JP2005031425A - 顕微鏡対物レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】顕微鏡で使用される液体の浸入が良好に防止された顕微鏡対物レンズを提供する。
【解決手段】第一レンズ2は本体1に保持され、第二レンズ3は本体1に嵌合し移動可能な可動部材4に保持され、第三レンズ5は本体1に嵌合し位置決めされた保持部材6に保持されている。補正環付対物レンズは前側カバー部7と補正環部8と後側カバー部9を有し、前側カバー部7と後側カバー部9は本体1に固定され、補正環部8は本体1の周りに回転可能である。補正環部8のカム溝は可動部材4の係合ピン10に係合しており、補正環部8の回転は第二レンズ3を光軸に沿って移動させる。摺動部表面101、102、104、105、109、110、111、112や摺動部の周辺部表面103、106、107、108、113に撥水性撥油性化合物の層が設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、摺動部を有する顕微鏡対物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡において、水や油等の液体を用いた観察が盛んに行われている。
【0003】
例えば、顕微鏡の解像度を向上させるため、対物レンズと標本との間に空気よりも屈折率の高い水や油等の液体を充填し、より大きな開口数を得る手法が用いられている。また、シャーレやフラスコなどの容器中の生体を観察することも盛んに行われている。
【0004】
ところが、液浸対物を倒立顕微鏡に用いる場合、対物レンズと標本との間に液体を充填し過ぎたり、ピント合わせの際に対物レンズ先端を標本から離し過ぎたりすると、充填された液体が対物レンズ先端から流れ落ちる。対物レンズ先端から流れ落ちた液体は、時に、対物レンズ摺動部から対物レンズ内に浸入し、光学性能や内部構造に悪影響を与える。
【0005】
また、正立顕微鏡でも、液浸対物レンズを使用後取り外し、イマージョンに用いた水や油等の液体を拭かずに放置すると、倒立顕微鏡と同様、対物レンズ先端から流れ落ちた液体が、対物レンズ摺動部から対物レンズ内に浸入することがある。
【0006】
また、シャーレからこぼれた培養液が対物レンズ摺動部から内部に浸入することもある。
【0007】
摺動部を有する対物レンズとしては、補正環付対物レンズや、アイリス環付対物レンズや、対物レンズと非検体との緩衝手段付対物レンズなどがある。
【0008】
図5は補正環付対物レンズを示している。この補正環付対物レンズでは、一番先端に配置された第一レンズ2は、円筒状の本体1に保持されている。先端から二番目の第二レンズ3は、本体内部に嵌合し円筒の長手方向に移動可能な可動部材4に保持されている。三番目の第三レンズ5は、本体1内部に嵌合し、所定の位置に位置決めされる保持部材6に保持されている。
【0009】
本体1の外側には、対物レンズ先端側から、本体1に固定される前側カバー部7と、本体1に対してその周方向に回転可能な係合する補正環部8と、本体1に固定された後側カバー部9とを有している。補正環部8の内側にはカム溝が形成されており、可動部材4に設けられた係合ピン10を介して、第二レンズが対物レンズの光軸に沿って移動する。バネ11はカム溝と係合ピン10との間のバックラッシュを除去するためのものである。
【0010】
図6はアイリス環付対物レンズを示している。このアイリス環付対物レンズでは、一番先端に配置された第一レンズ2は、円筒状の本体1に保持されている。先端から二番目の第二レンズ15は、本体1内部に嵌合し、所定の位置に位置決めされる保持部材16に保持されている。
【0011】
本体1の外側には、対物レンズ先端側から、本体1に固定される前側カバー部7と、本体1に対してその周方向に回転可能な係合するアイリス環部12と、本体1に固定された後側カバー部9とを有している。アイリス環部12にはキー溝が切ってあり、係合ピン13を介して、絞り用の羽14が開閉するようになっている。絞り用の羽14は、対物レンズ瞳位置近傍に配置されており、アイリス環により開閉されることで、開口数を自由に変更可能にしている。
【0012】
図7は、対物レンズと非検体との緩衝手段付対物レンズを示している。この緩衝手段付対物レンズでは、中筒22はレンズ21をはじめ複数のレンズを所定の間隔をおいて保持している。外筒23は中筒22を摺動可能に収納している。押さえ環25は外筒23の内周面に螺により取り付けられている。中筒22と押さえ環25との間にはコイルバネ24が設けられており、中筒22を光軸に沿って付勢している。従って、ピント合わせのために、対物レンズを標本側に移動させ、対物レンズの先端が標本に接触したとき、コイルバネ24の付勢力に抗して中筒22が下方へ移動するので、レンズ21や標本が傷つかずにすむようになっている。
【0013】
図5と図6と図7に示された摺動部を有する対物レンズにおいては、摺動部が適度な力量で摺動できるように、摺動部表面間にわずかな隙間が空いている。このため、摺動部を有する対物レンズは、このわずかな隙間から液体の対物レンズ内への浸入を許してしまうという不具合を有している。
【0014】
この不具合を防ぐために、対物レンズにおいても、防液の機能が求められている。そのためのいくつかの技術が開示されている。
【0015】
ドイツ実用新案登録出願第7907068号公報や特許第3203698号に開示されている技術では、対物レンズ先端に環状防液部材を備えることにより、倒立顕微鏡に用いられた場合、誤って流れ落ちた浸液は環状防液部材により受け止められ、浸液が簡単に摺動部に流れ落ちないようにしている。
【0016】
実開平6−60815号公報に開示されている技術では、図7を用いて説明した対物レンズと非検体との緩衝手段付対物レンズにおいて、レンズを保持する中筒と外筒との間に、中筒と外筒とを摺動部表面間に流体が流入するのを防止するOリングを着脱可能に装着して、対物レンズ先端部からの流体の浸入を防いでいる。
【0017】
また、対物レンズと非検体との緩衝手段付対物レンズにおいて、Oリングの代わりに、摺動部表面にグリースを充填することにより、防水能力を与える技術も知られている。
【0018】
特開平10−142511号公報は、補正環やアイリス環のように外周部に可動部を有する対物レンズの防水効果を構造的に向上させる技術を開示している。図8は、特開平10−142511号公報に従う対物レンズを示している。この対物レンズでは、図8に示されるように、前側カバー部7と補正環部8の境界部分には、先端側の前側カバー部7に、補正環部8の外側に重なる重ね合せ部20が形成されている。更に、補正環部8と後側カバー部9との境界部分には、先端側の補正環部8に、後側カバー部9の外側に重なる重ね合せ部30が形成されている。
【0019】
このため、対物レンズを倒立顕微鏡に使用し、培養液が下部の対物レンズ全体にかかっても、前側カバー部7と補正環部8と後側カバー部9との境界部分は、重ね合せ部20と30を有するため、培養液が簡単に対物レンズ内部への流入しないようになっている。
【0020】
また、特開昭59−126109号公報や特許第3173027号は、撥水性撥油性化合物を塗布することにより、グリースの飛散から電子部品や光学部品を守る技術を開示されている。
【0021】
特開昭59−126109号公報に開示されている技術は、グリースの存在が必須なものとし、カメラ交換レンズの螺合部で用いられたグリースの沁み出しを防止するものである。この技術では、グリース沁み出し防止用フッ素系界面活性剤がこすれて剥離することを避けるため、フッ素系界面活性剤を塗布する箇所に段差を設けることにより、フッ素系界面活性剤を長期にわたり残存させ、フッ素系界面活性剤の撥油力を長期にわたり維持することにより、グリースの沁み出しを防止し、グリースの性能を長期にわたり安定に維持している。
【0022】
特許第3173027号に開示されている技術は、半導体チップにおいて用いられているグリースや水の沁み出し防止のため、グリースや水が存在してはならない表面に撥水性撥油性化合物層を設けることより、グリースや水が必要な表面に長期にわたって閉じ込めるものである。
【0023】
【特許文献1】
ドイツ実用新案登録出願第7907068号公報
【0024】
【特許文献2】
特許第3203698号
【0025】
【特許文献3】
実開平6−60815号公報
【0026】
【特許文献4】
特開平10−142511号公報
【0027】
【特許文献5】
特開昭59−126109号公報
【0028】
【特許文献6】
特許第3173027号
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したドイツ実用新案登録出願第7907068号公報と特許第3203698号に開示された技術では、対物レンズ先端に環状防液部材は、対物先端部に環状防液部材を装着するため、対物レンズ先端部が肥大化し、対物レンズの倍率変換時に、環状防液部材が標本等と接触したりし、あるいは接触しなかったとしても、標本の視認性が低下し、作業効率低下につながってしまう。また、作業性効率向上のため、環状防液部材を外すと、防液効果はなくなってしまう。
【0030】
実開平6−60815号公報で開示された技術では、補正環やアイリス環の摺動部に関する防液に関する技術は述べられていない。
【0031】
対物レンズと非検体との緩衝手段付対物レンズにおいて、Oリングの代わりにグリースを用いた例もあるが、通常のグリースは防水には効果があるが、グリースの成分が油だと、防油効果はない。
【0032】
特開平10−142511号公報に開示されている技術は、対物レンズ外周の可動部に重ね合せ部20と30を設けることにより、液体が簡単に対物内に浸入しないようにするものであるが、長時間可動部が液体に浸されたり、対物レンズが正立顕微鏡に用いられたりした場合には、液体の浸入を許してしまう。
【0033】
特開昭59−126109号公報に開示されている技術は、フッ素系界面活性剤を螺合部周辺に塗布することにより螺合部に用いられたグリースの沁み出しを防止するものであり、外部からの液体の浸入を守るものではない。
【0034】
特許第3173027号に開示されている技術は、半導体チップにおいて用いられているグリースや水の沁み出し防止のため、グリースや水が存在してはならない表面に撥水性撥油性化合物層を設けることより、グリースや水が必要な表面に長期にわたって閉じ込めるものであり、摺動部から浸入しようとする水や油を防ぐものではない。
【0035】
本発明は、この様な実状を考慮して成されたものであり、その目的は、顕微鏡で使用される液体の浸入が良好に防止された顕微鏡対物レンズを提供することである。
【0036】
【課題を解決するための手段】
本発明は、顕微鏡対物レンズに向けられており、以下の各項に列記する顕微鏡対物レンズを含んでいる。
【0037】
1. 本発明の顕微鏡対物レンズは、顕微鏡対物レンズの摺動部表面や摺動部の周辺部表面に、撥水性撥油性化合物の層が設けられていることを特徴とする。
【0038】
対物レンズにおける液体の内部浸入は、摺動部のわずかな隙間から摺動部表面を伝わって起こり、表面の表面エネルギーが大きいほど液体が浸入し易い。
【0039】
この顕微鏡対物レンズにおいては、顕微鏡対物レンズの摺動部表面や摺動部の周辺部表面に撥水性撥油性化合物層を形成し、顕微鏡対物レンズの摺動部表面や摺動部の周辺部表面の摩擦係数を低くすることにより、摺動部のわずかな隙間から対物レンズ内部に液体が浸入することを良好に防止することができる。
【0040】
2. 本発明の別の顕微鏡対物レンズは、顕微鏡対物レンズの摺動部表面間や摺動部の周辺部表面間の空間に撥水撥油性グリースが塗布されていることを特徴とする。
【0041】
この顕微鏡対物レンズにおいては、撥水性撥油性グリースによって、摺動部表面や摺動部の周辺部表面を覆うことにより、表面の摩擦係数を低くし、対物レンズ内部に液体が浸入することを良好に防止することができる。更に、撥水性撥油性グリースの場合、摺動部表面間のわずかな空間を埋めることができるため、隙間全体が撥水性撥油性を有し、防液性が高まる。
【0042】
3. 本発明の別の顕微鏡対物レンズは、第2項の顕微鏡対物レンズにおいて、摺動部表面間や摺動部の周辺部表面間の空間に、撥水性撥油性グリースの滲み出しを防止するためのグリース溜が設けられていることを特徴とする。
【0043】
この顕微鏡対物レンズにおいては、摺動部表面間または摺動部の周辺部表面間の空間に、グリース溜を設けることにより、グリースの消失を防ぎ、長期にわたり、防液機能を有することができる。
【0044】
4. 本発明の別の顕微鏡対物レンズは、第1項の顕微鏡対物レンズにおいて、撥水性撥油性グリースは、フッ素かシリコンのいずれかを少なくとも含んでいることを特徴とする。
【0045】
この顕微鏡対物レンズにおいては、撥水性撥油性グリースがフッ素またはシリコンを含んでいることにより、水ばかりでなく油の対物レンズ内への浸入を良好に防止することができる。
【0046】
5. 本発明の別の顕微鏡対物レンズは、第2項の顕微鏡対物レンズにおいて、撥水性撥油性グリースは、フッ素かシリコンのいずれかを少なくとも含んでいることを特徴とする。
【0047】
この顕微鏡対物レンズにおいては、撥水性撥油性グリースがフッ素またはシリコンを含んでいることにより、水ばかりでなく油の対物レンズ内への浸入を良好に防止することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0049】
第一実施形態
図1は、本発明の第一実施形態による補正環付対物レンズを示している。図1では、摺動部表面近傍の構造を理解し易くするために、摺動部表面間のわずかな空間が拡大して描かれている。
【0050】
図1に示されるように、本実施形態の補正環付対物レンズは、図5の補正環付対物レンズと同様の構成を有している。すなわち、一番先端に位置する第一レンズ2は円筒状の本体1に保持されている。先端から二番目の第二レンズ3は可動部材4に保持されており、可動部材4は、本体1の内部に嵌合し、本体1の長手軸(円筒の中心軸)に沿って移動可能である。三番目の第三レンズ5は保持部材6に保持されており、保持部材6は、本体1の内部に嵌合し、所定の位置に位置決めされている。
【0051】
補正環付対物レンズは、本体1の外側に先端側から前側カバー部7と補正環部8と後側カバー部9とを有している。前側カバー部7と後側カバー部9は本体1に固定され、補正環部8は、本体1に対してその周方向に回転可能に係合している。補正環部8はその内側にカム溝を有し、カム溝には可動部材4に設けられた係合ピン10が係合しており、補正環部8の回転に応じて第二レンズ3が光軸に沿って移動される。可動部材4と保持部材6の間には、カム溝と係合ピン10との間のバックラッシュを除去するため、バネ11が設けられている。
【0052】
本実施形態の補正環付対物レンズでは、例えば、摺動部表面101、102、104、105、109、110、111、112や摺動部の周辺部表面103、106、107、108、113に撥水性撥油性化合物の層が設けられている。撥水性撥油性化合物の層は、十三の表面101〜113の全てに形成されてもよいが、数通りの浸入経路の各々に対して最低一箇所に形成されてもよい。
【0053】
撥水性撥油性化合物は、これに限定されないが、例えば、フッ素系やシリコン系化合物である。フッ素系またはシリコン系化合物によって、表面101〜113の表面を改質することにより、表面の摩擦係数を下げることができる。これにより、外部からの液体の浸入が良好に防止され、安定した光学性能が維持される。外部形状は変更がないため、顕微鏡の作業性は良好に維持される。
【0054】
本実施形態では、補正環付対物レンズの例について述べたが、アイリス環付対物レンズや、対物レンズと非検体との緩衝手段付対物レンズにおいても、摺動部表面や摺動部の周辺部表面を、撥水性撥油性化合物により改質しても、同様の効果を得ることができる。
【0055】
第二実施形態
図2は、本発明の第二実施形態による補正環付対物レンズを示している。図2では、摺動部表面近傍の構造を理解し易くするために、摺動部表面間のわずかな空間が拡大して描かれている。
【0056】
図2に示されるように、本実施形態の補正環付対物レンズは、第一実施形態と同様に、図5の補正環付対物レンズと同様の構成を有している。図2において、図1に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その説明は省略する。
【0057】
本実施形態の補正環付対物レンズでは、摺動部表面間のわずかな空間201と202に撥水撥油性グリースが塗布されている。撥水撥油性グリースは、摺動部の周辺部表面間の空間に塗布されてもよい。
【0058】
撥水性撥油性グリースは、これに限定されないが、例えば、フッ素系やシリコン系のグリースである。撥水性撥油性のフッ素系またはシリコン系のグリースを摺動部表面間や摺動部の周辺部表面間のわずかな隙間に塗ることにより、摺動部表面の摩擦係数を下げるだけでなく、隙間全体が撥水性撥油性を有するようになる。これにより、外部からの液体の浸入が良好に防止され、安定した光学性能が維持される。外部形状は変更がないため、顕微鏡の作業性は良好に維持される。
【0059】
グリースは、主成分が油であるため、通常のグリースは、撥水性はあっても、撥油性はない。しかし、グリースにフッ素またはシリコンが含まれていることにより、フッ素やシリコンの撥油力により、水だけでなく、油もはじき、対物レンズ内部への油の浸入も防止される。
【0060】
本実施形態では、補正環付対物レンズの例について述べたが、アイリス環付対物レンズや、対物レンズと非検体との緩衝手段付対物レンズにおいても、摺動部表面間や摺動部の周辺部表面間の空間に、撥水性撥油性のフッ素系またはシリコン系のグリースを塗布しても、同様の効果を得ることができる。
【0061】
第三実施形態
図3は、本発明の第三実施形態による補正環付対物レンズ示している。図4は、本発明の第三実施形態による別の補正環付対物レンズ示している。図3と図4では、摺動部表面近傍の構造を理解し易くするために、摺動部表面間のわずかな空間が拡大して描かれている。
【0062】
図3と図4に示されるように、本実施形態の補正環付対物レンズは、第一実施形態と同様に、図5の補正環付対物レンズと同様の構成を有している。図3と図4において、図1に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その説明は省略する。
【0063】
図3や図4に示されるように、本実施形態の補正環付対物レンズにおいては、摺動部表面間や摺動部の周辺部表面間の空間を定める前側カバー部7や補正環部8や後側カバー部9に段部や拡張部301〜304が設けられている。更に摺動部表面間の空間203〜206には撥水撥油性グリースが塗布されている。撥水撥油性グリースは、摺動部の周辺部表面間の空間に塗布されてもよい。
【0064】
このような段部や拡張部301〜304は、撥水性撥油性グリースの滲み出しや飛散を防止するためのグリース溜として働く。これにより、長期にわたり、防液力を維持することができる。
【0065】
撥水撥油性グリースの詳細については、第二実施形態で述べた通りである。
【0066】
本実施形態では、補正環付対物レンズの例について述べたが、アイリス環付対物レンズや、対物レンズと非検体との緩衝手段付対物レンズにおいても、摺動部表面間や摺動部の周辺部表面間の空間に、撥水性撥油性のフッ素系またはシリコン系のグリースを塗布しても、同様の効果を得ることができる。
【0067】
これまで、図面を参照しながら本発明の実施の形態を述べたが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、顕微鏡で使用される液体の浸入が良好に防止された顕微鏡対物レンズが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態による補正環付対物レンズを示している。
【図2】本発明の第二実施形態による補正環付対物レンズを示している。
【図3】本発明の第三実施形態による補正環付対物レンズ示している。
【図4】本発明の第三実施形態による別の補正環付対物レンズ示している。
【図5】補正環付対物レンズを示している。
【図6】アイリス環付対物レンズを示している。
【図7】対物レンズと非検体との緩衝手段付対物レンズを示している。
【図8】特開平10−142511号公報に従う対物レンズを示している。
【符号の説明】
1…本体、2…第一レンズ、3…第二レンズ、4…可動部材、5…第三レンズ、6…保持部材、7…前側カバー部、8…補正環部、9…後側カバー部、10…係合ピン、11…バネ、101、102、104、105、109、110、111、112…摺動部表面、103、106、107、108、113…周辺部表面、201、202…摺動部表面間の空間、203〜206…摺動部表面間の空間、301〜304…段部や拡張部。

Claims (5)

  1. 顕微鏡対物レンズの摺動部表面や摺動部の周辺部表面に、撥水性撥油性化合物の層が設けられていることを特徴とする顕微鏡対物レンズ。
  2. 顕微鏡対物レンズの摺動部表面間や摺動部の周辺部表面間の空間に撥水撥油性グリースが塗布されていることを特徴とする顕微鏡対物レンズ。
  3. 請求項2の対物レンズにおいて、摺動部表面間や摺動部の周辺部表面間の空間に、撥水性撥油性グリースの滲み出しを防止するためのグリース溜が設けられていることを特徴とする顕微鏡対物レンズ。
  4. 請求項1の対物レンズにおいて、撥水性撥油性グリースは、フッ素かシリコンのいずれかを少なくとも含んでいることを特徴とする顕微鏡対物レンズ。
  5. 請求項2の対物レンズにおいて、撥水性撥油性グリースは、フッ素かシリコンのいずれかを少なくとも含んでいることを特徴とする顕微鏡対物レンズ。
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