JP2005030822A - 膜計測方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】膜種の光学特性のバラツキに対しても、膜厚やパターン形状を正確に計測できるようにする。
【解決手段】DB16には、計測する膜に対し、バラツキによる変動幅を考慮した種々の膜厚や光学定数に対応した分光波形が格納されている。ステージ2上に載置されたウエハ1上の試験パターンを光学的に検出して、その分光データ14を取得し、演算手段15において、DB16に保持されているこの試験パターンと同一膜種の分光波形のうち、取得したこの分光データ14の波形と最も一致する分光波形を選択し、これに対する光学定数をこの試験パターンの光学定数としてDB16に保持する。次に、ウエハ1上の試験パターンと同一膜種の所望とする測定点の分光データ14を取得し、このDB16で保持した光学定数とこの分光データ14の波形とを用いて、この測定点の膜厚を求める。
【選択図】 図1
【解決手段】DB16には、計測する膜に対し、バラツキによる変動幅を考慮した種々の膜厚や光学定数に対応した分光波形が格納されている。ステージ2上に載置されたウエハ1上の試験パターンを光学的に検出して、その分光データ14を取得し、演算手段15において、DB16に保持されているこの試験パターンと同一膜種の分光波形のうち、取得したこの分光データ14の波形と最も一致する分光波形を選択し、これに対する光学定数をこの試験パターンの光学定数としてDB16に保持する。次に、ウエハ1上の試験パターンと同一膜種の所望とする測定点の分光データ14を取得し、このDB16で保持した光学定数とこの分光データ14の波形とを用いて、この測定点の膜厚を求める。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明な膜の厚さや3次元形状,それらの分布の計測及び膜管理に係り、例えば、半導体デバイスの製造過程での成膜工程や成膜後の表面の平坦化処理における半導体ウエハなどに対して最表面の膜厚や3次元形状を計測する方法及び装置に関する。
【0002】
なお、透明膜の例としては、半導体デバイスのほか、DVD,TFT,LSIレチクルなどの薄膜デバイスの製造工程で形成されるレジスト膜や絶縁膜なども含む。
【0003】
【従来の技術】
近年の半導体デバイスの製造工程では、高精度化・高密度化を実現するために、パターンの微細化・多層化の方向に進んでいる。これに伴い、半導体ウエハの表面に形成される薄膜では、各層の凹凸が積算されることにより、凹凸が増大している。このようなウエハ上の凹凸は、微細な配線などの形成に不可欠な露光・現像などのフォトリソ工程での安定したパターン形成を困難となり、このため、ウエハの表面の平坦化が行われる。ウエハ平坦化プロセスとしては、化学的及び物理的作用により表面を研磨して平坦化を実現する方法(CMP:Chemical Mechanical Polishing)が用いられている。CMP法は、当該技術分野では、既知の加工方法である。このような平坦化プロセスの管理において、より重要になるのが形成・加工された膜厚の管理である。
【0004】
ウエハ上の薄膜膜厚を非破壊・非接触で計測する方式には、例えば、光学的に計測する方法として、被計測膜に白色光を照射し、その反射光を検出することにより、膜による干渉光の分光分布を周波数解析し、分光波形の持つ周波数成分と膜厚との関係に着目して膜厚の絶対値を算出する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、検出した分光波形とモデルによる理論波形とのフィッティングにより、膜厚を算出する方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
さらに、膜厚の他に、パターンの3次元形状を光学解析的に計測する手法も提案されている。その1つとして、光学的に非接触・非破壊で微細パターンの寸法及び3次元形状を測定するスキャッタロメトリと呼ばれる方法である(例えば、特許文献参照)。この方法を、分光測定装置の一般的な構成を示す図12を用いて簡単に説明する。
【0007】
同図において、白色光光源72からの白色光を、対物レンズ73を介して、ウエハ70上の測定点に照射する。測定点では、入射光74は特定の角度で照射され、これと光学的に対称な角度の反射光75が集光レンズ76で集光され、受光部77で受光される。受光部77からの光は分光部78で分光され、各波長に対する測定点の反射強度が測定される。測定対象であるウエハ70はステージ71上に搭載されており、ステージ71をX,Y,Z方向に移動させることにより、ウエハ70上の任意の箇所に光を照射することが可能である。また、ステージ71は回転方向(θ)にも移動することが可能であり、同一測定点に対して、異なる角度θでの分光波形も検出可能である。
【0008】
図13にその測定結果である分光反射分布79を模式的に示すものであって、横軸は測定波長を、縦軸は反射強度を夫々示している。
【0009】
測定対象としての半導体チップのレイアウトの一例を図14に示す。
【0010】
同図において、一般に、チップ本体70の周辺には、スクライブ領域71が設けられている。このスクライブ領域71は、ウエハの完成後に、切断されて半導体チップから分離されるものである。このスクライブ領域71には、チップ本体70内の各パターンと同様の工程で製造されるテストパターン(TEG:Test Element Group)が設けられる可能性がある。ここでは、TEGパターン72〜75が設けられているものとしている。
【0011】
図15はかかるTEGパターンの一例を示すものであって、この例は、直線(パターン線)80とスペース(スペース線)81とが交互に配列された構成をなす、一般に、ライン&スペース(L&S)と呼ばれるパターンである。
【0012】
上記のスキャッタロメトリ法は、このようなテストパターンを対象として、図12に示すような光学系を用いて検出した散乱光強度と、モデル化したパターン形状から発生する散乱光強度を光学シミュレーションによって求めた結果とを比較して、双方の散乱強度分布が一致するようなモデルを測定対象の形状として出力する方法である。このように、基本的に光学的な測定であるため、測定装置が簡便で低価格な上、スループットが高いという利点がある。しかし、一方で検出に十分な光量を確保するため、テストパターンとしておよそ50μm角の均一な繰り返しパターンが必要である点や、パターン形状のモデルを計算機上で生成する必要があるため、現実的な時間で計測できるのは、現状一次元のライン&スペース形状のパターンである。
【0013】
これらの光学的計測方法は、いずれも簡便な方法であって、ナノメートルオーダーでの計測精度を可能としているが、測定対象物の光学的性質を利用しているため、計測に先立って、計測対象の光学特性(屈折率Nや消衰係数kの光学定数など)を予め求めておく必要があった。これらの光学特性を求めるには、一般に、エリプソメーターを用いて計測が行なわれるが、計測対象となるウエハとは別に光学特性評価用のモデルとしてのウエハを作成し、それを用いて計測を行なう必要があった。
【0014】
【特許文献1】
特開平6−252113号公報
【0015】
【特許文献2】
特開2000−241126号公報
【0016】
【特許文献3】
米国特許第5,867,276号明細書
【0017】
【解決しようとする課題】
上記のように、従来の光学的計測方法で対象物の膜厚あるいは配線パターンの3次元プロファイルを計測する方式では、予め各層の光学定数を計測しておく必要があった。一般に、このような薄膜の光学特性を計測するには、エリプソメータを用いるが、試料として、被計測層を最上層とした光学定数評価専用のウエハを製作し、そのウエハを用いて計測した結果から光学特性を決定していた。
【0018】
しかし、実際の製品の膜の光学特性は、その膜厚やウエハ毎あるいはウエハ面内の位置によって微妙に異なることが判っている。特に、TiNなどの窒化膜は、その傾向が大きく、10数%以上の変化があることもあり、近年のパターン寸法の微小化・高精度化に伴い、かかる計測誤差が無視できなくなってきている。
【0019】
このような課題を解決するため、実際の測定対象である製品ウエハにおいて、同一ウエハ或いは同一チップ内で光学定数を計測する手段を設けることが必要であった。
【0020】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、実際に測定対象となるパターンからその光学定数を計測可能とし、該パターンの膜厚や3次元形状を精度良く計測することができるようにした膜計測方法及びその装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明による計測方法では、一般的な顕微鏡光学系を用いた分光検出方法によって実現できる。例えば、本発明では、被測定パターン上の特定位置を白色光によって照明し、その反射光を光学的に検出し、検出した反射光を分光して分光データを得、その分光データの特徴から対象パターンの光学定数を算出・測定するものである。
【0022】
これらの測定を実現するために、本発明では、被測定パターン(測定対象が半導体デバイスの場合、半導体ウエハ上の透明膜によるパターン)上の所定の測定点に白色光を照射して分光データを得るための検出光学系と、被測定パターンに対して光学定数や膜厚に応じた分光波形を記録した記録手段と、これら分光波形のうちの該分光データに最も近い分光波形を検出し、検出した分光波形に対応する光学定数をこの被測定パターンの光学定数とする第1の演算手段と、被測定パターンの任意の測定点での膜厚を、その測定点での分光データと得られたこの光学定数とを用いて、求める第2の演算手段とを具備するものである。
【0023】
また、本発明は、被測定パターン(測定対象が半導体デバイスの場合、半導体ウエハ上の透明膜によるパターン)上の所定の測定点に白色光を照射して分光データを得るための検出光学系と、被測定パターンに対して光学定数や3次元敬称に応じた分光波形を記録した記録手段と、これら分光波形のうちの該分光データに最も近い分光波形を検出し、検出した分光波形に対応する光学定数をこの被測定パターンの光学定数とする第1の演算手段と、被測定パターンの任意の測定点での3次元形状を、その測定点での分光データと得られたこの光学定数に対する分光波形とを用いて、求める第2の演算手段とを具備するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
本発明は、半導体デバイスやDVD,TFT,LSIレチクルなどのように、基板上に形成した透明な膜の膜厚やパターン形状を計測するものであるが、以下に説明する実施形態では、半導体デバイスの製造を例とし、基板としてのウエハの表面に形成される層の膜厚計測を例にして説明する。
【0025】
図1は本発明による膜計測方法及びその装置の第1の実施形態を示す構成図であって、1は被計測ウエハ、2はステージ、3は光源、4は光ファイバ、5は照明レンズ系、6は照明絞り、7はハーフミラー、8は対物レンズ、9は検出レンズ系、10は光学フィルタ、11は視野絞り、12は光ファイバ、13は分光器、14は分光データ、15は演算手段、16はDB(データベース)、17は演算手段、18は表示手段である。
【0026】
同図において、被測定対象である被計測ウエハ1がXYZ方向とθ(回転角)方向とに移動可能なステージ2上に搭載されている。例えば、ハロゲンランプなどの光源3からの、例えば、波長帯域230〜800nmの白色光が、光ファイバ4を介して、照明レンズ系5に入射される。照明レンズ系5では、照明絞り6によって照明開口率NAを任意に変更可能である。照明レンズ系5からの平行光はハーフミラー7で反射され、対物レンズ8で集光されて被計測ウエハ1上に照射される。この白色光の照明範囲としては、概ねφ(直径)5μm〜50μmまで、被測定個所に応じて変更できるものである。
【0027】
被計測ウエハ1からの反射光は再び対物レンズ8を通り、ハーフミラー7を透過し、検出レンズ系9に入射する。検出レンズ系9では、被計測ウエハ1からの反射光が光学フィルタ10の位置で平行光となるように設計されており、この光学フィルタ10は、反射光のうち、0次光(直接反射光)のみを通過させる。これにより、反射光に含まれる被計測ウエハ1の被測定部分でのパターンエッジの回折光成分や表面の凹凸による散乱光成分を除去することができる。また、検出レンズ系9内の視野絞り11により、被計測ウエハ1上の検出スポット径の大きさを変更可能としている。検出レンズ系9を通過した光は、光ファイバ12を通って分光器13に入射され、分光器13内で波長毎に分光されて夫々の波長毎の反射強度として電気信号に変換され、分光データ14として検出される。
【0028】
以上の構成部材3〜13が、膜計測装置の光学検出系を構成しているが、光源3を照明レンズ系5に取り付け、また、分光器13を検出レンズ系9に取り付けることにより、光ファイバ4,12を省くようにしてもよい。また、図示しないが、被計測ウエハ1の測定点に照射光を集束させるための自動焦点調整装置も設けられている。
【0029】
ここで、測定対象となる層の膜厚を測定する場合、かかる層(測定対象となる層)と同じ材料から成り、TEGパターンのような一様な層構造のパターンを試験パターンとして、そのて読取りを行なう。このような試験パターンから得られた分光データ14は演算手段15に供給される。演算手段15では、後述する方法により、DB16での設計データ・CADデータ・標準光学定数などを用いた演算によって、光学定数としての屈折率N,減衰係数K(以下、これらをまとめて光学係数N,Kという)が算出される。算出されたこの光学係数N,Kは、DB16に格納される。
【0030】
図2は検出されたこれら光学定数N,Kの一例を示すものであって、図示するように、光学定数N,Kは各波長によって夫々一意に決定される。
【0031】
このようにして、まず、TEGパターンのような一様な層構造のパターンの読取りを行ない、かかるパターンに対する光学係数N,Kを求める。
【0032】
次に、被計測ウエハ1での測定対象となる層の膜厚を測定する。この層は上記の試験パターンと同じ材料からなるものである。この場合も、試験パターンと同様して、この層の測定点の分光データ14が得られるが、この分光データは演算手段17に供給される。この演算手段17では、上記の試験パターンから得られてDB16に格納されている光学定数N,Kを用いて、この測定点での膜厚が計算される。
【0033】
なお、ウエハに形成される膜では、膜種にもよるが、光学検出系で使用する光の波長範囲では、通常、減数係数Kはほとんど1であり、このため、膜厚の測定の場合には、屈折率Nだけを用いるだけでよいが、より測定精度を高める場合には、減衰係数Kも用いられる。
【0034】
以上の測定動作を被計測ウエハ1上の同じ材料の複数の異なる個所(例えば、同じ被計測ウエハでの複数の異なるチップや同じチップ内の同じ材料,層構造の異なる位置など)で行なれ、夫々毎に膜厚が測定される。そして、測定された膜厚からこの被計測ウエハ1での同じ材料からなる層の膜厚分布が得られる。得られた膜厚分布は表示手段18で表示され、ユーザに提供される。
【0035】
次に、演算手段15,17での光学定数N,K及び膜厚の算出について説明する。
【0036】
上記のように、演算手段15は、被計測ウエハ1の測定対象となる層の膜厚を測定するに際し、この測定対象となる層の光学定数N,Kを求めるものである。かかる光学定数N,Kを求める方法としては、DB16に予め種々の光学定数N,Kと膜厚との組み合わせ毎に対応する分光波形を保持しておく、分光器13で得られた分光データ14の波形とDB16での分光波形とを比較し、この分光データ14の波形に最も近い分光波形を求め、求めた分光波形に対する光学定数N,Kをこの分光データ14、従って、そのときの測定対象に対する光学定数N,Kとするものである。
【0037】
ここで、測定対象(試料)が1以上の層からなる場合、演算によってこれらの層の膜厚と光学定数とから各層での表面反射光を求めることができ、これら表面反射光を基に、試料の表面反射率を下層より順次計算することにより、この試料の分光波形を計算することができる。従って、この試料について、各層の膜厚や光学定数N,Kと分光波形が対応付けられる。試料として、図3に示すように、複数の層21〜24からなるものであっても、計測視野内で一様な層構造をなしているものであるときには、その設計上の各層21〜24の膜厚や光学定数を用いてそれら層21〜24の表面反射光25〜28を求めることができる。このような試料に対して、各層の膜厚や光学定数N,Kとこれを用いて求めた分光波形とを対応付けて、DB16に保存するものである。
【0038】
ところで、所定の材料(膜種)で所定の膜厚の膜を形成しても、かかる膜種の光学定数N,Kや膜厚にバラツキが生ずる。従って、設計上の膜厚や酸化膜,チタン膜といった膜種で決まる標準的な光学定数のみを用いたのでは、誤差が生ずることになる。そこで、この第1の実施形態では、演算手段15とDB16とを設け、測定対象の膜厚を測定する前に、TEGパターンなどの試験パターンを用いて、上記のように、測定対象の膜の光学定数を求め、これに基づいて測定対象の膜の膜厚を測定するものであるが、膜厚や光学定数のバラツキも考慮して、測定される分光データ14の波形と比較される分光波形を設定しておくものである。
【0039】
即ち、上記のように、設計に従った膜種,膜厚で層を形成しても、その光学定数N,Kや膜厚にバラツキが生ずる。しかし、このバラツキによるこれら光学定数N,K、膜厚の変化幅は既知である。そこで、かかる変化幅内で複数の光学定数N,Kと膜厚とを決め、夫々の光学定数N,Kと膜厚との組み合わせ毎に、上記のように演算して、光学定数N,Kと膜厚との組み合わせ毎に分光波形を求め、DB16に格納しておく。かかる演算は、測定対象物の設計に従う膜種を用い、図3に示すような一様な層構造のものを試験パターンとして行なうものである。従って、図X3に示すような1つの試験パターンに対し、光学定数N,Kと膜厚との異なる組み合わせが設定され、これら組み合わせ毎に分光波形が求められる。同様にして、他の設計上の層構造に対しても、光学定数N,Kと膜厚との異なる組み合わせ毎に分光波形が設定される。
【0040】
試験パターンに対して分光データ14が得られると、演算手段15では、この試験パターンと同じ層構造,膜種に対する分光波形を順次DB16から順次読み出して測定された分光パターン14の波形と比較し、この分光データ14の波形に最も近い分光波形を求め、この分光波形に対する膜厚と光学定数N,Kをこの分光データ14、従って、このときの試験パターンの膜厚と光学定数N,Kとしてデータベースに格納し、演算手段17において、この試験パターンと同じ膜種を用いる測定対象物の膜厚測定に用いる。
【0041】
かかる膜厚や光学定数を精度良く求めるためには、充分な反射光量が得られ、かつ測定となる試験パターンが比較的単純な層構造であることが必要であるため、かかる試験パターンとしては、被計測ウエハ1での検出視野内の、例えば、図3に示すような直径10μmの領域内で一様な層構造のテストパターン(TEG)あるいは同様な配線パターン部を指定する。一般に、半導体の薄膜を測定対象とする場合、全くの未知の物質の光学定数を計測することはなく、予め判っている材質の光学定数を計測し、補正することが多い。その場合、一致度を評価するフィッティング計算の初期値に近似値が使用できるため、比較的短い時間で計算を終了することができる。
【0042】
このように、ウエハ内の1点あるいはチップ内の1点を測定個所とし、上記の方式でこの測定個所の光学定数を算出しておき、その値を測定対象ウエハ或いはチップ内の各層の光学定数としてDB16に記憶させる。その後、同じウエハあるいは同じチップ内の他の測定個所、例えば、図4に示すような計測視野内で一様な層構造でなく、複雑な層構造をなす箇所の測定を行なう。その際には、分光器13で得られた子の測定個所での分光データ14は演算手段17に供給され、測定対象となる測定個所の膜の膜厚が上記の測定によって求められてDB16に記憶されている光学定数N,Kと分光データ14とを用いることにより、求められる。この場合、かかる光学定数N,Kは、上記のバラツキに応じて補正されたものであるから、得られた膜厚は、上記のような光学的性質の変動(光学定数のバラツキ)による測定誤差が低減されたものとになる。
【0043】
次に、図1に示す第1の実施形態の計測手順を図5を用いて説明する。
【0044】
始めに、測定対象となる被計測ウエハ1をステージ2に取り付け、この被計測ウエハ1の配線レイアウトや配線密度などのCADデータ30を取り込み、例えば、直径10μm以上の面積を持つ領域で層構造が一様な箇所を検索し、これを光学定数測定用のTEGパターンとして設定する(ステップ100)。次に、設定されたこのTEGパターンを分光器13に読み取り(ステップ101)、分光データ14を得る(ステップ102)。そして、演算手段15において、DB16での膜種・設計膜厚・膜種に応じた標準光学定数などの設計データから求めた分光波形31を用いて、この分光データ14に対する実際の光学定数を算出する(ステップ103)。以上の手順を被計測ウエハ1毎にあるいは被計測ウエハ1のチップ毎に行なうことにより、計測箇所の正確な光学定数32を求めることができる。
【0045】
次に、求めた光学定数32を用いて、被計測ウエハ1またはそのチップでの任意の箇所の計測点での膜厚の測定工程104に入る。この工程104では、まず、この任意の測定点を分光器13で読み取り(ステップ105)、その分光データ14を得る(ステップ106)。そして、得られた分光データ14とこの測定点の近傍で得られた光学定数32とからこの測定点での膜厚を算出する(ステップ107)。このように、近傍の位置で得られた光学定数32を用いて膜厚算出することにより、膜質変動による影響が少ない正確な膜厚が求められる。さらに、ステップ105〜107を同じ膜種が用いられる複数の測定点で行なうことにより(ステップ108)、膜厚分布33を得ることができる。
【0046】
なお、上記のように、被計測ウエハ1毎にあるいは被計測ウエハ1のチップ毎に得られる光学定数N,Kを用いて、光学定数の分布を得ることもできる。図6はTiN膜での得られた光学定数の屈折率Nの分布表示の一例を示すものである。これは、被計測ウエハ上の各TiN膜での屈折率Nを演算手段15で求めたものであり、チップ130毎の区分けしたウエハマップ131上で、得られた測定値を濃淡値に変換して表示することにより、ユーザに被計測ウエハ上での膜質の分布状態を視覚的に示すことができる。
【0047】
図7は本発明による膜計測方法及びその装置の第2の実施形態を示す構成図であって、36はL&S(ライン・アンド・スペース)計測部であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。この第2の実施形態は、半導体デバイスの製造におけるウエハ表面に形成されたパターンの3次元形状の計測に適用できるものであり、L&Sパターンを例とし、その形状を計測するものである。なお、図7では、図1に対応する部分に同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0048】
図14で説明したように、一般に、チップ本体70の周辺には、スクライブ領域71が設けられており、このスクライブ領域71にチップ本体70内の複数種(ここでは、5種類)の実パターン毎に、夫々の実パターンと同様のピッチ・幅の層構造のTEGパターン72〜75が設けられている。このTEGパターンは、一例として、図15に示すようなL&Sパターンが用いられる。この第2の実施形態は、かかるL&Sパターンの3次元形状を計測するものである。
【0049】
図7において、符号3〜13で示す検出光学系は図1に示す検出光学系と同様であり、被計測ウエハ1に設けられたL&Sパターンの1測定点の分光データ14を取得し、演算手段15では、この分光データ14とDB16でのデータとを用いて、このL&Sパターンの光学定数N,Kを求める。ここで、DB16には、各L&Sパターン毎に、その3次元形状と光学定数N,Kと分光波形とが対応付けられて格納されており、L&Sパターンの3次元形状と光学定数N,Kとから分光波形が求められている。
【0050】
このようにして、図15に示すようなL&Sパターンの光学定数が求まると、次に、かかるL&Sパターンの異なる位置(即ち、異なるラインや異なるスペース)を測定点とし、分光器13によってその分光データ14を求める。そして、L&S計測部36により、この分光データ14とDB16での光学定数や予め配置・製作したL&Sパターンの3次元形状をもとにした分光波形などのデータとを用いてL&Sパターンの3次元形状を計測し、その計測結果を表示部18で表示してユーザに提供する。
【0051】
次に、L&S計測部36でのL&Sパターンの3次元形状の計測方法について説明する。
【0052】
かかるパターン形状計測では、図14に示すチップレイアウトにおいて、予めチップ本体70の周辺のスクライブ領域71に、実パターン夫々に対応して、実パターンと同様のピッチ・幅の層構造の複数種類のL&Sパターン72〜75が少なくとも1パターンずつ形成されている。一方、設計データなどを用いてL&Sパターンの3次元形状をモデル化し、モデル中のライン幅,ライン形状,光学定数などを、上記第1の実施形態のように、その変動幅をパラメータとして変化させた場合に、その形状から発生する散乱光強度を光学シミュレーションによって求めてその分光波形を得る。このように求めた分光波形をライン幅,ライン形状,光学定数と対応付けてDB16に保持する。
【0053】
L&Sパターンの最初の測定点では、その測定点で得られた分光データ14の波形とDB16に保持された分光波形とを順次比較して分光データの波形に最も近い分光波形を検出し、この検出した分光波形に対するライン幅やライン形状がこの最初の測定点でのL&Sパターンの3次元形状となり、また、この検出された分光波形に対する光学定数をこのL&Sパターンの光学定数N,Kとする。
【0054】
そして、同じL&Sパターンの他の測定点について3次元形状を測定するのであるが、このときも、それらの測定点について分光データ14を取得し、L&S計測部36において、上記の最初の測定点での測定で得られた光学定数N,Kの分光波形とこの分光データ14の波形とを比較する。そして、この分光データ14の波形と最も近い分光波形を求め、この得られた分光波形に対するライン幅やライン形状がこの測定点での3次元形状を表わすものとする。
【0055】
このようにして、光学シミュレーションに上記の同一ウエハあるいは同一チップで求めた光学定数を用いることにより、光学定数の変動による計測誤差を低減することが可能となる。
【0056】
図8はこの第2の実施形態の動作手順を示すフローチャートである。
【0057】
同図において、ここでは、L&Sパターンの最初の測定点から光学定数40が求められており、また、分光波形41は設計データ(膜種や設計膜厚,標準の光学定数N,Kを基に、これらのバラツキを考慮して設計されて種々のL&Sパターンのライン幅やライン形状を表わすデータ)によって求められているものとする。これら光学定数40や分光波形41はDB16に保存されている。
【0058】
同じL&Sパターンの異なる測定点で工程200を行なうことにより、このL&Sパターンの3次元の形状分布42が得られる。この工程200では、まず、被計測ウエハ1上予め作成された図15に示すようなL&Sパターンの任意に設定された測定点の検出を検出光学系で行ない(ステップ201)、分光データ14を取得する。そして、L&S計測手段36において、求められた光学定数40に対する分光波形41と取得した分光データ14の波形とを比較し、この分光データ14の波形と最も一致する分光波形を検出して、この分光波形に対する設計データ(即ち、ライン幅やライン形状)をこの測定点の3次元形状を表わすデータとする(ステップ203)。
【0059】
このようにして、同じL&Sパターンでの複数の測定点について以上の処理を行ない(ステップ204)、得られた各測定点の形状データからこのL&Sパターンの形状分布42を求める。
【0060】
図9は本発明による膜計測装置での入力画面の一具体例を示す図である。
【0061】
図7において、ステージ2に測定対象となるウエハ1を搭載し、このウエハ1に関する情報(設計値やCADデータ)を入力してこのウエハ1を指定すると、図9に示す入力画面50において、その左上の領域にこのウエハ1のチップレイアウト51が表示される。そして、所定の操作によってかかるチップレイアウト51での所定のチップ53をカーソル52で指定すると、この指定されたチップ53の顕微鏡画像54が右上の領域に表示される。これにより、任意のチップ53のパターンのレイアウトをモニタすることができる。また、入力画面50の下側の領域55には、ユーザが行なった操作内容に対する結果あるいは指示が表示されている。
【0062】
かかる入力画面の表示により、ユーザは、測定に先立って、指定したチップ53内で光学定数の計測に必要な箇所の指定を実際のウエハ上のパターンを観察しながら行なうことができる。例えば、チップ53の顕微鏡画像54において、L&Sパターンのような指定した視野内で一様な層構造の箇所56を指定し、その座標を登録することにより、自動的に指定した位置での光学定数の計測が行なえるようになる。また、光学定数の計測点以外の任意の計測箇所、例えば、実パターン上で任意の計測点57を指定することも可能であり、この測定点57での膜厚などの測定を行なわせることもできる。
【0063】
図10は本発明による膜計測装置での入力画面の一具体例を示す図である。
【0064】
この具体例は、CADデータからユーザが指定した条件の面積内で、一様な層構造である領域を自動的に計算し、その候補を表示させることも可能とするものである。
【0065】
図10において、図9の具体例と同様して、ウエハのチップレイアウト51及びこのチップレイアウト51での指定されたチップ53の顕微鏡画像54が表示され、また、領域55にユーザが行なった操作内容に対する結果あるいは指示が表示されるが、さらに、この顕微鏡画像54において、光学定数の測定可能領域の候補58〜60も指示される。これにより、ユーザは、CADデータなどから光学定数の測定可能領域を推定するという作業が必要でなくなり、実際の顕微鏡画像54で確認しながら、指示されているかかる候補領域58〜60で光学定数の計測点61を指定することが可能となる。勿論、必ずしもユーザが確認を行なう必要はなく、自動的に光学定数の計測点を決定することも可能である。
【0066】
被計測ウエハ1の全面を膜計測する場合、例えば、図9に示す入力画面を例にとると、この被計測ウエハ1のチップレイアウト51の画像において、被計測ウエハ1の全面を均等に計測できるような分布でチップ53を選択する。ここでは、被計測ウエハ1の四隅のチップ53a〜53dと中央のチップ53eをサンプリングして指定した場合を示している。
【0067】
各チップ53〜53eを指定する毎に、指定されたチップに対する顕微鏡画像54が表示されるが、いま、チップの指定順をチップ53a,53b,53c,53d,53eとし、最初に指定されるチップ53aの顕微鏡画像54でその測定点57を指定すると、他のチップ53b〜53eについては、それが指定されたとき、その測定点も、チップ53aで指定された測定点57に対応した位置として、自動的に指定される。従って、複数のチップ53を指定して夫々の膜の膜厚やパターン形状を測定する場合には、最初に指定したチップで測定点を指定することにより、他のチップの測定点も自動的に設定されることになる。
【0068】
なお、ここでは、被計測ウエハ1の全面にわたって膜計測を行なうのに、5個のチップを指定するものとしたが、これに限ることなく、所定の個数のチップを指定するようにしてよく、また、その指定するチップも、図11に図示する位置のものに限るものではない。また、このように所要のチップをサンプリングして指定するのではなく、必要に応じて、被計測ウエハ1の全チップについて計測してもよいし、被計測ウエハ1の所定の領域に限って測定するようにしてもよい。
【0069】
以上、半導体デバイスの製造工程を例にして、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、半導体デバイスの製造工程に限定されるものではなく、液晶パネルを始めとして、光学的に透明な膜であれば、これらすべて適用することが可能であることは勿論である。
【0070】
半導体デバイスや表示パネル,DVD,TFT,LSIレチクルなどの薄膜デバイスの製造方法やその装置に本発明を適用する場合、薄膜の形成工程で膜厚,パターン形状の計測を上記のように行ない、計測結果に応じて膜形成装置を調整し、所定の膜厚,パターン形状が得られるようにする。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、形成された膜の光学定数が変化していても、それに対応した正確な膜厚やパターン形状の計測が可能であり、短時間で簡便にまた高精度に計測することができる。
【0072】
また、半導体デバイスの計測に当たっては、チップ毎あるいはウエハ毎に光学定数を計測できて、光学的な膜質が把握できるため、膜質自体の変動・面内分布の管理も行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による膜計測方法及び装置の第1の実施形態を示す図である。
【図2】図1での被測定物の光学定数を模式的に示すグラフ図である。
【図3】図1に示す実施形態での一様な膜構造での計測方法の一具体例を示す説明図である。
【図4】図1に示す実施形態での複雑な層構造での膜厚計測方法の一具体例を示す説明図である。
【図5】図1に示す実施形態の計測手順の流れを示すフローチャートである。
【図6】図1に示す実施形態によるウエハ上の光学係数の分布の計測結果を示す図である。
【図7】本発明による膜計測方法及びその装置の第2の実施形態を示す図である。
【図8】図7に示す第2の実施形態の計測手順の流れを示すフローチャート図である。
【図9】本発明による膜計測装置の計測個所設定のための入力画面の一具体例を示す図である。
【図10】本発明による膜計測装置の計測個所設定のための入力画面の他の具体例を示す図である。
【図11】図9に示す入力画面での計測点の設定方法の一具体例を示す図である。
【図12】従来のスキャッタロメトリ方式による計測光学系を示す図である。
【図13】図12に示すスキャッタロメトリ方式によって検出された波形を模式的に示す図である。
【図14】ウエハのチップ内でのパターン及び計測個所を示す図である。
【図15】L&S状のテストパターンを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 被計測ウエハ
2 ステージ
3 光源
5 照明光学系
9 検出光学系
13 分光器
14 分光データ
15 演算手段
16 データベース
17 演算手段
18 表示手段
36 L&S(ライン・アンドスペース)計測部
50 入力画面
51 ウエハのチップレイアウト
52 カーソル
53,53a〜53e チップ
54 チップの顕微鏡画像
56,57 測定点
58〜60 光学定数の測定可能領域の候補
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明な膜の厚さや3次元形状,それらの分布の計測及び膜管理に係り、例えば、半導体デバイスの製造過程での成膜工程や成膜後の表面の平坦化処理における半導体ウエハなどに対して最表面の膜厚や3次元形状を計測する方法及び装置に関する。
【0002】
なお、透明膜の例としては、半導体デバイスのほか、DVD,TFT,LSIレチクルなどの薄膜デバイスの製造工程で形成されるレジスト膜や絶縁膜なども含む。
【0003】
【従来の技術】
近年の半導体デバイスの製造工程では、高精度化・高密度化を実現するために、パターンの微細化・多層化の方向に進んでいる。これに伴い、半導体ウエハの表面に形成される薄膜では、各層の凹凸が積算されることにより、凹凸が増大している。このようなウエハ上の凹凸は、微細な配線などの形成に不可欠な露光・現像などのフォトリソ工程での安定したパターン形成を困難となり、このため、ウエハの表面の平坦化が行われる。ウエハ平坦化プロセスとしては、化学的及び物理的作用により表面を研磨して平坦化を実現する方法(CMP:Chemical Mechanical Polishing)が用いられている。CMP法は、当該技術分野では、既知の加工方法である。このような平坦化プロセスの管理において、より重要になるのが形成・加工された膜厚の管理である。
【0004】
ウエハ上の薄膜膜厚を非破壊・非接触で計測する方式には、例えば、光学的に計測する方法として、被計測膜に白色光を照射し、その反射光を検出することにより、膜による干渉光の分光分布を周波数解析し、分光波形の持つ周波数成分と膜厚との関係に着目して膜厚の絶対値を算出する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、検出した分光波形とモデルによる理論波形とのフィッティングにより、膜厚を算出する方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
さらに、膜厚の他に、パターンの3次元形状を光学解析的に計測する手法も提案されている。その1つとして、光学的に非接触・非破壊で微細パターンの寸法及び3次元形状を測定するスキャッタロメトリと呼ばれる方法である(例えば、特許文献参照)。この方法を、分光測定装置の一般的な構成を示す図12を用いて簡単に説明する。
【0007】
同図において、白色光光源72からの白色光を、対物レンズ73を介して、ウエハ70上の測定点に照射する。測定点では、入射光74は特定の角度で照射され、これと光学的に対称な角度の反射光75が集光レンズ76で集光され、受光部77で受光される。受光部77からの光は分光部78で分光され、各波長に対する測定点の反射強度が測定される。測定対象であるウエハ70はステージ71上に搭載されており、ステージ71をX,Y,Z方向に移動させることにより、ウエハ70上の任意の箇所に光を照射することが可能である。また、ステージ71は回転方向(θ)にも移動することが可能であり、同一測定点に対して、異なる角度θでの分光波形も検出可能である。
【0008】
図13にその測定結果である分光反射分布79を模式的に示すものであって、横軸は測定波長を、縦軸は反射強度を夫々示している。
【0009】
測定対象としての半導体チップのレイアウトの一例を図14に示す。
【0010】
同図において、一般に、チップ本体70の周辺には、スクライブ領域71が設けられている。このスクライブ領域71は、ウエハの完成後に、切断されて半導体チップから分離されるものである。このスクライブ領域71には、チップ本体70内の各パターンと同様の工程で製造されるテストパターン(TEG:Test Element Group)が設けられる可能性がある。ここでは、TEGパターン72〜75が設けられているものとしている。
【0011】
図15はかかるTEGパターンの一例を示すものであって、この例は、直線(パターン線)80とスペース(スペース線)81とが交互に配列された構成をなす、一般に、ライン&スペース(L&S)と呼ばれるパターンである。
【0012】
上記のスキャッタロメトリ法は、このようなテストパターンを対象として、図12に示すような光学系を用いて検出した散乱光強度と、モデル化したパターン形状から発生する散乱光強度を光学シミュレーションによって求めた結果とを比較して、双方の散乱強度分布が一致するようなモデルを測定対象の形状として出力する方法である。このように、基本的に光学的な測定であるため、測定装置が簡便で低価格な上、スループットが高いという利点がある。しかし、一方で検出に十分な光量を確保するため、テストパターンとしておよそ50μm角の均一な繰り返しパターンが必要である点や、パターン形状のモデルを計算機上で生成する必要があるため、現実的な時間で計測できるのは、現状一次元のライン&スペース形状のパターンである。
【0013】
これらの光学的計測方法は、いずれも簡便な方法であって、ナノメートルオーダーでの計測精度を可能としているが、測定対象物の光学的性質を利用しているため、計測に先立って、計測対象の光学特性(屈折率Nや消衰係数kの光学定数など)を予め求めておく必要があった。これらの光学特性を求めるには、一般に、エリプソメーターを用いて計測が行なわれるが、計測対象となるウエハとは別に光学特性評価用のモデルとしてのウエハを作成し、それを用いて計測を行なう必要があった。
【0014】
【特許文献1】
特開平6−252113号公報
【0015】
【特許文献2】
特開2000−241126号公報
【0016】
【特許文献3】
米国特許第5,867,276号明細書
【0017】
【解決しようとする課題】
上記のように、従来の光学的計測方法で対象物の膜厚あるいは配線パターンの3次元プロファイルを計測する方式では、予め各層の光学定数を計測しておく必要があった。一般に、このような薄膜の光学特性を計測するには、エリプソメータを用いるが、試料として、被計測層を最上層とした光学定数評価専用のウエハを製作し、そのウエハを用いて計測した結果から光学特性を決定していた。
【0018】
しかし、実際の製品の膜の光学特性は、その膜厚やウエハ毎あるいはウエハ面内の位置によって微妙に異なることが判っている。特に、TiNなどの窒化膜は、その傾向が大きく、10数%以上の変化があることもあり、近年のパターン寸法の微小化・高精度化に伴い、かかる計測誤差が無視できなくなってきている。
【0019】
このような課題を解決するため、実際の測定対象である製品ウエハにおいて、同一ウエハ或いは同一チップ内で光学定数を計測する手段を設けることが必要であった。
【0020】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、実際に測定対象となるパターンからその光学定数を計測可能とし、該パターンの膜厚や3次元形状を精度良く計測することができるようにした膜計測方法及びその装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明による計測方法では、一般的な顕微鏡光学系を用いた分光検出方法によって実現できる。例えば、本発明では、被測定パターン上の特定位置を白色光によって照明し、その反射光を光学的に検出し、検出した反射光を分光して分光データを得、その分光データの特徴から対象パターンの光学定数を算出・測定するものである。
【0022】
これらの測定を実現するために、本発明では、被測定パターン(測定対象が半導体デバイスの場合、半導体ウエハ上の透明膜によるパターン)上の所定の測定点に白色光を照射して分光データを得るための検出光学系と、被測定パターンに対して光学定数や膜厚に応じた分光波形を記録した記録手段と、これら分光波形のうちの該分光データに最も近い分光波形を検出し、検出した分光波形に対応する光学定数をこの被測定パターンの光学定数とする第1の演算手段と、被測定パターンの任意の測定点での膜厚を、その測定点での分光データと得られたこの光学定数とを用いて、求める第2の演算手段とを具備するものである。
【0023】
また、本発明は、被測定パターン(測定対象が半導体デバイスの場合、半導体ウエハ上の透明膜によるパターン)上の所定の測定点に白色光を照射して分光データを得るための検出光学系と、被測定パターンに対して光学定数や3次元敬称に応じた分光波形を記録した記録手段と、これら分光波形のうちの該分光データに最も近い分光波形を検出し、検出した分光波形に対応する光学定数をこの被測定パターンの光学定数とする第1の演算手段と、被測定パターンの任意の測定点での3次元形状を、その測定点での分光データと得られたこの光学定数に対する分光波形とを用いて、求める第2の演算手段とを具備するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
本発明は、半導体デバイスやDVD,TFT,LSIレチクルなどのように、基板上に形成した透明な膜の膜厚やパターン形状を計測するものであるが、以下に説明する実施形態では、半導体デバイスの製造を例とし、基板としてのウエハの表面に形成される層の膜厚計測を例にして説明する。
【0025】
図1は本発明による膜計測方法及びその装置の第1の実施形態を示す構成図であって、1は被計測ウエハ、2はステージ、3は光源、4は光ファイバ、5は照明レンズ系、6は照明絞り、7はハーフミラー、8は対物レンズ、9は検出レンズ系、10は光学フィルタ、11は視野絞り、12は光ファイバ、13は分光器、14は分光データ、15は演算手段、16はDB(データベース)、17は演算手段、18は表示手段である。
【0026】
同図において、被測定対象である被計測ウエハ1がXYZ方向とθ(回転角)方向とに移動可能なステージ2上に搭載されている。例えば、ハロゲンランプなどの光源3からの、例えば、波長帯域230〜800nmの白色光が、光ファイバ4を介して、照明レンズ系5に入射される。照明レンズ系5では、照明絞り6によって照明開口率NAを任意に変更可能である。照明レンズ系5からの平行光はハーフミラー7で反射され、対物レンズ8で集光されて被計測ウエハ1上に照射される。この白色光の照明範囲としては、概ねφ(直径)5μm〜50μmまで、被測定個所に応じて変更できるものである。
【0027】
被計測ウエハ1からの反射光は再び対物レンズ8を通り、ハーフミラー7を透過し、検出レンズ系9に入射する。検出レンズ系9では、被計測ウエハ1からの反射光が光学フィルタ10の位置で平行光となるように設計されており、この光学フィルタ10は、反射光のうち、0次光(直接反射光)のみを通過させる。これにより、反射光に含まれる被計測ウエハ1の被測定部分でのパターンエッジの回折光成分や表面の凹凸による散乱光成分を除去することができる。また、検出レンズ系9内の視野絞り11により、被計測ウエハ1上の検出スポット径の大きさを変更可能としている。検出レンズ系9を通過した光は、光ファイバ12を通って分光器13に入射され、分光器13内で波長毎に分光されて夫々の波長毎の反射強度として電気信号に変換され、分光データ14として検出される。
【0028】
以上の構成部材3〜13が、膜計測装置の光学検出系を構成しているが、光源3を照明レンズ系5に取り付け、また、分光器13を検出レンズ系9に取り付けることにより、光ファイバ4,12を省くようにしてもよい。また、図示しないが、被計測ウエハ1の測定点に照射光を集束させるための自動焦点調整装置も設けられている。
【0029】
ここで、測定対象となる層の膜厚を測定する場合、かかる層(測定対象となる層)と同じ材料から成り、TEGパターンのような一様な層構造のパターンを試験パターンとして、そのて読取りを行なう。このような試験パターンから得られた分光データ14は演算手段15に供給される。演算手段15では、後述する方法により、DB16での設計データ・CADデータ・標準光学定数などを用いた演算によって、光学定数としての屈折率N,減衰係数K(以下、これらをまとめて光学係数N,Kという)が算出される。算出されたこの光学係数N,Kは、DB16に格納される。
【0030】
図2は検出されたこれら光学定数N,Kの一例を示すものであって、図示するように、光学定数N,Kは各波長によって夫々一意に決定される。
【0031】
このようにして、まず、TEGパターンのような一様な層構造のパターンの読取りを行ない、かかるパターンに対する光学係数N,Kを求める。
【0032】
次に、被計測ウエハ1での測定対象となる層の膜厚を測定する。この層は上記の試験パターンと同じ材料からなるものである。この場合も、試験パターンと同様して、この層の測定点の分光データ14が得られるが、この分光データは演算手段17に供給される。この演算手段17では、上記の試験パターンから得られてDB16に格納されている光学定数N,Kを用いて、この測定点での膜厚が計算される。
【0033】
なお、ウエハに形成される膜では、膜種にもよるが、光学検出系で使用する光の波長範囲では、通常、減数係数Kはほとんど1であり、このため、膜厚の測定の場合には、屈折率Nだけを用いるだけでよいが、より測定精度を高める場合には、減衰係数Kも用いられる。
【0034】
以上の測定動作を被計測ウエハ1上の同じ材料の複数の異なる個所(例えば、同じ被計測ウエハでの複数の異なるチップや同じチップ内の同じ材料,層構造の異なる位置など)で行なれ、夫々毎に膜厚が測定される。そして、測定された膜厚からこの被計測ウエハ1での同じ材料からなる層の膜厚分布が得られる。得られた膜厚分布は表示手段18で表示され、ユーザに提供される。
【0035】
次に、演算手段15,17での光学定数N,K及び膜厚の算出について説明する。
【0036】
上記のように、演算手段15は、被計測ウエハ1の測定対象となる層の膜厚を測定するに際し、この測定対象となる層の光学定数N,Kを求めるものである。かかる光学定数N,Kを求める方法としては、DB16に予め種々の光学定数N,Kと膜厚との組み合わせ毎に対応する分光波形を保持しておく、分光器13で得られた分光データ14の波形とDB16での分光波形とを比較し、この分光データ14の波形に最も近い分光波形を求め、求めた分光波形に対する光学定数N,Kをこの分光データ14、従って、そのときの測定対象に対する光学定数N,Kとするものである。
【0037】
ここで、測定対象(試料)が1以上の層からなる場合、演算によってこれらの層の膜厚と光学定数とから各層での表面反射光を求めることができ、これら表面反射光を基に、試料の表面反射率を下層より順次計算することにより、この試料の分光波形を計算することができる。従って、この試料について、各層の膜厚や光学定数N,Kと分光波形が対応付けられる。試料として、図3に示すように、複数の層21〜24からなるものであっても、計測視野内で一様な層構造をなしているものであるときには、その設計上の各層21〜24の膜厚や光学定数を用いてそれら層21〜24の表面反射光25〜28を求めることができる。このような試料に対して、各層の膜厚や光学定数N,Kとこれを用いて求めた分光波形とを対応付けて、DB16に保存するものである。
【0038】
ところで、所定の材料(膜種)で所定の膜厚の膜を形成しても、かかる膜種の光学定数N,Kや膜厚にバラツキが生ずる。従って、設計上の膜厚や酸化膜,チタン膜といった膜種で決まる標準的な光学定数のみを用いたのでは、誤差が生ずることになる。そこで、この第1の実施形態では、演算手段15とDB16とを設け、測定対象の膜厚を測定する前に、TEGパターンなどの試験パターンを用いて、上記のように、測定対象の膜の光学定数を求め、これに基づいて測定対象の膜の膜厚を測定するものであるが、膜厚や光学定数のバラツキも考慮して、測定される分光データ14の波形と比較される分光波形を設定しておくものである。
【0039】
即ち、上記のように、設計に従った膜種,膜厚で層を形成しても、その光学定数N,Kや膜厚にバラツキが生ずる。しかし、このバラツキによるこれら光学定数N,K、膜厚の変化幅は既知である。そこで、かかる変化幅内で複数の光学定数N,Kと膜厚とを決め、夫々の光学定数N,Kと膜厚との組み合わせ毎に、上記のように演算して、光学定数N,Kと膜厚との組み合わせ毎に分光波形を求め、DB16に格納しておく。かかる演算は、測定対象物の設計に従う膜種を用い、図3に示すような一様な層構造のものを試験パターンとして行なうものである。従って、図X3に示すような1つの試験パターンに対し、光学定数N,Kと膜厚との異なる組み合わせが設定され、これら組み合わせ毎に分光波形が求められる。同様にして、他の設計上の層構造に対しても、光学定数N,Kと膜厚との異なる組み合わせ毎に分光波形が設定される。
【0040】
試験パターンに対して分光データ14が得られると、演算手段15では、この試験パターンと同じ層構造,膜種に対する分光波形を順次DB16から順次読み出して測定された分光パターン14の波形と比較し、この分光データ14の波形に最も近い分光波形を求め、この分光波形に対する膜厚と光学定数N,Kをこの分光データ14、従って、このときの試験パターンの膜厚と光学定数N,Kとしてデータベースに格納し、演算手段17において、この試験パターンと同じ膜種を用いる測定対象物の膜厚測定に用いる。
【0041】
かかる膜厚や光学定数を精度良く求めるためには、充分な反射光量が得られ、かつ測定となる試験パターンが比較的単純な層構造であることが必要であるため、かかる試験パターンとしては、被計測ウエハ1での検出視野内の、例えば、図3に示すような直径10μmの領域内で一様な層構造のテストパターン(TEG)あるいは同様な配線パターン部を指定する。一般に、半導体の薄膜を測定対象とする場合、全くの未知の物質の光学定数を計測することはなく、予め判っている材質の光学定数を計測し、補正することが多い。その場合、一致度を評価するフィッティング計算の初期値に近似値が使用できるため、比較的短い時間で計算を終了することができる。
【0042】
このように、ウエハ内の1点あるいはチップ内の1点を測定個所とし、上記の方式でこの測定個所の光学定数を算出しておき、その値を測定対象ウエハ或いはチップ内の各層の光学定数としてDB16に記憶させる。その後、同じウエハあるいは同じチップ内の他の測定個所、例えば、図4に示すような計測視野内で一様な層構造でなく、複雑な層構造をなす箇所の測定を行なう。その際には、分光器13で得られた子の測定個所での分光データ14は演算手段17に供給され、測定対象となる測定個所の膜の膜厚が上記の測定によって求められてDB16に記憶されている光学定数N,Kと分光データ14とを用いることにより、求められる。この場合、かかる光学定数N,Kは、上記のバラツキに応じて補正されたものであるから、得られた膜厚は、上記のような光学的性質の変動(光学定数のバラツキ)による測定誤差が低減されたものとになる。
【0043】
次に、図1に示す第1の実施形態の計測手順を図5を用いて説明する。
【0044】
始めに、測定対象となる被計測ウエハ1をステージ2に取り付け、この被計測ウエハ1の配線レイアウトや配線密度などのCADデータ30を取り込み、例えば、直径10μm以上の面積を持つ領域で層構造が一様な箇所を検索し、これを光学定数測定用のTEGパターンとして設定する(ステップ100)。次に、設定されたこのTEGパターンを分光器13に読み取り(ステップ101)、分光データ14を得る(ステップ102)。そして、演算手段15において、DB16での膜種・設計膜厚・膜種に応じた標準光学定数などの設計データから求めた分光波形31を用いて、この分光データ14に対する実際の光学定数を算出する(ステップ103)。以上の手順を被計測ウエハ1毎にあるいは被計測ウエハ1のチップ毎に行なうことにより、計測箇所の正確な光学定数32を求めることができる。
【0045】
次に、求めた光学定数32を用いて、被計測ウエハ1またはそのチップでの任意の箇所の計測点での膜厚の測定工程104に入る。この工程104では、まず、この任意の測定点を分光器13で読み取り(ステップ105)、その分光データ14を得る(ステップ106)。そして、得られた分光データ14とこの測定点の近傍で得られた光学定数32とからこの測定点での膜厚を算出する(ステップ107)。このように、近傍の位置で得られた光学定数32を用いて膜厚算出することにより、膜質変動による影響が少ない正確な膜厚が求められる。さらに、ステップ105〜107を同じ膜種が用いられる複数の測定点で行なうことにより(ステップ108)、膜厚分布33を得ることができる。
【0046】
なお、上記のように、被計測ウエハ1毎にあるいは被計測ウエハ1のチップ毎に得られる光学定数N,Kを用いて、光学定数の分布を得ることもできる。図6はTiN膜での得られた光学定数の屈折率Nの分布表示の一例を示すものである。これは、被計測ウエハ上の各TiN膜での屈折率Nを演算手段15で求めたものであり、チップ130毎の区分けしたウエハマップ131上で、得られた測定値を濃淡値に変換して表示することにより、ユーザに被計測ウエハ上での膜質の分布状態を視覚的に示すことができる。
【0047】
図7は本発明による膜計測方法及びその装置の第2の実施形態を示す構成図であって、36はL&S(ライン・アンド・スペース)計測部であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。この第2の実施形態は、半導体デバイスの製造におけるウエハ表面に形成されたパターンの3次元形状の計測に適用できるものであり、L&Sパターンを例とし、その形状を計測するものである。なお、図7では、図1に対応する部分に同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0048】
図14で説明したように、一般に、チップ本体70の周辺には、スクライブ領域71が設けられており、このスクライブ領域71にチップ本体70内の複数種(ここでは、5種類)の実パターン毎に、夫々の実パターンと同様のピッチ・幅の層構造のTEGパターン72〜75が設けられている。このTEGパターンは、一例として、図15に示すようなL&Sパターンが用いられる。この第2の実施形態は、かかるL&Sパターンの3次元形状を計測するものである。
【0049】
図7において、符号3〜13で示す検出光学系は図1に示す検出光学系と同様であり、被計測ウエハ1に設けられたL&Sパターンの1測定点の分光データ14を取得し、演算手段15では、この分光データ14とDB16でのデータとを用いて、このL&Sパターンの光学定数N,Kを求める。ここで、DB16には、各L&Sパターン毎に、その3次元形状と光学定数N,Kと分光波形とが対応付けられて格納されており、L&Sパターンの3次元形状と光学定数N,Kとから分光波形が求められている。
【0050】
このようにして、図15に示すようなL&Sパターンの光学定数が求まると、次に、かかるL&Sパターンの異なる位置(即ち、異なるラインや異なるスペース)を測定点とし、分光器13によってその分光データ14を求める。そして、L&S計測部36により、この分光データ14とDB16での光学定数や予め配置・製作したL&Sパターンの3次元形状をもとにした分光波形などのデータとを用いてL&Sパターンの3次元形状を計測し、その計測結果を表示部18で表示してユーザに提供する。
【0051】
次に、L&S計測部36でのL&Sパターンの3次元形状の計測方法について説明する。
【0052】
かかるパターン形状計測では、図14に示すチップレイアウトにおいて、予めチップ本体70の周辺のスクライブ領域71に、実パターン夫々に対応して、実パターンと同様のピッチ・幅の層構造の複数種類のL&Sパターン72〜75が少なくとも1パターンずつ形成されている。一方、設計データなどを用いてL&Sパターンの3次元形状をモデル化し、モデル中のライン幅,ライン形状,光学定数などを、上記第1の実施形態のように、その変動幅をパラメータとして変化させた場合に、その形状から発生する散乱光強度を光学シミュレーションによって求めてその分光波形を得る。このように求めた分光波形をライン幅,ライン形状,光学定数と対応付けてDB16に保持する。
【0053】
L&Sパターンの最初の測定点では、その測定点で得られた分光データ14の波形とDB16に保持された分光波形とを順次比較して分光データの波形に最も近い分光波形を検出し、この検出した分光波形に対するライン幅やライン形状がこの最初の測定点でのL&Sパターンの3次元形状となり、また、この検出された分光波形に対する光学定数をこのL&Sパターンの光学定数N,Kとする。
【0054】
そして、同じL&Sパターンの他の測定点について3次元形状を測定するのであるが、このときも、それらの測定点について分光データ14を取得し、L&S計測部36において、上記の最初の測定点での測定で得られた光学定数N,Kの分光波形とこの分光データ14の波形とを比較する。そして、この分光データ14の波形と最も近い分光波形を求め、この得られた分光波形に対するライン幅やライン形状がこの測定点での3次元形状を表わすものとする。
【0055】
このようにして、光学シミュレーションに上記の同一ウエハあるいは同一チップで求めた光学定数を用いることにより、光学定数の変動による計測誤差を低減することが可能となる。
【0056】
図8はこの第2の実施形態の動作手順を示すフローチャートである。
【0057】
同図において、ここでは、L&Sパターンの最初の測定点から光学定数40が求められており、また、分光波形41は設計データ(膜種や設計膜厚,標準の光学定数N,Kを基に、これらのバラツキを考慮して設計されて種々のL&Sパターンのライン幅やライン形状を表わすデータ)によって求められているものとする。これら光学定数40や分光波形41はDB16に保存されている。
【0058】
同じL&Sパターンの異なる測定点で工程200を行なうことにより、このL&Sパターンの3次元の形状分布42が得られる。この工程200では、まず、被計測ウエハ1上予め作成された図15に示すようなL&Sパターンの任意に設定された測定点の検出を検出光学系で行ない(ステップ201)、分光データ14を取得する。そして、L&S計測手段36において、求められた光学定数40に対する分光波形41と取得した分光データ14の波形とを比較し、この分光データ14の波形と最も一致する分光波形を検出して、この分光波形に対する設計データ(即ち、ライン幅やライン形状)をこの測定点の3次元形状を表わすデータとする(ステップ203)。
【0059】
このようにして、同じL&Sパターンでの複数の測定点について以上の処理を行ない(ステップ204)、得られた各測定点の形状データからこのL&Sパターンの形状分布42を求める。
【0060】
図9は本発明による膜計測装置での入力画面の一具体例を示す図である。
【0061】
図7において、ステージ2に測定対象となるウエハ1を搭載し、このウエハ1に関する情報(設計値やCADデータ)を入力してこのウエハ1を指定すると、図9に示す入力画面50において、その左上の領域にこのウエハ1のチップレイアウト51が表示される。そして、所定の操作によってかかるチップレイアウト51での所定のチップ53をカーソル52で指定すると、この指定されたチップ53の顕微鏡画像54が右上の領域に表示される。これにより、任意のチップ53のパターンのレイアウトをモニタすることができる。また、入力画面50の下側の領域55には、ユーザが行なった操作内容に対する結果あるいは指示が表示されている。
【0062】
かかる入力画面の表示により、ユーザは、測定に先立って、指定したチップ53内で光学定数の計測に必要な箇所の指定を実際のウエハ上のパターンを観察しながら行なうことができる。例えば、チップ53の顕微鏡画像54において、L&Sパターンのような指定した視野内で一様な層構造の箇所56を指定し、その座標を登録することにより、自動的に指定した位置での光学定数の計測が行なえるようになる。また、光学定数の計測点以外の任意の計測箇所、例えば、実パターン上で任意の計測点57を指定することも可能であり、この測定点57での膜厚などの測定を行なわせることもできる。
【0063】
図10は本発明による膜計測装置での入力画面の一具体例を示す図である。
【0064】
この具体例は、CADデータからユーザが指定した条件の面積内で、一様な層構造である領域を自動的に計算し、その候補を表示させることも可能とするものである。
【0065】
図10において、図9の具体例と同様して、ウエハのチップレイアウト51及びこのチップレイアウト51での指定されたチップ53の顕微鏡画像54が表示され、また、領域55にユーザが行なった操作内容に対する結果あるいは指示が表示されるが、さらに、この顕微鏡画像54において、光学定数の測定可能領域の候補58〜60も指示される。これにより、ユーザは、CADデータなどから光学定数の測定可能領域を推定するという作業が必要でなくなり、実際の顕微鏡画像54で確認しながら、指示されているかかる候補領域58〜60で光学定数の計測点61を指定することが可能となる。勿論、必ずしもユーザが確認を行なう必要はなく、自動的に光学定数の計測点を決定することも可能である。
【0066】
被計測ウエハ1の全面を膜計測する場合、例えば、図9に示す入力画面を例にとると、この被計測ウエハ1のチップレイアウト51の画像において、被計測ウエハ1の全面を均等に計測できるような分布でチップ53を選択する。ここでは、被計測ウエハ1の四隅のチップ53a〜53dと中央のチップ53eをサンプリングして指定した場合を示している。
【0067】
各チップ53〜53eを指定する毎に、指定されたチップに対する顕微鏡画像54が表示されるが、いま、チップの指定順をチップ53a,53b,53c,53d,53eとし、最初に指定されるチップ53aの顕微鏡画像54でその測定点57を指定すると、他のチップ53b〜53eについては、それが指定されたとき、その測定点も、チップ53aで指定された測定点57に対応した位置として、自動的に指定される。従って、複数のチップ53を指定して夫々の膜の膜厚やパターン形状を測定する場合には、最初に指定したチップで測定点を指定することにより、他のチップの測定点も自動的に設定されることになる。
【0068】
なお、ここでは、被計測ウエハ1の全面にわたって膜計測を行なうのに、5個のチップを指定するものとしたが、これに限ることなく、所定の個数のチップを指定するようにしてよく、また、その指定するチップも、図11に図示する位置のものに限るものではない。また、このように所要のチップをサンプリングして指定するのではなく、必要に応じて、被計測ウエハ1の全チップについて計測してもよいし、被計測ウエハ1の所定の領域に限って測定するようにしてもよい。
【0069】
以上、半導体デバイスの製造工程を例にして、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、半導体デバイスの製造工程に限定されるものではなく、液晶パネルを始めとして、光学的に透明な膜であれば、これらすべて適用することが可能であることは勿論である。
【0070】
半導体デバイスや表示パネル,DVD,TFT,LSIレチクルなどの薄膜デバイスの製造方法やその装置に本発明を適用する場合、薄膜の形成工程で膜厚,パターン形状の計測を上記のように行ない、計測結果に応じて膜形成装置を調整し、所定の膜厚,パターン形状が得られるようにする。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、形成された膜の光学定数が変化していても、それに対応した正確な膜厚やパターン形状の計測が可能であり、短時間で簡便にまた高精度に計測することができる。
【0072】
また、半導体デバイスの計測に当たっては、チップ毎あるいはウエハ毎に光学定数を計測できて、光学的な膜質が把握できるため、膜質自体の変動・面内分布の管理も行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による膜計測方法及び装置の第1の実施形態を示す図である。
【図2】図1での被測定物の光学定数を模式的に示すグラフ図である。
【図3】図1に示す実施形態での一様な膜構造での計測方法の一具体例を示す説明図である。
【図4】図1に示す実施形態での複雑な層構造での膜厚計測方法の一具体例を示す説明図である。
【図5】図1に示す実施形態の計測手順の流れを示すフローチャートである。
【図6】図1に示す実施形態によるウエハ上の光学係数の分布の計測結果を示す図である。
【図7】本発明による膜計測方法及びその装置の第2の実施形態を示す図である。
【図8】図7に示す第2の実施形態の計測手順の流れを示すフローチャート図である。
【図9】本発明による膜計測装置の計測個所設定のための入力画面の一具体例を示す図である。
【図10】本発明による膜計測装置の計測個所設定のための入力画面の他の具体例を示す図である。
【図11】図9に示す入力画面での計測点の設定方法の一具体例を示す図である。
【図12】従来のスキャッタロメトリ方式による計測光学系を示す図である。
【図13】図12に示すスキャッタロメトリ方式によって検出された波形を模式的に示す図である。
【図14】ウエハのチップ内でのパターン及び計測個所を示す図である。
【図15】L&S状のテストパターンを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 被計測ウエハ
2 ステージ
3 光源
5 照明光学系
9 検出光学系
13 分光器
14 分光データ
15 演算手段
16 データベース
17 演算手段
18 表示手段
36 L&S(ライン・アンドスペース)計測部
50 入力画面
51 ウエハのチップレイアウト
52 カーソル
53,53a〜53e チップ
54 チップの顕微鏡画像
56,57 測定点
58〜60 光学定数の測定可能領域の候補
Claims (15)
- 透明な膜による被測定パターンの膜厚を計測する方法であって、
該被測定パターンでの一様な層構造の領域に白色光を照射して該一様な層構造の領域での分光データを得、該分光データを用いて該被測定パターンの透明な膜の光学定数を計測し、
該被測定パターンでの膜厚計測する任意の位置に白色光を照射して該任意の位置での分光データを得、該分光データの波形と計測した該光学定数とから、該任意の位置での膜厚を計測することを特徴とする膜計測方法。 - 請求項1において、
前記被測定パターンと同一膜種による層構造での種々の光学定数と膜厚に対する分光波形が予め設定されており、
該分光波形のうちの前記一様な層構造の領域での前記分光データの波形に最も近い該分光波形に対する該光学定数を、前記被測定パターンの透明な膜の光学定数とすることを特徴とする膜計測方法。 - 請求項2において、
予め設定される前記分光波形は、前記光学定数や前記膜厚のバラツキによる変化幅の範囲内での異なる値の光学定数と膜厚との組み合わせ毎に設定されていることを特徴とする膜計測方法。 - 請求項1,2または3において、
前記被測定パターンは半導体ウエハ上に形成されたチップ本体のパターンであって、
前記一様な層構造の領域は、該チップ本体外に形成されたライン・アンド・スペースパターンの領域であることを特徴とする膜計測方法。 - 請求項4において、
前記半導体ウエハの各個所での前記光学定数を測定し、前記半導体ウエハでの光学定数の分布を計測することを特徴とする膜計測方法。 - 透明な膜による被測定パターンの3次元的な形状を計測する方法であって、
該被測定パターンの第1の測定点に白色光を照射して該被測定パターンでの分光データを得、該分光データを用いて該被測定パターンの透明な膜の光学定数を計測し、該被測定パターンの設計データと計測した該光学定数とに対応した分光波形を設定し、
該被測定パターンでの該第1の測定点以外の任意の位置に白色光を照射して該任意の位置での分光データを得、該分光データの波形と設定された該分光波形とから、該被測定パターンの該任意の位置での3次元形状を計測することを特徴とする膜計測方法。 - 請求項6において、
前記被測定パターンと同一膜種による層構造での種々の光学定数と膜厚に対する分光波形が予め設定されており、
該分光波形のうちの前記第1の測定点で得られた前記分光データの波形に最も近い該分光波形に対する該光学定数を、前記被測定パターンの透明な膜の光学定数とすることを特徴とする膜計測方法。 - 請求項7において、
予め設定される前記分光波形は、前記光学定数の標準値や前記設計データからの前記被測定パターンの形状のバラツキによる変化幅の範囲内で決められた異なる光学定数と形状との組み合わせ毎に設定されていることを特徴とする膜計測方法。 - 請求項6,7または8において、
前記被測定パターンは、半導体ウエハ上のチップ本体外に形成されたライン・アンド・スペースパターンであることを特徴とする膜計測方法。 - 基板上に形成された透明な膜による被測定パターンの膜厚を計測する装置であって、
該被測定パターンに白色光を照射し、該被測定パターンでの分光データを生成する検出光学系と、
該被測定パターンでの一様な層構造の領域に該白色光を照射することによって得られた該分光データを用いて演算処理することにより、該被測定パターンの光学定数を求める第1の演算手段と、
該被測定パターンでの該一様な層構造の領域以外の領域に該白色光を照射することによって得られた該分光データと、該第1の演算手段によって得られた該光学定数とを用いた演算処理により、該被測定パターンの膜厚を計測する第2の演算処理手段とを備えたことを特徴とする膜計測装置。 - 請求項10において、
前記被測定パターンでの前記一様な層構造の領域に対して、前記一様な層構造の領域での膜厚の設計データからのバラツキや光学定数の標準値からのバラツキによる該膜厚や該光学定数の変動幅の範囲内で決められた複数の膜厚と光学定数との組み合わせに対する分光波形を保持するデータベースを備え、
前記第1の演算手段は、該データベースに保持されている該分光波形のうちの、前記被測定パターンの一様な層構造の領域から得られた前記分光データに最も近い該分光波形を検出し、検出した該分光波形に対応する該光学定数を前記被測定パターンの光学定数とすることを特徴とする膜計測装置。 - 請求項10または11において、
前記基板は半導体ウエハであり、前記被測定パターンは該半導体ウエハに形成されたチップパターンであって、前記一様な層構造の領域は、ライン・アンド・スペースパターンであることを特徴とする膜計測装置。 - 基板上に形成された透明な膜による被測定パターンの3次元形状を計測する装置であって、
該被測定パターンの第1の測定点に白色光を照射し、該被測定パターンでの分光データを生成する検出光学系と、
該第1の測定点に該白色光を照射することによって得られた該分光データを用いて演算処理することにより、該被測定パターンの光学定数を求める第1の演算手段と、
該被測定パターンでの該第1の測定点以外の任意の測定点に該白色光を照射することによって得られた該分光データと該第1の演算手段によって得られた該光学定数に対応して予め設定されている分光波形とを用いて演算処理し、該任意の位置での3次元形状を計測する第2の演算処理手段とを備えたことを特徴とする膜計測装置。 - 請求項13において、
前記被測定パターンに対して、前記被測定パターンの3次元形状に関する設計データからのバラツキや光学定数の標準値からのバラツキによる該3次元形状や該光学定数の変動幅の範囲内で決められた複数種の3次元形状と光学定数との組み合わせに対する分光波形を保持するデータベースを備え、
前記第1の演算手段は、該データベースに保持されている該分光波形のうちの、前記被測定パターンの前記第1の測定点で得られた前記分光データに最も近い該分光波形を検出し、検出した該分光波形に対応する該光学定数を前記被測定パターンの光学定数とし、
前記第2の演算手段は、該データベースに保持され、かつ該第1の演算手段で得られた該光学定数に対する該分光波形のうちの、前記被測定パターンの前記第1の測定点以外の任意の測定点で得られた前記分光データに最も近い該分光波形を検出し、検出した該分光波形に対応する該3次元形状を前記被測定パターンの前記第1の測定点以外の任意の測定点での3次元形状とすることを特徴とする膜計測装置。 - 請求項13または14において、
前記基板は半導体ウエハであり、前記被測定パターンは該半導体ウエハに形成された一様な層構造のライン・アンド・スペースパターンであることを特徴とする膜計測装置。
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