JP2008106790A - 画像形成装置およびそれに備わる駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像の色ずれやバンディングに有利な特性を活かす一方、ギア歯をもたない摩擦力を利用した駆動伝達性能の低さを改善し、部品点数も少なく低コスト化が可能で高性能な駆動装置を提供する。
【解決手段】駆動プーリ51は、被駆動プーリ52との間に捲回された伝達ベルト53の内面に接触し、回転摩擦力でもって回転駆動源からの回転動力を目標の被回転体である感光体ドラム11(像担持体)に伝達して回転駆動させる。また、駆動補助ローラ71が設けられ、駆動プーリ51に接触して回転動力を受ける受動部位Aを有し、伝達ベルト53の外面に圧接して回転動力の伝達を補助する補助部位Bを有している。ギア歯をもたない摩擦力を利用した駆動伝達性能の低さが駆動補助ローラ71を設けるだけで回転動力伝達を補助して改善される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ装置、プリンタおよび複合機などの電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」という)に関し、その画像形成装置に装備されて高精度回転性能を発揮する駆動装置に関する。
複写機やプリンタなどの画像形成装置において、像担持体である感光体ドラムを回転駆動させる駆動装置には回転ムラの少ない高精度回転性能が要求される。たとえば、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)の4色に対応する4ドラム方式のカラー画像形成装置にあっては、感光体ドラムの回転ムラで色ずれが生じて画像品位を損ねてしまう。
一般に、感光体ドラムの回転駆動装置ではDCモータやステッピングモータが駆動源として用いられ、その回転動力を減速ギア列に伝達して感光体ドラムの回転につなげている。その場合の色ずれ対策として、感光体ドラムの回転軸であるシャフトの同軸上に回転ムラ監視用エンコーダを設け、エンコーダ信号に基づいて駆動モータの回転を制御して感光体ドラムの回転ムラを防ぐようにしている。また、減速ギア列を設けることも一般的であり、ギアどうしの噛合においても回転ムラが発生してバンディングと呼ばれる画像濃度ムラの一因となり、画像品位を低下させるといった問題もある。このバンディング対策として、ギアの加工精度や剛性を高めたり、感光体ドラムシャフトと同軸上に慣性質量(フライホィール)を取り付けることなどが試みられている。
近年、上記減速ギア列のごとき減速装置として、遊星ローラを用いたトラクション減速装置を感光体ドラムの回転駆動装置に採用したものが市販に供されている。トラクション減速装置は、ギア歯を形成していないローラとリングを用いて減速を行うもので、ギア歯がないからギアのごとき噛合による周波数は存在しない。したがって、原理的には噛合に起因した回転ムラとか回転ムラで生じるバンディングの心配はない。また、ギア歯のごときバックラッシもなく、材質に金属を用いれば入出力軸の応答性を高くすることができる。さらに、上記監視用エンコーダを有する制御装置を採用すれば、制御の効きが良く応答性に優れているので、1回転周期当たりの回転ムラが極めて低く抑えられ、色ずれを有効に防止できるものである(たとえば、特許文献1参照)。
また、無端状のスチール製ベルトを用いた駆動装置の場合もギア歯を有さないので、これまた格別なバンディング対策が不要であり、有利である。
特開2000−257625号公報
ところで、上記特許文献1に開示されたトラクション減速装置の場合、解決すべきいくつかの問題点がある。
1つは、ギア歯のない駆動系はバンディングに有利であるが、ギア歯による噛合で得られるような動力伝達能力は得られない。また、ギア歯なしのスチール製ベルトを用いた駆動系もまた、駆動系の負荷が重く大きかったり、急激な負荷変動が生じた場合はスリップを発生しやすく、スリップ防止のためにベルト張力を高く設定する必要に迫られる。しかし、ベルト張力を過大にするとベルト駆動系の空転負荷が高くなり、回転駆動源として出力性能の高いモータが必要となり、モータサイズも大型化し、またエネルギー損失面でも不利である。加えて、ラジアル荷重が大きくなるので軸受などの部材の寿命を早めてしまう問題がある。
また1つは、複数の遊星ローラ(コロ)が必要であり、それら遊星ローラに付帯するリングとともに高い加工精度が要求される。ちなみに、加工精度が低いと、各遊星ローラにおける当接圧の均一性が損なわれてしまい、回転ムラ、偏磨耗およびスリップが生じる心配がある。加えて、複数の遊星ローラおよびリングなど部品点数が多いだけ、しかも高精度加工によって高コスト化する嫌いがある。
本発明の目的は、画像の色ずれやバンディングに有利な特性を活かす一方、ギア歯をもたない摩擦力を利用した駆動伝達性能の低さを改善し、部品点数も少なく低コスト化が可能で高性能な駆動装置を提供し、該装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明の駆動装置は、回転駆動源からの回転動力を被駆動プーリとの間に捲回された伝達ベルトの内面に接触して回転摩擦力で伝達して目標となる被回転体を回転駆動させる駆動プーリと、前記駆動プーリに接触して回転動力を受ける受動部位を有し、かつ前記伝達ベルトの外面に圧接して回転動力の伝達を補助する補助部位を有する駆動補助ローラと、
を備えたことを特徴とするものである。
本発明の駆動装置によれば、ギア歯をもたない摩擦力を利用した駆動伝達性能の低さが駆動補助ローラを設けて回転動力伝達を補助することで改善され、部品点数も少なく低コスト化が可能で画像の色ずれやバンディング防止に有利な特性を活かすことができる。
以下、本発明による駆動装置および画像形成装置のそれぞれ好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(画像形成装置)
図1は、本実施形態の駆動装置が装備された画像形成装置の一例を示す。この画像形成装置は、画像形成部10、給紙ユニット20、中間転写ユニット30、定着ユニット40および図示しない制御ユニットなどによって構成された画像出力部1Pを有する。制御ユニットは駆動装置も含めた画像形成装置全体の作動を統括して制御する。
まず、画像形成部10は、像担持体であるたとえば4つの感光体ドラム11a,11b,11c,11d(以下、符号「11」で代表させて記述し、他の各ユニットについても同様とする)が図中矢印の反時計廻り方向に回転可能に支持されている。また、感光体ドラム11のそれぞれ外周面に沿って回転方向に順に一次帯電器12、レーザスキャナユニット13および現像装置14が配置されている。一次帯電器12は感光体ドラム11の表面に帯電バイアス電圧を印加して均一な帯電量の電荷を付与する。レーザスキャナユニット13は記録される画像情報の信号に応じてレーザビームなどの光線を変調して感光体ドラム11上に露光させ、ドラム表面に静電潜像を形成する。
4つの現像装置14はそれぞれたとえばY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)といった4色の現像剤(以下、「トナー」という)を収容し、それら各色トナーを用いて感光体ドラム11上の静電潜像を顕像化する。顕像化された可視画像を中間転写体に転写する画像転写領域Ta,Tb,Tc,Tdの下流側ではそれぞれクリーニング装置15が配置されている。クリーニング装置15は、転写材であるシートPに転写することなく感光体ドラム11上に残存したトナーを掻き落としてドラム表面の清掃を行う。かくして、かかる画像形成プロセスによって各トナーによる画像形成を順次実行する。
給紙ユニット20は、シートPを積載して収容するカセット21a,21bを有し、シートPを1枚ずつ送り出すためのピックアップローラ22a,22bを有している。各ピックアップローラから送り出されたシートPをレジストローラ25a,25bまで搬送するための給紙ローラ対23と給紙ガイド24が設けられている。レジストローラは画像形成部の画像形成タイミングに合わせてシートPを二次転写領域Teに送り出すためのものである。
中間転写ユニット30は、無端状の中間転写ベルト31が駆動ローラ32、テンションローラ33、従動ローラ34のローラ間に捲回して構成されている。駆動ローラ32は回転駆動源から回転動力を受けて回転し、回転摩擦力で中間転写ベルト31を回動走行させる。テンションローラ33はばね(不図示)の付勢力によって中間転写ベルト31に適度な張力を与える。従動ローラ34は中間転写ベルト31の回転摩擦力で連れ回されて回転する。感光体ドラム11と中間転写ベルト31との接触部における一次転写領域Ta〜Tdには、中間転写ベルト31の背面に一次転写用帯電器35が配置されている。また、従動ローラ34に対をなして二次転写ローラ36が配置され、中間転写ベルト31とのニップによって二次転写領域Teを形成している。二次転写ローラ36は中間転写ベルト31に対して適度な圧力で加圧されている。そうした二次転写領域Teの下流には中間転写ベルト31の画像形成面をクリーニングする転写クリーナ37と図示しない廃トナー収納ボックスが設けられている。
定着ユニット40は、内部にハロゲンヒータなどの熱源を備えた定着ローラ41aを有している。また、その定着ローラ41aに加圧される加圧ローラ41b(この加圧ローラに熱源を備える場合がある)を有する。それら定着ローラ41aと加圧ローラ41bとの接点部におけるニップ部にシートPを案内して誘導するガイド43を有している。さらに、定着ユニット40はローラ間を通過して排出されてきたシートPをさらに装置外部に導出する内外一対の排紙ローラ44,45などで構成されている。
(駆動装置)
図2以下の各図に示すように、感光体ドラム(被回転体としての像担持体)11を回転駆動する本実施形態の駆動装置は、DCモータ(回転駆動源)50の回転動力をベルトを介して減速して感光体ドラム11に伝達する。DCモータ50の出力シャフト50aに円筒形状の駆動プーリ51が結合されている。この駆動プーリ51には金属材料を円筒形状に加工したもので歯車のようなギア歯が形成されていないものである。
また、感光体ドラム11の回転軸であるドラムシャフト61の同軸上には従動側の被駆動プーリ52が結合されている。被駆動プーリ52もまた駆動プーリ51と同じく金属材料で円筒形状に形成されたものでギア歯は有していない。
図3において、駆動プーリ51と被駆動プーリ52との間にはたとえばステンレス鋼製の伝達ベルト53が捲回されている。DCモータ50の作動オンによって出力された回転は適宜減速され、所定回転数に落とされたドラムシャフト61に伝達して回転せしめる。また、テンションプーリ54が配置され、ばね55による押圧付勢力を受けて伝達ベルト53に圧接して適度な張力を付与する。
一方、本発明を達成するうえで重要な機構である駆動補助ローラ71が上記駆動プーリ51に対向した位置に回転軸線を平行に設けられている。
この駆動補助ローラ71は、駆動プーリ51から伝達ベルト53に回転摩擦力で駆動を伝達する際、その伝達を補助することを目的とする部材であり、ローラ芯金73の外周にゴム層72を被覆成形してなっている。この駆動補助ローラ71はばね74による押圧付勢力を受けて伝達ベルト53を介して駆動プーリ51に圧接する方向に付勢されている。ローラ芯金73の外周のゴム層72としては、材質的に圧縮歪が小さく、耐候性や耐オゾン性に優れたCR(クロロプレンゴム)やEPDMなどを用いることができる。図4で明らかなように、駆動補助ローラ71のローラ幅寸法は伝達ベルト53のベルト幅寸法よりも十分に大きく設定されている。
図4において、駆動補助ローラ71は、回転軸線方向のローラ外周が受動部位Aと補助部位Bに区分されている。受動部位Aは駆動プーリ51に接触して回転動力を受ける部分である。また、補助部位Bは伝達ベルト53に接触して回動走行を補助するための部分である。したがって、駆動プーリ51と伝達ベルト53との間には第1,第2の伝達ルートの2つが存在する。
第1伝達ルートは、駆動プーリ51が伝達ベルト53の「内面」に回転接触する摩擦力で回転動力を伝達する通常の経路である。それに対して、第2伝達ルートは今回特設されたものであり、駆動プーリ51が上記受動部位Aにて駆動補助ローラ71に回転接触して回転出力を伝達する経路である。第2伝達ルートにはさらに、上記補助部位Bにて駆動補助ローラ71が伝達ベルト53の「外面」に回転接触し、その摩擦力で伝達ベルト53の回動走行を補助する経路が加わる。
駆動補助ローラ71に受動部位Aと補助部位Bを設け、通常正規の第1伝達ルートに加えて第2伝達ルートを特設することの意義および理由を以下に説明する。
伝達ベルト53を捲回する小径の駆動プーリ51と大径の被駆動プーリ52を相対に比べた場合、小径の駆動プーリ51は伝達ベルト53との巻きつけき角度が浅く(小さく)、接触面積は少ないのでスリップが発生しやすい。スリップが発生すると、感光体ドラム11に回転ムラが生じて色ずれの原因になる。スリップが発生しやすいという意味は、伝達すべき回転トルクに損失が生じ、回転トルクが小さいということに他ならない。そのような状況下で回転トルクをアップして増強を図るべく過剰な張力を伝達ベルト53に付与すると、たちまち軸受などの部材の耐久性を落として寿命低下につながる。これを防止するために、第2の駆動伝達ルートを形成することで、駆動プーリ51から伝達ベルト53に付与される回転トルクをロスなくアップさせる。
すなわち、駆動補助ローラ71はばね74で駆動プーリ51に圧接する方向に付勢されているので、駆動プーリ51が伝達ベルト53の「内面」に回転摩擦する接触圧は高められる。その結果、これまでの一般伝達機構のように、駆動プーリ51が伝達ベルト53の「内面」のみ接触して回転を伝達することに加え、駆動補助ローラ71が伝達ベルト53の「外面」に押圧接触する。それによって駆動プーリ51による回転トルクを補助するトルク増強手段として発揮する。
つぎに、駆動補助ローラ71を設けたことで回転トルクがどれほど増強されるか、具体的に数値例をもって示す。
< 感光体ドラム回転駆動に要する回転トルク>
感光体ドラム11として、たとえばドラム直径が60(mm)で定常負荷が49Ncm、負荷変動が58.8Ncmのものを想定する。その場合の感光体ドラム11を回転駆動するのに必要な回転トルクをTdとすると、周知の公式を用いた演算によって次の(1)値が求められる。
Td=108Ncm ・・・(1)
<伝達ベルトの走行回動力>
伝達ベルト53を回動走行させる摩擦力は巻きつけ角度が小さい方の小プーリである駆動プーリ51でほぼ決まる。いま、たとえば被駆動プーリ52の半径を48mm、駆動プーリ51の半径を6mmとし、駆動プーリ51の巻きつけ角度がたとえば127°になるベルト駆動系を想定する。その場合、伝達ベルト53に付与されるベルト張力を29.4Nとすると、伝達ベルト53を回動走行させるためには14.3Nの摩擦力が必要となる。被駆動プーリ52の軸トルクは68.6Ncmと求めることができるので、駆動プーリ51による回転摩擦力を伝達ベルト53に伝達して走行させるためには、必要な上記14.3Nの力だけでは明らかに不足である。したがって、その不足分の力を補う必要がある。なお、駆動プーリ51と伝達ベルト53の摩擦係数は両部材共に鋼であるので0.3としている。
<伝達ベルトの走行回動力補助>
駆動補助ローラ71を伝達ベルト53の外面に圧接して回転接触させることにより、内面に回転接触する駆動プーリ51の回転摩擦力に加えた増圧分の走行回動力を求める。いま、2つの押圧ばね74による合計ばね力を14.7Nとして、駆動プーリ51が駆動補助ローラ71に回転接触する摩擦力を29.4Nと設定する。このときの駆動補助ローラ71では、駆動プーリ51から回転動力を受ける上記受動部位Aと、伝達ベルト53の外面に圧接して回転摩擦による回動補助力を付与する上記補助部位Bのそれぞれ軸方向への幅寸法が同一とすると、回転摩擦力は両部位とも14.7Nに増加される。その増加分の回動摩擦力に摩擦係数0.3を乗算すると4.41Nが算出される。ゆえに、伝達ベルト53を回動走行させるための力は14.3Nに4.41Nを加算して18.7Nと求められる。被駆動プーリ52の軸トルクは90.2Ncmとなり、必要な上記(1)の回転トルクTd=108Ncmに対して依然不足している。
上記したように、受動部位Aと補助部位Bにおける回転摩擦力はいずれも14.7Nである。駆動補助ローラ71のゴム層72と駆動プーリ51との摩擦係数、そしてゴム層72と伝達ベルト53との摩擦係数は、いずれもゴム質と鋼材との関係であるから0.6と設定できる。したがって、伝達ベルト53に対する回転摩擦力の増強分は8.8Nと算出することができる。ゆえに、その増強分の回転摩擦8.8Nに上記18.7Nを加算して27.5Nとなる。被駆動プーリ52の軸トルクは132.3Ncmとなり、伝達ベルト53を介して回転ズレもなく高精度伝達させるために必要な上記(1)の回転トルクTd=108Ncmを上回る大きな回転トルクを得ることができる。
以上から明らかなように、本実施形態においては駆動補助ローラ71を設けたことで次の利点が得られる。
(1)周知のギア歯の噛合による回転伝達機構と比べて、回転摩擦力によって回転を伝達する機構の弱点である動力伝達性能の低さを改善できる。またその場合に伝達ベルト53に対するベルト張力を過剰に付与して増強せずとも、被駆動プーリ52に伝達して回転させるのに、つまり感光体ドラム11を回転駆動させるのに必要な回転トルクTd以上の駆動伝達トルクが得られる。
(2)駆動プーリ51および被駆動プーリ52のいずれも歯車のごときギア歯を有していないので、周知の歯車や歯付タイミングベルトなど用いた回転伝達機構で問題となってきた回転ムラによる画像の色ずれやバンディングの心配を解消できる。
(3)部品点数も必要最小限に抑えられ、しかも高精度加工を要しないだけ低コスト化が可能である。
(3)駆動補助ローラ71はローラ芯金73の表層にゴム層72を被覆成形したいわゆるゴムローラであるので回転接触時の摩擦力は大きく、駆動プーリ51よりも駆動補助ローラ71、そして駆動補助ローラ71よりも伝達ベルト53への駆動伝達トルクが大きなものとなり、効果はより顕著なものとなる。
<伝達ベルト走行速度の安定化>
以上、本実施形態では伝達ベルト53に対して「内面」と「外面」の両面で回転摩擦による回転動力を伝達する機構が説明された。その場合、「内面」での回転摩擦力によって定まる伝達ベルト53の走行速度と、「外面」での回転摩擦力によって定まる伝達ベルト53の走行速度とが一致していることが必須条件である。この条件がくずれたときは伝達ベルト53の走行速度にバラツキが生じて不安定となる懸念がある。これを払拭するために、以下の対策がとられている。
駆動プーリ51はこの回転軸線方向に異なる半径R1,R2の2つの部位によって段差形成されている。半径R1の部位は、伝達ベルト53の「内面」に回転接触する場所であり、半径R2の部位は駆動補助ローラ71の外周に回転接触する場所である。いま、伝達ベルト53の厚さ寸法をtとすると、このベルト厚さ寸法tだけ駆動プーリ51の外周が異径による段差形成されている。すなわち、
R2=R1+T
という寸法関係にある。ゴムローラである駆動補助ローラ71の外周面における受動部位Aと補助部位Bにそれぞれ回転接触する駆動ローラ51および伝達ベルト53の双方の曲率半径が同寸法になるようにしている。たとえば、駆動プーリ51の半径R1を6mm、ステンレス鋼製の伝達ベルト53の厚さ寸法tを0.1mmとした場合、半径R2は6.1mmに設定される。
一般には、全体金属質の駆動ローラ51に対をなすゴムローラ製の被駆動ローラ52の回転数は、ローラ径、ゴム層72の厚さおよび硬度、伝達ベルト53との回転接触による回転摩擦力、そして駆動ローラ51の曲率半径といった各種の条件や要因で決まる。そのため、駆動中に制御できるというものではない。
駆動補助ローラ71の外周に回転接触する駆動プーリ51の半径R2の部位における曲率と、伝達ベルト53の外周面を介して駆動補助ローラ71の外周に回転接触する半径R1の部位の曲率とがいずれも金属材料でもって等しく形成されている。そのため、駆動ローラ51の全体が金属であっても、ゴムローラである被駆動ローラ52との間で回転数の関係は同等の関係が保たれる。
一方、伝達ベルト53に対する第2伝達ルートについて再考する。前述のように、第2伝達ルートは駆動プーリ51から駆動補助ローラ71への回転動力の直に伝達する経路と、駆動補助ローラ71から伝達ベルト53の外周面へと回転動力を間接的に伝達する経路とからなる。そのため、中間で伝達媒介手段となる駆動補助ローラ71の回転数がたとえ不明であろうとも、駆動補助ローラ71への2つの伝達経路における回転数の関係は等しく、駆動プーリ51と回転速度(周速度)と伝達ベルト53の走行速度とは等しいものとなる。結果、駆動補助ローラ71の回転数に無関係に、通常正規の第1伝達ルートで定まる伝達ベルト53の中立線速度と、今回特設された第2伝達ルートによって定まる伝達ベルト53の中立線速度とは等しくなる。
このことから、第1および第2の2つの伝達ルートにおいて伝達ベルト53に対して異なる速度が作用してベルト走行速度が不安定となる現象を未然に回避できる。このように駆動補助プーリ71を新たに設けたことで、伝達ベルト53の走行速度に影響を及ぼすことなく、伝達ベルト53の走行速度ならびに被駆動プーリの回転数にバラツキが生じると問題を回避する。そして、最終的には駆動プーリ51から感光体ドラム11への一連の伝達ルートにあって回転トルクTdを増強させて回転ムラのない高精度伝達という目標を達成することができる。
なお、駆動補助ローラ71の製造工程において、ゴム層72の厚さ寸法が周方向で不均一になる成形誤差が考えられる。ゴム層72の厚さ寸法に誤差が生じると駆動補助ローラ71の回転数が変化する。その場合でもゴム層72の厚さ寸法が軸方向に均一であれば、上記メカニズムによって伝達ベルト53の走行速度に対して駆動補助ローラ71の回転数が関係せず、問題は発生しない。また、駆動補助ローラ71が回転接触する摩擦力(当接圧)も軸方向に均一になるよう設計的に配慮すれば、その絶対値を厳しく管理する必要は生じない。
また、本実施形態のように小径プーリである駆動プーリ51と伝達ベルト53に対応させて駆動補助ローラ71を設けたが、それに限定されるものではない。大径プーリである被駆動プーリ52と伝達ベルト53との間でスリップする懸念がある場合、そのスリップ発生が心配される個所に駆動補助ローラ71を設けることも可能である。
(第2の実施形態)
図5は、本発明による第2の実施形態を示す。この場合、色ずれ対策を制御する形態である。感光体ドラム11のドラムシャフト61の同軸上にエンコーダ(回転検出手段)81が設けられ、これに180°の位相位置に検知部82が配置されている。ドラムシャフト61とエンコーダ81の取付誤差の影響を排除する。制御基板83などを有する制御ユニットは、被駆動プーリ52の回転軸でもある感光体ドラム11のドラムシャフト61上のエンコーダ81からの信号に基づいて駆動プーリ51を出力軸上に有するDCモータ50の回転制御を行う。
伝達ベルト53はスチール製(ステンレス鋼)であるから伸縮による歪みはほぼ皆無であり、駆動プーリ51と被駆動プーリ52との間の回転応答性や回転同期性についても極めて高精度に維持できる。仮に、駆動系の剛性が低く弱いと被駆動軸の回転変動に対して駆動軸を回転制御したとしても、被駆動軸の回転ムラを抑えることはできない。しかし剛性の高い伝達手段であるスチール製の伝達ベルト53を用いることで、制御性能を十分に発揮させることができ、被駆動プーリ52の回転ムラを極めて小さく抑制できる。この結果、感光体ドラム11の回転ムラを小さくすることができるため、色ずれは防止される。
なお、本発明について実施形態の数例を説明したがそれらに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であればその他の実施形態、応用例、変形例およびそれらの組み合わせも可能である。
本発明による実施形態の駆動装置を搭載した画像形成装置を示す図。 第1の実施形態による駆動装置を示す図。 同じく第1の実施形態における駆動装置を示す図。 同じく第1の実施形態における駆動装置の要部を示す図。 本発明による第2の実施形態による駆動装置を示す図。
符号の説明
11 感光体ドラム(被回転体である像担持体)
50 DCモータ(回転駆動源)
51 駆動プーリ
52 被駆動プーリ
53 伝達ベルト
71 駆動補助ローラ
81 エンコーダ(回転検出手段)
A 駆動補助ローラの受動部位
B 駆動補助ローラの補助部位

Claims (7)

  1. 回転駆動源からの回転動力を被駆動プーリとの間に捲回された伝達ベルトの内面に接触して回転摩擦力で伝達して目標となる被回転体を回転駆動させる駆動プーリと、
    前記駆動プーリに接触して回転動力を受ける受動部位を有し、かつ前記伝達ベルトの外面に圧接して回転動力の伝達を補助する補助部位を有する駆動補助ローラと、
    を備えたことを特徴とする駆動装置。
  2. 前記駆動プーリから前記伝達ベルトに伝達される回転動力の伝達経路が第1伝達ルートおよび第2伝達ルートを有し、
    前記第1伝達ルートは、前記駆動プーリが前記伝達ベルトの内面に接触して回転動力を伝達可能に形成され、
    前記第2伝達ルートは、前記受動部位にて接触する前記駆動プーリから前記駆動補助ローラに回転動力を付与し、その付与された回転動力でもって前記駆動補助ローラが前記補助部位にて前記伝達ベルトの外面を圧接して伝達を補助可能に形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記受動部位に臨む部分の前記駆動プーリの外径が前記補助部位に臨む部分の外径よりも大きく異径形成され、その外径差が前記伝達ベルトの厚さ寸法と同等になっていることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
  4. 前記駆動補助ローラはローラ芯金を有し、このローラ芯金の外周をゴム材で被覆成形してなっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の駆動装置。
  5. 前記駆動補助ローラが押圧ばねによって前記伝達ベルトの外面に圧接する方向へ付勢されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動装置。
  6. 前記駆動プーリよりも前記被駆動プーリの方の外径が大きく、両プーリ間に捲回される前記伝達ベルトがスチール製である場合に、前記被駆動プーリの同軸上に設けられた回転検出手段の検出信号に基づいて前記駆動プーリの回転数が制御されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の駆動装置。
  7. 前記請求項1乃至6に記載の駆動装置を備え、前記被駆動プーリの同軸上に結合された前記被回転体である像担持体に回転動力を伝達して回転駆動させることを特徴とする画像形成装置。
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