JP2005029716A - 補修用一液型水性パテ組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 可使時間が長く、特殊な機器が不要で簡便に使用でき、安全性に優れ、カーオーナーが自家補修に使用するのに好適な補修用一液型水性パテ組成物。
【解決手段】 主剤としてカルボニル−ヒドラジト系一液常温架橋型エマルション100重量部(固形分)に対し充填剤250〜700重量部を含有し、パテ中の固形分が75〜90重量%である補修用一液型水性パテ組成物。一液常温架橋型エマルションは、ケト基を有する(メタ)アクリル系樹脂とヒドラジンとの架橋型エマルション、ダイアセトンアクリルアミドとポリアミン(ヒドラジンハイドレートを含む)との組成物よりなる架橋型エマルションがよく、充填剤のうち硫酸バリウム100〜400重量部を含有することがよい。
【選択図】 なし
【解決手段】 主剤としてカルボニル−ヒドラジト系一液常温架橋型エマルション100重量部(固形分)に対し充填剤250〜700重量部を含有し、パテ中の固形分が75〜90重量%である補修用一液型水性パテ組成物。一液常温架橋型エマルションは、ケト基を有する(メタ)アクリル系樹脂とヒドラジンとの架橋型エマルション、ダイアセトンアクリルアミドとポリアミン(ヒドラジンハイドレートを含む)との組成物よりなる架橋型エマルションがよく、充填剤のうち硫酸バリウム100〜400重量部を含有することがよい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、補修用一液型水性パテ組成物に関し、更に詳しくは、車両、機械類、建築物、重構造物などの損傷箇所を補修するために好適な一液型水性パテ組成物に関する。
板金、プラスチック等の成形品は、それらの成形加工時や使用時に外力によって損傷することがある。このような損傷部は、通常、損傷部にパテを塗布し、これを硬化させたのち平滑に研磨し、その上に塗装を施すことにより補修している。特に、自動車の外板やバンパー等の補修は、専ら自動車整備工場が行ってきたが、自動車の平均使用期間(車齢)が伸びたのと、保険免責額の改定で補修費用がかさむようになったため、擦り傷や軽い凹みなど簡単な損傷の場合は、カーオーナーが自ら補修を行うようになってきた。
このような目的に使用される補修用パテとしては、不飽和ポリエステルと有機過酸化物とよりなる常温硬化型又は促進硬化型の二液性パテ(特許文献1)が知られている。また、重合性不飽和化合物と光増感剤とを含有する光硬化型パテ(特許文献2)も知られており、これは一液型とすることができる。その他、エポキシパテ、ウレタンパテ、ラッカーパテなども知られている。
しかしながら、従来の補修用パテは、専門業者ならともかく、カーオーナーが自家補修に使用するには次のような難点があった。
更に説明すると、常温硬化型又は促進硬化型の二液性パテは、可使時間が短く、主剤と硬化剤とを混合した後はできるだけ早くパテ付けする必要があり、熟練者でなければ難しい作業であった。また、光硬化型パテで配合する光増感剤は、通常、紫外線領域に吸収波長域を有するため、紫外線ランプを必要とし、そのうえオゾン等の有害ガスが発生したり、漏れた紫外線で目を傷める危険もあった。そして、エポキシパテ、ウレタンパテ、ラッカーパテなどは、あるものは二液性パテであったり、別のものは使用する薬剤が人体に対する安全性に問題があったり、あるいは溶剤型であるため、環境や衛生上好ましくないものであった。
そこで、本発明は、従来の補修用パテの問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、可使時間が長く、特殊な機器を必要とせず、簡便に使用でき、しかも安全性に優れ、特に、カーオーナーが自家補修に使用する補修用パテとして好適な一液型水性パテ組成物を提供することにある。
すなわち、本発明は、主剤のカルボニル−ヒドラジト系一液常温架橋型エマルション100重量部(固形分)に対し充填剤250〜700重量部を含有し、パテ中の固形分が75〜90重量%であることを特徴とする補修用一液型水性パテ組成物である。
請求項2に記載の発明は、カルボニル−ヒドラジト系一液常温架橋型エマルションが、ケト基を有する(メタ)アクリル系樹脂とヒドラジンとの架橋型エマルション及び/又はダイアセトンアクリルアミドとポリアミン(ヒドラジンハイドレートを含む)との組成物からなる架橋性樹脂エマルションである請求項1に記載の補修用一液型水性パテ組成物である。
また、請求項3に記載の発明は、充填剤のうち硫酸バリウムを100〜400重量部含有する請求項1又は2に記載の補修用一液型水性パテ組成物である。
更に、請求項4に記載の発明は、防錆剤及び/又は防錆顔料を0.1〜4重量%含有する請求項1〜3のいずれかに記載の補修用一液型水性パテ組成物である。
本発明の補修用一液型水性パテ組成物は、可使時間が長く、紫外線ランプなどの特殊な機器を必要とせず、補修箇所にヘラなどで塗布するだけでよく、付着強度もあって安全性にも優れる。また、一液型水性でありながら厚塗りを可能にしたので、深い凹みの補修を簡単に行える。特に、カーオーナーが自家補修に使用する補修用パテとして好適である。
本発明の補修用一液型水性パテ組成物(以下、水性パテということがある)は、主剤としてカルボニル−ヒドラジト系一液常温架橋型エマルションを用い、これに特定量の充填剤を配合したものである。
一液常温架橋型エマルションとは、使用時に硬化剤などの添加配合を必要としない一液型であること、使用時に加熱を必要としない常温硬化型であること、使用後水分の揮発に伴い含有樹脂が架橋して硬化する架橋型であることの条件を満たす水性高分子エマルションをいう。このような一液常温架橋型エマルションとして、カルボニル−ヒドラジト系エマルション、カルボン酸−カルボジイミド系エマルション、カルボン酸−金属イオン系エマルション、シロキサン系エマルション、アジリゾン系エマルション、ウレタン系エマルションなどが知られている。これらのうち、カルボン酸−金属イオン系エマルション、カルボン酸−カルボジイミド系エマルション、シロキサン系エマルションなどは、パテの製造工程や保存中にゲル化するので使用できないことが判明した。また、アジリゾン系エマルションやウレタン系エマルションは、安全や衛生上取り扱いに注意を要するので好ましくない。
本発明の水性パテに用いるカルボニル−ヒドラジト系エマルションは、重合性不飽和ケト化合物とビニルモノマーの共重合物と多官能性カルボン酸ヒドラジトとの組成物からなる架橋性樹脂エマルション(特公昭46−20053号公報)である。このようなカルボニル−ヒドラジト系エマルションのベース樹脂としては、例えば、スチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合物、スチレン−メタアクリル酸アルキルエステル共重合物、スチレン−メタアクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合物、メタアクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合物などが挙げられる。
その他、ダイアセトンアクリルアミドとポリアミン(ヒドラジンハイドレートを含む)との組成物からなる架橋性樹脂エマルション(特開昭48−17533号公報)も使用可能である。
その他、ダイアセトンアクリルアミドとポリアミン(ヒドラジンハイドレートを含む)との組成物からなる架橋性樹脂エマルション(特開昭48−17533号公報)も使用可能である。
また、本発明の水性パテに体質顔料として用いる充填剤は、公知の無機又は有機充填剤から任意に選択できる。無機充填剤としては、例えば、タルク、ドロマイト、クレー、カオリン、マイカ、シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、けい藻土等の体質充填剤の他に、金属粉末、金属繊維、ガラスファイバー、ガラスバルーンなどが挙げられる。有機充填剤としては、例えば、ポリエチレンパウダー、プラスチックバルーン、ゴム粒子などか挙げられる。なお、充填剤はこれらのものに限定されるものではなく、同等の作用を有する他の材料を使用することもできる。これら充填剤は単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。充填剤の粒径は、平滑性の観点から100μm以下、好ましくは50μm以下がよい。
本発明の水性パテにおいて、主剤に対する充填剤の配合割合は、一液常温架橋型エマルション100重量部(固形分)に対し、充填剤250〜700重量部、好ましくは300〜600重量部である。充填剤が250重量部よりも少ないと柔らかすぎて充填しにくくなるとともに乾燥後にひびや割れが発生しやすく、700重量部を超えるとパテの付着性が低下し、剥離しやすくなる。
また、本発明の水性パテにおいて、硫酸バリウム等の比重の大きい充填剤を大量に配合することが好ましい。硫酸バリウムを配合する場合は、主剤のエマルション100重量部(固形分)に対し、100〜400重量部配合することがよい。硫酸バリウム等の比重の大きい充填剤は、これを大量に配合しても嵩張らず、深い損傷箇所に厚塗りすることができる水性パテの成分として好適である。
また、水性パテ中の固形分は、75〜90重量%であることが必要である。通常の補修用パテの固形分は、多くても75重量%程度であるが、一液型水性パテである本発明のパテ組成物は、固形分濃度を75重量%以上に高くしないと、乾燥後ひびや割れが発生しやすい。また、水性パテ中の固形分が90重量%を超えると、パテの粘度が上がり、パテの製造や塗着作業がしにくくなる。固形分以外の成分は、大半が主剤のエマルションに含有される水分である。そのため、固形分濃度の高いエマルションを使用したり、含水率の低い充填剤や各種添加剤を配合したりすることが好ましい。
また、本発明の水性パテは、一液常温架橋型エマルション架橋物の造膜性を改善するため、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチルセルソルブ、アセチルセルソルブ、カルビトール等の造膜助剤の一種又は二種以上を配合することが好ましい。造膜助剤の配合割合は、水性パテの0.1〜3重量%程度でよい。
更に、本発明の水性パテは、板金損傷部の錆発生を防止するために、例えば、有機ニトロ化合物の金属塩、2−ベンゾチアゾニルチオコハク酸、亜硝酸ナトリウム、ホウ酸塩、メタホウ酸塩、シリケート、カーボネートリン酸混合物、ジンクフェライト、塩基性モリブデン酸化合物等の防錆剤及び/又は防錆顔料の一種又は二種以上を配合することが好ましい。防錆剤などの配合割合は、水性パテの0.1〜4重量%程度でよい。
本発明の水性パテには、本発明の目的を損なわない範囲で、パテ組成物の添加剤として従来より公知の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば、高分子ポリカルボン酸系等の分散剤や、変性シリコン系、アクリル酸エステル共重合体系等の消泡剤や、酸化ポリエチレン系、アマイドワックス系、水素添加ヒマシ油系、有機ベントナイト系等のたれ・沈降防止剤などの一種又は二種以上が挙げられる。また、顔料を配合してもよく、顔料としては、例えば、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、顔料、縮合多環系顔料等の有機顔料や、酸化チタン、カーボンブラック、カドミウム系顔料、コバルト系顔料、酸化鉄系顔料等の無機顔料の一種又は二種以上が挙げられる。
本発明の水性パテを使用して、車両、機械類、建築物、重構造物などの損傷箇所を補修するには、損傷箇所の錆、汚れ、油等の付着物をサンドペーパー、シンナーなどでできるだけ除いた後、凹部に水性パテを塗布し、室温で1日程度放置し、乾燥・硬化させる。
その後、硬化パテの表面をサンドペーパーで軽く削り、市販の補修用塗料を刷毛塗りしたり、噴霧塗装したりすればよい。
その後、硬化パテの表面をサンドペーパーで軽く削り、市販の補修用塗料を刷毛塗りしたり、噴霧塗装したりすればよい。
主剤の一液常温架橋型エマルションとして、カルボニル−ヒドラジト系エマルション [サイデン化学社製 サイビノール X・202−204E−6 固形分50重量%] 290重量部を用いた。充填剤として、沈降性硫酸バリウム370重量部、炭酸カルシウム180重量部、マイカ45重量部及びタルク45重量部を配合した。防錆剤として、 [菊地カラー社製 LFボウセイMC−400WR] 20重量部及び亜硝酸ナトリウム20%水溶液5重量部、造膜助剤として、ブチルセロソルブ8重量部、その他分散剤など27重量部とともにニーダーで混練し、水性パテAを調製した。
水性パテAは、主剤100重量部(固形分)に対し充填剤440重量部(硫酸バリウム255重量部)、固形分が82重量%、防錆剤が2重量%であった。
水性パテAは、主剤100重量部(固形分)に対し充填剤440重量部(硫酸バリウム255重量部)、固形分が82重量%、防錆剤が2重量%であった。
水性パテAの実用性試験を次のとおり行った。なお、試験用鋼板には、鋼板(150×80×0.8 mm)を#240サンドペーパーで軽く研磨して用いた。
[乾燥性]
鋼板に水性パテAを2mm厚となるようにへらで塗布した試験板について、乾燥性(硬化性)を調べた。
試験板を表1に示す各温度に設定した恒温炉に静置し、塗面の乾燥状況を指触により、指触乾燥(塗面の中央に指先で軽く触れて、指先が汚れない状態)、半硬化乾燥(塗面の中央を指先で静かにこすって、塗面にすり跡が付かない状態)、硬化乾燥(塗面の中央を親指と人差指とで強く挟んで、塗面に指紋による凹みが付かず、塗膜の動きが感じられず、また塗面の中央を指先で急速に繰り返しこすっても、塗面にすり跡が付かない状態)に至るまでの時間(分)を測定した。結果を表1に示す。
[乾燥性]
鋼板に水性パテAを2mm厚となるようにへらで塗布した試験板について、乾燥性(硬化性)を調べた。
試験板を表1に示す各温度に設定した恒温炉に静置し、塗面の乾燥状況を指触により、指触乾燥(塗面の中央に指先で軽く触れて、指先が汚れない状態)、半硬化乾燥(塗面の中央を指先で静かにこすって、塗面にすり跡が付かない状態)、硬化乾燥(塗面の中央を親指と人差指とで強く挟んで、塗面に指紋による凹みが付かず、塗膜の動きが感じられず、また塗面の中央を指先で急速に繰り返しこすっても、塗面にすり跡が付かない状態)に至るまでの時間(分)を測定した。結果を表1に示す。
[塗布可能膜厚性]
前記鋼板に直径30mm、深さ5mmの半球状の凹部を作り、凹部が平滑になるようにパテを埋め、24時間後にパテに割れ、縁切れが生じないかを観察したところ、割れも縁切れも生じることがなく、塗布可能膜厚性は良好であった。
[付着性]
パテ2mm厚さに塗布した鋼板を室温で24時間乾燥した後、その中央部で角度90°に折り曲げ、折り曲げ部のパテの状態を観察したところ、パテの剥離がなく良好であった。また、前記鋼板にパテを(40×40×1.5mm)で塗布し2日後、鋼鉄製ジグを接着剤により接着し、引っ張り試験機で測定したところ、50N/cm2で剥がれた。その剥離原因はパテ層内破壊であった。
[研磨性]
前記鋼板にパテを2mm厚さに塗布し、室温で24時間乾燥後、#240サンドペーパーで研磨し、パテの表面の研磨状態を観察したところ、からみがなく良好であった。
[塗装試験]
前記鋼板にパテを2mm厚さに塗布し室温で24時間乾燥後、#240サンドペーパーで粗研磨し、#600サンドペーパーで仕上げ研磨した後、アクリルラッカーをスプレー塗装により下塗りし、アクリルウレタン塗料を2回スプレー塗装し、室温で7日間養生して塗装鋼板を得た。
[仕上り性]
#600サンドペーパーで研磨した鋼板を、アクリルラッカーをスプレー塗装により下塗りし、アクリルウレタン塗料を2回スプレー塗装し、室温で7日間養生して得た塗装鋼板と、前記パテ処理塗装鋼板とを目視により比較したところ、ツヤやパテ跡に差がなく、良好であった。
[耐水性]
前記パテ処理塗装鋼板を水道水に10日間浸漬した後、塗面におけるブリスターの発生状態を観察したところ、ブリスターはなく良好であった。
[耐水折り曲げ付着性]
前記耐水試験を行った塗装鋼板を中央部で角度90°に折り曲げ、折り曲げ部の状態を観察したところ、塗料には亀裂が入っていたが、パテは剥離がなく良好であった。
[耐水ゴバン目試験]
前記耐水試験を行った試験塗装板について、2mm間隔のゴバン目テープ剥離試験を行ったところ、剥離がなく良好であった。
前記鋼板に直径30mm、深さ5mmの半球状の凹部を作り、凹部が平滑になるようにパテを埋め、24時間後にパテに割れ、縁切れが生じないかを観察したところ、割れも縁切れも生じることがなく、塗布可能膜厚性は良好であった。
[付着性]
パテ2mm厚さに塗布した鋼板を室温で24時間乾燥した後、その中央部で角度90°に折り曲げ、折り曲げ部のパテの状態を観察したところ、パテの剥離がなく良好であった。また、前記鋼板にパテを(40×40×1.5mm)で塗布し2日後、鋼鉄製ジグを接着剤により接着し、引っ張り試験機で測定したところ、50N/cm2で剥がれた。その剥離原因はパテ層内破壊であった。
[研磨性]
前記鋼板にパテを2mm厚さに塗布し、室温で24時間乾燥後、#240サンドペーパーで研磨し、パテの表面の研磨状態を観察したところ、からみがなく良好であった。
[塗装試験]
前記鋼板にパテを2mm厚さに塗布し室温で24時間乾燥後、#240サンドペーパーで粗研磨し、#600サンドペーパーで仕上げ研磨した後、アクリルラッカーをスプレー塗装により下塗りし、アクリルウレタン塗料を2回スプレー塗装し、室温で7日間養生して塗装鋼板を得た。
[仕上り性]
#600サンドペーパーで研磨した鋼板を、アクリルラッカーをスプレー塗装により下塗りし、アクリルウレタン塗料を2回スプレー塗装し、室温で7日間養生して得た塗装鋼板と、前記パテ処理塗装鋼板とを目視により比較したところ、ツヤやパテ跡に差がなく、良好であった。
[耐水性]
前記パテ処理塗装鋼板を水道水に10日間浸漬した後、塗面におけるブリスターの発生状態を観察したところ、ブリスターはなく良好であった。
[耐水折り曲げ付着性]
前記耐水試験を行った塗装鋼板を中央部で角度90°に折り曲げ、折り曲げ部の状態を観察したところ、塗料には亀裂が入っていたが、パテは剥離がなく良好であった。
[耐水ゴバン目試験]
前記耐水試験を行った試験塗装板について、2mm間隔のゴバン目テープ剥離試験を行ったところ、剥離がなく良好であった。
主剤のサイビノールを390重量部、充填剤のうち沈降性硫酸バリウム270重量部とした以外は、実施例1と同じ配合及び調製方法によって、水性パテBを調製した。水性パテBは、主剤100重量部(固形分)に対し充填剤280重量部(硫酸バリウム140重量部)、固形分が77重量%であった。
水性パテBについて、実施例1と同様な実用性試験を行ったところ、付着性試験で剥離強度が56N/cm2であり、研磨性試験が実施例1より多少低かった以外は、実施例1とほぼ同等の結果であった。
水性パテBについて、実施例1と同様な実用性試験を行ったところ、付着性試験で剥離強度が56N/cm2であり、研磨性試験が実施例1より多少低かった以外は、実施例1とほぼ同等の結果であった。
比較例1
主剤のサイビノールを190重量部、充填剤のうち沈降性硫酸バリウム470重量部とした以外は、実施例1と同じ配合及び調製方法によって、水性パテCを調製した。水性パテCは、主剤100重量部(固形分)に対し充填剤780重量部、固形分が86重量%であった。
水性パテCについて、実施例1と同様な実用性試験を行ったところ、塗布可能膜厚性試験で割れが生じ、付着性、耐水性、耐水折り曲げ付着性及び耐水ゴバン目試験も実施例1より劣り、実用に適さないものであった。
主剤のサイビノールを190重量部、充填剤のうち沈降性硫酸バリウム470重量部とした以外は、実施例1と同じ配合及び調製方法によって、水性パテCを調製した。水性パテCは、主剤100重量部(固形分)に対し充填剤780重量部、固形分が86重量%であった。
水性パテCについて、実施例1と同様な実用性試験を行ったところ、塗布可能膜厚性試験で割れが生じ、付着性、耐水性、耐水折り曲げ付着性及び耐水ゴバン目試験も実施例1より劣り、実用に適さないものであった。
比較例2
実施例1の主剤サイビノールに代えて、カルボン酸−カルボジイミド系エマルションの [サイデン化学社製 サイビノール X・202−204E−7] を用いたところ、充填剤を投入すると、ゲル化しパテは得られなかった。
実施例1の主剤サイビノールに代えて、カルボン酸−カルボジイミド系エマルションの [サイデン化学社製 サイビノール X・202−204E−7] を用いたところ、充填剤を投入すると、ゲル化しパテは得られなかった。
比較例3
実施例1の主剤サイビノールに代えて、カルボン酸−金属イオン系エマルションの [サイデン化学社製 サイビノール X・202−204E−8] を用いたところ、パテ状に練ることができたが、1日放置後ゲル化して製品にはならなかった。
実施例1の主剤サイビノールに代えて、カルボン酸−金属イオン系エマルションの [サイデン化学社製 サイビノール X・202−204E−8] を用いたところ、パテ状に練ることができたが、1日放置後ゲル化して製品にはならなかった。
比較例4
実施例1の主剤サイビノールに代えて、シロキサン系エマルションの [日本NSC社製カネビノール KD13] を用いたところ、充填剤を投入すると、ゲル化しパテは得られなかった。
実施例1の主剤サイビノールに代えて、シロキサン系エマルションの [日本NSC社製カネビノール KD13] を用いたところ、充填剤を投入すると、ゲル化しパテは得られなかった。
本発明の補修用一液型水性パテ組成物は、自動車の外板、バンパーを始め自動車各部の損傷箇所を補修するのに好適である他、鉄道車両等の車両、機械類、建築物、重構造物などの損傷箇所を補修するのにも好適である。補修箇所の素材は、軟鋼板、亜鉛メッキ鋼板、アルミニウム板、プラスチック板、FRP板など任意のものに適用可能である。特に、カーオーナーが自家補修に使用する補修用パテとして好適である。
Claims (4)
- 主剤のカルボニル−ヒドラジト系一液常温架橋型エマルション100重量部(固形分)に対し充填剤250〜700重量部を含有し、パテ中の固形分が75〜90重量%であることを特徴とする補修用一液型水性パテ組成物。
- カルボニル−ヒドラジト系一液常温架橋型エマルションが、(メタ)アクリル系樹脂とヒドラジンとの架橋型エマルション及び/又はダイアセトンアクリルアミドとポリアミン(ヒドラジンハイドレートを含む)との組成物からなる架橋性樹脂エマルションである請求項1に記載の補修用一液型水性パテ組成物。
- 充填剤のうち硫酸バリウムが100〜400重量部である請求項1又は2に記載の補修用一液型水性パテ組成物。
- 防錆剤及び/又は防錆顔料を0.1〜4重量%含有する請求項1〜3のいずれかに記載の補修用一液型水性パテ組成物。
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2003
- 2003-07-08 JP JP2003271942A patent/JP2005029716A/ja active Pending
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