JP2005035327A - 組付け部品確認システム - Google Patents
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Abstract
【課題】組付けられた部品の親子関係の正誤を判断する組付け部品確認システムを提供する。
【解決手段】複数の部品を組付けて製品を製造する製造ライン60において用いられる組付け部品確認システム1を、製品を構成する複数の部品の親子関係情報を記憶する親子部品情報テーブル6と、部品のおのおのに取り付けられ、この部品の部品情報を記憶するICタグ5と、複数の部品が組付けられた状態で、おのおののICタグ5から非接触で部品情報を読み出すリーダ3と、部品情報と親子関係情報とを比較して組付け関係の正誤を判断する親子関係判断機能8と、この親子関係判断機能8において、組付け関係が誤っていることを検出した場合は警告を発する警告機能9とを備えて構成する。
【選択図】 図2
【解決手段】複数の部品を組付けて製品を製造する製造ライン60において用いられる組付け部品確認システム1を、製品を構成する複数の部品の親子関係情報を記憶する親子部品情報テーブル6と、部品のおのおのに取り付けられ、この部品の部品情報を記憶するICタグ5と、複数の部品が組付けられた状態で、おのおののICタグ5から非接触で部品情報を読み出すリーダ3と、部品情報と親子関係情報とを比較して組付け関係の正誤を判断する親子関係判断機能8と、この親子関係判断機能8において、組付け関係が誤っていることを検出した場合は警告を発する警告機能9とを備えて構成する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に車両等の製造ラインにおいて、組付けられた部品のおのおのに取り付けられたICタグから部品情報を非接触で取得して、部品間の親子関係の正誤を判断する組付け部品確認システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、車両を製造する場合、多数で、且つ、多種類の部品が複雑に組付けられて構成されている。一方、近年では消費者の嗜好が多様化しており、同一型式の車両に対して、多数のオプションを選択可能に構成されている。そのため、同一型式の車両であっても、製造時点において、各発注者(顧客)の仕様(注文部品表)に応じたオプション部品を取り付けて製造する必要があるため、その生産管理は複雑になっている。このため、効率良く、且つ、品質の良い製品(車両)を生産するために各種の生産管理システムが提案されている。例えば、製品に対する部品の組み付けを正確に行うために、各部品にバーコードが印刷された伝票を貼り付けて、組立時に作業員がこのバーコード情報を読み取って正しい部品かどうかを確認するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−202115号公報(第3−4頁、第2−3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの部品の組付け作業は製造ラインに配置された作業員によって実施するため、例えば違った色の部品を取り付けてしまうような手違いの可能性があった。上述のように、車両等においては各部品が複雑に組付けられているため、製品に組付けた後、つまり組立が完了した後での部品番号確認(例えばバーコードの読取り)が難しい場合も多く、正しい仕様の部品が組付けられているかどうかの最終的な確認(例えば組立完了時点や工場からの出荷時点の検査等)には多くの労力を必要とするという課題があった。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、組立作業時だけでなく、完了時においても容易に部品情報を取得して親子関係の正誤を判断することができる組付け部品確認システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明に係る組付け部品確認システムは、製品を構成する複数の部品の親子関係情報を記憶する親子部品情報記憶手段(例えば、実施形態における親子部品情報テーブル6)と、部品のおのおのに取り付けられ、この部品の部品情報を記憶し、非接触で情報の読み込みを可能とする部品情報記憶手段(例えば、実施形態におけるICタグ5)と、複数の部品が組付けられた状態で、おのおのの部品情報記憶手段から非接触で部品情報を読み出す情報読出し手段(例えば、実施形態におけるリーダ3)と、読み出された部品情報と親子関係情報とを比較して組付け関係の正誤を判断する組付け判断手段(例えば、実施形態における親子関係判断機能8)と、この組付け判断手段において、組付け関係が誤っていることを検出した場合は警告を発する警告手段(例えば、実施形態における警告機能9)とを備えて構成される。
【0007】
このような構成によれば、親部品と子部品とが組付けられた状態でこれらの部品の部品情報を取得することができるため、組付け後の検査等においてこの部品情報から部品間の親子関係の正誤を確認することができる。
【0008】
なお、製品の生産工程に親子部品情報記憶手段を基に組付け指示を行う組付け指示手段(例えば、実施形態における生産管理システム70及びその表示装置71)を備え、この組付け指示手段によって組付けが行われる工程の後の工程に、組付け判断手段を備えるように構成することが好ましい。
【0009】
このような構成によれば、実際に部品を組付けた工程の後に、その作業に誤りがなかったかどうかを組付け判断手段で確認するように製造工程を構成することができる。
【0010】
また、部品情報記憶手段は、ICタグで構成され、情報読出し手段は、部品情報記憶手段の情報を電磁波を用いた通信により読み出すように構成されることが好ましい。
【0011】
このような構成によれば、複雑に取り付けられて、外側からは視認できないような部品でも容易に部品情報を取得することができるため、製品の組立が完了した状態でも親子関係の正誤判断を可能にすることができる。
【0012】
さらに、親子部品情報記憶手段に記憶された部品の親子情報は、顧客による注文部品表であることが好ましい。
【0013】
このような構成によれば、顧客により選択された複雑なオプション部品が正確に取り付けられているかを確認することが容易にでき、製品に対する顧客満足度を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係る組付け部品確認システムは、RFID(Radio Frequency IDentification)タグ(以下、「ICタグ」と呼ぶ)を各部品に取り付けることにより、その部品情報を部品毎に個別に管理して親子関係の正誤を判断するものである。まず、本発明に係る組付け部品確認システムを説明する前に、この組付け部品確認システムが適用される車両の製造ラインについて図1を用いて説明する。
【0015】
製造ライン60は、搬送ライン61に連続的に載置されたワーク(車体)10に対して、決められた場所で決められた部品20を組付けながら組立が行われる。図1の場合は、搬送ライン61により流れてきた車体10に対して組立場所62において、部品20(この図の場合、オーディオ用スピーカ)が組付けられる。そして、さらに搬送ライン61によって車体10は移動させられ、検査場所63にて所定の検査が行われ、完成品として出荷される。この検査としては、例えば、本発明に係る組付け部品確認システム1を用いて、各車体(ワーク10)に対して仕様通りの部品20が取り付けられているかの確認等が行われる。
【0016】
次に、本発明に係る組付け部品確認システム1の構成について、図2を合わせて用いて説明する。この組付け部品確認システム1は、本体装置2と、RFIDタグ読取り装置(以下、「リーダ3」と称す)及び表示装置4とから構成されており、部品に取り付けられたICタグ5と通信を行う。この本体装置2には、部品間の親子関係が記憶された親子部品情報テーブル6を有している。そして、ID情報読取機能7でリーダ3を用いて製品に取り付けられた複数の部品のICタグ5からそれぞれの部品情報(ID情報)を読取り、親子関係判断機能8で親子部品情報テーブル6に記憶された情報と比較して、取り付けられた部品の親子関係の正誤を判断する。もし、この親子関係判断機能8において、親子関係の誤りを検出したときには、警告機能9により表示装置4に警告を発する。
【0017】
ここで、本発明に用いられるICタグ(RFIDタグ)5について図3を用いて説明する。ICタグ5は、アンテナ51とコンデンサ52及びそれ以外の回路が一つに納められたICチップとを有し、電波やマイクロ波等の電磁波によりリーダ3との間で通信を行うように構成されている。このICチップは、インタフェース部53、CPU54、制御部55及びメモリ部56が内部バス57を介して接続されて構成されている。
【0018】
一方、リーダ3は、アンテナ31に接続された変調部32と復調部33とを有しており、インタフェース部34を介して上述の本体装置2に接続されている。
【0019】
例えば、本体装置2からICタグ5に記憶されたID情報58を取得するコマンドがリーダ3に送信されると、インタフェース部34からID情報取得のコマンドが変調部32において送信信号に変調されてアンテナ31から電波が発射される。この電波をICタグ5のアンテナ51及びコンデンサ52で構成される共振回路で受信してインタフェース部53に渡す。インタフェース部53では受信した信号を復調部53bでコマンドに復調し、制御部55に格納された制御プログラムをCPU54で実行することにより、メモリ部56からID情報58を取得する。さらに、変調部53aでID情報58を変調してアンテナ51から送信する。そして、リーダ3におけるアンテナ31でICタグ5からの電波を受信して、復調部33で復調し、受信したID情報58をインタフェース部34を介して本体装置2に渡す。なお、ICタグ5のインタフェース部53は、電圧レギュレータ53cを有しており、リーダ3から送信された電波により励起した電流を安定化して、各部に駆動用の直流電源として供給するように構成されている。
【0020】
このように、ICタグ5は、主に電波(電磁波)を使い、非接触でこのICタグ5のメモリ部56に書き込まれている部品情報(ID情報58)を読み書きすることが可能に構成されている。このICタグ5はリーダ3から照射された電磁波を用いて起電して動作するため電池等の電源が不要であり、また、1つのICチップで構成することができるので非常に小型にすることができるため、各種部品に取り付けることが可能である。部品に取り付ける方法としては、部品の内部に埋め込んだり、ラベルの一部に埋め込んでこのラベルを貼り付けるように構成することができる。なお、このICタグ5に記憶することができる情報はある程度大きなビット数とすることができるため、上述のID情報58は単に部品の型番だけで構成するのではなく、識別番号(いわゆるシリアル番号)等として、部品一つ一つを特定して、個別に管理することができる。また、リーダ3は、複数のICタグ5に対して電波を照射して一度に各ICタグ5と通信できるため、短時間で複数のID情報58を取得することができる。
【0021】
この組付け部品確認システム1における、本体装置2はコンピュータ等で実現でき、ID情報読取機能7,親子関係判断機能8および警告機能9はこのコンピュータ上で動作するプログラムとして実現することができる。具体的な処理手順については、後述する。
【0022】
以上のような取り付け部品確認システム1の車両の製造工程への適用における実施例についてさらに詳しく説明する。なお、先に説明した図1と同様の部分については同一の符号を付し説明を省略する。まず、車両を生産するためのシステム構成について、図4を用いて説明する。上述のように、製造ライン60の搬送ライン61に連続的に載置されたワーク10(例えば、車体)に、予め決められた場所(例えば、組立場所62)において決められた部品20が取り付けられる。この製造ライン60は、生産管理システム70により制御されている。この生産管理システム70は、その記憶領域(ハードディスク等)72に、車両の生産に関する各種情報を管理している。例えば、図5に示すような構造からなる製造される車両の部品情報(以下、「車両情報」と呼ぶ)を管理しており、この車両情報に基づいて組立の管理・制御が行われる。
【0023】
この車両情報について簡単に説明すると、製造される各車両毎にデータが管理されており、車両ID及び製品型式情報からなるマスタデータC1を基準情報として、その車両が構成される(組付けられる)部品がツリー状に管理されている。図5の例では、マスターデータC1に対して、大分類に当たる部品(例えば、オーディオセット等)C10〜C30が管理されており、さらに、その大分類の部品C10〜C30に対して、それらの部品を構成する小分類の部品(例えば、オーディオセットに対してカセットデッキであるとか、ラジオチューナである等)C11〜C22が管理されている。
【0024】
そのため、この車両情報に基づいて、例えば、部品20はこの生産管理システム70により図示しない部品配送システムが制御されて所定の場所に配送され、作業員によりワーク10に対する組付け作業が行われる。なお、部品20の組付け指示を行う組付け指示手段としては、例えば、生産管理システム70に接続された表示装置71を介して作業員に指示される。
【0025】
以上のように、生産管理システム70に基づいて製造された製品が、組付け指示手段において指示された通りに取り付けられているかの検査が必要であり、組付け作業の後に検査工程を行う。そして、この検査の工程に、本発明に係る組付け部品確認システム1を適用する。なお、ワーク10も一つの構成部品であり、その親子関係が確認の対象となるため、以降の説明ではワーク10、部品20を合わせて部品として説明を行う。図4の例においては、この組付け部品確認システム1を構成するリーダ3は製造ライン60における検査場所63に配置されている。
【0026】
このようなワーク10や部品20には、各部品の識別用に上述のICタグ5(5a,5b)がそれぞれ取り付けられている。このICタグ5には予め個別の部品情報(図2におけるID情報58)が記憶されており、親子部品情報テーブル6に記憶されている。親子部品情報テーブル6の構造の一例を図6に示す。この親子部品情報テーブル6は、上述の生産管理システム70で管理されている車両情報と同一の構造をしている。すなわち、各製品を特定するマスター情報P1に対して、この製品に取り付けられる大分類の部品情報P10〜P30や、その大分類の部品を構成する小分類の部品情報P11〜P22がツリー状に親子部品情報として管理されている。このように、親子部品情報テーブル6の情報と、車両情報は一致しているため、組付け指示手段で指示される情報は、この親子部品情報テーブル6で記憶されている親子部品情報に基づいて組付け指示されていると捉えることができる。
【0027】
なお、部品10,20に取り付けられている、ICタグ5a,5bにも、この親子部品情報テーブル6の情報に対応したデータが記憶されており、例えば、ワーク(車体)10に取り付けられたICタグ5aには、マスター情報P1と同一の情報が記憶され、このワーク10に組付けられる部品20に取り付けられたICタグ5bには、小分類の部品情報(例えば、P11)と同一の情報が記憶されている。なお、この親子部品情報テーブル6は、生産計画等に基づいて本体装置2から作業員により入力するように構成してもよいし、図4に示すように生産管理システム70とネットワーク等によりデータ連携することにより、この生産管理システム70が管理する生産計画(図5に示す車両情報)に基づいて情報を登録するように構成することも可能である。
【0028】
なお、上述の親子部品情報テーブル6の構造は一例であり、製品の製造番号(車両ID)と、各部品の部品情報及び部品間の親子部品情報が対応付くようなデータ構造として管理されていれば良い。
【0029】
以上のように、車両の組立が完了した時点で、検査場所63において、リーダ3でICタグ5a,5bからID情報58を読取り、親子関係の正誤を確認する。この確認の手順について、図2及び図7を用いて説明する。まず、ID情報読取り機能7がワーク10及び部品20に取り付けられたICタグ5a,5dからICタグ情報58を読み取る(ICタグ情報取得処理S101)。次に、親子関係判断機能8により、親子部品情報テーブル6よりICタグ5a,5bから読み取られた車両IDに対応する親子部品情報を読み込む(親子部品情報読込処理S102)。そして、ICタグ5a,5bから読み取ったICタグ情報と、親子部品情報テーブル6から読み出した親子部品情報とを比較する(親子判断処理S103)。このとき、図8に示すように、親子部品情報とICタグ情報とが異なるときは、誤組付けがあると判断する。この図8の場合は、本来、部品01−03が取り付けられていなければならないところ、ICタグ5bから読出し情報に部品01−03が無く、代わりに部品01−05が取り付けられていた場合を示している。
【0030】
この親子判断処理S103で、誤組み付けがあると判断された場合には、警告機能9において、警告処理S104を実行する。この警告処理S104は、組付け部品確認システム1が有する表示装置4に警告を表示するように構成することもできるし、このように表示装置4を用いる方法以外にも、ブザー等で実現することも可能である。そして、最後に、親子関係の確認を行った情報を、確認情報として管理する(確認情報記憶処理S105)。この確認情報は、例えば、ワーク10に取り付けられたICタグ5aに記憶させても良いし、生産管理システム70に渡して、生産情報として統合的に管理させても良い。図9にこの確認情報R1の構成を示す。各製品の車両ID及び製品型式と、誤組付け(親子関係)の確認を行った確認日等が記憶される。
【0031】
なお、以上の説明においては、検査場所63において、組付け部品確認システム1を用いて組付け部品の親子関係の確認を行う場合について説明したが、図1に示すように、生産ライン60の複数の場所に、リーダ3を設置して、製造工程の複数のステップで親子関係の確認を行うように構成することも可能である。このように、複数のステップで親子関係を確認すると、製造工程の上流で誤組み付けを見つけることができ、組付け作業の手戻りを少なくして生産性を向上させることができる。その場合、各確認場所に表示装置4を設置して、確認情報(上述の誤組付けの警告を含む)を表示装置4に表示するように構成することにより、各ステップで作業員がリアルタイムに状況を確認することができ、生産効率を高くすることができる。また、組立場所62において、組付ける部品のICタグ5bの情報から正しい仕様の部品かどうかを確認するように、上述の生産管理システム70の組付け指示手段と連動するように構成することも可能である。
【0032】
このように、非接触型のICタグ5を用いることにより、部品20がワーク10の内部に組付けられて外部から視認できないような場合でも、容易に部品情報(ID情報)を取得することができるため、部品の組付け状況及び親子関係情報の確認を確実に行うことができる。また、このようなICタグ5を用いた場合、リーダ3は電波を用いて同時に複数のICタグ5と通信を行い部品情報を得ることができるため短時間で親子関係の正誤が確認できる。このID情報をバーコードで実現した場合、一つ一つのバーコードを読み取らなければならず、作業効率が悪化してしまう。
【0033】
なお、製品の仕様(すなわち、組付けられる部品構成及びその親子部品情報)は、需用者(顧客)の注文情報に対応しており、この注文情報に応じて車両が生産される。この注文情報は、図10に示すような注文部品表という形で管理されており、そのデータ構造は、上述の車両情報と一対一に対応している(注文部品表についての詳細な説明は省略するが、データ構造O1〜O22は、車両情報の情報C1〜C22に対応している)。このため、上述の親子関係情報テーブル6で管理されている情報も、この注文部品表に一対一に対応しており、顧客の細かい注文に対応した製品にも本発明に係る組付け部品確認システム1を適用することができる。
【0034】
また、以上の説明においては、車両の製造工程に本発明に係る組付け部品確認システム1を適用した場合について説明したが、製品が市場に出た後の保守等においても組付けられている部品の確認等に利用可能であることはいうまでもない。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る組付け部品確認システムによれば、各部品にその部品の部品情報を記憶する部品情報記憶手段を有するとともに、複数の部品が組付けられて製品となった状態で情報読出し手段によりこの部品情報記憶手段から読み出した部品情報と、親子情報記憶手段に記憶された部品間の親子情報とを比較することにより、部品の組付け関係の正誤を確認することができるため、正しい仕様の部品が取り付けられているかどうかの検査を容易に行うことができる。このとき、部品情報記憶手段を非接触状態でデータの入出力可能なRFICタグで構成し、情報読出し手段が部品情報記憶手段と電磁波を用いて通信して部品情報を読み出すように構成することにより、内部に取り付けられた部品でも容易に部品情報を読み出すことが可能となる。そのため、部品が組付けられて製品となった時点でも容易に部品情報の読出しが可能となる。
【0036】
また、製品の生産工程に親子部品情報記憶手段を基に組付け指示を行う組付け指示手段を備え、この組付け指示手段によって組付けが行われる工程の後の工程に、組付け判断手段を備えるように構成することにより、実際に部品を組付けた工程の後に、その作業に誤りがなかったかどうかを組付け判断手段で確認することができる。
【0037】
さらに、親子部品情報記憶手段に記憶された部品の親子情報が、顧客による注文部品表に対応するように構成することにより、顧客により選択された仕様(オプション部品)に対応して正確に各部品が取り付けられているかを容易に確認することができ、顧客満足度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の製造ラインを示す説明図である。
【図2】本発明に係る組付け部品確認システムを示すブロック図である。
【図3】ICタグとリーダを示すブロック図である。
【図4】本発明に係る組付け部品確認システムを製造ラインに適用した場合の説明図である。
【図5】車両情報のデータ構造を示すデータ構造図である。
【図6】親子部品情報テーブルのデータ構造を示すデータ構造図である。
【図7】本発明に係る組付け部品確認システムの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】誤組み付けがある場合の親子部品情報とICタグ情報を示す図である。
【図9】確認情報のデータ構造を示すデータ構造図である。
【図10】注文部品表のデータ構造を示すデータ構造図である。
【符号の説明】
1 組付け部品管理システム
3 リーダ(情報読出し手段)
5 ICタグ(部品情報記憶手段)
6 親子部品情報テーブル(親子部品情報記憶手段)
8 親子関係判断機能(組付け判断手段)
9 警告機能(警告手段)
10 ワーク
20 部品
70 生産管理システム(組付け指示手段)
71 表示装置(組付け指示手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に車両等の製造ラインにおいて、組付けられた部品のおのおのに取り付けられたICタグから部品情報を非接触で取得して、部品間の親子関係の正誤を判断する組付け部品確認システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、車両を製造する場合、多数で、且つ、多種類の部品が複雑に組付けられて構成されている。一方、近年では消費者の嗜好が多様化しており、同一型式の車両に対して、多数のオプションを選択可能に構成されている。そのため、同一型式の車両であっても、製造時点において、各発注者(顧客)の仕様(注文部品表)に応じたオプション部品を取り付けて製造する必要があるため、その生産管理は複雑になっている。このため、効率良く、且つ、品質の良い製品(車両)を生産するために各種の生産管理システムが提案されている。例えば、製品に対する部品の組み付けを正確に行うために、各部品にバーコードが印刷された伝票を貼り付けて、組立時に作業員がこのバーコード情報を読み取って正しい部品かどうかを確認するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−202115号公報(第3−4頁、第2−3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの部品の組付け作業は製造ラインに配置された作業員によって実施するため、例えば違った色の部品を取り付けてしまうような手違いの可能性があった。上述のように、車両等においては各部品が複雑に組付けられているため、製品に組付けた後、つまり組立が完了した後での部品番号確認(例えばバーコードの読取り)が難しい場合も多く、正しい仕様の部品が組付けられているかどうかの最終的な確認(例えば組立完了時点や工場からの出荷時点の検査等)には多くの労力を必要とするという課題があった。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、組立作業時だけでなく、完了時においても容易に部品情報を取得して親子関係の正誤を判断することができる組付け部品確認システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明に係る組付け部品確認システムは、製品を構成する複数の部品の親子関係情報を記憶する親子部品情報記憶手段(例えば、実施形態における親子部品情報テーブル6)と、部品のおのおのに取り付けられ、この部品の部品情報を記憶し、非接触で情報の読み込みを可能とする部品情報記憶手段(例えば、実施形態におけるICタグ5)と、複数の部品が組付けられた状態で、おのおのの部品情報記憶手段から非接触で部品情報を読み出す情報読出し手段(例えば、実施形態におけるリーダ3)と、読み出された部品情報と親子関係情報とを比較して組付け関係の正誤を判断する組付け判断手段(例えば、実施形態における親子関係判断機能8)と、この組付け判断手段において、組付け関係が誤っていることを検出した場合は警告を発する警告手段(例えば、実施形態における警告機能9)とを備えて構成される。
【0007】
このような構成によれば、親部品と子部品とが組付けられた状態でこれらの部品の部品情報を取得することができるため、組付け後の検査等においてこの部品情報から部品間の親子関係の正誤を確認することができる。
【0008】
なお、製品の生産工程に親子部品情報記憶手段を基に組付け指示を行う組付け指示手段(例えば、実施形態における生産管理システム70及びその表示装置71)を備え、この組付け指示手段によって組付けが行われる工程の後の工程に、組付け判断手段を備えるように構成することが好ましい。
【0009】
このような構成によれば、実際に部品を組付けた工程の後に、その作業に誤りがなかったかどうかを組付け判断手段で確認するように製造工程を構成することができる。
【0010】
また、部品情報記憶手段は、ICタグで構成され、情報読出し手段は、部品情報記憶手段の情報を電磁波を用いた通信により読み出すように構成されることが好ましい。
【0011】
このような構成によれば、複雑に取り付けられて、外側からは視認できないような部品でも容易に部品情報を取得することができるため、製品の組立が完了した状態でも親子関係の正誤判断を可能にすることができる。
【0012】
さらに、親子部品情報記憶手段に記憶された部品の親子情報は、顧客による注文部品表であることが好ましい。
【0013】
このような構成によれば、顧客により選択された複雑なオプション部品が正確に取り付けられているかを確認することが容易にでき、製品に対する顧客満足度を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係る組付け部品確認システムは、RFID(Radio Frequency IDentification)タグ(以下、「ICタグ」と呼ぶ)を各部品に取り付けることにより、その部品情報を部品毎に個別に管理して親子関係の正誤を判断するものである。まず、本発明に係る組付け部品確認システムを説明する前に、この組付け部品確認システムが適用される車両の製造ラインについて図1を用いて説明する。
【0015】
製造ライン60は、搬送ライン61に連続的に載置されたワーク(車体)10に対して、決められた場所で決められた部品20を組付けながら組立が行われる。図1の場合は、搬送ライン61により流れてきた車体10に対して組立場所62において、部品20(この図の場合、オーディオ用スピーカ)が組付けられる。そして、さらに搬送ライン61によって車体10は移動させられ、検査場所63にて所定の検査が行われ、完成品として出荷される。この検査としては、例えば、本発明に係る組付け部品確認システム1を用いて、各車体(ワーク10)に対して仕様通りの部品20が取り付けられているかの確認等が行われる。
【0016】
次に、本発明に係る組付け部品確認システム1の構成について、図2を合わせて用いて説明する。この組付け部品確認システム1は、本体装置2と、RFIDタグ読取り装置(以下、「リーダ3」と称す)及び表示装置4とから構成されており、部品に取り付けられたICタグ5と通信を行う。この本体装置2には、部品間の親子関係が記憶された親子部品情報テーブル6を有している。そして、ID情報読取機能7でリーダ3を用いて製品に取り付けられた複数の部品のICタグ5からそれぞれの部品情報(ID情報)を読取り、親子関係判断機能8で親子部品情報テーブル6に記憶された情報と比較して、取り付けられた部品の親子関係の正誤を判断する。もし、この親子関係判断機能8において、親子関係の誤りを検出したときには、警告機能9により表示装置4に警告を発する。
【0017】
ここで、本発明に用いられるICタグ(RFIDタグ)5について図3を用いて説明する。ICタグ5は、アンテナ51とコンデンサ52及びそれ以外の回路が一つに納められたICチップとを有し、電波やマイクロ波等の電磁波によりリーダ3との間で通信を行うように構成されている。このICチップは、インタフェース部53、CPU54、制御部55及びメモリ部56が内部バス57を介して接続されて構成されている。
【0018】
一方、リーダ3は、アンテナ31に接続された変調部32と復調部33とを有しており、インタフェース部34を介して上述の本体装置2に接続されている。
【0019】
例えば、本体装置2からICタグ5に記憶されたID情報58を取得するコマンドがリーダ3に送信されると、インタフェース部34からID情報取得のコマンドが変調部32において送信信号に変調されてアンテナ31から電波が発射される。この電波をICタグ5のアンテナ51及びコンデンサ52で構成される共振回路で受信してインタフェース部53に渡す。インタフェース部53では受信した信号を復調部53bでコマンドに復調し、制御部55に格納された制御プログラムをCPU54で実行することにより、メモリ部56からID情報58を取得する。さらに、変調部53aでID情報58を変調してアンテナ51から送信する。そして、リーダ3におけるアンテナ31でICタグ5からの電波を受信して、復調部33で復調し、受信したID情報58をインタフェース部34を介して本体装置2に渡す。なお、ICタグ5のインタフェース部53は、電圧レギュレータ53cを有しており、リーダ3から送信された電波により励起した電流を安定化して、各部に駆動用の直流電源として供給するように構成されている。
【0020】
このように、ICタグ5は、主に電波(電磁波)を使い、非接触でこのICタグ5のメモリ部56に書き込まれている部品情報(ID情報58)を読み書きすることが可能に構成されている。このICタグ5はリーダ3から照射された電磁波を用いて起電して動作するため電池等の電源が不要であり、また、1つのICチップで構成することができるので非常に小型にすることができるため、各種部品に取り付けることが可能である。部品に取り付ける方法としては、部品の内部に埋め込んだり、ラベルの一部に埋め込んでこのラベルを貼り付けるように構成することができる。なお、このICタグ5に記憶することができる情報はある程度大きなビット数とすることができるため、上述のID情報58は単に部品の型番だけで構成するのではなく、識別番号(いわゆるシリアル番号)等として、部品一つ一つを特定して、個別に管理することができる。また、リーダ3は、複数のICタグ5に対して電波を照射して一度に各ICタグ5と通信できるため、短時間で複数のID情報58を取得することができる。
【0021】
この組付け部品確認システム1における、本体装置2はコンピュータ等で実現でき、ID情報読取機能7,親子関係判断機能8および警告機能9はこのコンピュータ上で動作するプログラムとして実現することができる。具体的な処理手順については、後述する。
【0022】
以上のような取り付け部品確認システム1の車両の製造工程への適用における実施例についてさらに詳しく説明する。なお、先に説明した図1と同様の部分については同一の符号を付し説明を省略する。まず、車両を生産するためのシステム構成について、図4を用いて説明する。上述のように、製造ライン60の搬送ライン61に連続的に載置されたワーク10(例えば、車体)に、予め決められた場所(例えば、組立場所62)において決められた部品20が取り付けられる。この製造ライン60は、生産管理システム70により制御されている。この生産管理システム70は、その記憶領域(ハードディスク等)72に、車両の生産に関する各種情報を管理している。例えば、図5に示すような構造からなる製造される車両の部品情報(以下、「車両情報」と呼ぶ)を管理しており、この車両情報に基づいて組立の管理・制御が行われる。
【0023】
この車両情報について簡単に説明すると、製造される各車両毎にデータが管理されており、車両ID及び製品型式情報からなるマスタデータC1を基準情報として、その車両が構成される(組付けられる)部品がツリー状に管理されている。図5の例では、マスターデータC1に対して、大分類に当たる部品(例えば、オーディオセット等)C10〜C30が管理されており、さらに、その大分類の部品C10〜C30に対して、それらの部品を構成する小分類の部品(例えば、オーディオセットに対してカセットデッキであるとか、ラジオチューナである等)C11〜C22が管理されている。
【0024】
そのため、この車両情報に基づいて、例えば、部品20はこの生産管理システム70により図示しない部品配送システムが制御されて所定の場所に配送され、作業員によりワーク10に対する組付け作業が行われる。なお、部品20の組付け指示を行う組付け指示手段としては、例えば、生産管理システム70に接続された表示装置71を介して作業員に指示される。
【0025】
以上のように、生産管理システム70に基づいて製造された製品が、組付け指示手段において指示された通りに取り付けられているかの検査が必要であり、組付け作業の後に検査工程を行う。そして、この検査の工程に、本発明に係る組付け部品確認システム1を適用する。なお、ワーク10も一つの構成部品であり、その親子関係が確認の対象となるため、以降の説明ではワーク10、部品20を合わせて部品として説明を行う。図4の例においては、この組付け部品確認システム1を構成するリーダ3は製造ライン60における検査場所63に配置されている。
【0026】
このようなワーク10や部品20には、各部品の識別用に上述のICタグ5(5a,5b)がそれぞれ取り付けられている。このICタグ5には予め個別の部品情報(図2におけるID情報58)が記憶されており、親子部品情報テーブル6に記憶されている。親子部品情報テーブル6の構造の一例を図6に示す。この親子部品情報テーブル6は、上述の生産管理システム70で管理されている車両情報と同一の構造をしている。すなわち、各製品を特定するマスター情報P1に対して、この製品に取り付けられる大分類の部品情報P10〜P30や、その大分類の部品を構成する小分類の部品情報P11〜P22がツリー状に親子部品情報として管理されている。このように、親子部品情報テーブル6の情報と、車両情報は一致しているため、組付け指示手段で指示される情報は、この親子部品情報テーブル6で記憶されている親子部品情報に基づいて組付け指示されていると捉えることができる。
【0027】
なお、部品10,20に取り付けられている、ICタグ5a,5bにも、この親子部品情報テーブル6の情報に対応したデータが記憶されており、例えば、ワーク(車体)10に取り付けられたICタグ5aには、マスター情報P1と同一の情報が記憶され、このワーク10に組付けられる部品20に取り付けられたICタグ5bには、小分類の部品情報(例えば、P11)と同一の情報が記憶されている。なお、この親子部品情報テーブル6は、生産計画等に基づいて本体装置2から作業員により入力するように構成してもよいし、図4に示すように生産管理システム70とネットワーク等によりデータ連携することにより、この生産管理システム70が管理する生産計画(図5に示す車両情報)に基づいて情報を登録するように構成することも可能である。
【0028】
なお、上述の親子部品情報テーブル6の構造は一例であり、製品の製造番号(車両ID)と、各部品の部品情報及び部品間の親子部品情報が対応付くようなデータ構造として管理されていれば良い。
【0029】
以上のように、車両の組立が完了した時点で、検査場所63において、リーダ3でICタグ5a,5bからID情報58を読取り、親子関係の正誤を確認する。この確認の手順について、図2及び図7を用いて説明する。まず、ID情報読取り機能7がワーク10及び部品20に取り付けられたICタグ5a,5dからICタグ情報58を読み取る(ICタグ情報取得処理S101)。次に、親子関係判断機能8により、親子部品情報テーブル6よりICタグ5a,5bから読み取られた車両IDに対応する親子部品情報を読み込む(親子部品情報読込処理S102)。そして、ICタグ5a,5bから読み取ったICタグ情報と、親子部品情報テーブル6から読み出した親子部品情報とを比較する(親子判断処理S103)。このとき、図8に示すように、親子部品情報とICタグ情報とが異なるときは、誤組付けがあると判断する。この図8の場合は、本来、部品01−03が取り付けられていなければならないところ、ICタグ5bから読出し情報に部品01−03が無く、代わりに部品01−05が取り付けられていた場合を示している。
【0030】
この親子判断処理S103で、誤組み付けがあると判断された場合には、警告機能9において、警告処理S104を実行する。この警告処理S104は、組付け部品確認システム1が有する表示装置4に警告を表示するように構成することもできるし、このように表示装置4を用いる方法以外にも、ブザー等で実現することも可能である。そして、最後に、親子関係の確認を行った情報を、確認情報として管理する(確認情報記憶処理S105)。この確認情報は、例えば、ワーク10に取り付けられたICタグ5aに記憶させても良いし、生産管理システム70に渡して、生産情報として統合的に管理させても良い。図9にこの確認情報R1の構成を示す。各製品の車両ID及び製品型式と、誤組付け(親子関係)の確認を行った確認日等が記憶される。
【0031】
なお、以上の説明においては、検査場所63において、組付け部品確認システム1を用いて組付け部品の親子関係の確認を行う場合について説明したが、図1に示すように、生産ライン60の複数の場所に、リーダ3を設置して、製造工程の複数のステップで親子関係の確認を行うように構成することも可能である。このように、複数のステップで親子関係を確認すると、製造工程の上流で誤組み付けを見つけることができ、組付け作業の手戻りを少なくして生産性を向上させることができる。その場合、各確認場所に表示装置4を設置して、確認情報(上述の誤組付けの警告を含む)を表示装置4に表示するように構成することにより、各ステップで作業員がリアルタイムに状況を確認することができ、生産効率を高くすることができる。また、組立場所62において、組付ける部品のICタグ5bの情報から正しい仕様の部品かどうかを確認するように、上述の生産管理システム70の組付け指示手段と連動するように構成することも可能である。
【0032】
このように、非接触型のICタグ5を用いることにより、部品20がワーク10の内部に組付けられて外部から視認できないような場合でも、容易に部品情報(ID情報)を取得することができるため、部品の組付け状況及び親子関係情報の確認を確実に行うことができる。また、このようなICタグ5を用いた場合、リーダ3は電波を用いて同時に複数のICタグ5と通信を行い部品情報を得ることができるため短時間で親子関係の正誤が確認できる。このID情報をバーコードで実現した場合、一つ一つのバーコードを読み取らなければならず、作業効率が悪化してしまう。
【0033】
なお、製品の仕様(すなわち、組付けられる部品構成及びその親子部品情報)は、需用者(顧客)の注文情報に対応しており、この注文情報に応じて車両が生産される。この注文情報は、図10に示すような注文部品表という形で管理されており、そのデータ構造は、上述の車両情報と一対一に対応している(注文部品表についての詳細な説明は省略するが、データ構造O1〜O22は、車両情報の情報C1〜C22に対応している)。このため、上述の親子関係情報テーブル6で管理されている情報も、この注文部品表に一対一に対応しており、顧客の細かい注文に対応した製品にも本発明に係る組付け部品確認システム1を適用することができる。
【0034】
また、以上の説明においては、車両の製造工程に本発明に係る組付け部品確認システム1を適用した場合について説明したが、製品が市場に出た後の保守等においても組付けられている部品の確認等に利用可能であることはいうまでもない。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る組付け部品確認システムによれば、各部品にその部品の部品情報を記憶する部品情報記憶手段を有するとともに、複数の部品が組付けられて製品となった状態で情報読出し手段によりこの部品情報記憶手段から読み出した部品情報と、親子情報記憶手段に記憶された部品間の親子情報とを比較することにより、部品の組付け関係の正誤を確認することができるため、正しい仕様の部品が取り付けられているかどうかの検査を容易に行うことができる。このとき、部品情報記憶手段を非接触状態でデータの入出力可能なRFICタグで構成し、情報読出し手段が部品情報記憶手段と電磁波を用いて通信して部品情報を読み出すように構成することにより、内部に取り付けられた部品でも容易に部品情報を読み出すことが可能となる。そのため、部品が組付けられて製品となった時点でも容易に部品情報の読出しが可能となる。
【0036】
また、製品の生産工程に親子部品情報記憶手段を基に組付け指示を行う組付け指示手段を備え、この組付け指示手段によって組付けが行われる工程の後の工程に、組付け判断手段を備えるように構成することにより、実際に部品を組付けた工程の後に、その作業に誤りがなかったかどうかを組付け判断手段で確認することができる。
【0037】
さらに、親子部品情報記憶手段に記憶された部品の親子情報が、顧客による注文部品表に対応するように構成することにより、顧客により選択された仕様(オプション部品)に対応して正確に各部品が取り付けられているかを容易に確認することができ、顧客満足度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の製造ラインを示す説明図である。
【図2】本発明に係る組付け部品確認システムを示すブロック図である。
【図3】ICタグとリーダを示すブロック図である。
【図4】本発明に係る組付け部品確認システムを製造ラインに適用した場合の説明図である。
【図5】車両情報のデータ構造を示すデータ構造図である。
【図6】親子部品情報テーブルのデータ構造を示すデータ構造図である。
【図7】本発明に係る組付け部品確認システムの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】誤組み付けがある場合の親子部品情報とICタグ情報を示す図である。
【図9】確認情報のデータ構造を示すデータ構造図である。
【図10】注文部品表のデータ構造を示すデータ構造図である。
【符号の説明】
1 組付け部品管理システム
3 リーダ(情報読出し手段)
5 ICタグ(部品情報記憶手段)
6 親子部品情報テーブル(親子部品情報記憶手段)
8 親子関係判断機能(組付け判断手段)
9 警告機能(警告手段)
10 ワーク
20 部品
70 生産管理システム(組付け指示手段)
71 表示装置(組付け指示手段)
Claims (4)
- 製品を構成する複数の部品の親子関係情報を記憶する親子部品情報記憶手段と、
前記部品のおのおのに取り付けられ、前記部品の部品情報を記憶し、非接触で情報の読み込みを可能とする部品情報記憶手段と、
複数の前記部品が組付けられた状態で、おのおのの前記部品情報記憶手段から前記部品情報を非接触で読み出す情報読出し手段と、
読み出された前記部品情報と前記親子関係情報とを比較して組付け関係の正誤を判断する組付け判断手段と、
前記組付け判断手段において、前記組付け関係が誤っていることを検出した場合に警告を発する警告手段とを備えたことを特徴とする組付け部品確認システム。 - 製品の生産工程に前記親子部品情報記憶手段を基に組付け指示を行う組付け指示手段を備え、
前記組付け指示手段によって組付けが行われる工程の後の工程に、前記組付け判断手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の組付け部品確認システム。 - 前記部品情報記憶手段は、ICタグで構成され、
前記情報読出し手段は、前記部品情報記憶手段の情報を、電磁波を用いた通信により読み出すように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の組付け部品確認システム。 - 前記親子部品情報記憶手段に記録された前記部品の親子情報は、顧客による注文部品表であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組付け部品確認システム。
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