JP2005031217A - 電子楽譜表示システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】演奏する曲のプログラムを記憶するプログラム記憶手段12と、前記プログラムの電子楽譜情報を記憶する楽譜情報記憶手段13と、前記電子楽譜情報に基づいて楽譜を表示する電子楽譜表示手段20と、この電子楽譜表示手段により表示される楽譜の操作に関する情報を入力する入力手段4とを有する電子楽譜表示システムであって、前記入力手段4は、足で踏まれることにより前記楽譜の操作に関する情報を入力するフットスイッチである。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽譜を電子的に表示する電子楽譜表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、オーケストラ、吹奏楽や合唱では、中央に指揮者がおり、この指揮者を囲むように数十人の演奏者が配列して曲を演じている。各演奏者は、前方に各演奏者用の楽譜が載置された楽譜スタンドを置いて、演奏している。この楽譜は、演奏する曲の楽譜が紙に印刷された冊子になっている。
【0003】
通常、演奏しようとする楽譜は、複数頁の構成となっており、指揮者および演奏者は、一つの曲が終了するまでの演奏中に楽譜の頁を順次めくる必要が発生する。演奏中に、タイミング良く頁をめくる作業は、大変難しく、失敗した時には、演奏を中断もしくは演奏の善し悪しに影響する。
【0004】
また、頁数の多い楽譜の場合には、譜面めくり専門の担当者を用意するか、又は一部の演奏者が演奏を中断して頁めくりをする必要があった。
【0005】
さらにまた、演奏会の本番以外の練習時においては、各演奏者が有する固有の課題の克服や、指揮者の演奏に対する指導内容を習熟するまで繰り返して練習するため、楽譜を順番にページ送りをするだけではなく、何度も同じページを繰り返して演奏するなど、演奏本番とは違ったページめくり操作をすることが必要となる。
【0006】
これらの課題を解決する手段としては、特許文献1に記載されている「楽譜表示装置」や、特許文献2に記載されている「電子譜面台及び電子譜面の表示方法」が知られている。
【0007】
特許文献1記載の「楽譜表示装置」は、譜面ディスプレイ上に情報を入力する情報入力手段を設け、この情報入力手段の操作により譜面めくりを行う装置であり、特許文献2記載の「電子譜面台及び電子譜面の表示方法」は、譜面ディスプレイに表示譜面の更新の制御手段を設け、取り込んだ音データと譜面データを比較し、その差をトレースして譜面めくりを行う方法や、フットスイッチなどを使用して譜面めくりを行う方法などである。
【0008】
しかしながら、特許文献2記載の「電子譜面台及び電子譜面の表示方法」では、(1)楽譜のページ送りにはフットスイッチを用いているが、演奏時と練習時の操作可能な機能に制限を持たせ、演奏本番時に誤ってページ送り以外の機能を操作できない様な配慮をしていない、(2)演奏時には装置の起動/停止やファイルの読込みなどの操作を行う場合に、マウスやタッチペンなどの入力装置が使えない場合があるが、その際の配慮をしていない、などの問題が有る。また、特許文献1の「楽譜表示装置」も、上記(1)、(2)に対する配慮がなされていない。
【0009】
【特許文献1】
・特開平6−4071号公報
【0010】
【特許文献2】
・特開2000−231379号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような従来の電子楽譜表示装置などの問題点に鑑みてなされたもので、演奏時や練習時などの使用状況に応じて、より使い易い電子楽譜表示システムを提供することを目的としたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、演奏する曲のプログラムを記憶するプログラム記憶手段と、前記プログラムの電子楽譜情報を記憶する楽譜情報記憶手段と、前記電子楽譜情報に基づいて楽譜を表示する電子楽譜表示手段と、この電子楽譜表示手段により表示される楽譜の操作に関する情報を入力する入力手段とを有する電子楽譜表示システムであって、前記入力手段は、足で踏まれることにより前記楽譜の操作に関する情報を入力するフットスイッチであることを特徴とする電子楽譜表示システムを提供する。
【0013】
請求項1の発明によれば、フットスイッチを用いて操作情報を入力することが可能となり、演奏時など、両手がふさがっている状況においても手を使用せずに適切な操作を行うことが可能となり、効率的な演奏を行うことができる。
【0014】
請求項2の発明は、前記フットスイッチは、所定時間以上踏まれることにより前記楽譜の操作に関する情報を入力することを特徴とする請求項1記載の電子楽譜表示システムを提供する。
【0015】
請求項3の発明は、前記フットスイッチは、少なくとも2個から成り、第1のフットスイッチが踏まれることにより前記電子楽譜表示手段により表示される楽譜のページ送りがなされ、第2のフットスイッチが踏まれることにより前記表示される楽譜の前のページが表示されることを特徴とする請求項1又は2記載の電子楽譜表示システムを提供する。
【0016】
請求項4の発明では、前記フットスイッチが、3個から成り、第1のフットスイッチが踏まれることにより前記電子楽譜表示手段により表示される楽譜のページ送りがなされ、第2のスイッチが踏まれることにより前記表示される楽譜のページ戻しがなされ、第3のフットスイッチが踏まれることにより機能選択が行なわれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の電子楽譜表示システムを提供する。
【0017】
請求項5の発明は、前記電子楽譜表示手段に表示される画面には、前記楽譜のほか、作動している複数の機能の状態を表示すると共に状態を変更可能な複数の機能ボタンが表示され、前記入力手段のフットスイッチが踏まれることにより、状態を変更する前記機能ボタンを変えることが可能な請求項1乃至請求項4のいずれか1記載の電子楽譜表示システムを提供する。
【0018】
請求項6の発明では、起動されるとき、前記電子楽譜表示手段に表示される前期機能ボタンのすべてが、選択されたとき状態の変更可能に表示される演奏モードになり、その後モードを切り替えることにより前記機能ボタンの一部が状態変更不可能な状態の練習モードに切り替えられることを特徴とする請求項5記載の電子楽譜表示システムを提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る電子楽譜の表示システムの実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。図1は、オーケストラによる演奏を行っている状態を示す図である。指揮者1と数十人の演奏者1b〜1nにより曲を演奏する。指揮者1及び演奏者1b〜1nは、前方に楽譜スタンド2を置いて、この楽譜スタンドに表示した電子楽譜を見て演奏する。電子楽譜は、各楽譜スタンド2に載せられた、電子楽譜表示装置3に設けられた表示手段、例えば液晶表示装置に表示される。
【0020】
電子楽譜表示装置3は、譜面ディスプレイの一例となる液晶型ディスプレイを配置し、液晶ディスプレイの表面には利用者の操作信号を入力するためのタッチパネルが液晶ディスプレイに一体化して取り付けられている。
【0021】
また、電子楽譜表示装置3には、液晶型ディスプレイに表示した電子楽譜のページ送りを操作する複数個で構成されるフットペダル4が設けられている。
【0022】
なお、電子楽譜表示装置3は、ホールでの演奏会や自宅での練習など、利用する場所が複数の場所となることから、容易に持ち運び可能な様に、液晶ディスプレイと処理機能、バッテリーが内蔵されたパソコンなどを用いてもよい。
【0023】
図2は電子楽譜表示装置の一実施の形態を示す機能ブロック図である。12はプログラム記憶手段であり、楽譜情報は楽譜情報記憶手段13に保存されている。楽譜情報はMIDI規格に準拠したデータフォーマットで保存されていることで、楽譜形態での表示も容易に行えるが、紙に書かれた譜面をスキャナ等で読み取って電子化し、頁の情報を付加して保存しても良い。楽譜情報記憶手段13に記憶される楽譜の情報は、抽出手段14により抽出される。
【0024】
表示手段20は具体的には液晶ディスプレイであり、電子楽譜40はこの液晶ディスプレイの液晶画面上に表示される。表示手段20には、利用者が電子楽譜表示装置3の操作を行うための入力手段19が設けられている。この入力手段19は、表示手段20の画面上に接して設けられたタッチパネルにて構成されている。利用者はタッチパネルを操作することにより、制御手段11に対して演奏開始や終了などの制御情報を入力することが可能となる。
【0025】
4は入力手段の一つとして楽譜のページ更新を利用者が手を使わずに行うことができるものとして、複数、例えば3つのフットペダルで構成されている。この複数のフットペダルを選択して踏むことにより、ページ更新情報やソフトの使用/停止などの操作情報が制御手段11に入力される。
【0026】
制御手段11は、入力手段4または/および入力手段19からの操作情報を受け、楽譜情報の抽出を指示する指令信号を抽出手段14に発信する。
【0027】
抽出手段14は、制御手段11からの信号を受け、該当する楽譜情報を楽譜情報記憶手段13から抽出する。抽出された楽譜情報は、表示手段20に表示される。プログラム記憶手段12には上に記載する各動作を制御手段11に実行させるためのプログラムが保存されており、これにより制御手段を動作させる。
【0028】
図3は図2の電子譜面表示装置3の上部に設けられた譜面台の拡大図である。譜面台に設けられた入力手段である液晶型ディスプレイ21に電子楽譜40を1ページ分表示した例を示している。
【0029】
楽器の演奏において、バイオリンやピアノなどの両手を使用する楽器の演奏を行う際には、手を自由に使用することが難しい。従って、楽譜のページめくりを行う場合においても、パソコンなどに用いられるマウスやキーボードなどのインターフェースを電子楽譜表示装置で使用することは好ましく無い。このため、液晶型ディスプレイ21の画面には、各種の制御機能を有するボタンから成るメニュー形式の表示部(以下メニューバー)30を設けている。
【0030】
このメニューバー30には、演奏会や練習時など、演奏する内容に対応して楽譜のめくり方が相違する状況に応じて操作機能を制限したり、楽譜の表示形式や画面サイズに合わせて最適な状態に表示することを容易に行うことが可能となるように後述する各種機能を持たせている。
【0031】
次に電子楽譜表示システムの使用モードについて図1〜図4を基に説明する。操作フローを示したフローチャートである図4に従って以下説明を行う。
【0032】
まず、電源を「ON」(F−2)操作することにより、メニューバー30の演奏モード表示が行われ(F−3)、また同時に自動的に電子楽譜表示ソフトが起動し(F−4)、演奏に必要な電子楽譜40が起動する。
【0033】
次に、演奏に用いる楽曲の電子楽譜の選曲を行うため、楽譜情報記憶手段13に保存されている電子楽譜ファイルの呼出し操作(F−5)を行う。この呼出し操作の結果、選択された曲の情報が抽出手段13により楽譜情報記憶手段13から抽出され、表示手段20に表示される。
【0034】
利用者は、表示された電子楽譜を見て演奏を行い、演奏の進行に従って、フットスイッチ4のページ送り、ページ戻しのペダルを操作することにより楽譜のページ更新を実施する。
【0035】
演奏会での使用ではなく、練習時に用いる場合は、単純に楽譜のページ送りやページ戻し操作を行うだけでなく、各自の課題を克服するために、何度も同じ場所を繰り返し演奏を行ったり、他の演奏者と連携するために、楽譜の表示を拡大又は縮小変更する必要があり、演奏時に使用する操作機能以外の機能を設けたメニューバーの表示を行うことが望ましい。この場合は、モード切替操作(F−7)を行う。
【0036】
モード切替操作として、複数設けた入力手段4のフットスイッチの中で、ページ送り/ページ戻し以外のフットスイッチを用いる。例えば、3つのフットスイッチを設けて、右側のスイッチをページ送りに、左側のスイッチをページ戻しに割り当てる。そして中央のスイッチを切替機能を有するスイッチとする。この中央のフットスイッチを操作することで、演奏モードから練習モードに切替を可能とする。
【0037】
なお、この切替え操作に際しては、単に足が触れただけで切替え処理が実行されると、利用者の意図としない場合の切替えも発生する恐れがある。このような場合には、所定時間、例えば数秒間継続してフットスイッチが踏まれた時点でモードの切替を行うことにより、確実な操作を行うことが可能となる。
【0038】
まず、練習モードのメニューバーが表示されると(F−8)、詳細は後述する、練習モードの操作が可能となる(F−9)。演奏が終了した場合、メニューバー30の「終了」(F−11)の操作をすることにより、電子楽譜表示ソフトは停止する(F−12)。電子楽譜表示装置3の使用を終了する場合は、メニューバー30の消去(F−13)を操作し、電源が自動的にOFF状態(F−14)となり、装置の停止(F−15)となる。
【0039】
一方、演奏時や練習時において、メニューバー30が表示された時点から停止(F−10)することも可能である。
【0040】
次にメニューバーの制御機能について、図1〜図6により説明する。図5はメニューバー30の表示名称を示したものである。また、図6は、各制御機能の構成を階層的に示したものである。
【0041】
図5にはメニューバー30の全体を示しており、状態表示と操作機能を有する部分31と、フットペダルが押されている時間を表示する部分32とに区分される。
【0042】
「状態表示」ボタン(G−1)は、システムの動作状態を表示するボタンで、入力手段4、即ちフットペダルの信号が正常に取り込まれているかどうかを示すものである。万一、フットスイッチの接続ケーブルの破損や、コネクタの接続不良などが生じていると演奏に重大な影響を及ぼすため、常時監視を行うものである(H−6)。
【0043】
「ページ送り」、「ページ戻し」のボタン(G−2)は、電子楽譜の表示されているページの送り/戻しの制御を行うものである。利用者が演奏会などで演奏する場合、通常はフットペダルにより制御を行うが、フットペダル以外にもタッチパネルからの操作も可能とすることで、リハーサルなどにおいての利便性が飛躍的に向上する(H−5)。「サイズ調整」ボタン(G−3)と「複数ページ」ボタン(G−4)は、画面の表示状態の制御を行う機能の表示及び制御のためのボタンである(H−1)。
【0044】
「サイズ調整」ボタン(G−3)は、電子楽譜の表示されている大きさを、表示手段20の画面サイズに合わせて表示させるもので、この操作を実施すると、画面の縦方向の大きさと楽譜の縦方向の大きさを整合させ、一度に画面を見ることが可能となる。また、再度本操作を実施すると、元のサイズに戻るものである(H−2)。この操作を行うことにより、演奏会などでは1画面に楽譜全体を表示し、練習時には、一部のみ拡大して練習する場合に使用するなどの使い勝手の良い楽譜表示が可能となる。
【0045】
「複数ページ」ボタン(G−4)は、楽譜が複数ページから構成されている場合において、1画面当りの頁数の設定(H−3)を行うものである。このボタンを操作することで、表示形式を複数頁にするか、単一頁とするかの設定が切り替わる。
【0046】
これにより、すべての楽器の楽譜である総譜であれば複数ページに表示し、より多くの情報を得ることが可能となり、また、各楽器のみの楽譜であるパート譜であれば、単一ページの表示として、視線の移動を軽減した表示を行う等の様に、利用者の目的に合致した選定が容易に可能となる。
【0047】
「ソフト起動」ボタン、「ソフト停止」ボタン(G−5)、「自動演奏」ボタン、「演奏停止」ボタン(G−6)は、電子楽譜情報を元に、楽譜情報の表示と、楽器の演奏音を発生するアプリケーションソフトの制御(H−4)を行うものである。
【0048】
「ソフト起動」ボタン(G−5)により、電子楽譜表示機能を有するアプリケーションソフトを起動し、保存された電子情報を、五線譜や音符、音楽記号などの楽譜形状や楽器の音信号に変換するものである。このアプリケーションソフトは、一般に普及しているソフトウェアにて容易に実現可能である。
【0049】
「自動演奏」ボタン、「演奏停止」ボタン(G−6)は、MIDIデータを元に楽器の音を発生する機能を使用するかどうかを選択するもので、複数の楽器で構成された曲において、ある楽器の部分を自動演奏させることで、欠員が出た場合にも合同練習を行う場合などに有効となるものである。
【0050】
「PC停止」ボタン(G−10)は、電子楽譜表示装置3を停止させたい場合にこの操作を行うことで、全てのソフトを自動的に停止させることが可能である。
【0051】
メニューバー30において、フットペダルが押されている時間を表示する部分32は、3つのフットスイッチの操作されたカウント時間を表示するもので、数ミリ秒から数百ミリ秒の収集周期でペダル操作状況の読み取りを行っている。この結果、フットペダルを押した情報を確実に収集することが可能である。
【0052】
3つの窓は、入力手段4の3つのフットペダルを表し、上から左ペダル、中ペダル、右ペダルを示している。
【0053】
通常は右ペダルと左ペダルを操作することで、ページ送り、ページ戻しの操作を行うため、カウントの表示は「0」〜「10」等となる。利用者はこの数字を確認することで、入力手段4のフットペダル操作情報が、電子楽譜表示装置3に入力されたかどうかを確認することが可能である。
【0054】
また、モード切替時においては、メニューバーのG−2〜G−10の操作ボタンを、右ペダルと左ペダルを用いて選択することが可能である。これにより、通常ではタッチパネルやマウス、キーボードなど、手を使用する入力装置を用いてソフトの使用や停止などの制御を行うものが、フットスイッチにて自由に行うことが可能となる。
【0055】
中ペダルはモード切替を行う場合に操作するペダルで、数秒間継続して押し続けることでモード切替を行うものである。演奏時にページ操作を行おうとして右や左のフットペダルと間違って操作した場合でも、数秒以下の短時間の入力信号となる。この結果、モードの切替が行われないため、誤操作防止が可能となる。
【0056】
なお、メニューバー30の表示内容の説明として、文字で示しているが、機能を図で表現したアイコンや、略号、シンボルなどを用いても良い。
【0057】
次に図6のメニューバー30に設けられている各操作ボタンについて、入力手段4を用いて選択する場合の制御方法を図7及び図8を基に説明する。
【0058】
図7(a)、(b)は、メニューバー30のモード状態を示したものである。図7(a)は演奏会で用いる演奏モードを示しており、必要な機能のみが使用可能であり、使用しない機能については、機能を停止しているものである。
【0059】
機能が正常に動作しているものとしては、入力手段4のフットスイッチの健全性を表示する「状態表示」ボタン(G−1)と、フットスイッチの各動作時間の表示(G−11)〜(G−13)である。これ以外の部分は機能を停止しており、マスキング表示を行っている。この結果、演奏会で使用しない機能を誤って操作する恐れが無くなり、より信頼性が高い電子楽譜の表示を行うことが可能となる。
【0060】
図7(b)は、演奏会以外の練習やリハーサルで用いる練習モードにおける初期状態を示す。練習モードでは、全ての機能が使用可能となっている。演奏モードから練習モードへの切替えは、入力手段4のフットペダルの中ペダルを数秒間継続して操作し、このため操作時間の表示が「09」を示している(G−12)。
【0061】
これにより、ページ送りや戻しの操作を行う際に、誤って中ペダルを短時間操作した場合でも、モードの切替を行うことが無くなり、信頼性の高いペダル操作が可能となる。
【0062】
図8(a)〜(e)は、メニューバー30の練習モード時において、入力手段4のフットペダルを用いて各操作を選択する方法を示している。図8(a)では図7(b)の状態の練習モードの初期状態において、全ての選択が可能であるため、右ペダルを1回操作し、「01」の表示がされている(G−13)。このとき、メニューバー30の選択マークの位置は、上から2番目の位置にある(G−2)。利用者は選択したい機能の項目を、入力手段4のフットペダルの右ペダルと左ペダルを、例えば、左ペダルは1回操作することで1項目下げ、右ペダルは1回操作することで1項目上げることにより、容易に変更することが可能となる。
【0063】
図8(b)は、図8(a)の状態から、右ペダルの操作を1回実施したもので、図8(c)は、更に右ペダルを1回操作し、(G−4)の項目に選択マークを移動させた状態を示している。図8(d)は左ペダルの操作を1回実施したもので、図8(c)から上方に一つ項目が移動した状態を示している(G−3)。
【0064】
図8(e)は、選択マークの位置を移動させ、機能を決定する際の操作を行っているもので、利用者は、中ペダルを操作することにより、操作内容の実行を決定する(G−12)。
【0065】
この結果、メニューバー30に表示された「複数ページ」ボタンを点灯させ1画面に複数ページを表示することが可能となる。
【0066】
上記実施形態では、起動操作がなされたとき、最初に一般的な演奏が可能な演奏モードに入りメニューバーのすべての機能が作動するようになっており、モード切替がなされると、練習のための練習モードに入り、一部の機能が停止させることができるようになっているので、実際の演奏が行なわれるときには、円滑に演奏を行なうことができると共に、練習のときにはいろいろな機能を制御する必要がなく練習に専念できる利点がある。
【0067】
上記実施形態の説明では、3つのフットペダルの表示も他の機能表示ボタンと同じ列にメニューバー30として表示していた。このように表示すると、フットペダルを踏むことにより、上方に表示される右ペダルを踏めば上方に位置するボタンに機能が移動するというように、メニューバー30の各機能を表示するボタンの移動との関連を理解しやすい利点がある。
【0068】
しかし、本発明はこれに限られず、上記3つのフットペダルの表示を他の機能表示ボタンとは別に、横方向に表示することも可能である。このようにすれば、操作者はフットペダルの位置と対応するので、直感的に見やすく操作し易いという利点がある。即ち、次ページに移るときには右に表示され、右側に設けられているフットペダルを踏み、前のページに戻りたいときには左側に表示されているフットペダルに対応する左側のフットペダルを押し下げることによって、操作者は表示される楽譜のページ移動を円滑に行なうことができる。
【0069】
また上記実施形態ではフットペダルを踏むことと各機能の関係を固定していた。しかし、このシステムを使用する操作者により足の使い方に個人差がある場合がある。したがって各フットペダルを踏むことによる操作を固定することなく、操作者の便利なように後で、フットペダルと機能との関連付けを変更するようにすることも可能である。例えば、ぺージ送りとページ戻りの操作を行なう2つのフットペダルに隣接する2つを割り当て、残りの1つのフットペダルに決定の機能を割り当てるようにすることができる。
【0070】
上記実施形態では3個のフットペダルを有していた。しかし、フットペダルを2個とし、一方のフットペダルに楽譜のページ送りをまた、他のフットペダルに表示する楽譜を前のものに戻すように制御することも可能である。
【0071】
なお、以上ではフットペダルを踏むことにより電子楽譜の表示を行う場合について説明したが、このような表示に限られるものではなく、手を使用せずに液晶表示装置に表示されたデータの操作やページ切替を行うものに使用可能であり、電子図書、写真、映像のページ切替えや、表示切替などにも適用可能である。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、楽譜を表示する電子楽譜表示システムにおいて、演奏時や練習時などの使用状況に応じて、より利用しやすい電子楽譜表示システムを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の電子楽譜表示システムを用いてオーケストラ配置した状態を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態における電子楽譜表示システムの機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態における電子譜面表示システムの上部に設けられた譜面台の拡大図である。
【図4】本発明の一実施形態の電子楽譜表示システムの操作フローを示した図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるメニューバーの一例を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるメニューバーの機能を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるメニューバーの状態を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施形態におけるメニューバーの選択を説明するための図である。
【符号の説明】
1…指揮者 、1b、1c、1n…演奏者 、2…楽譜スタンド、3…電子楽譜表示装置、4、19…入力手段 、 11…制御手段、12…プログラム記憶手段、13…楽譜情報記憶手段、14…抽出手段、15…母線、20、21…表示手段、30…メニューバー、40…楽譜、 50…スペース、53…背景部。
Claims (6)
- 演奏する曲のプログラムを記憶するプログラム記憶手段と、前記プログラムの電子楽譜情報を記憶する楽譜情報記憶手段と、前記電子楽譜情報に基づいて楽譜を表示する電子楽譜表示手段と、この電子楽譜表示手段により表示される楽譜の操作に関する情報を入力する入力手段とを有する電子楽譜表示システムであって、
前記入力手段は、足で踏まれることにより前記楽譜の操作に関する情報を入力するフットスイッチであることを特徴とする電子楽譜表示システム。 - 前記フットスイッチは、所定時間以上踏まれることにより前記楽譜の操作に関する情報を入力することを特徴とする請求項1記載の電子楽譜表示システム。
- 前記フットスイッチは、少なくとも2個から成り、第1のフットスイッチが踏まれることにより前記電子楽譜表示手段により表示される楽譜のページ送りがなされ、第2のフットスイッチが踏まれることにより前記表示される楽譜の前のページが表示されることを特徴とする請求項1又は2記載の電子楽譜表示システム。
- 前記フットスイッチは、3個から成り、第1のフットスイッチが踏まれることにより前記電子楽譜表示手段により表示される楽譜のページ送りがなされ、第2のスイッチが踏まれることにより前記表示される楽譜のページ戻しがなされ、第3のフットスイッチが踏まれることにより機能選択が行なわれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の電子楽譜表示システム。
- 前記電子楽譜表示手段に表示される画面には、前記楽譜のほか、作動している複数の機能の状態を表示すると共に状態を変更可能な複数の機能ボタンが表示され、
前記入力手段のフットスイッチが踏まれることにより、状態を変更する前記機能ボタンを変えることが可能な請求項1乃至請求項4のいずれか1記載の電子楽譜表示システム。 - 起動されるとき、前記電子楽譜表示手段に表示される前期機能ボタンのすべてが、選択されたとき状態の変更可能に表示される演奏モードになり、その後モードを切り替えることにより前記機能ボタンの一部が状態変更不可能な状態の練習モードに切り替えられることを特徴とする請求項5記載の電子楽譜表示システム。
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