JP2005035425A - 坂路保持制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加速度センサを用いないで坂路の傾斜角度を求め、坂路保持制御が行えるようにする。
【解決手段】 ドライバの駆動要求に基づいて発生させられる駆動力と、駆動力に基づく車両の車体速度との関係に基づいて、坂路の傾斜角度Grを求め、求められた傾斜角度Grに基づいて、坂路保持制御が実行されるようにする。例えば、平坦路における駆動力と車体速度との関係を示す直線の傾きと、坂路における駆動力と車体速度との関係を示す直線の傾きとを比較することにより、傾斜角度を求めることができる。これにより、坂路保持制御を実行するに際し、加速度センサを用いなくても坂路の傾斜角度を求めることが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両が坂路中で停止保持されるように制動力を発生させる坂路保持制御を実行する坂路保持制御装置に関するものである。
従来より、車両が坂路の途中で停止する際に、車両が坂路から後退せずに停止保持できるように、所望のブレーキ液圧を発生させる坂路保持制御を実行する坂路保持制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1で示される坂路保持制御装置では、加速度センサでの検出信号に含まれる重力成分に基づいて坂路の傾斜角を求め、坂路での後退力を推定している。そして、坂路にて車両が停止した際の後退力と駆動力との偏差に基づき、所望の静止力(制動力)を発生させることで、車両が後退しないようにしている。
特開平07−69102号公報
しかしながら、上記特許文献1においては、加速度センサを用いて坂路の傾斜角度を求めるようにしているため、加速度センサの精度や車両への取付け誤差等により、傾斜角度を安定して精度良く求めることが困難である。また、加速度センサが必要とされるため、コストアップにもつながる。
本発明は、上記点に鑑みて成され、加速度センサを用いないで坂路の傾斜角度を求め、坂路保持制御が行えるようにした坂路保持制御装置を適用することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両が坂路で停止した際に、坂路の傾斜角度(Gr)に応じた制動力を発生させることで該車両が坂路から後退することを抑制する坂路保持制御を実行するように構成された坂路保持制御装置であって、ドライバの駆動要求に基づいて発生させられる駆動力と、駆動力に基づく車両の車体速度との関係に基づいて、坂路の傾斜角度を求める傾斜角度演算手段(1、105)を有し、傾斜角度演算手段により演算された傾斜角度に基づいて、坂路保持制御が実行されるようになっていることを特徴としている。
このように、傾斜角度演算手段にて、ドライバの駆動要求に基づいて発生させられる駆動力と、駆動力に基づく車両の車体速度との関係に基づいて、坂路の傾斜角度(Gr)を求めることが可能である。このようにすれば、坂路保持制御を実行するに際し、加速度センサを用いなくても坂路の傾斜角度を求めることが可能となる。このため、加速度センサを用いて坂路の傾斜角度を求める場合のように、加速度センサの精度や車両への取付け誤差等によって傾斜角度の検出精度が変わるという問題をなくすことができる。また、加速度センサを用いる場合のように、坂路の傾斜角度を求めるためのみに別途部材を備える必要がないため、コスト削減を図ることも可能である。
例えば、請求項2に示すように、傾斜角度演算手段は、平坦路における駆動力と車体速度との関係を示す直線の傾きと、坂路における駆動力と車体速度との関係を示す直線の傾きとを比較することにより、傾斜角度を求めることができる。
また、請求項3に示すように、傾斜角度演算手段は、坂路における駆動力に対しての車体速度と、平坦路における駆動力に対しての車体速度との差に基づき、傾斜角度を求めることもできる。
請求項4に記載の発明では、ドライバの駆動要求に基づいて発生させられる駆動力と、駆動力に基づく車両の車体加速度との関係に基づいて、坂路の傾斜角度(Gr)を求める傾斜角度演算手段(1、105)を有していることを特徴としている。このように、ドライバの駆動要求に基づいて発生させられる駆動力と、駆動力に基づく車両の車体加速度との関係に基づいても、坂路の傾斜角度を求めることができる。
この場合、例えば、請求項5に示すように、傾斜角度演算手段は、平坦路における駆動力と車体加速度との関係を示す直線の傾きと、坂路における駆動力と車体加速度との関係を示す直線の傾きとを比較することにより、傾斜角度を求めることができる。
また、請求項6に示すように、傾斜角度演算手段は、坂路における駆動力に対しての車体加速度と、平坦路における駆動力に対しての車体加速度との差に基づき、傾斜角度を求めることも可能である。
請求項7に記載の発明では、ドライバの制動要求に基づいて発生させられる制動力と、制動力に基づく車両の車体減速度との関係に基づいて、坂路の傾斜角度(Gr)を求める傾斜角度演算手段(1、105)を有していることを特徴としている。このように、ドライバの制動要求に基づいて発生させられる制動力と、制動力に基づく車両の車体減速度との関係に基づいても、坂路の傾斜角度を求めることができる。
この場合、請求項8に示すように、傾斜角度演算手段は、平坦路における制動力と車体減速度との関係を示す直線の傾きと、坂路における制動力と車体減速度との関係を示す直線の傾きとを比較することにより、傾斜角度を求めることができる。
また、請求項9に示すように、傾斜角度演算手段は、坂路における制動力に対しての車体減速度と、平坦路における制動力に対しての車体減速度との差に基づき、傾斜角度を求めることも可能である。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1に、本発明の一実施形態にかかる坂路保持制御装置を実現した車両制御システムの全体構成を示す。以下、この図に基づいて車両制御システムの構成について説明する。
図1に示されるように、車両制御システムは、エンジンEG、変速装置GS、ブレーキ液圧制御装置BPC、各車輪FL、FR、RL、RR毎に備えられたホイールシリンダWfl、Wfr、Wrl、Wrr、各種センサ群、ブザーBZおよび電子制御装置(以下、ECUという)1を備えた構成となっている。なお、車輪FL、FR、RL、RRは、それぞれ左前方、右前方、左後方、右後方の車輪を示している。
エンジンEGは、スロットル制御装置TH及び燃料噴射装置FIを備えた内燃機関であり、ドライバの駆動要求に基づくアクセルペダルAPでの操作量およびECU1からのエンジン制御信号に基づいて駆動される。具体的には、スロットル制御装置THは、アクセルペダルAPの操作に応じてメインスロットルバルブMTのメインスロットル開度を制御すると共に、ECU1からの制御信号に応じてサブスロットルバルブSTを駆動し、サブスロットル開度を制御するようになっている。また、燃料噴射装置FIは、ECU1からの制御信号に基づいて駆動され、燃料噴射量を制御するようになっている。
なお、本実施形態に示す車両は、FR駆動方式のものであり、エンジンEGが変速装置GS、センタディファレンシャルDC及びリヤディファレンシャルDRを介して車両後方の車輪RL、RRに連結された構成となっている。従って、車輪FL、FRが従動輪、車輪RL、RRが駆動輪となる。
変速装置GSは、トランスミッションのギア位置の切替えを行うものである。変速装置GSでのギア位置は、変速装置GS内に設けられたギア位置センサからECU1に伝えられるようになっており、また、ECU1からのギア位置制御信号に基づいて調整されるようになっている。
ブレーキ液圧制御装置BPCは、ドライバの制動要求に応じて踏み込まれるブレーキペダルBPの操作量と、ECU1で実行される坂路保持制御に基づく制動要求に応じて、各車輪FL、FR、RL、RRそれぞれに装着されたホイールシリンダWfl、Wfr、Wrl、Wrrに加えられるブレーキ液圧(ホイールシリンダ圧)を調整するものである。具体的には、ブレーキ液圧制御装置BPCには、図示しないマスタシリンダが備えられていると共に、このマスタシリンダの出力ブレーキ液圧(マスタシリンダ圧)を検出する圧力センサPSが備えられている。そして、圧力センサPSの出力信号がECU1に入力されるように構成され、ECU1からのブレーキ制御信号に基づいてブレーキ液圧制御装置BPCに備えられた図示しないアクチュエータ(例えばソレノイド等)が駆動されることで、ホイールシリンダ圧が調整されるようになっている。
各種センサ群は、上記した各センサに加え、車輪速度センサWS1〜WS4、ブレーキスイッチセンサBSおよびスロットルセンサTSを有して構成される。
車輪速度センサWS1〜WS4は、各車輪FL、FR、RL、RRに配設されている。これら各車輪速度センサWS1〜WS4がECU1に接続され、各車輪の回転速度、即ち車輪速度に比例するパルス数のパルス信号をECU1に向けて出力するようになっている。
ブレーキスイッチセンサBSは、ドライバがブレーキペダルBPを踏み込んだことを検出するものである。このブレーキスイッチセンサBSからの検出信号はECU1に入力されるようになっている。
スロットルセンサTSは、アイドル域か出力域かを検出すると共に、メインスロットルバルブMT及びサブスロットルバルブSTのスロットル開度を検出するものである。このスロットルセンサTSからは、アイドル域か出力域かをオンオフ信号で表したアイドルスイッチ信号と、各スロットルバルブMT、STのスロットル開度信号が出力され、これら各信号がECU1に向けて出力されるようになっている。このスロットルセンサTSのアイドルスイッチ信号に基づき、アクセルペダルAPの操作、非操作を検出できるようになっている。
ECU1は、マイクロコンピュータCMPを有している。マイクロコンピュータCMPには、入力ポートIPT、出力ポートOPT、プロセシングユニットCPU、記憶手段となるROM2及びRAM3、図示しない制御タイマなどが備えられ、これら各部がバスを介して相互に接続された構成となっている。
上記した車輪速度センサWS1〜WS4、ブレーキスイッチBS等の出力信号は増幅回路AMPを介して入力ポートIPTからプロセシングユニットCPUに入力されるようになっている。また、出力ポートOPTからは、駆動回路ACTを介して、スロットル制御装置TH及びブレーキ液圧制御装置BPCに向けてそれぞれの制御信号が出力されると共に、ブザーBZへの警報信号が出力されるようになっている。
ROM2には坂路保持制御を実行するためのプログラムが記憶されている。プロセッシングユニットCPUは、イグニッションスイッチ(図示せず)がオンされている間、ROM2に記憶されたプログラムに従った処理を実行するものであり、RAM3は、そのプログラムの実行に必要な変数データを一時的に記憶させるものである。
以上のように構成された制御システムにより坂路保持制御が実行される。坂路保持制御は、ECU1により、各種演算に基づいて実行されるものであり、その処理の詳細は、図2のフローチャートのように示される。坂路保持制御のフローチャートに示される各処理は、イグニッションスイッチがオンされてマイクロコンピュータが起動されると実行される。
先ず、ステップ101では、マイクロコンピュータCMPの初期化がなされ、RAM3に記憶されている各種の演算値がクリアされる。ステップ102では、制御タイマがクリアされ、その後、カウントが開始される。ここでいう制御タイマとは、坂路保持制御の制御周期Tsをカウントするものであり、制御周期Ts毎にこのステップ102以降の各種処理が実行されるようになっている(ステップ108参照)。
ステップ103では、車輪速度センサWS1〜WS4の検出信号、ブレーキスイッチセンサBSの検出信号、スロットルセンサTSのアイドルスイッチ信号および変速装置GSのギア位置がマイクロコンピュータCMPに読み込まれる。
そして、ステップ104に進み、車輪速度センサWS1〜WS4の検出信号に基づき車輪速度Vw**(**は車輪FL、FR、RL、RRを代表して表したものである。従って、車輪速度Vw**は、4輪それぞれの車輪速度ということを意味する)が演算される。また、車輪速度Vw**に基づいて、車体速度(推定車体速度)Vbが演算される。この車体速度の演算方法には周知となっている様々な手法が採用でき、例えば、従動輪となる前輪側の車輪速度VwFL、VwFRの速度が車体速度Vbとして用いられる。
続いて、ステップ105に進み、ステップ103で読み込んだアイドルスイッチ信号および変速装置GSでのギア位置によって決定される駆動力と、ステップ104で求められた車体速度との関係から坂路の傾斜角度Grを求める。
すなわち、車両が走行している路面が平坦路である場合、車体速度Vbは駆動力の増加に伴って所定の傾きで増加する比例関係でほぼ表される。そして、車両が走行している路面が上り坂であり場合には、駆動力の増加に伴う車体速度Vbの増加量が平坦路である場合よりも小さくなる。従って、これら平坦路と上り坂の場合の車体速度Vbと駆動力との関係が図3のように表されることになる。
従って、図3の関係に基づき、今回の演算によって求められた駆動力と車体速度との関係と、平坦路における駆動力に対する車体速度の関係とを比べ、平坦路の場合よりも駆動力と車体速度との関係を示した直線の傾きが小さい場合には、現在の路面が上り坂であると検出できる。そして、その傾きの大きさや平坦路での車体速度との差に基づいて上り坂の傾斜角度Grを求めることが可能であり、傾きが小さいほど又は平坦路での車体速度との差が大きいほど傾斜角度Grが大きいとされる。そして、このように求められた傾斜角度GrがRAM3に記憶される。
そして、ステップ106において、傾斜角度Grに基づき急坂路か否かが判定される。例えば、傾斜角度Grが所定値Kr以上であれば、急坂路で車両が後退する可能性があると判定される。
ステップ107では、坂路保持制御が実行される。すなわち、下り坂においてドライバがブレーキペダルBPを踏み込んだにも関わらず、車両が後退していきそうな場合や、車両が停止後に坂路を登ろうとしたときにブレーキペダルBPを離した瞬間に車両が後退してしまうような場合に、それを防止する制御が成される。この坂路保持制御は、図4に示されるフローチャートに従って実行される。
まず、ステップ210では、坂路保持制御を実行する必要があるか否かが判定される。この判定は、図2のステップ106で急坂路と判定されたか否かに基づいて行われるもので、急坂路と判定されていた場合には坂路保持制御を実行する必要ありとされる。そして、このステップで肯定判定されればステップ220に進み、目標静止力設定処理を行う。また、このステップで否定判定されれうばステップ240に進み、目標静止力をクリアして坂路保持制御を終了する。
ここでいう目標静止力とは、車両が坂路で後退しないようにするために必要とされる静止力を意味し、図5に示すフローチャートに従って設定される。まず、ステップ310において、車両が停止しているか否かが判定される。この処理は、図3のステップ104で求められた車体速度がゼロであるか否かにより判定される。そして、車両が停止していれば、ステップ320に進む。
ステップ320では、目標静止力が圧力センサPSによって検出されたマスタシリンダ圧により得られる制動力、つまりマスタシリンダ圧に基づいてホイールシリンダ圧を発生させたときに得られる制動力が目標静止力よりも高いか否かが判定される。これにより、マスタシリンダ圧により得られる制動力の方が目標静止力よりも大きい場合には、ステップ320に進む。この場合には、現在のマスタシリンダ圧だけで十分に目標静止力が得られ、車両が坂路で停止保持できることを意味しているため、現在のマスタシリンダ圧により得られる制動力を目標静止力として設定するという処理がなされる。
一方、ステップ320において否定判定されれば、ステップ340に進む。この場合、マスタシリンダ圧により得られる制動力の方が目標静止力よりも小さく、現在のマスタシリンダ圧にでは十分に車両を坂路で停止保持させることができないため、現在既に設定されている目標静止力(t−1)を今回の目標静止力(t)として設定するという処理がなされる。これにより、車両を坂路で停止保持できるような目標静止力が設定される。
なお、目標静止力が最初に設定される際には、車両が停止したときのマスタシリンダ圧により得られる制動力、もしくは予め設定されている傾斜角度Grに応じた目標静止力が目標静止力として設定されるようになっている。このため、現在の坂路の傾斜角度Grに対して車両が停止保持できる程度に最初の目標静止力が設定される。
以上のようにして目標静止力設定処理が終了すると、図4のステップ230に進み、設定された目標静止力と、現在のマスタシリンダ圧により得られる制動力と、ドライバのアクセルペダルAPの操作に基づき得られる駆動力とに基づき、車両を坂路に停止保持させるために必要となる制御量が演算される。ここでいう制御量とは、ブレーキ液圧制御装置BPCに備えられたアクチュエータを駆動することによって得られる制動力を意味し、次式のように示される。
(数1)
アクチュエータによる制動力=目標静止力−(駆動力+踏力による制動力)
このようにしてアクチュエータによる制動力として必要とされる制御量が求められると、その制御量が得られるようにブレーキ液圧制御装置BPCに対して制御信号が送られる。これにより、ブレーキ液圧制御装置BPCにてブレーキ液圧制御が実行され、要求された制動力が発生させられる。従って、車両を坂路に停止保持させるために必要とされる目標静止力を得ることができ、確実に車両を坂路に停止保持させることができる。
以上のような処理に基づき、坂路保持制御が実行される。このように、本実施形態においては、車両が走行しているときに坂路の傾斜角度Grを駆動力と車体速度との関係に基づいて求めるようにしている。そして、車両が停止する際にRAM3に記憶された傾斜角度Grに基づいて坂路保持制御が実行されるようにしている。
従って、坂路保持制御を実行するに際し、加速度センサを用いなくても坂路の傾斜角度Grを求めることが可能となる。このため、加速度センサを用いて坂路の傾斜角度を求める場合のように、加速度センサの精度や車両への取付け誤差等によって傾斜角度の検出精度が変わるという問題をなくすことができる。また、加速度センサを用いる場合のように、坂路の傾斜角度を求めるためのみに別途部材を備える必要がないため、コスト削減を図ることも可能である。
(他の実施形態)
(1)上記第1実施形態では、アイドルスイッチ信号および変速装置GSでのギア位置によって決定される駆動力と、車体速度との関係から坂路の傾斜角度Grを求めている。しかしながら、他のパラメータを用いて坂路の傾斜角度Grを求めることも可能である。
例えば、アイドルスイッチ信号および変速装置GSでのギア位置によって決定される駆動力と、車体速度を単位時間当りで微分することによって求められる車体加速度との関係に基づいても傾斜角度Grを求めることができる。
すなわち、車両が走行している路面が平坦路である場合、車体加速度は駆動力の増加に伴って所定の傾きで増加する比例関係でほぼ表される。そして、車両が走行している路面が上り坂であり場合には、駆動力の増加に伴う車体加速度の増加量が平坦路である場合よりも小さくなる。従って、これら平坦路と上り坂の場合の車体加速度と駆動力との関係が図6のように表されることになる。
従って、図6の関係に基づき、今回の演算によって求められた駆動力と車体加速度との関係と、平坦路における駆動力に対する車体加速度の関係とを比べ、平坦路の場合よりも駆動力と車体加速度との関係を示した直線の傾きが小さい場合には、現在の路面が上り坂であると検出できる。そして、その傾きの大きさや平坦路での車体加速度との差に基づいて上り坂の傾斜角度Grを求めることが可能であり、傾きが小さいほど又は平坦路での車体加速度との差が大きいほど傾斜角度Grが大きいとされる。
また、ドライバがブレーキペダルBPを踏み込むことによって発生するマスタシリンダ圧により得られる制動力、つまりマスタシリンダ圧に基づいて発生させられるホイールシリンダ圧により得られる制動力と、車体速度を単位時間当りで微分することによって求められる車体減速度との関係に基づいても傾斜角度Grを求めることができる。
すなわち、車両が走行している路面が平坦路である場合、車体減速度は制動力の増加に伴って所定の傾きで増加する比例関係でほぼ表される。そして、車両が走行している路面が上り坂であり場合には、制動力の増加に伴う車体減速度の増加量が平坦路である場合よりも大きくなる。従って、これら平坦路と上り坂の場合の車体減速度と制動力との関係が図7のように表されることになる。
従って、図7の関係に基づき、今回の演算によって求められた制動力と車体減速度との関係と、平坦路における制動力に対する車体減速度の関係とを比べ、平坦路の場合よりも制動力と車体減速度との関係を示した直線の傾きが大きい場合には、現在の路面が上り坂であると検出できる。そして、その傾きの大きさや平坦路での車体減速度との差に基づいて上り坂の傾斜角度Grを求めることが可能であり、傾きが大きいほど又は平坦路での車体減速度との差が大きいほど傾斜角度Grが大きいとされる。
(2)上記第1実施形態では、図4におけるステップ210で急坂路状態でないと判定されると、坂路保持制御が実行されないため目標静止力をクリアするようにしている。これ以外にも、例えば、ドライバがブレーキペダルBPを踏み込むことによって発生するマスタシリンダ圧により得られる制動力と、アクセルペダルAPを踏み込むことによって発生する駆動力との和が目標静止力よりも上回った場合に、目標静止力をクリアするようにしてもよい。
また、車両が坂路保持制御後に坂路を登り始め、一定車速以上に達したら目標静止力をクリアするようにしてもよい。さらに、ブレーキ液圧制御装置BPCに備えられるアクチュエータが機能限界に達することを考慮し、坂路保持制御が実行されてから所定時間経過したら自動的に目標静止力をクリアするようにしてもよい。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。
本発明の第1実施形態における車両制御システムの全体構成を示した図である。 平坦路と上り坂の場合の車体速度と駆動力との関係を示した図である。 図1に示す車両制御システムが実行する坂路保持制御のフローチャートである。 図3に示す坂路保持制御の詳細を示したフローチャートである。 図4に示す目標静止力設定処理の詳細を示したフローチャートである。 平坦路と上り坂の場合の車体加速度と駆動力との関係を示した図である。 平坦路と上り坂の場合の車体減速度と制動力との関係を示した図である。
符号の説明
1…ECU、EG…エンジン、GS…変速装置、BPC…ブレーキ液圧制御装置、
FL、FR、RL、RR…車輪、Wfl、Wfr、Wrl、Wrr…ホイールシリンダ、WS1〜WS4…車輪速度センサ、BS…ブレーキスイッチセンサ、GX…傾斜センサ。

Claims (9)

  1. 車両が坂路で停止した際に、前記坂路の傾斜角度(Gr)に応じた制動力を発生させることで該車両が前記坂路から後退することを抑制する坂路保持制御を実行するように構成された坂路保持制御装置であって、
    ドライバの駆動要求に基づいて発生させられる駆動力と、前記駆動力に基づく前記車両の車体速度との関係に基づいて、前記坂路の傾斜角度を求める傾斜角度演算手段(1、105)を有し、
    前記傾斜角度演算手段により演算された前記傾斜角度に基づいて、前記坂路保持制御が実行されるようになっていることを特徴とする坂路保持制御装置。
  2. 前記傾斜角度演算手段は、平坦路における前記駆動力と前記車体速度との関係を示す直線の傾きと、前記坂路における前記駆動力と前記車体速度との関係を示す直線の傾きとを比較することにより、前記傾斜角度を求めるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の坂路保持制御装置。
  3. 前記傾斜角度演算手段は、前記坂路における前記駆動力に対しての前記車体速度と、平坦路における前記駆動力に対しての前記車体速度との差に基づき、前記傾斜角度を求めるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の坂路保持制御装置。
  4. 車両が坂路で停止した際に、前記坂路の傾斜角度(Gr)に応じた制動力を発生させることで該車両が前記坂路から後退することを抑制する坂路保持制御を実行するように構成された坂路保持制御装置であって、
    ドライバの駆動要求に基づいて発生させられる駆動力と、前記駆動力に基づく前記車両の車体加速度との関係に基づいて、前記坂路の傾斜角度を求める傾斜角度演算手段(1、105)を有し、
    前記傾斜角度演算手段により演算された前記傾斜角度に基づいて、前記坂路保持制御が実行されるようになっていることを特徴とする坂路保持制御装置。
  5. 前記傾斜角度演算手段は、平坦路における前記駆動力と前記車体加速度との関係を示す直線の傾きと、前記坂路における前記駆動力と前記車体加速度との関係を示す直線の傾きとを比較することにより、前記傾斜角度を求めるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の坂路保持制御装置。
  6. 前記傾斜角度演算手段は、前記坂路における前記駆動力に対しての前記車体加速度と、平坦路における前記駆動力に対しての前記車体加速度との差に基づき、前記傾斜角度を求めるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の坂路保持制御装置。
  7. 車両が坂路で停止した際に、前記坂路の傾斜角度(Gr)に応じた制動力を発生させることで該車両が前記坂路から後退することを抑制する坂路保持制御を実行するように構成された坂路保持制御装置であって、
    ドライバの制動要求に基づいて発生させられる制動力と、この制動力に基づく前記車両の車体減速度との関係に基づいて、前記坂路の傾斜角度を求める傾斜角度演算手段(1、105)を有し、
    前記傾斜角度演算手段により演算された前記傾斜角度に基づいて、前記坂路保持制御が実行されるようになっていることを特徴とする坂路保持制御装置。
  8. 前記傾斜角度演算手段は、平坦路における前記制動力と前記車体減速度との関係を示す直線の傾きと、前記坂路における前記制動力と前記車体減速度との関係を示す直線の傾きとを比較することにより、前記傾斜角度を求めるようになっていることを特徴とする請求項7に記載の坂路保持制御装置。
  9. 前記傾斜角度演算手段は、前記坂路における前記制動力に対しての前記車体減速度と、平坦路における前記制動力に対しての前記車体減速度との差に基づき、前記傾斜角度を求めるようになっていることを特徴とする請求項7に記載の坂路保持制御装置。
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