JP2005030433A - 細径配管接続用コネクター - Google Patents
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Abstract
【課題】管径が凡そ20mm以下の比較的細径の配管を自動車や各種機械、装置等に接続して給油や給気する際、効率的で且つ十分な気密を保持し、しかも簡略な機構で接続可能なコネクターであって、機器の振動などに起因する配管とコネクター間の、回転方向への移動を阻止するコネクターを提供する。
【解決手段】軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、一端に対応する相手部品に当接するフランジ部、それに連なる他端が円筒部からなるコネクター本体、若しくは該コネクター本体に一体に設けられる内装部材、又は防塵キャップの何れかの内径部に、嵌挿される配管の端末に形成された非円形スプール、若しくは非円形配管形状に対応し、それに準じた非円形部分を形成することにより、組み付け後の配管とコネクター間における、回転方向へ相互の移動が阻止される細径配管接続用コネクター。
【選択図】 図1
【解決手段】軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、一端に対応する相手部品に当接するフランジ部、それに連なる他端が円筒部からなるコネクター本体、若しくは該コネクター本体に一体に設けられる内装部材、又は防塵キャップの何れかの内径部に、嵌挿される配管の端末に形成された非円形スプール、若しくは非円形配管形状に対応し、それに準じた非円形部分を形成することにより、組み付け後の配管とコネクター間における、回転方向へ相互の移動が阻止される細径配管接続用コネクター。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に自動車或いは各種の機械、装置等に給油、給気等の供給路として配設される管径が凡そ20mm程度以下の、比較的細径からなる金属管ないしは樹脂チューブ(以下単に「配管」という。)の接続用コネクターに係り、詳しくは配管と相手部品との接続に際し、簡略な操作で配管流路と、コネクター本体と相手部品との気密が同時に保持し得ると共に、装置の振動要因などによる配管の緩みをも、未然に防止し得る細径配管接続用コネクターと、該コネクターを介して接続される細径配管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の細径配管接続用コネクターは、数多くの提案がなされ実用に供されているが、配管接続後に振動要因などによる該配管の回転防止を目的とするコネクターとしては、例えば図33−(a)に示すようにコネクター本体100の周壁部に穿設した係合孔109の、後端周部のなす掛支壁の該孔縁部に、軸芯中央の貫孔の周壁部にその組み付け方向の前部に位置して、内方に付勢する複数の爪壁部108を有するソケット体102を、該爪壁部108のなす基部の肩部を係合した状態をもって、その後端側から配管Pを挿入して接続する際、該配管Pのスプール部P′によって該爪壁部108のテーパー壁を押し上げて拡径し、該スプール部P′が通過した後は該爪壁部108は軸芯方向に閉じて、先端弾発壁105によって該スプール部P′の後壁部を係圧して配管の接続状態を維持せしめるよう構成された従来型のコネクターにあって、図33−(a)に示すように配管Pの端部近傍のコネクター本体100内周面に、複数の突起部101(若しくはスリット)を設けて、配管の回転を阻止する方法や、図33−(b)に示すように配管Pの先端部にスリットPaを形成し、コネクター本体100の突起部101に嵌合させることによって軸芯方向に加え、回転方向の移動をも阻止しうる手段が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、図34に示すコネクターにおいては、相手部品に圧入されて流路を形成する圧入取付部と円筒状ハウジングとが、一体に形成された雌継手部材であるコネクター本体400と、該コネクターに接続される雄継手部材である配管Pと、該コネクター本体400の後方に穿設された窓部405に差し込まれ、配管Pのスプール部P′の後壁に当接してその接続状態を維持する、逆U字形状のリテーナー406とによって構成されている。上記構成によれば配管Pの接続状態は保障されるが、配管Pとコネクター本体400との相対的は回転については、該配管Pのスプール部P′の後方外周部に、非円形断面形状を有する平坦面P″を形成し、該平坦面P″に前記リテーナー406のリブに設けた固定部405(a)、405(b)を密着させ、配管Pとコネクター本体400との回転方向への移動を阻止するよう構成されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−269765号公報(第2−4頁、第1−5図)
【特許文献2】
特開2002−276878号公報(第4−5頁、第1−3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術によれば、配管の接続状態を維持することは勿論、振動要因に伴う回転方向に対する移動をも効果的に阻止する旨提案されており、それぞれ所期の成果をあげている。しかしながら前者の提案に係る発明においては、例えは細径配管端末部の先端にスリットを形成するという手段が、加工技術的に難しいばかりでなく、SAE規格の規格外になるという新たな課題が生じ、一方、後者の発明においては、コネクター内に挿入されて接続された配管の、スプール部近傍に形成された配管扁平部に、側面から角状部材を押し入れる作業が伴うため、コネクター周囲の作業スペースに余裕が必要であり、狭隘な作業スペースにおいては作業性が悪い上に、コネクターが見難い位置にあっては、配管接続作業に加え回転防止手段の確認が不確かになることも懸念される。また、配管の非円形部として形成される扁平部は、円周方向での方向性を有し、その角度が一定の配管であれば問題ないが、バラツキが大きい場合には角状部材を押し入れる作業が困難を極めたり、場合によっては不可能となることも懸念されるなど、いずれも解決を望まれる大きな課題であった。
【0006】
本発明は、よりコンパクトな構造で、しかも配管流路と配管接続用コネクターと相手部品との気密が十分に確保し得ると共に、該細径配管接続後、振動要因などによってコネクター本体と配管とが、回転方向に相互移動する所謂緩みを阻止し、シーリング部材等の摩擦による損耗を未然に防止して、気密の維持を長期間に亘って確保し得る、細径配管接続用コネクターを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、外周部分の一端が対応する相手部品に当接するフランジ部、それに連なる他端が円筒部からなるコネクター本体であって、該円筒部外周面の該フランジ部近傍には相手部品の雌ネジに螺合するための雄ネジが形成され、該雄ネジを除く円筒部の外周方向前方に等分に少なくとも2以上の切欠き部が設けられ、該切欠き部の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪部となって内方に付勢され、該弾性爪部の先端爪先の内側は半円弧状に形成された係合壁をなし、細径配管接続前の該係合壁の内周面にはシールリング部材が内装され、細径配管接続後は該配管の先方スプール部に係合して配管の接続状態を維持し、一方、前記フランジ部の後壁部から前方雄ネジ部と相手部品の雌ネジ部に貫通孔が穿設され、該貫通孔に挿入された回転防止用ピンによってネジ部の緩みを防止すると共に、該フランジ部の後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなることを特徴的構成要件とする細径配管接続用コネクターを要旨とするものである。
【0008】
さらに本発明は、軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、外周部分の一端が対応する相手部品に当接するフランジ部、それに連なる他端が円筒部からなるコネクター本体であって、該円筒部外周面の該フランジ部近傍には相手部品の雌ネジに螺合するための雄ネジが形成され、該雄ネジを除く円筒部の外周方向前方に等分に少なくとも2以上の切欠き部が設けられ、該切欠き部の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪部となって内方に付勢され、該弾性爪部の先端爪先の内側は半円弧状に形成された係合壁をなし、細径配管接続前の該係合壁の内周面にはシールリング部材が内装され、細径配管接続後は該配管の先方スプール部に係合して配管の接続状態を維持し、一方、前記フランジ部の後壁部から前方雄ネジ部と相手部品の雌ネジ部に貫通孔が穿設され、該貫通孔に挿入された回転防止用ピンによってネジ部の緩みを防止すると共に、該フランジ部の後壁部に連なり係合段部を設け、その内周面からフランジ部内径部の長手方向に、少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸による回転防止壁を設けたコネクター本体と、軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、外周部が前記コネクター本体の内径部に挿入される筒状体からな内装部材であって、該筒状体の後壁部には鉤型のフックが形成されて前記コネクター本体の係合段部に係合し、該後壁部から外周面の長手方向に、前記コネクター本体の内径部に設けた回転防止壁に対応して少なくとも1条の回転防止溝が形成され、一方、後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなる内装部材本体、とからなることを特徴的構成要件とする細径配管接続用コネクターにある。
【0009】
また、本発明は、前記コネクター本体の内径部に設けられる回転防止壁が、全内周面にわたる略段だら模様形状の凹凸部であり、前記内装部材本体外周面の回転防止用溝が、それに対応して嵌合可能な形状であり、導入部にテーパー壁が形成されてなることを好ましい態様とする細径配管接続用コネクターにある。
【0010】
本発明はまた、前記コネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に、先方パイプスプール部並びに後方パイプスプール部が設けられ、該後方パイプスプール部の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを特徴とする細径配管にある。
【0011】
更に本発明は、前記細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、バックアップリングを巻着する第1スプールと、該第1スプールのやや後方において若干大径に形成され、コネクター本体の係合壁に係合して配管の接続状態を維持する第2スプールとからなり、後方スプール部の最大外径が、該第2スプールより若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されてなることを特徴的構成要件とする細径配管にある。
【0012】
また本発明は、前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、該配管に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなる細径配管を好ましく選択し得る。
【0013】
本発明はまた、前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、該配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されることを特徴とする細径配管にある。
【0014】
更に本発明は、軸芯内部に、先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室と大径室とを貫設してなるコネクター本体であって、該コネクター本体の小径室部に、シールリング部材とブッシュ部材とを内装せしめ、且つ大径室の周側のなす対向部位に穿設した切欠き窓部に、それぞれ前方に突設してその中間付近を内方に傾斜した屈曲部による爪壁部と、それに連なり内方に付勢された舌状の弾発壁とを設け、該爪壁部をもって接続される細径配管の先方スプール部を係圧することにより、該配管の接続状態を維持すると共に、該大径室の後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなることを特徴的構成要件とする細径配管接続用コネクターを要旨とするものである。
【0015】
また本発明は、前記の細径配管接続用コネクターにおいて、コネクター本体の切欠き窓部前端近くの外周側に突起部を設け、該突起部に左右回動自在となす筒環状の解放部材を係着し、該解放部材の回動に伴って前記舌状の弾発壁を拡径、若しくは縮径して爪壁部での細径配管の係圧、解除の操作を容易にしたことを好ましい態様として選択し得る。
【0016】
本発明は更に、前記の細径配管接続用コネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に、先方パイプスプール部並びに後方パイプスプール部が設けられ、該先方パイプスプール部の形状が、前方が軸芯に向ってテーパー状に傾斜した略円錐台形に形成され、後方パイプスプール部の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを特徴的構成要件とする細径配管を要旨とするものである。
【0017】
本発明はまた、前記の細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、前記コネクター本体の弾発壁に係圧されて配管の接続状態を維持すると共に、後方スプール部の最大外径が、該先方スプール部の外径よりより若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されてなることを特徴的構成要件とする細径配管にある。
【0018】
また本発明においては、前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、該配管に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなることを、細径配管の好ましい態様として選択することができる。
【0019】
また、前記の細径配管端末に設けられる後方スプール部が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されてなることを、本発明における細径配管の好ましい態様の一つとして選択することもできる。
【0020】
本発明は更に、軸芯内部に、先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室と大径室とを貫設してなるコネクター本体であって、該コネクター本体の小径室部に、シールリング部材とブッシュ部材とを内装せしめ、大径室の外周部には少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸による回転防止用溝が設けられ、且つ該大径室の周壁のなす対向部位に設けられた係合孔部分或いは切欠き窓部分に、それぞれ爪壁となして内方に付勢された舌状の弾発壁を有するソケット部材を、前記コネクター本体と別体若しくは一体に設け、該弾発壁をもって接続される細径配管の先端スプール部を係圧することにより、該配管の接続状態を維持するコネクター本体と、該コネクター本体の後端部側より被着され、コネクター本体の係合孔部分及び切欠き窓部分を、その円筒内壁部によって囲繞すると共に、該コネクター本体の後方解放部を、その中心から外周方向に放射状に切れ込みを設けた後壁部で覆う防塵キャップ本体であって、該防塵キャップ本体の前記円筒内壁部には、前記コネクター本体の大径室外周部に刻まれた回転防止用溝に対応して、それに準じた形状の回転防止壁が形成され、該円筒内壁部先端には、軸芯方向に突起したフックが形成されてコネクター本体の段部に係合し、該キャップの後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなる防塵キャップと、からなることを特徴的構成要件とする細径配管接続用コネクターを要旨とするものである。
【0021】
本発明はまた、前記の細径配管接続用コネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に、先方パイプスプール部並びに後方パイプスプール部が設けられ、該先方パイプスプール部の形状が、前方が軸芯に向かってテーパー状に傾斜した略円錐形に形成され、後方パイプスプール部の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを特徴的構成要件とする細径配管にある。
【0022】
また、前記の細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、前記コネクター本体の弾発壁に係圧されて配管の接続状態を維持すると共に、後方スプール部の最大外径が、前記先方スプール部の外径より若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されてなることを、該細径配管の好ましい態様として選択することができる。
【0023】
さらに、前記の細径配管端末に設けられる後方スプール部が、該配管に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなることも、細径配管の好ましい態様として選択し得る。
【0024】
前記の細径配管端末に設けられる後方スプール部が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されることもまた、前記本発明の細径配管の一つとして選択することが可能である。
【0025】
本発明はまた、軸芯内部に、先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室と大径室とを貫設してなるコネクター本体であって、該コネクター本体の小径室部に、シールリング部材とブッシュ部材とを内装せしめ、大径室の外周部の一部が非円形に形成され、且つ該大径室の周壁のなす対向部位に設けられた係合孔部分或いは切欠き窓部分に、それぞれ爪壁となして内方に付勢された舌状の弾発壁を有するソケット部材を、前記コネクター本体と別体若しくは一体に設け、該弾発壁をもって接続される細径配管の先方スプール部を係圧することにより、該配管の接続状態を維持するコネクター本体と、該コネクター本体の後端部側より被着され、コネクター本体の非円形外周部の係合孔部分及び切欠き窓部分を、その円筒内壁部によって囲繞すると共に、該コネクター本体の後方解放部を、その中心から外周方向に放射状に切れ込みを設けた後壁部で覆う防塵キャップ本体であって、該円筒内壁部先端には、軸芯方向に突起したフックが形成されてコネクター本体の段部に係合し、該キャップの後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなる、外面形状非円形の防塵キャップとからなることを特徴とする細径配管接続用コネクターを要旨とするものである。
【0026】
また、前記の発明における細径配管接続用コネクターは、該コネクターに組み込まれる防塵キャップの後壁部が、接続される細径配管後方スプール部に設けた2条のスプール間に挟持され、該コネクターの後方解放部を閉塞すると共に、配管と防塵キャップ間相互の回転を阻止するように構成されてなることも、好ましい態様として選択することができる。
【0027】
更に本発明は、軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、一端が対応する相手部品の取付穴に嵌挿して係合する係合段部を有する前方円筒部、それに連なる他端が前記前方円筒部より大径の後方円筒部からなるコネクター本体であって、該コネクター本体の前方円筒部の外周方向に等分に少なくとも2以上の切欠き部が設けられ、該切欠き部の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪壁をなして内方に付勢され、該弾性爪壁の先端爪先部分の内側は半円弧状に形成された係合壁をなし、細径配管接続前の該係合壁の内周面にはシールリング部材が内装され、細径配管接続後は該配管の先方スプール部に係合して配管の接続状態を維持し、一方、該前方円筒部の一部が全長に亘りその断面形状が略C字形状に切り欠かれ、当該円筒部の外径が弾性変形により縮径及び拡径可能に形成されてなるコネクター本体と、該コネクター本体の前記後方円筒部の外周面に設けられたフックに係合され、コネクター本体の後方開放部を覆って細径配管接続用コネクターを構成する内装部材であって、該内装部材が、外周面に形成された薄肉で円筒状の外壁部とそれに連なる円形の後壁部からなり、該外壁部の内周面には前記コネクター本体の後方円筒部外周面に設けられたフックに係合する凹部が形成され、該後壁部に連なり細径配管接続後の前記コネクター本体のC字形状切欠き部に挿入し、該切欠き部の縮径を防止すると共に先端部接続状態を確認するための確認部材が設けられ、一方、該内装部材本体の内壁部が細径配管端末の非円形外周部に対応して、それに順ずる形状に形成されると共に、その側面長手方向に該細径配管端末の非円形外周部分を、側面から装入するための切れ込みが形成されてなる内装部材、とからなることを特徴的構成要件とする細径配管接続用コネクターにある。
【0028】
前記の発明における細径配管接続用コネクターにおいて、該コネクター本体に係合される内装部材の内径部が、細径配管端末の非円形外周部の最大外径より大きい円形をなし、該内径部には複数の切込み、若しくは凹凸からなる回転防止壁が形成されると共に、後壁部には防塵キャップを係合するため係合段部が設けられ、該係合段部の外周面には回転防止用の複数の切込み、若しくは凹凸が形成された係合溝が内装部材と、該内装部材と非円形配管端末との間に介在して、その後方解放部を閉塞する略円筒状の防塵キャップであって、その内径部分は細径配管端末の非円形形状に準じて形成されて、該端末外周部に一体に巻着され、前方円筒部外周面には前記内装部材の後方内径部に形成された回転防止壁に、キャップ後方円筒部の内装部材との係合部には、該内装部材係合段部の係合溝部に、それぞれ対応して回転防止溝と、係合溝が設けられてなる防塵キャップ、とからなることを特徴とする細径配管接続用コネクターにある。
【0029】
本発明は更に、前記の発明における細径配管接続用コネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、バックアップリングを巻着する第1スプールと、該第1スプールのやや後方において若干大径に形成され、コネクター本体の係合壁に係合して配管の接続状態を維持する第2スプールとからなり、該先方スプール部より後方の配管外周形状が略楕円形状、若しくは多角形状を含む非円形に形成されてなることを特徴とする細径配管にある。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下本発明を添付した図面に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれにより拘束されるものではなく、本発明の主旨の範囲内において自由に設計変更が可能である。
図1は本発明の細径配管接続用コネクターの第1の一実施形態に係る配管接続状態を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図2は同実施形態の配管接続前の状態を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図3は同実施形態において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、図4は同実施形態の細径配管接続用コネクター本体単体を示し、(a)は縦断側面図、(b)は背面図、図5は同実施形態において組み込まれる細径配管の他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、図6は同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、図7は同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)を90度回転させた一部破断側面図、図8は本発明に係る細径配管接続用コネクターの第2の実施形態における配管接続状態(図1に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図9は同実施形態の細径配管接続前の状態(図2に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図10は同実施形態において組み込まれている内装部材単体を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図、図11は同実施形態の細径配管接続用コネクターの単体(図4に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図12は本発明に係る細径配管接続用コネクターの第3の実施形態の細径配管接続状態(図1に相当)を示し、(a)は長手方向半載図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転させた長手方向半載側面図、図13は同実施形態において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図、図14は同実施形態において用いられる細径配管接続用コネクターの単体(図4に相当)を示し、(a)は半載側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転半載側面、図15は同実施形態において組み込まれる細径配管の他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図、(d)はその背面図、図16は同実施形態において組み込まれる細径配管の他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、図17は同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図、図18本発明に係る細径配管接続用コネクターの第4の実施形態における配管接続状態(図1及び8に相当)を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)はその背面図、図19は同実施形態の細径配管接続前の状態(図2及び9に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図20は同実施形態において組み込まれる防塵キャップ単体を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)はその背面図、(c)は(b)のA−A線断面図、図21は同実施形態において用いられる細径配管接続用コネクターの単体(図4及び11に相当)を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)はその背面図、図22は本発明に係る細径配管接続用コネクターの第5の実施形態の配管接続状態(図1、8、12及び18に相当)を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)は背面図、図23は本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第6の実施形態の配管接続状態(図1、8、12、18及び22に相当)を示し、(a)は長手方向半載図、(b)は背面図、図24は同実施形態に組み込まれる細径配管端末と、防塵キャップの説明図で、(a)は配管端末の一部破断側面図と防塵キャップの長手方向半載側面図、(b)はその背面図、図25は本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第7の実施形態の配管接続状態(図1、8、12、18、22及び23に相当)を示す縦断側面図、図26は同実施形態において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、図27は同実施形態において組み付けられている内装部材単体(図10に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図28は同実施形態における相手部品の状態を示し、(a)は縦断面図、(b)はその正面図、図29は本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第8の実施形態における細径配管接続状態(図1、8、12、18、22、23及び25に相当)を示す縦断側面図、図30は同実施形態に組み込まれる細径配管端末と、防塵キャップの組み合わせを示し、(a)は一部破断側面図、(b)は背面図、図31は同実施形態に組み込まれる防塵キャップ単体(図20に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図、図32は同実施形態に組み込まれる内装部材単体(図10及び図27に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図である。
【0031】
本発明における第1の実施形態において用いられる細径配管接続用コネクター(以下、単に「コネクター」ということがある。)は、図1、図2及び図4の示されるように軸芯に細径配管(以下単に「配管」ということがある。)P−1を嵌挿する内径部1a−6が貫設され、外周部分の一端が対応する相手部品4に当接するフランジ部1a−1、それに連なる他端が円筒部1a−2からなるコネクター本体1aであって、該円筒部1a−2外周面の該フランジ部1a−1近傍には相手部品4の雌ネジ4−1に螺合するための雄ネジ1a−3が形成され、該雄ネジ1a−3を除く円筒部1a−2の外周方向前方に等分に少なくとも2以上の切欠き部1a−4が設けられ、該切欠き部1a−4の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪部2aとなって内方に付勢され、該弾性爪部2aの先端爪先2a−1の内側は半円弧状に形成された係合壁2a−2をなし、細径配管接続前の該係合壁2a−2の内周面にはシールリング部材6が内装され、細径配管接続後は該配管P−1の先方スプール部Paの第2スプールPa−2に係合して配管P−1の接続状態を維持し、一方、前記フランジ部1a−1の後壁部1a−7から前方雄ネジ部1a−3と相手部品の雌ネジ部4−1に貫通孔が穿設され、該貫通孔に挿入された回転防止用ピン5によってネジ部の緩みを防止すると共に、該フランジ部1a−1の後壁部1a−7近傍の内周面には、細径配管後方スプール部Pbの非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁1a−5とによって構成されている。
【0032】
本発明に係る第2の実施形態において用いられるコネクターは、図11に示されるコネクター本体1bと、図10に示される内装部材8aとが、図8及び図9に示すように組み合されることによって構成される。本例のコネクター本体1bは、図11に示すようにフランジ部1b−1の後壁部1b−7に連なり係合段部1b−9を設け、その内周面からコネクター本体内径部1b−6の長手方向に、少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸を設けることによって回転防止壁1b−8を形成した以外は、実質的に前記実施形態1のコネクター本体1aと同一のコネクター本体1bと、図10に示すように軸芯に細径配管P−1を嵌挿する内径部8a−5が貫設され、外周部が前記コネクター本体1bの内径部1b−6に挿入される筒状体からな内装部材本体8aであって、該筒状体の後壁部8a−4には鉤型のフック8a−1が形成されて前記コネクター本体1bの係合段部1b−9に係合し、該後壁部8a−4から外周面の長手方向に、前記コネクター本体1bの内径部1b−6に設けた回転防止壁1b−8に対応して少なくとも1条の回転防止溝8a−2が形成され、一方、該後壁部8a−4の内周面には、細径配管後方スプール部Pbの非円形スプール形状に対応して、それに準ずる形状のパイプ回転防止壁8a−3を形成してなる内装部材本体8a、とによって構成される。
【0033】
上記第2の実施形態によるコネクターにおいて、コネクター本体1bの内径部1b−6の長手方向に設けられる回転防止用壁1b−8が、全内周面にわたる略段だら模様形状の凹部若しくは凸部であり、前記内装部材本体8の外周面の回転防止用溝8a−2が、それに対応して嵌合可能でかつ、回転方向における相互の移動を防止し得る形状であり、相互の嵌合を容易とするよう導入部にテーパー壁が形成されてなることが好ましい。
【0034】
上記第1及び第2の実施形態におけるコネクターは、図1及び図8に示すようにして配管の接続状態が維持される。前記コネクターに組み込まれる細径配管P−1は、図3に示すように該細径配管端末に、先方パイプスプール部Pa並びに後方パイプスプール部Pbが設けられ、該後方パイプスプール部Pbの少なくとも一部の形状が、非円形に形成されている。
【0035】
また、前記細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部Paが、バックアップリングを巻着する第1スプールPa−1と、該第1スプールPa−1のやや後方においてその外径が若干大径に形成され、コネクター本体1a(若しくは1b)の係合壁2a−2(若しくは2b−2)に係合して配管P−1の接続状態を維持する第2スプールPa−2とからなり、後方スプール部Pbの最大外径が、該第2スプールPa−2より若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されている。
【0036】
前記の各実施形態において採用される配管の他の例として、図5に示すように細径配管端末に設けられる後方スプール部Pb−2が、該配管P−2に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなる細径配管P−2を選択することも可能であり、また、前記細径配管端末に設けられる後方スプール部Pb−3若しくはPb−4が、図6または図7に示すように略楕円形状若しくは多角形状であると共に、該配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成された形状であっても良い。
【0037】
上記第1及び第2の実施形態によれば、相手部品4とコネクター本体1a、1b及び配管(P−1〜P−4)との組み付けは、簡略な操作で完了し、しかも挿入された配管P(P−1〜P−4)の第2スプールPa−2が、弾性爪部(2a、2b)の係合壁(2a−2、2b−2)に係合して、配管(P−1〜P−4)の接続状態を強固に維持すると共に、該配管(P−1〜P−4)の端末に巻着されたシールリング部材6及びバックアップリング7により、筒壁4−4を係圧して流路4−2の気密は充分に確保される。また、コネクター本体1aの回転防止壁1a−5、若しくはコネクター本体1bに一体として組み付けた内装部材8aに形成された回転防止壁8a−3に、配管端末に形成された非円形の後方スプール部(Pb−1〜Pb−4)が合体して、相互の回転方向への移動を阻止するため、機器の振動要因によってもたらされる摩耗から、シールリング部材等を保護してその寿命を大幅に延長することが確認された。
【0038】
本発明に係る第3の実施形態による細径配管接続用コネクターは、図12及び図14に示すように、軸芯内部に先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室1c−1と、大径室1c−2とを貫設してなるコネクター本体1cであって、該コネクター本体1cの小径室部1c−1に、シールリング部材6′とブッシュ部材7′とを内装せしめ、且つ大径室1c−2の周側のなす対向部位に穿設した切欠き部1c−3に、それぞれ前方に突設してその中間付近を内方に傾斜した屈曲部による爪壁部1c−7と、それに連なり内方に付勢された舌状の弾発壁1c−4とを設け、該爪壁部1c−7をもって接続される細径配管P−5の先方スプール部Pa′を係圧することにより、該配管P−5の接続状態を維持すると共に、該大径室1c−2の後壁部1c−8近傍の内周面には、細径配管後方スプール部Pb−5の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁1c−5が形成されている。
【0039】
前記の細径配管接続用コネクターにおいて、コネクター本体1cの切欠き部1c−3前端近くの外周側に突起部1c−6を設け、該突起部1c−6に左右回動自在となす筒環状の解放部材(図示せず)を係着し、該解放部材の回動に伴って前記舌状の弾発壁1c−4を拡径、若しくは縮径して爪壁部1c−7での細径配管の係圧、解除の操作を容易にすることも可能である。
【0040】
前記第3の実施形態における細径配管接続用コネクターに組み込まれる細径配管P−5〜P−8は、図13、図15、図16及び図17に示すように、該細径配管P−5〜P−8の端末に設けられる先方パイプスプール部Pa′が、前方が軸芯に向って小径になるようテーパー状に傾斜した略円錐台形に形成され、後方パイプスプール部Pb−5〜Pb−8の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されている。
【0041】
上記実施形態において用いられる配管P−5〜P−8の後方スプール部Pb−5〜Pb−8の最大外径が、該先方スプール部Pa′の外径よりより若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成され、また、前記細径配管P−6の端末に設けられる後方スプール部Pb−6が、該配管P−6に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなることも可能であり、さらに、他の実施例によれば、前記の細径配管端末に設けられる後方スプール部Pb−8が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されていても良い。
【0042】
前記第3の実施形態においては、細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部Pa′が、前記コネクター本体1cの弾発壁1c−7に係圧されて配管の接続状態を維持すると共に、該コネクター本体1cの回転防止壁1c−5に、後方スプール部Pb−5〜Pb−8の非円形スプールが合体して組み込まれ、相互の回転方向への移動を効果的に阻止することが確認された。
【0043】
本発明に係る第4の実施形態における細径配管接続用コネクターは、図18〜図21に示すように、基本的にはコネクター本体1dと、該コネクター本体1dに一体に組み込まれるソケット体1d−8と、コネクター本体1dの後方解放部を覆う防塵キャップ9aとによって構成され、より具体的には、軸芯内部に先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室1d−1と、大径室1d−2とを貫設してなるコネクター本体1dであって、該コネクター本体1dの小径室部1d−1に、シールリング部材6″とブッシュ部材7″とを内装せしめ、大径室1d−2の外周部には少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸を設けることにより、回転防止用溝1d−5が形成され、且つ該大径室1d−2の周壁のなす対向部位に設けられた係合孔部分或いは切欠き窓1d−3部分に、それぞれ爪壁1d−4となして内方に付勢された舌状の弾発壁1d−6を有するソケット部材1d−8を、前記コネクター本体1dと別体若しくは一体に設け、該弾発壁1d−6をもって接続される細径配管P−5の先方スプール部Pa′を係圧することにより、該配管P−5の接続状態を維持するコネクター本体1dと、該コネクター本体1dの後端部側より被着され、コネクター本体1dの係合孔部分及び切欠き窓部1d−3を、その円筒内壁部によって囲繞すると共に、該コネクター本体1dの後方解放部を、その中心から外周方向に放射状に切れ込み(ノッチ)9a−5を設けた後壁部9a−4で覆う防塵キャップ本体9aであって、該防塵キャップ本体9aの前記円筒内壁部には、前記コネクター本体1dの大径室1d−2外周部に刻まれた回転防止用溝1d−5に対応して、少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸を設けることにより回転防止用溝9a−3が形成され、それに連なる円筒内壁部先端には軸芯方向に突起したフックが9a−2形成され、コネクター本体1dの段部1d−7に係合し、該キャップ9aの後壁部9a−4の内周面には、細径配管後方スプール部Pb−5の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁9a−1を形成してなる防塵キャップ9aとによって構成される。
【0044】
本例におけるコネクター本体1dと、防塵キャップ9aとの回転方向への相互移動は、前者の回転防止溝1d−5に、後者の回転防止壁9a−3が凹凸で噛み合うことによって、効果的に阻止されるが、該溝1d−5及び該壁9a−3は両者に少なくとも一条の切込みを設けることによって、所期の目的は果たし得るが、コネクター本体1dの回転防止溝1b−5と、防塵キャップ9aの回転防止壁9a−3が、全外周面及び内周面にわたる略段だら模様形状の凹部若しくは凸部とすることにより、両者の回転方向のばらつきによる組み付けの不具合を調整可能として好ましく、相互の組み付けを容易とするよう導入部にテーパー壁が形成されてなることも好ましい。
【0045】
また、本例において用いられる防塵キャップ9aの後壁部9a−4には、図20に示すように中心から外周方向に放射状の切込み(ノッチ)9a−5が設けられているが、これにより配管P−5組み付けの際、該切込み9a−5が容易に破断して配管P−5の挿入を容易とする。
【0046】
本例第4の実施形態における細径配管接続用コネクターに組み込まれる配管P−5は、実質的に上記第3の実施形態において採用された配管と同一なものを、適宜に選択して用いることができる。即ち、先方パイプスプール部Pa′の形状が、前方が軸芯に向かってテーパー状に傾斜した略円錐台形に形成され、後方パイプスプール部Pb−5の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを基本構造とし、前記の細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部Pa′が、前記コネクター本体1dの弾発壁1d−6に係圧されて配管P−5の接続状態を維持すると共に、後方スプール部Pb−5が、コネクター本体の回転防止壁に合体する代わりに、前記防塵キャップ9aの回転防止壁9a−1に合体して、相互の回転方向への移動を阻止する機能を果たすことが確認された。
【0047】
本発明に係る第5の実施形態による細径配管接続用コネクターは、前記第4の実施形態におけるコネクターにおいて、コネクター本体1eの形状を非円形に形成し、他は実質的に前記第4の実施形態におけるコネクターと同一である。なお、コネクター本体1e形状を非円形とすることにより、防塵キャップ9bを組み付けた際、相互の回転方向への移動は起こり得ないので、コネクター本体1eの回転防止溝、防塵キャップ9bの回転防止壁は特に必要としないこととなる。
【0048】
本発明に係る第6の実施形態によれば、前記第5の実施形態に係るコネクターに組み込まれる配管P−9の、後方スプール部Pb−9に2条のスプールを設け、該スプール間にコネクター本体1eに組み込まれる防塵キャップ9cの後壁部9c−4が、挟持されるようにして組み込まれ、該コネクター本体1eの後方解放部を閉塞すると共に、配管の回転を防止するように構成されているため、防塵キャップ本体9cには回転防止壁は存在せず、配管P−9の後方スプール部Pb−9が非円形に形成されることもない。
【0049】
本発明に係る第7の実施形態による細径配管接続用コネクターは、図25及び図27に示すようにコネクター本体1fと、該コネクター本体に一体に組み付けられる内装部材本体8bとによって形成される。具体的には、軸芯に細径配管P−10を嵌挿する内径部が貫設され、一端が対応する相手部品の取付穴に嵌挿して係合する係合段部1f−8を有する前方円筒部1f−2、それに連なる他端が前記前方円筒部1f−2より大径の後方円筒部1f−1からなるコネクター本体1fであって、該コネクター本体1fの前方円筒部1f−2の外周方向に等分に少なくとも2以上の切欠き部1f−4が設けられ、該切欠き部1f−4の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪壁2c−1をなして内方に付勢され、該弾性爪壁2c−1の先端爪先2c−1部分の内側は半円弧状に形成された係合壁2c−2をなし、細径配管接続前の該係合壁2c−2の内周面にはシールリング部材6が内装され、細径配管接続後は該配管P−10の先方スプール部Paに形成された第2スプールPa−2係合して配管P−10の接続状態を維持し、一方、該前方円筒部1f−2の一部が全長に亘りその断面形状が略C字形状に切り欠かれ、当該円筒部1f−2の外径が弾性変形により縮径及び拡径可能に形成されてなるコネクター本体1fと、該コネクター本体1fの前記後方円筒部1f−1の外周面に設けられたフック1f−9に係合され、コネクター本体1fの後方開放部を覆って細径配管接続用コネクターを構成する内装部材8bであって、該内装部材8bが、外周面に形成された薄肉で円筒状の外壁部8b−1とそれに連なる円形の後壁部8b−2からなり、該外壁部8b−1の内周面には前記コネクター本体1fの後方円筒部1f−1外周面に設けられたフック1f−9に係合する凹部8a−3が形成され、該後壁部8b−2に連なり細径配管接続後の前記コネクター本体1fのC字形状切欠き部に挿入し、該切欠き部の縮径を防止すると共に先端部接続状態を確認するための確認部材10が設けられ、一方、該内装部材本体8bの内壁部8b−4が細径配管端末の非円形外周部に対応して、それに順ずる形状に形成されると共に、その側面長手方向に該細径配管端末の非円形外周部分を、側面から装入するための切れ込みが形成されてなる内装部材8b、とによって構成される。
【0050】
前記第7の実施形態において用いられる細径配管P−10は、図26に示すように配管端末の先方スプール部Paは、上記第1の実施形態などで用いた配管と同一の構造を有しているが、事実上後方スプール部は存在せず、代わりにその部分の配管外周形状が長手方向に非円形に形成されている。一方、上記コネクターに組み込まれる内装部材8bの内壁部8b−4は、図27(b)に示すように該配管P−10の非円形外周部に対応してそれに準じ、本例においてはほぼ四角形に形成され、配管P−10と内装部材8b間における回転方向での移動は阻止される。なお、本例において両者はほぼ四角形を呈しているが、三角形、六角形その他多角形若しくは楕円形状であることも妨げない。更に配管P−10に対する内装部材8bの組付けを配管P−10の側面から可能とするために、内装部材本体8bに同図に示すように外周部から軸芯に向かって、長手方向の切れ込み8b−5を設けることも好ましい。
【0051】
また、前記実施形態においてはコネクター本体1fと内装部材8bとは、該コネクター本体1fの前方円筒部1f−2に形成されるC字形状切欠き部に、内装部材8bに設けられる確認部材10が挿入され、該前方円筒部1f−2の縮径を防止すると共に配管先端部の接続状態を確認するために機能するが、併せてコネクター本体1fと内装部材8bとの、回転方向への相互移動をも阻止する機能を果たすため、両者間に回転防止溝や対応する回転防止壁を設ける必要はない。なお、本例のコネクターを受容する相手部品4′は、図28に示すように前記確認部材10を受け入れるための、確認部材収納スペース4−3が穿ってあり、これに確認部材10の先端が挿入されることにより、コネクター本体1fと相手部品4′間における回転方向への移動は効果的に阻止されることが確認された。
【0052】
本発明に係る第8の実施形態による細径配管接続用コネクターは、図29に示すように前記実施形態7におけるコネクター本体と、実質的に同一な構造のコネクター本体1gと、内装部材8c及び防塵キャップ9dとによって構成される。内装部材8cは図32に示されるように、その内径部8c−4が細径配管端末の非円形外周部の最大外径より大きい円形をなし、該内径部8c−4の後壁部8c−2近傍には、複数の凹凸からなる回転防止壁8c−5が形成されると共に、該後壁部8c−2には防塵キャップ9dを係合するため係合段部8c−9が設けられ、該係合段部8c−9の外周面には複数の凹凸からなる係合溝部8c−7が形成されている。一方、該内装部材本体8cと、非円形配管端末P−10との間に介在して、コネクター本体1gの後方解放部を閉塞する略円筒状の防塵キャップ9dは、図31に示すようにその内壁部9d−2は配管端末の非円形形状に準じ、例えば本例では略四角形に形成され、該端末外周部に一体に巻着される。なお、該防塵キャップ9d前方円筒部9d−5外周面には前記内装部材8cの後方内径部に形成された回転防止壁8c−5に対応して、複数の凹凸からなる回転防止溝9d−1が形成され、後方円筒部9d−4の内装部材8cとの係合部には、該内装部材係合段部8c−9の係合溝部8c−7に対応して複数の凹凸からなる係合溝9d−3が形成されている。
【0053】
本例において用いられる細径配管P−10は、前記実施形態7において採用される配管と実質的に同一であり、該細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部Paが、バックアップリング7を巻着する第1スプールPa−1と、該第1スプールPa−1のやや後方において若干大径に形成され、コネクター本体1gの係合壁に係合して配管の接続状態を維持する第2スプールPa−2とからなり、該先方スプール部Paより後方の配管外周形状が略楕円形状(扁平形状)、若しくは多角形状を含む非円形に形成されている。
【0054】
本実施形態においては、配管P−10と防塵キャップ9dは上記の配管形状に由来して、回転方向における相互の移動は起こりえず、防塵キャップ9dと内装部材8cとは、回転防止壁8c−5の複数の凹凸と、それに対応する回転防止溝9d−1の複数の凹凸とが噛み合って、回転方向に対する相互の移動を阻止することが確認された。なお、該回転防止壁8c−5と回転防止溝9d−1及び前記係合溝部8c−7と係合溝9d−3とを、対応する複数の凹凸をもってそれぞれ段だら模様状に形成することにより、ばらつきによる組み付けの不具合を周方向で調整することを可能とする。また、内装部材8cに設けた確認部材10′によりコネクター本体1gの縮径を防止すると共に、配管の接続状態を確認し、併せて内装部材本体8Cと、コネクター本体1g間における回転方向の相互の移動を阻止すること、並びにコネクター本体1gと相手部品4′との間に生じる相互移動も、前記実施形態と同様機能によって効果的に阻止し得ることが確認された。
【0055】
【発明の効果】
上記実施例からも明らかなように本発明による細径配管接続用コネクターは、簡略な構造であるにも拘らず該コネクターの相手部品への組付けを強固にし、更には該コネクターと細径配管との接続を極めて簡略な操作で完了し、しかも配管流路の気密を完全な状態で保持すると共に、併せてコネクター本体と相手部品との気密をも、ほぼ完全な状態で保持することが確認された。また、本発明によるコネクターは、配管の強固な組み付けと同時に配管とコネクター本体間、若しくは配管と内装部材間、及び配管と防塵キャップ間等などにおける回転方向に対する相互移動を阻止するため、機器の振動要因によってもたらされるシールリング部材などの摩耗による損傷を効果的に防止し、その寿命性能を高めることによって、メンテナンスコストの大幅な削減に寄与し得る。また、前記実施形態によって明らかなように本発明によるコネクターは、従来公知のコネクターに本発明に係る細径配管端末を組み付けることによって、上記に順ずる効果を容易に達成し得ることも同時に確認することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の細径配管接続用コネクターの第1実施形態に係る配管接続状態を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図2】同実施形態における配管接続前の状態を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図3】同実施形態において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図である。
【図4】同実施形態における細径配管接続用コネクター本体単体を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図5】同実施形態において組み込まれる細径配管の他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図である。
【図6】同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図である。
【図7】同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)を90度回転させた一部破断側面図である。
【図8】本発明に係る細径配管接続用コネクターの第2の実施形態における配管接続状態(図1に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図9】同実施形態の細径配管接続前の状態(図2に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図10】同実施形態において組み込まれている内装部材単体を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図である。
【図11】同実施形態の細径配管接続用コネクターの単体(図4に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図12】本発明に係る細径配管接続用コネクターの第3の実施形態における細径配管接続状態(図1に相当)を示し、(a)は長手方向半載図、(b)は背面図、(c)は(a)の90度回転させた長手方向半載側面図である。
【図13】同実施例において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)は背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図である。
【図14】同実施形態において用いられる細径配管接続用コネクターの単体(図4に相当)を示し、(a)は半載側面図、(b)は背面図、(c)は(a)の90度回転半載側面である。
【図15】同実施形態において組み込まれる細径配管の他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図、(d)は(c)の背面図である。
【図16】同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図である。
【図17】同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図である。
【図18】本発明に係る細径配管接続用コネクターの第4の実施形態における配管接続状態(図1及び8に相当)を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
【図19】同実施形態の細径配管接続前の状態(図2及び9に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)は(a)におけるA′−A′線断面図である。
【図20】同実施形態において組み込まれる防塵キャップ単体を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)はその背面図、(c)は(b)のB−B線断面図である。
【図21】同実施形態において用いられる細径配管接続用コネクターの単体(図4及び11に相当)を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)はその背面図である。
【図22】本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第5の実施形態における配管接続状態(図1、8、12及び18に相当)を示し、(a)は長手方向半載図、(b)は(a)におけるC−C線断面図である。
【図23】本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第6実施形態における配管接続状態(図1、8、12、18及び22に相当)を示し、(a)は長手方向半載図、(b)はその背面図である。
【図24】同実施形態に組み込まれる細径配管端末と、防塵キャップとの説明図で、(a)は配管端末の一部破断側面図と防塵キャップの長手方向半載図、(b)はその背面図である。
【図25】本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第7の実施形態における配管接続状態(図1、8、12、18、22及び23に相当)を示す縦断側面図である。
【図26】同実施形態において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図である。
【図27】同実施形態において組み付けられている内装部材単体(図10に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図28】同実施形態における相手部品の状態を示す説明図で、(a)は縦断面図、(b)はその正面図である。
【図29】本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第8の実施形態における細径配管接続状態(図1、8、12、18、22、23及び25に相当)を示す縦断側面図である。
【図30】同実施形態に組み込まれる細径配管端末と、防塵キャップの組み合わせ(図24に相当)を示し、(a)は一部破断側面図、(b)は背面図である。
【図31】同実施形態に組み込まれる防塵キャップ単体(図20に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図である。
【図32】同実施形態に組み込まれる内装部材単体(図10及び図27に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図である。
【図33】従来の細径配管接続用コネクターによる配管接続状態(図1に相当)を示す説明図で、(a)は長手方向半載側面図、(b)はそのD−D線断面図である。
【図34】従来における他例の細径配管接続用コネクターの配管接続状態を、模式的に示す斜視三面説明図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g コネクター本体
1a−1、1b−1 フランジ部
1f−1、1g−1 後方円筒部
1a−2、1b−2 円筒部
1f−2、1g−2 前方円筒部
1a−3、1b−3 雄ネジ
1a−4、1b−4、1f−4、1g−4 切欠き部
1a−5 パイプ回転防止壁
1a−6、1b−6 内径部
1a−7、1b−7 後壁部
1b−8 回転防止壁
1b−9 係合段部
1c−1、1d−1 小径室
1c−2、1d−2 大径室
1c−3、1d−3 切欠き部(切欠き窓部)
1c−4 弾発壁
1d−4 爪壁
1c−5 パイプ回転防止壁
1d−5 回転防止用溝
1c−6 突起部
1d−6 弾発壁
1c−7 爪壁部
1c−8 後壁部
1d−7 段部
1d−8 ソケット体
1f−8、1g−8 係合段部
1f−9、1g−9 フック
2a、2b 爪部
2c 爪壁
2a−1、2b−1、2c−1 爪先
2a−2、2b−2、2c−2 係合壁
2a−3、2b−3 テーパー壁
4、4´ 相手部品
4−1 雌ネジ
4−2、4−2´ 流路
4−3 確認部材収納スペース
4−4、4−4´ 連結筒壁
5、5´ ネジ回転止めピン
5−1、5−1′ 貫通孔
6、6′、6″、6″′ シールリング
7、7′、7″、7″′ バックアップリング(ブッシュ部材)
8a、8b、8c 内装部材
8a−1 フック
8b−1、8c−1 外壁部
8a−2 回転防止溝
8b−2、8c−2 後壁部
8a−3 パイプ回転防止壁
8b−3、8c−3 凹部
8a−4 後壁部
8b−4、8c−4 内壁部
9a、9b、9c、9d 防塵キャップ
9a−1、9b−1 パイプ回転防止壁
9d−1 回転防止溝
9a−2、9b−2 フック
9d−2 内壁部
9a−3 回転防止壁
9d−3 係合溝
9a−4 後壁部
9d−4 後方円筒部
9a−5 ノッチ
9d−5 前方円筒部
10、10′ 確認部材
P−1、P−2、P−3、P−4、P−5、
P−6、P−7、P−8、P−9、P−10 パイプ(細径配管)
Pa、Pa′ 先方パイプスプール部
Pb、Pb−1、Pb−2、Pb−3、Pb−4、Pb−5、
Pb−6、Pb−7、Pb−8、Pb−9 後方パイプスプール部
100 コネクター本体
101 突起
102 ソケット体
103 連結筒壁
104 流路
105 弾発壁
106 シールリング
107 ブッシュ部材
108 爪壁部
109 係合孔
400 コネクター
402 コネクター本体
405 窓部
406 リテーナ
P 配管
P′ スプール部
P″ 平坦面
Pa スリット
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に自動車或いは各種の機械、装置等に給油、給気等の供給路として配設される管径が凡そ20mm程度以下の、比較的細径からなる金属管ないしは樹脂チューブ(以下単に「配管」という。)の接続用コネクターに係り、詳しくは配管と相手部品との接続に際し、簡略な操作で配管流路と、コネクター本体と相手部品との気密が同時に保持し得ると共に、装置の振動要因などによる配管の緩みをも、未然に防止し得る細径配管接続用コネクターと、該コネクターを介して接続される細径配管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の細径配管接続用コネクターは、数多くの提案がなされ実用に供されているが、配管接続後に振動要因などによる該配管の回転防止を目的とするコネクターとしては、例えば図33−(a)に示すようにコネクター本体100の周壁部に穿設した係合孔109の、後端周部のなす掛支壁の該孔縁部に、軸芯中央の貫孔の周壁部にその組み付け方向の前部に位置して、内方に付勢する複数の爪壁部108を有するソケット体102を、該爪壁部108のなす基部の肩部を係合した状態をもって、その後端側から配管Pを挿入して接続する際、該配管Pのスプール部P′によって該爪壁部108のテーパー壁を押し上げて拡径し、該スプール部P′が通過した後は該爪壁部108は軸芯方向に閉じて、先端弾発壁105によって該スプール部P′の後壁部を係圧して配管の接続状態を維持せしめるよう構成された従来型のコネクターにあって、図33−(a)に示すように配管Pの端部近傍のコネクター本体100内周面に、複数の突起部101(若しくはスリット)を設けて、配管の回転を阻止する方法や、図33−(b)に示すように配管Pの先端部にスリットPaを形成し、コネクター本体100の突起部101に嵌合させることによって軸芯方向に加え、回転方向の移動をも阻止しうる手段が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、図34に示すコネクターにおいては、相手部品に圧入されて流路を形成する圧入取付部と円筒状ハウジングとが、一体に形成された雌継手部材であるコネクター本体400と、該コネクターに接続される雄継手部材である配管Pと、該コネクター本体400の後方に穿設された窓部405に差し込まれ、配管Pのスプール部P′の後壁に当接してその接続状態を維持する、逆U字形状のリテーナー406とによって構成されている。上記構成によれば配管Pの接続状態は保障されるが、配管Pとコネクター本体400との相対的は回転については、該配管Pのスプール部P′の後方外周部に、非円形断面形状を有する平坦面P″を形成し、該平坦面P″に前記リテーナー406のリブに設けた固定部405(a)、405(b)を密着させ、配管Pとコネクター本体400との回転方向への移動を阻止するよう構成されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−269765号公報(第2−4頁、第1−5図)
【特許文献2】
特開2002−276878号公報(第4−5頁、第1−3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術によれば、配管の接続状態を維持することは勿論、振動要因に伴う回転方向に対する移動をも効果的に阻止する旨提案されており、それぞれ所期の成果をあげている。しかしながら前者の提案に係る発明においては、例えは細径配管端末部の先端にスリットを形成するという手段が、加工技術的に難しいばかりでなく、SAE規格の規格外になるという新たな課題が生じ、一方、後者の発明においては、コネクター内に挿入されて接続された配管の、スプール部近傍に形成された配管扁平部に、側面から角状部材を押し入れる作業が伴うため、コネクター周囲の作業スペースに余裕が必要であり、狭隘な作業スペースにおいては作業性が悪い上に、コネクターが見難い位置にあっては、配管接続作業に加え回転防止手段の確認が不確かになることも懸念される。また、配管の非円形部として形成される扁平部は、円周方向での方向性を有し、その角度が一定の配管であれば問題ないが、バラツキが大きい場合には角状部材を押し入れる作業が困難を極めたり、場合によっては不可能となることも懸念されるなど、いずれも解決を望まれる大きな課題であった。
【0006】
本発明は、よりコンパクトな構造で、しかも配管流路と配管接続用コネクターと相手部品との気密が十分に確保し得ると共に、該細径配管接続後、振動要因などによってコネクター本体と配管とが、回転方向に相互移動する所謂緩みを阻止し、シーリング部材等の摩擦による損耗を未然に防止して、気密の維持を長期間に亘って確保し得る、細径配管接続用コネクターを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、外周部分の一端が対応する相手部品に当接するフランジ部、それに連なる他端が円筒部からなるコネクター本体であって、該円筒部外周面の該フランジ部近傍には相手部品の雌ネジに螺合するための雄ネジが形成され、該雄ネジを除く円筒部の外周方向前方に等分に少なくとも2以上の切欠き部が設けられ、該切欠き部の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪部となって内方に付勢され、該弾性爪部の先端爪先の内側は半円弧状に形成された係合壁をなし、細径配管接続前の該係合壁の内周面にはシールリング部材が内装され、細径配管接続後は該配管の先方スプール部に係合して配管の接続状態を維持し、一方、前記フランジ部の後壁部から前方雄ネジ部と相手部品の雌ネジ部に貫通孔が穿設され、該貫通孔に挿入された回転防止用ピンによってネジ部の緩みを防止すると共に、該フランジ部の後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなることを特徴的構成要件とする細径配管接続用コネクターを要旨とするものである。
【0008】
さらに本発明は、軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、外周部分の一端が対応する相手部品に当接するフランジ部、それに連なる他端が円筒部からなるコネクター本体であって、該円筒部外周面の該フランジ部近傍には相手部品の雌ネジに螺合するための雄ネジが形成され、該雄ネジを除く円筒部の外周方向前方に等分に少なくとも2以上の切欠き部が設けられ、該切欠き部の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪部となって内方に付勢され、該弾性爪部の先端爪先の内側は半円弧状に形成された係合壁をなし、細径配管接続前の該係合壁の内周面にはシールリング部材が内装され、細径配管接続後は該配管の先方スプール部に係合して配管の接続状態を維持し、一方、前記フランジ部の後壁部から前方雄ネジ部と相手部品の雌ネジ部に貫通孔が穿設され、該貫通孔に挿入された回転防止用ピンによってネジ部の緩みを防止すると共に、該フランジ部の後壁部に連なり係合段部を設け、その内周面からフランジ部内径部の長手方向に、少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸による回転防止壁を設けたコネクター本体と、軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、外周部が前記コネクター本体の内径部に挿入される筒状体からな内装部材であって、該筒状体の後壁部には鉤型のフックが形成されて前記コネクター本体の係合段部に係合し、該後壁部から外周面の長手方向に、前記コネクター本体の内径部に設けた回転防止壁に対応して少なくとも1条の回転防止溝が形成され、一方、後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなる内装部材本体、とからなることを特徴的構成要件とする細径配管接続用コネクターにある。
【0009】
また、本発明は、前記コネクター本体の内径部に設けられる回転防止壁が、全内周面にわたる略段だら模様形状の凹凸部であり、前記内装部材本体外周面の回転防止用溝が、それに対応して嵌合可能な形状であり、導入部にテーパー壁が形成されてなることを好ましい態様とする細径配管接続用コネクターにある。
【0010】
本発明はまた、前記コネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に、先方パイプスプール部並びに後方パイプスプール部が設けられ、該後方パイプスプール部の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを特徴とする細径配管にある。
【0011】
更に本発明は、前記細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、バックアップリングを巻着する第1スプールと、該第1スプールのやや後方において若干大径に形成され、コネクター本体の係合壁に係合して配管の接続状態を維持する第2スプールとからなり、後方スプール部の最大外径が、該第2スプールより若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されてなることを特徴的構成要件とする細径配管にある。
【0012】
また本発明は、前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、該配管に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなる細径配管を好ましく選択し得る。
【0013】
本発明はまた、前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、該配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されることを特徴とする細径配管にある。
【0014】
更に本発明は、軸芯内部に、先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室と大径室とを貫設してなるコネクター本体であって、該コネクター本体の小径室部に、シールリング部材とブッシュ部材とを内装せしめ、且つ大径室の周側のなす対向部位に穿設した切欠き窓部に、それぞれ前方に突設してその中間付近を内方に傾斜した屈曲部による爪壁部と、それに連なり内方に付勢された舌状の弾発壁とを設け、該爪壁部をもって接続される細径配管の先方スプール部を係圧することにより、該配管の接続状態を維持すると共に、該大径室の後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなることを特徴的構成要件とする細径配管接続用コネクターを要旨とするものである。
【0015】
また本発明は、前記の細径配管接続用コネクターにおいて、コネクター本体の切欠き窓部前端近くの外周側に突起部を設け、該突起部に左右回動自在となす筒環状の解放部材を係着し、該解放部材の回動に伴って前記舌状の弾発壁を拡径、若しくは縮径して爪壁部での細径配管の係圧、解除の操作を容易にしたことを好ましい態様として選択し得る。
【0016】
本発明は更に、前記の細径配管接続用コネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に、先方パイプスプール部並びに後方パイプスプール部が設けられ、該先方パイプスプール部の形状が、前方が軸芯に向ってテーパー状に傾斜した略円錐台形に形成され、後方パイプスプール部の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを特徴的構成要件とする細径配管を要旨とするものである。
【0017】
本発明はまた、前記の細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、前記コネクター本体の弾発壁に係圧されて配管の接続状態を維持すると共に、後方スプール部の最大外径が、該先方スプール部の外径よりより若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されてなることを特徴的構成要件とする細径配管にある。
【0018】
また本発明においては、前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、該配管に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなることを、細径配管の好ましい態様として選択することができる。
【0019】
また、前記の細径配管端末に設けられる後方スプール部が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されてなることを、本発明における細径配管の好ましい態様の一つとして選択することもできる。
【0020】
本発明は更に、軸芯内部に、先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室と大径室とを貫設してなるコネクター本体であって、該コネクター本体の小径室部に、シールリング部材とブッシュ部材とを内装せしめ、大径室の外周部には少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸による回転防止用溝が設けられ、且つ該大径室の周壁のなす対向部位に設けられた係合孔部分或いは切欠き窓部分に、それぞれ爪壁となして内方に付勢された舌状の弾発壁を有するソケット部材を、前記コネクター本体と別体若しくは一体に設け、該弾発壁をもって接続される細径配管の先端スプール部を係圧することにより、該配管の接続状態を維持するコネクター本体と、該コネクター本体の後端部側より被着され、コネクター本体の係合孔部分及び切欠き窓部分を、その円筒内壁部によって囲繞すると共に、該コネクター本体の後方解放部を、その中心から外周方向に放射状に切れ込みを設けた後壁部で覆う防塵キャップ本体であって、該防塵キャップ本体の前記円筒内壁部には、前記コネクター本体の大径室外周部に刻まれた回転防止用溝に対応して、それに準じた形状の回転防止壁が形成され、該円筒内壁部先端には、軸芯方向に突起したフックが形成されてコネクター本体の段部に係合し、該キャップの後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなる防塵キャップと、からなることを特徴的構成要件とする細径配管接続用コネクターを要旨とするものである。
【0021】
本発明はまた、前記の細径配管接続用コネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に、先方パイプスプール部並びに後方パイプスプール部が設けられ、該先方パイプスプール部の形状が、前方が軸芯に向かってテーパー状に傾斜した略円錐形に形成され、後方パイプスプール部の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを特徴的構成要件とする細径配管にある。
【0022】
また、前記の細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、前記コネクター本体の弾発壁に係圧されて配管の接続状態を維持すると共に、後方スプール部の最大外径が、前記先方スプール部の外径より若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されてなることを、該細径配管の好ましい態様として選択することができる。
【0023】
さらに、前記の細径配管端末に設けられる後方スプール部が、該配管に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなることも、細径配管の好ましい態様として選択し得る。
【0024】
前記の細径配管端末に設けられる後方スプール部が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されることもまた、前記本発明の細径配管の一つとして選択することが可能である。
【0025】
本発明はまた、軸芯内部に、先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室と大径室とを貫設してなるコネクター本体であって、該コネクター本体の小径室部に、シールリング部材とブッシュ部材とを内装せしめ、大径室の外周部の一部が非円形に形成され、且つ該大径室の周壁のなす対向部位に設けられた係合孔部分或いは切欠き窓部分に、それぞれ爪壁となして内方に付勢された舌状の弾発壁を有するソケット部材を、前記コネクター本体と別体若しくは一体に設け、該弾発壁をもって接続される細径配管の先方スプール部を係圧することにより、該配管の接続状態を維持するコネクター本体と、該コネクター本体の後端部側より被着され、コネクター本体の非円形外周部の係合孔部分及び切欠き窓部分を、その円筒内壁部によって囲繞すると共に、該コネクター本体の後方解放部を、その中心から外周方向に放射状に切れ込みを設けた後壁部で覆う防塵キャップ本体であって、該円筒内壁部先端には、軸芯方向に突起したフックが形成されてコネクター本体の段部に係合し、該キャップの後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなる、外面形状非円形の防塵キャップとからなることを特徴とする細径配管接続用コネクターを要旨とするものである。
【0026】
また、前記の発明における細径配管接続用コネクターは、該コネクターに組み込まれる防塵キャップの後壁部が、接続される細径配管後方スプール部に設けた2条のスプール間に挟持され、該コネクターの後方解放部を閉塞すると共に、配管と防塵キャップ間相互の回転を阻止するように構成されてなることも、好ましい態様として選択することができる。
【0027】
更に本発明は、軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、一端が対応する相手部品の取付穴に嵌挿して係合する係合段部を有する前方円筒部、それに連なる他端が前記前方円筒部より大径の後方円筒部からなるコネクター本体であって、該コネクター本体の前方円筒部の外周方向に等分に少なくとも2以上の切欠き部が設けられ、該切欠き部の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪壁をなして内方に付勢され、該弾性爪壁の先端爪先部分の内側は半円弧状に形成された係合壁をなし、細径配管接続前の該係合壁の内周面にはシールリング部材が内装され、細径配管接続後は該配管の先方スプール部に係合して配管の接続状態を維持し、一方、該前方円筒部の一部が全長に亘りその断面形状が略C字形状に切り欠かれ、当該円筒部の外径が弾性変形により縮径及び拡径可能に形成されてなるコネクター本体と、該コネクター本体の前記後方円筒部の外周面に設けられたフックに係合され、コネクター本体の後方開放部を覆って細径配管接続用コネクターを構成する内装部材であって、該内装部材が、外周面に形成された薄肉で円筒状の外壁部とそれに連なる円形の後壁部からなり、該外壁部の内周面には前記コネクター本体の後方円筒部外周面に設けられたフックに係合する凹部が形成され、該後壁部に連なり細径配管接続後の前記コネクター本体のC字形状切欠き部に挿入し、該切欠き部の縮径を防止すると共に先端部接続状態を確認するための確認部材が設けられ、一方、該内装部材本体の内壁部が細径配管端末の非円形外周部に対応して、それに順ずる形状に形成されると共に、その側面長手方向に該細径配管端末の非円形外周部分を、側面から装入するための切れ込みが形成されてなる内装部材、とからなることを特徴的構成要件とする細径配管接続用コネクターにある。
【0028】
前記の発明における細径配管接続用コネクターにおいて、該コネクター本体に係合される内装部材の内径部が、細径配管端末の非円形外周部の最大外径より大きい円形をなし、該内径部には複数の切込み、若しくは凹凸からなる回転防止壁が形成されると共に、後壁部には防塵キャップを係合するため係合段部が設けられ、該係合段部の外周面には回転防止用の複数の切込み、若しくは凹凸が形成された係合溝が内装部材と、該内装部材と非円形配管端末との間に介在して、その後方解放部を閉塞する略円筒状の防塵キャップであって、その内径部分は細径配管端末の非円形形状に準じて形成されて、該端末外周部に一体に巻着され、前方円筒部外周面には前記内装部材の後方内径部に形成された回転防止壁に、キャップ後方円筒部の内装部材との係合部には、該内装部材係合段部の係合溝部に、それぞれ対応して回転防止溝と、係合溝が設けられてなる防塵キャップ、とからなることを特徴とする細径配管接続用コネクターにある。
【0029】
本発明は更に、前記の発明における細径配管接続用コネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、バックアップリングを巻着する第1スプールと、該第1スプールのやや後方において若干大径に形成され、コネクター本体の係合壁に係合して配管の接続状態を維持する第2スプールとからなり、該先方スプール部より後方の配管外周形状が略楕円形状、若しくは多角形状を含む非円形に形成されてなることを特徴とする細径配管にある。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下本発明を添付した図面に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれにより拘束されるものではなく、本発明の主旨の範囲内において自由に設計変更が可能である。
図1は本発明の細径配管接続用コネクターの第1の一実施形態に係る配管接続状態を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図2は同実施形態の配管接続前の状態を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図3は同実施形態において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、図4は同実施形態の細径配管接続用コネクター本体単体を示し、(a)は縦断側面図、(b)は背面図、図5は同実施形態において組み込まれる細径配管の他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、図6は同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、図7は同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)を90度回転させた一部破断側面図、図8は本発明に係る細径配管接続用コネクターの第2の実施形態における配管接続状態(図1に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図9は同実施形態の細径配管接続前の状態(図2に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図10は同実施形態において組み込まれている内装部材単体を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図、図11は同実施形態の細径配管接続用コネクターの単体(図4に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図12は本発明に係る細径配管接続用コネクターの第3の実施形態の細径配管接続状態(図1に相当)を示し、(a)は長手方向半載図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転させた長手方向半載側面図、図13は同実施形態において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図、図14は同実施形態において用いられる細径配管接続用コネクターの単体(図4に相当)を示し、(a)は半載側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転半載側面、図15は同実施形態において組み込まれる細径配管の他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図、(d)はその背面図、図16は同実施形態において組み込まれる細径配管の他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、図17は同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図、図18本発明に係る細径配管接続用コネクターの第4の実施形態における配管接続状態(図1及び8に相当)を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)はその背面図、図19は同実施形態の細径配管接続前の状態(図2及び9に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図20は同実施形態において組み込まれる防塵キャップ単体を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)はその背面図、(c)は(b)のA−A線断面図、図21は同実施形態において用いられる細径配管接続用コネクターの単体(図4及び11に相当)を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)はその背面図、図22は本発明に係る細径配管接続用コネクターの第5の実施形態の配管接続状態(図1、8、12及び18に相当)を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)は背面図、図23は本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第6の実施形態の配管接続状態(図1、8、12、18及び22に相当)を示し、(a)は長手方向半載図、(b)は背面図、図24は同実施形態に組み込まれる細径配管端末と、防塵キャップの説明図で、(a)は配管端末の一部破断側面図と防塵キャップの長手方向半載側面図、(b)はその背面図、図25は本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第7の実施形態の配管接続状態(図1、8、12、18、22及び23に相当)を示す縦断側面図、図26は同実施形態において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、図27は同実施形態において組み付けられている内装部材単体(図10に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図、図28は同実施形態における相手部品の状態を示し、(a)は縦断面図、(b)はその正面図、図29は本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第8の実施形態における細径配管接続状態(図1、8、12、18、22、23及び25に相当)を示す縦断側面図、図30は同実施形態に組み込まれる細径配管端末と、防塵キャップの組み合わせを示し、(a)は一部破断側面図、(b)は背面図、図31は同実施形態に組み込まれる防塵キャップ単体(図20に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図、図32は同実施形態に組み込まれる内装部材単体(図10及び図27に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図である。
【0031】
本発明における第1の実施形態において用いられる細径配管接続用コネクター(以下、単に「コネクター」ということがある。)は、図1、図2及び図4の示されるように軸芯に細径配管(以下単に「配管」ということがある。)P−1を嵌挿する内径部1a−6が貫設され、外周部分の一端が対応する相手部品4に当接するフランジ部1a−1、それに連なる他端が円筒部1a−2からなるコネクター本体1aであって、該円筒部1a−2外周面の該フランジ部1a−1近傍には相手部品4の雌ネジ4−1に螺合するための雄ネジ1a−3が形成され、該雄ネジ1a−3を除く円筒部1a−2の外周方向前方に等分に少なくとも2以上の切欠き部1a−4が設けられ、該切欠き部1a−4の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪部2aとなって内方に付勢され、該弾性爪部2aの先端爪先2a−1の内側は半円弧状に形成された係合壁2a−2をなし、細径配管接続前の該係合壁2a−2の内周面にはシールリング部材6が内装され、細径配管接続後は該配管P−1の先方スプール部Paの第2スプールPa−2に係合して配管P−1の接続状態を維持し、一方、前記フランジ部1a−1の後壁部1a−7から前方雄ネジ部1a−3と相手部品の雌ネジ部4−1に貫通孔が穿設され、該貫通孔に挿入された回転防止用ピン5によってネジ部の緩みを防止すると共に、該フランジ部1a−1の後壁部1a−7近傍の内周面には、細径配管後方スプール部Pbの非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁1a−5とによって構成されている。
【0032】
本発明に係る第2の実施形態において用いられるコネクターは、図11に示されるコネクター本体1bと、図10に示される内装部材8aとが、図8及び図9に示すように組み合されることによって構成される。本例のコネクター本体1bは、図11に示すようにフランジ部1b−1の後壁部1b−7に連なり係合段部1b−9を設け、その内周面からコネクター本体内径部1b−6の長手方向に、少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸を設けることによって回転防止壁1b−8を形成した以外は、実質的に前記実施形態1のコネクター本体1aと同一のコネクター本体1bと、図10に示すように軸芯に細径配管P−1を嵌挿する内径部8a−5が貫設され、外周部が前記コネクター本体1bの内径部1b−6に挿入される筒状体からな内装部材本体8aであって、該筒状体の後壁部8a−4には鉤型のフック8a−1が形成されて前記コネクター本体1bの係合段部1b−9に係合し、該後壁部8a−4から外周面の長手方向に、前記コネクター本体1bの内径部1b−6に設けた回転防止壁1b−8に対応して少なくとも1条の回転防止溝8a−2が形成され、一方、該後壁部8a−4の内周面には、細径配管後方スプール部Pbの非円形スプール形状に対応して、それに準ずる形状のパイプ回転防止壁8a−3を形成してなる内装部材本体8a、とによって構成される。
【0033】
上記第2の実施形態によるコネクターにおいて、コネクター本体1bの内径部1b−6の長手方向に設けられる回転防止用壁1b−8が、全内周面にわたる略段だら模様形状の凹部若しくは凸部であり、前記内装部材本体8の外周面の回転防止用溝8a−2が、それに対応して嵌合可能でかつ、回転方向における相互の移動を防止し得る形状であり、相互の嵌合を容易とするよう導入部にテーパー壁が形成されてなることが好ましい。
【0034】
上記第1及び第2の実施形態におけるコネクターは、図1及び図8に示すようにして配管の接続状態が維持される。前記コネクターに組み込まれる細径配管P−1は、図3に示すように該細径配管端末に、先方パイプスプール部Pa並びに後方パイプスプール部Pbが設けられ、該後方パイプスプール部Pbの少なくとも一部の形状が、非円形に形成されている。
【0035】
また、前記細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部Paが、バックアップリングを巻着する第1スプールPa−1と、該第1スプールPa−1のやや後方においてその外径が若干大径に形成され、コネクター本体1a(若しくは1b)の係合壁2a−2(若しくは2b−2)に係合して配管P−1の接続状態を維持する第2スプールPa−2とからなり、後方スプール部Pbの最大外径が、該第2スプールPa−2より若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されている。
【0036】
前記の各実施形態において採用される配管の他の例として、図5に示すように細径配管端末に設けられる後方スプール部Pb−2が、該配管P−2に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなる細径配管P−2を選択することも可能であり、また、前記細径配管端末に設けられる後方スプール部Pb−3若しくはPb−4が、図6または図7に示すように略楕円形状若しくは多角形状であると共に、該配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成された形状であっても良い。
【0037】
上記第1及び第2の実施形態によれば、相手部品4とコネクター本体1a、1b及び配管(P−1〜P−4)との組み付けは、簡略な操作で完了し、しかも挿入された配管P(P−1〜P−4)の第2スプールPa−2が、弾性爪部(2a、2b)の係合壁(2a−2、2b−2)に係合して、配管(P−1〜P−4)の接続状態を強固に維持すると共に、該配管(P−1〜P−4)の端末に巻着されたシールリング部材6及びバックアップリング7により、筒壁4−4を係圧して流路4−2の気密は充分に確保される。また、コネクター本体1aの回転防止壁1a−5、若しくはコネクター本体1bに一体として組み付けた内装部材8aに形成された回転防止壁8a−3に、配管端末に形成された非円形の後方スプール部(Pb−1〜Pb−4)が合体して、相互の回転方向への移動を阻止するため、機器の振動要因によってもたらされる摩耗から、シールリング部材等を保護してその寿命を大幅に延長することが確認された。
【0038】
本発明に係る第3の実施形態による細径配管接続用コネクターは、図12及び図14に示すように、軸芯内部に先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室1c−1と、大径室1c−2とを貫設してなるコネクター本体1cであって、該コネクター本体1cの小径室部1c−1に、シールリング部材6′とブッシュ部材7′とを内装せしめ、且つ大径室1c−2の周側のなす対向部位に穿設した切欠き部1c−3に、それぞれ前方に突設してその中間付近を内方に傾斜した屈曲部による爪壁部1c−7と、それに連なり内方に付勢された舌状の弾発壁1c−4とを設け、該爪壁部1c−7をもって接続される細径配管P−5の先方スプール部Pa′を係圧することにより、該配管P−5の接続状態を維持すると共に、該大径室1c−2の後壁部1c−8近傍の内周面には、細径配管後方スプール部Pb−5の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁1c−5が形成されている。
【0039】
前記の細径配管接続用コネクターにおいて、コネクター本体1cの切欠き部1c−3前端近くの外周側に突起部1c−6を設け、該突起部1c−6に左右回動自在となす筒環状の解放部材(図示せず)を係着し、該解放部材の回動に伴って前記舌状の弾発壁1c−4を拡径、若しくは縮径して爪壁部1c−7での細径配管の係圧、解除の操作を容易にすることも可能である。
【0040】
前記第3の実施形態における細径配管接続用コネクターに組み込まれる細径配管P−5〜P−8は、図13、図15、図16及び図17に示すように、該細径配管P−5〜P−8の端末に設けられる先方パイプスプール部Pa′が、前方が軸芯に向って小径になるようテーパー状に傾斜した略円錐台形に形成され、後方パイプスプール部Pb−5〜Pb−8の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されている。
【0041】
上記実施形態において用いられる配管P−5〜P−8の後方スプール部Pb−5〜Pb−8の最大外径が、該先方スプール部Pa′の外径よりより若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成され、また、前記細径配管P−6の端末に設けられる後方スプール部Pb−6が、該配管P−6に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなることも可能であり、さらに、他の実施例によれば、前記の細径配管端末に設けられる後方スプール部Pb−8が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されていても良い。
【0042】
前記第3の実施形態においては、細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部Pa′が、前記コネクター本体1cの弾発壁1c−7に係圧されて配管の接続状態を維持すると共に、該コネクター本体1cの回転防止壁1c−5に、後方スプール部Pb−5〜Pb−8の非円形スプールが合体して組み込まれ、相互の回転方向への移動を効果的に阻止することが確認された。
【0043】
本発明に係る第4の実施形態における細径配管接続用コネクターは、図18〜図21に示すように、基本的にはコネクター本体1dと、該コネクター本体1dに一体に組み込まれるソケット体1d−8と、コネクター本体1dの後方解放部を覆う防塵キャップ9aとによって構成され、より具体的には、軸芯内部に先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室1d−1と、大径室1d−2とを貫設してなるコネクター本体1dであって、該コネクター本体1dの小径室部1d−1に、シールリング部材6″とブッシュ部材7″とを内装せしめ、大径室1d−2の外周部には少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸を設けることにより、回転防止用溝1d−5が形成され、且つ該大径室1d−2の周壁のなす対向部位に設けられた係合孔部分或いは切欠き窓1d−3部分に、それぞれ爪壁1d−4となして内方に付勢された舌状の弾発壁1d−6を有するソケット部材1d−8を、前記コネクター本体1dと別体若しくは一体に設け、該弾発壁1d−6をもって接続される細径配管P−5の先方スプール部Pa′を係圧することにより、該配管P−5の接続状態を維持するコネクター本体1dと、該コネクター本体1dの後端部側より被着され、コネクター本体1dの係合孔部分及び切欠き窓部1d−3を、その円筒内壁部によって囲繞すると共に、該コネクター本体1dの後方解放部を、その中心から外周方向に放射状に切れ込み(ノッチ)9a−5を設けた後壁部9a−4で覆う防塵キャップ本体9aであって、該防塵キャップ本体9aの前記円筒内壁部には、前記コネクター本体1dの大径室1d−2外周部に刻まれた回転防止用溝1d−5に対応して、少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸を設けることにより回転防止用溝9a−3が形成され、それに連なる円筒内壁部先端には軸芯方向に突起したフックが9a−2形成され、コネクター本体1dの段部1d−7に係合し、該キャップ9aの後壁部9a−4の内周面には、細径配管後方スプール部Pb−5の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁9a−1を形成してなる防塵キャップ9aとによって構成される。
【0044】
本例におけるコネクター本体1dと、防塵キャップ9aとの回転方向への相互移動は、前者の回転防止溝1d−5に、後者の回転防止壁9a−3が凹凸で噛み合うことによって、効果的に阻止されるが、該溝1d−5及び該壁9a−3は両者に少なくとも一条の切込みを設けることによって、所期の目的は果たし得るが、コネクター本体1dの回転防止溝1b−5と、防塵キャップ9aの回転防止壁9a−3が、全外周面及び内周面にわたる略段だら模様形状の凹部若しくは凸部とすることにより、両者の回転方向のばらつきによる組み付けの不具合を調整可能として好ましく、相互の組み付けを容易とするよう導入部にテーパー壁が形成されてなることも好ましい。
【0045】
また、本例において用いられる防塵キャップ9aの後壁部9a−4には、図20に示すように中心から外周方向に放射状の切込み(ノッチ)9a−5が設けられているが、これにより配管P−5組み付けの際、該切込み9a−5が容易に破断して配管P−5の挿入を容易とする。
【0046】
本例第4の実施形態における細径配管接続用コネクターに組み込まれる配管P−5は、実質的に上記第3の実施形態において採用された配管と同一なものを、適宜に選択して用いることができる。即ち、先方パイプスプール部Pa′の形状が、前方が軸芯に向かってテーパー状に傾斜した略円錐台形に形成され、後方パイプスプール部Pb−5の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを基本構造とし、前記の細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部Pa′が、前記コネクター本体1dの弾発壁1d−6に係圧されて配管P−5の接続状態を維持すると共に、後方スプール部Pb−5が、コネクター本体の回転防止壁に合体する代わりに、前記防塵キャップ9aの回転防止壁9a−1に合体して、相互の回転方向への移動を阻止する機能を果たすことが確認された。
【0047】
本発明に係る第5の実施形態による細径配管接続用コネクターは、前記第4の実施形態におけるコネクターにおいて、コネクター本体1eの形状を非円形に形成し、他は実質的に前記第4の実施形態におけるコネクターと同一である。なお、コネクター本体1e形状を非円形とすることにより、防塵キャップ9bを組み付けた際、相互の回転方向への移動は起こり得ないので、コネクター本体1eの回転防止溝、防塵キャップ9bの回転防止壁は特に必要としないこととなる。
【0048】
本発明に係る第6の実施形態によれば、前記第5の実施形態に係るコネクターに組み込まれる配管P−9の、後方スプール部Pb−9に2条のスプールを設け、該スプール間にコネクター本体1eに組み込まれる防塵キャップ9cの後壁部9c−4が、挟持されるようにして組み込まれ、該コネクター本体1eの後方解放部を閉塞すると共に、配管の回転を防止するように構成されているため、防塵キャップ本体9cには回転防止壁は存在せず、配管P−9の後方スプール部Pb−9が非円形に形成されることもない。
【0049】
本発明に係る第7の実施形態による細径配管接続用コネクターは、図25及び図27に示すようにコネクター本体1fと、該コネクター本体に一体に組み付けられる内装部材本体8bとによって形成される。具体的には、軸芯に細径配管P−10を嵌挿する内径部が貫設され、一端が対応する相手部品の取付穴に嵌挿して係合する係合段部1f−8を有する前方円筒部1f−2、それに連なる他端が前記前方円筒部1f−2より大径の後方円筒部1f−1からなるコネクター本体1fであって、該コネクター本体1fの前方円筒部1f−2の外周方向に等分に少なくとも2以上の切欠き部1f−4が設けられ、該切欠き部1f−4の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪壁2c−1をなして内方に付勢され、該弾性爪壁2c−1の先端爪先2c−1部分の内側は半円弧状に形成された係合壁2c−2をなし、細径配管接続前の該係合壁2c−2の内周面にはシールリング部材6が内装され、細径配管接続後は該配管P−10の先方スプール部Paに形成された第2スプールPa−2係合して配管P−10の接続状態を維持し、一方、該前方円筒部1f−2の一部が全長に亘りその断面形状が略C字形状に切り欠かれ、当該円筒部1f−2の外径が弾性変形により縮径及び拡径可能に形成されてなるコネクター本体1fと、該コネクター本体1fの前記後方円筒部1f−1の外周面に設けられたフック1f−9に係合され、コネクター本体1fの後方開放部を覆って細径配管接続用コネクターを構成する内装部材8bであって、該内装部材8bが、外周面に形成された薄肉で円筒状の外壁部8b−1とそれに連なる円形の後壁部8b−2からなり、該外壁部8b−1の内周面には前記コネクター本体1fの後方円筒部1f−1外周面に設けられたフック1f−9に係合する凹部8a−3が形成され、該後壁部8b−2に連なり細径配管接続後の前記コネクター本体1fのC字形状切欠き部に挿入し、該切欠き部の縮径を防止すると共に先端部接続状態を確認するための確認部材10が設けられ、一方、該内装部材本体8bの内壁部8b−4が細径配管端末の非円形外周部に対応して、それに順ずる形状に形成されると共に、その側面長手方向に該細径配管端末の非円形外周部分を、側面から装入するための切れ込みが形成されてなる内装部材8b、とによって構成される。
【0050】
前記第7の実施形態において用いられる細径配管P−10は、図26に示すように配管端末の先方スプール部Paは、上記第1の実施形態などで用いた配管と同一の構造を有しているが、事実上後方スプール部は存在せず、代わりにその部分の配管外周形状が長手方向に非円形に形成されている。一方、上記コネクターに組み込まれる内装部材8bの内壁部8b−4は、図27(b)に示すように該配管P−10の非円形外周部に対応してそれに準じ、本例においてはほぼ四角形に形成され、配管P−10と内装部材8b間における回転方向での移動は阻止される。なお、本例において両者はほぼ四角形を呈しているが、三角形、六角形その他多角形若しくは楕円形状であることも妨げない。更に配管P−10に対する内装部材8bの組付けを配管P−10の側面から可能とするために、内装部材本体8bに同図に示すように外周部から軸芯に向かって、長手方向の切れ込み8b−5を設けることも好ましい。
【0051】
また、前記実施形態においてはコネクター本体1fと内装部材8bとは、該コネクター本体1fの前方円筒部1f−2に形成されるC字形状切欠き部に、内装部材8bに設けられる確認部材10が挿入され、該前方円筒部1f−2の縮径を防止すると共に配管先端部の接続状態を確認するために機能するが、併せてコネクター本体1fと内装部材8bとの、回転方向への相互移動をも阻止する機能を果たすため、両者間に回転防止溝や対応する回転防止壁を設ける必要はない。なお、本例のコネクターを受容する相手部品4′は、図28に示すように前記確認部材10を受け入れるための、確認部材収納スペース4−3が穿ってあり、これに確認部材10の先端が挿入されることにより、コネクター本体1fと相手部品4′間における回転方向への移動は効果的に阻止されることが確認された。
【0052】
本発明に係る第8の実施形態による細径配管接続用コネクターは、図29に示すように前記実施形態7におけるコネクター本体と、実質的に同一な構造のコネクター本体1gと、内装部材8c及び防塵キャップ9dとによって構成される。内装部材8cは図32に示されるように、その内径部8c−4が細径配管端末の非円形外周部の最大外径より大きい円形をなし、該内径部8c−4の後壁部8c−2近傍には、複数の凹凸からなる回転防止壁8c−5が形成されると共に、該後壁部8c−2には防塵キャップ9dを係合するため係合段部8c−9が設けられ、該係合段部8c−9の外周面には複数の凹凸からなる係合溝部8c−7が形成されている。一方、該内装部材本体8cと、非円形配管端末P−10との間に介在して、コネクター本体1gの後方解放部を閉塞する略円筒状の防塵キャップ9dは、図31に示すようにその内壁部9d−2は配管端末の非円形形状に準じ、例えば本例では略四角形に形成され、該端末外周部に一体に巻着される。なお、該防塵キャップ9d前方円筒部9d−5外周面には前記内装部材8cの後方内径部に形成された回転防止壁8c−5に対応して、複数の凹凸からなる回転防止溝9d−1が形成され、後方円筒部9d−4の内装部材8cとの係合部には、該内装部材係合段部8c−9の係合溝部8c−7に対応して複数の凹凸からなる係合溝9d−3が形成されている。
【0053】
本例において用いられる細径配管P−10は、前記実施形態7において採用される配管と実質的に同一であり、該細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部Paが、バックアップリング7を巻着する第1スプールPa−1と、該第1スプールPa−1のやや後方において若干大径に形成され、コネクター本体1gの係合壁に係合して配管の接続状態を維持する第2スプールPa−2とからなり、該先方スプール部Paより後方の配管外周形状が略楕円形状(扁平形状)、若しくは多角形状を含む非円形に形成されている。
【0054】
本実施形態においては、配管P−10と防塵キャップ9dは上記の配管形状に由来して、回転方向における相互の移動は起こりえず、防塵キャップ9dと内装部材8cとは、回転防止壁8c−5の複数の凹凸と、それに対応する回転防止溝9d−1の複数の凹凸とが噛み合って、回転方向に対する相互の移動を阻止することが確認された。なお、該回転防止壁8c−5と回転防止溝9d−1及び前記係合溝部8c−7と係合溝9d−3とを、対応する複数の凹凸をもってそれぞれ段だら模様状に形成することにより、ばらつきによる組み付けの不具合を周方向で調整することを可能とする。また、内装部材8cに設けた確認部材10′によりコネクター本体1gの縮径を防止すると共に、配管の接続状態を確認し、併せて内装部材本体8Cと、コネクター本体1g間における回転方向の相互の移動を阻止すること、並びにコネクター本体1gと相手部品4′との間に生じる相互移動も、前記実施形態と同様機能によって効果的に阻止し得ることが確認された。
【0055】
【発明の効果】
上記実施例からも明らかなように本発明による細径配管接続用コネクターは、簡略な構造であるにも拘らず該コネクターの相手部品への組付けを強固にし、更には該コネクターと細径配管との接続を極めて簡略な操作で完了し、しかも配管流路の気密を完全な状態で保持すると共に、併せてコネクター本体と相手部品との気密をも、ほぼ完全な状態で保持することが確認された。また、本発明によるコネクターは、配管の強固な組み付けと同時に配管とコネクター本体間、若しくは配管と内装部材間、及び配管と防塵キャップ間等などにおける回転方向に対する相互移動を阻止するため、機器の振動要因によってもたらされるシールリング部材などの摩耗による損傷を効果的に防止し、その寿命性能を高めることによって、メンテナンスコストの大幅な削減に寄与し得る。また、前記実施形態によって明らかなように本発明によるコネクターは、従来公知のコネクターに本発明に係る細径配管端末を組み付けることによって、上記に順ずる効果を容易に達成し得ることも同時に確認することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の細径配管接続用コネクターの第1実施形態に係る配管接続状態を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図2】同実施形態における配管接続前の状態を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図3】同実施形態において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図である。
【図4】同実施形態における細径配管接続用コネクター本体単体を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図5】同実施形態において組み込まれる細径配管の他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図である。
【図6】同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図である。
【図7】同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)を90度回転させた一部破断側面図である。
【図8】本発明に係る細径配管接続用コネクターの第2の実施形態における配管接続状態(図1に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図9】同実施形態の細径配管接続前の状態(図2に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図10】同実施形態において組み込まれている内装部材単体を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図である。
【図11】同実施形態の細径配管接続用コネクターの単体(図4に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図12】本発明に係る細径配管接続用コネクターの第3の実施形態における細径配管接続状態(図1に相当)を示し、(a)は長手方向半載図、(b)は背面図、(c)は(a)の90度回転させた長手方向半載側面図である。
【図13】同実施例において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)は背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図である。
【図14】同実施形態において用いられる細径配管接続用コネクターの単体(図4に相当)を示し、(a)は半載側面図、(b)は背面図、(c)は(a)の90度回転半載側面である。
【図15】同実施形態において組み込まれる細径配管の他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図、(d)は(c)の背面図である。
【図16】同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図である。
【図17】同実施形態において組み込まれる細径配管の更に他の実施例を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図、(c)は(a)の90度回転一部破断側面図である。
【図18】本発明に係る細径配管接続用コネクターの第4の実施形態における配管接続状態(図1及び8に相当)を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
【図19】同実施形態の細径配管接続前の状態(図2及び9に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)は(a)におけるA′−A′線断面図である。
【図20】同実施形態において組み込まれる防塵キャップ単体を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)はその背面図、(c)は(b)のB−B線断面図である。
【図21】同実施形態において用いられる細径配管接続用コネクターの単体(図4及び11に相当)を示し、(a)は長手方向半載側面図、(b)はその背面図である。
【図22】本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第5の実施形態における配管接続状態(図1、8、12及び18に相当)を示し、(a)は長手方向半載図、(b)は(a)におけるC−C線断面図である。
【図23】本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第6実施形態における配管接続状態(図1、8、12、18及び22に相当)を示し、(a)は長手方向半載図、(b)はその背面図である。
【図24】同実施形態に組み込まれる細径配管端末と、防塵キャップとの説明図で、(a)は配管端末の一部破断側面図と防塵キャップの長手方向半載図、(b)はその背面図である。
【図25】本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第7の実施形態における配管接続状態(図1、8、12、18、22及び23に相当)を示す縦断側面図である。
【図26】同実施形態において組み込まれる細径配管端末を示し、(a)は一部破断側面図、(b)はその背面図である。
【図27】同実施形態において組み付けられている内装部材単体(図10に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその背面図である。
【図28】同実施形態における相手部品の状態を示す説明図で、(a)は縦断面図、(b)はその正面図である。
【図29】本発明に係る細径配管接続用コネクターの、第8の実施形態における細径配管接続状態(図1、8、12、18、22、23及び25に相当)を示す縦断側面図である。
【図30】同実施形態に組み込まれる細径配管端末と、防塵キャップの組み合わせ(図24に相当)を示し、(a)は一部破断側面図、(b)は背面図である。
【図31】同実施形態に組み込まれる防塵キャップ単体(図20に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図である。
【図32】同実施形態に組み込まれる内装部材単体(図10及び図27に相当)を示し、(a)は縦断側面図、(b)はその正面図、(c)はその背面図である。
【図33】従来の細径配管接続用コネクターによる配管接続状態(図1に相当)を示す説明図で、(a)は長手方向半載側面図、(b)はそのD−D線断面図である。
【図34】従来における他例の細径配管接続用コネクターの配管接続状態を、模式的に示す斜視三面説明図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g コネクター本体
1a−1、1b−1 フランジ部
1f−1、1g−1 後方円筒部
1a−2、1b−2 円筒部
1f−2、1g−2 前方円筒部
1a−3、1b−3 雄ネジ
1a−4、1b−4、1f−4、1g−4 切欠き部
1a−5 パイプ回転防止壁
1a−6、1b−6 内径部
1a−7、1b−7 後壁部
1b−8 回転防止壁
1b−9 係合段部
1c−1、1d−1 小径室
1c−2、1d−2 大径室
1c−3、1d−3 切欠き部(切欠き窓部)
1c−4 弾発壁
1d−4 爪壁
1c−5 パイプ回転防止壁
1d−5 回転防止用溝
1c−6 突起部
1d−6 弾発壁
1c−7 爪壁部
1c−8 後壁部
1d−7 段部
1d−8 ソケット体
1f−8、1g−8 係合段部
1f−9、1g−9 フック
2a、2b 爪部
2c 爪壁
2a−1、2b−1、2c−1 爪先
2a−2、2b−2、2c−2 係合壁
2a−3、2b−3 テーパー壁
4、4´ 相手部品
4−1 雌ネジ
4−2、4−2´ 流路
4−3 確認部材収納スペース
4−4、4−4´ 連結筒壁
5、5´ ネジ回転止めピン
5−1、5−1′ 貫通孔
6、6′、6″、6″′ シールリング
7、7′、7″、7″′ バックアップリング(ブッシュ部材)
8a、8b、8c 内装部材
8a−1 フック
8b−1、8c−1 外壁部
8a−2 回転防止溝
8b−2、8c−2 後壁部
8a−3 パイプ回転防止壁
8b−3、8c−3 凹部
8a−4 後壁部
8b−4、8c−4 内壁部
9a、9b、9c、9d 防塵キャップ
9a−1、9b−1 パイプ回転防止壁
9d−1 回転防止溝
9a−2、9b−2 フック
9d−2 内壁部
9a−3 回転防止壁
9d−3 係合溝
9a−4 後壁部
9d−4 後方円筒部
9a−5 ノッチ
9d−5 前方円筒部
10、10′ 確認部材
P−1、P−2、P−3、P−4、P−5、
P−6、P−7、P−8、P−9、P−10 パイプ(細径配管)
Pa、Pa′ 先方パイプスプール部
Pb、Pb−1、Pb−2、Pb−3、Pb−4、Pb−5、
Pb−6、Pb−7、Pb−8、Pb−9 後方パイプスプール部
100 コネクター本体
101 突起
102 ソケット体
103 連結筒壁
104 流路
105 弾発壁
106 シールリング
107 ブッシュ部材
108 爪壁部
109 係合孔
400 コネクター
402 コネクター本体
405 窓部
406 リテーナ
P 配管
P′ スプール部
P″ 平坦面
Pa スリット
Claims (23)
- 軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、外周部分の一端が対応する相手部品に当接するフランジ部、それに連なる他端が円筒部からなるコネクター本体であって、該円筒部外周面の該フランジ部近傍には相手部品の雌ネジに螺合するための雄ネジが形成され、該雄ネジを除く円筒部の外周方向前方に等分に少なくとも2以上の切欠き部が設けられ、該切欠き部の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪部となって内方に付勢され、該弾性爪部の先端爪先の内側は半円弧状に形成された係合壁をなし、細径配管接続前の該係合壁の内周面にはシールリング部材が内装され、細径配管接続後は該配管の先方スプール部に係合して配管の接続状態を維持し、一方、前記フランジ部の後壁部から前方雄ネジ部と相手部品の雌ネジ部に貫通孔が穿設され、該貫通孔に挿入された回転防止用ピンによってネジ部の緩みを防止すると共に、該フランジ部の後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなることを特徴とする細径配管接続用コネクター。
- 軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、外周部分の一端が対応する相手部品に当接するフランジ部、それに連なる他端が円筒部からなるコネクター本体であって、該円筒部外周面の該フランジ部近傍には相手部品の雌ネジに螺合するための雄ネジが形成され、該雄ネジを除く円筒部の外周方向前方に等分に少なくとも2以上の切欠き部が設けられ、該切欠き部の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪部となって内方に付勢され、該弾性爪部の先端爪先の内側は半円弧状に形成された係合壁をなし、細径配管接続前の該係合壁の内周面にはシールリング部材が内装され、細径配管接続後は該配管の先方スプール部に係合して配管の接続状態を維持し、一方、前記フランジ部の後壁部から前方雄ネジ部と相手部品の雌ネジ部に貫通孔が穿設され、該貫通孔に挿入された回転防止用ピンによってネジ部の緩みを防止すると共に、該フランジ部の後壁部に連なり係合段部を設け、その内周面からフランジ部内径部の長手方向に、少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸による回転防止壁を設けたコネクター本体と、軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、外周部が前記コネクター本体の内径部に挿入される筒状体からな内装部材であって、該筒状体の後壁部には鉤型のフックが形成されて前記コネクター本体の係合段部に係合し、該後壁部から外周面の長手方向に、前記コネクター本体の内径部に設けた回転防止壁に対応して少なくとも1条の回転防止用溝が形成され、一方、後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなる内装部材本体、とからなることを特徴とする細径配管接続用コネクター。
- 前記コネクター本体の内径部に設けられる回転防止壁が、全内周面にわたる略段だら模様形状の凹凸部であり、前記内装部材本体外周面の回転防止用溝が、それに対応して嵌合可能な形状であり、導入部にテーパー壁が形成されてなることを特徴とする請求項2に記載の細径配管接続用コネクター。
- 前記コネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に、先方パイプスプール部並びに後方パイプスプール部が設けられ、該後方パイプスプール部の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを特徴とする細径配管。
- 前記細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、バックアップリングを巻着する第1スプールと、該第1スプールのやや後方において若干大径に形成され、コネクター本体の係合壁に係合して配管の接続状態を維持する第2スプールとからなり、後方スプール部の最大外径が、該第2スプールより若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されてなることを特徴とする請求項4に記載の細径配管。
- 前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、該配管に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなることを特徴とする請求項4乃至5のいずれかに記載の細径配管。
- 前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の細径配管。
- 軸芯内部に、先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室と大径室とを貫設してなるコネクター本体であって、該コネクター本体の小径室部に、シールリング部材とブッシュ部材とを内装せしめ、且つ大径室の周側のなす対向部位に穿設した切欠き窓部に、それぞれ前方に突設してその中間付近を内方に傾斜した屈曲部による爪壁部と、それに連なり内方に付勢された舌状の弾発壁とを設け、該爪壁部をもって接続される細径配管の先方スプール部を係圧することにより、該配管の接続状態を維持すると共に、該大径室の後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなることを特徴とする細径配管接続用コネクター。
- 前記コネクター本体の、切欠き窓部前端近くの外周側に突起部を設け、該突起部に左右回動自在となす筒環状の解放部材を係着し、該解放部材の回動に伴って前記舌状の弾発壁を拡径、若しくは縮径して爪壁部での細径配管の係圧、解除の操作を容易にしたことを特徴とする請求項8に記載の細径配管接続用コネクター。
- 請求項8乃至9に記載のコネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に、先方パイプスプール部並びに後方パイプスプール部が設けられ、該先方パイプスプール部の形状が、前方が軸芯に向ってテーパー状に傾斜した略円錐台形に形成され、後方パイプスプール部の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを特徴とする細径配管。
- 前記細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、前記コネクター本体の弾発壁に係圧されて配管の接続状態を維持すると共に、後方スプール部の最大外径が、該先方スプール部の外径よりより若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されてなることを特徴とする請求項10に記載の細径配管。
- 前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、該配管に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなることを特徴とする請求項10乃至11のいずれかに記載の細径配管。
- 前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の細径配管。
- 軸芯内部に、先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室と大径室とを貫設してなるコネクター本体であって、該コネクター本体の小径室部に、シールリング部材とブッシュ部材とを内装せしめ、大径室の外周部には少なくとも1条の切込み、若しくは凹凸による回転防止用溝が設けられ、且つ該大径室の周壁のなす対向部位に設けられた係合孔部分或いは切欠き窓部分に、それぞれ爪壁となして内方に付勢された舌状の弾発壁を有するソケット部材を、前記コネクター本体と別体若しくは一体に設け、該弾発壁をもって接続される細径配管の先端スプール部を係圧することにより、該配管の接続状態を維持するコネクター本体と、該コネクター本体の後端部側より被着され、コネクター本体の係合孔部分及び切欠き窓部分を、その円筒内壁部によって囲繞すると共に、該コネクター本体の後方解放部を、その中心から外周方向に放射状に切れ込みを設けた後壁部で覆う防塵キャップ本体であって、該防塵キャップ本体の前記円筒内壁部には、前記コネクター本体の大径室外周部に設けられた回転防止用溝に対応して、それに準じた形状の回転防止壁が形成され、該円筒内壁部先端には、軸芯方向に突起したフックが形成されてコネクター本体の段部に係合し、該キャップの後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなる防塵キャップとからなることを特徴とする細径配管接続用コネクター。
- 前記14項記載のコネクターに組み込まれる細径配管であって、該細径配管端末に、先方パイプスプール部並びに後方パイプスプール部が設けられ、該先方パイプスプール部の形状が、前方が軸芯に向かってテーパー状に傾斜した略円錐形に形成され、後方パイプスプール部の少なくとも一部の形状が、非円形に形成されてなることを特徴とする細径配管。
- 前記細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、前記コネクター本体の弾発壁に係圧されて配管の接続状態を維持すると共に、後方スプール部の最大外径が、前記先方スプール部の外径より若干大径の略楕円形状、若しくは多角形状に形成されてなることを特徴とする請求項15に記載の細径配管。
- 前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、該配管に形成された2条のスプール部と、該スプール間に挟持された他部品からなることを特徴とする請求項15乃至16のいずれかに記載の細径配管。
- 前記細径配管端末に設けられる後方スプール部が、略楕円形状若しくは多角形状であると共に、配管先端部より後方に向けて、湾曲して形成されることを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載の細径配管。
- 軸芯内部に、先端側の連結筒壁の流通孔に連なって拡径した小径室と大径室とを貫設してなるコネクター本体であって、該コネクター本体の小径室部に、シールリング部材とブッシュ部材とを内装せしめ、大径室の外周部の一部が非円形に形成され、且つ該大径室の周壁のなす対向部位に設けられた係合孔部分或いは切欠き窓部分に、それぞれ爪壁となして内方に付勢された舌状の弾発壁を有するソケット部材を、前記コネクター本体と別体若しくは一体に設け、該弾発壁をもって接続される細径配管の先方スプール部を係圧することにより、該配管の接続状態を維持するコネクター本体と、該コネクター本体の後端部側より被着され、コネクター本体の非円形外周部の係合孔部分及び切欠き窓部分を、その円筒内壁部によって囲繞すると共に、該コネクター本体の後方解放部を、その中心から外周方向に放射状に切れ込みを設けた後壁部で覆う防塵キャップ本体であって、該円筒内壁部先端には、軸芯方向に突起したフックが形成されてコネクター本体の段部に係合し、該キャップの後壁部近傍の内周面には、細径配管後方スプール部の非円形スプール形状に対応して、それに順ずる形状のパイプ回転防止壁を形成してなる、外面形状非円形の防塵キャップとからなることを特徴とする細径配管接続用コネクター。
- 前記コネクターに組み込まれる防塵キャップの後壁部が、接続される細径配管後方スプール部に設けた2条のスプール間に挟持され、該コネクターの後方解放部を閉塞すると共に、配管と防塵キャップ間相互の回転を阻止するように構成されてなることを特徴とする請求項19に記載の細径配管接続用コネクター。
- 軸芯に細径配管を嵌挿する内径部が貫設され、一端が対応する相手部品の取付穴に嵌挿して係合する係合段部を有する前方円筒部、それに連なる他端が前記前方円筒部より大径の後方円筒部からなるコネクター本体であって、該コネクター本体の前方円筒部の外周方向に等分に少なくとも2以上の切欠き部が設けられ、該切欠き部の切欠き残部が、それぞれ舌状の弾性爪壁をなして内方に付勢され、該弾性爪壁の先端爪先部分の内側は半円弧状に形成された係合壁をなし、細径配管接続前の該係合壁の内周面にはシールリング部材が内装され、細径配管接続後は該配管の先方スプール部に係合して配管の接続状態を維持し、一方、該前方円筒部の一部が全長に亘りその断面形状が略C字形状に切り欠かれ、当該円筒部の外径が弾性変形により縮径及び拡径可能に形成されてなるコネクター本体と、該コネクター本体の前記後方円筒部の外周面に設けられたフックに係合され、コネクター本体の後方開放部を覆って細径配管接続用コネクターを構成する内装部材であって、該内装部材が、外周面に形成された薄肉で円筒状の外壁部とそれに連なる円形の後壁部からなり、該外壁部の内周面には前記コネクター本体の後方円筒部外周面に設けられたフックに係合する凹部が形成され、該後壁部に連なり細径配管接続後の前記コネクター本体のC字形状切欠き部に挿入し、該切欠き部の縮径を防止すると共に先端部接続状態を確認するための確認部材が設けられ、一方、該内装部材本体の内壁部が細径配管端末の非円形外周部に対応して、それに順ずる形状に形成されると共に、その側面長手方向に該細径配管端末の非円形外周部分を、側面から装入するための切れ込みが形成されてなる内装部材、とからなることを特徴とする細径配管接続用コネクター。
- 前項記載の細径配管接続用コネクターにおいて、該コネクター本体に係合される内装部材の内径部が、細径配管端末の非円形外周部の最大外径より大きい円形をなし、該内径部には複数の切込み、若しくは凹凸からなる回転防止壁が形成されると共に、後壁部には防塵キャップを係合するため係合段部が設けられ、該係合段部の外周面には回転防止用の複数の切込み、若しくは凹凸による係合溝が形成された内装部材本体と、該内装部材と非円形配管端末との間に介在して、その後方解放部を閉塞する略円筒状の防塵キャップであって、その内径部分は細径配管端末の非円形形状に準じて形成されて、該端末外周部に一体に巻着され、前方円筒部外周面には前記内装部材の後方内径部に形成された回転防止壁に、キャップ後方円筒部の内装部材との係合部には、該内装部材係合段部の係合溝部に、それぞれ対応して回転防止溝と係合溝が設けられてなる防塵キャップ、とからなることを特徴とする細径配管接続用コネクター。
- 前記請求項21乃至23に記載される細径配管であって、該細径配管端末に、前記細径配管端末に設けられる先方パイプスプール部が、バックアップリングを巻着する第1スプールと、該第1スプールのやや後方において若干大径に形成され、コネクター本体の係合壁に係合して配管の接続状態を維持する第2スプールとからなり、該先方スプール部より後方の配管外周形状が略楕円形状、若しくは多角形状を含む非円形に形成されてなることを特徴とする細径配管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003193188A JP2005030433A (ja) | 2003-07-07 | 2003-07-07 | 細径配管接続用コネクター |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005030433A true JP2005030433A (ja) | 2005-02-03 |
Family
ID=34204751
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JP2003193188A Pending JP2005030433A (ja) | 2003-07-07 | 2003-07-07 | 細径配管接続用コネクター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005030433A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006258155A (ja) * | 2005-03-16 | 2006-09-28 | Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd | 細径配管接続用コネクタ |
JP2007139138A (ja) * | 2005-11-22 | 2007-06-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 流路開閉装置 |
JP2010099273A (ja) * | 2008-10-23 | 2010-05-06 | Hatsuta Seisakusho Co Ltd | 消火器 |
CN106996485A (zh) * | 2017-05-02 | 2017-08-01 | 南通爱慕希机械股份有限公司 | 一种高压精密油管接头 |
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2003
- 2003-07-07 JP JP2003193188A patent/JP2005030433A/ja active Pending
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