以下、図面を参照して本発明に係る遊技用システムを実施するための形態を説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1は、本発明の実施の形態の遊技用システムの全体像を示すシステム構成図である。遊技用システムは、遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に並設される遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2と、パチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技機に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、遊技機における遊技に使用される遊技媒体であるパチンコ玉を貸し出すための処理や、対応するパチンコ機2における遊技にて獲得されたパチンコ玉を計数するとともに、該計数済みのパチンコ玉数の範囲内のパチンコ玉の払出し(返却)を行うカードユニット3と、カードユニット3にて使用されるビジターカードや会員カード並びにカードユニット3の管理等を行うシステムコントローラ100と、各カードユニット3において計数された計数済玉数の管理や、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する貯蓄玉数やビジターカードに記録された持玉数の管理を行う管理コンピュータ150と、遊技場内に設置された各パチンコ機2の台データ等の遊技情報を管理する本発明の遊技情報管理装置となるホールコンピュータ140と、遊技場内の景品カウンタに設けられて景品交換を行うための景品交換用POS端末170と、から主に構成されている。
そして、これら本実施の形態の遊技用システムを構成する各装置は、図1に示すように、ハブ(HUB)7並びに通信ケーブル8を介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているこれら各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置(ユニット)IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルや後述するユニット管理テーブル(図17(a)参照)等を有することで、該装置(ユニット)IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信することにより、互いにデータの送受を実施できるようになっている。
尚、本実施の形態のシステムコントローラ100は、上述したように、各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)を管理しているとともに、通信回線11を介して、これら会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された管理サーバ12と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、これら管理サーバ12に対してシステムコントローラ100から、各種の管理情報が送信されることにより、カード管理会社は、該管理サーバ12にて各遊技場の会員カード並びにビジターカードによる売り上げ等を把握できるようになっている。
また、本実施の形態のホールコンピュータ140には、図1に示すように、遊技場内を監視するための監視カメラシステムが接続されており、該監視カメラシステムにて撮像された遊技場内の監視画像が、各パチンコ機2の台データ等とともに記憶、管理されるようになっている。尚、これらホールコンピュータ140にて管理される各パチンコ機2の台データ等の遊技情報は、後述するように、各パチンコ機2に対応するカードユニット3から送信される送信データにより最新の情報に更新されるようになっている。
また、カードユニット3とパチンコ機2とは、図3に示すように、払出単位として予め定められた複数個(本実施の形態では25個)のパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号、具体的には、パチンコ機2から出力される台端末貸出完了信号(EXS)や台READY信号(PRDY)、制御ユニット328より出力されるカードユニットREADY信号(BRDY)や台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)を送受可能に接続されているとともに、該パチンコ機2から出力される後述する大当り信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号が入力可能に接続されている。
はじめに、本実施の形態に用いた遊技機であるパチンコ機2について、以下に簡単に説明すると、該パチンコ機2は、図2に示すように、額縁状に形成されたガラス扉枠22を有し、該ガラス扉枠22の下部表面には打球供給皿23がある。打球供給皿23の上面所定箇所には、操作部14が設けられているとともに、打球供給皿(上皿)23の下部には、打球供給皿23から溢れたパチンコ玉を貯留する下皿24と打球を発射する打球操作ハンドル(以下操作ノブ)25とが設けられている。
ガラス扉枠22の後方には、遊技盤26が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤26の前面には遊技領域27が設けられている。この遊技領域27の向かって右側の下方領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される特図可変表示部28と、その中央付近には、「演出図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示されるとともに演出映像が表示される演出可変表示部29と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示装置30とが設けられている。また遊技盤26には、複数の入賞口44や通過ゲート31、始動入賞口34、可変入賞球装置36が設けられているとともに、遊技領域27の下部には、入賞しなかった打込玉を回収するアウト口46が形成されている。
これら各入賞口に打玉が入賞した場合には、各入賞口に応じた賞球が図示しない玉切り払い出し装置により払い出されるとともに、該玉切り払い出し装置により払い出された賞球数に応じた賞球信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、賞球数が外部に通知される。
打球操作ノブ25の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域27に入り、その後、遊技領域27を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域27に達しなかったパチンコ玉は、環流経路(図示略)を通じて下皿24に環流されるようになっている。
また、遊技領域27に打ち込まれた打込玉が通過ゲート31を通過すると、可変表示装置30に停止表示されている普通図柄が可変開始する。
可変表示装置30の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(たとえば○)となった場合に、始動入賞口34に設けられた可動片35が所定時間開成して遊技者にとって有利な状態となる。
また、始動入賞口34にパチンコ玉が入賞すると、特図可変表示部28において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始するとともに、演出可変表示部29において演出表示が開始される。そして、その後、特図可変表示部28における特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合には、演出可変表示部29における左、中、右の演出図柄の可変表示も停止し、その演出図柄の表示態様も予め定められた特定の表示態様(たとえば777)とされることで、特定遊技状態(大当り状態)が発生するとともに、大当り中信号が出力状態とされることで、該大当りの発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28における特別図柄が停止したときに、所定パルス幅の始動信号が出力され、特図可変表示部28における特別図柄の可変表示(変動表示)が実施されたことが外部に通知される。
このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置36に設けられた開閉板40が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
そして該第1の状態となっている可変入賞球装置36の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して図示しないVカウントスイッチにより検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って前記第2の状態から前記第1の状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
特図可変表示部28の表示結果並びに演出可変表示部29の演出図柄の表示結果が予め定められた大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、これら大当り図柄に停止表示される以前の状態において、リーチ状態が発生する場合がある。
特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄の種類に一致した図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、再度大当りとなる確率が通常の確率状態よりも高い確率状態となる確率変動状態となるようになっており、これら確率変動図柄での大当りを通常の大当りと区別して「確変大当り」と呼称し、これら確変大当り終了後における確率変動状態中において、確変中信号が出力状態とされることで、該確率変動状態の発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄以外の図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示が所定回数に達するか或いは次の大当りが発生するまでの間、特図可変表示部28における特別図柄および演出可変表示部29における演出図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される時短状態となるようになっており、これら時短状態中において、時短中信号が出力状態とされることで、該時短状態の発生が外部に通知される。
本実施の形態のパチンコ機2には、これら各信号を外部出力するための図示しない情報出力基板が搭載されており、該情報出力基板とカードユニット3とが、図示しない信号ケーブルを介して接続されており、情報出力基板からは、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号からなる外部出力信号が、信号ケーブルを介してカードユニット3に出力される。
ここで、大当り中信号は大当り状態の期間中において出力状態とされる信号であり、確変中信号は確変状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、時短中信号は時短状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、始動信号は、特図可変表示部28の表示結果が全て導出表示されて可変表示が終了した際に出力される所定幅のパルス信号であり、賞球信号は、所定玉数(本実施の形態では10玉)が払い出される毎に出力される所定幅のパルス信号である。
本実施の形態のパチンコ機2には、該パチンコ機2における遊技を制御する遊技制御基板から、入賞に基づいて出力される賞球信号に基づいて所定数の賞球を計数して払出す制御を行うとともに、通常のCR機と同じく、カードユニット3より入出力される信号に基づいて、払出単位である25球のパチンコ玉を計数して貸出す制御を行う図示しない賞球制御基板を備えており、該払出単位である25球の倍数にてパチンコ玉の貸出を実施できるようになっている。
次に、本実施の形態にて使用されるビジターカードと会員カードとについて、簡潔に説明すると、本実施の形態に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KCで始まる会員カードIDが予め書き換え不能に記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データや、テストモードにおいて使用されたことを示すテストフラグ(「1」がフラグ有り、「0」がフラグ無しを示す)等の各種データが記憶されている。
尚、会員カードは、遊技場に会員登録を実施した会員遊技者に対して発行されるものであり、該会員に対して付与される会員IDが書き換え不能に記憶されている。また、該会員カードを使用して会員遊技者は、後述するように、一度獲得して計数したパチンコ玉を、その翌日以降においても再度遊技に使用できる貯玉を行うことができるようになっているが、これら会員カードには、該貯玉のデータである貯玉数は直接記録されておらず、これら貯玉数は、後述するように、管理コンピュータ150において、会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されることで、該会員カードIDや会員IDから特定されるようになっている。
また、ビジターカードは、遊技場内に設置された図示しないカード発行・入金機にて、購入、発行されるとともに、カードユニット3においても発行される。尚、ビジターカードには、該ビジターカードを所有する遊技者が計数した計数済玉数に基づく持玉数と日付とが記憶されており、該持玉数をその当日においてのみ、遊技場内の各カードユニット3において使用できるようになっている。
尚、本実施の形態では、上述したように、ビジターカードのみに持玉数を書き込み記録するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら持玉数や貯玉数のデータを、ビジターカードと同じく、会員カードに記録するようにしても良い。
次に、本実施の形態のカードユニット3について、図2〜図10、図25に基づいて以下に説明すると、本実施の形態のカードユニット3の前面には、図2に示すように、フルカラーLEDにより構成されて複数の色に点灯することでカードユニット3の状態等を報知可能とされた多機能ランプ301等の各種表示部、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305、計数済玉数を払出すための計数払出操作を受付けるための払出ボタン311、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、該カード挿入口309に対応する位置に内蔵されるカードリーダライタ327(図7参照)のカードスロット392に連設されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロット392に挿入可能とされている。
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、図2並びに図5に示すように、各種情報を表示可能な表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタン316と、台データを表示させるための台データボタン318と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、再プレイボタン319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部320と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)からの赤外線信号を受信して電気信号に変換して出力するIR受光ユニット315とが設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
また、該突出部305内部には、表示部312を成す後述する液晶表示器313や各ボタンに対応するスイッチが設けられており、これらが、図7に示すように、該突出部305に対応する装置内位置に設けられた表示制御基板329に接続されることで、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル314による入力位置検出等が、該表示制御基板329によって実施される。
カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット321が設けられており、該紙幣識別ユニット321にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
また、カードユニット3の略中央部位置には、該カードユニット3を構成する各部と接続しやすいように該カードユニット3の動作を制御する制御ユニット328が設けられており、後述するように、該制御ユニット328によって該カードユニット3の各種の動作が制御されている。
また、カードユニット3の最下方位置には、図7に示すように、カードユニット3の前方側から後方(内方)側に傾斜する回収流路を内在する回収流路ボックス348が設けられているとともに、該回収流路ボックス348の前面側となるカードユニット3の前面下方端部位置には、パチンコ機2の下皿24の下方位置に配置されることで、該下皿24から排出されるパチンコ玉を計数するとともに、払出単位数未満の端数のパチンコ玉の払出しを行う箱状の計数・端数払出ユニット340から排出されるパチンコ玉をカードユニット3内に流入させるための連結樋344が装着される連結樋装着口348’が設けられており、該連結樋344を流下して連結樋装着口348’から回収流路ボックス348に流入してきたパチンコ玉が、回収流路ボックス348をカードユニット3の前方側から後方(内方)側に流下していき、カードユニット3の後方下端から遊技島内の図示しない回収樋に排出される。
尚、本実施の形態のカードユニット3は、図7に示すように、カードユニット3本体が、その上下位置に形成されたユニットホルダ31’に係合し、該カードユニット3本体を前面方向に引き出し可能に保持するユニットホルダ31を介して遊技島に設置されており、カードユニット3の前面下方所定位置には、図示しないシリンダ錠が設けられていて、係員等が所持する解錠キーにより施錠を解除することでカードユニット3が引き出しできるようになっている。また、該ユニットホルダ31には、各種接続ケーブルを中継するためのコネクタが設けられており、制御ユニット328に接続される通信ケーブル等が、該ユニットホルダ31を介して中継接続されていて、これら通信ケーブル等が前記カードユニット3本体の引き出し時に絡まって、カードユニット3本体が引き出せなくなってしまうことがないように工夫されている。
図3は、本実施の形態のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、上述したように、主には、紙幣識別ユニット321と、カードリーダライタ327と、表示制御基板329と、計数・端数払出ユニット340と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328とから構成されており、紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327、計数・端数払出ユニット340及び表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。
本実施の形態に用いたカードリーダライタ327の構成を、図4を用いてより詳細に説明すると、該カードリーダライタ327の内部には、前記カード挿入口309からの会員カードやビジターカードの挿入並びに会員カードやビジターカードが挿入中であることを検知する挿入センサ397や、カード挿入口309からの新たな会員カードやビジターカードの挿入を阻止するためのシャッタの出没を行うシャッタ用ソレノイド399や、カード挿入口309から延設され、会員カードやビジターカードがスライド可能とされたガイドレール398と、該ガイドレール398を挟むように配設されてカードスロット392に挿入された会員カードやビジターカードを、カードスロット392の内方側に取り込むとともに、会員カードやビジターカードをカード挿入口309から排出する取込・排出ローラ387’並びに該取込・排出ローラ387’を駆動する駆動モータ386’と、取込・排出ローラ387’によりカードスロット392の内方側に取り込まれた会員カードやビジターカードのガイドレール398上の移動を、駆動モータ386、393にて駆動回転されることにより実施する搬送ローラ387、388と、前記搬送ローラ387、388の一方側に張架された搬送ベルト391と、から成る搬送機構や、該搬送される会員カードやビジターカードを所定位置に停止させるストップピンの出没を行うソレノイド389や、所定位置に停止された会員カードやビジターカードへの給電やデータ通信を行う通信ヘッド390や、該通信ヘッド390に接続されて会員カードやビジターカードとのデータ送受の制御を行う通信基板327aと、が設けられており、挿入されている会員カードやビジターカードからのデータの読み出し及び会員カードやビジターカードへの書き込みが非接触状態にて可能とされている。
本実施の形態のカードリーダライタ327に設けられた搬送機構を構成する搬送ローラ387は、カード挿入口309から、1枚の会員カードやビジターカードの長さ寸法とほぼ等しい距離だけ、離間されて設けられており、カード挿入口309と搬送ローラ387との間に、1枚の会員カード或いはビジターカードを滞留(保持)させたまま、通信ヘッド390に対応する所定位置に他の会員カード或いはビジターカードを停止させてデータの読み取り及び書き込みを実施できるようになっており、必要時に発行されるビジターカードと受付け中の会員カードとをほぼ同時に連続してカード挿入口309から排出できる。
本実施の形態のカードリーダライタ327に設けられている搬送ベルト391のカードユニット3の内方側終端部位置には、ビジターカードを最大10枚まで貯留できるカード貯留部370が設けられており、新規のビジターカードを発行可能とされている。
この本実施の形態のカード貯留部370の内部には、図4に示すように、駆動モータ373にて駆動回転される1対の搬送ローラ371と、該搬送ローラ371に張架された搬送ベルト372と、から成るビジターカードの移動(収納、排出)を実施する搬送機構が設けられるとともに、カード貯留部370内に貯留されているビジターカードを、支持板377を介して搬送ベルト372側に押圧する押圧ばね376が設けられている。
そして、搬送機構における搬送ベルト372の略中央部には、ソレノイド374によって揺動する揺動ローラ375が設けられている。ビジターカードをカード貯留部370の内部に取り込むときに、揺動ローラ375がソレノイド374によって揺動して搬送ベルト372と当接することで、搬送ベルト372の中央部が突出し、既に貯留されているビジターカード若しくは支持板377を押圧することにより、搬送ベルト372とビジターカード若しくは支持板377との間に、新たにビジターカードを受け入れるための間隙が形成される。そのため挿入されたビジターカードをスムーズにカード貯留部370内に貯留することができるようになっており、これらビジターカードの取り込み後に揺動ローラ375が搬送ベルト372と当接しない位置まで戻ることにより、搬送ベルト372の中央部の突出が解消されて、搬送ベルト372がビジターカードの全面に当接する状態にてビジターカードが貯留され、該ビジターカードを排出するときには、搬送ベルト372に当接しているビジターカードが、搬送ベルト372を取り込みとは逆方向に移動することによって、搬送ベルト391へ排出される。
また、カード貯留部370内には、該カード貯留部370内に貯留されるビジターカードの枚数が1枚以下になったことを検出する光学センサによるカード補給検知センサ378が設けられているとともに、カード貯留部370内に貯留されるビジターカードの枚数が10枚(満タン)になったことを検出する光学センサによるカード満タン検知センサ379が設けられている。カード補給検知センサ378がビジターカードの枚数が1枚以下になったことを、ビジターカードからの光反射がないことによって検出すると、該検出信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328によりカード補給を要求する所定の点灯態様にて多機能ランプ301が点灯されることにより、ビジターカードが足りなくなったことが店員に報知されるとともに、カード満タン検知センサ379がビジターカードの枚数が10枚(満タン)になったことを、ビジターカードからの光反射が有ることによって検出した場合には、該検出信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328が、カード貯留部370内にビジターカードが満タンになったことを認識できるようになっており、この場合には、ビジターカードの回収を実施することなく該ビジターカードはカード挿入口309から排出される。
このカード貯留部370にビジターカードを補充する場合には、係員がリモコンを操作することによりカード補充モード(図11参照)に移行させた状態において、残額が0のビジターカードをカード挿入口309に順次挿入することで、これら挿入されたビジターカードが、カード貯留部370に順次貯留されるようになる。
次に、本実施の形態の制御ユニット328について説明すると、制御ユニット328は、図3に示すように、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持玉数、貯玉数、来店ポイント数、対応するパチンコ機2の台データ、遊技中の会員の遊技情報、計数・端数払出ユニット340に貯留されているパチンコ玉数である貯留玉数データ等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、中央演算処理回路(CPU)328aが実行する制御プログラムや、当該カードユニット3の装置IDを含む設定情報や、離席中の(会員)カードID等の各種のデータを書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)328dを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
本実施の形態の制御ユニット328は、前述したようにパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている図示しない賞球制御基板との間において実施可能に接続されているとともに、前述のように、信号ケーブルを介して、パチンコ機2の情報出力基板と接続されることで、大当り中信号等の各種の外部出力信号が入力可能とされている。
また、制御ユニット328は、対応するパチンコ機2の下方位置に設けられているアウト玉計数器16に接続されて該アウト玉計数器16による各計数信号が入力可能とされており、これらアウト玉計数器16からの計数信号の入力に応じて、後述する遊技情報テーブル(図9(b)参照)の総打込玉数の値に該計数信号に応じた所定数を加算更新する。
また、制御ユニット328は、計数・端数払出ユニット340と接続されており、後述するように、該計数・端数払出ユニット340から出力されてくる計数情報の受信に応じて、表示部312の下部位置に表示している計数済玉数(図5参照)の値(カードテーブルの持玉数)を更新することで、計数・端数払出ユニット340にて計数された玉数の総数(その時点前に既にその当日に計数された玉数が存在する場合には、その合計となる持玉数)が計数済玉数として表示される。
また、制御ユニット328は、装置前面の突出部305の下方位置に設けられた払出ボタン311に対応する払出ボタンスイッチ311’に接続されており、払出ボタン311の操作に応じた信号が、該払出ボタンスイッチ311’から入力されることにより、払出ボタン311の操作の有無を把握し、払出ボタン311の操作があったときには後述する払出処理を実施することで、払出単位数のパチンコ玉の払出しを対応するパチンコ機2から実施させるとともに、払出単位数未満の端数のパチンコ玉の払出しを計数・端数払出ユニット340から実施させる。
本実施の形態のRAM328bに記憶されているカードテーブルには、図9(a)に示すように、カードリーダライタ327に挿入されたビジターカードや会員カードから読み出した(会員)カードIDや会員ID(会員カードのみ)、(会員)カードID並びにプリペイド残額データに基づくプリペイド残額、カードID若しくは(会員)カードIDと会員IDから特定される持玉数若しくは計数された持玉数、(会員)カードIDと会員IDから特定される貯玉数(会員のみ)、会員IDから特定される来店ポイント数(会員のみ)が記憶されるようになっている。
また、RAM328bに記憶されている本実施の形態の遊技情報テーブルには、図9(b)に示すように、本日を含む3日間の遊技情報、つまり、本日データ、前日データ、前々日データが記憶されている。尚、前日データ、前々日データは、EEPROM328cにも記憶されているが、これら前日データ、前々日データを表示する際に、EEPROM328cから読み出すよりも高速に処理できるようにするために、本実施の形態では、予めEEPROM328cより読み出した前日データ、前々日データをRAM328bに記憶されている遊技情報テーブルに記憶しておくようにしている。
この本実施の形態の遊技情報テーブルには、対応するパチンコ機2から出力される前述した大当り中信号、確変中信号、時短中信号の図示しない入力端子1〜3への入力状態に基づく現在の遊技状態(本日のみ)と、最新の遊技状態データ(左のビットから順に入力端子1〜入力端子3の入力状態、0:LOW/未接続、1:HIGH、本日のみ)並びに前回の遊技状態データ(最新の遊技状態データに更新される前の遊技状態データ、本日のみ)、営業開始時点からの総打込玉数、総賞球数、差玉数(総打込玉数−総賞球数)、総始動回数、大当り状態の発生が識別される毎にリセットされて大当りの発生後からの始動回数である当り後始動回数、営業開始時点からの大当りの発生回数である大当り回数、営業開始時点からの確変状態の発生回数である確変回数と、営業開始時点からの時短状態の発生回数である時短回数と、通常遊技状態において発生した大当りから次に通常遊技状態となるまでに発生した大当りの回数である連荘回数からなる遊技情報が格納されており、これら遊技情報は、入力端子に入力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号に基づいて最新の情報に更新される。
尚、これら遊技情報テーブルにおいて集計、管理されている本日の台データは、図10に示すように、その先頭に台データを含む送信データであることを示す特定のデータヘッダと、当該カードユニット3の装置IDと、モードの種別(後述する通常モード、テストモード、消去モード)を特定可能なモードフラグとが付与された所定フォーマットの送信データ列として、ホールコンピュータ140からの送信要求の受信に応じて(遊技状態の変更時には、その時点で)送信される。尚、図10のECCは、エラー訂正用コードである。
また、RAM328bに記憶されている本実施の形態の会員遊技情報テーブルには、図9(c)に示すように、カードリーダライタ327に会員カードが挿入された時点からの遊技情報、つまり、該挿入された会員カードを所持する会員の遊技に関する遊技情報が格納されている。
具体的には、会員が遊技を開始した開始時間(会員カードの受付け時刻)、会員が遊技を終了した終了時間(会員カードの返却時刻)、会員の遊技時間、会員が遊技を開始してからの始動回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した確変回数、会員が遊技を開始してから獲得した獲得玉数(遊技開始時の計数済玉数からの差数)、会員が遊技に使用した支出金額と、会員が遊技を開始してから再プレイに使用した再プレイ玉数と、会員が遊技を開始してから使用した持玉数とが更新記憶されており、対応するパチンコ機2で遊技中の会員遊技者が遊技を開始してからの遊技情報(台データ)を把握できるようになっている。
また、RAM328bの所定領域には、図9(d)に示すように、貯留玉数データが記憶されており、計数・端数払出ユニット340内部の後述する貯留部に、該計数・端数払出ユニット340において計数がなされることによって流入したパチンコ玉数が該貯留玉数データに加算更新される一方、計数・端数払出ユニット340から払出しされた端数のパチンコ玉数が該貯留玉数データから減算更新されることにより、現時点において貯留部に貯留されているパチンコ玉数が貯留玉数データにより特定できるようになっている。
また、制御ユニット328には、前述したように、対応するパチンコ機2の操作部14に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付け中の会員カードやビジターカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されており、貸出ボタンの操作や返却ボタンの操作を検知できるとともに、これら残額表示器の表示制御を実施する。
制御ユニット328は、リモコンからの送信に応じたIR受光ユニット315からの出力や突出部305に設けられている各種ボタンの操作やタッチパネルの操作に応じて表示制御基板329から入力される各種情報や、紙幣識別ユニット321による貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報やビジターカードの貯留状態情報等を受けて、制御ユニット328に接続されている前記多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LEDの点灯制御、カードリーダライタ327、表示制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びに図20に示すように、カード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードの利用の可/不可を判別するカード受付け処理や、受付け中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データに基づくプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸出処理や、返却ボタンの操作により受付け中の会員カードやビジターカードの返却する返却処理や、貨幣の受付けに応じて、受付け中の会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額への入金、或いは新たなビジターカードにプリペイド残額を書き込んで発行する発行・入金処理や、貯玉数を用いた再プレイ処理、払出ボタン311の操作の受付けによって計数済玉数(挿入されたビジターカード並びに会員カードにより特定されるものを含む)から払出し(返却し)て該払出した玉数を計数済玉数から減算更新する払出処理、リモコンにおける離席操作に基づく信号の受信により離席モードに移行するための離席処理等の各種処理を実行する。
また、制御ユニット328は、通信部334並びにHUB7を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている前述のシステムコントローラ100、ホールコンピュータ140並びに管理コンピュータ150等とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部334を通じて可能とされている。
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、表示部312を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、各種スイッチ類(メニューボタン316に対応するメニュースイッチ316a、台データボタン318に対応する台データスイッチ318a、再プレイボタン319に対応する再プレイスイッチ319a)や、IR受光ユニット315、前述した再プレイ表示部320内に設けられたLED320a等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、各種スイッチ類の操作情報、IR受光ユニット315から出力された出力信号に基づく情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット328に出力される。
本実施の形態の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット328から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を、表示部312を成す液晶表示器313に表示可能とされている。
ここで、本実施の形態のカードユニット3における各種動作モードについて図11に基づき説明すると、カードユニット3は、大きくは、営業中における各種処理を実施する際に移行される通常モードと、これら営業中における各種処理の動作確認(テスト)を行う際に移行されるテストモードと、これらテストモードにおいて使用されたビジターカードに記録された記録データを消去する際に移行される消去モードの3つのモードを有しており、これら各モードへの移行は、図12に示すように、管理コンピュータ150からの各種モード移行要求の受信に応じて図27に示すモード移行制御処理が実施されることにより、受信したモード移行要求が該当する各モードに移行するようになっている。
また、これらのモードに加えて、遊技者が遊技を中断して離席する際に移行される離席モードや、係員がビジターカードをカードリーダライタ327のカード貯留部370に補充する際に移行されるカード補充モードや、後述する計数・端数払出ユニット340内の貯留部338にパチンコ玉を補充する際に移行される加算留保モードを有しており、これらの各種モードは、通常モードとテストモードの双方において移行可能とされている。
つまり、離席モード、カード補充モード、加算留保モードは、基本モードとなる通常モード中でもテストモード中でも移行される下位モードであり、これらのモードへの移行並びに終了は、後述するように、係員が所持する図示しないリモコンの操作によって実施される。
具体的に、通常モードにおいては、図11に示すように、多機能ランプ301の点灯状態は、無点灯状態とされ、動作については全ての動作が実施可能とされ、会員カードまたはビジターカードに記録されるデータとしては、通常のデータ(追加データなし)が記録され、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信される。
また、テストモードにおいては、図11に示すように、多機能ランプ301の点灯状態は、赤色の連続点灯状態とされ、動作については全ての動作が実施可能とされ、会員カードまたはビジターカードに記録されるデータとしては、テストフラグが追加記録され、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、テストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、消去モードにおいては、図11に示すように、多機能ランプ301の点灯状態は、赤色の点滅点灯状態とされ、図29に示す消去モード処理に関する動作のみが実施可能とされ、テストフラグが記録されているビジターカードについては、記録されているデータのうち消去対象のデータが全て消去され、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、消去モードを示す消去フラグ(11)を含む送信データが送信される。
また、離席モードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は、離席中を示す黄色の点灯状態とされるとともに、表示部312に「離席中」の表示が実施され、動作としては、一時返却した会員カードまたはビジターカードの受付け並びに照合のみが可能とされ、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、該離席モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該離席モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、カード補充モードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は変化せずに、表示部312に「補充可」の表示が実施され、動作としては、補充するビジターカードの受付けとカード貯留部370への収納動作等のカードの補充に係わる動作のみが可能とされ、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、該カード補充モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該カード補充モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、加算留保モードにおいては、機能ランプ301の点灯状態は変化せずに、表示部312に「投入可」の表示が実施され、動作としては、補充するパチンコ玉の投入と該投入されたパチンコ玉の貯留部338への収納操作等のパチンコ玉の補充に係わる動作のみが可能とされ、管理コンピュータ150やホールコンピュータ140等に送信される送信データのモードフラグとしては、該加算留保モードに移行した時点が通常モードであれば通常モードを示す通常フラグ(00)を含む送信データが送信され、該加算留保モードに移行した時点がテストモードであればテストモードを示すテストフラグ(10)を含む送信データが送信される。
また、制御ユニット328は、後述するように、管理コンピュータ150から定期的(本実施の形態では約10秒毎)に送信されてくるオンライン確認要求の受信の有無により、管理コンピュータ150との通信状態がオンライン状態であるかオフライン(通信不能)状態であるかを検知できるようになっているとともに、これらオンライン確認要求の受信に応じて装置IDを含むオンライン確認応答を管理コンピュータ150に返信することで、管理コンピュータ150においても各カードユニット3のオンライン・オフライン状態を検知できるようになっている。尚、これらオンライン確認要求としては、他のデータ送信要求にて代用される場合がある。
これらオフラインの検知として制御ユニット328は、オンライン確認要求の受信が所定時間を経過しても無い場合には、管理コンピュータ150に対してオンライン確認要求を送信し、該オンライン確認要求を送信に応じたオンライン確認応答の返信がないときに、オフライン状態が発生したと判定する。
同様に、管理コンピュータ150においても、オンライン確認応答が返信されないカードユニット3に対して再度オンライン確認要求を送信し、該再度のオンライン確認要求に対してもオンライン確認応答が返信されてこないときに、オフライン状態が発生したと判定するようになっている。
また、制御ユニット328は、計数・端数払出ユニット340と計数情報や端数払出要求等の各種のデータを、少ない通信線数にてデータの送受が可能なシリアル通信により送受可能に接続されている。
ここで、本実施の形態の計数・端数払出ユニット340について、詳細に説明すると、本実施例の計数・端数払出ユニット340は、図2並びに図6に示すように、パチンコ機2の下皿24と、遊技島の前板1との間に配置された横長の箱状とされており、カードユニット3の最も下方位置に設けられている回収流路ボックス348に連結樋344を介して連結されている。
つまり、カードユニット3の本体の前面下方に設けられた回収流路ボックス348に繋がる連結樋装着口348’に、図6に示すように、直角に屈曲された連結樋344の端部を装着することで、計数・端数払出ユニット340が下皿24の直下に位置するようになっている。
そして、計数・端数払出ユニット340の上面には、下皿24から排出されるパチンコ玉が投入されるホッパ形状とされた投入部345が形成されているとともに、その前面のカードユニット3本体側(向かって左側)には、払出し(返却)された端数のパチンコ玉が取り出し可能に貯留される返却貯留部342が設けられている。
また、本実施の形態の計数・端数払出ユニット340の打球操作ハンドル25側には、段部が設けられているとともに、該段部に、弾性部材を上面に有して該弾性部材の高さ位置を調節可能な手置き部材343が配置されており、遊技者は、該打球操作ハンドル25を操作する際に、手の手首近傍の部位を、該手置き部材343上に置くことができるようになっていて、長時間の遊技において、打球操作ハンドル25の操作により手が疲れることを防止できるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら段部や手置き部材343を有しないようにしても良い。
計数・端数払出ユニット340は、主に、ユニットの上部を構成する上部ユニット340aと、ユニットの下部を構成する下部ユニット340bとから成っていて、下部ユニット340bに対して上部ユニット340aが着脱自在とされている。
上部ユニット340aの上部は、下皿24から排出されたパチンコ玉を一時貯留可能な凹状とされた投入部345とされている。
そして、投入部345の底面の最も低い位置には、下部ユニット340b内に形成された計数流路347に繋がる流入口346が設けられている。計数流路347は、後述するように、連結樋344の方向に向けて、該連結樋344側が下方となるように傾斜して形成されているとともに、流入口346は、該計数流路347の傾斜方向に対して直角方向となる、計数・端数払出ユニット340の後方側に向けて開口するように設けられている。
よって、投入部345に投入されたパチンコ玉は、該流入口346から計数流路347に流入して該計数流路347上を連結樋344の方向に向けて流下し、該計数流路347の下流部に設けられている後述する計数センサ356にて計数されるようになっている(図8参照)。
つまり、これら流入口346並びに計数流路347によって本発明の計数通路が形成され、流入口346の向きが、計数流路347における通路の向きに直角となるように設けられていることで、計数通路が1つの屈曲部を有することになり、これら流入口346から棒状の金属部材が挿入されて計数センサ356に到達してしまうことを防止できるようになっている。
尚、計数流路347の上部には、計数・端数払出ユニット340の前側に傾斜するように形成された傾斜カバー部345’が設けられており、該傾斜カバー部345’上のパチンコ玉は、投入部345の前方側に流下するようになっている。つまり、投入部345に投入されたパチンコ玉は、該投入部345の前側位置に一旦集められた後、該投入部345の前側の底部が、流入口346が穿設されている投入部345の手置き部材343側(向かって右側)に向かって傾斜していることで、流入口346に向かって流下して、該流入口346から計数・端数払出ユニット340の後方に向けて流入するようになっている。
このように、下皿24から投入されたパチンコ玉を投入部345の前方側に一旦集めるようにすることにより、投入部345内のパチンコ玉を、下皿24に邪魔されることなく容易に取り出すことができるようになるので好ましい。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、投入されたパチンコ玉を投入部345の前方側に集めないようにしても良い。
尚、流入口346には、該流入口346からのパチンコ玉の流入を遮断するための流入口シャッタ352が設けられていて、該流入口シャッタ352が開放されることにより、投入部345内のパチンコ玉が流入口346から計数流路347へ流入するようになっている。
また、上部ユニット340aの連結樋344側(向かって左側)の側面には、計数を行う際に遊技者により操作される計数操作部355が設けられており、該計数操作部355における操作により、該計数操作部355に内在されている計数スイッチ355’が作動することに応じて、流入口シャッタ352が開放されるようになっている。
一方、下部ユニット340bの前面には、図2、図6に示すように、連結樋344側端部位置に、有底箱状の返却貯留部342が設けられている。返却貯留部342の前方部分は、下部ユニット340bの前面から突出するように設けられているとともに、上部ユニット340a前面の、該返却貯留部342の上部位置となる部分には、取り出し凹部342’が設けられており、該返却貯留部342に払出しされた端数のパチンコ玉を該返却貯留部342から容易に取り出すことができるようになっている。
次に、本実施の形態の下部ユニット340bの構造について図8に基づいて説明する。図8は、上部ユニット340aを取外した際の計数・端数払出ユニット340を上方から見た平面図、つまり、下部ユニット340bを上方から見た平面図を示すものであり、下部ユニット340bは、図8に示すように、主に、計数流路347、計数モジュール330、流入路339、貯留部338、排出流路337、返却通路335、並びに返却貯留部342とから構成されている。
計数流路347は、傾斜カバー部345’の直下位置となる計数・端数払出ユニット340の後方部に、下部ユニット340bを横断する形成された2条の流路であり、流入口346から流入したパチンコ玉が、連結樋344側に向けて整列して流下する。
計数モジュール330は、計数流路347の下流側に設けられており、該計数流路347を流下してきたパチンコ玉を検知して計数するための計数センサ356を有している。
この計数流路347の前方側には、払出単位数未満の端数のパチンコ玉の払出しに使用するパチンコ玉を貯留するための貯留部338が、該貯留部338の前方側の高さが後方側の高さよりも若干低くなるように傾斜して形成されているとともに、該貯留部338と計数モジュール330の下流部とが、貯留部338側に傾斜する流入路339にて接続されていることにより、計数センサ356にて計数済みとなったパチンコ玉を、該流入路339を通じて貯留部338内に流入させて貯留できるようになっている。
尚、貯留部338の前側方位置には、該貯留部338内に貯留されているパチンコ玉の流出口338’が設けられているとともに、貯留部338内には、該流出口338’に向けて蛇行するように形成された図示しないガイド溝が設けられており、貯留部338内に流入したパチンコ玉は、流入した順に該ガイド溝上に整列した状態にて貯留されるようになっていて、先に貯留されたパチンコ玉から順に、流出口338’から流出するようになっている。
また、計数モジュール330内にも2条の流路が形成されており、この2条の流路の内、前側の1条の流路については、計数モジュール330の下流端位置に流路変更シャッタ351が設けられていて、該流路変更シャッタ351が出没することによって、パチンコ玉の流下方向を、連結樋344側或いは流入路339側に切り替えることが可能とされている。
尚、流入路339への分流部近傍位置には、図8に示すように、該流入路339を流下して貯留部338に貯留されるパチンコ玉を検出して計数するための貯留玉センサ357が設けられている。
また、流出口338’は、貯留部338内に貯留されているパチンコ玉が該流出口338’に向けて自然流下するように、その高さ位置が、貯留部338において最も低い位置とされていて、該流出口338’は、図8に示すように、排出流路337に接続されている。
この排出流路337内の流出口338’の近傍位置には、図8に示すように、払出モータ353の回転軸に装着され、外周に1つのパチンコ玉を収容可能な凹部が形成された払出スプロケット353’が配置されていて、該払出スプロケット353’によって流出口338’からのパチンコ玉の自然流出が規制されているとともに、払出モータ353を作動させて払出スプロケット353’を回転させることにより、流出口338’に流出したパチンコ玉が、1つずつ、払出スプロケット353’に形成された凹部に取り込まれるとともに、払出スプロケット353’が回転することによって排出流路337内に排出され、該排出流路337を流下して連結樋344に合流して、カードユニット3内に回収されるようになっている。
この排出流路337の途中には、返却貯留部342に繋がる返却通路335への分流口336と、装着されている流路切替板を進退させることにより該排出流路337を流下してきたパチンコ玉の流路を、連結樋側または返却通路側に切り替え可能とされた流路切替ソレノイド358が設けられているとともに、排出流路337の該分流口336の上流位置には、払出スプロケット353’により該排出流路337に持ち上げられて供給されたパチンコ玉を検出して計数するための払出センサ354が設けられており、該払出センサ354により、返却通路335を通じて遊技者に払出し(返却)するパチンコ玉数を計数できるとともに、貯留部337から連結樋344を通じてカードユニット3内に回収(排出)させたパチンコ玉を計数できるようになっている。
尚、手置き部材343が設けられている前述した段部の下方の位置する下部ユニット340bの内部には、計数・端数払出ユニット340の制御を行う制御部350となる制御マイコン等が搭載された制御基板341が内蔵されている。
この制御基板341には、図3に示すように、計数・端数払出ユニット340に内蔵されている前述した流路変更シャッタ351、流入口シャッタ352、払出モータ353、払出センサ354、計数スイッチ355’、計数センサ356、貯留玉センサ357並びに流路切替ソレノイド358が接続されていて、該制御基板341にて計数・端数払出ユニット340の各機能が形成されるように制御される。
また、制御基板341は、カードユニット3の本体と連結樋344を介して電気的に接続されている。
具体的には、連結樋344の内部には、計数・端数払出ユニット340から連結樋装着口348’に向けて傾斜するように形成された連結流路が設けられているとともに、該連結流路の上部を連結樋カバー344’が覆うように装着されており、該連結樋カバー344’内に、連結ケーブルが架設されている。
そして、カードユニット3本体内部の回収流路ボックス348の前方側上部位置には、制御ユニット328や図示しない電源回路に接続ケーブルを介して接続された所定数の金属製の接続端子ピン349’を有する接続端子部349が設けられている。
そして、これら接続端子ピン349’は、連結樋344に装着される連結樋装着口348’の上部位置に臨むように設けられている。
一方、連結樋カバー344’の連結樋装着口348’への装着端部には、連結樋カバー344’内の連結ケーブルに接続された端子挿入部材が設けられている。
よって、連結樋344を連結樋装着口348’へ装着すると、接続端子ピン349’が端子挿入部材に挿入して、これら接続端子ピン349’と端子挿入部材とが導通することによって、カードユニット3本体内部の制御ユニット328と制御基板341とが通信可能に接続されるとともに、これら制御基板341にカードユニット3本体から動作電力が供給される。
ここで、計数・端数払出ユニット340におけるパチンコ玉の流れについて、図25を用いて説明すると、貯留部338内にパチンコ玉が貯留されていない状態において、パチンコ玉を計数した場合には、図25(a)に示すように、流路変更シャッタ351により、流入路339側に流路が変更されることにより、計数センサ356により計数された計数済みのパチンコ玉が流入路339を通じて貯留部338内に流入して貯留されていく。
尚、この際、流入路339並びに貯留部338内に流入するパチンコ玉は、貯留玉センサ357により検出されていき、1球のパチンコ玉が検出される毎に制御基板341(制御部350)に対して検出信号が出力されていくことにより、制御基板341(制御部350)において貯留部338内並び流入路339内に流入したパチンコ玉数である補充玉数が計数されるようになっていて、これら計数された補充玉数を含む補充玉数情報が、制御ユニット328に送信されることで、貯留玉数データに該補充玉数が加算更新される。尚、これら補充玉数情報には、制御ユニット328にてカードユニット3の装置IDが付与されて管理コンピュータ150に送信されることにより、該補充玉数情報に基づいて、貯留・払出履歴テーブルにおいて、該装置IDに対応する貯留・払出履歴として、「貯留」の種別と該補充玉数とを含む貯留・払出履歴が登録される。
具体的には、貯留玉センサ357による新たなパチンコ玉の検出に応じた検出信号の入力の開始から、貯留部338内並び流入路339内がパチンコ玉により満たされることにより、貯留玉センサ357によってパチンコ玉が所定時間以上連続して検出されるか、或いは、所定時間以上連続してパチンコ玉の検出がなされなくなるまでに入力された検出信号の数をカウントし、該カウント数を補充玉数情報として制御ユニット328に送信することにより、制御ユニット328は、補充玉数情報に含まれるカウント数を貯留玉数データに加算更新する。
このようにして貯留部338内並び流入路339内がパチンコ玉により満たされた後は、図25(b)に示すように、流路変更シャッタ351による流入路339側への流路変更が解除されることで、計数センサ356により計数された計数済みのパチンコ玉は全て、連結樋344を流下してカードユニット3内部の回収流路ボックス348を介して遊技島内に回収される。
そして、このように貯留部338にパチンコ玉が貯留されている状態において、払出単位未満の端数のパチンコ玉数、例えば、端数として20玉の払出し(返却)がなされる場合、つまり、後述するように、制御ユニット328から払出し(返却)する端数である20玉を含む端数払出要求を受信した場合には、図25(c)に示すように、流路を流路切替ソレノイド358により返却通路335へ切り替えるとともに、該受信した端数払出要求に含まれる払出玉数(端数)である20の検出信号が払出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該払出玉数(端数)である20個のパチンコ玉を排出流路337に供給することで、これら排出流路337に供給された20個のパチンコ玉が、分流口336から返却通路335に流入して、返却貯留部342に返却されて貯留されるようになる。
尚、これら端数に相当する数の検出信号が払出センサ354から入力されてきた際には、端数払出要求の応答として、端数払出完了通知が制御ユニット328に対して送信されることにより、制御ユニット328は、端数払出要求に含めて送信した端数である20を貯留玉数データから減算更新するとともに、後述するように、管理コンピュータ150に対して払出完了通知を送信する。
また、管理コンピュータ150からの排出指示の受信に応じて制御ユニット328から送信される排出する排出玉数、例えば、55玉を含む排出要求を受信した場合には、図25(d)に示すように、流路の返却通路335への切り替えを実施せずに、該受信した排出要求に含まれる排出玉数である55の検出信号が払出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該排出玉数である55個のパチンコ玉を排出流路337に供給することで、これら排出流路337に供給された55個のパチンコ玉が、連結樋344並びにカードユニット3本体内部の回収流路ボックス348を通じて遊技島内に回収されるようになる。
尚、これら排出玉数に相当する数の検出信号が払出センサ354から入力されてきた際には、排出要求の応答として、排出完了通知が制御ユニット328に対して送信されることにより、制御ユニット328においては、排出要求に含めて送信した排出玉数である55が貯留玉数データから減算更新される。
また、排出要求に含まれる排出玉数が全数である場合には、払出センサ354からのパチンコ玉の検出信号の入力が無くなるまで払出モータ353を作動させることにより、貯留部338並びに流入路339に貯留されている全てのパチンコ玉が連結樋344に排出され、貯留部338並びに流入路339は空状態となる。
次に、本実施の形態のシステムコントローラ100について、図13に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いたシステムコントローラ100は、図13に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス101に、該システムコントローラ100が実施する各種処理を行うCPU102、ワークメモリ等として使用されるRAM103、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC104、ハードディスク等からなる記憶装置105、キーボードやマウス等の入力装置106、各種の画面を表示出力する表示装置107、各種情報をプリント出力するプリンタ108、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3(制御ユニット328)やカード発行・入金機等の各装置とのデータ通信を行う通信部109、カード会社に設置された管理サーバ12とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)110が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置105には、システムコントローラ100において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードに残存するプリペイド残額を管理するための会員カードテーブル(図14(a)参照)と、ビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するためのビジターカードテーブル(図14(b)参照)とが記憶されている。
会員カードテーブルには、図14(a)に示すように、各会員カードを個々に識別可能な会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者の会員IDと、プリペイド残額と、当該会員カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、プリペイド残額や当該会員カードの使用可否を特定できるようになっている。
また、ビジターカードテーブルには、図14(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの状況(利用中であるか保管中であるか)と、当該プリペイドカードが発行された最新の日時である最新発行日時と、プリペイド残額と、当該カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、プリペイド残額や当該ビジターカードの使用可否、並びに最新発行日時を特定できるようになっている。
尚、記憶装置105には、図13に示すように、カードユニット3のテストモード中におけるカード利用に関する情報の管理に使用される会員カードテーブルとビジターカードテーブルとが格納されているテストモード用記憶領域と、カードユニット3の通常モード中におけるカード利用に関する情報の管理に使用される会員カードテーブルとビジターカードテーブルとが格納されている通常モード用記憶領域とが個別に設けられており、カードユニット3から送信される各種の要求や通知等の送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグがテストモードに該当するフラグである場合には、テストモード用記憶領域の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルが更新される一方、送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグが通常モードに該当するフラグである場合には、通常モード用記憶領域の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルが更新されることにより、テストモード中における情報と通常モード中における情報とが個別に記憶、管理されるようになっている。
本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における会員カードまたはビジターカードの受付けに応じて各カードユニット3から送信される、該カードユニット3の装置ID並びに該受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した(会員)カードID並びにプリペイド残額を含むカード受付け通知の受信に応じて、該会員カードまたはビジターカードの使用の可否を判定してカードユニット3に返信するカード受付け処理を実施する。
また、本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における貸出処理の実施に伴い送信される後述の貸出完了通知の受信に応じて、該受信した貸出完了通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から、該貸出完了通知に含まれる税込使用額を減算更新する減算更新処理を行う。
また、本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3或いはカード発行・入金機における発行・入金処理の実施に伴い送信される後述のカード入金通知の受信に応じて、該受信したカード入金通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に、該カード入金通知に含まれる入金金額を加算更新する入金更新処理を行う。
また、本実施の形態のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3におけるビジターカードの発行に伴って該カードユニット3から送信される発行通知の受信に応じて、該受信した発行通知に含まれるカードIDに対応してビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に「0」を記憶するとともに、状況と最新発行日時のデータを更新する更新処理を行う。
次に、本実施の形態の管理コンピュータ150について、図15に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いた管理コンピュータ150は、図15に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス151に、該管理コンピュータ150が実施する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)152、ワークメモリ等として使用されるRAM153、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)154、ハードディスク等からなる記憶装置155、キーボードやマウス等の入力装置156、各種の画面を表示出力する表示装置157、各種情報をプリント出力するプリンタ158、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3や景品交換用POS端末170とのデータ通信を行う通信部159が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置155には、管理コンピュータ150において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所持する会員遊技者が所有する貯蓄玉数である当日において当該会員遊技者により獲得された持玉数並びに当日前に当該会員遊技者により獲得された貯玉数を管理するための会員貯蓄管理テーブル(図16(a)参照)と、ビジターカードに記録されている該ビジターカードを所持する遊技者により当日において獲得された持玉数を管理するためのビジター貯蓄管理テーブル(図16(b)参照)と、遊技場内の各カードユニット3におけるその時点の計数済玉数と各カードユニット3に受付け中のカードとを管理するためのユニット管理テーブル(図17(a)参照)と、各カードユニット3の貯留部338にその時点において貯留されている現存貯留数と貯留部338からの貯留履歴並びに払出し履歴とを管理するための貯留・払出履歴テーブル(図17(b)参照)と、会員カードを所有する会員遊技者に関する会員情報が格納される会員情報テーブル(図18(a)参照)と、会員遊技者を特定可能な会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技情報を含む遊技履歴が格納される会員別遊技履歴テーブル(図18(b)参照)とが記憶されている。
尚、記憶装置155には、図15に示すように、カードユニット3のテストモード中における情報の管理に使用される上記した各種テーブルが格納されているテストモード用記憶領域と、カードユニット3の通常モード中における情報の管理に使用される上記した各種テーブルが格納されている通常モード用記憶領域とが個別に設けられており、カードユニット3から送信される送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグがテストモードに該当するフラグである場合には、テストモード用記憶領域の該当データが更新される一方、送信データ(図10参照)に含まれるモードフラグが通常モードに該当するフラグである場合には、通常モード用記憶領域の該当データが更新されることにより、テストモード中における情報と通常モード中における情報とが個別に記憶、管理されるようになっている。但し、図17(a)、(b)に示すユニット管理テーブルと貯留・払出履歴テーブルについては、各モードで共通とされている。
会員貯蓄管理テーブルには、図16(a)に示すように、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員IDと、当該会員遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数と、当該会員遊技者がその当日前において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である貯玉数とが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、当該会員遊技者が所有する貯蓄玉数である持玉数や貯玉数を特定できるようになっている。
尚、会員貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、その当日のみ持玉数として管理されており、営業終了後の営業終了時処理(データ更新処理)において会員貯蓄管理テーブルに存在する持玉数は、貯玉数に加算更新された後、全てリセットされる。
また、ビジター貯蓄管理テーブルには、図16(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの最新発行日時と、該ビジターカードを所持する遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数とが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、当該遊技者が所有する持玉数を特定できるようになっている。
尚、ビジター貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、該持玉数が計数されたその当日のみ有効とされており、後述する営業終了後の営業終了時処理においてビジター貯蓄管理テーブルに存在する持玉数が全てリセットされることにより無効化される。また、ビジターカードに当日前の持玉数が記録されている場合には、該持玉数は無効として消去される。
ユニット管理テーブルには、図17(a)に示すように、遊技場内に設置された各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて、カードユニット3のローカルIPアドレスが格納されるローカルIPと、当該カードユニット3が設置されている遊技島の島番号が格納される設置島と、当該カードユニット3がカードの受付中であるか待機中であるかが格納される状況と、当該カードユニット3が対応するパチンコ機2の台番号が格納される対応台番号と、受付け中の会員カードまたはビジターカードのカードIDが格納される受付IDと、その時点における各カードユニット3の計数済玉数とが記憶されており、これら計数済玉数のデータは、管理コンピュータ150からの送信要求の受信に応じて定期的に各カードユニット3から送信されるとともに、計数済玉数の変更後の所定時間後(例えば5秒後)に、各カードユニット3から送信されることで、最新の計数済玉数が管理されるようになっている。尚、これら「状況」と、「受付ID」と、「計数済玉数」のデータは、通常モードまたはテストモードに移行する際にリセットされる。
貯留・払出履歴テーブルには、図17(b)に示すように、遊技場内に設置された各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて、当該カードユニット3に連結されている計数・端数払出ユニット340内部の貯留部338に、その時点において貯留されているパチンコ玉数が格納される現在貯留数とともに、日付、貯留或いは払出し(排出を含む)であるかの種別、貯留または払出しされた玉数、当該種別が貯留である場合において該貯留された玉数の内で貯留部338に残存するパチンコ玉数である存在数とから成る貯留・払出履歴が記憶されていて、その時点において各カードユニット3の貯留部338に貯留されているパチンコ玉数を特定できるとともに、何時にパチンコ玉が貯留または払出されたかを特定できるようになっている。
尚、種別が「払出」の貯留・払出履歴が新規に登録された場合には、該新規に登録された「払出」の貯留・払出履歴に含まれる玉数を、最も古い種別が「貯留」の貯留・払出履歴の存在数から減算更新(存在数が少ない場合には、次に古い履歴から順に、順次減算更新)していき、存在数が0となった履歴と、当該存在数が0となった履歴前の全ての履歴を削除するようになっており、このようにすることにより、最も古い種別が「貯留」の貯留・払出履歴によって、最も長く貯留部338に貯留されているパチンコ玉の貯留期間を特定できるとともに、貯留部338に存在するパチンコ玉のそれぞれの貯留期間についても特定できるようになっている。
会員情報テーブルには、図18(a)に示すように、会員カードを所持する会員遊技者の会員IDに対応付けて、本人確認のための暗証番号と、会員カードの受付けに応じて一日に1回所定の来店ポイントが加算更新される来店ポイントと、来店状況等に基づくランクと、会員の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報(個人情報)とが登録されている。
また、会員別遊技履歴テーブルには、図18(b)に示すように、会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技履歴、具体的には、来店日、遊技を行ったパチンコ機2の台番号、機種名、遊技開始時間(時刻)、遊技終了時間(時刻)、遊技開始から終了までの間の遊技時間、始動回数、大当回数、確率変動回数(確変回数)、獲得玉数、支出金額、再プレイ玉数、使用持玉数からなる遊技履歴が格納されている。会員別遊技履歴テーブルの来店日には、RTC154から出力されるカレンダ情報に基づく当該遊技履歴の記憶時点の年月日が格納されるとともに、遊技開始時間、遊技終了時間、遊技時間、始動回数、大当回数、確変回数、獲得玉数、支出金額の遊技履歴は、計数・払出ユニット4を介して会員カードの返却時にカードユニット3から送信される会員遊技履歴データに基づいて記憶される。
また、本実施の形態の管理コンピュータ150は、各カードユニット3の貯留部338に、予め設定された上限期間を過ぎて貯留されているパチンコ玉を排出させる機能を有しており、これらパチンコ玉を排出させるための上限期間等の設定を、図19に示す貯留玉排出設定画面において、通常モードとテストモードとで個別に実施可能とされている。
本実施の形態の貯留玉排出設定画面には、図19に示すように、上限期間を指定するための貯留上限期間の設定項目と、上限期間を超過しているか否かの判定を実施する時期を指定するための判定時期の項目と、上限期間を超過しているパチンコ玉のみを排出する形態或いは貯留部338に貯留されている全てのパチンコ玉を排出する形態のいずれの排出形態とするかを指定するための排出形態の項目と、排出を実施した場合において、排出が実施されることで貯留部338へのパチンコ玉の補充が必要であることを、該排出を実施したカードユニット3において報知する排出報知を実施するか否かを指定するための排出報知の項目と、これら排出報知を実施する実施時期を指定するための報知時期の項目とが設けられている。
これらの各項目について、所望する内容を選択した後、該貯留玉排出設定画面の下方に設けられている「設定」の選択入力部を選択入力することで、該貯留玉排出設定画面の設定内容が更新記憶される。尚、該貯留玉排出設定画面の下方に設けられている「リセット」の選択入力部を選択入力した場合には、画面の各項目の内容が所定のデフォルト状態に初期化される。
ここで、これら貯留玉排出設定画面に、例えば、図19に示すように設定された場合を例に、各カードユニット3の貯留部338に貯留されているパチンコ玉の排出が実施される流れについて、簡単に説明すると、管理コンピュータ150は、該貯留玉排出設定画面の判定時期となった時点、つまり、営業終了時処理の実施時において、図26(b)に示す貯留玉排出処理を実施して、該貯留玉排出設定画面に設定されている貯留上限期間である3日を超えて、パチンコ玉が貯留されているカードユニット3を、貯留・払出履歴テーブル(図17(b)参照)に記憶されているデータに基づいて特定して、該貯留上限期間を超えて貯留されているパチンコ玉の排出を実施する。
具体的には、現存貯留数が存在するとともに、種別が「貯留」である最も古い貯留・払出履歴の日付が、貯留上限期間の項目に設定されている上限期間である「3日」よりも前のものであるか否か、つまり、3日前の日付よりも古い日付を含むとともに種別が「貯留」である貯留・払出履歴が記憶されているカードユニット3の装置IDを、排出指示の送信対象として全て抽出する。
そして、排出形態として「全部」が選択されている場合には、抽出した全ての装置IDのカードユニット3に対して、排出玉数として全数を含む排出指示を送信する。
この排出指示の受信に応じてカードユニット3においては、前述したように、制御ユニット328から計数・端数払出ユニット340の制御基板341(制御部350)に対して排出玉数である全数を含む排出要求が送信されることにより、貯留部338並びに流入路339に貯留されている全てのパチンコ玉が、連結樋344に排出されて、貯留部338並びに流入路339が空とされる。尚、この排出によって現存貯留数が「0」となることに応じて、これら排出を実施した各カードユニット3の装置IDに対応して記憶されている全ての貯留・払出履歴が消去される。
また、排出形態として「期間超過玉のみ」が選択されている場合には、抽出した各装置IDのカードユニット3のそれぞれについて、期間超過をしているパチンコ玉数(期間超過玉数)を特定し、該特定した期間超過玉数を排出玉数として含む排出指示を送信する。
これら期間超過玉数は、抽出した各装置IDに対応して記憶されている貯玉の種別を含む貯留・払出履歴の内、上限期間である「3日」よりも前の日付を含む履歴を全て特定し、該特定した貯留・払出履歴における存在数を合計することで特定される。
そして、該特定された期間超過玉数を排出玉数として含む排出指示が当該カードユニット3に対して送信されることに応じて該カードユニット3においては、前述したように、制御ユニット328から計数・端数払出ユニット340の制御基板341(制御部350)に対して排出玉数である期間超過玉数を含む排出要求が送信されることにより、流入路339並びに貯留部338のガイド溝上に、古い順に整列した状態にて貯留されているパチンコ玉のうち、先頭部分となる流出口338’に近い領域に貯留されている期間超過玉数のみが計数されて、連結流路344に排出される。尚、この排出により、当該日付と該排出された期間超過玉数と種別である「払出」とを含む貯留・払出履歴が新規に登録されることにより、前述したように、上限期間よりも前の日付を含む種別が貯留の貯留・払出履歴における存在数が「0」となることで、該存在数が「0」となった貯留・払出履歴とともに、これら「0」となった貯留・払出履歴よりも古い種別が払出しの貯留・払出履歴が全て消去される。
そして、排出指示の送信対象として抽出された装置IDは、排出報知対象のカードユニット3として登録され、貯留玉排出設定画面における報知時期となった時点、つまり、営業開示前(開店処理)の実施時において、排出報知対象として登録されている装置IDのカードユニット3に対して排出報知指示を送信することによって、該排出報知指示を受信したカードユニット3の表示部312に、貯留されているパチンコ玉の排出が実施されて貯留部338へのパチンコ玉の補充が必要である旨の排出報知メッセージが表示されることにより、貯留されているパチンコ玉の排出が実施されたことが報知される。
これら排出報知メッセージの表示に応じて遊技場の係員は、携行している図示しないリモコンを操作して加算留保モード操作を実施することにより、カードユニット3を加算留保モードに移行させ、補充するパチンコ玉を投入部345に投入した後、計数操作部355を操作することで、該投入したパチンコ玉が計数済玉数に加算されることなく、貯留部338に貯留されてパチンコ玉の補充が実施される。これら補充の実施後において係員は、リモコンを再度操作して加算留保モードを解除して通常モードに戻しておく。
尚、この排出報知メッセージとともに、補充に必要とされるパチンコ玉数、つまり、新たに貯留可能な玉数を、その時点の貯留玉数と最大貯留玉数との差から特定して表示するようにしても良い。
また、本実施の形態の管理コンピュータ150は、会員情報テーブルに記憶されている来店ポイント等の会員情報等をシステムコントローラ100やホールコンピュータ140に送信する情報提供機能を有しており、遊技場の係員等が、遊技場内のパチンコ機2の遊技情報の確認や監視カメラの映像の確認において利用するホールコンピュータ140において、これらの会員情報を確認できるようになっている。
以下、本実施の形態のカードユニット3の動作について、図20〜図34を用いて説明する。
まず、カードユニット3の制御ユニット328は、カードユニット3への電源投入により起動されることで、Sb1の起動処理を実施して、各種テーブルの初期化並びに各部の接続状況の確認や、システムコントローラ100やホールコンピュータ140、管理コンピュータ150への接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じてシステムコントローラ100、ホールコンピュータ140、管理コンピュータ150から返信される設定情報に基づく各設定データに初期値等の設定等を実施する。
そして、該起動処理の完了後においてSb2〜Sb10の処理を巡回実施することで、カード挿入口309への会員カード或いはビジターカードの挿入であるカード受付け、遊技者(会員またはビジター)による貸出ボタンの操作、紙幣挿入口302からの紙幣の投入による現金受付け、遊技者による返却ボタンの操作、再プレイボタン319の操作(表示制御基板329からの再プレイ操作情報の受信)、払出ボタン311の操作、係員が所持するリモコンにおける離席操作(表示制御基板329からの離席操作情報の受信)、メニューボタン316の操作(表示制御基板329からのメインメニュー表示操作情報の受信)、を検知する待機状態となる。
尚、制御ユニット328は、Sb1の起動処理の後、これら図20に示す通常処理と平行して、計数・端数払出ユニット340から送信されてくる計数情報の受信を監視する図21に示す計数情報処理や、リモコンにおける加算留保モード操作に応じて該リモコンから送信される加算留保要求の受信を監視する処理や、対応するパチンコ機2やアウト玉計数器16から出力される、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号の入力や変化を監視する図示しない割込監視処理を、これら通常処理を実施する処理タスクとは個別の処理タスクに基づいて実施することで、各対象状態の発生を監視し、計数済玉数への加算更新や、加算留保モードへの移行やその解除、遊技情報の更新処理を、逐次実施できるようになっている。
ここで、カードユニット3においてパチンコ玉が計数される流れについて説明すると、パチンコ玉の計数を実施する場合には、まず、遊技者は、パチンコ機2から払出しされて下皿24に貯留されているパチンコ玉を、該下皿24に設けられているレバーを操作して投入部345に投入する。
そして、計数したい量のパチンコ玉を投入部345に投入した後に、計数操作部355を操作して計数流路347への流入口346に設けられている流入口シャッタ352を開放させる。これにより、投入部345に一時貯留されているパチンコ玉が、流入口346から計数流路347へ流入し、該計数流路347を流下して計数センサ356により検出され、各条について1球のパチンコ玉が検出される毎に、所定パルスの計数センサ信号が制御基板341(制御部350)に対して出力される。
制御基板341(制御部350)は、計数センサ356から所定数(例えば10)の計数センサ信号が、予め設定されている所定時間(例えば1秒)以内に入力された時には、10個の玉数が計数されたことを示す定数計数コマンドを含む計数情報を、所定数の計数センサ信号がカウントされる毎に制御ユニット328に送信する一方、予め設定されている所定時間(例えば1秒)以内に所定数(例えば10)の計数センサ信号が入力されない場合には、所定時間(例えば1秒)となった時点において入力されてカウントしている計数センサ信号の数に該当する端数計数コマンドを含む計数情報を送信する。尚、これら端数計数コマンドとしては、所定数未満の数に相当する種類のコマンドを予め決めておけば良く、所定数が10であれば、1に対応する端数計数コマンドから9に対応する端数計数コマンドまでの9種類の端数計数コマンドとすれば良い。
これら計数情報の受信は、制御ユニット328が実施する図21に示す計数情報処理におけるSS1のステップにて計数情報の受信ありと判定されてSS2のステップに進み、計数・端数払出ユニット340に対して計数禁止指示を出力している計数禁止状態であるか否かを判定する。
計数禁止中である場合には、SS5のステップに進んで、計数エラーが発生したことを表示部312に表示するとともに、多機能ランプ301の点灯状態にて報知するエラー報知処理に移行する一方、計数禁止中でない場合には、SS3のステップに進んで、係員が所持するリモコンによる加算留保モード中であるか否かを判定する。
尚、これら計数禁止中に受信した計数情報に含まれるコマンドから特定される玉数を、端数の払い出しと同じく、貯留部338の貯留されているパチンコ玉を使用して払い出することで、返却貯留部342に返却するようにしても良い。
加算留保モード中でない場合には、SS4のステップに進んでカードテーブルの持玉数と表示部312の計数済玉数に、受信した計数情報に含まれるコマンドの種別に応じた玉数を加算更新してSS1のステップに戻る一方、加算留保モード中である場合には、SS4のステップを実施することなくSS1のステップに戻る。
つまり、投入部345から流入口346を通じて計数流路347に流入したパチンコ玉は、1個づつ計数センサ356により検出されて持玉数と計数済玉数に加算されていく。
尚、これら加算においては、加算終了を検知するための加算終了検知タイマ(本実施の形態では5秒が設定されている)が、加算の都度毎にリセットされ、該加算終了検知タイマがタイムアップした時点、つまり、最後の加算が実施されてから加算終了検知タイマに設定されている所定時間が経過した時点において、該カードユニット3の装置IDと、受付け中のカードのカードIDと該加算後の計数済玉数とを含む持玉数更新要求が管理コンピュータ150に送信されることで、これら加算後の持玉数が管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルの持玉数と、ユニット管理テーブルの計数済玉数とが、該持玉数更新要求に含まれる計数済玉数に遅滞なく更新される。
次に、上記したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が、ビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309に挿入した場合には、該ビジターカード或いは会員カードの挿入に伴う挿入検知情報がカードリーダライタ327から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2においてカード受付け有りと判断してSb20のステップに進み、カード受付け処理を実施する。
このSb20における本実施の形態のカード受付け処理においては、カード挿入口309に挿入された会員カードまたはビジターカードの取り込み指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードをカードリーダライタ327のカードスロット392内に取り込んで、該会員カード或いはビジターカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ、持玉数データ(ビジターカードのみ)、テストフラグ等を読み出す。
そして制御ユニット328は、その時点のモードが通常モードであるときに、読み出したテストフラグが「1」であって、受付けたカードが会員カードであると読み出したカードIDから特定される場合には、該会員カードを排出して返却する。つまり、テストモードで使用できるように、テストモード用記憶領域の会員貯蓄管理テーブルや会員情報テーブルに記憶(登録)されている会員カードについては、通常モードでは受付けられることなく返却されテストモードのみにて使用されるようになっている。
尚、これらテストフラグが「1」が記録されている会員カードのプリペイド残額の消去は、後述する消去モードにおいてのみ可能とされているとともに、プリペイド残額以外の記録データであるテストフラグの消去や、当該会員カードの会員カードIDに対応付けて会員貯蓄管理テーブルや会員情報テーブルに記憶(登録)されている情報の消去については、管理コンピュータ150において、所定の操作を実施することにより可能とされている。
また、制御ユニット328は、その時点のモードが通常モードであるときに、読み出したテストフラグが「1」であって、受付けたカードがビジターカードであると読み出したカードIDから特定される場合には、後述する消去モードと同じく、これら受付けたビジターカードに記録されている記録データ(プリペイド残額、持玉数、テストフラグ)のデータの消去要求を管理コンピュータ150に送信し、消去許諾の受信に応じて記録データの消去を行う。
具体的には、受付けたビジターカードにプリペイド残額が存在する場合には、システムコントローラ100に対し、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと、消去するプリペイド残額と、テストモードを示すモードフラグとを含む残額消去要求を送信することに応じて返信される残額消去許諾を受信したことにより、プリペイド残額を消去する。尚、残額消去許諾を受信しないとき(残額消去不可を受信したとき)には、プリペイド残額の消去は行わず、プリペイド残額エラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともに、該ビジターカードを排出する。
尚、システムコントローラ100は、残額消去要求を受信したときには、該残額消去要求にテストモードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモード用記憶領域に記憶されているビジターカードテーブルに、該残額消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額と該残額消去要求に含まれるプリペイド残額とが一致することを条件に、該プリペイド残額を消去(「0」に更新)するともに残額消去許諾を返信し、一致しないときには残額消去不可を返信する。
また、受付けたビジターカードに持玉数が存在する場合には、管理コンピュータ150に対し、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと、持玉数、テストモードを示すモードフラグとを含む消去要求を送信することに応じて返信される消去許諾を受信したことにより、持玉数を消去する。尚、消去許諾を受信しないとき(消去不可を受信したとき)には、記録データの消去は行わず、記録データエラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともに、該ビジターカードを排出する。
尚、管理コンピュータ150は、消去要求を受信したことに応じて、該消去要求にテストモードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモード用記憶領域に記憶されているビジター貯蓄管理テーブルに、該消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されている持玉数が、該消去要求に含まれる持玉数に一致するか否かを判定し、持玉数が一致していることを条件に該持玉数を消去するとともに消去許諾を返信し、持玉数が不一致である場合には、消去不可を返信する。
また、通常モード中において制御ユニット328は、読み出したテストフラグが「0」であるビジターカード並びに会員カードを受付けた場合には受付けを継続する。
また、制御ユニット328は、その時点のモードがテストモードであるときに、読み出したテストフラグが「0」であって、受付けたカードが会員カードであると読み出したカードIDから特定される場合には、該会員カードを排出して返却する。つまり、テストモード中に誤って正規の会員カードが受付けられた場合に、該会員カードのプリペイド残額や貯玉数や持玉数が使用されてしまうことを防止できるようになっている。
また、制御ユニット328は、その時点のモードがテストモードであるときに、読み出したテストフラグが「0」であって、受付けたカードがビジターカードであると読み出したカードIDから特定される場合には、プリペイド残額並びに持玉数が存在しない(0である)場合には受付けを継続する一方、プリペイド残額或いは持玉数が存在する(0でない)場合には、会員カードと同じく、該ビジターカードを排出して返却する。
尚、本実施の形態では、テストフラグが「0」であるビジターカードをテストモード中に受付けたときには、カードリーダライタ327の所定の読み取り位置に該ビジターカードを保持して受付けを継続するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらテストフラグが「0」であるビジターカードを、カード貯留部370に回収することで、受付けを継続する、つまり、テストモードにて使用できるようにしても良い。
また、テストモード中において制御ユニット328は、読み出したテストフラグが「0」であるビジターカード並びに会員カードを受付けた場合には受付けを継続する。
つまり、制御ユニット328は、受付けた会員カードまたはビジターカードのテストフラグとその時点のモードとが一致(テストフラグが「1」であればテストモード中、テストフラグが「0」であれば通常モード中)する場合、並びにテストモード中にプリペイド残額並びに持玉数が存在せず、テストフラグが「0」であるビジターカードを受付けた場合に受付けを継続する一方、テストモード中にテストフラグが「0」である会員カード或いはビジターカード(プリペイド残額または持玉数のいずれかが存在)を受付けた場合には、記録されているデータを消去することなく受付けた会員カード或いはビジターカードを返却し、通常モード中にテストフラグが「1」である会員カードを受付けた場合にはデータを消去することなく受付けた会員カードを返却し、通常モード中にテストフラグが「1」であるビジターカードを受付けた場合には、記録されているデータを消去して受付けたビジターカードを排出(返却)する。
すなわち、本実施の形態の通常モードは、後述するように、テストモードにて使用されたビジターカードの記録データを消去する消去モードの機能を有し、これら消去モードを兼ねたモードとされており、このようにすることで、これらテストモードにて使用されたビジターカードの記録データの消去を、遊技場内の全てのカードユニット3を後述するように消去モードに移行させることなく実施できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら通常モードが消去モードを兼ねていない構成としても良い。
尚、これら通常モードと後述する消去モードにおいては、テストフラグが「1」である会員カードを受付けた場合の処理内容が異なるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員カードについて消去モードにおける処理(プリペイド残額の消去)を同様に実施するようにしても良い。
そして制御ユニット328は、受付けを継続すると判定した場合(テストモード中にプリペイド残額並びに持玉数がないビジターカードを受付けた場合を除く)には、該受付けた会員カード又はビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとモードフラグとを含む認証要求をシステムコントローラ100に送信し、システムコントローラ100からの認証結果を受信するカード認証処理を実施する。
この認証要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDが、受信した認証要求に含まれるモードフラグに対応する会員カードテーブル又はビジターカードテーブル(モードフラグが通常モードに該当する値であれば通常モード用記憶領域の会員カードテーブル又はビジターカードテーブル、モードフラグがテストモードに該当する値であればテストモード用記憶領域の会員カードテーブル又はビジターカードテーブル)に存在するか否かとともに、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されているか否かを判定し、存在するとともに利用不可「1」が記憶されていない、つまり利用不可フラグに「0」が記憶されている場合には、該(会員)カードIDに対応付けて会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに記憶、管理されているプリペイド残額が、該受信した認証要求に含まれるプリペイド残額データ、すなわち、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に一致するか否かを判定し、一致することを条件に、認証結果として「認証OK」を返信する一方、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに当該(会員)カードIDが存在しない場合や、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されている場合並びにプリペイド残額が一致しない場合には「認証NG」を返信する。但し、プリペイド残額が一致しない場合であって、認証要求に含まれるプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額の方が少額の場合には、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルにおけるプリペイド残額を、該少額の金額に更新するとともに、「認証OK」を返信して、当該会員カード又はビジターカードの利用を許諾する。
尚、以下の説明においては、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150における各テーブルが通常モード用記憶領域のものであるか、テストモード用記憶領域のものであるかについては、特に明記しない場合には、送信される送信データ中のモードフラグに対応する記憶領域のものが使用されるものとする。
システムコントローラ100から返信された認証結果が「認証NG」である場合にカードユニット3は、受付けた会員カード或いはビジターカードの排出指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」である場合には、受付けたカードから読み出した(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)とプリペイド残額とをカードテーブルに格納するとともに、図29に示すように、管理コンピュータ150に対して、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出した(会員)カードIDと装置IDと持玉数(ビジターカードのみ)とモードフラグとを含むカード受付け通知を送信する。
このカード受付け通知の受信に応じて管理コンピュータ150は、まず、受信したカード受付け通知に含まれる持玉数が存在するか否かを判定し、存在する場合には、該持玉数を照合する照合処理を行う。
具体的には、ビジター貯蓄管理テーブルに、該カード受付け通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数と、受信したカード受付け通知に含まれる持玉数とが一致するか否かを判定する。
該照合判定において一致しない場合には、受信したカード受付け通知の送信元のカードユニット3に対し、持玉数の照合がNGである旨の照合エラー情報を返信することで、カードユニット3において該ビジターカードが返却される。
一方、該照合判定において一致する場合、或いは、受信したカード受付け通知に持玉数が含まれていない場合(会員カードの場合)には、通常受付け処理に進む。
通常受付け処理において管理コンピュータ150は、まず、ユニット管理テーブルにおいて、該カード受付け通知に含まれる装置IDに対応する「状況」のデータを「受付中」に更新するとともに、該カード受付け通知に含まれる(会員)カードIDをユニット管理テーブルの「受付ID」の項目に格納する。
次いで、受信したカード受付け通知に含まれる(会員)カードIDに対応する持玉数、貯玉数(会員のみ)を、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されている各データから特定するとともに、該カードIDが会員カードIDである場合には、該会員カードIDに対応して会員情報テーブルに記憶されている暗証番号と来店ポイントを更に特定し、これら特定した持玉数、貯玉数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)と、(会員)カードIDとを含む受付け処理完了通知を、受信したカード受付け通知の送信元のカードユニット3に対して返信する。
この受付け処理完了通知の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受信した受付け処理完了通知に含まれる持玉数、貯玉数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)を、カードテーブルに格納した後、カードテーブルに記憶されているプリペイド残額を対応するパチンコ機2の残額表示器に表示するとともに、カードテーブルに記憶されている持玉数を計数済玉数として表示部312に表示してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。尚、該受付け処理完了通知の受信時において、カードテーブルに持玉数が既に記憶されている場合、つまり、カードを使用せずに遊技を実施してパチンコ玉を獲得して計数した後にカードを挿入した場合(会員カードやビジターカードを挿入し忘れた場合等)には、受付け処理完了通知に含まれる持玉数が、既に記憶されている持玉数に加算更新される。
これら残額表示器にプリペイド残額が表示された後、遊技者が貸出ボタンの操作を実施した場合には、該遊技者による貸出ボタンの操作を検知するための貸出ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2〜Sb10の待機状態におけるSb3のステップにおいて貸出ボタンの操作有りと判断してSb21のステップに進み、貸出処理を実施する。
この貸出処理においては、図22に示すように、まず、S001で、挿入された会員カード或いはビジターカード(紙幣挿入により発行されたビジターカードを含む)から読み出してRAM328b(カードテーブル)に記憶しているプリペイド残額が、対応するパチンコ機2における払出単位である25球に相当する1度数(=100円)未満であるか否かを判定し、プリペイド残額が1度数(=100円)未満である(YES)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が1度数(=100円)以上である(NO)と判定された場合には、S002で、プリペイド残額が本実施の形態において貸出処理の使用度数として設定されている5度数(=500円)以上であるか否かを判定する。
ここで、プリペイド残額が使用度数である5度数(=500円)以上である(YES)と判定された場合には、S003で、使用金額玉貸処理を実施する一方、使用度数である5度数(=500円)未満である(NO)と判定された場合には、S013で、表示金額玉貸処理を実施して、S004に進む。
このS003の使用金額玉貸処理においては、使用度数となる5度数(=500円)に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的には、1度数である25玉の払出を指示する払出信号(BRQ)を5回出力して、5度数(=500円)分に相当する125玉の払出を、対応するパチンコ機2に実施させる。
具体的には、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがHIGHである場合には、所定のエラー処理を実施し、貸出処理を終了する。
また、前記PRDYがLOWである場合には、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ちの状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替え、EXSのHIGHの検出待ちの状態となる。
次いで、パチンコ機2における1度分の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、残額表示器に表示されているプリペイド残額と、カードテーブルのプリペイド残額データ並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額データから該1度分に相当する100円を減算更新し、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を使用度数である5度数に相当する5回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が5度数に一致しない場合には、再び前述の1度数分の払出処理を実施するようになっており、前記した使用度数との比較においてカウントしたBRQの回数が5度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとして、S003の使用金額玉貸処理を終了する。
そして、S004で、システムコントローラ100に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードのカードIDと、使用度数に相当する使用額(500円)とモードフラグとを含む貸出完了通知を送信して、S005で、システムコントローラ100から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。貸出完了通知を受信したシステムコントローラ100は、該貸出完了通知に含まれるカードIDに対応付けて会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から該貸出完了通知に含まれる使用額を減算更新して、更新完了通知をカードユニット3に対して返信する。
システムコントローラ100から更新完了通知を受信すると(S005でYES)、S006で、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを判定し、ビジターカードでない(NO)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、ビジターカードである(YES)と判定された場合には、S007で、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)が零であるか否かを判定する。
ここで、プリペイド残額が零でない(NO)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が零である(YES)と判定された場合には、S008で、RAM328bのカードテーブルで記憶している持玉数が零であるか否かを判定する。
ここで、持玉数が零でない(NO)と判定された場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、持玉数が零である(YES)と判定された場合には、S009で、システムコントローラ100に対して、当該ビジターカードのカードIDを含む取込通知を送信し、S010で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDとを含む取込通知を送信して、S011で、システムコントローラ100および管理コンピュータ150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記取込通知を受信したシステムコントローラ100は、ビジターカードテーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応する「状況」を「保管中」に変更して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
また、前記取込通知を受信した管理コンピュータ150は、ビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を零に更新するとともに、ユニット管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
S011で、システムコントローラ100および管理コンピュータ150から更新完了通知を受信が有った(YES)と判定すると、S012で、受付中のビジターカードを取込んでカード貯留部370に貯留する取込処理を行なって、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、前記S013の表示金額玉貸処理においては、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)を1度数に相当する100円で除した度数分の払出指示、例えば、プリペイド残額が400円であれば、1度数である25玉の払出を指示する払出信号(BRQ)を4回出力して、400円分に相当する4度数(=100玉)の払出を、上述した使用度数の払出の場合と同様にして対応するパチンコ機2に実施させるとともに、残額表示器に表示されているプリペイド残額と、カードテーブルのプリペイド残額データ並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記録されているプリペイド残額データをパチンコ玉の玉貸に使用した4度数分に相当する400円が減算更新された金額、つまり「0」に更新して、前記S004に進む。この場合には、該S004から進んだ前記S007で必ずYESと判定される。
以上に説明したように、S003の使用金額玉貸処理では、使用金額(ここでは5度数(=500円))が使用され、またS013の表示金額玉貸処理でも、表示金額(即ち1度数(=100円)の整数倍)が使用されるので、この貸出処理において使用されるプリペイド残額は、必ず1度数(=100円)の整数倍である。従って、カードに記録されたプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額も、必ず1度数(=100円)の整数倍であって、100円未満の端数は生じない。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が紙幣挿入口302から現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット321から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb4のステップにおいて現金の受付け有りと判断してSb22のステップに進み、発行・入金処理を実施する。
この発行・入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定する。
そして、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しないとの判定の場合に制御ユニット328は、カード貯留部370に収納されているビジターカードをカードスロット392上の所定の読み取り位置に移動させて、当該ビジターカードのカードIDを読み出し、該読み出したカードIDと、投入金額と、モードフラグと、当該カードユニット3の装置IDとを含む発行要求をシステムコントローラ100に送信する。
この発行要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、受信した発行要求に含まれるカードIDが、ビジターカードテーブル(この場合には、通常モード用記憶領域またはテストモード用記憶領域のいずれであっても良い)に存在するか否かを判定し、存在する場合には、該カードIDに対応するビジターカードテーブルの「状況」を「利用中」に更新し、RTC104から出力されるその時点の日時を最新発行日時に格納するとともに、受信した投入金額を「残存金額」にプリペイド残額として格納して、「発行許諾」を該発行要求の送信元のカードユニット3に対して返信する。尚、受信したカードIDが、ビジターカードテーブルに存在しない場合には、「発行不可」が返信される。
但し、発行要求に含まれるカードIDが、モードフラグに対応する記憶領域と異なる記憶領域のビジターカードテーブルに記憶されている場合には、当該カードIDの記憶を、モードフラグに対応する記憶領域のビジターカードテーブルに移行して、移行元の記憶領域のビジターカードテーブルの記憶が削除される。
また、「発行許諾」の送信に伴いシステムコントローラ100は、管理コンピュータ150に対して、格納した最新発行日時と受信した発行要求に含まれるカードIDと装置IDと、受信した発行要求に含まれていたモードフラグと、を含む発行通知を管理コンピュータ150に通知することで、管理コンピュータ150は、受信した発行通知に含まれるカードIDに対応するビジター貯蓄管理テーブルの最新発行日時に、該受信した発行通知に含まれる最新発行日時を格納するとともに、受信した発行通知に含まれる装置IDに対応するユニット管理テーブルの「状況」を「受付け中」に更新するとともに、「受付ID」に当該受信したカードIDを格納してユニット管理テーブルを更新する。
上記した「発行許諾」の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、カードスロット392に移動させたビジターカードに、投入金額に相当するプリペイド残額とテストフラグ(テストモード中のみ)を書き込み記憶するとともに、カードテーブルに、該ビジターカードのカードIDと投入金額に相当するプリペイド残額とを記憶、並びに残額表示器に該プリペイド残額を表示した後、該発行・入金処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、システムコントローラ100から「発行不可」を受信した場合、並びに、カード貯留部370にビジターカードが収納されていない場合には、紙幣挿入口302から投入された現金(紙幣)を返却するとともに、多機能ランプ301を所定のエラー報知態様にて点灯させるエラー報知処理を、該エラー状態が解消されるまで実施することで、エラーの発生を報知する。
一方、現金(紙幣)の投入時においてカードスロット392に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在する場合には、上記にて特定した投入金額を、受付け中の会員カード或いはビジターカード並びにカードテーブルに記憶されているプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に加算して、これら各プリペイド残額データを加算後の新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、該入金金額(投入金額に同じ)と当該カードユニット3の装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、モードフラグとを含むカード入金通知をシステムコントローラ100に送信して、該システムコントローラ100の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されているプリペイド残額に該入金金額を加算更新させる。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額を、加算更新後の新たな金額に更新表示して、該入金処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が返却ボタンの操作を実施した場合には、遊技者による返却ボタンの操作を検知するための返却ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb5において返却ボタンの操作有りと判断してSb23に進み、返却処理を実施する。
この返却処理においては、図23に示すように、まず、S201で、カードリーダライタ327に受付け中のカード(会員カード或いはビジターカード)が有るか否かを判定する。受付中のカードが無い(NO)と判定された場合には、S202で、前記Sb5で受け付けた返却操作を無効にして、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、S201でカードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが有る(YES)と判定された場合には、S203で、払出ボタン311の操作を無効とするとともに、計数・端数払出ユニット340に対して計数禁止指示を出力して、新たな計数を禁止する。
この計数禁止指示の出力によって計数・端数払出ユニット340においては、計数操作部355の操作が無効とされることにより、流入口シャッタ352の開放が禁止されることで、新たなパチンコ玉の計数が禁止される。
次にS204で、カードリーダライタ327にて受付中のカードが会員カードであるか否かを判定する。このS204で受付中のカードが会員カードである(YES)と判定された場合には、S210で、ホールコンピュータ140に対して、当該会員カードの会員カードIDと、会員遊技情報テーブルに記憶されている会員遊技情報データとを含む会員カード返却通知を送信するとともに、S211で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、返却するカードのカードIDと、カードテーブルに記憶されている持玉数および貯玉数(会員のみ)と、モードフラグとを含む返却通知を送信して、S212で、ホールコンピュータ140および管理コンピュータ150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記会員カード返却通知を受信したホールコンピュータ140は、会員別遊技履歴テーブルにおいて、受信した会員カード返却通知に含まれる会員カードIDに対応付けて、該会員カード返却通知に含まれる会員遊技情報データを記憶して、会員カード返却通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
また、前記会員カード返却通知を受信した管理コンピュータ150は、会員貯蓄管理テーブルにおいて、受信した会員カード返却通知に含まれる(会員)カードIDに対応して記憶されている持玉数並びに貯玉数を、受信した会員カード返却通知に含まれる持玉数並びに貯玉数に更新するとともに、ユニット管理テーブルにおいて、受信した会員カード返却通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されている会員カードIDを削除して、該会員カード返却通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
S212で、ホールコンピュータ140および管理コンピュータ150から更新完了通知を受信した(YES)と判断すると、S213で、該会員カードにテストフラグ(テストモード中のみ)を記録した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カードをカード挿入口309から排出して返却し、S214で、カードテーブルおよび会員遊技情報テーブルをリセットし、S215で、払出ボタン311の操作無効と計数・端数払出ユニット340における計数禁止とを解除して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
すなわち、カードユニット3にて受付中の会員カードは、後述するビジターカードの場合とは異なり、プリペイド残額が零であるか否か、及び持玉数が単位未満端数であるか否かに拘わらず、常に返却される。そして、該返却された会員カードのプリペイド残額が零でなければ、該プリペイド残額は、精算装置180において精算可能である。
なお、返却するカードが会員カードである場合に制御ユニット328は、会員遊技情報テーブルに記憶されている会員遊技情報データとモードフラグとを含む返却通知を送信して該会員遊技情報テーブルをリセットすることで、該会員遊技情報データが会員別遊技履歴テーブルに登録される。
前記S204で受付中のカードがビジターカードである(NO)と判定された場合には、S220で、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額(即ち該ビジターカードに記録されているプリペイド残額)が零であるか否かを判定する。このS220でプリペイド残額が零でない(NO)と判定された場合には、S221で、カードテーブルで記憶している持玉数が単位未満端数(本例では24玉以下)であるか否かを判定する。このS221で持玉数が単位未満端数でない(NO)、即ち持玉数が払出単位以上であると判定された場合には、S222で、該持玉数とテストフラグ(テストモード中のみ)をビジターカードに記録して、S216に進む。一方、S221で持玉数が単位未満端数である(YES)と判定された場合には、S223で、該単位未満端数のパチンコ玉を玉貯留部355に貯留されているパチンコ玉から払い出して遊技者に返却するための単位未満払出処理を行い、持玉数(ここでは零)とテストフラグ(テストモード中のみ)をビジターカードに記録して、S216に進む。この玉貯留部355に貯留されているパチンコ玉の払出の詳細については、図26のSh5で詳述する。なおS221で持玉数が零であると判定された場合には、S223の処理を行わずに、S216に進む。
次にS216で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDと、カードテーブルに記憶されている持玉数とを含むビジターカード返却通知を送信して、S217で、管理コンピュータ150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記ビジターカード返却通知を受信した管理コンピュータ150は、モードフラグに対応する記憶領域のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信したビジターカード返却通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を、受信したビジターカード返却通知に含まれる持玉数に更新し、RTC104から出力されるその時点の日時を最新発行日時に格納するとともに、モードフラグに対応する記憶領域のユニット管理テーブルにおいて、受信したビジターカード返却通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、ビジターカード返却通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
管理コンピュータ150から更新完了通知を受信すると(S217でYES)、S218で、排出支持をカードリーダライタ327に出力して受付中のビジターカードをカード挿入口309から排出して返却し、S219で、カードテーブルをリセットして、前記S215に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零でない場合には、常に返却される。そして該返却されたビジターカードのプリペイド残額は、精算装置180において精算可能である。
前記S220でプリペイド残額が零である(YES)と判定された場合には、S231で、前記S221と同様に、カードテーブルで記憶している持玉数が単位未満端数(本例では24玉以下)であるか否かを判定する。このS231で持玉数が単位未満端数でない(NO)、即ち持玉数が払出単位以上であると判定された場合には、S232で、前記S222と同様に、該持玉数をビジターカードに記録して、前記S216に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零である場合には、持玉数が零でないことを条件として、返却される。ここで返却されたビジターカードのプリペイド残額は零であるので、精算装置180において精算不能である。
一方、S231で持玉数が単位未満端数である(YES)と判定された場合には、S233で、前記S223と同様に、該単位未満端数のパチンコ玉を玉貯留部355に貯留されているパチンコ玉から払い出して遊技者に返却するための単位未満払出処理を行って、S240に進む。なおS231で持玉数が零であると判定された場合には、S233の処理を行わずに、S240に進む。
S240では、システムコントローラ100に対して、当該ビジターカードのカードIDを含む取込通知を送信し、S241で、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDとを含む取込通知を送信して、S242で、システムコントローラ100及び管理コンピュータ150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記取込通知を受信したシステムコントローラ100は、ビジターカードテーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応する「状況」を「保管中」に変更して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。また前記取込通知を受信した管理コンピュータ150は、ビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を零に更新すると共に、ユニット管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
システムコントローラ100及び管理コンピュータ150から更新完了通知を受信すると(S242でYES)、S243で、受付中のビジターカードを取り込んでカード貯留部370に貯留する取込処理を行って、前記S219に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零であり、かつ持玉数が単位未満端数である場合には、返却されずに取り込まれる。これによれば、少ない持玉数が記録されたビジターカードが返却されて捨てられることによる遊技場の損失を防止できる。
図21に戻り、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が再プレイボタン319の操作を実施した場合には、該再プレイボタン319の操作を検知した表示制御基板329から再プレイ操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb6において再プレイボタン319の操作有りと判断してSb24に進み、再プレイ処理を実施する。
この再プレイ処理においては、まず、持玉数が「0」であるか否かを判定し、持玉数が「0」でない場合には、該操作を無効とするとともに、「持玉数が有りますので、払出ボタンを操作して下さい。」のメッセージを表示部312に表示した後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、持玉数が「0」である場合には、更に、RAM328b内に記憶されている暗証番号の照合済みの有無を示す照合済みフラグが、照合済みを示す「1」であるか否かを判定し、「1」でない場合(照合済みでない場合)には、暗証番号の受付け処理を実施する。
このように、本実施の形態では、当日において会員遊技者が獲得した持玉数は、貯玉数と異なり、手数料を必要とせずに払出しが実施されることから、これら手数料がかからない持玉数が存在する場合において再プレイ操作を無効とすることで、手数料がかからない持玉数が存在するにもかかわらず、手数料のかかる貯玉数が使用されてしまうことによる会員遊技者の不利益の発生を解消することができるようになっている。
本実施の形態の暗証番号の受付け処理においては、まず、テンキーを含む暗証番号の受付け画面並びに暗証番号の入力を促すアナウンス表示を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを行う。
そして、受付けた暗証番号とカードテーブルに格納している暗証番号とを比較し、双方が一致した場合において、RAM328b内の所定領域の照合済みフラグを、照合済みを示す「1」に更新するとともに、カードテーブルに格納している貯玉数が所定の再プレイ単位玉数(135玉)以上であることを条件に、再プレイ玉貸処理を実施する。
一方、照合済みを示す「1」である場合には、さらに、LED320aが点灯状態であるか否か、つまり、貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であるか否かを判定し、LED320aが点灯状態である場合には、カードテーブルに記憶されている貯玉数から、再プレイ単位数である135玉を減算更新し、再プレイ表示部320(LED320a)を消灯した後、再プレイ玉貸処理を実施する。この本実施の形態の再プレイ玉貸処理においては、再プレイ単位数(135玉)に対応するパチンコ玉数、具体的には、再プレイ単位数(135玉)から手数料10玉を除いた125玉のパチンコ玉の払出しを、上述した貸出処理の場合と同様に、対応するパチンコ機2における払出単位である25玉の払出を指示する信号を5回出力することでパチンコ機2に実施させる。
尚、再プレイ単位玉数の減算更新後の貯玉数が、再プレイ単位玉数以上である場合には、再プレイ玉貸処理の終了後において、再度、再プレイ表示部320(LED320a)が点灯状態とされる。
そして、管理コンピュータ150に対して、カードテーブルに記憶されている会員カードID並びに会員IDと、貯玉数から減算した再プレイ単位数(135玉)と、モードフラグとを含む再プレイ完了通知を送信した後、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、再プレイ完了通知を受信した管理コンピュータ150は、会員貯蓄管理テーブルにおいて、該再プレイ完了通知に含まれる会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている貯玉数から再プレイ単位数(135玉)を減算更新する。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、払出ボタン311を操作した場合には、払出ボタンスイッチ311’からの操作信号が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb7において払出ボタン311の操作有りと判断してSb25に進み、図24に示す払出処理を実施する。尚、払出操作が無効とされている場合には、Sb25に進むことなく、Sb2〜Sb10の待機状態を継続する。
本実施の形態の払出処理においては、まず、図24に示すように、計数済玉数、つまり、カードテーブルの持玉数が存在するか否かを判定する(Sh1)。
このSh1のステップにおける判定において、計数済玉数(持玉数)が存在しない場合には、Sh6のステップに進んで、表示部312に、例えば、「計数済玉数がありません。」のエラーメッセージを表示して、計数済玉数(持玉数)が存在しないことを遊技者に報知した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、計数済玉数(持玉数)が存在する場合にはSh2のステップに進み、計数済玉数が、予め設定されている所定の払出設定数である5度数に相当する125玉以上であるか否かを判定する。
該判定において125玉以上である場合には、Sh8に進み、払出設定数払出処理を実施する。
具体的に、該払出設定数払出処理においては、前述した使用度数貸出処理の場合と同じく、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがLOWであることを条件に、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ちの状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替えることにより、1払出単位である1度数に相当する25玉のパチンコ玉の払出しを実施させ、EXSのHIGHの検出待ちの状態となる。
次いで、パチンコ機2における1払出単位の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を払出設定数である5度数に相当する5回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が5度数に一致しない場合には、再び前述の1度分の払出処理を実施するようになっており、前記した比較においてカウントしたBRQの回数が払出設定数である5度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとする。
そして、制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから125玉の玉数を減算更新するとともに、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、払出した玉数(125玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から払出した玉数(125玉)を減算更新させた後、Sh20のカード回収判定処理に進む。
このカード回収判定処理においては、受付け中のカードが、減算更新後の計数済玉数(持玉数)が「0」であるビジターカードであるか否かを判定し、計数済玉数(持玉数)が「0」であるビジターカードである場合には、さらに、プリペイド残額も「0」であることを条件に、前述の貸出処理におけるプリペイド残額が「0」である場合と同じく、当該ビジターカードを回収した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、Sh2のステップにおける判定結果が、払出設定数以上でないとの判定結果である場合には、Sh3のステップに進んで、計数済玉数が対応するパチンコ機2における払出単位数である25玉以上であるか否かを判定する。
該判定において25玉以上でないと判定された場合、例えば、計数済玉数が20玉である場合には、Sh4のステップに進んで、貯留玉数データから特定される貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が、該計数済玉数である20玉以上であるか否か、つまり、計数済玉数である20玉の払出しが可能であるか否かを判定する。
該判定において、貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が、該計数済玉数である20玉以上でないと判定した場合、つまり、20玉のパチンコ玉の払出しが不能である場合には、Sh7のステップに進んで、表示部312に、「玉不足のため払出しができません。係員を呼んで下さい。」のメッセージを表示するとともに、多機能ランプ301の点灯状態を、貯玉残数エラーが発生したことを報知する所定の点灯態様にて点灯させる貯玉残数エラー報知処理を実施する。
この報知により貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が少ないことを把握した係員は、前述したように、リモコンを用いて、加算留保モードに移行して玉貯留部338にパチンコ玉を補充することで、貯留部338からのパチンコ玉の払出しが可能とされる。
一方、Sh4のステップにおける判定において、貯留部338に貯留されているパチンコ玉の玉数(残数)が、該計数済玉数である20玉以上であると判定した場合にはSh5のステップに進んで、該計数済玉数である20玉の払出玉数を含む端数払出要求を計数・端数払出ユニット340に対して送信する。
この端数払出要求の受信に応じて計数・端数払出ユニット340は、流路切替ソレノイド358によって流路を返却通路335へ切り替えるとともに、該受信した端数払出要求に含まれる払出玉数(端数)である20の検出信号が出センサ354から入力されてくるまで払出モータ353を作動させることにより、該払出玉数(端数)である20個のパチンコ玉が、排出流路337上の分流口336から返却通路335に流入して、返却貯留部342に返却されて貯留されることで、遊技者は、これら払出しされた20玉のパチンコ玉を該返却貯留部342から取り出すことができる。
そして、端数払出要求に基づく20玉のパチンコ玉の払出しが完了した段階において計数・端数払出ユニット340の制御部350は、制御ユニット328に対して端数払出完了通知を送信する。
この端数払出完了通知の受信に応じて制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから、払出した玉数を減算更新する。これにより、計数済玉数および持玉数は「0」となる。
そして、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、返却した払出玉数(20玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から返却した払出玉数(20玉)を減算更新させて「0」とした後、上述したSh20のカード回収判定処理を実施した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、これら払出完了通知を受信した際には、該払出完了通知に基づいて、貯留・払出履歴テーブルにおいて、該装置IDに対応する貯留・払出履歴として、「払出」の種別と該払出玉数(20玉)とを含む貯留・払出履歴が登録される。
つまり、計数済玉数(持玉数)が払出単位である1度数に対応する25玉未満の端数である場合には、遊技者が払出ボタン311を操作することにより、該端数のパチンコ玉が計数・端数払出ユニット340内の貯留部338に貯留されているパチンコ玉から払出されることで遊技者に返却されるようになっている。
一方、Sh3における判定において、計数済玉数(持玉数)が25玉以上であると判定された場合には、Sh9のステップに進んで、該計数済玉数の範囲において払出が可能な最大払出単位と払出単位未満の端数とを特定した後、Sh10のステップに進むことで、該特定した最大払出単位の玉数を対応するパチンコ機2から払出させるとともに、上述したSh4とSh5のステップを実施することで、特定した端数のパチンコ玉が計数・端数払出ユニット340において返却貯留部342に払出される。
具体的に、例えば、持玉数(計数済玉数)が110玉である場合であれば、Sh9のステップにおいては、持玉数である110玉を払出単位である25玉で除した値の整数値である4を最大払出単位に相当する払出度数として特定するとともに、該払出単位である25玉で除した値の余りとなる払出単位未満の10玉を端数として特定する。
そして、Sh10において、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがLOWであることを条件に、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ち状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替えることにより、1払出単位である1度数に相当する25玉のパチンコ玉の払出しを実施させ、EXSのHIGHの検出待ち状態となる。
次いで、パチンコ機2における1払出単位の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を、Sh8のステップにて特定した払出度数である4度数に相当する4回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が4度数に一致しない場合には、再び前述の1度分の払出処理を実施する一方、前記した比較においてカウントしたBRQの回数が払出設定数である4度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとする。
そして、制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから、払出した4度数に相当する100玉を減算更新するとともに、管理コンピュータ150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、払出した玉数(100玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から払出した玉数(100玉)を減算更新させた後、Sh4とSh5のステップを実施することで、残りの端数である10玉のパチンコ玉が、計数・端数払出ユニット340において返却貯留部342に払出されるとともに、これら払出された端数の玉数が減算更新されて、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)が全て「0」とされるとともに、管理コンピュータ150における当該受付け中のカードの持玉数も「0」とされる。
つまり、計数済玉数(持玉数)が、払出単位である1度数に相当する25玉以上であって、払出設定数に対応する125玉未満であり、端数が存在する場合には、これら端数の払出すために、個別に払出ボタン311を操作することなく、該端数のパチンコ玉が計数・端数払出ユニット340内の貯留部338に貯留されているパチンコ玉から払出されることで遊技者に返却されるようになっている。尚、これら端数の払出しが実施された場合にも、前述したように、該端数の払出玉数を含む払出完了通知が管理コンピュータ150に送信されることにより、該払出完了通知に基づいて、貯留・払出履歴テーブルにおいて、該装置IDに対応する貯留・払出履歴として、「払出」の種別と該払出玉数(10玉)とを含む貯留・払出履歴が登録される。
また、遊技者が所用で離席したい場合には、係員を呼んで、該係員が所持するリモコンにおいて離席操作を実施してもらい、離席モードに移行させることが必要となる。
このリモコンにおいて離席操作があった場合には、該リモコンから離席操作に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて離席操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、離席操作があった旨の離席操作情報が出力される。
この離席操作情報の出力は、前述したSb2〜Sb10の待機状態におけるSb8において検知されることで離席操作有りと判断され、Sb26に進んで離席処理を実施する。
この離席処理において制御ユニット328は、まず、全ての操作を無効とするとともに、計数・端数払出ユニット340(制御部350)に対して計数禁止指示を出力して、新たなパチンコ玉の計数を禁止する。
そして制御ユニット328は、カードリーダライタ327に受付け中の(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数とを、長い電源遮断等によりRAM328bのカードデータが消失しても、これらの(会員)カードID並びに会員IDの記憶が残るように、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カード或いはビジターカードをカード挿入口309から排出させ、機能ランプ301の点灯状態を、離席中を示す黄色の点灯状態とし、表示部312に「離席中」の表示と経過時間(所定の離席時間の残り時間)の表示を開始するとともに、カード挿入可能化指示をカードリーダライタ327に出力することにより、該排出に伴って、シャッタ用ソレノイド399によりカード挿入口309のシャッタが没状態とされることで、カード挿入口309からのカード挿入のみを許可する離席モードに移行する。
尚、本実施の形態では、前述したように、制御ユニット328のRAM328bは、電池によりバックアップされているため、(会員)カードID並びに会員ID(会員のみ)を離席モードの解消対象とするカードの情報として、RAM328b内の所定領域に改めて記憶しても良いし、或いは、本実施の形態のように、会員カード或いはビジターカードの受付け時においてカードテーブルに(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が既に記憶されている場合には、これら新たな(会員)カードID並びに会員IDの記憶の実施を省略して、該カードテーブルに既に記憶されている(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を利用するようにしても良い。
遊技者は、カード挿入口309から排出された会員カード或いはビジターカードを持参して離席すれば良い。
尚、上述した離席モードへの移行に際して制御ユニット328は、装置IDと排出したカードの(会員)カードIDとモードフラグとを含む離席通知をシステムコントローラ100並びに管理コンピュータ150に送信することで、これら(会員)カードIDが離席カードとして登録されることにより、これら排出したカードが他のカードユニット3や景品交換用POS端末170において受付けられても、該カードに使用が不可とされて返却されるようになっている。
そして、遊技者が所用を終えて遊技を再開する場合には、離席時に排出された会員カードまたはビジターカードをカード挿入口309に挿入すれば良く、該会員カードまたはビジターカードの挿入があった場合に制御ユニット328は、挿入された会員カードまたはビジターカードから(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を読み出して、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と一致するか否かを判定する。
(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致しない場合には、挿入された該会員カードまたはビジターカードを排出して離席モードを継続する一方、(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致した場合には、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を消去するとともに、該離席モードの移行において実施した操作の禁止と計数禁止とを解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、離席した遊技者が所定の離席時間を経過しても戻らない場合等においては、離席モードを強制的に解除することができるようになっており、このように、離席モードの強制解除を行う場合において係員は、所持しているリモコンに設けられている強制解除ボタンを操作すれば良く、該強制解除ボタンの操作により、該リモコンから強制解除ボタンの操作(強制解除操作)に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて該強制解除操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、強制解除操作があった旨の強制解除操作情報が出力される。
これら離席モード中において該強制解除操作情報の入力があった場合において制御ユニット328は、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数のデータを、強制解除履歴データとしてEEPROM328cの他の所定領域に記憶した後、該データを消去するとともに、カードテーブルをリセットする。
そして、離席モードの移行において実施した操作の禁止と計数禁止を解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻り、新たな会員カード或いはビジターカード並びに紙幣の受付けが可能とされる。
また、強制解除履歴データは、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150からの送信要求に応じて、或いは営業終了時の締め関連処理(図26(a))においてシステムコントローラ100並びに管理コンピュータ150の双方に送信され、該システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150にて記憶・管理されることで、離席者によるクレームがあった場合でも、これらシステムコントローラ100或いは管理コンピュータ150に記憶・管理されている強制解除履歴データにより、システムコントローラ100或いは管理コンピュータ150のいずれかに障害が発生しても、当該離席者が所有する持玉数を確実に保証することができるようになっている。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者がメニューボタン316の操作を実施した場合には、該メニューボタン316の操作を検知した表示制御基板329からメインメニュー表示操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb10においてメニューボタン316の操作有りと判断してSb28に進み、図示しないメニュー表示処理を実施する。
このメニュー表示処理において制御ユニット328は、まず、カードテーブルに記憶されているデータに基づいて、対応するパチンコ機2で遊技中の遊技者が会員であるか否か(会員IDが記憶されているか否か)を判定し、遊技者が会員でない場合(会員IDが記憶されていない場合)には、会員固有のメニュー項目を含まない「台データ」、「ランキング」、「お知らせ」の各メニュー項目のみを含むビジターメインメニュー(図5参照)を、ビジターメインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより、表示部312に表示させる一方、遊技者が会員である場合には、会員固有のメニュー項目である「ポイント表示」、「再プレイ」のメニュー項目とをさらに含む、図5に示す会員メインメニューを、会員メインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより表示部312に表示させる。
これら表示部312に表示された各メニュー項目は、遊技者が選択操作可能とされており、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択されない場合には、メニュー表示終了指示を表示制御基板329に出力することでメインメニューの表示を終了させた後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択された場合には、該選択されたメニュー項目に該当する処理を実行した後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、メインメニュー中の「再プレイ」メニューが選択された場合には、前述したSb24の再プレイ処理が実行される。
また、「台データ」のメニューが選択された場合には、遊技情報テーブルに記憶されている本日の各データが表示され、「ランキング」のメニューが選択された場合には、ランキングの種別、具体的には、出玉ランキング、大当りランキング、連荘ランキング等を選択するサブメニュー画面が表示され、該サブメニュー画面にて選択された種別のランキングデータがホールコンピュータ140から取得されて表示部312に表示される。
また、「ポイント表示」のメニューが選択された場合には、カードテーブルに記憶されている来店ポイントのポイント数(来店ポイントの記憶がない場合には、来店ポイント取得要求を管理コンピュータ150に対して送信することにより、該管理コンピュータ150から来店ポイント数を取得する)が表示部312に表示され、「お知らせ」のメニューが選択された場合には、RAM328b内に記憶されているお知らせ情報が表示部312に表示される。
尚、表示部312の下方の「計数済玉数」の表示は、メインメニューとは異なり、常に表示部312の下方において表示されることで、遊技者は、常時、計数済玉数の数値を確認できるようになっている。
次に、営業終了時における処理の流れについて、図12並びに34に基づいて説明すると、まず、営業終了時における営業終了時処理の起動は前記システムコントローラ100にて実施され、該システムコントローラ100からカードユニット3に対して動作停止要求が送信されることにより、カードユニット3(制御ユニット328)は、貸出操作や払出操作等の各種の操作受付けや、カードリーダライタ327への新たな会員カードやビジターカードの挿入受付けや、遊技情報テーブル等の各種遊技情報データや貯留玉数データの更新を禁止するとともに、システムコントローラ100に対して動作停止状態に移行した旨の動作停止通知を返信した後、管理コンピュータ150からの営業終了時処理要求の受信待ち状態へ移行する。
動作停止通知を受信したシステムコントローラ100は、管理コンピュータ150に対し、会員カードやビジターカードの各処理が完了していることを示す営業終了通知を送信することで、管理コンピュータ150はシステムコントローラ100が営業終了に移行したことを検知して各カードユニット3の制御ユニット328へ営業終了時処理要求を送信する。
該営業終了時処理要求を受信した制御ユニット328は、図26(a)に示す営業終了時処理を開始する。この営業終了時処理においては、図26(a)に示すように、計数無効化処理(Sk1)、データ更新処理(Sk2)、貯留玉排出処理(Sk3)、締め関連処理(Sk4)が実施される。
Sk1のステップにおける計数無効化処理においては、図26(b)に示すように、まず、カードリーダライタ327に受付け中のカード(ビジターカードまたは会員カード)が存在するか否かを判定する(Sd1)。
受付け中のカードが存在しない場合にはSd2のステップに進む一方、受付け中のカードが存在する場合にはSd5のステップに進み、該受付け中のカードがビジターカードであるか否かを、カードテーブルのカードIDの項目に格納されている該受付け中のカードから読み出したカードIDから判定する。
受付け中のカードがビジターカードであるときにはSd5の判定において「Yes」と判定されてSd6のステップに進み、さらに、記録されている持玉数が存在するか否か(持玉数の記録が存在するか否か)を判定する一方、受付け中のカードが会員カードであるときにはSd5の判定において「No」と判定されてSd9のステップに進んで返却処理が実施される。
受付け中のビジターカードに記録されている持玉数が存在する場合には、Sd7のステップに進んで、該存在する持玉数の記録と該持玉数が計数された日付の記録とを、カードリーダライタ327に指示して消去させた後Sd8のステップに進む一方、受付け中のビジターカードに記録されている持玉数が存在しない場合には、Sd7のステップを経由することなく、Sd8のステップに進んで、受付け中のビジターカードのプリペイド残額が存在するか否か、つまり、カードテーブルにおけるプリペイド残額が存在するか否かを判定する。尚、Sd7において消去した持玉数の記録と該持玉数が計数された日付の記録を、Sd3のステップと同様に、カードID並びに当該装置IDと、モードフラグとを含むカード無効化情報として管理コンピュータ150に対して送信することで、これらビジターカードにて消去された記録データを、管理コンピュータ150にて管理するようにしても良い。
プリペイド残額が存在しない、つまり「0」で有る場合には、Sd12のステップに進んで、受付け中のビジターカードをカードリーダライタ327のカード貯留部370に回収した後、Sd2のステップに進む一方、プリペイド残額が存在する、つまり「0」でない場合には、Sd9のステップに進んで、返却処理を実施する。
このステップSd9の返却処理においては、受付け中のビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309から排出する。尚、この際、テストモード中である場合には、テストフラグが記録されて排出される。
また、排出されるカードが会員カードである場合には、カードユニット3の装置IDと返却するカードの会員カードIDとカードテーブルに記憶されている持玉数と貯玉数と、モードフラグとを含む返却通知が管理コンピュータ150に対して送信されることで、会員貯蓄管理テーブルにおいて、受信した返却通知に含まれる会員カードIDに対応して記憶されている持玉数並びに貯玉数が、受信した返却通知に含まれる持玉数並びに貯玉数に更新されるとともに、ユニット管理テーブルにおいて受信した装置IDに対応する「受付けID」に格納されている会員カードIDが削除される。尚、排出されるカードがビジターカードである場合には、ビジター貯蓄管理テーブルの更新を後述する更新処理にてまとめて実施するために、返却通知は送信しないようになっている。
そして、Sd10のステップに進み、排出したカードの種別(ビジター・会員)に応じた報知態様にて、カードの排出を該カードが抜き取りされるか又は所定時間が経過するまで報知する。具体的には、ビジターカードを排出した場合には、多機能ランプ301の点灯状態を黄色の高速点滅状態として該ビジターカードの排出を報知する一方、会員カードを排出した場合には、多機能ランプ301の点灯状態を青色の高速点滅状態として該会員カードの排出を報知する。
このようにして排出されたカードは、係員により、カードの種別毎、つまりビジターカードまたは会員カード毎に個別にまとめて分別回収されて、正規の所有者が申し出るまで、保管されるようになっており、これら係員が分別回収する際に、どのカードユニット3でどの種別のカードが排出されているのかを、該カードユニット3まで出向くことなく遠方からでも確認できるので、これら排出されたカードの種別毎の分別回収作業の作業性が向上する。
そして、これら排出したカードの(会員)カードIDと装置IDとを含む排出履歴情報を管理コンピュータ150に対して送信した後(Sd11)、Sd2のステップに進む。
このようにしてカードユニット3から送信されてくる各排出履歴情報は全て、その当日の日付が付加された排出履歴ファイルとして管理コンピュータ150にて所定期間に亘って記憶されることで、営業終了時にカードユニット3に受付けられていたカード、つまり、遊技者が取り出し忘れた各ビジターカードまたは会員カードが、どの日付においてどのカードユニット3に挿入されていた(排出された)のかを、後述においても管理コンピュータ150において特定(確認)でき、これらの情報をビジターカードまたは会員カードの正規の持ち主を特定する際の重要情報とすることができるので、これらカードの正規の持ち主への返却を容易化できる。
次いで、Sd2のステップにおいては、計数済玉数(カードテーブルにおける持玉数)が存在するか否かを判定する。
計数済玉数が存在しない場合にはSd2のステップにおいて「No」と判定されて当該計数無効化処理を終了する一方、計数済玉数が存在する場合には、Sd3のステップに進み、当該装置IDと、計数済玉数(持玉数)と、モードフラグとを含む無効化情報を管理コンピュータ150に対して送信した後、計数済玉数(カードテーブルにおける持玉数)を消去して(Sd4)、該計数無効化処理を終了する。尚、これら送信された無効化情報を受信した管理コンピュータ150は、該受信した無効化情報を、その当日の無効化履歴として記憶、管理する。
次いで、制御ユニット328は、Sk2のデータ更新処理を実施する。このデータ更新処理においては、上記にて更新を禁止した遊技情報テーブルの本日データにおける各遊技情報データを装置IDとともにホールコンピュータ140に送信して、ホールコンピュータ140の遊技情報を最終データに更新させるとともに、前日データを前々日に、本日データを前日に、本日データをリセットする更新を実施した後、カードテーブル並びに会員遊技情報テーブルをリセットしてデータ更新処理を終了する。
次に、制御ユニット328は、Sk3の貯留玉排出処理を実施する。該貯留玉排出処理では、管理コンピュータ150から送信される排出指示の受信待ち状態となる。この排出指示の受信待ち状態において管理コンピュータ150からの前述した排出指示を受信した場合には、排出玉数(例えば全数)を含む排出要求を計数・端数払出ユニット340の制御基板341(制御部350)に対して送信して、貯留部338に貯留上限期間を超えて貯留されているパチンコ玉を含む全てのパチンコ玉を貯留部338から排出させて回収するとともに、貯留玉数データを「0」に更新する。
次に、制御ユニット328は、Sk4の締め関連処理を実施する。この締め関連処理においては、プリペイド残額の利用履歴等の情報をシステムコントローラ100に送信するとともに、前述したように、離席における強制解除履歴データ等のデータを、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150の双方に送信して記憶させる。
尚、本実施の形態では、前述した排出履歴情報を管理コンピュータ150のみに送信しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記した強制解除履歴データと同じく、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150の双方に送信して記憶させておくことで、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150のいずれかに不具合を生じても、排出履歴情報を確認できるようにしても良い。
これらSk4の締め関連処理を終了したことに応じて制御ユニット328は、装置IDを含む処理終了通知を管理コンピュータ150に対して送信する。
管理コンピュータ150は、図12に示すように、全てのカードユニット3からの処理終了通知の受信したことに応じてデータ更新処理を実施する。
このデータ更新処理においては、カードユニット3から受信した無効化情報(無効化履歴として記憶)に含まれる装置IDに対応付けてユニット管理テーブルに記憶されているカードIDを全て抽出し、該抽出したカードIDに対応付けてビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数を、無効化処理済みとしてリセット(消去)するとともに、ビジター貯蓄管理テーブルに持玉数が存在する場合には、該持玉数、つまり、ビジターカードに記録されたがその当日に使用されなかった持玉数とカードIDとを無効化履歴に追加した後、これら存在する持玉数を全てリセットすることで、その営業当日においてビジター貯蓄管理テーブルに記憶された持玉数が全て無効化される。
これら各無効化履歴に含まれる計数済玉数(持玉数)を合計することで、ビジターカードに記録されて発行されていない状態で、カードユニット3において無効化された計数済玉数(持玉数)を含む無効化された正確な計数済玉数(持玉数)を集計することができるようになっており、これら集計された無効化持玉総数並びに無効化履歴の情報は、図12に示すように、システムコントローラへの終了完了通知の送信後にホールコンピュータ140に対して送信されて、会計処理用のデータとして利用、保管される。
これらデータ更新処理における最後の処理として、ユニット管理テーブルにおける「状況」、「受付けID」、「計数済玉数」のデータを全てリセットしてユニット管理テーブルを更新し、該ユニット管理テーブルの更新後において、システムコントローラに終了完了通知を送信する。
この管理コンピュータ150からの終了完了通知の受信により、システムコントローラ100は、管理コンピュータ150において終了準備が完了したことを検知して、所定の終了処理に移行する。
次に、カードユニット3のモードを変更する際の流れについて、図12、図27〜図31に基づいて以下に説明する。
上述したように、カードユニット3は、基本モードとして通常モードと、テストモードと、消去モードとを有しており、これらの各モードへの移行は、図12に示すように、管理コンピュータ150においてモード移行操作を実施することにより実施される。
カードユニット3の動作テストを実施したい場合には、管理コンピュータ150においてモード移行操作としてテストモードへの移行操作を実施すれば良く、該移行操作により、管理コンピュータ150から各カードユニット3には、テストモードへの移行モード移行要求(テスト)が送信される。
また、動作テストを終了して該テストモードにて使用したビジターカードや会員カードの記録データの消去等を実施したい場合には、管理コンピュータ150においてモード移行操作として消去モードへの移行操作を実施すれば良く、該移行操作により、管理コンピュータ150から各カードユニット3には、消去モードへの移行モード移行要求(消去)が送信される。
また、営業状態または営業中と同じ状態としたい場合には、管理コンピュータ150においてモード移行操作として通常モードへの移行操作を実施すれば良く、該移行操作により、管理コンピュータ150から各カードユニット3には、通常モードへの移行モード移行要求(通常)が送信される。
これら管理コンピュータ150においてモード移行操作が実施されることにより送信される各種のモード移行要求の受信に応じて、カードユニット3においては、図27に示すモード移行制御処理が実施される。
なお、各種モードへの移行は、カードユニット3ごと、または、カードユニット3のグループごとに、設定することが可能である。
このモード移行制御処理においては、図27に示すように、まず、受信したモード移行要求が、消去モードへの移行モード移行要求(消去)であるか否か(Sm1)、テストモードへの移行モード移行要求(テスト)であるか否か(Sm2)、通常モードへの移行モード移行要求(通常)であるか否かが判定される。
なお、テストモードへの移行モード移行要求(テスト)には、テストモードから通常モードへの移行時を特定可能な情報として、本実施の形態においては、通常モード移行タイマの判定値である解除タイマ値が含まれる。後述するSm16でカウントが開始される通常モード移行タイマの値が、この解除タイマ値以上となった場合に、カードユニット3は、テストモードから通常モードへ移行される。
受信したモード移行要求が、消去モードへの移行モード移行要求(消去)である場合には、Sm7のステップに進み、該モード移行要求を受信した時点のモードが、テストモードであるか否か、つまり、テストモード中であるか否かを判定し、テストモード中である場合には、消去モードに移行して(Sm8)、多機能ランプ301の点灯状態を消去モードに対応する赤色の点滅点灯状態として消去モードに移行したことを報知するとともに、後述する図29に示す消去モード処理を開始する一方、テストモード中でない場合、つまり通常モード中である場合には、消去モードに移行せずに、該カードユニット3の装置IDを含む移行エラーを管理コンピュータ150に返信し(Sm9)、当該モード移行制御処理を終了する。
つまり、消去モードは、テストモード中に使用されたビジターカードや会員カードのデータを消去するためのものであるので、テストモードからの移行のみが可能とされ、通常モードからの移行は不能とされており、仮に、何らかの理由、例えば、後述するように、管理コンピュータ150との通信状態がオフラインであったためにテストモードから通常モードに戻ってしまったカードユニット3が存在する場合には、これら装置IDを含む移行エラーが送信されることで、テストモード中に通信に不具合があったカードユニット3を容易に把握できるようになっている。
このようにして移行した消去モードにおいては、図29に示す消去モード処理が実施される。この消去モード処理においては、まず、計数済玉数(カードテーブルの持玉数)が存在する(「0」でない)か否かを判定する(Sy1)。
計数済玉数(カードテーブルの持玉数)が存在する場合には、Sy2に進んで計数済玉数を消去する処理を実施してSy3のステップに進む一方、計数済玉数(カードテーブルの持玉数)が存在しない場合には、Sy2のステップを経由することなくSy3のステップに進む。
このSy2のステップにおいては、計数済玉数(カードテーブルにおける持玉数)をリセット(消去)するとともに、該カードユニット3の装置IDと、計数済玉数(持玉数)と、消去モードを示すモードフラグとを含む消去情報を管理コンピュータ150に対して送信する。
尚、これら送信された消去情報を受信した管理コンピュータ150は、受信した消去情報に含まれるモードフラグが消去モードを示すモードフラグであることにより、テストモードに関する情報の消去であると認識し、テストモード用記憶領域のユニット管理テーブル(図17(a)参照)における「計数済玉数」に格納されているデータをリセット(消去)してユニット管理テーブルを更新する。
次で、Sy3のステップにおいては、テストフラグが「1」であるカードを受付け中であるか否かを判定し、カードを受付け中でない場合にはSy9のステップに進む一方、カードを受付け中である場合には、Sy4のステップに進んで、該受付け中のカードにプリペイド残額が存在するか否かを、カードテーブルにおけるプリペイド残額に格納されているデータに基づいて判定する。
そして、プリペイド残額が存在する場合にはSy5の残額消去処理を実施してSy6のステップに移行する一方、プリペイド残額が存在しない場合にはSy5の残額消去処理を実施することなくSy6のステップに移行する。
このSy5の残額消去処理においては、まず、システムコントローラ100に対し、受付け中の会員カードまたはビジターカードの(会員)カードIDと、消去するプリペイド残額と、消去モードを示すモードフラグとを含む残額消去要求を送信することに応じて返信される残額消去許諾を受信したことにより、プリペイド残額を消去する。尚、残額消去許諾を受信しないとき(残額消去不可を受信したとき)には、プリペイド残額の消去は行わず、プリペイド残額エラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともに、カードを排出することで、テストモード中でプリペイド残額が不一致である異常が生じていることとともに、これら異常が生じたカードの特定を容易に確認できるようになっている。
尚、システムコントローラ100は、残額消去要求を受信したときには、該残額消去要求に消去モードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモードに関する情報の消去であると認識して、テストモード用記憶領域のビジターカードテーブルに、該残額消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額と該残額消去要求に含まれるプリペイド残額とが一致することを条件に、該プリペイド残額を消去(「0」に更新)するともに残額消去許諾を返信し、一致しないときには残額消去不可を返信する。
次いで、Sy6のステップにおいては、受付け中のカードが会員カードであるか否かを判定し、会員カードである場合にはSy8のステップに進んで、該受付け中の会員カードをカード挿入口309から排出する一方、受付け中のカードが会員カードでない場合、つまりビジターカードである場合にはSy7のステップに進んで、カードデータ消去処理を実施した後、Sy8のステップに進んで、該受付け中のビジターカードをカード挿入口309から排出する。
このSy7のカードデータ消去処理においては、まず、受付け中のビジターカードに持玉数が存在するか否かを判定する。持玉数が存在しない場合には、これらの消去を実施する必要がないので、当該カードデータ消去処理を終了する一方、持玉数が存在する場合には、管理コンピュータ150に対し、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと、持玉数、消去モードを示すモードフラグとを含む消去要求を送信することに応じて返信される消去許諾を受信したことにより、持玉数を消去する。
尚、消去許諾を受信しないとき(消去不可を受信したとき)には、持玉数の消去は行わず、記録データエラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともにカードを排出することで、テストモード中で持玉数に異常が生じていることとともに、これら異常が生じたカードの特定を容易に確認できるようになっている。
また、管理コンピュータ150は、消去要求を受信したことに応じて、該消去要求に消去モードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモードに関する情報の消去であると認識して、テストモード用記憶領域に記憶されているビジター貯蓄管理テーブルに、該消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されている持玉数が、該消去要求に含まれる持玉数に一致するか否かを判定し、持玉数が一致していることを条件に該持玉数を消去するとともに消去許諾を返信し、持玉数が不一致である場合には、消去不可を返信する。
そして、消去モード処理への移行時に受付け中であったカードをSy8のステップにて排出した後、Sy9のステップに進んで、カード挿入口309からの新たなカードの挿入待ち状態に移行する。
この待機状態において、新たなカードの挿入があった場合には、Sy10のステップに進んで、挿入されたカードに記録されている記録データをカードリーダライタ327により読み出して、テストフラグとして「1」が記録されているか否かを判定し、テストフラグとして「1」が記録されていない、つまりテストフラグとして「0」が記録されている場合には、Sy8のステップに進んで、該カードを排出した後、再度Sy9の待機状態に移行する一方、テストフラグとして「1」が記録されている場合には、Sy4のステップに進んで、上述したSy4〜Sy8の処理を実施することで、該挿入された会員カードまたはビジターカードの記録データの消去が実施されて排出される。
一方、受信したモード移行要求が、テストモードへの移行モード移行要求(テスト)である場合には、Sm10のステップに進み、該モード移行要求を受信した時点のモードが、通常モードであるか否か、つまり、通常モード中であるか否かを判定し、通常モード中である場合にはSm11−で、Sm2で受信したテストモードへの移行要求に含まれる解除タイマ値をRAM328bに記憶させた後、Sm11のステップに進む一方、通常モード中でない場合、つまり消去モード中である場合には、該カードユニット3の装置IDを含む移行エラーを管理コンピュータ150に返信し(Sm15)、当該モード移行制御処理を終了する。つまり、テストモードへの移行は、通常モード中においてのみ可能とされている。
このSm11のステップにおいては、計数済玉数(カードテーブルにおける持玉数)が存在するか否か、つまり、該テストモードへの移行前の通常モードにおける計数済玉数(持玉数)が存在するか否かを判定する。
計数済玉数(持玉数)が存在する場合にはSm12のステップに進んで、該計数済玉数(持玉数)をカードに記録された情報で特定可能とした後にカードを排出(発行)する排出・発行処理を行った後、Sm11のステップに戻る。
このSm12の排出・発行処理においては、通常モード中の返却処理と同じ処理が実施される。つまり、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定し、存在しない場合には、該計数済玉数(持玉数)をカード貯留部370に貯留されているビジターカードに記録して排出(発行)する一方、存在する場合には、受付け中の会員カードまたはビジターカードの(会員)カードIDに対応付けて管理コンピュータ150に記憶されている持玉数を更新するとともに、該持玉数を記録(ビジターカードのみ)して該受付け中のカードを排出する。
この排出・発行処理において制御ユニット328は、管理コンピュータ150に対して当該カードユニット3の装置IDと排出するカードの(会員)カードIDとカードテーブルに記憶されている持玉数と、発行の有無を示す発行フラグ(発行あり「1」、発行なし「0」)と、モードフラグとを含む排出・発行通知を送信する。
この排出・発行通知の受信に応じて管理コンピュータ150は、モードフラグに対応する記憶領域の会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信した排出・発行通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を、受信した発行通知に含まれる持玉数に更新し、モードフラグに対応する記憶領域のユニット管理テーブルにおいて受信した装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して(発行フラグがない場合のみ)、該発行通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。尚、排出・発行通知に発行フラグが存在する場合(発行フラグが「1」である場合)には、モードフラグに対応する記憶領域のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、更新した持玉数に対応する最新発行日時に、RTC104から出力されるその時点の日時を格納する。
この更新完了通知の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受付け中の会員カードまたはビジターカード(カード貯留部370から所定の読み取り位置に移動させたビジターカードを含む)に、カードテーブルの持玉数とテストフラグ(テストモード中のみ)を記録した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して該ビジターカードをカード挿入口309から排出する。
尚、会員カードを排出する場合には、会員遊技情報テーブルのデータも管理コンピュータ150に送信された後、該会員遊技情報テーブルがリセットされる。
これら排出・発行処理の実施後に、再度Sm11のステップに戻った場合には、計数済玉数(持玉数)は「0」となっているので、計数済玉数(持玉数)無しと判定されてSm13のステップに進み、その時点において遊技情報テーブルに記憶されているデータや、プリペイド残額の利用履歴等の情報を、復帰用データとしてバックアップ記憶した後、該遊技情報テーブルや会員遊技情報テーブル並びにカードテーブルを初期状態に初期化してテストモードに移行し、多機能ランプ301の点灯状態をテストモードに対応する赤色の連続点灯状態としてテストモードに移行したことを報知する(Sm14)。
次に、テストモードへの移行応答を管理コンピュータ150に送信する(Sm14+)。そして、テストモードへ移行してからの経過時間を計時するための通常モード移行タイマを0にリセットして計時を開始するようセットする(Sm16)。
このように、本実施の形態では、テストモードへ移行する際に、該テストモードへ移行する前の通常モードにおいて計数済玉数(持玉数)が存在する場合には、該計数済玉数(持玉数)を受付け中の会員カードやビジターカードから特定できるようにして排出(発行)し、これらの計数済玉数(持玉数)が無効とされて遊技者に不利益が発生しないようにしつつ、これら計数済玉数(持玉数)が存在するカードユニット3も一斉にテストモードに移行することで、計数済玉数(持玉数)が存在することによりテストモードに移行しないカードユニット3が多数発生してしまい、これらテストモードに移行しないカードユニット3を特定して移行させるための処理を実施する手間が発生してしまうことを回避できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら通常モード中における計数済玉数(持玉数)が存在する場合には、テストモードに移行しないように移行制御を行うようにしても良い。
次に、本実施の形態のカードユニット3が実施する通信状態検知処理について、図30に基づいて説明する。通信状態検知処理は、図20のSb22と同列に常に実行される。カードユニット3の制御ユニット328は、前述したように、管理コンピュータ150から定期的(本実施の形態では約10秒毎)に送信されてくるオンライン確認要求の受信の有無により、管理コンピュータ150との通信状態がオンライン(通信可能)状態であるかオフライン(通信不能)状態であるかを検知し、これらオフライン(通信不能)状態の発生またはオンライン(通信可能)状態の発生がSc1並びにSc3のステップにて検知される。
オンライン状態の発生は、Sc3のステップにて検知されてSc4のステップに進み、該発生した時点の通信状態がオフライン状態であるか否かを判定し、オフライン状態でない場合、つまり既にオンライン状態である場合にはこの通信状態検知処理の呼出元の処理に戻る一方、オフライン状態である場合、つまり、新たにオンライン状態となった場合には、Sc8のステップに進んで、該オンライン状態が発生した時点のモードが、テストモード中であるか否かを判定する。
そして、テストモード中でない場合、つまり、通常モード中或いは消去モード中である場合にはSc10のステップに進んでオンライン復帰処理を実施することで、多機能ランプ301によるオフライン報知が終了されるとともに、該オフライン期間における処理にて管理コンピュータ150やシステムコントローラ100へ送信されるべき各種通知等の送信が実施される。一方、テストモード中である場合には、何もせずに、当該処理の呼出元の処理に戻る。
オフライン状態の発生は、Sc1のステップにて検知されて、次のSc1+で、図31で後述する移行タイムアップ処理が実行された後、Sc2のステップに進み、該発生した時点の通信状態が既にオフライン状態であるか否かを判定し、既にオフライン状態である場合にはSc3のステップに進む一方、既にオフライン状態でない場合、つまり、新たにオフライン状態となった場合には、Sc5のステップに進んで、該オフライン状態が発生した時点のモードが、テストモード中であるか否かを判定する。
そして、テストモード中でない場合、つまり、通常モード中或いは消去モード中である場合にはSc7のステップに進んでオフライン報知処理を実施することで、該オフラインの発生を多機能ランプ301の点灯状態にて報知する一方、テストモード中である場合には、当該処理の呼出元の処理に戻る。
上述の図30のSc1+でオフライン検知ありと判断されて、テストモードへの移行によりセットされる通常モード移行タイマがタイムアップした際には、図31のSt1〜St7に示す移行タイムアップ処理が実施されることで、テストモードが解除されて通常モードに移行する。
具体的には、まず、通常モード移行タイマの値が、図27のSm2でテストモードへの移行要求に含まれて受信された解除タイマ値以上となったか否かが判断される(St0)。通常モード移行タイマの値が、解除タイマ値未満であると判断された場合、当該処理の呼出元の処理に戻る。
一方、通常モード移行タイマの値が、解除タイマ値以上であると判断された場合、この時点のモードがテストモード中であるか否かを判定し(St1)、テストモード中でない場合には該タイムアップを無効として当該処理の呼出元の処理に戻し、テストモード中である場合には、上述したモード移行制御における通常モードへの移行時と同様の処理が実施されて、通常モードへ移行する。
つまり、移行に際してカード(会員カード、ビジターカード)を受付け中の場合には、当該カードの記録を消去することなく該受付け中のカードを排出するとともに(St2)、カードテーブルをリセットすることで(St3)、計数済玉数(持玉数)が存在する場合には、該計数済玉数(持玉数)もリセットされる。
そして、テストモードへの移行時に記憶した復帰用データの記憶(バックアップ)があるか否かを判定し(St4)、復帰用データの記憶(バックアップ)が無い場合には、St6のステップに移行する一方、復帰用データの記憶(バックアップ)が有る場合には、前述したSm5のステップと同じく、該復帰用データを用いて遊技情報テーブルやプリペイド残額の利用履歴等の情報を、テストモードに移行する際の状態に復帰させる復帰処理を実施した後(St5)、St6に進んで、通常モードに移行し、多機能ランプ301の点灯状態を通常モードに対応する無点灯状態として通常モードに移行したことを報知した後、St7で、通常モード移行タイマのタイマカウントを解除して、当該処理の呼出元の処理に戻る。
一方、受信したモード移行要求が、通常モードへの移行モード移行要求(通常)である場合には、Sm3のステップに進み、該モード移行要求を受信した時点のモードが、通常モードであるか否か、つまり、通常モード中であるか否かを判定し、通常モード中でない場合、つまり、テストモード中または消去モード中である場合には、Sm3+のステップに進んで通常モード移行時処理を実施する一方、通常モード中である場合には、Sm9のステップに進んで、該カードユニット3の装置IDを含み、Sm3のステップでYesと判定された旨(通常モード中における移行モード移行要求(通常)の受信である旨)の移行エラーを管理コンピュータ150に返信した後、当該モード移行制御処理を終了する。
Sm3+の通常モード移行時処理においては、図28に示す通常モード移行時処理を実施する。該通常モード移行時処理においては、まず、テストフラグが「1」であるカードを受付け中であるか否かを判定し、カードを受付け中でない場合にはSj8のステップに進む一方、カードを受付け中である場合には、Sj2のステップに進んで、該受付け中のカードにプリペイド残額が存在するか否かを、カードテーブルにおけるプリペイド残額に格納されているデータに基づいて判定する。
そして、プリペイド残額が存在する場合にはSj3の残額消去処理を実施してSj4のステップに移行する一方、プリペイド残額が存在しない場合にはSj3の残額消去処理を実施することなくSj4のステップに移行する。
このSj3の残額消去処理においては、まず、システムコントローラ100に対し、受付け中の会員カードまたはビジターカードの(会員)カードIDと、消去するプリペイド残額と、テストモードを示すモードフラグとを含む残額消去要求を送信することに応じて返信される残額消去許諾を受信したことにより、プリペイド残額を消去する。尚、残額消去許諾を受信しないとき(残額消去不可を受信したとき)には、プリペイド残額の消去は行わず、プリペイド残額エラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともに、カードを排出することで、テストモード中でプリペイド残額が不一致である異常が生じていることとともに、これら異常が生じたカードの特定を、通常モードへの移行に際して容易に確認できるようになっている。
尚、システムコントローラ100は、残額消去要求を受信したときには、該残額消去要求にテストモードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモードに関する情報の消去であると認識して、テストモード用記憶領域のビジターカードテーブルに、該残額消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額と該残額消去要求に含まれるプリペイド残額とが一致することを条件に、該プリペイド残額を消去(「0」に更新)するともに残額消去許諾を返信し、一致しないときには残額消去不可を返信する。
次いで、Sj4のステップにおいては、受付け中のカードが会員カードであるか否かを判定し、会員カードである場合にはSj7のステップに進んで、該受付け中の会員カードをカード挿入口309から排出する一方、受付け中のカードが会員カードでない場合、つまりビジターカードである場合にはSj5のステップに進んで、カードデータ消去処理を実施した後、Sj6のステップに進んで、該受付け中のビジターカードをカード貯留部370に回収する。尚、カード貯留部370が満杯である場合には、ビジターカードはカード挿入口309から排出される。
このSj5のカードデータ消去処理においては、まず、受付け中のビジターカードに持玉数が存在するか否かを判定する。持玉数が存在しない場合には、これらの消去を実施する必要がないので、当該カードデータ消去処理を終了する一方、持玉数が存在する場合には、管理コンピュータ150に対し、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと、持玉数、テストモードを示すモードフラグとを含む消去要求を送信することに応じて返信される消去許諾を受信したことにより、持玉数を消去する。
尚、消去許諾を受信しないとき(消去不可を受信したとき)には、持玉数の消去は行わず、記録データエラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともにカードを排出することで、テストモード中で持玉数に異常が生じていることとともに、これら異常が生じたカードの特定を、通常モード移行時において容易に確認できるようになっている。
また、管理コンピュータ150は、消去要求を受信したことに応じて、該消去要求にテストモードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモードに関する情報の消去であると認識して、テストモード用記憶領域に記憶されているビジター貯蓄管理テーブルに、該消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されている持玉数が、該消去要求に含まれる持玉数に一致するか否かを判定し、持玉数が一致していることを条件に該持玉数を消去するとともに消去許諾を返信し、持玉数が不一致である場合には、消去不可を返信する。
Sj8のステップでは、カードテーブルを初期状態にリセットすることで、該通常モードに移行する前のテストモードにて計数された計数済玉数(持玉数)等のデータが全てリセット(消去)される。
これら通常モード移行処理後において移行するSm4のステップにおいては、テストモードへの移行時に記憶した復帰用データの記憶(バックアップ)があるか否かを判定する。つまり、カードユニット3の導入時等において通常モードにおけるデータが何ら無い状態でテストモードに移行した場合のように、復帰用データの記憶(バックアップ)が無い場合があるので、復帰用データの記憶(バックアップ)が有る場合のみSm5のステップに進んで、復帰用データを用いて遊技情報テーブルやプリペイド残額の利用履歴等の情報を、テストモードに移行する際の状態に復帰させる復帰処理を実施した後、Sm6に進んで、該通常モード移行時処理の完了後に会員遊技情報テーブルを初期状態に初期化して通常モードに移行し、多機能ランプ301の点灯状態を通常モードに対応する無点灯状態として通常モードに移行したことを報知した後、Sm6+で、管理コンピュータ150に通常モードへの移行応答を返信して、Sm7で、通常モード移行タイマのタイマカウントを解除して、当該処理の呼出元の処理に戻る。
図32は、本発明の実施の形態における通常モードまたはテストモードにおける管理コンピュータとカードユニットとの情報の授受を示す第1の図である。図32を参照して、通常モード時に、管理コンピュータ150で、テストモードへのモード移行操作が受付けられると、管理コンピュータ150からカードユニット3に、解除タイマ値を含むテストモードへの移行要求が送信され、カードユニット3は、テストモードへ移行され、カードユニット3から管理コンピュータ150に、テストモードへの移行応答が返信され、その後、管理コンピュータ150およびカードユニット3の間では、テストモード時のものとして情報のやりとりが行なわれる。
テストモード時に、管理コンピュータ150で、通常モードへのモード移行操作が受付けられると、管理コンピュータ150からカードユニット3に、通常モードへの移行要求が送信され、カードユニット3は、通常モードへ移行され、カードユニット3から管理コンピュータ150に、通常モードへの移行応答が返信され、その後、管理コンピュータ150およびカードユニット3の間では、通常モード時のものとして情報のやりとりが行なわれる。
図33は、本発明の実施の形態における通常モードまたはテストモードにおける管理コンピュータとカードユニットとの情報の授受を示す第2の図である。図33を参照して、テストモードに移行するまでの情報の授受については、図32と同様であるので重複する説明は繰返さない。
テストモード時に、管理コンピュータ150で、通常モードへのモード移行操作が受付けられると、管理コンピュータ150からカードユニット3に、通常モードへの移行要求が送信され、カードユニット3は、通常モードへ移行される。そして、カードユニット3から管理コンピュータ150に、通常モードへの移行応答が返信されるときに、管理コンピュータ150とカードユニット3との間がオフライン状態となった場合、オンライン状態に復帰した後、管理コンピュータ150およびカードユニット3の間では、通常モード時のものとして情報のやりとりが行なわれる。
なお、オンライン状態に復帰した際に、再度、通常モードへの移行要求および移行応答が送信されるようにしてもよい。
図34は、本発明の実施の形態における通常モードまたはテストモードにおける管理コンピュータとカードユニットとの情報の授受を示す第3の図である。図34を参照して、テストモードに移行するまでの情報の授受については、図32と同様であるので重複する説明は繰返さない。
テストモード時に、管理コンピュータ150で、通常モードへのモード移行操作が受付けられると、管理コンピュータ150からカードユニット3に、通常モードへの移行要求が送信される。このときに、管理コンピュータ150とカードユニット3との間がオフライン状態となった場合、通常モード移行タイマが解除タイマ値に達してタイムアップすれば、カードユニット3は、通常モードへ移行され、管理コンピュータ150およびカードユニット3の間では、通常モード時のものとして情報のやりとりが行なわれる。一方、通常モード移行タイマが解除タイマ値に達しておらずタイムアップしていなければ、そのままテストモードを継続する。
以上、上記実施の形態によれば、カードユニット3(遊技用装置)によって、計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が記憶され、記憶された計数済玉数、持玉数、および、貯玉数を特定可能な会員ID、カードID、および、持玉数を示す情報が管理コンピュータ150に送信される。管理コンピュータ150によって、カードユニット3から送信された会員ID、カードID、および、持玉数を示す情報に基づいて計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が更新され、営業中処理を行う際に移行される通常モードへ移行するか動作確認を行う際に移行されるテストモードへ移行するかの移行要求の入力が受付けられ、テストモードへの移行要求の入力が受付けられた場合はテストモードへの移行モード移行要求、通常モードへの移行要求の入力が受付けられた場合は通常モードへの移行モード移行要求が、当該カードユニット3に送信される。カードユニット3によって、テストモードまたは通常モードへの移行モード移行要求が管理コンピュータ150から受信され、テストモードへの移行モード移行要求が受信されたときに、テストモードに切替えられる一方、通常モードへの移行モード移行要求が受信されたときに、通常モードに切替えられ、テストモードから通常モードに切替える切替時になったか否かが判断され、計数済玉数、持玉数、および、貯玉数の記憶が通常モードおよびテストモードのいずれにおいて行なわれたかを特定可能なモードフラグが、会員ID、カードID、および、持玉数を示す情報と合わせて送信される。管理コンピュータ150によって、カードユニット3から送信されたモードフラグで通常モードが特定される場合は、通常モード中に記憶された計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が更新される一方、当該モードフラグでテストモードが特定される場合は、テストモード中に記憶された計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が更新される。カードユニット3によって、管理コンピュータ150とのオフライン状態時には、切替時になったと判断されたことを条件に、通常モードに切替えられる。
このため、管理コンピュータ150が通常モードとなり管理コンピュータ150から通常モードへの移行モード移行要求がカードユニット3に送信されるときに、管理コンピュータ150とカードユニット3とがオフライン状態となった場合、カードユニット3がテストモードのままとされ、このときに、記憶された計数済玉数、持玉数、および、貯玉数がテストモードのモードフラグとともに送信されると、本来は通常モード中に記憶された計数済玉数、持玉数、および、貯玉数として更新されるべき計数済玉数、持玉数、および、貯玉数がテストモード中に記憶された計数済玉数、持玉数、および、貯玉数として更新されるため、計数済玉数、持玉数、および、貯玉数の所有者に不利益が発生する可能性があるが、テストモードから通常モードに切替える切替時になる前にオンライン状態となったときは、テストモードを続行することができる一方、切替時になったと判断されたことを条件に、通常モードに切替えられるので、カードユニット3がテストモードのまま放置されることを防止することができる。また、オフライン状態でも切替時にならないと通常モードへの切替えが行なわれないので、管理コンピュータ150とオフラインの状態でテストを実行できる。
また、上記実施の形態によれば、カードユニット3によって、テストモードに切替えられたときから経過した時間が通常モード移行タイマで計られ、計られた通常モード移行タイマの値が解除タイマ値に達したときに、切替時になったと判断される。
このため、テストモードに切替えられたときから経過した時間が解除タイマ値に達する前にオンライン状態となったときは、テストモードを続行することができる一方、解除タイマ値に達したと判断されたことを条件に、通常モードに切替えられるので、カードユニット3がテストモードのまま放置されることを防止することができる。また、解除タイマ値に達する前ならば、テストモードを続行でき、オフライン状態でのテストを行なうことができる。
また、上記実施の形態によれば、管理コンピュータ150によって、テストモードへの移行モード移行要求が送信されるときに、合わせて、解除タイマ値が送信される。
このため、解除タイマ値が送信されない場合には、管理コンピュータ150またはカードユニット3で解除タイマ値が変更されたりした場合に、解除タイマ値が不一致となってしまい通常モードへ切替えられる切替時が異なってしまう可能性があるが、テストモードの開始時に解除タイマ値が送信されるので、管理コンピュータ150とカードユニット3との間で解除タイマ値が不一致となり通常モードへ切替えられる切替時が異なってしまうことを防止することができる。また、複数のカードユニット3にテストモードへの移行モード移行要求が送信される場合、それぞれのカードユニット3で同一の解除タイマ値が設定されるので、複数のカードユニット3の間で解除タイマ値が不一致となり通常モードへ切替えられる切替時が異なってしまうことを防止することができる。
また、上記実施の形態によれば、管理コンピュータ150によって、切替時になったと判断される前にカードユニット3とオンライン状態となった場合に、当該カードユニット3のモードを確認し、確認したモードが、前回送信された移行要求で示される当該カードユニット3のモードと一致するか否かが判断され、モードが一致しないと判断された場合、再度、前回送信した移行要求が送信される。
このため、切替時になったと判断される前に、管理コンピュータ150とカードユニット3とがオンライン状態になったときには、直ちに、カードユニット3のモードを正しくすることができる。
また、上記実施の形態によれば、カードユニット3によって、テストモードに切替えられているときに、返却される会員カードまたはビジターカードに、テストモードで用いられたことを示すテストフラグが記録され、テストモードに切替えられているときにおいて、テストフラグが記録されておらず、かつ、計数済玉数、持玉数、および、貯玉数を特定可能な情報から特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が0であるビジターカードは受付け可能とされるが、テストフラグが記録されておらず、かつ、計数済玉数、持玉数、および、貯玉数を特定可能な情報から特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が0でないビジターカードは受付け不能とされる。
このため、テストモード中でないときにビジターカードに記録された情報で特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数がテストモード中において使用されてしまうことによる不利益の発生を防止できるとともに、ビジターカードに記録された情報で特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が0であるので不利益が発生することのないビジターカードについては、受付けが可能とされることでテストモードで使用可能とすることができる。
なお、前述の実施の形態においては、ビジターカードについてこのように処理するようにしたが、会員カードについても同様に処理するようにしてもよい。
また、上記実施の形態によれば、カードユニット3によって、テストモードに切替えられているときに、返却される会員カードまたはビジターカードに、テストモードで用いられたことを示すテストフラグが記録される。管理コンピュータ150によって、テストモードにおいて記憶された会員カードまたはビジターカードに記録された情報で特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数および会員カードまたはビジターカードに記録されたテストフラグを消去する際に移行される消去モードへ移行するかの移行要求の入力がさらに受付けられ、消去モードへの移行要求の入力が受付けられた場合は消去モードへの移行モード移行要求がさらに送信される。カードユニット3によって、消去モードへの移行モード移行要求が受信されたときに、消去モードに切替えられ、消去モードに切替えられているときにおいて、受付け中もしくは受付けた会員カードまたはビジターカードにテストフラグが記録されていることを条件に、該テストフラグおよびテストモードにおいて当該会員カードまたはビジターカードに記録された情報で特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が消去される。
このため、各カードユニット3で、テストフラグおよびテストモードにおいて会員カードまたはビジターカードに記録された情報で特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数を消去することができるので、これらを消去するための特別な装置を設ける必要がないとともに、カードユニット3は、通常、遊技場内に数十から数百台、設けられるので、これらのカードユニット3がこのような構成を有すれば、これらの消去を効率良く行なうことを可能とすることができる。
また、上記実施の形態によれば、カードユニット3によって、テストモードへの移行要求が受信されたときに、計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が存在するか否かが判定され、テストモードへの移行モード移行要求が受信されたときには、計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が存在しないと判定されたことを条件に、テストモードに切替えられる。
このため、通常モード中の計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が、安全に退避させられていないために、テストモード中において使用されたり、テストモードへの移行時に消去されたりしてしまうことによる不利益の発生を防止できる。
また、上記実施の形態によれば、テストモードで使用されることでテストフラグに「1」が記録されている会員カードやビジターカードが、通常モード中において不正等に使用されてしまうことを防止できるとともに、通常モードにて使用可能なテストフラグに「0」が記録されているビジターカードを、テストモードで使用することにより該ビジターカードに記録された持玉数(計数遊技媒体数)並びにテストフラグデータを、該ビジターカードを景品カウンタ等に一々持参することなく、カードユニット3(遊技用装置)を消去モードとすることにより該カードユニット3において消去できるようになるので、これらテストモード(動作確認)にて使用したビジターカードに記録されている記録情報の消去作業の作業性を向上することができる。
また、上記実施の形態によれば、通常モードが消去モードを兼ねているので、例えば、営業開始前にテストモードとして動作確認に使用したビジターカードのデータ消去を、いちいち消去モードに移行することなく、テストモードから直接通常モードに移行して実施できるようになるので、これら動作確認を伴う開店作業の作業性を向上できるとともに、これらの消去を営業開始後の営業中において任意に実施できるようになるので、これら消去作業の自由度を著しく向上できる。
また、上記実施の形態によれば、消去モードに移行することで、ビジターカードに未記録の計数遊技媒体数としての計数済玉数(持玉数)についても消去できるので、これら未記録の計数遊技媒体数が通常モード中において不正等に使用されることを防止できる。
また、上記実施の形態によれば、通常モード中、つまり実際の営業中に計数された計数遊技媒体数である計数済玉数(持玉数)がテストモード中において使用されてしまうことによる不利益の発生を防止できる一方、これら計数済玉数(持玉数)が記録されていない、つまり、計数済玉数(持玉数)が「0」であることで不利益が発生することのないビジターカードについては、いずれも受付けが継続されることでテストモードに使用することができる。
また、上記実施の形態によれば、テストモードに移行する際に、通常モード中に計数されてビジターカードに未記録である計数済玉数(持玉数)が存在する場合には、ビジターカードに記録されて排出(発行)されるか、或いはテストモードへの移行が禁止されるので、これらビジターカードに未記録である計数済玉数(持玉数)がテストモード中において使用されたり、テストモードへの移行時に消去されてしまうことによる不利益の発生を防止できる。
また、上記実施の形態によれば、管理コンピュータ150(管理装置)において、受信した動作情報となる各カードユニット3からの送信データに含まれるモードフラグ(モード種別情報)により、当該動作がテストモード中における動作であるか或いは通常モード中における動作であるかを識別できるので、これらテストモード中における動作に関する情報と、通常モード中における動作に関する情報とを正確に区別して管理することができる。
また、上記実施の形態によれば、計数・端数払出ユニット340、400にパチンコ玉を貯留する貯留部338,413を有し、該貯留部338,413に貯留されているパチンコ玉から端数のパチンコ玉が払出されるので、補給路を設けることによるカードユニット3の複雑化を解消することができる。
また、上記実施の形態によれば、遊技用装置であるカードユニット3において、端数のパチンコ玉を遊技者に返却するための返却通路335が計数・端数払出ユニット340の内部に設けられているので、例えば、従来において良く実施されているカードユニットの中央部から排出されたパチンコ球をパチンコ機の上皿へ返却して供給する返却路を設けた場合に比較して、これら返却通路335が遊技の障害や邪魔となることを回避できる。
また、上記実施の形態によれば、計数済玉数が端数のみとなった場合には、該端数の払出しが、払出ボタン311の操作に応じて実施されるので、遊技者は、これら端数のパチンコ玉を払出すことも、これら端数のパチンコ玉を払出さずに残すことも、これら払出ボタン311の操作の実施/非実施によって選択することができる。
また、上記実施の形態によれば、貯留部338に貯留されているパチンコ玉を連結樋344に排出させることができるので、同じパチンコ玉が貯留部338に長期に渡り貯留され続けることによるパチンコ玉の変質等の不具合の発生を防止できるとともに、これら排出を実施することで貯留部338にパチンコ玉が貯留されていないカードユニット3を容易に特定して、これら貯留部338にパチンコ玉を的確に補充することができる。
また、上記実施の形態によれば、貯留部338に貯留されているパチンコ玉の貯留期間が管理コンピュータ150の貯留玉排出設定画面にて設定されている貯留上限期間を超過した場合に、管理コンピュータ150から排出指示が送信されて確実に貯留部338に貯留されているパチンコ玉が排出されるようになるので、同じパチンコ玉が貯留部338に長期に渡り貯留され続けることによるパチンコ玉の変質等の不具合の発生を確実に防止できる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、図27のSm16で示したように、テストモードへ移行されたときから経過した時間を通常モード移行タイマで計るようにした。第2の実施の形態においては、テストモード中にカードユニット3が管理コンピュータ150とオフライン状態になったときから経過した時間を通常モード移行タイマで計るようにする。
図35は、本発明の第2の実施の形態におけるカードユニット3において実施されるモード移行制御処理の処理内容を示すフロー図である。図35を参照して、第2の実施の形態においては、テストモードへ移行されたときから経過した時間を計るのではないので、第1の実施の形態の図27で説明したモード移行制御処理からSm16の処理を除いた処理を実行する。Sm16以外の処理は、図27と同様であるので、重複する説明は繰返さない。
図36は、本発明の第2の実施の形態におけるカードユニット3において実施される通信状態検知処理の処理内容を示すフロー図である。図30の第1の実施の形態の通信状態検知処理では、Sc1、Sc2で新たにオフライン状態が発生したと判断され、Sc5でテストモード中であると判断された場合は、何もせずに当該処理の呼出元の処理に戻るようにした。また、Sc3、Sc4、Sc8でテストモード中にオンライン状態に復帰したと判断された場合は、何もせずに当該処理の呼出元の処理に戻るようにした。
図36を参照して、第2の実施の形態の通信状態検知処理では、Sc1、Sc2で新たにオフライン状態が発生したと判断され、Sc5でテストモード中であると判断された場合は、テストモード中にオフライン状態となってからの経過時間を計時するための通常モード移行タイマを0にリセットして計時を開始するようにセットし(Sc6)、その後、当該処理の呼出元の処理に戻るようにする。また、Sc3、Sc4、Sc8でテストモード中にオンライン状態に復帰したと判断された場合は、テストモード中のオフラインの発生によりセットされる通常モード移行タイマがカウント中であれば、該通常モード移行タイマのタイマカウントを解除して、当該処理の呼出元の処理に戻る。
これにより、テストモード中のオフライン状態の発生によりセットされる通常モード移行タイマがタイムアップした際には、図31に示す移行タイムアップ処理が実施されることで、テストモードが解除されて通常モードに移行する。
以上、上記実施の形態によれば、第1の実施の形態の構成と一部が変更されて、カードユニット3によって、管理コンピュータ150とオフライン状態となったときから経過した時間が通常モード移行タイマで計られ、計られた通常モード移行タイマの値が解除タイマ値に達したときに、切替時になったと判断される。
このため、管理コンピュータ150とオフライン状態となったときから経過した時間が解除タイマ値に達する前にオンライン状態となったときは、テストモードを続行することができる一方、解除タイマ値に達したと判断されたことを条件に、通常モードに切替えられるので、カードユニット3がテストモードのまま放置されることを防止することができる。また、解除タイマ値に達する前ならば、テストモードを続行でき、オフライン状態でのテストを行なうことができる。
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態においては、図27のSm16で示したように、テストモードへ移行されたときから経過した時間を通常モード移行タイマで計るようにして、図31のSt0で示したように、通常モード移行タイマの値が、図27のSm2で示したテストモードへの移行要求に含まれて受信された解除タイマ値に達したときに、テストモードから通常モードに移行するようにした。
第3の実施の形態においては、現在時刻が、テストモードへの移行要求に含まれて受信された解除時刻に達したときに、テストモードから通常モードに移行するようにする。
図37は、本発明の第3の実施の形態におけるカードユニット3において実施されるモード移行制御処理の処理内容を示すフロー図である。図37を参照して、第3の実施の形態においては、テストモードへ移行されたときから経過した時間を計るのではないので、第1の実施の形態の図27で説明したモード移行制御処理からSm7、Sm16の処理を除いた処理を実行する。
また、第1の実施の形態のモード移行制御処理のSm2では、テストモードへの移行要求に含まれて解除タイマ値が受信され、Sm11−で、解除タイマ値がRAM328bに記憶されるようにしたが、第3の実施のけち愛のモード移行制御処理のSm2’では、テストモードへの移行要求に含まれて解除時刻が受信され、Sm11−’で、解除時刻がRAM328bに記憶されるようにする。
図38は、本発明の第3の実施の形態におけるカードユニット3において実施される通信状態検知処理の処理内容を示すフロー図である。図36の第2の実施の形態の通信状態検知処理では、Sc6で、通常モード移行タイマのセットを行ない、Sc9で、通常モード移行タイマの解除を行なうようにした。
図38を参照して、第3の実施の形態の通信状態検知処理では、通常モード移行タイマで計時を行なう必要がないので、Sc6、Sc9の処理を行なう必要はない。その他の処理は、図30および図36の処理と同様であるので重複する説明は繰返さない。
図39は、本発明の第3の実施の形態におけるカードユニット3において実施される移行タイムアップ処理の処理内容を示すフロー図である。図31の第1の実施の形態および第2の実施の形態の移行タイムアップ処理では、St0で、通常モード移行タイマの値が解除タイマ値に達したか否かを判断するようにした。
図39を参照して、第3の実施の形態の移行タイムアップ処理では、St0’で、現在時刻が、図37のSm2’で受信された解除時刻に達したか否かを判断するようにする。
以上、上記実施の形態によれば、第1の実施の形態の構成と一部が変更されて、管理コンピュータ150によって、テストモードへの移行要求が送信されるときに、合わせて、テストモードを終了する解除時刻が切替時として送信される。カードユニット3によって、現在時刻が切替時になったか否かが判断される。
このため、現在時刻が解除時刻になる前にオンライン状態となったときは、テストモードを続行することができる一方、オフライン状態で、解除時刻になったと判断されたことを条件に、通常モードに切替えられるので、カードユニット3がテストモードのまま放置されることを防止することができる。また、オフライン状態でも解除時刻にならないと通常モードへの切替えが行なわれないので、オフライン状態でテストを実行できる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前述した実施の形態においては、管理コンピュータ150およびカードユニット3は、通常モード、テストモード、および、消去モードに移行可能であり、管理コンピュータ150およびカードユニット3で、計数済玉数、持玉数および貯玉数を通常モード時とテストモード時とで分けて扱い、カードユニット3において、切替時になったと判断されたことを条件に、テストモードから通常モードに切替えることについて説明した。
しかし、同様に、システムコントローラ100およびカード管理会社の管理サーバ12は、通常モード、テストモード、および、消去モードに移行可能であり、システムコントローラ100およびカード管理会社の管理サーバ12で、プリペイド残額を通常モード時とテストモード時とで分けて扱い、通常モード時とテストモード時とで前述した実施の形態における計数済玉数、持玉数および貯玉数と同様に、プリペイド残額を扱い、カードユニット3において、オフライン状態時に切替時になったと判断されたことを条件に、テストモードから通常モードに切替えるようにしてもよい。
また、前述した実施の形態のおいては、遊技用装置としてカードユニット3が、通常モード、テストモード、および、消去モードに移行可能であり、カードユニット3で計数済玉数、持玉数および貯玉数を通常モード時とテストモード時とで分けて扱い、図30の通信状態検知処理を常にまたは定期的に実行し、オフライン状態であると検知された場合に図31の移行タイムアップ処理が実行され、タイムアップしているなら通常モードに移行させるようにする、つまり、オフライン状態時に切替時になったと判断されたことを条件に、テストモードから通常モードに切替えるようにした。また、第2の実施の形態および第3の実施の形態でも同様にした。
しかし、これに限定されず、他の遊技用装置、たとえば、遊技球を計数して計数した玉数を会員カードまたはビジターカードに記録するジェットカウンタ、または、会員カードもしくはビジターカードに記録された情報で特定される計数済玉数、持玉数および貯玉数を景品に交換するためのPOSリーダライタが、通常モード、テストモード、および、消去モードに移行可能であり、これらの遊技用装置で、計数済玉数、持玉数および貯玉数を通常モード時とテストモード時とで分けて扱い、図30の通信状態検知処理を常にまたは定期的に実行し、オフライン状態であると検知された場合に図31の移行タイムアップ処理が実行され、タイムアップしているなら通常モードに移行させるようにする、つまり、オフライン状態時に切替時になったと判断されたことを条件に、テストモードから通常モードに切替えるようにしてもよい。
また、前述した実施の形態においては、カードユニット3によって、テストモードに切替えられているときに、返却される会員カードまたはビジターカードに、テストモードで用いられたことを示すテストフラグが記録され、テストモードに切替えられているときにおいて、テストフラグが記録されておらず、かつ、計数済玉数、持玉数、および、貯玉数を特定可能な情報から特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が0であるビジターカードは受付け可能とされるが、テストフラグが記録されておらず、かつ、計数済玉数、持玉数、および、貯玉数を特定可能な情報から特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が0でないビジターカードは受付け不能とされた。
しかし、これに限定されず、次のようにされても良い。カードユニット3によって、テストモードに切替えられているときに、返却される会員カードまたはビジターカードに、テストモードで用いられたことを示すテストフラグが記録され、会員カードまたはビジターカードにテストフラグが記録されているか否かを示す受付情報が管理コンピュータ150に送信される。管理コンピュータ150によって、受信された受付情報がテストフラグが記録されていないことを示すか否かが判断され、送信された会員ID、カードID、または、持玉数で特定される計数済玉数、持玉数、または、貯玉数が0であるか否かが判断され、テストモードへの移行要求を示す情報がカードユニット3に送信された状態において、テストフラグが記録されていないことを示すと判断され、かつ、計数済玉数、持玉数、または、貯玉数が0であると判断された場合は、当該会員カードまたはビジターカードの受付けが可能とされるが、テストフラグが記録されていないことを示すと判断され、かつ、計数済玉数、持玉数、または、貯玉数が0でないと判断された場合は、当該会員カードまたはビジターカードの受付けを不能とする不能化指示が当該受付情報の送信元のカードユニット3に送信される。カードユニット3によって、受信された不能化指示に基づいて、会員カードまたはビジターカードの受付けが不能とされる。
このように構成すれば、テストモード中でないときに会員カードまたはビジターカードに記録された情報で特定される計数済玉数、持玉数、または、貯玉数がテストモード中において使用されてしまうことによる不利益の発生を防止できるとともに、会員カードまたはビジターカードに記録された情報で特定される計数済玉数、持玉数、または、貯玉数が0であるので不利益が発生することのない会員カードまたはビジターカードについては、受付けが可能とされることでテストモードで使用可能とすることができる。
また、前述した実施の形態においては、計数済玉数、持玉数、または、貯玉数を遊技に使用することが可能なカードユニット3を説明した。しかし、これに限定されず、計数済玉数、持玉数、または、貯玉数を遊技以外に利用可能な装置で同様の制御を行なうようにしてもよい。
たとえば、計数済玉数、持玉数、または、貯玉数を利用して景品に交換するためのPOSリーダライタにおいて、次のように制御を行なうようにしていもよい。
カードユニット3によって、テストモードに切替えられているときに、返却される会員カードまたはビジターカードに、テストモードで用いられたことを示すテストフラグが記録される。管理コンピュータ150によって、POSリーダライタにも移行モード移行要求が送信される。POSリーダライタによって、テストモードへの移行モード移行要求が受信されたときに、テストモードに切替えられる一方、通常モードへの移行モード移行要求が受信されたときに、通常モードに切替えられ、テストモードに切替えられているときにおいて、テストフラグが記録されていない会員カードまたはビジターカードに記録された情報から特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数が利用不能とされる。
このように構成すれば、テストモード中でないときに会員カードまたはビジターカードに記録された情報で特定される計数済玉数、持玉数、および、貯玉数がテストモード中において景品交換のために利用されてしまうことによる不利益の発生を防止できる。
また、前述した実施の形態においては、計数操作部355における操作により、該計数操作部355に内在されている計数スイッチ355’が作動することに応じて、流入口シャッタ352が開放されるようにした。しかし、これに限定されず、加えて、入金またはカード挿入などの操作があると流入口シャッタ352が開放されるようにしてもよいし、さらに、一定時間、入金または払出などの操作がないと流入口シャッタを閉鎖するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、カードユニットにおいて、カードが挿入されていない状態において紙幣を受付けた際に、必ずビジターカードを発行してプリペイド残額を記録するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、低額紙幣である1000円を受付けた場合には、該1000円に相当するパチンコ玉を全て、対応するパチンコ機2から払出させるようにすることで、ビジターカードを発行しないようにしても良い。
また、前記実施の形態では、管理コンピュータ150において、会員の管理も実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員の管理については、個別のコンピュータにおいて実施するようにしても良い。
また、前記実施の形態では、会員の貯蓄玉数として、当日に獲得した持玉数と当日前に獲得した貯玉数とを個別に管理する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら、当日に獲得した玉数も一元的に貯玉数として管理するものであっても良い。
また、前記実施の形態では、会員カードとビジターカードとの双方を使用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員カードとビジターカードのいずれか一方のみを使用するシステムとしても良い。
また、前記実施の形態では、会員カード並びにビジターカードにより、遊技用価値であるプリペイド度数が特定可能とされ、該特定したプリペイド度数を遊技に使用できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員カードやビジターカードが、遊技用価値であるプリペイド度数が特定不能とされたもの、つまり、会員カードは持玉数や貯玉数のみを特定可能なものであり、ビジターカードは持玉数のを特定可能なものであっても良い。
また、前記実施の形態では、基本モードである通常モード、テストモード、消去モードへの移行を、管理コンピュータ150からのモード移行要求の受信により実施する、つまり、各カードユニット3のモード移行を、管理コンピュータ150にて一斉に実施できるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら基本モードである通常モード、テストモード、消去モードへの移行を、離席モード等への移行と同じく、場内の係員等が所持するリモコンにおいて所定の移行操作を実施することにより、カードユニット3から管理コンピュータ150に装置IDを含む移行許諾要求を送信して、該管理コンピュータ150からの移行許諾の返信に応じて移行することで、個々のカードユニット3毎にモードを移行できるようにしても良い。
また、前記実施の形態では、終了処理時処理の計数無効化処理において、Sd2並びにSd6において計数済玉数や持玉数が有るか否かを判定して、これら計数済玉数や持玉数が有る場合においてのみ、計数済玉数の無効化(リセット)や持玉数並びに日付の消去を実施するようにしており、このようにすることは、計数済玉数や持玉数が無い場合において不必要に無効化(リセット)や消去が実施されることにより無駄に処理時間や処理負荷が消費されてしまうとともに、カードの書き換え回数も無駄に消費されてしまうことを防止できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらSd2並びにSd6において計数済玉数や持玉数が有るか否かを判定することなく、計数済玉数や持玉数が0であっても無効化(リセット)や消去を実施する、すなわち、営業終了時処理要求を受信したことに基づいて計数遊技媒体数を無効とするための無効化処理や、ビジターカードに記録されている持玉数の消去処理を、一義的に実施するようにしても良い。
また、前記実施の形態では、テストモードフラグを「1」とすることで計数遊技媒体数となる持玉数をテストデータとしてビジターカードに記憶(記録)し、テストモードフラグを「0」とすることで計数遊技媒体数となる持玉数を通常モードにおけるデータとしてビジターカードに記憶(記録)するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、管理コンピュータ150と同様に、通常モードにおいてデータの記憶(記録)に使用する通常モード用記憶領域と、テストモードにおいてデータの記憶(記録)に使用するテストモード用記憶領域とを個別にビジターカードの記憶領域に予め設定して設けておき、これら通常モード用記憶領域とは個別とされた所定のテストモード用記憶領域に持玉数を記憶することで、計数遊技媒体数である持玉数をテストデータとして記録するとともに、これらテストモード用記憶領域に持玉数の記録が存在する場合には、前述の通常モード移行時処理におけるSj3のステップや、消去モード処理におけるSy7のステップにおける処理と同様に、該テストモード用記憶領域に記録されている持玉数等のデータを消去するようにしても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。