JP2005030267A - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

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雅洋 福住
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Abstract

【課題】ベースカムよりも、カム1回転当たりのプランジャの総ストローク量を増大させたカムプロフィールとして、エンジンの始動時に早期に圧縮行程噴射を開始させる。
【解決手段】高圧燃料ポンプ(5)からの高圧燃料を開弁時にエンジンの燃焼室内に直接的に供給する燃料噴射弁(13)を備えるエンジンの燃料供給装置において、高圧燃料ポンプはエンジンのカム(7)により駆動され、カム(7)はエンジン要求最大燃料流量を供給するためのカム山に加えて小作動のカム山をさらに有するプロフィールである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジンの燃料供給装置、特にエンジンにより駆動される高圧燃料ポンプから吐出した燃料を燃焼室に臨んで設けた燃料噴射弁に供給するようにした筒内直接噴射式エンジンに適用されるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
電動の低圧ポンプにより供給される燃料をエンジン駆動の高圧燃料ポンプで高圧にして蓄圧室に蓄えておき、この蓄圧室より各気筒の燃料噴射弁に燃料を分配するようにしたものがある(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−89401号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、始動時、特に冷間始動時には早期に圧縮行程噴射を開始して理論空燃比に近い空燃比で成層燃焼を行わせたほうが、HCの排出量を低減できる。これは、混合気にムラのある状態で燃焼させることになり、未燃燃料であるHCの燃焼が吸気行程噴射による場合よりも促進されるためである。
【0005】
ここで、圧縮行程噴射を行うためには、燃焼室に臨んでいる燃料噴射弁により圧縮行程での燃焼室内圧力に打ち勝って燃焼室内に燃料噴射を行わなければならないので、圧縮行程噴射許可燃圧が予め定められており、蓄圧室の実際の燃圧がこの圧縮行程噴射許可燃圧まで上昇したときに圧縮行程噴射が許可されることになる。
【0006】
この場合、上記従来装置では、高圧燃料ポンプはプランジャポンプであり、プランジャ駆動カムをエンジン回転の1/2で回転させている。このため、エンジンの始動時にはプランジャ駆動カムのカム1回転当たりのプランジャの総ストローク量とクランキング回転速度とにより定まる吐出量に応じてしか蓄圧室の実際の燃圧が上昇してゆかない。
【0007】
このため、蓄圧室の実際の燃圧が圧縮行程噴射許可燃圧に達する前には吸気行程噴射を行うしかないのが現状であり、このため圧縮行程噴射に切換わるまでの間でHC排出量が増加してしまう。
【0008】
そこで本発明は、従来のプランジャ駆動カムをベースカムとすると、このベースカムよりも、カム1回転当たりのプランジャの総ストローク量を増大させたカムプロフィールとして、エンジンの始動時に早期に圧縮行程噴射を開始させることができるエンジンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高圧燃料ポンプからの高圧燃料を開弁時にエンジンの燃焼室内に直接的に供給する燃料噴射弁を備えるエンジンの燃料供給装置において、前記高圧燃料ポンプはエンジンのカムにより駆動され、前記カムはエンジン要求最大燃料流量を供給するためのカム山に加えて小作動のカム山をさらに有するプロフィールであるか、または、前記高圧燃料ポンプはエンジンのカムにより駆動されるプランジャポンプであり、前記カムはエンジン要求最大燃料流量を供給するためのカムプロフィールを有するベースカムと、カム1回転当たりのプランジャの総ストローク量を前記ベースカムより増大させた始動用カムとの2つのカムで構成し、この2つのカムを切換可能なカム切換機構を有させ、エンジンの始動時に前記始動用カムにより前記プランジャが往復動するように前記カム切換機構を切換える。
【0010】
【発明の効果】
本発明では、高圧燃料ポンプを駆動するカムを、エンジン要求最大燃料流量を供給するためのカム山に加えて小作動のカム山を設けたプロフィールとしたので、カム1回転当たりのプランジャの総ストローク量が増大し、これにより高圧燃料ポンプからの吐出量が増し、実燃圧が素早く立ち上がり圧縮行程噴射許可燃圧に速やかに達する。すなわち、エンジンの始動時に圧縮行程噴射を行うに必要な燃圧への早期昇圧が可能となり、これにより始動当初からの圧縮行程噴射による成層燃焼を実現でき、特に冷間始動時のHC排出量を大幅に低減することができる。
【0011】
また、第2の発明では、エンジンの始動時にカム1回転当たりのプランジャの総ストローク量をベースカムより増大させた始動用カムによりプランジャが往復動するようにカム切換機構を切換えるので、実燃圧が圧縮行程噴射許可燃圧へと早期に達して圧縮行程噴射を開始できるタイミングが早まり、これによりHC排出量をベースカムの場合より低減できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態の燃料供給装置の概略構成図で、電子制御スロットル装置、頂面に点火プラグ位置を考慮したキャビティの形成されるピストン、スワールコントロールバルブなどを備える筒内直接噴射式火花点火エンジン(図示しない)に適用されている。また、当該エンジンは図示しない車両に搭載されている。
【0014】
燃料タンク1内の燃料は低圧燃料ポンプ2により低圧燃料供給通路3を介して、高圧燃料ポンプ5に供給される。
【0015】
高圧燃料ポンプ5は図示しない加圧室、加圧室を開閉する弁機構、往復動するプランジャ6、プランジャ駆動カム7から構成される単筒プランジャポンプであり、カム7はエンジンの回転力により駆動される。例えばエンジンのカムシャフトのようにエンジン回転の1/2で回転するようにしている。
【0016】
この高圧燃料ポンプ5では供給される低圧燃料をさらに燃圧を高めて高圧燃料供給通路11に吐出する。高圧燃料供給通路11は蓄圧室としての直管状燃料ギャラリー12と連通しており、この燃料ギャラリー12からの高圧燃料が燃料噴射弁13に供給されている。
【0017】
燃料ギャラリー12は燃料タンク1へのリターン通路4とつながる連絡通路16と連通され、この連絡通路15にリリーフバルブ16が設けられている。このリリーフバルブ16は、燃料ギャラリー12内の燃圧が規定圧以上になると開いて燃料ギャラリー12内の高圧燃料を燃料タンク1へのリターン通路4へと戻すためのものである。
【0018】
上記の燃料噴射弁13は気筒毎に図示しないエンジンの燃焼室に臨んで設けられ、エンジンコントローラ21からの信号を受けて所定の時期に開かれ、その開弁時間と燃料噴射弁13に作用する燃料ギャラリー12内の燃圧とに比例した燃料を燃焼室内に直接的に噴射供給する。
【0019】
ここで、燃料ギャラリー12内の要求燃圧は運転条件(負荷と回転速度)に応じて定められ、負荷一定であればエンジン回転速度が大きくなるほど高くなり、また回転速度一定であれば負荷が大きくなるほど高くなる値である。要求燃圧の最小値は例えば0.5MPa程度、要求燃圧の最大値は例えば11MPa程度であり、その圧力範囲は広い。要求燃圧を全ての運転条件で一定としたときには、大きく変化する要求燃料量に対応させて燃料噴射弁13の開弁時間を長くしたり短くしたりしなければならず、燃料噴射弁13に対する仕様(ダイナミックレンジの拡大)が厳しくなることも考え得るのであるが、このように、回転速度一定であれば高負荷ほど要求燃圧を高めることで、燃料噴射弁13の開弁時間を長くしなくても要求燃料量を供給できることになり、燃料噴射弁13に対する仕様が厳しくならないようにすることができる。
【0020】
高圧燃料ポンプ5の内部には吐出燃料をリターン通路4へと逃す通路にデューティ制御可能な制御弁8を備えており、この制御弁8へのONデューティ値(制御量)を大きくするほどリターン通路4に逃される吐出燃料が多くなる。エンジンコントローラ21では燃圧センサ22により検出される燃料ギャラリー12内の実際の燃圧がそのときの運転条件に応じた要求燃圧と一致するように制御弁8に与えるONデューティ値をフィードバック制御する。
【0021】
こうした燃料供給装置を備える筒内直接噴射式火花点火エンジンを前提として本実施形態では、図2に示したようにカム7のプロフィールを形成している。すなわち、従来のカムをベースカム31とすると、このベースカム31には細実線で示したようにエンジン要求最大燃料流量を供給するために必要十分なカム山32、33が180度離れて対向する左右の位置に1つずつ設けられているのであるが、本実施形態ではベースカム31のそれらカム山32、33のちょうど中間の対向する位置(上下の位置)に1つずつカム山32、33よりもリフト量、作動角が共に小さなカム山(小作動のカム山)34、35を追加して設ける。
【0022】
ただし、大作動のカム山32、33からこの小作動のカム山34、35へと移る際、あるいはこの逆へと移る際にプランジャ6が運動限界を逸脱して飛び跳ねることがないようにカムプロフィールを改めて設定し直す(図2太実線参照)。
【0023】
このため、本実施形態によればカム7のリフト特性は図3に示したように大きなリフトの中間に小さなリフトが生じるものとなり、これによりカム1回転当たりのプランジャ6の総ストローク量がベースカムより増大している。
【0024】
ここで、プランジャ6の総ストローク量は、大作動のカム山32、33をさらに大きくするのではなく、小作動のカム山34、35を追加することによって増大しているので、プランジャ6の最大ストロークを大きくする必要がなく、高圧燃料ポンプの大型化を招来することがない。また、大作動のカム山32、33をさらに大きくすることによるプランジャ6のカム山に対する追従性の悪化を招くことも防止できる。
【0025】
本実施形態の作用を図4、図5を参照しながら説明すると、図4はエンジンの始動時から燃料ギャラリー12内の実燃圧がどのように変化するのかを示すタイミングチャート、図5はこれに加えて燃料の噴射時期、HC排出量の変化を示すタイミングチャートである。ただし、図4には燃料ギャラリー12内の実際の燃圧の変化を、図5最上段には燃料ギャラリー12内の実燃圧の変化をモデル的に示している。
【0026】
破線で示したベースカム31による場合には、t1でスタータモータによりクランキングが開始されると、t3のタイミングまで実燃圧が圧縮行程噴射許可燃圧に達しないので、吸気行程での噴射で始動を開始し、燃焼室の全域を均質的な混合気で満たし、理論空燃比付近の混合気による均質燃焼を行う必要がある。
【0027】
そして、この吸気行程噴射により発生するエンジントルクによりエンジンが自立運転に入り、このときの回転速度に応じて実燃圧が上昇してゆき、やがて実燃圧が圧縮行程噴射許可燃圧に達すると、t3のタイミングでようやく吸気行程噴射より圧縮行程噴射に切換えることができる。このように、破線で示したベースカム山31による場合、始動時から圧縮行程での燃料の噴射を行うことができないので、特に冷間での始動の場合、HCの排出量を低減することが難しい。
【0028】
これに対して、本実施形態のカム7によると、カム1回転当たりのプランジャ6の総ストローク量がベースカム31による場合より増大するため、同じクランキングを行っても、高圧燃料ポンプ5からの吐出量が増える。このため、図4実線、図5最上段実線で示したように、t1からベースカム31の場合より急激な傾きで実燃圧が上昇し、t2ですでに実燃圧が圧縮行程噴射許可燃圧に達することから、t2のタイミングで早くも圧縮行程噴射を開始することができる。すなわち、図5中段にも示すように、ベースカムによる場合には圧縮行程噴射を開始できるタイミングがt3であったものが(図5中段の破線参照)、本実施形態のカム7によれば圧縮行程噴射を開始できるタイミングがt2まで早まり(図5中段の実線参照)、これにより図5下段に示したようにHC排出量をベースカム31の場合より低減できる。特にこのHC排出量の低減は冷間での始動の場合に顕著である。
【0029】
図6は第2実施形態のベースカム42と始動用カム43との2つのカムの設けられるカムシャフト41の平面図である。
【0030】
第1実施形態では、1つのカム7に対して、カム1回転当たりのプランジャ6の総ストローク量が増大する工夫をしたが、第2実施形態はベースカム31の他に始動用カム43を別体で設け、いずれかのカム42、43を切換可能に構成すると共に、エンジンの冷間始動時には始動用カム43によりプランジャ6を、これに対してエンジンの始動時より所定期間の経過後やエンジンの暖機完了後になるとベースカム31によりプランジャ6を往復動させるようにしたものである。すなわち、図6に示したようにカムシャフト41にはベースカム31と始動用カム43との2つのカムが並んで設けられている。
【0031】
ここで、ベースカム31のプロフィールは、前述したように図2の細実線で示したものである。これに対して、始動用カム43のプロフィールは図7に示すように、第1実施形態のカム7のプロフィールと同様に、180度離れた左右の対向位置に大作動のカム山44、45を、またこの大作動のカム山44、45の間であって同じく180度離れた上下の対向位置に小作動のカム山46、47をそれぞれ設けたものである。なお、カムシャフト41は第1実施形態と同じにエンジンのカムシャフトのようにエンジン回転の1/2で回転するようにしている。
【0032】
2つのカム31、43を切換可能なカム切換機構としては特開平8−74537号公報に記載の機構を流用すればよい。機構そのものは公知であるので、図8、図9を参照して簡単に説明すると、図8はベースカム31によりポンプ5のプランジャ6を駆動しているときの、図9は始動用カム43によりポンプ5のプランジャ6を駆動しているときのカム切換機構の概略構成図である。
【0033】
メインロッカアーム55は、ロッカシャフト52により直接支持されるのではない。すなわち、メインロッカアーム55は両端が出っ張った形状のハウジング53がロッカシャフト52に固定されており、このハウジング53の一方の端にロッカシャフト52に対して偏心して設けたシャフト54により回動可能に支持されている。
【0034】
ロッカシャフトの下方に横たわるように位置しているメインロッカアーム55は左端上面でプランジャ6に、また中央より左側の下面でベースカム31の側面に当接している。このため、メインロッカシャフト55はベースカム31のプロフィールに応じシャフト54を支点にして揺動し、これを受けてプランジャ6が図で上下方向に往復動する。
【0035】
一方、メインロッカアーム55の手前にあるサブロッカアーム56も、右端でシャフト54により回動可能に支持されると共に、ロッカシャフトの下方に横たわるように位置している。このサブロッカアーム56の中央位置上部にはピストン58とロストモーションスプリング59とからなるロストモーション機構57が設けられ、このロストモーションスプリング59の付勢力でピストン58をハウジング53の下面に当接し、その反作用でサブロッカアーム56を、その左端下面において始動用カム43の側面に当接させている。このため、始動用カム43のプロフィルに従いサブロッカアーム56がシャフト54を支点として揺動するとき、その動きはロストモーション機構57に吸収され、始動用カム43、サブロッカアーム56の動きがプランジャ6の動きに寄与することはない。
【0036】
ハウジング53の左端近くには別のシャフト61に支持されて回動可能なレバー62が設けられ、このレバー62の上端62aは、図示しないスプリングの付勢力により、ハウジング53の左端に設けられた油圧ピストン71と常時当接している。油圧ピストン71の油圧室72には常時は高圧の作動油が供給されていないが、図示しない電動油圧ポンプとロッカシャフト52の内部に設けた油路73とをつなぐ油通路の切換弁が、エンジンコントローラ21からの信号を受けて開かれたとき、電動油圧ポンプにより吐出される高圧の作動油が、油路73、この油路72との連通路74を介して油圧室72に供給される。この油圧供給を受けると、油圧ピストン71がスプリングに抗してレバー62を図で反時計方向に回動する(図9参照)。この場合に、図8に示したようにベースカム31のリフト域にあるときにはレバー62の下端62bはサブロッカアーム56の左端側面56aに当接するだけであるが、ベースカム31がベースサークル域にきたとき、図9のようにレバー62の下端62bがサブロッカアーム56の左端上面に設けた係合部56bにはまり込み、この係合状態ではメインロッカアーム55とサブロッカアーム56とが一体で動く。
【0037】
このときには、一体動する2つのロッカアーム55、56は2つのカム31、43のうちのリフトの高いほう、つまり始動用カム43のプロフィールに従って要することになる。すなわち、切換弁が開かれたときには始動用カム43のプロフィールに従いメインロッカシャフト52がシャフト54を支点にして揺動し、これを受けてプランジャ6が上下方向に往復動する。
【0038】
上記の切換弁は、エンジンの始動時より所定期間が経過したときあるいはエンジンの暖機完了後に全閉する。切換弁が閉じられると、油圧室72内の油圧が低下しスプリングの付勢力が打ち勝ったとき、いずれのカム31、43もベースサークル域にあればレバー62が図で時計方向に回動され、レバー62の下端62bがサブロッカアーム56の係合部56bから外れる。このときには、メインロッカアーム55は再びベースカム31に従って揺動する。すなわち、従来装置と同様となる。
【0039】
このように、ベースカム31の他に始動用カム43を別体で設け、これら2つのカム31、43を切換可能に構成し、エンジンの冷間始動時には始動用カム側に切り換えてポンププランジャを駆動するようにした第2実施形態では、エンジンの冷間始動時に第1実施形態と同様の作用効果が生じる。すなわち、始動用カム43によればカム1回転当たりのプランジャ6の総ストローク量がベースカム31による場合より増大するため、実燃圧が圧縮行程噴射許可燃圧へと早期に達して圧縮行程噴射を開始できるタイミングが早まり、これによりHC排出量をベースカム31の場合より低減できる。
【0040】
また、第1実施形態では1つのカム7で全ての回転速度域をカバーすることになるため、最大限に冷間始動時の圧縮行程噴射許可燃圧への昇圧期間を短縮しようとカム7のプロフィールを定めた場合に、高回転速度域でプランジャ6が運動限界を逸脱して飛び跳ねることが考え得るのであるが、第2実施形態では、エンジンの冷間始動時より所定期間が経過した後あるいはエンジンの暖機完了後の高回転速度域であればプランジャ6はベースカム31により駆動されるので、高回転速度域においてもプランジャ6が運動限界を逸脱することを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の燃料供給装置の概略構成図。
【図2】第1実施形態のプランジャ駆動カムの正面図。
【図3】プランジャ駆動カムのリフト特性図。
【図4】エンジンの始動時からの実燃圧の変化を示すタイミングチャート。
【図5】エンジンの始動時からの実燃圧の変化に加えて噴射時期、HC排出量の変化を示すタイミングチャート。
【図6】第2実施形態のカムシャフトの要部平面図。
【図7】第2実施形態の始動用カムの正面図。
【図8】カム切換機構のベースカム駆動時の概略構成図。
【図9】カム切換機構の始動用カム駆動時の概略構成図。
【符号の説明】
5 高圧燃料ポンプ
6 プランジャ
7 カム
12 燃料ギャラリー
13 燃料噴射弁
32、33 大作動のカム山
34、35 小作動のカム山
41 カムシャフト
42 ベースカム
43 始動用カム
44、45 大作動のカム山
46、47 小作動のカム山

Claims (6)

  1. 高圧燃料を吐出する高圧燃料ポンプと、
    この高圧燃料ポンプからの高圧燃料を開弁時にエンジンの燃焼室内に直接的に供給する燃料噴射弁と
    を備えるエンジンの燃料供給装置において、
    前記高圧燃料ポンプはエンジンのカムにより駆動され、
    前記カムはエンジン要求最大燃料流量を供給するためのカム山に加えて小作動のカム山をさらに有するプロフィールである
    ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  2. 前記エンジン要求最大燃料流量を供給するためのカム山を180度離れた対向位置に設け、その山の中間に前記小作動のカム山を設けることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃料供給装置。
  3. 高圧燃料を吐出する高圧燃料ポンプと、
    この高圧燃料ポンプからの高圧燃料を開弁時にエンジンの燃焼室内に直接的に供給する燃料噴射弁と
    を備えるエンジンの燃料供給装置において、
    前記高圧燃料ポンプはエンジンのカムにより駆動されるプランジャポンプであり、
    前記カムは、エンジン要求最大燃料流量を供給するためのカムプロフィールを有するベースカムと、カム1回転当たりのプランジャの総ストローク量を前記ベースカムより増大させた始動用カムとの2つのカムで構成し、
    この2つのカムを切換可能なカム切換機構を有させ、
    エンジンの始動時に前記始動用カムにより前記プランジャが往復動するように前記カム切換機構を切換えることを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  4. エンジンの始動時より所定期間が経過した後またはエンジンの暖機完了後に前記ベースカムにより前記プランジャが往復動するように前記カム切換機構を切換えることを特徴とする請求項3に記載のエンジンの燃料供給装置。
  5. 前記始動用カムのプロフィールを、エンジン要求最大燃料流量を供給するためのカム山と、小作動のカム山とを設けたプロフィールとすることを特徴とする請求項3に記載のエンジンの燃料供給装置。
  6. 前記エンジン要求最大燃料流量を供給するためのカム山を180度離れた対向位置に設け、その山の中間に前記小作動のカム山を設けることを特徴とする請求項5に記載のエンジンの燃料供給装置。
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