JP2005032705A - プッシュオンスイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】各種電子機器の入力操作部等に使用されるプッシュオンスイッチに関し、ランプやLED等の照光用部品などを併用して配設可能なものを提供することを目的とする。
【解決手段】中央貫通孔23周囲の円筒部24を有するスイッチケース21に対し、中央貫通孔36を有するリング状の操作体33を、中央貫通孔23と36とを上下方向で位置を合わせて上下動可能に組込むことにより、中央貫通孔23,36どうしで構成された中央貫通部40を備えたプッシュオンスイッチとし、当該スイッチの中央位置となる中央貫通部40内に照光用部品などを併設可能な構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子機器の入力操作部等に使用されるプッシュオンスイッチに関するものである。
近年の電子機器において、イルミネーションを設けることが多くなり、入力操作部等となる操作釦にも、プッシュオンスイッチとランプ・LED等の照光用部品を併用して配設する構成が一般的になっている。
従来の機器の操作釦にイルミネーションを配設した構造の一事例につき、図19、図20を用いて以下に説明する。
図19は従来のプッシュオンスイッチと照光用部品であるLEDの各部品が併設された状態を示す斜視図、図20は同図19に示すものに機器の操作釦が組み合わされた状態を示す断面図である。
図19において、1は所定の配線パターン(図示せず)を有する機器の配線基板であり、この配線基板1上の所定位置に、上面視で略長方形のプッシュオンスイッチ2が装着されると共に、その長手方向と平行関係に所定間隔を空けて上面視略長方形のLED10が照光用部品として並べて装着されている。
そして、図20に示すように、これらプッシュオンスイッチ2とLED10とが配設されている領域上には、機器の外装筐体11などで上下動可能に規制された一つの操作釦12が配されている。
この操作釦12は、プッシュオンスイッチ2の上方に突出している操作部3Aに対応した下面位置に突起12Aを備えると共に、照光必要部分の位置には、透光性材料で形成された透光部材13が一体に組み合わされて構成されている。
そして、操作釦12は、非操作状態では、プッシュオンスイッチ2の操作部3Aと操作釦12の突起12Aとが当接して停止状態となっている。
ここで、上記プッシュオンスイッチ2の構成について説明する。
図19および図20に示すように、当該プッシュオンスイッチ2は、上記操作部3Aを上方に備えた操作体3と、その操作体3の下部および接点部を収容する絶縁樹脂製のスイッチケース4と、操作体3の抜け止め機能をも果たすスイッチケース4上端に結合されたカバー5から構成されている。
そして、上記接点部は、図20に示すように、スイッチケース4の底部に固定された中央および外側接点6Aおよび6Bと、外側接点6B上に常接するように載せられた弾性金属板製の可動接点7で構成されている。
この可動接点7は、上方凸状の中央アーチ部7Aを備え、その外周下端が外側接点6B上に常接して載せられた状態では、中央アーチ部7A下面が中央接点6Aに所定隙間を保っている。
そして、操作体3は、上記操作部3Aの下方が方形の板状部3Bに構成されていると共に、板状部3Bの下面中央部に押圧凸部3Cを有し、その押圧凸部3C下端が中央アーチ部7A上に載せられ、板状部3Bの外周が、スイッチケース4の内壁で規制されて上下動可能に配されている。
そして、操作体3の操作部3Aは、カバー5の中央部分に設けられた中央孔5Aから上方に突出し、通常状態で、操作体3は、板状部3B上面がカバー5下面に当接状態になるように上方に付勢されている。
そして、以上のように構成されたプッシュオンスイッチ2が、上述のようにLED10と並べて配線基板1に個々に装着され、操作釦12と共に従来のイルミネーションが配設されている入力操作部は構成されるものであった。
上記従来のイルミネーションが配設されている入力操作部は、操作釦12を押し下げると、突起12Aがプッシュオンスイッチ2の操作部3Aを押し下げていき、これに伴う操作体3の下方への移動によって押圧凸部3Cが可動接点7の中央アーチ部7Aを押して反転動作させ、その下面を中央接点6Aに接触させることによって中央および外側接点6Aおよび6B間を可動接点7を介して電気的に接続させて機器の所定機能の制御ができるものであった。
そして、上記操作釦12への押し下げ力を除くと、可動接点7の中央アーチ部7Aが元の上方への凸形状に復元して中央および外側接点6Aおよび6B間が電気的に離間すると共に、その復元力によって操作体3および操作釦12は、図20に示す元の位置に戻る。
そして、操作釦12において、LED10を点灯させると、LED10からの光が透光部材13を介して外方まで導かれ、操作釦12の照光必要部品における照光が可能なものであった。
一方、プッシュオンスイッチとLEDの両者を、一つの部品ケース内で、一体的に積載状態としてある構成の電子部品もあり、このものにおいても、上記のような操作釦12と組み合わせて使用されるものであった。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平8−77866号公報
しかしながら上記従来のプッシュオンスイッチ2と照光用部品であるLED10の各部品を併用して配設するものは、プッシュオンスイッチ2のこじり操作などが低減されるようにプッシュオンスイッチ2を操作釦12の中央位置に配置することが好ましく、一方、上記プッシュオンスイッチ2の配置状態とすると、LED10で直接操作釦12の中央位置が明瞭に照光し難くなり、操作釦12中央が照光必要部分である場合には、操作釦12とLED10との間に導光板等を配し、操作釦12中央にLED10からの光を導かなければならず、当該構成とすると組込み高さ寸法が高くなると共に、部品点数や組込み工数の増加が生じるという課題があった。
また、一つの部品ケース内でプッシュオンスイッチとLEDが一体に積載されている電子部品を用いると、操作釦12中央の照光は明瞭にできるが、高さ寸法としては、両者の高さの積載寸法のものであったため、機器の小型薄型化に追従して、さらなる小型薄型化を要望されていた。
さらに、一つの操作釦内の配設面積内に、上記LED以外の他の電子部品なども適宜装着可能なプッシュオンスイッチも要望されるようになってきている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、中央部分に空間を有し、当該空間部内にLED等の他の各種電子部品などの配設も可能な小型低背のプッシュオンスイッチを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、中央貫通孔を有すると共に、その中央貫通孔の周囲部分の底部に固定接点が配されたスイッチケースと、上記スイッチケースの中央貫通孔を除く部分に組み込まれ、上記固定接点の接離を行う可動接点と、上記スイッチケースの中央貫通孔に上下方向で中央貫通孔が合わされて配され、上記可動接点を押圧する操作体とからなり、上記スイッチケースと上記操作体の中央貫通孔どうしで構成される中央貫通部が他の電子部品装着部としても活用できるプッシュオンスイッチであり、中央貫通部内に他の電子部品などを適宜装着できる小型低背のものが実現でき、例えば他の電子部品などとしてLEDやランプ等を配すると、当該プッシュオンスイッチの中央から照光できる小型低背の形態のものがコンパクトに実現できるという作用を有する。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、スイッチケースは、中央貫通孔周囲に同心の筒状部を備え、その筒状部の外壁に対して操作体の中央貫通孔の内壁が係合して、上記操作体が上下動するものであり、斜め方向に押し下げ力が加わった場合でも、操作体はスイッチケースの筒状部でガイドされつつ垂直下方に移動するものにでき、簡単に構成で斜め押しされた時を含めて操作性の安定したものにできるという作用を有する。
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明において、固定接点は、スイッチケースの中央貫通孔の中心位置と同一中心の二つの異なる径の同心仮想リング線に沿う位置に各々配設され、上記仮想リング線の一方側に応じて配された固定接点は、可動接点と常接していると共に、上記可動接点の移動で上記可動接点と接触する側となる上記仮想リング線の他方側に応じて配された固定接点は、その円周の等角度間隔位置に配されたものであり、上記スイッチ接点構成は、簡素で面積効率良く構成できるため、スイッチケースに中央貫通孔を設け、通常よりも狭い面積となる当該スイッチケースの底部に設けるものとして好適で容易に構成できるという作用を有する。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明において、仮想リング線の他方側に応じて配された固定接点が、電気的独立状態に配されているものであり、多回路を同時に切り換えられるものが得られるという作用を有する。
請求項5に記載の発明は、請求項1記載の発明において、可動接点が、中央孔付きのドーム形状で、節度感触を伴って反転動作するものであり、中央部分に他の電子部品などを配設できる節度感触付きのものが得られるという作用を有する。
請求項6に記載の発明は、請求項1記載の発明において、操作体に上下方向に伸びる規制用凸部を設け、この規制用凸部がスイッチケースに設けた溝部でガイドされつつ上下動するものであり、操作体のこじり操作などが低減できると共に、操作体とスイッチケースとの不用意な回転も防止でき、操作体上部を吸着する実装装置で装着する場合でも、実装効率が高いものにできるという作用を有する。
請求項7に記載の発明は、請求項1記載の発明において、スイッチケースに結合されたカバーで、操作体は上方位置規制をされると共に、上記カバーに設けられた孔部から外方に突出した上記操作体は、規制用凸部が上記孔部を構成する規制溝内に位置されて回転規制されているものであり、当該構成でも請求項6記載の発明と同様に、操作体のこじり操作などが低減できると共に、操作体とスイッチケースとの不用意な回転も防止でき、操作体上部を吸着する実装装置で装着する場合でも、実装効率が高いものにできるという作用を有する。
請求項8に記載の発明は、請求項1記載の発明において、操作体と可動接点の間に、上下に貫通する中央貫通孔を備えたドーム状部と、上記ドーム状部の中央貫通孔と同軸に設けた上方円筒部からなる弾性部材製の駆動体をさらに配し、上記駆動体の中央貫通孔も含めて上下方向で位置を合わせて中央貫通部を構成したものであり、他の電子部品などを中央貫通部内に装着できる操作ストロークの長い小型低背のものが実現でき、かつ本構成のものは、過度に押圧された場合を含んでスイッチ接点部が駆動体で保護できるという作用を有する。
請求項9に記載の発明は、請求項8記載の発明において、駆動体の上方円筒部とスイッチケースの中央貫通孔周囲に設けられた筒状部との間に所定隙間が構成され、上記隙間に操作体に設けた筒状部が挿通されたものであり、スイッチケースと操作体との間に駆動体が介在している構成であっても、操作体の筒状部のスイッチケースの筒状部とが、直接、長寸法で係合した構成にできるため、操作体の上下動の際、安定した移動状態のものにできるという作用を有する。
請求項10に記載の発明は、請求項1記載の発明において、可動接点が、弾性金属板製の中央孔付きのドーム形状で、その外縁から斜め下方に向けて突設した複数の脚部を備え、上記各脚部は、上記ドーム形状の中央部が反転動作する押圧力よりも小さい力で撓み始めるようにされているものである。当該構成とすると、可動接点の全高が高くなりプッシュオンスイッチの操作ストロークが長くなるため、僅かな操作ストロークではスイッチが動作しないものにでき、特に車載用機器の操作部に用いられる際などに誤操作の防止が図れ、高品質の機器が構成できる。また、可動接点の反転動作ストロークも長くなるため、機器への装着状態として、可動接点が僅かに押圧されたプリロード状態で取り付けが可能となって、機器側の操作釦のガタツキを防止することができるという作用を有する。
請求項11に記載の発明は、請求項10記載の発明において、可動接点の脚部の先端を円弧状とし、スイッチケース底部に配された固定接点上に常接させたものであり、可動接点と固定接点の接触圧力が高くでき、両者間の接触安定性が向上するという作用を有する。
以上のように本発明によれば、中央貫通部を備え、当該中央貫通部の空間部内に他の電子部品などを同一平面的に装着することも可能な小型低背のプッシュオンスイッチを実現でき、上記他の電子部品などとして照光部品を装着したものは、導光板などを配さずとも、小型低背で当該プッシュオンスイッチの中央位置から機器の操作釦を照らすものが容易に構成できるという有利な効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図18を用いて説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1〜7記載の発明について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態によるプッシュオンスイッチの正面断面図、図2は同外観斜視図、図3は同分解斜視図、図4は同要部であるスイッチケースの平面図である。
同図に示すように、絶縁樹脂製のスイッチケース21は、外形が上面視略正方形の箱型に形成され、その底部22に円形の中央貫通孔23が設けられている。
そして、このスイッチケース21の中央貫通孔23周囲には、筒状部としての円筒部24が底部22から上方に向けて中央貫通孔23に同心に突出形成されており、円筒部24の外周円周面と外壁部25の内周面側との間は、上面視で円形の中央貫通孔23と同心の略円形リング状の凹部26に構成されている。
また、その凹部26は、図3および図4に示すように、中央貫通孔23の中心位置に対しスイッチケース21の一方側の対角位置に、上下方向に向けて設けられた溝部27を備えている。
この溝部27は、図5の同スイッチケースの溝部を含む対角方向での断面図に示すように、外壁部25上端から底部22に直交する方向に、底部22と同一平面で繋がる深さで設けられ、上面視では外壁部25の内周面側と鍵孔状に連続するように設けられている。
そして、凹部26の底部22内底面の外周部において、中央貫通孔23と同心の仮想リング線上に対称関係で、かつ溝部27の位置をも活用し、互いに電気的に導通している二つの外側接点30が配設されている。
この配設状態とすると、スイッチケース21の角部の領域が有効活用できて、容易に投影面積の小さい構成にできる。
また、外側接点30よりもスイッチケース21の中心側には、互いに電気的に導通した複数の内側接点31(31A,31B,31C,31D)が配設されている。
これらの各内側接点31A〜31Dも、スイッチケース21の中央貫通孔23と同心の仮想リング線上に等角度間隔で配され、かつ外側接点30とは電気的独立状態で固定されている。
そして、各接点30と31は、図4に示すように、それぞれスイッチケース21外方に導出され、スイッチケース21の外壁部25から突出する部分が接続端子として構成されている。
そして、スイッチケース21の凹部26内には、リング形状で、内側が上方にドーム状に膨らんだ中央孔32A付きの弾性金属薄板製の可動接点32が収容されている。
この可動接点32は、外径が外壁部25の内周面側の直径とほぼ同等寸法で、また、その内径は、後述する反転動作時を含めスイッチケース21の円筒部24の外周円周面に対し、内端部が所定隙間を維持するように、上記円筒部24の径よりも大径に構成されている。
上記可動接点32は、図5などに示すように、中央孔32Aをスイッチケース21の円筒部24に挿通させ、その外周下端が、外側接点30上に載せられて配され、上記配置状態で、可動接点32の内端部分は、各内側接点31に対し上下方向で所定間隔を空けて対峙している。
上記スイッチ接点構成は、簡素で面積効率良く、かつ信頼性も高いものにできるので、接点部の配置面積が限られる本実施の形態によるものの場合などに好適で容易に構成できるものである。
そして、上記可動接点32の上には、筒状に形成された絶縁樹脂製の操作体33が、スイッチケース21の凹部26内を上下動可能に積載されている。
この操作体33は、凹部26のリング幅より若干狭い幅で円周が円形孔に構成された上方リング部34と、上方リング部34よりも外径のみが小径で、その下方同軸上で一体に設けられた円筒部35とからなり、これら上方リング部34および円筒部35には構成される中央貫通孔36を、スイッチケース21の円筒部24円周外周面に挿通させ、円筒部35下端が上記可動接点32のリング形状内周近傍上に載せられて配されている。
つまり、操作体33は、スイッチケース21の円筒部24の円周外周面に対し、操作体33の内壁となる中央貫通孔36が係合状態に組み合わされている。
また、この操作体33は、図3および図5に示すように、上方リング部34のリング中心に対して側面外周部の対向位置に、上下方向に平行な幅で、その外周下部に外方側に突出形成された抜け止め爪37Aを有する規制用凸部37を一対備えている。
そして、操作体33は、規制用凸部37の抜け止め爪37Aをスイッチケース21の溝部27内に収容するようにして配されている。
一方、スイッチケース21の上端面には、金属板製で、中央孔29とそれに繋がる一対の規制溝29Aから構成された孔部を有するカバー28が、スイッチケース21のダボをカシメることにより固定されている。
そして、上記操作体33の上方リング部34と規制用凸部37の上方部分は、上記カバー28の中央孔29とそれに繋がる一対の規制溝29Aから上下動可能に上方に突出していると共に、規制用凸部37の抜け止め爪37Aの上端面は、カバー28下面に当接して操作体33は上方への抜け止めが図られている。
なお、上記溝部27や規制溝29Aに規制用凸部37を上下動可能に係合させた構成としてあるため、操作体33はスイッチケース21に対し回転規制がなされると共に、これら係合部分は、操作時における操作体33の移動ガイド機能をも果たすようになる。
また、上記に説明したように、操作体33の抜け止め爪37Aの上端面が、カバー28下面に当接状態になっているのは、操作体33が、上記配線状態で、円筒部35下端で可動接点32を若干押圧するような寸法関係に形成されているためであり、これにより操作体33は可動接点32からの上方への付勢力を受けて上記当該状態となりガタツキなどが防止されるものである。
以上のように構成された本実施の形態によるプッシュオンスイッチは、上下方向で位置合わせされた上記スイッチケース21の中央貫通孔23や上記操作体33の中央貫通孔36どうしなどからなる中央貫通部40を備えた小型低背のものにでき、その中央貫通部40が他の電子部品装着部としての空間部として活用することも可能なものである。
続いて、本実施の形態によるプッシュオンスイッチの動作について説明する。
まず、図1に示す通常状態から操作体33の上部、つまり上方リング部34上面を押し下げると、操作体33の中央貫通孔36が、スイッチケース21の円筒部24の外周円周面で規制されつつ垂直に下方に下がると共に、操作体33の円筒部35下端が可動接点32のリング部内周近傍上に押し下げ力を加えていく。
このとき、操作体33は、中央貫通孔36が円筒部24に対し所定高さ寸法で係合してガイドされていると共に、規制用凸部37が溝部27や規制溝29Aの側壁でガイドされて下方向に向けて案内されるため、斜め方向に操作された場合を含めて、こじりなども少なく上下の垂直方向にスムーズに移動し、操作性としては安定したものとなる。
そして、図6の押圧操作時の動作状態を示す正面断面図のように、上記押し下げ力が所定の大きさを超えると、操作体33が下方に移動すると共に可動接点32は節度を伴いながら反転動作して、その下面が内側接点31(31A,31B,31C,31D)に接触し、可動接点32を介して外側接点30と内側接点31との間が導通する。
このとき、上述したように可動接点32の内径は、円筒部24の外周円周面に対し、内端部が所定隙間を維持しつつ反転動作を行う寸法で設定してあり、スムーズな反転動作が可能となっている。
また、内側接点31として、電気的に導通させてある四つの内側接点31A,31B,31C,31Dを等角度位置で配した構成であるため、上記スイッチング時における電気的接続信頼性は高いものとなる。
なお、上記には四つの等角度配置してある内側接点31構成のものを説明したが、その配置状態や配置数などは必要に応じて適宜設定すれば良い。
そして、上記操作体33への押し下げ力を除くと、可動接点32は操作体33を上方に押戻しつつ元の上方凸型のドーム状に復元し、その下面が内側接点31から離れると共に、操作体33は、一対の規制用凸部37の抜け止め爪37A上面がカバー28下面に当接することによって、スイッチOFFの図1に示す通常状態に戻る。
なお、図7に示すように、上記内側接点42A,42B,42C,42Dが互いに電気的独立状態で配され、各々から接続端子が導出されたスイッチケース41を用いた構成とすると、独立した四つの回路を同時に開閉可能なものが得られる。
なお、このスイッチケース41の上記以外の構成部分、例えば中央貫通孔23や円筒部24などの構成、および可動接点32、操作体33との組み合わせ状態などは上記スイッチケース21の場合と同じであるため説明を省略する。
以上のように本実施の形態1によるプッシュオンスイッチは、中央に中央貫通部40を備え、節度を伴ってスイッチングできる小型低背の構成のものであると共に、使用機器に搭載する際などに、上記中央貫通部40にLEDやランプ等の照光部品を始めとする各種電子部品などを同一平面的に配設することも可能なものである。
例えば、図8に示すように、本実施の形態によるプッシュオンスイッチ用のランド部50Aおよび、その中央貫通部40の領域中にLED用のランド部50Bを備えている使用機器の配線基板50を準備し、LED51をランド部50Bに、また本実施の形態によるプッシュオンスイッチをランド部50Aにより表面実装する。
なお、本実施の形態によるプッシュオンスイッチは、上述のように操作体33の一対の規制用凸部37が、対応するスイッチケース21の溝部27内などに挿入されて操作体33の回転規制がなされた構成であるため、操作体33の上面を吸着して当該配線基板50上に載せる場合などにも、操作体33に対する相対的なスイッチケース21の不用意な回転などが防止できる。
このため、ランド部50Aの位置に対し当該プッシュオンスイッチをずれ難く装着することが容易にでき、装着作業性や装着効率にも優れるものである。
そして、上記本実施の形態によるプッシュオンスイッチおよびLED51を実装した配線基板50に対し、図9に示すように、透光性材料製の透光部材52Aが照光必要部分となる中央位置に一体に組み込まれた機器側の操作釦52を組み合わせる。
上記構成とすると、LED51が、当該プッシュオンスイッチの投影面積内の中央位置で、かつ両者が同一基板面上に装着された形態のものにでき、導光板などを配さずとも、LED51点灯時に操作釦52中央の透光部材52Aの部分を照光できる低背のものが容易に実現できる。
また、当該構成であれば、操作釦52の大きさとしても、本実施の形態によるプッシュオンスイッチの投影面積を覆える形状のもので済むため、コンパクトに構成することができる。
なお、図9においては、各ランド部50A,50BやLED51の装着部分の詳細を省略して簡略的に記載している。
また、この操作釦52は、図示は省略するが従来と同様に上下動可能に筐体などで支持されているものである。
さらに、図9に示したように、操作釦52の中央部下面をリング状の操作体33上面全体で当接支持する操作釦52の構造とすると、操作釦52の安定性にも優れ、操作釦52の斜め押し状態等の改善効果も期待できる。
また、本実施の形態によるプッシュオンスイッチの中央貫通部40の内周円周面を白色とすると、上記図9に示した配設構成時において、操作釦52の照光状態がより良好なものとなる。
なお、本実施の形態によるプッシュオンスイッチの中央貫通部40内に配するものとしては、上記のLED51などの照光用の電子部品に限られることはなく、中央貫通部40の径に合うものであれば、いかなるものも配設可能であり、上述したように機器側としての配設面積としては、当該プッシュオンスイッチの投影面積内に異なる部品などを同一平面的に搭載できるため、スペースの有効活用および低背化が容易に図れることとなる。
なお、上記に説明した本実施の形態によるプッシュオンスイッチのように、スイッチケースおよび操作体の筒状部分どうしを係合させて中央貫通部を構成すると共に、その係合部分に沿って操作体が上下方向で移動する構造とすると、操作体の移動の際のねじれなどが少なく、簡単な構成で斜め押しされた時を含めて操作性の安定したものが得られるが、その係合部の構成などは、上記構成以外としてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項8と9に記載の発明について説明する。
なお、本実施の形態2によるものは、実施の形態1によるものに対し、接点部分の構成やその押圧部分の構造が特に異なるものであり、実施の形態1の構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
図10は本発明の第2の実施の形態によるプッシュオンスイッチの正面断面図、図11は同外観斜視図、図12は同分解斜視図、図13は同要部であるスイッチケースの平面図である。
同図に示すように、外形が上面視略方形のスイッチケース61は、実施の形態1によるものの場合と同様に、底部62に円形の中央貫通孔63が設けられた絶縁樹脂製で、その中央貫通孔63周囲に円筒部64が底部62から同心に上方に向けて突出形成され、円筒部64の円周外周面と外壁部65の内周面側との間が、上面視で中央貫通孔63と同心の略円形リング状の凹部66に構成されたものを用いている。
また、この凹部66には、中央貫通孔63の中心位置に対しスイッチケース61の一方側の対角位置に溝部67を備えていることや、凹部66の内底面には、上記中心位置と同心の仮想リング線上の位置で、上記溝部67の位置をも用いて配された外側接点70および、その内周側の等角度位置に各々内側接点71が固定されていることは実施の形態1の場合と同じである。
そして、本実施の形態によるものは、上記構成のスイッチケース61に対し、組み込まれている可動接点72の構成などが上記実施の形態1によるものとは異なっている。
すなわち、スイッチケース61の凹部66内に配された弾性金属薄板製の可動接点72は、平板からなる平板リング部72Aと、その平板リング部72Aの対向位置から外方に水平に突出形成された規制部72Bと、平板リング部72Aの内周側に、内側方向に向けて高くなる傾斜状態で折り曲げ形成された四箇所の可動部72Cから構成されている。
そして、この可動接点72は、回転規制がなされるように、スイッチケース61の溝部67に上記規制部72Bが挿入されて凹部66内に載置され、平板リング部72Aの規制部72B近傍位置下面は、二つの外側接点70上に当接している。
この配置状態で、可動接点72の四箇所に設けられている可動部72Cの各々は、下面が、対応する各内側接点71に上下方向で所定間隔を維持した対向状態に配されるようになっている。
そして、上記可動接点72は、平板リング部72A上に載せられたゴムなどの弾性体からなる駆動体80の上面視円形のドーム状部81外周下端で下方に向けて押さえ込まれ、可動接点72と外側接点70とは圧接触状態となっている。
なお、本スイッチ接点構成も、実施の形態1のものと同様に、簡素で面積効率良く、かつ信頼性も高く配設可能な構成である。
そして、上記駆動体80は、頂点部に円形の中央貫通孔81Aを有した上記ドーム状部81と、そのドーム状部81上に一体形成された中央貫通孔81Aと同軸孔を有する円筒部82から構成されている。
そして、駆動体80の中央貫通孔81Aは、スイッチケース61の円筒部64より若干大きい径で設けられ、また円筒部82の内径はそれよりも大きい円形大径に形成され、この中央貫通孔81Aおよび円筒部82の孔が、スイッチケース61の円筒部64外方に挿通されてドーム状部81は凹部66内に収容状態に配されている。
このとき、駆動体80の上部は、スイッチケース61の円筒部64に対して相対的に上下動可能となっている。
なお、駆動体80は、ドーム状部81下端外周がスイッチケース61の凹部66の周囲壁で左右方向に位置規制されると共に、そのドーム状部81の中央貫通孔81Aも、スイッチケース61の円筒部64の外周円周面で左右方向への位置規制がなされている。
また、上記駆動体80の配設状態で、中央貫通孔81A周囲のドーム状部81天面は、可動接点72の四箇所の可動部72C上に所定間隔を空けて位置している。
そして、上記駆動体80の円筒部82上には、操作体90が配されており、この操作体90は、凹部66内に位置するように上方リング部91の側壁の外周下部に設けられた外周鍔部92上面が、スイッチケース61上端に結合固定されたカバー86下面に当接して上方への抜け止めがなされている。
また、この操作体90は、上記外周鍔部92が設けられると共に、内周が円形孔に構成された上方リング部91と、上方リング部91よりも外径のみが小径で、その下方同軸上に一体に設けられた円筒部93とから構成され、それら上方リング部91および円筒部93にて構成される中央貫通孔94をスイッチケース61の円筒部64円周外周面に上下動可能に挿通させて組み合わせられている。
このとき、操作体90の円筒部93は、駆動体80の円筒部82内周面とスイッチケース61の円筒部64の外周円周面で構成される空間内に挿入され、操作体90の円筒部93下端が、駆動体80の中央貫通孔81A周囲のドーム状部81上面に当接し、また駆動体80の円筒部82上端は操作体90の上方リング部91下面に当接している。
上記構成とすると、操作体90の円筒部93とスイッチケース61の円筒部64との係合距離を容易に長寸法化でき、操作時において、操作体90の上下動作がスムーズなものとなる。
また、上記配置状態で、操作体90は、その中央貫通孔94内周面とスイッチケース61の円筒部64の外周円周面との間、および外周鍔部92の外周面と上記凹部66の外周側面との間に若干の隙間を保つような寸法関係となっており、両者共、操作体90のスムーズな上下移動に寄与している。
そして、この操作体90は、上方リング部91のリング中心に対して側面外周部分の対向位置に、上方リング部91上端から外周鍔部92の上面まで上下方向に平行な幅で形成された規制用凸部95を一対有している。
一方、カバー86も、カバー86の孔部として、実施の形態1によるものと同様に、円形の中央孔87と一対の対向位置の規制溝87Aとを備えたものとなっており、その規制溝87Aがスイッチケース61の一方の対角位置となるようにしてスイッチケース61のダボをカシメて固定されている。
そして、上記操作体90は、規制用凸部95が上記規制溝87A内に上下動可能に配され、カバー86の孔部からは、当該規制用凸部95および上方リング部91上部が上方に突出している。
なお、上記規制用凸部95と規制溝87Aとの係合部は、スイッチケース61と操作体90との不用意な回転を防止すると共に、操作体90の上下方向へのスムーズな移動規制をも担っている。
そして、上記操作体90の円筒部93の下端部には、図示はしていないが、駆動体80のドーム状部81天面の厚みとほぼ同一高さの複数の凸部を備え、上記凸部は、ドーム状部81天面に設けられた孔内に各々挿入されており、上記回転規制がなされた操作体90の配置状態で、各凸部位置が、可動接点72の四箇所の可動部72Cとは、上下方向で重ならない位置関係にあるように配されている。
また、操作体90およびカバー86、スイッチケース61の高さ関係は、駆動体80が若干撓むように組込んであり、当該構成とすると、各部材のガタツキなどが低減されると共に、図示を省略するが駆動体80のドーム状部81による下方側への付勢力で、可動接点72の規制部72B近傍の平板リング部72Aと外側接点70との間の圧接触状態の安定性に優れたものとなる。
以上のように構成される本実施の形態2によるプッシュオンスイッチは、上記スイッチケース61の中央貫通孔63と上記操作体90の中央貫通孔94どうしなどで構成される中央貫通部96を備える小型低背のものである。
次に動作を説明すると、図10に示す通常状態において、操作体90の上方リング部91に下方に向かう押し下げ力を加えると、操作体90は、リング幅方向ではスイッチケース61の凹部66の内外周面で、また回転方向にはカバー86の規制溝87Aで規制用凸部95が規制されつつ、スムーズにこじり等少なく下方に移動していき、駆動体80の円筒部82に押圧力を加えていく。
このとき、操作体90の円筒部93とスイッチケース61の円筒部64とを係合させ、係合寸法を長寸法化していることも、操作体90のスムーズな移動状態に大きく寄与している。
そして、駆動体80への押圧力が所定の大きさを超えると、図14に示すように、駆動体80のドーム状部81が節度を持って座屈して、ドーム状部81天面で可動接点72の可動部72Cを押し下げる。
これにより各可動部72C下面が各々対応する各内側接点71に当接し、可動接点72を介して内側接点71と外側接点70との間が電気的に導通する。
なお、当該構成のものは、弾性部材である駆動体80で可動接点72を動作させるので接点部分が保護できると共に、駆動体80のドーム状部81天面の孔内に挿通された操作体90の円筒部93の凸部下端が、スイッチケース61の底部62に当接することによって操作体90は下方向への移動量が規制され停止するため、当該接点部分への過剰な押圧力が加わることを防止できる。
また、傾斜状に設けられている各可動部72Cは、少ない力で変位可能に設定されており、上記押圧操作時に得られる節度感としては、ドーム状部81に起因するものが得られ、また当該構成のものは、駆動体80の材質やそのドーム状部81の形状などを加味すると、実施の形態1によるものよりも、操作ストロークの長いものを容易に実現できる。
さらに、ドーム状部81で四つの可動部72Cを同時に押してスイッチングさせる構成であるため、上記スイッチング時における電気的接続信頼性が高いことは実施の形態1によるものの場合と同じであり、さらには各可動部72Cと各内側接点71との配設位置や数なども実施の形態1によるものと同じで適宜設定すれば良い。
そして、操作体90への押し下げ力を除くと、駆動体80のドーム状部81は元の上方凸形状のドーム型に戻ると共に、操作体90を元の位置に押し上げ、また、各可動部72Cも自らの復元力で元の傾斜状態に戻って、内側接点71と外側接点70は電気的独立状態に戻る。
このとき、操作体90は、上方リング部91の外周鍔部92上面がカバー86下面に当接して停止し、図10に示す通常状態に戻る。
なお、駆動体80として、適宜要望される操作力や節度感触ならびに操作ストロークに設定できるよう、予めドーム状部81および円筒部82の厚みや形状を変えたものを数種類準備して、必要に応じて組替えると製品バリエーション展開も容易となる。
そして、この実施の形態2によるものも、中央貫通部96を備えているため、使用時などにおいては、当該中央貫通部96内に照光部品などの他の電子部品などを同一平面的に装着した小型低背の機器を容易に構成できると共に、操作体90のスイッチケース61に対する回転防止構造も有しているため、操作体90上部を吸着して実装する際の実装効率なども高いことは、実施の形態1のものと同じである。
そして、上記装着状態などは、実施の形態1の場合と同じであるため、図示や説明は省略するが、駆動体80を介在させたことにより操作ストロークが長くできる当該実施の形態2によるものは、中央貫通部96内に他の操作部品を装着するように適用し易い。
なお、中央貫通部を備え、かつ操作体と接点部分との間に弾性部材からなる駆動体を配してあれば、その駆動体および操作体の形状などに拘わらず、上記同様の効果が期待できる。
さらに、本実施の形態2による他の構成のものとして、図15の正面断面図に示すように、スイッチケース61の円筒部64に係合している操作体97の円筒部97Aを、駆動体98のドーム状部98A天面と同一高さで表出させるように延設し、その円筒部97A下端で可動接点72の可動部72Cを直接押圧するようにしてもよい。
なお、その他の部分は上述のものと同一構成であるため、同一符号を付して詳細説明を省略する。
そして、上述した実施の形態2によるいずれのものも、複数の内側接点71を電気的に独立状態に配して、多回路を同時に接離させる長ストロークのものとしてもよいことは実施の形態1の場合と同じである。
なお、上記実施の形態1および2で説明した以外の構成であっても、中央貫通部からなる空間部を備えた構造のプッシュオンスイッチは、本発明の範疇に入り、例えばスイッチ接点構成などが異なるものなどであってもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項10および11に記載の発明について説明する。
なお、本実施の形態3によるものは、実施の形態1によるものに対し、接点部分における可動接点に特徴を持つものであるため、当該部分を主として説明し、実施の形態1と同一構成部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図16は本発明の第3の実施の形態によるプッシュオンスイッチのスイッチケースの溝部を含む対角方向での断面図、図17は同要部であるスイッチケースおよび可動接点の分解斜視図、図18は同スイッチケースの上面図である。
同図に示すように、実施の形態3によるものの可動接点101は、弾性金属板製で、中央孔102付きのドーム状部103と、その外縁から斜め下方に向けて突設された四箇所の脚部104を備えた形状となっている。
上記脚部104は、90°間隔で配設されている。また、その変形力としては、ドーム状部103の中央部が反転動作する押圧力よりも小さい力で撓み始めるように設定されている。なお、脚部104の撓む際の初期ストロークと荷重の関係は、直線的変化となるようにしてある。
一方、スイッチケース105は、実施の形態1による場合と略同等で、凹部26に繋がる溝部110が、上面視で正方形の角部に対応する位置各々に構成された点のみが異なっている。その他の構成部分は、実施の形態1のものと同じである。
そして、上記可動接点101は、脚部104それぞれを溝部110内に位置させるようにしてスイッチケース105に配されている。このとき、スイッチケース105の円筒部24の外周に、中央孔102を挿通させている点などは実施の形態1のものと同じであるため、説明は省略する。
そして、上記状態では、対角線方向に対向する一方側の脚部104が、外側接点30上に常接状態で載っている。なお、他方側の一対の脚部104の各先端とスイッチケース105底面との間は、僅かな隙間が空く設定となっている。この隙間を設定することにより、四つの脚部104を等間隔で配設した場合でも、上記一方側の脚部104と外側接点30との接触状態は安定する。また、脚部104先端を、円弧形状としておくと、外側接点30と点接触での当接状態となって接触圧力が高くできるため、一層、接触安定性が向上する。
なお、上記脚部104の配設数は、等角度の三箇所以上あれば可動接点101は自立可能であるが、外側接点30が一方の対角位置の角部に配された当該構成のスイッチケース105の場合には、各角部の有効活用を考慮して上記に説明した脚部104を90°間隔で四つ配設した構成とすることが好ましい。
そして、可動接点101のドーム状部103上に操作体33が配され、その上からカバー28が配されて操作体33の抜け止めが図られている点などは、実施の形態1の場合と同じであるため説明を省略する。
なお、可動接点101のドーム状部103上に、弾性体を設ける構造とすると、更に初期ストロークを延長することができる。
そして、以上のように構成された実施の形態3によるものも、スイッチケース105の中央貫通孔23内に他の部品などを搭載可能なものに構成されるものである。
次に、その動作について説明する。
操作体33に押し下げ力を加えると、操作体33を介して、可動接点101のドーム状部103の中央部に押し下げ力が加わり、まず上記脚部104が下方に変形していき、続いてドーム状部103の中央部が反転動作し、可動接点101を介して外側接点30と内側接点31が電気的接続される。
その操作力を除くと、ドーム状部103および脚部104が元の形状に戻り、操作体33を元の位置に押し戻すと共に、外側接点30と内側接点31とは電気的独立状態に戻る。
以上のように実施の形態3によるものは、可動接点101の全高が高くでき、操作ストロークの長いプッシュオンスイッチにできる。また、押圧された際に、可動接点101の脚部104側から撓む設定としたため、僅かな操作ストロークではスイッチが動作しないものにでき、特に車載用機器の操作部に用いられる際などに誤操作の防止が図れ、高品質の機器が構成できる。また、機器への装着状態として、可動接点101が僅かに押圧されたプリロード状態での取り付けも可能となって、機器の操作釦のガタツキ防止等も図ることができる。
本発明によるプッシュオンスイッチは、中央貫通部を備え、当該中央貫通部の空間部内に他の電子部品などを同一平面的に装着することも可能な小型低背のものを実現でき、小型低背で当該プッシュオンスイッチの中央位置から機器の操作釦を照らすものが容易に構成できるという有利な効果を有し、各種電子機器の入力操作部を構成する際などに有用である。
本発明の第1の実施の形態によるプッシュオンスイッチの正面断面図 同外観斜視図 同分解斜視図 同要部であるスイッチケースの平面図 同スイッチケースの溝部を含む対角方向での断面図 同押圧操作時の動作状態を示す正面断面図 同内側接点を電気的独立状態に配した場合のスイッチケースの平面図 同機器への装着状態を示す平面図 同図8に示すものに機器の操作釦が組み合わされた状態を示す断面図 本発明の第2の実施の形態によるプッシュオンスイッチの正面断面図 同外観斜視図 同分解斜視図 同要部であるスイッチケースの平面図 同押圧操作時の動作状態を示す正面断面図 同他の構成のものを示す正面断面図 本発明の第3の実施の形態によるプッシュオンスイッチのスイッチケースの溝部を含む対角方向での断面図 同要部であるスイッチケースおよび可動接点の分解斜視図 同スイッチケースの上面図 従来のプッシュオンスイッチと照光用部品であるLEDの各部品が併設された状態を示す斜視図 同図19に示すものに機器の操作釦が組み合わされた状態を示す断面図
符号の説明
21,41,61,105 スイッチケース
22,62 底部
23,63 スイッチケースの中央貫通孔
24,64 スイッチケースの円筒部
25,65 外壁部
26,66 スイッチケースの凹部
27,67,110 スイッチケースの溝部
28,86 カバー
29,87 カバーの中央孔
29A,87A カバーの規制溝
30,70 外側接点
31,31A,31B,31C,31D,42A,42B,42C,42D,71 内側接点
32,72,101 可動接点
32A,102 可動接点の中央孔
33,90,97 操作体
34,91 上方リング部
35,93,97A 操作体の円筒部
36,94 操作体の中央貫通孔
37,95 規制用凸部
37A 抜け止め爪
40,96 中央貫通部
50 配線基板
50A,50B ランド部
51 LED
52 操作釦
52A 透光部材
72A 平板リング部
72B 規制部
72C 可動部
80,98 駆動体
81,98A 駆動体のドーム状部
81A ドーム状部の中央貫通孔
82 駆動体の円筒部
92 外周鍔部
103 可動接点のドーム状部
104 可動接点の脚部

Claims (11)

  1. 中央貫通孔を有すると共に、その中央貫通孔の周囲部分の底部に固定接点が配されたスイッチケースと、上記スイッチケースの中央貫通孔を除く部分に組み込まれ、上記固定接点の接離を行う可動接点と、上記スイッチケースの中央貫通孔に上下方向で中央貫通孔が合わされて配され、上記可動接点を押圧する操作体とからなり、上記スイッチケースと上記操作体の中央貫通孔どうしで構成される中央貫通部が他の電子部品装着部としても活用できるプッシュオンスイッチ。
  2. スイッチケースは、中央貫通孔周囲に同心の筒状部を備え、その筒状部の外壁に対して操作体の中央貫通孔の内壁が係合して、上記操作体が上下動する請求項1記載のプッシュオンスイッチ。
  3. 固定接点は、スイッチケースの中央貫通孔の中心位置と同一中心の二つの異なる径の同心仮想リング線に沿う位置に各々配設され、上記仮想リング線の一方側に応じて配された固定接点は、可動接点と常接していると共に、上記可動接点の移動で上記可動接点と接触する側となる上記仮想リング線の他方側に応じて配された固定接点は、その円周の等角度間隔位置に配された請求項1記載のプッシュオンスイッチ。
  4. 仮想リング線の他方側に応じて配された固定接点が、電気的独立状態に配されている請求項3記載のプッシュオンスイッチ。
  5. 可動接点が、中央孔付きのドーム形状で、節度感触を伴って反転動作する請求項1記載のプッシュオンスイッチ。
  6. 操作体に上下方向に伸びる規制用凸部を設け、この規制用凸部がスイッチケースに設けた溝部でガイドされつつ上下動する請求項1記載のプッシュオンスイッチ。
  7. スイッチケースに結合されたカバーで、操作体は上方位置規制をされると共に、上記カバーに設けられた孔部から外方に突出した上記操作体は、規制用凸部が上記孔部を構成する規制溝内に位置されて回転規制されている請求項1記載のプッシュオンスイッチ。
  8. 操作体と可動接点の間に、上下に貫通する中央貫通孔を備えたドーム状部と、上記ドーム状部の中央貫通孔と同軸に設けた上方円筒部からなる弾性部材製の駆動体をさらに配し、上記駆動体の中央貫通孔も含めて上下方向で位置を合わせて中央貫通部を構成した請求項1記載のプッシュオンスイッチ。
  9. 駆動体の上方円筒部とスイッチケースの中央貫通孔周囲に設けられた筒状部との間に所定隙間が構成され、上記隙間に操作体に設けた筒状部が挿通された請求項8記載のプッシュオンスイッチ。
  10. 可動接点が、弾性金属板製の中央孔付きのドーム形状で、その外縁から斜め下方に向けて突設した複数の脚部を備え、上記各脚部は、上記ドーム形状の中央部が反転動作する押圧力よりも小さい力で撓み始めるようにされている請求項1記載のプッシュオンスイッチ。
  11. 可動接点の脚部の先端を円弧状とし、スイッチケース底部に配された固定接点上に常接させた請求項10記載のプッシュオンスイッチ。
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