JP2005030556A - トラクション減速装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

トラクション減速装置及びこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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真一 金谷
Takahiko Ryuzaki
貴彦 龍崎
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一男 高野
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聡 深田
Mitsuaki Kuroda
光昭 黒田
Naoto Nishi
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Abstract

【課題】
遊星減速装置を多段に連結することなく出力回転を入力回転に対して高い減速比で取り出すことができ、多数のモータが必要とされる画像形成装置等において、かかる装置の小型化、低コスト化に寄与することが可能なトラクション減速装置を提供する。
【解決手段】
入力軸となる太陽ローラ51と、円環状に形成される共に周方向に固定されたインターナルリング53と、互いに外径の異なる入力側ローラ部52a及び出力側ローラ部52bを有すると共に、かかる入力側ローラ部52aが前記太陽ローラ51の外周面とインターナルリング53の内周面との間に挟み込まれ、かかる太陽ローラ51の回転に連れ回される複数の遊星ローラ52と、円環状に形成されると共に周方向に回転自在に支承され、前記遊星ローラ52の出力側ローラ部52bに対し外側から取り囲むようにして圧接する出力リング55と、この出力リング55と共に回転する出力軸54とから構成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、感光体ドラム、中間転写ベルト、記録シートの搬送ローラ、現像器、定着器等の被回転体をモータによって駆動する際に、かかるモータの回転速度を所定の回転速度へ減速して伝達する目的で使用される減速装置に係り、特に、モータの回転動力を減速ギヤではなくローラ間の摩擦によって伝達する所謂トラクション方式の減速装置に関する。
特開2002−171721号公報
例えば、電子写真複写機やレーザビームプリンタ等の画像形成装置では、画情報に応じたトナー像を形成してこれを記録シートに転写、定着するプロセス中に、感光体ドラム、現像剤搬送ロール、転写ロール、ドラムクリーナ、記録シート搬送ロール、定着ロール等の種々の回転体が存在し、これらを複数のモータによって所定の速度で回転させている。また、各回転体に対して所定の回転速度を与えるため、これらモータの出力軸は減速ギヤ列等の減速機構を介して感光体ドラム等の前記回転体に接続されている。特に、フルカラー複写機やフルカラーレーザビームプリンタにおいては、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各色トナー像を高精度に重ね合わせることが要求され、感光体ドラムや中間転写体等の回転速度を高精度に制御することが必要とされている。
しかし、モータの回転速度を減速ギヤ列を用いて減速した場合には、ギヤの形成精度や回転軸に対する偏心等に起因し、ギヤ同士の噛み合いにはその回転速度に応じた周波数の振動が発生し易い。このため、減速ギヤを介してモータの回転速度を感光体ドラムや中間転写体等に伝達した場合には、モータの回転速度を高精度に制御したとしても、感光体ドラム等に回転速度ムラが発生し、厳密な意味では色ずれや色むらを完全には防止することができないといった懸念がある。
一方、ギヤを用いることなくモータの回転を減速するものとしては、トラクション方式の遊星減速装置が知られている。このトラクション方式の遊星減速装置では、モータの出力軸と連結された太陽ローラを取り囲むようにしてインターナルリングが配置されると共に、このインターナルリングの内周面と太陽ローラの外周面との間には3個の遊星ローラが挟み込まれており、更には前記太陽ローラと同一軸心上に配置されると共に遊星ローラの公転によって回転する出力軸が設けられている。このような構成により、モータの回転に伴って前記太陽ローラが回転すると、この太陽ローラと遊星ローラとの間に作用する摩擦力によって該遊星ローラが回転し、かかる遊星ローラは自転しながら太陽ローラの周囲を公転する。そして、この公転により前記出力軸は回転し、モータの回転は減速された状態で出力軸に伝達されることになる。このようなトラクション方式による減速装置では、ギヤのような歯の噛み合い振動が存在しないため、感光体ドラム等の回転体に対してモータの回転を高精度に伝達することが可能である。
この遊星減速装置はインターナルリング内における遊星ローラの径と太陽ローラの径の比によって減速比が決定され、遊星ローラの径に対して太陽ローラの径が小さくなる程、大きな減速比を得ることができる。しかし、回転トルクを伝達するために必要な強度等を考慮すると、太陽ローラの径を極端に小さくすることはできず、また、インターナルリングの内側に配置される3個の遊星ローラは互いに干渉することなく配置される必要があるので、これら遊星ローラの最大径も幾何学的に制限されてしまう。このため、前記遊星減速装置における最大減速比は1/12強が限界とされており、これ以上の減速比を得るためには遊星減速装置を多段構成とし、例えば、1段目の遊星減速装置の出力軸に2段目の遊星減速装置の太陽ローラを連結し、2段目の遊星減速装置の出力軸を感光体ドラム等の被回転体に連結する必要がある。
しかし、それでは減速装置そのものの小型化を図ることができず、多数のモータと減速装置を必要とするプリンタや複写機等の画像形成装置においては、装置の小型化の面で著しく不利となる他、生産コスト面の低減化に関しても障害となってしまう。また、最大減速比を保持したまま減速装置の小型化を図ろうとすると、太陽ローラの外径、遊星ローラの外径、インターナルリングの内径の比率を維持したまま、総ての構成を小型化する必要があり、太陽ローラ径が極端に小さくなってしまうことから、耐久性が著しく低下してしまう。
一方、トラクション方式の遊星減速装置で高減速比のものとしては、特開平2002−171721号公報に開示される疑似2段式のものが知られている。この遊星減速装置では遊星ローラが大径部と小径部とを備えた段付きローラとして構成されており、大径部の外周面が太陽ローラの外周面と接触し、かかる遊星ローラが太陽ローラの回転に連れ回される一方、小径部の外周面がインターナルリングの内周面と接触し、これによって遊星ローラが太陽ローラの周囲を公転するように構成されている。この遊星減速装置は遊星ローラの大径部と小径部の比率を大きく設定することにより、前述した従来の1段式遊星減速装置に比べて高減速比を得ることが可能であるが、それでも構造上の理由により、最大減速比は1/30弱が限界であり、それよりも大きい減速比を得たいのであれば、やはり遊星減速装置を多段に連結する必要がある。このため、従来の1段式遊星減速装置と同様な問題が生じてしまう。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、遊星減速装置を多段に連結することなく、出力回転を入力回転に対して高い減速比で取り出すことができ、多数のモータが必要とされる画像形成装置等において、かかる装置の小型化、低コスト化に寄与することが可能なトラクション減速装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明のトラクション減速装置は、入力軸となる太陽ローラと、円環状に形成される共に周方向に固定されたインターナルリングと、互いに外径の異なる入力側ローラ部及び出力側ローラ部を有すると共に、かかる入力側ローラ部が前記太陽ローラの外周面とインターナルリングの内周面との間に挟み込まれ、かかる太陽ローラの回転に連れ回される複数の遊星ローラと、円環状に形成されると共に周方向に回転自在に支承され、前記遊星ローラの出力側ローラ部に対し外側から取り囲むようにして圧接する出力リングと、この出力リングと共に回転する出力軸とを備えたことを特徴とするものである。
このように構成された本発明のトラクション減速装置では、遊星ローラの入力側ローラ部が入力軸としての太陽ローラと周方向に固定されたイナンターナルリングの間に挟み込まれており、太陽ローラが回転すると、遊星ローラは太陽ローラに連れ回されて回転すると共に、インターナルリングの内側で公転することになる。一方、遊星ローラの出力側ローラ部は出力リングの内周面に圧接しており、出力リングの回転が出力軸に伝達されるようになっている。
このとき、出力リングが回転する速度は遊星ローラの入力側ローラ部と出力側ローラ部の径の比率に応じて一義的に決定される。例えば、入力側ローラ部と出力側ローラ部の径が等しい場合、出力リングは回転しないが、両者の径の差が大きくなるにつれ、出力リングの回転速度は増大し、遊星ローラの公転速度に接近していく。従って、本発明では、遊星ローラの入力側ローラ部と出力側ローラ部の径の比率を調整することにより、入力回転速度に対する出力回転速度の減速比を、従来の遊星減速装置の限界である1/12強から1/∞まで自由に設定することができるものである。
前記遊星ローラの入力側ローラ部の径と出力側ローラ部の径は、そのいずれが大きくても出力軸の回転速度が入力軸の回転速度に対して減速されることになるが、入力側ローラ部の径が出力側ローラの径よりも大きい場合には、出力軸が入力軸と同一方向へ回転することになり、反対に、出力側ローラ部の径が入力側ローラの径よりも大きい場合には、出力軸が入力軸と逆方向へ回転することになる。従って、モータの回転方向と同一方向の回転を減速装置から取り出したいのであれば、出力側ローラ部の外径を入力側ローラ部の外径よりも小さくする必要がある。
また、遊星ローラの入力側ローラ部は太陽ローラとインターナルリングとの間に挟み込まれているが、かかる遊星ローラの出力側ローラ部は出力リングの内周面に対して内側から圧接しているのみであり、公転している遊星ローラがその中心に向かってスキューを生じてしまう懸念がある。従って、かかる遊星ローラのスキューを防止するという観点からすれば、遊星ローラの公転中心に位置すると共に総ての遊星ローラの出力側ローラ部と接する補助ローラを設けるのが好ましい。
更に、この種のトラクション方式の減速装置では、インターナルリング、遊星ローラ、太陽ローラ、出力リングの間に作用する摩擦力によって入力軸である太陽ローラの回転トルクを出力軸に伝達しているが、経時的な使用によって各ローラに摩耗が生じると、互いに接するローラの間に滑りが生じ、入力軸の回転を所定の減速比で出力軸に伝達することが困難になってくる。従って、出力軸から所望の回転速度を得るという観点からすれば、前記出力リング又は出力軸の回転速度を検出する速度検出手段を設け、この速度検出手段の検出結果に基づいて前記太陽ローラに連結される駆動モータの回転速度をフィードバック制御するのが好ましい。
本発明によれば、遊星ローラの入力側ローラ部と出力側ローラ部の径の比率を任意に設定することにより、入力回転速度に対する出力回転速度の減速比を、従来の遊星減速装置の限界である1/12強から1/∞まで自由に設定することが可能となるので、遊星減速装置を多段に連結することなく、出力回転を入力回転に対して高い減速比で取り出すことが可能となり、減速装置の小型化及び低コスト化を図ることが可能となる。また、多数のモータが必要とされる画像形成装置等においては、モータの回転を被回転体に受け渡す減速装置を小型化及び低コスト化することにより、画像形成装置そのものの小型化、低コスト化に寄与することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明のトラクション減速装置の実施の形態について詳細に説明する。
先ず、図1は本発明のトラクション減速装置を適用可能なカラーレーザビームプリンタの一例を示すものである。このレーザビームプリンタはイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色毎にトナー像を形成する4基の作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkを備えると共に、各作像エンジンからトナー像が一次転写される中間転写ベルト20を備え、かかる中間転写ベルト20に多重転写されたトナー像を記録シートPに二次転写してフルカラー画像を形成するように構成されている。
前記中間転写ベルト20は無端状に形成されると共に駆動ロール21を含む3本のベルト搬送ロール21〜23に架け回されており、矢線方向に回動しながら各色作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkで形成されたトナー像の一次転写を受けるように構成されている。また、中間転写ベルト20を挟んでベルト搬送ロール23と対向する位置には二次転写ロール30が配設されており、記録シートPは互いに圧接する転写ロール30と中間転写ベルト20との間に挿通されて、かかる中間転写ベルト20からトナー像の二次転写を受けるようになっている。すなわち、前記ベルト搬送ロール23は転写ロール30のパックアップロールとして機能しており、これら転写ロール30及びベルト搬送ロール23によって二次転写部が構成されている。
この中間転写ベルト20は3本のベルト搬送ロール21〜23に張架されており、ベルト搬送ロール21,22の間に略水平な受像スパンが形成される一方、この受像スパンの直下に前記二次転写ロール30と対向する第3のベルト搬送ロール23が配設されており、全体として逆三角形状に張られている。
前記中間転写ベルト20の受像スパン上には前述した4基の作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkが並列的に配設されており、各色の画情報に応じて形成したトナー像を中間転写ベルト20に一次転写するようになっている。これら4基の作像エンジンは中間転写ベルト20の回動方向に沿ってイエロー10Y、マゼンタ10M、シアン10C及びブラック10Bkの順に配設されており、最も頻繁に使用されるであろうブラックの作像エンジン10Bkが最も二次転写部の近傍に配置されている。また、これら作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkは、各作像エンジンに具備された感光体ドラム11を画情報に応じて露光するラスタ走査ユニット12を夫々備えており、各色の画情報に応じて変調されたレーザ光Bmが各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム11を露光するようになっている。
また、各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkは、感光体ドラム11と、この感光体ドラム11を一様な背景部電位にまで帯電させる帯電器13と、前記レーザ光Bmの露光によって感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像器14と、トナー像を中間転写ベルト20に転写した後の感光体ドラム11の表面から残留トナーや紙粉を除去するドラムクリーナ15と、このドラムクリーナによる清掃に先立って残留トナーを除電するクリーニング前除電器16とを備えており、感光体ドラム11上に各色の画情報に応じたトナー像を形成し得るように構成されている。
各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム11と対向する位置には、中間転写ベルト20を挟むようにして一次転写ロール17Y、17M、17C、17Bkが配設されており、これら転写ロール17Y、17M、17C、17Bkに対して所定の転写バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム11と転写ロール17Y、17M、17C、17Bkとの間に電界が形成され、感光体ドラム11上で電荷を帯びているトナー像がクーロン力で中間転写ベルト20に転写されるようになっている。
従って、このカラーレーザビームプリンタによるフルカラー画像の形成に当たっては、先ず、各色の画情報に応じてラスタ走査ユニット12が各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム11を所定のタイミングで露光し、これによって各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム11上には画情報に応じたトナー像が形成される。各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bkで形成されたトナー像は回動する中間転写ベルト20に対して順次転写され、かかる中間転写ベルト20上には各色トナー像が重なり合った多重トナー像が形成される。
一方、記録シートPは給紙ロール41によって給紙カセット40から一枚ずつ引き出された後、図中に破線で示す所定のシート給送通路46を経て中間転写ベルト20と二次転写ロール30とが接する二次転写部に給送される。二次転写部の手前側にはレジストレーションロール42が設けられており、記録シートPはこのレジストレーションロール42によって二次転写部に対する突入タイミングが制御され、中間転写ベルト20上に一次転写されたトナー像との位置合わせがなされる。
中間転写ベルト20を挟んで二次転写ロール30と対向するバックアップロール23は絶縁性ロールの表面を半導電性シートで被覆して形成されており、その表面には所定の転写バイアス電圧が印加された導電性のコンタクトロール50が当接している。従って、このコンタクトロール50に対してトナー像と同極性の転写バイアス電圧を印加し、バックアップロール23の表面に対して電荷を付与すると、記録シートPの裏面側に位置する転写ロール30と中間転写ベルト20の裏面側に位置するバックアップロール23との間に転写電界が形成され、中間転写ベルト20上に保持されていたトナー像は記録シートPに静電転写される。
トナー像の二次転写がなされた記録シートPは中間転写ベルト20から剥離された後、直列的に配置された二連のシート搬送ベルト43によって定着器44へと搬送される。そして、記録シートPは定着器44によってトナー像の定着がなされたのち、排紙トレイ45に排出され、これによって記録シートPに対するフルカラー画像の形成が完了する。また、このプリンタでは記録シートPの画像面を下向きにした所謂フェイスダウン排出を可能にするため、定着器44と排紙トレイ45との間に記録シートPの表裏を反転させるためのインバータ通路47が形成されている。更に、このインバータ通路47はシート再送通路48によって前述のシート給送通路46と繋がれており、インバータ通路47において表裏反転した記録シートPを再度二次転写部に送り込むことによって、記録シートPの表裏両面に記録画像を形成することが可能となっている。
このカラープリンタでは中間転写ベルト20上における各色トナー像の転写位置合わせを高精度に行うため、感光体ドラム11を回転駆動するモータが各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bk毎に個別に設けられており、各感光体ドラム11の回転速度を個別に制御し得るようになっている。各モータの回転はトラクション方式の遊星減速装置(以下、「トラクション減速装置」という)を介して感光体ドラムに入力されており、モータの出力軸の回転速度が所定の減速比で減速された後に、遊星減速装置の出力軸から感光体ドラム11の回転軸へ伝達されている。
図2は本発明のトラクション減速装置の実施例を示す断面図である。このトラクション減速装置5は、モータMが固定されたハウジング6と、このハウジング6内に挿入されたモータMの出力軸をそのまま利用した太陽ローラ51と、この太陽ローラ51の外周面に接するように配置された複数の遊星ローラ52と、これら遊星ローラ52を外側から取り囲むようにして前記ハウジング内に固定されたインターナルリング53と、前記太陽ローラ51と同一軸心上に配置された出力軸54と、この出力軸54に固定されると共に前記遊星ローラ52に対して外側から囲むように接した出力リング55とから構成されており、前記出力軸54はベアリング56を介して前記ハウジング6に支承されている。
そして、前記ハウジング6内には前記太陽ローラ51、遊星ローラ52、インターナルリング53、出力リング55の収容空間が形成され、この収容空間にはトラクションオイル又はトラクショングリースが充填されている。このトラクションオイル又はトラクショングリースは太陽ローラ51、遊星ローラ52及びインターナルリング53の三者間、遊星ローラ52と出力リング55との間を潤滑し、これらが使用中に焼きつくのを防止する。また、このトラクションオイル又はトラクショングリースは高圧力下において大きな摩擦力を発揮するよう、分子構造が改良されており、太陽ローラ51、遊星ローラ52、インターナルリング53、出力リング55の表面に油膜を形成し、互いに圧接するこれら部材の間でスリップが生じるのを防止している。
各遊星ローラ52は互いに直径の異なる入力側ローラ部52aと出力側ローラ部52bを有しており、図3に示すように、前者の入力側ローラ部52aはその外周面が太陽ローラ51の外周面に圧接すると共に、インターナルリング53の内周面に圧接している。すなわち、遊星ローラ52の入力側ローラ部52aは太陽ローラ51とインターナルリング53との間に挟み込まれ、予圧が付与された状態にある。
また、遊星ローラ52の出力側ローラ部52bは入力側ローラ部52aよりも小径に形成されており、図4に示すように、その外周面は前記出力リング55の内周面と圧接している。前記出力リング55は3つの遊星ローラ52の出力側ローラ部52bを外側から取り囲むようにして、これら出力側ローラ部52bに接している。これら3つの出力側ローラ部52bの中間には補助ローラ57が設けられており、遊星ローラ52が出力リング55との圧接によって減速装置5の中心に向けて傾くのを防止している。すなわち、遊星ローラ52の出力側ローラ部52bは補助ローラ57と出力リング55との間に挟み込まれ、これら三者間に隙間が発生しないよう、予圧が付与された状態にある。
更に、前記出力リング55は出力軸54の一端に設けられたフランジ状の保持部材58に固定されており、遊星ローラ52の公転に伴って出力リング55が回転すると、かかる回転がベアリング56に支承された出力軸54に伝達され、太陽ローラ51の入力回転を減速した出力回転を前記出力軸54から取り出すことができるようになっている。
図5及び図6は本発明のトラクション減速装置において、太陽ローラ51の入力回転が減速されて出力軸54に伝達される理論を説明するための図である。前述の如く、この減速装置5では太陽ローラ51を回転させると、この太陽ローラ51に連れ回されて遊星ローラ52が自転すると共に、かかる遊星ローラ52がインターナンルリング53の内周面に沿って公転することになる。ここで、遊星ローラ52が太陽ローラ51に連れ回されて1回転したと仮定する。インターナルリング53に接する遊星ローラ52の入力側ローラ部52aの周長をL1とすると、かかる遊星ローラ52は1回転することにより、図5における位置P0からP1まで、インターナルリング53の内周面に沿って距離L1だけ公転することになる。
一方、この実施例において、遊星ローラ52の出力側ローラ部52bは入力側ローラ部52aよりも小さい直径で形成されているので、その周長は当然に前記L1よりも短いものとなる。この出力側ローラ部52bの周長をL2(<L1)と仮定する。太陽ローラ51の回転に連れ回されて遊星ローラ52が1回転した場合、図6に示すように、かかる遊星ローラ52の出力側ローラ部52bは出力リング55の内周面に対してその周長に相当する距離L2だけ移動し、出力リング55の内周面上を図6における位置P0から位置P2に移動することになる。しかし、実際には図5に示したように、遊星ローラ52は1回転すると、周方向に固定されたインターナルリング53の内周面に沿って位置P0からP1まで公転している。このため、遊星ローラ52が1回転すると、出力リング55は遊星ローラ52の入力側ローラ部52aの周長と出力側ローラ部52bの周長との差を補うべく、位置P2とP1の間の中心角度αだけ回転することになる。この出力リング55の回転角度αは、遊星ローラ52の入力側ローラ部52aと出力側ローラ部52bの周長の差(L1−L2)が小さいほど、小さい角度となり、両者が等しければ(L1=L2)、角度α=0°となり、太陽ローラ51をいくら回転させても、出力リング55は回転しないことになる。また、遊星ローラ52の入力側ローラ部52aと出力側ローラ部52bの周長の差(L1−L2)が大きいほど、前記角度αは大きくなり、太陽ローラ51の回転時に生じる出力リング55の回転角度が大きくなる。
すなわち、この減速装置では、遊星ローラ52の入力側ローラ部52aと出力側ローラ部52bの径が接近するほど、太陽ローラ51の回転に対する出力軸54の回転は小さくなり、大きな減速比を得ることができるのである。入力側ローラ部52aと出力側ローラ部52bの径が合致すれば、出力軸54は回転することなく静止するので、最大減速比としては1/∞まで可能ということになる。また、遊星ローラの出力側ローラ部の周長が短くなるにつれ、出力リングの回転速度は遊星ローラの公転速度に接近していくことになり、最小減速比は出力軸が遊星ローラに直結されている従来の減速装置よりも大きくなる。従って、本発明の減速装置によれば、遊星ローラの入力側ローラ部と出力側ローラ部の径に適宜差を設けることにより、従来の減速装置よりも大きな減速比を自由に設定することが可能である。
一方、図2に示した実施例では遊星ローラの入力側ローラ部の径を出力側ローラ部の径よりも大きく設定しているが、この関係を逆転し、出力側ローラ部の径を入力側ローラ部の径よりも大きく設定すると、太陽ローラの回転方向とは逆方向に出力軸が回転することになる。このときの減速比の考え方はず及び図6を用いて説明した場合と同じであり、出力側ローラ部の径が入力側ローラ部の径よりも大きくなるにつれ、出力軸が太陽ローラと逆方向へ大きく回転するようになる。従って、本発明では、遊星ローラの入力側ローラ部と出力側ローラ部の径を任意に設定することにより、モータの回転方向と逆方向の回転を大きな減速比で獲得ことも可能となるものである。
図7はこのようなトラクション減速装置5を用いた感光体ドラム11、中間転写ベルト20等の被回転体の回転速度を制御するための構成を示すプロック図である。この制御系は各モータ及び減速装置毎に設けられており、画像形成装置のメイン制御基板1との間で被回転体の回転速度に関する信号等を送受するようになっている。この制御系はコンピュータシステムから構成される回転制御部2を備えており、この回転制御部2は駆動モータMに対して駆動制御信号を送出する。
トラクション減速装置は、ギヤを用いた減速装置に比べて角速度変動が少なく、しかも低騒音、低振動であるといった特質を有している。なによりも、ギヤの噛み合い振動が発生しないことから、バンディングと称される縞模様状の画質欠陥が記録画像中に生じ難いといった利点がある。その反面、ギヤの噛み合いによって回転トルクが伝達されるのではなく、互いに圧接するローラ間の摩擦力によって回転トルクの伝達が行われることから、経時的な使用によって各ローラの表面が摩耗すると、ローラの間に滑りが発生し、駆動モータMの回転速度に対して減速装置5の出力軸54の回転速度が一対一で対応しないといった特質がある。
このことから、前述のトラクション減速装置5にはその出力軸54の回転速度を検出するためのエンコーダ60が設けられており、前記回転制御部2はこのエンコーダ60の検出信号を読み込むことにより、トラクション減速装置5の出力軸54の回転速度、すなわち感光体ドラム11等の被回転体の回転速度を把握している。そして、前記回転制御部2はトラクション減速装置5の出力軸54の回転速度と画像形成装置のメイン制御基板1から指令された被回転体の目標回転速度とを比較し、出力軸54の回転速度が目標回転速度と合致するように駆動モータMの回転をフィードバック制御している。これにより、例えば感光体ドラム11の回転を各作像エンジン10Y、10M、10C、10Bk毎に最適な速度に制御することが可能となっている。
尚、本発明におけるトラクション減速装置は、感光体ドラムや中間転写ベルトにモータの回転を伝達する用途に限らず、記録シートを所定の速度で搬送するシート搬送ローラやシート搬送ベルト、静電潜像をトナー現像する現像装置、記録シートに転写されたトナー像を定着する定着装置等、画像形成装置内においてモータの回転を伝達される被回転体に対して幅広く適用することが可能である。また、画像形成装置における用途に限らず、モータの回転を減速して伝達する必要がある用途に対して幅広く適用することが可能である。
本発明のトラクション減速装置を適用することが可能なカラーレーザビームプリンタの構成を示す概略図である。 本発明のトラクション減速装置の実施例を示す断面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 本発明のトラクション減速装置における遊星ローラとインターナルリングとの関係を示す説明図である。 本発明のトラクション減速装置における遊星ローラと出力リングとの関係を示す説明図である。 本発明のトラクション減速装置を用いた被回転体の駆動制御系の一例を示すブロック図である。
符号の説明
5…トラクション減速装置、51…太陽ローラ、52…遊星ローラ、52a…入力側ローラ部、52b…出力側ローラ部、53…インターナルリング、54…出力軸、55…出力リング、M…モータ

Claims (6)

  1. 入力軸となる太陽ローラと、円環状に形成される共に周方向に固定されたインターナルリングと、互いに外径の異なる入力側ローラ部及び出力側ローラ部を有すると共に、かかる入力側ローラ部が前記太陽ローラの外周面とインターナルリングの内周面との間に挟み込まれ、かかる太陽ローラの回転に連れ回される複数の遊星ローラと、円環状に形成されると共に周方向に回転自在に支承され、前記遊星ローラの出力側ローラ部に対し外側から取り囲むようにして圧接する出力リングと、この出力リングと共に回転する出力軸とを備えたことを特徴とするトラクション減速装置。
  2. 前記遊星ローラの出力側ローラ部の外径が入力側ローラ部の外径よりも小さいことを特徴とする請求項1記載のトラクション減速装置。
  3. 前記遊星ローラの出力側ローラ部の外径が入力側ローラ部の外径よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のトラクション減速装置。
  4. 総ての遊星ローラの出力側ローラ部と接する補助ローラを設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトラクション減速装置。
  5. 前記出力リング又は出力軸の回転速度を検出する速度検出手段を設け、この速度検出手段の検出結果に基づいて前記太陽ローラに連結される駆動モータの回転速度をフィードバック制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトラクション減速装置。
  6. 画情報に応じたトナー像を像担持体上に形成し、このトナー像を記録シートに転写、定着して記録画像を形成する画像形成装置において、
    各種回転体にモータの回転を伝達する減速装置として、請求項1記載のトラクション減速装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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