JP2005038871A - 放熱フィンを備えたヒートシンクおよびその固定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高さ方向のバラツキを吸収するための厚い伝熱ラバーを使用することなく、加工コストが安価で、放熱効率に優れ、薄型の電子機器に使用することができる、放熱フィンを用いたヒートシンクおよびその固定方法を提供する。
【解決手段】発熱素子に熱的に接続される、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成され、板状部が固定部およびその近傍に板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンク、および、発熱素子に熱的に接続される受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィン部材と、放熱フィン部材を発熱素子に固定する板状部材とを備え、板状部材が固定部およびその近傍に板状部材に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンク。
【選択図】図4
【解決手段】発熱素子に熱的に接続される、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成され、板状部が固定部およびその近傍に板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンク、および、発熱素子に熱的に接続される受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィン部材と、放熱フィン部材を発熱素子に固定する板状部材とを備え、板状部材が固定部およびその近傍に板状部材に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンク。
【選択図】図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放熱フィンを用いたヒートシンクおよび放熱フィンの固定方法に関する。本発明の放熱フィンを用いたヒートシンクは、例えばパーソナルコンピュータ、ゲーム機などに代表される電子機器に使用される発熱性電子部品等の放熱・冷却用のヒートシンクに限らず、放熱を必要とするあらゆる分野における放熱冷却に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ、ゲーム機、オーディオ装置等各種電子機器において、使用される半導体チップ等は、小型化されると共に、集積度が高まり、処理速度が飛躍的に高まり、それに伴って発熱密度が極めて高くなっている。
このように発熱密度が高くなった半導体チップ等を備えたパーソナルコンピュータ、ゲーム機、オーディオ装置等の電子機器の発する熱を放熱する手段として、例えば電子機器にファンを取り付け、電子機器の筐体内の空気の温度を下げる方法や、発熱素子に冷却体を取り付けることによって、その被冷却素子を冷却する方法等がある。
【0003】
冷却体としては、熱伝性の金属材、例えば板材、ブロック等があり、発熱素子からの熱を金属ブロックで受熱し、次いで、金属ブロックに取付けられた放熱フィンによって、放熱する。このような放熱フィンを備えたヒートシンクが、広く利用されている。板材と放熱フィンが一体的に形成されたヒートシンクも広く利用されている。
他方、電子機器は、放熱冷却だけでなく、更に電気ノイズ対策が要求されるようになり、装置内部を金属製シールド板材で囲っている。金属製シールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクが、例えば、特開2001−57405に開示されている。
【0004】
図11は従来の板材と放熱フィンが一体的に形成された一体型ヒートシンクを示す斜視図である。図11に示すように、従来のヒートシンク101は、被冷却部品が熱的に接続される板材部107と板材部に伝わった熱を放熱する複数の放熱フィン部109が一体的に形成されている。図12は、従来の一体型ヒートシンクを伝熱ラバーを介して被冷却部品(例えば、IC)に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【0005】
図12に示すように、一体型ヒートシンク101の裏面には、ヒートシンクと基板105とを固定するための固定部材が取り付けられている。基板105の表面上に搭載された被冷却部品103は、所定の厚さの伝熱ラバー104を介して、ヒートシンクの裏面に熱的に接続される。なお、図12に示すように、固定部材102の下端部と基板105との間は、所定の隙間が設けられている。伝熱ラバーは弾力性があり、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収する働きをする。
【0006】
図13は、図12に示す状態から、一体型ヒートシンクを基板上に固定した状態を説明する図である。図13に示すように、ヒートシンクは、固定部材106によって、ヒートシンク105の底面が伝熱ラバー104を圧縮した状態で、被冷却部品193を搭載した基板105に固定されている。なお、固定部材102は固定ビス106によって基板105に固定されている。図13から明らかなように、弾力性のある伝熱ラバーが圧縮され、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収している。
【0007】
図14は、シールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクを示す斜視図である。図14に示すように、シールド板材117に形成された例えばスリットに放熱フィン111を裏面から挿入している。シールド板材の端部には固定部材112が設けられている。図15は、従来のシールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクを伝熱ラバーを介して被冷却部品(例えば、IC)に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【0008】
図15に示すように、シールド板材117の裏面には、シールド板材と基板115とを固定するための固定部材112が取り付けられている。基板115の表面上に搭載された被冷却部品113は、所定の厚さの伝熱ラバー114を介して、複数のL字形放熱フィンの底面部に熱的に接続される。なお、図15に示すように、固定部材112の下端部と基板115との間は、所定の隙間が設けられている。伝熱ラバー114は弾力性があり、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収する働きをする。
【0009】
図16は、図15に示す状態から、ヒートシンクを基板上に固定した状態を説明する図である。図16に示すように、シールド板材117は、固定部材112によって、放熱フィン111の底面が伝熱ラバー114を圧縮した状態で、被冷却部品113を搭載した基板115に固定されている。なお、固定部材112は固定ビス116によって基板115に固定されている。図16から明らかなように、弾力性のある伝熱ラバーが圧縮され、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収している。
【0010】
【特許文献】
特開2001−57405号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した一体型ヒートシンクおよびシールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクの何れにおいても、弾力性のある伝熱ラバーによって、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収している。
伝熱ラバーは、熱伝導率が低く、ヒートシンクの放熱性を劣化させる。しかも伝熱ラバーは高価であり、ヒートシンクのコストが高くなる。更に、伝熱ラバーの厚さ分、ヒートシンク全体の高さが高くなるという問題点がある。即ち、薄型の電子機器の場合には、回路基板と筐体の間の間隔が狭く、金属シールド板材と基板の間の寸法もおのずと狭くなってしまい、厚い伝熱ラバーを使用することができなくなる。
【0012】
従って、この発明の目的は、高さ方向のバラツキを吸収するための厚い伝熱ラバーを使用することなく、加工コストが安価で、放熱効率に優れ、薄型の電子機器に使用することができる、放熱フィンを用いたヒートシンクおよびその固定方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した従来の問題点を解決するために、発明者等は鋭意研究を重ねた。その結果、板材と放熱フィンが一体的に形成された一体型ヒートシンクの板材、または、シールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクのシールド板材に弾力性を付与する弾力性付与手段(開口部、スリット、切り込み部等)を設けることによって、シールド板材のたわみを利用して、伝熱ラバーの代わりに、板材またはシールド板材のたわみ即ち弾性変形(状況により塑性変形でもよい)によって、厚い伝熱ラバーを使用しなくても、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収することができ、薄型の電子機器に使用することができることが判明した。更に、放熱フィンの底部、または、ヒートシンクの板材の裏面が直接被冷却部品に熱的に接続されるので、放熱性能が著しく向上することが判明した。
【0014】
この発明は上述した研究結果に基づいてなされたものであって、この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第1の態様は、発熱素子に熱的に接続される、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成され、前記板状部が固定部およびその近傍に前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0015】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第2の態様は、発熱素子に熱的に接続される受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィン部と、前記放熱フィン部を前記発熱素子に固定する板状部とを備え、前記板状部が固定部およびその近傍に前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0016】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第3の態様は、前記弾力性付与手段が所定形状の開口部からなっている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0017】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第4の態様は、前記弾力性付与手段が所定の大きさの切り込み部からなっている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0018】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第5の態様は、前記板状部が直接前記発熱素子に熱的に接続される、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第6の態様は、前記板状部が極薄伝熱ラバーまたはオイルを介して前記発熱素子に熱的に接続される、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0019】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第1の態様は、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成されたヒートシンクを準備し、
発熱素子に熱的に接続して固定するための固定部を準備し、
前記固定部の近傍に、前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を準備し、
前記弾力性付与手段によって前記板状部を弾性変形または塑性変形させて、前記板状部の底部を前記発熱素子に押し付けて固定する、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0020】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第2の態様は、受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィンと、前記放熱フィンの前記放熱部を収容する貫通孔部を備えた板状部を準備し、
発熱素子に熱的に接続して固定するための固定部を前記板状部に準備し、前記固定部の近傍に、前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を準備し、
前記放熱部を前記貫通孔部に挿入し、前記弾力性付与手段によって前記板状部を弾性変形または塑性変形させて、前記受熱部を前記発熱素子に押し付けて固定する、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0021】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第3の態様は、前記弾力性付与手段が所定形状の開口部からなっている、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0022】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第4の態様は、前記弾力性付与手段が所定の大きさの切り込み部からなっている、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0023】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第5の態様は、前記板状部または前記受熱部が直接前記発熱素子に熱的に接続される、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0024】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第6の態様は、前記板状部または前記受熱部が極薄伝熱ラバーまたはオイルを介して前記発熱素子に熱的に接続される、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】
図面を参照しながら、この発明の放熱フィンを用いたヒートシンクおよびその固定方法について説明する。
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの1つの態様は、基板に搭載された発熱素子に熱的に接続される、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成され、板状部が、基板に固定する固定部およびその近傍に前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
更に、この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の1つの態様は、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成されたヒートシンクを準備し、基板に搭載された発熱素子に熱的に接続して固定するための固定部を準備し、
固定部の近傍に、板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を準備し、
弾力性付与手段によって板状部を弾性変形または塑性変形させて、板状部の底部を発熱素子に押し付けて固定する、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0026】
図1は、この発明の板状部と放熱フィン部が一体的に形成された一体型ヒートシンクを示す斜視図である。図1に示すように、この発明の一体型ヒートシンク11は、被冷却部品が熱的に接続される板状部17と板状部に伝わった熱を放熱する複数の放熱フィン部19が一体的に形成されている。板状部には、ヒートシンクを基板に固定するための固定部材12が設けられ、そして、固定部材の近傍に、板状部に弾力性を付与するための弾力性付与手段としてのスリット18が設けられている。図1には、固定部材12およびスリット18が両端部にそれぞれ1個づつ設けられているが、板状部の大きさ、材質に従って、所望の弾力性が得られるように適宜設計することができる。
【0027】
図2は、この発明の一体型ヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。図2に示すように、一体型ヒートシンク11の板状部17の裏面には、ヒートシンクと基板15とを固定するための固定部材12が取り付けられている。基板15の表面上に搭載された被冷却部品13は、ヒートシンクの板状部の裏面に熱的に直接接続されている。なお、図2に示すように、被冷却部品13の上に、ヒートシンクの板状部の裏面が直接搭載された状態で、固定部材12の下端部と基板15との間には、a、bで示すように、所定の隙間が設けられている。スリット18は、固定部材12と放熱フィン部との間の板状部にそれぞれ設けられている。
【0028】
図3は、図2に示す状態から、この発明の一体型ヒートシンクを板状部のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。図3に示すように、基板15に搭載された被冷却部品13に熱的に直接接続されたヒートシンクの板状部17は、その両端部に設けられたスリット18によって弾性変形して、基板側に移動し、固定部材12および固定ビス16によって、その状態で基板に固定される。このようにして、固定部材12の下端部と基板15との間の所定の間隔a、bが、スリット部分の変形によって調整される。即ち、ヒートシンクの板状部のたわみを利用して、被冷却部品の高さ方向のバラツキが吸収される。
【0029】
上述したように、この発明の一体型ヒートシンクにおいては、従来の弾力性のある伝熱ラバーの圧縮による高さ方向のバラツキの吸収ではなく、板状部の弾力性を利用して、直接被冷却部品と板状部が熱的に接続した状態で、固定部材の高さを調整して、被冷却部品の高さ方向のバラツキを吸収して、基板に固定される。
【0030】
なお、上述したスリット周辺部における変形は弾性変形に限らず、塑性変形であっても良い。即ち、直接被冷却部品と板状部が熱的に接続した状態で、板状部を塑性変形させて、被冷却部品の高さ方向のバラツキを吸収した状態で、固定部材によって、板状部を基板に固定してもよい。
【0031】
更に、この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの他の1つの態様は、基板に搭載された発熱素子に熱的に接続される受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィン部材と、前記放熱フィン部材を前記発熱素子に固定する板状部材とを備え、前記板状部材が、基板に固定する固定部およびその近傍に前記板状部材に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0032】
更に、この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の他の1つの態様は、受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィンと、放熱フィンの放熱部を収容する貫通孔部を備えた板状部材を準備し、
基板に搭載された発熱素子に熱的に接続して固定するための固定部を板状部材に準備し、固定部の近傍に、板状部材に弾力性を付与する弾力性付与手段を準備し、
放熱部を貫通孔部に挿入し、弾力性付与手段によって板状部材を弾性変形または塑性変形させて、受熱部を前記発熱素子に押し付けて固定する、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0033】
図4は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを示す斜視図である。図4に示すように、板状部材7に形成された複数の貫通孔部にL字型の放熱フィン4を裏面から挿入している。板状部材の端部の所定位置には固定部材2が設けられている。更に、固定部材2の近傍には、板状部に弾力性を付与するための弾力性付与手段としてのスリット8が設けられている。図4には、固定部材2およびスリット8が両端部にそれぞれ2個づつ、側端部にそれぞれ1個づつ設けられているが、固定部材およびスリットの数は、板状部の大きさ、材質に従って、所望の弾力性が得られるように適宜設定することができる。
【0034】
図5は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。図5に示すように、板状部材7の裏面には、板状部材7と基板5とを固定するための固定部材が下方に突出して設けられている。放熱フィン部には、複数の並列配置されたL字形放熱フィンの放熱部を貫通する固定手段10が設けられており、板状部材7によって、貫通孔部に挿入された放熱フィンの固定手段を下方に押し下げて、放熱フィンの受熱部が被冷却部品に直接熱的に接続される。固定部材2の下端部と基板との間には、所定の隙間が設けられている。スリット8は、固定部材2と放熱フィン部との間の板状部材にそれぞれ設けられている。
【0035】
図6は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを板状部材のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。図6に示すように、放熱フィンの放熱部4を貫通する固定手段10を下方に押し下げて、放熱フィンの受熱部41を、基板5に搭載された被冷却部品3に熱的に直接接続させている板状部材は、その両端部に設けられたスリット18によって弾性変形して、基板側に移動し、固定部材2および固定ビス6によって、その状態で基板に固定される。このようにして、固定部材2の下端部と基板5との間の所定の間隔が、スリット部分の変形によって調整される。即ち、ヒートシンクの板状部材のたわみを利用して、被冷却部品の高さ方向のバラツキが吸収される。なお、スリット8は、図4に示すように、板状部材の両端部の他に、更に、側端部に設けられても良い。図7は、板状部材の側端部に設けられた固定部材およびスリットの部分を拡大して説明する概略断面図である。図7に示すように、板状部材7の固定部材2近傍に設けられたスリット8によって、固定部材2および固定ビス6によって板状部材7が被冷却部品3を搭載する基板5に固定されるときに、基板方向にたわみ、高さ方向のバラツキを吸収している。従って、直接熱的に接続するL字形放熱フィンの受熱部41によって、被冷却部品が過度に圧力を受けることなく、ヒートシンク1が基板5に固定される。
【0036】
上述したように、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクにおいては、従来の弾力性のある伝熱ラバーの圧縮による高さ方向のバラツキの吸収ではなく、板状部材の弾力性を利用して、直接被冷却部品と板状部が熱的に接続した状態で、固定部材の高さをスリットによって調整して、被冷却部品の高さ方向のバラツキを吸収して、基板に固定される。
【0037】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクおよびその固定方法の他の態様を説明する。図8は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクの他の態様を示す斜視図である。図8に示すように、板状部材7に形成された複数の貫通孔部にL字型の放熱フィン4を裏面から挿入している。板状部材の端部の所定位置には固定部材2が設けられている。更に、固定部材2の近傍には、板状部に弾力性を付与するための弾力性付与手段としての2つのスリット8、8’が設けられている。図8には、固定部材2および2つのスリット8、8’が両端部にそれぞれ2個づつ設けられている。
【0038】
図9は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。図9に示すように、板状部材7の裏面には、板状部材7と基板5とを固定するための固定部材が下方に突出して設けられている。放熱フィン部には、複数の並列配置されたL字形放熱フィンの放熱部を貫通する固定手段10が設けられており、板状部材7によって、貫通孔部に挿入された放熱フィンの固定手段を下方に押し下げて、放熱フィンの受熱部が被冷却部品に直接熱的に接続される。固定部材2の下端部と基板との間には、所定の隙間が設けられている。スリット8は、固定部材2と放熱フィン部との間の板状部材に、スリット8’は、固定部材のスリット8と反対側の板状部材にそれぞれ設けられている。
【0039】
図10は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを板状部材のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。図10に示すように、放熱フィンの放熱部4を貫通する固定手段10を下方に押し下げて、放熱フィンの受熱部41を、基板5に搭載された被冷却部品3に熱的に直接接続させている板状部材は、その両端部に設けられたスリット8、8’によって弾性変形して、基板側に移動し、固定部材2および固定ビス6によって、その状態で基板に固定される。このようにして、固定部材2の下端部と基板5との間の所定の間隔が、スリット部分の変形によって調整される。即ち、ヒートシンクの板状部材のたわみを利用して、被冷却部品の高さ方向のバラツキが吸収される。
【0040】
なお、固定部材2およびスリット8、8’は、板状部材の両端部の他に、更に、側端部に設けられても良い。板状部材7の固定部材2近傍両側に設けられたスリット8、8’によって、固定部材2および固定ビス6によって板状部材7が被冷却部品3を搭載する基板5に固定されるときに、基板方向にたわみ、高さ方向のバラツキを吸収している。従って、直接熱的に接続するL字形放熱フィンの受熱部41によって、被冷却部品が過度に圧力を受けることなく、ヒートシンク1が基板5に固定される。なお、スリット8、8’を固定部材の両側に設けることによって、弾力性がより向上し、固定が容易である。
【0041】
実際的に、図4から図7を参照して説明したこの発明のヒートシンクにおいて、ヒートシンクの板状部材に、固定部材のそれぞれに対応して、幅0.6mm、長さ25mmのスリットを形成した。図5に示すように、被冷却部品(例えば、発熱素子)に放熱フィンの受熱部が接触したときに、固定部材の下端部と基板との間の間隙が、0.4mmであった。この状態で、固定ビス(M2ネジ)を用いて、ヒートシンクと基板を固定したところ、バネ代0.4mmで、被冷却部品、ヒートシンクの部品バラツキおよび被冷却部品実装バラツキを吸収することができた。
【0042】
上述したように、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクにおいては、従来の弾力性のある伝熱ラバーの圧縮による高さ方向のバラツキの吸収ではなく、板状部材の弾力性を利用して、直接被冷却部品と板状部が熱的に接続した状態で、固定部材の高さをスリットによって調整して、被冷却部品の高さ方向のバラツキを吸収して、基板に固定される。
【0043】
上述した板状部材は、所定形状の複数の貫通孔部を備えた金属板材であることが望ましい。金属板材は、例えば、電磁シールド用の金属製シールド板材からなっており、薄板で加工される。シールド効果を高めるために、回路基板等に接触して取り付けられる周辺部および上面部を備えていてもよい。上面部には、所定の形状の複数の貫通孔部が備えられ、貫通孔部は、直線形状でも良く、曲線部を備えた形状でも良い。貫通孔部の数は放熱フィンの数と同じ数である。
【0044】
板状部材と放熱フィンとの組み合わせによるこの発明のヒートシンクは、例えば、次のようなヒートシンクであっても良い。この態様のヒートシンクは、放熱フィンを、ベース部材と合わせ部材との間に固定するヒートシンクである。即ち、複数個の放熱フィンと、放熱フィンの山型部がその中に収容される複数個の溝部と、放熱フィンを固定するための複数個の孔とを有するベース部材と、ベース部材の複数個の穴に対応する複数個の突起部と、ベース部材との間に放熱フィンを固定する合わせ部材とを備えたヒートシンクである。
【0045】
この態様のヒートシンクにおいては、放熱フィンは、ベース部材と合わせ部材とによってサンドイッチ状に挟み込まれ、固定される。この際、溝部の間の部位の下面と放熱フィンの底部の上面とは、強く押し付けられて固定しているので接触熱抵抗を小さくすることができる。
更に、放熱フィンの底部の下面と合わせ部材の上面とは、同様に強く押し付けられて固定しているので接触熱抵抗を小さくすることができる。従って、合わせ部材から直接放熱フィンへと熱が効率的に移動し、更に、合わせ部材からベース部材を介して一部放熱フィンへと熱が効率的に移動する。
【0046】
更に、上述した態様のヒートシンクにおいては、上述したように、放熱フィンの山型部をベース部材の溝部に挿入し、放熱フィンの底部をベース部材と合わせ部材との間に挟み込み、突起部を孔に嵌合し、突起部の頭部をかしめて、ベース部材と合わせ部材との間に放熱フィンを固定する。
【0047】
更に、板状部材と放熱フィンとの組み合わせによるこの発明のヒートシンクは、例えば、次のようなヒートシンクであっても良い。この態様のヒートシンクは、上述したように合わせ部材を用いることなく、放熱フィンの弾力性を利用して、放熱フィンを溝部に固定するヒートシンクである。即ち、例えば、曲線部を備えた形状の複数の溝部が形成された金属シールド板材を備えたヒートシンクである。溝部が、放熱フィンの放熱部の厚さに対応した幅を有しており、溝部の全体にわたって概ね同一の幅を有している。溝部の幅は、溝部内で放熱フィンが移動できる幅であればよい。この態様のヒートシンクによると、放熱フィンと金属シールド板材とを固定することによって、金属シールド板材を放熱部材の一部として有効に利用することができる。溝部は、長手方向の一方の端部において、末広がりに広がっており、残りの部分において相互に平行であってもよい。
【0048】
更に、溝部は、上述した放熱フィンの放熱部の厚さに対応した幅を有しており、溝部の全体にわたって概ね同一の幅を有し、そして、溝部は、中央部において、相互に平行であり、長手方向の両端部においてそれぞれ末広がりに広がっていてもよい。
なお、溝部の形状は、上述した形状に限定されることはない。即ち、放熱フィンが弾性を利用して溝部の形状に沿って挿入することができれば、例えば、緩やかな波型形状であっても良い。
【0049】
この発明における放熱フィンは、発熱部材例えばCPUと熱的に直接接触する受熱部、および、受熱部に直交して延伸して形成されている放熱部を備えた複数の金属製のフィンからなっており、金属製フィンを貫通して固定するフィン固定手段を備えていてもよい。固定手段は、放熱フィンの大きさに対応して1本でも、複数本でもよい。
【0050】
金属製フィンの放熱部の両側端部は、直接受熱部と接続しない所謂自由端部を備えていてもよく、例えば、金属製フィンの弾性を利用して、彎曲等の弾性変形を容易にさせることができる。即ち、金属製フィンの放熱部を溝部に挿入する場合に、放熱部の両側端部5を、溝部の形状に沿って誘導する誘導部として利用することができる。
【0051】
上述したように、放熱フィン部において、受熱部および放熱部を備えた複数の金属製のフィンが並列配置され、フィン固定手段によって固定されている。即ち、個々の受熱部が並列に複数個配置されて所定の大きさの受熱面を形成している。受熱面は、直接、または、伝熱グリース等を介して、発熱部材に熱的に接続される。フィン固定手段は、例えばバーリング加工された個々のフィンを貫通して、並列配置されたフィンを固定している。
【0052】
この態様のヒートシンクにおいては、複数の溝部を上面に備えた金属シールド板材に、上述した放熱フィン部を、下方から挿入して、放熱部の弾性を利用して、放熱部の残りの部分をスリットの形状に沿って所定の深さまで押し込んで、フィンを金属シールド板材に固定する。即ち、上面に所定形状の複数の溝部を備えた金属シールド板材に対して、放熱部の上面に傾斜部を備えた放熱フィンを下方から挿入し、上方に押し上げると、傾斜面が、曲線部を備えた所定形状の溝部の形状に沿って、弾性変形(彎曲)して溝部内に挿入される。即ち、上述した傾斜面が、所定形状のスリットへの誘導部として機能する。
【0053】
溝部内に挿入された放熱フィンの放熱部は、それ自身の弾性変形によって、溝部の形状の変化に対応して微少移動し、溝部内壁の所定部分との間に固定される。
更に、金属シールド板材の溝部に挿入され固定された放熱部の一部の両側において、金属シールド板材を塑性変形させて、フィンを金属シールド板材に固定してもよい。更に、金属シールド板材の溝部に挿入され固定された放熱部の一部と金属シールド板材とをロウ付けして接合してもよい。
【0054】
複数個の放熱フィンのそれぞれは、複数個の放熱フィンが並列に配置されると、底部(受熱部)が、プリント基板上に実装された発熱電子部品と熱的に接続される受熱面を形成する。即ち、底部(受熱部)によって形成された受熱面が直接発熱電子部品と接続される。
【0055】
更に、上述したフィン固定手段がヒートパイプからなっていてもよい。ヒートパイプは、密封された空洞部を備えており、その空洞部に収容された作動流体の相変態と移動により熱の輸送が行われる。熱の一部は、ヒートパイプを構成する容器(コンテナ)を直接伝わって運ばれるが、大部分の熱は、作動流体による相変態と移動によって移動される。
【0056】
ヒートパイプの吸熱側において、発熱電子部品から放熱フィンに伝わった熱は、ヒートパイプを構成する容器(コンテナ)の材質中を熱伝導して伝わってきた熱により、作動流体が蒸発し、その蒸気がヒートパイプの放熱側に移動する。放熱側では、作動流体の蒸気は冷却され再び液相状態に戻る。そして、液相に戻った作動流体は再び吸熱側に移動(還流)する。このような作動流体の相変態や移動によって、熱の移動がなされる。
【0057】
ヒートパイプ内の作動流体としては通常、水や水溶液、アルコール、その他有機溶剤等が使用される。特殊な用途としては水銀を作動流体に用いる場合もある。前述したようにヒートパイプは内部の作動流体の相変態等の作用を利用するものであるので、密封された内部への作動流体以外のガス等の混入をなるべく避けるように製造されることになる。このような混入物は、通常、製造途中に混入する大気(空気)や作動流体中に溶在している炭酸ガス等である。ヒートパイプの形状は、代表的な丸パイプ形状の他、平面型も広く用いられている。更に、ヒートパイプで移動した熱をファン等を使用して強制的に冷却してもよい。
【0058】
ヒートパイプのコンテナの材質は、銅またはアルミニウム等の熱伝導の良好な金属を使用することができる。偏平状に加工するため、加工性に優れたアルミニウム材が好ましい。ウイックは偏平状ヒートパイプのコンテナと同一材質の部材を使用することができる。作動液は、ヒートパイプのコンテナの材質との適合性に応じて、水、代替フロン、フロリナートを使用する。
【0059】
(図示しないが)上述したヒートパイプの他の端部は、更に延伸して、例えば、プリント基板上に取付けられた別の発熱電子部品の上に取付けられていてもよい。即ち、別の発熱電子部品の上には熱伝導性シートを介して金属製の受熱ブロックが設けられており、ヒートパイプの他の端部が受熱ブロックに設けられた孔部に装入されて、受熱ブロックと密着されて熱的に接続されている。このようにヒートパイプを配置することによって、別の発熱電子部品の熱を放熱フィンの位置まで移動し、放熱フィンによって、放熱することができる。
【0060】
この発明のヒートシンクにおいては、上述した板状部または板状部材が極薄伝熱ラバーまたはオイル(グリース)を介して発熱素子に熱的に接続されてもよい。グリースは、放熱フィンの放熱部と被冷却部品の接触バラツキによって生じる空気層を埋める作用を有しており、製品間のバラツキを抑制することができる。グリースの代わりに、極薄伝熱ラバー(0.1〜0.5mm程度の厚さ)を用いても良い。圧縮代は少ないけれども、グリース同様に空気層を埋める作用を備えており、熱伝導性を損なうことなく、製品間のバラツキを抑制することができる。
【0061】
【発明の効果】
この発明によると、部品の高さ方向のバラツキを吸収するための厚い伝熱ラバーを使用することなく、加工コストが安価で、放熱効率に優れ、薄型の電子機器に使用することができる、放熱フィンを用いたヒートシンクおよびその固定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の板状部と放熱フィン部が一体的に形成された一体型ヒートシンクを示す斜視図である。
【図2】図2は、この発明の一体型ヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【図3】図3は、図2に示す状態から、この発明の一体型ヒートシンクを板状部のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。
【図4】図4は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを示す斜視図である。
【図5】図5は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【図6】図6は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを板状部材のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。
【図7】図7は、板状部材の側端部に設けられた固定部材およびスリットの部分を拡大して説明する概略断面図である。
【図8】図8は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクの他の態様を示す斜視図である。
【図9】図9は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【図10】図10は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを板状部材のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。
【図11】図11は従来の板材と放熱フィンが一体的に形成された一体型ヒートシンクを示す斜視図である。
【図12】図12は、従来の一体型ヒートシンクを伝熱ラバーを介して被冷却部品(例えば、IC)に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【図13】図13は、図12に示す状態から、一体型ヒートシンクを基板上に固定した状態を説明する図である。
【図14】図14は、シールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクを示す斜視図である。
【図15】図15は、従来のシールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクを伝熱ラバーを介して被冷却部品(例えば、IC)に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【図16】図16は、図15に示す状態から、ヒートシンクを基板上に固定した状態を説明する図である。
【符号の説明】
1.放熱フィンを備えたヒートシンク
2.固定部材
3.被冷却部品
4.放熱部
5.基板
6.固定ビス
7.板状部材
8、8’.スリット
10.固定手段
11.ヒートシンク
12.固定部材
13.被冷却部品
15.基板
16.固定ビス
17.板状部材
18.スリット
19.放熱部
41.受熱部
101.ヒートシンク
102、112.固定部材
103、113.被冷却部品
104、114.伝熱ラバー
105、115.基板
106、116.固定ビス
107、117.板状部材
109、111.放熱部
【発明の属する技術分野】
本発明は、放熱フィンを用いたヒートシンクおよび放熱フィンの固定方法に関する。本発明の放熱フィンを用いたヒートシンクは、例えばパーソナルコンピュータ、ゲーム機などに代表される電子機器に使用される発熱性電子部品等の放熱・冷却用のヒートシンクに限らず、放熱を必要とするあらゆる分野における放熱冷却に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ、ゲーム機、オーディオ装置等各種電子機器において、使用される半導体チップ等は、小型化されると共に、集積度が高まり、処理速度が飛躍的に高まり、それに伴って発熱密度が極めて高くなっている。
このように発熱密度が高くなった半導体チップ等を備えたパーソナルコンピュータ、ゲーム機、オーディオ装置等の電子機器の発する熱を放熱する手段として、例えば電子機器にファンを取り付け、電子機器の筐体内の空気の温度を下げる方法や、発熱素子に冷却体を取り付けることによって、その被冷却素子を冷却する方法等がある。
【0003】
冷却体としては、熱伝性の金属材、例えば板材、ブロック等があり、発熱素子からの熱を金属ブロックで受熱し、次いで、金属ブロックに取付けられた放熱フィンによって、放熱する。このような放熱フィンを備えたヒートシンクが、広く利用されている。板材と放熱フィンが一体的に形成されたヒートシンクも広く利用されている。
他方、電子機器は、放熱冷却だけでなく、更に電気ノイズ対策が要求されるようになり、装置内部を金属製シールド板材で囲っている。金属製シールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクが、例えば、特開2001−57405に開示されている。
【0004】
図11は従来の板材と放熱フィンが一体的に形成された一体型ヒートシンクを示す斜視図である。図11に示すように、従来のヒートシンク101は、被冷却部品が熱的に接続される板材部107と板材部に伝わった熱を放熱する複数の放熱フィン部109が一体的に形成されている。図12は、従来の一体型ヒートシンクを伝熱ラバーを介して被冷却部品(例えば、IC)に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【0005】
図12に示すように、一体型ヒートシンク101の裏面には、ヒートシンクと基板105とを固定するための固定部材が取り付けられている。基板105の表面上に搭載された被冷却部品103は、所定の厚さの伝熱ラバー104を介して、ヒートシンクの裏面に熱的に接続される。なお、図12に示すように、固定部材102の下端部と基板105との間は、所定の隙間が設けられている。伝熱ラバーは弾力性があり、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収する働きをする。
【0006】
図13は、図12に示す状態から、一体型ヒートシンクを基板上に固定した状態を説明する図である。図13に示すように、ヒートシンクは、固定部材106によって、ヒートシンク105の底面が伝熱ラバー104を圧縮した状態で、被冷却部品193を搭載した基板105に固定されている。なお、固定部材102は固定ビス106によって基板105に固定されている。図13から明らかなように、弾力性のある伝熱ラバーが圧縮され、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収している。
【0007】
図14は、シールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクを示す斜視図である。図14に示すように、シールド板材117に形成された例えばスリットに放熱フィン111を裏面から挿入している。シールド板材の端部には固定部材112が設けられている。図15は、従来のシールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクを伝熱ラバーを介して被冷却部品(例えば、IC)に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【0008】
図15に示すように、シールド板材117の裏面には、シールド板材と基板115とを固定するための固定部材112が取り付けられている。基板115の表面上に搭載された被冷却部品113は、所定の厚さの伝熱ラバー114を介して、複数のL字形放熱フィンの底面部に熱的に接続される。なお、図15に示すように、固定部材112の下端部と基板115との間は、所定の隙間が設けられている。伝熱ラバー114は弾力性があり、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収する働きをする。
【0009】
図16は、図15に示す状態から、ヒートシンクを基板上に固定した状態を説明する図である。図16に示すように、シールド板材117は、固定部材112によって、放熱フィン111の底面が伝熱ラバー114を圧縮した状態で、被冷却部品113を搭載した基板115に固定されている。なお、固定部材112は固定ビス116によって基板115に固定されている。図16から明らかなように、弾力性のある伝熱ラバーが圧縮され、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収している。
【0010】
【特許文献】
特開2001−57405号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した一体型ヒートシンクおよびシールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクの何れにおいても、弾力性のある伝熱ラバーによって、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収している。
伝熱ラバーは、熱伝導率が低く、ヒートシンクの放熱性を劣化させる。しかも伝熱ラバーは高価であり、ヒートシンクのコストが高くなる。更に、伝熱ラバーの厚さ分、ヒートシンク全体の高さが高くなるという問題点がある。即ち、薄型の電子機器の場合には、回路基板と筐体の間の間隔が狭く、金属シールド板材と基板の間の寸法もおのずと狭くなってしまい、厚い伝熱ラバーを使用することができなくなる。
【0012】
従って、この発明の目的は、高さ方向のバラツキを吸収するための厚い伝熱ラバーを使用することなく、加工コストが安価で、放熱効率に優れ、薄型の電子機器に使用することができる、放熱フィンを用いたヒートシンクおよびその固定方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した従来の問題点を解決するために、発明者等は鋭意研究を重ねた。その結果、板材と放熱フィンが一体的に形成された一体型ヒートシンクの板材、または、シールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクのシールド板材に弾力性を付与する弾力性付与手段(開口部、スリット、切り込み部等)を設けることによって、シールド板材のたわみを利用して、伝熱ラバーの代わりに、板材またはシールド板材のたわみ即ち弾性変形(状況により塑性変形でもよい)によって、厚い伝熱ラバーを使用しなくても、ヒートシンクの高さ方向のバラツキを吸収することができ、薄型の電子機器に使用することができることが判明した。更に、放熱フィンの底部、または、ヒートシンクの板材の裏面が直接被冷却部品に熱的に接続されるので、放熱性能が著しく向上することが判明した。
【0014】
この発明は上述した研究結果に基づいてなされたものであって、この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第1の態様は、発熱素子に熱的に接続される、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成され、前記板状部が固定部およびその近傍に前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0015】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第2の態様は、発熱素子に熱的に接続される受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィン部と、前記放熱フィン部を前記発熱素子に固定する板状部とを備え、前記板状部が固定部およびその近傍に前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0016】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第3の態様は、前記弾力性付与手段が所定形状の開口部からなっている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0017】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第4の態様は、前記弾力性付与手段が所定の大きさの切り込み部からなっている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0018】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第5の態様は、前記板状部が直接前記発熱素子に熱的に接続される、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの第6の態様は、前記板状部が極薄伝熱ラバーまたはオイルを介して前記発熱素子に熱的に接続される、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0019】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第1の態様は、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成されたヒートシンクを準備し、
発熱素子に熱的に接続して固定するための固定部を準備し、
前記固定部の近傍に、前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を準備し、
前記弾力性付与手段によって前記板状部を弾性変形または塑性変形させて、前記板状部の底部を前記発熱素子に押し付けて固定する、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0020】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第2の態様は、受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィンと、前記放熱フィンの前記放熱部を収容する貫通孔部を備えた板状部を準備し、
発熱素子に熱的に接続して固定するための固定部を前記板状部に準備し、前記固定部の近傍に、前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を準備し、
前記放熱部を前記貫通孔部に挿入し、前記弾力性付与手段によって前記板状部を弾性変形または塑性変形させて、前記受熱部を前記発熱素子に押し付けて固定する、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0021】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第3の態様は、前記弾力性付与手段が所定形状の開口部からなっている、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0022】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第4の態様は、前記弾力性付与手段が所定の大きさの切り込み部からなっている、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0023】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第5の態様は、前記板状部または前記受熱部が直接前記発熱素子に熱的に接続される、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0024】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の第6の態様は、前記板状部または前記受熱部が極薄伝熱ラバーまたはオイルを介して前記発熱素子に熱的に接続される、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】
図面を参照しながら、この発明の放熱フィンを用いたヒートシンクおよびその固定方法について説明する。
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの1つの態様は、基板に搭載された発熱素子に熱的に接続される、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成され、板状部が、基板に固定する固定部およびその近傍に前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
更に、この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の1つの態様は、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成されたヒートシンクを準備し、基板に搭載された発熱素子に熱的に接続して固定するための固定部を準備し、
固定部の近傍に、板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を準備し、
弾力性付与手段によって板状部を弾性変形または塑性変形させて、板状部の底部を発熱素子に押し付けて固定する、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0026】
図1は、この発明の板状部と放熱フィン部が一体的に形成された一体型ヒートシンクを示す斜視図である。図1に示すように、この発明の一体型ヒートシンク11は、被冷却部品が熱的に接続される板状部17と板状部に伝わった熱を放熱する複数の放熱フィン部19が一体的に形成されている。板状部には、ヒートシンクを基板に固定するための固定部材12が設けられ、そして、固定部材の近傍に、板状部に弾力性を付与するための弾力性付与手段としてのスリット18が設けられている。図1には、固定部材12およびスリット18が両端部にそれぞれ1個づつ設けられているが、板状部の大きさ、材質に従って、所望の弾力性が得られるように適宜設計することができる。
【0027】
図2は、この発明の一体型ヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。図2に示すように、一体型ヒートシンク11の板状部17の裏面には、ヒートシンクと基板15とを固定するための固定部材12が取り付けられている。基板15の表面上に搭載された被冷却部品13は、ヒートシンクの板状部の裏面に熱的に直接接続されている。なお、図2に示すように、被冷却部品13の上に、ヒートシンクの板状部の裏面が直接搭載された状態で、固定部材12の下端部と基板15との間には、a、bで示すように、所定の隙間が設けられている。スリット18は、固定部材12と放熱フィン部との間の板状部にそれぞれ設けられている。
【0028】
図3は、図2に示す状態から、この発明の一体型ヒートシンクを板状部のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。図3に示すように、基板15に搭載された被冷却部品13に熱的に直接接続されたヒートシンクの板状部17は、その両端部に設けられたスリット18によって弾性変形して、基板側に移動し、固定部材12および固定ビス16によって、その状態で基板に固定される。このようにして、固定部材12の下端部と基板15との間の所定の間隔a、bが、スリット部分の変形によって調整される。即ち、ヒートシンクの板状部のたわみを利用して、被冷却部品の高さ方向のバラツキが吸収される。
【0029】
上述したように、この発明の一体型ヒートシンクにおいては、従来の弾力性のある伝熱ラバーの圧縮による高さ方向のバラツキの吸収ではなく、板状部の弾力性を利用して、直接被冷却部品と板状部が熱的に接続した状態で、固定部材の高さを調整して、被冷却部品の高さ方向のバラツキを吸収して、基板に固定される。
【0030】
なお、上述したスリット周辺部における変形は弾性変形に限らず、塑性変形であっても良い。即ち、直接被冷却部品と板状部が熱的に接続した状態で、板状部を塑性変形させて、被冷却部品の高さ方向のバラツキを吸収した状態で、固定部材によって、板状部を基板に固定してもよい。
【0031】
更に、この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの他の1つの態様は、基板に搭載された発熱素子に熱的に接続される受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィン部材と、前記放熱フィン部材を前記発熱素子に固定する板状部材とを備え、前記板状部材が、基板に固定する固定部およびその近傍に前記板状部材に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンクである。
【0032】
更に、この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法の他の1つの態様は、受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィンと、放熱フィンの放熱部を収容する貫通孔部を備えた板状部材を準備し、
基板に搭載された発熱素子に熱的に接続して固定するための固定部を板状部材に準備し、固定部の近傍に、板状部材に弾力性を付与する弾力性付与手段を準備し、
放熱部を貫通孔部に挿入し、弾力性付与手段によって板状部材を弾性変形または塑性変形させて、受熱部を前記発熱素子に押し付けて固定する、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法である。
【0033】
図4は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを示す斜視図である。図4に示すように、板状部材7に形成された複数の貫通孔部にL字型の放熱フィン4を裏面から挿入している。板状部材の端部の所定位置には固定部材2が設けられている。更に、固定部材2の近傍には、板状部に弾力性を付与するための弾力性付与手段としてのスリット8が設けられている。図4には、固定部材2およびスリット8が両端部にそれぞれ2個づつ、側端部にそれぞれ1個づつ設けられているが、固定部材およびスリットの数は、板状部の大きさ、材質に従って、所望の弾力性が得られるように適宜設定することができる。
【0034】
図5は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。図5に示すように、板状部材7の裏面には、板状部材7と基板5とを固定するための固定部材が下方に突出して設けられている。放熱フィン部には、複数の並列配置されたL字形放熱フィンの放熱部を貫通する固定手段10が設けられており、板状部材7によって、貫通孔部に挿入された放熱フィンの固定手段を下方に押し下げて、放熱フィンの受熱部が被冷却部品に直接熱的に接続される。固定部材2の下端部と基板との間には、所定の隙間が設けられている。スリット8は、固定部材2と放熱フィン部との間の板状部材にそれぞれ設けられている。
【0035】
図6は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを板状部材のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。図6に示すように、放熱フィンの放熱部4を貫通する固定手段10を下方に押し下げて、放熱フィンの受熱部41を、基板5に搭載された被冷却部品3に熱的に直接接続させている板状部材は、その両端部に設けられたスリット18によって弾性変形して、基板側に移動し、固定部材2および固定ビス6によって、その状態で基板に固定される。このようにして、固定部材2の下端部と基板5との間の所定の間隔が、スリット部分の変形によって調整される。即ち、ヒートシンクの板状部材のたわみを利用して、被冷却部品の高さ方向のバラツキが吸収される。なお、スリット8は、図4に示すように、板状部材の両端部の他に、更に、側端部に設けられても良い。図7は、板状部材の側端部に設けられた固定部材およびスリットの部分を拡大して説明する概略断面図である。図7に示すように、板状部材7の固定部材2近傍に設けられたスリット8によって、固定部材2および固定ビス6によって板状部材7が被冷却部品3を搭載する基板5に固定されるときに、基板方向にたわみ、高さ方向のバラツキを吸収している。従って、直接熱的に接続するL字形放熱フィンの受熱部41によって、被冷却部品が過度に圧力を受けることなく、ヒートシンク1が基板5に固定される。
【0036】
上述したように、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクにおいては、従来の弾力性のある伝熱ラバーの圧縮による高さ方向のバラツキの吸収ではなく、板状部材の弾力性を利用して、直接被冷却部品と板状部が熱的に接続した状態で、固定部材の高さをスリットによって調整して、被冷却部品の高さ方向のバラツキを吸収して、基板に固定される。
【0037】
この発明の放熱フィンを備えたヒートシンクおよびその固定方法の他の態様を説明する。図8は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクの他の態様を示す斜視図である。図8に示すように、板状部材7に形成された複数の貫通孔部にL字型の放熱フィン4を裏面から挿入している。板状部材の端部の所定位置には固定部材2が設けられている。更に、固定部材2の近傍には、板状部に弾力性を付与するための弾力性付与手段としての2つのスリット8、8’が設けられている。図8には、固定部材2および2つのスリット8、8’が両端部にそれぞれ2個づつ設けられている。
【0038】
図9は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。図9に示すように、板状部材7の裏面には、板状部材7と基板5とを固定するための固定部材が下方に突出して設けられている。放熱フィン部には、複数の並列配置されたL字形放熱フィンの放熱部を貫通する固定手段10が設けられており、板状部材7によって、貫通孔部に挿入された放熱フィンの固定手段を下方に押し下げて、放熱フィンの受熱部が被冷却部品に直接熱的に接続される。固定部材2の下端部と基板との間には、所定の隙間が設けられている。スリット8は、固定部材2と放熱フィン部との間の板状部材に、スリット8’は、固定部材のスリット8と反対側の板状部材にそれぞれ設けられている。
【0039】
図10は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを板状部材のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。図10に示すように、放熱フィンの放熱部4を貫通する固定手段10を下方に押し下げて、放熱フィンの受熱部41を、基板5に搭載された被冷却部品3に熱的に直接接続させている板状部材は、その両端部に設けられたスリット8、8’によって弾性変形して、基板側に移動し、固定部材2および固定ビス6によって、その状態で基板に固定される。このようにして、固定部材2の下端部と基板5との間の所定の間隔が、スリット部分の変形によって調整される。即ち、ヒートシンクの板状部材のたわみを利用して、被冷却部品の高さ方向のバラツキが吸収される。
【0040】
なお、固定部材2およびスリット8、8’は、板状部材の両端部の他に、更に、側端部に設けられても良い。板状部材7の固定部材2近傍両側に設けられたスリット8、8’によって、固定部材2および固定ビス6によって板状部材7が被冷却部品3を搭載する基板5に固定されるときに、基板方向にたわみ、高さ方向のバラツキを吸収している。従って、直接熱的に接続するL字形放熱フィンの受熱部41によって、被冷却部品が過度に圧力を受けることなく、ヒートシンク1が基板5に固定される。なお、スリット8、8’を固定部材の両側に設けることによって、弾力性がより向上し、固定が容易である。
【0041】
実際的に、図4から図7を参照して説明したこの発明のヒートシンクにおいて、ヒートシンクの板状部材に、固定部材のそれぞれに対応して、幅0.6mm、長さ25mmのスリットを形成した。図5に示すように、被冷却部品(例えば、発熱素子)に放熱フィンの受熱部が接触したときに、固定部材の下端部と基板との間の間隙が、0.4mmであった。この状態で、固定ビス(M2ネジ)を用いて、ヒートシンクと基板を固定したところ、バネ代0.4mmで、被冷却部品、ヒートシンクの部品バラツキおよび被冷却部品実装バラツキを吸収することができた。
【0042】
上述したように、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクにおいては、従来の弾力性のある伝熱ラバーの圧縮による高さ方向のバラツキの吸収ではなく、板状部材の弾力性を利用して、直接被冷却部品と板状部が熱的に接続した状態で、固定部材の高さをスリットによって調整して、被冷却部品の高さ方向のバラツキを吸収して、基板に固定される。
【0043】
上述した板状部材は、所定形状の複数の貫通孔部を備えた金属板材であることが望ましい。金属板材は、例えば、電磁シールド用の金属製シールド板材からなっており、薄板で加工される。シールド効果を高めるために、回路基板等に接触して取り付けられる周辺部および上面部を備えていてもよい。上面部には、所定の形状の複数の貫通孔部が備えられ、貫通孔部は、直線形状でも良く、曲線部を備えた形状でも良い。貫通孔部の数は放熱フィンの数と同じ数である。
【0044】
板状部材と放熱フィンとの組み合わせによるこの発明のヒートシンクは、例えば、次のようなヒートシンクであっても良い。この態様のヒートシンクは、放熱フィンを、ベース部材と合わせ部材との間に固定するヒートシンクである。即ち、複数個の放熱フィンと、放熱フィンの山型部がその中に収容される複数個の溝部と、放熱フィンを固定するための複数個の孔とを有するベース部材と、ベース部材の複数個の穴に対応する複数個の突起部と、ベース部材との間に放熱フィンを固定する合わせ部材とを備えたヒートシンクである。
【0045】
この態様のヒートシンクにおいては、放熱フィンは、ベース部材と合わせ部材とによってサンドイッチ状に挟み込まれ、固定される。この際、溝部の間の部位の下面と放熱フィンの底部の上面とは、強く押し付けられて固定しているので接触熱抵抗を小さくすることができる。
更に、放熱フィンの底部の下面と合わせ部材の上面とは、同様に強く押し付けられて固定しているので接触熱抵抗を小さくすることができる。従って、合わせ部材から直接放熱フィンへと熱が効率的に移動し、更に、合わせ部材からベース部材を介して一部放熱フィンへと熱が効率的に移動する。
【0046】
更に、上述した態様のヒートシンクにおいては、上述したように、放熱フィンの山型部をベース部材の溝部に挿入し、放熱フィンの底部をベース部材と合わせ部材との間に挟み込み、突起部を孔に嵌合し、突起部の頭部をかしめて、ベース部材と合わせ部材との間に放熱フィンを固定する。
【0047】
更に、板状部材と放熱フィンとの組み合わせによるこの発明のヒートシンクは、例えば、次のようなヒートシンクであっても良い。この態様のヒートシンクは、上述したように合わせ部材を用いることなく、放熱フィンの弾力性を利用して、放熱フィンを溝部に固定するヒートシンクである。即ち、例えば、曲線部を備えた形状の複数の溝部が形成された金属シールド板材を備えたヒートシンクである。溝部が、放熱フィンの放熱部の厚さに対応した幅を有しており、溝部の全体にわたって概ね同一の幅を有している。溝部の幅は、溝部内で放熱フィンが移動できる幅であればよい。この態様のヒートシンクによると、放熱フィンと金属シールド板材とを固定することによって、金属シールド板材を放熱部材の一部として有効に利用することができる。溝部は、長手方向の一方の端部において、末広がりに広がっており、残りの部分において相互に平行であってもよい。
【0048】
更に、溝部は、上述した放熱フィンの放熱部の厚さに対応した幅を有しており、溝部の全体にわたって概ね同一の幅を有し、そして、溝部は、中央部において、相互に平行であり、長手方向の両端部においてそれぞれ末広がりに広がっていてもよい。
なお、溝部の形状は、上述した形状に限定されることはない。即ち、放熱フィンが弾性を利用して溝部の形状に沿って挿入することができれば、例えば、緩やかな波型形状であっても良い。
【0049】
この発明における放熱フィンは、発熱部材例えばCPUと熱的に直接接触する受熱部、および、受熱部に直交して延伸して形成されている放熱部を備えた複数の金属製のフィンからなっており、金属製フィンを貫通して固定するフィン固定手段を備えていてもよい。固定手段は、放熱フィンの大きさに対応して1本でも、複数本でもよい。
【0050】
金属製フィンの放熱部の両側端部は、直接受熱部と接続しない所謂自由端部を備えていてもよく、例えば、金属製フィンの弾性を利用して、彎曲等の弾性変形を容易にさせることができる。即ち、金属製フィンの放熱部を溝部に挿入する場合に、放熱部の両側端部5を、溝部の形状に沿って誘導する誘導部として利用することができる。
【0051】
上述したように、放熱フィン部において、受熱部および放熱部を備えた複数の金属製のフィンが並列配置され、フィン固定手段によって固定されている。即ち、個々の受熱部が並列に複数個配置されて所定の大きさの受熱面を形成している。受熱面は、直接、または、伝熱グリース等を介して、発熱部材に熱的に接続される。フィン固定手段は、例えばバーリング加工された個々のフィンを貫通して、並列配置されたフィンを固定している。
【0052】
この態様のヒートシンクにおいては、複数の溝部を上面に備えた金属シールド板材に、上述した放熱フィン部を、下方から挿入して、放熱部の弾性を利用して、放熱部の残りの部分をスリットの形状に沿って所定の深さまで押し込んで、フィンを金属シールド板材に固定する。即ち、上面に所定形状の複数の溝部を備えた金属シールド板材に対して、放熱部の上面に傾斜部を備えた放熱フィンを下方から挿入し、上方に押し上げると、傾斜面が、曲線部を備えた所定形状の溝部の形状に沿って、弾性変形(彎曲)して溝部内に挿入される。即ち、上述した傾斜面が、所定形状のスリットへの誘導部として機能する。
【0053】
溝部内に挿入された放熱フィンの放熱部は、それ自身の弾性変形によって、溝部の形状の変化に対応して微少移動し、溝部内壁の所定部分との間に固定される。
更に、金属シールド板材の溝部に挿入され固定された放熱部の一部の両側において、金属シールド板材を塑性変形させて、フィンを金属シールド板材に固定してもよい。更に、金属シールド板材の溝部に挿入され固定された放熱部の一部と金属シールド板材とをロウ付けして接合してもよい。
【0054】
複数個の放熱フィンのそれぞれは、複数個の放熱フィンが並列に配置されると、底部(受熱部)が、プリント基板上に実装された発熱電子部品と熱的に接続される受熱面を形成する。即ち、底部(受熱部)によって形成された受熱面が直接発熱電子部品と接続される。
【0055】
更に、上述したフィン固定手段がヒートパイプからなっていてもよい。ヒートパイプは、密封された空洞部を備えており、その空洞部に収容された作動流体の相変態と移動により熱の輸送が行われる。熱の一部は、ヒートパイプを構成する容器(コンテナ)を直接伝わって運ばれるが、大部分の熱は、作動流体による相変態と移動によって移動される。
【0056】
ヒートパイプの吸熱側において、発熱電子部品から放熱フィンに伝わった熱は、ヒートパイプを構成する容器(コンテナ)の材質中を熱伝導して伝わってきた熱により、作動流体が蒸発し、その蒸気がヒートパイプの放熱側に移動する。放熱側では、作動流体の蒸気は冷却され再び液相状態に戻る。そして、液相に戻った作動流体は再び吸熱側に移動(還流)する。このような作動流体の相変態や移動によって、熱の移動がなされる。
【0057】
ヒートパイプ内の作動流体としては通常、水や水溶液、アルコール、その他有機溶剤等が使用される。特殊な用途としては水銀を作動流体に用いる場合もある。前述したようにヒートパイプは内部の作動流体の相変態等の作用を利用するものであるので、密封された内部への作動流体以外のガス等の混入をなるべく避けるように製造されることになる。このような混入物は、通常、製造途中に混入する大気(空気)や作動流体中に溶在している炭酸ガス等である。ヒートパイプの形状は、代表的な丸パイプ形状の他、平面型も広く用いられている。更に、ヒートパイプで移動した熱をファン等を使用して強制的に冷却してもよい。
【0058】
ヒートパイプのコンテナの材質は、銅またはアルミニウム等の熱伝導の良好な金属を使用することができる。偏平状に加工するため、加工性に優れたアルミニウム材が好ましい。ウイックは偏平状ヒートパイプのコンテナと同一材質の部材を使用することができる。作動液は、ヒートパイプのコンテナの材質との適合性に応じて、水、代替フロン、フロリナートを使用する。
【0059】
(図示しないが)上述したヒートパイプの他の端部は、更に延伸して、例えば、プリント基板上に取付けられた別の発熱電子部品の上に取付けられていてもよい。即ち、別の発熱電子部品の上には熱伝導性シートを介して金属製の受熱ブロックが設けられており、ヒートパイプの他の端部が受熱ブロックに設けられた孔部に装入されて、受熱ブロックと密着されて熱的に接続されている。このようにヒートパイプを配置することによって、別の発熱電子部品の熱を放熱フィンの位置まで移動し、放熱フィンによって、放熱することができる。
【0060】
この発明のヒートシンクにおいては、上述した板状部または板状部材が極薄伝熱ラバーまたはオイル(グリース)を介して発熱素子に熱的に接続されてもよい。グリースは、放熱フィンの放熱部と被冷却部品の接触バラツキによって生じる空気層を埋める作用を有しており、製品間のバラツキを抑制することができる。グリースの代わりに、極薄伝熱ラバー(0.1〜0.5mm程度の厚さ)を用いても良い。圧縮代は少ないけれども、グリース同様に空気層を埋める作用を備えており、熱伝導性を損なうことなく、製品間のバラツキを抑制することができる。
【0061】
【発明の効果】
この発明によると、部品の高さ方向のバラツキを吸収するための厚い伝熱ラバーを使用することなく、加工コストが安価で、放熱効率に優れ、薄型の電子機器に使用することができる、放熱フィンを用いたヒートシンクおよびその固定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の板状部と放熱フィン部が一体的に形成された一体型ヒートシンクを示す斜視図である。
【図2】図2は、この発明の一体型ヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【図3】図3は、図2に示す状態から、この発明の一体型ヒートシンクを板状部のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。
【図4】図4は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを示す斜視図である。
【図5】図5は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【図6】図6は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを板状部材のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。
【図7】図7は、板状部材の側端部に設けられた固定部材およびスリットの部分を拡大して説明する概略断面図である。
【図8】図8は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクの他の態様を示す斜視図である。
【図9】図9は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを被冷却部品(例えば、IC)に直接熱的に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【図10】図10は、板状部材と放熱フィンを組み合わせたこの発明のヒートシンクを板状部材のたわみを利用して基板上に固定した状態を説明する図である。
【図11】図11は従来の板材と放熱フィンが一体的に形成された一体型ヒートシンクを示す斜視図である。
【図12】図12は、従来の一体型ヒートシンクを伝熱ラバーを介して被冷却部品(例えば、IC)に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【図13】図13は、図12に示す状態から、一体型ヒートシンクを基板上に固定した状態を説明する図である。
【図14】図14は、シールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクを示す斜視図である。
【図15】図15は、従来のシールド板材と放熱フィンを組み合わせたヒートシンクを伝熱ラバーを介して被冷却部品(例えば、IC)に接続した、固定前の状態を示す概略断面図である。
【図16】図16は、図15に示す状態から、ヒートシンクを基板上に固定した状態を説明する図である。
【符号の説明】
1.放熱フィンを備えたヒートシンク
2.固定部材
3.被冷却部品
4.放熱部
5.基板
6.固定ビス
7.板状部材
8、8’.スリット
10.固定手段
11.ヒートシンク
12.固定部材
13.被冷却部品
15.基板
16.固定ビス
17.板状部材
18.スリット
19.放熱部
41.受熱部
101.ヒートシンク
102、112.固定部材
103、113.被冷却部品
104、114.伝熱ラバー
105、115.基板
106、116.固定ビス
107、117.板状部材
109、111.放熱部
Claims (8)
- 発熱素子に熱的に接続される、複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成され、前記板状部が固定部およびその近傍に前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンク。
- 発熱素子に熱的に接続される受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィン部材と、前記放熱フィン部材を前記発熱素子に固定する板状部材とを備え、前記板状部材が固定部およびその近傍に前記板状部材に弾力性を付与する弾力性付与手段を備えている、放熱フィンを備えたヒートシンク。
- 前記弾力性付与手段が所定形状の開口部からなっている、請求項1または2に記載の放熱フィンを備えたヒートシンク。
- 前記弾力性付与手段が所定の大きさの切り込み部からなっている、請求項1または2に記載の放熱フィンを備えたヒートシンク。
- 複数の放熱フィン部と板状部とが一体的に形成されたヒートシンクを準備し、
発熱素子に熱的に接続して固定するための固定部を準備し、
前記固定部の近傍に、前記板状部に弾力性を付与する弾力性付与手段を準備し、
前記弾力性付与手段によって前記板状部を弾性変形または塑性変形させて、前記板状部の底部を前記発熱素子に押し付けて固定する、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法。 - 受熱部および放熱部を備えた複数の放熱フィンと、前記放熱フィンの前記放熱部を収容する貫通孔部を備えた板状部材を準備し、
発熱素子に熱的に接続して固定するための固定部を前記板状部材に準備し、前記固定部の近傍に、前記板状部材に弾力性を付与する弾力性付与手段を準備し、
前記放熱部を前記貫通孔部に挿入し、前記弾力性付与手段によって前記板状部材を弾性変形または塑性変形させて、前記受熱部を前記発熱素子に押し付けて固定する、放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法。 - 前記弾力性付与手段が所定形状の開口部からなっている、請求項5または6に記載の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法。
- 前記弾力性付与手段が所定の大きさの切り込み部からなっている、請求項5または6に記載の放熱フィンを備えたヒートシンクの固定方法。
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-
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- 2003-07-15 JP JP2003196871A patent/JP2005038871A/ja active Pending
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
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