントローラ100が営業終了に移行したことを検知して各カードユニット3の制御ユニット328へ営業終了時処理要求を送信する。
該営業終了時処理要求を受信した制御ユニット328は、図26(a)に示す営業終了時処理を開始する。この営業終了時処理においては、図26(a)に示すように、計数無効化処理(Sk1)、データ更新処理(Sk2)、貯留玉排出処理(Sk3)、締め関連処理(Sk4)が実施される。
Sk1のステップにおける計数無効化処理においては、図26(b)に示すように、まず、カードリーダライタ327に受付け中のカード(ビジターカードまたは会員カード)が存在するか否かを判定する(Sd1)。
受付け中のカードが存在しない場合にはSd2のステップに進む一方、受付け中のカードが存在する場合にはSd5のステップに進み、該受付け中のカードがビジターカードであるか否かを、カードテーブルのカードIDの項目に格納されている該受付け中のカードから読み出したカードIDから判定する。
受付け中のカードがビジターカードであるときにはSd5の判定において「Yes」と判定されてSd6のステップに進み、さらに、記録されている持玉数が存在するか否か(持玉数の記録が存在するか否か)を判定する一方、受付け中のカードが会員カードであるときにはSd5の判定において「No」と判定されてSd9のステップに進んで返却処理が実施される。
受付け中のビジターカードに記録されている持玉数が存在する場合には、Sd7のステップに進んで、該存在する持玉数の記録と該持玉数が計数された日付の記録とを、カードリーダライタ327に指示して消去させた後Sd8のステップに進む一方、受付け中のビジターカードに記録されている持玉数が存在しない場合には、Sd7のステップを経由することなく、Sd8のステップに進んで、受付け中のビジターカードのプリペイド残額が存在するか否か、つまり、カードテーブルにおけるプリペイド残額が存在するか否かを判定する。尚、Sd7において消去した持玉数の記録と該持玉数が計数された日付の記録を、Sd3のステップと同様に、カードID並びに当該装置IDと、モードフラグとを含む
カード無効化情報として管理コンピュータ150に対して送信することで、これらビジターカードにて消去された記録データを、管理コンピュータ150にて管理するようにしても良い。
プリペイド残額が存在しない、つまり「0」で有る場合には、Sd12のステップに進んで、受付け中のビジターカードをカードリーダライタ327のカード貯留部370に回収した後、Sd2のステップに進む一方、プリペイド残額が存在する、つまり「0」でない場合には、Sd9のステップに進んで、返却処理を実施する。
このステップSd9の返却処理においては、受付け中のビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309から排出する。尚、この際、テストモード中である場合には、テストフラグが記録されて排出される。
また、排出されるカードが会員カードである場合には、カードユニット3の装置IDと返却するカードの会員カードIDとカードテーブルに記憶されている持玉数と貯玉数と、モードフラグとを含む返却通知が管理コンピュータ150に対して送信されることで、会員貯蓄管理テーブルにおいて、受信した返却通知に含まれる会員カードIDに対応して記憶されている持玉数並びに貯玉数が、受信した返却通知に含まれる持玉数並びに貯玉数に更新されるとともに、ユニット管理テーブルにおいて受信した装置IDに対応する「受付けID」に格納されている会員カードIDが削除される。尚、排出されるカードがビジターカードである場合には、ビジター貯蓄管理テーブルの更新を後述する更新処理にてまとめて実施するために、返却通知は送信しないようになっている。
そして、Sd10のステップに進み、排出したカードの種別(ビジター・会員)に応じた報知態様にて、カードの排出を該カードが抜き取りされるか又は所定時間が経過するまで報知する。具体的には、ビジターカードを排出した場合には、多機能ランプ301の点灯状態を黄色の高速点滅状態として該ビジターカードの排出を報知する一方、会員カードを排出した場合には、多機能ランプ301の点灯状態を青色の高速点滅状態として該会員カードの排出を報知する。
このようにして排出されたカードは、店員により、カードの種別毎、つまりビジターカードまたは会員カード毎に個別にまとめて分別回収されて、正規の所有者が申し出るまで、保管されるようになっており、これら店員が分別回収する際に、どのカードユニット3でどの種別のカードが排出されているのかを、該カードユニット3まで出向くことなく遠方からでも確認できるので、これら排出されたカードの種別毎の分別回収作業の作業性が向上する。
そして、これら排出したカードの(会員)カードIDと装置IDとを含む排出履歴情報を管理コンピュータ150に対して送信した後(Sd11)、Sd2のステップに進む。
このようにしてカードユニット3から送信されてくる各排出履歴情報は全て、その当日の日付が付加された排出履歴ファイルとして管理コンピュータ150にて所定期間に亘って記憶されることで、営業終了時にカードユニット3に受付けられていたカード、つまり、遊技者が取り出し忘れた各ビジターカードまたは会員カードが、どの日付においてどのカードユニット3に挿入されていた(排出された)のかを、後述においても管理コンピュータ150において特定(確認)でき、これらの情報をビジターカードまたは会員カードの正規の持ち主を特定する際の重要情報とすることができるので、これらカードの正規の持ち主への返却を容易化できる。
次いで、Sd2のステップにおいては、計数済玉数(カードテーブルにおける持玉数)が存在するか否かを判定する。
計数済玉数が存在しない場合にはSd2のステップにおいて「No」と判定されて当該計数無効化処理を終了する一方、計数済玉数が存在する場合には、Sd3のステップに進み、当該装置IDと、計数済玉数(持玉数)と、モードフラグとを含む無効化情報を管理コンピュータ150に対して送信した後、計数済玉数(カードテーブルにおける持玉数)を消去して(Sd4)、該計数無効化処理を終了する。尚、これら送信された無効化情報を受信した管理コンピュータ150は、該受信した無効化情報を、その当日の無効化履歴として記憶、管理する。
次いで、制御ユニット328は、Sk2のデータ更新処理を実施する。このデータ更新処理においては、上記にて更新を禁止した遊技情報テーブルの本日データにおける各遊技情報データを装置IDとともにホールコンピュータ140に送信して、ホールコンピュータ140の遊技情報を最終データに更新させるとともに、前日データを前々日に、本日データを前日に、本日データをリセットする更新を実施した後、カードテーブル並びに会員遊技情報テーブルをリセットしてデータ更新処理を終了する。
次に、制御ユニット328は、Sk3の貯留玉排出処理を実施する。該貯留玉排出処理では、管理コンピュータ150から送信される排出指示の受信待ち状態となる。この排出指示の受信待ち状態において管理コンピュータ150からの前述した排出指示を受信した場合には、排出玉数(例えば全数)を含む排出要求を計数・端数払出ユニット340の制御基板341(制御部350)に対して送信して、貯留部338に貯留上限期間を超えて貯留されているパチンコ玉を含む全てのパチンコ玉を貯留部338から排出させて回収するとともに、貯留玉数データを「0」に更新する。
次に、制御ユニット328は、Sk4の締め関連処理を実施する。この締め関連処理においては、プリペイド残額の利用履歴等の情報をシステムコントローラ100に送信するとともに、前述したように、離席における強制解除履歴データ等のデータを、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150の双方に送信して記憶させる。
尚、本実施の形態では、前述した排出履歴情報を管理コンピュータ150のみに送信しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記した強制解除履歴データと同じく、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150の双方に送信して記憶させておくことで、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150のいずれかに不具合を生じても、排出履歴情報を確認できるようにしても良い。
これらSk4の締め関連処理を終了したことに応じて制御ユニット328は、装置IDを含む処理終了通知を管理コンピュータ150に対して送信する。
管理コンピュータ150は、図12に示すように、全てのカードユニット3からの処理終了通知の受信したことに応じてデータ更新処理を実施する。
このデータ更新処理においては、カードユニット3から受信した無効化情報(無効化履歴として記憶)に含まれる装置IDに対応付けてユニット管理テーブルに記憶されているカードIDを全て抽出し、該抽出したカードIDに対応付けてビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数を、無効化処理済みとしてリセット(消去)するとともに、ビジター貯蓄管理テーブルに持玉数が存在する場合には、該持玉数、つまり、ビジターカードに記録されたがその当日に使用されなかった持玉数とカードIDとを無効化履歴に追加した後、これら存在する持玉数を全てリセットすることで、その営業当日においてビジター貯蓄管理テーブルに記憶された持玉数が全て無効化される。
これら各無効化履歴に含まれる計数済玉数(持玉数)を合計することで、ビジターカードに記録されて発行されていない状態で、カードユニット3において無効化された計数済玉数(持玉数)を含む無効化された正確な計数済玉数(持玉数)を集計することができるようになっており、これら集計された無効化持玉総数並びに無効化履歴の情報は、図12に示すように、システムコントローラへの終了完了通知の送信後にホールコンピュータ140に対して送信されて、会計処理用のデータとして利用、保管される。
これらデータ更新処理における最後の処理として、ユニット管理テーブルにおける「状況」、「受付けID」、「計数済玉数」のデータを全てリセットしてユニット管理テーブルを更新し、該ユニット管理テーブルの更新後において、システムコントローラに終了完了通知を送信する。
この管理コンピュータ150からの終了完了通知の受信により、システムコントローラ100は、管理コンピュータ150において終了準備が完了したことを検知して、所定の終了処理に移行する。
図27は、本実施の形態において用いた管理コンピュータ、カードユニット、システムコントローラの間において送受信される情報およびそれに基づいた処理を示すフロー図である。
図27を参照して、まずカードユニット3において、St1により、挿入された会員カードまたはビジターカードを取込む処理がなされ、St2により、その取込んだ会員カードまたはビジターカードの記憶データを読取る処理がなされ、St2aにより、記憶データに含まれる交換フラグがON状態であるか否かが判断される。交換フラグは、当該カードがワゴンサービスの物品との交換の対価に関連付けられたワゴンサービスの販売員のカードであるか否かを示すフラグであり、詳細は後述する。
交換フラグがオン状態であると判断された場合、ワゴンサービスの販売員のカードであるので、遊技に用いることを禁止するために、処理がSt18に進められ、St18により、カードが返却される。このようにすることで、販売員用のカード、即ちワゴンサービスの売上げが遊技に使用される不正を防止し、ワゴンサービスの売上げ管理も適切に行うことができる。一方、交換フラグがオフ状態であると判断された場合、処理がSt3に進められる。
次にSt3により、そのカードユニット3から、カード挿入通知が、管理コンピュータ150とシステムコントローラ100とに送信される。管理コンピュータ150へは、カード挿入通知とともに、St2により読取ったカードIDが送信される。一方、システムコントローラ100へは、カード挿入通知とともに、St2により読取ったカードIDとプリペイド残額とが送信される。
管理コンピュータ150では、そのカード挿入通知とカードIDとを受信した場合に、St4により、使用可否の判断処理が実行される。この使用可否の判断処理は、挿入されたカードIDに基づいて当該会員カードまたはビジターカードが使用可能なものであるか否かを判断する処理であり、その判断結果をカードユニット3へ返信する。その判断結果としては、何ら異常のない会員カードまたはビジターカードの場合に返信されるカード挿入結果OK(持玉数,α貯玉数(会員カードの場合のみ))、その会員カードが会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルに登録されていない等の全く使用できない会員カードまたはビジターカードである場合のカード挿入結果NG(カード排出)、その会員カードまたはビジターカードの持玉数と貯玉数(会員カードの場合のみ)との使用を禁止するカード挿入結果NG(プリペイド残額のみ使用可)の3種類がある。
この使用可否の判断処理の制御内容は、まず受信したカードIDのデータを会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルから検索する処理がなされ、受信した当該カードIDが会員貯蓄管理テーブルおよびビジター貯蓄管理テーブルに未登録の場合には、カード挿入結果NG(カード排出)をカードユニット3へ返信する処理がなされる。一方、未登録でない場合には、受信したカードIDに関してエラーが発見されてそのカードの持玉数と貯玉数との使用を禁止する必要がある場合には、カード挿入結果NG(プリペイド残額のみ使用可)を返信する処理が行なわれる。この受信したカードIDに関してのエラーとは、たとえば、カードが盗難(または紛失)され、その後そのカードのカードIDを失効カードとして登録した場合に、その失効カードとして登録されたカードIDと同じカードIDがカードユニット3から送信されてきた場合等である。受信したカードIDに関してなんらエラーが発見されない場合には、カード挿入結果OK(持玉数,α貯玉数(会員カードの場合のみ))を返信する処理が行なわれる。
図27においては、管理コンピュータ150は、St6により、カード挿入結果OK(持玉数,α貯玉数(会員カードの場合のみ))をカードユニット3へ返信する場合が示されている。この持玉数とは、カードユニット3から送信されてきたカードIDに対応する当該会員カードまたはビジターカードの持玉数のデータのことである。また、このα貯玉数とは、カードユニット3から送信されてきた会員カードIDに対応する当該会員カードの貯玉数に手数料率(たとえば、0.63)を乗じたデータのことである。遊技場においては、一般的には、遊技者の本日分の獲得持玉数(持玉数と自台計数玉)を用いて再遊技する場合には手数料が不要であるが、遊技者の過去分の獲得玉数(貯玉数)を用いて再遊技する場合には手数料を取る場合が多い。過去分の獲得玉に対する手数料(たとえば0.37)を減算するために貯玉数に乗じる計数値が手数料率αである。そして、カード挿入結果OKが返信されるときに併せて返信される(持玉数,α貯玉数)は、具体的には、持玉数とα貯玉数とが両者区別できるように別々に返信されてくる。
一方、システムコントローラ100においては、カードID,プリペイド残額と共にカード挿入通知をカードユニット3から受信した場合には、St5により、当該カードIDに対応する会員カードまたはビジターカードのプリペイド残額を会員カードテーブルまたはビジターカードテーブル(図14(a)(b)参照)から検索して、その検索されたプリペイド残額が0のときには、St7によりそのプリペイド残額が0である旨をカードユニット3へ通知する処理が行なわれる。なお、プリペイド残額が0でないときには、システムコントローラ100は、St7による通知処理は行なわない。
次に、カードユニット3においては、St8による入金処理、St9によるプリペイド残額を使用しての貸出処理、St10による再プレイ処理(自台計数玉,持玉数,貯玉数の優先順序で引落して玉払出)、St11による計数処理、St12による返却操作があったか否かの判断の各処理を行ない、カードの返却操作があるまでこのSt8〜St12の処理が繰返し実行される。
ここで、入金処理とは、遊技者がカードユニット3の紙幣挿入口302に紙幣を挿入して入金操作することにより、現在受付けられている会員カードまたはビジターカードのプリペイド残額を加算更新するための処理である。プリペイド残額を使用しての貸出処理とは、遊技者の操作に応じて、現在受付けられている会員カードまたはビジターカードのプリペイド残額(図14(a)参照)を使用して玉の貸出処理を行なうことである。この処理の具体的な制御内容は、前述の図22のS001〜S006である。再プレイ処理とは、遊技者の操作に応じて、計数・端数払出ユニット240により取込まれた景品玉の自台計数玉、現在受付けられている会員カードまたはビジターカードの持玉数、貯玉数(会員カードの場合のみ)(図16(a)(b)参照)の優先順序で引落して遊技媒体としての玉を払出して遊技できるようにするための処理である。持玉数よりも自台計数玉の引き落
としの方を優先する理由は、カードユニット3が管理コンピュータ150と通信して持玉数を受信する必要がなく、通信負担の軽減になるためである。また、貯玉数よりも持玉数の引き落としの方を優先する理由は、一般的に貯玉を使用した再プレイでは手数料が生じるのであり、その手数料を遊技者が負担する事態を極力少なくするためである。計数処理とは、遊技者が遊技の結果獲得した遊技媒体である景品玉を計数・端数払出ユニット340により取込ませて計数するための処理である。これらの処理が、カードの返却操作があるまで繰返し実行される。
カードの返却操作があった段階で、カードユニット3は、St13により、カードIDとSt11により計数した計数玉数とともにカード排出通知を管理コンピュータ150へ送信するとともに、カードIDとSt8やSt9により変動したプリペイド残額の変動後の額とともにカード排出通知をシステムコントローラ100へ送信する。
管理コンピュータ150では、カードIDと計数玉数とともにカード排出通知を受信すれば、St14により、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルのデータを更新する処理を行なった後に、St16によりカード排出結果OKをカードユニット3へ返信する。
一方、システムコントローラ100では、カードIDとプリペイド残額とともにカード排出通知を受信すれば、St15により、会員カードテーブルまたはビジターカードテーブルのデータ更新処理を行ない、St17によりカード排出結果OKをカードユニット3へ返信する。カードユニット3では、それらカード排出結果OKを受信したことを条件として、St18により、カードを返却する処理を行なう。
図27のSt10の再プレイ処理においては、まず、カードユニット3において、再プレイ操作を受付ける。具体的には、遊技者が再プレイボタン319(図5参照)を操作したときの再プレイスイッチ319aによる再プレイ操作検出信号を受付ける。次に、持玉数が再プレイ引落数以上であるか否か判断する。ここに再プレイ引落数とは、1回の再プレイ操作によって引落される予め定められた玉数であり、たとえば本実施の形態においては125玉である。持玉数が再プレイ引落数以上であると判断された場合には、持玉数から引落して玉を払出すための処理が行なわれ、持玉数を再プレイ引落数だけ減算更新する処理が行なわれる。
一方、持玉数が再プレイ引落数以上ではないと判断された場合には、N=再プレイ引落数−持玉数の計算を行ない、貯玉の減算を行なうための所定の減算シーケンスに従った通信が行なわれる。具体的には、先ず、貯玉減算開始通知がカードユニット3から管理コンピュータ150に送信され、それを受けた管理コンピュータ150が貯玉減算開始応答をカードユニット3に返信する。それを受けたカードユニット3は、算出したNの値とともに貯玉減算要求を管理コンピュータ150へ送信する。
管理コンピュータ150では、その貯玉減算要求を受けて、貯玉数(会員カードの場合のみ)からNだけ引落す(実際にNの玉数を遊技者に払い出すために貯玉から減算される玉数はN/αとなる)引落処理を行ない、貯玉減算応答をカードユニット3へ返信する。この貯玉減算応答は、受信したNの値が該当する会員カードのα貯玉数(会員カードの場合のみ)よりも上回っている場合には、引落すことができないために再プレイ不能の通知が返信され、α貯玉数がN以上である場合には減算後のα貯玉数をカードユニット3へ返信する処理が行なわれる。カードユニット3では、管理コンピュータ150からの結果通知が再プレイ不能通知であった場合には、持玉数を全て遊技者に払出して0とし、貯玉数は使用できない旨を示す再プレイ不能の報知を行なう。一方、結果通知が玉数(減算後のα貯玉数)であった場合には、再プレイ引落数の玉を払出して、持玉数を0に更新する処理が行なわれる。つまり、持玉数に相当する玉をすべて払出すとともに、それでは足らない不足分の玉を会員貯蓄管理テーブル(図16(a)参照)を検索して該当する貯玉数(会員カードの場合のみ)から引落して不足分を払出すのである。
図27のSt10の再プレイ処理における引落処理においては、α貯玉数がN以上であるか否かの判断が行なわれる。このα貯玉数は、図27のSt3によりカードユニット3から管理コンピュータ150へ送信されてきたカードIDに対応するα貯玉数を会員貯蓄管理テーブルから検索したものである。α貯玉数がN以上である場合には、その貯玉数から(N/α)玉数を減算更新し持玉数を0に更新する処理が行なわれ、新たなα貯玉数と持玉数0とをカードユニット3へ通知する処理が行なわれる。貯玉数をN/α減算更新することにより、Nに対して手数料を上乗せした値を貯玉数から減算することになる。一方、α貯玉数がN未満であった場合には、再プレイ不能である旨をカードユニット3へ通知する処理が行なわれる。
例えば持玉数が100であり、貯玉数が100のときに再プレイ操作を受け付けると、N=125−持玉数=25となる。このときα貯玉数=63であるから、α貯玉数≧Nが成立する。従って、N/α=40が貯玉数から減算されて、貯玉数は60となり、持玉数は全て払い出されて0となる。その結果として遊技者には25+100=125玉払い出されることになる。一方、持玉数が100であり、貯玉数が10のときに再プレイ操作を受け付けると、N=125−持玉数=25となる。このときα貯玉数=6であるから、α貯玉数<Nであり、持玉数を全て遊技者に払出して0とし、貯玉数は使用できない旨を示す再プレイ不能の報知を行なう。
図27のSt14に示したデータ更新処理においては、受信したカードIDに対応するデータを会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルから検索し、その検索されたカードIDの持玉数を、受信した計数玉数に更新する処理が行なわれる。
前述したSb2〜Sb13の待機状態において、遊技者が共有ボタンの操作を実施した場合には、共有ボタンの操作を検知した表示制御基板329からの共有操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb11において共有ボタンの操作有りと判断してSb29に進み、共有処理を実施する。
図28は、本実施の形態におけるカードユニット3で実行される共有処理の流れを示すフローチャートである。図28を参照して、共有処理においては、まず、ステップSs2で、カードユニット3の制御ユニット328のCPU328aは、持玉数の範囲内の共有玉数の選択肢を表示部312に表示させる。たとえば、遊技者の持玉数が5432玉である場合は、共有玉数の選択肢として、「1000玉」,「2000玉」,「3000玉」,「4000玉」,「5000玉」の選択肢を表示させる。
そして、ステップSs3で、CPU328aは、遊技者によって透明タッチパネル314が操作されることによって、共有玉数の選択肢が選択されたか否かを判断する。選択されていないと判断した場合(ステップSs3でNOと判断した場合)、CPU328aは、ステップSs3の処理を繰返す。
一方、共有玉数の選択肢が選択されたと判断した場合(ステップSs3でYESと判断した場合)、CPU328aは、ステップSs4で、選択された共有玉数を持玉数から減算した値を、新たな持玉数とし、ステップSs5で、受付中のカードのカードIDとカードユニット3に記憶されている持玉数とを含むカード排出通知を、通信部334およびHUB7を介して管理コンピュータ150に送信する。
図29は、本実施の形態における管理コンピュータ150で実行される共有在席交換管理処理の流れを示すフローチャートである。共有在席交換管理処理は、管理コンピュータ150において、持玉および貯玉の共有およびカードユニット3でのワゴンサービスの物品との在席交換を管理するための処理である。
図29(a)は、共有在席交換処理の流れを示すフローチャートである。図29(a)を参照して、共有在席交換管理処理においては、まず、ステップSc1で、管理コンピュータ150のCPU152は、カードユニット3からカードIDおよび持玉数を含むカード排出通知を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合(ステップSc1でYESと判断した場合)、ステップSc2で、CPU152は、データ更新処理を実行する。
図29(b)は、共有在席交換処理のサブルーチンであるデータ更新処理の流れを示すフローチャートである。図29(b)を参照して、データ更新処理におおいては、まず、ステップSc21で、CPU152は、受信したカード排出通知に含まれるカードIDが、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルに登録されているか否かを判断する。
カードIDが登録されていると判断した場合(ステップSc21でYESと判断した場合)、ステップSc22で、CPU152は、当該カードIDが登録されている会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルの当該カードIDに対応する持玉数を、受信したカード排出通知に含まれる持玉数に更新する。この更新後の持玉数は、更新前の持玉数(例えば5000)から選択された共有玉数(例えば2000)を減算した値(例えば3000)である。
図30は、本実施の形態における共有のための処理における管理コンピュータ150での持玉数の更新の例を示す図である。カードIDがKC−00001で会員IDがK−00001の会員の会員カードについて、会員貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数が5000玉、貯玉数が0玉である場合に、2000玉共有するとした場合、カード排出通知に含まれる持玉数が5000−2000=3000となり、会員貯蓄管理テーブルの持玉数が3000玉に更新される。
図29(b)に戻って、ステップSc23で、CPU152は、カードの排出が可であることを示すカード排出結果を、カード排出通知を送信してきたカードユニット3に送信する。その後、実行する処理をこの処理の呼出元の共有在席交換管理処理に戻す。
一方、カードIDが登録されていないと判断した場合(ステップSc21でNOと判断した場合)、ステップSc24で、CPU152は、カードの排出が不可であることを示すカード排出結果を、カード排出通知を送信してきたカードユニット3に送信する。その後、実行する処理をこの処理の呼出元の共有在席交換管理処理に戻す。
図28に戻って、カードユニット3において、ステップSs6で、CPU328aは、管理コンピュータ150からカード排出可を示すカード排出結果を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップSs6でNOと判断した場合)、CPU328aは、ステップSs6の処理を繰返す。なお、カード排出不可を示すカード排出結果を受信した場合に、店員を呼出すために、エラー表示をしたり、LEDランプを点灯ま
たは点滅させたりするようにしてもよい。
一方、カード排出可を示すカード排出結果を受信したと判断した場合(ステップSs6でYESと判断した場合)、ステップSs7で、CPU328aは、会員カードを受付中であるか否かを判断する。会員カードを受付中でないと判断した場合(ステップSs7でNOと判断した場合)、ステップSs7で、CPU328aは、持玉数をビジターカードに書込むようカードリーダライタ327を制御する。
次に、ステップSs9で、CPU328aは、持玉数が端数上限(払出単位数(たとえば25玉))未満であるか否かを判断する。端数上限未満であると判断した場合(ステップSs9でYESと判断した場合)、CPU328aは、ステップSs10で、端数を払出すよう計数・端数払出ユニット340を制御し、ステップSs11で、受付中のビジターカードを回収するようカードリーダライタ327を制御する。但し、端数を払出して持玉数が0となったビジターカードであっても、プリペイド残額が0でなければ、当該ビジターカードは回収せずに排出する(Ss11を行わずにSs13にすすむ)。その後、CPU328aは、実行する処理をステップSs14に進める。
一方、会員カードを受付中であると判断した場合(ステップSs7でYESと判断した場合)、および、持玉数が端数上限未満でないと判断した場合(ステップSs9でNOと判断した場合)、CPU328aは、ステップSs12で、遊技者の会員カードまたはビジターカードを排出する旨を表示部312に表示させるよう制御し、ステップSs13で、会員カードまたはビジターカードを排出するようカードリーダライタ327を制御する。その後、CPU328aは、実行する処理をステップSs14に進める。
ステップSs14では、CPU328aは、ストックされたビジターカードをカード読書き位置まで取出すようにカードリーダライタ327を制御する。そして、ステップSs15で、CPU328aは、取出したビジターカードのカードIDを含むカード挿入通知を、管理コンピュータ150に送信する。
図29(a)に進んで、管理コンピュータ150において、ステップSc2のデータ更新処理の後、または、カード排出通知を受信していないと判断した場合(ステップSc1でNOと判断した場合)、ステップSc3で、CPU152は、カードユニット3からカード挿入通知を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合(ステップSc3でYESと判断した場合)、ステップSc4で、CPU152は、使用可否判定処理を実行する。
図29(c)は、共有在席交換処理のサブルーチンである使用可否判定処理の流れを示すフローチャートである。図29(c)を参照して、使用可否判定処理においては、まず、ステップSc31で、CPU152は、受信したカード挿入通知に含まれるカードIDが、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルに登録されているか否かを判断する。
カードIDが登録されていると判断した場合(ステップSc31でYESと判断した場合)、ステップSc32で、CPU152は、当該カードIDに対応して会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数および貯玉数(会員カードの場合のみ)を含むカード挿入結果を、カード挿入通知を送信してきたカードユニット3に送信する。その後、実行する処理をこの処理の呼出元の共有在席交換管理処理に戻す。
一方、カードIDが登録されていないと判断した場合(ステップSc31でNOと判断した場合)、ステップSc33で、カードの使用が不可であることを示すカード挿入結果を、カード挿入通知を送信してきたカードユニット3に送信する。その後、実行する処理をこの処理の呼出元の共有在席交換管理処理に戻す。ここで、管理コンピュータ150は、使用可否判定処理において、カード挿入通知に含まれるカードIDが登録されており、且つビジターカードのカードIDである場合に、同カード挿入通知に含まれる持玉数と、同カードIDに対応づけてビジター貯蓄管理テーブルで管理している持玉数を照合し、双方の持玉数が一致する場合にのみ管理している持玉数を含むカード挿入結果を送信し、一致しない場合には使用不可を示すカード挿入結果を送信するようにすると良い。
図28に戻って、カードユニット3において、ステップSs16で、CPU328aは、管理コンピュータ150から持玉数および貯玉数(会員カードの場合のみ)を含むカード挿入結果を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップSs16でNOと判断した場合)、CPU328aは、ステップSs16の処理を繰返す。なお、カードの使用が不可であることを示すカード挿入結果を受信した場合に、店員を呼出すために、エラー表示をしたり、LEDランプを点灯または点滅させたりするようにしてもよい。
持玉数および貯玉数を含むカード挿入結果を受信したと判断した場合(ステップSs16でYESと判断した場合)、ステップSs17で、CPU328aは、受信したカード挿入結果に含まれる持玉数および貯玉数を、カードテーブルに記憶させる。
次に、ステップSs18で、CPU328aは、ステップSs3で選択されたと判断された選択肢の共有玉数をステップSs14で取出されたビジターカードに書込むようカードリーダライタ327を制御する。
そして、ステップSs19で、CPU328aは、当該ビジターカードのカードIDおよび共有玉数を含むカード排出通知を、管理コンピュータ150に送信する。カード排出通知を受信した場合の管理コンピュータ150の処理は、前述した図29(a)(b)で説明したので重複する説明は繰返さない。
図31は、本実施の形態における共有のための処理における管理コンピュータ150での共有玉数を記録するビジターカードの持玉数の加算更新の例を示す図である。図31を参照して、カードIDがVC−12345のビジターカードについて、ビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数が0玉である場合に、カード排出通知に含まれる共有玉数である持玉数が2000玉であれば、ビジター貯蓄管理テーブルの持玉数が2000玉に更新される。
ステップSs20では、CPU328aは、管理コンピュータ150からカード排出可を示すカード排出結果を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップSs20でNOと判断した場合)、CPU328aは、ステップSs20の処理を繰返す。
一方、カード排出可を示すカード排出結果を受信したと判断した場合(ステップSs20でYESと判断した場合)、ステップSs21で、CPU328aは、共有玉数が記録されたビジターカードを排出する旨を表示部312に表示させるよう制御し、ステップSs22で、ビジターカードを排出するようカードリーダライタ327を制御する。その後、CPU328aは、実行する処理をステップSs23に進める。
ステップSs23では、CPU328aは、排出した共有玉数が記録されたビジターカードのカードIDと当該共有玉数とを含む共有情報通知を、管理コンピュータ150に送信する。
図29(a)に進んで、管理コンピュータ150において、ステップSc4の使用可否判定処理の後、または、カード挿入通知を受信していないと判断した場合(ステップSc3でNOと判断した場合)、ステップSc5で、CPU152は、カードユニット3から共有情報通知を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合(ステップSc5でYESと判断した場合)、ステップSc6で、CPU152は、共有情報通知を送信して
きたカードユニット3の装置IDと、当該共有情報通知に含まれるカードIDと、共有のための処理を実行した日時(本実施の形態においては、当該共有情報通知を受信した日時)、当該共有情報通知に含まれる共有玉数を含む共有情報で、共有情報のデータベースを更新する。そして、CPU152は、共有情報のデータベースの更新が成功した旨の共有情報応答を、共有情報通知を送信してきたカードユニット3に送信する。
図32は、本実施の形態における管理コンピュータ150での共有情報のデータベースを示す図である。図32を参照して、たとえば、CU−123の装置IDのカードユニット3から9月1日の12時34分に、カードIDとしてVC−23456と、共有玉数として6000玉とを含む共有情報通知を受信した場合、装置IDとして「CU−123」、受付カードIDとして「VC−23456」、共有日時として「9/1 12:34」、共有玉数として「6000」の共有情報で、データベースが追加更新される。
図28に戻って、カードユニット3において、ステップSs24で、CPU328aは、管理コンピュータ150から共有情報のデータベースの更新が成功した旨の共有情報応答を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップSs24でNOと判断した場合)、CPU328aは、ステップSs24の処理を繰返す。
一方、共有情報応答を受信したと判断した場合(ステップSs24でYESと判断した場合)、CPU328aは、この共有処理を終了して、実行する処理を呼出元の処理に戻す。
図33は、本実施の形態における会員カードが受付中であるときの持玉を共有する場合の動作の流れを示す図である。この動作の流れは、図28および図29の処理が実行されることによって管理コンピュータ150およびカードユニット3において行われる動作の流れを示す。
図33を参照して、会員カードがカードリーダライタ327に挿入中であるときに、カードユニット3においては、透明タッチパネル314で共有ボタンが押下される(ステップSsm1でYES)と、共有玉数の選択肢が表示部312に表示される(ステップSsm2)。
その表示されている選択肢の1つがユーザによって押下されることによって選択されると(ステップSsm3でYES)、現在の持玉数から選択された選択肢の共有玉数を減算したものが新たな持玉数とされる(ステップSsm4)。そして、受付中の会員カードのカードIDと新たな持玉数とを含むカード排出通知が管理コンピュータ150に送信される(ステップSsm5)。
管理コンピュータ150においては、カード排出通知の受信に応じて、前述の図29(b)で説明したデータ更新処理が実行されることによって、当該カード排出通知に含まれるカードIDの持玉数が更新される(ステップSsm6)。そして、更新が成功した場合は排出可であることを示すカード排出結果がカードユニット3に送信される(ステップSsm7)。
カードユニット3においては、排出可であることを示すカード排出結果が受信された場合、前述の図28のステップSs6からステップSs13までの処理が実行され、予めカードIDが記録されている会員カードが排出される(ステップSsm8)。
次に、ストックされたビジターカードが取出されて(ステップSsm9)、当該ビジターカードのカードIDを含むカード挿入通知が管理コンピュータ150に送信される(ス
テップSsm10)。
管理コンピュータ150においては、カード挿入通知の受信に応じて、前述の図29(c)で説明した使用可否の判定処理が実行される(ステップSsm11)ことによって、当該カード挿入通知に含まれるカードIDの持玉数を含むカード挿入結果が、カードユニット3に送信される(ステップSsm12)。ここでは、新たなビジターカードであるので、持玉数として0玉が含まれるカード挿入結果が送信される。
カードユニット3においては、取出されたビジターカードにステップSsm3で選択された選択肢の共有玉数が書込まれる(ステップSsm13)。そして、当該ビジターカードのカードIDと共有玉数とを含むカード排出通知が管理コンピュータ150に送信される(ステップSsm14)。
管理コンピュータ150においては、前述のステップSsm6と同様に、カード排出通知の受信に応じて、当該カード排出通知に含まれるカードIDの持玉数が更新される(ステップSsm15)。そして、更新が成功した場合は排出可であることを示すカード排出結果がカードユニット3に送信される(ステップSsm16)。
カードユニット3においては、排出可であることを示すカード排出結果が受信された場合、図28のステップSs20からステップSs22までの処理が実行され、予めカードIDが記録され共有玉数が新たに記録されたビジターカードが排出される(ステップSsm17)。次に、排出されたビジターカードのカードIDと共有玉数とを含む共有情報通知が管理コンピュータ150に送信される(ステップSsm18)。
管理コンピュータ150においては、共有情報通知の受信に応じて、前述の図29(a)で説明したように、共有情報が更新され(ステップSsm19)、共有情報応答がカードユニット3に送信される(ステップSsm20)。
図34は、本実施の形態におけるビジターカードが受付中であるときの持玉を共有する場合の動作の流れを示す図である。この動作の流れは、図33と同様、図28および図29の処理が実行されることによって管理コンピュータ150およびカードユニット3において行われる動作の流れを示す。
図34を参照して、この動作の流れが図33と異なる点は、受付中のカードが図33においては、会員カードであるのに対して、図34においては、ビジターカードである点である。このため、ステップSsv7の後で、受付中のビジターカードに持玉数が書込まれる(Ssv8a)。その他の点は、図33と同様であるので重複する説明は繰返さない。
前述したSb2〜Sb13の待機状態において、遊技者またはワゴンサービスの販売員がワゴンサービスボタンの操作を実施した場合には、ワゴンサービスボタンの操作を検知した表示制御基板329からの共有操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb12においてワゴンサービスボタンの操作有りと判断してSb30に進み、在席交換処理を実施する。ワゴンサービスボタンが操作されると、カードユニット3はオーダーモードに移行し、在席交換処理が完了するとオーダーモードが解除される。
図35は、本実施の形態におけるカードユニット3で実行される在席交換処理の流れを示すフローチャートである。図35を参照して、在席交換処理においては、まず、ステップSe2で、カードユニット3の制御ユニット328のCPU328aは、ワゴンサービスの販売員が所持するリモコンから、ユーザが選んだワゴンサービスの物品の対価を示す情報を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップSe2でNOと判断した場合)、CPU328aは、ステップSe2の処理を繰返す。
一方、物品の対価を示す情報を受信したと判断した場合(ステップSe2でYESと判断した場合)、ステップSe3aで、CPU328aは、受信した対価が所定上限(ワゴンサービスの物品の対価としては高過ぎる対価、たとえば、1000円)より高いか否かを判断する。高いと判断した場合(ステップSe3aでYESと判断した場合)、CPU328aは、この在席交換処理を終了して、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、受信した対価が所定上限より高くないと判断した場合(ステップSe3aでNOと判断した場合)、ステップSe3bで、CPU328aは、カードユニット3に予め設定されているパチンコ玉のレートに応じて、受信した対価に相当する交換玉数を算出する。たとえば、物品の対価が280円である場合、レートが1玉4円であれば、280/4=70玉と算出する。また、レートが1玉1円であれば、280/1=280玉と算出する。
次に、図28のステップSs4およびステップSs5と同様、CPU328aは、ステップSe4で、算出された交換玉数を持玉数から減算した値を、新たな持玉数とし、ステップSe5で、受付中のカードのカードIDとカードユニット3に記憶されている持玉数とを含むカード排出通知を、管理コンピュータ150に送信する。
ステップSe6からステップSe17までの処理は、それぞれ、図28のステップSs6からステップSs17までの処理と同様であるので、重複する説明は繰返さない。
図36は、本実施の形態における在席交換のための処理における管理コンピュータ150での持玉数の更新の例を示す図である。図36を参照して、カードIDがKC−00001で会員IDがK−00001の会員の会員カードについて、会員貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数が5000玉、貯玉数が0玉である場合に、カード排出通知に含まれる在席交換で70玉が用いられた残りの持玉数が4930玉であれば、会員貯蓄管理テーブルの持玉数が4930玉に更新される。
図35に戻って、ステップSe18で、カードユニット3のCPU328aは、ステップSe3bで算出された交換玉数および当該ビジターカードが在席交換の対価を記録するために用いられているカードであることを示す交換フラグをステップSe14で取出されたビジターカードに書込むようカードリーダライタ327を制御する。
そして、ステップSe19で、CPU328aは、当該ビジターカードのカードIDおよび交換玉数を含むカード排出通知を、管理コンピュータ150に送信する。カード排出通知を受信した場合の管理コンピュータ150の処理は、前述した図29(a)(b)で説明したので重複する説明は繰返さない。
図37は、本実施の形態における在席交換のための処理における管理コンピュータ150での在席交換に用いられた交換玉数を記録するビジターカードの持玉数の加算更新の例を示す図である。図37を参照して、カードIDがVC−12345のビジターカードについて、ビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数が0玉である場合に、カード排出通知に含まれる在席交換に用いられた交換玉数である持玉数が70玉であれば、ビジター貯蓄管理テーブルの持玉数が70玉に更新される。
ステップSe20では、CPU328aは、管理コンピュータ150からカード排出可を示すカード排出結果を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップSe20でNOと判断した場合)、CPU328aは、ステップSe20の処理を
繰返す。
一方、カード排出可を示すカード排出結果を受信したと判断した場合(ステップSe20でYESと判断した場合)、ステップSe21で、CPU328aは、交換玉数が記録されたビジターカードを排出する旨を表示部312に表示させるよう制御し、ステップSe22で、ビジターカードを排出するようカードリーダライタ327を制御する。その後、CPU328aは、実行する処理をステップSe23に進める。
ステップSe23では、CPU328aは、排出した交換玉数が記録されたビジターカードのカードIDと当該交換玉数とを含む交換情報通知を、管理コンピュータ150に送信する。
図29(a)に進んで、管理コンピュータ150において、ステップSc6の後、または、共有情報通知を受信していないと判断した場合(ステップSc5でNOと判断した場合)、ステップSc7で、CPU152は、カードユニット3から交換情報通知を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合(ステップSc7でYESと判断した場合)、ステップSc8で、CPU152は、交換情報通知を送信してきたカードユニット3の装置IDと、当該交換情報通知に含まれるカードIDと、在席交換のための処理を実行した日時(本実施の形態においては、当該交換情報通知を受信した日時)、当該交換情報通知に含まれる交換玉数を含む交換情報で、交換情報のデータベースを更新する。そして、CPU152は、交換情報のデータベースの更新が成功した旨の交換情報応答を、交換情報通知を送信してきたカードユニット3に送信する。
図38(a)は、本実施の形態における管理コンピュータ150での交換情報のデータベースを示す図である。図38(a)を参照して、たとえば、CU−123の装置IDのカードユニット3から9月1日の12時34分に、カードIDとしてVC−12345と、交換玉数として70玉とを含む交換情報通知を受信した場合、管理コンピュータ150に記憶されている当該カードユニット3のパチンコ玉のレートを用いて、交換玉数を交換対価に変換する。ここでは、当該カードユニットのレートが1玉4円であることとすると、70×4=280円として交換対価が算出される。そして、装置IDとして「CU−123」、受付カードIDとして「VC−12345」、在席交換日時として「9/1 12:34」、交換対価として「280」円の交換情報で、データベースが追加更新される。
また、遊技者がワゴンサービスを利用して注文した品をキャンセルした場合には、払戻しモードにおいてカードユニット3が、払戻し額相当の払戻し玉数(本例では70玉)を遊技者に払い戻し、当該玉数をマイナス値の交換玉数として交換情報通知に含めて管理コンピュータ150に送信する。たとえば、CU−123の装置IDのカードユニット3から9月1日の12時35分に、カードIDとしてVC−12345と、交換玉数として−70玉とを含む交換情報通知を受信した場合、管理コンピュータ150に記憶されている当該カードユニット3のパチンコ玉のレートを用いて、交換玉数を交換対価に変換する。ここでは、当該カードユニットのレートが1玉4円であることとすると、−70×4=−280円として交換対価が算出される。そして、装置IDとして「CU−123」、受付カードIDとして「VC−12345」、在席交換日時として「9/1 12:35」、交換対価として「−280」円の交換情報で、データベースが追加更新される。このように遊技者がワゴンサービスで利用した交換対価(プラス値)のみならず、これをキャンセルした場合の交換対価もマイナス値として管理しており、図38(a)に示すようにオーダー後のキャンセル額も管理することができる。
図38(b)は、本実施の形態におけるカードユニット3での交換情報のデータベースを示す図である。カードユニット3は、当該カードユニットで在席交換処理が行われたときに、図38(b)に示す交換情報のデータベースを更新する。たとえば、CU−123の装置IDのカードユニット3が9月1日の12時34分に、カードIDとしてVC−12345と、交換玉数として70玉とを含む交換情報通知を管理コンピュータ150に送信した場合(又は管理コンピュータ150からの交換情報応答を受信した場合)、記憶されている当該カードユニット3のパチンコ玉のレートを用いて、交換玉数を交換対価に変換する。ここでは、当該カードユニットのレートが1玉4円であることとすると、70×4=280円として交換対価が算出される。そして受付カードIDとして「VC−12345」、在席交換日時として「9/1 12:34」、交換対価として「280」円の交換情報で、データベースが追加更新される。このように販売額を管理していることで、カードユニット3が、払戻しモードにおいて販売員のリモコンから払戻し額を受信したときに、当該払戻し額が、実際の販売額の範囲内であるか否かを判定することが可能となる。また、予め定められた上限額(例えば1000円)以下であるか否かを判定することも可能となる。
また、遊技者がワゴンサービスを利用して注文した品をキャンセルした場合には、払戻しモードにおいてカードユニット3が、払戻し額相当の払戻し玉数(本例では70玉)を遊技者に払い戻し、当該玉数をマイナス値の交換玉数として管理する。たとえば、CU−123の装置IDのカードユニット3が9月1日の12時35分に、カードIDとしてVC−12345と、交換玉数として−70玉とを含む交換情報通知を管理コンピュータ150に送信した場合(又は管理コンピュータ150からの交換情報応答を受信した場合)、記憶されている当該カードユニット3のパチンコ玉のレートを用いて、交換玉数を交換対価に変換する。ここでは、当該カードユニットのレートが1玉4円であることとすると、−70×4=−280円として交換対価が算出される。そして、受付カードIDとして「VC−12345」、在席交換日時として「9/1 12:35」、交換対価として「−280」円の交換情報で、データベースが追加更新される。このように遊技者がワゴンサービスで利用した交換対価(プラス値)のみならず、これをキャンセルした場合の交換対価もマイナス値として管理しており、図38(b)に示すようにオーダー後のキャンセル額も管理することができる。
図35に戻って、カードユニット3において、ステップSe24で、CPU328aは、管理コンピュータ150から交換情報のデータベースの更新が成功した旨の交換情報応答を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップSe24でNOと判断した場合)、CPU328aは、ステップSe24の処理を繰返す。
一方、交換情報応答を受信したと判断した場合(ステップSe24でYESと判断した場合)、CPU328aは、この在席交換処理を終了して、実行する処理を呼出元の処理に戻す。
このように、カードユニット3で実行される在席交換処理とこの在席交換処理に対して管理コンピュータ150で実行される共有在席交換管理処理の一部分とで構成される共有のための処理は、図28で説明した共有処理とこの共有処理に対して管理コンピュータで実行される共有在席交換管理処理の一部分とで構成される在席交換のための処理と共通する部分が多いので、共有のための処理を備える遊技用システムに、在席交換のための処理を容易に追加することができる。
図39は、本実施の形態における会員カードが受付中であるときのワゴンサービスの物
品と在席交換をする場合の動作の流れを示す図である。この動作の流れは、図35および図29の処理が実行されることによって管理コンピュータ150およびカードユニット3において行われる動作の流れを示す。
図39を参照して、会員カードがカードリーダライタ327に挿入中であるときに、カードユニット3においては、透明タッチパネル314でワゴンサービスボタンが押下される(ステップSem1でYES)。そして、ワゴンサービスの販売員のリモコンから、ユーザが選んだワゴンサービスの物品の対価を示す情報が受信されたか否かを判断する(ステップSem2)。
物品の対価を示す情報が受信されると(ステップSem2でYES)、当該カードユニット3に予め設定されているパチンコ玉のレートに応じて、受信された対価に相当する交換玉数が算出される(ステップSem3)。そして、現在の持玉数から算出された交換玉数を減算したものが新たな持玉数とされる(ステップSem4)。
ステップSem5からステップSem12までの動作の流れは、それぞれ、図33のSsm5からステップSsm12までの動作の流れと同様であるので、重複する説明は繰返さない。
カードユニット3においては、ステップSe9で取出されたビジターカードにステップSem3で算出された交換玉数が書込まれる(ステップSem13)。そして、当該ビジターカードのカードIDと交換玉数とを含むカード排出通知が管理コンピュータ150に送信される(ステップSsm14)。
管理コンピュータ150においては、前述のステップSem6と同様に、カード排出通知の受信に応じて、当該カード排出通知に含まれるカードIDの持玉数が更新される(ステップSem15)。そして、更新が成功した場合は排出可であることを示すカード排出結果がカードユニット3に送信される(ステップSem16)。
カードユニット3においては、排出可であることを示すカード排出結果が受信された場合、図28のステップSe20からステップSe22までの処理が実行され、予めカードIDが記録され交換玉数および交換フラグが新たに記録されたビジターカードが排出される(ステップSem17)。即ち、1回のオーダー毎に販売額相当の交換玉数及び交換フラグが記録されたビジターカードが排出され、販売員はオーダー数分のビジターカードを管理することになる。次に、排出されたビジターカードのカードIDと交換玉数とを含む交換情報通知が管理コンピュータ150に送信される(ステップSem18)。
管理コンピュータ150においては、交換情報通知の受信に応じて、前述の図29(a)で説明したように、交換情報が更新され(ステップSem19)、交換情報応答がカードユニット3に送信される(ステップSem20)。
図40は、本実施の形態におけるビジターカードが受付中であるときのワゴンサービスの物品と在席交換をする場合の動作の流れを示す図である。この動作の流れは、図39と同様、図35および図29の処理が実行されることによって管理コンピュータ150およびカードユニット3において行なわれる動作の流れを示す。
図40を参照して、この動作の流れが図39と異なる点は、受付中のカードが図39においては、会員カードであるのに対して、図40においては、ビジターカードである点である。このため、ステップSev7の後で、受付中のビジターカードに持玉数が書込まれる(Sev8a)。その他の点は、図39と同様であるので重複する説明は繰返さない。
[払戻しモード]
前述した図20に示すSb2〜Sb13の待機状態において、ワゴンサービスの販売員が図示しないリモコンの「払戻し」ボタンを操作すると、払戻しモードに移行する命令を赤外線信号として外部送信する。当該赤外線信号を受信したカードユニット3のIR受光ユニット315はこれを電気信号に変換して表示制御基板329に入力し、表示制御基板329からの払戻し操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb13において払戻しボタンの操作有りと判断してSb31に進み、払戻し処理を実施する。赤外線信号を受信したカードユニット3は払戻しモードに移行し、払戻し処理が完了すると払戻しモードが解除される。販売員は、ワゴンサービスによってオーダーされた品がキャンセルされた場合等に、リモコンの「払戻し」ボタンを操作してカードユニット3を払戻しモードに移行させ、販売額相当の玉数を遊技者に払い戻す払戻し処理を行う。
図41は、本実施の形態におけるカードユニット3で実行される払戻し処理の流れを示すフローチャートである。払戻しモードに移行したカードユニット3は、S501で受付中カードのカードID及び記憶している持玉数を含むカード排出通知を管理コンピュータ150に送信し、S502でカード排出結果の受信を待機する。管理コンピュータ150からカードの排出が可であることを示すカード排出結果を受信したときは(S502でYES)、S503で受付中カードの返却処理を行う。即ち、会員カードは排出し、ビジターカードに関しては、プリペイド残額及び持玉数がいずれも零の場合を除いて排出する(プリペイド残額及び持玉数がいずれも零の場合には取込む)。次いで、S504で払戻しモードに移行したことを示す払戻し開始通知を管理コンピュータ150に送信した後、S505でカード挿入を待機する。なお、S502で一定時間以上カード排出結果を受信しないときには、エラー報知を行う。
S505でカード挿入有りと判定されたときは(YES)、S506で挿入されたカードに交換フラグが記録されているか否かを判定する。S506で交換フラグが記録されていない(NO)と判定されたときには、S507で挿入されたカードを排出し、再びS505でカード挿入を待機する。一方、S506で交換フラグが記録されている(YES)と判定されたときには、S508で当該ビジターカードに記録されているカードID及び持玉数を含むカード挿入通知を管理コンピュータ150に送信し、S509でカード挿入結果の受信を待機する。S509で持玉数を含むカード挿入結果を受信したときは(YES)、S510で受信したカード挿入結果に含まれる持玉数を記憶し、S511で払戻し額の受信を待機する。なお、S509で一定時間以上カード挿入結果を受信しないとき又は使用不可を示すカード挿入結果を受信したときには、エラー報知を行う。
店員がリモコンの操作によって所定の払戻し額を入力すると、リモコンは入力額を赤外線信号として外部送信する。当該赤外線信号を受信したカードユニット3のIR受光ユニット315はこれを電気信号に変換して表示制御基板329に入力し、表示制御基板329からの入力額情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328はS511で払戻し額受信(YES)と判定する。なお、S511で一定時間払戻し額の受信がないときは、エラー報知を行う。S512では受信した払戻し額が、上限として設定されている1000円以下であるか否かが判定され、1000円以下ではない(NO)と判定されたときには、表示部312に「払戻し額が上限を超えています」を表示され、払戻しが行われずに、再度リモコンからの払戻し額受信を待機する(S511)。このようにしてワゴンサービスにおいて提供される商品の上限額(本例では1000円)を超える玉数の払出しを防止し、不正を防止することができる。
S512で、受信した払戻し額が、上限額(1000円)以下である(YES)と判定されたときには、S513で当該払戻し額が、当該カードユニット3に記憶されている直前の交換対価以下であるか否かが判定される。このS513の判定において、カードユニット3は、図38(b)に示した交換情報のデータベースを参照し、受信した払戻し額が、在席交換日時が最も後(最新)の「交換対価」額以下であるか否かを判定する。S514で払戻し額が直前の交換対価以下ではない(NO)と判定されたときは、表示部312に「払戻し額が大きすぎます」と表示され、払戻しが行われずに、再度リモコンからの払戻し額受信を待機する(S511)。このようにして当該カードユニット3における直前の販売額を超える玉数の払出しを防止し、不正を防止することができる。
S514で受信した払戻し額が、直前の交換対価以下である(YES)と判定されたときは、S520で玉のレートに応じて払戻し額相当の払戻し玉数を算出する。例えば払戻し額が280円であり、玉のレートが1玉4円である場合には、払戻し玉数は(280/4)=70となる。次いでS521で払戻し玉数の払出し処理を行う。この例では、70玉を払い出すが、払出単位が25玉であるため、50玉(25×2)は、遊技機に払い出され、端数である20玉は返却貯留部342に払い出されることになる。次いでS522で持玉数から払戻し玉数を減算し、持玉数を更新する。本実施形態において、通常は販売額相当の持玉数をそのまま返却することになるので、持玉数=払戻し玉数であり、更新後の持玉数は通常0となる。次いでS523で払戻しが完了した旨を示す払戻し完了通知を管理コンピュータ150に送信した後、S524で更新後の持玉数(通常は0)を含むカード排出結果を管理コンピュータ150に送信し、S525でカード排出結果の受信を待機する。
S525でカード排出結果を受信したときは(YES)、S526で持玉数(通常は0)をビジターカードに記録し、S527で当該ビジターカードの交換フラグを消去し、S528で当該ビジターカードを取り込む。なお、更新後の持玉数が0でない場合には、交換フラグは消去せず、ビジターカードは返却する。次いでS529では、更新後の持玉数を記録したビジターカードのカードIDと、−払戻し玉数(マイナス値の交換玉数)を含む交換情報通知を管理コンピュータ150に送信し、S530で交換情報応答の受信を待機する。S530で交換情報応答を受信したときは、払戻し処理を終了し、払戻しモードを解除して、図20でSb2〜Sb13の待機状態に戻す。なお、S530で一定時間、交換情報応答を受信しないときは(NO)、エラー報知を行う。
図42は、本実施の形態における会員カード又はビジターカードが受付中であるときにカードユニット3が払戻しモードに移行したときの動作の流れを示す図である。この動作の流れは、図41の処理が実行されることによって管理コンピュータ150およびカードユニット3において行われる動作の流れを示す。本例では、遊技者が280円(70玉)のワゴンサービスを利用した後に、その商品をキャンセルする旨を販売員に告げ、販売員がリモコンを操作して、ワゴンサービスの利用に供されたカードユニット3を払戻しモードに移行させ、販売額相当の玉数を遊技者に払い戻す例について説明する。
カードユニット3がリモコンから払戻しモードに移行する旨の信号を受信すると(S550でYES)、S551で受付中のカードID及び記憶している持玉数を含むカード排出通知を管理コンピュータ150に送信する。これを受信した管理コンピュータ150は、S552のデータ更新処理において、受信したカード排出通知に含まれるカードIDに対応づけて管理している持玉数を、同カード排出通知に含まれる持玉数(本例では4930)に更新し、S553でカード排出可を示すカード排出結果をカードユニット3に返信する。これを受信したカードユニット3は、S554で受付中のカード(会員カード又はビジターカード)を排出し、S555で払戻しを開始する旨を示す払戻し開始通知(本例では排出したカードのカードIDを含む)を管理コンピュータ150に送信して、カード挿入を待機する。次いでS556で販売員のビジターカード(販売額相当の持玉数(70)及び交換フラグが記録済み)が挿入されると、S557で当該ビジターカードのカードIDと記録されている持玉数を含むカード挿入通知を管理コンピュータ150に送信する。
これを受信した管理コンピュータ150では、S558で使用可否判定処理を行う。即ち、受信したカード挿入通知に含まれるカードIDのカードが使用可であるか使用不可であるかを判定し、使用可であり、且つ同カード挿入通知に含まれる持玉数と、当該カードIDに対応づけて管理している持玉数が一致することを条件として、S559で使用可を示し、管理している持玉数を含むカード挿入結果をカードユニット3に返信する。これを受信したカードユニット3は、S560でカード挿入結果に含まれる持玉数(本例では70)を記憶し、S561でリモコンからの払戻し額の受信を待機する。
カードユニット3がリモコンから払戻し額を受信したときは(S561でYES)、当該払戻し額(本例では280円)が予め定められた上限額(本例では1000円)以下であり、且つ直前の交換対価(本例では280円)以下であることを条件として、S562で玉のレート(本例では4円)に応じて払戻し額相当の払戻し玉数(本例では70玉)を算出する。次いで、S563で払戻し玉数の払出し処理を行い、S564で持玉数(本例では70)から払戻し玉数(本例では70)を減算して、持玉数を更新する(本例では0とする)。この例では、70玉を払い出すが、払出単位が25玉であるため、50玉(25×2)は、遊技機に払い出され、端数である20玉は返却貯留部342に払い出されて、持玉数が0となることになる。
次いでカードユニット3は、S565で受付中のビジターカードのカードIDと払戻し玉数を含む払戻し完了通知を管理コンピュータ150に送信し、さらにS566で当該カードIDと更新後の持玉数(本例では0)を含むカード排出通知を管理コンピュータ150に送信する。これを受信した管理コンピュータ150は、S567のデータ更新処理において、カード排出通知に含まれるカードIDに対応づけて管理している持玉数を、同カード排出通知に含まれる持玉数(本例では0)に更新し、S568で排出可を示すカード排出結果をカードユニット3に返信する。これを受信したカードユニット3は、S569で受付中のビジターカードの持玉数に、更新後の持玉数(本例では0)を記録する。また、本例では持玉数が0となっているためS570で交換フラグを消去し、S571で当該ビジターカードを取り込む。
さらにカードユニット3は、S572で取り込んだビジターカードのカードIDと、−払戻し玉数(本例では−70)を含む交換情報通知を管理コンピュータ150に送信する。これを受信した管理コンピュータ150では、S573の交換情報更新において、前述したように図38(a)のデータベースを更新し、払戻し処理が行われたカードユニット3の装置ID、販売員が払戻しに使用したビジターカードのカードID、払戻し処理が行われた時間、払戻しされた玉数(−70玉)が記憶される。次いで管理コンピュータ150は、S574で交換情報応答をカードユニット3に送信する。これを受信した(又はS572で交換情報通知を送信したとき)カードユニット3は、前述したように図38(b)のデータベースを更新し、販売員が払戻しに使用したビジターカードのカードID、払戻し処理が行われた時間、払戻しされた玉数(−70玉)が記憶される。これらの処理が完了すると、払戻しモードが解除される。
このように、本実施形態においては、ワゴンサービスにおいて、オーダーされる毎に販売額相当の持玉が記録された(管理コンピュータ150で管理された)ビジターカードが発行されることになる。商品がキャンセルされたときには、当該ビジターカードをワゴンサービスに供されたカードユニット3に挿入することで、販売額相当の玉数を確実に払い戻すことができる。さらに、払戻しによって通常、ビジターカードの持玉数は0になりカードユニット3に取り込まれるので、店員の手元に不要となったビジターカードが残ることがない。
図43は、本実施の形態における景品交換用POS端末170の構成を示すブロック図
である。POS端末170には、マイクロコンピュータ177が設けられている。このマイクロコンピュータ177には、制御中枢としてのCPU172、CPU172の制御動作プログラムを格納しているROM175、CPUのワークエリアとしてのRAM174、外部機器との信号の入出力を行なうための入出力インターフェイス171、画像制御専用のVDP173、キャラクタROM178、VRAM176とが備えられている。
さらに、POS端末170には、カードリーダライタ181、LCD180、タッチパネル179、リセットボタン182が設けられている。カードリーダライタ181は、会員カードやビジターカードが挿入されることにより、そのカードに記録されているデータを読取りCPU172に入力する機能を有する。タッチパネル179は、オペレータがタッチ操作することにより所定の操作信号をVDP173に入力するためのものである。LCD180は、VDP173からの制御信号に従って画像を表示するためのものである。リセットボタン182は、遊技者が操作できず遊技場の店員が操作可能な箇所(たとえば店員が所持する鍵により開錠して開けることのできる箇所)に設けられており、このリセットボタン182を店員が操作することによりリセット信号が入出力インターフェイス171に入力される。この入出力インターフェイス171は、各コンピュータ150、140、100と接続されている。
図44は、本実施の形態における景品交換用POS170で実行されるPOS処理の流れを示すフローチャートである。図44を参照して、POS処理において、まず、ステップSp1で、景品交換用POS170のCPU172は、カードリーダライタ181にカードが挿入されたか否かを判断する。挿入されていないと判断した場合(ステップSp1でNOと判断した場合)、CPU172は、ステップSp1の処理を繰返す。
一方、カードが挿入されたと判断した場合(ステップSp1でYESと判断した場合)、ステップSp2で、CPU172は、カードリーダライタ181で受付けられたカードに交換フラグが記録されているか否かを判断する。
交換フラグが記録されていないと判断した場合(ステップSp2でNOと判断した場合)、ステップSp3で、CPU172は、当該カードのカードIDと交換フラグが記録されていない旨の情報を含む景品交換問合を、管理コンピュータ150に送信する。
一方、交換フラグが記録されていると判断した場合(ステップSp2でYESと判断した場合)、ステップSp4で、CPU172は、当該カードのカードIDと当該カードに記録されている持玉数と交換フラグが記録されている旨の情報を含む景品交換問合を、管理コンピュータ150に送信する。
図29(a)に戻って、管理コンピュータ150において、ステップSc8の後、および、交換情報通知を受信していないと判断した場合(ステップSc7でNOと判断した場合)、ステップSc9で、CPU152は、景品交換用POS170から、景品交換問合を受信したか否かを判断する。
景品交換問合を受信したと判断した場合(ステップSc9でYESと判断した場合)、ステップSc10で、CPU152は、交換可否判定処理を実行する。
図45は、本実施の形態における管理コンピュータ150で実行される共有在席交換管理処理のサブルーチンの流れを示すフローチャートである。図45(a)は、共有在席交換管理処理のサブルーチンのうち、交換可否判定処理の流れを示すフローチャートである。
図45(a)を参照して、交換可否判定処理において、まず、ステップSc51で、CPU152は、受信した景品交換問合に含まれるカードIDが、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルに登録されているか否かを判断する。
カードIDが登録されていると判断した場合(ステップSc51でYESと判断した場合)、ステップSc52で、CPU152は、受信した景品交換問合に交換フラグが記録されている旨の情報が含まれることによって、景品交換用POS170で受付けられているカードに交換フラグが記録されているか否かを判断する。
交換フラグが記録されていると判断した場合(ステップSc52でYESと判断した場合)、当該カードは、在席交換の対価の交換玉数が記録されたカードであるので、CPU152は、ステップSc53で、図38で説明した交換情報のデータベースに、受信した景品交換問合に含まれるカードIDと持玉数とを含む交換情報が記憶されているかを照合し、ステップSc54で、一致する交換情報があるか否かを判断する。
一致する交換情報があると判断した場合(ステップSc54でYESと判断した場合)、および、交換フラグが記録されていないと判断した場合(ステップSc52でNOと判断した場合)、ステップSc55で、CPU152は、受信した景品交換問合に含まれるカードIDに対応して会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数および貯玉数(会員カードの場合のみ)を含む景品交換可否結果を、景品交換用POS170に送信する。
一致する交換情報がないと判断した場合(ステップSc54でNOと判断した場合)、不正に交換対価が記録されたカードである可能性があるので、ステップSc56で、CPU152は、交換情報が一致しない旨を報知する。
カードIDが登録されていないと判断した場合(ステップSc51でNOと判断した場合)、および、ステップSc56の後、ステップSc57で、CPU152は、当該カードIDのカードが使用不可である旨の情報を含む景品交換可否結果を、景品交換用POS170に送信する。
ステップSc55およびステップSc57の後、CPU152は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図44に戻って、ステップSp3およびステップSc4の後、ステップSp5で、CPU172は、景品交換可の景品交換可否結果、つまり、持玉数および貯玉数(会員カードの場合のみ)を含む景品交換可否結果を受信したか否かを判断する。
持玉数等を含む景品交換可否結果を受信したと判断した場合(ステップSp5でYESと判断した場合)、ステップSp6で、CPU172は、遊技者が交換したい景品を受付けるための景品交換画面をLCD180に表示させる。景品交換画面には、現在の持玉数、貯玉数、および、景品ごとの交換玉数が含まれる。
そして、ステップSp7で、CPU172は、遊技者によってタッチパネル179が操作されることによって交換したい景品を入力する景品交換操作が受付けられたか否かを判断する。
景品交換操作が受付けられたと判断した場合(ステップSp7でYESと判断した場合)、ステップSp8で、CPU172は、受付中のカードのカードIDと景品交換操作で選択された景品に相当する交換玉数とを含む景品交換通知を、管理コンピュータ150に
送信する。
図29(a)に戻って、管理コンピュータ150において、ステップSc10の後、および、景品交換問合を受信していないと判断した場合(ステップSc9でNOと判断した場合)、ステップSc11で、CPU152は、景品交換用POS170から景品交換通知を受信したか否かを判断する。
景品交換通知を受信したと判断した場合(ステップSc11でYESと判断した場合)、ステップSc12で、CPU152は、データ減算処理を実行する。一方、景品交換通知を受信していないと判断した場合(ステップSc11でNOと判断した場合)、および、ステップSc11の後、CPU152は、この処理を終了して、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図45(b)は、共有在席交換管理処理のサブルーチンのうち、データ減算処理の流れを示すフローチャートである。図45(b)を参照して、まず、ステップSc61で、CPU152は、受信した景品交換通知に含まれるカードIDが、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルに登録されているか否かを判断する。
カードIDが登録されていると判断した場合(ステップSc61でYESと判断した場合)、ステップSc62で、CPU152は、受信した景品交換通知に含まれるカードIDに対応して会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている貯玉数または持玉数から受信した交換玉数を減算更新する。そして、ステップSc63で、CPU152は、減算が成功した旨の情報を含む減算結果を景品交換用POS170に送信する。
一方、カードIDが登録されていないと判断した場合(ステップSc61でNOと判断した場合)、ステップSc64で、CPU152は、減算が失敗した旨の情報を含む減算結果を景品交換用POS170に送信する。ステップSc63およびステップSc64の後、CPU152は、この処理を終了し、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図44に戻って、ステップSp9で、CPU172は、管理コンピュータ150から減算が成功した旨の情報を含む減算結果を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップSp9でNOと判断した場合)、CPU172は、ステップSp9の処理を繰返す。
一方、減算が成功した旨の情報を含む減算結果を受信したと判断した場合(ステップSp9でYESと判断した場合)、Sp10で、CPU172は、減算後の貯玉数および持玉数を含む景品交換画面をLCD180に表示させる。
景品交換操作が受付けられていないと判断した場合(ステップSp7でNOと判断した場合)、および、ステップSp10の後、ステップSp11で、CPU172は、カード排出操作が受付けられたか否かを判断する。受付けられていないと判断した場合(ステップSp11でNOと判断した場合)、CPU172は、実行する処理をステップSp7の処理に戻す。
一方、カード排出操作が受付けられたと判断した場合(ステップSp11でYESと判断した場合)、ステップSp12で、CPU172は、受付中のカードを排出するようカードリーダライタ181を制御する。その後、CPU172は、実行する処理をステップSp1の処理に戻す。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、ワゴンサービスの物品の対価として交換玉数がビジターカードに書込まれて、そのビジターカードがワゴンサービスの販売員に渡されることによって、ワゴンサービスの物品に在席交換できるようにした。但し、第1の実施の形態においては、オーダー毎にカードユニット3から販売額相当の玉数が記録されたビジターカードが発行されるため、販売員はオーダー数分のビジターカードを管理しなければならず煩雑であるという問題がある。
第2の実施の形態においては、ワゴンサービスの販売員が対価としての交換玉数を受取るためにオーダーカードを使用する。オーダーカードとは、ビジターカードのうち、図47に示す管理コンピュータ150のオーダーカード貯蓄管理テーブルにカードIDが登録されているものである。このオーダーカードは、第1の実施の形態と異なり、オーダー毎にカードユニット3から発行されるものではなく、オーダー毎に、販売額相当の玉数がオーダーカードのカードIDに対応づけられた持玉数に累積加算されていくようになっている。従って、販売員は1つのオーダーカードを所有することで販売額の管理が可能となる。即ちオーダーカードには交換玉数が書き込まれるが、オーダー毎に交換玉数が累積加算されるため、カード管理が容易である。
また、第2の実施の形態においては、図46に示すように、オーダーモード及び払戻しモードにおけるカードデータの取り扱いが第1の実施の形態とは異なる。第2の実施の形態では、オーダーカードには交換フラグが記録されない。また、払出モードにおいて受付可能なのは、図47に示す管理コンピュータ150のオーダーカード貯蓄管理テーブルにカードIDが登録されているもののみである。オーダーカード貯蓄管理テーブルには、図47に示すようにオーダーカードのカードID(ビジターカードID)と、その発行日時と、持玉数が記憶されている。管理コンピュータ150は、カードユニット3から受信したカード挿入通知に含まれるカードIDがオーダーカード貯蓄管理テーブルに登録されていれば、販売員用のカードと認識する。即ち第1の実施の形態においては、販売員用のカードであるか否かをカードユニット3において、交換フラグの有無により判断していたが、第2の実施の形態においては、管理コンピュータ150への登録情報で判断する。
図48は、第2の実施の形態におけるカードユニット3で実行される在席交換処理の流れを示すフローチャートである。図48を参照して、ステップSe1からステップSe13までの処理は、それぞれ、図35で説明した第1の実施の形態における在席交換処理のステップSe1からSe13までの処理と同様であるので、重複する説明は繰返さない。
Se14aでは、CPU328aは、販売員のオーダーカードの挿入を促す旨を表示部312に表示させるよう制御する。そして、ステップSe14bで、CPU328aは、所定時間内(たとえば、1分以内)に販売員のオーダーカードがカードリーダライタ327で受付けられたか否かを判断する。
所定時間内に受付けられなかった、または、販売員のオーダーカードが受付けられなかったと判断した場合(ステップSe14bでNOと判断した場合)、ステップSe30で、CPU328aは、受付異常時処理を実行する。
図49は、第2の実施の形態におけるカードユニット3で実行される在席交換処理のサブルーチンである受付異常時処理の流れを示すフローチャートである。図49を参照して、受付異常時処理においては、まず、ステップSe31で、CPU328aは、販売員のオーダーカード以外のカードが受付けられた場合など、カードがカードリーダライタ327に有れば当該カードを排出するようカードリーダライタ327を制御する。
次に、ステップSe32で、直前に排出されたカードの挿入を促す旨を表示部312に表示させるよう制御する。そして、ステップSe33で、CPU328aは、所定時間内(たとえば、1分以内)にカードがカードリーダライタ327で受付けられたか否かを判断する。
所定時間内にカードが受付けられたと判断した場合(ステップSe33でYESと判断した場合)、ステップSe34で、CPU328aは、挿入されたカードが直前に排出されたカードであるか否かを判断する。直前に排出されたカードであると判断した場合(ステップSe34でYESと判断した場合)、ステップSe35で、CPU328aは、挿入されたカードに交換玉数を戻すための処理を実行する。
具体的には、会員カードの場合は、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブルの当該会員カードに記録されているカードIDに対応する持玉数に交換玉数を加算更新する。ビジターカードの場合は、管理コンピュータ150のビジター貯蓄管理テーブルの当該ビジターカードに記録されているカードIDに対応する持玉数に交換玉数を加算更新するとともに、ビジターカードに記録されている持玉数に交換玉数を加算更新する。
一方、挿入されたカードが直前に排出されたカードでないと判断した場合(ステップSe34でNOと判断した場合)、ステップSe36で、CPU328aは、挿入されたカードを排出するようカードリーダライタ327を制御する。
所定時間内にカードが受付けられなかったと判断した場合(ステップSe33でNOと判断した場合)、および、ステップSe36の後、ステップSe37で、CPU328aは、カードリーダライタ37を制御して、ストックしているビジターカードを取出し、交換玉数を記録するための処理を実行する。
ステップSe35およびステップSe37の後、CPU328aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図48に戻って、ステップSe30の受付異常時処理の後、CPU328aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、所定時間内に販売員のオーダーカードが受付けられたと判断した場合(ステップSe14bでYESと判断した場合)、ステップSe15以降の処理を実行する。ステップSe15からステップSe24までの処理は、それぞれ、図35で説明した第1の実施の形態におけるステップSe15からステップSe24までの処理からステップSe18の処理を除いた処理と同様であるので、重複する説明は繰返さない。但し、第2の実施の形態においては挿入されたオーダーカードの持玉数が0とは限らない(既に販売額相当の持玉数が存在する場合がある)ので、Se17において、記憶した持玉数に交換玉数を加算して更新し、Se19においては、加算更新後の持玉数を含むカード排出通知を送信するようにする。第1の実施の形態のSe17及びSe19においてこれと同様にしても良い(持玉数=0であるため更新後の持玉数=交換玉数となる)。
図50は、第2の実施の形態における在席交換のための処理における管理コンピュータ150での在席交換に用いられた交換玉数を記録する販売員のオーダーカードの持玉数の加算更新の例を示す図である。図50を参照して、カードIDがVC−12345である販売員のオーダーカードの持玉更新について説明する。オーダーカード貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数が75玉である場合(前回のワゴンサービス利用時に300円の商品が販売され、販売額相当の75玉が持玉数として既に管理されている場合)に、次回のワゴンサービス利用で280円(70玉相当)の商品が販売されたときには、持玉数75玉に在席交換に用いられた交換玉数70玉が加算更新され、オーダーカード貯蓄管理テーブルの持玉数が、75玉に70玉を加算されて、145玉に更新される。
図51は、第2の実施の形態における管理コンピュータ150での交換情報のデータベースを示す図である。第2の実施の形態においては、第1の実施の形態の交換情報のデータベースに加えて、当該販売員のオーダーカードの受付回数及び合計額が記憶項目として含まれる。
図51を参照して、交換情報のデータベースの更新について説明する。CU−123の装置IDのカードユニット3から9月1日の11時11分に、オーダーカードのカードIDとしてVC−12345と、交換玉数として75玉とを含む交換情報通知を受信した場合、管理コンピュータ150に記憶されている当該カードユニット3のパチンコ玉のレートを用いて、交換玉数を交換対価に変換する。ここでは、当該カードユニットのレートが1玉4円であることとすると、75×4=300円として交換対価が算出される。そして、装置IDとして「CU−123」、受付カードIDとして「VC−12345」、当該オーダーカードで在席交換が行なわれた回数である受付回数が「1」回、在席交換日時として「9/1 11:11」、交換対価として「¥300」、合計額として「¥300」が記憶される。当日、VC−12345のオーダーカードを使用して最初の在席交換を行った履歴であるため、まず受付回数は1、交換対価=合計額となる。
次に、当該オーダーカードを使用して2回目の在席交換を行ったとする。たとえば、CU−123の装置IDのカードユニット3から9月1日の12時34分に、カードIDとしてVC−12345と、交換玉数として70玉とを含む交換情報通知を受信した場合、70×4=280円として交換対価が算出される。そして、装置IDとして「CU−123」、受付カードIDとして「VC−12345」、当該カードで在席交換が行なわれた回数である受付回数が1加算されて「2」回、在席交換日時として「9/1 12:34」、交換対価として「¥280」、合計額として当初合計額(¥300)に今回の交換対価(¥280)を加算した「¥580」が記録され、データベースが追加更新される。
次に、2回目の在席交換に係る商品がキャンセルされ、払戻し処理を行ったとする。たとえば、CU−123の装置IDのカードユニット3から9月1日の12時35分に、カードIDとしてVC−12345と、交換玉数として−70玉(払戻し玉数をマイナス値としたもの)とを含む交換情報通知を受信した場合、−70×4=−280円として交換対価が算出される。そして、装置IDとして「CU−123」、受付カードIDとして「VC−12345」、当該カードで在席交換が行なわれた回数である受付回数が1加算されて「3」回、在席交換日時として「9/1 12:35」、交換対価として「−¥280」、合計額として現在の合計額(¥580)に今回の交換対価(−¥280)を加算した「¥300」が記録され、データベースが追加更新される。このようにして、商品がキャンセルされた場合にも、その払戻し額、及び、その払戻し額を減じた純販売額(合計額)が管理されることとなる。
なお、第2の実施の形態においては、販売員のオーダーカードに交換フラグを記録していないが、販売員のオーダーカードに交換フラグを記録しておき、カードユニット3がオーダーモード又は払戻しモードであるときにのみ、交換フラグが記録されたビジターカード(即ちオーダーカード)を受け付けるようにしても良い。即ち販売員のカードであることを交換フラグで判別するようにしても良い。
また、第2の実施の形態においては、販売員のオーダーカードは、当該カードから特定される持玉数が遊技に使用できないだけでなく、プリペイド入金およびプリペイドを利用した玉貸も禁止される。
図52は、第2の実施の形態における会員カードが受付中であるときのワゴンサービスの物品と在席交換をする場合の動作の流れを示す図である。この動作の流れは、図48および図29の処理が実行されることによって管理コンピュータ150およびカードユニット3において行なわれる動作の流れを示す。
図52を参照して、この動作の流れが第1の実施の形態の図39と異なる点は、在席交換の対価に関連付けられるのが、第1の実施の形態においては、ビジターカードであったのに対し、第2の実施の形態においては、オーダーカードである点である。このため、ステップSem1からステップSem8までの処理は図39と共通であるので重複する説明は繰返さない。
カードユニット3において、前述の図48のステップSe14a、ステップSe14bおよびステップSe15の処理が実行され、販売員のオーダーカードが受付けられ(ステップSem9’)、当該オーダーカードのカードID及び記録されている持玉数(0とは限らない)を含むカード挿入通知が管理コンピュータ150に送信される(ステップSem10)。
管理コンピュータ150においては、カード挿入通知の受信に応じて、前述の図29(c)で説明した使用可否の判定処理が実行される(ステップSem11)ことによって、当該カード挿入通知に含まれるカードIDの持玉数を含むカード挿入結果が、カードユニット3に送信される(ステップSem12)。これを受信したカードユニット3は、カード挿入結果に含まれる持玉数に交換玉数を加算して更新する。
カードユニット3においては、当該販売員のオーダーカードのカードIDと加算更新後の持玉数とを含むカード排出通知が管理コンピュータ150に送信される(ステップSem14)。
管理コンピュータ150においては、前述のステップSem6と同様に、カード排出通知の受信に応じて、当該カード排出通知に含まれるカードIDの持玉数が更新される(ステップSem15)。そして、更新が成功した場合は排出可であることを示すカード排出結果がカードユニット3に送信される(ステップSem16)。
カードユニット3においては、排出可であることを示すカード排出結果が受信された場合、図48のステップSe20からステップSe22までの処理が実行され、予めカードIDが記録された販売員のオーダーカードが排出される(ステップSem17’)。次に、排出された販売員のオーダーカードのカードIDと交換玉数とを含む交換情報通知が管理コンピュータ150に送信される(ステップSem18)。
管理コンピュータ150においては、交換情報通知の受信に応じて、前述の図29(a)で説明したように、交換情報が更新され(ステップSem19)、交換情報応答がカードユニット3に送信される(ステップSem20)。
図53は、第2の実施の形態におけるビジターカードが受付中であるときのワゴンサービスの物品と在席交換をする場合の動作の流れを示す図である。この動作の流れは、図48および図29の処理が実行されることによって管理コンピュータ150およびカードユニット3において行なわれる動作の流れを示す。
図53を参照して、この動作の流れが図52と異なる点は、受付中のカードが図52においては、会員カードであるのに対して、図53においては、ビジターカードである点である。このため、ステップSev7の後で、受付中のビジターカードに持玉数が書込まれる(Sev8a)。その他の点は、図52と同様であるので重複する説明は繰返さない。
図54は、第2の実施の形態におけるカードユニット3で実行される払戻し処理の流れを示すフローチャートである。S501〜S504の処理は図41の処理と同様である。S505でカード挿入を検知すると(YES)、S508で当該カードに記録されているカードID及び持玉数を管理コンピュータ150に送信し、S509でカード挿入結果の受信を待機する。なお、挿入されたカードが会員カードである場合には排出する。S509で持玉数を含むカード挿入結果を受信したときは(YES)、S510で受信したカード挿入結果に含まれる持玉数を記憶し、S511にすすむ。ここでカードユニット3が持玉数を含むカード挿入結果を受信するには、オーダーカード貯蓄管理テーブルに、カード挿入通知に含まれるカードIDが登録されていることが条件となる。即ちオーダーカードでなければ、払戻しを行うことができないようになっている。
S511〜S526の処理は図41の処理と同様である。但し本実施形態ではS522において、持玉数から払戻し玉数を減算したときに0となるとは限らない。S526で持玉数をオーダーカードに記録した後、S528aで当該オーダーカードを排出する。従って、本実施形態ではオーダーカードに関しては持玉数が0となった場合でも排出する。S529及びS530の処理は図41と同様である。このように本実施形態では、オーダーカードのカードIDに対応づけて管理されている持玉数から払戻し玉数を減算して、遊技者に払い出し、持玉数減算後のオーダーカードは販売員に返却するようにしている。
図55は、本実施の形態における会員カード又はビジターカードが受付中であるときにカードユニット3が払戻しモードに移行したときの動作の流れを示す図である。この動作の流れは、図54の処理が実行されることによって管理コンピュータ150およびカードユニット3において行われる動作の流れを示す。本例では、遊技者が280円(70玉)のワゴンサービスを利用した後に、その商品をキャンセルする旨を販売員に告げ、販売員がリモコンを操作して、ワゴンサービスの利用に供されたカードユニット3を払戻しモードに移行させ、販売額相当の玉数を遊技者に払い戻す例について説明する。
S550〜S555の処理は図42と同様である。S555に次いでS556aで販売員のオーダーカード(当日の販売合計額相当の持玉数(145)が記録済み)が挿入されると、S557で当該オーダーカードのカードIDと記録されている持玉数を含むカード挿入通知を管理コンピュータ150に送信する。
これを受信した管理コンピュータ150では、S558で使用可否判定処理を行う。本実施形態では、受信したカード挿入通知に含まれるカードIDのカードがオーダーカード貯蓄管理テーブルに記録されているか否かを判定し、且つ同カード挿入通知に含まれる持玉数と、当該カードIDに対応づけて管理している持玉数が一致することを条件として、S559で使用可を示し、管理している持玉数を含むカード挿入結果をカードユニット3に返信する。これを受信したカードユニット3は、S560でカード挿入結果に含まれる持玉数(本例では145)を記憶し、S561でリモコンからの払戻し額の受信を待機する。なお、管理コンピュータ150は、S555で払戻し開始通知を受信することによって、送信元のカードユニット3が払戻しモードに移行したことを認識することとなる。従って、その後にS557で送信されるカード挿入通知はオーダーカードのカードIDが含まれるべきであると認識し、オーダーカード貯蓄管理テーブルを検索して登録の有無を確認する。
カードユニット3がリモコンから払戻し額を受信したときは(S561でYES)、当該払戻し額(本例では280円)が予め定められた上限額(本例では1000円)以下であり、且つ直前の交換対価(本例では280円)以下であることを条件として、S562で玉のレート(本例では4円)に応じて払戻し額相当の払戻し玉数(本例では70玉)を算出する。次いで、S563で払戻し玉数の払出し処理を行い、S564で持玉数(本例では145)から払戻し玉数(本例では70)を減算して、持玉数を更新する(本例では75とする)。
次いでカードユニット3は、S565で受付中のオーダーカードのカードIDと払戻し玉数を含む払戻し完了通知を管理コンピュータ150に送信し、さらにS566で当該カードIDと更新後の持玉数(本例では75)を含むカード排出通知を管理コンピュータ150に送信する。これを受信した管理コンピュータ150は、S567のデータ更新処理において、カード排出通知に含まれるカードIDに対応づけて管理している持玉数を、同カード排出通知に含まれる持玉数(本例では75)に更新し、S568で排出可を示すカード排出結果をカードユニット3に返信する。これを受信したカードユニット3は、S569で受付中のオーダーカードの持玉数に、更新後の持玉数(本例では75)を記録する。次いでS571aでオーダーカードを排出する。
さらにカードユニット3は、S572で取り込んだビジターカードのカードIDと、−払戻し玉数(本例では−70)を含む交換情報通知を管理コンピュータ150に送信する。これを受信した管理コンピュータ150では、S573の交換情報更新において、前述したように図51のデータベースを更新し、S574で交換情報応答をカードユニット3に送信する。これを受信した(又はS572で交換情報通知を送信したとき)カードユニット3は、第1の実施の形態と同様に図38(b)のデータベースを更新し、販売員が払戻しに使用したビジターカードのカードID、払戻し処理が行われた時間、払戻しされた玉数(−70玉)が記憶される。これらの処理が完了すると、払戻しモードが解除される。
このように、本実施形態においては、ワゴンサービスにおいて、オーダーされる毎に新たなビジターカードが発行されることがなく、販売員は1枚のオーダーカードを管理すれば良いので、ワゴンサービスの提供及びキャンセル時の払戻し作業が簡素化される。また、販売額が交換情報としてデータベースで管理されることにより、確実に販売額相当の玉数の払戻しを行うことができる。
次に前述した第1の実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) カードユニット3は、パチンコ機2またはスロットマシンに対応して配置され、遊技者が所有する持玉数および貯玉数を特定可能な会員カードまたはビジターカードを受付け、該受付けられた会員カードまたはビジターカードから特定される持玉数および貯玉数を遊技に使用させる使用処理を行なう。図35のステップSe2で説明したように、持玉数または貯玉数を用いて所望の所定対価の物品を交換する場合に少なくとも所定対価を含む情報をワゴンサービスの販売員が所持するリモコンから受付ける。
図35のステップSe3b〜ステップSe8で説明したように、会員カードまたはビジターカードの受付中にリモコンから所定対価を含む情報を受付けたことを条件として、持玉数および貯玉数から所定対価に相当する交換玉数を減算した残りの持玉数および貯玉数を該受付中の会員カードまたはビジターカードから特定可能とするための第1特定処理が実行される。図35のステップSe11、ステップSe13で説明したように、第1特定処理が実行されたことを条件として、該受付中の会員カードまたはビジターカードを排出する。
また、図35のステップSe14〜ステップSe20で説明したように、受付中の会員カードまたはビジターカードが排出されたことに応じて、交換玉数を新たなビジターカードから特定可能とするための第2特定処理を実行する。図35のステップSe22で説明したように、第2特定処理が実行されたことを条件として、該新たなビジターカードを排出する。排出されたカードはワゴンサービスの販売員に渡される。
これにより、レシートを印刷する構成などを新たに備えなくても物品と持玉数または貯玉数とを交換することができる。また、物品と交換する交換玉数が販売員に渡されるビジターカードから特定可能とされる。その結果、システムに大きく手を加えることなく、物品と交換に渡された交換玉数の管理を容易にすることができる。
(1−2) 図35においてステップSe3aでYESの場合は、ステップS3b以降の処理が行なわれないようにすることによって、ワゴンサービスの販売員が所持するリモコンからの情報を受付けた場合、当該情報で特定される物品の所定対価が所定上限を超えていることを条件として、リモコンからの情報を無効とする。
これにより、ワゴンサービスの販売員のリモコンからの情報の受付けの不具合によって通常は有り得ない玉数が物品との交換に用いられることによって遊技者の不利益となってしまうことを防止することができる。
(1−3) 図35のステップSe18で説明したように、該新たなビジターカードが所望の物品との交換に用いられた交換玉数を特定するためのビジターカードであることを該新たなビジターカードから特定可能とする。図27のステップSt2aでYESの場合は、ステップSt3以降の処理が行なわれないことによって、所望の物品との交換に用いられた交換玉数を特定するためのビジターカードであることが該受付けられたビジターカードから特定される場合、当該交換玉数の遊技への使用を禁止する。
これにより、物品との交換を扱うワゴンサービスの販売員によって物品と交換された交換玉数が遊技に用いられるといった不正を防止することができる。
(1−4) 図35のステップSe13で、遊技者の持玉数および貯玉数を特定可能な会員カードまたはビジターカードが排出されるときと、ステップSe22で、交換玉数を特定可能とされたビジターカードが排出されるときとで、それぞれ、ステップSe12とステップSe21とで異なる報知を行なう。
これにより、遊技者の持玉数および貯玉数を特定可能なカードおよび交換玉数を特定可能とされたカードのいずれのカードが発行されたかを間違えにくくすることができる。
(1−5) 交換玉数を特定可能とされるカードと異なるビジターカードは、図35のステップSe9でYESの場合、つまり、持玉数が所定の端数上限未満であれば、ステップSe11で回収される一方、交換玉数を特定可能とされるカードは、特定される交換玉数に関わらず、ステップSe22で排出される。これによって、カードから特定される玉数が所定の端数上限未満となる場合、交換玉数を特定可能とされるカードと異なるビジターカードの排出については禁止するとともに、交換玉数を特定可能とされるビジターカードの排出については許可する。
これにより、従来どおり、特定される玉数が所定の端数上限未満となるビジターカードは排出されないようにすることができるとともに、特定される交換玉数が所定の端数上限未満である場合であっても交換玉数を特定可能とされたカードは排出されるようにすることができる。その結果、持玉数および貯玉数を用いたワゴンサービスの物品の交換を円滑に運用することができる。
(1−6) 遊技用システムは、カードユニット3と、遊技者の持玉数および貯玉数を管理する管理コンピュータ150とを含む。カードユニット3については、上述の(1−1)から(1−5)で説明したように構成することができる。図29(b)のSc22で説明したように、管理コンピュータ150は、カードユニット3において第1特定処理および第2特定処理が実行されたことを条件として、それぞれ、当該第1特定処理および第2特定処理において会員カードまたはビジターカードから特定可能とされた持玉数および貯玉数を記憶する。
(1−7) 図35のステップSe2で説明したように、カードユニット3は、販売員のリモコンから物品の対価を示す情報を受信する。図35のステップSe3bで説明したように、自機で扱うパチンコ玉のレートに応じて物品の対価に相当する交換玉数を特定する。
これにより、遊技場内で複数レート(1円コーナー、4円コーナー)が混在する場合であっても、混乱およびミスを防止することができる。
(1−8) 図35のステップSe23で説明したように、カードユニット3から管理コンピュータ150に交換対価を特定可能なビジターカードを排出した旨を通知する。図29のステップSc8および図38で説明したように、管理コンピュータ150において、交換玉数を特定可能とされたビジターカードが発行された枚数やそれぞれのビジターカードで特定される交換玉数を管理する。
これにより、交換玉数を特定可能とされたビジターカードを偽造するなどの不正を防止することができる。また、交換玉数を特定可能とされたビジターカードの管理を容易とすることができる。
(1−9) 図45(a)のステップSc53およびステップSc56で説明したように、交換玉数を精算する際に、ビジターカードが発行された枚数やそれぞれのビジターカードで特定される交換玉数が照合され、一致しなければ、その旨が報知されるので、交換玉数を特定可能とされたビジターカードの管理を容易とすることができる。
次に前述した第2の実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(2−1) カードユニット3は、パチンコ機2またはスロットマシンに対応して配置され、遊技者が所有する持玉数および貯玉数を特定可能な会員カードまたはビジターカードを受付け、該受付けられた会員カードまたはビジターカードから特定される持玉数および貯玉数を遊技に使用させる使用処理を行なう。図48のステップSe2で説明したように、持玉数または貯玉数を用いて所望の所定対価の物品を交換する場合に少なくとも所定対価を含む情報をワゴンサービスの販売員が所持するリモコンから受付ける。
図48のステップSe3b〜ステップSe8で説明したように、会員カードまたはビジターカードの受付中にリモコンから所定対価を含む情報を受付けたことを条件として、持玉数および貯玉数から所定対価に相当する交換玉数を減算した残りの持玉数および貯玉数を該受付中の会員カードまたはビジターカードから特定可能とするための第1特定処理が実行される。図48のステップSe11、ステップSe13で説明したように、第1特定処理が実行されたことを条件として、該受付中の会員カードまたはビジターカードを排出する。
図48のステップSe14bで説明したように、受付中の会員カードまたはビジターカードが排出されたことに応じて、ワゴンサービスの販売員のオーダーカードを受付ける。図48のステップSe15〜ステップSe20で説明したように、販売員のオーダーカードが受付けられたことを条件として、所定対価に相当する交換玉数を該受付けられた販売員のオーダーカードから特定可能な持玉数に加算するための第2特定処理を実行する。図48のステップSe22で説明したように、第2特定処理が実行されたことを条件として、該受付けられた販売員のオーダーカードを排出する。
これにより、レシートを印刷する構成などを新たに備えなくても物品と持玉数または貯玉数とを交換することができる。また、物品と交換する交換玉数が販売員のオーダーカードから特定可能とされる。その結果、システムに大きく手を加えることなく、物品と交換に渡された交換玉数の管理を容易にすることができる。
(2−2) 前述の(1−2)と同様に、図48においてステップSe3aでYESの場合は、ステップS3b以降の処理が行なわれないようにすることによって、ワゴンサービスの販売員が所持するリモコンからの情報を受付けた場合、当該情報で特定される物品の所定対価が所定上限を超えていることを条件として、リモコンからの情報を無効とする。
これにより、ワゴンサービスの販売員のリモコンからの情報の受付けの不具合によって通常は有り得ない玉数が物品との交換に用いられることによって遊技者の不利益となってしまうことを防止することができる。
(2−3) 交換フラグが販売員のオーダーカードに予め書込まれることによっても、販売員のオーダーカードから特定される交換玉数が所望の物品との交換に用いられたものであることを販売員のオーダーカードから特定可能とすることができる。図27のステップSt2aでYESの場合は、ステップSt3以降の処理が行なわれないことによって、販売員のオーダーカードから特定される交換玉数の遊技への使用を禁止する。
これにより、物品との交換を扱うワゴンサービスの販売員によって物品と交換された交換玉数が遊技に用いられるといった不正を防止することができる。
(2−4) 図48のステップSe14b、ステップSe30、図49のステップSe31からステップSe37で説明したように、販売員のオーダーカードを受付けるときに、販売員のオーダーカードと異なるカードが受付けられたこと、または、所定時間内にカードが受付けられなかったことを条件として、販売員のオーダーカードが正常に受付けられなかったことに対応するための異常時処理を実行する。
これにより、販売員のオーダーカードが正常に受付けられず、物品と持玉数および貯玉数との交換ができない場合であっても、異常時処理が実行されて、販売員のオーダーカードが正常に受付けられなかったことに対応される。その結果、遊技者の不利益を防止できる。
(2−5) 前述した実施の形態においては、第1の実施の形態の図35のステップSe18からステップSe20で物品との交換に用いられた交換玉数を特定可能とされたビジターカード以外のビジターカードは、図23のステップS231からステップS243で説明したように、返却操作に応じて返却される場合であっても、図35および図48のステップSe7からステップSe11で説明したように、物品との在席交換の際に販売員に受け渡されるカードを排出する前に物品との交換に用いた残りの玉数を特定可能にされたカードを一旦返却する場合であっても、当該ビジターカードから特定される持玉数および貯玉数が端数上限未満であれば、回収されるようにした。
しかし、これに限定されず、図35および図48のステップSe5からステップSe8で残りの玉数を特定可能とされたビジターカードと異なる、返却操作に応じて返却されるビジターカードの排出については、当該ビジターカードから特定される持玉数および貯玉数が端数上限未満となる場合、排出を禁止するとともに、物品との在席交換の際に一旦返却する場合は、図35および図48のステップSe5からステップSe8で残りの玉数を特定可能とされたビジターカードの排出については、残りの玉数に関わらず、排出を許可するようにしてもよい。
これにより、物品との在席交換とは異なるとき(たとえば返却操作時)には従来と同様に排出されるカードから特定される持玉数および貯玉数が端数上限未満となる場合、排出が禁止されるので、端数上限未満のビジターカードが乱発されることを防止することができるとともに、特に図48のステップSe14bにおいて、ワゴンサービスの販売員のオーダーカードが所定時間に受付けられないと判断された場合に、遊技者の元のビジターカードから特定される持玉数および貯玉数が端数上限未満となる場合であっても当該元のビジターカードが排出されているので、図48のステップSe30で実行される図49の受付異常時処理において、当該元のビジターカードに交換玉数を戻すための処理を実行して、当該元のビジターカードに容易に交換玉数を戻すことができる。
このため、交換玉数をワゴンサービスの販売員のオーダーカードから特定可能とするための処理が実行できず、遊技者に交換玉数を返却する場合に、遊技者に返却する交換玉数を特定可能とするための新たなビジターカードを発行することによって、遊技者のビジターカードが2枚に分割されてしまい、遊技者の利便性を損なってしまうことを防止することができる。その結果、持玉数および貯玉数を用いたワゴンサービスの物品の交換を円滑に運用することができる。
(2−6) 前述の(1−5)と同様に、遊技用システムは、カードユニット3と、遊技者の持玉数および貯玉数を管理する管理コンピュータ150とを含む。カードユニット3は、上述の(2−1)から(2−5)で説明したように構成することができる。図29(b)のSc22で説明したように、管理コンピュータ150は、カードユニット3において第1特定処理および第2特定処理が実行されたことを条件として、それぞれ、当該第1特定処理および第2特定処理において会員カードまたはビジターカードから特定可能とされた持玉数および貯玉数を記憶する。
(2−7) 前述の(1−7)と同様に、図48のステップSe2で説明したように、
カードユニット3は、販売員のリモコンから物品の対価を示す情報を受信する。図48のステップSe3bで説明したように、自機で扱うパチンコ玉のレートに応じて物品の対価に相当する交換玉数を特定する。
これにより、遊技場内で複数レート(1円コーナー、4円コーナー)が混在する場合であっても、混乱およびミスを防止することができる。
(2−8) 図48のステップSe23で説明したように、カードユニット3から管理コンピュータ150に交換対価を特定可能な販売員のオーダーカードを排出した旨を通知する。図29のステップSc8および図51で説明したように、管理コンピュータ150において、交換玉数を特定可能とされた販売員のオーダーカードが受付けられた回数やそれぞれの販売員のオーダーカードで特定される累積された交換玉数を管理する。
これにより、交換玉数を特定可能とされた販売員のオーダーカードを偽造するなどの不正を防止することができる。また、交換玉数を特定可能とされた販売員のオーダーカードの管理を容易とすることができる。
次に前述した実施の形態の変形例を挙げる。
(1) ワゴンサービスの物品と交換した玉をジェットカウンタなどで計数して、前述した第1の実施の形態における交換玉数を特定可能とされたビジターカードまたは前述した第2の実施の形態における販売員のオーダーカードに、計数した玉数を足し込むことができるようにしてもよい。
(2) 前述した実施の形態においては、カードユニット3は、パチンコ機2に対応して配置されることとしたが、これに限定されず、スロットマシンなど他の種類の遊技機に対応して配置されることとしてもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、会員カードまたはビジターカードの所持者の所有価値を当該カードから特定可能とするための特定処理が、会員カードの場合、カードユニット3が残りの持玉数およびカードIDを管理コンピュータ150に送信して、管理コンピュータ150が当該カードIDに対応する持玉数を更新する処理であることとした。また、特定処理が、ビジターカードの場合、会員カードの場合の処理に加えて、当該カードに持玉数を書込む処理であることとした。
しかし、これに限定されず、特定処理は、カードの所持者の所有価値を当該カードから特定可能とするための処理であれば、他の処理であってもよい。たとえば、上述の会員カードの場合の処理は行なわずに、当該カードに持玉数を書込む処理のみを行なうようにしてもよい。また、ビジターカードであっても、会員カードと同様の特定処理を実行するようにしてもよいし、会員カードであっても、ビジターカードと同様の特定処理を実行するようにしてもよい。
(4) 会員カードまたはビジターカードを「受付ける」とは、会員カードまたはビジターカードから特定される所有価値を特定可能な状態とすること、具体的には、会員カードまたはビジターカードをカードリーダライタ327の通信ヘッド390によってデータ通信可能な位置に保持することをいう。
(5) 前述した実施の形態においては、持玉数または貯玉数を用いて所望の所定対価の物品を交換する場合に少なくとも所定対価を含む情報をワゴンサービスの販売員が所持するリモコンから受付けるようにした。
しかし、これに限定されず、遊技用記録媒体から特定される遊技者の所有価値を用いて所望の所定価値の物品を交換する場合に少なくとも所定価値を特定可能な交換指示を受付けるのであれば、他の方法で受付けるようにしてもよい。
たとえば、物品の所定価値を特定可能な交換指示をカードユニット3に直接入力可能なように構成してもよい。また、物品の所有価値を特定可能な交換指示が販売員の所持するリモコンから送信される旨の入力手段をカードユニット3に備えるようにして、その旨の入力が受付けられた場合にのみ、リモコンから交換指示を受付けるようにしてもよい。これらのようにすれば、対象のカードユニット3の隣のカードユニットによってリモコンからの交換指示が誤って受付けられてしまうようなことを防止することができる。
上記の実施形態では、リモコンの操作によって交換玉数及び払戻し玉数を入力し、リモコンからカードユニット3に入力値を示す赤外線信号が送信される例について説明したが、これに限らず、カードユニット3の表示部312に数字キーが表示されるようにしておき、この数字キーによって交換玉数及び払戻し玉数を直接入力するようにしても良い。また、払戻し処理を行う際に、所定のパスワードを要求して、パスワードが合致した場合にのみ払戻し処理を可能とするようにしても良い。また、カードユニット3にICリーダを設けておき、所定モードへの移行を指示するICタグをこれに近づけることによって、払戻しモード等の各モードに移行するようにしても良い。
上記の実施形態では、販売員のカードが受け付けられてから払戻し額をカードユニット3に指示する(リモコンで送信する)例について説明したが、これに限らず、払戻し額をカードユニット3に指示した場合にのみ、販売員のカードを受付可能とするようにしても良い。例えば、払戻し額をリモコンからカードユニット3に送信した後にのみ、販売員のカード(交換フラグが記録されたビジターカード又は管理コンピュータ150に登録されているオーダーカード)を受け付けるようにしても良い。
上記の実施形態では、カードユニット3が払戻しモードに移行したときに、受付中のカードが自動的に排出される例について説明したが、これに限らず、払戻しモード移行に先立って、販売員が遊技者に受付中カード(会員カード又はビジターカード)の排出を指示し、排出後にリモコン操作によって、カードユニット3を払戻しモードに移行させるようにしても良い。即ち、払戻しモードへの移行は、会員カードが挿入されておらず、且つビジターカードのプリペイド残額及び持玉が0であることを条件としても良い。
上記の実施形態では、図38(b)に示すように、カードユニット3において交換情報を管理しており、販売員のリモコンから入力された払戻し額が、その直前の当該カードユニット3でのワゴンサービスにおける販売額以下であるか否かが、当該カードユニット3で判定される例について説明したが、カードユニット3で交換情報を管理せず、この判定を管理コンピュータ150で行うようにしても良い。即ち、カードユニット3から入力された払戻し額を管理コンピュータ150に送信し、管理コンピュータ150が図38(a)の交換情報のデータベースを検索して、送信元カードユニット3の装置IDにおける最新の在席交換日時を特定し、前記払戻し額と同額が交換対価としてデータベースに記録されているか否かを判定し、その判定結果をカードユニット3に返信するようにしても良い。
上記の第2実施形態では、管理コンピュータ50が、受信したカードIDが販売員のカードのIDであるか否かを判定する(カードIDがオーダーカード貯蓄管理テーブルに登録されているか否か)例について説明したが、これに限らず、カードユニット3が販売員のカードのカードIDリストを記憶しておき、挿入されたカードのカードIDが当該リストに含まれているか否かをカードユニット3で判定するようにしても良い。
(6) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。