JP2005032355A - マガジン式記録媒体チェンジャ装置及びマガジン - Google Patents
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Abstract
【課題】マガジン再挿入後も取り出されたマガジンの各スロットの記録媒体の有無情報や種別情報等の読取り時間を短縮することができるマガジン式記録媒体チェンジャ装置を提供する。
【解決手段】マガジン1のディスクが載置されたトレーが挿入される複数のスロット11にディスクの有無を検出する複数のセンサ12が設けられ、このセンサ12からのディスク有無情報が送信機14によりCDチェンジャ装置本体に送信される。従って、マガジン内の各ディスクの抜き取り/挿入情報をCDチェンジャ装置本体に無線送信することができ、CDチェンジャ装置本体内に保存しているマガジン内の各CDのディスク情報をCDの抜き取りに応じて保存または消去することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】マガジン1のディスクが載置されたトレーが挿入される複数のスロット11にディスクの有無を検出する複数のセンサ12が設けられ、このセンサ12からのディスク有無情報が送信機14によりCDチェンジャ装置本体に送信される。従って、マガジン内の各ディスクの抜き取り/挿入情報をCDチェンジャ装置本体に無線送信することができ、CDチェンジャ装置本体内に保存しているマガジン内の各CDのディスク情報をCDの抜き取りに応じて保存または消去することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚のコンパクトディスク(以下、CDという)等の記録媒体をマガジンに収納し、その中から任意の記録媒体を選択して再生及びデータ読取りを行うマガジン式記録媒体チェンジャ装置及びそれに使用するマガジンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、複数枚のCDをマガジンに収納し、マガジンごとCDチェンジャ装置本体内に装填して、CDに記録されている音楽情報やCD−ROMに記録されている地図情報などを読み出すオートチェンジャ機能を備えたオーディオ装置やナビゲーション装置が車載用として広く用いられている。このような車載用の再生装置では、車室内で操作可能に取り付ける機器の大きさに制限があり、あまり多くの枚数を収納することはできない。また、CDを収納して交換するための機構部分は、トランク室など、車室から離れた位置に設置し、車室内では操作パネル等の最低限必要な部分のみを配置し、操作パネル上のキーを操作することによって、所望のCDを選択し、再生するようにしている。
【0003】
一方、CDにはプログラム領域に音楽信号あるいは地図情報信号等がトラック別にデジタル記録されるとともに、リードイン領域に各トラックの位置を示す情報等のTOC(Table Of Contents)情報が記録されている。CDを再生する際には、最初にこのTOC情報を読み取っておき、ダイレクト選曲再生、1曲送り再生、1曲戻し再生を行う際、TOC情報中の所望トラック位置を目標に制御するようにしている。
【0004】
このTOC情報は、CDの最内周に設けられたリードイン領域でのサブコードのQデータに記録されており、音楽CDでは、ディスク内の先頭曲の開始時間、先頭曲番、最終曲番、最終曲の終了時間等が記録されている。また、このQデータの内容から音楽ディスク、地図等のデータディスク等の記録情報内容の種別も得ることができる。
また、CDの一種にCD−TEXTがあるが、CD−TEXTではリードイン領域の管理情報に通常のTOC情報の外、ディスクタイトル、演奏者、作曲者、作詞者、曲名等のディスク案内情報が含まれており、管理情報中のディスク種別情報によりCD−TEXTであるかないかが判るようになっている。
【0005】
そして、従来のマガジン式CDチェンジャ装置では、マガジンがCDチェンジャ装置本体に装填された時、マガジン内のすべてのCDをCD再生部にセットし、TOCデータを読み出してディスクの種別を判定するとともに、マガジンの各スロットのCDの有無、種別、TOC情報、CD−TEXT情報をメモリに記憶している。このCDチェンジャ装置本体に記憶していたマガジン内のCDのディスク情報は、マガジンイジェクト起動時、またはマガジン排出完了時に消去するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のマガジン式CDチェンジャ装置は上記のように、CDチェンジャ装置本体に最初にマガジンを装填した時やマガジンを入れ替えたとき等には、マガジンのいずれのスロットにどのような内容を有するCDが入っているかがわからないため、通常の再生やデータ読み出しをする前にすべてのCDを個々にCD再生部にセットし、そのデータを読み出して内容を確認し、これをメモリなどに記憶させる初期設定作業が必要であるため、実際に再生できるようになるまでに多くの時間を有するという問題があった。
【0007】
一方、CDチェンジャ装置本体から排出したマガジン内からディスクを抜き取る場合、所望のCDがどのスロットに入っているかがわからないことが多く、CD入れ替えの度に全CDを抜き出してCDをチェックする必要が有り、CDの交換に時間がかかっていた。
また、マガジンを排出し、そのまま再挿入した場合にも、上記のように再生開始前に各ディスク情報(有無、TOC情報、CD−TEXT情報等)を取り直す必要が有り、再生までに時間がかかるという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、マガジンを排出した後でも、マガジン内に収納されている各記録媒体の内容、種別等のディスク情報を容易に認識できるとともに、同一マガジンまたは一部の記録媒体を入れ替えたマガジンをチェンジャ装置本体に再装填した場合に、再生開始までの所要時間を短縮することができるマガジン式記録媒体チェンジャ装置及びそれに使用するマガジンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)は、
マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体の有無情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体の有無情報を記憶していることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)によれば、マガジン排出後も取り出されたマガジンの各スロットの記録媒体有無情報が記憶されているので、取り出したマガジン内の記録媒体交換時に記録媒体を挿入することができる空きスロットを容易に把握することができる。
【0011】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(2)は、マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体の種別を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体の種別を記憶していることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(2)によれば、マガジン排出後も取り出されたマガジン内の各記録媒体の種別が記憶されているので、取り出したマガジン内のディスクが音楽記録媒体かROMであるかが判り、交換する記録媒体の検索に使用することができ、ディスクの交換が容易となる。
【0013】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(3)は、マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体のTOC情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体のTOC情報を記憶していることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(3)によれば、マガジン排出後も取り出されたマガジン内の各記録媒体のTOC情報が記憶されているので、同じマガジンあるいは一部の記録媒体を交換したマガジンを記録媒体チェンジャ装置本体に再装填した場合、ディスクID等の情報で同じ記録媒体か否かの判別を行い、新たなディスクのみのディスク情報を読み取ればよいので、TOC情報等の読取り時間を短縮することができ、再生開始までの時間を短くすることができる。
【0015】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(4)は、マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体の記録媒体−TEXT情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体の記録媒体−TEXT情報を記憶していることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(4)によれば、マガジン排出後も取り出されたマガジン内の各記録媒体の記録媒体−TEXT情報が記憶されているので、上記と同様に、同じマガジンあるいは一部のディスクを交換したマガジンを記録媒体チェンジャ装置本体に再装填した場合、ディスクID等の情報で同じ記録媒体か否かの判別を行い、新たな記録媒体のみのディスク情報を読み取ればよいので、記録媒体−TEXT情報の読取り時間を短縮することができ、再生開始までの時間を短くすることができる。
【0017】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(5)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)から(4)のいずれかにおいて、
上記マガジンがマガジン内の各記録媒体の有無を検知する複数のセンサと上記センサからの記録媒体有無情報を送信する情報送信手段とを備え、
マガジン排出後、記録媒体が抜き取られた時点で、上記制御手段が上記情報送信手段からの記録媒体有無情報に基づいて抜き取られた記録媒体のディスク情報を消去することを特徴とする。
【0018】
本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(5)によれば、同じマガジンあるいは一部の記録媒体を交換したマガジンを記録媒体チェンジャ装置本体に再装填した場合、ディスク情報のない記録媒体のみを記録媒体再生部に装着してディスク情報を読み取ればよいので、ディスク情報の読取り時間を短縮あるいはなくすことができ、再生開始までの時間を短くすることができる。
【0019】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(6)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)から(4)のいずれかにおいて、上記制御手段がマガジン排出から一定時間経過後にそのマガジン内の各記録媒体のディスク情報を消去することを特徴とする。このマガジン式記録媒体チェンジャ装置(6)によれば、一定時間はディスク情報が保存されているため、記録媒体交換時に各種のディスク情報を参照することができるので、記録媒体交換が容易になるとともに、不要となったディスク情報が自動的に削除されるので、メモリを有効活用することができる。
【0020】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(7)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)から(4)のいずれかにおいて、マガジン排出後のディスク情報の消去条件を設定する手段を備えたことを特徴とする。このマガジン式記録媒体チェンジャ装置(7)によれば、ユーザの使用態様に応じて、抜き取ったマガジン内の記録媒体のディスク情報の消去条件を選択することができ、最適なディスク情報の消去方法を選択することができる。
【0021】
また、本発明にかかるマガジン式記録媒体チェンジャ装置(8)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)から(4)のいずれかにおいて、上記制御手段がマガジン内の各記録媒体のディスク情報を表示部に表示することを特徴とする。このマガジン式記録媒体チェンジャ装置(8)によれば、抜き取ったマガジンのディスク情報を表示部で確認することができ、記録媒体チェンジャ装置本体から抜き取ったマガジン内の記録媒体を交換する場合、マガジンの各スロットにどのようなディスクが入っているかを容易に知ることができる。
【0022】
また、本発明にかかるマガジン式記録媒体チェンジャ装置(9)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(8)において、上記マガジン内の各記録媒体のディスク情報の表示部への表示の可否を設定する手段を備えたことを特徴とする。このマガジン式記録媒体チェンジャ装置(9)によれば、ユーザがディスク情報の表示部への表示の可否を選択できるので、表示が不要な場合には、通常の表示状態を維持することができる。
【0023】
また、本発明にかかるマガジン式記録媒体チェンジャ装置(10)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(8)において、表示部に表示するディスク情報を設定する手段を備えたことを特徴とする。このマガジン式記録媒体チェンジャ装置(10)によれば、表示部の表示内容をディスク有無情報、ディスク種別情報、TEXT情報等から選択でき、目的に応じて、最適なディスク検索を行うことができる。
【0024】
一方、本発明にかかるマガジン(1)は、マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置に用いられるマガジンであって、マガジン内の各記録媒体の有無を検知する複数のセンサと、上記センサからの記録媒体有無情報を送信する情報送信手段とを備えたことを特徴とする。このマガジン(1)によれば、マガジンと記録媒体チェンジャ装置本体とをリード線等で接続することなしに、マガジン内の各記録媒体の抜き取り/挿入情報を記録媒体チェンジャ装置本体に送信することができ、記録媒体チェンジャ装置本体内に保存している各記録媒体のディスク情報を記録媒体の有無状態に応じて保存または消去することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のマガジン式記録媒体チェンジャ装置をマガジン式CDチェンジャ装置に適用した実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明のマガジン式CDチェンジャ装置の全体構成を示す概略図、図2はマガジンの構成を示すブロック図、図3はマガジンのトレー及びディスクの有無検出手段を示す図、図4はCDチェンジャ装置本体の構成を示すブロック図、図5はCDチェンジャ装置本体のディスク情報管理機能を実行する各部を示す機能ブロック図である。
【0026】
図1に示すように、マガジン式CDチェンジャ装置はマガジン1とCDチェンジャ装置本体2と操作・表示部3とから構成され、マガジン1が装填されたCDチェンジャ装置本体2は車両のダッシュボードやトランク内に配設され、再生を所望するディスクの選択操作等を行う、操作・表示部3は、車両内の運転席の前面のパネルに配設され、CDチェンジャ装置用、カセットテーププレーヤ用及びAM/FMラジオ用等に兼用されるものである。再生するディスクは、ディスクを収納するマガジンのスロットに割り当てられた番号を操作・表示部3からキー入力して指定し、再生中のCDは、操作・表示部3に設けられた表示部にマガジンのスロット番号とトラック番号で表示される。
【0027】
一方、マガジン1は図2のブロック図に示すように、ディスクが載置されるトレーが挿入される複数のスロット11と、それぞれのスロット11に設けられ、各スロット11内に挿入されたトレーに載置されるディスクの有無を検出する複数のセンサ12と、センサ12の出力が入力されるCPU13と、センサ12のディスク有無情報をCDチェンジャ装置本体2に送信する無線送信機14とから構成されている。
【0028】
図3はディスク4が載置されるトレー15とディスクの有無を検出するディスク有無検出部の構造を示す図であり、薄板状のトレー15の上にディスク4が載置され、このトレー15がマガジン1のスロット11に挿入される。一方、このトレー15の下面の一部には開口が設けられており、マガジン1内のこの開口に対応した位置に光ファイバー16の一端が配設され、この光ファイバー16の他端が光学式センサ12に接続されている。この光学式センサ12が光ファイバー16に光を送信し、反射光の有無を検出することにより、ディスク4の有無を検出する。
そして、スロット11に挿入されたトレー15にディスク4が載置されていない場合、及びスロット11からトレー15が抜き取られた場合には、センサ12が「ディスク無」の信号をCPU13に送り、CPU13が送信機14を介してこの情報をCDチェンジャ装置本体2に送るので、マガジン1とCDチェンジャ装置本体2とをリード線等で接続することなしに、マガジン内の各ディスクの抜き取り/挿入情報をCDチェンジャ装置本体2に送信することができる。
【0029】
また、CDチェンジャ装置本体2は、図4のブロック図に示すように、CPU21、ROM22、RAM23、CD交換部24、CD再生部25、受信機26よりなり、CPU21は、CDチェンジャ装置本体2のハードウェア各部を制御するとともに、ROM22に記憶されたプログラムに基づいて各種のプログラムを実行する。RAM13はSRAM等で構成され、マガジン1に収納されたディスクのディスク情報を記憶するとともに、プログラムの実行時に発生する一時的なデータを記憶する。
【0030】
CD交換部24はマガジン1から所望のディスクを取り出してCD再生部25にセットしたり、CD再生部25にセットされたディスクをマガジン1の元の収納場所に戻したりする。また、CD再生部25はディスクのリードイン領域に記憶された管理情報を読み取ったり、プログラム領域に記録された情報を再生し、無線受信機26はマガジン1の無線送信機14からのディスク有無情報を受信して、CPU21に入力する。
【0031】
図5はCDチェンジャ装置本体2内でディスク情報管理を行うディスク情報管理部の各機能を実行する各部を示す機能ブロック図であり、このディスク情報管理部30は制御部31、ディスク有無記憶部32、ディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34、CD−TEXT情報記憶部35、表示情報種別記憶部36、情報消去条件記憶部37よりなり、これらの各部は、上記CPU21、ROM22及びRAM23によって構成され、各部の機能はソフトウェアプログラムにより実行される。
【0032】
制御部31は受信機26からのディスク有無情報、操作・表示部3からの操作信号及びCD再生部25からのディスク情報を受けて他の各部を制御し、ディスク有無記憶部32は受信機26からのマガジン1の各スロットのディスク有無情報に基づいて、マガジンの各スロットのディスクの有無を記憶し、ディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34はCD再生部25により読み出したマガジン1の各スロットのディスクのディスク種別、TOC情報を記憶する。さらに、CD−TEXT情報記憶部35はディスクがCD−TEXTである場合に、CD再生部25により読み出したマガジン1の各スロットのディスクのディスクタイトル等のCD−TEXT情報を記憶する。一方、情報表示種別記憶部36はユーザにより設定された、操作・表示部3の表示器に表示するディスク情報の種類を記憶し、情報消去条件記憶部37はユーザにより設定されたディスク情報の消去条件を記憶する。
【0033】
上記のCDチェンジャ装置において、マガジン1にディスクをセットすると、センサ12からの信号によりマガジン1のCPU13がマガジン1の各スロットのディスクの有無を判別し、この有無情報を送信機14からCDチェンジャ装置本体2の受信機26に送信する。これにより、ディスク情報管理部30の制御部31が受信機26からの信号に基づいてマガジン1の各スロットのディスクの有無情報をディスク有無記憶部32に記憶する。次に、ディスクをセットしたマガジン1をCDチェンジャ装置本体2に差し込むと、CD交換部24がマガジン1内のすべてのディスクを順にCD再生部25にセットし、制御部31はCD再生部25の読取り情報に基づいて、各ディスクのディスク種別、TOC情報及びディスクがCD−TEXTである場合には、ディスクタイトル等のCD−TEXT情報を、ディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34、CD−TEXT情報記憶部35にそれぞれ記憶する。これにより、マガジン内のディスクの再生が可能な状態となり、ユーザが操作・表示部3の操作部の操作により、再生を所望するディスクの選択操作を行うと、CPU21の制御により、CD交換部24が所望ディスクをマガジン1から取り出してCD再生部25にセットし、CD再生部25によりそのCDが再生される。
【0034】
一方、マガジン1内のディスクを交換する場合には、CDチェンジャ装置本体2のイジェクトボタン(図示せず)を押すと、蓋が開き、マガジン1が自動的に押し出される。このマガジン1を取り出した後、マガジン1の所望のスロット11からトレー15を引き出し、そのトレー15の上に載せられたディスク4を取り外し、他のディスクを載せた後、ディスクを載せたトレー15をマガジン1に戻す作業を繰り返すことにより、ディスクの交換を行うことができる。
【0035】
次に、ディスク情報の表示設定および消去条件設定を行う場合の作用について、図5の機能ブロック図及び図6のフローチャートを用いて説明する。
まず、操作・表示部3の表示器に選択メニューを表示し、ディスク情報表示設定を選択すると、図6のフローチャートに示すように、制御部31は操作・表示部3の表示器に図7に示す表示設定画面を表示する(ステップ101)。図7に示すように、この表示設定画面には、「f1:ディスク情報表示」、と「f2:ディスク情報非表示」が表示され、ユーザは操作・表示部3のファンクションキーf1、f2のいずれかを押すことにより、ディスク情報の表示/非表示を選択することができる。
【0036】
表示設定画面を表示した後、制御部31はファンクションキーf1、f2のいずれが押されたかを判別する(ステップ102)。ファンクションキーf1が押された場合には、ディスク情報の表示と判断し、操作・表示部3の表示器に図8に示すディスク情報の選択画面を表示する(ステップ103)。この選択画面には、図8に示すように、「f1:ディスク有無情報」、「f2:ディスク種別情報」、「f3:TOC情報」、「f4:CD−TEXT情報」及び「f5:セット」が表示されており、ユーザは操作・表示部3のファンクションキーf1からf4のいずれかあるいは複数個を押すことにより、表示させたい情報を選択することができ、情報を選択した後、ファンクションキー5を押すことにより表示すべき情報を決定することができる。
【0037】
上記の選択画面を表示した後、制御部31はファンクションキーf1〜f4のいずれかが押されたか否かを判別する(ステップ104)。そして、ファンクションキーf1〜f4のいずれかが押されると、制御部31はそのファンクションキーに該当するディスク情報の種別を表示情報種別記憶手段36に記憶した(ステップ105)後、ステップ104に戻る。一方、ステップ104において、ファンクションキーf1〜f4のいずれも押されていないと判断した場合には、制御部31はファンクションキーf5が押されたか否かを判別する(ステップ106)。ファンクションキーf5が押されていない場合には、再びステップ104に戻り、ファンクションキーf5が押された場合には、ディスク情報表示設定プログラムを終了する。
一方、ステップ102において、ファンクションキーf2が押された場合には、制御部31は表示情報種別記憶手段36に記憶されている内容をクリアした(ステップ107)後、ディスク情報表示設定プログラムを終了する。
【0038】
上記のディスク情報表示設定において、ユーザがディスク情報の表示を設定した場合には、マガジン1をCDチェンジャ装置本体2に装填し、上記のようにしてマガジン1に収納されたディスクの情報が読み取られると、操作・表示部3の表示器に選択したディスク情報種別の情報が表示される。例えば、ユーザがディスク有無情報とディスク種別を選択した場合には、操作・表示部3の表示器に、図9に示すように、ディスクの存在するスロットNo.が明るく表示されるとともに、そのスロット内のディスクの種別がMu(音楽)、CD(CD−ROM)等により表示される。
【0039】
このように、ユーザがディスク情報の表示部への表示の可否を選択できるので、表示が不要な場合には、通常の表示状態を維持することができ、また、ディスク情報表示に設定すれば、マガジンを抜き取った場合に、マガジンの各スロットに収納されているディスクのディスク情報を確認することができ、抜き取ったマガジン内のディスクを交換する場合、所望のディスクがどのスロットに入っているかを容易に知ることができる。
さらに、表示部の表示内容をディスク有無情報、ディスク種別情報、TEXT情報等からユーザが選択でき、マガジン内のディスクの有無情報を表示すれば、取り出したマガジン内のディスクの交換時にディスクを挿入することができる空きスロットを容易に把握することができ、各ディスクの種別を表示すれば、取り出したマガジン内のディスクが音楽CDかCD−ROMであるかが判り、交換するディスクの検索に使用することができ、ディスクの交換が容易となる。
【0040】
一方、ディスク情報の消去条件も、上記と同様にして、操作・表示部3により設定する。すなわち、操作・表示部3の表示器に選択メニューを表示させ、ディスク情報消去設定を選択すると、制御部31が操作・表示部3の表示器に図10に示すディスク情報消去設定画面を表示する。この表示画面には、「f1:排出と同時消去」、「f2:一定時間後消去」、「f3:ディスク抜取で消去」の3つのディスク情報消去条件が表示されており、ユーザがファンクションキーf1〜f3のいずれかを押すことにより、消去条件を設定することができ、ファンクションキーf1〜f3のいずれかが押されると、制御部31は押されたファンクションキーに該当する消去条件を情報消去条件記憶部37に記憶する。
【0041】
次に、上記のようにして、ディスク情報の表示設定、情報消去条件が設定された後、マガジン1をCDチェンジャ装置本体2から取り出す時の作用を図5の機能ブロック図及び図11のフローチャートを用いて説明する。
CDチェンジャ装置本体2のイジェクトボタンが押されると、制御部31は図11のフローチャートに示すように、マガジン排出機構(図示せず)からの信号に基づいて、マガジンの排出が完了したか否かを判別する(ステップ201)。マガジンの排出が完了すると、制御部31は情報消去条件記憶部37に記憶されている情報から情報消去条件が「排出と同時消去」か否かを判別する(ステップ202)。ユーザがマガジンの排出と同時の情報消去を設定している場合には、制御部31はディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34、CD−TEXT情報記憶部35にそれぞれ記憶されているすべてのディスク情報を消去する(ステップ203)。
【0042】
また、「排出と同時消去」の設定でない場合には、制御部31は、情報消去条件記憶部37に記憶されている情報から情報消去条件が「ディスク抜取で消去」か否かを判別する(ステップ204)。ユーザが「一定時間後消去」を設定している場合には、制御部31はタイマ(図示せず)によりマガジン排出後から所定時間が経過したことを判別すると、ディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34、CD−TEXT情報記憶部35にそれぞれ記憶されているすべてのディスク情報を消去する(ステップ205)。
【0043】
一方、ユーザが情報消去条件を「ディスク抜取で消去」に設定している場合には、制御部31は受信機26からのディスク有無情報からディスクが抜き取られたか否かを判別する(ステップ206)。受信機26からのディスク有無情報によりいずれかのスロットからトレーが抜き取られたと判断すると、制御部31はディスク有無記憶部32の該当するスロットの情報をディスク無に変更するとともに、ディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34、CD−TEXT情報記憶部35にそれぞれ記憶されている該当するスロットのディスク情報を消去する(ステップ207)。
【0044】
次に、制御部31はマガジン1が再装填されたか否かを判別する(ステップ208)。マガジン1が再装填されていないと判断した場合には、制御部31はステップ206に戻り、マガジン1が再装填されたと判断した場合には、ディスク情報消去のプログラムを終了する。また、ステップ206でディスクの抜き取りがないと判断した場合には、ステップ208に移行する。したがって、ディスク抜き取りによるディスク情報の消去が選択され、マガジン排出後、ディスクが抜き取られずにマガジンがCDチェンジャ装置本体に再装填された場合には、ディスク情報が消去されずにそのまま残っているので、マガジンの再装填と同時に再生が可能となる。
【0045】
このように、ディスク情報の消去方法を選択することができるので、ユーザの使用態様に応じて、排出したマガジンのディスク情報の消去方法を選択することができ、最適な消去方法を選択することができる。例えば、排出完了と同時の消去を選択すれば、自動的に全情報を消去することができ、マガジン排出から一定時間後の消去を選択すれば、一定時間はディスク情報が保存されているため、ディスク情報を表示させておけば、CD交換時に各種のディスク情報を参照することができるので、CD交換が容易になる。
また、ディスク抜き取りによる消去を選択した場合には、上記のように、マガジンから引き抜いていないディスクのTOC情報、CD−TEXT情報が残されているので、同じマガジンあるいは一部のディスクを交換したマガジンを再装填した場合、交換したディスクのみのディスク情報を読み取ればよいので、ディスク情報の読取り時間を短縮あるいはなくすことができ、再生開始までの時間を短くすることができる。
【0046】
なお、上記の実施の形態では、光ファイバーと光学的センサによりディスクの有無を検知したが、トレーにディスクの載置により移動する検出ピンを設け、この検出ピンの位置を光学的に検出したり、接触式のセンサで検出することも可能である。
また、上記の実施の形態では、ファンクションキーを用いて各種の設定を行ったが、タッチパネルを用いて表示画面の押圧を検知することにより、各種の設定を行うようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置によれば、マガジン排出後も取り出されたマガジンの各スロットの記録媒体有無情報、記録媒体種別情報、TOC情報あるいは記録媒体−TEXT情報が記憶されているので、取り出したマガジン内の記録媒体交換時に記録媒体を挿入することができる空きスロットの把握が容易になるとともに、取り出したマガジン内のディスクが音楽記録媒体か記録媒体−ROMであるかが判り、交換する記録媒体の検索に使用することができ、ディスクの交換が容易となる。また、チェンジャ装置本体から取り出したマガジンと同じマガジンあるいは一部の記録媒体を交換したマガジンを再挿入した場合、ディスクID等の情報で同じ記録媒体か否かの判別を行い、新たな記録媒体のみのディスク情報を読み取ればよいので、TOC情報等の読取り時間を短縮することができ、再生開始までの時間を短くすることができる。
【0048】
また、マガジン内の各記録媒体の有無を検知するセンサからの記録媒体有無情報に基づいて、マガジン排出後、記録媒体が抜き取られた時点で、その記録媒体のディスク情報を消去すれば、同じマガジンあるいは一部の記録媒体を交換したマガジンを記録媒体チェンジャ装置本体に再装填した場合、ディスク情報のない記録媒体のみのディスク情報を読み取ればよいので、ディスク情報の読取り時間を短縮あるいはなくすことができ、再生開始までの時間を短くすることができる。さらに、マガジン排出から一定時間後にそのマガジン内の各記録媒体のディスク情報を消去すれば、一定時間はディスク情報が保存されているため、記録媒体交換時に各種のディスク情報を参照することができるので、記録媒体交換が容易になるとともに、不要となったディスク情報が自動的に削除されるので、メモリを有効活用することができ、ディスク情報のマガジン排出後の消去条件を設定できるようにすれば、ユーザの使用態様に応じて、抜き取ったマガジン内の記録媒体のディスク情報の消去条件を選択することができ、最適な消去方法を選択することができる。
【0049】
また、マガジン内の各記録媒体のディスク情報を表示部に表示すれば、抜き取ったマガジンのディスク情報を確認することができ、記録媒体チェンジャ装置本体から抜き取ったマガジン内の記録媒体を交換する場合、マガジンの各スロットにどのようなディスクが入っているかを容易に知ることができる。さらに、記録媒体のディスク情報の表示部への表示の可否を設定できるようにすれば、表示が不要な場合には、通常の表示状態を維持することができ、表示部に表示するディスク情報の種別を設定できるようにすれば、表示部の表示内容をディスク有無情報、ディスク種別情報、TEXT情報等から選択でき、目的に応じて、最適なディスク検索を行うことができる。
【0050】
一方、本発明にかかるマガジンによれば、マガジンと記録媒体チェンジャ装置本体とをリード線等で接続することなしに、マガジン内の各記録媒体の抜き取り/挿入情報を記録媒体チェンジャ装置本体に送信することができ、記録媒体チェンジャ装置本体内に保存している各記録媒体のディスク情報を記録媒体の有無状態に応じて保存または消去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマガジン式CDチェンジャ装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】マガジンの構成を示すブロック図である。
【図3】マガジンのトレー及びディスクの有無検出手段を示す図である。
【図4】CDチェンジャ装置本体の構成を示すブロック図である。
【図5】CDチェンジャ装置本体のディスク情報管理機能を実行する各部を示す機能ブロック図である。
【図6】ディスク情報の表示設定を行う場合の作用を示すフローチャートである。
【図7】表示設定画面の一例を示す図である。
【図8】表示するディスク情報の選択画面の一例を示す図である。
【図9】ディスク有無情報とディスク種別を表示する設定を行った場合の表示の一例を示す図である。
【図10】ディスク情報消去設定画面の一例を示す図である。
【図11】マガジンを取り出す場合の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 マガジン
2 CDチェンジャ装置本体
3 操作・表示部
4 ディスク
11 スロット
12 光学的センサ
13 CPU
14 無線送信機
15 トレー
16 光ファイバー
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 CD交換部
25 CD再生部
26 無線受信機
30 ディスク情報管理部
31 制御部
32 ディスク有無記憶部
33 ディスク種別記憶部
34 TOC情報記憶部
35 CD−TEXT情報記憶部
36 表示情報種別記憶部
37 情報消去条件記憶部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚のコンパクトディスク(以下、CDという)等の記録媒体をマガジンに収納し、その中から任意の記録媒体を選択して再生及びデータ読取りを行うマガジン式記録媒体チェンジャ装置及びそれに使用するマガジンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、複数枚のCDをマガジンに収納し、マガジンごとCDチェンジャ装置本体内に装填して、CDに記録されている音楽情報やCD−ROMに記録されている地図情報などを読み出すオートチェンジャ機能を備えたオーディオ装置やナビゲーション装置が車載用として広く用いられている。このような車載用の再生装置では、車室内で操作可能に取り付ける機器の大きさに制限があり、あまり多くの枚数を収納することはできない。また、CDを収納して交換するための機構部分は、トランク室など、車室から離れた位置に設置し、車室内では操作パネル等の最低限必要な部分のみを配置し、操作パネル上のキーを操作することによって、所望のCDを選択し、再生するようにしている。
【0003】
一方、CDにはプログラム領域に音楽信号あるいは地図情報信号等がトラック別にデジタル記録されるとともに、リードイン領域に各トラックの位置を示す情報等のTOC(Table Of Contents)情報が記録されている。CDを再生する際には、最初にこのTOC情報を読み取っておき、ダイレクト選曲再生、1曲送り再生、1曲戻し再生を行う際、TOC情報中の所望トラック位置を目標に制御するようにしている。
【0004】
このTOC情報は、CDの最内周に設けられたリードイン領域でのサブコードのQデータに記録されており、音楽CDでは、ディスク内の先頭曲の開始時間、先頭曲番、最終曲番、最終曲の終了時間等が記録されている。また、このQデータの内容から音楽ディスク、地図等のデータディスク等の記録情報内容の種別も得ることができる。
また、CDの一種にCD−TEXTがあるが、CD−TEXTではリードイン領域の管理情報に通常のTOC情報の外、ディスクタイトル、演奏者、作曲者、作詞者、曲名等のディスク案内情報が含まれており、管理情報中のディスク種別情報によりCD−TEXTであるかないかが判るようになっている。
【0005】
そして、従来のマガジン式CDチェンジャ装置では、マガジンがCDチェンジャ装置本体に装填された時、マガジン内のすべてのCDをCD再生部にセットし、TOCデータを読み出してディスクの種別を判定するとともに、マガジンの各スロットのCDの有無、種別、TOC情報、CD−TEXT情報をメモリに記憶している。このCDチェンジャ装置本体に記憶していたマガジン内のCDのディスク情報は、マガジンイジェクト起動時、またはマガジン排出完了時に消去するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のマガジン式CDチェンジャ装置は上記のように、CDチェンジャ装置本体に最初にマガジンを装填した時やマガジンを入れ替えたとき等には、マガジンのいずれのスロットにどのような内容を有するCDが入っているかがわからないため、通常の再生やデータ読み出しをする前にすべてのCDを個々にCD再生部にセットし、そのデータを読み出して内容を確認し、これをメモリなどに記憶させる初期設定作業が必要であるため、実際に再生できるようになるまでに多くの時間を有するという問題があった。
【0007】
一方、CDチェンジャ装置本体から排出したマガジン内からディスクを抜き取る場合、所望のCDがどのスロットに入っているかがわからないことが多く、CD入れ替えの度に全CDを抜き出してCDをチェックする必要が有り、CDの交換に時間がかかっていた。
また、マガジンを排出し、そのまま再挿入した場合にも、上記のように再生開始前に各ディスク情報(有無、TOC情報、CD−TEXT情報等)を取り直す必要が有り、再生までに時間がかかるという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、マガジンを排出した後でも、マガジン内に収納されている各記録媒体の内容、種別等のディスク情報を容易に認識できるとともに、同一マガジンまたは一部の記録媒体を入れ替えたマガジンをチェンジャ装置本体に再装填した場合に、再生開始までの所要時間を短縮することができるマガジン式記録媒体チェンジャ装置及びそれに使用するマガジンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)は、
マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体の有無情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体の有無情報を記憶していることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)によれば、マガジン排出後も取り出されたマガジンの各スロットの記録媒体有無情報が記憶されているので、取り出したマガジン内の記録媒体交換時に記録媒体を挿入することができる空きスロットを容易に把握することができる。
【0011】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(2)は、マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体の種別を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体の種別を記憶していることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(2)によれば、マガジン排出後も取り出されたマガジン内の各記録媒体の種別が記憶されているので、取り出したマガジン内のディスクが音楽記録媒体かROMであるかが判り、交換する記録媒体の検索に使用することができ、ディスクの交換が容易となる。
【0013】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(3)は、マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体のTOC情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体のTOC情報を記憶していることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(3)によれば、マガジン排出後も取り出されたマガジン内の各記録媒体のTOC情報が記憶されているので、同じマガジンあるいは一部の記録媒体を交換したマガジンを記録媒体チェンジャ装置本体に再装填した場合、ディスクID等の情報で同じ記録媒体か否かの判別を行い、新たなディスクのみのディスク情報を読み取ればよいので、TOC情報等の読取り時間を短縮することができ、再生開始までの時間を短くすることができる。
【0015】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(4)は、マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体の記録媒体−TEXT情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体の記録媒体−TEXT情報を記憶していることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(4)によれば、マガジン排出後も取り出されたマガジン内の各記録媒体の記録媒体−TEXT情報が記憶されているので、上記と同様に、同じマガジンあるいは一部のディスクを交換したマガジンを記録媒体チェンジャ装置本体に再装填した場合、ディスクID等の情報で同じ記録媒体か否かの判別を行い、新たな記録媒体のみのディスク情報を読み取ればよいので、記録媒体−TEXT情報の読取り時間を短縮することができ、再生開始までの時間を短くすることができる。
【0017】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(5)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)から(4)のいずれかにおいて、
上記マガジンがマガジン内の各記録媒体の有無を検知する複数のセンサと上記センサからの記録媒体有無情報を送信する情報送信手段とを備え、
マガジン排出後、記録媒体が抜き取られた時点で、上記制御手段が上記情報送信手段からの記録媒体有無情報に基づいて抜き取られた記録媒体のディスク情報を消去することを特徴とする。
【0018】
本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(5)によれば、同じマガジンあるいは一部の記録媒体を交換したマガジンを記録媒体チェンジャ装置本体に再装填した場合、ディスク情報のない記録媒体のみを記録媒体再生部に装着してディスク情報を読み取ればよいので、ディスク情報の読取り時間を短縮あるいはなくすことができ、再生開始までの時間を短くすることができる。
【0019】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(6)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)から(4)のいずれかにおいて、上記制御手段がマガジン排出から一定時間経過後にそのマガジン内の各記録媒体のディスク情報を消去することを特徴とする。このマガジン式記録媒体チェンジャ装置(6)によれば、一定時間はディスク情報が保存されているため、記録媒体交換時に各種のディスク情報を参照することができるので、記録媒体交換が容易になるとともに、不要となったディスク情報が自動的に削除されるので、メモリを有効活用することができる。
【0020】
また、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置(7)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)から(4)のいずれかにおいて、マガジン排出後のディスク情報の消去条件を設定する手段を備えたことを特徴とする。このマガジン式記録媒体チェンジャ装置(7)によれば、ユーザの使用態様に応じて、抜き取ったマガジン内の記録媒体のディスク情報の消去条件を選択することができ、最適なディスク情報の消去方法を選択することができる。
【0021】
また、本発明にかかるマガジン式記録媒体チェンジャ装置(8)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(1)から(4)のいずれかにおいて、上記制御手段がマガジン内の各記録媒体のディスク情報を表示部に表示することを特徴とする。このマガジン式記録媒体チェンジャ装置(8)によれば、抜き取ったマガジンのディスク情報を表示部で確認することができ、記録媒体チェンジャ装置本体から抜き取ったマガジン内の記録媒体を交換する場合、マガジンの各スロットにどのようなディスクが入っているかを容易に知ることができる。
【0022】
また、本発明にかかるマガジン式記録媒体チェンジャ装置(9)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(8)において、上記マガジン内の各記録媒体のディスク情報の表示部への表示の可否を設定する手段を備えたことを特徴とする。このマガジン式記録媒体チェンジャ装置(9)によれば、ユーザがディスク情報の表示部への表示の可否を選択できるので、表示が不要な場合には、通常の表示状態を維持することができる。
【0023】
また、本発明にかかるマガジン式記録媒体チェンジャ装置(10)は、マガジン式記録媒体チェンジャ装置(8)において、表示部に表示するディスク情報を設定する手段を備えたことを特徴とする。このマガジン式記録媒体チェンジャ装置(10)によれば、表示部の表示内容をディスク有無情報、ディスク種別情報、TEXT情報等から選択でき、目的に応じて、最適なディスク検索を行うことができる。
【0024】
一方、本発明にかかるマガジン(1)は、マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置に用いられるマガジンであって、マガジン内の各記録媒体の有無を検知する複数のセンサと、上記センサからの記録媒体有無情報を送信する情報送信手段とを備えたことを特徴とする。このマガジン(1)によれば、マガジンと記録媒体チェンジャ装置本体とをリード線等で接続することなしに、マガジン内の各記録媒体の抜き取り/挿入情報を記録媒体チェンジャ装置本体に送信することができ、記録媒体チェンジャ装置本体内に保存している各記録媒体のディスク情報を記録媒体の有無状態に応じて保存または消去することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のマガジン式記録媒体チェンジャ装置をマガジン式CDチェンジャ装置に適用した実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明のマガジン式CDチェンジャ装置の全体構成を示す概略図、図2はマガジンの構成を示すブロック図、図3はマガジンのトレー及びディスクの有無検出手段を示す図、図4はCDチェンジャ装置本体の構成を示すブロック図、図5はCDチェンジャ装置本体のディスク情報管理機能を実行する各部を示す機能ブロック図である。
【0026】
図1に示すように、マガジン式CDチェンジャ装置はマガジン1とCDチェンジャ装置本体2と操作・表示部3とから構成され、マガジン1が装填されたCDチェンジャ装置本体2は車両のダッシュボードやトランク内に配設され、再生を所望するディスクの選択操作等を行う、操作・表示部3は、車両内の運転席の前面のパネルに配設され、CDチェンジャ装置用、カセットテーププレーヤ用及びAM/FMラジオ用等に兼用されるものである。再生するディスクは、ディスクを収納するマガジンのスロットに割り当てられた番号を操作・表示部3からキー入力して指定し、再生中のCDは、操作・表示部3に設けられた表示部にマガジンのスロット番号とトラック番号で表示される。
【0027】
一方、マガジン1は図2のブロック図に示すように、ディスクが載置されるトレーが挿入される複数のスロット11と、それぞれのスロット11に設けられ、各スロット11内に挿入されたトレーに載置されるディスクの有無を検出する複数のセンサ12と、センサ12の出力が入力されるCPU13と、センサ12のディスク有無情報をCDチェンジャ装置本体2に送信する無線送信機14とから構成されている。
【0028】
図3はディスク4が載置されるトレー15とディスクの有無を検出するディスク有無検出部の構造を示す図であり、薄板状のトレー15の上にディスク4が載置され、このトレー15がマガジン1のスロット11に挿入される。一方、このトレー15の下面の一部には開口が設けられており、マガジン1内のこの開口に対応した位置に光ファイバー16の一端が配設され、この光ファイバー16の他端が光学式センサ12に接続されている。この光学式センサ12が光ファイバー16に光を送信し、反射光の有無を検出することにより、ディスク4の有無を検出する。
そして、スロット11に挿入されたトレー15にディスク4が載置されていない場合、及びスロット11からトレー15が抜き取られた場合には、センサ12が「ディスク無」の信号をCPU13に送り、CPU13が送信機14を介してこの情報をCDチェンジャ装置本体2に送るので、マガジン1とCDチェンジャ装置本体2とをリード線等で接続することなしに、マガジン内の各ディスクの抜き取り/挿入情報をCDチェンジャ装置本体2に送信することができる。
【0029】
また、CDチェンジャ装置本体2は、図4のブロック図に示すように、CPU21、ROM22、RAM23、CD交換部24、CD再生部25、受信機26よりなり、CPU21は、CDチェンジャ装置本体2のハードウェア各部を制御するとともに、ROM22に記憶されたプログラムに基づいて各種のプログラムを実行する。RAM13はSRAM等で構成され、マガジン1に収納されたディスクのディスク情報を記憶するとともに、プログラムの実行時に発生する一時的なデータを記憶する。
【0030】
CD交換部24はマガジン1から所望のディスクを取り出してCD再生部25にセットしたり、CD再生部25にセットされたディスクをマガジン1の元の収納場所に戻したりする。また、CD再生部25はディスクのリードイン領域に記憶された管理情報を読み取ったり、プログラム領域に記録された情報を再生し、無線受信機26はマガジン1の無線送信機14からのディスク有無情報を受信して、CPU21に入力する。
【0031】
図5はCDチェンジャ装置本体2内でディスク情報管理を行うディスク情報管理部の各機能を実行する各部を示す機能ブロック図であり、このディスク情報管理部30は制御部31、ディスク有無記憶部32、ディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34、CD−TEXT情報記憶部35、表示情報種別記憶部36、情報消去条件記憶部37よりなり、これらの各部は、上記CPU21、ROM22及びRAM23によって構成され、各部の機能はソフトウェアプログラムにより実行される。
【0032】
制御部31は受信機26からのディスク有無情報、操作・表示部3からの操作信号及びCD再生部25からのディスク情報を受けて他の各部を制御し、ディスク有無記憶部32は受信機26からのマガジン1の各スロットのディスク有無情報に基づいて、マガジンの各スロットのディスクの有無を記憶し、ディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34はCD再生部25により読み出したマガジン1の各スロットのディスクのディスク種別、TOC情報を記憶する。さらに、CD−TEXT情報記憶部35はディスクがCD−TEXTである場合に、CD再生部25により読み出したマガジン1の各スロットのディスクのディスクタイトル等のCD−TEXT情報を記憶する。一方、情報表示種別記憶部36はユーザにより設定された、操作・表示部3の表示器に表示するディスク情報の種類を記憶し、情報消去条件記憶部37はユーザにより設定されたディスク情報の消去条件を記憶する。
【0033】
上記のCDチェンジャ装置において、マガジン1にディスクをセットすると、センサ12からの信号によりマガジン1のCPU13がマガジン1の各スロットのディスクの有無を判別し、この有無情報を送信機14からCDチェンジャ装置本体2の受信機26に送信する。これにより、ディスク情報管理部30の制御部31が受信機26からの信号に基づいてマガジン1の各スロットのディスクの有無情報をディスク有無記憶部32に記憶する。次に、ディスクをセットしたマガジン1をCDチェンジャ装置本体2に差し込むと、CD交換部24がマガジン1内のすべてのディスクを順にCD再生部25にセットし、制御部31はCD再生部25の読取り情報に基づいて、各ディスクのディスク種別、TOC情報及びディスクがCD−TEXTである場合には、ディスクタイトル等のCD−TEXT情報を、ディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34、CD−TEXT情報記憶部35にそれぞれ記憶する。これにより、マガジン内のディスクの再生が可能な状態となり、ユーザが操作・表示部3の操作部の操作により、再生を所望するディスクの選択操作を行うと、CPU21の制御により、CD交換部24が所望ディスクをマガジン1から取り出してCD再生部25にセットし、CD再生部25によりそのCDが再生される。
【0034】
一方、マガジン1内のディスクを交換する場合には、CDチェンジャ装置本体2のイジェクトボタン(図示せず)を押すと、蓋が開き、マガジン1が自動的に押し出される。このマガジン1を取り出した後、マガジン1の所望のスロット11からトレー15を引き出し、そのトレー15の上に載せられたディスク4を取り外し、他のディスクを載せた後、ディスクを載せたトレー15をマガジン1に戻す作業を繰り返すことにより、ディスクの交換を行うことができる。
【0035】
次に、ディスク情報の表示設定および消去条件設定を行う場合の作用について、図5の機能ブロック図及び図6のフローチャートを用いて説明する。
まず、操作・表示部3の表示器に選択メニューを表示し、ディスク情報表示設定を選択すると、図6のフローチャートに示すように、制御部31は操作・表示部3の表示器に図7に示す表示設定画面を表示する(ステップ101)。図7に示すように、この表示設定画面には、「f1:ディスク情報表示」、と「f2:ディスク情報非表示」が表示され、ユーザは操作・表示部3のファンクションキーf1、f2のいずれかを押すことにより、ディスク情報の表示/非表示を選択することができる。
【0036】
表示設定画面を表示した後、制御部31はファンクションキーf1、f2のいずれが押されたかを判別する(ステップ102)。ファンクションキーf1が押された場合には、ディスク情報の表示と判断し、操作・表示部3の表示器に図8に示すディスク情報の選択画面を表示する(ステップ103)。この選択画面には、図8に示すように、「f1:ディスク有無情報」、「f2:ディスク種別情報」、「f3:TOC情報」、「f4:CD−TEXT情報」及び「f5:セット」が表示されており、ユーザは操作・表示部3のファンクションキーf1からf4のいずれかあるいは複数個を押すことにより、表示させたい情報を選択することができ、情報を選択した後、ファンクションキー5を押すことにより表示すべき情報を決定することができる。
【0037】
上記の選択画面を表示した後、制御部31はファンクションキーf1〜f4のいずれかが押されたか否かを判別する(ステップ104)。そして、ファンクションキーf1〜f4のいずれかが押されると、制御部31はそのファンクションキーに該当するディスク情報の種別を表示情報種別記憶手段36に記憶した(ステップ105)後、ステップ104に戻る。一方、ステップ104において、ファンクションキーf1〜f4のいずれも押されていないと判断した場合には、制御部31はファンクションキーf5が押されたか否かを判別する(ステップ106)。ファンクションキーf5が押されていない場合には、再びステップ104に戻り、ファンクションキーf5が押された場合には、ディスク情報表示設定プログラムを終了する。
一方、ステップ102において、ファンクションキーf2が押された場合には、制御部31は表示情報種別記憶手段36に記憶されている内容をクリアした(ステップ107)後、ディスク情報表示設定プログラムを終了する。
【0038】
上記のディスク情報表示設定において、ユーザがディスク情報の表示を設定した場合には、マガジン1をCDチェンジャ装置本体2に装填し、上記のようにしてマガジン1に収納されたディスクの情報が読み取られると、操作・表示部3の表示器に選択したディスク情報種別の情報が表示される。例えば、ユーザがディスク有無情報とディスク種別を選択した場合には、操作・表示部3の表示器に、図9に示すように、ディスクの存在するスロットNo.が明るく表示されるとともに、そのスロット内のディスクの種別がMu(音楽)、CD(CD−ROM)等により表示される。
【0039】
このように、ユーザがディスク情報の表示部への表示の可否を選択できるので、表示が不要な場合には、通常の表示状態を維持することができ、また、ディスク情報表示に設定すれば、マガジンを抜き取った場合に、マガジンの各スロットに収納されているディスクのディスク情報を確認することができ、抜き取ったマガジン内のディスクを交換する場合、所望のディスクがどのスロットに入っているかを容易に知ることができる。
さらに、表示部の表示内容をディスク有無情報、ディスク種別情報、TEXT情報等からユーザが選択でき、マガジン内のディスクの有無情報を表示すれば、取り出したマガジン内のディスクの交換時にディスクを挿入することができる空きスロットを容易に把握することができ、各ディスクの種別を表示すれば、取り出したマガジン内のディスクが音楽CDかCD−ROMであるかが判り、交換するディスクの検索に使用することができ、ディスクの交換が容易となる。
【0040】
一方、ディスク情報の消去条件も、上記と同様にして、操作・表示部3により設定する。すなわち、操作・表示部3の表示器に選択メニューを表示させ、ディスク情報消去設定を選択すると、制御部31が操作・表示部3の表示器に図10に示すディスク情報消去設定画面を表示する。この表示画面には、「f1:排出と同時消去」、「f2:一定時間後消去」、「f3:ディスク抜取で消去」の3つのディスク情報消去条件が表示されており、ユーザがファンクションキーf1〜f3のいずれかを押すことにより、消去条件を設定することができ、ファンクションキーf1〜f3のいずれかが押されると、制御部31は押されたファンクションキーに該当する消去条件を情報消去条件記憶部37に記憶する。
【0041】
次に、上記のようにして、ディスク情報の表示設定、情報消去条件が設定された後、マガジン1をCDチェンジャ装置本体2から取り出す時の作用を図5の機能ブロック図及び図11のフローチャートを用いて説明する。
CDチェンジャ装置本体2のイジェクトボタンが押されると、制御部31は図11のフローチャートに示すように、マガジン排出機構(図示せず)からの信号に基づいて、マガジンの排出が完了したか否かを判別する(ステップ201)。マガジンの排出が完了すると、制御部31は情報消去条件記憶部37に記憶されている情報から情報消去条件が「排出と同時消去」か否かを判別する(ステップ202)。ユーザがマガジンの排出と同時の情報消去を設定している場合には、制御部31はディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34、CD−TEXT情報記憶部35にそれぞれ記憶されているすべてのディスク情報を消去する(ステップ203)。
【0042】
また、「排出と同時消去」の設定でない場合には、制御部31は、情報消去条件記憶部37に記憶されている情報から情報消去条件が「ディスク抜取で消去」か否かを判別する(ステップ204)。ユーザが「一定時間後消去」を設定している場合には、制御部31はタイマ(図示せず)によりマガジン排出後から所定時間が経過したことを判別すると、ディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34、CD−TEXT情報記憶部35にそれぞれ記憶されているすべてのディスク情報を消去する(ステップ205)。
【0043】
一方、ユーザが情報消去条件を「ディスク抜取で消去」に設定している場合には、制御部31は受信機26からのディスク有無情報からディスクが抜き取られたか否かを判別する(ステップ206)。受信機26からのディスク有無情報によりいずれかのスロットからトレーが抜き取られたと判断すると、制御部31はディスク有無記憶部32の該当するスロットの情報をディスク無に変更するとともに、ディスク種別記憶部33、TOC情報記憶部34、CD−TEXT情報記憶部35にそれぞれ記憶されている該当するスロットのディスク情報を消去する(ステップ207)。
【0044】
次に、制御部31はマガジン1が再装填されたか否かを判別する(ステップ208)。マガジン1が再装填されていないと判断した場合には、制御部31はステップ206に戻り、マガジン1が再装填されたと判断した場合には、ディスク情報消去のプログラムを終了する。また、ステップ206でディスクの抜き取りがないと判断した場合には、ステップ208に移行する。したがって、ディスク抜き取りによるディスク情報の消去が選択され、マガジン排出後、ディスクが抜き取られずにマガジンがCDチェンジャ装置本体に再装填された場合には、ディスク情報が消去されずにそのまま残っているので、マガジンの再装填と同時に再生が可能となる。
【0045】
このように、ディスク情報の消去方法を選択することができるので、ユーザの使用態様に応じて、排出したマガジンのディスク情報の消去方法を選択することができ、最適な消去方法を選択することができる。例えば、排出完了と同時の消去を選択すれば、自動的に全情報を消去することができ、マガジン排出から一定時間後の消去を選択すれば、一定時間はディスク情報が保存されているため、ディスク情報を表示させておけば、CD交換時に各種のディスク情報を参照することができるので、CD交換が容易になる。
また、ディスク抜き取りによる消去を選択した場合には、上記のように、マガジンから引き抜いていないディスクのTOC情報、CD−TEXT情報が残されているので、同じマガジンあるいは一部のディスクを交換したマガジンを再装填した場合、交換したディスクのみのディスク情報を読み取ればよいので、ディスク情報の読取り時間を短縮あるいはなくすことができ、再生開始までの時間を短くすることができる。
【0046】
なお、上記の実施の形態では、光ファイバーと光学的センサによりディスクの有無を検知したが、トレーにディスクの載置により移動する検出ピンを設け、この検出ピンの位置を光学的に検出したり、接触式のセンサで検出することも可能である。
また、上記の実施の形態では、ファンクションキーを用いて各種の設定を行ったが、タッチパネルを用いて表示画面の押圧を検知することにより、各種の設定を行うようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係るマガジン式記録媒体チェンジャ装置によれば、マガジン排出後も取り出されたマガジンの各スロットの記録媒体有無情報、記録媒体種別情報、TOC情報あるいは記録媒体−TEXT情報が記憶されているので、取り出したマガジン内の記録媒体交換時に記録媒体を挿入することができる空きスロットの把握が容易になるとともに、取り出したマガジン内のディスクが音楽記録媒体か記録媒体−ROMであるかが判り、交換する記録媒体の検索に使用することができ、ディスクの交換が容易となる。また、チェンジャ装置本体から取り出したマガジンと同じマガジンあるいは一部の記録媒体を交換したマガジンを再挿入した場合、ディスクID等の情報で同じ記録媒体か否かの判別を行い、新たな記録媒体のみのディスク情報を読み取ればよいので、TOC情報等の読取り時間を短縮することができ、再生開始までの時間を短くすることができる。
【0048】
また、マガジン内の各記録媒体の有無を検知するセンサからの記録媒体有無情報に基づいて、マガジン排出後、記録媒体が抜き取られた時点で、その記録媒体のディスク情報を消去すれば、同じマガジンあるいは一部の記録媒体を交換したマガジンを記録媒体チェンジャ装置本体に再装填した場合、ディスク情報のない記録媒体のみのディスク情報を読み取ればよいので、ディスク情報の読取り時間を短縮あるいはなくすことができ、再生開始までの時間を短くすることができる。さらに、マガジン排出から一定時間後にそのマガジン内の各記録媒体のディスク情報を消去すれば、一定時間はディスク情報が保存されているため、記録媒体交換時に各種のディスク情報を参照することができるので、記録媒体交換が容易になるとともに、不要となったディスク情報が自動的に削除されるので、メモリを有効活用することができ、ディスク情報のマガジン排出後の消去条件を設定できるようにすれば、ユーザの使用態様に応じて、抜き取ったマガジン内の記録媒体のディスク情報の消去条件を選択することができ、最適な消去方法を選択することができる。
【0049】
また、マガジン内の各記録媒体のディスク情報を表示部に表示すれば、抜き取ったマガジンのディスク情報を確認することができ、記録媒体チェンジャ装置本体から抜き取ったマガジン内の記録媒体を交換する場合、マガジンの各スロットにどのようなディスクが入っているかを容易に知ることができる。さらに、記録媒体のディスク情報の表示部への表示の可否を設定できるようにすれば、表示が不要な場合には、通常の表示状態を維持することができ、表示部に表示するディスク情報の種別を設定できるようにすれば、表示部の表示内容をディスク有無情報、ディスク種別情報、TEXT情報等から選択でき、目的に応じて、最適なディスク検索を行うことができる。
【0050】
一方、本発明にかかるマガジンによれば、マガジンと記録媒体チェンジャ装置本体とをリード線等で接続することなしに、マガジン内の各記録媒体の抜き取り/挿入情報を記録媒体チェンジャ装置本体に送信することができ、記録媒体チェンジャ装置本体内に保存している各記録媒体のディスク情報を記録媒体の有無状態に応じて保存または消去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマガジン式CDチェンジャ装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】マガジンの構成を示すブロック図である。
【図3】マガジンのトレー及びディスクの有無検出手段を示す図である。
【図4】CDチェンジャ装置本体の構成を示すブロック図である。
【図5】CDチェンジャ装置本体のディスク情報管理機能を実行する各部を示す機能ブロック図である。
【図6】ディスク情報の表示設定を行う場合の作用を示すフローチャートである。
【図7】表示設定画面の一例を示す図である。
【図8】表示するディスク情報の選択画面の一例を示す図である。
【図9】ディスク有無情報とディスク種別を表示する設定を行った場合の表示の一例を示す図である。
【図10】ディスク情報消去設定画面の一例を示す図である。
【図11】マガジンを取り出す場合の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 マガジン
2 CDチェンジャ装置本体
3 操作・表示部
4 ディスク
11 スロット
12 光学的センサ
13 CPU
14 無線送信機
15 トレー
16 光ファイバー
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 CD交換部
25 CD再生部
26 無線受信機
30 ディスク情報管理部
31 制御部
32 ディスク有無記憶部
33 ディスク種別記憶部
34 TOC情報記憶部
35 CD−TEXT情報記憶部
36 表示情報種別記憶部
37 情報消去条件記憶部
Claims (11)
- マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の記録媒体の有無情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内のディスクの有無情報を記憶していることを特徴とするマガジン式記録媒体チェンジャ装置。 - マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体の種別を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体の種別を記憶していることを特徴とするマガジン式記録媒体チェンジャ装置。 - マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体のTOC情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体のTOC情報を記憶していることを特徴とするマガジン式記録媒体チェンジャ装置。 - マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装着するマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
マガジン内の各記録媒体の記録媒体−TEXT情報を記憶する記憶手段と、
上記記憶手段の記憶、消去動作を制御する制御手段とを備え、
上記記憶手段がマガジン排出後も排出されたマガジン内の各記録媒体の記録媒体−TEXT情報を記憶していることを特徴とするマガジン式記録媒体チェンジャ装置。 - 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載されたマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
上記マガジンがマガジン内の各記録媒体の有無を検知する複数のセンサと上記センサからの記録媒体有無情報を送信する情報送信手段とを備え、
マガジン排出後、記録媒体が抜き取られた時点で、上記制御手段が上記情報送信手段からの記録媒体有無情報に基づいて抜き取られた記録媒体のディスク情報を消去することを特徴とするマガジン式記録媒体チェンジャ装置。 - 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載されたマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
上記制御手段が、マガジン排出から一定時間経過後にそのマガジン内の各記録媒体のディスク情報を消去することを特徴とするマガジン式記録媒体チェンジャ装置。 - 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載されたマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
ディスク情報のマガジン排出後の消去条件を設定する手段を備えたことを特徴とするマガジン式記録媒体チェンジャ装置。 - 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載されたマガジン式記録媒体チェンジャ装置において、
上記制御手段がマガジン内の各記録媒体のディスク情報を表示部に表示することを特徴とするマガジン式記録媒体チェンジャ装置。 - 上記マガジン内の各記録媒体のディスク情報の表示部への表示の可否を設定する手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載のマガジン式記録媒体チェンジャ装置。
- 表示部に表示するディスク情報を設定する手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載のマガジン式記録媒体チェンジャ装置。
- マガジンに収納された記録媒体を逐次交換して記録媒体再生部に装填するマガジン式記録媒体チェンジャ装置に用いられるマガジンであって、
マガジン内の各記録媒体の有無を検知する複数のセンサと、
上記センサからの記録媒体有無情報を送信する情報送信手段とを備えたことを特徴とするマガジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003196726A JP2005032355A (ja) | 2003-07-14 | 2003-07-14 | マガジン式記録媒体チェンジャ装置及びマガジン |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005032355A true JP2005032355A (ja) | 2005-02-03 |
Family
ID=34207119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003196726A Withdrawn JP2005032355A (ja) | 2003-07-14 | 2003-07-14 | マガジン式記録媒体チェンジャ装置及びマガジン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005032355A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006131974A1 (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-14 | Fujitsu Limited | カートリッジ・マガジン及びカートリッジ・ライブラリ装置 |
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JP2009217857A (ja) * | 2008-03-06 | 2009-09-24 | Nec Corp | テープ媒体収納マガジン、媒体良否判定表示方法及び媒体良否判定表示制御プログラム |
-
2003
- 2003-07-14 JP JP2003196726A patent/JP2005032355A/ja not_active Withdrawn
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