JP2005033124A - 高出力パルスレーザ装置の運転方法 - Google Patents

高出力パルスレーザ装置の運転方法 Download PDF

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誠二 福冨
Fumio Matsuzaka
文夫 松坂
Atsushi Izawa
淳 伊澤
Minoru Uehara
実 上原
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Abstract

【課題】レーザ媒質やミラー等の光学部品が急激な熱変化や光入力による損傷を受けることを防止し得、信頼性の向上を図り得る高出力パルスレーザ装置の運転方法を提供する。
【解決手段】起動時、発振部6と増幅部8に対して冷却系統13から供給される冷却水の流量を徐々に増加させ、伝送部7のシャッタ14によりレーザ光を遮断した状態で、発振部6の励起光源2へ供給する電流値を徐々に高め、レーザ光の出力が定格出力に達した時点で、レーザ光の遮断状態を解除しつつ、1/2波長板15の回転角度を変化させることによってレーザ光の偏光方向を回転させ、偏光ビームスプリッタ16を透過するレーザ光の透過率を最小から最大へ向け徐々に増加させて各増幅部8へレーザ光を導入すると共に、各増幅部8へ供給する励起用の電流値を定格電流値以下の所要値から徐々に高めるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高出力パルスレーザ装置の運転方法に関するものである。
図4は従来のパルスレーザ装置の一例を示す概要構成図であって、1はNd−YAG等のレーザ媒質、2はレーザ媒質1を励起させるためのフラッシュランプ等の励起光源、3は励起光源2に電流を供給する電源回路、4,5はミラーであり、レーザ光の発振時には、電源回路3から励起光源2に電流を供給し、レーザ媒質1を励起光源2により励起させてレーザ光を出射させ、該レーザ光をミラー4,5間で共振させて出射させるようになっている。
尚、パルスレーザ装置の一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
特開2000−340873号公報
ところで、従来のYAGレーザ等の固体レーザ及び多段化構成のパルスレーザ装置では、出力レベルが低かったため、装置の起動に関してほとんど問題はなかったが、近年、レーザ加工等の分野において高出力化が進められており、Nd−YAG等のレーザ媒質1やミラー4,5等の光学部品は、急激な熱変化や急激な光入力があると損傷を受ける可能性が高く、高出力化に伴って、その起動に関して考慮する必要が生じていた。
しかしながら、従来においては、高出力パルスレーザ装置の起動に関して具体的な手段は確立されておらず、その開発が望まれていた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、起動時にレーザ媒質やミラー等の光学部品が急激な熱変化や光入力による損傷を受けることを防止し得、信頼性の向上を図り得る高出力パルスレーザ装置の運転方法を提供しようとするものである。
本発明は、レーザ媒質を励起光源により励起させてレーザ光を出射させ、該レーザ光をミラー間で共振させて出射させる発振部と、該発振部から出射されるレーザ光を遮断可能で且つレーザ光の透過率を調節可能な伝送部と、前記発振部から伝送部を介して導入されるレーザ光を増幅して出射させる増幅部と、前記発振部と増幅部に対して冷却水を供給する冷却系統とを備えた高出力パルスレーザ装置の運転方法であって、
起動時、発振部と増幅部に対して冷却系統から供給される冷却水の流量を徐々に増加させ、伝送部によりレーザ光を遮断した状態で、発振部の励起光源へ供給する電流値を徐々に高め、レーザ光の出力が定格出力に達した時点で、伝送部によるレーザ光の遮断状態を解除しつつ、伝送部によるレーザ光の透過率を最小から最大へ向け徐々に増加させて増幅部へレーザ光を導入すると共に、増幅部へ供給する励起用の電流値を定格電流値以下の所要値から徐々に高めるようにしたことを特徴とする高出力パルスレーザ装置の運転方法にかかるものである。
前述の如く構成すると、高出力パルスレーザ装置の起動時には、先ず、発振部と増幅部に対して冷却系統から供給される冷却水の流量が徐々に増加され、これにより、一度に高圧の冷却水が大量に発振部と増幅部に供給されなくなり、レーザ媒質やミラー等の光学部品の破損が避けられる。続いて、伝送部によりレーザ光が遮断された状態で、発振部の励起光源へ供給する電流値が徐々に高められ、レーザ光の出力が定格出力に達した時点で、伝送部によるレーザ光の遮断状態が解除されつつ、伝送部によるレーザ光の透過率が最小から最大へ向け徐々に増加されて増幅部へレーザ光が導入されると共に、増幅部へ供給する励起用の電流値が定格電流値以下の所要値から徐々に高められ、この結果、レーザ媒質やミラー等の光学部品に、急激な熱変化や急激な光入力が生じることが回避され、これらの光学部品が損傷を受ける心配がなくなる。
前記高出力パルスレーザ装置の運転方法においては、伝送部を、開閉可能なシャッタと、1/2波長板及び偏光ビームスプリッタとで構成し、起動時、シャッタを閉じた状態から開いた後、1/2波長板の回転角度を変化させることによってレーザ光の偏光方向を回転させ、偏光ビームスプリッタを透過するレーザ光の透過率を徐々に増加させるようにすることができる。
又、本発明は、レーザ媒質を励起光源により励起させてレーザ光を出射させ、該レーザ光をミラー間で共振させて出射させる発振部と、該発振部から出射されるレーザ光を遮断可能で且つレーザ光の透過率を調節可能な伝送部と、前記発振部から伝送部を介して導入されるレーザ光を増幅して出射させる増幅部と、前記発振部と増幅部に対して冷却水を供給する冷却系統とを備えた高出力パルスレーザ装置の運転方法であって、
発振部から出射される発振部レーザ光出力を出力モニタによって検出し、該発振部レーザ光出力が設定値に保持されるよう発振部の励起光源へ供給する電流値を制御すると共に、冷却系統から発振部へ供給される冷却水の温度を前記発振部の励起光源へ供給される電流値変化分に見合う分だけ補正するようにしたことを特徴とする高出力パルスレーザ装置の運転方法にかかるものである。
この場合、発振部から出射される発振部レーザ光出力が出力モニタによって検出され、該発振部レーザ光出力が設定値に保持されるよう発振部の励起光源へ供給する電流値が制御されると共に、冷却系統から発振部へ供給される冷却水の温度が前記発振部の励起光源へ供給される電流値変化分に見合う分だけ補正される。ここで、高出力パルスレーザ装置の場合、長時間運転が継続されると、発振部の励起光源の損失が増えると共に、励起の波長がずれるため、出力低下が引き起こされることが懸念されるが、本発明のように、発振部レーザ光出力を監視して損失分を補うように電流値を増加させてやれば、出力低下は避けられる。但し、電流値を増加させると、同時に発熱量も増加するが、このような場合、本発明においては、発振部へ供給される冷却水の温度が電流値変化分に見合う分だけ下げられる形となるため、発振部におけるレーザ媒質やミラー等の光学部品の冷却が確実に行われ、それらの温度が上昇し過ぎる心配もない。
更に又、本発明は、レーザ媒質を励起光源により励起させてレーザ光を出射させ、該レーザ光をミラー間で共振させて出射させる発振部と、該発振部から出射されるレーザ光を遮断可能で且つレーザ光の透過率を調節可能な伝送部と、前記発振部から伝送部を介して導入されるレーザ光を増幅して出射させる増幅部と、前記発振部と増幅部に対して冷却水を供給する冷却系統とを備えた高出力パルスレーザ装置の運転方法であって、
増幅部から出射される増幅部レーザ光出力を出力モニタによって検出し、該増幅部レーザ光出力が設定値に保持されるよう増幅部の励起用の電流値を制御すると共に、冷却系統から増幅部へ供給される冷却水の温度を前記増幅部の励起用の電流値変化分に見合う分だけ補正するようにしたことを特徴とする高出力パルスレーザ装置の運転方法にかかるものである。
この場合、増幅部から出射される増幅部レーザ光出力が出力モニタによって検出され、増幅部レーザ光出力が設定値に保持されるよう増幅部の励起用の電流値が制御されると共に、冷却系統から増幅部へ供給される冷却水の温度が前記増幅部の励起用の電流値変化分に見合う分だけ補正される。ここで、高出力パルスレーザ装置の場合、長時間運転が継続されると、増幅部の励起光源の損失が増えると共に、励起の波長がずれるため、出力低下が引き起こされることが懸念されるが、本発明のように、増幅部レーザ光出力を監視して損失分を補うように電流値を増加させてやれば、出力低下は避けられる。但し、電流値を増加させると、同時に発熱量も増加するが、このような場合、本発明においては、増幅部へ供給される冷却水の温度が電流値変化分に見合う分だけ下げられる形となるため、増幅部におけるレーザ媒質やミラー等の光学部品の冷却が確実に行われ、それらの温度が上昇し過ぎる心配もない。
本発明の請求項1、2記載の高出力パルスレーザ装置の運転方法によれば、起動時にレーザ媒質やミラー等の光学部品が急激な熱変化や光入力による損傷を受けることを防止し得、信頼性の向上を図り得るという優れた効果を奏し得る。
又、本発明の請求項3記載の高出力パルスレーザ装置の運転方法によれば、長期に亘り発振部レーザ光出力を一定に保持することができ、出力低下を防止し得、安定した運転を継続する上で極めて有効となるという優れた効果を奏し得る。
更に又、本発明の請求項4記載の高出力パルスレーザ装置の運転方法によれば、長期に亘り増幅部レーザ光出力を一定に保持することができ、出力低下を防止し得、安定した運転を継続する上で極めて有効となるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、レーザ媒質1を励起光源2により励起させてレーザ光を出射させ、該レーザ光をミラー4,5間で共振させて出射させる発振部6と、該発振部6から出射されるレーザ光を遮断可能で且つレーザ光の透過率を調節可能な伝送部7と、前記発振部6から伝送部7を介して導入されるレーザ光を増幅して出射させる複数段(図1の例では三段)の増幅部8と、最終段の増幅部8から出射されたレーザ光の波長を変換するSHG結晶等の波長変換素子9と、該波長変換素子9で波長が変換されたレーザ光からλ/2の波長の光を取り出すビームスプリッタ10とから高出力パルスレーザ装置11を構成したものである。
前記各増幅部8はそれぞれ、発振部6と同様に、Nd−YAG等のレーザ媒質1’と、該レーザ媒質1’を励起させるための励起光源2’と、該励起光源2’に電流を供給する電源回路3’と、レーザ光を共振・増幅するためのミラー4’,5’とを備えている。
又、前記発振部6並びに各増幅部8にはそれぞれ、図示していない冷凍機で冷却された冷却水をインバータポンプ12の駆動により供給する冷却系統13を設けるようにしてある。
更に又、前記伝送部7は、開閉可能なシャッタ14と、回転角度を変化させることによってレーザ光の偏光方向を回転させる1/2波長板15と、該1/2波長板15で偏光方向を回転させたレーザ光が導入される偏光ビームスプリッタ16とを備え、シャッタ14を開いた状態で、1/2波長板15の回転角度を変化させることによってレーザ光の偏光方向を回転させ、偏光ビームスプリッタ16を透過するレーザ光の透過率を徐々に増加させ得るようにしてある。ここで、前記1/2波長板15の回転角度θと透過率との関係は図2に示すようになり、透過率が最大となる1/2波長板15の回転角度θを0°(全開)に調整すると、透過損失が最小となり、約95[%]の光が透過する一方、前記1/2波長板15の回転角度θを45°(全閉)にすると、透過損失が最大となり、レーザ光はほとんど透過しなくなる。前記1/2波長板15と偏光ビームスプリッタ16がない場合の透過率を1とすると、透過率の計算値は、0.95cos2θとなる。
そして、本図示例の場合、高出力パルスレーザ装置11の起動時には、発振部6と増幅部8に対して冷却系統13から供給される冷却水の流量をインバータポンプ12の駆動により徐々に増加させ、伝送部7のシャッタ14によりレーザ光を遮断した状態で、発振部6の励起光源2へ供給する電流値を徐々に高め、レーザ光の出力が定格出力に達した時点で、伝送部7のシャッタ14によるレーザ光の遮断状態を解除しつつ、1/2波長板15の回転角度を変化させることによってレーザ光の偏光方向を回転させ、偏光ビームスプリッタ16を透過するレーザ光の透過率を最小から最大へ向け徐々に増加させて各増幅部8へレーザ光を導入すると共に、各増幅部8へ供給する励起用の電流値を定格電流値以下の所要値(例えば、1/2定格電流値)から徐々に高めるようにしてある。
尚、本図示例の場合、発振部6の励起光源2並びに各増幅部8の励起光源2’にはそれぞれレーザダイオードを使用している。
次に、上記図示例の作用を説明する。
前述の如く構成すると、高出力パルスレーザ装置11の起動時には、先ず、発振部6と増幅部8に対して冷却系統13から供給される冷却水の流量がインバータポンプ12の駆動により徐々に増加される。これにより、一度に高圧の冷却水が大量に発振部6と増幅部8に供給されなくなり、レーザ媒質1,1’やミラー4,4’,5,5’等の光学部品の破損が避けられる。
続いて、伝送部7のシャッタ14によりレーザ光が遮断された状態で、発振部6の励起光源2へ供給する電流値が徐々に高められ、レーザ光の出力が定格出力に達した時点で、伝送部7のシャッタ14によるレーザ光の遮断状態が解除されつつ、1/2波長板15の回転角度を変化させることによってレーザ光の偏光方向が回転され、偏光ビームスプリッタ16を透過するレーザ光の透過率が最小から最大へ向け徐々に増加されて各増幅部8へレーザ光が導入されると共に、各増幅部8へ供給する励起用の電流値が定格電流値以下の所要値(例えば、1/2定格電流値)から徐々に高められる。
この結果、レーザ媒質1,1’やミラー4,4’,5,5’等の光学部品に、急激な熱変化や急激な光入力が生じることが回避され、これらの光学部品が損傷を受ける心配がなくなる。
こうして、起動時にレーザ媒質1,1’やミラー4,4’,5,5’等の光学部品が急激な熱変化や光入力による損傷を受けることを防止し得、信頼性の向上を図り得る。
図3は本発明を実施する形態の他の例であって、図中、図1と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図1に示すものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、図3に示す如く、発振部6から出射される発振部レーザ光出力W1を出力モニタM1によって検出し、該発振部レーザ光出力W1が設定値に保持されるよう発振部6の励起光源2へ供給する電流値を制御すると共に、冷却系統13から発振部6へ供給される冷却水の温度T1を前記発振部6の励起光源2へ供給される電流値変化分に見合う分だけ補正し、又、各増幅部8から出射される増幅部レーザ光出力W2,W3,W4を出力モニタM2,M3,M4によって検出し、各増幅部レーザ光出力W2,W3,W4がそれぞれ設定値に保持されるよう各増幅部8の励起用の電流値を制御すると共に、冷却系統13から各増幅部8へ供給される冷却水の温度T2,T3,T4を前記各増幅部8の励起用の電流値変化分に見合う分だけ補正するようにした点にある。
本図示例の場合、出力モニタM1で検出された発振部レーザ光出力W1に基づいて制御器17から電源回路3へ電流値制御指令18を出力すると共に、冷却系統13から発振部6へ供給される冷却水の温度T1を温度検出器19で検出し、該温度検出器19で検出された冷却水の温度T1を発振部6の励起光源2へ供給される電流値変化分に見合う分だけ補正するための冷却水温度補正指令20を制御器17から冷却系統13へ出力するようにし、又、出力モニタM2,M3,M4で検出された増幅部レーザ光出力W2,W3,W4に基づいて各制御器17’から各電源回路3’へ電流値制御指令18’を出力すると共に、冷却系統13から各増幅部8へ供給される冷却水の温度T2,T3,T4を各温度検出器19’で検出し、該各温度検出器19’で検出された冷却水の温度T2,T3,T4を各増幅部8の励起光源2へ供給される電流値変化分に見合う分だけ補正するための冷却水温度補正指令20’を各制御器17’から各増幅部8の冷却系統13へ出力するようにしてある。
尚、定常運転に入ったら、発振部6と各増幅部8にはそれぞれ冷却系統13から一定流量の冷却水が循環されるので、熱交換熱量だけを変化させるべく各冷却系統13における冷凍機の冷媒の流量を冷却水温度補正指令20,20’に応じて変えるようにしてある。因みに、電流値を1[A]増やしたら冷却水の温度T1,T2,T3,T4はそれぞれ0.6[℃]程度下げるように設定すれば良い。
図3に示す例においては、発振部6から出射される発振部レーザ光出力W1が出力モニタM1によって検出され、該発振部レーザ光出力W1が設定値に保持されるよう発振部6の励起光源2へ供給する電流値が制御されると共に、冷却系統13から発振部6へ供給される冷却水の温度T1が前記発振部6の励起光源2へ供給される電流値変化分に見合う分だけ補正され、又、各増幅部8から出射される増幅部レーザ光出力W2,W3,W4が出力モニタM2,M3,M4によって検出され、各増幅部レーザ光出力W2,W3,W4がそれぞれ設定値に保持されるよう各増幅部8の励起用の電流値が制御されると共に、冷却系統13から各増幅部8へ供給される冷却水の温度T2,T3,T4が前記各増幅部8の励起用の電流値変化分に見合う分だけ補正される。
ここで、図3に示すような高出力パルスレーザ装置11の場合、長時間運転が継続されると、発振部6の励起光源2としてのレーザダイオードや各増幅部8の励起光源2’としてのレーザダイオードの損失が増えると共に、励起の波長がずれるため、出力低下が引き起こされることが懸念されるが、本図示例のように、発振部レーザ光出力W1と増幅部レーザ光出力W2,W3,W4を監視して損失分を補うように電流値を増加させてやれば、出力低下は避けられる。但し、電流値を増加させると、同時に発熱量も増加するが、このような場合、本図示例においては、冷却水の温度T1,T2,T3,T4がそれぞれ電流値変化分に見合う分だけ下げられる形となるため、レーザ媒質1,1’やミラー4,4’,5,5’等の光学部品の冷却が確実に行われ、それらの温度が上昇し過ぎる心配もない。
こうして、長期に亘り発振部レーザ光出力W1と増幅部レーザ光出力W2,W3,W4をそれぞれ一定に保持することができ、出力低下を防止し得、安定した運転を継続する上で極めて有効となる。
尚、本発明の高出力パルスレーザ装置の運転方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、冷却系統13は、発振部6と各増幅部8にそれぞれ個別に複数設ける代りに、一つにまとめたものを設置し、そこから発振部6と各増幅部8に冷却水を供給するようにしても良いこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例の概要構成図である。 本発明を実施する形態の一例における1/2波長板の回転角度と透過率との関係を示す線図である。 本発明を実施する形態の他の例の概要構成図である。 従来のパルスレーザ装置の一例を示す概要構成図である。
符号の説明
1 レーザ媒質
1’ レーザ媒質
2 励起光源
2’ 励起光源
3 電源回路
3’ 電源回路
4 ミラー
4’ ミラー
5 ミラー
5’ ミラー
6 発振部
7 伝送部
8 増幅部
11 高出力パルスレーザ装置
12 インバータポンプ
13 冷却系統
14 シャッタ
15 1/2波長板
16 偏光ビームスプリッタ
17 制御器
17’ 制御器
18 電流値制御指令
18’ 電流値制御指令
19 温度検出器
19’ 温度検出器
20 冷却水温度補正指令
20’ 冷却水温度補正指令
M1 出力モニタ
M2 出力モニタ
M3 出力モニタ
M4 出力モニタ
T1 温度
T2 温度
T3 温度
T4 温度
W1 発振部レーザ光出力
W2 増幅部レーザ光出力
W3 増幅部レーザ光出力
W4 増幅部レーザ光出力

Claims (4)

  1. レーザ媒質を励起光源により励起させてレーザ光を出射させ、該レーザ光をミラー間で共振させて出射させる発振部と、該発振部から出射されるレーザ光を遮断可能で且つレーザ光の透過率を調節可能な伝送部と、前記発振部から伝送部を介して導入されるレーザ光を増幅して出射させる増幅部と、前記発振部と増幅部に対して冷却水を供給する冷却系統とを備えた高出力パルスレーザ装置の運転方法であって、
    起動時、発振部と増幅部に対して冷却系統から供給される冷却水の流量を徐々に増加させ、伝送部によりレーザ光を遮断した状態で、発振部の励起光源へ供給する電流値を徐々に高め、レーザ光の出力が定格出力に達した時点で、伝送部によるレーザ光の遮断状態を解除しつつ、伝送部によるレーザ光の透過率を最小から最大へ向け徐々に増加させて増幅部へレーザ光を導入すると共に、増幅部へ供給する励起用の電流値を定格電流値以下の所要値から徐々に高めるようにしたことを特徴とする高出力パルスレーザ装置の運転方法。
  2. 伝送部を、開閉可能なシャッタと、1/2波長板及び偏光ビームスプリッタとで構成し、起動時、シャッタを閉じた状態から開いた後、1/2波長板の回転角度を変化させることによってレーザ光の偏光方向を回転させ、偏光ビームスプリッタを透過するレーザ光の透過率を徐々に増加させるようにした請求項1記載の高出力パルスレーザ装置の運転方法。
  3. レーザ媒質を励起光源により励起させてレーザ光を出射させ、該レーザ光をミラー間で共振させて出射させる発振部と、該発振部から出射されるレーザ光を遮断可能で且つレーザ光の透過率を調節可能な伝送部と、前記発振部から伝送部を介して導入されるレーザ光を増幅して出射させる増幅部と、前記発振部と増幅部に対して冷却水を供給する冷却系統とを備えた高出力パルスレーザ装置の運転方法であって、
    発振部から出射される発振部レーザ光出力を出力モニタによって検出し、該発振部レーザ光出力が設定値に保持されるよう発振部の励起光源へ供給する電流値を制御すると共に、冷却系統から発振部へ供給される冷却水の温度を前記発振部の励起光源へ供給される電流値変化分に見合う分だけ補正するようにしたことを特徴とする高出力パルスレーザ装置の運転方法。
  4. レーザ媒質を励起光源により励起させてレーザ光を出射させ、該レーザ光をミラー間で共振させて出射させる発振部と、該発振部から出射されるレーザ光を遮断可能で且つレーザ光の透過率を調節可能な伝送部と、前記発振部から伝送部を介して導入されるレーザ光を増幅して出射させる増幅部と、前記発振部と増幅部に対して冷却水を供給する冷却系統とを備えた高出力パルスレーザ装置の運転方法であって、
    増幅部から出射される増幅部レーザ光出力を出力モニタによって検出し、該増幅部レーザ光出力が設定値に保持されるよう増幅部の励起用の電流値を制御すると共に、冷却系統から増幅部へ供給される冷却水の温度を前記増幅部の励起用の電流値変化分に見合う分だけ補正するようにしたことを特徴とする高出力パルスレーザ装置の運転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100379101C (zh) * 2006-05-17 2008-04-02 中国科学院上海光学精密机械研究所 全固态热容激光器的热管理方法及其热管理结构
DE102010002207B4 (de) 2009-02-23 2022-11-17 Gigaphoton Inc. Temperatursteuerung für Gaslaser

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