JP2005036671A - 排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディーゼルエンジン等から排出される排気中のPMを効果的に捕集及び燃焼除去できる排気浄化装置を提供する。
【解決手段】排気流れ上流側から下流側に向けて断面積が漸減する絶縁性ハニカム構造体12、並びにハニカム構造体12の排気流れ上流側端面及び下流側端面にそれぞれ配置された上流側電極14及び下流側電極16を有し、上流側電極12の設置面積が下流側電極14の設置面積よりも大きい排気浄化装置とする。
【選択図】 図1
【解決手段】排気流れ上流側から下流側に向けて断面積が漸減する絶縁性ハニカム構造体12、並びにハニカム構造体12の排気流れ上流側端面及び下流側端面にそれぞれ配置された上流側電極14及び下流側電極16を有し、上流側電極12の設置面積が下流側電極14の設置面積よりも大きい排気浄化装置とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関等からの排気の浄化装置に関するものであって、特に、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(パティキュレート:以下「PM」という。)を除去するための排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンは、自動車、特に大型車に多く搭載されているが、近年特にその排気中の窒素酸化物、一酸化炭素、炭化水素等とともに、PMの排出を低減することが強く望まれている。そのため、エンジンの改良又は燃焼条件の最適化等により根本的にPMを低減する技術開発とともに、排気中のPMを効率的に除去するための技術の確立が望まれている。
【0003】
排気中のPMの除去のためには一般に、セラミックハニカム製フィルター、合金製フィルター及びセラミック繊維製フィルターが用いられている。しかしながらこれらの手法では使用時間が経過するにつれ、捕集された粒状物質によりフィルターが目詰まりを起こし、通気抵抗が増加し、エンジンに負担をかける結果となる。また、ナノサイズPMは基材連通孔での物理的衝突捕集を逃れて捕集されない確率が高い。また、従来のフィルターでPMを捕集した場合であっても、排気熱のみの作用によってはPMの充分な酸化除去は期待できない。
【0004】
この問題を解決するために放電プラズマを用いた排気浄化装置が提案されている。例えば特許文献1では、図2に示すような排気浄化装置20を開示している。ここで図2(a)はこの排気浄化装置20の斜視図であり、図2(b)はこの排気浄化装置20の断面図である。この排気浄化装置20では、ハニカム構造体22の両端面に設けたメッシュ状電極24と26との間に電源18によって電圧を印加し、ハニカム構造体22のセル壁22bによって画定される貫通孔22aに沿って、放電プラズマを発生させることが提案されている。ここで排気は矢印19で示す方向でハニカム構造体22中の貫通孔22aを通過させている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−38138号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
引用文献1に記載の排気浄化装置は、処理すべき物質を含有する流体が通過する流路に沿って、均一に放電プラズマを発生させることによって、この物質を効率的に処理できるとしている。しかしながら、この引用文献1の排気浄化装置では貫通孔22aの断面形状が上流側から下流側にわたって変化しないので、PMの捕集がハニカム構造体全体で行われる。すなわち、引用文献1の排気浄化装置を用いる場合には、ハニカム構造体の全ての箇所でPMの除去に充分な放電電流密度が必要とされる。そこで本発明では、この問題を解決する排気浄化装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の排気浄化装置は、排気流れ上流側から下流側に向けて断面積が漸減する絶縁性ハニカム構造体、並びにハニカム構造体の排気流れ上流側端面及び下流側端面にそれぞれ配置された上流側電極及び下流側電極を有し、上流側電極の設置面積が下流側電極の設置面積よりも大きい。
【0008】
このハニカム構造体の上流側端面と下流側端面との直径の比としては、2:1〜1.5:1を挙げることができ、上流側電極と下流側電極との直径の比としては、2:1〜1.5:1を挙げることができる。また上流側及び下流側電極の直径はそれぞれの端面の直径に実質的に比例させることができる。
【0009】
ここで電極の「設置面積」は、電極が覆っている領域の面積を言うものとする。すなわちメッシュ状電極の場合には、電極の「設置面積」は、メッシュを構成する材料がハニカム構造体に実際に接している部分の面積ではなく、メッシュ孔部分も含むこの電極が覆っている領域の面積を言うものとする。
【0010】
この排気浄化装置によれば、排気流れ下流側が絞られたハニカム構造体を用いることにより、PM堆積量がハニカム構造体の下流側ほど多くなる。また上流側電極の設置面積が下流側電極の設置面積よりも大きいことによって、ハニカム構造体の排気下流側で放電電流密度が比較的大きくなり、発生する場合のプラズマの密度も大きくなる。すなわち、PM堆積量の多い排気流れ下流側で、放電によるPMの燃焼除去が促進される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下では本発明を図に示した実施形態に基づいて具体的に説明するが、これらの図は本発明を構成する排気浄化装置の概略を示す図であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【0012】
本発明の1つの実施形態について図1を用いて説明する。ここで図1(a)は本発明の第1の実施形態の排気浄化装置10の斜視図であり、図1(b)はこの排気浄化装置10の断面図ある。
【0013】
図1において、排気浄化装置10は、排気流れ上流側から下流側に向けて断面積が漸減している絶縁性ハニカム構造体12、上流側電極14及び下流側電極16を有する。上流側電極14と下流側電極16とは、対になるようにして、それぞれ電源18に電気的に接続されている。この排気浄化装置10を流通する排気流れの方向は矢印19で示している。
【0014】
この実施形態の排気浄化装置10では、ハニカム構造体12の排気流れ上流側端面及び排気流れ下流側端面に上流側電極14及び下流側電極16が配置されており、下流側電極16の設置面積は、上流側電極14の設置面積よりも小さい。またハニカム構造体12は、排気流れ上流側から下流側に向けて断面積が漸減しているので、このハニカム構造体12内の個々のセルの流路12aの断面積も排気流れ上流側から下流側に向けて漸減している。これによって、PM堆積量がハニカム構造体の下流側ほど多くなる。尚、このハニカム構造体12内の個々のセル流路12aは、セル壁12bで区切られて、四角形、六角形等の任意の断面形状を有する。
【0015】
この排気浄化装置10の使用においては、電源18を作用させることにより、上流側電極14と下流側電極16との間で放電を起こさせ、プラズマを発生させる。
【0016】
上述のように、この排気浄化装置によれば、ハニカム構造体12の排気流れ下流側で細くなっているので、PM堆積量がハニカム構造体の下流側ほど多くなる。すなわち下流側電極16の近くでPMが多くなる。また下流側電極16の設置面積が上流側電極14の設置面積よりも小さいことによって、ハニカム構造体12の排気下流側で放電電流密度が大きくなる。すなわちハニカム構造体12の中心軸に直交するハニカム構造体断面積当たりの放電電流密度が多くなる。よってPMが多量に堆積するハニカム構造体12の下流側の箇所で、放電プラズマの発生量が多くなり、適切な浄化を行うことができる。
【0017】
以下に、図1に示した本発明の第1の実施形態の排気浄化装置を構成する各部について更に具体的に説明する。
【0018】
セラミックハニカム構造体のような絶縁性ハニカム構造体12は、排気を流通させることができ、且つ電極14と電極16との間に電圧を印加したときにそれらの間で放電プラズマを発生させることができる任意の材料で製造できる。この絶縁性ハニカム構造体は例えば、コージェライト製ハニカム構造体であってよく、またこのハニカム構造体にはNOx吸蔵還元触媒のような排気浄化触媒、及びPt/Al2O3のような捕集したPMの燃焼を促進する触媒を担持することもできる。
【0019】
このハニカム構造体は、型で成型して製造できるが、所望の形状が得られるのであれば任意の他の方法で製造できる。
【0020】
電極14及び16は、排気を流通させることができ、且つこれらの電極間に電界を作ることができる任意の電極、例えばメッシュ状電極又は針電極でよい。これらの電極は必要に応じて電極間距離を調節して、電極間全体で放電が起こるようにすることができる。これらの電極は、これらの電極間に電界を作ることができる任意の材料で製造できる。従ってこれらの電極は導電性の材料や半導体等の材料を使用することができるが、金属材料が好ましい。この金属材料として、具体的にはCu、W、ステンレス、Fe、Pt、Al等が使用でき、特にステンレスがコスト及び耐久性の点から好ましい。メッシュ状電極の場合には、ワイヤを組み合わせること、金属板に打ち抜き加工を行うこと、ケミカルエッチングを行うこと等によって作製することもできる。また針電極を用いて、個々の針電極を個々のセル12aに入れると、電極の単位面積当たりの針数が排気流れ下流側電極で比較的多くなり、排気流れ下流側で放電電流密度を容易に比較的大きくできる。
【0021】
電源18は、パルス状又は定常の直流又は交流電圧を発生させるものでよい。印加電圧及びパルス周期としては、プラズマを発生させるのに一般的な値を使用でき、例えばパルス電圧50kV及びパルス周期2,000Hzを使用できる。尚、この排気浄化装置10では、排気流れ上流側電極14と、排気流れ下流側電極16との両方を、電源18に接続しているが、例えばいずれか一方を接地することもできる。
【0022】
電極14と電極16との間で放電を起こさせるために、直流電圧、交流電圧、周期的な波形の電圧等を両電極間に印加することができるが、特に直流パルス電圧が、コロナ放電を良好に起こさせることができるために好ましい。直流パルス電圧を用いる場合に、印加電圧、パルス幅、パルス周期は、両電極間にコロナ放電を起こすことができる範囲で任意に選択できる。印加電圧の電圧等については、装置の設計や経済性等からの一定の制約を受ける可能性があるが、高電圧かつ短パルス周期の電圧であることがコロナ放電を良好に発生させる点から望ましい。
【0023】
ここまでで本発明を図に示した実施形態に基づいて具体的に説明してきたが、これらは本発明の排気浄化装置の概略を示す図であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【0024】
【発明の効果】
本発明の排気浄化装置によれば、ディーゼルエンジン等から排出される排気中のPMを効果的に捕集及び燃焼除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の1つの実施態様の排気浄化装置を表す斜視図及び断面図である。
【図2】図2は、従来技術の排気浄化装置を表す斜視図及び断面図である。
【符号の説明】
10,30…排気浄化装置
12,22…絶縁性ハニカム構造体
12a,22a…ハニカム構造体中の個々のセル
12b,22b…ハニカム構造体のセル壁
14,16,24,26…メッシュ状電極
18…電源
19…排気流れ方向
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関等からの排気の浄化装置に関するものであって、特に、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(パティキュレート:以下「PM」という。)を除去するための排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンは、自動車、特に大型車に多く搭載されているが、近年特にその排気中の窒素酸化物、一酸化炭素、炭化水素等とともに、PMの排出を低減することが強く望まれている。そのため、エンジンの改良又は燃焼条件の最適化等により根本的にPMを低減する技術開発とともに、排気中のPMを効率的に除去するための技術の確立が望まれている。
【0003】
排気中のPMの除去のためには一般に、セラミックハニカム製フィルター、合金製フィルター及びセラミック繊維製フィルターが用いられている。しかしながらこれらの手法では使用時間が経過するにつれ、捕集された粒状物質によりフィルターが目詰まりを起こし、通気抵抗が増加し、エンジンに負担をかける結果となる。また、ナノサイズPMは基材連通孔での物理的衝突捕集を逃れて捕集されない確率が高い。また、従来のフィルターでPMを捕集した場合であっても、排気熱のみの作用によってはPMの充分な酸化除去は期待できない。
【0004】
この問題を解決するために放電プラズマを用いた排気浄化装置が提案されている。例えば特許文献1では、図2に示すような排気浄化装置20を開示している。ここで図2(a)はこの排気浄化装置20の斜視図であり、図2(b)はこの排気浄化装置20の断面図である。この排気浄化装置20では、ハニカム構造体22の両端面に設けたメッシュ状電極24と26との間に電源18によって電圧を印加し、ハニカム構造体22のセル壁22bによって画定される貫通孔22aに沿って、放電プラズマを発生させることが提案されている。ここで排気は矢印19で示す方向でハニカム構造体22中の貫通孔22aを通過させている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−38138号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
引用文献1に記載の排気浄化装置は、処理すべき物質を含有する流体が通過する流路に沿って、均一に放電プラズマを発生させることによって、この物質を効率的に処理できるとしている。しかしながら、この引用文献1の排気浄化装置では貫通孔22aの断面形状が上流側から下流側にわたって変化しないので、PMの捕集がハニカム構造体全体で行われる。すなわち、引用文献1の排気浄化装置を用いる場合には、ハニカム構造体の全ての箇所でPMの除去に充分な放電電流密度が必要とされる。そこで本発明では、この問題を解決する排気浄化装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の排気浄化装置は、排気流れ上流側から下流側に向けて断面積が漸減する絶縁性ハニカム構造体、並びにハニカム構造体の排気流れ上流側端面及び下流側端面にそれぞれ配置された上流側電極及び下流側電極を有し、上流側電極の設置面積が下流側電極の設置面積よりも大きい。
【0008】
このハニカム構造体の上流側端面と下流側端面との直径の比としては、2:1〜1.5:1を挙げることができ、上流側電極と下流側電極との直径の比としては、2:1〜1.5:1を挙げることができる。また上流側及び下流側電極の直径はそれぞれの端面の直径に実質的に比例させることができる。
【0009】
ここで電極の「設置面積」は、電極が覆っている領域の面積を言うものとする。すなわちメッシュ状電極の場合には、電極の「設置面積」は、メッシュを構成する材料がハニカム構造体に実際に接している部分の面積ではなく、メッシュ孔部分も含むこの電極が覆っている領域の面積を言うものとする。
【0010】
この排気浄化装置によれば、排気流れ下流側が絞られたハニカム構造体を用いることにより、PM堆積量がハニカム構造体の下流側ほど多くなる。また上流側電極の設置面積が下流側電極の設置面積よりも大きいことによって、ハニカム構造体の排気下流側で放電電流密度が比較的大きくなり、発生する場合のプラズマの密度も大きくなる。すなわち、PM堆積量の多い排気流れ下流側で、放電によるPMの燃焼除去が促進される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下では本発明を図に示した実施形態に基づいて具体的に説明するが、これらの図は本発明を構成する排気浄化装置の概略を示す図であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【0012】
本発明の1つの実施形態について図1を用いて説明する。ここで図1(a)は本発明の第1の実施形態の排気浄化装置10の斜視図であり、図1(b)はこの排気浄化装置10の断面図ある。
【0013】
図1において、排気浄化装置10は、排気流れ上流側から下流側に向けて断面積が漸減している絶縁性ハニカム構造体12、上流側電極14及び下流側電極16を有する。上流側電極14と下流側電極16とは、対になるようにして、それぞれ電源18に電気的に接続されている。この排気浄化装置10を流通する排気流れの方向は矢印19で示している。
【0014】
この実施形態の排気浄化装置10では、ハニカム構造体12の排気流れ上流側端面及び排気流れ下流側端面に上流側電極14及び下流側電極16が配置されており、下流側電極16の設置面積は、上流側電極14の設置面積よりも小さい。またハニカム構造体12は、排気流れ上流側から下流側に向けて断面積が漸減しているので、このハニカム構造体12内の個々のセルの流路12aの断面積も排気流れ上流側から下流側に向けて漸減している。これによって、PM堆積量がハニカム構造体の下流側ほど多くなる。尚、このハニカム構造体12内の個々のセル流路12aは、セル壁12bで区切られて、四角形、六角形等の任意の断面形状を有する。
【0015】
この排気浄化装置10の使用においては、電源18を作用させることにより、上流側電極14と下流側電極16との間で放電を起こさせ、プラズマを発生させる。
【0016】
上述のように、この排気浄化装置によれば、ハニカム構造体12の排気流れ下流側で細くなっているので、PM堆積量がハニカム構造体の下流側ほど多くなる。すなわち下流側電極16の近くでPMが多くなる。また下流側電極16の設置面積が上流側電極14の設置面積よりも小さいことによって、ハニカム構造体12の排気下流側で放電電流密度が大きくなる。すなわちハニカム構造体12の中心軸に直交するハニカム構造体断面積当たりの放電電流密度が多くなる。よってPMが多量に堆積するハニカム構造体12の下流側の箇所で、放電プラズマの発生量が多くなり、適切な浄化を行うことができる。
【0017】
以下に、図1に示した本発明の第1の実施形態の排気浄化装置を構成する各部について更に具体的に説明する。
【0018】
セラミックハニカム構造体のような絶縁性ハニカム構造体12は、排気を流通させることができ、且つ電極14と電極16との間に電圧を印加したときにそれらの間で放電プラズマを発生させることができる任意の材料で製造できる。この絶縁性ハニカム構造体は例えば、コージェライト製ハニカム構造体であってよく、またこのハニカム構造体にはNOx吸蔵還元触媒のような排気浄化触媒、及びPt/Al2O3のような捕集したPMの燃焼を促進する触媒を担持することもできる。
【0019】
このハニカム構造体は、型で成型して製造できるが、所望の形状が得られるのであれば任意の他の方法で製造できる。
【0020】
電極14及び16は、排気を流通させることができ、且つこれらの電極間に電界を作ることができる任意の電極、例えばメッシュ状電極又は針電極でよい。これらの電極は必要に応じて電極間距離を調節して、電極間全体で放電が起こるようにすることができる。これらの電極は、これらの電極間に電界を作ることができる任意の材料で製造できる。従ってこれらの電極は導電性の材料や半導体等の材料を使用することができるが、金属材料が好ましい。この金属材料として、具体的にはCu、W、ステンレス、Fe、Pt、Al等が使用でき、特にステンレスがコスト及び耐久性の点から好ましい。メッシュ状電極の場合には、ワイヤを組み合わせること、金属板に打ち抜き加工を行うこと、ケミカルエッチングを行うこと等によって作製することもできる。また針電極を用いて、個々の針電極を個々のセル12aに入れると、電極の単位面積当たりの針数が排気流れ下流側電極で比較的多くなり、排気流れ下流側で放電電流密度を容易に比較的大きくできる。
【0021】
電源18は、パルス状又は定常の直流又は交流電圧を発生させるものでよい。印加電圧及びパルス周期としては、プラズマを発生させるのに一般的な値を使用でき、例えばパルス電圧50kV及びパルス周期2,000Hzを使用できる。尚、この排気浄化装置10では、排気流れ上流側電極14と、排気流れ下流側電極16との両方を、電源18に接続しているが、例えばいずれか一方を接地することもできる。
【0022】
電極14と電極16との間で放電を起こさせるために、直流電圧、交流電圧、周期的な波形の電圧等を両電極間に印加することができるが、特に直流パルス電圧が、コロナ放電を良好に起こさせることができるために好ましい。直流パルス電圧を用いる場合に、印加電圧、パルス幅、パルス周期は、両電極間にコロナ放電を起こすことができる範囲で任意に選択できる。印加電圧の電圧等については、装置の設計や経済性等からの一定の制約を受ける可能性があるが、高電圧かつ短パルス周期の電圧であることがコロナ放電を良好に発生させる点から望ましい。
【0023】
ここまでで本発明を図に示した実施形態に基づいて具体的に説明してきたが、これらは本発明の排気浄化装置の概略を示す図であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【0024】
【発明の効果】
本発明の排気浄化装置によれば、ディーゼルエンジン等から排出される排気中のPMを効果的に捕集及び燃焼除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の1つの実施態様の排気浄化装置を表す斜視図及び断面図である。
【図2】図2は、従来技術の排気浄化装置を表す斜視図及び断面図である。
【符号の説明】
10,30…排気浄化装置
12,22…絶縁性ハニカム構造体
12a,22a…ハニカム構造体中の個々のセル
12b,22b…ハニカム構造体のセル壁
14,16,24,26…メッシュ状電極
18…電源
19…排気流れ方向
Claims (1)
- 排気流れ上流側から下流側に向けて断面積が漸減する絶縁性ハニカム構造体、並びに
前記ハニカム構造体の排気流れ上流側端面及び下流側端面にそれぞれ配置された上流側電極及び下流側電極、
を有し、上流側電極の設置面積が下流側電極の設置面積よりも大きい、排気浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003197846A JP2005036671A (ja) | 2003-07-16 | 2003-07-16 | 排気浄化装置 |
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JP2003197846A JP2005036671A (ja) | 2003-07-16 | 2003-07-16 | 排気浄化装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008215337A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-09-18 | Ibiden Co Ltd | ハニカム構造体および排気ガス処理装置 |
JP2009500558A (ja) * | 2005-07-08 | 2009-01-08 | エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 排出ガスの処理のための特に円錐形ハニカム体用のフィルタ層、およびフィルタ層を製造するための方法 |
WO2009051058A1 (ja) * | 2007-10-16 | 2009-04-23 | Yanmar Co., Ltd. | 黒煙浄化装置 |
WO2013183350A1 (ja) * | 2012-06-07 | 2013-12-12 | 株式会社Ihi | マイクロリアクタ |
-
2003
- 2003-07-16 JP JP2003197846A patent/JP2005036671A/ja active Pending
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JP2013252487A (ja) * | 2012-06-07 | 2013-12-19 | Ihi Corp | マイクロリアクタ |
US9370761B2 (en) | 2012-06-07 | 2016-06-21 | Ihi Corporation | Microreactor |
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