JP2005037434A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】押圧部材の幅より幅の狭い転写材を給紙したり、転写材が幅方向にずれ押圧部材の幅が転写材よりはみ出したりすることにより、押圧部材により感光体面に擦り傷を発生させ、転写材に形成される幅方向の両端部分の画像品質を著しく低下させている。
又、画像形成不良プリントが排紙部にて混在するため、後処理作業での画像不良プリントの判別や頁の差し替え等に多大な時間を要している。
【解決手段】押圧部材幅検知手段と転写材位置検知手段とを設け、押圧部材の幅と転写材の幅と幅方向のずれとを比較して転写材が転写部に搬送される前に、制御手段が押圧部材移動手段を作動させるかどうかの判断を行うよう制御することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図1
又、画像形成不良プリントが排紙部にて混在するため、後処理作業での画像不良プリントの判別や頁の差し替え等に多大な時間を要している。
【解決手段】押圧部材幅検知手段と転写材位置検知手段とを設け、押圧部材の幅と転写材の幅と幅方向のずれとを比較して転写材が転写部に搬送される前に、制御手段が押圧部材移動手段を作動させるかどうかの判断を行うよう制御することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に係わり、特に、像担持体に転写材を密着させる押圧部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
感光体等の像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写して、画像形成する画像形成装置には、一般に転写材を転写位置にて像担持体に密着させるために転写材の背面から像担持体を押圧して転写ニップを形成する押圧部材が設けられている。
【0003】
押圧部材は、転写材を像担持体に対して常に安定して密着させるものであり、像担持体に対する高い位置精度をもって設置される。
【0004】
転写手段としての転写部は、トナー像を担持する感光体と対向配置され、画像転写に際しては感光体上に像形成するトナーとは逆極性のバイアス電圧の印加により転写電極から感光体周面へのコロナ放電の最短距離にある転写ポイントを含む転写領域を形成して、転写材を感光体周面に静電吸着力により密着させてトナー像を転写し、感光体の回転と同期して搬送し、転写材後端までの転写を順次行う。
【0005】
この場合、転写材は給紙トレイ或いは手差し部より給送され、転写前ローラへ送られ、押圧部材先端部と感光体との間の密着性を高めるための狭い隙間を通り、転写部へ送り込まれる。
【0006】
転写材の幅が押圧部材の幅より広い場合は、押圧部材からはみ出した部分の転写材の感光体表面との密着性が不十分となり、感光体と転写材との間で剥離放電を生じ転写ハジキとなり、トナー画像の乱れや斑点状の白抜けが発生し易くなる。
【0007】
なお、本文で説明する幅とは、転写材の搬送方向に対して直交する方向の長さを言い、以降単に幅と表現する。
【0008】
一方、転写材の幅が押圧部材の幅より狭い場合は、感光体に静電吸着したトナー像を転写材に転写する際、感光体への転写材の密着性を確保するために押圧部材を感光体へ予め設定された位置(ほぼ転写材の厚さの間隔)まで接近させている。
【0009】
押圧部材の先端部分は弾性を有するポリエチレンテレフタレート樹脂シートで全幅形成されており、転写材を感光体に密着するために転写材の背面を押圧している。
【0010】
そのため、転写材の幅をはみ出した両端部分の押圧部材が感光体表面と接触し、感光体表面を傷つけることになる。
【0011】
この状態を何度も繰り返すことにより、転写材への転写時その傷が擦り傷となって画像形成不良を発生させてしまい、感光体寿命も短くしてしまう。
【0012】
転写材サイズに合わせて押圧部材を変更することは行われているが、適正な押圧部材の幅の選択を行ったかどうかの判断ができず、転写材の幅が押圧部材の幅からはみ出したり、押圧部材の幅が転写材の幅からはみ出したりして、上記で説明したような画像不良を発生させていた。
【0013】
又、画像形成装置が連続プリント作業中に転写材が搬送中に蛇行したりして走行中心に対して幅方向にずれ(以降、幅方向のずれという)、押圧部材の幅よりはみ出してしまい、そのまま転写部に給送され、はみ出した押圧部材部分により感光体表面の静電吸着したトナー像が擦られて乱され、画像不良を発生させてしまう。
【0014】
従来、このような場合不良画像となった転写材は、画像形成工程を終了し排紙トレーに排出されない限り、不良画像かどうかの認識ができなかった。
【0015】
特に多数頁を多部数プリントする場合には、後処理工程を終了し完成品をチェックしない限り、不良プリントを見つけ出すことは難かしく、不良プリントかどうかの判断も多数頁のものを短時間で行うことは更に難しい。
【0016】
見つけ出せたとしても、その頁のみ再プリントし、多数頁多部数の差し替え作業は時間を取られ大変である。
【0017】
さらに、転写材の感光体への密着方法に関しては、例えば押圧部材(先端部の転写材押さえ部分がポリエチレンテレフタレート樹脂でできている)を感光体全幅方向に2枚重ね、永久歪みによる押圧力低下を防ぎ、誘電体シートと転写材を重ねて押圧部材先端部が押圧することにより感光体への転写材の密着性を高めている(例えば、特許文献1)。
【0018】
【特許文献1】
特開平3−4273号公報(4頁右上16行目〜左下10行目、図2)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
このため、本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、押圧部材先端部や押圧部材の幅方向の端部が感光体表面に接触し感光体に傷をつけ、転写部において転写材にトナー像を転写する際に傷が転写され画像不良を発生することを防いだり、多数頁多部数プリント作業中における画像不良転写材発生を事前に認識したり表示したりすることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の本発明の画像形成装置によって達成される。
【0021】
(1) 像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、該転写手段の転写材搬送方向上流側に配設した押圧部材と、押圧部材を移動させて押圧部材により転写材を介して像担持体を押圧して転写ニップを形成する押圧部材移動手段と、押圧部材の位置を検知する押圧部材位置検知手段と、押圧部材の幅を検知する押圧部材幅検知手段と、転写材の幅と幅方向の位置を検知する転写材位置検知手段と、制御手段とを有し、該制御手段が、該転写材位置検知手段により検知された転写材の幅と該押圧部材幅検知手段により検知された押圧部材の幅とを比較して、押圧部材の幅が転写材の幅より大きいと判断した場合には、該押圧部材移動手段を停止するように制御することを特徴とする画像形成装置。
【0022】
(2) 多種の幅の押圧部材を取り付け可能であることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0023】
(3) 前記押圧部材幅検知手段が、操作表示画面を用いて入力された押圧部材の幅を検知幅とすることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0024】
(4) 前記押圧部材幅検知手段が、2種の押圧部材との判別を1つの検出器により行うことを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0025】
(5) 前記押圧部材幅検知手段が、押圧部材の転写材搬送方向上流側の端部に設けられた検出マークを複数の検出器で検知し、その検知信号の組み合わせにより、押圧部材の幅を検知することを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0026】
(6) 前記押圧部材幅検知手段が、イメージセンサにより押圧部材の幅を検知することを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0027】
(7) 像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、該転写手段の転写材搬送方向上流側に配設した押圧部材と、押圧部材を移動させて押圧部材により転写材を介して像担持体を押圧して転写ニップを形成する押圧部材移動手段と、押圧部材の位置を検知する押圧部材位置検知手段と、転写材の幅と幅方向の位置を検知する転写材位置検知手段と、制御手段とを有し、該転写材位置検知手段により転写材の幅方向のずれ量を検知し、検知された該ずれ量に基づき該制御手段が該押圧部材移動手段を停止するかどうかの判断をすることを特徴とする画像形成装置。
【0028】
(8) 転写材の幅と幅方向のずれ量をイメージセンサを用いて検知し、検知された該ずれ量に基づいて転写材が前記押圧部材の幅方向端部より内側を通過すると前記制御手段が判断した場合には、前記押圧部材移動手段を停止するように制御することを特徴とする(7)に記載の画像形成装置。
【0029】
(9) 前記ずれ量が(転写材の幅−押圧部材の幅)/2より大きいと前記制御手段が判断した場合には、前記押圧部材移動手段を停止するよう制御することを特徴とする(7)に記載の画像形成装置。
【0030】
(10) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止指令に基づいて、画像形成機能を停止した状態で転写材を排出するように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0031】
(11) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、転写材を搬送経路中において紙詰まり状態とし、アラーム表示を出すように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0032】
(12) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、前記押圧部材が動作停止状態にある転写材に対しては後処理装置の排紙部へ出力するように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0033】
(13) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、前記押圧部材が動作停止状態にあることを記憶手段に記憶させ、排出する転写材に印字するように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0034】
(14) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、後処理装置にて転写材に判別マークを施すように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0035】
(15) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、操作表示画面に押圧部材動作停止を表示するように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0036】
(16) 像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、像担持体の回転方向で該転写手段の上流側に配設した押圧部材と、押圧部材を移動させて押圧部材により転写材を介して像担持体を押圧して転写ニップを形成し、転写材が搬送方向に直交する方向にずれた場合には該ずれ量分押圧部材を同じ方向に移動させる押圧部材移動手段と、押圧部材幅を検知する押圧部材幅検知手段と、転写材の幅と幅方向の位置を検知する転写材位置検知手段と、制御手段とを有し、前記転写材位置検知手段が転写材の幅とずれを検知し、転写材の幅が前記押圧部材の幅に対して1.00倍以上の時には押圧部材を転写材のずれ量分搬送方向に直交する方向に移動させるように前記押圧部材移動手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
【0037】
(17) 転写材を収納する給紙トレイと、該給紙トレイの幅を設定し、設定された給紙トレイの幅を検知する給紙トレイ設定幅検知手段とを備え、転写材位置検知手段がずれを検知した場合には、前記制御手段が、前記押圧部材幅検知手段により検知された押圧部材幅と、該給紙トレイ設定幅検知手段により検知された給紙トレイ設定幅とを比較して、該押圧部材幅と異なる幅の転写材を収納している給紙トレイがあると判断した場合には、操作表示画面に表示された該給紙トレイのマークに対して使用不可の表示を行うように制御することを特徴とする(16)に記載の画像形成装置。
【0038】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置における転写位置に転写材Pを給紙する給紙部を示す図である。
【0039】
1は、像担持体としての感光体であり、帯電部2、露光部3及び現像部4により感光体1に対して帯電、露光及び現像を行うことによりトナー像が形成され、形成されたトナー像は感光体1と転写部5との間に形成される転写位置において転写材Pに転写される。
【0040】
転写部5はコロナ放電器からなる転写部であり、転写材Pに背面からトナーとは反対極性の帯電を行って、トナー像を転写材Pに転写する。
【0041】
なお、感光体等の像形成体上にトナー像を形成し、形成したトナー像を中間転写体に転写し、中間転写体から転写材にトナー像を形成する画像形成装置があるが、このような画像形成装置では中間転写体が像担持体である。
【0042】
転写材Pはループ形成ローラ11及びレジストローラ12により転写位置に搬送され、トナー像が転写された転写材Pは分離部6により分離され、定着装置7により定着処理される。
【0043】
転写後の感光体1はクリーニング装置8によりクリーニングされ、次の画像形成処理に備える。
【0044】
転写材Pの先端がセンサ15により検知された後に、制御手段100(後述)はループ形成ローラ11を所定時間作動させ、これにより転写材Pを搬送して、ループ形成ガイド13において転写材Pのループを形成する。
【0045】
次に、制御手段100はセンサ15の転写材先端検知から所定時間後又は感光体1に対する露光開始から所定時間後に、レジストローラ12を作動させて転写材Pの搬送を開始する。
【0046】
レジストローラ12がセンサ15の転写材先端検知から所定時間後に起動するか又は露光開始から所定時間後に起動するかは、レジストローラ12と転写位置間の距離と、露光位置と転写位置間の距離とのいずれかが長いかによる。
【0047】
14は、転写材Pを転写位置に案内し、感光体1との間に転写材をニップし、転写材Pを感光体1に密着させる押圧部材であり、転写部5においてコロナ放電によりトナー像の転写を行う場合に、転写材Pが転写位置において感光体1に密着することが重要であり、押圧部材14はこのような機能を果たすように配設されている。
【0048】
押圧部材14は押圧部材移動手段21により駆動されて上下及び前後に移動する。なお、ここで前後とは転写材Pの搬送方向を前、その反対方向を後とする方向であり図1における左右方向である。
【0049】
なお、押圧部材移動手段21の駆動源としてはステッピングモータが好ましい。
【0050】
16は、密着型ラインセンサであるイメージセンサで構成された転写材位置検知手段であり、発光部となるLEDアレーと受光部であるセンサアレーとから構成され、転写材の幅と幅方向の位置を検知する。
【0051】
なお、転写材の幅方向のずれ及びずれ量の検知は、転写材の幅と幅方向の位置の検知データに基づき演算処理し求められ、検知される。
【0052】
17は、押圧部材14の位置を検知する押圧部材位置検知手段であり、投光器と受光器とからなり、押圧部材14の位置を連続値として押圧部材14の位置データを生成するタイプのものや、押圧部材14が一定位置より上方にある時にオンし、該一定位置よりも下方にある時にオンするオン・オフタイプの検知手段でもよく、オン・オフタイプにはフォトインタラプタ又は機械的スイッチを用いることも可能である。
【0053】
18は、転写材Pの先端を検知し、検知信号にもとづいて制御手段100が露光開始等の画像形成工程におけるシーケンス制御を行うためのセンサである。
【0054】
19は、密着型ラインセンサであるイメージセンサで構成された押圧部材検知手段であり、発光部となるLEDアレーと受光部であるセンサアレーとから構成され、押圧部材14の幅を検知する。
【0055】
21は、押圧部材移動手段であり、押圧部材14の感光体1に対する最適位置を設定し、押圧部材位置検知手段17が生成する押圧部材14の位置データに基づいて押圧部材移動手段21を制御して押圧部材14を常に最適位置に設定する。
【0056】
制御方法としては押圧部材位置検知手段17が生成する連続値に基づいて押圧部材14の位置を連続的に移動させる連続制御が用いられるが、2以上の段階制御でもよく、その場合には押圧部材位置検知手段17としてオン・オフ作動するものを用いることができる。
【0057】
押圧部材14の位置は図2に示すように転写材Pの進行方向W1にほぼ直角な上下方向(14aから14bに移動させる矢印W2の方向)及び進行方向である左右方向(14aから14cに移動させるW3の方向)の少なくとも一方向に変えることができる。
【0058】
このような上下方向又は水平方向に押圧部材14を変位させることにより、感光体1と押圧部材14間の間隔Dが変化するので、押圧部材14の位置データを用いた制御により間隔Dを所望の値に設定することができる。
【0059】
或いは、レジストローラ12側の端部を軸として押圧部材14を回転させることにより間隔Dを制御することも可能である。
【0060】
押圧部材移動手段21の駆動源としてステッピングモータを用いた前記連続制御において、数十μm〜1mm程度の刻みで間隔D(図2に示す)を変更する位置制御が可能になる。
【0061】
なお、画像形成工程における制御方法としては、転写材Pの1枚毎の画像形成工程の初期において前記した制御手段100による位置制御を実施し、1枚の画像形成工程中に初期設定された値を保持する方法又は常に押圧部材位置検知手段17の位置データを読み取って押圧部材14の最適位置を求め設定する方法を採用することも可能である。
【0062】
又、従来の可動型押圧部材のように、押圧部材14を付勢手段により位置決め部材に押圧し、位置決め部材の位置を制御手段100により制御する方法を採用することも可能である。
【0063】
以上のようにして押圧部材14を押圧部材移動手段21により作動させて感光体1に転写材Pを密着させることにより、感光体1上に形成されたトナー像を転写部5においてコロナ放電等により画像品質を低下させずに確実に転写材P上に転写させることができる。
【0064】
しかしながら、押圧部材14の感光体1側の先端部は図3に示すような構造を有している。
【0065】
即ち、押圧部材14は押圧部材本体14Bと押圧先端部14Aとで構成されていて、押圧先端部14Aの後端部は押圧部材本体14Bに固着され、押圧先端部14Aの先端部は転写材Pをより確実に感光体1へ密着するように弾性を有し、かつ感光体1上に静電吸着されたトナー像を転写材Pとの密着時に乱すことのない押圧力で転写材Pの背面を押圧する材料として0.05mm〜0.1mm厚程度のポリエチレンテレフタレート(PET)が採用されている。
【0066】
なお、押圧先端部14Aと押圧部材本体14Bとは同一の幅で構成されている。
【0067】
又、感光体の回転方向は矢示の方向である。
そのため、押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1上に静電吸着されたトナー像に直接接触することを避けるために、通常は押圧部材14の幅は転写材Pの幅に合わせて同じ幅か或いは転写材Pの幅より狭いものが採用されている。
【0068】
そのため、図4に示すように(イ)押圧部材14を構成する押圧先端部14Aの幅に対して転写材Pの幅が狭い場合、(ロ)転写材Pの搬送時に蛇行等によりずれ、押圧部材14を構成する押圧先端部14Aの幅方向の端部が転写材Pの幅方向の端部より飛び出してしまう場合、には感光体1に直接押圧部材14を構成する押圧先端部14Aが接触してしまい感光体1の表面を傷つけたり、感光体1上に静電吸着されたトナー像の端部が擦られトナー像が乱され転写不良を発生したりする。
【0069】
これを防ぐための実施方法を以下に説明する。
図5は転写材Pの幅と押圧部材14の幅を検知して押圧部材移動手段21を制御することを示すブロック図である。
【0070】
レジストローラ12により搬送された転写材Pは転写材位置検知手段16により幅が検知され、一方押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅が検知され、両方の検知信号が制御手段100に送られ両方の検知信号が比較される。
【0071】
比較された検知信号から制御手段100が転写材Pの幅の方が押圧部材14の幅より広いと判断した場合には、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出し、押圧部材移動手段21を作動させて押圧部材14を予め設定した感光体1に対する位置まで移動させ、押圧部材位置検知手段17が押圧部材14の先端が予め設定した位置にきたことを検知すると、押圧部材14は停止する。
【0072】
一方、制御手段100が転写材Pの幅より押圧部材14の幅の方が広いと判断した場合には、制御手段100は押圧部材移動手段21へ停止信号を出し、押圧部材移動手段21の作動を停止する。
【0073】
図6は上記の制御をフローチャートで示したものであり、以下に説明する。
センサ15の転写材Pの先端検知から所定時間後又は露光開始から所定時間後にレジストローラ12を作動させ、転写材Pの転写部5の方向への搬送を再開する(S1)。
【0074】
次いで、押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅を検知し(S2)、引き続き転写部5の方向へ搬送されてきた転写材Pの幅を転写材位置検知手段16により検知する(S3)。
【0075】
検知された押圧部材14の幅と転写材Pの幅は制御手段100にて演算処理し比較され、押圧部材14の幅が転写材Pの幅より広いと判断された場合(S4でYES)には、制御手段100は押圧部材移動手段21へ停止信号を出す(S5)。
【0076】
次いで、停止信号に基づき、押圧部材移動手段21は作動を停止する(S6)。
【0077】
これにより押圧部材14が転写材Pを感光体1に密着させるための動作が停止されるため、転写材Pの幅より飛び出た部分の押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することを防ぐことができる。
【0078】
一方、押圧部材14の幅が転写材Pの幅より広くないと判断された場合(S4でNO)には、転写材Pの幅が押圧部材14の幅より広いか又は同じであるから、押圧部材14が転写材Pを感光体1に密着させる場合に押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1と直接接触することはないので、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出す(S7)。
【0079】
次いで、作動信号に基づき、押圧部材移動手段21は作動(S8)し、通常の画像形成を継続する(S9)。
【0080】
ここで、押圧部材14は転写材Pの給送幅に合わせた押圧部材14の幅にサービスマンやユーザーが変更することは従来から行われている。
【0081】
しかしながら押圧部材14変更後に、その変更した押圧部材14の幅の認識が行われていないので、転写材Pの幅とのずれを生じても判断することができず、転写材P及び感光体1上への擦り傷等の画像品質の低下を招いてしまう。
【0082】
このことを防止するために、使用中の押圧部材14の幅を予め検知することで転写材Pの幅とのずれを予め認識することが可能になる。
【0083】
押圧部材14の幅を検知する方法としては、以下に説明する各種の方法がある。
【0084】
なお、押圧部材本体14Bの幅と押圧先端部14Aの幅は同一の幅で構成されていることは言うまでもない。
【0085】
(イ)操作・表示部(図示なし)に押圧部材設定幅のメニューを設け、現在実際に装置内に取り付けられている押圧部材14の幅を操作・表示部から入力し記憶させておくことにより、必要に応じて押圧部材14の幅を操作・表示部から呼び出すことができ、転写材Pの幅とのチェックが可能となる。
【0086】
また、転写材Pの幅の検知との比較も予め制御手段100に押圧部材14の幅が記憶されているから、制御手段100により自動的にどちらの幅が広いかの判断もできることになる。
【0087】
(ロ)図7(a)(図は感光体1と押圧部材14−1、14−2との位置関係を簡略に示す。矢示方向は転写材Pの搬送方向を示す)に示すように、一般的に画像形成装置C(図14参照)は複数の給紙トレイS(図14参照)を装備し、多様なプリントサイズに対応しているが、転写材Pの給紙走行幅はほとんど2種類(例えば、A4サイズとB5サイズの各長辺方向の幅等)でカバーできる。
【0088】
そのため、切り換え交換可能な構造を有する2種類の幅の押圧部材14−1(幅L1)と押圧部材14−2(幅L2)を搭載し、一方の押圧部材14−1に検知マークmを付けておけば1個のセンサで2種類の押圧部材14−1の幅L1と押圧部材14−2の幅L2の判別が可能となり、制御手段100が給紙トレイSから給紙される転写材Pの幅情報をもとに、どちらの押圧部材14を使用するかを選択し、自動的に切り換えることができる。
【0089】
(ハ)図7(b)に示すように、押圧部材14の後端部に押圧部材14の幅を判別できる複数の検知マークk(例えば、機械的な突起、穴、溝や貼着された反射マーク等)を付けておき、待機状態にある押圧部材の幅を複数の検知マークkに対応して配設された複数のセンサTで検知させることにより、複数のセンサTの検知信号(ON/OFF信号)の組み合わせでバイナリーコード化し、制御手段100が多数の押圧部材14の幅を判別し、転写材Pの幅と比較して押圧部材移動手段21の作動の可否を判断することができる。
【0090】
なお、矢示は転写材Pの搬送方向を示している。
(ニ)図7(c)は、感光体1と押圧部材14とレジストローラ12との位置関係を簡略に示した上面図と側面図であり、押圧部材幅検知手段19を構成する密着型ラインセンサであるイメージセンサ(分解能:数十ミクロン)を転写材Pの搬送方向(上面図における矢示)と直交する方向に転写材Pの最大搬送幅全体をカバーするように押圧部材の下方から検知するように配設して用いることにより、待機状態にある押圧部材14の幅を検知し、その情報をもとにして制御手段100は転写材Pの幅と幅方向のずれとの比較を行い、押圧部材移動手段21の作動の可否を判断することができる。
【0091】
なお、14aで示す2点鎖線は転写材Pの最大搬送幅に対応する押圧部材の最大幅を示している。
【0092】
又、側面図における感光体1の回転方向は矢示で示してある。
以上のように押圧部材の幅の検知が可能となり、かつ転写材の幅も検知できることにより、適切な組み合わせの選択が装置側で行えることになり、従来予め決められた幅の押圧部材しか搭載できなかったが、多種の幅の押圧部材を取り付けることが可能となる。
【0093】
次に、図8は転写材Pの幅方向のずれと押圧部材14の幅とを比較して押圧部材移動手段21を制御することを示すブロック図である。
【0094】
図9は、感光体1と転写材Pとレジストローラ12との位置関係を簡略に示した上面図と側面図であり、レジストローラ12により搬送された転写材Pは、転写材Pの搬送方向(上面図における矢示)と直交する方向に転写材Pの最大幅(上面図にP1で示す2点鎖線)全体をカバーするように転写材の上方から検知するように配設された転写材位置検知手段16を構成する密着型ラインセンサであるイメージセンサ(分解能:数十ミクロン)により、転写材Pの幅と幅方向の位置が検知され、検知されたデータを基に制御手段100が演算し、転写材Pの幅方向に対するずれ量が検知される。
【0095】
なお、側面図における感光体1の矢示は回転方向を示している。
該ずれ量と転写材Pの幅と押圧部材幅検知手段19により検知された押圧部材14の幅とを基に制御手段100が比較・演算し、押圧部材14の幅方向の端部が転写材Pの幅よりはみ出す状態があるかどうかを判断し、その判断に基づいて押圧部材移動手段21の作動を停止するかどうかの判断を行う。
【0096】
なお、転写材位置検知手段16をレジストローラ12の下流側に配設することにより、レジストローラ12により転写材Pの片寄りが修正された転写材Pを検知することになるから、転写材Pの幅及び幅方向の位置の検知は正しく行われることになる。
【0097】
図10は、転写材Pの幅方向のずれに対して転写材Pが押圧部材14の内側を通過する場合の制御手段100の判断を示すフローチャートである。
【0098】
センサ15の転写材P先端検知から所定時間後又は露光開始から所定時間後にレジストローラ12を作動させ、転写材Pの転写部5の方向への搬送を再開する(S11)。
【0099】
次いで、押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅を検知し(S12)、引き続きレジストローラ12により転写部5の方向へ搬送されてきた転写材Pの幅方向の位置を転写材位置検知手段16が検知する(S13)。
【0100】
検知された転写材Pの幅方向の位置から転写材Pの幅方向のずれ量を制御手段100にて演算処理する(S14)。
【0101】
既に検知した押圧部材14の幅と転写材Pの幅と転写材Pの幅方向のずれ量から転写材Pが押圧部材14の内側を通過するかどうかを判断する(S15)。
【0102】
転写材Pが押圧部材14の内側を通過する(YES)と判断すると、押圧部材14の幅(La)と転写材Pの幅(Lp1)との位置関係は図11の(イ)のようになっていることになるから、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップすると転写材Pよりはみ出した部分の押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することになってしまうから、この状態を防止するために制御手段100は押圧部材移動手段21への停止信号を出し(S16)、押圧部材移動手段21を停止する(S17)。
【0103】
一方、S15で転写材Pが押圧部材14の内側を通過しない(NO)と判断すると、すでに検知されデータとして記憶されている転写材Pの幅と押圧部材14の幅とを比較する(S18)。
【0104】
比較して転写材Pの幅の方が狭いと判断された場合(YES)には押圧部材14の幅(La)と転写材Pの幅(Lp2)との位置関係は図11の(ロ)のようになっていることになるから、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップすると転写材Pよりはみ出した部分の押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することになってしまうから、この状態を防止するために制御手段100は押圧部材移動手段21への停止信号を出すステップ(S16)に入る。
【0105】
一方、S18で転写材Pの幅が押圧部材14の幅より狭くないと判断された場合(NO)には押圧部材14の幅(La)と転写材Pの幅(Lp3)との位置関係は図11の(ハ)のようになっていることになるから、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップしても押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することはないため、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出し(S19)、押圧部材移動手段21の作動を実行し(S20)、通常の画像形成工程を継続し(S21)、次の転写材Pがレジストローラ12の作動(S11)により転写部5の方向に搬送され、以降この工程が繰り返される。
【0106】
図12は、転写材Pの幅方向のずれ量に対して転写材Pの幅が押圧部材14の幅より広い場合の制御手段100の判断を示すフローチャートである。
【0107】
センサ15の転写材Pの先端検知から所定時間後又は露光開始から所定時間後にレジストローラ12を作動させ、転写材Pの転写部5の方向への搬送を再開する(S31)。
【0108】
次いで、押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅を検知し(S32)、引き続きレジストローラ12により転写部5の方向へ搬送されてきた転写材Pは転写材位置検知手段16を構成する密着型のラインセンサであるイメージセンサにより転写材Pの幅と位置の検知(S33)がなされる。
【0109】
検知された転写材Pの幅と押圧部材14の幅とから、n=(転写材Pの幅−押圧部材14の幅)/2が制御手段100により演算処理されて求められる(S34)。
【0110】
又、検知された転写材Pの搬送方向の位置から転写材Pの幅方向のずれ量mが制御手段100により演算処理されて求められる(S35)。
【0111】
mとnとを比較して(S36)、mの値の方が大きい(m>n)と判断された場合(YES)には、図13(a)に示すように、転写材Pの幅(Lp)が押圧部材14の幅(La)より広くても転写材Pの幅方向のずれ量の方が大きいために、転写材Pの幅より押圧部材14の幅がはみ出すことになる。
【0112】
そのため、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップすると転写材Pよりはみ出した部分の押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することになってしまうから、この状態を防止するために制御手段100は押圧部材移動手段21へ停止信号を出し(S37)、押圧部材移動手段21を停止する(S38)。
【0113】
一方、mとnとを比較して(S36)、mの値の方が大きくない(m≦n)と判断された場合(NO)には、図13(b)に示すように、転写材Pの幅(Lp)が押圧部材14の幅(La)より広く、かつ転写材Pの幅方向のずれ量の方が小さいために、転写材Pの幅から押圧部材14の幅がはみ出すことはない。
【0114】
このため、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップしても押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することはないため、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出し(S39)、押圧部材移動手段21の作動を実行し(S40)、通常の画像形成工程を継続し(S41)、次の転写材Pがレジストローラ12の作動(S31)により転写部5の方向に搬送され、以降この工程が繰り返される。
【0115】
次に、制御手段100の押圧部材移動手段21への停止信号に基づいて押圧部材14によるニップをされずに転写部5へ送られた転写材Pは、画像形成不良プリントとして装置本体の排紙部(図示せず)へ排出される。
【0116】
しかしながら、正常プリントと混在してしまうと、後から選別することはかなり難しく手間もかかり、場合によっては見過ごしてしまうこともある。
【0117】
更に、多数頁多部数の大量プリント作業の場合オペレータが常時立ち会っていない場合もあり、事前の早期発見が困難となり、さらに後処理作業での頁の差し替え等に多大な時間を要してしまう。
【0118】
以上の問題点を解決するために、以下に説明する各種の方法を実施することで対応が可能となる。
【0119】
(イ)図14(a)のフローチャートで示すように、制御手段100により出された押圧部材移動手段21への停止信号に基づいて、センサ16により検知された転写材先端検知信号がインタラプトされ、露光部3における画像信号に基づいた像露光及び転写部5における転写が禁止される。
【0120】
これにより画像形成不良プリントとなった転写材Pは画像形成せずに白紙状態で排出されることになり、その場において又は後で抜き出し除去することは容易である。
【0121】
なお、転写部5における転写を禁止しなければベタ黒状態で排出することも可能であり、画像形成不良プリントとなった転写材Pの判別はさらに容易にできる。
【0122】
(ロ)図14(b)のフローチャートで示すように、制御手段100により出された押圧部材移動手段21への停止信号に基づいて、レジストローラ12の駆動回路の作動信号をインタラプトし、レジストローラ12により搬送中の転写材Pを途中で停止させ搬送ジャムの状態を発生させることにより、アラーム信号を出し、搬送不良のトラブルを操作・表示部に表示させる。
【0123】
これによりオペレータが直接搬送ジャム状態の転写材Pを除去することにより、後から画像形成不良プリントの転写材Pを探し出し除去する作業から解放され、さらに気が付かずにファイリングしたり、そのまま配布したりするミス等を防ぐことができる。
【0124】
(ハ)図15は後処理装置Fを連結した画像形成装置Cであり、この場合の通常の排紙部(図示せず)は後処理装置Fに図示したA部にあり、B部が後処理装置Fとしての本来の機能を搭載した部分であり、後処理装置の制御、演算、判断、記憶等は制御手段100が担当している。
【0125】
該B部に転写材Pに付けるステイプル/パンチ/折り等の機能が搭載してあり、該A部とは別に後処理用の排紙部(図示せず)が設けてある。
【0126】
図14(c)のフローチャートで示すように、制御手段100により出された押圧部材移動手段21への停止信号(S121)に基づいて、後処理装置FのB部が選択され(S122)、転写材Pは後処理装置FのB部へ送られ(S123)、画像形成不良プリントの転写材Pに判別マークを付けるかどうかが判断される(S124)。
【0127】
該判別マークを付けない(NO)と判断された場合には、通常使用以外の後処理装置FのB部の排紙部を選択し(S125)、転写材Pが排紙部から排出される(S126)。
【0128】
これにより正常プリントの転写材Pは後処理装置FのA部の排紙部へ排出させている場合には、画像形成不良プリントの転写材Pは正常プリントの転写材Pと区別されて通常使用以外の該B部の排紙部へ排出するようにしておけば、正常プリントの転写材Pと不良プリントの転写材Pとの混在の防止および判別が容易に行われることになる。
【0129】
なお、上記の関係は転写材Pの排紙部への排出の組み合わせはA部とB部とを逆の組み合わせにしても良い。
【0130】
一方、S124において転写材Pに該判別マークを付ける(YES)と制御手段100が判断した場合には、後処理装置FのB部に搭載したステイプル/パンチ/折り等の機能から予め操作・表示部にて選択・入力し、記憶しておいた該機能が選択され(S127)、判別マークとして画像形成不良プリントの転写材Pに付与し(S128)、該B部の排紙部へ排出する(S129)。
【0131】
なお、通常プリント作業において後処理機能の内のステイプル機能を除いて働かせても良い。
【0132】
又、パンチ機能は通常のファイリング用の位置へのパンチング以外に、パンチングの位置をずらすことにより画像形成不良プリントの転写材Pの判別が更に容易になる。
【0133】
これにより後処理装置FのB部機能を利用した多数頁多部数の画像形成された転写材Pのソート出力やオフセットソート出力等への画像形成不良プリントの転写材Pの混在に対して異なる該判別マークが付されていることになるから、容易に判別でき、かつ抜き出し除去する手間もあまり掛からない。
【0134】
(ニ)図14(d)のフローチャートで示すように、制御手段100により出された押圧部材移動手段21への停止信号に基づき、予め操作・表示部からのキー入力で設定し、記憶部のハードディスク等の記憶媒体に記録されている押圧部材14が動作しないで出力したことを示す文言(例えば、「このプリントは押圧部材が機能せずに出力されたものです」等)を、センサ16による転写材先端検知信号18に基づいて露光部3により露光が開始される際に制御手段100が選択し、感光体1上に上記の文言を静電潜像として書き込む。
【0135】
引き続き次の現像部4によりトナー像として形成し、転写部5において押圧部材14によるニップがない状態で転写材Pに該トナー像が転写され、分離部6、定着部7を経て排紙部へ排出される。
【0136】
これによりオペレータは排出された転写材Pにプリントされた上記の内容の文言を読み取ることにより、画像形成不良プリントの原因が分かり、かつ不良プリントの転写材Pの除去が容易に行える。
【0137】
その他として、制御手段100により出された押圧部材移動手段21への停止信号に基づき、操作・表示部の表示パネル上に、予め操作・表示部からのキー入力で設定し、記憶部のハードディスク等の記憶媒体に記録されている押圧部材14の動作が行われていないことを示す文言等の表示を出すことが挙げられる。
【0138】
これにより排紙部に排出される前に画像形成不良プリントの転写材Pの発生を予告することにより早期に排除等の対応ができ、かつ不良原因が明確に分かり対処も早く取れることになる。
【0139】
次に、転写材Pに幅方向のずれが発生した場合、押圧部材14を該ずれ量分、同じ方向にずらせば押圧部材14と転写材Pとの搬送中心は合致したことになる。
【0140】
そのために押圧部材14を転写材Pの搬送方向だけでなく、搬送方向に直交する方向にも移動可能にすればよい。
【0141】
すなわち、図16(a)に示すように押圧部材移動手段21には、押圧部材14を転写材Pの搬送方向に移動させる機能を有する移動部101と、押圧部材14を搬送方向に対して直交する方向に移動させる機能を有する移動部102とを設けてある。
【0142】
移動部101には駆動モータM1、移動部B102には駆動モータM2が連結され、制御手段100により駆動が制御されている。
【0143】
なお、感光体1は矢示で示す方向に回転する。
図16(b)は、図16(a)を上面から見た場合の押圧部材14を幅方向にずらした状態(2点鎖線で示す。dはずれ量を示す)を示す模式図であり、矢示は転写材Pの搬送方向を示す。
【0144】
図17は、転写材Pの幅が押圧部材14の幅より広くても、転写材Pの搬送方向の幅のずれ量によっては転写材Pの幅より押圧部材14の幅がはみ出すことを防ぐように、制御手段100が押圧部材移動手段21を制御するためのフローチャートである。
【0145】
センサ15の転写材P先端検知から所定時間後又は露光開始から所定時間後にレジストローラ12を作動させ、転写材Pの転写部5の方向への搬送を再開する(S51)。
【0146】
次いで、押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅(La)を検知し(S52)、引き続きレジストローラ12により転写部5の方向へ搬送されてきた転写材Pの搬送方向の位置と幅(Lp)を転写材位置検知手段16を構成する密着型イメージセンサにより検知する(S53)。
【0147】
検知された転写材Pの搬送方向の位置から転写材Pの搬送中心からのずれ量(m)を制御手段100にて演算処理して算出する(S54)。
【0148】
転写材Pの幅(Lp)と押圧部材14の幅(La)とを比較し(S55)、制御手段100が(Lp/La)≧1.00と判断(YES)した場合には、押圧部材移動手段21へ幅方向への作動信号を出し、押圧部材14を転写材Pの搬送方向の幅に対して直交する方向に該ずれ量(m)分移動させる(S56)。
【0149】
これにより転写材Pの搬送方向中心と押圧部材14の搬送方向の中心が合致することになるから、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップする場合でも押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することを防ぐことができる。
【0150】
このため、連続プリント作成中における転写材Pの搬送方向の幅のずれによる画像形成不良プリントの混在や画像形成不良プリントの別排出による頁欠落をなくし、後処理上の面倒な作業(不良プリントの再作成や多部数への頁差し替え等)の発生を防ぐことが可能になる。
【0151】
以降、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出し(S57)、押圧部材移動手段21を作動させ(S58)、通常の画像形成工程を継続する(S59)。
【0152】
一方、S55において、制御手段100が(Lp/La)≧1.00でないと判断(NO)した場合には、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップすると転写材Pよりはみ出した部分の押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することになってしまうから、この状態を防止するために制御手段100は押圧部材移動手段21へ停止信号を出し(S60)、押圧部材移動手段21を停止する(S61)。
【0153】
次に、1又は多数の給紙トレイS(図15参照)に収納されている転写材Pの幅が分かれば現在使用している押圧部材14の幅と比較して使用可能な転写材Pを収納した給紙トレイSが選別でき、オペレータのミスを防ぐことができ、更に給紙トレイSから給紙された転写材Pがずれてもずれ修正機能が働くから、画像形成不良プリントを発生させる恐れもない。
【0154】
すなわち、図18は、給紙トレイ設定幅(図示せず)が押圧部材14の幅と異なる場合に制御手段100が操作・表示部の給紙トレイSのマークに使用不可を表示する制御を示すフローチャートである。
【0155】
制御手段100からの駆動モータON信号によりレジストローラ12は回転を開始し、同時に押圧部材幅検知手段19が押圧部材14の幅を検知する。
【0156】
一方、給紙トレイ設定幅については給紙トレイS側に設けられた複数のマグネットとこれを検出する装置側の複数のリードスイッチのON/OFF信号の組み合わせでバイナリーコード化されており、これによりセットされた転写材のサイズ(幅と長さ)が検出され、制御手段100に記憶されると共にその検出信号が操作・表示部の表示回路に送られ、トレイ初期状態設定画面上に表示されている1又は多数の給紙トレイSに合わせたサイズ(例えば、A4、B4等)が表示される。
【0157】
これにより、給紙トレイ設定幅の検知から給紙トレイSに収納されている転写材Pの幅がわかることになる。
【0158】
記憶された給紙トレイ設定幅と押圧部材14の幅とを比較して(S74)、両者の幅が等しくない(NO)と制御手段100が判断した場合には、操作・表示部に表示されたトレイ初期状態設定画面上に表示されている1又は多数の給紙トレイSの内、該当するもののサイズ表示に、その給紙トレイSに収納された転写材Pの使用不可を明示するために、ハッチング等の他の給紙トレイSと判別し易いマークを付与する(S75)。
【0159】
一方、S74で該両者の幅が等しい(YES)と制御手段100が判断した場合には、次の給紙トレイSの有無をチェックし(S76)、あると制御手段100が判断した場合(YES)には次の給紙トレイ設定幅をチェックする(S77)。
【0160】
S76で次の給紙トレイSがないと制御手段100が判断した場合(NO)には本作業は終了する(S78)。
【0161】
これにより、現在使用されている押圧部材14の幅に対して使用可能な転写材Pの幅が分かることになる。
【0162】
次に、図19は、図18のフローチャートより選択された使用可能な転写材Pの搬送から画像形成までのフローチャートを示す。
【0163】
センサ15の転写材P先端検知から所定時間後又は露光開始から所定時間後にレジストローラ12を作動させ、転写材Pの転写部5の方向への搬送を再開する(S81)。
【0164】
次いで、押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅(La)を検知し(S82)、引き続きレジストローラ12により転写部5の方向へ搬送されてきた転写材Pの幅方向の位置と幅(Lp)を転写材位置検知手段16を構成する密着型イメージセンサにより検知する(S83)。
【0165】
検知された転写材Pの搬送方向の位置から、転写材Pの幅方向からずれているかどうかを判断する(S84)。
【0166】
転写材Pが幅方向からずれていると判断された場合には(YES)、転写材位置検知手段16により検知された転写材Pの幅と位置から、転写材Pの幅方向のずれ量(m)を制御手段100にて演算処理して算出し(S85)、押圧部材14を幅方向に転写材Pの幅方向のずれ量分(m)、転写材Pのずれた方向に移動させる(S86)。
【0167】
これにより転写材Pの搬送方向中心と押圧部材14の搬送方向中心が合致し、かつ両者の幅も一致しているから、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップする場合でも押圧部材14の押圧先端部14Aの両サイドが感光体1に接触する恐れもなく、安定した確実な画像形成プリントを作成することができる。
【0168】
このため、連続プリント作成中における転写材Pの幅方向のずれによる画像形成不良プリントの混在や画像形成不良プリントの別排出による頁欠落をなくし、後処理上の面倒な作業(不良プリントの再作成や多部数への頁差し替え等)の発生を防ぐことが可能になる。
【0169】
以降、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出し(S87)、押圧部材移動手段21を作動させ(S88)、通常の画像形成工程を継続する(S89)。
【0170】
一方、S84において、転写材Pの幅方向のずれはないと制御手段100が判断した場合には(NO)、S87へ進む。
【0171】
【発明の効果】
押圧部材の幅と転写材の幅と幅方向のずれとを検知可能にすることにより、画像の幅方向の両端部の転写不良の発生を事前に防止でき、かつ押圧部材先端による感光体表面の損傷を減らすことができ、高画質の画像が得られ、感光体寿命も延ばすことができる。
【0172】
又、多数頁多部数の大量プリント作成における画像不良プリントの混在防止や判別のし易さができるため、後処理上の面倒な作業を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置における転写位置に転写材を給紙する給紙部を示す概略図。
【図2】押圧部材の押圧部材移動手段による感光体への位置制御状況を示す模式図。
【図3】押圧部材を構成する押圧先端部と押圧部材本体との関係を示す図。
【図4】転写材が感光体に押圧部材によりニップされた状況を示す模式図。
【図5】転写材の幅と押圧部材の幅を検知して押圧部材移動手段を制御することを示すブロック図。
【図6】転写材の幅と押圧部材の幅を検知して押圧部材移動手段を制御することを示すフローチャート。
【図7】押圧部材の幅を検知する各種の方法を示す概略図。
【図8】転写材の幅方向のずれと押圧部材の幅とを比較して押圧部材移動手段を制御することを示すブロック図。
【図9】転写材位置検知手段を構成するイメージセンサの配設位置を示す概略図。
【図10】転写材の幅方向のずれに対する制御手段の判断を示すフローチャート。
【図11】押圧部材に対して転写材が搬送する位置の幅方向の断面図。
【図12】幅方向にずれた転写材の幅が押圧部材の幅より広い場合の制御手段の判断を示すフローチャート。
【図13】押圧部材に対して転写材の幅が広い場合の幅方向の断面図。
【図14】画像形成不良プリントの転写材を排紙部へ排出する又は操作・表示部に表示する各種の方法を示すフローチャート。
【図15】後処理装置を連結した画像形成装置の外観図。
【図16】押圧部材を転写材の幅方向のずれ量分、同一方向にずらす構造を示す図。
【図17】転写材の幅より押圧部材の幅がはみださないように制御手段が押圧部材移動手段を制御することを示すフローチャート。
【図18】給紙トレイ設定幅と押圧部材の幅とから、制御手段が操作・表示部を制御することを示すフローチャート。
【図19】使用可能な転写材の搬送から画像形成までを制御するフローチャート。
【符号の説明】
1 感光体
3 露光部
5 転写部
12 レジストローラ
14 押圧部材
14A 押圧先端部
16 転写材位置検知手段
17 押圧部材位置検知手段
18 センサ
21 押圧部材移動手段
P 転写材
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に係わり、特に、像担持体に転写材を密着させる押圧部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
感光体等の像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写して、画像形成する画像形成装置には、一般に転写材を転写位置にて像担持体に密着させるために転写材の背面から像担持体を押圧して転写ニップを形成する押圧部材が設けられている。
【0003】
押圧部材は、転写材を像担持体に対して常に安定して密着させるものであり、像担持体に対する高い位置精度をもって設置される。
【0004】
転写手段としての転写部は、トナー像を担持する感光体と対向配置され、画像転写に際しては感光体上に像形成するトナーとは逆極性のバイアス電圧の印加により転写電極から感光体周面へのコロナ放電の最短距離にある転写ポイントを含む転写領域を形成して、転写材を感光体周面に静電吸着力により密着させてトナー像を転写し、感光体の回転と同期して搬送し、転写材後端までの転写を順次行う。
【0005】
この場合、転写材は給紙トレイ或いは手差し部より給送され、転写前ローラへ送られ、押圧部材先端部と感光体との間の密着性を高めるための狭い隙間を通り、転写部へ送り込まれる。
【0006】
転写材の幅が押圧部材の幅より広い場合は、押圧部材からはみ出した部分の転写材の感光体表面との密着性が不十分となり、感光体と転写材との間で剥離放電を生じ転写ハジキとなり、トナー画像の乱れや斑点状の白抜けが発生し易くなる。
【0007】
なお、本文で説明する幅とは、転写材の搬送方向に対して直交する方向の長さを言い、以降単に幅と表現する。
【0008】
一方、転写材の幅が押圧部材の幅より狭い場合は、感光体に静電吸着したトナー像を転写材に転写する際、感光体への転写材の密着性を確保するために押圧部材を感光体へ予め設定された位置(ほぼ転写材の厚さの間隔)まで接近させている。
【0009】
押圧部材の先端部分は弾性を有するポリエチレンテレフタレート樹脂シートで全幅形成されており、転写材を感光体に密着するために転写材の背面を押圧している。
【0010】
そのため、転写材の幅をはみ出した両端部分の押圧部材が感光体表面と接触し、感光体表面を傷つけることになる。
【0011】
この状態を何度も繰り返すことにより、転写材への転写時その傷が擦り傷となって画像形成不良を発生させてしまい、感光体寿命も短くしてしまう。
【0012】
転写材サイズに合わせて押圧部材を変更することは行われているが、適正な押圧部材の幅の選択を行ったかどうかの判断ができず、転写材の幅が押圧部材の幅からはみ出したり、押圧部材の幅が転写材の幅からはみ出したりして、上記で説明したような画像不良を発生させていた。
【0013】
又、画像形成装置が連続プリント作業中に転写材が搬送中に蛇行したりして走行中心に対して幅方向にずれ(以降、幅方向のずれという)、押圧部材の幅よりはみ出してしまい、そのまま転写部に給送され、はみ出した押圧部材部分により感光体表面の静電吸着したトナー像が擦られて乱され、画像不良を発生させてしまう。
【0014】
従来、このような場合不良画像となった転写材は、画像形成工程を終了し排紙トレーに排出されない限り、不良画像かどうかの認識ができなかった。
【0015】
特に多数頁を多部数プリントする場合には、後処理工程を終了し完成品をチェックしない限り、不良プリントを見つけ出すことは難かしく、不良プリントかどうかの判断も多数頁のものを短時間で行うことは更に難しい。
【0016】
見つけ出せたとしても、その頁のみ再プリントし、多数頁多部数の差し替え作業は時間を取られ大変である。
【0017】
さらに、転写材の感光体への密着方法に関しては、例えば押圧部材(先端部の転写材押さえ部分がポリエチレンテレフタレート樹脂でできている)を感光体全幅方向に2枚重ね、永久歪みによる押圧力低下を防ぎ、誘電体シートと転写材を重ねて押圧部材先端部が押圧することにより感光体への転写材の密着性を高めている(例えば、特許文献1)。
【0018】
【特許文献1】
特開平3−4273号公報(4頁右上16行目〜左下10行目、図2)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
このため、本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、押圧部材先端部や押圧部材の幅方向の端部が感光体表面に接触し感光体に傷をつけ、転写部において転写材にトナー像を転写する際に傷が転写され画像不良を発生することを防いだり、多数頁多部数プリント作業中における画像不良転写材発生を事前に認識したり表示したりすることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の本発明の画像形成装置によって達成される。
【0021】
(1) 像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、該転写手段の転写材搬送方向上流側に配設した押圧部材と、押圧部材を移動させて押圧部材により転写材を介して像担持体を押圧して転写ニップを形成する押圧部材移動手段と、押圧部材の位置を検知する押圧部材位置検知手段と、押圧部材の幅を検知する押圧部材幅検知手段と、転写材の幅と幅方向の位置を検知する転写材位置検知手段と、制御手段とを有し、該制御手段が、該転写材位置検知手段により検知された転写材の幅と該押圧部材幅検知手段により検知された押圧部材の幅とを比較して、押圧部材の幅が転写材の幅より大きいと判断した場合には、該押圧部材移動手段を停止するように制御することを特徴とする画像形成装置。
【0022】
(2) 多種の幅の押圧部材を取り付け可能であることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0023】
(3) 前記押圧部材幅検知手段が、操作表示画面を用いて入力された押圧部材の幅を検知幅とすることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0024】
(4) 前記押圧部材幅検知手段が、2種の押圧部材との判別を1つの検出器により行うことを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0025】
(5) 前記押圧部材幅検知手段が、押圧部材の転写材搬送方向上流側の端部に設けられた検出マークを複数の検出器で検知し、その検知信号の組み合わせにより、押圧部材の幅を検知することを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0026】
(6) 前記押圧部材幅検知手段が、イメージセンサにより押圧部材の幅を検知することを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0027】
(7) 像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、該転写手段の転写材搬送方向上流側に配設した押圧部材と、押圧部材を移動させて押圧部材により転写材を介して像担持体を押圧して転写ニップを形成する押圧部材移動手段と、押圧部材の位置を検知する押圧部材位置検知手段と、転写材の幅と幅方向の位置を検知する転写材位置検知手段と、制御手段とを有し、該転写材位置検知手段により転写材の幅方向のずれ量を検知し、検知された該ずれ量に基づき該制御手段が該押圧部材移動手段を停止するかどうかの判断をすることを特徴とする画像形成装置。
【0028】
(8) 転写材の幅と幅方向のずれ量をイメージセンサを用いて検知し、検知された該ずれ量に基づいて転写材が前記押圧部材の幅方向端部より内側を通過すると前記制御手段が判断した場合には、前記押圧部材移動手段を停止するように制御することを特徴とする(7)に記載の画像形成装置。
【0029】
(9) 前記ずれ量が(転写材の幅−押圧部材の幅)/2より大きいと前記制御手段が判断した場合には、前記押圧部材移動手段を停止するよう制御することを特徴とする(7)に記載の画像形成装置。
【0030】
(10) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止指令に基づいて、画像形成機能を停止した状態で転写材を排出するように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0031】
(11) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、転写材を搬送経路中において紙詰まり状態とし、アラーム表示を出すように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0032】
(12) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、前記押圧部材が動作停止状態にある転写材に対しては後処理装置の排紙部へ出力するように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0033】
(13) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、前記押圧部材が動作停止状態にあることを記憶手段に記憶させ、排出する転写材に印字するように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0034】
(14) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、後処理装置にて転写材に判別マークを施すように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0035】
(15) 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、操作表示画面に押圧部材動作停止を表示するように制御することを特徴とする(1)又は(7)に記載の画像形成装置。
【0036】
(16) 像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、像担持体の回転方向で該転写手段の上流側に配設した押圧部材と、押圧部材を移動させて押圧部材により転写材を介して像担持体を押圧して転写ニップを形成し、転写材が搬送方向に直交する方向にずれた場合には該ずれ量分押圧部材を同じ方向に移動させる押圧部材移動手段と、押圧部材幅を検知する押圧部材幅検知手段と、転写材の幅と幅方向の位置を検知する転写材位置検知手段と、制御手段とを有し、前記転写材位置検知手段が転写材の幅とずれを検知し、転写材の幅が前記押圧部材の幅に対して1.00倍以上の時には押圧部材を転写材のずれ量分搬送方向に直交する方向に移動させるように前記押圧部材移動手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
【0037】
(17) 転写材を収納する給紙トレイと、該給紙トレイの幅を設定し、設定された給紙トレイの幅を検知する給紙トレイ設定幅検知手段とを備え、転写材位置検知手段がずれを検知した場合には、前記制御手段が、前記押圧部材幅検知手段により検知された押圧部材幅と、該給紙トレイ設定幅検知手段により検知された給紙トレイ設定幅とを比較して、該押圧部材幅と異なる幅の転写材を収納している給紙トレイがあると判断した場合には、操作表示画面に表示された該給紙トレイのマークに対して使用不可の表示を行うように制御することを特徴とする(16)に記載の画像形成装置。
【0038】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置における転写位置に転写材Pを給紙する給紙部を示す図である。
【0039】
1は、像担持体としての感光体であり、帯電部2、露光部3及び現像部4により感光体1に対して帯電、露光及び現像を行うことによりトナー像が形成され、形成されたトナー像は感光体1と転写部5との間に形成される転写位置において転写材Pに転写される。
【0040】
転写部5はコロナ放電器からなる転写部であり、転写材Pに背面からトナーとは反対極性の帯電を行って、トナー像を転写材Pに転写する。
【0041】
なお、感光体等の像形成体上にトナー像を形成し、形成したトナー像を中間転写体に転写し、中間転写体から転写材にトナー像を形成する画像形成装置があるが、このような画像形成装置では中間転写体が像担持体である。
【0042】
転写材Pはループ形成ローラ11及びレジストローラ12により転写位置に搬送され、トナー像が転写された転写材Pは分離部6により分離され、定着装置7により定着処理される。
【0043】
転写後の感光体1はクリーニング装置8によりクリーニングされ、次の画像形成処理に備える。
【0044】
転写材Pの先端がセンサ15により検知された後に、制御手段100(後述)はループ形成ローラ11を所定時間作動させ、これにより転写材Pを搬送して、ループ形成ガイド13において転写材Pのループを形成する。
【0045】
次に、制御手段100はセンサ15の転写材先端検知から所定時間後又は感光体1に対する露光開始から所定時間後に、レジストローラ12を作動させて転写材Pの搬送を開始する。
【0046】
レジストローラ12がセンサ15の転写材先端検知から所定時間後に起動するか又は露光開始から所定時間後に起動するかは、レジストローラ12と転写位置間の距離と、露光位置と転写位置間の距離とのいずれかが長いかによる。
【0047】
14は、転写材Pを転写位置に案内し、感光体1との間に転写材をニップし、転写材Pを感光体1に密着させる押圧部材であり、転写部5においてコロナ放電によりトナー像の転写を行う場合に、転写材Pが転写位置において感光体1に密着することが重要であり、押圧部材14はこのような機能を果たすように配設されている。
【0048】
押圧部材14は押圧部材移動手段21により駆動されて上下及び前後に移動する。なお、ここで前後とは転写材Pの搬送方向を前、その反対方向を後とする方向であり図1における左右方向である。
【0049】
なお、押圧部材移動手段21の駆動源としてはステッピングモータが好ましい。
【0050】
16は、密着型ラインセンサであるイメージセンサで構成された転写材位置検知手段であり、発光部となるLEDアレーと受光部であるセンサアレーとから構成され、転写材の幅と幅方向の位置を検知する。
【0051】
なお、転写材の幅方向のずれ及びずれ量の検知は、転写材の幅と幅方向の位置の検知データに基づき演算処理し求められ、検知される。
【0052】
17は、押圧部材14の位置を検知する押圧部材位置検知手段であり、投光器と受光器とからなり、押圧部材14の位置を連続値として押圧部材14の位置データを生成するタイプのものや、押圧部材14が一定位置より上方にある時にオンし、該一定位置よりも下方にある時にオンするオン・オフタイプの検知手段でもよく、オン・オフタイプにはフォトインタラプタ又は機械的スイッチを用いることも可能である。
【0053】
18は、転写材Pの先端を検知し、検知信号にもとづいて制御手段100が露光開始等の画像形成工程におけるシーケンス制御を行うためのセンサである。
【0054】
19は、密着型ラインセンサであるイメージセンサで構成された押圧部材検知手段であり、発光部となるLEDアレーと受光部であるセンサアレーとから構成され、押圧部材14の幅を検知する。
【0055】
21は、押圧部材移動手段であり、押圧部材14の感光体1に対する最適位置を設定し、押圧部材位置検知手段17が生成する押圧部材14の位置データに基づいて押圧部材移動手段21を制御して押圧部材14を常に最適位置に設定する。
【0056】
制御方法としては押圧部材位置検知手段17が生成する連続値に基づいて押圧部材14の位置を連続的に移動させる連続制御が用いられるが、2以上の段階制御でもよく、その場合には押圧部材位置検知手段17としてオン・オフ作動するものを用いることができる。
【0057】
押圧部材14の位置は図2に示すように転写材Pの進行方向W1にほぼ直角な上下方向(14aから14bに移動させる矢印W2の方向)及び進行方向である左右方向(14aから14cに移動させるW3の方向)の少なくとも一方向に変えることができる。
【0058】
このような上下方向又は水平方向に押圧部材14を変位させることにより、感光体1と押圧部材14間の間隔Dが変化するので、押圧部材14の位置データを用いた制御により間隔Dを所望の値に設定することができる。
【0059】
或いは、レジストローラ12側の端部を軸として押圧部材14を回転させることにより間隔Dを制御することも可能である。
【0060】
押圧部材移動手段21の駆動源としてステッピングモータを用いた前記連続制御において、数十μm〜1mm程度の刻みで間隔D(図2に示す)を変更する位置制御が可能になる。
【0061】
なお、画像形成工程における制御方法としては、転写材Pの1枚毎の画像形成工程の初期において前記した制御手段100による位置制御を実施し、1枚の画像形成工程中に初期設定された値を保持する方法又は常に押圧部材位置検知手段17の位置データを読み取って押圧部材14の最適位置を求め設定する方法を採用することも可能である。
【0062】
又、従来の可動型押圧部材のように、押圧部材14を付勢手段により位置決め部材に押圧し、位置決め部材の位置を制御手段100により制御する方法を採用することも可能である。
【0063】
以上のようにして押圧部材14を押圧部材移動手段21により作動させて感光体1に転写材Pを密着させることにより、感光体1上に形成されたトナー像を転写部5においてコロナ放電等により画像品質を低下させずに確実に転写材P上に転写させることができる。
【0064】
しかしながら、押圧部材14の感光体1側の先端部は図3に示すような構造を有している。
【0065】
即ち、押圧部材14は押圧部材本体14Bと押圧先端部14Aとで構成されていて、押圧先端部14Aの後端部は押圧部材本体14Bに固着され、押圧先端部14Aの先端部は転写材Pをより確実に感光体1へ密着するように弾性を有し、かつ感光体1上に静電吸着されたトナー像を転写材Pとの密着時に乱すことのない押圧力で転写材Pの背面を押圧する材料として0.05mm〜0.1mm厚程度のポリエチレンテレフタレート(PET)が採用されている。
【0066】
なお、押圧先端部14Aと押圧部材本体14Bとは同一の幅で構成されている。
【0067】
又、感光体の回転方向は矢示の方向である。
そのため、押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1上に静電吸着されたトナー像に直接接触することを避けるために、通常は押圧部材14の幅は転写材Pの幅に合わせて同じ幅か或いは転写材Pの幅より狭いものが採用されている。
【0068】
そのため、図4に示すように(イ)押圧部材14を構成する押圧先端部14Aの幅に対して転写材Pの幅が狭い場合、(ロ)転写材Pの搬送時に蛇行等によりずれ、押圧部材14を構成する押圧先端部14Aの幅方向の端部が転写材Pの幅方向の端部より飛び出してしまう場合、には感光体1に直接押圧部材14を構成する押圧先端部14Aが接触してしまい感光体1の表面を傷つけたり、感光体1上に静電吸着されたトナー像の端部が擦られトナー像が乱され転写不良を発生したりする。
【0069】
これを防ぐための実施方法を以下に説明する。
図5は転写材Pの幅と押圧部材14の幅を検知して押圧部材移動手段21を制御することを示すブロック図である。
【0070】
レジストローラ12により搬送された転写材Pは転写材位置検知手段16により幅が検知され、一方押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅が検知され、両方の検知信号が制御手段100に送られ両方の検知信号が比較される。
【0071】
比較された検知信号から制御手段100が転写材Pの幅の方が押圧部材14の幅より広いと判断した場合には、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出し、押圧部材移動手段21を作動させて押圧部材14を予め設定した感光体1に対する位置まで移動させ、押圧部材位置検知手段17が押圧部材14の先端が予め設定した位置にきたことを検知すると、押圧部材14は停止する。
【0072】
一方、制御手段100が転写材Pの幅より押圧部材14の幅の方が広いと判断した場合には、制御手段100は押圧部材移動手段21へ停止信号を出し、押圧部材移動手段21の作動を停止する。
【0073】
図6は上記の制御をフローチャートで示したものであり、以下に説明する。
センサ15の転写材Pの先端検知から所定時間後又は露光開始から所定時間後にレジストローラ12を作動させ、転写材Pの転写部5の方向への搬送を再開する(S1)。
【0074】
次いで、押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅を検知し(S2)、引き続き転写部5の方向へ搬送されてきた転写材Pの幅を転写材位置検知手段16により検知する(S3)。
【0075】
検知された押圧部材14の幅と転写材Pの幅は制御手段100にて演算処理し比較され、押圧部材14の幅が転写材Pの幅より広いと判断された場合(S4でYES)には、制御手段100は押圧部材移動手段21へ停止信号を出す(S5)。
【0076】
次いで、停止信号に基づき、押圧部材移動手段21は作動を停止する(S6)。
【0077】
これにより押圧部材14が転写材Pを感光体1に密着させるための動作が停止されるため、転写材Pの幅より飛び出た部分の押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することを防ぐことができる。
【0078】
一方、押圧部材14の幅が転写材Pの幅より広くないと判断された場合(S4でNO)には、転写材Pの幅が押圧部材14の幅より広いか又は同じであるから、押圧部材14が転写材Pを感光体1に密着させる場合に押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1と直接接触することはないので、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出す(S7)。
【0079】
次いで、作動信号に基づき、押圧部材移動手段21は作動(S8)し、通常の画像形成を継続する(S9)。
【0080】
ここで、押圧部材14は転写材Pの給送幅に合わせた押圧部材14の幅にサービスマンやユーザーが変更することは従来から行われている。
【0081】
しかしながら押圧部材14変更後に、その変更した押圧部材14の幅の認識が行われていないので、転写材Pの幅とのずれを生じても判断することができず、転写材P及び感光体1上への擦り傷等の画像品質の低下を招いてしまう。
【0082】
このことを防止するために、使用中の押圧部材14の幅を予め検知することで転写材Pの幅とのずれを予め認識することが可能になる。
【0083】
押圧部材14の幅を検知する方法としては、以下に説明する各種の方法がある。
【0084】
なお、押圧部材本体14Bの幅と押圧先端部14Aの幅は同一の幅で構成されていることは言うまでもない。
【0085】
(イ)操作・表示部(図示なし)に押圧部材設定幅のメニューを設け、現在実際に装置内に取り付けられている押圧部材14の幅を操作・表示部から入力し記憶させておくことにより、必要に応じて押圧部材14の幅を操作・表示部から呼び出すことができ、転写材Pの幅とのチェックが可能となる。
【0086】
また、転写材Pの幅の検知との比較も予め制御手段100に押圧部材14の幅が記憶されているから、制御手段100により自動的にどちらの幅が広いかの判断もできることになる。
【0087】
(ロ)図7(a)(図は感光体1と押圧部材14−1、14−2との位置関係を簡略に示す。矢示方向は転写材Pの搬送方向を示す)に示すように、一般的に画像形成装置C(図14参照)は複数の給紙トレイS(図14参照)を装備し、多様なプリントサイズに対応しているが、転写材Pの給紙走行幅はほとんど2種類(例えば、A4サイズとB5サイズの各長辺方向の幅等)でカバーできる。
【0088】
そのため、切り換え交換可能な構造を有する2種類の幅の押圧部材14−1(幅L1)と押圧部材14−2(幅L2)を搭載し、一方の押圧部材14−1に検知マークmを付けておけば1個のセンサで2種類の押圧部材14−1の幅L1と押圧部材14−2の幅L2の判別が可能となり、制御手段100が給紙トレイSから給紙される転写材Pの幅情報をもとに、どちらの押圧部材14を使用するかを選択し、自動的に切り換えることができる。
【0089】
(ハ)図7(b)に示すように、押圧部材14の後端部に押圧部材14の幅を判別できる複数の検知マークk(例えば、機械的な突起、穴、溝や貼着された反射マーク等)を付けておき、待機状態にある押圧部材の幅を複数の検知マークkに対応して配設された複数のセンサTで検知させることにより、複数のセンサTの検知信号(ON/OFF信号)の組み合わせでバイナリーコード化し、制御手段100が多数の押圧部材14の幅を判別し、転写材Pの幅と比較して押圧部材移動手段21の作動の可否を判断することができる。
【0090】
なお、矢示は転写材Pの搬送方向を示している。
(ニ)図7(c)は、感光体1と押圧部材14とレジストローラ12との位置関係を簡略に示した上面図と側面図であり、押圧部材幅検知手段19を構成する密着型ラインセンサであるイメージセンサ(分解能:数十ミクロン)を転写材Pの搬送方向(上面図における矢示)と直交する方向に転写材Pの最大搬送幅全体をカバーするように押圧部材の下方から検知するように配設して用いることにより、待機状態にある押圧部材14の幅を検知し、その情報をもとにして制御手段100は転写材Pの幅と幅方向のずれとの比較を行い、押圧部材移動手段21の作動の可否を判断することができる。
【0091】
なお、14aで示す2点鎖線は転写材Pの最大搬送幅に対応する押圧部材の最大幅を示している。
【0092】
又、側面図における感光体1の回転方向は矢示で示してある。
以上のように押圧部材の幅の検知が可能となり、かつ転写材の幅も検知できることにより、適切な組み合わせの選択が装置側で行えることになり、従来予め決められた幅の押圧部材しか搭載できなかったが、多種の幅の押圧部材を取り付けることが可能となる。
【0093】
次に、図8は転写材Pの幅方向のずれと押圧部材14の幅とを比較して押圧部材移動手段21を制御することを示すブロック図である。
【0094】
図9は、感光体1と転写材Pとレジストローラ12との位置関係を簡略に示した上面図と側面図であり、レジストローラ12により搬送された転写材Pは、転写材Pの搬送方向(上面図における矢示)と直交する方向に転写材Pの最大幅(上面図にP1で示す2点鎖線)全体をカバーするように転写材の上方から検知するように配設された転写材位置検知手段16を構成する密着型ラインセンサであるイメージセンサ(分解能:数十ミクロン)により、転写材Pの幅と幅方向の位置が検知され、検知されたデータを基に制御手段100が演算し、転写材Pの幅方向に対するずれ量が検知される。
【0095】
なお、側面図における感光体1の矢示は回転方向を示している。
該ずれ量と転写材Pの幅と押圧部材幅検知手段19により検知された押圧部材14の幅とを基に制御手段100が比較・演算し、押圧部材14の幅方向の端部が転写材Pの幅よりはみ出す状態があるかどうかを判断し、その判断に基づいて押圧部材移動手段21の作動を停止するかどうかの判断を行う。
【0096】
なお、転写材位置検知手段16をレジストローラ12の下流側に配設することにより、レジストローラ12により転写材Pの片寄りが修正された転写材Pを検知することになるから、転写材Pの幅及び幅方向の位置の検知は正しく行われることになる。
【0097】
図10は、転写材Pの幅方向のずれに対して転写材Pが押圧部材14の内側を通過する場合の制御手段100の判断を示すフローチャートである。
【0098】
センサ15の転写材P先端検知から所定時間後又は露光開始から所定時間後にレジストローラ12を作動させ、転写材Pの転写部5の方向への搬送を再開する(S11)。
【0099】
次いで、押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅を検知し(S12)、引き続きレジストローラ12により転写部5の方向へ搬送されてきた転写材Pの幅方向の位置を転写材位置検知手段16が検知する(S13)。
【0100】
検知された転写材Pの幅方向の位置から転写材Pの幅方向のずれ量を制御手段100にて演算処理する(S14)。
【0101】
既に検知した押圧部材14の幅と転写材Pの幅と転写材Pの幅方向のずれ量から転写材Pが押圧部材14の内側を通過するかどうかを判断する(S15)。
【0102】
転写材Pが押圧部材14の内側を通過する(YES)と判断すると、押圧部材14の幅(La)と転写材Pの幅(Lp1)との位置関係は図11の(イ)のようになっていることになるから、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップすると転写材Pよりはみ出した部分の押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することになってしまうから、この状態を防止するために制御手段100は押圧部材移動手段21への停止信号を出し(S16)、押圧部材移動手段21を停止する(S17)。
【0103】
一方、S15で転写材Pが押圧部材14の内側を通過しない(NO)と判断すると、すでに検知されデータとして記憶されている転写材Pの幅と押圧部材14の幅とを比較する(S18)。
【0104】
比較して転写材Pの幅の方が狭いと判断された場合(YES)には押圧部材14の幅(La)と転写材Pの幅(Lp2)との位置関係は図11の(ロ)のようになっていることになるから、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップすると転写材Pよりはみ出した部分の押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することになってしまうから、この状態を防止するために制御手段100は押圧部材移動手段21への停止信号を出すステップ(S16)に入る。
【0105】
一方、S18で転写材Pの幅が押圧部材14の幅より狭くないと判断された場合(NO)には押圧部材14の幅(La)と転写材Pの幅(Lp3)との位置関係は図11の(ハ)のようになっていることになるから、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップしても押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することはないため、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出し(S19)、押圧部材移動手段21の作動を実行し(S20)、通常の画像形成工程を継続し(S21)、次の転写材Pがレジストローラ12の作動(S11)により転写部5の方向に搬送され、以降この工程が繰り返される。
【0106】
図12は、転写材Pの幅方向のずれ量に対して転写材Pの幅が押圧部材14の幅より広い場合の制御手段100の判断を示すフローチャートである。
【0107】
センサ15の転写材Pの先端検知から所定時間後又は露光開始から所定時間後にレジストローラ12を作動させ、転写材Pの転写部5の方向への搬送を再開する(S31)。
【0108】
次いで、押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅を検知し(S32)、引き続きレジストローラ12により転写部5の方向へ搬送されてきた転写材Pは転写材位置検知手段16を構成する密着型のラインセンサであるイメージセンサにより転写材Pの幅と位置の検知(S33)がなされる。
【0109】
検知された転写材Pの幅と押圧部材14の幅とから、n=(転写材Pの幅−押圧部材14の幅)/2が制御手段100により演算処理されて求められる(S34)。
【0110】
又、検知された転写材Pの搬送方向の位置から転写材Pの幅方向のずれ量mが制御手段100により演算処理されて求められる(S35)。
【0111】
mとnとを比較して(S36)、mの値の方が大きい(m>n)と判断された場合(YES)には、図13(a)に示すように、転写材Pの幅(Lp)が押圧部材14の幅(La)より広くても転写材Pの幅方向のずれ量の方が大きいために、転写材Pの幅より押圧部材14の幅がはみ出すことになる。
【0112】
そのため、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップすると転写材Pよりはみ出した部分の押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することになってしまうから、この状態を防止するために制御手段100は押圧部材移動手段21へ停止信号を出し(S37)、押圧部材移動手段21を停止する(S38)。
【0113】
一方、mとnとを比較して(S36)、mの値の方が大きくない(m≦n)と判断された場合(NO)には、図13(b)に示すように、転写材Pの幅(Lp)が押圧部材14の幅(La)より広く、かつ転写材Pの幅方向のずれ量の方が小さいために、転写材Pの幅から押圧部材14の幅がはみ出すことはない。
【0114】
このため、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップしても押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することはないため、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出し(S39)、押圧部材移動手段21の作動を実行し(S40)、通常の画像形成工程を継続し(S41)、次の転写材Pがレジストローラ12の作動(S31)により転写部5の方向に搬送され、以降この工程が繰り返される。
【0115】
次に、制御手段100の押圧部材移動手段21への停止信号に基づいて押圧部材14によるニップをされずに転写部5へ送られた転写材Pは、画像形成不良プリントとして装置本体の排紙部(図示せず)へ排出される。
【0116】
しかしながら、正常プリントと混在してしまうと、後から選別することはかなり難しく手間もかかり、場合によっては見過ごしてしまうこともある。
【0117】
更に、多数頁多部数の大量プリント作業の場合オペレータが常時立ち会っていない場合もあり、事前の早期発見が困難となり、さらに後処理作業での頁の差し替え等に多大な時間を要してしまう。
【0118】
以上の問題点を解決するために、以下に説明する各種の方法を実施することで対応が可能となる。
【0119】
(イ)図14(a)のフローチャートで示すように、制御手段100により出された押圧部材移動手段21への停止信号に基づいて、センサ16により検知された転写材先端検知信号がインタラプトされ、露光部3における画像信号に基づいた像露光及び転写部5における転写が禁止される。
【0120】
これにより画像形成不良プリントとなった転写材Pは画像形成せずに白紙状態で排出されることになり、その場において又は後で抜き出し除去することは容易である。
【0121】
なお、転写部5における転写を禁止しなければベタ黒状態で排出することも可能であり、画像形成不良プリントとなった転写材Pの判別はさらに容易にできる。
【0122】
(ロ)図14(b)のフローチャートで示すように、制御手段100により出された押圧部材移動手段21への停止信号に基づいて、レジストローラ12の駆動回路の作動信号をインタラプトし、レジストローラ12により搬送中の転写材Pを途中で停止させ搬送ジャムの状態を発生させることにより、アラーム信号を出し、搬送不良のトラブルを操作・表示部に表示させる。
【0123】
これによりオペレータが直接搬送ジャム状態の転写材Pを除去することにより、後から画像形成不良プリントの転写材Pを探し出し除去する作業から解放され、さらに気が付かずにファイリングしたり、そのまま配布したりするミス等を防ぐことができる。
【0124】
(ハ)図15は後処理装置Fを連結した画像形成装置Cであり、この場合の通常の排紙部(図示せず)は後処理装置Fに図示したA部にあり、B部が後処理装置Fとしての本来の機能を搭載した部分であり、後処理装置の制御、演算、判断、記憶等は制御手段100が担当している。
【0125】
該B部に転写材Pに付けるステイプル/パンチ/折り等の機能が搭載してあり、該A部とは別に後処理用の排紙部(図示せず)が設けてある。
【0126】
図14(c)のフローチャートで示すように、制御手段100により出された押圧部材移動手段21への停止信号(S121)に基づいて、後処理装置FのB部が選択され(S122)、転写材Pは後処理装置FのB部へ送られ(S123)、画像形成不良プリントの転写材Pに判別マークを付けるかどうかが判断される(S124)。
【0127】
該判別マークを付けない(NO)と判断された場合には、通常使用以外の後処理装置FのB部の排紙部を選択し(S125)、転写材Pが排紙部から排出される(S126)。
【0128】
これにより正常プリントの転写材Pは後処理装置FのA部の排紙部へ排出させている場合には、画像形成不良プリントの転写材Pは正常プリントの転写材Pと区別されて通常使用以外の該B部の排紙部へ排出するようにしておけば、正常プリントの転写材Pと不良プリントの転写材Pとの混在の防止および判別が容易に行われることになる。
【0129】
なお、上記の関係は転写材Pの排紙部への排出の組み合わせはA部とB部とを逆の組み合わせにしても良い。
【0130】
一方、S124において転写材Pに該判別マークを付ける(YES)と制御手段100が判断した場合には、後処理装置FのB部に搭載したステイプル/パンチ/折り等の機能から予め操作・表示部にて選択・入力し、記憶しておいた該機能が選択され(S127)、判別マークとして画像形成不良プリントの転写材Pに付与し(S128)、該B部の排紙部へ排出する(S129)。
【0131】
なお、通常プリント作業において後処理機能の内のステイプル機能を除いて働かせても良い。
【0132】
又、パンチ機能は通常のファイリング用の位置へのパンチング以外に、パンチングの位置をずらすことにより画像形成不良プリントの転写材Pの判別が更に容易になる。
【0133】
これにより後処理装置FのB部機能を利用した多数頁多部数の画像形成された転写材Pのソート出力やオフセットソート出力等への画像形成不良プリントの転写材Pの混在に対して異なる該判別マークが付されていることになるから、容易に判別でき、かつ抜き出し除去する手間もあまり掛からない。
【0134】
(ニ)図14(d)のフローチャートで示すように、制御手段100により出された押圧部材移動手段21への停止信号に基づき、予め操作・表示部からのキー入力で設定し、記憶部のハードディスク等の記憶媒体に記録されている押圧部材14が動作しないで出力したことを示す文言(例えば、「このプリントは押圧部材が機能せずに出力されたものです」等)を、センサ16による転写材先端検知信号18に基づいて露光部3により露光が開始される際に制御手段100が選択し、感光体1上に上記の文言を静電潜像として書き込む。
【0135】
引き続き次の現像部4によりトナー像として形成し、転写部5において押圧部材14によるニップがない状態で転写材Pに該トナー像が転写され、分離部6、定着部7を経て排紙部へ排出される。
【0136】
これによりオペレータは排出された転写材Pにプリントされた上記の内容の文言を読み取ることにより、画像形成不良プリントの原因が分かり、かつ不良プリントの転写材Pの除去が容易に行える。
【0137】
その他として、制御手段100により出された押圧部材移動手段21への停止信号に基づき、操作・表示部の表示パネル上に、予め操作・表示部からのキー入力で設定し、記憶部のハードディスク等の記憶媒体に記録されている押圧部材14の動作が行われていないことを示す文言等の表示を出すことが挙げられる。
【0138】
これにより排紙部に排出される前に画像形成不良プリントの転写材Pの発生を予告することにより早期に排除等の対応ができ、かつ不良原因が明確に分かり対処も早く取れることになる。
【0139】
次に、転写材Pに幅方向のずれが発生した場合、押圧部材14を該ずれ量分、同じ方向にずらせば押圧部材14と転写材Pとの搬送中心は合致したことになる。
【0140】
そのために押圧部材14を転写材Pの搬送方向だけでなく、搬送方向に直交する方向にも移動可能にすればよい。
【0141】
すなわち、図16(a)に示すように押圧部材移動手段21には、押圧部材14を転写材Pの搬送方向に移動させる機能を有する移動部101と、押圧部材14を搬送方向に対して直交する方向に移動させる機能を有する移動部102とを設けてある。
【0142】
移動部101には駆動モータM1、移動部B102には駆動モータM2が連結され、制御手段100により駆動が制御されている。
【0143】
なお、感光体1は矢示で示す方向に回転する。
図16(b)は、図16(a)を上面から見た場合の押圧部材14を幅方向にずらした状態(2点鎖線で示す。dはずれ量を示す)を示す模式図であり、矢示は転写材Pの搬送方向を示す。
【0144】
図17は、転写材Pの幅が押圧部材14の幅より広くても、転写材Pの搬送方向の幅のずれ量によっては転写材Pの幅より押圧部材14の幅がはみ出すことを防ぐように、制御手段100が押圧部材移動手段21を制御するためのフローチャートである。
【0145】
センサ15の転写材P先端検知から所定時間後又は露光開始から所定時間後にレジストローラ12を作動させ、転写材Pの転写部5の方向への搬送を再開する(S51)。
【0146】
次いで、押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅(La)を検知し(S52)、引き続きレジストローラ12により転写部5の方向へ搬送されてきた転写材Pの搬送方向の位置と幅(Lp)を転写材位置検知手段16を構成する密着型イメージセンサにより検知する(S53)。
【0147】
検知された転写材Pの搬送方向の位置から転写材Pの搬送中心からのずれ量(m)を制御手段100にて演算処理して算出する(S54)。
【0148】
転写材Pの幅(Lp)と押圧部材14の幅(La)とを比較し(S55)、制御手段100が(Lp/La)≧1.00と判断(YES)した場合には、押圧部材移動手段21へ幅方向への作動信号を出し、押圧部材14を転写材Pの搬送方向の幅に対して直交する方向に該ずれ量(m)分移動させる(S56)。
【0149】
これにより転写材Pの搬送方向中心と押圧部材14の搬送方向の中心が合致することになるから、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップする場合でも押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することを防ぐことができる。
【0150】
このため、連続プリント作成中における転写材Pの搬送方向の幅のずれによる画像形成不良プリントの混在や画像形成不良プリントの別排出による頁欠落をなくし、後処理上の面倒な作業(不良プリントの再作成や多部数への頁差し替え等)の発生を防ぐことが可能になる。
【0151】
以降、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出し(S57)、押圧部材移動手段21を作動させ(S58)、通常の画像形成工程を継続する(S59)。
【0152】
一方、S55において、制御手段100が(Lp/La)≧1.00でないと判断(NO)した場合には、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップすると転写材Pよりはみ出した部分の押圧部材14の押圧先端部14Aが感光体1に接触することになってしまうから、この状態を防止するために制御手段100は押圧部材移動手段21へ停止信号を出し(S60)、押圧部材移動手段21を停止する(S61)。
【0153】
次に、1又は多数の給紙トレイS(図15参照)に収納されている転写材Pの幅が分かれば現在使用している押圧部材14の幅と比較して使用可能な転写材Pを収納した給紙トレイSが選別でき、オペレータのミスを防ぐことができ、更に給紙トレイSから給紙された転写材Pがずれてもずれ修正機能が働くから、画像形成不良プリントを発生させる恐れもない。
【0154】
すなわち、図18は、給紙トレイ設定幅(図示せず)が押圧部材14の幅と異なる場合に制御手段100が操作・表示部の給紙トレイSのマークに使用不可を表示する制御を示すフローチャートである。
【0155】
制御手段100からの駆動モータON信号によりレジストローラ12は回転を開始し、同時に押圧部材幅検知手段19が押圧部材14の幅を検知する。
【0156】
一方、給紙トレイ設定幅については給紙トレイS側に設けられた複数のマグネットとこれを検出する装置側の複数のリードスイッチのON/OFF信号の組み合わせでバイナリーコード化されており、これによりセットされた転写材のサイズ(幅と長さ)が検出され、制御手段100に記憶されると共にその検出信号が操作・表示部の表示回路に送られ、トレイ初期状態設定画面上に表示されている1又は多数の給紙トレイSに合わせたサイズ(例えば、A4、B4等)が表示される。
【0157】
これにより、給紙トレイ設定幅の検知から給紙トレイSに収納されている転写材Pの幅がわかることになる。
【0158】
記憶された給紙トレイ設定幅と押圧部材14の幅とを比較して(S74)、両者の幅が等しくない(NO)と制御手段100が判断した場合には、操作・表示部に表示されたトレイ初期状態設定画面上に表示されている1又は多数の給紙トレイSの内、該当するもののサイズ表示に、その給紙トレイSに収納された転写材Pの使用不可を明示するために、ハッチング等の他の給紙トレイSと判別し易いマークを付与する(S75)。
【0159】
一方、S74で該両者の幅が等しい(YES)と制御手段100が判断した場合には、次の給紙トレイSの有無をチェックし(S76)、あると制御手段100が判断した場合(YES)には次の給紙トレイ設定幅をチェックする(S77)。
【0160】
S76で次の給紙トレイSがないと制御手段100が判断した場合(NO)には本作業は終了する(S78)。
【0161】
これにより、現在使用されている押圧部材14の幅に対して使用可能な転写材Pの幅が分かることになる。
【0162】
次に、図19は、図18のフローチャートより選択された使用可能な転写材Pの搬送から画像形成までのフローチャートを示す。
【0163】
センサ15の転写材P先端検知から所定時間後又は露光開始から所定時間後にレジストローラ12を作動させ、転写材Pの転写部5の方向への搬送を再開する(S81)。
【0164】
次いで、押圧部材幅検知手段19により押圧部材14の幅(La)を検知し(S82)、引き続きレジストローラ12により転写部5の方向へ搬送されてきた転写材Pの幅方向の位置と幅(Lp)を転写材位置検知手段16を構成する密着型イメージセンサにより検知する(S83)。
【0165】
検知された転写材Pの搬送方向の位置から、転写材Pの幅方向からずれているかどうかを判断する(S84)。
【0166】
転写材Pが幅方向からずれていると判断された場合には(YES)、転写材位置検知手段16により検知された転写材Pの幅と位置から、転写材Pの幅方向のずれ量(m)を制御手段100にて演算処理して算出し(S85)、押圧部材14を幅方向に転写材Pの幅方向のずれ量分(m)、転写材Pのずれた方向に移動させる(S86)。
【0167】
これにより転写材Pの搬送方向中心と押圧部材14の搬送方向中心が合致し、かつ両者の幅も一致しているから、押圧部材14が感光体1に転写材Pをニップする場合でも押圧部材14の押圧先端部14Aの両サイドが感光体1に接触する恐れもなく、安定した確実な画像形成プリントを作成することができる。
【0168】
このため、連続プリント作成中における転写材Pの幅方向のずれによる画像形成不良プリントの混在や画像形成不良プリントの別排出による頁欠落をなくし、後処理上の面倒な作業(不良プリントの再作成や多部数への頁差し替え等)の発生を防ぐことが可能になる。
【0169】
以降、制御手段100は押圧部材移動手段21へ作動信号を出し(S87)、押圧部材移動手段21を作動させ(S88)、通常の画像形成工程を継続する(S89)。
【0170】
一方、S84において、転写材Pの幅方向のずれはないと制御手段100が判断した場合には(NO)、S87へ進む。
【0171】
【発明の効果】
押圧部材の幅と転写材の幅と幅方向のずれとを検知可能にすることにより、画像の幅方向の両端部の転写不良の発生を事前に防止でき、かつ押圧部材先端による感光体表面の損傷を減らすことができ、高画質の画像が得られ、感光体寿命も延ばすことができる。
【0172】
又、多数頁多部数の大量プリント作成における画像不良プリントの混在防止や判別のし易さができるため、後処理上の面倒な作業を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置における転写位置に転写材を給紙する給紙部を示す概略図。
【図2】押圧部材の押圧部材移動手段による感光体への位置制御状況を示す模式図。
【図3】押圧部材を構成する押圧先端部と押圧部材本体との関係を示す図。
【図4】転写材が感光体に押圧部材によりニップされた状況を示す模式図。
【図5】転写材の幅と押圧部材の幅を検知して押圧部材移動手段を制御することを示すブロック図。
【図6】転写材の幅と押圧部材の幅を検知して押圧部材移動手段を制御することを示すフローチャート。
【図7】押圧部材の幅を検知する各種の方法を示す概略図。
【図8】転写材の幅方向のずれと押圧部材の幅とを比較して押圧部材移動手段を制御することを示すブロック図。
【図9】転写材位置検知手段を構成するイメージセンサの配設位置を示す概略図。
【図10】転写材の幅方向のずれに対する制御手段の判断を示すフローチャート。
【図11】押圧部材に対して転写材が搬送する位置の幅方向の断面図。
【図12】幅方向にずれた転写材の幅が押圧部材の幅より広い場合の制御手段の判断を示すフローチャート。
【図13】押圧部材に対して転写材の幅が広い場合の幅方向の断面図。
【図14】画像形成不良プリントの転写材を排紙部へ排出する又は操作・表示部に表示する各種の方法を示すフローチャート。
【図15】後処理装置を連結した画像形成装置の外観図。
【図16】押圧部材を転写材の幅方向のずれ量分、同一方向にずらす構造を示す図。
【図17】転写材の幅より押圧部材の幅がはみださないように制御手段が押圧部材移動手段を制御することを示すフローチャート。
【図18】給紙トレイ設定幅と押圧部材の幅とから、制御手段が操作・表示部を制御することを示すフローチャート。
【図19】使用可能な転写材の搬送から画像形成までを制御するフローチャート。
【符号の説明】
1 感光体
3 露光部
5 転写部
12 レジストローラ
14 押圧部材
14A 押圧先端部
16 転写材位置検知手段
17 押圧部材位置検知手段
18 センサ
21 押圧部材移動手段
P 転写材
Claims (17)
- 像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、該転写手段の転写材搬送方向上流側に配設した押圧部材と、押圧部材を移動させて押圧部材により転写材を介して像担持体を押圧して転写ニップを形成する押圧部材移動手段と、押圧部材の位置を検知する押圧部材位置検知手段と、押圧部材の幅を検知する押圧部材幅検知手段と、転写材の幅と幅方向の位置を検知する転写材位置検知手段と、制御手段とを有し、該制御手段が、該転写材位置検知手段により検知された転写材の幅と該押圧部材幅検知手段により検知された押圧部材の幅とを比較して、押圧部材の幅が転写材の幅より大きいと判断した場合には、該押圧部材移動手段を停止するように制御することを特徴とする画像形成装置。
- 多種の幅の押圧部材を取り付け可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記押圧部材幅検知手段が、操作表示画面を用いて入力された押圧部材の幅を検知幅とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記押圧部材幅検知手段が、2種の押圧部材との判別を1つの検出器により行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記押圧部材幅検知手段が、押圧部材の転写材搬送方向上流側の端部に設けられた検出マークを複数の検出器で検知し、その検知信号の組み合わせにより、押圧部材の幅を検知することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記押圧部材幅検知手段が、イメージセンサにより押圧部材の幅を検知することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、該転写手段の転写材搬送方向上流側に配設した押圧部材と、押圧部材を移動させて押圧部材により転写材を介して像担持体を押圧して転写ニップを形成する押圧部材移動手段と、押圧部材の位置を検知する押圧部材位置検知手段と、転写材の幅と幅方向の位置を検知する転写材位置検知手段と、制御手段とを有し、該転写材位置検知手段により転写材の幅方向のずれ量を検知し、検知された該ずれ量に基づき該制御手段が該押圧部材移動手段を停止するかどうかの判断をすることを特徴とする画像形成装置。
- 転写材の幅と幅方向のずれ量をイメージセンサを用いて検知し、検知された該ずれ量に基づいて転写材が前記押圧部材の幅方向端部より内側を通過すると前記制御手段が判断した場合には、前記押圧部材移動手段を停止するように制御することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記ずれ量が(転写材の幅−押圧部材の幅)/2より大きいと前記制御手段が判断した場合には、前記押圧部材移動手段を停止するよう制御することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止指令に基づいて、画像形成機能を停止した状態で転写材を排出するように制御することを特徴とする請求項1又は7に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、転写材を搬送経路中において紙詰まり状態とし、アラーム表示を出すように制御することを特徴とする請求項1又は7に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、前記押圧部材が動作停止状態にある転写材に対しては後処理装置の排紙部へ出力するように制御することを特徴とする請求項1又は7に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、前記押圧部材が動作停止状態にあることを記憶手段に記憶させ、排出する転写材に印字するように制御することを特徴とする請求項1又は7に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、後処理装置にて転写材に判別マークを施すように制御することを特徴とする請求項1又は7に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記押圧部材移動手段への停止信号に基づいて、操作表示画面に押圧部材動作停止を表示するように制御することを特徴とする請求項1又は7に記載の画像形成装置。
- 像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、像担持体の回転方向で該転写手段の上流側に配設した押圧部材と、押圧部材を移動させて押圧部材により転写材を介して像担持体を押圧して転写ニップを形成し、転写材が搬送方向に直交する方向にずれた場合には該ずれ量分押圧部材を同じ方向に移動させる押圧部材移動手段と、押圧部材幅を検知する押圧部材幅検知手段と、転写材の幅と幅方向の位置を検知する転写材位置検知手段と、制御手段とを有し、前記転写材位置検知手段が転写材の幅とずれを検知し、転写材の幅が前記押圧部材の幅に対して1.00倍以上の時には押圧部材を転写材のずれ量分搬送方向に直交する方向に移動させるように前記押圧部材移動手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
- 転写材を収納する給紙トレイと、該給紙トレイの幅を設定し、設定された給紙トレイの幅を検知する給紙トレイ設定幅検知手段とを備え、転写材位置検知手段がずれを検知した場合には、前記制御手段が、前記押圧部材幅検知手段により検知された押圧部材幅と、該給紙トレイ設定幅検知手段により検知された給紙トレイ設定幅とを比較して、該押圧部材幅と異なる幅の転写材を収納している給紙トレイがあると判断した場合には、操作表示画面に表示された該給紙トレイのマークに対して使用不可の表示を行うように制御することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
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JP2003197032A JP2005037434A (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | 画像形成装置 |
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Cited By (2)
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JP2011121229A (ja) * | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Canon Inc | 印刷装置、印刷再開方法及びプログラム |
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-
2003
- 2003-07-15 JP JP2003197032A patent/JP2005037434A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011121229A (ja) * | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Canon Inc | 印刷装置、印刷再開方法及びプログラム |
US8514424B2 (en) | 2009-12-09 | 2013-08-20 | Canon Kabushiki Kaisha | Printing apparatus, printing resuming method, and storage medium |
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