JP2005039062A - 電子部品着脱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明では、半田による基板への電子部品の着脱を容易に行うことができる電子部品着脱装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 電子部品着脱装置1は、電子部品Eを覆うカバー2と、カバー2内の気体を加熱するヒータ3及びファン4と、を有している。そして、カバー2の周壁21には、その内部を透視可能にするガラスGが設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】 電子部品着脱装置1は、電子部品Eを覆うカバー2と、カバー2内の気体を加熱するヒータ3及びファン4と、を有している。そして、カバー2の周壁21には、その内部を透視可能にするガラスGが設けられている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、基板に電子部品を半田付けし、又は、基板に半田付けされている電子部品を取り外すための電子部品着脱装置に関するものである。
一般に、電子部品を基板に接合する場合には、半田付け技術が広く採用されている。このような半田付け技術においては、基板に接合された複数の電子部品の中から一つの電子部品のみを交換する際には、この電子部品と基板との間の半田を熱で溶融して取り外し、その場所に再び新しい電子部品を半田付けする必要がある。この問題に対して、従来、基板に接合されている一つの電子部品をカバーで覆い、このカバー内に高温ガスを供給することで、一つの電子部品のみを取り外す電子部品着脱装置がある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前記電子部品着脱装置では、電子部品をカバーで覆うため、その内部が見えず、半田の溶融状態を知ることができなかった。そのため、電子部品を余分に加熱する問題や、半田が完全に溶けきる前に電子部品を引っ張ることにより電子部品や基板に過剰なストレスを与えるという問題があった。これらの問題は、作業者がカバーのセット及び取り外しを繰り返し行って半田の溶融状態を注意深く監視していれば解決できるが、この作業は極めて煩雑であった。
また、一般に基板から電子部品を取り外す際には、基板上の電子部品を上に向かせた状態で上方から引っ張って取り外すため、基板上に半田が残ることがあった。この残留した半田は次に搭載する新たな電子部品を取り付ける際に邪魔になるため、削り取る必要があるが、従来のように上から電子部品を取り外す場合は、その残った半田を削った後、吸い取る必要があり、その作業が煩雑であった。さらに、基板に電子部品を実装する際には、電子部品がクリーム半田で仮止めされた基板をこの電子部品が上向きとなるようにセットした状態で加熱すると、電子部品が実装される面の温度分布が不均一になるという問題があった。このような問題が生じた場合は、クリーム半田全体を同時に溶融することができないので、電子部品の取付作業が時間の掛かる煩雑な作業となっていた。
そこで、本発明の課題は、半田による基板への電子部品の着脱を容易に行うことができる電子部品着脱装置を提供することにある。
前記課題を解決した本発明のうちの請求項1に記載の発明は、基板に電子部品を半田付けし、又は、基板に半田付けされている電子部品を取り外すための電子部品着脱装置であって、前記電子部品を覆うカバーと、前記カバー内の気体を加熱する加熱手段と、を有し、前記カバーの周壁の少なくとも一部に、その内部を透視可能な部材が設けられていることを特徴とする。
ここで、「透視可能な部材」とは、カバー内を外部から視認可能にする部材をいい、例えばガラス等の透明な部材やX線を通すカーボン等の部材をいう。
請求項1に記載の発明によれば、カバー内の半田の溶融状態を外部から視認できるので、カバーを繰り返し外して半田の溶融状態を確認する必要がなくなり、半田付けした電子部品を基板から容易に取り外すことができる。
請求項2に記載の発明は、基板に半田付けされた電子部品を下側に向けて取り外すための請求項1に記載の電子部品着脱装置であって、前記カバーの内部には、前記電子部品に取り付けられる錘部材と、この錘部材と上下に摺動自在に係合すると共に、前記錘部材を支持する支持部材とが設けられることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、半田全体が完全に溶けるまでの間、電子部品を支持部材で支持することで、半田全体が溶ける前に電子部品が錘部材によって引っ張られないので、電子部品等に過剰なストレスを与えるのを防止できる。また、電子部品に錘部材が取り付けられるので、電子部品を確実に落下させることができる。さらに、錘部材と支持部材とが上下に摺動自在となるので、半田全体が完全に溶けた後支持部材を下げると、その後錘部材が支持部材に沿った方向に落下する。すなわち、電子部品全体に均一に力が加わるので、電子部品が溶融した半田の粘性によって基板に対して傾いて落ちることがなく、電子部品をきれいに基板から剥がすことができる。
請求項3に記載の発明は、電子部品を下側から取り外したときに基板に残留する半田を除去するための電子部品着脱装置であって、前記半田を覆うカバーと、前記カバー内の気体を加熱する加熱手段と、前記基板の実装面に下側から当接し、かつ前記実装面に沿って移動する除去スキージとを備えることを特徴とする。
ここで、「実装面」とは、基板の面のうち電子部品が実装される側の面をいう。
請求項3に記載の発明によれば、基板に残留した半田を加熱した後に、除去スキージを基板の実装面に沿って移動させるだけで半田が剥がれて落下するので、半田を吸引する必要がなくなり、基板から半田を容易に取り除くことができる。また、これによりその後の新たな電子部品の取り付け作業が容易となる。
請求項4に記載の発明は、基板に電子部品を半田付けするための電子部品着脱装置であって、前記電子部品がクリーム半田により仮止めされている前記基板を反転自在に支持する反転支持機構と、少なくとも前記電子部品を覆うカバーと、前記カバー内の気体を加熱する加熱手段と、を備え、前記反転支持機構により前記電子部品が下向きに反転された後、前記電子部品の周囲が前記加熱手段により加熱されるように構成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、電子部品が下向きになるように基板をセットした状態で加熱するだけで実装面の温度分布が均一となるので、クリーム半田全体が同時に溶融されることとなり、その取付作業を時間の掛からない容易な作業とすることができる。なお、このことは実験により確認されている。
請求項1に記載の発明によれば、カバー内の半田の溶融状態を外部から視認できるので、半田付けした電子部品を基板から容易に取り外すことができる。
請求項2に記載の発明によれば、半田全体が溶ける前に電子部品が錘部材で引っ張られないので、電子部品等に過剰なストレスを与えるのを防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、除去スキージによって半田が剥がれて落下するので、半田を吸引する必要がなくなり、半田を容易に取り除くことができる。
請求項4に記載の発明によれば、実装面の温度分布が均一となるので、その取付作業を時間の掛からない容易な作業とすることができる。
〔第1の実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明に係る電子部品着脱装置の第1の実施形態について詳細に説明する。図1に示すように、電子部品着脱装置1は、基板Bに電子部品Eを半田付けし、又は、基板Bに半田付けされている電子部品Eを取り外すために用いられる装置である。この電子部品着脱装置1は、電子部品Eを覆うカバー2と、窒素ガス(気体)を加熱するヒータ(加熱手段)3と、このヒータ3により加熱された窒素ガスをカバー2内へ送るファン(加熱手段)4とを主に有している。また、電子部品着脱装置1は、図示はしないが、電子部品Eが下側を向くように基板Bを支持する支持機構も備えている。
以下、図面を参照して、本発明に係る電子部品着脱装置の第1の実施形態について詳細に説明する。図1に示すように、電子部品着脱装置1は、基板Bに電子部品Eを半田付けし、又は、基板Bに半田付けされている電子部品Eを取り外すために用いられる装置である。この電子部品着脱装置1は、電子部品Eを覆うカバー2と、窒素ガス(気体)を加熱するヒータ(加熱手段)3と、このヒータ3により加熱された窒素ガスをカバー2内へ送るファン(加熱手段)4とを主に有している。また、電子部品着脱装置1は、図示はしないが、電子部品Eが下側を向くように基板Bを支持する支持機構も備えている。
カバー2は、上方に開口する略直方体の箱状に形成され、その四つの周壁21,・・・に透明なガラス(内部を透視可能な部材)G,・・・が設けられている。また、カバー2の底壁22には、このカバー2内に高温の窒素ガスを供給するためにカバー2内に連通する供給配管23が一体に接合されている。なお、本実施形態では、四つの周壁21,・・・にガラスGを設けたが、本発明はこれに限定されず、例えば一つの周壁21にガラスGが設けてあればよい。
また、カバー2の内部には、電子部品Eに取り付けられるウェイト付き吸着パッド(錘部材)5と、このウェイト付き吸着パッド5を支持する支持ピン(支持部材)6とが設けられている。ウェイト付き吸着パッド5は、その上部に電子部品Eに吸着する吸着パッド部51を有し、その下部に所定の重さのウェイト部52を有している。また、このウェイト部52の下面には、支持ピン6が上下に摺動自在に係合される係合孔52aが形成されている。
支持ピン6は、細長い棒が略直角に折り曲げられることで形成され、その一端がウェイト部52の係合孔52a内に挿入され、その他端がこの支持ピン6を上下方向のみに移動させる図示しない駆動装置に取り付けられている。なお、カバー2の供給配管23には、この支持ピン6の上下の移動を可能とする長孔(図示せず)が形成され、支持ピン6には前記長孔を塞ぐ蓋(図示せず)が一体に設けられている。
次に、この電子部品着脱装置1を用いて電子部品Eを基板Bから取り外す方法について説明する。
図2(a)に示すように、まず、下側を向いた電子部品Eにカバー2を被せると共に、この電子部品Eにウェイト付き吸着パッド5を取り付け、これらを支持ピン6で支持する。その後、ヒータ3とファン4により高温の窒素ガスをカバー2内に供給しながら、作業者はガラスGを介して半田Hの溶融状態を監視する。
図2(a)に示すように、まず、下側を向いた電子部品Eにカバー2を被せると共に、この電子部品Eにウェイト付き吸着パッド5を取り付け、これらを支持ピン6で支持する。その後、ヒータ3とファン4により高温の窒素ガスをカバー2内に供給しながら、作業者はガラスGを介して半田Hの溶融状態を監視する。
そして、作業者は半田全体が完全に溶けきったことを確認したら、図2(b)に示すように、高温ガスの供給を止めて、支持ピン6を下方に移動させる。このとき、ウェイト付き吸着パッド5と電子部品Eは、粘性を有する液体状の半田Hによりすぐには落ちず、所定の間隔(時間)を置いて、図2(c)に示すように、支持ピン6に沿って落下する。
以上によれば、第1の実施形態において次のような効果を得ることができる。
カバー2内の半田Hの溶融状態を外部から視認できるので、カバー2を繰り返し外して半田Hの溶融状態を確認する必要がなくなり、半田付けした電子部品Eを基板Bから容易に取り外すことができる。
半田全体が完全に溶けるまでの間、電子部品Eを支持ピン6で支持することで、半田全体が溶ける前に電子部品Eがウェイト付き吸着パッド5によって引っ張られないので、電子部品E等に過剰なストレスを与えるのを防止できる。また、電子部品Eにウェイト付き吸着パッド5が取り付けられるので、電子部品Eを確実に落下させることができる。さらに、ウェイト付きパッド5が支持ピン6に沿った方向に落下するので、電子部品E全体に均一に力が加わり、電子部品Eをきれいに基板Bから剥がすことができる。
電子部品Eを下向きにして取り外すので、半田Hがほとんど電子部品E側に付着し、基板Bに残留する半田Hを少なくすることができる。
カバー2内の半田Hの溶融状態を外部から視認できるので、カバー2を繰り返し外して半田Hの溶融状態を確認する必要がなくなり、半田付けした電子部品Eを基板Bから容易に取り外すことができる。
半田全体が完全に溶けるまでの間、電子部品Eを支持ピン6で支持することで、半田全体が溶ける前に電子部品Eがウェイト付き吸着パッド5によって引っ張られないので、電子部品E等に過剰なストレスを与えるのを防止できる。また、電子部品Eにウェイト付き吸着パッド5が取り付けられるので、電子部品Eを確実に落下させることができる。さらに、ウェイト付きパッド5が支持ピン6に沿った方向に落下するので、電子部品E全体に均一に力が加わり、電子部品Eをきれいに基板Bから剥がすことができる。
電子部品Eを下向きにして取り外すので、半田Hがほとんど電子部品E側に付着し、基板Bに残留する半田Hを少なくすることができる。
以上、本発明は前記第1の実施形態に限定されず、様々な形態で実施される。
本実施形態では、電子部品Eにウェイト付きパッド5を取り付けたが、本発明はこれに限定されず、電子部品Eを自身の重みだけで落下させてもよく、又、支持ピン6の上端に吸着パッド部51のみを固定させ、これにより電子部品Eを引っ張って外してもよい。
本実施形態では、透視可能な部材としてガラスGを採用したが、例えばX線を通すカーボン等の部材を採用してもよい。ただし、この場合は、X線の通り道となるカバー周壁の二個所をカーボン等の部材にする必要がある。
本実施形態では、作業者がガラスGを介してカバー2内を直接監視することとしたが、例えば図3に示すように、対向する二つのガラスGに光路を変換するプリズムPを取り付け、その一方のプリズムP側に光源Lを設け、他方のプリズムPにカメラ(撮像装置)Cを設けることで、カバー2内での半田Hの溶融状態を作業者がモニタ(表示装置)Mで監視するようにしてもよい。これによれば、作業者はモニタMを見やすい位置に配置できるので、その監視作業が楽になる。
本実施形態では、電子部品Eにウェイト付きパッド5を取り付けたが、本発明はこれに限定されず、電子部品Eを自身の重みだけで落下させてもよく、又、支持ピン6の上端に吸着パッド部51のみを固定させ、これにより電子部品Eを引っ張って外してもよい。
本実施形態では、透視可能な部材としてガラスGを採用したが、例えばX線を通すカーボン等の部材を採用してもよい。ただし、この場合は、X線の通り道となるカバー周壁の二個所をカーボン等の部材にする必要がある。
本実施形態では、作業者がガラスGを介してカバー2内を直接監視することとしたが、例えば図3に示すように、対向する二つのガラスGに光路を変換するプリズムPを取り付け、その一方のプリズムP側に光源Lを設け、他方のプリズムPにカメラ(撮像装置)Cを設けることで、カバー2内での半田Hの溶融状態を作業者がモニタ(表示装置)Mで監視するようにしてもよい。これによれば、作業者はモニタMを見やすい位置に配置できるので、その監視作業が楽になる。
〔第2の実施形態〕
以下に、本発明に係る電子部品着脱装置の第2の実施形態について説明する。本実施形態は第1の実施形態の電子部品着脱装置を一部変更したものなので、第1の実施形態と同様の構成要素については同一符号を付し、説明を省略する。
以下に、本発明に係る電子部品着脱装置の第2の実施形態について説明する。本実施形態は第1の実施形態の電子部品着脱装置を一部変更したものなので、第1の実施形態と同様の構成要素については同一符号を付し、説明を省略する。
図4に示すように、電子部品着脱装置7は、実装面B1を下向きにして配設された基板Bに残留した半田Hを除去する装置であり、主に前記したカバー2、ヒータ3、及びファン4の他に、残留半田除去装置8を備えている。残留半田除去装置8は、主に、基板Bの実装面B1に下側から当接する除去スキージ81と、この除去スキージ81を昇降させる昇降装置82と、これらを基板Bの実装面B1に沿った方向に移動させる移動装置83と、基板Bの裏面B2を押える押えピン84とで構成されている。
除去スキージ81は、直方体の一面を斜めに切り取った形状となっており、その尖った上端81aが下向きとなる実装面B1に当接可能に配設されている。また、除去スキージ81の傾斜した上面81bには、上端81aで削ぎ落とした半田Hを収納するためのポット81cが上方に開口するように形成されている。
昇降装置82は、主にシリンダ82a、ピストン82b、及び回動支持部材82cで構成されている。シリンダ82aは、その内部に封入された気体や液体が圧縮・膨張することによりピストン82bを上下に移動させるものである。ピストン82bは、その基端がシリンダ82aに嵌合されると共に、その先端が回動支持部材82cの下面に固定されている。回動支持部材82cは、移動装置83の移動方向に平行な軸周りに除去スキージ81を回動自在に支持している。なお、回動支持部材82cとしては、円筒と円柱の組み合わせからなるものであってもよいし、蝶番のようなものであってもよい。
移動装置83は、主にレール83a、移動台83b、及び駆動装置(図示せず)で構成されている。レール83aは、基板Bの実装面B1に対して平行に形成されている。移動台83bは、レール83a上に設けられ、前記駆動装置によってこのレール83a上を移動自在となっている。また、この移動台83b上には、シリンダ82aが固定されている。押えピン84は、基板Bの裏面B2上に複数バランス良く配設されることで、除去スキージ81が基板Bに当接する際における基板Bの上方への逃げや基板Bの傾きを防止している。
次に、この電子部品着脱装置7を用いて基板Bに残留した半田Hを除去する方法について説明する。
図4に示すように、まず、基板Bに残留した半田Hに下側からカバー2を被せ、ヒータ3及びファン4によって半田Hを加熱し、ガラスGを介して半田Hの溶融状態を監視する。そして、半田Hが剥離可能な程度に溶融したことを確認したら、カバー2を10mm程度下げ、水平方向に逃がすと共に、昇降装置82を駆動させて除去スキージ81の上端81aを基板Bの実装面B1に当接させる。
図4に示すように、まず、基板Bに残留した半田Hに下側からカバー2を被せ、ヒータ3及びファン4によって半田Hを加熱し、ガラスGを介して半田Hの溶融状態を監視する。そして、半田Hが剥離可能な程度に溶融したことを確認したら、カバー2を10mm程度下げ、水平方向に逃がすと共に、昇降装置82を駆動させて除去スキージ81の上端81aを基板Bの実装面B1に当接させる。
このとき、除去スキージ81が回動支持部材82cの回動方向に基板Bに対して傾いている場合は、その上端81aの一部が基板Bの実装面B1に当接した後、回動支持部材82cにより除去スキージ81が回動し、その上端81a全体が基板Bの実装面B1に完全に密接することとなる。その後、移動装置83により除去スキージ81を残留した半田Hに向けて(A方向)移動させると、図5に示すように、除去スキージ81の上端81aで削ぎ落とされた半田Hが自重落下によりポット81c内に収まることとなる。
以上によれば、第2の実施形態において次のような効果を得ることができる。
残留した半田Hを加熱した後に、除去スキージ81を下向きとなる実装面B1に沿って移動させるだけで半田Hが剥がれて落下するので、従来のように半田Hを吸引する必要がなくなり、基板Bから半田Hを容易に取り除くことができる。
残留した半田Hを加熱した後に、除去スキージ81を下向きとなる実装面B1に沿って移動させるだけで半田Hが剥がれて落下するので、従来のように半田Hを吸引する必要がなくなり、基板Bから半田Hを容易に取り除くことができる。
以上、本発明は前記第2の実施形態に限定されず、様々な形態で実施される。
除去スキージ81の形状は基板Bから半田Hを削ぎ落とすことが可能な形状であれば、どのような形状でもよく、例えば図6に示すように、除去スキージ81の上部を山型にしてもよい。この場合、その両方の斜面81d,81dに、上方へ開口するポット81e,81eを形成し、これらのポット81e,81eを内部で互いに連通させた構造とするのが望ましい。これによれば、除去スキージ81を基板Bの実装面B1に沿って往復動させることで、より確実に基板Bから半田Hを除去することができる。また、本実施形態では、第1の実施形態と同様なカバー2を用いることとしたが、従来のような周壁が不透明であるカバーを用いてもよい。ただし、周壁の一部が透明となるカバー2を用いた場合は、半田Hの溶融状態が良好になった瞬間にカバー2を外して除去作業に移れるので、無駄な電力消費等を抑えることができる。
除去スキージ81の形状は基板Bから半田Hを削ぎ落とすことが可能な形状であれば、どのような形状でもよく、例えば図6に示すように、除去スキージ81の上部を山型にしてもよい。この場合、その両方の斜面81d,81dに、上方へ開口するポット81e,81eを形成し、これらのポット81e,81eを内部で互いに連通させた構造とするのが望ましい。これによれば、除去スキージ81を基板Bの実装面B1に沿って往復動させることで、より確実に基板Bから半田Hを除去することができる。また、本実施形態では、第1の実施形態と同様なカバー2を用いることとしたが、従来のような周壁が不透明であるカバーを用いてもよい。ただし、周壁の一部が透明となるカバー2を用いた場合は、半田Hの溶融状態が良好になった瞬間にカバー2を外して除去作業に移れるので、無駄な電力消費等を抑えることができる。
〔第3の実施形態〕
以下に、本発明に係る電子部品着脱装置の第3の実施形態について説明する。本実施形態は第1の実施形態の電子部品着脱装置を一部変更したものなので、第1の実施形態と同様の構成要素については同一符号を付し、説明を省略する。
以下に、本発明に係る電子部品着脱装置の第3の実施形態について説明する。本実施形態は第1の実施形態の電子部品着脱装置を一部変更したものなので、第1の実施形態と同様の構成要素については同一符号を付し、説明を省略する。
図7に示すように、電子部品着脱装置9は、前記したヒータ3及びファン4を内部に備えるリフロー炉91や、反転支持機構92を主に備えている。リフロー炉91は、電子部品E及び基板Bを共に収容できる大きさに形成されている。また、このリフロー炉91には、その略中央部に配設された基板Bの上側にヒータ3及びファン4が設けられ、基板Bの下側に加熱手段であるIR(Infrared Rays:赤外線)コートハロゲンランプHLが設けられている。なお、基板Bの両面B1,B2に与える熱量の割合は任意に設定可能であるが、本実施形態では一例として基板B全体に与える熱量を1とし、この熱量のうち8割の熱量を常時上方から供給し、2割の熱量を常時下方から供給した形態について説明する。ちなみに、図8に示すように基板Bの実装面B1の温度を時間経過に伴って所定の曲線(フラックス蒸発時に約150度、半田溶融時に約230度となるようなプロファイルPf1)で変化させるために、ヒータ3の温度とIRコートハロゲンランプHLの温度を、時間経過と共に所定の曲線(プロファイルPf2,Pf3)で変化させている。
図7に示すように、反転支持機構92は、基板Bの両端部を把持するチャックアーム92a,92aと、これらのうち一方のチャックアーム92aを回動自在に支持する回動支持部材92bと、他方のチャックアーム92aを180°ずつ回動させるステッピングモータ92cとで主に構成されている。なお、この反転支持機構92による基板Bの反転は、例えば前記除去スキージ81で半田Hを完全に削ぎ落とした後や、基板Bに新たな電子部品Eをクリーム半田(半田粉末にフラックスを加えたペースト状のもの)により仮止めした後に行われる。なお、反転支持機構92は、搬送装置等に固定されることでリフロー炉91内を移動するように構成してもよいし、また、基板Bを反転した後搬送装置に供給するように構成してもよい。
次に、この電子部品着脱装置9によって基板Bに電子部品Eを半田付けする際において、基板Bの実装面B1の温度分布が均一となっているか否かを調べた実験結果について説明する。
図9に示すように、まず、基板Bの実装面B1の適所に四つの温度センサT1,T2,T3,T4を配設しておく。具体的には、温度センサT1は電子部品Eが搭載されない部分に配設され、温度センサT2,T3は大きめの電子部品Eを搭載する予定の部分Pa1の近傍に配設され、温度センサT4は小さめの電子部品Eを搭載する予定の部分Pa2の近傍に配設される。
図9に示すように、まず、基板Bの実装面B1の適所に四つの温度センサT1,T2,T3,T4を配設しておく。具体的には、温度センサT1は電子部品Eが搭載されない部分に配設され、温度センサT2,T3は大きめの電子部品Eを搭載する予定の部分Pa1の近傍に配設され、温度センサT4は小さめの電子部品Eを搭載する予定の部分Pa2の近傍に配設される。
そして、図7に示すように、反転支持機構92によって基板Bを実装面B1が上向きになるように支持させ、この実装面B1にクリーム半田を塗布した後、そのクリーム半田上に電子部品Eを上方から載置して仮止めする。その後、反転支持機構92により、電子部品Eが下向きになるように基板Bを反転させる。なお、このとき電子部品Eは、近年の開発により小サイズ、軽量化がなされているため、その自重により落下しようとしてもクリーム半田中のフラックスの粘性力や半田の凝集力により確実に保持される。
そして、このように電子部品Eが下向きになるように反転された基板Bの両面B1,B2(電子部品Eの周囲)を、ヒータ3、ファン4、及びIRコートハロゲンランプHLによって加熱すると、基板Bの実装面B1に設けた各温度センサT1〜T4により実装面B1の各位置での温度が検出される。このように検出された実装面B1の各位置での温度は、図10に示すように、ほとんど差がないため、基板Bの実装面B1の温度分布が均一となっていることが分かる。ちなみに、図9のように温度センサT1〜T4を配置した基板Bを、従来のように実装面B1を上向きにした状態で加熱する場合は、図11に示すように、実装面B1の位置によっては所定値以上の温度差が生じるため、実装面B1の温度分布が不均一となることが分かる。
以上によれば、第3の実施形態において次のような効果を得ることができる。
電子部品Eが下向きになるように基板Bをセットした状態で加熱するだけで実装面B1の温度分布が均一となるので、クリーム半田全体が同時に溶融されることとなり、その取付作業が時間の掛からない容易な作業になる。また、従来のように温度分布を均一にするために電子部品着脱装置を複雑な構造とする必要もないので、その構造が簡単になると共に、電力効率も高めることとなる。
実装面B1の温度分布が均一となるので、熱を効率良く対象物(クリーム半田)に伝えることができる。
また、基板Bの位置や電子部品Eの大小による影響を受けずに、各温度の差を小さくすることができる。
電子部品Eが下向きの状態で加熱されるので、クリーム半田の溶融時において電子部品Eの自重により電子部品Eと実装面B1との間に摩擦が生じず、セルフアライメント効果(電子部品Eが基板Bに対して自動的に位置合わせされる現象)が生じやすくなる。
電子部品Eが下向きになるように基板Bをセットした状態で加熱するだけで実装面B1の温度分布が均一となるので、クリーム半田全体が同時に溶融されることとなり、その取付作業が時間の掛からない容易な作業になる。また、従来のように温度分布を均一にするために電子部品着脱装置を複雑な構造とする必要もないので、その構造が簡単になると共に、電力効率も高めることとなる。
実装面B1の温度分布が均一となるので、熱を効率良く対象物(クリーム半田)に伝えることができる。
また、基板Bの位置や電子部品Eの大小による影響を受けずに、各温度の差を小さくすることができる。
電子部品Eが下向きの状態で加熱されるので、クリーム半田の溶融時において電子部品Eの自重により電子部品Eと実装面B1との間に摩擦が生じず、セルフアライメント効果(電子部品Eが基板Bに対して自動的に位置合わせされる現象)が生じやすくなる。
以上、本発明は前記第3の実施形態に限定されず、様々な形態で実施される。
本実施形態では、基板B全体をリフローする全面一括リフローに本発明を適用したが、例えば基板Bの一部をリフローするスポットリフローにも適用できる。
本実施形態では、基板Bの上側から熱風を当て、下側から赤外線を照射する構造としたが、例えば基板Bの両面に熱風を当てる構造や、基板Bの両面に赤外線を照射する構造等を採用してもよい。
本実施形態では、基板B全体をリフローする全面一括リフローに本発明を適用したが、例えば基板Bの一部をリフローするスポットリフローにも適用できる。
本実施形態では、基板Bの上側から熱風を当て、下側から赤外線を照射する構造としたが、例えば基板Bの両面に熱風を当てる構造や、基板Bの両面に赤外線を照射する構造等を採用してもよい。
1,7,9 電子部品着脱装置
2 カバー
21 周壁
3 ヒータ(加熱手段)
4 ファン(加熱手段)
5 ウェイト付き吸着パッド(錘部材)
6 支持ピン(支持部材)
8 残留半田除去装置
81 除去スキージ
92 反転支持機構
B 基板
B1 実装面
B2 裏面
H 半田
E 電子部品
G ガラス(内部を透視可能な部材)
HL IRコートハロゲンランプ(加熱手段)
2 カバー
21 周壁
3 ヒータ(加熱手段)
4 ファン(加熱手段)
5 ウェイト付き吸着パッド(錘部材)
6 支持ピン(支持部材)
8 残留半田除去装置
81 除去スキージ
92 反転支持機構
B 基板
B1 実装面
B2 裏面
H 半田
E 電子部品
G ガラス(内部を透視可能な部材)
HL IRコートハロゲンランプ(加熱手段)
Claims (4)
- 基板に電子部品を半田付けし、又は、基板に半田付けされている電子部品を取り外すための電子部品着脱装置であって、
前記電子部品を覆うカバーと、
前記カバー内の気体を加熱する加熱手段と、を有し、
前記カバーの周壁の少なくとも一部に、その内部を透視可能な部材が設けられていることを特徴とする電子部品着脱装置。 - 基板に半田付けされた電子部品を下側に向けて取り外すための請求項1に記載の電子部品着脱装置であって、
前記カバーの内部には、
前記電子部品に取り付けられる錘部材と、
この錘部材と上下に摺動自在に係合すると共に、前記錘部材を支持する支持部材とが設けられていることを特徴とする電子部品着脱装置。 - 電子部品を下側から取り外したときに基板に残留する半田を除去するための電子部品着脱装置であって、
前記半田を覆うカバーと、
前記カバー内の気体を加熱する加熱手段と、
前記基板の実装面に下側から当接し、かつ、前記実装面に沿って移動する除去スキージと、を備えることを特徴とする電子部品着脱装置。 - 基板に電子部品を半田付けするための電子部品着脱装置であって、
前記電子部品がクリーム半田により仮止めされている前記基板を反転自在に支持する反転支持機構と、
少なくとも前記電子部品を覆うカバーと、
前記カバー内の気体を加熱する加熱手段と、を備え、
前記反転支持機構により前記電子部品が下向きに反転された後、前記電子部品の周囲が前記加熱手段により加熱されるように構成されていることを特徴とする電子部品着脱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003274646A JP2005039062A (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | 電子部品着脱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003274646A JP2005039062A (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | 電子部品着脱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005039062A true JP2005039062A (ja) | 2005-02-10 |
Family
ID=34211549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003274646A Pending JP2005039062A (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | 電子部品着脱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005039062A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008117417A1 (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-02 | Fujitsu Limited | 電子部品取り外し装置および電子部品の取り外し方法 |
JP2009156663A (ja) * | 2007-12-26 | 2009-07-16 | Tohken Co Ltd | 被検査物の温度制御機能を有するx線検査装置 |
JP2016211985A (ja) * | 2015-05-11 | 2016-12-15 | 株式会社東京精密 | 真円度測定装置及びその測定対象物固定治具 |
-
2003
- 2003-07-15 JP JP2003274646A patent/JP2005039062A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008117417A1 (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-02 | Fujitsu Limited | 電子部品取り外し装置および電子部品の取り外し方法 |
JP2009156663A (ja) * | 2007-12-26 | 2009-07-16 | Tohken Co Ltd | 被検査物の温度制御機能を有するx線検査装置 |
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